JP7060974B2 - 電動補助自転車及びその駆動システム - Google Patents
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Description
この駆動システムによれば、快適なモード変更をライダーに提供できる。なお、ペダルは駆動システムの構成要素ではない。また、制御装置は、モード変更の際に、ペダルの位置を検知し、最下点に45度を加算した回転位置と最下点から45度を減算した回転位置との間にペダルがあるか否かを判定しなくてもよい。すなわち、センサ(例えば踏力を検知するセンサ)の出力に基づいて特定されるタイミングでモード変更が実行され、そのタイミングが、結果的に、上述の2つの回転位置にペダルが位置している期間に一致している形態も、本開示の範囲である。
図1に示すように、自転車100はクランク軸2を有している。クランク軸2の右端と左端とにはクランク2bを介して右ペダル2aと左ペダル2aとがそれぞれ取り付けられている。左右のペダル2aはクランク軸2を中心として回転する。クランク軸2はシートチューブ11の下端で支持されている。シートチューブ11の上端にはサドル18が固定されている。自転車100の前部には、ハンドルステム8と、ハンドルステム8の上部に固定されているハンドル7と、ハンドルステム8の下部に固定されているフロントフォーク19と、フロントフォーク19の下端で支持されている前輪9とが設けられている。ハンドルステム8はフレーム17の前端に設けられているヘッドパイプ17aで支持されている。フレーム17の形状は図1に示す例に限られず、適宜変更されてもよい。
自転車100はトルクセンサ41の出力に基づいて、電動モータ21を制御する制御装置30を有している。制御装置30は、電動モータ21の制御に係るプログラムやマップを保持している1又は複数のメモリと、そのプログラムを実行する1又は複数のマイクロプロセッサとを有している。制御装置30のメモリには、補助率と車速との関係を表すマップや、後述する制御モードの変更条件などが予め記録されている。自転車100の走行時、制御装置30は、例えば、車速に応じた補助率を算出し、トルクセンサ41の出力に基づいて検知した踏力と補助率とに応じた補助力を算出し、補助力に応じた指令値をモータ駆動装置39に出力する。モータ駆動装置39はバッテリ22の電力を受け、指令値に応じた電力を電動モータ21に供給する。
制御装置30は、電動モータ21の制御モードとして、補助率が異なる複数の制御モードを有している。制御装置30は、例えば4つの制御モードを有する(以下では、これらのモードをそれぞれ「強モード」、「標準モード」、「エコモード」、及び「超エコモード」と称する。)。制御モードの数は、4つより少なくてもよいし、4つより多くてもよい。補助率は、例えば車速に対応させて予め規定されており、4つの制御モードは、同じ車速で比較したときに、その補助率が異なっている。補助率は、例えば、強モード>標準モード>エコモード>超エコモードとなる。なお、4つの制御モードは、補助率が同じとなる車速域(例えば高車速域)を有していてもよい。すなわち、強モードの補助率が標準モードの補助率と等しくなる車速域や、標準モードの補助率がエコモードの補助率と等しくなる車速域や、エコモードの補助率が超エコモードの補助率と等しくなる車速域が規定されてもよい。
制御モード管理部31は、自転車100の運転状況や運転者の指示に応じて制御モードを選択・変更する。言い換えれば、制御モード管理部31は、モータ制御部32の制御において利用される補助率マップを選択・変更する。制御モード管理部31は、予め規定されたモード変更条件が満たされるときに、ライダーの操作によらず自動的に制御モードを変更する。モード変更条件は踏力について規定された条件であり、制御モード管理部31は、トルクセンサ41の出力に基づいて算出した踏力(例えば、極大や平均など)がモード変更条件を満たすか否かを判定する。例えば、制御モード管理部31は、トルクセンサ41の出力に基づいて算出した踏力が閾値を上回るか否かと、算出した踏力が閾値を下回るか否かと、を判定する。算出した踏力が閾値を上回ったとき、制御モード管理部31は制御モードをアップ側に変更する(「アップ側への変更」は、より高い補助率が算出されるモードに制御モードを変更することを意味する。自転車100の例では、制御モードを「強モード」に近づけることを意味する。)。また、算出した踏力が閾値を下回ったとき、制御モード管理部31は制御モードをダウン側に変更する(「ダウン側への変更」は、より低い補助率が算出されるモードに制御モードを変更することを意味する。自転車100の例では、制御モードを「超エコモード」に近づけることを意味する。)。
図5はモード変更が実行されるタイミング(モード変更が実行されるクランク軸2の回転位置)を説明するための図である(以下では、「クランク軸2の回転位置」をクランク位置と称する。)。ペダル2aは、クランク軸2を中心とする円の軌跡Loを有する。モード変更条件が満たされたとき、制御モード管理部31は、ペダル2aが軌跡Loの最下点P1(或いは最下点P1に近い位置)にあるときに、モード変更を実行する。
表示制御部33は、表示装置59で表示する情報(信号)を出力する。自転車100の例では、表示制御部33は、現在選択されている制御モードを表示装置59で表示する。また、制御モード管理部31において制御モードが変更されたときには、表示制御部33は、表示装置59に表示する制御モードを変更する。したがって、モード変更条件が満たされたときには、ライダーの操作を要することなく自動的に表示装置59の表示内容が切り替わる。
図6は、制御モード管理部31が有している機能を、さらに具体的に示すブロック図である。制御モード管理部31は、クランク位置判定部31Aと、自動変更部31Bと、変更条件調整部31Fと、利用可能モード制限部31Gとを有している。また、自動変更部31Bは、踏力判定部31Cと、変更不可期間判定部31Eとを有している。さらに、制御モード管理部31は、手動変更部31Hを有している。これらも、制御装置30を構成するマイクロプロセッサがメモリに保存されているプログラムを実行することによって実現される。
クランク位置判定部31Aは、モード変更の実行が許容される回転位置にペダル2aがあるか否か、言い換えれば、モード変更の実行が許容される位置にクランク位置が達したか否かを判定する。自転車100では、クランク位置判定部31Aは、トルクセンサ41で検知した踏力に基づいて、モード変更の実行が許容される位置にクランク位置が達したか否かを判定する。クランク位置判定部31Aは、例えば、以下のような処理を行う。
(例1)クランク位置判定部31Aは、ペダル2aの軌跡Loにおける最上点P0から最下点P1までの範囲での踏力の極大(ピーク踏力)を探索する。そして、トルクセンサ41で検知する踏力が、そのピーク踏力の70%や、ピーク踏力の50%となったときに、クランク位置判定部31Aはクランク位置がモード変更許容位置に達したと判定する。すなわち、クランク位置判定部31Aは、トルクセンサ41で検知する踏力が「ピーク踏力×k」(kは1より小さい係数)となったときに、クランク位置はモード変更許容位置に達したと判断する。
(例2)クランク位置判定部31Aは、1回の漕ぎにおける踏力の極小を探索してもよい。そして、クランク位置判定部31Aは踏力が極小となったときにクランク位置がモード変更許容位置に達したと判断してもよい。
(例3)クランク回転センサ45として、クランク軸2の回転量(クランク角変化)だけでなく、クランク軸2の位置(角度)が検知可能なセンサが利用されてもよい。この場合、クランク位置判定部31Aは、踏力を利用することなく、クランク回転センサ45の出力に基づいてクランク位置がモード変更許容位置に達したか否かを判定してもよい。
モード変更条件は、踏力についての条件を含んでいる。踏力判定部31Cは、トルクセンサ41で検知した踏力に基づいて、モード変更条件が満たされるか否かを判断する。具体的には、踏力判定部31Cは、1回又は複数の漕ぎにおける踏力の極大(すなわちピーク踏力)や、1回又は複数の漕ぎにおける踏力の平均などが閾値よりも高いか否か、或いは、これらの値が閾値よりも低いか否かを判定する。以下では、判定に利用される踏力の極大や平均などを、まとめて「判定踏力」と称する。
・1回の漕ぎにおける踏力の極大(ピーク踏力、図7において例えばPk1)
・1回の漕ぎにおける踏力の極小(図7において例えばBt1)
・連続する複数回の漕ぎにおける踏力の極大(連続する複数のピーク踏力、図7において例えばPk1、Pk2、Pk3など)
・連続する複数回の漕ぎにおける踏力の極小(図7において例えばBt1、Bt2、Bt3、Bt4)
・連続する複数回の漕ぎにおける踏力の極大の移動平均(図7において例えばPk1、Pk2、Pk3の平均)
・連続する複数回の漕ぎにおける踏力の極小の移動平均(図7において例えばBt1、Bt2、Bt3、Bt4の平均)
・1回の漕ぎにおける踏力の平均(図7において例えばMd1、以下において「ミドル踏力」と称する)自転車100の例において、ミドル踏力は、例えば、ピーク踏力が得られた時点からのクランク角変化が90度に達した時点と、その次のピーク踏力が得られた時点からのクランク角変化が90度に達した時点との間の踏力の平均である。
・複数回の漕ぎにおけるミドル踏力の平均(図7において例えばMd1、Md2、Md3の平均)
・踏力の瞬時値(例えば、予め規定されたクランク位置での踏力、図7において例えばC1、C2)
なお、モード変更条件は、各制御モードによって異なっていてもよい。例えば、アップ側へのモード変更について規定される判定踏力の閾値は、制御モードが上がるにしたがって(制御モードが強モードに近くなるにしたがって)、高くなってもよい。「アップ側へのモード変更について規定される判定踏力の閾値」は、自転車100の例では、強漕ぎ判定部U1、定常高負荷判定部U2、及び高負荷発進判定部U4の判定において利用される閾値である。
上述したように、制御モード管理部31は、連続する2つのモード変更の間に、予め規定されている変更不可期間を確保する。変更不可期間判定部31Eは、前回のモード変更から変更不可期間が経過したか否かを判断する。制御モード管理部31は、判定踏力がモード変更条件を満たしている場合であっても、変更不可期間判定部31Eの判定において前回のモード変更から変更不可期間が経過していない場合には、制御モードの変更を実行しない。
自転車100の例では、長さが異なる複数の変更不可期間が規定されている。例えば、1回の漕ぎに要する時間よりも短い期間や、1回の漕ぎに相当する期間、1回の漕ぎに要する時間よりも長い期間(例えば、複数回の漕ぎに相当する期間)などが、変更不可期間として規定される。変更不可期間判定部31Eは、複数の変更不可期間のうち自転車100の運転状況に応じた期間を、連続する2つのモード変更の間に確保する。すなわち、自転車100の運転状態に応じて定められた変更不可期間が、前回のモード変更から経過したか否かを、変更不可期間判定部31Eは判断する。このように、変更不可期間として複数の期間を規定することによって、運転状況に応じた適切な頻度でモード変更を実行できる。例えば、自転車100が急加速する場合には比較的短い時間間隔で制御モードを段階的にアップ側に変更できる。その一方で、例えば自転車100が定常走行をしている場合には、制御モードの変更の時間間隔を長くできる。
また、自転車100の例では、複数の変更不可期間として、時間で規定される期間だけでなく、例えば、漕ぎの回数(言い換えれば、クランク角変化)で規定される期間とがある。変更不可期間が漕ぎの回数で規定されている場合、変更不可期間判定部31Eは、前回のモード変更からのクランク角変化を計数し、踏力判定部31C(具体的には、判定部U1、U2、U3)において判定踏力がモード変更条件を満たしたと判定されたときに、計数したクランク角変化が変更不可期間に相当する閾値に達したか否かを判定する。
自転車100では、モード変更の生じ易さを作業者(例えば、自転車100のユーザや、メンテナンス作業者)が調整可能となっている。変更条件調整部31Fは、例えば操作入力装置58を通して入力される指示を受け付け、その指示に従ってモード変更条件を調整する。具体的には、変更条件調整部31Fは踏力判定部31Cの処理で利用される閾値を調整する。このように閾値を調整可能とすることによって、ライダーの体格差などによらず適切なタイミングでモード変更の生じさせることができるようになる。
自転車100では、制御装置30が利用可能な制御モードを作業者(自転車100のユーザや、メンテナンス作業者など)が制限できる。利用可能モード制限部31Gは、例えば操作入力装置58を通して入力される指示を受け付け、その指示に従って制御モード管理部31が選択する制御モードを制限できる。自転車100の例では、利用可能モード制限部31Gは、例えば強モードの選択を規制したり、超エコモードの選択を規制する。言い換えれば、利用可能モード制限部31Gは、最も高い補助率が算出される制御モードの選択を規制したり、最も低い補助率が算出される制御モードの選択を規制する。利用可能モード制限部31Gが、例えば超エコモードの選択を規制した場合、制御モード管理部31は他の3つの制御モードのなかでモード変更を行う。利用可能モード制限部31Gが、例えば強モードの選択を規制した場合には、制御モード管理部31は他の3つの制御モードのなかでモード変更を行う。すなわち、制御モード管理部31が選択可能な制御モードを利用可能モード制限部31Gが制限した場合、制御モード管理部31は残りの制御モードのなかでモード変更を行う。これによると、ユーザの好みに合った制御モードだけで電動モータ21を駆動できるようになる。
上述したように、制御モード管理部31は手動変更部31Hを含んでいる。手動変更部31Hは、操作入力装置58から入力される制御モードの変更指示を受け付けて、その指示に応じて制御モードを変更する。このような操作入力装置58から入力される指示に応じて制御モードを変更するときも、モード変更(補助率の変更)は、ペダル2aが図5に示す前限界位置P2と後限界位置P3との間にあるときに実行されてよい。すなわち、手動変更部31Hは、制御モードの変更指示を受けた後、クランク位置判定部31Aの処理によってクランク位置がモード変更許容位置に達したと判定されたとき、例えばピーク踏力が得られた後のクランク角変化が予め規定された角度(例えば、90度)に達したときに、制御モードを変更してもよい。
図9は、制御モード管理部31が実行する処理の例を示すフロー図である。同図に示す処理は自転車100の走行時に繰り返し実行される。ここでは、図7を参照して説明したように、ピーク踏力が得られた後のクランク角変化(ピーク踏力の候補が見つかった時点からのクランク角変化)が90度に達し、且つ変更不可期間が経過していることを条件としてモード変更を実行するための処理を説明する。
急加速時や急坂を上る場合など、ペダルが強く漕がれる場合がある。強漕ぎ判定部U1は、このような走行を判定する。例えば、強漕ぎ判定部U1は、ピーク踏力が閾値よりも高いか否かを判断する(以下では、この閾値を強漕ぎ判定閾値と称する。)。図10は、強漕ぎ判定部U1が行う処理を説明するためのタイムチャートである。強漕ぎ判定部U1は、各ピーク踏力が強漕ぎ判定閾値Th11よりも高いか否かを判断する。この図の例では、t1でのピーク踏力Pk1は強漕ぎ判定閾値Th11よりも高いので、t1の後、クランク角変化が90度に達した時点t2において、制御モードがアップ側に変更されている。また、この図の例では、t3でのピーク踏力Pk2も強漕ぎ判定閾値Th11よりも高く、t5でのピーク踏力Pk3も強漕ぎ判定閾値Th11よりも高いので、t3の後、クランク角変化が90度に達した時点t4において、制御モードがアップ側に変更され、さらに、t5の後、クランク角変化が90度に達した時点t6において、制御モードがさらにアップ側に変更されている。
緩い登坂を走行する場合や逆風下で走行する場合など、定常的に高い負荷が作用する状況で走行する場合がある。定常高負荷判定部U2は、このような走行を判定する。例えば、定常高負荷判定部U2は、連続する複数回の漕ぎのピーク踏力と、それらピーク踏力の平均とを判定踏力として利用し、連続する複数回の漕ぎのピーク踏力のそれぞれが閾値よりも高いか否か、及び、それらピーク踏力の平均が閾値よりも高いか否かを判定する(以下ではこの2つの閾値をそれぞれ「各漕ぎ_高負荷判定閾値」、「平均_高負荷判定閾値」と称する。)。
下り坂を走行する場合や、追い風下で走行する場合など、定常的に負荷が低い状況で走行する場合がある。定常低負荷判定部U3は、このような走行を判定する。例えば、定常低負荷判定部U3は、連続する複数回の漕ぎのピーク踏力のそれぞれが閾値よりも低いか否か、及び、それらピーク踏力の平均が閾値よりも低いか否かを判定する(以下ではこの2つの閾値をそれぞれ「各漕ぎ_低負荷判定閾値」、「平均_低負荷判定閾値」と称する。)。また、定常低負荷判定部U3は、連続する複数回の漕ぎのミドル踏力の平均(移動平均)が閾値よりも低いか否かを判定する(この閾値を「ミドル_低負荷判定閾値」と称する。)。「ミドル踏力」とは、上述したように、1回の漕ぎにおける踏力の平均である。制御モード管理部31は、例えばこれら3つの条件の全てが満たされるときに、ダウン側へのモード変更を実行する。他の例として、定常低負荷判定部U3は、連続する複数回の漕ぎのミドル踏力のそれぞれが閾値よりも低いか否かを判定してもよい。
急坂で走行を開始する場合など、クランク軸2の回転速度が低く且つ高い負荷が作用する場合がある。高負荷発進判定部U4は、このような走行を判定する。例えば、高負荷発進判定部U4は、閾値よりも高い踏力が予め規定した時間以上継続するか否かを判定する(以下において、この閾値を「高負荷発進閾値」と称する。また、予め規定した時間を「継続時間閾値」と称する。)。そして、高負荷発進閾値よりも高い踏力が続く時間が継続時間閾値に達したときに、制御モード管理部31は制御モードをアップ側に変更する。したがって、高負荷発進判定部U4の処理においてモード変更条件が満たされたと判定された場合には、クランク位置がモード変更許容位置にあるか否かに関わらず、モード変更が実行される。
下り坂に入ったとき場合など、負荷が急激に低下する場合がある。負荷急減判定部U5は、このような走行を判定する。例えば、負荷急減判定部U5は、閾値よりも低い踏力が予め規定した時間以上継続するか否かを判定する(以下において、この閾値を「負荷急減判定閾値」と称する。また、予め規定した時間を「継続時間閾値」と称する。)。そして、負荷急減判定閾値よりも低い踏力の継続時間が継続時間閾値に達したときに、制御モード管理部31は制御モードをダウン側に変更する。
(1)以上説明したように、制御装置30は、電動モータ21の制御として、異なる補助率が算出される複数の制御モードを有し、制御モードの変更について定められたモード変更条件を記憶している。制御装置30は、ペダルの軌跡の最下点に45度を加算した回転位置P3(図5)と、最下点から45度を減算した回転位置P2(図5)との間にペダル2a(言い換えれば、ペダルの位置に対応するクランク位置)があるときに、モード変更を実行する。これによれば、ライダーが発揮する踏力が比較的小さいときにモード変更を実行することとなる。その結果、ライダーに作用する負荷が急変することに起因する違和感を防ぐことができる。
本開示は、以上説明した自転車100の例に限られない。例えば、以下のような変更が可能である。
Claims (18)
- ペダルに加えられる踏力を検知するためのセンサと、
前記ペダルの踏み込みを補助する動力を出力する電動モータと、
前記電動モータによる補助率を算出する制御装置と、を有し、
前記制御装置は、前記電動モータの制御モードとして、前記ペダルの踏み込みを第1の補助率で補助する第1モードと、前記第1の補助率とは異なる第2の補助率で前記ペダルの踏み込みを補助する第2モードとを有し、前記第1モードから前記第2モードへの変更について定められたモード変更条件が満たされるか否かを判定し、
前記制御装置は、前記ペダルの軌跡の最下点に45度を加算した回転位置と、前記最下点から45度を減算した回転位置との間に前記ペダルがあるときに、前記第1モードから前記第2モードへのモード変更を実行する
ことを特徴とする電動補助自転車の駆動システム。 - 前記モード変更条件が満たされた時点から遅れて前記第1モードから前記第2モードへの前記モード変更が実行される
ことを特徴とする請求項1に記載の電動補助自転車の駆動システム。 - 前記制御装置は、前記センサを通して検知した踏力に基づいて得られた回転位置で前記第1モードから前記第2モードへの前記モード変更を実行する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動補助自転車の駆動システム。 - 前記制御装置は、踏力が極大となった時点からクランク軸の回転が予め定められた角度だけ進んだ回転位置で、前記第1モードから前記第2モードへの前記モード変更を実行する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電動補助自転車の駆動システム。 - 現在の制御モードを示す表示装置をさらに有している
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電動補助自転車の駆動システム。 - 前記制御装置は、前記第1モードにおいて、前記ペダルに加えられる踏力と補助率との関係を規定する第1マップを利用し、
前記制御装置は、前記第2モードにおいて、前記ペダルに加えられる踏力と補助率との関係を規定する第2マップを利用する
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電動補助自転車の駆動システム。 - 前記制御装置は、前記電動モータの制御モードとして、前記第1モード及び前記第2モードとは補助率が異なる第3モードをさらに有し、
前記制御装置は、連続する2つのモード変更の間に、予め定められた変更不可期間を確保する
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電動補助自転車の駆動システム。 - 前記ペダルの最上点から最下点への回転を1回の漕ぎとしたとき、前記予め定められた変更不可期間は前記ペダルの1回の漕ぎに要する時間よりも短い
ことを特徴とする請求項7に記載の電動補助自転車の駆動システム。 - 前記ペダルの最上点から最下点への回転を1回の漕ぎとしたとき、前記予め定められた変更不可期間は、前記ペダルの1回の漕ぎに要する時間と同じ又は前記ペダルの1回の漕ぎに要する時間よりも長い
ことを特徴とする請求項7に記載の電動補助自転車の駆動システム。 - 前記ペダルの最上点から最下点への回転を1回の漕ぎとしたとき、前記予め定められた変更不可期間として、第1不可期間と、前記第1不可期間よりも長い第2不可期間とが規定されており、
前記第1のモード変更と前記第2のモード変更との間に、前記第1不可期間と前記第2不可期間のうち一方が前記自転車の運転状況に応じて確保される
ことを特徴とする請求項7に記載の電動補助自転車の駆動システム。 - 前記ペダルの最上点から最下点への回転を1回の漕ぎとしたとき、前記予め定められた変更不可期間は、漕ぎの回数又は前記クランク軸の回転量で規定されており、前記制御装置は、漕ぎの回数又は前記クランク軸の回転量を計数し、計数した漕ぎの回数又は前記クランク軸の回転量に基づいて前記予め定められた変更不可期間が経過したか否かを判断する
ことを特徴とする請求項7に記載の電動補助自転車の駆動システム。 - 前記制御装置は、前記センサによって検知した踏力に基づいて、前記モード変更条件が充足したか否かを判断する
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の電動補助自転車の駆動システム。 - 前記制御装置は、前記電動モータの制御モードとして、前記第1モード、前記第2モード、及び第3モードを含む少なくとも3つのモードを有し、
前記第2モードの補助率は前記第1モードの補助率より高く、
前記第3モードの補助率は前記第2モードの補助率より高く、
前記第1モードから前記第2モードへの変更についての前記モード変更条件は、前記センサの出力に基づいて算出され得る踏力が第1の閾値より高いことを含み、
前記第2モードから前記第3モードへの変更についてのモード変更条件は、前記センサの出力に基づいて算出され得る踏力が第2の閾値より高いこと含み、
前記第2の閾値は前記第1の閾値よりも高い
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の電動補助自転車の駆動システム。 - 前記制御装置は、前記電動モータの制御モードとして、前記第1モード、前記第2モード、及び第3モードを含む少なくとも3つのモードを有し、
前記第1モードから前記第2モードへの変更についての前記モード変更条件と、前記第2モードから前記第3モードへの変更についてのモード変更条件のうち少なくとも一方は、作業者が操作可能な入力装置を通して調整可能である
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の電動補助自転車の駆動システム。 - 前記制御装置は、前記電動モータの制御モードとして、前記第1モード、前記第2モード、及び第3モードを含む少なくとも3つの制御モードを有し、
前記制御装置は、前記制御装置が利用する制御モードを前記少なくとも3つの制御モードのうちの1又は複数の制御モードに限定する指示を、作業者が操作可能な入力装置から受け付ける
ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の電動補助自転車の駆動システム。 - 前記第1モードから前記第2モードへの変更について定められたモード変更条件として、第1モード変更条件と第2モード変更条件とが規定されており、
前記制御装置は、前記センサの出力に基づいて、第1の値と、前記第1の値とは異なる種類の第2の値とを算出し、
前記第1モード変更条件は前記第1の値について規定され、
前記第2モード変更条件は前記第2の値について規定されている
ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の電動補助自転車の駆動システム。 - 前記第1モードから前記第2モードへの変更について定められたモード変更条件として、第1モード変更条件と第2モード変更条件とが規定されており、
前記ペダルの最上点から最下点への回転を1回の漕ぎとしたとき、前記第1モード変更条件は、前記ペダルの1回の漕ぎにおける踏力について規定され、前記第2モード変更条件は、前記ペダルの複数の漕ぎにおける踏力について規定されている
ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の電動補助自転車の駆動システム。 - 請求項1に記載される駆動システムと前記ペダルとを有している電動補助自転車。
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