JP7063429B1 - プレス成形品の製造方法、及びプレスライン - Google Patents

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Abstract

【解決手段】予成形底板部(110)と、第1予成形縦壁部(120a)と、第2予成形縦壁部(120b)と、前記第1予成形縦壁部(120a)と、前記第2予成形縦壁部(120b)の間にある予成形稜線部(130)と、前記予成形底板部(110)と、前記第1予成形縦壁部(120a)および前記第2予成形縦壁部(120b)の間にある膨出部(140)と、を備えた予成形品(100)に金属板をプレス成形すること、底板部(210)と、前記底板部(210)に隣接する第1縦壁部(220a)と、前記底板部(210)に隣接する第2縦壁部(220b)と、前記第1縦壁部(220a)と前記第2縦壁部(220b)の間にある稜線部(230)と、を備えたプレス成形品(200)に前記予成形品(100)をプレス成形すること、を備えることを特徴とするプレス成形品(200)の製造方法。

Description

本発明は、プレス成形品の製造方法、及びプレスラインに関する。
本願は、2020年10月9日に、日本に出願された特願2020-170894号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
CAFE(Corporate Average Fuel Efficiency)に基づく規制等のCO排出量削減を目標として、電気自動車(Electric Vehicle)の展開が急速に進められている。現在は高価格帯の電気自動車が主流であるが、電気自動車の低価格化のためには鉄鋼材料等の金属を採用した部品の開発が必要である。その一例として、鉄鋼材料等を採用した、バッテリーボックス、フロントピラーロア、ドアインナー等の成形技術の開発が行なわれている。
通常、これらの部品は稜線部(コーナー部とも称する)を有し、複数の部材を溶接して組み立てることで製造される。しかし、従来の成形技術では稜線部の曲率半径が比較的小さい場合、稜線部における局所的な板厚減少による割れが抑制できず、望む形状への成形ができなかった。
稜線部を有する成形品の製法として、例えば特許文献1には、L字形状を有するプレス成形品の成形工程において、L字形状の屈曲部(稜線部)を縦壁部より外側に且つ屈曲部の延在方向を横切る断面の曲率半径よりも大きく円弧状に張り出させると共に、天板部に連なる稜線部をその延在方向を横切る断面の曲率半径よりも大きく外側に張り出す形状に成形するプレス成形方法が開示されている。
特許第5708757号公報
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、稜線部において割れやしわが抑制された成形品を得るためのプレス成形品の製造方法、及びプレスラインを提供することを課題とする。
(1)本発明の一態様に係るプレス成形品の製造方法は、
予成形底板部と、第1予成形縦壁部と、第2予成形縦壁部と、前記第1予成形縦壁部と前記第2予成形縦壁部の間にある予成形稜線部と、前記予成形底板部と前記第1予成形縦壁部および前記第2予成形縦壁部の間にある膨出部と、を備えた予成形品に金属板をプレス成形すること、底板部と、前記底板部に隣接する第1縦壁部と、前記底板部に隣接する第2縦壁部と、前記第1縦壁部と前記第2縦壁部の間にある稜線部と、を備えたプレス成形品に前記予成形品をプレス成形すること、を有し、前記第1予成形縦壁部と前記第2予成形縦壁部の中間を通る予成形品断面と前記第1縦壁部と前記第2縦壁部の中間を通るプレス成形品断面とを前記予成形底板部と前記底板部、前記予成形稜線部と前記稜線部をそれぞれ重ねたとき、前記膨出部は、前記プレス成形品の内側にあり、前記予成形稜線部に隣接する第1部分と、前記プレス成形品の外側にあり、前記予成形底板部に隣接する第2部分と、を備え、前記第1部分と前記第2部分は隣接していることを特徴とする。
(2)上記(1)に記載のプレス成形品の製造方法では、
前記第2部分は、前記第2部分の中で前記予成形底板部より前記予成形底板部の厚さ方向に最も離れた点より第1部分側の第2A部分と、前記点より予成形底板部側の第2B部分を備え、前記予成形品断面の前記第1部分と前記第2A部分の中で最も小さい曲げの内側表面の曲率半径は前記金属板の板厚の15倍以上であってもよい。
(3)上記(1)又は(2)に記載のプレス成形品の製造方法では、
前記予成形品断面と前記プレス成形品断面とを前記予成形底板部と前記底板部、前記予成形稜線部と前記稜線部をそれぞれ重ねたとき、前記膨出部の線長と前記膨出部から離れている前記プレス成形品の部分の線長の差の絶対値は前記金属板の板厚の4倍以下であってもよい。
(4)上記(1)から(3)のいずれか1項に記載のプレス成形品の製造方法では、
前記予成形品断面と前記プレス成形品断面とを前記予成形底板部と前記底板部、前記予成形稜線部と前記稜線部をそれぞれ重ねたとき、前記底板部の延長線と前記稜線部の延長線の交点Cから前記予成形底板部の距離は前記金属板の板厚の60倍以下、前記交点Cから前記予成形稜線部の前記底板部に垂直な方向の距離は前記金属板の板厚の60倍以下であってもよい。
(5)上記(1)から(4)のいずれか1項に記載のプレス成形品の製造方法では、
前記予成形品は前記予成形稜線部の端部に隣接してフランジ部を備え、前記予成形品断面と前記プレス成形品断面とを前記予成形底板部と前記底板部、前記予成形稜線部と前記稜線部をそれぞれ重ねたとき、前記プレス成形品の前記フランジ部は前記予成形品の前記フランジ部より前記底板部の側にあってもよい。
(6)上記(5)に記載のプレス成形品の製造方法では、
前記予成形品断面と前記プレス成形品断面とを前記予成形底板部と前記底板部、前記予成形稜線部と前記稜線部をそれぞれ重ねたとき、前記プレス成形品の前記フランジ部は前記予成形品の前記フランジ部より前記底板部の垂直方向に前記金属板の板厚の2倍以上30倍以下の距離移動をしてもよい。
(7)上記(5)又は(6)に記載のプレス成形品の製造方法では、
前記予成形品断面において、前記予成形品の前記フランジ部と前記予成形稜線部の間のフランジ稜線部の曲げの内側表面の曲率半径は前記金属板の板厚の6倍以上30倍以下であってもよい。
(8)上記(5)から(7)のいずれか1項に記載のプレス成形品の製造方法では、
前記プレス成形品断面において、フランジ稜線部の曲げの内側表面の曲率半径は前記金属板の板厚の10倍以下であってもよい。
(9)上記(1)から(8)のいずれか1項に記載のプレス成形品の製造方法では、
前記底板部に平行な前記稜線部を通る断面において、前記稜線部の曲げの内側の曲率半径は前記金属板の板厚の30倍以下であってもよい。
(10)上記(1)から(9)のいずれか1項に記載のプレス成形品の製造方法では、
前記第1縦壁部と前記第2縦壁部と前記稜線部を有する前記底板部に平行な前記プレス成形品の断面は閉断面であってもよい。
(11)本発明の一態様に係るプレスラインは、
第1ダイと第1パンチと第1ホルダを備えた第1プレス部と、第2ダイと第2パンチを備えた第2プレス部とを備え、前記第1ダイのダイ穴の表面には第1ダイ底面部と第1ダイ第1側面部と第1ダイ第2側面部と第1ダイ凹稜線部があり、前記第1ダイ凹稜線部は第1ダイ第1側面部と第1ダイ第2側面部の間にあり、前記第1ダイ底面部の前記第1ダイ凹稜線部の端部に隣接する箇所には、一部が前記第1ダイ底面部の中央部より凹んだ第1ダイ底面凹部があり、前記第2ダイのダイ穴の表面には第2ダイ底面部と第2ダイ第1側面部と第2ダイ第2側面部と第2ダイ凹稜線部があり、前記第2ダイ凹稜線部は第2ダイ第1側面部と第2ダイ第2側面部の間にあり、前記第1ダイ第1側面部と第1ダイ第2側面部の中間を通る第1ダイ断面と前記第2ダイ第1側面部と第2ダイ第2側面部の中間を通る第2ダイ断面とを前記第1ダイ底面部と前記第2ダイ底面部、前記第1ダイ凹稜線部と前記第2ダイ凹稜線部をそれぞれ重ねたとき、前記第1ダイ底面凹部は前記第2ダイの外側にあり、前記第1ダイ凹稜線部に隣接する第1部分と前記第2ダイの内側にあり、前記第1部分に隣接する第2部分と、を備えることを特徴とする。
(12)上記(11)に記載のプレスラインでは、
前記第1ダイ断面と前記第2ダイ断面とを前記第1ダイ底面部と前記第2ダイ底面部、前記第1ダイ凹稜線部と前記第2ダイ凹稜線部をそれぞれ重ねたとき、前記第2部分は、前記第2部分の中で最も深く凹んだ点より第1部分側の第2A部分と、前記点より前記第1ダイ底面部の中央部側の第2B部分を備え、前記第1ダイ断面における前記第1部分と前記第2A部分の中で最も小さい曲率半径は前記第1ダイと前記第1パンチのクリアランスの16倍以上であってもよい。
(13)上記(11)又は(12)に記載のプレスラインでは、
前記第1ダイ断面と前記第2ダイ断面とを前記第1ダイ底面部と前記第2ダイ底面部、前記第1ダイ凹稜線部と前記第2ダイ凹稜線部をそれぞれ重ねたとき、前記第1ダイ底面凹部の線長と、前記第1ダイ底面凹部から離れている前記第2ダイ底面部の線長の差の絶対値は前記第1ダイと前記第1パンチのクリアランスの4倍以下であってもよい。
(14)上記(11)から(13)のいずれか1項に記載のプレスラインでは、
前記第1ダイ断面と前記第2ダイ断面とを前記第1ダイ底面部と前記第2ダイ底面部、前記第1ダイ凹稜線部と前記第2ダイ凹稜線部をそれぞれ重ねたとき、前記第2ダイ底面部の延長線と前記第2ダイ凹稜線部の延長線の交点Cから前記第2部分の第1ダイ底面部側の端部までの距離は前記第1ダイと前記第1パンチのクリアランスの60倍以下、前記交点Cから前記第1部分の第1ダイ凹稜線部側の端部までの前記第1ダイ底面部に垂直な方向の距離は前記クリアランスの60倍以下であってもよい。
(15)上記(11)から(14)のいずれか1項に記載のプレスラインでは、
前記第1ダイ底面部に平行な前記第1ダイ凹稜線部を通る断面において、前記第1ダイ凹稜線部の曲率半径は前記第1ダイと前記第1パンチのクリアランスの31倍以下であってもよい。
本発明のプレス成形品の製造方法、及びプレスラインによれば、稜線部において割れやしわが抑制された成形品を得ることができる。
(a)は予成形品、(b)は成形品、(c)は製品の概略的な斜視図である。 (a)は予成形品、(b)は成形品、(c)は製品の稜線部又は予成形稜線部の概略的な斜視図である。 予成形品を予成形底板部に垂直な方向から見た概略的な平面図である。 図3のA-A’の位置を通る平面で予成形品を断面視した概略的な断面図である。 成形品を底板部に垂直な方向から見た概略的な平面図である。 図5のB-B’の位置を通る平面で成形品を断面視した概略的な断面図である。 膨出部の曲率半径を説明するための図であって、予成形品の予成形稜線部における概略的な断面図である。 予成形品と成形品との線長の差を説明するための図であって、予成形品の予成形稜線部及びプレス成形品の稜線部における概略的な断面図である。 予成形縦壁部と予成形底板部を延長した仮想線の交点を説明するための図であって、予成形品及びプレス成形品の予成形稜線部(稜線部)を重ね合わせて見たときの概略的な断面図である。 フランジ部およびフランジ稜線部を説明するための図であって、予成形品の予成形稜線部における概略的な断面図である。 第2実施形態に係るプレスラインを説明するための概略的な側面図である。(a)はトランスファープレスラインの概略的な側面図であり、(b)はタンデムプレスラインの概略的な側面図である。 第2実施形態に係る予成形用金型の一例を説明するための概略的な斜視図である。 第1パンチ(第1金型)を底面部に垂直な方向において底面部側から見た概略的な平面図である。 図13のD-D’の位置を通る平面で予成形用金型を断面視した概略的な断面図である。 被加工材を予成形用金型内に配置した状態を説明するための図であって、図13のD-D’の位置を通る平面で予成形用金型と被加工材を断面視した概略的な断面図である。 第1ダイ(第2金型)及び第1ホルダ(第3金型)によって被加工材を挟み込んだ状態を説明するための図であって、図13のD-D’の位置を通る平面で予成形用金型と被加工材を断面視した概略的な断面図である。 第1パンチ(第1金型)を第1ダイ(第2金型)に対して相対移動させた状態を説明するための図であって、図13のD-D’の位置を通る平面で予成形用金型と被加工材を断面視した概略的な断面図である。 第1パンチ(第1金型)が下死点に達した状態を説明するための図であって、図13のD-D’の位置を通る平面で予成形用金型と予成形品を断面視した概略的な断面図である。 予成形用金型によって成形された予成形品の概略的な断面図である。 第2実施形態に係る本成形用金型の一例を説明するための概略的な斜視図である。 第2ダイ(第4金型)を底面部に垂直な方向において底面部側から見た概略的な平面図である。 予成形品を第2ダイ内(第4金型内)に配置した状態を説明するための図であって、図21のE-E’の位置を通る平面で第2ダイ(第4金型)及び予成形品を断面視した概略的な断面図である。 図21のE-E’の位置を通る平面で本成形用金型及び予成形品を断面視した概略的な断面図である。 図23の状態から、第2パンチ(第5金型)を第2ダイ(第4金型)に対して相対移動させた状態を説明するための概略的な断面図である。 図24の状態から、第2パンチ(第5金型)が下死点に達した状態を説明するための概略的な断面図である。 本成形用金型によって成形されたプレス成形品の概略的な断面図である。 同一断面における、予成形品とプレス成形品とを重ね合わせた概略的な断面図である。 同一断面における、第1ダイと第2ダイとを重ね合わせた概略的な断面図である。 予成形品を第2ダイ内(第4金型内)に配置し、フランジ部が第2ダイ(第4金型)の支持面から離れた状態を説明するための図であって、図21のE-E’の位置を通る平面で第2ダイ(第4金型)及び予成形品を断面視した概略的な断面図である。 図21のE-E’の位置を通る平面で本成形用金型及び予成形品を断面視した概略的な断面図である。 図29の状態から、第2パンチ(第5金型)を第2ダイ(第4金型)に対して相対移動させた状態を説明するための概略的な断面図である。 図30の状態から、第2パンチ(第5金型)が下死点に達した状態を説明するための概略的な断面図である。 本発明に係るプレス成形品の製造方法を好ましく用いることができる製品の一例を示す図である。 本発明に係るプレス成形品の製造方法を好ましく用いることができる製品の一例を示す図である。 本発明に係るプレス成形品の製造方法を好ましく用いることができる製品の一例を示す図である。 本発明に係るプレス成形品の製造方法を好ましく用いることができる製品の一例を示す図である。 実施例1の予成形品の膨出部を説明するための図であって、(a)は稜線部の概略的な斜視図であり、(b)は稜線部における概略的な断面図である。 実施例1の予成形品の膨出部を説明するための図であって、(a)は稜線部の概略的な斜視図であり、(b)は稜線部における概略的な断面図である。 実施例1の予成形品の膨出部を説明するための図であって、(a)は稜線部の概略的な斜視図であり、(b)は稜線部における概略的な断面図である。 実施例1の予成形品の膨出部を説明するための図であって、(a)は稜線部の概略的な斜視図であり、(b)は稜線部における概略的な断面図である。 実施例1の予成形品の膨出部を説明するための図であって、(a)は稜線部の概略的な斜視図であり、(b)は稜線部における概略的な断面図である。 実施例1の予成形品の膨出部を説明するための図であって、(a)は稜線部の概略的な斜視図であり、(b)は稜線部における概略的な断面図である。 実施例2の予成形品のフランジ部を説明するための図であって、(a)は稜線部の概略的な斜視図であり、(b)は稜線部における概略的な断面図である。 実施例2の予成形品のフランジ部を説明するための図であって、(a)は稜線部の概略的な斜視図であり、(b)は稜線部における概略的な断面図である。 実施例2の予成形品のフランジ部を説明するための図であって、(a)は稜線部の概略的な斜視図であり、(b)は稜線部における概略的な断面図である。 実施例2の予成形品のフランジ部を説明するための図であって、(a)は稜線部の概略的な斜視図であり、(b)は稜線部における概略的な断面図である。 実施例2の予成形品のフランジ部を説明するための図であって、(a)は稜線部の概略的な斜視図であり、(b)は稜線部における概略的な断面図である。 実施例2の予成形品のフランジ部を説明するための図であって、(a)は稜線部の概略的な斜視図であり、(b)は稜線部における概略的な断面図である。
本発明者らは、稜線部の延在方向を横切る断面の稜線部の曲率半径が小さく、成形条件が厳しい形状を成形可能とする成形方法を検討した。以後、稜線部の延在方向を横切る断面の稜線部の曲率半径を稜線部の曲率半径という。本発明者らの検討によれば、特許文献1に開示される技術のように縦壁側を張り出すように予成形を行うと、縦壁同士が接続される稜線部(コーナー部)において、予成形時に割れが生じたり本成形時にしわが生じたりする懸念があることが見出された。そのため、本発明者らは、稜線部において割れやしわが抑制されるプレス成形品の製造方法を検討した。本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものである。
以下、本発明の実施形態について例を挙げて説明するが、本発明は以下で説明する例に限定されないことは自明である。以下の説明では、具体的な数値や材料を例示する場合があるが、本発明の効果が得られる限り、他の数値や材料を適用してもよい。また、以下の実施形態の各構成要素は、互いに組み合わせることができる。
[第1実施形態]
本実施形態に係るプレス成形品の製造方法は、予成形底板部と、第1予成形縦壁部と、第2予成形縦壁部と、前記第1予成形縦壁部と前記第2予成形縦壁部の間にある予成形稜線部と、前記予成形底板部と、前記第1予成形縦壁部および前記第2予成形縦壁部の間にある膨出部と、を備えた予成形品に金属板をプレス成形する工程を備える。また本実施形態に係るプレス成形品の製造方法は、底板部と、前記底板部に隣接する第1縦壁部と、前記底板部に隣接する第2縦壁部と、前記第1縦壁部と前記第2縦壁部の間にある稜線部と、を備えたプレス成形品に前記予成形品をプレス成形する工程を備える。本実施形態に係るプレス成形品の製造方法では、前記第1予成形縦壁部と前記第2予成形縦壁部の中間を通る予成形品断面と前記第1縦壁部と前記第2縦壁部の中間を通るプレス成形品断面とを前記予成形底板部と前記底板部、前記予成形稜線部と前記稜線部をそれぞれ重ねたとき、前記膨出部は、前記プレス成形品の内側にあり、前記予成形稜線部に隣接する第1部分と、前記プレス成形品の外側にあり、前記予成形底板部に隣接する第2部分と、を備え、前記第1部分と前記第2部分は隣接していることを特徴とする。
上記の構成からなるプレス成形品の製造方法では、予成形工程において予成形底板部の端部領域に膨出部を成形し、本成形工程においてこの膨出部を成形品の底板部及び縦壁部の一部となるようにプレス成形することで、稜線部において割れやしわが抑制された成形品を得ることができる。
図1の(a)に予成形品、図1の(b)にプレス成形品、図1の(c)に製品の概略的な斜視図をそれぞれ示す。予成形工程(S1)では、金属板(図示せず)をプレス成形して、図1の(a)に示すような予成形品100を成形する。本成形工程(S2)では、予成形品100をさらにプレス成形して、図1の(b)に示すようなプレス成形品200を成形する。このプレス成形品200は、さらなる加工工程(S3)を経て、図1の(c)に示すような製品300とされてもよい。あるいは、プレス成形品200を最終製品としてもよい。製品300は、例えば車両用のバッテリーボックスとして好ましく用いることができる。なお、車両用のバッテリーボックスとしては、高容量であると共に、バッテリー液の漏れに対応するためのシール性能を確保する必要がある。この要求を満たすためには、複数の部品を接合して角筒形状を形成するよりも、一体成形によって製品300のような角筒形状を成形する方が有利である。
図2は、図1の(a)から(c)の稜線部又は予成形稜線部付近を拡大した概略的な斜視図である。図2の(a)に示すように、予成形品100は、予成形底板部110と、予成形縦壁部120(第1予成形縦壁部120aと第2予成形縦壁部120b)の間にある予成形稜線部130と、予成形底板部110と、予成形縦壁部120の間にある膨出部140とを備える。図2の(a)の例では、予成形品100は、さらにフランジ部150を備える。また、図2の(b)に示すように、プレス成形品200は、底板部210と、底板部210に隣接する縦壁部220(第1縦壁部220aと第2縦壁部220b)の間にある稜線部230とを備える。さらに、図2の(c)に示すように、製品300はトリミングされたフランジ部350を備えてもよい。
(予成形工程)
予成形工程(S1)では、金属板をプレス成形して、底板部210と対応する予成形底板部110と、縦壁部220と対応し予成形底板部110から立ち上がる複数の予成形縦壁部120(第1予成形縦壁部120aと第2予成形縦壁部120b)と、稜線部230と対応し予成形縦壁部120同士を接続する予成形稜線部130とを備える予成形品100を成形する。金属板は、鋼板、アルミ合金板、チタン合金板、又はこれらの複合材であってもよい。金属板としては、引張強度が270から440MPaの鋼板を用いることが、材料伸びの点からより好ましい。また、金属板には、防錆、防食の目的で、めっき処理等の加工が施されていてもよい。
また予成形工程(S1)では、予成形底板部110における予成形縦壁部120が立ち上がる端部領域111に、予成形底板部110の板面に直交しかつ、予成形稜線部130を通る断面視で、全体が予成形縦壁部120よりも予成形底板部110側に位置し、予成形縦壁部120が立ち上がる側と反対側に膨出する膨出部140を成形する。膨出部140は、予成形底板部110、予成形縦壁部120及び予成形稜線部130に接続される。端部領域111は、予成形底板部110の一部の領域であり、予成形縦壁部120及び予成形稜線部130が接続される予成形底板部110の縁部近傍の領域である。予成形稜線部130は予成形縦壁部120の一部であり、本実施形態では、予成形縦壁部120を予成形稜線部130と読み替えることができる。
図3に、予成形品100を予成形底板部110に垂直な方向に見た場合の概略的な平面図を示す。図3の例では、予成形品100は略矩形状の予成形底板部110を備える。図4に、図3のA-A’の位置において予成形底板部110の板面に直交する平面で断面視した場合の予成形品100の概略的な断面図を示す。図4は、予成形底板部110の板面に直交しかつ、予成形稜線部130を通る平面で予成形品100を断面視した場合の概略的な断面図の一例である。図3のA-A’の位置を通る平面は、第1予成形縦壁部120aと第2予成形縦壁部120bの中間を通る予成形品断面であってもよい。具体的には、予成形品100を予成形底板部110の板面に直交しかつ、予成形稜線部130を介して接続するそれぞれの予成形縦壁部120の板面との間でなす角が等しい平面であってもよい。
膨出部140は、予成形底板部110、予成形縦壁部120及び予成形稜線部130に接続される。膨出部140は、その全体が予成形縦壁部120又は予成形稜線部130よりも予成形底板部110側に位置している。具体的には、膨出部140の全ての範囲は、上記の断面視で予成形縦壁部120又は予成形稜線部130を延長した仮想線よりも予成形底板部110側に位置する。また、膨出部140の一部又は全体は、予成形底板部110の板面に対して、予成形縦壁部120が立ち上がる側と反対側に膨出している。
膨出部140は、予成形底板部110、予成形縦壁部120及び予成形稜線部130に滑らかに接続されることが好ましく、上記の断面視で曲線形状からなることが好ましい。また膨出部140は、予成形底板部110の板面に対して、予成形縦壁部120が立ち上がる側まで延在していることがより好ましい。膨出部140は、予成形底板部110の板面に垂直な方向から見た場合に、予成形稜線部130を全て含む範囲に設けられてもよく、予成形稜線部130の中央部を含む一部に設けられてもよい。なお、図2や図3等に示すように、予成形底板部110の端部領域111の全範囲に膨出部140が設けられていてもよいが、これは必須ではない。
予成形工程(S1)で得られた予成形品100をプレス成形品の中間品としてもよい。すなわち、本実施形態に係る中間品は、底板部と、底板部に接続され底板部から立ち上がる複数の縦壁部と、縦壁部同士を接続する稜線部とを備えるプレス成形品を製造するための中間品であって、底板部と対応する予成形底板部と、縦壁部と対応し予成形底板部から立ち上がる複数の予成形縦壁部と、稜線部と対応し予成形縦壁部同士を接続する予成形稜線部とを備え、予成形底板部における予成形縦壁部が立ち上がる端部領域に、予成形底板部の板面に直交しかつ、予成形稜線部を通る断面視で、全体が予成形縦壁部よりも予成形底板部側に位置して予成形縦壁部に接続されかつ、予成形縦壁部が立ち上がる側と反対側に膨出して予成形底板部と接続される膨出部が設けられたことを特徴とする中間品である。
上記の構成からなる中間品では、予成形底板部の端部領域に膨出部を有している。この中間品の膨出部を成形品の底板部及び縦壁部の一部となるようにプレス成形することで、稜線部において割れやしわが抑制された成形品を得ることができる。
(本成形工程)
本成形工程(S2)では、底板部210と、底板部210に隣接する縦壁部220(第1縦壁部220aと第2縦壁部220b)と、縦壁部220の間にある稜線部230と、を備えたプレス成形品200に予成形品100をプレス成形する。図5に、プレス成形品200を底板部210の板面に垂直な方向に見た場合の概略的な平面図を示す。また図6に、図5のB-B’の位置において底板部210の板面に直交する平面で断面視した場合のプレス成形品200の概略的な断面図を示す。図6の断面図は、底板部210の板面に直交しかつ、稜線部230を通る断面視の一例である。図5のB-B’の位置を通る平面は、第1縦壁部220aと第2縦壁部220bの中間を通るプレス成形品断面であってもよい。具体的には、プレス成形品200を底板部210の板面に直交しかつ、稜線部230を介して接続するそれぞれの縦壁部220の板面との間でなす角が等しい平面であってもよい。本成形工程(S2)では、図4で示したような膨出部140を底板部210、縦壁部220及び稜線部230の一部となるようにプレス成形して、図6に示すような、底板部210と縦壁部220(又は稜線部230)とが縦壁稜線部221で接続された形状とする。稜線部230は縦壁部220の一部であり、本実施形態では、縦壁部220を稜線部230と読み替えることができる。
第1縦壁部220aと第2縦壁部220bの中間を通るプレス成形品断面において、縦壁稜線部221の内面の曲率半径Rwは金属板の板厚の10倍以下が好ましい。縦壁稜線部221の内側の面を縦壁稜線部221の内面とする。縦壁稜線部221は、底板部210、縦壁部220及び稜線部230に接続される。
本成形工程(S2)の後に、さらに加工工程(S3)を経てもよい。加工工程(S3)では、切削加工や曲げ加工、フランジ部のトリミング等が行われてもよい。図1の(c)の例では、フランジ部250がトリミングされている。
また、本工程で予成形縦壁部120(第1予成形縦壁部120aと第2予成形縦壁部120b)の中間を通る予成形品断面と縦壁部220(第1縦壁部220aと第2縦壁部220b)の中間を通るプレス成形品断面とを、予成形底板部110と底板部210、予成形稜線部130と稜線部230をそれぞれ重ねたとき、膨出部140はプレス成形品200の内側にあり、予成形稜線部130に隣接する第1部分141とプレス成形品200の外側にあり、予成形底板部110に隣接する第2部分142とを備え、第1部分141と第2部分142は隣接している。
プレス成形品200の内側とは、プレス成形品200の曲げの内側を意味する。同様にプレス成形品200の外側とはプレス成形品200の曲げの外側を意味する。また、ここでいう予成形稜線部130と稜線部230をそれぞれ重ねたときとは、断面図を重ねたときの関係を示している。プレス成形品200の曲げとは、底板部210と縦壁部220の間の曲げである。図8の断面図は後述で詳細に説明する。
本実施形態に係るプレス成形品の製造方法では、第2部分142は、第2部分142の中で予成形底板部110より予成形底板部110の厚さ方向に最も離れた点より第1部分側の第2A部分と、点より予成形底板部110側の第2B部分を備え、予成形品断面の第1部分141と第2A部分の中で最も小さい曲げの内側表面の曲率半径は金属板の板厚の15倍以上であってもよい。
図7に、第1予成形縦壁部120aと第2予成形縦壁部120bの中間を通る予成形品断面図を示す。ここでいう中間とは、予成形品100を予成形底板部110の板面に直交しかつ、予成形稜線部130を介して接続するそれぞれの予成形縦壁部120の板面との間でなす角が等しい平面のことである。膨出部140の予成形縦壁部120(又は予成形稜線部130)と接続される点140aは、図7に示すように、断面が略直線状である予成形縦壁部120(又は予成形稜線部130)と断面が曲線状である膨出部140との境界を意味する。点140aは、図7の断面視において予成形品100の内面上の点である。膨出部140の予成形底板部110から最も離れた点140bは、図7に示すように、膨出部140の内面において予成形底板部110の内面から予成形底板部110の板面に垂直な方向の距離(図7のΔp)が最大となる点を意味する。ここで、予成形底板部110及び膨出部140の内面とは、予成形底板部110に対して予成形縦壁部120が位置する側の表面を意味する。
また図8に、予成形品100の断面(実線)とプレス成形品200の断面(二点鎖線)とを重ね合わせた断面図を示す。膨出部140の予成形底板部110と接続される点140cは、図8に示すように、断面が略直線状である予成形底板部110と断面が曲線状である膨出部140との境界を意味する。点140cは、図8の断面視において予成形品100の内面上の点である。ここで、予成形品100の内面とは、上述した膨出部140及び予成形底板部110の内面である。
予成形品100の形状は、プレス成形においてひずみが集中することを緩和する形状である。つまり、第2部分142を平坦にするとき第2部分142から第1部分141に向かって金属が押し込まれるため、第1部分141のひずみの集中を緩和することができる。第2部分142から第1部分141に直接金属を押し込むため、第1部分141と第2部分142は隣接している。第1部分141と第2部分142とが離れていたらその間の部分に第2部分142から押し出された金属が吸収されてしまう。第2部分142はプレス成形品200の外側に向かって突出している。第2部分142が内側に向かって突出していると第1部分141と第2部分142との間に屈曲部を有することになる。屈曲部があると第2部分142から第1部分141に向かう金属の流れを抑制する可能性がある。上記の断面における第1部分141と第2A部分の中で最も小さい曲げの内側表面の曲率半径を金属板の板厚の15倍以上とすることで、より安定して割れを抑制できるという効果がある。また、曲率半径を金属板の板厚の18倍以上とすることがより好ましい。ここで、曲率半径は、予成形底板部110の内面の曲率半径とする。
本実施形態に係るプレス成形品の製造方法では、予成形品断面とプレス成形品断面とを予成形底板部110と底板部210、予成形稜線部130と稜線部230をそれぞれ重ねたとき、膨出部140の線長と膨出部140から離れているプレス成形品200の部分の線長の差の絶対値は金属板の板厚の4倍以下であってもよい。
図8の断面における膨出部140の線長と、膨出部140から離れているプレス成形品200の部分の線長との差の絶対値をΔLとする。
図8の例では、図3のA-A’の位置を通る断面と図5のB-B’の位置を通る断面とが同一面である。すなわち図8において、点140aと点140cの間の区間における、二点鎖線で表現されたプレス成形品200の線長と、斜線で表現された予成形品100の線長の差の絶対値ΔLは金属板の板厚の4倍以下であってもよい。
予成形品100の線長がプレス成形品200に比べ大きすぎると第1部分141で第2部分142からの金属の流入を吸収しきれないため、プレス成形品200にしわが発生する。逆に、予成形品100の線長がプレス成形品200に比べ小さすぎると第1部分141に流れ込む金属が不足してプレス成形品に割れが発生する。このΔLが金属板の板厚の4倍以下であることで、本成形工程における稜線部230の割れやしわの発生をより安定して抑制できるという効果がある。また、ΔLを金属板の板厚の2倍以下とすることがより好ましい。
本実施形態に係るプレス成形品の製造方法では、予成形品断面とプレス成形品断面とを予成形底板部110と底板部210、予成形稜線部130と稜線部230をそれぞれ重ねたとき、底板部210の延長線と稜線部230の延長線の交点Cから予成形底板部110の距離は金属板の板厚の60倍以下、交点Cから予成形稜線部130の底板部210に垂直な方向の距離は前記金属板の板厚の60倍以下であってもよい。
図9に、図8と同様に、予成形品100の断面(実線)とプレス成形品200の断面(二点鎖線)とを重ね合わせた断面図を示す。交点Cは、上記の断面における底板部210(予成形底板部110)と稜線部230(予成形稜線部130)を延長した仮想線の交点である。交点Cから予成形底板部110の距離を距離e1、交点Cから予成形底板部110に垂直な方向の距離を距離e2とし、距離e1及び距離e2を金属板の板厚の60倍以下とすることで、本成形工程において膨出部140を効果的に縦壁稜線部221へ向けて流動させることができるという効果がある。また、距離e1及び距離e2を金属板の板厚の45倍以下とすることがより好ましい。距離e1及び距離e2は、それぞれ膨出部140の高さe1及び膨出部140の長さe2と換言してもよい。なお、距離e1及び距離e2の下限は金属板の板厚の5倍以上である。
本実施形態に係るプレス成形品の製造方法では、予成形品100は予成形稜線部130の端部に隣接してフランジ部150を備え、予成形品断面とプレス成形品断面とを予成形底板部110と底板部210、予成形稜線部130と稜線部230をそれぞれ重ねたとき、プレス成形品200のフランジ部150は予成形品100のフランジ部150より底板部210の側にあってもよい。
予成形工程(S1)においては、フランジ部150を成形してもよい。図10に、予成形底板部110の板面に直交しかつ、予成形稜線部130を通る平面で予成形品100を断面視した場合の概略的な断面図の一例を示す。図10に示すように、フランジ部150は、予成形縦壁部120(予成形稜線部130)の先端部122側において、フランジ稜線部151を介して予成形縦壁部120と接続される。また、図示しないが、予成形縦壁部120の基端部121側において予成形縦壁部120は予成形底板部110と接続される。なお、図10は予成形稜線部130を通る断面を例示したが、予成形底板部110の板面に直交し予成形稜線部130を通らない断面においても、フランジ部150及びフランジ稜線部151を同様の構成としてもよい。
本成形工程(S2)において、底板部210の板面に垂直な方向においてフランジ部150と底板部210が近接するようにフランジ部150を底板部210に対して相対移動させることで、プレス成形品200のフランジ部250は予成形品100のフランジ部150より底板部210の側に配置される。これにより、プレス成形品200の稜線部230において、フランジ部150を変形したフランジ部250に割れやしわの発生を抑制できる。
また本実施形態に係るプレス成形品の製造方法では、予成形品断面とプレス成形品断面とを予成形底板部110と底板部210、予成形稜線部130と稜線部230がそれぞれ重なるように投影したとき、プレス成形品200のフランジ部250は予成形品100のフランジ部150より底板部210の垂直方向に金属板の板厚の2倍以上30倍以下の距離移動をしてもよい。このような構成とすることで、予成形工程において生じたフランジ部150の材料余りを予成形稜線部130の円周方向に効果的に伸ばすことができるという効果がある。距離移動は、底板部210の板面に垂直な方向において金属板の板厚の5倍以上25倍以下とすることがより好ましい。
また本実施形態に係るプレス成形品の製造方法では、予成形品断面において、予成形品100のフランジ部150と予成形稜線部130の間のフランジ稜線部151の曲げの内側表面の曲率半径は金属板の板厚の6倍以上30倍以下であってもよい。また、フランジ稜線部151の中で曲率半径が変化した場合では全ての範囲内において曲率半径が板厚の6倍以上30倍以下になっていればよい。フランジ稜線部151の曲げの内側表面とは、フランジ稜線部151の内側の面を意味し、予成形縦壁部120に対してフランジ部150が位置する側の表面を意味する。このような構成とすることで、フランジ部150の材料折れを防ぎつつ、フランジ部150の材料余りを予成形稜線部130の円周方向に効果的に伸ばすことができるという効果がある。曲率半径は、金属板の板厚の10倍以上25倍以下とすることがより好ましい。
本実施形態に係るプレス成形品の製造方法では、プレス成形品断面において、フランジ稜線部251の曲げの内側表面の曲率半径は金属板の板厚の10倍以下であってもよい。また、フランジ稜線部251の中で曲率半径が変化した場合では全ての範囲内において曲率半径が金属板の板厚の10倍以下になっていればよい。フランジ稜線部251の曲げの内側表面とは、縦壁部220に対してフランジ部250が位置する側の表面を意味する。
本実施形態に係るプレス成形品の製造方法では、底板部210に平行な稜線部230を通る断面において、稜線部230の曲げの内側の曲率半径は金属板の板厚の30倍以下であってもよい。また、稜線部230の中で曲率半径が変化した場合では全ての範囲内において曲率半径が金属板の板厚の30倍以下になっていればよい。稜線部230の曲率半径とは、縦壁部220又は稜線部230と縦壁稜線部221との境界における、底板部210の板面に垂直な方向から見た場合の、稜線部230の内面の曲率半径とする。
本実施形態に係るプレス成形品の製造方法では、第1縦壁部220aと第2縦壁部220bと稜線部230を有する底板部210に平行なプレス成形品200の断面は閉断面であってもよい。
また本実施形態に係るプレス成形品の製造方法は、底板部と、底板部に接続され底板部から立ち上がる複数の縦壁部と、縦壁部同士を接続する稜線部とを備えるプレス成形品の製造方法である。このプレス成形品の製造方法では、金属板をプレス成形して、底板部と対応する予成形底板部と、縦壁部と対応し予成形底板部から立ち上がる複数の予成形縦壁部と、稜線部と対応し予成形縦壁部同士を接続する予成形稜線部とを備える予成形品を成形する予成形工程と、予成形品をさらにプレス成形して底板部、縦壁部及び稜線部を成形する本成形工程、とを有し、予成形工程において、予成形底板部における予成形縦壁部が立ち上がる端部領域に、予成形底板部の板面に直交しかつ、予成形稜線部を通る断面視で、全体が予成形縦壁部よりも予成形底板部側に位置して予成形縦壁部に接続されかつ、予成形縦壁部が立ち上がる側と反対側に膨出して予成形底板部と接続される膨出部を成形し、本成形工程において、膨出部を、プレス成形して底板部及び縦壁部の一部となるように成形することを特徴としてもよい。
[第2実施形態]
本実施形態に係るプレスラインは、第1ダイ(第2金型)と第1パンチ(第1金型)と第1ホルダ(第3金型)を備えた第1プレス部と、第2ダイ(第4金型)と第2パンチ(第5金型)を備えた第2プレス部とを備え、前記第1ダイのダイ穴の表面には第1ダイ底面部と第1ダイ第1側面部と第1ダイ第2側面部と第1ダイ凹稜線部があり、前記第1ダイ凹稜線部は第1ダイ第1側面部と第1ダイ第2側面部の間にあり、前記第1ダイ底面部の前記第1ダイ凹稜線部の端部に隣接する箇所には、一部が前記第1ダイ底面部の中央部より凹んだ第1ダイ底面凹部があり、前記第2ダイのダイ穴の表面には第2ダイ底面部と第2ダイ第1側面部と第2ダイ第2側面部と第2ダイ凹稜線部があり、前記第2ダイ凹稜線部は第2ダイ第1側面部と第2ダイ第2側面部の間にあり、前記第1ダイ第1側面部と第1ダイ第2側面部の中間を通る第1ダイ断面と前記第2ダイ第1側面部と第2ダイ第2側面部の中間を通る第2ダイ断面とを前記第1ダイ底面部と前記第2ダイ底面部、前記第1ダイ凹稜線部と前記第2ダイ凹稜線部をそれぞれ重ねたとき、前記第1ダイ底面凹部は前記第2ダイの外側にあり、前記第1ダイ凹稜線部に隣接する第1部分と前記第2ダイの内側にあり、前記第1部分に隣接する第2部分と、を備えることを特徴とする。
図11に、本実施形態に係るプレスラインの側面図を示す。(a)はトランスファープレスラインを示し、1台のプレス機5000の内に第1プレス部3000と、第2プレス部4000がセットされる。被加工材1が搬送コンベア5100上に乗せられ、第1プレス部3000から第2プレス部4000に向かう方向(X方向)に搬送する。第1プレス部3000で加工された被加工材1を予成形品100とする。予成形品100は自動搬送機構6000を介して第2プレス部4000に搬送される。また、第2プレス部4000で加工された被加工材1をプレス成形品200とする。なお、第2プレス部4000でのプレス成形は絞り成形でも曲げ成形でもよい。(b)はタンデムプレスラインを示し、1台のプレス機5000につきプレス部が一部ずつ(第1プレス部3000、第2プレス部4000)それぞれセットされる。被加工材1が搬送コンベア5100上に乗せられ、第1プレス部3000から第2プレス部4000に向かう方向(X方向)に移動する。第1プレス部3000で加工された被加工材1を予成形品100とする。予成形品100は搬送装置6100を介して第2プレス部4000に搬送される。また、第2プレス部4000で加工された被加工材1をプレス成形品200とする。なお、第2プレス部4000でのプレス成形は絞り成形でも曲げ成形でもよい。
図12に、本実施形態に係る第1プレス部3000(予成形用金型10)の一例を示す。第1プレス部3000は、第1パンチ500と、第1パンチ500との間で被加工材1を挟み込む第1ダイ600と、第1ダイ600との間で被加工材1をその面内方向に移動可能に挟み込む第1ホルダ700を備える。図12に示すように、第1パンチ500、第1ダイ600及び第1ホルダ700はプレス方向Pに沿って配置される。第1パンチ500、第1ダイ600及び第1ホルダ700は、それぞれがプレス方向Pにおいて相対的に移動可能である。また、第1パンチ500、第1ダイ600及び第1ホルダ700は、プレス方向P以外に相対的に移動可能であってもよい。また、第1パンチ500、第1ダイ600及び第1ホルダ700は、それぞれが一体であってもよく、それぞれが分割可能であってもよい。例えば、第1パンチ500は、プレス方向に垂直な方向において、各々が、後述する第1パンチ凸稜線部530を含む分割型に四分割されていてもよい。なお、第1パンチ500の分割数としては、四分割には限られない。例えば、第1パンチ500は、各々が第1パンチ凸稜線部530を含む端型と、第1パンチ底面部510の中央領域を含む中央型とに分割されていてもよい。また、分割型同士を相対移動させるように構成された、駆動部やカム機構を備えていてもよい。第1パンチ凸稜線部530を含む分割型は、プレス成形の過程において第1パンチ500が第1ダイ600に近接するに従い、第1パンチ凸稜線部530が第1ダイ600の第1ダイ凹稜線部630に向けて近接するように相対移動されてもよい。金型を分割して構成することで、予成形稜線部の成形に要する力が緩和される。後述する第2パンチ900についても、第1パンチ500と同様に分割された構成としてもよい。
(第1パンチ)
図13に、第1パンチ500を第1パンチ底面部510に垂直な方向において第1パンチ底面部510側から見た場合の概略的な平面図を示す。図13の例では、第1パンチ500のダイ穴の表面に略矩形状の第1パンチ底面部510を備える。図14に、図13のD-D’の位置において第1パンチ底面部510の板面に直交する平面で断面視した場合の第1パンチ500、第1ダイ600及び第1ホルダ700の概略的な断面図を示す。図13のD-D’の位置を通る平面は、第1パンチ500を第1パンチ底面部510の板面に直交しかつ、第1パンチ凸稜線部530を介して接続するそれぞれの第1パンチ側面部520の板面との間でなす角が等しい平面であってもよい。
第1パンチ500のダイ穴の表面には第1パンチ底面部510と、第1パンチ底面部510に接続され第1パンチ底面部510から立ち上がる複数の第1パンチ側面部(第1パンチ第1側面部と第1パンチ第2側面部)520と第1パンチ側面部520同士を接続する第1パンチ凸稜線部530とを備える。つまり、第1パンチ凸稜線部530は第1パンチ第1側面部と第1パンチ第2側面部の間にある。第1パンチ底面部510における第1パンチ側面部520及び第1パンチ凸稜線部530が立ち上がる端部領域511に、第1パンチ底面部510の押圧面に直交しかつ、第1パンチ凸稜線部530を通る断面視で、全体が第1パンチ側面部520よりも第1パンチ底面部510側に位置して第1パンチ側面部520に接続されかつ、第1パンチ側面部520が立ち上がる側と反対側に膨出して第1パンチ底面部510と接続される第1パンチ底面凸部540を有する。つまり、第1パンチ底面部510の第1パンチ凸稜線部530の端部に隣接する箇所には、一部が第1パンチ底面部510の中央部より突出した第1パンチ底面凸部540が存在する。端部領域511は、第1パンチ底面部510の一部の領域であり、第1パンチ側面部520及び第1パンチ凸稜線部530が接続される縁部近傍の領域である。第1パンチ凸稜線部530は第1パンチ側面部520の一部であり、本実施形態では、第1パンチ側面部520を第1パンチ凸稜線部530と読み替えることができる。また、ダイ穴は第1パンチ底面部510に平行な第1パンチ500の断面において第1パンチ側面部520が閉断面になっている閉断面の穴のみならず、第1パンチ底面部510に平行な第1パンチ500の断面において第1パンチ側面部520が開断面になっていてもよい。
第1パンチ底面凸部540は、第1パンチ底面部510、第1パンチ側面部520及び第1パンチ凸稜線部530に接続される。第1パンチ底面凸部540は、その全体が第1パンチ側面部520又は第1パンチ凸稜線部530よりも第1パンチ底面部510側に位置している。具体的には、第1パンチ底面凸部540の全ての範囲は、上記の断面視で第1パンチ側面部520又は第1パンチ凸稜線部530を延長した仮想線よりも第1パンチ底面部510側に位置する。第1パンチ底面凸部540は、第1パンチ底面部510の板面に対して、第1パンチ側面部520が立ち上がる側と反対側に膨出している。第1パンチ底面凸部540の表面は予成形底板部110、第1パンチ側面部520及び第1パンチ凸稜線部530に滑らかに接続されることが好ましい。第1パンチ底面凸部540は上記の断面視で曲線からなることが好ましい。
(第1ダイ)
第1ダイ600は第1パンチ500の押圧面の外面形状に対応する外面形状を有する。第1パンチ500の押圧面は、第1パンチ底面部510、第1パンチ側面部520及び第1パンチ凸稜線部530の一部、並びに第1パンチ底面凸部540の外面形状に対応する外面形状を有する。すなわち、第1ダイ600は、第1ダイ底面部610に接続され第1ダイ底面部610から立ち上がる複数の第1ダイ側面部620と第1ダイ側面部620同士を接続する第1ダイ凹稜線部630とを備える。また、第1ダイ底面部610における第1ダイ側面部620が立ち上がる端部領域611に、第1ダイ底面部610の押圧面に直交しかつ、第1ダイ凹稜線部630を通る断面視で、全体が第1ダイ側面部620よりも第1ダイ底面部610側に位置して第1ダイ側面部620に接続されかつ、第1ダイ側面部620が立ち上がる側と反対側にへこんだ形状を有して第1ダイ底面部610と接続される第1ダイ底面凹部640を有する。端部領域611は、第1ダイ底面部610の一部の領域であり、第1ダイ側面部620及び第1ダイ凹稜線部630が接続される縁部近傍の領域である。第1ダイ底面凹部640の外面形状は第1パンチ底面凸部540と対応し、第1ダイ底面部610、第1ダイ側面部620及び第1ダイ凹稜線部630に接続される。第1ダイ底面凹部640は、その全体が第1ダイ側面部620又は第1ダイ凹稜線部630よりも第1ダイ底面部610側に位置している。具体的には、第1ダイ底面凹部640の全ての範囲は、上記の断面視で第1ダイ側面部620又は第1ダイ凹稜線部630を延長した仮想線よりも第1ダイ底面部610側に位置する。第1ダイ底面凹部640の表面は、第1ダイ底面部610、第1ダイ側面部620及び第1ダイ凹稜線部630に滑らかに接続されることが好ましい。第1ダイ底面凹部640は上記の断面視で曲線からなることが好ましい。第1ダイ600は支持面650をさらに備え、第1ダイ側面部620及び第1ダイ凹稜線部630と支持面650とは、第1ダイ底面凹部640と接続される端部の反対側の端部において支持面稜線部651を介して接続される。第1ダイ凹稜線部630は第1ダイ側面部620の一部であり、本実施形態では、第1ダイ側面部620を第1ダイ凹稜線部630と読み替えることができる。
(第1ホルダ)
第1ホルダ700は、第1ホルダ側面部720と、第1ホルダ側面部720同士を接続する第1ホルダ凹稜線部730と、第1ホルダ側面部720に対して略垂直となる支持面750とを有し、第1ダイ600の支持面650との間で被加工材1をその面内方向に移動可能に挟み込む。図14に示すように、第1ホルダ700の支持面750は、第1ダイ600の支持面650と対向する位置に配される。また、図12に示すように、第1パンチ500は、第1ホルダ700の第1ホルダ側面部720及び第1ホルダ凹稜線部730で囲まれた領域を第1ホルダ700に対して相対的に移動することができる。
次に、被加工材をプレス成形して、第1実施形態で説明した予成形品100を成形する場合を例として、第1プレス部3000の動きについて説明する。図15は、図14と同様の平面における断面図である。先ず、図15に示すように、第1パンチ500が第1ホルダ700側にある状態で、被加工材(金属板)1を第1ダイ600の支持面650上に載置する。
次いで、図16に示すように、第1ホルダ700を第1ダイ600に対して相対移動させ、第1ダイ600の支持面650と第1ホルダ700の支持面750とにより、被加工材1を挟み込む。そして、図17に示すように、第1パンチ500を第1ダイ600に対して近接するように相対移動させて被加工材1を変形する。被加工材1は被加工材1の面内方向に移動可能な程度の力で、第1ダイ600の支持面650と第1ホルダ700の支持面750とによって挟み込まれている。そのため、第1パンチ500と第1ダイ600の相対移動に伴い、被加工材1は変形力を受け、被加工材1を構成する材料は第1ダイ600の支持面650と第1ホルダ700の支持面750とによって挟み込まれている範囲から第1ダイ600の第1ダイ側面部620及び第1ダイ凹稜線部630に向けて移動する。
図18に、第1パンチ500が下死点に達した状態の概略的な断面図を示す。第1パンチ500が下死点に達すると、予成形品100が成形される。図19に、上述した第1プレス部3000によって成形された予成形品100の概略的な断面図を示す。図19の予成形品100では、予成形底板部110、予成形縦壁部(図示せず)、予成形稜線部130、膨出部140、フランジ部150が形成されている。以上の工程は、第1実施形態で説明した予成形工程(S1)に相当する。
以上のように、本実施形態に係る金型では、第1実施形態で説明した予成形品100を成形することができる。次に、このようにして得られた予成形品100をさらにプレス成形してプレス成形品とする工程を説明する。以降の工程は、第1実施形態で説明した本成形工程(S2)に相当する。以降の工程では、第2ダイ及び第2パンチを備える第2プレス部4000を用いて、予成形品100のプレス成形を行う例を説明する。
図20に、本実施形態に係る第2プレス部4000(本成形用金型20)の一例を示す。第2プレス部4000は、第2ダイ800と、第2ダイ800との間で予成形品100を挟み込む第2パンチ900とを備える。図20に示すように、第2ダイ800及び第2パンチ900はプレス方向Pに沿って配置される。第2ダイ800及び第2パンチ900は、それぞれがプレス方向Pにおいて相対的に移動可能である。また、第2ダイ800及び第2パンチ900は、プレス方向P以外に相対的に移動可能であってもよい。また、第2ダイ800及び第2パンチ900は、それぞれが一体であってもよく、それぞれが分割可能であってもよい。予成形品100は、図20に示すように、予成形底板部110が第2ダイ800の第2ダイ底面部810側へ向くように配される。
(第2ダイ)
図21に、第2ダイ800を第2ダイ底面部810に垂直な方向において予成形品100が載置される面側から見た場合の概略的な平面図を示す。図21の例では、第2ダイ800はダイ穴の表面に略矩形状の第2ダイ底面部810を備える。第2ダイ800は第2ダイ底面部810と、第2ダイ底面部810に接続され第2ダイ底面部810から立ち上がる複数の第2ダイ側面部(第2ダイ第1側面部と第2ダイ第2側面部)820と第2ダイ側面部820同士を接続する第2ダイ凹稜線部830とを備える。第2ダイ800の押圧面の形状は、予成形品100を第2ダイ800内に載置した際に、予成形品100の予成形縦壁部120の一部が第2ダイ側面部820の一部に、予成形稜線部130の一部が第2ダイ凹稜線部830の一部にそれぞれ接触するか、近接していることが好ましい。また、ダイ穴は第2ダイ底面部810に平行な第2ダイ800の断面において第2ダイ側面部820が閉断面になっている閉断面の穴のみならず、第2ダイ底面部810に平行な第2ダイ800の断面において第2ダイ側面部820が開断面になっていてもよい。
図22に、図21のE-E’の位置において第2ダイ底面部810の板面に直交する平面で断面視した場合の第2ダイ800及び第2ダイ800内に載置された予成形品100の概略的な断面図を示す。図21のE-E’の位置を通る平面は、第2ダイ800を第2ダイ底面部810の板面に直交しかつ、第2ダイ凹稜線部830を介して接続するそれぞれの第2ダイ側面部820の板面との間でなす角が等しい平面であってもよい。第2ダイ底面部810と第2ダイ側面部820及び第2ダイ凹稜線部830とは側面稜線部821によって接続されている。つまり、第2ダイ凹稜線部830は第2ダイ第1側面部と第2ダイ第2側面部の間に存在する。また、第2ダイ800は支持面850を備え、第2ダイ側面部820及び第2ダイ凹稜線部830と支持面850とは、第2ダイ底面部810と接続される端部の反対側の端部において支持面稜線部851を介して接続される。図22の例では、予成形品100の膨出部140の一部が第2ダイ800の第2ダイ底面部810の押圧面に接し、予成形稜線部130が第2ダイ800の第2ダイ凹稜線部830に接し、フランジ部150及びフランジ稜線部151が第2ダイ800の支持面850及び支持面稜線部851に接している。第2ダイ凹稜線部830は第2ダイ側面部820の一部であり、本実施形態では、第2ダイ側面部820を第2ダイ凹稜線部830と読み替えることができる。
(第2パンチ)
図23に、図21のE-E’の位置において第2パンチ900を第2ダイ800に近接させた状態の概略的な断面図を示す。第2パンチ900は第2ダイ800の押圧面の外面形状に対応する外面形状を有する。第2パンチ900の押圧面は、第2ダイ底面部810、第2ダイ側面部820及び第2ダイ凹稜線部830の一部、側面稜線部821に対応する外面形状を有する。すなわち、第2パンチ900は、第2パンチ底面部910に接続され第2パンチ底面部910から立ち上がる複数の第2パンチ側面部(第2パンチ第1側面部と第2パンチ第2側面部)920と第2パンチ側面部920同士を接続する第2パンチ凹稜線部930とを備える。第2パンチ底面部910と第2パンチ側面部920及び第2パンチ凹稜線部930とは側面稜線部921によって接続されている。また、第2パンチ900は支持面950を備え、第2パンチ側面部920及び第2パンチ凹稜線部930と支持面950とは、第2パンチ底面部910と接続される端部の反対側の端部において接続される。第2パンチ凹稜線部930は第2パンチ側面部920の一部であり、本実施形態では、第2パンチ側面部920を第2パンチ凹稜線部930と読み替えることができる。
図24に、第2パンチ900を第2ダイ800に対して相対移動させた状態の概略的な断面図を示す。図25に、第2パンチ900が下死点に達した状態の概略的な断面図を示す。第2パンチ900が下死点に達すると、予成形品100の膨出部140はプレス成形され、プレス成形品200の縦壁部220、底板部210及び稜線部230の一部として成形される。図26に、プレス成形品200の一例を示す。図26のプレス成形品200では、底板部210、縦壁部(図示せず)、稜線部230、縦壁稜線部221、フランジ部250およびフランジ稜線部251が形成されている。
具体的には、図27に示すように、第1パンチ500及び第1ダイ600によって成形された予成形品100の膨出部140は、第2ダイ800及び第2パンチ900によってプレス成形品200の底板部210、縦壁部220及び稜線部230の一部、並びに縦壁稜線部221の一部となるようにプレス成形される(プレス成形品200の断面を二点鎖線で示す)。稜線部の曲率半径が小さい形状の製品を製造する場合、従来の絞り成形工法に対する割れの対策として、1回目の工程においてこれら部位の曲率半径を大きく成形し、2回目の工程において曲率半径を小さくリストライクするという手法が試みられていた。しかし、稜線部の曲率半径がより小さく、成形条件がより厳しい形状の製品を製造する場合、2回目のリストライクで材料が部分的に不足して割れが発生するという問題があった。これに対し、本実施形態に係る金型を用いることで、割れを抑制しつつ予成形品を成形しかつ、本成形工程で必要な材料を稼ぐことができる。そのため、プレス成形品200の稜線部230において割れやしわを抑制できる。
また、第1ダイ第1側面部と第1ダイ第2側面部の中間を通る第1ダイ断面と第2ダイ第1側面部と第2ダイ第2側面部の中間を通る第2ダイ断面とを第1ダイ底面部610と第2ダイ底面部810、第1ダイ凹稜線部630と第2ダイ凹稜線部830をそれぞれ重ねたとき、第1ダイ底面凹部640は第2ダイ800の外側にあり、第1ダイ凹稜線部630に隣接する第1部分641と第2ダイ800の内側にあり、第1部分641に隣接する第2部分642と、を備える。
図28に、第1ダイ断面(実線)と第2ダイ断面(二点鎖線)とを重ね合わせた断面図を示す。図28において、ダイ金型側を外側、ダイ穴側を内側とする。第1ダイ底面凹部640は第2ダイ800の外側にあり、第1ダイ凹稜線部630に隣接する第1部分641と第2ダイ800の内側にあり、第1ダイ底面部610に隣接する第2部分642とを備え、第1部分641と第2部分642は隣接している。
なお、上述の説明では、第1ダイ600及び第2ダイ800が下方にある状態を例示したが、これに限定されず、第1パンチ500が第1ダイ600に対して下方に配されてもよい。また、また、プレス方向は鉛直方向に限定されず、水平方向やその他の方向であってもよい。また、予成形品100のフランジ部150、プレス成形品200のフランジ部250は設けずともよい。
上述の例では、第1ダイ600の第1ダイ底面部610から支持面650までの第1ダイ底面部610に垂直な方向の距離が、第2ダイ800の第2ダイ底面部810から支持面850までの第2ダイ底面部810に垂直な方向の距離とほぼ等しい場合を例示した。すなわち予成形品100の膨出部140の予成形底板部110から最も遠ざかる点からフランジ部150までの予成形底板部110に垂直な方向の距離が、プレス成形品200の底板部210からフランジ部250までの底板部210に垂直な方向の距離とほぼ等しい。
しかし、第1実施形態で説明したように、予成形工程(S1)においてフランジ部150を成形し、本成形工程(S2)において、底板部210の板面に垂直な方向においてフランジ部150と底板部210が近接するようにフランジ部150を底板部210に対して相対移動させてもよい。この場合、図29に示すように、予成形品100の膨出部140の予成形底板部110から最も遠ざかる点からフランジ部150までの予成形底板部110に垂直な方向の距離を、第2ダイ800の第2ダイ底面部810から支持面850までの第2ダイ底面部810に垂直な方向の距離よりも大きく設定する。そして、上述の説明と同様に、図30から図31のように第2パンチ900を第2ダイ800に対して相対移動させる。
図32に示すように、第2パンチ900が下死点に達すると、予成形品100の膨出部140がプレス成形されるとともに、第2パンチ900の支持面950によって予成形品100のフランジ部150が第2ダイ800の支持面850側に移動する。このとき、予成形縦壁部120及び予成形稜線部130の一部は、第2パンチ900の第2パンチ側面部920及び支持面950によって変形力を受けかつ、第2ダイ800の支持面850と第2パンチ900の支持面950によって挟み込まれることで、プレス成形品200のフランジ部250の一部となる。このようにして、底板部210の板面に垂直な方向においてフランジ部150と底板部210が近接するようにフランジ部150を底板部210に対して相対移動させることで、プレス成形品200の稜線部230において、フランジ部150を変形したフランジ部250に割れやしわの発生を抑制できる。
本実施形態に係るプレスラインでは、第1ダイ断面と第2ダイ断面とを第1ダイ底面部610と第2ダイ底面部810、第1ダイ凹稜線部630と第2ダイ凹稜線部830をそれぞれ重ねたとき、第2部分642は、第2部分642の中で最も深く凹んだ点より第1部分側の第2A部分と、点より第1ダイ底面部610の中央部側の第2B部分を備え、第1ダイ断面における第1部分641と第2A部分の中で最も小さい曲率半径は第1ダイ600と第1パンチ500のクリアランスの16倍以上であってもよい。
上記の断面における第1部分641と第2A部分の中で最も小さい曲げの内側表面の曲率半径を第1ダイ600と第1パンチ500のクリアランスの16倍以上とすることで、より安定して割れを抑制できるという効果がある。また、曲率半径を第1ダイ600と第1パンチ500のクリアランスの18倍以上とすることがより好ましい。
また、本実施形態に係るプレスラインでは、第1ダイ断面と第2ダイ断面とを第1ダイ底面部610と第2ダイ底面部810、第1ダイ凹稜線部630と第2ダイ凹稜線部830をそれぞれ重ねたとき、第1ダイ底面凹部640の線長と、第1ダイ底面凹部640から離れている第2ダイ底面部810の線長の差の絶対値は第1ダイ600と第1パンチ500のクリアランスの4倍以下であってもよい。
第1ダイ底面凹部640の線長と、第1ダイ底面凹部640から離れている第2ダイ底面部810の線長の差の絶対値が第1ダイ600と第1パンチ500のクリアランスの4倍以下であることで、本成形工程における稜線部230の割れやしわの発生をより安定して抑制できるという効果がある。また、第1ダイ底面凹部640の線長と、第1ダイ底面凹部640から離れている第2ダイ底面部810の線長の差の絶対値が第1ダイ600と第1パンチ500のクリアランスの2倍以下とすることがより好ましい。
また、本実施形態に係るプレスラインでは、第1ダイ断面と第2ダイ断面とを第1ダイ底面部610と第2ダイ底面部810、第1ダイ凹稜線部630と第2ダイ凹稜線部830をそれぞれ重ねたとき、第2ダイ底面部810の延長線と第2ダイ凹稜線部830の延長線の交点Cから第2部分642の第1ダイ底面部610側の端部までの距離は第1ダイ600と第1パンチ500のクリアランスの60倍以下、交点Cから第1部分641の第1ダイ凹稜線部側の端部までの第1ダイ底面部610に垂直な方向の距離はクリアランスの60倍以下であってもよい。
第2ダイ底面部810の延長線と第2ダイ凹稜線部830の延長線の交点Cから第2部分642の第1ダイ底面部610側の端部までの距離を第1ダイ600と第1パンチ500のクリアランスの60倍以下とすることで、本成形工程において膨出部140を効果的に縦壁稜線部221へ向けて流動させることができるという効果がある。また、45倍以下とすることがより好ましい。なお、第2ダイ底面部810の延長線と第2ダイ凹稜線部830の延長線の交点Cから第2部分642の第1ダイ底面部610側の端部までの距離の下限は第1ダイ600と第1パンチ500のクリアランスの5倍以上である。
また、本実施形態に係るプレスラインでは、第1ダイ底面部610に平行な第1ダイ凹稜線部630を通る断面において、第1ダイ凹稜線部630の曲率半径は第1ダイ600と第1パンチ500のクリアランスの31倍以下であってもよい。
第1ダイ凹稜線部630の曲率半径とは、第1ダイ側面部620又は第1ダイ凹稜線部630と第1ダイ底面凹部640との境界における、第1ダイ600の第1ダイ底面部610の押圧面に垂直な方向から見た場合の、第1ダイ凹稜線部630の表面の曲率半径とする。また、第1ダイ凹稜線部630の中で曲率半径が変化した場合では全ての範囲内において曲率半径が第1ダイ600と第1パンチ500のクリアランスの31倍以下になっていればよい。
本実施形態に係るプレス部は、第1実施形態に係るプレス成形品の製造方法に好ましく用いることができる。すなわち、底板部と、底板部に接続され底板部から立ち上がる複数の縦壁部と、縦壁部同士を接続する稜線部とを備えるプレス成形品の製造方法であって、金属板をプレス成形して、底板部と対応する予成形底板部と、縦壁部と対応し予成形底板部から立ち上がる複数の予成形縦壁部と、稜線部と対応し予成形縦壁部同士を接続する予成形稜線部とを備える予成形品を成形する予成形工程と、予成形品をさらにプレス成形して底板部、縦壁部及び稜線部を成形する本成形工程、とを有し、予成形工程において、第1ダイ600、第1ダイ600及び第1パンチ500を用いて、予成形底板部における予成形縦壁部が立ち上がる端部領域に、予成形底板部の板面に直交しかつ、予成形稜線部を通る断面視で、全体がる予成形縦壁部よりも予成形底板部側に位置して予成形縦壁部に接続されかつ、予成形縦壁部が立ち上がる側と反対側に膨出して予成形底板部と接続される膨出部を成形し、本成形工程において、第2ダイ800及び第2パンチ900を用いて、膨出部を、プレス成形して底板部及び縦壁部の一部となるように成形するプレス成形品の製造方法が提供される。また、本実施形態に係る金型は、各金型同士を相対移動させるように構成されたな駆動部(ガスシリンダー、油圧シリンダー、ばね、カム機構等を含む)をさらに備える、プレス成形装置として提供されてもよい。このプレス装置は、金型の相対移動や駆動部の動作を制御するための制御部を備えていてもよい。このプレス成形装置は、第1実施形態に係るプレス成形品の製造方法に好ましく用いることができる。
上記の実施形態において、金属板の板厚は、被加工材である金属板の平均板厚であってもよい。平均板厚は、金属板の複数の任意の点(例えば、縦壁部や底板部に成形される範囲における3点)における板厚の平均値としてもよい。また金属板の板厚は、予成形品の予成形縦壁部又は予成形底板部の板厚、又はプレス成形品の縦壁部又は底板部の板厚と実質的に同じであってもよい。また金属板の板厚は、第1ダイと第1ホルダと間のクリアランス、又は第2ダイと第2パンチと間のクリアランスと実質的に同じであってもよい。
上記の実施形態に係るプレス成形品は、稜線部を有する、車両用のバッテリーボックスに代表されるバッテリーボックス、フロントピラーロア、ドアインナー、等の車両用の部品に好ましく用いることができる。図33~図36は、本発明に係るプレス成形品の製造方法を好ましく用いることができる製品の一例を説明するための図である。図33の(a)に例示するプレス成形品はバッテリーボックスの稜線部品301であり、二つの稜線部331及び331’を有している。図33の(b)に例示するプレス成形品はバッテリーボックスの稜線部品302であり、稜線部332を有している。これらのプレス成形品を他の部材と接合するなどして、バッテリーボックス全体を形成するようにしてもよい。図34に例示するプレス成形品は、稜線部333を有するフロントピラー303である。このような全体がL字形状に湾曲した部材にも本発明は好ましく適用できる。図35に例示するプレス成形品は、Cピラーのスティフナー304であり、稜線部334近傍において縦壁が高くなっている。このように、縦壁の高さが均一ではない部材にも本発明は好ましく適用できる。図36に例示するプレス成形品は、ドアインナー305である。本発明は、ドアインナー305のような曲率半径や開き角が異なる複数の稜線部335及び335’を有するプレス成形品にも好ましく適用できる。
また、第1プレス部は、第1ダイ(第2金型)と、第1ダイとの間で被加工材を挟み込む第1ホルダ(第3金型)と、第1ホルダとの間で被加工材をその面内方向に移動可能に挟み込む第1パンチ(第1金型)と、を備える金型であって、第1ダイは第1ダイ底面部と、第1ダイ底面部に接続され第1ダイ底面部から立ち上がる複数の第1ダイ側面部(第1ダイ第1側面部と第1ダイ第2側面部)と第1ダイ側面部同士を接続する第1ダイ凹稜線部を備え、第1ダイ底面部における第1ダイ側面部が立ち上がる端部領域に、第1ダイ底面部の押圧面に直交しかつ、第1ダイ凹稜線部を通る断面視で、全体が第1ダイ側面部よりも第1ダイ底面部側に位置して第1ダイ側面部に接続されかつ、第1ダイ側面部が立ち上がる側と反対側に膨出して第1ダイ底面部と接続される第1ダイ底面凹部を有し、第1ホルダは第1ダイの押圧面の外面形状に対応する外面形状を有することを特徴とする。
上記の構成からなる第1プレス部では、第1ダイの第1ダイ底面部に凹部を有しかつ、第1ホルダが第1ダイ押圧面の外面形状に対応する外面形状を有していることで、膨出部を有する予成形品を成形することができる。この予成形品の膨出部を成形品の底板部及び縦壁部の一部となるようにプレス成形することで、稜線部において割れやしわが抑制された成形品を得ることができる。
以下に、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本実施例では、実験No.1からNo.9として、下記の表1、及び図37から図42に示すような予成形稜線部を有する予成形品を作成し、その後それぞれの予成形品をさらにプレス成形してプレス成形品を作成した。被加工材はGA270鋼板とした。被加工材の板厚は0.8mmとした。高伸び材は、日本鉄鋼連盟規格における自動車用冷延溶融亜鉛めっき鋼板の規格表記でJAC270Fである。低伸び材は同規格におけるJAC270Dである。予成形品及びプレス成形品の稜線部の曲率半径Rcは10mm、プレス成形品の縦壁の高さは100mm、プレス成形品の縦壁稜線部の曲率半径Rwは3mmとした。予成形品及びプレス成形品の全体形状は、図1の(a)及び図1の(b)に示すような形状とした。
表1に実験No.1からNo.9の各予成形品について、膨出部の予成形縦壁部と接続される点から予成形底板部から最も遠ざかる点までの曲率半径Rp、予成形品とプレス成形品との線長差ΔL、膨出部の高さe1及び膨出部の長さe2をまとめた。図37から図42の(a)では、各予成形品の稜線部近傍の130概略的な斜視図を示している。図37から図42の(b)では、予成形底板部110の板面に直交しかつ、予成形稜線部130を介して接続するそれぞれの予成形縦壁部120の板面との間でなす角が等しい平面における断面視での予成形品100(二点鎖線)及びプレス成形品200(実線)の概略的な断面図を示している。
Figure 0007063429000001
また、表1に各実験例における割れやしわの評価結果を併せて示す。評価結果としては、目視での検査で、プレス成形品に割れやしわが無く、不良品率が低く生産性が高いものを「A(very good)」、割れやしわが無いものを「B(good)」、割れやしわ(ネッキング、材料折れ、座屈を含む)が発生したものを「C(bad)」とした。
実験No.1では、図37に示すように、上述した形状のプレス成形品と同じ形状の予成形品を作成した。換言すれば、予成形をせずに被加工材をプレス成形品の形状にプレス成形した。表1に示すように、高伸び材及び低伸び材のいずれにおいても割れ又はしわが発生した。
実験No.2の予成形品では、図38に示すように、膨出部を設けず、プレス成形品200の縦壁稜線部221よりも内面側に予成形品100の予成形稜線部130と予成形底板部110とを接続する稜線が位置するようにした。表1に示すように、高伸び材及び低伸び材のいずれにおいても割れ又はしわが発生した。
実験No.3の予成形品では、図39に示すように、膨出部140は、プレス成形品200の稜線部230よりも外側に位置している。すなわち、膨出部140は、予成形稜線部130に対して予成形底板部110側と反対側に位置しかつ、予成形底板部110に対して予成形縦壁部120が立ち上がる側と反対側に位置している。表1に示すように、高伸び材及び低伸び材のいずれにおいても割れ又はしわが発生した。
実験No.4の予成形品では、図40に示すように、膨出部140は、プレス成形品200の稜線部230よりも外側に位置している。すなわち、膨出部140は、予成形稜線部130に対して予成形底板部110側と反対側に位置している。また、膨出部140は、予成形底板部110に対して予成形縦壁部120が立ち上がる側に位置している。表1に示すように、高伸び材及び低伸び材のいずれにおいても割れ又はしわが発生した。
実験No.5の予成形品では、図41に示すように、膨出部140は、プレス成形品200の稜線部230よりも外側に位置している。すなわち、膨出部140は、予成形稜線部130に対して予成形底板部110側と反対側に位置している。表1に示すように、高伸び材及び低伸び材のいずれにおいても割れ又はしわが発生した。
実験No.6からNo.9の各予成形品では、膨出部140の基本的な形状は図42に示すような形状であるが、曲率半径Rp、線長差ΔL、膨出部の高さe1及び長さe2を各予成形品で変更した。実験No.6の予成形品では、膨出部140は、その全体が予成形縦壁部120(予成形稜線部130)よりも予成形底板部110側に位置し、予成形縦壁部120が立ち上がる側と反対側に膨出している。表1に示すように、高伸び材及び低伸び材のいずれにおいても割れ又はしわが発生しなかった。
実験No.7の予成形品では、膨出部140は、その全体が予成形縦壁部120よりも予成形底板部110側に位置し、予成形縦壁部120が立ち上がる側と反対側に膨出する形状とした。表1に示すように、高伸び材及び低伸び材のいずれにおいても割れ又はしわが発生しなかった。また、実験No.7の予成形品では、低伸び材においても、不良品率が低く生産性が高いことがわかる。これは、曲率半径Rp、線長差ΔL、膨出部の高さe1及び長さe2が所定の条件を満たしているためであると考えられる。
実験No.8の予成形品では、膨出部140は、その全体が予成形縦壁部120よりも予成形底板部110側に位置し、予成形縦壁部120が立ち上がる側と反対側に膨出する形状とした。表1に示すように、高伸び材及び低伸び材のいずれにおいても割れ又はしわが発生しなかった。
実験No.9の予成形品では、膨出部140は、その全体が予成形縦壁部120よりも予成形底板部110側に位置し、予成形縦壁部120が立ち上がる側と反対側に膨出する形状とした。表1に示すように、高伸び材及び低伸び材のいずれにおいても割れ又はしわが発生しなかった。
(実施例2)
本実施例では、実験No.10からNo.15として、下記の表2、及び図43から図48に示すような予成形稜線部を有する予成形品を作成し、その後それぞれの予成形品をさらにプレス成形してプレス成形品を作成した。本実施例では、下記の表2に示す形状のフランジ部を備える予成形品をそれぞれ作成し、その後さらにプレス成形を実施してプレス成形品を作成した。実施例1と同様に、被加工材は板厚0.8mmのGA270鋼板とした。高伸び材及び低伸び材の定義は実施例1と同様である。予成形品及びプレス成形品の形状は、フランジ部の形状を除き、実施例1の実験No.7の形状を採用した。予成形品及びプレス成形品のコーナー部の曲率半径Rcは10mm、プレス成形品の縦壁の高さは100mm、プレス成形品の縦壁稜線部の曲率半径Rwは3mmとした。
表2に実験No.10からNo.15の予成形品について、予成形品からプレス成形品にプレス成形したときの、フランジ部を底板部に対して相対移動させる距離ΔT、及び予成形品フランジ部の曲率半径Rdをまとめた。図43から図48の(a)では、各予成形品の予成形稜線部130近傍の概略的な斜視図を示している。図43から図48の(b)では、予成形底板部110の板面に直交しかつ、予成形稜線部130を介して接続するそれぞれの予成形縦壁部120の板面との間でなす角が等しい平面における断面視での予成形品100(二点鎖線)及びプレス成形品200(実線)のフランジ部150(250)概略的な断面図を示している。
Figure 0007063429000002
表2に各実験例における割れやしわの評価結果を併せて示す。評価結果としては、目視での検査で、稜線部230近傍のフランジ部250において、割れやしわが無いものの生産性が低いものを「B(good)」、割れやしわ(ネッキング、材料折れ、座屈を含む)が発生したものを「C(bad)」とした。
図43に示すように、実験No.10の予成形品では、予成形品100をプレス成形してプレス成形品200とする際に、フランジ部の高さ及びフランジ稜線部151の曲率半径Rdを変化させなかった。表2に示すように、高伸び材及び低伸び材のいずれにおいても割れ又はしわが発生した。
図44に示すように、実験No.11の予成形品では、予成形品100のフランジ稜線部151の曲率半径Rdをプレス成形品200のフランジ稜線部251の曲率半径Rfよりも大きく設定したが、予成形品100をプレス成形してプレス成形品200とする際に、フランジ部の高さを変化させなかった。表2に示すように、高伸び材及び低伸び材のいずれにおいても割れ又はしわが発生した。
図45に示すように、実験No.12の予成形品では、予成形品100のフランジ稜線部151の曲率半径Rdをプレス成形品200のフランジ稜線部251の曲率半径Rfよりも大きく設定し、予成形品100をプレス成形してプレス成形品200とする際に、底板部210の板面に垂直な方向においてフランジ部150と底板部210が近接するようにフランジ部150を底板部210に対して相対移動させた。表2に示すように、高伸び材及び低伸び材のいずれにおいても割れ又はしわが発生した。これは、ΔTが大き過ぎたため余剰の材料がフランジ部150に集まってしまったためであると考えられる。
図46に示すように、実験No.13の予成形品では、予成形品100をプレス成形してプレス成形品200とする際に、底板部210の板面に垂直な方向においてフランジ部150と底板部210が近接するようにフランジ部150を底板部210に対して相対移動させた。また、予成形品100のフランジ稜線部151の曲率半径Rdをプレス成形品200のフランジ稜線部251の曲率半径Rfよりも大きく設定した。表2に示すように、高伸び材においては割れ又はしわが発生しなかった。
図47に示すように、実験No.14の予成形品では、予成形品100をプレス成形してプレス成形品200とする際に、底板部210の板面に垂直な方向においてフランジ部150と底板部210が近接するようにフランジ部150を底板部210に対して相対移動させた。また、予成形品100のフランジ稜線部151の曲率半径Rdをプレス成形品200のフランジ稜線部251の曲率半径Rfよりも大きく設定した。表2に示すように、高伸び材においては割れ又はしわが発生しなかった。
図48に示すように、実験No.15の予成形品では、予成形品100をプレス成形してプレス成形品200とする際に、底板部210の板面に垂直な方向においてフランジ部150と底板部210が近接するようにフランジ部150を底板部210に対して相対移動させた。また、予成形品100のフランジ稜線部151の曲率半径Rdを所定の範囲に設定した。表2に示すように、高伸び材及び低伸び材のいずれにおいても割れ又はしわが発生しなかった。
本発明に係るプレス成形品の製造方法、及びプレスラインは、稜線部において割れやしわが抑制された成形品を得ることができるため、産業上極めて有用である。
1 被加工材
10 予成形用金型
20 本成形用金型
100 予成形品
110 予成形底板部
111 端部領域
120 予成形縦壁部
121 基端部
122 先端部
130 予成形稜線部
140 膨出部
150 フランジ部
151 フランジ稜線部
200 プレス成形品
210 底板部
221 縦壁稜線部
220 縦壁部
230 稜線部
300 製品
500 第1パンチ
510 第1パンチ底面部
520 第1パンチ側面部
530 第1パンチ凸稜線部
540 第1パンチ底面凸部
600 第1ダイ
700 第1ホルダ
800 第2ダイ
900 第2パンチ

Claims (15)

  1. 予成形底板部と、
    第1予成形縦壁部と、
    第2予成形縦壁部と、
    前記第1予成形縦壁部と前記第2予成形縦壁部の間にある予成形稜線部と、
    前記予成形底板部と前記第1予成形縦壁部および前記第2予成形縦壁部の間にある膨出部と、
    を備えた予成形品に金属板をプレス成形すること、
    底板部と、
    前記底板部に隣接する第1縦壁部と、
    前記底板部に隣接する第2縦壁部と、
    前記第1縦壁部と前記第2縦壁部の間にある稜線部と、
    を備えたプレス成形品に前記予成形品をプレス成形すること、
    を有し、
    前記第1予成形縦壁部と前記第2予成形縦壁部の中間を通る予成形品断面と前記第1縦壁部と前記第2縦壁部の中間を通るプレス成形品断面とを前記予成形底板部と前記底板部、前記予成形稜線部と前記稜線部をそれぞれ重ねたとき
    前記膨出部は、前記プレス成形品の内側にあり、前記予成形稜線部に隣接する第1部分と、前記プレス成形品の外側にあり、前記予成形底板部に隣接する第2部分と、を備え、
    前記第1部分と前記第2部分は隣接していることを特徴とするプレス成形品の製造方法。
  2. 前記第2部分は、前記第2部分の中で前記予成形底板部より前記予成形底板部の厚さ方向に最も離れた点より第1部分側の第2A部分と、前記点より予成形底板部側の第2B部分を備え、
    前記予成形品断面の前記第1部分と前記第2A部分の中で最も小さい曲げの内側表面の曲率半径は前記金属板の板厚の15倍以上である請求項1に記載のプレス成形品の製造方法。
  3. 前記予成形品断面と前記プレス成形品断面とを前記予成形底板部と前記底板部、前記予成形稜線部と前記稜線部をそれぞれ重ねたとき、
    前記膨出部の線長と前記膨出部から離れている前記プレス成形品の部分の線長の差の絶対値は前記金属板の板厚の4倍以下である請求項1又は請求項2に記載のプレス成形品の製造方法。
  4. 前記予成形品断面と前記プレス成形品断面とを前記予成形底板部と前記底板部、前記予成形稜線部と前記稜線部をそれぞれ重ねたとき、
    前記底板部の延長線と前記稜線部の延長線の交点Cから前記予成形底板部までの距離は前記金属板の板厚の60倍以下、前記交点Cから前記予成形稜線部までの前記底板部に垂直な方向の距離は前記金属板の板厚の60倍以下である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプレス成形品の製造方法。
  5. 前記予成形品は前記予成形稜線部の端部に隣接してフランジ部を備え、
    前記予成形品断面と前記プレス成形品断面とを前記予成形底板部と前記底板部、前記予成形稜線部と前記稜線部をそれぞれ重ねたとき、
    前記プレス成形品の前記フランジ部は前記予成形品の前記フランジ部より前記底板部の側にある請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプレス成形品の製造方法。
  6. 前記予成形品断面と前記プレス成形品断面とを前記予成形底板部と前記底板部、前記予成形稜線部と前記稜線部をそれぞれ重ねたとき、
    前記プレス成形品の前記フランジ部は前記予成形品の前記フランジ部より前記底板部の垂直方向に前記金属板の板厚の2倍以上30倍以下の距離移動している請求項5に記載のプレス成形品の製造方法。
  7. 前記予成形品断面において、前記予成形品の前記フランジ部と前記予成形稜線部の間のフランジ稜線部の曲げの内側表面の曲率半径は前記金属板の板厚の6倍以上30倍以下である請求項5または請求項6に記載のプレス成形品の製造方法。
  8. 前記プレス成形品断面において、フランジ稜線部の曲げの内側表面の曲率半径は前記金属板の板厚の10倍以下である請求項5から請求項7のいずれか1項に記載のプレス成形品の製造方法。
  9. 前記底板部に平行な前記稜線部を通る断面において、前記稜線部の曲げの内側の曲率半径は前記金属板の板厚の30倍以下である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のプレス成形品の製造方法。
  10. 前記第1縦壁部と前記第2縦壁部と前記稜線部を有する前記底板部に平行な前記プレス成形品の断面は閉断面である請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のプレス成形品の製造方法。
  11. 第1ダイと第1パンチと第1ホルダを備えた第1プレス部と、第2ダイと第2パンチを備えた第2プレス部とを備え、
    前記第1ダイのダイ穴の表面には第1ダイ底面部と第1ダイ第1側面部と第1ダイ第2側面部と第1ダイ凹稜線部があり、
    前記第1ダイ凹稜線部は第1ダイ第1側面部と第1ダイ第2側面部の間にあり、
    前記第1ダイ底面部の前記第1ダイ凹稜線部の端部に隣接する箇所には、一部が前記第1ダイ底面部の中央部より凹んだ第1ダイ底面凹部があり、
    前記第2ダイのダイ穴の表面には第2ダイ底面部と第2ダイ第1側面部と第2ダイ第2側面部と第2ダイ凹稜線部があり、
    前記第2ダイ凹稜線部は第2ダイ第1側面部と第2ダイ第2側面部の間にあり、
    前記第1ダイ第1側面部と第1ダイ第2側面部の中間を通る第1ダイ断面と前記第2ダイ第1側面部と第2ダイ第2側面部の中間を通る第2ダイ断面とを前記第1ダイ底面部と前記第2ダイ底面部、前記第1ダイ凹稜線部と前記第2ダイ凹稜線部をそれぞれ重ねたとき、
    前記第1ダイ底面凹部は前記第2ダイの外側にあり、前記第1ダイ凹稜線部に隣接する第1部分と前記第2ダイの内側にあり、前記第1部分に隣接する第2部分と、を備える、プレスライン。
  12. 前記第1ダイ断面と前記第2ダイ断面とを前記第1ダイ底面部と前記第2ダイ底面部、前記第1ダイ凹稜線部と前記第2ダイ凹稜線部をそれぞれ重ねたとき、
    前記第2部分は、前記第2部分の中で最も深く凹んだ点より第1部分側の第2A部分と、前記点より前記第1ダイ底面部の中央部側の第2B部分を備え、
    前記第1ダイ断面における前記第1部分と前記第2A部分の中で最も小さい曲率半径は前記第1ダイと前記第1パンチのクリアランスの16倍以上である、請求項11に記載のプレスライン。
  13. 前記第1ダイ断面と前記第2ダイ断面とを前記第1ダイ底面部と前記第2ダイ底面部、前記第1ダイ凹稜線部と前記第2ダイ凹稜線部をそれぞれ重ねたとき、
    前記第1ダイ底面凹部の線長と、前記第1ダイ底面凹部から離れている前記第2ダイ底面部の線長の差の絶対値は前記第1ダイと前記第1パンチのクリアランスの4倍以下である請求項11又は請求項12に記載のプレスライン。
  14. 前記第1ダイ断面と前記第2ダイ断面とを前記第1ダイ底面部と前記第2ダイ底面部、前記第1ダイ凹稜線部と前記第2ダイ凹稜線部をそれぞれ重ねたとき、
    前記第2ダイ底面部の延長線と前記第2ダイ凹稜線部の延長線の交点Cから前記第2部分の第1ダイ底面部側の端部までの距離は前記第1ダイと前記第1パンチのクリアランスの60倍以下、
    前記交点Cから前記第1部分の第1ダイ凹稜線部側の端部までの前記第1ダイ底面部に垂直な方向の距離は前記クリアランスの60倍以下である請求項11から請求項13のいずれか1項に記載のプレスライン。
  15. 前記第1ダイ底面部に平行な前記第1ダイ凹稜線部を通る断面において、
    前記第1ダイ凹稜線部の曲率半径は前記第1ダイと前記第1パンチのクリアランスの31倍以下である請求項11から請求項14のいずれか1項に記載のプレスライン。
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