JP7063612B2 - シール構造およびシール部材 - Google Patents

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Description

本発明は、二つの部材間をシールするシール構造およびシール部材に関する。
電気自動車には、走行用のバッテリーとして、多数のセル電池がバッテリーケースに収容されて搭載される。バッテリーには、航続距離を長くするなどのため、電池容量の増加や高出力化が要求される。電池容量を増加するには、セル電池の搭載数を増加する必要があることから、バッテリーケースが大型化する。また、高出力化により、モーター駆動電圧が高くなるため、電源系ユニットも大型化する傾向にある。
バッテリーケースの配置場所は、大型化や車両運動性能を考慮して、車両の床下、あるいは従来のエンジンまたは燃料タンクが配置されていたスペースになることが多い。これらのスペースは、車室外になるため、路面などから跳ね上がる水、粉じんなどからバッテリーを保護する必要がある。通常、バッテリーケースは、セル電池を収容するケース本体と、ケース本体の開口部を塞ぐ蓋体と、から構成される。この場合、ケース本体と蓋体とのシール性が重要になる。
シール性の向上を図ったバッテリーケースとして、例えば特許文献1には、シール部材が収容される溝部の外周側に壁部を設けて、防水性を高めた車両用バッテリーケースが記載されている。特許文献2には、ケース本体と蓋体との間に挟持され、ケース本体の開口部を囲むように屈曲されて配置され、内側重なり部と、外側重なり部と、内側屈曲部と、を有するシール部材を備えたバッテリーケースが記載されている。
特開2011-194982号公報 特開2015-207427号公報
上述したように、バッテリーケースは大型化しているため、その開口部全周をゴム製のシール部材でシールしようとすると、シール部材を大きな環状に成形する必要があり、それを製造する成形型などが大型化してしまう。大型の設備を使用すると、設置スペースの問題がある他、加工費用の上昇からシール部材が高額になってしまう。
一方、ゴム製のシール部材ではなく、接着剤を用いて、ディスペンサー加工する方法が考えられる。しかし、バッテリー交換の際にはバッテリーケースを開封する必要がある。接着剤を使用すると、開封時に接着剤を剥がさなければならず、さらに一度開封するとシール性を再現できないため、再度の加工が必要になるなど手間がかかる。
また、バッテリーケースの開口部ではなく、複数のセル電池をユニット化して、当該ユニットごとにシールする方法が考えられる。しかし、この場合は、ユニットごとにシール構造が必要になるため、バッテリーがさらに大型化してしまうし、ユニット間の接続に防水コネクタが必要になるなどして、バッテリーケース、ひいては車両が高額になってしまう。
上述した特許文献1に記載されているシール部材は、発泡ゴム製であり、バッテリーケースの開口部の全周に亘って連続して配置されている。しかし、当該シール部材は、環状に成形されているのではなく、複数のシール部材を接合して環状に成形されているに過ぎない。このため、接合部においてシール性が低下するおそれがある。また、特許文献2に記載されているシール部材は、一本の棒状のゴム材であって、ケース本体の一つの角部(C6)で端部同士を重ねることにより、開口部の周縁部に枠状に配置されている(特許文献2の図2参照)。特許文献2に記載されているシール部材においては、内側重なり部から外側重なり部に向かう復元力により、端部同士の重複部を密着させている。しかし、当該シール部材は、開口部を囲む端面(23a~28a)上に貼り付けられている。換言すると、シール部材は、溝部に収容されているのではない。このため、シール部材がずれるおそれがあり、端部同士の重複部に隙間が生じるおそれがある。こうなると、シール性を確保することができない。また、端部同士の重複部が、ケース本体の角部に配置されているため、振動などにより重複部に応力が生じやすく、耐久性が低下するおそれがある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、エラストマー製のシール部材を用いて、シール性が高く、大型のケースにも適用することができるシール構造を提供することを課題とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明のシール構造は、第一部材と、第二部材と、該第一部材と該第二部材との間で圧縮されるエラストマー製のシール部材と、を備え、該第一部材および該第二部材の少なくとも一方のシール界面には、該シール部材を収容する溝部が形成されており、該シール部材は、該溝部の幅方向に複数の端部が重なる重複部を有し、該シール部材が該溝部に配置され圧縮される前の圧縮前状態において、該重複部の横断面積は、該重複部が配置される該溝部の横断面積よりも大きいことを特徴とする。
(2)本発明のシール部材は、上記本発明のシール構造に用いられることを特徴とする。
(1)通常、エラストマー製のシール部材を溝部に配置して、シール部材の厚さ方向に圧縮して二つの部材間をシールする場合、溝部の横断面積(延在方向に垂直な断面積)は、圧縮される前のシール部材の横断面積よりも大きく設計されている。こうすることにより、シール部材を圧縮した後、シール部材の全部を溝部に収容できるようにしている。この場合、溝部におけるシール部材の充填率は、100%未満である。例えば、二つの部材間に一本の棒状のシール部材を環状に配置して当該部材間をシールする場合、シール部材を溝部に沿って配置すると共に、一端部と他端部との接合部分については、端部同士を溝部の幅方向に重ねて配置する。この場合、端部同士を重ねて配置する溝部の幅については、二本のシール部材が幅方向に並置できるよう、それ以外の溝部(一本のシール部材が配置される溝部)の幅の二倍程度になるように設計する。図11に、従来の考え方に基づいたシール構造における圧縮前状態の一部上面図を示す。図12に、図11のXII-XII断面図を示す。
図11に示すように、圧縮前状態において、第一部材80の溝部95に配置されたシール部材90は、第一端部91および第二端部92が幅方向に重なる重複部93と、それ以外の単体部94と、を有している。溝部95は、重複部93が収容される重複部収容部96と、単体部94が収容される単体部収容部97と、を有している。重複部収容部96には、第一端部91と第二端部92とが幅方向に並置されている。単体部収容部97の幅をaとし、重複部収容部96の幅をbとすると、重複部収容部96の幅bは単体部収容部97の幅aの二倍である(b=2a)。また、図12に示すように、溝部95の重複部収容部96の横断面(幅方向の断面、図11のXII-XII断面)を見た場合、シール部材90の重複部93の横断面積(第一端部91および第二端部92の横断面積の合計であり、図12中、実線ハッチングで示す)は、重複部収容部96の横断面積(図12中、点線ハッチングで示す)よりも小さい。
図12中、白抜き矢印で示すように、第一部材80の上面に第二部材81を重ね合わせると、シール部材90は圧縮されて、溝部95の重複部収容部96に収容される。図13に、従来のシール構造における圧縮後状態の断面図を示す。図13は、図11中のXII-XII断面図に対応する。図13に示すように、第一部材80と第二部材81とにより厚さ方向に圧縮されると、シール部材90の第一端部91および第二端部92は、幅方向に当接して重複部収容部96に充填される。ここで、第一端部91および第二端部92の横断面積は、それが収容される溝部(重複部収容部96)の横断面積よりも小さいため、重複部収容部96において、シール部材90が充填されていない隙間82が生じる。隙間82がシール部材90の延在方向に連続すると、隙間82を通って、外部の水分などが入りこむおそれがある。したがって、従来の方法では、シール性を充分に確保することができない。
これに対して、本発明のシール構造によると、圧縮前状態において、溝部の横断面を見た場合に、重複部の横断面積は、重複部が配置される溝部の横断面積よりも大きい。図1に、本発明のシール構造の一部における圧縮前状態の断面図を示す。図2に、同シール構造における圧縮後状態の断面図を示す。図1は前出図12に対応し、図2は前出図13に対応している。なお、図1および図2は、本発明のシール構造の一例を模式的に示しているに過ぎず、本発明のシール構造は、図1および図2に示す形態に限定されるものではない。
図1に示すように、本発明のシール構造においても、圧縮前状態には、シール部材4の端部同士、すなわち第一端部41と第二端部42とが溝部22の幅方向に二つ並置されている。溝部22のうち、シール部材4の重複部40が収容される部分(重複部収容部24)の横断面を見た場合、重複部40の横断面積(図1中、実線ハッチングで示す)は、重複部収容部24の横断面積(図1中、点線ハッチングで示す)よりも大きい。
図1中、白抜き矢印で示すように、第一部材2の上面に第二部材3を重ね合わせると、シール部材4は圧縮されて、第一端部41および第二端部42は幅方向に当接して重複部収容部24に充填される。ここで、第一端部41および第二端部42の横断面積は、それが収容される溝部22(重複部収容部24)の横断面積よりも大きい。また、シール部材4はエラストマーからなるため、シール部材4のポアソン比は0.5に近い。すなわち、シール部材4は、圧縮された時に体積変化をほとんど生じない。このため、図2に示すように、重複部収容部24の横断面を見ると、重複部収容部24の全体にシール部材4(第一端部41および第二端部42)が充填される。(余剰のシール部材は他の部分に流入するが、これについては後の実施形態において説明する。)よって、重複部収容部24の幅方向において、隙間が生じにくい。したがって、本発明のシール構造によると、高いシール性を確保することができる。
本発明のシール構造によると、例えばシール部材が紐状、棒状などの有端物であり、当該シール部材を曲げて端部同士が重なるように配置しても、端部同士の重なり部分(重複部)におけるシール性の低下が抑制される。したがって、大型化するバッテリーケースをシールする場合であっても、エラストマー製のシール部材を環状に成形する必要はなく、有端状に成形した一本、あるいは複数本のシール部材の端部同士を重ねることにより、開口部の全周をシールすることができる。この場合、シール部材を押出成形法などにより容易に製造することができるため、製造コストを抑制することができる。
(2)本発明のシール部材は、上記本発明のシール構造に用いられるため、形状の制約が少なく、比較的安価にかつ容易に製造することができる。このため、本発明のシール部材は、量産化しやすく、電気自動車のバッテリーケース、インバーターケース、ジャンクションボックスケース、充電器ケースなどのシール部材として好適である。
本発明のシール構造の一部における圧縮前状態の断面図である。 同シール構造における圧縮後状態の断面図である。 第一実施形態のシール構造を有するバッテリーケースの斜視図である。 同バッテリーケースのケース本体の上面図である。 図4における円V内の拡大図である。 第一実施形態におけるシール部材の重複部が配置される溝部の圧縮前状態の上面図である。 第二実施形態におけるシール部材の重複部が配置される溝部の圧縮前状態の上面図である。 第三実施形態におけるシール部材の重複部が配置される溝部の圧縮前状態の上面図である。 第四実施形態におけるシール部材の重複部が配置される溝部の圧縮後状態の上面図である。 同溝部の圧縮前状態の上面図である。 従来のシール構造における圧縮前状態の一部上面図である。 図11のXII-XII断面図である。 従来のシール構造における圧縮後状態の断面図である。
以下に、本発明のシール構造およびシール部材の実施の形態を示す。
<第一実施形態>
まず、第一実施形態のシール構造およびシール部材の構成について説明する。図3に、第一実施形態のシール構造を有するバッテリーケースの斜視図を示す。図4に、同バッテリーケースのケース本体の上面図を示す。図5に、図4における円V内の拡大図を示す。説明の便宜上、図3においては、蓋体を透過して示す。図4においては、シール部材にハッチングを施して示す。
図3に示すように、バッテリーケース1は、ケース本体2と蓋体3とシール部材4とを備えている。ケース本体2は、金属製であり、上面が開口する箱状を呈している。ケース本体2は、底板20と、底板20の周縁に立設された四つの側壁21とを有している。底板20と四つの側壁21とに囲まれた空間には、セル電池など(図略)が格納されている。蓋体3は、金属製であり、平板状を呈している。ケース本体2は、本発明における第一部材の概念に含まれる。蓋体3は、本発明における第二部材の概念に含まれる。
図4に示すように、4つの側壁21の上端面210には、溝部22が形成されている。溝部22は、ケース本体2の開口部23を囲むように、開口部23の周縁部に全周的に形成されている。溝部22は、周縁部の四つの角部に配置される四つの湾曲部220と、湾曲部220同士を繋ぐ直線部221と、を有している。溝部22には、シール部材4が充填されている。
シール部材4は、エラストマー製であり、開口部23の周縁部の全周に亘って配置されている。シール部材4は、棒状の一本の有端物からなり、一方の端部である第一端部41と、他方の端部である第二端部42と、を有している。第一端部41と第二端部42とが幅方向(前後方向)に当接していることにより、シール部材4は全体として環状を呈している。シール部材4は、ケース本体2と蓋体3との間で圧縮されている。すなわち、ケース本体2の上端面210と、蓋体3の下面と、がシール部材4を挟んで当接することにより、ケース本体2の内部空間が密閉されている。ケース本体2の上端面210と、蓋体3の下面と、によりシール界面が形成されている。
図5に拡大して示すように、シール部材4は、溝部22の幅方向に第一端部41と第二端部42とが重なる重複部40を有している。圧縮後状態において、シール部材4は、溝部22のほぼ全体に充填されている。溝部22には、後述する流入部241、242の一部が、シール部材4が充填されない状態で残存しているため、溝部22全体におけるシール部材4の充填率は、100%以下である。図4に戻って、シール部材4の重複部40は、バッテリーケース1の後側の上端面210に左右方向に延在している溝部22の直線部221に配置されている。
次に、シール部材4によるシール方法を説明する。図6に、シール部材の重複部が配置される溝部の圧縮前状態の上面図を示す。図6は、前出図5(前出図4における円V内の拡大図)に対応している。図6に示すように、シール部材4が溝部22に配置され、圧縮される前の圧縮前状態において、シール部材4の第一端部41と第二端部42とは、溝部22の幅方向(前後方向)に並置されている。シール部材4は、第一端部41と第二端部42とが溝部22の幅方向に重なる重複部40と、それ以外の単体部43と、を有している。溝部22は、重複部40が収容される重複部収容部24と、単体部43が収容される単体部収容部25と、を有している。重複部収容部24の幅bは、重複部収容部24に連続する単体部収容部25の幅aの合計(a+a=2a)よりも小さい(b<2a)。これにより、前出図1に示したように、重複部収容部24の横断面(幅方向の断面)を見た場合、重複部40の横断面積は、重複部収容部24の横断面積よりも大きくなっている。よって、このままシール部材4が圧縮されると、重複部収容部24に充填しきれないシール部材4が生じることになる。ここで、重複部収容部24は、重複部40が配置される配置部240と、圧縮されたシール部材4が流入する流入部241、242と、を有している。流入部241は、第一端部41が配置されている配置部240の右方に隣接して配置されている。換言すると、流入部241は、シール部材4の延在方向(左右方向)において第一端部41に隣接して配置されている。流入部242は、第二端部42が配置されている配置部240の左方に隣接して配置されている。換言すると、流入部242は、シール部材4の延在方向において第二端部42に隣接して配置されている。したがって、シール部材4が圧縮されると、第一端部41および第二端部42は幅方向に当接し、幅方向に充填しきれない余剰部分は、流入部241、242に流入する。このようにして、前出図5に示すように、重複部40の全体が重複部収容部24に充填される。流入部241、242の一部は、シール部材4が充填されないまま残存する。これにより、シール部材4によるシール構造が完成する。
次に、本実施形態のシール構造およびシール部材の作用効果について説明する。本実施形態のバッテリーケース1に用いられたシール構造においては、重複部収容部24の幅bを、単体部収容部25の幅aの和よりも小さく設計している(b<2a)。こうすることにより、重複部収容部24の横断面を見た場合、重複部40の横断面積が、重複部収容部24の横断面積よりも大きくなるようにしている。また、重複部収容部24は、圧縮時にシール部材4が流入するための流入部241、242を有している。これらの設計により、圧縮後状態において、重複部収容部24の幅方向に、シール部材4が充填されない隙間が生じにくい。したがって、本実施形態のバッテリーケース1においては、高いシール性を確保することができる。
また、本実施形態においては、シール部材4として、一本の棒状の有端物を使用した。したがって、バッテリーケース1が大型化した場合でも、予めシール部材4を環状に成形する必要はない。この場合、シール部材4を押出成形法などにより容易に製造することができるため、製造コストを抑制することができる。
また、本実施形態においては、シール部材4の重複部40を、溝部22の直線部221に配置した。この場合、湾曲部220に配置する場合と比較して、重複部40に応力、歪みなどが加わりにくい。よって、シール部材4に割れなどの不具合が生じにくい。
<第二実施形態>
本実施形態のシール構造およびシール部材の構成と、第一実施形態のシール構造およびシール部材の構成との相違点は、溝部の重複部収容部の幅の狭め方を変更した点である。ここでは、相違点を中心に説明する。
図7に、本実施形態におけるシール部材の重複部が配置される溝部の圧縮前状態の上面図を示す。図7は、前出図6に対応している。図7中、図6と対応する部材は同じ符号で示す。図7に示すように、溝部22は、シール部材4の重複部40が収容される重複部収容部24と、単体部43が収容される単体部収容部25と、を有している。単体部収容部25と重複部収容部24との境界において、溝部22の幅が一段内側に狭められている。このため、重複部収容部24の幅bは、重複部収容部24に連続する単体部収容部25の幅aの合計(a+a=2a)よりも小さい(b<2a)。これにより、重複部収容部24の横断面(幅方向の断面)を見た場合、重複部40の横断面積は、重複部収容部24の横断面積よりも大きくなっている。
本実施形態のシール構造およびシール部材と第一実施形態のそれとは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。本実施形態においては、二本の単体部収容部25を並置して合体させる際に、重複部収容部24についてのみ幅を狭めればよいため、溝部22の製造が容易である。
<第三実施形態>
本実施形態のシール構造およびシール部材の構成と、第一実施形態のシール構造およびシール部材の構成との相違点は、溝部における重複部の配置形態を変更した点である。ここでは、相違点を中心に説明する。
図8に、本実施形態におけるシール部材の重複部が配置される溝部の圧縮前状態の上面図を示す。図8は、前出図6に対応している。図8中、図6と対応する部材は同じ符号で示す。図8に示すように、溝部22は、重複部収容部24と、単体部収容部25と、を有している。重複部収容部24は、単体部収容部25から前側(内側)に突出して配置されている。重複部収容部24には、シール部材4の第一端部41と第二端部42とが、重複部収容部24の幅方向(左右方向)に並置されている。シール部材4は、第一端部41と第二端部42とが重複部収容部24の幅方向に重なる重複部40と、単体部収容部25に配置される単体部43と、を有している。重複部収容部24の幅bは、重複部収容部24に連続する単体部収容部25の幅aの合計(a+a=2a)よりも小さい(b<2a)。これにより、重複部収容部24の横断面(幅方向の断面)を見た場合、重複部40の横断面積は、重複部収容部24の横断面積よりも大きくなっている。
重複部収容部24は、重複部40が配置される配置部240と、圧縮されたシール部材4が流入する流入部241、242と、を有している。流入部241は、第一端部41が配置されている配置部240の前方に隣接して配置されている。換言すると、流入部241は、シール部材4の延在方向(前後方向)において第一端部41に隣接して配置されている。流入部242は、第二端部42が配置されている配置部240の前方に隣接して配置されている。換言すると、流入部242は、シール部材4の延在方向において第二端部42に隣接して配置されている。したがって、シール部材4が圧縮されると、第一端部41および第二端部42は幅方向に当接し、幅方向に充填しきれない余剰部分は、流入部241、242に流入する。このようにして、重複部40の全体が重複部収容部24に充填される。
本実施形態のシール構造およびシール部材と第一実施形態のそれとは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。本実施形態においては、シール部材4の重複部40が、単体部43よりも前側(内側)に突出して配置されている。この形態によると、例えば、バッテリーケース1の内側の圧力の方が外側の圧力よりも高い場合、第一端部41と第二端部42との当接部に圧力が加わることになる。これにより、第一端部41と第二端部42との密着性が高くなり、本来のシール性に加えてセルフシール作用も発揮させることができる。したがって、本実施形態によると、シール性をより高めることができ、信頼性が向上する。
<第四実施形態>
本実施形態のシール構造およびシール部材の構成と、第二実施形態のシール構造およびシール部材の構成との相違点は、シール部材の重複部に離間部を設けた点である。ここでは、相違点を中心に説明する。
図9に、本実施形態におけるシール部材の重複部が配置される溝部の圧縮後状態の上面図を示す。図10に、同溝部の圧縮前状態の上面図を示す。図10は、前出図7に対応している。図10中、図7と対応する部材は同じ符号で示す。図9に示すように、圧縮後状態において、シール部材4の重複部40は、当接部44と、離間部45、46と、を有している。当接部44は、圧縮された第一端部41と第二端部42とが幅方向に当接して形成されている。離間部45は、第一端部41の先端が第二端部42から幅方向に離間するように後方に傾斜して形成されている。離間部46は、第二端部42の先端が第一端部41から幅方向に離間するように前方に傾斜して形成されている。シール部材4が充填されないまま残存している流入部241の一部は、第一端部41の右方に隣接して配置されている。同様に、シール部材4が充填されないまま残存している流入部242の一部は、第二端部42の左方に隣接して配置されている。
図10に示すように、圧縮前状態において、溝部22は、シール部材4の重複部40が収容される重複部収容部24と、単体部43が収容される単体部収容部25と、を有している。第一端部41が配置される側(後側)の重複部収容部24の右方半分は、隣接する溝部22から幅方向に離間するように後方に傾斜して配置されている。同様に、第二端部42が配置される側(前側)の重複部収容部24の左方半分は、隣接する溝部22から幅方向に離間するように前方に傾斜して配置されている。重複部収容部24の幅bは、重複部収容部24に連続する単体部収容部25の幅aの合計(a+a=2a)よりも小さい(b<2a)。これにより、重複部収容部24の横断面(幅方向の断面)を見た場合、重複部40の横断面積は、重複部収容部24の横断面積よりも大きくなっている。
本実施形態のシール構造およびシール部材と第二実施形態のそれとは、構成が共通する部分に関しては、同様の作用効果を有する。本実施形態においては、シール部材4の重複部40が離間部45、46を有する。これにより、流入部241、242が、隣接するシール部材4から離間して配置される。シール部材4が充填されていない空間である流入部241、242を、シールラインから外して配置することにより、シールの信頼性、安定性を高めることができる。本実施形態によると、例えば、バッテリーケース1の外側と内側との圧力差が大きい場合などにも、高いシール性を確保することができる。
<その他の形態>
以上、本発明のシール構造およびシール部材の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
上記実施形態においては、本発明を、バッテリーケースのシール構造およびシール部材として具現化した。しかし、本発明のシール構造およびシール部材は、インバーターケース、ジャンクションボックスケース、充電器ケースなどの種々の部材に適用することができる。
上記実施形態においては、溝部の幅を調整することにより、「圧縮前状態において、重複部の横断面積は、重複部が配置される溝部の横断面積よりも大きい」という構成を実現した。しかし、当該構成を実現する手段は限定されるものではない。例えば、シール部材の幅や厚さなどを調整して、当該構成を実現してもよい。なお、本発明のシール構造においては、流入部を含めた溝部全体におけるシール部材の充填率は、100%以下である。
シール部材の材質は、エラストマーであれば特に限定されない。例えば、常温において混練可能な固体であるソリッドゴムを用いると、押出成形などにより容易にシール部材を製造することができる。ソリッドゴムとしては、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、ブタジエンゴム(BR)などの合成ゴム、天然ゴム、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。シール部材は、型成形、押出し成形など種々の製法で製造すればよい。架橋する場合には、熱架橋の他、電子線、紫外線などの活性エネルギー線を照射する方法が挙げられる。活性エネルギー線を用いる場合、ゴム組成物に架橋剤などを配合する必要はなく、ゴム組成物を加熱する必要もない。したがって、架橋後に洗浄する工程を省略することができ、架橋時に臭気が発生するという問題もない。また、活性エネルギー線を用いると、架橋時間が短くて済み、寸法変化が少ないという利点がある。
シール部材の形状は、特に限定されない。全体が棒状、紐状、平板状、断面が矩形状、曲面状、凸形状、凹形状など、溝部の形状に合わせて適宜調整すればよい。また、本発明のシール構造においては、シール部材を一つだけ用いてもよく、複数を組み合わせて用いてもよい。
上記実施形態においては、シール部材の重複部を、溝部の直線部に配置した。しかし、シール部材の重複部を、角部などの湾曲した部分に配置しても構わない。上記第三実施形態においては、シール部材の重複部をバッテリーケースの内側に突出するように配置した。例えば、シール対象の部材の内外方向において、内側の圧力よりも外側の圧力の方が高い場合には、シール部材の重複部を外側に突出するように配置して、セルフシール作用を発揮させればよい。
本発明のシール構造およびシール部材は、バッテリーケース、インバーターケース、ジャンクションボックスケース、充電器ケースのシール構造およびシール部材として好適である。
1:バッテリーケース、2:ケース本体(第一部材)、3:蓋体(第二部材)、4:シール部材、20:底板、21:側壁、22:溝部、23:開口部、24:重複部収容部、25:単体部収容部、40:重複部、41:第一端部、42:第二端部、43:単体部、44:当接部、45、46:離間部、210:上端面、220:湾曲部、221:直線部、240:配置部、241、242:流入部。

Claims (9)

  1. 第一部材と、第二部材と、該第一部材と該第二部材との間で圧縮されるエラストマー製のシール部材と、を備え、
    該第一部材および該第二部材の少なくとも一方のシール界面には、該シール部材を収容する溝部が形成されており、
    該シール部材は、該溝部の幅方向に複数の端部が重なる重複部とそれ以外の単体部とを有し、
    該溝部は、該重複部が収容される重複部収容部と、該単体部が収容される単体部収容部と、を有し、該重複部収容部の幅は、該重複部収容部に連続する該単体部収容部の幅の合計よりも小さく、
    該シール部材が該溝部に配置され圧縮される前の圧縮前状態において、該重複部の横断面積は、該重複部収容部の横断面積よりも大きいことを特徴とするシール構造。
  2. 前記圧縮前状態において、前記重複部収容部は、前記重複部が配置される配置部と、前記シール部材の延在方向において前記端部に隣接して配置され、該シール部材が圧縮された時に該シール部材が流入する流入部と、を有する請求項1に記載のシール構造。
  3. 前記第一部材と前記第二部材とが組み付けられ、前記シール部材が圧縮された圧縮後状態において、前記流入部の一部は、該シール部材が充填されていない状態で残存している請求項2に記載のシール構造。
  4. 前記重複部は、前記溝部の直線部に配置される請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のシール構造。
  5. 前記重複部は、隣接する前記端部同士が前記幅方向に当接する当接部と、該端部同士が該幅方向に離間する離間部と、を有する請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のシール構造。
  6. 前記第一部材および前記第二部材の少なくとも一方は、開口部を有する箱状を呈し、前記溝部は該開口部を囲む周縁部に形成されており、
    前記シール部材は、該周縁部の全周に亘る一本の有端物である請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のシール構造。
  7. 前記第一部材および前記第二部材の少なくとも一方は、開口部を有する箱状を呈し、前記溝部は該開口部を囲む周縁部に形成されており、
    該周縁部の内外において圧力に差がある場合に、前記重複部は高圧側に突出して配置される請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のシール構造。
  8. 前記第一部材および前記第二部材は、バッテリーケース、インバーターケース、ジャンクションボックスケース、および充電器ケースのうちのいずれかを構成する部材である請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のシール構造。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のシール構造に用いられるシール部材。
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