JP7070065B2 - 繊維強化樹脂構造部材 - Google Patents

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Description

本発明は、繊維強化樹脂構造部材に関する。
繊維強化樹脂を用いて車両構造部材を成形するための金型において、リブを形成するための凹部と対向する位置に凸部を設ける技術が開示されている(特許文献1参照)。プレス成形時に繊維強化樹脂が金型の凸部によって凹部の方向に押し出されることで、該凹部に該繊維強化樹脂が充填され易くなる。
また、熱可塑性樹脂で構成されたリブ付きパネルにおいて、板断面をパネル部とリブ部の二重構造とする技術が開示されている(特許文献2参照)。この技術では、重量平均繊維長割合について、リブ部をパネル部に比べて低くすることで、リブ部に進入する繊維本数を増やし、リブ部において樹脂リッチな領域を解消している。
更に、成形品に肉抜き溝が形成される金型を用い、繊維強化樹脂材料が金型のキャビティ内に射出されたときに、繊維が肉抜き溝の方向とほぼ平行に強く配向されるようにする技術が開示されている(特許文献3参照)
特開2013-60060号公報 特開2012-148443号公報 特開平8-142213号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載の技術では、金型の凸部によって、成形品におけるリブの根元部に凹部が形成されるため、特にリブが薄肉である場合には、剛性及び強度の低下が懸念される。また、金型の凸部が繊維の流動を阻害したり、繊維破断の原因になったりする可能性がある。
上記した特許文献2に記載の技術では、予め互いに異なるプロセスでパネル部とリブ部を作成しておく必要があり、成形時の作業工程が増える。また、リブ部には短い繊維が使用されるので、成形品の機械特性が低下する可能性がある。
上記した特許文献3に記載の技術は、成形品の肉抜き溝に対応する形状を金型の表面に設けることで、繊維強化樹脂材料を射出成形する際に、繊維を肉抜き溝の方向に強く配向させるものであり、リブ中の繊維濃度や繊維長については特に考慮されていない。
本発明は、リブ等の薄肉の補強部において、繊維強化樹脂の充填不良、繊維濃度の低下、繊維長の低下を抑制し、軽量性と機械特性に優れた繊維強化樹脂構造部材を提供することを目的とする。
第1の態様に係る繊維強化樹脂構造部材は、繊維を含む熱可塑性樹脂で構成された本体部と、前記繊維を含む前記熱可塑性樹脂で構成され、前記本体部の表面に一体的に立設され、平板状部分である一般部が前記本体部より薄肉の補強部と、前記本体部に対する前記補強部の根元部から前記補強部の表面に渡って、前記補強部に一体的に設けられ、前記補強部の前記一般部より厚さの大きな繊維誘導部と、を有する。
この繊維強化樹脂構造部材では、本体部より薄肉の補強部に、該補強部の一般部より厚さの大きな繊維誘導部を設けることで、繊維を含む熱可塑性樹脂が、成形時に本体部から補強部に流入し易くなると共に、流入時に繊維が破断し難くなる。したがって、補強部での繊維濃度と、繊維長の低下の抑制が可能となる。
第2の態様は、第1の態様に係る繊維強化樹脂構造部材において、前記繊維の長さが、1mm以上50mm以下である。
この繊維強化樹脂構造部材では、長さが1mm以上50mm以下の繊維を含む熱可塑性樹脂が、補強部にも充填されている。このように、補強部が比較的長い繊維を含んでいるため、補強部の剛性及び強度を高めることができる。
第3の態様は、第1の態様又は第2の態様に係る繊維強化樹脂構造部材において、前記補強部の面方向は、前記本体部の成形時における前記熱可塑性樹脂の流れ方向と交差しており、前記繊維誘導部は、前記補強部における前記流れ方向の上流側の面に設けられた凸部を有している。
この繊維強化樹脂構造部材では、繊維誘導部が、補強部のうち、本体部の成形時における熱可塑性樹脂の流れ方向の上流側の面に設けられているので、成形時に繊維を含む熱可塑性樹脂が、本体部から補強部に円滑に流入し易い。
第4の態様は、第3の態様に係る繊維強化樹脂構造部材において、前記凸部が設けられている側における前記本体部に対する前記補強部の根元部には、前記補強部側から前記本体部側に向かうにしたがって肉厚が増加する肉盛り部が設けられている。
この繊維強化樹脂構造部材には、上記肉盛り部が設けられているので、繊維を含む熱可塑性樹脂が、成形時に本体部から補強部により流入し易くなると共に、流入時に繊維が破断し難くなる。したがって、補強部での繊維濃度を高め、特に比較的長い繊維の濃度を高めることができる。
第5の態様は、第3の態様又は第4の態様に係る繊維強化樹脂構造部材において、前記繊維誘導部が、前記補強部の高さ方向に直線的に延びている。
この繊維強化樹脂構造部材では、繊維誘導部が、補強部の高さ方向に直線的に延びているので、繊維が補強部の高さ方向に円滑に流入し、該高さ方向に配向される。したがって、本体部に対する補強部の倒れ方向における曲げ剛性及び曲げ強度を高めることができる。
本発明に係る繊維強化樹脂構造部材によれば、リブ等の薄肉の補強部において、繊維強化樹脂の充填不良、繊維濃度の低下、繊維長の低下を抑制し、軽量性と機械特性に優れた繊維強化樹脂構造部材を提供することができる。
第1実施形態に係る繊維強化樹脂構造部材を示す斜視図である。 繊維誘導部が設けられた補強部を示す、図1における2-2矢視拡大断面図である。 第2実施形態に係る繊維強化樹脂構造部材を示す拡大斜視図である。 第3実施形態に係る繊維強化樹脂構造部材を示す拡大斜視図である。 (A)は第1実施形態に係る繊維強化樹脂構造部材の射出成形用の金型を示す斜視図である。(B)第2実施形態に係る繊維強化樹脂構造部材の射出成形用の金型を示す斜視図である。 (A)は第1実施形態に係り、成形時における繊維及び熱可塑性樹脂の流れの状態を示す断面図である。(B)は第2実施形態に係り、成形時における繊維及び熱可塑性樹脂の流れの状態を示す断面図である。 (A)は、従来例について、熱可塑性樹脂の充填中におけるリブ内部の繊維を可視化したシミュレーション画像である。(B)は、比較例についての同様のシミュレーション画像である。(C)は、第1実施形態についての同様のシミュレーション画像である。(D)は、第2実施形態についての同様のシミュレーション画像である。 (A)は、数値シミュレーションにより得られた第1実施形態に係るリブ内部の充填途中の繊維を正面から見たシミュレーション画像である。(B)は、数値シミュレーションにより得られた第2実施形態に係るリブ内部の充填途中の繊維を正面から見たシミュレーション画像である。 従来例、比較例、第1実施形態及び第2実施形態についての重量平均繊維長を示す線図である。 従来例、比較例、第1実施形態及び第2実施形態についての繊維体積含有率を示す線図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づき説明する。図面において、矢印Fは、成形時における熱可塑性樹脂の流れ方向を示している。
[第1実施形態]
図1において、本実施形態に係る繊維強化樹脂構造部材10は、本体部12と、補強部の一例としてのリブ14と、繊維誘導部16と、を有している。本体部12、リブ14及び繊維誘導部16は、例えば射出成形により一体成形され、繊維18(図6)を含む熱可塑性樹脂で構成されている。繊維18の長さは、例えば1mm以上50mm以下である。本体部12は、例えば平板である。
図1において、リブ14は、本体部12の表面に一体的に立設され、一般部22が本体部12より薄肉に構成されている。リブ14の面方向は、本体部12の成形時における熱可塑性樹脂の流れ方向Fと交差している。ここで、一般部22とは、リブ14の平板状部分であり、一様な厚さT22(図2)を有している。
具体的には、図1に示されるように、リブ14は本体部12の底面12Aに対して垂直に設けられている。本体部12の厚さT12(図1)は、リブ14の一般部22の厚さT22よりも大きい。リブ14の面方向(図1の幅W方向及び高さH方向)は、本体部12の成形時における熱可塑性樹脂の流れ方向Fに対して、例えば直交している。
図1、図2において、繊維誘導部16は、本体部12に対するリブ14の根元部からリブ14の表面に渡って、リブ14に一体的に設けられている。繊維誘導部16は、リブ14の高さH方向に、例えば直線的に延びている。高さH方向における繊維誘導部16の長さは、繊維18の平均繊維長以上であることが望ましい。本実施形態では、繊維誘導部16は、リブ14の上端から下端までに渡って設けられている。
図2に示されるように、繊維誘導部16の厚さT16は、リブ14の一般部22の厚さT22より大きい。また、繊維誘導部16は、リブ14の幅W方向に、例えば一定の間隔Pで複数設けられている。間隔Pは、繊維18の平均繊維長の半分以下としてもよい。リブ14における繊維18のムラを少なくするためである。なお、間隔Pは一定に限られず、場所によって変化してもよい。
また、繊維誘導部16は、リブ14における熱可塑性樹脂の流れ方向Fの上流側の面に設けられた凸部26を有している。凸部26の断面は、例えば半径Rの円弧状とされている。繊維誘導部16は、一般部22に対し凸部26がビード状に肉盛りされ、厚さが増した部分と言うこともできる。凸部26と一般部22の境界も断面円弧形状のR面取り部とされている。凸部26の厚さT26は、一般部22の厚さT22の1.5倍以下である。図示の例では、凸部26の厚さT26は、一般部22の厚さT22とほぼ等しくなっている。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1において、本実施形態に係る繊維強化樹脂構造部材10では、本体部12より薄肉のリブ14に、該リブ14の一般部22より厚さの大きな繊維誘導部16を設けることで、繊維18を含む熱可塑性樹脂が、成形時に本体部12からリブ14に流入し易くなると共に、流入時に繊維18が破断し難くなる。したがって、リブ14での繊維濃度と、繊維長の低下の抑制が可能となる。
また、本実施形態では、長さが1mm以上50mm以下の繊維18を含む熱可塑性樹脂が、リブ14にも充填されている。このように、リブ14が比較的長い繊維18を含んでいるため、リブ14の剛性及び強度を高めることができる。
更に、本実施形態では、繊維誘導部16が、リブ14のうち、本体部12の成形時における熱可塑性樹脂の流れ方向Fの上流側の面に設けられているので、成形時に繊維18を含む熱可塑性樹脂が、本体部12からリブ14に円滑に流入し易い。
また、本実施形態では、繊維誘導部16が、リブ14の高さH方向に直線的に延びているので、繊維18がリブ14の高さH方向に円滑に流入し、該高さH方向に配向される。したがって、本体部12に対するリブ14の倒れ方向A(図1)における曲げ剛性及び曲げ強度を高めることができる。
このように、本実施形態によれば、リブ等の薄肉のリブ14において、繊維強化樹脂の充填不良、繊維濃度の低下、繊維長の低下を抑制し、軽量性と機械特性に優れた繊維強化樹脂構造部材10を提供することができる。
[第2実施形態]
図3において、本実施形態に係る繊維強化樹脂構造部材20では、凸部26が設けられている側における本体部12に対するリブ14の根元部に、リブ14側から本体部12側に向かうにしたがって肉厚が増加する肉盛り部24が設けられている。凸部26が設けられている側とは、リブ14における熱可塑性樹脂の流れ方向Fの上流側を意味する。肉盛り部24は、例えば断面円弧形状のR面取り部とされている。凸部26の上端部は、肉盛り部24と一体化している。
本実施形態では、上記肉盛り部24が設けられているので、繊維18を含む熱可塑性樹脂が、成形時に本体部12からリブ14により流入し易くなると共に、流入時に繊維18が破断し難くなる。したがって、リブ14での繊維濃度を高め、特に比較的長い繊維18の濃度を高めることができる。
他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
[第3実施形態]
図4において、本実施形態に係る繊維強化樹脂構造部材30では、凸部36が、本体部12の下面12Aから下方に向かって先細り状に形成され、リブ14の下端に至る前に消失している。本体部12の下面12Aからの凸部36の長さH36は、平均繊維長以上であることが望ましい。これは成形時に本体部12から凸部36に繊維が流動し易く、凸部36に繊維18が真っ直ぐ入り易くなるからである。なお、凸部36の形状は先細り状に限られず、第1実施形態及び第2実施形態と同様に一定幅で延びていてもよい。
[繊維強化樹脂構造部材の製造方法]
ここで、図5(A)、図6(A)を参照して、第1実施形態に係る繊維強化樹脂構造部材10の製造方法について説明する。ここでは、上型40、下型42,44を用いて、繊維強化樹脂構造部材10を射出成形するためのキャビティ32,34を形成している。キャビティ32は本体部12(図1)に対応し、キャビティ34はリブ14に対応している。キャビティ34は、下型42,44により形成される。
下型42には、一般部22(図1)を成形するための平面部42Aと、凸部26(図1)を成形するための断面円弧状の溝部42Bとが設けられている。下型44のうち、平面部42Aと溝部42Bに対向する面は、平坦とされている。
図6(A)に示されるように、上型40、下型42,44を型締めして、キャビティ32に対し流れ方向Fに、繊維18を含む熱可塑性樹脂を注入すると、該熱可塑性樹脂がキャビティ32,34に充填される。このとき、流れ方向Fの上流側に位置する下型42に溝部42Bが形成されているので、繊維18を含む熱可塑性樹脂が、キャビティ34に流入し易く、流入時に繊維18が破断し難くなる。したがって、キャビティ34で成形されるリブ14での繊維濃度と、繊維長の低下の抑制が可能となる。
次に、図5(B)、図6(B)を参照して、第2実施形態に係る繊維強化樹脂構造部材20の製造方法について説明する。下型46には、一般部22(図1)を成形するための平面部46Aと、凸部26(図1)を成形するための断面円弧状の溝部46Bと、肉盛り部24(図3)を成形するための断面円弧状のR面取り部46Cとが設けられている。キャビティ34は、下型46,44により形成される。
図6(B)に示されるように、上型40、下型46,44を型締めして、キャビティ32に対し流れ方向Fに、繊維18を含む熱可塑性樹脂を注入すると、該熱可塑性樹脂がキャビティ32,34に充填される。このとき、流れ方向Fの上流側に位置する下型46に断面円弧状のR面取り部46Cが設けられているので、繊維18を含む熱可塑性樹脂が、キャビティ34に更に流入し易くなり、流入時に繊維18が破断し難くなる。したがって、キャビティ34で成形されるリブ14での繊維濃度と、繊維長の低下のより一層の抑制が可能となる。
(検証例)
従来例、比較例、第1実施形態及び第2実施形態に係る繊維強化樹脂構造部材について、数値シミュレーションを行った。共通の条件は次のとおりである。
本体部の矢印F方向の長さ 50mm
本体部の幅 20mm
本体部の厚さ(T12) 3mm
本体部の上流側端面からリブまで
の距離 20mm
リブの幅(W) 20mm
リブの高さ(H) 20mm
リブの一般部の厚さ(T22) 1mm
凸部の曲率半径(R) 1mm
凸部の間隔(P) 5mm
繊維の直径 20μm
繊維の初期長さ 10mm
繊維の曲げ弾性率 230GPa
繊維濃度 10%
熱可塑性樹脂の流入速度 50cc/s
流入位置の樹脂温度 280℃
金型温度 120℃
熱可塑性樹脂の物性 繊維を含有したポリアミド6相当
繊維は、球の連結体で表現されたBead Model (S. Yamamoto, T. Matsuoka, A method for dynamic simulation of rigid and flexible fibers in a flow field, The Journal of Chemical Physics, 98 (1993), pp. 644-650) を用いてモデル化した。
繊維内の球間の結合において生じる応力が破断強度を超過した場合に、その結合を解除することで、繊維破断を表現した。
数値シミュレーションの結果は、図7から図10に示されるとおりである。図7(A)~(D)は、従来例、比較例、第1実施形態及び第2実施形態について、それぞれ熱可塑性樹脂の充填中におけるリブの内部の繊維を可視化したシミュレーション画像である。図7における色の濃淡については、色が薄くなるほど繊維長が長いことを示している。また、矢印は、成形時における熱可塑性樹脂の流れ方向(図1等の流れ方向F)を示している。
図8(A)は、第1実施形態に係るリブ内部の充填途中の繊維を正面から見たシミュレーション画像である。図8(B)は、第2実施形態に係るリブ内部の充填途中の繊維を正面から見たシミュレーション画像である。また、従来例、比較例、第1実施形態及び第2実施形態について、図9は重量平均繊維長を示し、図10は繊維体積含有率を示している。図8において、色が白い部分は繊維が少ないことを示している。
従来例では、リブが一様の厚さに形成されており、繊維誘導部は設けられていない。比較例では、リブと本体部との境界部、かつ熱可塑性樹脂の流れ方向の上流側に肉盛り部(R面取り部)が設けられており、繊維誘導部は設けられていない。
従来例(図7(A)、図9)と比較例(図7(B)、図9)を比較すると、比較例は従来例よりもリブ内の繊維長が短くなっている。このことから、比較例の場合、肉盛り部が設けられているにもかかわらず、長い繊維がリブに入っていないことがわかる。また、従来例と、第1実施形態(図7(C)、図8(A)、図9)と、第2実施形態(図7(D)、図8(B)、図9)とを比較すると、凸部(繊維誘導部)が設けられている第1実施形態及び第2実施形態では、従来例と比べて、リブ中の重量平均繊維長と繊維体積含有率(繊維濃度)が共に増大していることがわかる。このことから、第1実施形態及び第2実施形態では、成形時に繊維が過度に破断することなくリブに流入していることを意味している。なお、肉盛り部(R面取り部)が設けられた第2実施形態は、肉盛り部のない第1実施形態よりも、リブ中の重量平均繊維長と繊維体積含有率(繊維濃度)が増大している。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態の一例について説明したが、本発明の実施形態は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
補強部の一例としてリブ14を挙げたが、補強部はリブ14に限られず、例えば箱体において底面の辺から立設される縦壁であってもよい。また本体部12は平板に限られず、基部と、該基部に立設される柱状のボスであってもよい(図示せず)。つまり、ボスの補強部として、繊維誘導部16を有するリブ14を設けてもよい。
繊維誘導部16は、断面円弧状の凸部26に限られず、他の断面形状の凸部(図示せず)であってもよい。
10 繊維強化樹脂構造部材
12 本体部
14 リブ(補強部)
16 繊維誘導部
18 繊維
20 繊維強化樹脂構造部材
22 一般部
24 肉盛り部
26 凸部
30 繊維強化樹脂構造部材
36 凸部

Claims (6)

  1. 繊維を含む熱可塑性樹脂で構成された本体部と、
    前記繊維を含む前記熱可塑性樹脂で構成され、前記本体部の表面に一体的に立設され、平板状部分である一般部が前記本体部より薄肉の補強部と、
    前記本体部に対する前記補強部の根元部から前記補強部の表面に渡って、前記補強部に一体的に設けられ、前記補強部の前記一般部より厚さの大きな繊維誘導部と、
    を有し、
    前記補強部の面方向は、前記本体部の成形時における前記熱可塑性樹脂の流れ方向と交差しており、
    前記繊維誘導部は、前記補強部における前記流れ方向の上流側の面に設けられた凸部を有している繊維強化樹脂構造部材。
  2. 前記繊維の長さは、1mm以上50mm以下である請求項1に記載の繊維強化樹脂構造部材。
  3. 前記繊維誘導部は、前記補強部における前記流れ方向の上流側の面に設けられた凸部を有している請求項1又は請求項2に記載の繊維強化樹脂構造部材。
  4. 前記凸部が設けられている側における前記本体部に対する前記補強部の根元部には、前記補強部側から前記本体部側に向かうにしたがって肉厚が増加する肉盛り部が設けられている請求項3に記載の繊維強化樹脂構造部材。
  5. 前記繊維誘導部は、前記補強部の高さ方向に直線的に延びている請求項3又は請求項4に記載の繊維強化樹脂構造部材。
  6. 前記繊維誘導部は、前記補強部の上端から下端までに渡って設けられている請求項1~請求項5の何れか1項に記載の繊維強化樹脂構造部材。
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