JP7069853B2 - 印刷装置及び印刷方法 - Google Patents
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Description
本発明の印刷装置は、第1液体を吐出するノズル列及び第2液体を吐出するノズル列を有する液体吐出手段と、
前記第1液体で印刷する第1画像及び前記第2液体で印刷する第2画像のうち、先に印刷する画像を先行画像とし、前記先行画像に重ねて印刷する画像を後行画像とするとき、前記先行画像の液体付着量に応じて印刷速度を変更する印刷速度変更手段と、を備え、更に必要に応じてその他の手段を備える。
本発明の印刷方法は、第1液体を吐出するノズル列及び第2液体を吐出するノズル列を有する液体吐出手段を用いて前記第1及び前記第2液体を吐出する液体吐出工程と、
前記第1液体で印刷する第1画像及び前記第2液体で印刷する第2画像のうち、先に印刷する画像を先行画像とし、前記先行画像に重ねて印刷する画像を後行画像とするとき、前記先行画像の液体付着量に応じて印刷速度を変更する印刷速度変更工程と、を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
図6は同実施形態のヘッド構成及び第1液体による第1画像を先行画像とし、第2液体による第2画像を後行画像とするときのノズルの割り付けと印刷速度の関係の説明に供する説明図である。
第2液体の種別については後述するが、第2液体の種別及び単位面積当たりの付着量の両方に基づいて印刷速度を設定してもよい。例えば、第2の液体の種別によっては印刷速度が望ましく、更に最大付着量が大きく異なるような様々な画像を印刷する場合においては、最大付着量が高い場合に合わせてしまうと常に中程度の印刷速度を選択するしかないところ、本発明のように単位面積当たりの付着量に応じて印刷速度の設定できるため、液体の選択の自由度の向上につながる。
なお、印刷速度の単位としてipm(images per minute)やppm(pages per minute)などがあるが、後述のようにm2/hで表す。使用ノズル数を増減させることで、印刷速度の値(m2/h)を調整する。
また、先行画像に使用される液体(第1液体又は第2液体)の種別ごとに液体付着量とノズル数との相関関係のデータ(相関データ)を取得し、上述のROM、RAM又は不揮発性メモリ等に記憶保持しておくことでもよい。
本発明の印刷装置に用いるインクとしては、特に制限なく用いることができる。特に、有機溶剤の含有量が15質量%以上35質量%以下であるホワイトインクを用いると、乾燥性に優れることから、ホワイトインクで背景画像(第2画像)を先行画像として印刷した後、カラーインクで主画像(第1画像)を後行画像として印刷する第1モード(白先打ち、白下打ち、表刷り)場合に、異常画像の形成を抑制しながら、印刷速度を高速化でき好ましい。
その他、以下の態様とすることで、更にインクの乾燥性を高める効果があり、印刷速度の高速化が可能となることから好ましい。
ホワイトインクは、樹脂粒子を2質量%以上10質量%以下含有することが好ましい。
ホワイトインクは、下記一般式(1)で表される化合物を含有することが好ましい。
ホワイトインク中における一般式(1)で表される化合物の含有量が、3質量%以上12質量%以下であることが好ましい。
前記有機溶剤としては、特に制限はなく、例えば、水溶性有機溶剤などが挙げられる。
前記水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類;2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチルイミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類;ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物;プロピレンカーボネイト;炭酸エチレンなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、高光沢性、及び粒子の凝集の防止の点から、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルが好ましい。また、高い耐擦過性、耐溶剤性、及び樹脂の造膜を促進する点から、沸点が200℃未満である、1,2-プロパンジオール、1,2-ブタンジオールが好ましい。
下記一般式(1)で表される化合物は、インクの乾燥工程において、樹脂が造膜するのを促進するため乾燥性を高めることができる。
前記樹脂粒子としては、特に制限はないが、例えば、ポリエステル樹脂粒子;ポリウレタン樹脂粒子;エポキシ樹脂粒子;ポリアミド樹脂粒子;ポリエーテル樹脂粒子;アクリル樹脂粒子;アクリル-シリコーン樹脂粒子;フッ素系樹脂等の縮合系合成樹脂粒子;ポリオレフィン樹脂粒子、ポリスチレン系樹脂粒子、ポリビニルアルコール系樹脂粒子、ポリビニルエステル系樹脂粒子、ポリアクリル酸系樹脂粒子、不飽和カルボン酸系樹脂等の付加系合成樹脂粒子;セルロース類、ロジン類、天然ゴム等の天然高分子などが挙げられる。これらは、2種以上を併用して用いてもよい。
前記ポリウレタン樹脂粒子としては、特に制限はなく、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるポリウレタン樹脂粒子などが挙げられる。
前記ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオールなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、活性水素原子を2個以上有する化合物の1種又は2種以上を出発原料として、アルキレンオキサイドを付加重合させたものなどが挙げられる。
また、前記ポリウレタン樹脂粒子の製造に使用できるポリカーボネートポリオールとしては、例えば、炭酸エステルとポリオールとを反応させて得られるもの、ホスゲンとビスフェノールA等とを反応させて得られるものなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記ポリエステルポリオールとしては、例えば、低分子量のポリオールとポリカルボン酸とをエステル化反応して得られるもの、ε-カプロラクトン等の環状エステル化合物を開環重合反応して得られるポリエステル、これらの共重合ポリエステルなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記ポリカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、これらの無水物又はエステル形成性誘導体などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式ジイソシアネートなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、特に、ポスターや看板などの屋外向けの用途として用いる場合は、非常に高い長期耐候性を持つ塗膜を必要としており、前記長期耐候性の点から、脂肪族又は脂環式ジイソシアネートが好ましい。
前記脂環式ジイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートが挙げられる。
前記脂環式ジイソシアネートの含有量としては、イソシアネート化合物全量に対して、60質量%以上が好ましい。
ポリウレタン樹脂粒子は、従来一般的に用いられている製造方法により得ることができ、例えば、次の方法などが挙げられる。
まず、無溶剤下又は有機溶剤の存在下で、前記ポリオールと前記ポリイソシアネートを、イソシアネート基が過剰になる当量比で反応させて、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを製造する。
次いで、前記イソシアネート末端ウレタンプレポリマー中のアニオン性基を必要に応じて中和剤により中和し、その後、鎖延長剤と反応させて、最後に必要に応じて系内の有機溶剤を除去することによって得ることができる。
前記鎖延長剤としては、例えば、ポリアミンやその他の活性水素基含有化合物などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記体積平均粒径が10nm以上1,000nm以下の樹脂粒子を用いることで、インクを循環させる循環手段を有するインク吐出装置に用いた場合に、優れたインク供給性や吐出信頼性を得られると共に、印刷媒体など被印刷物上でインクが乾燥する過程で樹脂粒子が有機溶剤に溶解しやすく、樹脂の広がりの効果を得やすいことから高光沢の画像を形成しやすい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(マイクロトラック MODEL UPA9340、日機装株式会社製)を用いて測定することができる。
1質量%以上であると、メニスカスに皮膜形成がされにくいため良好な吐出が可能となる。15質量%以下であると、特に成膜しやすく、良好な吐出が可能となり印刷の高速化につながる。
本発明の印刷装置には、水を含まない溶剤インクを用いることも可能であるが、環境に影響を与えない安全性の高いインクとして、水を含む水性インクを用いることも可能である。水性インクに用いる水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水;超純水などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
・ホワイトインク(白色インク、白インクと同義である)
ホワイトインクの白色度の基準としては、ISO-2469(JIS-8148)があり、一般的にはその値が70以上の場合、白色の色材として用いられる。
ホワイトインクに用いる色材としては、酸化チタン、酸化鉄、酸化スズ、酸化ジルコニウム、チタン酸鉄(鉄とチタンの複合酸化物)、樹脂中空粒子、無機中空粒子等を挙げることができる。
プロセスカラーインク、特色インクとしては、カラーインク、黒色インク、灰色インク、クリアインク、メタリックインクなど、非白色インクを用いることができる。
なお、前記クリアインクとは、着色剤を含まず、主に樹脂粒子、有機溶剤及び水からなるインクを意味する。
前記カラーインクとしては、例えば、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ライトシアンインク、ライトマゼンタインク、レッドインク、グリーンインク、ブルーインク、オレンジインク、バイオレットインクなどが挙げられる。
前記無機顔料として、例えば、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。
また、顔料をマイクロカプセルに包含させ、前記顔料を水中に分散可能なもの、すなわち、顔料粒子を含有させた樹脂粒子であってもよい。
この場合、インクに含有される顔料としては、すべて樹脂粒子に封入又は吸着されている必要はなく、効果が損なわれない範囲において、前記顔料がインク中に分散していてもよい。
前記数平均粒径は、例えば、粒度分析装置(マイクロトラック MODEL UPA9340、日機装株式会社製)を用いて測定することができる。
前記界面活性剤は、印刷媒体への濡れ性を確保するために含有することができる。
また、組成によってはフッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤を併用又は単独使用することできる。
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
前記インクの製造方法としては、例えば、水、有機溶剤、上記一般式(1)で表される化合物、樹脂粒子、及び必要に応じて、その他の成分を水性媒体中に分散又は溶解し、適宜撹拌混合して製造することができる。前記撹拌混合としては、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシェイカー、超音波分散機、通常の撹拌羽を用いた撹拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機などを用いることができる。
前記インクの粘度としては、印刷媒体に記録した場合の文字品位等の画像品質の点から、25℃で、2mPa・s以上が好ましく、3mPa・s以上20mPa・s以下がより好ましい。 前記粘度が、2mPa・s以上であると、吐出安定性を向上できる。
前記インクカートリッジは、プロセスカラーインク、特色インク、ホワイトインクを容器中に収容するインクカートリッジを含む。
前記インクカートリッジとしては、前記インクを容器中に収容してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材などを有してなる。
記録物は、印刷媒体上に、前記インクにより記録された画像を有する。
記録媒体としては特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性メディアを用いても良好な画像形成が可能である。
前記非浸透性メディアとは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m2以下である基材をいう。
前記非浸透性メディアとしては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
記録媒体としては、一般的な記録媒体として用いられるものに限られず、壁紙、床材、タイル等の建材、Tシャツなど衣料用等の布、テキスタイル、皮革等を適宜使用することができる。また、記録媒体を搬送する経路の構成を調整することにより、セラミックスやガラス、金属などを使用することもできる。
攪拌機、還流冷却管、及び温度計を挿入した反応容器に、ポリカーボネートジオール(1,6-ヘキサンジオールとジメチルカーボネートの反応生成物(数平均分子量(Mn):1200)1,500g、2,2-ジメチロールプロピオン酸(以下、「DMPA」とも称することがある)220g、及びN-メチルピロリドン(以下、「NMP」とも称することがある)1,347gを窒素気流下で仕込み、60℃に加熱してDMPAを溶解させた。
次いで、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1,445g、ジブチルスズジラウリレート(触媒)2.6gを加えて90℃まで加熱し、5時間かけてウレタン化反応を行い、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た。この反応混合物を80℃まで冷却し、これにトリエチルアミン149gを添加・混合したものの中から4,340gを抜き出して、強攪拌下、水5,400g及びトリエチルアミン15gの混合溶液の中に加えた。次いで、氷1,500gを投入し、35質量%の2-メチル-1,5-ペンタンジアミン水溶液626gを加えて鎖延長反応を行い、固形分濃度が30%となるように溶媒を留去し、ポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルションを得た。
前記ポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルションを用いて、「造膜温度試験装置」(株式会社井元製作所製)で測定した最低造膜温度は55℃であった。
温度計、窒素ガス導入管、及び攪拌器を備えた窒素置換された容器中で、ポリエーテルポリオール(「PTMG1000」三菱化学株式会社製、平均分子量:1,000)100.2質量部、2,2―ジメチロールプロピオン酸15.7質量部、イソホロンジイソシアネート48.0質量部、有機溶剤としてメチルエチルケトン77.1質量部を、触媒としてジブチルスズジレウレート(以下、「DMTDL」とも称することがある)0.06質量部を使用し反応させた。
前記反応を4時間継続した後、希釈溶剤としてメチルエチルケトン30.7質量部を供給し、更に反応を継続した。
前記反応物の平均分子量が20,000以上60,000以下の範囲に達した時点で、メタノール1.4質量部を投入し前記反応を終了することによって、ウレタン樹脂の有機溶剤溶液を得た。
前記ウレタン樹脂の有機溶剤溶液に48質量%水酸化カリウム水溶液を13.4質量部加えることで前記ウレタン樹脂が有するカルボキシル基を中和し、次いで、水715.3質量部を加え十分に攪拌した後、エージング及び脱溶剤することによって、固形分30質量%のポリエーテル系ウレタン樹脂エマルションを得た。
前記ポリエーテル系ウレタン樹脂エマルションについて、前記ポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルションの調製例1と同様にして「造膜温度試験装置」(株式会社井元製作所製)で測定した最低造膜温度は43℃であった。
ポリエーテルポリオール(「PTMG1000」三菱化学株式会社製、平均分子量:1,000)を、ポリエステルポリオール(「ポリライトOD-X-2251」DIC株式会社製、平均分子量:2,000)に変更した以外は、前記ポリエーテル系ウレタン樹脂エマルションの調製例2と同様にして、固形分30質量%のポリエステル系ウレタン樹脂エマルションを得た。
前記ポリエステル系ウレタン樹脂エマルションについて、前記ポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルションの調製と同様にして「造膜温度試験装置」(株式会社井元製作所製)で測定した最低造膜温度は74℃であった。
<<ブラック顔料分散液の調製>>
以下の処方混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社KDL型、メディア:直径0.3mmジルコニアボール使用)で7時間循環分散してブラック顔料分散液を得た(顔料固形分濃度:15質量%)。
カーボンブラック顔料(商品名:Monarch800、キャボット社製):15質量部
アニオン性界面活性剤(パイオニンA-51-B、竹本油脂株式会社製):2質量部
イオン交換水:83質量部
カーボンブラック顔料を、ピグメントブルー15:3(商品名:LIONOL BLUE FG-7351、東洋インキ株式会社製)に変更した以外は、ブラック顔料分散液の調製例1と同様にして、シアン顔料分散液を得た(顔料固形分濃度:15質量%)。
カーボンブラック顔料を、ピグメントレッド122(商品名:トナーマゼンタEO02、クラリアントジャパン株式会社製)に変更した以外は、ブラック顔料分散液の調製例1と同様にして、マゼンタ顔料分散液を得た(顔料固形分濃度:15質量%)。
カーボンブラック顔料を、ピグメントイエロー74(商品名:ファーストイエロー531、大日精化工業株式会社製)に変更した以外は、ブラック顔料分散液の調製例1と同様にして、イエロー顔料分散液を得た(顔料固形分濃度:15質量%)。
酸化チタン(商品名:STR-100W、堺化学工業株式会社製)25質量部、顔料分散剤(商品名:TEGO Dispers651、エボニック社製)5質量部、及びイオン交換水70質量部を混合し、ビーズミル(商品名:リサーチラボ、株式会社シンマルエンタープライゼス製)にて、直径0.3mmのジルコニアビーズを充填率60%、8m/sにて5分間分散し、白色顔料分散液を得た(顔料固形分濃度:25質量%)。
ブラック顔料分散液20質量%、ポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルション(固形分濃度30質量%)を樹脂固形分換算で5質量%、1,2-プロパンジオール12質量%、1,2-ブタンジオール5質量%、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド(商品名:KJCMPA-100、KJケミカルズ社製)5質量%、フッ素系界面活性剤
ユニダイン DSN-403N(ダイキン工業株式会社製)0.1質量%、防腐剤として商品名:プロキセルLV(アビシア株式会社製)0.1質量%、及び合計100質量%になるように高純水を残量添加して、混合攪拌し、平均孔径0.2μmポリプロピレンフィルターにて濾過することによりインク1を作製した。
ブラックインク1の調製例において、表1に記載のインクの組成、及びに含有量に変更した以外は、ブラックインク1と同様にして、シアンインク1、マゼンタインク1及びイエローインク1を作製した。なお、表1にブラックインク1、シアンインク1、マゼンタインク1及びイエローインク1の組成及び含有量を示す。
ブラックインク1の調製例において、表2-1及び表2-2に記載のインクの組成、含有量に変更した以外は、ブラックインク1の調製例と同様にして、ホワイトインク1~8を作製した。なお、表2-1及び表2-2にホワイトインク1~8の組成及び含有量を示す。
*3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド(商品名:エクアミドB100、出光興産株式会社製、沸点:252℃)
*3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド(商品名:エクアミドB100、出光興産株式会社製、沸点:252℃)
<印刷>
本発明の印刷装置を用い、図5に示す第1モードで、ホワイトインクで背景画像(第2画像)を先行画像として印刷した後、カラーインクで主画像(第1画像)を後行画像として印刷する第1モード(白先打ち、白下打ち、表刷り)で印刷を行った。
カラーインクとして上記インク(ブラックインク1、シアンインク1、マゼンタインク1及びイエローインク1)を使用し、ホワイトインクとして上記ホワイトインク1~8を用いた。
記録媒体(被印刷物)としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)(きもと株式会社製、TP-188)を用いた。
印刷速度を最高(10m2/h)、高(8m2/h)、中(6m2/h)、低(4m2/h)、及び最低(2m2/h)に調整して上記印刷を行い、以下の基準に基づき、画像の滲みについて評価した。結果を表3に示した。
[評価基準]
◎:拡大鏡(×20倍)で確認しても滲みなし
○:目視で滲みなし
△:わずかに滲みあり
×:滲みあり
インクジェットプリンター(IPSiO GXe5500改造機、株式会社リコー製)を用いて吐出信頼性を評価した。結果を表3に示した。
まず、得られたホワイトインク1~8をインクジェットプリンター(装置名:IPSiO GXe5500改造機、株式会社リコー製)に充填し、記録媒体(被印刷物)に対して、ノズルチェックパターンを印刷し「ノズル抜け」が発生していないことを確認した。記録媒体(被印刷物)としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)(きもと株式会社製、TP-188)を用いた。
ノズルチェックパターンを印刷し、発生した「ノズル抜け」をカウントし、下記評価基準に基づき、「吐出信頼性」を評価した。前記評価が△以上であることが実使用上望ましい。なお、前記「ノズル抜け」とは、インクが吐出されず正常にインク画像が描画されないことを意味する。
[評価基準]
○:ノズル抜けが1箇所以下
△:ノズル抜けが2箇所
×:ノズル抜けが3箇所以上
2 印刷媒体
11 ヘッド
Na~Ni ノズル列
N1 第1ノズル列
N2 第2ノズル列
N3 第3ノズル列
12 キャリッジ
21 搬送ローラ
25 プラテン部材
41 巻取りロール
101 印刷部
102 搬送部
103 ロール収納部
104 ロール巻取り部
500 制御部
Claims (18)
- 第1液体を吐出するノズル列及び第2液体を吐出するノズル列を有する液体吐出手段と、
前記第1液体で印刷する第1画像及び前記第2液体で印刷する第2画像のうち、先に印刷する画像を先行画像とし、前記先行画像に重ねて印刷する画像を後行画像とするとき、前記先行画像の液体付着量に応じて印刷速度を変更する印刷速度変更手段と、を備え、
1層目の前記第1画像、2層目の前記第2画像、3層目の前記第1画像を重ねて印刷するとき、前記1層目の前記第1画像及び前記2層目の前記第2画像を前記先行画像とし、前記3層目の前記第1画像を前記後行画像として印刷速度を変更することを特徴とする印刷装置。 - 第1液体を吐出するノズル列及び第2液体を吐出するノズル列を有する液体吐出手段と、
前記第1液体で印刷する第1画像及び前記第2液体で印刷する第2画像のうち、先に印刷する画像を先行画像とし、前記先行画像に重ねて印刷する画像を後行画像とするとき、前記先行画像の液体付着量に応じて印刷速度を変更する印刷速度変更手段と、を備え、
前記印刷速度の変更は、前記第1液体又は前記第2液体を吐出させるノズルの数及び前記第1液体又は前記第2液体を吐出させないノズルの数の少なくともいずれかを変更して行うことを特徴とする印刷装置。 - 前記液体付着量は、前記先行画像の単位面積当たりの液体付着量、又は、全印刷領域における前記先行画像の液体付着量である請求項1又は2に記載の印刷装置。
- 前記印刷速度の変更は、前記第1液体又は前記第2液体を吐出させるノズルの数及び前記第1液体又は前記第2液体を吐出させないノズルの数の少なくともいずれかを変更して行う請求項1又は3に記載の印刷装置。
- 前記第1画像の印刷に使用するノズルの数と前記第2画像の印刷に使用するノズルの数とは、同じ、又は、整数倍の関係にある請求項2又は4に記載の印刷装置。
- 前記第2液体を吐出するノズル列のノズルの数が前記第1液体を吐出するノズル列のノズルの数よりも多い請求項1から5のいずれかに記載の印刷装置。
- 前記第2液体を吐出するノズル列は、前記第1液体を吐出するノズル列に対して、前記第1液体を吐出するノズル列の長さの半分以上ノズル配列方向にずれて配置されている請求項1から6のいずれかに記載の印刷装置。
- ノズル配列方向において、前記第2液体を吐出するノズル列を挟んで、両側に前記第1液体を吐出するノズル列が配置されている請求項1から6のいずれかに記載の印刷装置。
- 前記第1画像を先行画像とするときの印刷速度が前記第2画像を先行画像とするときの印刷速度よりも速い請求項1から8のいずれかに記載の印刷装置。
- 前記第1液体がホワイトインクであり、前記ホワイトインクに含まれる有機溶剤の含有量が15質量%以上35質量%以下である請求項1から9のいずれかに記載の印刷装置。
- 前記ホワイトインクが樹脂粒子を含有し、前記樹脂粒子の含有量が2質量%以上10質量%以下である請求項10に記載の印刷装置。
- 前記一般式(1)で表される化合物の含有量が3質量%以上12質量%以下である請求項12に記載の印刷装置。
- 第1液体を吐出するノズル列及び第2液体を吐出するノズル列を有する液体吐出手段を用いて前記第1及び前記第2液体を吐出する液体吐出工程と、
前記第1液体で印刷する第1画像及び前記第2液体で印刷する第2画像のうち、先に印刷する画像を先行画像とし、前記先行画像に重ねて印刷する画像を後行画像とするとき、前記先行画像の液体付着量に応じて印刷速度を変更する印刷速度変更工程と、
を含み、
1層目の前記第1画像、2層目の前記第2画像、3層目の前記第1画像を重ねて印刷するとき、前記1層目の前記第1画像及び前記2層目の前記第2画像を前記先行画像とし、前記3層目の前記第1画像を前記後行画像として印刷速度を変更することを特徴とする印刷方法。 - 前記第1液体がホワイトインクであり、前記ホワイトインクに含まれる有機溶剤の含有量が15質量%以上35質量%以下である請求項14に記載の印刷方法。
- 前記ホワイトインクが樹脂粒子を含有し、前記樹脂粒子の含有量が2質量%以上10質量%以下である請求項15に記載の印刷方法。
- 前記一般式(1)で表される化合物の含有量が3質量%以上12質量%以下である請求項17に記載の印刷方法。
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