JP7071692B2 - バッグ接続装置およびバッグ接続方法ならびに接続用バッグ - Google Patents
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Description
上記結合部材は上記アイソレータの接続部が有する外部開口を取り囲む筒状部を備えて環状に形成され、
上記接続部には、上記外部開口を囲繞してシール部材を設けるとともに、上記筒状部の先端部を当該シール部材に押圧させて上記結合部材を接続部に結合させる結合手段を設け、
上記バッグは、開放された端部を上記筒状部の末端から内側を通して上記シール部材に押圧される先端部で外側に折り返して、当該筒状部の外周面にゴムベルトで固定され、当該バッグが装着された結合部材を上記バッグが折り返された上記筒状部の先端部を上記シール部材に押圧させて、上記結合手段によって接続部に結合させることを特徴とするである。
また、請求項3に記載した本発明は、内部に空間を有するアイソレータの接続部に結合離脱可能な結合部材と、当該結合部材に装着される柔軟なバッグとを備え、上記結合部材を介してバッグをアイソレータの接続部に接続させるバッグ接続装置のバッグ接続方法において、
上記結合部材は上記アイソレータの接続部が有する外部開口を取り囲む筒状部を備えて環状に形成され、
上記バッグは、開放された端部を上記筒状部の末端から内側を通して先端部で外側に折り返し、当該筒状部の外周面に固定して結合部材に装着し、当該バッグが折り返された筒状部の先端部を、上記接続部の外部開口を囲繞して設けたシール部材に押圧させて、上記結合部材を接続部に結合させることを特徴とするものである。
さらに、請求項4に記載した本発明は、内部に空間を有するアイソレータの接続部に結合離脱可能な環状の結合部材に装着されて、当該結合部材を介して上記接続部に接続される接続用バッグにおいて、
上記バッグは、両端が開放された筒状の本体部と、この本体部の内部空間を一端側と他端側とに分断する膜とを備え、
上記一端側を物品を収容して端部を密封する収容部とし、上記他端側を上記環状の結合部材が備える筒状部の末端から内側を通して先端部で外側へ折り返して筒状部の外周面に固定することのできる長さと開口径を有する装着部としたことを特徴とするものである。
アイソレータ2の正面には透明な窓2Aが設けられており、この窓2Aに外部から内部の作業空間Wで作業を行うためのグローブ4が配置されている。同様にパスボックス3の正面も透明な窓3Aとなっていてグローブ4が配置されており、側壁3Bには外部に開放されるドア5が設けられている。アイソレータ2とパスボックス3の間は、図示しないが内部空間が内壁で区画されており、この内壁に設けたドアを開放して資材や容器等を受け渡すことができるようになっている。
また、アイソレータシステム1には過酸化水素蒸気等の除染ガスからなる除染媒体を発生させる除染装置6が備えられ、パスボックス3で外部から搬入される資材や容器等を除染するとともに、アイソレータシステム1の使用前や使用後にアイソレータ2やパスボックス3の内部を除染することができるようになっている。
さらに、接続部7には除染装置6から供給配管6Aが接続されて除染ガスが供給されるとともに、回収配管6Bが接続されて除染ガスを排気できるようになっており、供給配管6Aには開閉弁として電磁弁V1が設けられ、回収配管6Bには電磁弁V2が設けられている。
筒状部材12の内部開口12Aの周囲面12Aaには、内部開口12Aを囲繞する環状の内部シール部材13が埋設されており、この内部シール部材13の外側に丁番14が設けられて内部ドア15が開閉自在に取り付けられている。内部ドア15にはアイソレータ2の内部で操作可能な回動レバー15Aが設けられており、この回動レバー15Aと係合するレバー受け16が内部シール部材13の外側に設けられている。内部ドア15を閉鎖させると周縁部15Bが内部シール部材13に当接し、回動レバー15Aをレバー受け16に係合させることで、周縁部15Bが内部シール部材13に押圧されて、筒状部材12の内部開口12Aを密閉するようになっている。
接続部7はこのように構成されることで、筒状部材12の内部開口12Aが接続部7の内部開口7Aに該当し、外部開口7Bとしては環状のシール保持部材18で取り囲まれた内側部分18Bが該当する。この内側部分18Bからなる外部開口7Bを囲繞して、外部シール部材18Aが設けられている。
なお、収容部9Cに収容される物品10は、本実施例では資材や容器等を収容して密封し、内部を無菌状態に維持している包装袋である。
連結棒22は、図7(b)、(c)に示すように開口部材17に対して起立した状態と、図7(a)に示すようにシール保持部材18とは反対側に傾倒した状態に回動自在であり、これに対してカムレバー20は、図7(a)、(b)に示すように連結棒22に対して直線的な状態と、図7(c)に示すように連結棒22に対して屈曲した状態に回動可能となっている。
コイルスプリング25は支持ブロック23の支持軸23Aとコンタクトプレート24の間に配置されて、コンタクトプレート24をカムレバー20側に付勢している。カムレバー20には、コンタクトプレート24が付勢される先端から屈曲方向側の側面にかけて、コンタクトプレート24と当接するカム面20Aが形成されている。このカム面20Aは、連結棒22を軸支する回動軸20Bからの距離が、連結棒22に対して直線的な状態で最も近く、90度程度屈曲した状態で最も遠く、さらに屈曲させてロックするような凸曲面に形成されており、図7(b)の状態から(c)の状態へカムレバー20を連結棒22に対して90度以上屈曲させることで、コイルスプリング25の付勢力に抗してコンタクトプレート24を押し込み、この状態を維持できるようになっている。
このような構成により、図7(b)に示すように、支持ブロック23の当接面23Bとコンタクトプレート24の間に、結合部材8の固定片8Cを差し入れて、U字形の二股部分の間に連結棒22とコイルスプリング25を位置させた状態で、図7(c)に示すように、カムレバー20を連結棒22に対して屈曲させることにより、固定片8Cが支持ブロック23の当接面23Bとコンタクトプレート24により狭持されて、結合部材8が接続部7に結合された状態となる。
バッグ9を使用して物品10をアイソレータ2に搬入する場合は、図5(b)に示すように、事前にバッグ9の収容部9Cに物品10を収容し、熱圧着により閉鎖端9Caを密封した後、ガンマ線や電子線等の放射線滅菌により、バッグ9の外側から収容部9Cの内部と物品10の表面を滅菌しておく。この状態で図6(a)に示すように、バッグ9の開口端9Daを結合部材8のフランジ部8Bおよび筒状部8Aの内側を通して先端部8Aaで折り返し、バッグ9の装着部9Dを筒状部8Aの外周面に重ねた状態として、図6(b)に示すようにゴムバンド21を掛けて固定する。これにより、筒状部8Aの開口はバッグ9の膜9Bで覆われた状態となる。
このようにバッグ9が装着された結合部材8は、図7(a)に示すように、筒状部8Aの先端部8Aaを覆うバッグ9の装着部9Dを、接続部7の外部シール部材18Aに当接もしくは接近させた状態で、左右両側のカムレバー20を図7(b)に示すように起立状態として、結合部材8のU字形をした左右の固定片8Cの二股部分の間にそれぞれ連結棒22およびコイルスプリング25を差し入れ、その後、図7(c)に示すように、カムレバー20を90度以上回動させて屈曲状態として接続部7に結合部材8を結合させる。
この状態においでは、図8に示すように、結合部材8の先端部8Aaの全周が、バッグ9を介して環状の外部シール部材18Aに押し込まれる。これにより、先端部8Aaで折り返されたバッグ9は、隙間なく外部シール部材18Aに押し付けられて、接続部7の外部開口7b(環状のシール保持部材18の内側部分18B)が完全に密閉された状態となる。この場合、先端部8Aaの表面は滑らかな曲面として形成しているため、バッグ9を外部シール部材18Aに隙間なく密着させることができる。
すなわち、結合部材8およびバッグ9により接続部7の外部開口7Bを閉鎖するまでは、内部ドア15が閉鎖されてアイソレータ2の内部と外部は遮断された状態となっており、内部ドア15の外部側表面や開口部材17を含む筒状部材12の内側面等は、外部雰囲気に露出された状態にあり無菌状態ではない。また、バッグ9の装着部9Dの内側面や膜9Bの装着部9D側の表面も外部雰囲気に曝されており無菌状態ではない。そこで、接続部7の外部開口7Bを密封することにより、筒状部材12の内側に密閉された接続空間Sを形成した上で、筒状部材12の内側に除染ガスを供給して接続空間Sに充満させて、接続空間Sに面する内部ドア15の外部側表面、開口部材17を含む筒状部材12の内側面、装着部9Dの内側面や膜9Bの装着部9D側の表面等の箇所を除染する。除染ガスを供給してから所定時間が経過すると、除染装置6から供給配管6Aを介して清浄空気を供給するとともに、回収配管6Bの電磁弁V2を開放して排気することにより、接続空間Sを換気して除染ガス成分を除去するエアレーションを行う。
このようにして筒状部材12の内側の接続空間Sの除染を行うが、筒状部材12の内部開口12A、シール保持部材18の内側部分18Bは、内部シール部材13、外部シール部材18Bにより確実に密封されているため、除染ガスがアイソレータ2の内部および外部に漏出することはなく、また、除染後に外部雰囲気が流入することもなく、接続空間Sの無菌状態を維持することができる。
なお、物品10の搬入後において、引き続きアイソレータ2の接続部7に接続されているバッグ9に、アイソレータ2の内部から物品10を収容させて内部ドア15を閉鎖させることにより、アイソレータ2内部の無菌性を損なうことなく物品10を外部に搬出させることが可能である。この際に、アイソレータ2の内部で行われる作業によっては、アイソレータ2の内部雰囲気の外部への漏洩を防止しなければならない場合があり、その場合には、内部ドア15を閉鎖した後で、搬入時と同様の工程により除染装置6によって筒状部材12の内側に除染ガスを供給して、接続空間Sおよびこれと連通するバッグ9の収容部9Cの内部および搬出する物品10の表面を除染する。
その後、エアレーションを含む除染工程が終了すると、接続時と逆の動作でカムレバー20を屈曲状態から起立させ、連結棒22を傾倒させて固定片8Cから外すことで、容易にバッグ9を接続部7から離脱させることができる。また、ゴムベルト21を外して結合部材8とバッグ9を容易に分離することが可能であり、バッグ9は破棄し結合部材8を再利用することができる。なお、接続部7から離脱後もバッグ9の収容部9C内の無菌状態を維持させたい場合は、カムレバー20を操作してバッグ9を離脱させる前に、収容した物品10を密封するように、外部から収容部9Cの部分を熱圧着したり、ゴムバンド等で封をするようにする。
膜9Bを備えないバッグ9’についてもバッグ9と同様にして、結合部材8に装着して接続部7に接続することができる。この場合、バッグ9’は一端が閉鎖され他端が開放された形態であり、バッグ9’の内部および収容された物品10の表面は除染されてはいない。このようなバッグ9’についても、開放された端部9’aを結合部材8の内側を通して先端部8Aaで外側に折り返して結合部材8に装着することができ、バッグ9’が装着された結合部材8を接続部7に結合させることで、バッグ9’をバッグ9と同様に接続部7に接続させることができる。
これにより、接続部7の外部開口7Bをバッグ9’で密閉した状態で、筒状部材12の内側に除染ガスを供給することにより、内部ドア15の外部側表面、開口部材17を含む筒状部材12の内側面に加え、バッグ9’の内部にも除染ガスが行き渡り、バッグ9’の内面および物品10の表面が除染される。この後、バッグ9’の内部を含めてエアレーションを行い、内部ドア15を開放することで、アイソレータ2の内部の無菌性を損なうことなく物品10を搬入することができる。
また、図10は結合部材8に載置部8Dを設けた場合を示しており、バッグ9を結合部材8に装着する際に、この載置部8Dにバッグ9を載置させるようにする。これによれば台車11や載置台26を備えなくても、収容する物品10の重みでバッグ9が垂れ下がることを防止することができ、その状態のまま結合部材8を接続部7に結合させてバッグ9を接続部7に接続させることができる。
7A‥内部開口 7B‥外部開口
8‥結合部材 9‥バッグ
9A‥本体部 9B‥膜
9C‥収容部 9D‥装着部
9Da‥開放端 12‥筒状部材
15‥内部ドア(閉鎖部材) 18‥シール保持部材
18A‥外部シール部材(シール部材) 19‥結合手段
Claims (4)
- 内部に空間を有するアイソレータの接続部に結合離脱可能な結合部材と、当該結合部材に装着される柔軟なバッグとを備え、上記結合部材を介してバッグをアイソレータの接続部に接続させるバッグ接続装置において、
上記結合部材は上記アイソレータの接続部が有する外部開口を取り囲む筒状部を備えて環状に形成され、
上記接続部には、上記外部開口を囲繞してシール部材を設けるとともに、上記筒状部の先端部を当該シール部材に押圧させて上記結合部材を接続部に結合させる結合手段を設け、
上記バッグは、開放された端部を上記筒状部の末端から内側を通して上記シール部材に押圧される先端部で外側に折り返して、当該筒状部の外周面にゴムベルトで固定され、当該バッグが装着された結合部材を上記バッグが折り返された上記筒状部の先端部を上記シール部材に押圧させて、上記結合手段によって接続部に結合させることを特徴とするバッグ接続装置。 - 上記接続部は、上記アイソレータの外部に突出する筒状部材と、当該筒状部材のアイソレータの内部に向けた内部開口を閉鎖する閉鎖部材と、当該筒状部材のアイソレータの外部に向けた外部開口を囲繞して設けた上記シール部材とを備えて構成され、
上記筒状部材の内側の空間に面する箇所を除染する除染手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のバッグ接続装置。 - 内部に空間を有するアイソレータの接続部に結合離脱可能な結合部材と、当該結合部材に装着される柔軟なバッグとを備え、上記結合部材を介してバッグをアイソレータの接続部に接続させるバッグ接続装置のバッグ接続方法において、
上記結合部材は上記アイソレータの接続部が有する外部開口を取り囲む筒状部を備えて環状に形成され、
上記バッグは、開放された端部を上記筒状部の末端から内側を通して先端部で外側に折り返し、当該筒状部の外周面に固定して結合部材に装着し、当該バッグが折り返された筒状部の先端部を、上記接続部の外部開口を囲繞して設けたシール部材に押圧させて、上記結合部材を接続部に結合させることを特徴とするバッグ接続装置のバッグ接続方法。 - 内部に空間を有するアイソレータの接続部に結合離脱可能な環状の結合部材に装着されて、当該結合部材を介して上記接続部に接続される接続用バッグにおいて、
上記バッグは、両端が開放された筒状の本体部と、この本体部の内部空間を一端側と他端側とに分断する膜とを備え、
上記一端側を物品を収容して端部を密封する収容部とし、上記他端側を上記環状の結合部材が備える筒状部の末端から内側を通して先端部で外側へ折り返して筒状部の外周面に固定することのできる長さと開口径を有する装着部としたことを特徴とする接続用バッグ。
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