JP7066423B2 - 自動分析装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、自動分析装置に関する。
自動分析装置は、血液等の検査試料と種々検査項目に対応する試薬とを混合することで得られる混合液を、例えば光学的に測定することで、検査項目に対応した検査試料の成分を分析する装置である。
自動分析装置では、試薬を収容する試薬容器に、収容している試薬についての試薬情報を自動分析装置に自動的に伝えるための情報ラベルが貼付されている。試薬容器に貼付された情報ラベルに記載される数字列、又は文字列は、試薬庫に取り付けられたバーコードリーダで読み取られ、解読される。解読された試薬情報は、例えば、試薬分注動作、並びに、試薬残量及び試薬設置位置の表示等で活用される。
しかしながら、試薬容器によっては、情報ラベルが貼付されていないことがある。情報ラベルが貼付されていない試薬容器が試薬庫内にある場合、情報ラベルから試薬情報を読み出す試薬スキャンに時間がかかるという問題がある。
特開2009-250743号公報
本発明が解決しようとする課題は、試薬スキャンにかかる時間を短縮させることである。
実施形態によれば、自動分析装置は、情報収集部、読取部、特定部、及び読取制御部を備える。情報収集部は、試薬庫内に配置された試薬容器を識別する識別情報を前記試薬容器から収集する。読取部は、前記試薬容器に付されたマークを読み取る。特定部は、前記情報収集部によって収集された前記識別情報を参照し、前記マークを読み取る対象を特定する。読取制御部は、前記特定部によって特定された対象から前記マークを読み取るように前記読取部を制御する。
図1は、第1の実施形態に係る自動分析装置の機能構成を表す図である。 図2は、図1に示される分析機構の構成を表す図である。 図3は、図2に示される第1試薬庫及び第2試薬庫で保冷される試薬容器を表す図である。 図4は、図2に示される第1試薬庫の断面図を表す図である。 図5は、図1に示される制御回路が第1試薬庫内で保持されている試薬容器についての試薬管理情報を取得する際の処理手順を表すフローチャートである。 図6は、第2の実施形態に係る自動分析装置の機能構成を表す図である。 図7は、図6に示される制御回路が試薬管理情報を更新する際の処理手順を表すフローチャートである。 図8は、第3の実施形態に係る自動分析装置の機能構成を表す図である。 図9は、図8に示される分析機構の第1試薬庫におけるRFIDリーダの設置位置を説明するための図である。 図10は、図8に示される制御回路が試薬管理情報を更新する際の処理手順を表すフローチャートである。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る自動分析装置1の機能構成の例を表すブロック図である。図1に示される自動分析装置1は、分析機構2、解析回路3、駆動機構4、入力インタフェース5、出力インタフェース6、通信インタフェース7、メモリ8、RFID(Radio Frequency IDentifier)リーダ9、及び制御回路10を備える。
分析機構2は、標準試料、又は被検試料等の試料と、この試料に設定される各検査項目で用いられる試薬とを混合する。分析機構2は、試料と試薬との混合液を測定し、例えば吸光度で表される標準データ、及び被検データを生成する。
解析回路3は、分析機構2により生成される標準データ、及び被検データを解析することで、検量データ、及び分析データ等を生成するプロセッサである。解析回路3は、メモリ8から動作プログラムを読み出し、読み出した動作プログラムに従って検量データ、及び分析データ等を生成する。例えば、解析回路3は、標準データに基づき、標準データと標準試料について予め設定された標準値との関係を示す検量データを生成する。また、解析回路3は、被検データと、この被検データに対応する検査項目の検量データとに基づき、濃度値、及び酵素の活性値として表される分析データを生成する。解析回路3は生成した検量データ、及び分析データ等を制御回路10へ出力する。
駆動機構4は、制御回路10の制御に従い、分析機構2を駆動させる。駆動機構4は、例えば、ギア、ステッピングモータ、ベルトコンベア、及びリードスクリュー等により実現される。
入力インタフェース5は、例えば、操作者から、又は病院内ネットワークNWを介して測定を依頼された試料に係る各検査項目の分析パラメータ等の設定を受け付ける。入力インタフェース5は、例えば、マウス、キーボード、及び、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。入力インタフェース5は、制御回路10に接続され、操作者から入力される操作指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御回路10へ出力する。なお、本明細書において入力インタフェース5はマウス、及びキーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、自動分析装置1とは別体に設けられた外部の入力機器から入力される操作指示に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路10へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース5の例に含まれる。
出力インタフェース6は、制御回路10に接続され、制御回路10から供給される信号を出力する。出力インタフェース6は、例えば、ディスプレイ、印刷回路、及び音声デバイス等により実現される。ディスプレイには、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、及びプラズマディスプレイ等が含まれる。なお、表示対象を表すデータをビデオ信号に変換し、ビデオ信号を外部へ出力する処理回路も出力インタフェース6に含まれる。印刷回路は、例えば、プリンタ等を含む。なお、印刷対象を表すデータを外部へ出力する出力回路も印刷回路に含まれる。音声デバイスは、例えば、スピーカ等を含む。なお、音声信号を外部へ出力する出力回路も音声デバイスに含まれる。
通信インタフェース7は、例えば、病院内ネットワークNWと接続する。通信インタフェース7は、病院内ネットワークNWを介してHIS(Hospital Information System)とデータ通信を行う。なお、通信インタフェース7は、病院内ネットワークNWと接続する検査部門システム(Laboratory Information System:LIS)を介してHISとデータ通信を行っても構わない。
メモリ8は、磁気的、若しくは光学的記録媒体、又は半導体メモリ等の、プロセッサにより読み取り可能な記録媒体等を含む。なお、メモリ8は、必ずしも単一の記憶装置により実現される必要は無い。例えば、メモリ8は、複数の記憶装置により実現されても構わない。
メモリ8は、解析回路3で実行される動作プログラム、及び制御回路10に備わる機能を実現するための動作プログラムを記憶している。メモリ8は、解析回路3により生成される検量データを検査項目毎に記憶する。メモリ8は、解析回路3により生成される分析データを被検試料毎に記憶する。メモリ8は、操作者から入力された検査オーダ、又は通信インタフェース7が病院内ネットワークNWを介して受信した検査オーダを記憶する。メモリ8は、後述する第1試薬庫204、及び第2試薬庫205で保持される試薬容器100を管理するための試薬管理情報を記憶する。試薬管理情報には、例えば、試薬名、試薬メーカコード、試薬項目コード、残容量、製造ロット番号、シリアル番号、有効期間、情報ラベルの貼付の有無、及び搭載位置等が含まれ、制御回路10の制御により更新される。試薬名、試薬メーカコード、試薬項目コード、残容量、製造ロット番号、シリアル番号、及び有効期間のうち少なくともいずれかは、試薬容器100を識別するための識別情報の一例である。
RFIDリーダ9は、第1試薬庫204、及び第2試薬庫205で保持される試薬容器100に貼付される無線タグ1001に記憶されている情報を、非接触で収集する情報収集部の一例である。無線タグ1001に記憶されている情報には、例えば、試薬名、試薬メーカコード、試薬項目コード、ボトル種類、ボトルサイズ、容量、製造ロット番号、シリアル番号、識別ID、有効期間、及び情報ラベルの貼付の有無等が含まれる。RFIDリーダ9は、例えば、第1試薬庫204、又は第2試薬庫205で保持される試薬容器100に貼付される無線タグ1001と無線通信可能な位置に設けられる。
RFIDリーダ9は、制御回路10の制御に従い、予め設定された周波数の電波を、第1試薬庫204、又は第2試薬庫205へ向けて照射する。RFIDリーダ9は、送信した電波に応じて無線タグ1001から返信される電波を受信する。RFIDリーダ9は、受信した電波を電気信号へ変換し、電気信号を制御回路10へ出力する。
制御回路10は、自動分析装置1の中枢として機能するプロセッサである。制御回路10は、メモリ8に記憶されている動作プログラムを実行することで、この動作プログラムに対応する機能を実現する。なお、制御回路10は、メモリ8で記憶されているデータの少なくとも一部を記憶する記憶領域を備えても構わない。
図2は、図1に示される分析機構2の構成の一例を表す模式図である。図2に示される分析機構2は、反応ディスク201、恒温部202、ラックサンプラ203、第1試薬庫204、及び第2試薬庫205を備える。
反応ディスク201は、反応容器2011を所定の経路に沿って搬送する。具体的には、反応ディスク201は、複数の反応容器2011を、環状に配列させて保持する。反応ディスク201は、駆動機構4により、既定の時間間隔で回動と停止とが交互に繰り返される。反応容器2011は、例えば、ガラスにより形成されている。
恒温部202は、所定の温度に設定された熱媒体を貯留し、貯留する熱媒体に反応容器2011を浸漬させることで、反応容器2011に収容される混合液を昇温する。
ラックサンプラ203は、測定を依頼された試料を収容する複数の試料容器を保持可能な試料ラック2031を、移動可能に支持する。図2に示す例では、5本の試料容器を並列して保持可能な試料ラック2031が示されている。
ラックサンプラ203には、試料ラック2031が投入される投入位置から、測定が完了した試料ラック2031を回収する回収位置まで試料ラック2031を搬送する搬送領域が設けられている。搬送領域では、長手方向に整列された複数の試料ラック2031が、駆動機構4により、方向D1へ移動される。
また、ラックサンプラ203には、試料ラック2031で保持される試料容器を所定のサンプル吸引位置へ移動させるため、試料ラック2031を搬送領域から引き込む引き込み領域が設けられている。サンプル吸引位置は、例えば、サンプル分注プローブ207の回動軌道と、ラックサンプラ203で支持されて試料ラック2031で保持される試料容器の開口部の移動軌道とが交差する位置に設けられる。引き込み領域では、搬送されてきた試料ラック2031が、駆動機構4により、方向D2へ移動される。
また、ラックサンプラ203には、試料が吸引された試料容器を保持する試料ラック2031を搬送領域へ戻すための戻し領域が設けられている。戻し領域では、試料ラック2031が、駆動機構4により、方向D3へ移動される。
第1試薬庫204は、標準試料、及び被検試料に含まれる所定の成分と反応する第1試薬を収容する試薬容器100を複数保冷する。第1試薬庫204は、保冷、蒸発防止等のため図2では不図示の、着脱自在な試薬カバーにより覆われている。第1試薬庫204内には、試薬ラックが回転自在に設けられている。試薬ラックは、複数の試薬容器100を円環状に配列して保持する。試薬ラックは、駆動機構4により回動される。
第1試薬庫204上の所定の位置には、第1試薬吸引位置が設定されている。第1試薬吸引位置は、例えば、第1試薬分注プローブ209の回動軌道と、試薬ラックに円環状に配列される試薬容器100の開口部の移動軌道とが交差する位置に設けられる。
第2試薬庫205は、2試薬系の第1試薬と対をなす第2試薬を収容する試薬容器100を複数保冷する。第2試薬庫205は、図2では不図示の、着脱自在な試薬カバーにより覆われている。第2試薬庫205内には、試薬ラックが回転自在に設けられている。試薬ラックは、複数の試薬容器100を円環状に配列して保持する。なお、第1試薬庫204と、第2試薬庫205それぞれに第1試薬と第2試薬を保持しても構わない。この場合、第2試薬庫205で保冷される第1試薬と第2試薬は、第1試薬庫204で保冷される第1試薬と第2試薬と同一成分、かつ、同一濃度の試薬であっても構わない。
第2試薬庫205上の所定の位置には、第2試薬吸引位置が設定されている。第2試薬吸引位置は、例えば、第2試薬分注プローブ211の回動軌道と、試薬ラックに円環状に配列される試薬容器100の開口部の移動軌道とが交差する位置に設けられる。
図3は、図2に示される第1試薬庫204及び第2試薬庫205で保冷される試薬容器100の例を表す模式図である。試薬容器100は、例えば、底面部及び上面部が台形状の四角柱形状をしている。試薬容器100の上面部には試薬吸引用の開口部が設けられている。上面部には、無線タグ1001が貼付されている。試薬容器100の側面部のうち、背面部には、情報ラベル1002が貼付されている。背面部は、試薬容器100が第1試薬庫204、又は第2試薬庫205内で円環状に配列された際、円環の外側を向く部位を表す。
情報ラベル1002には、試薬についての情報を表す光学式マークが印刷されている。光学式マークには、例えば、1次元画素コード、及び2次元画素コード等、任意の画素コードが用いられる。光学式マークにより表される情報には、例えば、試薬メーカコード、試薬項目コード、容器サイズ、容量、製造ロット番号、シリアル番号、及び有効期間等が含まれる。
なお、図3では、無線タグ1001及び情報ラベル1002が貼付されている試薬容器100を例に示しているが、第1試薬庫204、及び第2試薬庫205で保持される試薬容器100のいずれかは、情報ラベル1002が貼付されていない。
無線タグ1001は、記憶されている試薬情報を電波により送信するRFIDタグである。無線タグ1001は、例えば、記憶回路及びアンテナ回路を備える。記憶回路は、試薬情報を記憶している。記憶回路への試薬情報の書き込みは、例えば、自動分析装置1による分析処理に先立ち、試薬メーカからの出荷時に行われる。なお、自動分析装置1にRFIDライタが設けられている場合には、試薬管理に係る所定の情報を記憶回路に書き込むようにしてもよい。アンテナ回路は、RFIDリーダ9から送信された電波を受信し、受信した電波に応じ、記憶回路に記憶されている試薬情報を乗せた電波を送信する。
なお、無線タグ1001が貼付される位置は、試薬容器100の上面部に限定されない。RFIDリーダ9の設置位置によっては、無線タグ1001は、例えば、試薬容器100の背面部に貼付されていても構わない。このとき、無線タグ1001は、試薬容器100の背面部に貼付される情報ラベル1002に埋め込まれていても構わない。
また、図2に示される分析機構2は、サンプル分注アーム206、サンプル分注プローブ207、第1試薬分注アーム208、第1試薬分注プローブ209、第2試薬分注アーム210、第2試薬分注プローブ211、攪拌ユニット212、測光ユニット213、及び洗浄ユニット214を備える。
サンプル分注アーム206は、反応ディスク201とラックサンプラ203との間に設けられている。サンプル分注アーム206は、駆動機構4により、鉛直方向に上下動自在、かつ、水平方向に回動自在に設けられている。サンプル分注アーム206は、一端にサンプル分注プローブ207を保持する。
サンプル分注プローブ207は、サンプル分注アーム206の回動に伴い、円弧状の回動軌道に沿って回動する。この回動軌道上には、ラックサンプラ203上の試料ラック2031で保持される試料容器の開口部が位置するようになっている。また、サンプル分注プローブ207の回動軌道上には、サンプル分注プローブ207が吸引した試料を反応容器2011へ吐出するためのサンプル吐出位置が設けられている。サンプル吐出位置は、サンプル分注プローブ207の回動軌道と、反応ディスク201に保持されている反応容器2011の移動軌道との交点に相当する。
サンプル分注プローブ207は、駆動機構4によって駆動され、ラックサンプラ203上の試料ラック2031で保持される試料容器の開口部の直上、又は、サンプル吐出位置において上下方向に移動する。また、サンプル分注プローブ207は、制御回路10の制御に従い、直下に位置する試料容器から試料を吸引する。また、サンプル分注プローブ207は、制御回路10の制御に従い、吸引した試料を、サンプル吐出位置の直下に位置する反応容器2011へ吐出する。
第1試薬分注アーム208は、反応ディスク201と第1試薬庫204との間に設けられている。第1試薬分注アーム208は、駆動機構4により、鉛直方向に上下動自在、かつ、水平方向に回動自在に設けられている。第1試薬分注アーム208は、一端に第1試薬分注プローブ209を保持する。
第1試薬分注プローブ209は、第1試薬分注アーム208の回動に伴い、円弧状の回動軌道に沿って回動する。この回動軌道上には、第1試薬吸引位置が設けられている。また、第1試薬分注プローブ209の回動軌道上には、第1試薬分注プローブ209が吸引した試薬を反応容器2011へ吐出するための第1試薬吐出位置が設定されている。第1試薬吐出位置は、第1試薬分注プローブ209の回動軌道と、反応ディスク201に保持されている反応容器2011の移動軌道との交点に相当する。
第1試薬分注プローブ209は、駆動機構4によって駆動され、回動軌道上の第1試薬吸引位置、又は第1試薬吐出位置において上下方向に移動する。また、第1試薬分注プローブ209は、制御回路10の制御に従い、第1試薬吸引位置の直下に位置する試薬容器から第1試薬を吸引する。また、第1試薬分注プローブ209は、制御回路10の制御に従い、吸引した第1試薬を、第1試薬吐出位置の直下に位置する反応容器2011へ吐出する。
第2試薬分注アーム210は、反応ディスク201と第2試薬庫205との間に設けられている。第2試薬分注アーム210は、駆動機構4により、鉛直方向に上下動自在、かつ、水平方向に回動自在に設けられている。第2試薬分注アーム210は、一端に第2試薬分注プローブ211を保持する。
第2試薬分注プローブ211は、第2試薬分注アーム210の回動に伴い、円弧状の回動軌道に沿って回動する。この回動軌道上には、第2試薬吸引位置が設けられている。また、第2試薬分注プローブ211の回動軌道上には、第2試薬分注プローブ211が吸引した試薬を反応容器2011へ吐出するための第2試薬吐出位置が設定されている。第2試薬吐出位置は、第2試薬分注プローブ211の回動軌道と、反応ディスク201に保持されている反応容器2011の移動軌道との交点に相当する。
第2試薬分注プローブ211は、駆動機構4によって駆動され、回動軌道上の第2試薬吸引位置、又は第2試薬吐出位置において上下方向に移動する。また、第2試薬分注プローブ211は、制御回路10の制御に従い、第2試薬吸引位置の直下に位置する試薬容器から第2試薬を吸引する。また、第2試薬分注プローブ211は、制御回路10の制御に従い、吸引した第2試薬を、第2試薬吐出位置の直下に位置する反応容器2011へ吐出する。
攪拌ユニット212は、反応ディスク201の外周近傍に設けられている。攪拌ユニット212は、攪拌子を有し、攪拌子により、反応ディスク201上の攪拌位置に位置する反応容器2011内に収容されている試料及び第1試薬、又は、反応容器2011内に収容されている試料、第1試薬、及び第2試薬を攪拌する。
測光ユニット213は、反応容器2011内に吐出された試料と試薬との混合液における所定の成分を光学的に測定する。測光ユニット213は、光源、及び光検出器を有する。測光ユニット213は、制御回路10の制御に従い、光源から光を照射する。照射された光は、反応容器2011の第1側壁から入射され、第1側壁と対向する第2側壁から出射される。測光ユニット213は、反応容器2011から出射された光を、光検出器により検出する。
具体的には、例えば、光検出器は、反応容器2011内の標準試料と試薬との混合液を通過した光を検出し、検出した光の強度に基づき、吸光度等により表される標準データを生成する。また、光検出器は、反応容器2011内の被検試料と試薬との混合液を通過した光を検出し、検出した光の強度に基づき、吸光度等により表される被検データを生成する。測光ユニット213は、生成した標準データ、及び被検データを解析回路3へ出力する。
洗浄ユニット214は、測光ユニット213で混合液の測定が終了した反応容器2011の内部を洗浄する。
図1に示される制御回路10は、メモリ8に記憶されている動作プログラムを実行することで、当該プログラムに対応する機能を実現する。例えば、制御回路10は、動作プログラムを実行することで、システム制御機能101、RFIDリーダ制御機能102、バーコードリーダ制御機能103、判定機能104、更新機能105、及び特定機能106を有する。なお、本実施形態では、単一のプロセッサによってシステム制御機能101、RFIDリーダ制御機能102、バーコードリーダ制御機能103、判定機能104、更新機能105、及び特定機能106が実現される場合を説明するが、これに限定されない。例えば、複数の独立したプロセッサを組み合わせて制御回路を構成し、各プロセッサが動作プログラムを実行することによりシステム制御機能101、RFIDリーダ制御機能102、バーコードリーダ制御機能103、判定機能104、更新機能105、及び特定機能106を実現しても構わない。
システム制御機能101は、入力インタフェース5から入力される入力情報に基づき、自動分析装置1における各部を統括して制御する機能である。
RFIDリーダ制御機能102は、RFIDリーダ9を制御する機能であり、収集制御部の一例である。具体的には、制御回路10は、所定の指示に応じてRFIDリーダ制御機能102を実行する。所定の指示とは、例えば、操作者から入力される測定開始の指示、及び試薬容器100についてのスキャン開始の指示等である。RFIDリーダ制御機能102において制御回路10は、試薬容器100に貼付されている無線タグ1001から、無線タグ1001に記憶されている試薬情報を読み出すようにRFIDリーダ9を制御する。RFIDリーダ9により読み出された試薬情報は、試薬管理情報としてメモリ8に記憶される。
バーコードリーダ制御機能103は、第1試薬庫204、及び第2試薬庫205に設けられるバーコードリーダを制御する機能であり、読取制御部の一例である。具体的には、例えば、制御回路10はバーコードリーダ制御機能103を実行すると、試薬容器100に貼付されている情報ラベル1002の光学式マークを読み取るようにバーコードリーダを制御する。
判定機能104は、バーコードリーダによる情報ラベル1002の読み取りを停止させるか否かを判定する機能である。具体的には、例えば、制御回路10は判定機能104を実行すると、メモリ8に記憶されている試薬管理情報に基づき、バーコードリーダによる光学式マークの読み取りの要否を判定する。制御回路10は、判定の結果に応じ、バーコードリーダによる情報ラベル1002の読み取りを開始又は停止させる。
更新機能105は、メモリ8に記憶されている試薬管理情報を更新する機能である。具体的には、例えば、制御回路10は更新機能105を実行すると、バーコードリーダにより読み取られた情報に基づいて試薬管理情報を更新する。
特定機能106は、バーコードリーダにより読み取りが必要な試薬容器100を特定する機能である。具体的には、例えば、制御回路10は特定機能106を実行すると、メモリ8に記憶されている試薬管理情報に基づき、バーコードリーダによる光学式マークの読み取りが必要となる試薬容器100の本数を特定する。
次に、図4を参照して、自動分析装置1に設けられるRFIDリーダ9の設置位置について詳細を説明する。図4は、図2に示される第1試薬庫204の断面図の例を表す模式図である。なお、第2試薬庫205も同様の構造をしている。
図4に示される第1試薬庫204は、試薬カバー2041、第1の試薬ラック2042、第2の試薬ラック2043、筐体2044、第1のディスク2045、第1のガイド2046、第2のディスク2047、第2のガイド2048、及びローラ2049を有する。
試薬カバー2041は、筐体2044の上端の開口部を覆うように設けられる。試薬カバー2041には、試薬吸引口が設けられている。試薬吸引口は、試薬カバー2041を貫通する孔であり、第1試薬分注プローブ209の回動軌道と、試薬容器100の開口部の移動軌道とが交差する位置に設けられる。
筐体2044は、上端に開口部を有し、内部に第1の試薬ラック2042、第2の試薬ラック2043、第1のディスク2045、第1のガイド2046、第2のディスク2047、第2のガイド2048、及びローラ2049を収容可能に形成されている。筐体2044は、開口部が試薬カバー2041により覆われている。
筐体2044は、内側底面部に複数の支持部を有する。支持部は、ローラ2049を回転自在に支持可能な形状をしている。支持部は、筐体2044の内側底面部において、支持するローラ2049に、第1、及び第2のガイド2046,2048を載置可能な位置に設けられる。
第1のディスク2045は、中心部に円形の開口部を有するドーナツ盤形状を有する。第1のディスク2045は、表面に、第1の試薬ラック2042を取り付けるための複数の取付部を有する。
第1の試薬ラック2042は、予め設定された数の試薬容器100を、第1のディスク2045の外径と対応する円弧に沿って保持可能に形成されている。第1の試薬ラック2042は、第1のディスク2045の表面に設けられる取付部に着脱自在に取り付けられる。複数の試薬容器100を保持する第1の試薬ラック2042が第1試薬庫204内に複数取り付けられることで、第1試薬庫204内において試薬容器100が第1のディスク2045と対応した円環状に配列されることになる。
第1のガイド2046は、円環状に形成されると共に、その内周縁に複数の歯が形成されている。第1のガイド2046の上面は、第1のディスク2045の裏面に固定されている。第1のガイド2046の下面は、筐体2044の支持部により支持されるローラ2049と接触している。第1のガイド2046の内周縁に形成される歯は、駆動機構4の一例である第1のモータの回転軸に取り付けられるピニオンギアと噛み合っている。第1のモータが回転すると、ピニオンギアにより、第1のガイド2046、及び第1のディスク2045が回動する。
第2のディスク2047は、中心部に第1のディスク2045より若干大径の開口部を有するドーナツ盤形状を有する。第2のディスク2047は、第1のディスク2045の外周面に近接して配置される。第2のディスク2047は、表面に、第2の試薬ラック2043を取り付けるための複数の取付部を有する。
第2の試薬ラック2043は、予め設定された数の試薬容器100を、第2のディスク2047の外径と対応する円弧に沿って保持可能に形成されている。第2の試薬ラック2043は、第2のディスク2047の表面に設けられる取付部に着脱自在に取り付けられる。複数の試薬容器100を保持する第2の試薬ラック2043が第1試薬庫204内に複数取り付けられることで、第1試薬庫204内において試薬容器100が第2のディスク2047と対応した円環状に配列されることになる。
第2のガイド2048は、円環状に形成されると共に、その内周縁に複数の歯が形成されている。第2のガイド2048の上面は、第2のディスク2047の裏面に固定されている。第2のガイド2048の下面は、筐体2044の支持部により支持されるローラ2049と接触している。第2のガイド2048の内周縁に形成される歯は、駆動機構4の一例である第2のモータの回転軸に取り付けられるピニオンギアと噛み合っている。第2のモータが回転すると、ピニオンギアにより、第2のガイド2048、及び第2のディスク2047が回動する。
バーコードリーダ20410は、試薬容器100に付された光学式マークを読み取る読取部の一例である。バーコードリーダ20410は、例えば、第1試薬庫204の外部に設けられている。試薬容器100の背面部に貼付されている情報ラベル1002の光学式マークがバーコードリーダ20410から光学的に読み取れるよう、筐体2044の側面部には、窓部が設けられている。窓部は、例えば、筐体2044の側面部の上端から下方へ延びる矩形状かつスリット状形状をしている。バーコードリーダ20410の不図示の送光部から出射した輝線は、窓部を介して、情報ラベル1002に当たる。情報ラベル1002で拡散反射した光が、窓部を介してバーコードリーダ20410の不図示の受光部に入射する。
RFIDリーダ9は、試薬容器100に貼付されている無線タグ1001へ電波を照射可能な位置に設置されている。図4に示される例では、RFIDリーダ9は、第1試薬庫204の外部の、試薬カバー2041の裏側略中央に設置されている。RFIDリーダ9は、第1試薬庫204で保冷されている複数の試薬容器100に各々付されている無線タグ1001を含むように、電波を拡げて射出する。このとき、RFIDリーダ9が出力する電波の強度は、送信した電波が第1試薬庫204内の全ての試薬容器100に到達可能な程度に調整されている。図4に示される破線は、RFIDリーダ9から送信される電波を模式的に表している。RFIDリーダ9は、電波を射出した範囲に位置している全ての試薬容器100に貼付されている無線タグ1001から返信される電波を同時に受信する。
なお、RFIDリーダ9の設置位置は、図4に示される例に限定されない。第1試薬庫204の筐体2044が電波を透過可能な材質、例えば、樹脂等で形成されている場合、RFIDリーダ9は、第1試薬庫204の外部の、第1試薬庫204の筐体2044の側壁を隔てた位置に設けられてもよい。
次に、以上のように構成された自動分析装置1による動作を、制御回路10の処理手順に従って説明する。図5は、図1に示される制御回路10が第1試薬庫204内で保持されている試薬容器100についての試薬管理情報を取得する際の処理手順の一例を表すフローチャートである。なお、図5の説明では、図4に示されるようにRFIDリーダ9が設置される場合を想定している。
まず、操作者は、第1試薬庫204に複数の試薬容器100を搭載させる。搭載される複数の試薬容器100には、情報ラベル1002が貼付されているものと、貼付されていないものとが混在している。このとき、第1試薬庫204内は、例えば、情報ラベル1002が貼付されている試薬容器100を搭載させるための第1領域と、情報ラベル1002が貼付されていない試薬容器100を搭載させるための第2領域とに分けられていてもよい。操作者は、情報ラベル1002が貼付されている試薬容器100を第1領域へ搭載させ、情報ラベル1002が貼付されていない試薬容器100を第2領域へ搭載させる。操作者は、例えば、全ての試薬容器100を第1試薬庫204に搭載させると、試薬容器100のスキャン開始ボタンを押下する。
制御回路10は、スキャン開始ボタンが操作者により押下されると、RFIDリーダ制御機能102を実行する。RFIDリーダ制御機能102において制御回路10は、RFIDリーダ9を制御し、試薬容器100に貼付されている無線タグ1001から、無線タグ1001に記憶されている試薬情報を読み出す(ステップS51)。具体的には、制御回路10は、RFIDリーダ9に、第1試薬庫204内の試薬容器100に貼付されている全ての無線タグ1001に対し、所定の周波数の電波を出射させる。無線タグ1001は、所定の周波数の電波を受信すると、記憶している試薬情報を受信した電波に乗せ、試薬情報を載せた電波を返信する。制御回路10は、無線タグ1001から返信される電波に基づく電気信号を受信する。
制御回路10は、受信した電気信号に基づいて取得される試薬情報を、第1試薬庫204内の試薬容器100についての試薬管理情報としてメモリ8に記憶する(ステップS52)。このとき記憶される試薬管理情報では、第1試薬庫204内の試薬容器100に情報ラベル1002が貼付されているか否かについても管理される。一方、第1試薬庫204内における試薬容器100の厳密な搭載位置は不明である。そのため、このとき記憶される試薬管理情報には、搭載位置についての項目は設定されていない。
制御回路10は、メモリ8に試薬管理情報が記憶されると、特定機能106を実行する。特定機能106において制御回路10は、メモリ8に記憶されている試薬管理情報を参照し、「情報ラベルの貼付有」のフラグが付されている試薬容器100の本数を特定する。すなわち、制御回路10は、バーコードリーダ20410による読み取りが必要な試薬容器100を特定する。
制御回路10は、バーコードリーダ20410による読み取りが必要な試薬容器100の本数を特定すると、判定機能104を実行する。判定機能104において制御回路10は、情報ラベルが貼付されている試薬容器100が第1試薬庫204内に存在するか否かを判定する(ステップS53)。制御回路10は、特定した本数が0である場合(ステップS53のNo)、制御回路10は処理を終了させる。この場合、例えば、操作者が、第1試薬庫204内の試薬容器100の搭載位置を確認し、確認した位置を入力インタフェース5を介して手動で試薬管理情報へ入力する。
特定した本数が0ではない場合(ステップS53のYes)、制御回路10は、バーコードリーダ制御機能103を実行する。バーコードリーダ制御機能103において制御回路10は、バーコードリーダ20410を制御し、試薬容器100に貼付されている情報ラベル1002の光学式マークを読み取る(ステップS54)。具体的には、制御回路10は、情報ラベル1002が貼付されている試薬容器100を搭載させるための第1領域の第1位置に搭載されている試薬容器100をバーコードリーダ20410による読み取り位置へ移動させるように、試薬ラックを回転させる。制御回路10は、第1領域の第1位置に搭載されている試薬容器100を読み取り位置へ移動させると、バーコードリーダ20410に輝線を出射させる。制御回路10は、光学式マークで拡散反射された光に基づく電気信号を受信する。
制御回路10は、電気信号を受信すると、更新機能105を実行する。更新機能105において制御回路10は、電気信号により表される試薬情報に基づき、メモリ8に記憶されている試薬管理情報を更新する(ステップS55)。具体的には、制御回路10は、電気信号により表される試薬情報と、メモリ8に記憶されている試薬管理情報とを照合させる。制御回路10は、試薬管理情報において同一の項目が管理されている試薬容器100の搭載位置を、試薬情報が読み取られた位置、すなわち、第1領域の第1位置に決定する。
制御回路10は、試薬管理情報を更新すると、判定機能104を実行する。判定機能104において制御回路10は、バーコードリーダ20410により光学式マークを読み取った試薬容器100の本数が特定した本数と同数となったか否かを判定する(ステップS56)。同数となっていない場合(ステップS56のNo)、制御回路10は、バーコードリーダ20410に次の試薬容器100の光学式マークを読み取らせる(ステップS57)。
具体的には、制御回路10は、第1領域の第2位置に搭載されている試薬容器100を読み取り位置へ移動させるように試薬ラックを回転させる。そして、制御回路10は、第1領域の第2位置に搭載されている試薬容器100を読み取り位置へ移動させると、バーコードリーダ20410に輝線を出射させる。制御回路10は、情報ラベル1002で拡散反射された光に基づく電気信号を受信すると、電気信号により表される試薬情報に基づき、メモリ8に記憶されている試薬管理情報を更新する(ステップS55)。
制御回路10は、ステップS55~ステップS57の処理を、ステップS56において、読み取った試薬容器100の本数と、特定した本数とが同数となるまで繰り返す。同数となる場合(ステップS56のYes)、制御回路10は、バーコードリーダ20410による読み取りを停止させ(ステップS58)、処理を終了させる。
以上のように、第1の実施形態では、制御回路10は、RFIDリーダ9により取得された試薬情報に基づき、バーコードリーダ20410により読み取りが必要な試薬容器100の本数を特定する。そして、制御回路10は、バーコードリーダ20410により実際に読み取った試薬容器100の本数が、特定した本数に達した場合、バーコードリーダ20410による読み取りを停止するようにしている。これにより、制御回路10は、情報ラベル1002が貼付されていない試薬容器100に対して試薬スキャンを実施することを防ぐことが可能となる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、自動分析装置1の第1試薬庫204に試薬容器100を搭載させる場合における処理を説明した。第2の実施形態では、第1試薬庫204又は第2試薬庫205で保持されている試薬容器100に変化を加えた場合の処理について説明する。なお、本実施形態では、第1試薬庫204又は第2試薬庫205で保持されている試薬容器100への変化とは、例えば、試薬容器100の交換、第1試薬庫204又は第2試薬庫205への試薬容器100の追加、並びに、第1試薬庫204又は第2試薬庫205からの試薬容器100の除外を表す。
より具体的には、例えば、第1試薬庫204又は第2試薬庫205から、試薬容器100を取り出したまま、新たな試薬容器100を搭載しない行為を、試薬容器100の除外と表す。また、例えば、第1試薬庫204又は第2試薬庫205へ新たに試薬容器100を搭載し、試薬容器100を取り出さない行為を、試薬容器100の追加と表す。また、例えば、第1試薬庫204又は第2試薬庫205から、試薬容器100を取り出した後、新たな試薬容器100を搭載する行為を、試薬容器100の交換と表す。
図6は、第2の実施形態に係る自動分析装置1aの機能構成の例を表すブロック図である。図6に示される自動分析装置1aは、分析機構2、解析回路3、駆動機構4、入力インタフェース5、出力インタフェース6、通信インタフェース7、メモリ8、RFIDリーダ9、及び制御回路10aを備える。
制御回路10aは、自動分析装置1aの中枢として機能するプロセッサである。制御回路10aは、メモリ8に記憶されている動作プログラムを実行することで、この動作プログラムに対応する機能を実現する。なお、制御回路10aは、メモリ8で記憶されているデータの少なくとも一部を記憶する記憶領域を備えても構わない。
例えば、制御回路10aは、動作プログラムを実行することで、システム制御機能101、RFIDリーダ制御機能102a、バーコードリーダ制御機能103a、更新機能105、及び特定機能106aを有する。なお、本実施形態では、単一のプロセッサによってシステム制御機能101、RFIDリーダ制御機能102a、バーコードリーダ制御機能103a、更新機能105、及び特定機能106aが実現される場合を説明するが、これに限定されない。例えば、複数の独立したプロセッサを組み合わせて制御回路を構成し、各プロセッサが動作プログラムを実行することによりシステム制御機能101、RFIDリーダ制御機能102a、バーコードリーダ制御機能103a、更新機能105、及び特定機能106aを実現しても構わない。
RFIDリーダ制御機能102aは、RFIDリーダ9を制御する機能である。具体的には、例えば、制御回路10aは、試薬容器100の交換、追加、又は除外が完了したことを表す指示に応じてRFIDリーダ制御機能102aを実行する。試薬容器100の交換、追加、又は除外が完了したことを表す指示とは、例えば、操作者から入力される試薬容器100についてのスキャン開始の指示、及び試薬カバー2041を閉じる動作等である。RFIDリーダ制御機能102aにおいて制御回路10aは、試薬容器100に貼付されている無線タグ1001から、無線タグ1001に記憶されている試薬情報を読み出すようにRFIDリーダ9を制御する。
特定機能106aは、バーコードリーダ20410による読み取り対象となる第1試薬庫204又は第2試薬庫205内の位置を特定する機能である。具体的には、例えば、制御回路10aは、RFIDリーダ9により試薬情報が読み出されると、特定機能106aを実行する。特定機能106aにおいて制御回路10aは、読み出した試薬情報と、メモリ8に記憶されている試薬管理情報とに基づき、バーコードリーダ20410により読み取るべき位置を特定する。
バーコードリーダ制御機能103aは、第1試薬庫204及び第2試薬庫205に設けられるバーコードリーダ20410を制御する機能である。具体的には、例えば、制御回路10aは、バーコードリーダ20410により読み取るべき位置が特定されると、バーコードリーダ制御機能103aを実行する。バーコードリーダ制御機能103aにおいて制御回路10aは、特定された位置に配置される試薬容器100の光学式マークを読み取るようにバーコードリーダ20410を制御する。
次に、以上のように構成された自動分析装置1aによる動作を、制御回路10aの処理手順に従って説明する。図7は、第1試薬庫204内の試薬容器100が交換等された場合に、制御回路10aが試薬管理情報を更新する際の処理手順の一例を表すフローチャートである。なお、図7の説明では、第1試薬庫204内の試薬容器100についての試薬管理情報を既に有している状態から試薬容器100の交換等がされるものとする。また、図7の説明では、図4に示されるようにRFIDリーダ9が設置される場合を想定している。
まず、操作者は、第1試薬庫204の試薬カバー2041を開ける。操作者は、第1試薬庫204から、例えば不要となった試薬容器100を取り出す。また、操作者は、新たに必要となった試薬容器100を第1試薬庫204に搭載させる。このとき、操作者は、例えば、情報ラベル1002が貼付されている試薬容器100を、情報ラベル1002が貼付されている試薬容器100を搭載させるための第1領域へ搭載させ、情報ラベル1002が貼付されていない試薬容器100を、情報ラベル1002が貼付されていない試薬容器100を搭載させるための第2領域へ搭載させるようにしてもよい。操作者は、試薬容器100の交換等が完了すると、試薬カバー2041を閉じる。
制御回路10aは、例えば、試薬カバー2041が閉じられると、RFIDリーダ制御機能102aを実行する。RFIDリーダ制御機能102aにおいて制御回路10aは、RFIDリーダ9を制御し、試薬容器100に貼付されている無線タグ1001から、無線タグ1001に記憶されている試薬情報を読み出す(ステップS71)。具体的には、制御回路10aは、RFIDリーダ9に、第1試薬庫204内の試薬容器100に貼付されている全ての無線タグ1001に対し、所定の周波数の電波を出射させる。無線タグ1001は、所定の周波数の電波を受信すると、記憶している試薬情報を受信した電波に乗せ、試薬情報を載せた電波を返信する。制御回路10aは、無線タグ1001から返信される電波に基づく電気信号を受信する。
制御回路10aは、電気信号を受信すると、特定機能106aを実行する。特定機能106aにおいて制御回路10aは、受信した電気信号により表される試薬情報に基づき、バーコードリーダ20410により読み取るべき第1試薬庫204内の位置を特定する。具体的には、制御回路10aは、電気信号により表される試薬情報と、メモリ8に記憶されている試薬管理情報とを比較する(ステップS72)。
そして、読み出された試薬情報の数が試薬管理情報に含まれる試薬情報の数よりも少ないが、減少した試薬情報以外の試薬情報は同一である場合、制御回路10aは、バーコードリーダ20410により読み取るべき位置はないと判断する。
また、読み出された試薬情報の数が試薬管理情報に含まれる試薬情報の数よりも多いが、増加した試薬情報以外の試薬情報は同一である場合、制御回路10aは、試薬管理情報において試薬容器100が搭載されていない位置の数に応じて読み取るべき位置を決定する。すなわち、試薬管理情報において空いている位置が1つの場合、制御回路10aは、バーコードリーダ20410により読み取るべき位置はないと判断する。一方、試薬管理情報において空いている位置が2つ以上ある場合、制御回路10aは、空いている複数の位置を読み取るべき位置と特定する。
また、読み出された試薬情報の数が試薬管理情報に含まれる試薬情報の数よりも少なく、減少した試薬情報以外の試薬情報でも差異がある場合、制御回路10aは、削除された試薬情報と対応する試薬容器100が搭載されていた位置と、試薬管理情報において空いている位置とを、読み取るべき位置と特定する。
また、読み出された試薬情報の数が試薬管理情報に含まれる試薬情報の数よりも多く、増加した試薬情報以外の試薬情報でも差異がある場合、制御回路10aは、試薬管理情報において空いている位置、及び、削除された試薬情報と対応する試薬容器100が搭載されていた位置を、読み取るべき位置と特定する。
また、読み出された試薬情報の数と試薬管理情報に含まれる試薬情報の数とが同数で、異なる試薬情報が存在する場合、制御回路10aは、異なる試薬情報の数に応じて読み取るべき位置を決定する。すなわち、異なる試薬情報の数が1つの場合、制御回路10aは、バーコードリーダ20410により読み取るべき位置はないと判断する。一方、異なる試薬情報の数が2つ以上ある場合、制御回路10aは、削除された試薬情報と対応する試薬容器100が搭載されていた位置と、試薬管理情報において空いている位置とを、読み取るべき位置と特定する(ステップS73)。
読み取るべき位置を特定すると、制御回路10aは、バーコードリーダ制御機能103aを実行する。バーコードリーダ制御機能103aにおいて制御回路10aは、バーコードリーダ20410を制御し、特定された位置でバーコードリーダ20410を駆動させる(ステップS74)。具体的には、制御回路10aは、ステップS73で特定された位置をバーコードリーダ20410による読み取り位置へ移動させるように、試薬ラックを回転させる。制御回路10aは、特定された位置を読み取り位置へ移動させると、バーコードリーダ20410に輝線を出射させる。制御回路10aは、光学式マークで拡散反射された光に基づく電気信号を受信する。
なお、ステップS73で特定された位置には、試薬容器100が搭載されていないこともあり得る。そこで、制御回路10aは、バーコードリーダ20410の駆動について予め要件を設定しておき、この要件が満たされるとバーコードリーダ20410を停止させる。具体的には、例えば、制御回路10aは、バーコードリーダ20410から輝線を出射する回数を予め設定しておく。制御回路10aは、バーコードリーダ20410から輝線が出射される回数が予め設定される回数に達すると、バーコードリーダ20410を停止させる。また、制御回路10aは、バーコードリーダ20410から連続して輝線が出射される期間を予め設定しておくようにしても構わない。制御回路10aは、バーコードリーダ20410から輝線が出射されてから、予め設定した期間が経過すると、受信信号を受信していなくてもバーコードリーダ20410の輝線を消す。これにより、特定された位置に試薬容器100が搭載されていない場合であっても、試薬容器のスキャン時間を抑えることが可能となる。
制御回路10aは、電気信号を受信すると、更新機能105を実行する。更新機能105において制御回路10aは、電気信号により表される試薬情報に基づき、メモリ8に記憶されている試薬管理情報を更新する(ステップS75)。具体的には、制御回路10aは、電気信号により表される試薬情報と、メモリ8に記憶されている試薬管理情報とを照合させる。制御回路10aは、試薬管理情報において同一の項目が管理されている試薬容器100の搭載位置を、試薬情報が読み取られた位置に決定する。制御回路10aは、ステップS73で特定された位置に対してステップS74,S75の処理を実施すると処理を終了させる。
以上のように、第2の実施形態では、制御回路10aは、RFIDリーダ9により取得された試薬情報に基づき、バーコードリーダ20410により読み取りが必要な位置を特定する。そして、制御回路10aは、バーコードリーダ20410により読み取った試薬情報に基づき、メモリ8に記憶されている試薬管理情報を更新するようにしている。これにより、制御回路10aは、実際に変更が加わっていない試薬容器100に対して試薬スキャンを実施することを防ぐことが可能となる。
なお、第2の実施形態では、判定機能については説明していないが、制御回路10aは、判定機能を有していてもよい。具体的には、制御回路10aは、特定機能106aにおいて、RFIDリーダ9により読み出された試薬情報を参照し、新たに搭載された試薬容器100のうち、「情報ラベルの貼付有」のフラグが付されている試薬容器100の本数を特定する。
そして、制御回路10aは、ステップS75で試薬管理情報を更新すると、判定機能を実行する。判定機能において制御回路10aは、バーコードリーダ20410により光学式マークを読み取った試薬容器100の本数が、特定した本数と同数となったか否かを判定する。同数となっていない場合、制御回路10aは、処理をステップS74へ移行する。一方、同数となる場合、制御回路10aは、バーコードリーダ20410による読み取りを停止させ、処理を終了させる。これにより、制御回路10aは、情報ラベル1002が貼付されていない試薬容器100に対する試薬スキャンを抑えることが可能となる。
(第3の実施形態)
第2の実施形態では、第1試薬庫204又は第2試薬庫205で保持されている試薬容器100を交換等した後に、第1試薬庫204又は第2試薬庫205内の試薬容器100に貼付されている無線タグ1001から試薬情報を一斉に読み込む場合を説明した。第3の実施形態では、第1試薬庫204又は第2試薬庫205で保持されている試薬容器100の交換等を、第1試薬庫204又は第2試薬庫205の開口部に設けられるRFIDリーダ11を用いて把握する場合について説明する。
図8は、第3の実施形態に係る自動分析装置1bの機能構成の例を表すブロック図である。図8に示される自動分析装置1bは、分析機構2、解析回路3、駆動機構4、入力インタフェース5、出力インタフェース6、通信インタフェース7、メモリ8、RFIDリーダ9、及び制御回路10bを備える。
図9は、図8に示される分析機構2の第1試薬庫204におけるRFIDリーダ11の設置位置を説明するための図である。なお、図9では、試薬カバー2041の一部がスライドし、操作者が第1試薬庫204内部へアクセス可能な状態を表している。図9において、RFIDリーダ11は、試薬カバー2041の一部がスライドして形成される開口部に対し、横方向から電波を照射可能な位置に設置されている。このとき、RFIDリーダ11が出力する電波の強度は、送信した電波が開口部を通過する全ての試薬容器100に到達可能な程度に調整されている。図9に示される破線は、RFIDリーダ11から送信される電波を模式的に表している。RFIDリーダ11は、電波を射出した範囲を通過した試薬容器100に貼付されている無線タグ1001から返信される電波を受信する。
図8に示される制御回路10bは、自動分析装置1bの中枢として機能するプロセッサである。制御回路10bは、メモリ8に記憶されている動作プログラムを実行することで、この動作プログラムに対応する機能を実現する。なお、制御回路10bは、メモリ8で記憶されているデータの少なくとも一部を記憶する記憶領域を備えても構わない。
例えば、制御回路10bは、動作プログラムを実行することで、システム制御機能101、RFIDリーダ制御機能102b、バーコードリーダ制御機能103a、更新機能105b、特定機能106b、及び管理機能107bを有する。なお、本実施形態では、単一のプロセッサによってシステム制御機能101、RFIDリーダ制御機能102b、バーコードリーダ制御機能103a、更新機能105b、特定機能106b、及び管理機能107bが実現される場合を説明するが、これに限定されない。例えば、複数の独立したプロセッサを組み合わせて制御回路を構成し、各プロセッサが動作プログラムを実行することによりシステム制御機能101、RFIDリーダ制御機能102b、バーコードリーダ制御機能103a、更新機能105b、特定機能106b、及び管理機能107bを実現しても構わない。
RFIDリーダ制御機能102bは、RFIDリーダ11を制御する機能である。具体的には、例えば、制御回路10bは、所定の指示に応じてRFIDリーダ制御機能102bを実行する。所定の指示とは、例えば、操作者から入力される試薬容器100の交換等の開始の指示、及び試薬カバー2041を開ける動作等である。RFIDリーダ制御機能102bにおいて制御回路10bは、試薬カバー2041の開口部を通過する試薬容器100に貼付されている無線タグ1001から、無線タグ1001に記憶されている試薬情報を読み出すようにRFIDリーダ11を制御する。
管理機能107bは、試薬カバー2041の開口部を通過した試薬容器100を管理する機能である。具体的には、例えば、制御回路10bは、RFIDリーダ11で試薬情報が読み出されると管理機能107bを実行する。管理機能107bにおいて制御回路10bは、読み出された試薬情報と、メモリ8に記憶されている試薬管理情報とに基づき、読み出された試薬情報が付されている試薬容器100が追加されたのか、又は、除外されたのかを判定する。制御回路10bは、判定結果に基づき、暫定的な試薬管理情報を作成する。
特定機能106bは、バーコードリーダ20410による読み取り対象となる第1試薬庫204又は第2試薬庫205内の位置を特定する機能である。具体的には、例えば、制御回路10bは、試薬容器100の交換、追加、又は除外が完了したことを表す指示に応じて特定機能106bを実行する。試薬容器100の交換、追加、又は除外が完了したことを表す指示とは、例えば、操作者から入力される試薬容器100についてのスキャン開始の指示、及び試薬カバー2041を閉じる動作等である。特定機能106bにおいて制御回路10bは、メモリ8に記憶されている試薬管理情報に基づき、バーコードリーダ20410により読み取るべき位置を特定する。
更新機能105bは、メモリ8に記憶されている試薬管理情報を更新する機能である。具体的には、例えば、制御回路10bは更新機能を実行すると、試薬管理情報を更新する。
次に、以上のように構成された自動分析装置1bによる動作を、制御回路10bの処理手順に従って説明する。図10は、第1試薬庫204内の試薬容器100が交換等された場合に、制御回路10bが試薬管理情報を更新する際の処理手順の一例を表すフローチャートである。なお、図10の説明では、第1試薬庫204内の試薬容器100についての試薬管理情報を既に有している状態から試薬容器100の交換等がされるものとする。また、図10の説明では、図9に示されるようにRFIDリーダ11が設置される場合を想定している。
まず、操作者は、第1試薬庫204の試薬カバー2041の一部をスライドさせ、試薬カバー2041を開口させる。
制御回路10bは、例えば、試薬カバー2041が開けられると、RFIDリーダ制御機能102bを実行する。RFIDリーダ制御機能102bにおいて制御回路10bは、RFIDリーダ11を制御し、RFIDリーダ11に所定の周波数の電波を出射させる(ステップS101)。これにより、試薬カバー2041の開口部を通過する試薬容器100は、RFIDリーダ11から出射される電波を受信することになる。
試薬カバー2041を開けると、操作者は、試薬カバー2041の開口部を介し、第1試薬庫204から、例えば不要となった試薬容器100を取り出す。また、操作者は、試薬カバー2041の開口部を介し、新たに必要となった試薬容器100を第1試薬庫204に搭載させる。このとき、操作者は、例えば、情報ラベル1002が貼付されている試薬容器100を、情報ラベル1002が貼付されている試薬容器100を搭載させるための第1領域へ搭載させ、情報ラベル1002が貼付されていない試薬容器100を、情報ラベル1002が貼付されていない試薬容器100を搭載させるための第2領域へ搭載させるようにしてもよい。試薬カバー2041の開口部を通過する試薬容器100に貼付されている無線タグ1001は、RFIDリーダ11から出射される電波を受信する。無線タグ1001は、電波を受信すると、記憶している試薬情報を受信した電波に乗せ、試薬情報を載せた電波を返信する。RFIDリーダ11は、返信された電波に基づく電気信号を制御回路10bへ送信する。
制御回路10bは、例えば、電気信号を受信すると、管理機能107bを実行する。管理機能107bにおいて制御回路10bは、電気信号により表される試薬情報が、メモリ8に記憶されている試薬管理情報に含まれているか否かを判定する。すなわち、制御回路10bは、試薬カバー2041の開口部を通過した試薬容器100が追加されたのか、又は、除外されたのかを判定する(ステップS102)。具体的には、制御回路10bは、電気信号により表される試薬情報と、メモリ8に記憶されている試薬管理情報とを照合させることで、試薬管理情報に、読み出した試薬情報と一致する試薬情報が存在するか否かを判定する。読み出した試薬情報と一致する試薬情報が試薬管理情報に存在する場合、第1試薬庫204から試薬容器100が除外されたことになる。一方、読み出した試薬情報と一致する試薬情報が試薬管理情報に存在しない場合、試薬容器100が第1試薬庫204に追加されたことになる。
また、管理機能107bにおいて制御回路10bは、試薬容器100の追加/除外の判定結果に基づき、例えば、暫定的な試薬管理情報を作成する(ステップS103)。具体的には、制御回路10bは、読み出した試薬情報と一致する試薬情報が試薬管理情報に存在すると判定された場合、メモリ8に記憶されている試薬管理情報から、当該試薬情報を削除した暫定的な試薬管理情報を作成する。また、制御回路10bは、読み出した試薬情報と一致する試薬情報が試薬管理情報に存在しないと判定された場合、メモリ8に記憶されている試薬管理情報に、当該試薬情報を追加した暫定的な試薬管理情報を作成する。制御回路10bは、電気信号を受信する度に、ステップS102,S103の処理を実行する。
操作者は、試薬容器100の交換等が完了すると、試薬カバー2041を閉じる。
制御回路10bは、例えば、試薬カバー2041が閉じられると、特定機能106bを実行する。特定機能106bにおいて制御回路10bは、メモリ8に記憶されている試薬管理情報に基づき、バーコードリーダ20410により読み取るべき第1試薬庫204内の位置を特定する(ステップS104)。具体的には、制御回路10bは、ステップS103で作成された暫定的な試薬管理情報と、メモリ8に記憶されている試薬管理情報とを比較する。
そして、暫定的な試薬管理情報における試薬情報の数が試薬管理情報における試薬情報の数よりも少ないが、減少した試薬情報以外の試薬情報は同一である場合、制御回路10bは、バーコードリーダ20410により読み取るべき位置はないと判断する。
また、暫定的な試薬管理情報における試薬情報の数が試薬管理情報における試薬情報の数よりも多いが、増加した試薬情報以外の試薬情報は同一である場合、制御回路10bは、試薬管理情報において試薬容器100が搭載されていない位置の数に応じて読み取るべき位置を決定する。すなわち、試薬管理情報において空いている位置が1つの場合、制御回路10bは、バーコードリーダ20410により読み取るべき位置はないと判断する。一方、試薬管理情報において空いている位置が2つ以上ある場合、制御回路10bは、空いている複数の位置を読み取るべき位置と特定する。
また、暫定的な試薬管理情報における試薬情報の数が試薬管理情報における試薬情報の数よりも少なく、減少した試薬情報以外の試薬情報でも差異がある場合、制御回路10bは、削除された試薬情報と対応する試薬容器100が搭載されていた位置と、試薬管理情報において空いている位置とを、読み取るべき位置と特定する。
また、暫定的な試薬管理情報における試薬情報の数が試薬管理情報における試薬情報の数よりも多く、増加した試薬情報以外の試薬情報でも差異がある場合、制御回路10bは、試薬管理情報において空いている位置、及び、削除された試薬情報と対応する試薬容器100が搭載されていた位置を、読み取るべき位置と特定する。
また、暫定的な試薬管理情報における試薬情報の数と試薬管理情報における試薬情報の数とが同数で、異なる試薬情報が存在する場合、制御回路10bは、異なる試薬情報の数に応じて読み取るべき位置を決定する。すなわち、異なる試薬情報の数が1つの場合、制御回路10bは、バーコードリーダ20410により読み取るべき位置はないと判断する。一方、異なる試薬情報の数が2つ以上ある場合、制御回路10bは、削除された試薬情報と対応する試薬容器100が搭載されていた位置と、試薬管理情報において空いている位置とを、読み取るべき位置と特定する。
読み取るべき位置を特定すると、制御回路10bは、バーコードリーダ制御機能103aを実行する。バーコードリーダ制御機能103aにおいて制御回路10bは、バーコードリーダ20410を制御し、特定された位置でバーコードリーダ20410を駆動させる(ステップS105)。
なお、ステップS104で特定された位置には、試薬容器100が搭載されていないこともあり得る。そこで、制御回路10bは、バーコードリーダ20410の駆動について予め要件を設定しておき、この要件が満たされるとバーコードリーダ20410を停止させる。具体的には、例えば、制御回路10bは、バーコードリーダ20410から輝線を出射する回数を予め設定しておく。制御回路10bは、バーコードリーダ20410から輝線が出射される回数が予め設定される回数に達すると、光学式マークの読み取りを停止させる。また、制御回路10bは、バーコードリーダ20410から連続して輝線が出射される期間を予め設定しておくようにしても構わない。制御回路10bは、バーコードリーダ20410から輝線が出射されてから、予め設定した期間が経過すると、受信信号を受信していなくてもバーコードリーダ20410の輝線を消す。これにより、特定された位置に試薬容器100が搭載されていない場合であっても、試薬容器のスキャン時間を抑えることが可能となる。
制御回路10bは、電気信号を受信すると、更新機能105bを実行する。更新機能105bにおいて制御回路10bは、暫定的に作成した試薬管理情報、及び電気信号により表される試薬情報に基づき、メモリ8に記憶されている試薬管理情報を更新する(ステップS106)。具体的には、例えば、制御回路10bは、暫定的に作成した試薬管理情報で、メモリ8に記憶されている試薬管理情報を更新する。その後、制御回路10bは、電気信号により表される試薬情報と、更新された試薬管理情報とを照合させる。制御回路10bは、試薬管理情報において同一の項目が管理されている試薬容器100の搭載位置を、試薬情報が読み取られた位置に決定する。制御回路10bは、ステップS104で特定された位置に対してステップS105,S106の処理を実施すると処理を終了させる。
以上のように、第3の実施形態では、制御回路10bは、RFIDリーダ11により取得された試薬情報に基づき、バーコードリーダ20410により読み取りが必要な位置を特定する。そして、制御回路10bは、バーコードリーダ20410により読み取った試薬情報に基づき、メモリ8に記憶されている試薬管理情報を更新するようにしている。これにより、制御回路10bは、実際に変更が加わっていない試薬容器100に対して試薬スキャンを実施することを防ぐことが可能となる。
なお、第3の実施形態では、判定機能については説明していないが、制御回路10bは、判定機能を有していてもよい。具体的には、制御回路10bは、特定機能106bにおいて、ステップS103で作成された暫定的な試薬管理情報を参照し、新たに搭載された試薬容器100のうち、「情報ラベルの貼付有」のフラグが付されている試薬容器100の本数を特定する。
そして、制御回路10bは、ステップS106で試薬管理情報を更新すると、判定機能を実行する。判定機能において制御回路10bは、バーコードリーダ20410により光学式マークを読み取った試薬容器100の本数が、特定した本数と同数となったか否かを判定する。同数となっていない場合、制御回路10bは、処理をステップS105へ移行する。一方、同数となる場合、制御回路10bは、バーコードリーダ20410による読み取りを停止させ、処理を終了させる。これにより、制御回路10bは、情報ラベル1002が貼付されていない試薬容器100に対する試薬スキャンを抑えることが可能となる。
なお、上記実施形態では、第1試薬庫204及び第2試薬庫205にRFIDリーダ9,11が設置される場合を例に説明した。しかしながら、試薬容器から識別情報を収集する情報収集部の例は、RFIDリーダ9,11に限定されない。情報収集部のその他の例として、第1試薬庫204及び第2試薬庫205にカメラ等の撮像装置が設けられていても構わない。このとき、制御回路10,10a,10bには、画像解析機能を有し、撮像装置により撮像された画像を解析することで、第1試薬庫204及び第2試薬庫205に配置されている試薬容器を識別する。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、試薬スキャンにかかる時間を短縮させることができる。
実施形態の説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(central processing unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC))、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、上記各実施形態の各プロセッサは、プロセッサ毎に単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、上記各実施形態における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1,1a,1b…自動分析装置
2…分析機構
3…解析回路
4…駆動機構
5…入力インタフェース
6…出力インタフェース
7…通信インタフェース
8…メモリ
9,11…RFIDリーダ
10,10a,10b…制御回路
100…試薬容器
1001…無線タグ
1002…情報ラベル
101…システム制御機能
102,102a,102b…リーダ制御機能
103,103a…バーコードリーダ制御機能
104…判定機能
105,105b…更新機能
106,106a,106b…特定機能
107b…管理機能
201…反応ディスク
2011…反応容器
202…恒温部
203…ラックサンプラ
2031…試料ラック
204…第1試薬庫
2041…試薬カバー
2042…第1の試薬ラック
2043…第2の試薬ラック
2044…筐体
2045…第1のディスク
2046…第1のガイド
2046…第2のガイド
2047…第2のディスク
2048…第2のガイド
2049…ローラ
20410…バーコードリーダ
205…第2試薬庫
206…サンプル分注アーム
207…サンプル分注プローブ
208…第1試薬分注アーム
209…第1試薬分注プローブ
210…第2試薬分注アーム
211…第2試薬分注プローブ
212…攪拌ユニット
213…測光ユニット
214…洗浄ユニット

Claims (7)

  1. 試薬庫内に配置された複数の試薬容器それぞれを識別する識別情報を前記複数の試薬容器それぞれに貼付された無線タグから収集する情報収集部と、
    前記複数の試薬容器のうちの光学式マークが付された試薬容器について当該光学式マークを読み取ることが可能な読取部と、
    前記情報収集部によって収集された前記複数の試薬容器に対応する複数の識別情報を参照し、前記光学式マークが付された試薬容器を特定する特定部と、
    前記特定部によって特定された前記光学式マークが付された試薬容器から前記光学式マークを読み取るように前記読取部を制御する読取制御部と
    前記読取部によって前記光学式マークが読み取られた試薬容器の本数が、前記光学式マークが付された試薬容器の本数に達したか否かを判定する判定部と
    を具備し、
    前記読取制御部は、前記光学式マークが読み取られた試薬容器の本数が、前記光学式マークが付された試薬容器の本数に達したと前記判定部によって判定されると、前記光学式マークの読み取りを停止する、自動分析装置。
  2. 前記情報収集部が前記識別情報を収集するタイミングを制御する収集制御部をさらに具備し、
    前記特定部は、前記光学式マークを読み取る前記試薬庫内の試薬容器の位置を特定し、
    前記読取制御部は、前記特定部によって特定された前記位置から前記光学式マークを読み取るように前記読取部を制御する請求項1記載の自動分析装置。
  3. 前記情報収集部は、前記試薬庫内に配置された試薬容器の識別情報を一斉に収集し、
    前記収集制御部は、前記試薬庫の蓋が閉じられると、前記情報収集部を駆動させる請求項記載の自動分析装置。
  4. 前記情報収集部は、前記試薬庫の開口部を通過する試薬容器の識別情報を収集し、
    前記収集制御部は、前記試薬庫の蓋が開けられると、前記情報収集部を駆動させる請求項記載の自動分析装置。
  5. 前記読取制御部は、前記読取部を駆動させてから予め設定された要件が満たされると、前記読取部を停止させる請求項乃至のいずれかに記載の自動分析装置。
  6. 前記予め設定された要件は、前記読取部を駆動させてから予め設定した期間が経過するか、前記読取部を駆動させてから予め設定した回数を実行したことである請求項に記載の自動分析装置。
  7. 前記情報収集部は、RFID(Radio Frequency IDentifier)リーダである請求項1乃至のいずれかに記載の自動分析装置。
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