JP7062907B2 - シート及び吸収性物品 - Google Patents

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本発明はシート及び該シートを用いた吸収性物品に関する。
従来、紙おむつや生理用ナプキンといった吸収性物品が知られている。吸収性物品には、着用者から排泄される尿や経血などの水分を吸収する吸収体が、シート状の構成物に狭装されている。この吸収体の通気性や吸水性や高めるために、特許文献1では、吸収体の肌面側に圧搾溝の成形された吸収性物品が提案されている。
しかし、吸収性物品には、吸水性のさらなる向上が望まれている。
特開2014-198113号公報
本発明は、新規なシート、及び、該シートを備えた吸収性物品を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本件のシートは、液不透過性を有する吸収性物品用のシートであって、平面視したときに一方向に沿って延在し、厚みを増大することで厚み方向に突出する複数の第一凸部と、隣接する前記第一凸部同士の間に位置し、前記一方向に沿って延在し、厚みを増大することで前記厚み方向に突出する複数の第二凸部と、隣接する前記第一凸部同士により区切られ、水分を濡れ広がらせる複数の第一溝と、隣接する前記第二凸部同士、又は、隣接する前記第一凸部と前記第二凸部により区切られ、水分を濡れ広がらせる複数の第二溝と、前記の濡れ広がった水分を前記シートの外部に通過させる複数の貫通孔と、を有し、前記第一凸部の突出寸法H1が、前記第二凸部の突出寸法H2よりも大きく、前記突出寸法H1は30μm以上150μm以下であり、前記突出寸法H2は10μm以上50μm以下である
また、本件の吸収性物品は、前記シートと、前記シートに対して着用者の非肌面側に配置された吸収体と、を備えている。
また、本件の吸収性物品は、複数のシートと、前記複数のシートに対して着用者の非肌面側に配置された吸収体と、を備え、前記シートが、液不透過性を有し、平面視したときに一方向に沿って延在し、厚みを増大することで厚み方向に突出する複数の第一凸部と、隣接する前記第一凸部同士の間に位置し、前記一方向に沿って延在し、厚みを増大することで前記厚み方向に突出する複数の第二凸部と、隣接する前記第一凸部同士により区切られ、水分を濡れ広がらせる複数の第一溝と、隣接する前記第二凸部同士、又は、隣接する前記第一凸部と前記第二凸部により区切られ、水分を濡れ広がらせる複数の第二溝と、前記の濡れ広がった水分を前記吸収体に通過させる複数の貫通孔と、を有し、前記第一凸部の突出寸法H1が、前記第二凸部の突出寸法H2よりも大きく、前記突出寸法H1は30μm以上150μm以下であり、前記突出寸法H2は10μm以上50μm以下である
本件のシートを吸収性物品に用いることで、着用者から排泄される水分を吸収体の全域に拡散し、当該水分を吸収体に効率よく吸収させることができる。
第一実施形態で例示する紙おむつ(吸収性物品)の展開図である。 図1のA-A矢視断面図である。なお、図2では、各構成を把握しやすくするため、各シート類の厚みを誇張して示す。 シートを説明するための要部断面を示す模式図である。なお、図3では、シートの構造を把握しやすくするため、その厚みを誇張して示す。 第一の態様のシートを示す模式的な平面図である。 第二の態様のシートを示す模式的な平面図である。 第三の態様のシートを示す模式的な平面図である。 第四の態様のシートを示す模式的な平面図である。 他の態様のシートを示す模式的な平面図である。 第二実施形態におけるシートを示す模式的な平面図である。 第二実施形態におけるシートを示す模式的な平面図である。
以下、本件を実施するための形態を説明する。本実施形態で述べるシートは、吸収性物品の一部材として用いられる。吸収性物品は、着用時に着用者から排泄される尿や経血といった液体の水分(以下「排泄水分」という)を吸収体で吸収し保持する衛生用品である。この吸収性物品には、テープ型やパンツ型の紙おむつ(いわゆる「使い捨ておむつ」)のほか、尿パッド、生理用ナプキン、パンティーライナーといったものなども含まれる。
以下の実施形態では、吸収性物品としてパンツ型の紙おむつを例示し、紙おむつ用のシートについて説明する。
本実施形態では、紙おむつについて、着用者の腹部に対向して配置される前身頃と背部に対向して配置される後身頃とを結ぶ方向を長手方向とする。これらの前身頃と後身頃との間(長手方向の中央)には、着用者の股下に配置(股間に対向して配置)される股下部が位置する。
また、紙おむつが着用された状態(以下「着用状態」と略称する)において、着用者の肌に向かう側(内側)を肌面側とし、肌面側の反対側(外側)を非肌面側とする。さらに、肌面側と非肌面側とを結ぶ方向を厚み方向とし、長手方向と厚み方向の何れにも直交する方向を幅方向とする。そのほか、厚み方向から視ることを平面視とする。
紙おむつにおける各構成の向きについては、例えば長手方向に沿うと表現する場合に、長手方向と平行なことだけでなく、ほぼ長手方向と平行なことも含むものとする。具体的には、長手方向に対する傾斜角度が30°未満で延在することを長手方向に沿うものとする。同様に、幅方向や厚み方向といった各方向に沿うと表現する場合についても、各方向に対する傾斜角度が30°未満で延在することを意味する。なお、本明細書において、例えば「1~100」との数値範囲の表記は、その下限値「1」及び上限値「100」の双方を包含するものとする。また、他の数値範囲の表記も同様である。
また、シートについても、長手方向、厚み方向および幅方向等の用語の定義はこれに倣うものとする。
[I.第一実施形態]
[1.シート]
図1及び図2に示すように、シート30は、紙おむつ1において、吸収体10に対して着用者の肌面側に配置され、シート30の表面が着用者に対向する。図3及び図4に示すように、シート30の表面には、第一凸部30a及び第二凸部30bが形成される。また、シート30は表面と裏面とを貫通する複数の孔30c(以下において「孔30c」を「貫通孔30c」と記載する。)を有する。なお、貫通孔30cは、図4~8に示すような目視できる開口部に限定されず、多数の微細な孔(多孔質)であってもよい。
シート30は、排泄水分をすぐに透過させずに、その表面において排泄水分をある程度濡れ広がらせることができる材料で構成されれば特に限定されない。例えば、シート30は液不透過性材料によって構成される。液不透過性の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
第一凸部30aは一方向に沿って延在し、シート30の厚み方向Tの肌面側に突出している。また、第二凸部30bは隣接する第一凸部30a同士の間に位置し、第一凸部30aと同様に一方向に沿って延在し、シート30の厚み方向Tの肌面側に突出している。そして、図3に示すように、第一凸部30aの突出寸法H1は、第二凸部30bの突出寸法H2よりも大きい。
言い換えれば、シート30の表面には、隣接する第一凸部30a同士により区切られた複数の第一溝30dが形成されている。また、シート30の表面には、隣接する第二凸部30b同士、又は、隣接する第一凸部30aと第二凸部30bとにより区切られた複数の第二溝30eが形成されている。そして、図3に示すように、第一溝30dと第二溝30eとを含む溝状構造は、一方向に沿って延在し、且つ、当該一方向及び厚み方向に直交する方向に繰り返されて、シート30の表面全域にわたって並設されている。
なお、溝状構造は一方向に延在していれば、平面視において直線状であっても曲線状であってもよい。
例えば、上述のように構成されたシート30の表面に排泄水分が接触すると、排泄水分は溝状構造に沿って濡れ広がる。また、排泄水分は第一凸部30aを乗り越え、隣接する溝状構造にも濡れ広がり、並設された溝状構造に沿ってさらに濡れ広がる。このように拡散された排泄水分は、シート30に形成された複数の貫通孔30cを通って、吸収体10に吸収される。
したがって、シート30によれば、一方向に延在する溝状構造により、排泄水分をシート30の延在面に沿って吸収体10全体へ効率よく拡散し、貫通孔30cを介して吸収体10全域に排泄水分を吸収させることができる。
また、シート30の表面の溝状構造により通気性が向上する。
さらに、シート30自体は液不透過性材料によって構成されるため、吸収体10に吸収された水分が肌面側に逆戻りする液戻り(ウェットバック)が抑制される。
その結果、紙おむつ1の着用者の快適性が向上する。
また、図3に示すように、第一凸部30aの突出寸法H1は、第二凸部30bの突出寸法H2よりも大きければ特に限定されない。例えば、第一凸部30aの突出寸法H1は30~150μmである。また、第二凸部30bの突出寸法H2は10~50μmである。なお、複数形成される第一凸部30aの突出寸法H1は同じであっても、互いに異なっていてもよい。また、複数形成される第二凸部30bの突出寸法H2は同じであっても、互いに異なっていてもよい。
シート30の厚み寸法H3は特に限定されない。紙おむつ1の柔軟性や着用者のフィット性を向上させる観点からは、通常160μm以下、好ましくは100μm以下、より好ましくは60μm以下である。一方、シート30の耐久性を向上させる観点からは、通常35μm以上、好ましくは40μm以上である。
さらに、図3に示すように、第一凸部30aの幅寸法W1、第二凸部30bの幅寸法W2、第一溝30dの幅寸法W3、及び、第二溝30eの幅寸法W4は特に限定されない。例えば、W1は10~50μmであり、W2は10~50μmであり、W3は150~300μmであり、W4は10~50μmである。なお、並設される第一凸部30aの幅寸法W1は同じであっても、互いに異なっていてもよい。幅寸法W2、W3、及びW4も同様である。
貫通孔30cの形状としては、図4に例示する矩形状のほか、多角形状、円形状、半円形状、砂時計形状及びレンズ形状といった種々の形状が挙げられる。なお、例えば、矩形状には略矩形状といった形状も含まれ、円形状には長円形状や楕円形状等の略円形状といった形状も含まれる。
貫通孔30cの幅方向Wの長さ寸法は特に限定されない。吸収体10の吸収性、紙おむつ1の柔軟性及び着用者のフィット性を高める観点から、貫通孔30cの幅方向Wの長さ寸法は、シート30の幅方向Wの長さ寸法に対して通常60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上である。一方、シート30の耐久性を高め、製造時の取扱性を容易にする観点から、通常95%以下、好ましくは90%以下である。貫通孔30cの幅方向Wの長さ寸法が大きすぎると、シート30自体が破損しやすくなることや、シート30自体のコシがなくなり取り扱いが困難になることがある。
なお、幅方向Wに複数の貫通孔30cが配置される場合には、貫通孔30cの幅方向Wの長さ寸法の合計が、シート30の幅方向Wの長さ寸法に対して上記範囲であればよい。
貫通孔30cの長手方向Lの長さ寸法は特に限定されない。吸収体10の吸収性、紙おむつ1の柔軟性及び着用者のフィット性を高める観点から、貫通孔30cの長手方向Lの長さ寸法は、シート30の長手方向Lの長さ寸法に対して、通常30%以上、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上である。一方、シート30の耐久性を高め、製造時の取扱性を容易にする観点から、通常95%以下、好ましくは90%以下である。なお、長手方向Lに複数の貫通孔30cが配置される場合には、貫通孔30cの長手方向Lの長さ寸法の合計が、シート30の長手方向Lの長さ寸法に対して上記範囲であればよい。
上記のような構成を有するシート30では、第一凸部30a及び第二凸部30bが延在する方向(溝状構造の方向)や、貫通孔30cの配置等について特に制限はないが、以下に示す態様が好ましい。
(第一の態様)
図4~図8に示すように、第一の態様としては、第一凸部30a及び第二凸部30bの延在する方向が、シート30の長手方向Lに沿った態様を挙げることができる。具体的には、第一の態様では、第一凸部30aが延在する一方向は長手方向Lに一致しており、第二凸部30bが延在する方向も長手方向Lに一致している。
排泄水分は様々な方向に濡れ広がる。そこで、第一凸部30a及び第二凸部30bを長手方向Lに沿って延在させると、主な排泄水分の濡れ広がりを長手方向Lに誘導することができる。一般に、吸収体10は長手方向Lに延在するため、排泄水分の濡れ広がりを長手方向Lに誘導することで、排泄水分を吸収体10全域に効率よく拡散できる。
また、シート30は、着用者の姿勢によっては、前身頃1Aや後身頃1Cに対応する部分が垂直方向上方(重力方向上方)等に向けて屈曲されうる。このような場合であっても、上記構成のシート30によれば、高さ寸法の異なる複数の凸部30a,30bに起因した毛細管現象により、溝状構造に沿って排泄水分を垂直方向上方(重力方向上方)等にも吸い上げ、拡散することができる。
したがって、本態様のシート30によれば、着用者の姿勢に関わらず、排泄水分の拡散性に優れ、前身頃1Aや後身頃1Cに位置する吸収体10の吸収性を有効に利用できる。
なお、図4では、それぞれサイズ(例えば、幅方向W又は長手方向Lの長さ寸法)の異なる矩形状の貫通孔30cを配置した例を示すが、貫通孔30cの形状やサイズは特に限定されない。つまり、貫通孔30cは互いに別の形状であってもよいし、全てが同じ形状でもよく、また、サイズが互いに異なってもよいし、全てが同じサイズであってもよい。
また、以下に示す第二の態様、第三の態様及び第四の態様では、第一の態様と同様に、溝状構造の方向が長手方向Lに沿った例を示すが、これらの態様における溝状構造の方向は特に限定されない。また、シート30の原反(例えば、貫通孔30cの形成や裁断等の後加工をする前の状態のもの)の長手方向と、紙おむつ1の長手方向Lとは異なっていてもよい。
(第二の態様)
図5に示すように、第二の態様としては、複数の貫通孔30cが、平面視したときの幅方向Wの中心を通る長手方向Lに沿った対称軸に対して、線対称に配置される態様が挙げられる。つまり、第二の態様では、複数の貫通孔30cが中心線CLに対して線対称に配置されている。
なお、図5では、同形状の貫通孔30cが、長手方向Lに同間隔で配置された例を示すが、上述した線対称に配置されれば、貫通孔30cの形状や配置間隔は特に限定されない。
第二の態様のシート30によれば、幅方向Wに対称配置された貫通孔30cにより、長手方向Lにおける排泄水分の吸収体10への吸収量が調整され、排泄水分の幅方向Wへの拡散性が向上する。
(第三の態様)
図6に示すように、第三の態様としては、貫通孔30cは、平面視したときの長手方向Lの中心から長手方向Lに沿って、面積が次第に大きくなる態様が挙げられる。つまり、第三の態様では、シート30の長手方向Lの中心から、シート30の端部に向かうにつれて、貫通孔30cの面積が大きくなる。したがって、シート30の中央領域に配置される貫通孔30cの面積が最小であり、長手方向Lにおける前身頃1Aの端部又は後身頃1Cの端部において、貫通孔30cの面積が最大になる。ここで、シート30の中央領域とは、例えば、紙おむつ1の股下部1Bに対応する領域であり、特にシート30の中心を含む領域又は中心近傍の領域をいう。
なお、図6では、矩形状の貫通孔30cを配置した例を示すが、貫通孔30cの形状は特に限定されない。
排泄水分は、まずシート30の中央領域に接触し、貫通孔30cを介して吸収体10に吸収されながら、シート30の延在面に沿って拡散する。第三の態様のシート30によれば、中央領域における貫通孔30cの面積が比較的小さいため、中央領域における排泄水分の吸収体10への吸収量が調整される。そのため、シート30の延在面に沿って幅方向Wに排泄水分が拡散しやすくなる。また、長手方向Lに沿った延在面では、排泄水分が吸収体10の長手方向Lに拡散される。その結果、吸収体10の全域に排泄水分がバランスよく拡散される。
従来の紙おむつでは、股下部1Bにおける排泄水分の吸収量が多くなる結果、紙おむつが所定の着用位置(当初の着用状態の位置)からズレてしまうことがあった(特に重力方向下方へのズレ)。紙おむつが所定の着用位置からズレると、フィット感の低下や尿漏れ等の問題が発生し、紙おむつの諸機能が発揮しにくくなることがあった。本実施形態のシート30によれば、吸収体10の全域に排泄水分をバランスよく拡散できるため、上記問題を解消又は軽減することができる。
また、シート30の中央領域に配置される貫通孔30cの面積と同様に、尿道口に対向する領域(尿道口対向領域)に配置される貫通孔30cの面積を小さくしてもよい。つまり、この態様では、中央領域及び尿道口対向領域における貫通孔30cの面積が比較的小さく、シート30の端部に向かうにつれて貫通孔30cの面積が大きくなる。ここで、尿道口対向領域とは、中央領域よりも紙おむつ1の前身頃1A側に位置する領域である。このような態様とすることで、尿道口対向領域における排泄水分の吸収体10への吸収量も調整される。その結果、尿道口対向領域以外に排泄水分が誘導され、吸収体10の全域に排泄水分がバランスよく拡散される。
(第四の態様)
図7に示すように、第四の態様としては、隣接する貫通孔30c同士の間隔が、平面視したときの長手方向Lの中心から長手方向Lに沿って、次第に小さくなる態様が挙げられる。つまり、第四の態様では、シート30の長手方向Lの中心から、シート30の端部に向かうにつれて、貫通孔30c同士の間隔が小さくなる。したがって、シート30の中央領域に配置される貫通孔30c同士の間隔が最大であり、シート30の長手方向Lの端部領域において貫通孔30c同士の間隔が最小になる。ここで、シート30の端部領域とは、例えば、紙おむつ1の前身頃1A又は後身頃1Cに対応する領域であり、特にシート30の長手方向Lにおける端部を含む領域をいう。
なお、図7では、矩形状の貫通孔30cを配置した例を示すが、貫通孔30cの形状は特に限定されない。
第四の態様のシート30によれば、第三の態様のシート30と同様に、中央領域における排泄水分の吸収体10への吸収量が調整され、幅方向Wに沿って排泄水分が拡散しやすくなる。その結果、吸収体10の全域に排泄水分がバランスよく拡散される。
なお、第三及び第四の態様のシート30の作用及び効果には、貫通孔30cの面積割合(シート30の単位面積当たりの貫通孔30cの総面積)も関係していると推測される。第三及び第四の態様のシート30では、シート30の中央領域に形成された貫通孔30cの面積割合よりも、シート30の端部領域に形成された貫通孔30の面積割合が大きくなっている。
(他の態様)
他の態様のシート30としては、例えば、図8に示すように、上記第一の態様から第四の態様のうちの2以上を組み合わせた態様等が挙げられる。
この態様では、貫通孔30cの形状が砂時計形状である。また、第一凸部30a及び第二凸部30bの延在する方向が長手方向Lに沿っている。また、複数の貫通孔30cは、中心線CLに対して、線対称に配置されている。さらに、長手方向Lの中心から長手方向Lに沿って、貫通孔30cの面積が次第に大きくなっている。
一般に、着用時の紙おむつ1に対する排泄水分の分布は、紙おむつ1の中央領域にピークを有する上方凸型の曲線で示される。幅方向Wにおける排泄水分の分布に着目すると、紙おむつ1の中心線CLを含む領域にピークを有し、中心線CLを基準として幅方向に線対称な略釣鐘形状又は略台形状の曲線で示される。つまり、幅方向Wの端部方向への排泄水分の拡散性が低い傾向にある。
したがって、シート30における貫通孔30cの形状や配置等を上記のように変えることで、中心線CLを含む領域における排泄水分の吸収体10へ吸収量を抑制し、排泄水分の幅方向Wへの拡散性を向上させ、排泄水分を吸収体10全域で吸収できるようになる。
このように、吸収性物品の用途や着用者の年齢や性別等に応じて、シート30における溝状構造の方向、貫通孔30cの大きさ、形状や配置等を変えることで、排泄水分の吸収体10への吸収量を調整し、着用者の快適性を向上させることができる。
なお、シート30の製造方法は特に限定されない。例えば、ナノインプリント法等の従来公知の手法により、液不透過性材料からならフィルムの表面に第一凸部30a及び第二凸部30bを形成し、次いで、金型やレーザー光等を用いた従来公知の手法により、貫通孔30cを形成してシート30を得る方法が挙げられる。
また、熱・超音波等により凸部を溶解し、凸部間に堰状部を設けてもよい。さらに、予め堰状部が形成されるように第一凸部30a及び第二凸部30bを形成してもよい。シート30が凸部間に堰状部を備えると、排泄水分が溝状構造に沿って濡れ広がりにくくなり、排泄水分は第一凸部30aを乗り越え、幅方向Wに濡れ広がる。したがって、堰状部の配置によって、長手方向L及び幅方向Wにバランスよく排泄水分を分散させることが可能になる。
[2.吸収性物品(紙おむつ)]
以下、図1および図2を参照して、紙おむつ1の基本的な構成を説明する。
ここでは、紙おむつ1は幅方向の中心線CLを基準として対称に構成されている。この紙おむつ1は、長手方向Lに沿って前身頃1A、股下部1Bおよび後身頃1Cの三つの領域に大別される。
〈シート類〉
はじめに、紙おむつ1のシート類について述べる。
図1に示すように、紙おむつ1には、前身頃1A、股下部1Bおよび後身頃1Cに亘って長手方向Lに延びる吸収体10(太破線で示す)が内蔵されている。ここでは、展開状態の平面視において、前身頃1Aおよび後身頃1Cよりも股下部1Bのほうが幅方向寸法の小さい砂時計形状の吸収体10を例示する。ただし、吸収体10の平面視形状は、上記したような砂時計形状に限らず、平面視で矩形(すなわち幅方向寸法が一定)であってもよいし、それぞれ円形の前身頃1A及び後身頃1Cを結ぶダンベル形状であってもよい。
吸収体10は、排泄水分を吸収して保持する吸水性を備えたマット状の部材である。この吸収体10では、粉砕あるいは解繊されたパルプに高吸水性樹脂が混合された吸収マットがラップシートで被包(ラップ)されている。以下、パルプと高吸水性樹脂との混合物を「吸収性材料」という。
上記した吸収体10に対して肌面側および非肌面側には、図2に示すように、上述したシート30の他、以下に述べる種々のシート11,12,13,14が設けられている。
まず、吸収体10に対して肌面側にはシート30が積層される。シート30の表面が着用者の肌面側に対向し、シート30の裏面が吸収体10に対向して配置される。シート30の幅方向寸法及び長手方向寸法は、吸収体10と略同一である。吸収体10とシート30とは、ホットメルト接着剤等の公知の接着剤によって、全面又は一部が貼合(固定)される。
〔トップシート〕
吸収体10に対して、シート30よりも肌面側にはトップシート11が積層される。トップシート11は、最も肌面側に配置されるシート状の部材である。このトップシート11は、吸収体10やシート30よりも幅方向寸法が大きく、吸収体10及びシート30を肌面側から被覆する。また、トップシート11は、紙おむつ1を着用した状態において、着用者の肌に接触して、排泄水分を透過させ、排泄水分をシート30に到達させる。このため、トップシート11は少なくとも一部又は全部が透水性をもつ材料で構成される。また、トップシート11は、着用時のフィット性のため、柔軟性が高い材料で構成されることが好ましい。また、着用状態での蒸れを抑えるため、通気性を併せもつ材料で構成されることが好ましい。
トップシート11を構成する材料としては、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム等を用いることができる。また、トップシート11としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の熱可塑性樹脂の繊維に親水化処理を施して、不織布にしたものを用いてもよい。トップシート11を構成する不織布としては、スパンボンド不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布、SMS(Spunbound Meltblown Spunbound)不織布等を用いることができる。
〔バックシート〕
バックシート12は、吸収体10に対して非肌面側に配置されるシート状の部材である。バックシート12は、吸収体10から非肌面側に排泄物が漏れることを防ぐため、非透水性をもつ材料で構成される。また、バックシート12は、着用状態での蒸れを抑えるため、透湿性を併せもつ材料で構成されることが好ましい。
バックシート12を構成する材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂シートを用いることができる。中でも、バックシート12としては、0.1~0.4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性の熱可塑性樹脂シートを用いることが好ましい。このようなシートとしては、例えば、熱可塑性樹脂中に無機充填剤を混錬してシートを形成した後に、延伸することにより得られるシートを用いることができる。
〔サイドシート、カバーシート〕
紙おむつ1は、トップシート11、シート30、吸収体10及びバックシート12を含む積層体に対して積層されるサイドシート13及びカバーシート14をさらに備えている。サイドシート13は、上記積層体の幅方向側方に配置される。また、カバーシート14は上記積層体の非肌面側に配置される。サイドシート13とカバーシート14と上記積層体とは、ホットメルト接着剤等の公知の接着剤によって、全面又は一部が貼合される。
サイドシート13の肌面側のうちの幅方向内側の端縁に、立体ギャザー16が形成される。サイドシート13は、トップシート11及びバックシート12の幅方向側方のそれぞれに設けられている。サイドシート13は、トップシート11の幅方向側部において肌面側に積層されるとともに、バックシート12の幅方向側部において非肌面側に積層される。
サイドシート13は、幅方向側方への液漏れを防ぐため、非透水性をもつ材料で構成されることが好ましい。サイドシート13としては、スパンボンド不織布を用いることができる。また、サイドシート13の一部は、紙おむつ1において最も肌面側に配置される。なお、このことから、サイドシート13はトップシート11と同様に「トップシート」と称されることがある。このように、着用者に対して接触しうるサイドシート13としては、SMS不織布やSMMS(Spunbound Meltblown Meltblown Spunbound)不織布のようにメルトブローン層を含ませることにより、柔軟性を高めたスパンボンド不織布を用いることが好ましい。あるいは、スパンボンド不織布をなす繊維の繊度や目付量が抑えられることにより、柔軟性を向上させたスパンボンド不織布を用いることが好ましい。
なお、「繊度」とは、繊維の繊維径(太さ)や断面積に対応するパラメータであり、所定の長さあたりの重量で表される。例えば、一本の繊維について9000mあたりのグラム数(デニール)が「繊度」として用いられる。
また、「目付量」とは、シートの厚みあるいは積層度合いに対応するパラメータであり、単位面積あたりの重量で表される。例えば、一平米あたりのグラム数が「目付量」として用いられる。
カバーシート14は、トップシート11、シート30、吸収体10及びバックシート12を含む積層体を非肌面側から被覆するシート状の部材である。カバーシート14は、紙おむつ1で最も非肌面側に配置されることで、バックシート12を補強し、バックシート12の手触り(触感)を良好にするために用いられる。ここでは、バックシート12の幅方向側部において、サイドシート13を介してカバーシート14が重ねられる。カバーシート14として、肌面側から非肌面側に向けて第一カバーシート141、第二カバーシート142、第三カバーシート143の三つがこの順に積層されている。
第一カバーシート141は、バックシート12を介して吸収体10を非肌面側から被覆する。このことから、第一カバーシート141は「パッドカバーシート」とも称される。
第二カバーシート142及び第三カバーシート143は、前身頃1A及び後身頃1C(図1参照)で第一カバーシート141よりも幅方向寸法が大きく設定され、着用状態で着用者の臀部や腰、腹などのまわりに配置される。第三カバーシート143は、紙おむつ1において最も非肌面側に配置される。このことから、第三カバーシート143は「アウターカバーシート」とも称され、第二カバーシート142は「インナーカバーシート」とも称される。
カバーシート14を構成する材料としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂からなる不織布、湿式不織布を用いることが好ましい。特には、触感(手触り)を確保するために柔軟性の観点から、カバーシート14としては、スパンボンド不織布を好適に用いることができる。
図1に示すように、前身頃1Aにおけるカバーシート14と後身頃1Cにおけるカバーシート14とは、それぞれ幅方向端縁部14a同士が互いに貼り付けられる(いわゆる「サイドシール」)。このようにして、前身頃1A及び後身頃1Cの各カバーシート14が連設され、パンツ型の紙おむつ1が形成される。
〔ギャザー〕
次に、図1及び図2を参照して、紙おむつ1のギャザー15について述べる。
ギャザー15は、ゴムやポリウレタン、伸縮フィルムといった伸縮性をもつ部材(伸縮性部材)を伸張状態で不織布等のシートの間に挟んでホットメルト等で固定することによって伸縮性をもたせたシート複合体から構成される。このシート複合体は、伸縮性部材が伸張状態から元の状態(自然長の状態)に戻ろうとする力(復元力、弾性力)で不織布等のシートに細かな皺が寄った状態となる。ここでは、伸縮性部材として糸状のゴム部材(以下「糸ゴム」と略称する)20を例示する。
この紙おむつ1には、糸ゴム20で形成されるギャザー15として、三種の糸ゴム21,22,23で伸縮性が付与された三種のギャザー16,17,18を例示する。一つは、サイドシート13の肌面側端縁部が第一糸ゴム21で皺寄せられた立体ギャザー16(「サイドギャザー」とも称される)である。もう一つは、第二カバーシート142及び第三カバーシート143(図2参照)が第二糸ゴム22で皺寄せられたタミーギャザー17である。更にもう一つは、サイドシート13の非肌面側において幅方向端縁部が第三糸ゴム23(図1では図示省略)で皺寄せられたセカンド立体ギャザー18(図1では図示省略)である。
立体ギャザー16は、排泄箇所の周縁で着用者に対する追従性を高めることにより、排泄物の幅方向側方への漏れを防ぐために設けられる。詳細に言えば、図2に示すように、立体ギャザー16では、サイドシート13の肌面側における幅方向内側の端縁部に位置するシート部13a,13bが折り曲げられて重ねられる。これらのシート部13a,13bによって、長手方向に延在する第一糸ゴム21が囲まれている。
タミーギャザー17は、着用者の臀部や下腹部に対する追従性を高めるために設けられる。詳細に言えば、タミーギャザー17では、平織物における縦糸または経糸のように、幅方向に延びる複数の第二糸ゴム22が、第二カバーシート142及ぶ第三カバーシート143(図2参照)の間に介装されている。
セカンド立体ギャザー18は、股下部1Bで追従性を高めるために設けられる。詳細に言えば、セカンド立体ギャザー18では、サイドシート13の非肌面側における幅方向外側の端縁部に第三糸ゴム23が設けられる。
その他、上述したギャザー16,17,18に加えてまたは替えて、着用者の脚部の付け根に対する追従性を高めるためのレッグギャザーを設けてもよい。
[3.作用及び効果]
本実施形態の紙おむつ1は、上述したように構成されるため、下記の作用及び効果を得ることができる。
シート30の表面に形成された一方向に延在する凸部30a,30bにより、排泄水分を吸収体10全体に効率よく拡散し、貫通孔30cを介して吸収体10全域に排泄水分を吸収させることができる。また、複数の凸部30a,30bによってトップシート11とシート30との間に空隙が形成されるため、通気性が向上する。さらに、シート30自体は液不透過性フィルムであるため、ウェットバックが抑制される。
その結果、着用者の快適性が向上する。
[II.第二実施形態]
次に、紙おむつの第二実施形態を述べる。
本実施形態の紙おむつでは、ここで説明する点を除いては、第一実施形態と同様の構成である。これらの構成については、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図9及び図10に示すように、本実施形態の紙おむつでは、吸収体10の肌面側に複数のシート30’が配置される。また、シート30’の幅方向寸法及び/又は長手方向寸法は、吸収体10よりも小さい。そして、シート30’では貫通孔30cを必須の構成とはしていない。この場合、シート30’は長手方向L及び/又は幅方向Wに沿って互いに離間配置されることが好ましい。隣接するシート30’同士の間隔は特に限定されない。また、図10に示すように、複数配置されるシート30’のうちの一部に関し、溝状構造の方向を長手方向Lに対して所定の角度(例えば、30~90°)としてもよい。さらに、シート30’に貫通孔30cを形成してもよい。
[作用及び効果]
図9及び図10に示すように、離間配置されたシート30’間に、吸収体10が露出するため、離間配置したシート30’により、第一実施形態において詳述した貫通孔30cと同様の効果が奏される。つまり、シート30’の表面に形成された一方向に延在する凸部30a,30bにより、排泄水分を吸収体10全体に効率よく拡散し、吸収体10全域に排泄水分を吸収させることができる。また、シート30’の表面に形成された複数の凸部30a,30bにより通気性が向上する。さらに、シート30’自体は液不透過性フィルムであるため、ウェットバックが抑制される。
その結果、着用者の快適性が向上する。
[III.その他]
上述した実施形態はあくまでも例示に過ぎず、この実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、適宜組み合わせることもできる。
例えば、吸収体10とシート30,30’との間に、液透過性の材料からなるシートを配置してもよい。また、貫通孔を形成する前のシート30や、シート30’をバックシート12として用いることもできる。
また、シート30または複数のシート30’を吸収体10の非肌面側に配置し、貫通孔30cに対応する部分(複数のシート30’の場合にはシート30’同士の間隙)のみ又はその近傍を含む部分に、シート30,30’の溝状構造の延在方向と異なる方向に延在する溝状構造を有するシート30’を配置する構成としてもよい。例えば、長手方向Lに延在する溝状構造を有するシート30(図5参照)の貫通孔30cに対応する部分の非肌面側に、幅方向Wに延在する溝状構造を有するシート30’を配置する構成が挙げられる。このような構成とすることで、例えば、長手方向Lに濡れ広がる排泄水分を、幅方向Wに誘導することができる。貫通孔30cに対応する部分の吸収体10を肉抜きしたり、坪量を低くすることで、吸収体10の非肌面側に排泄水分を積極的に透過させる構成を採用する場合、上記構成のシート30,30’をバックシートとして用いれば、排泄水分を、吸収体10の非肌面側において排泄水分を吸収体10全域に拡散できる。その結果、吸収体10の肌面側及び非肌面側の全体で排泄水分をバランスよく保持することが可能になる。
また、シート30,30’において一方向に延在する溝状構造の端部側(縁側)には吸収体10を存在させる、または、別途吸収体10を設ける構成が好ましい。このような構成とすることで、シート30,30’の縁側に到達した排泄水分が紙おむつ1外へ漏洩することを抑制・低減できる。
また、トップシート11を積層せずに、シート30,30’をトップシート11の代わりに用いてもよい。
また、シート30,30’の表面において一方向に延在する凸部30a,30b(一方向に延在する溝状構造)を、複数方向に延在させる構成としてもよい。つまり、このシートでは、溝状構造の少なくとも一部が長手方向Lに対して所定の角度(例えば、30~90°)を有する。このようなシートを、吸収体の肌面側に配置することで、排泄水分を吸収体の所定位置に誘導することができる。
さらに、凸部30a,30bをシート30,30’の表面側に加えて、裏面側(厚み方向Tの非肌面側)に突出させた構成としてもよい。裏面側に突出した凸部30a,30bによれば、貫通孔30cを通ってシート30,30’の裏面側に誘導された排泄水分を、裏面側の溝状構造(一方向に延在する凸部30a,30b)に沿って吸収体全域に拡散できる。
また、シート30,30’として、少なくとも一方の面に溝が設けられた液不透過性のシートを用いてもよい。このようなシートとしては、例えば、一方向に延在し厚み方向Tの肌面側に突出する第一凸部30aを表面に有し、第二凸部30bを有さないシートが挙げられる。このシートは、シート30と同様に貫通孔30cを有してもよいし、シート30’と同様に貫通孔30cを必須の構成としなくてもよい。
なお、シート30は、シート本体を有し、このシート本体が複数の第一凸部30aと複数の第二凸部30bと、複数の貫通孔とを備え、第一凸部の突出寸法H1が第二凸部の突出寸法H2よりも大きいものである。また、シート30’は、シート本体を有し、このシート本体が複数の第一凸部30aと複数の第二凸部30bとを備え、第一凸部の突出寸法H1が第二凸部の突出寸法H2よりも大きいものである。つまり、本実施形態では、シート本体を省略してシート30,30’と記載しており、シート30,30’にはシート本体が含まれる。また、シート30と同様に、他のシートにも「シート本体」という概念が含まれることを念のために付言する。
1 紙おむつ
1A 前身頃
1B 股下部
1C 後身頃
10 吸収体
11 トップシート
12 バックシート
13 サイドシート
14 カバーシート
15 ギャザー
20 糸ゴム
30,30’ シート
30a 第一凸部
30b 第二凸部
30c 孔(貫通孔)
30d 第一溝
30e 第二溝

Claims (10)

  1. 吸収性物品用の液不透過性を有するシートであって、
    平面視したときに一方向に沿って延在し、厚みを増大することで厚み方向に突出する複数の第一凸部と、
    隣接する前記第一凸部同士の間に位置し、前記一方向に沿って延在し、厚みを増大することで前記厚み方向に突出する複数の第二凸部と、
    隣接する前記第一凸部同士により区切られ、水分を濡れ広がらせる複数の第一溝と、
    隣接する前記第二凸部同士、又は、隣接する前記第一凸部と前記第二凸部により区切られ、水分を濡れ広がらせる複数の第二溝と、
    前記の濡れ広がった水分を前記シートの外部に通過させる複数の貫通孔と、を有し、
    前記第一凸部の突出寸法H1が、前記第二凸部の突出寸法H2よりも大きく、
    前記突出寸法H1は30μm以上150μm以下であり、前記突出寸法H2は10μm以上50μm以下である、
    シート。
  2. 前記一方向が長手方向に一致する、請求項1に記載のシート。
  3. 前記複数の貫通孔が、平面視したときの幅方向の中心を通る長手方向に沿った対称軸に対して、線対称に配置される、請求項1又は2に記載のシート。
  4. 前記貫通孔は、平面視したときの形状が、多角形状、円形状、半円形状、砂時計形状及びレンズ形状から選択される少なくとも一つである、請求項1~3の何れか一項に記載のシート。
  5. 前記貫通孔は、平面視したときの長手方向の中心から前記長手方向に沿って、面積が次第に大きくなる、請求項1~4の何れか一項に記載のシート。
  6. 隣接する前記貫通孔同士の間隔は、平面視したときの長手方向の中心から前記長手方向に沿って、次第に小さくなる、請求項1~5の何れか一項に記載のシート。
  7. 請求項1~6の何れか一項に記載のシートと、
    前記シートに対して着用者の非肌面側に配置された吸収体と、を備えた
    吸収性物品。
  8. 複数のシートと、
    前記複数のシートに対して着用者の非肌面側に配置された吸収体と、を備え、
    前記シートが、
    液不透過性を有し、
    平面視したときに一方向に沿って延在し、厚みを増大することで厚み方向に突出する複数の第一凸部と、
    隣接する前記第一凸部同士の間に位置し、前記一方向に沿って延在し、厚みを増大することで前記厚み方向に突出する複数の第二凸部と、
    隣接する前記第一凸部同士により区切られ、水分を濡れ広がらせる複数の第一溝と、
    隣接する前記第二凸部同士、又は、隣接する前記第一凸部と前記第二凸部により区切られ、水分を濡れ広がらせる複数の第二溝と、
    前記の濡れ広がった水分を前記吸収体に通過させる複数の貫通孔と、を有し、
    前記第一凸部の突出寸法H1が、前記第二凸部の突出寸法H2よりも大きく、
    前記突出寸法H1は30μm以上150μm以下であり、前記突出寸法H2は10μm以上50μm以下である
    吸収性物品。
  9. 前記複数のシートは、長手方向及び/又は幅方向に沿って互いに離間配置される、請求項8に記載の吸収性物品。
  10. 前記シートが複数の貫通孔を有する、請求項8又は9に記載の吸収性物品。
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