JP7066326B2 - 改質炭の養生方法 - Google Patents

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Description

本発明は、改質炭の養生方法に関する。
従来、石炭を粉砕・成型して固体燃料を得ることが行われており、例えば特許文献1には、ボールミル等で石炭を粉砕して得た石炭粒子4を成型機で成型して固形燃料(石炭成型燃料)を製造する方法が開示されている。
WO2015/098935
ところで、石炭成型燃料は、屋外にて輸送・貯蔵されることが想定され、降雨や散水等に晒されるため、発熱量は石炭成型燃料の吸水性等に左右される。よって、石炭成型燃料の価値を高めるためには吸水性の定量的な指標である水中浸漬水分が低減されていることが望ましい。特許文献1では、一連の工程で石炭成型燃料を製造したのちに水中浸漬水分の低減を目的とした養生工程を実施することについては何ら言及されていない。
一方、本発明の目的は、水中浸漬水分の低減に寄与する改質炭の養生方法を提供することを目的とする。
上記目的を実現するための本発明の一形態に係る発明は以下のとおりである:
改質炭を所定の養生条件で保持する改質炭の養生方法であって、
前記所定の養生条件は、温度60~120℃、15~60分であること
を特徴とする改質炭の養生方法。
(語句の説明)
本明細書において、「a~b」と表記した場合、その範囲はa以上b以下であることを意図する。
本発明の一形態に係る改質炭の製造方法を示す図である。 ブリケットマシンの構成を模式的に示す図である。 ロール表面に形成される凹部(ポケット)の形状と、成型された成型体の形状を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一形態に係る改質炭の製造方法を示す図である。図1に示すように、この例の改質炭の製造方法は、第1破砕工程10、乾燥工程20、粉砕工程30、第1成型工程40、第2破砕工程50、第2成型工程60、篩工程70、および加熱養生工程80を有している。
以下、それぞれの工程について、順に説明する。なお、図1では、各工程はブロックとして示され、各ブロックに向けて引かれた矢印の付近に「1」、「2」のように符号を付している。これらの符号は、それぞれの時点における所定状態の石炭を示している。以下、石炭をこれらの符号を用いて説明するが、特に必要の無い場合には符号を用いずに説明するものとする。
(第1破砕工程:10)
破砕工程10は、供給された原料としての石炭1を破砕する工程である。破砕には、ジョークラッシャーまたはハンマクラッシャを利用可能である。この工程における破砕の程度は、石炭の最大粒子径が好ましくは70mm以下、より好ましくは50mm以下、より好ましくは20mm以下、さらに好ましくは平均粒子径が1mm~20mm程度となるようなものであってもよい。
原料である石炭は、褐炭および/または亜瀝青炭である。具体的には、全水分25wt%以上の褐炭または亜瀝青炭であってもよいし、全水分30wt%以上の褐炭であってもよい。
石炭の全水分は、JIS M 8820-2000 (石炭類及びコークス類-ロットの全水分測定方法)に記載の石炭類の全水分測定方法にて計測可能である。石炭の平均粒子径は、JISM8801-2004「5.粒度試験方法」に基づき測定し、各篩目開きの通過篩質量百分率を求め、通過篩質量百分率が50%となる粒子径を求めることで決定可能である。
なお、石炭1に関し、原料として用いられるものは石炭のみであり、バインダーや添加物等は使用されないことが一形態において好ましい。
(乾燥工程:20)
乾燥工程20は、上記工程を経た石炭2を乾燥させる工程である。乾燥は、間接乾燥機を用いて実施されるものであってもよい。間接乾燥機としては例えばスチームチューブドライヤを利用可能である。送風乾燥機を用いてもよい。
(粉砕工程:30)
粉砕工程30は、上記工程を経た石炭3を粉砕機で粉砕する工程である。粉砕機としては、乾式粉砕または乾燥粉砕方式のいずれもあってもよい。ボールミルやローラミルを利用するものであってもよい。粉砕の程度は、平均粒子径を好ましくは10~60μm、より好ましくは10~50μm、さらに好ましくは10~30μmとするようなものであってもよい。平均粒子径が10μm未満となるような粉砕を実施してもよいが、この場合、粉砕に大きな粉砕動力が必要であり工業プロセスでの製造が困難となる傾向がある。よって、ボールミル等を用いた平均粒子径10μm以上の粉砕がプロセスの容易性や効率性等の観点から好ましい。
なお、粉砕された石炭の平均粒子径については、JIS M 8801-2004「5.粒度試験方法」に基づき測定し、各篩目開きの通過篩質量百分率を求め、通過篩質量百分率が50%となる粒子径を平均粒子径とする。粉砕工程30により粉砕された石炭粒子4の平均粒子径はレーザー回折・散乱法によって得られる粒度分布のメディアン径である。本明細書において、「石炭粒子4」と記載したときは、粉砕工程30により粉砕された石炭4の粒子を意味するものとする。
石炭粒子4は、次いで金型で成型されることとなる(詳細後述)。石炭粒子4の平均粒子径が上述したような範囲となっていることは、金型のロールポケットへの充填率を高めることができる点で有利である。これにより、成型される成型体の密度が向上し、強度の増加を図りやすいものとなる。
ボールミルやローラミルの利点について付言すれば、これらは、粉砕と同時に乾燥も実施できるという点で有利である。もっとも、本実施形態では、これらによる乾燥能力を補うために、粉砕工程30の前に、別途、乾燥工程20を設けている。
(第1成型工程:40)
本実施形態の製造方法は2つの成型工程を含んでいる。1つ目である第1成型工程40は、上記工程を経た石炭4を成型機で成型する工程である。
成型機は、原料を加圧成型する成型手段および成型手段へ原料を供給する供給手段を備えるものであり、具体的には、図2のようなブリケットマシンを利用してもよい。このブリケットマシンは垂直供給方式のものであり、原料供給部40Bと、その下方の成型部40Aとを備えている。
原料供給部40Bは、一例で、ホッパ42とその内部に配置されたスクリューフィーダ等(不図示)を有している。ホッパ42に石炭粒子4が供給され、スクリューフィーダを回転駆動させることで、ホッパ42内の石炭粒子4が下方へと送られて、ホッパ42の下端部から排出されその下方の成型部40Aに供給されるようになっている。
成型部40Aは、一例で、一対のロール41と、その駆動手段等を有している。限定されるものではないが、各ロール41は、水平方向に延びた回転軸を中心として回転するように構成されていてもよい。回転軸は、水平方向に間隔をあけ、互いに略平行に配置されている。ロール41は、円筒を横向きにしたような形状である。直径が250mm、軸方向長さが50mm程度のものを用いてもよい。二本のロール41は、石炭粒子4が圧縮されながら通過する程度の隙間をあけて互いに平行に配置されている。ロール41どうしの間にホッパ42からの石炭粒子4を供給し、回転させることで、石炭粒子4が成型されて成型体5が得られる。
成型体5の形状は、ロール41の表面に形成する凹部等(詳細下記)の形状に依存するものであるが、一例で板状であってもよい。
ロール41間の隙間は、広すぎるとロール間からの石炭粒子4の漏れや圧力分散が発生しやすくなる。これらは、成型体の密度低下および強度低下、および収率低下につながりうる。よって、本実施形態では、ロール間の隙間は3mm以下であることが一例として好ましい。これによれば、十分な強度が確保された板状の成型体を得ることができる。
一対のロール41のうち少なくとも一方の表面には、凹凸が形成されていることも好ましい。これにより、ロール間に供給された石炭粒子4がロールの表面から滑り落ちるのが防止される。その結果、石炭粒子4をロール間に良好に保持することが可能となる。凹凸が形成されている場合、凹部内にも石炭粒子4が充填されるため、単位時間当たりの処理量を多くすることができる。
なお、成型体の形状は、当然ながら、ロール表面の凹部形状が転写される。ロールの表面の凹部形状は特に限定されず、例えば、ロールポケット(凹部)、溝およびこれらの組み合わせであってよい。凹部だけでなく凹凸状としてもよい。
成型体5の具体的な形状の一例としては、図3(b)のような略楕円体であってもよい。成型のために、ロール41の表面に、上記成型体5を半割したような形状の凹部が設けられていてもよい(図3(a)参照)。凹部はロール表面に複数並んで形成されていてもよい。
2つのロール間の隙間は1.0mm程度であってもよい。ロール線圧は、0.5~5t/cmに維持してもよい。後述する成型体5の物性が好適範囲となるようにロールおよびスクリューフィーダの回転数が調整されるものであってもよい。
(成型体5の物性の一例)
成型体5は見掛密度が1.00g/cm~1.25g/cmであることが好ましく、圧壊強度は10~800Nであることが好ましい。また、成型体5の全水分は5~20wt%であることが好ましく、8~18wt%であることがより好ましく、10~17wt%であることがさらに好ましい。この全水分は石炭粒子4の全水分に由来するものである。見掛密度はJIS Z 8807の「8.液中ひょう量法による密度及び比重の測定方法」に基づき測定できる。
石炭粒子4由来の全水分は成型工程において結合材の役割を果たす。よって、成型体の全水分を上記の範囲に調整することにより、別途結合材やバインダー等を添加することなく効率的な成型が可能となる。
(石炭粒子4の物性の一例)
石炭粒子4(石炭4)の全水分は、5~20wt%であることが好ましく、8~18wt%であることがより好ましく、10~17wt%であることがさらに好ましい。上記実施形態では、一例で石炭粒子4の粒子径が10~60μmと微細である。よって、成型時にブリケットマシンにおけるロールポケットへの充填率が増加する。
石炭1に含まれる水分を結合材として活用し、好適な全水分の範囲である5~20wt%にするとともに、成型体5の密度を規定することにより、成型体7の圧壊強度が極大となる領域に調整することが可能となる。圧壊強度は、例えばJIS Z 8841-1993の「3.1 圧壊強度試験方法」に基づき測定できる。
(第2破砕工程:50)
第2破砕工程50は、上記工程で得た成型体5を再び粉砕する工程である。破砕機としては、第1破砕工程10で用いたものと同様のものを利用してもよい。
ここでの粉砕の程度は、一例で、平均粒子径が好ましくは0.1~1.0mm、より好ましくは0.15~0.9mm、さらに好ましくは0.2~0.8mmとなる程度であってもよい。
(第2成型工程:60)
第2の成型工程60では、一例で、第1成型工程40と同様の成型機を用いて成型を実施するものであってもよい。この第2成型工程60により得られる成型体7の物性の一例を以下に示す。
(成型体7の物性の一例)
成型体7の見掛密度は、一例で、1.20~1.4g/cmが好ましく、1.25~1.4g/cmがさらに好ましい。見掛密度は、上記成型体5と同様にJIS Z 8807の「8.液中ひょう量法による密度及び比重の測定方法」に基づき測定できる。
成型体7の1つ当りの重量は、0.2~20gが好ましい。成型体7の全水分は、好ましくは5~20wt%、より好ましくは8~18wt%、さらに好ましくは10~17wt%である。
(篩工程:70)
篩工程70は、上記工程を経た石炭の成型体7を篩にかける工程である。篩作業は、例えば、目開き2.0~5.0mm程度の篩を用いるものであってもよい。
(加熱養生工程:80)
加熱養生工程80は、上記工程で篩の上に残った石炭8(成型体)を所定条件下で養生する工程である。
養生条件としては、石炭を、例えば60~120℃、好ましくは80~120℃の温度範囲で加熱する。加熱時間は、例えば15~60分、好ましくは15~55分であることが好ましい。石炭は、密封状態で処理されてもよいし、開放状態で処理されてもよい。
以下、本発明の一形態について、実施例に基づきさらに詳細に説明する。ただし、本発明は下記実施例の内容に限定されるものではない。
<実施例1-1>
(改質炭の製造)
本実施例では、原料はインドネシア産のB炭を用いた(表1参照)。表1中、「AR」は到着ベース、「AD」は気乾ベース、「DB」は無水ベースを示す(JIS M8810)。また、表1には、工業分析値(気乾ベース)に基づき算出された燃料比、高位発熱量および元素分析の結果もそれぞれ示している。
工業分析値および元素分析値はJIS M8812、8813、8814に基づく。表1中、GAR、GAD、DAFは、それぞれ到着ベース高位発熱量、気乾ベース高位発熱量、無水無灰ベース高位発熱量を示す(JIS M8810)。HGI(ハードグローブ指数)はJIS M 8801の「7.粉砕性試験方法(ハードグローブ法」に基づき測定した。
Figure 0007066326000001
まず、第1破砕工程10において、ハンマクラッシャを用い原料を平均粒径10mm以下に破砕した。次いで、乾燥工程20において、送風乾燥機を用い全水分が5~20wt%になるように乾燥させた。次いで、粉砕工程30において、ボールミルを用い、平均粒子径が約10~60μmになるように石炭を粉砕して石炭粒子4を得た。
次いで、工程30で得た石炭粒子4を、図2のブリケットマシンに供給し、第1成型工程40を行い、第1成型体5を得た。次いで、第2破砕工程50において、第1成型体5を、ハンマクラッシャを用い平均粒子径が0.05~0.5mmになるように粉砕した。
次いで、第2成型工程60において、上記工程で得られた破砕物を第1成型工程40と同じ型式のブリケットマシンで成型した。ロール間の隙間は1.0mm、ロール線圧は5t/cmとした。それにより、板状の第2成型体7を得た。次いで、篩工程80において、第2成型体7を篩(目開き3.35mm)を用い手動で篩い分け、篩上に残留した製品100を得た。
次いで、加熱養生工程80において、上記工程で得られた篩上を処理した。加熱養生条件は以下のとおりとした。
(加熱養生)
試料28gを秤量ビンに投入し、全水分の蒸発を抑えることを目的としてアルミ箔で秤量ビンに蓋をしてから送風乾燥機にて加熱養生を行った。送風乾燥機は107℃に設定し、加熱養生時間を20分間とした。加熱養生後の製品を室内で放置し、室温に戻ったものを「実施例1-1」の製品とした。
<実施例1-2>
実施例1-2は、加熱養生工程80の処理方法を除き実施例1-1と同じである。実施例1-2では、試料28gを秤量ビンに投入し、蓋をせずに、送風乾燥機にて加熱養生を行った。送風乾燥機の温度および加熱養生時間は、実施例1-1と同じである(107℃、20分間)。加熱養生後の製品を室内で放置し、室温に戻ったものを「実施例1-2」の製品とした。
<比較例1>
比較例1は、加熱養生工程を行わず、実施例1-1の篩工程70で得たものをそのまま製品としたものである。
<結果>
実施例1-1、実施例1-2、比較例1で得た製品の全水分および水中浸漬水分を測定した。結果を表2に示す。
実施例1-1は加熱養生時に秤量ビンにアルミ箔をしたため、加熱養生後の全水分は比較例1(加熱養生なし)とほぼ同じであった。
実施例1-1の水中浸漬水分は、比較例1の水中浸漬水分と比べ約4%程度低く、加熱養生により水中浸漬水分が改善することが確認された。
実施例1-2は加熱養生時に秤量ビンの蓋をしていないため、加熱養生により全水分が蒸発しており、加熱養生後の全水分は、実施例1-1および比較例1の約半分まで低下していた。実施例1-2の水中浸漬水分は、比較例1と比べると改善しているが、実施例1-1の水中浸漬水分よりも2%程度高いため、最終製品の品質としては、加熱養生時に全水分の蒸発を抑えたほうが、水中浸漬水分がより改善するといえる。
Figure 0007066326000002
<分析方法>
(全水分について)
「全水分」は、JIS M 8820-2000 (石炭類及びコークス類-ロットの全水分測定方法)に記載の石炭類の全水分測定方法にて測定した。
(水中浸漬水分)
「水中浸漬水分」は、以下の方法により測定することができる。試料を水中に浸漬し、浸漬開始から7日間経過した時点で改質炭を回収し、表面に付着した水分をウエス等の布で除去した後、JIS M 8820-2000(石炭類及びコークス類-ロットの全水分測定方法)に記載の石炭類の全水分測定方法にて計測して得た全水分を水中浸漬水分とした。
貯蔵時の降雨等による吸水量が低下するため製品価値である発熱量が高くなるため、水中浸漬水分が低いほど燃料としての価値が高い試料といえる。
(圧壊強度)
JIS Z 8841-1993の「3.1 圧壊強度試験方法」に基づき測定した。
(見掛密度)
JIS Z 8807の「8.液中ひょう量法による密度及び比重の測定方法」に基づき測定した。
(厚み)
本願における厚みとは板状成型体の凸面同士の距離であり、ランダムに採取した10個のサンプルの厚みの平均値を結果としている。厚み測定は、試料の凸面同士にノギスを当てて測定した。
<実施例2>
実施例2は、図1の製造方法に対応し、第1破砕工程10、乾燥工程20、粉砕工程30、第1成型工程40、第2破砕工程50、第2成型工程60、篩工程70、加熱養生工程80の順に処理し、得られる成型体100を石炭成型燃料とするものである。加熱養生工程の方法を除き、実施例1-1と同じである。
加熱養生工程80では、篩工程70で得られた石炭8(成型体)をビニル袋に入れて常温で25日間養生した後、バットに投入し、実施例1-1と同様にアルミ箔をして送風乾燥機にて加熱養生を行った。送風乾燥機の温度は107℃、養生時間は50分間とした。
<比較例2>
比較例2は、実施形態2の加熱養生工程を行わず、篩工程70で得た篩上の石炭8(成型体)をビニル袋に入れて常温で25日間養生したものを用いた。
(結果2)
加熱養生に伴う物性変化を調査するため、全水分、水中浸漬水分のほか見掛密度、厚み、圧壊強度を測定した(表3)。加熱養生前後の全水分はほぼ同じであるが、水中浸漬水分が大きく異なる結果を得た。その他の物性変化として、加熱養生により成型体の厚みが増加(膨張)することが分かった。なお、水中浸漬膨張率Eは以下により求めた:

水中浸漬膨張率E = 水中浸漬後の厚みTw ÷ 厚みT
Figure 0007066326000003
(付記)
本出願では少なくとも以下の発明が開示される:
1.改質炭を所定の養生条件で保持する改質炭の養生方法であって、上記所定の養生条件は、温度60~120℃、15~60分であることを特徴とする改質炭の養生方法。このような方法によれば、水中浸漬水分が低下した石炭成型燃料を製造することが可能となる。
2.養生前の水中浸漬水分をWA、養生後の水中浸漬水分をWBとすると、WB/WA=0.60~0.95であることを特徴とする改質炭の養生方法。
3. 養生前の水中浸漬膨張率をEA、養生後の水中浸漬膨張率をEBとすると、EB/EA=0.60~0.99であることを特徴とする改質炭の養生方法。
4.上記改質炭は、石炭粒子を圧縮成型して得られた成型炭であって、養生前の圧縮方向厚みをTA、養生後の圧縮方向厚みをTBとすると、TB/TA=1.000~1.025であることを特徴とする改質炭の養生方法。
5. 上記改質炭は、石炭粒子を成型して得られ、上記石炭粒子は、平均粒子径10~60μm、水分5~20%であって、養生前の上記改質炭の見掛け密度は1.20~1.40g/cmであることを特徴とする改質炭の養生方法。
40A 成型部
40B 原料供給部
41 ロール
42 ホッパ

Claims (6)

  1. 改質炭を所定の養生条件で保持する改質炭の養生方法であって、
    前記所定の養生条件は、水分の蒸発を抑制する容器内に前記改質炭を入れた状態で、温度60~120℃、15~60分であり、
    前記改質炭は、石炭を破砕した後に乾燥、粉砕して石炭粒子を得るとともに、この石炭粒子を成型して得られた成型体であること
    を特徴とする改質炭の養生方法。
  2. 請求項1に記載の改質炭の養生方法において、
    前記改質炭は、前記成型体をさらに破砕し、再度成型された第2成型体であること
    を特徴とする改質炭の養生方法。
  3. 請求項1に記載の改質炭の養生方法において、
    養生前の水中浸漬水分をWA、養生後の水中浸漬水分をWBとすると、WB/WA=0.60~0.95であること
    を特徴とする改質炭の養生方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載の改質炭の養生方法において、
    養生前の水中浸漬膨張率をEA、養生後の水中浸漬膨張率をEBとすると、EB/EA=0.60~0.99であること
    を特徴とする改質炭の養生方法。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の改質炭の養生方法において、
    生前の圧縮方向厚みをTA、養生後の圧縮方向厚みをTBとすると、TB/TA=1.000~1.025であること
    を特徴とする改質炭の養生方法。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の改質炭の養生方法において
    記石炭粒子は、平均粒子径10~60μm、水分5~20%であって、
    養生前の前記改質炭の見掛け密度は1.20~1.40g/cm3であること
    を特徴とする改質炭の養生方法。
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