JP7063847B2 - 2色成形方法および疑似ステッチ付き表皮 - Google Patents

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本発明は、疑似ステッチ付き表皮等の樹脂成形品を2色成形する方法、およびこの方法で成形可能な疑似ステッチ付き表皮に関する。
特許文献1には、疑似ステッチ付き表皮を2色成形する方法が開示されている。以下、簡単に説明する。
第1工程で、第1、第2金型を型締めする。第2金型の成形面には列をなして複数の溝が形成されている。
第2工程で、両金型間の成形空間に第1樹脂を射出することにより、裏部材を成形する。この裏部材には、上記溝に入り込んだ第1樹脂により、複数の糸目部が列をなして間欠的に突出形成されている。
第3工程で、第1金型に裏部材を置いたまま第2金型を第1金型から離し、代わりに第3金型を第1金型に型締めする。この型締め状態で第3金型の成形面に上記糸目部が当たっている。
第4工程で、第1、第3金型との間の成形空間に第2樹脂を射出することにより、表皮本体を成形する。上記糸目部は表皮本体に覆われず、表皮本体の意匠面から露出しているため、疑似ステッチとして提供される。
特許5824691号公報
特許文献1による2色成形方法では、裏部材の射出成形が終わって第1、第2金型が型開きする際に、成形された裏部材を第1金型に確実に保持することができない。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、樹脂成形品を、金型装置を用いて2色成形する方法において、
前記金型装置は、第1成形面を有する第1金型と、前記第1成形面と対向する第2成形面とこの第2成形面に開口する収容孔とを有する第2金型と、前記第2金型の前記収容孔に選択的に収容される第1成形駒および第2成形駒とを備え、前記第1成形駒の先端面に成形凸部が形成されており、
前記第1成形駒を前記第2金型の前記収容孔に収容した状態で型締めすることにより、前記第1成形面と前記第2成形面と前記第1成形駒の先端面とで第1成形空間を形成するとともに、前記第1成形駒の前記成形凸部を、前記第1成形空間を横切って前記第1成形面に当てる第1工程と、
前記第1成形空間に第1樹脂を射出することにより、前記第1成形面側を表側の面とする第1成形部材を成形するとともに、前記成形凸部により、前記第1成形部材を貫通する貫通孔を成形する第2工程と、
前記第1成形面と前記第2成形面で前記第1成形部材を保持したまま、前記第1成形駒を前記収容孔から抜き、前記第2成形駒を前記収容孔に収容することにより、前記第2成形駒の先端面と前記第1成形部材の裏側の面との間に、前記貫通孔に連なる第2成形空間を形成する第3工程と、
前記第2成形空間に第2樹脂を射出することにより、前記第1成形部材と一体をなす第2成形部材を成形するとともに、前記第2樹脂が前記第1成形部材の前記貫通孔に入り込むことにより、前記第1成形部材の表側の面に露出する露出部を成形する第4工程と、
を備えたことを特徴とする。
上記方法によれば、第1成形部材の表側の面に第2成形部材の露出部を露出させることができる。しかも、第1成形部材を成形した後、この第1成形部材を第1、第2成形面で確実に保持することができ、その後の第2成形部材の成形を良好に行なうことができる。また、第2成形部材は第2成形駒の限られた領域に成形されるので、材料の無駄を省くことができる。
好ましくは、前記第2成形駒の先端面に成形凹部が形成されており、前記第3工程において、前記第2成形駒の先端面が前記第1成形部材の裏側の面に当たり、前記成形凹部が前記第2成形空間の少なくとも一部を提供する。
上記方法によれば、成形凹部の限られた領域に第2成形部材が成形されるので、材料費の無駄をより一層省くことができる。
好ましくは、前記第1工程において、前記第1成形駒の先端面の少なくとも一部の面部が前記第2成形面から前記第1成形面に向かって突出しており、前記第2工程で成形される前記第1成形部材の裏側の面には、前記第1成形駒の前記面部に対応して凹みが形成され、この凹みに対応した部位が薄肉部となっており、前記第3工程において前記凹みが前記第2成形空間の少なくとも一部として提供される。
上記方法によれば、第2成形部材は第1成形部材の凹みに入り込んで薄肉部に重なるので、樹脂成型品の厚さを抑えることができる。さらに、薄肉部に貫通孔が形成されているので、貫通孔に第2樹脂が入りやすく、露出部を確実に貫通孔に形成することができる。
好ましくは、前記第1成形駒の先端面は、前記成形凸部を含む第1面部がその周辺の第2面部から突出しており、前記第2工程で成形される前記第1成形部材の裏側の面には、前記第1成形駒の前記第1面部に対応して凹みが形成され、この凹みに対応する部位が薄肉部となっており、前記第3工程において、前記第2成形駒の先端面が前記第1成形部材の裏側の面において、前記第2面部により成形された面領域に当たり、前記凹みと前記第2成形駒の前記成形凹部により、前記第2成形空間が構成される。
上記方法によれば、第2成形部材は第1成形部材の凹みに入り込んで薄肉部に重なるので、樹脂成型品の厚さを抑えることができる。さらに、薄肉部に貫通孔が形成されているので、貫通孔に第2樹脂が入りやすく、露出部を確実に貫通孔に形成することができる。
好ましくは、前記第1成形面には、前記第1成形駒の前記成形凸部に対応した箇所に受け凹部が形成されており、前記第1工程において、前記成形凸部の先端部が前記受け凹部に嵌り、前記第4工程において、前記第2樹脂が前記第1成形部材の前記貫通孔を通って前記受け凹部に入り込み、これにより前記第2成形部材の露出部が前記第1成形部材の表側の面から突出する。
上記方法によれば、第2成形部材の露出部を第1成形部材の表側の面から突出させることができるので、露出部を目立たせることができる。
好ましくは、さらに、第3金型と、この第3金型に設けられたスライド機構とを備え、このスライド機構は、前記第3金型に型締め、型開き方向と直交する方向に移動可能に支持されたスライダと、このスライダを移動させる駆動手段とを有し、前記スライダに前記第1成形駒と前記第2成形駒が設けられており、前記第3工程は、前記第1、第2金型と前記第3金型とを離間させて前記第1成形駒を前記収容孔から抜く工程と、前記スライド機構により前記第2成形駒を前記収容孔に対応する位置まで移動する工程と、前記第1、第2金型と第3金型を接近させて前記第2成形駒を前記収容孔に収容する工程と、を含む。
上記方法によれば、第1成形駒と第2成形駒の交換作業を円滑に行うことができる。
好ましくは、前記第2金型には、前記収容孔と平行をなすとともに前記収容孔から前記スライダの移動方向に等しい距離だけ離間した2つの逃がし孔が形成されており、前記第1工程では、前記第2成形駒が前記2つの逃がし孔の一方に収容され、前記第3工程では、前記第1成形駒が前記2つの逃がし孔の他方に収容される。
上記方法によれば、第1、第2成形駒を逃がし孔に逃がすことにより、これら第1、第2成形駒の移動ストロークを短くすることができる。
本発明のより具体的態様では、前記成形凸部が列をなして間欠的に複数配置されるとともに前記列の延び方向に細長く形成されており、前記第2工程で成形される前記第1成形部材が、表皮本体であり、前記成形凸部に対応する前記貫通孔を有しており、前記第4工程で成形される前記第2成形部材が、前記表皮の裏側に配置される裏部材であり、前記貫通孔に入り込んだ前記露出部が糸目部として提供され、これら糸目部が前記表皮本体の表側の面に露出し列をなして間欠的に配置されることにより、疑似ステッチを構成する。
上記方法によれば、表皮本体の表側の面に異なる樹脂の糸目部が露出した疑似ステッチ付き表皮を製造することができる。
本発明の他の態様では、第1樹脂からなる表皮本体と、第2樹脂からなり前記表皮本体と一体をなして前記表皮本体の裏側に配置され所定方向に延びる裏部材とを備え、前記表皮本体の裏側の面には、前記所定方向に延びる凹みが形成され、この凹みに対応する部位が薄肉部をなしており、この薄肉部に複数の貫通孔が前記所定方向に列をなして間欠的に配置されるとともに前記列の延び方向に細長く形成されており、前記裏部材の少なくとも一部が前記凹みに入り込むとともに、前記貫通孔に入り込んで前記表皮本体の表側の面に露出する糸目部を有し、これら糸目部により疑似ステッチが構成されている。
上記構成の疑似ステッチ付き表皮では、表皮本体と裏部材とを強固に一体化できるとともに、厚さを抑えることができ、糸目部を表皮本体の表側の面に良好に露出させることができる。
本発明の2色成形方法によれば、第1成形部材を成形した後、この第1成形部材を第1、第2成形面で確実に保持することができ、その後の第2成形部材の成形を良好に行なうことができる。また、材料の無駄を省くことができる。
本発明の一実施形態に係る2色成形方法を実行する金型装置を、型開き状態で示す平断面図である。 同金型装置の第1金型と第2金型の要部を示す拡大断面図である。 同金型装置の第1成形駒の要部を示す拡大断面図である。 同金型装置の第2成形駒の要部を示す拡大断面図である。 同2色成形方法において、第1成形駒をセットして型締めした状態を示す金型装置の平断面図である。 同2色成形方法において、第1樹脂を射出成形した後、第1成形駒を第2成形駒に交換する途中の状態を示す金型装置の平断面図である。 同2色成形方法において、第2成形駒をセットした状態を示す金型装置の平断面図である。 同2色成形方法において、第2樹脂を射出成形した後、型開きした状態を示す金型装置の平断面図である。 同2色成形方法において、樹脂成形品である疑似ステッチ付き表皮を第1金型から離型させた状態を示す金型装置の平断面図である。 図5Aの要部拡大断面図である。 図5Bの要部拡大断面図である。 図5Cの要部拡大断面図である。 図5Dの要部拡大断面図である。 図5Eの要部拡大断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る車両内装用の疑似ステッチ付き表皮(樹脂成形品)の2色成形方法について、図面を参照しながら説明する。最初に、この2色成形方法に用いられる金型装置について説明する。
説明の便宜上、図1には、水平をなして互いに直交するX,Y軸を示す。図1に示すように、金型装置は、Y軸方向(第1方向)に沿って順に配置された第1、第2、第3金型10,20,30を備えている。本実施形態では、第3金型30が固定で、第1金型10と第2金型20がY軸方向に移動するようになっている。
第1金型10と第2金型20は、互いに対向する第1成形面11と第2成形面21をそれぞれ有している。
図2に示すように、第1成形面11には、浅い成形凹部11aが形成されるとともに、この成形凹部11a内において、図2の所定長さの複数の溝12(受け凹部)が2列をなして間欠的に形成されている。これら溝12および列は、紙面と直交する方向に延びている。
図1、図2に示すように、第1金型10には、成形凹部11aの近傍に複数のピン挿通孔14が形成されており、これらピン挿通孔14にはエジェクタピン15がY軸方向に突没可能に挿通されている。エジェクタピン15の基端は、作動板16に連結されており、この作動板16には図示しないアクチュエータが連結されている。
図2に示すように、第2金型20の第2成形面21には、浅い成形凹部21aが形成されている。この成形凹部21aは、上記第1成形面11の成形凹部11aに対応する領域を占める主部21xと、この主部21xから張り出した複数の副部21yを有している。これら副部21yは、上記エジェクタピン15に対応した位置に形成されている。
図1、図2に示すように、第2金型20には、Y軸方向に貫通する収容孔22が形成されている。この収容孔22は、紙面と直交する方向に細長く形成されており、第2成形面21において、成形凹部21aの主部21x内で、かつ第1成形面11の溝12に対応した領域に開口している。この収容孔22の開口側の部位は、第2成形面21に向かって間隔が狭まるようなテーパをなしている。
図1に示すように、第2金型20には、Y軸方向に貫通する2つの逃がし孔23,24が形成されている。これら逃がし孔23,24は、上記収容孔22からX軸方向に等距離離れており、深さ方向の全長にわたって同一断面を有している。
第3金型30には、第2金型20側においてスライド機構40が設けられている。このスライド機構40は、第3金型30の側面に支持されたシリンダ41(駆動手段)と、このシリンダ41のロッド41aの先端に固定されたスライダ43とを有している。スライダ43は第3金型30にX軸方向(第2方向)のスライドを可能にして支持されている。
スライダ43には、第1成形駒50と第2成形駒60がX軸方向に離れて固定されている。これら成形駒50,60間の離間距離は、上記収容孔22からの逃がし孔23,24の離間距離と等しい。これら成形駒50,60は、収容孔22に合致する外形状を有している。
第1成形駒50は、その先端面51が成形面として提供される。図3に占めるように、この先端面51は、中央の特定領域Aを占める第1面部51aと、その周辺部の第2面部51bと、を有している。第1面部51aは、第2面部51bから突出している。第1面部51aには、所定長さの突条52(成形凸部)が2列をなして間欠的に形成されている。突条52および列は紙面と直交する方向に延びている。突条52の形成位置、形状、サイズは、溝12と一致している。
第2成形駒60は、その先端面61が成形面として提供される。先端面61には、第1成形駒50の特定領域Aに対応した領域A’に、浅い成形凹部62が形成されている。成形凹部62の面積は第1成形駒50の第1面部51aと等しい。
上記構成をなす金型装置を用いて、疑似ステッチ付き表皮を2色成形する方法について説明する。
第1工程(型締め工程)
図5Aに示すように、第1成形駒50を第2金型20の収容孔22に収容した状態で型締めする。この状態で、第2成形駒60は、逃がし孔23に収容されている。
上記型締め状態では、図6Aに示すように、第1金型10の第1成形面11と、第2金型20の第2成形面21と、第1成形駒50の先端面51とで、第1成形空間71が形成されている。第1成形駒50の先端面51の第2面部51bが第2成形面21と面一をなし、第1面部51aが第2成形面21から第1成形面11に向かって突出している。第1成形面11と第2成形面21および第2面部51bとの間隔に比べて、第1成形面11と第1面部51aの間隔が狭くなっている。
上記型締め状態で、第1成形駒50の突条52は第1成形空間71を横切り、その先端が第1成形面11の溝12に嵌っている。なお、エジェクタピン15の先端面は第1成形面11と面一をなしている。
第2工程(第1樹脂の射出工程)
次に、第1金型10と第2金型20との間に形成されたゲートから、第1樹脂を第1成形空間71に射出することにより、図6Bに示す表皮本体80(第1成形部材)を成形する。表皮本体80は、第1成形駒50の第1面部51a(特定領域)と成形凹部21aの副部21yに対応する部位とを除く主要部において、ほぼ均一厚さを有している。
表皮本体80の第1面部51aに対応する部位では、第2面部51bの突出量に応じて薄くなっている。以下、この部位を薄肉部81と言う。この薄肉部81には、第1成形駒50の突条52により貫通孔82が形成されている。この貫通孔82は、第1金型10の第1成形面11に形成された溝12に連なっている。
表皮本体80において、第1成形面11側の面が意匠面(表側の面)となる。表皮本体80の裏側の面には上記薄肉部81に対応した凹み85が形成されている。
なお、成形凹部21aの副部21yにより成形される部位は、主部21xにより形成される部位より若干薄く、ピン受部83として提供される。
第3工程(成形駒の交換・型締め工程)
次に図5Bに示すように、第1金型10と第2金型20を、Y軸方向に移動させて第3金型30から離すことにより、第1成形駒50を第2金型20の収容孔22から抜くとともに、第2成形駒60を逃がし孔23から抜く。この際、図6Bに示すように、第1金型10と第2金型20は閉じられたままであり、第1成形面11と第2成形面21とで表皮本体80を確実に保持することができる。
次に、図5Bに矢印で示すように、スライド機構40のシリンダ41を駆動させてスライダ43をX軸方向に移動させ、第2成形駒60を第2金型20の収容孔22に対応する位置にするとともに、第1成形駒60を逃がし孔24に対応する位置にする。
次に、図5Cに示すように、第1金型10と第2金型20を閉じたまま、第3金型30に向かって移動させることにより、型締めする。これにより、第2成形駒60が第2金型20の収容孔22に収容され、第1成形駒50が逃がし孔24に収容される。
上記型締め状態では、図6Cに示すように、第2成形駒60の先端面61における成形凹部62を囲む面部分が、表皮本体80の裏側の面における面領域(第1成形駒50の第2面部51bで成形された面領域)に当り、成形凹部62が表皮本体80の薄肉部81と対向し、凹み85と協働して第2成形空間72を形成している。
第4工程(第2樹脂の射出工程)
次に、第2成形駒60に形成されたゲートから、第2成形駒60の成形凹部62と表皮本体80の凹み85により形成された第2成形空間72に、第1樹脂とは色の異なる第2樹脂を射出する。これにより、図6Dに示すように、裏部材90(第2成形部材)が表皮本体80と一体をなして成形され、疑似ステッチ付き表皮100(樹脂成形品)が完成する。
上記裏部材90は、主部91と、この主部91に連なる糸目部92(露出部)とを有している。主部91は成形凹部62の狭い領域で成形されるので、材料費の無駄を無くすことができる。主部91は、表皮本体80の凹み85に一部入り込むようにして薄肉部81に重なっているので、疑似ステッチ付き表皮100の厚さを抑えることができる。
貫通孔82が薄肉部81に形成されているので、この貫通孔82に第2樹脂が入り込みやすい。その結果、糸目部92を確実に成形することができる。
糸目部82は、表皮本体80の意匠面に露出するとともに、第2樹脂が溝12に入り込んだ分だけ意匠面から突出しているので、良好な疑似ステッチを提供することができる。
第5工程(型開き、成形品取り外し工程)
次に、図5Dに示すように、第1金型10と第2金型20を第3金型30から離れる方向に移動させるとともに、第1金型10と第2金型20を離間させる。これにより、第2成形駒60が第2金型20の収容孔22から抜け、第1成形駒50が逃がし孔24から抜けるとともに、図6Dに示すように、樹脂成型品としての疑似ステッチ付き表皮100が露出される。
次に、シリンダ41を駆動して、図5Dの矢印で示すようにスライダ43をX軸方向に移動させ、図5Eに示すように、第1成形駒50を収容孔22に対応した位置にし、第2成形駒60を逃がし孔23に対応した位置にする。
次に、図5E、図6Eに示すように、アクチュエータの駆動によりエジェクタピン15を突出させて、表皮本体80のピン受部83を押すことにより、疑似ステッチ付き表皮100を第1金型10の第1成形面11から取り外す。
最後に、第1金型10および第2金型20を第3金型30に向かって移動させ、第1成形駒50を収容孔22に、第2成形駒60を逃がし孔23に収容した状態で型締めすることにより、初期状態に戻り、上記工程を繰り返す。
本発明は上記実施形態に制約されず、さらに種々の態様が可能である。
本発明は、疑似ステッチ付き表皮に限らず、第2成形部材の一部が第1成形部材の表側の面に露出するような樹脂成形品の2色成形方法に適用することができる。
上記実施形態において、第2成形駒の先端面に成形凹部を形成せず、この先端面全域にわたって面一をなしていてもよい。この場合、第1成形部材の凹みだけで第2成形空間が形成されることになる。
第1成形駒の先端面全域が面一をなし、第1工程の型締め状態で第2成形面から第1成形面に向かって突出させることにより、第1成形部材に薄肉部を成形してもよい。この場合、第3工程の型締め状態において、成形凹部を有する第2成形駒の先端面が第2成形面から突出して薄肉部に当たる。
第1成形駒の先端面全域が面一をなし、第1工程の型締め状態で第2成形面と面一にしてもよい。この場合には第1成形部材に薄肉部及び凹みが形成されず、第2成形駒の成形凹部だけで第2成形空間が形成される。
本発明は、疑似ステッチ付き表皮等の樹脂成形品の2色成形方法に適用できる。
10 第1金型
11 第1成形面
12 溝(受け凹部)
20 第2金型
21 第2成形面
22 収容孔
23,24 逃がし孔
30 第3金型
40 スライド機構
41 シリンダ(駆動手段)
43 スライダ
50 第1成形駒
51 先端面
51a 第1面部
51b 第2面部
52 突条(成形凸部)
60 第2成形駒
61 先端面
62 成形凹部
71 第1成形空間
72 第2成形空間
80 表皮本体(第1成形部材)
81 薄肉部
82 貫通孔
85 凹み
90 裏部材(第2成形部材)
92 糸目部(露出部)
100 疑似ステッチ付き表皮(樹脂成形品)

Claims (9)

  1. 樹脂成形品を、金型装置を用いて2色成形する方法において、
    前記金型装置は、第1成形面を有する第1金型と、前記第1成形面と対向する第2成形面とこの第2成形面に開口する収容孔とを有する第2金型と、前記第2金型の前記収容孔に選択的に収容される第1成形駒および第2成形駒とを備え、前記第1成形駒の先端面に成形凸部が形成されており、
    前記第1成形駒を前記第2金型の前記収容孔に収容した状態で型締めすることにより、前記第1成形面と前記第2成形面と前記第1成形駒の先端面とで第1成形空間を形成するとともに、前記第1成形駒の前記成形凸部を、前記第1成形空間を横切って前記第1成形面に当てる第1工程と、
    前記第1成形空間に第1樹脂を射出することにより、前記第1成形面側を表側の面とする第1成形部材を成形するとともに、前記成形凸部により、前記第1成形部材を貫通する貫通孔を成形する第2工程と、
    前記第1成形面と前記第2成形面で前記第1成形部材を保持したまま、前記第1成形駒を前記収容孔から抜き、前記第2成形駒を前記収容孔に収容することにより、前記第2成形駒の先端面と前記第1成形部材の裏側の面との間に、前記貫通孔に連なる第2成形空間を形成する第3工程と、
    前記第2成形空間に第2樹脂を射出することにより、前記第1成形部材と一体をなす第2成形部材を成形するとともに、前記第2樹脂が前記第1成形部材の前記貫通孔に入り込むことにより、前記第1成形部材の表側の面に露出する露出部を成形する第4工程と、
    を備えたことを特徴とする2色成形方法。
  2. 前記第2成形駒の先端面に成形凹部が形成されており、前記第3工程において、前記第2成形駒の先端面が前記第1成形部材の裏側の面に当たり、前記成形凹部が前記第2成形空間の少なくとも一部を提供することを特徴とする請求項1に記載の2色成形方法。
  3. 前記第1工程において、前記第1成形駒の先端面の少なくとも一部の面部が前記第2成形面から前記第1成形面に向かって突出しており、
    前記第2工程で成形される前記第1成形部材の裏側の面には、前記第1成形駒の前記面部に対応して凹みが形成され、この凹みに対応した部位が薄肉部となっており、
    前記第3工程において前記凹みが前記第2成形空間の少なくとも一部として提供されることを特徴とする請求項1に記載の2色成形方法。
  4. 前記第1成形駒の先端面は、前記成形凸部を含む第1面部がその周辺の第2面部から突出しており、
    前記第2工程で成形される前記第1成形部材の裏側の面には、前記第1成形駒の前記第1面部に対応して凹みが形成され、この凹みに対応する部位が薄肉部となっており、
    前記第3工程において、前記第2成形駒の先端面が前記第1成形部材の裏側の面において、前記第2面部により成形された面領域に当たり、前記凹みと前記第2成形駒の前記成形凹部により、前記第2成形空間が構成されることを特徴とする請求項2に記載の2色成形方法。
  5. 前記第1成形面には、前記第1成形駒の前記成形凸部に対応した箇所に受け凹部が形成されており、
    前記第1工程において、前記成形凸部の先端部が前記受け凹部に嵌り、
    前記第4工程において、前記第2樹脂が前記第1成形部材の前記貫通孔を通って前記受け凹部に入り込み、これにより前記第2成形部材の露出部が前記第1成形部材の表側の面から突出することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の2色成形方法。
  6. さらに、第3金型と、この第3金型に設けられたスライド機構とを備え、このスライド機構は、前記第3金型に型締め、型開き方向と直交する方向に移動可能に支持されたスライダと、このスライダを移動させる駆動手段とを有し、前記スライダに前記第1成形駒と前記第2成形駒が設けられており、
    前記第3工程は、前記第1、第2金型と前記第3金型とを離間させて前記第1成形駒を前記収容孔から抜く工程と、前記スライド機構により前記第2成形駒を前記収容孔に対応する位置まで移動する工程と、前記第1、第2金型と第3金型を接近させて前記第2成形駒を前記収容孔に収容する工程と、を含むことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の2色成形方法。
  7. 前記第2金型には、前記収容孔と平行をなすとともに前記収容孔から前記スライダの移動方向に等しい距離だけ離間した2つの逃がし孔が形成されており、
    前記第1工程では、前記第2成形駒が前記2つの逃がし孔の一方に収容され、
    前記第3工程では、前記第1成形駒が前記2つの逃がし孔の他方に収容されることを特徴とする請求項6に記載の2色成形方法。
  8. 前記成形凸部が列をなして間欠的に複数配置されるとともに前記列の延び方向に細長く形成されており、
    前記第2工程で成形される前記第1成形部材が、表皮本体であり、前記成形凸部に対応する前記貫通孔を有しており、
    前記第4工程で成形される前記第2成形部材が、前記表皮の裏側に配置される裏部材であり、前記貫通孔に入り込んだ前記露出部が糸目部として提供され、これら糸目部が前記表皮本体の表側の面に露出し列をなして間欠的に配置されることにより、疑似ステッチを構成することを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の2色成形方法。
  9. 第1樹脂からなる表皮本体と、第2樹脂からなり前記表皮本体と一体をなして前記表皮本体の裏側に配置され所定方向に延びる裏部材とを備え、
    前記表皮本体の裏側の面には、前記所定方向に延びる凹みが形成され、この凹みに対応する部位が薄肉部をなしており、この薄肉部に複数の貫通孔が前記所定方向に列をなして間欠的に配置されるとともに前記列の延び方向に細長く形成されており、
    前記裏部材の少なくとも一部が前記凹みに入り込むとともに、前記貫通孔に入り込んで前記表皮本体の表側の面に露出する糸目部を有し、これら糸目部により疑似ステッチが構成されていることを特徴とする疑似ステッチ付き表皮。
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