JP7060168B2 - アンテナ装置及び電子機器 - Google Patents

アンテナ装置及び電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP7060168B2
JP7060168B2 JP2021545562A JP2021545562A JP7060168B2 JP 7060168 B2 JP7060168 B2 JP 7060168B2 JP 2021545562 A JP2021545562 A JP 2021545562A JP 2021545562 A JP2021545562 A JP 2021545562A JP 7060168 B2 JP7060168 B2 JP 7060168B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
antenna device
conductor
plan
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021545562A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021049517A1 (ja
Inventor
剛 向井
宏充 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Publication of JPWO2021049517A1 publication Critical patent/JPWO2021049517A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7060168B2 publication Critical patent/JP7060168B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • H04B5/263
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q7/00Loop antennas with a substantially uniform current distribution around the loop and having a directional radiation pattern in a plane perpendicular to the plane of the loop
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06KGRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
    • G06K19/00Record carriers for use with machines and with at least a part designed to carry digital markings
    • G06K19/06Record carriers for use with machines and with at least a part designed to carry digital markings characterised by the kind of the digital marking, e.g. shape, nature, code
    • G06K19/067Record carriers with conductive marks, printed circuits or semiconductor circuit elements, e.g. credit or identity cards also with resonating or responding marks without active components
    • G06K19/07Record carriers with conductive marks, printed circuits or semiconductor circuit elements, e.g. credit or identity cards also with resonating or responding marks without active components with integrated circuit chips
    • G06K19/077Constructional details, e.g. mounting of circuits in the carrier
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/12Supports; Mounting means
    • H01Q1/22Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles
    • H01Q1/2208Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles associated with components used in interrogation type services, i.e. in systems for information exchange between an interrogator/reader and a tag/transponder, e.g. in Radio Frequency Identification [RFID] systems
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/36Structural form of radiating elements, e.g. cone, spiral, umbrella; Particular materials used therewith
    • H01Q1/38Structural form of radiating elements, e.g. cone, spiral, umbrella; Particular materials used therewith formed by a conductive layer on an insulating support
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J50/00Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power
    • H02J50/10Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power using inductive coupling
    • H02J50/12Circuit arrangements or systems for wireless supply or distribution of electric power using inductive coupling of the resonant type
    • H04B5/43

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Details Of Aerials (AREA)

Description

本発明は、複数のシステムで用いられるアンテナが構成されたアンテナ装置及びそれを備える電子機器に関する。
ワイヤレス電力伝送用アンテナとして用いられるコイルと、近距離通信用アンテナとして用いられるコイルとが一つのモジュールに構成された装置が特許文献1に示されている。この装置は、ワイヤレス電力伝送装置用のコイルと近距離通信用のコイルとが実質的に同一平面状に構成されつつ、その二つのコイルは不要結合しない。そのため、二つのコイルを備えながらも全体に小型化され、そのアンテナ装置を備える電子機器も小型化される。
国際公開第2017/094355号
特許文献1に記載のアンテナ装置においては、次のような課題がある。
(a)第1システム用の第1コイルの内側に第2システム用の第2コイルを設ける場合、第2システム用の第2コイルを限られた領域にしか設けることができないので、第2システム用のアンテナの性能がでにくい。つまり、第1システム用の第1コイルと第2システム用の第2コイルとについて、それぞれの大きさが制約される。
(b)第1システム用の第1コイルと第2システム用の第2コイルとが積層方向に重なって交差する場合、その交差部分が厚くなるので、全体的に薄型化できない。
そこで、本発明の目的は、第1システム用の第1コイルと第2システム用の第2コイルとについて、それぞれの大きさの制約が緩和されることによって、または、第1コイルと第2コイルとが重なることによる厚みの増大が回避されることによって、小型化されたアンテナ装置及びそれを備える電子機器を提供することにある。
本発明のアンテナ装置は、互いに反対面を構成する第1面及び第2面を有する基材と、この基材に形成され、コイル開口を形成する第1コイル導体を有する、第1コイルと、前記基材に形成され、コイル開口を形成する第2コイル導体を有する、第2コイルと、を備える。そして、前記基材に対する平面視で、第1コイルの一部は第2コイル導体が形成するコイル開口に重なり、前記基材に対する平面視で、第2コイルの一部は第1コイル導体が形成するコイル開口に重なり、第1コイル導体は第1面及び第2面に形成され、第1コイルは、第1面に形成されている第1コイル導体と第2面に形成されている第1コイル導体とが、前記基材に対する平面視で互いに重なる部分を有し、第1コイルは、第1面に形成されている第1コイル導体と第2面に形成されている第1コイル導体とが、前記基材に対する平面視で互いに重ならず、第1コイル導体が前記基材の第1面にのみ形成されている第1単層部及び第2単層部を有し、前記基材に対する平面視で、第2コイル導体が第1コイル導体と交差する箇所は、第2面のうち、第1単層部に対向する箇所及び第2単層部に対向する箇所である。
本発明の電子機器は、上記構成のアンテナ装置と、このアンテナ装置に接続される第1システム用回路及び第2システム用回路とを備える。
本発明によれば、第1システム用の第1コイルと第2システム用の第2コイルとについて、それぞれの大きさの制約が緩和された、または、第1コイルと第2コイルとが重なることによる厚みの増大が回避された、小型化されたアンテナ装置及びそれを備える電子機器が得られる。
図1は第1の実施形態に係るアンテナ装置101の概念的構成図を示す平面図である。 図2は、アンテナ装置101において、第1コイル10のコイル開口の内外を通る磁界の向きの例を示す図である。 図3は、アンテナ装置101に対する二つの回路の接続状態を示す回路図である。 図4(A)、図4(B)は、第1の実施形態に係るアンテナ装置101の具体的な構成を示す平面図である。 図5(A)、図5(B)は、アンテナ装置101の部分拡大平面図である。 図6は第2の実施形態に係るアンテナ装置102の概念的構成図を示す平面図である。 図7は、アンテナ装置102において、第1コイル10のコイル開口の内外を通る磁界の向きの例を示す図である。 図8(A)、図8(B)は、第2の実施形態に係るアンテナ装置102の具体的な構成を示す平面図である。 図9(A)、図9(B)は、第3の実施形態に係るアンテナ装置103Aの構成を示す平面図である。 図10(A)、図10(B)は、第3の実施形態に係るもう一つのアンテナ装置103Bの構成を示す平面図である。 図11(A)、図11(B)は、第4の実施形態に係るアンテナ装置104の構成を示す平面図である。 図12(A)、図12(B)は、第5の実施形態に係るアンテナ装置105の構成を示す平面図である。 図13(A)、図13(B)は、第6の実施形態に係るアンテナ装置106の構成を示す平面図である。 図14(A)は第7の実施形態に係るアンテナ装置107Aの、第1面S1側から視た平面図であり、図14(B)は、図14(A)におけるX-X部分の断面図である。 図15(A)は第7の実施形態に係る別のアンテナ装置107Bの平面図であり、図15(B)は、図15(A)におけるX-X部分の断面図である。 図16(A)は第8の実施形態に係るアンテナ装置108の平面図であり、図16(B)はこのアンテナ装置108が備える第1磁性体41の平面図である。 図17(A)は第9の実施形態に係るアンテナ装置109Aの平面図であり、図17(B)はこのアンテナ装置109Aが備える第1磁性体41の平面図であり、図17(C)はアンテナ装置109Aが備える第2磁性体42の平面図である。 図18(A)は第9の実施形態に係る別のアンテナ装置109Bの平面図であり、図18(B)はそのアンテナ装置109Bが備える第1磁性体41の平面図であり、図18(C)はアンテナ装置109Bが備える第2磁性体42の平面図である。 図19(A)は第9の実施形態に係る別のアンテナ装置109Cの平面図であり、図19(B)はそのアンテナ装置109Cが備える第1磁性体41の平面図であり、図19(C)はアンテナ装置109Cが備える第2磁性体42の平面図である。 図20(A)は第9の実施形態に係る別のアンテナ装置109Dの平面図であり、図20(B)はそのアンテナ装置109Dが備える第1磁性体41の平面図であり、図20(C)はアンテナ装置109Dが備える第2磁性体42の平面図である。 図21は第10の実施形態に係るアンテナ装置110の概念的構成図を示す平面図である。 図22(A)、図22(B)は、第10の実施形態に係るアンテナ装置110の具体的な構成を示す平面図である。 図23(A)、図23(B)は、第11の実施形態に係るアンテナ装置111の構成を示す平面図である。 図24(A)、図24(B)は、アンテナ装置111の部分拡大平面図である。 図25(A)、図25(B)は、第12の実施形態に係るアンテナ装置112の構成を示す平面図である。 図26(A)、図26(B)、図26(C)は、第13の実施形態に係る電子機器の内部の構成を示す平面図である。 図27(A)は第14の実施形態に係る電子機器202Aの内部の構成を示す平面図であり、図27(B)は第14の実施形態に係る別の電子機器202Bの内部の構成を示す平面図である。 図28(A)、図28(B)は、第15の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。 図29(A)、図29(B)は、第16の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。 図30は第17の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。 図31(A)、図31(B)は第18の実施形態に係るアンテナ装置118と、このアンテナ装置118の近傍の構造を示す、電子機器の部分断面図である。 図32(A)、図32(B)は、第19の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。 図33(A)は第20の実施形態に係るアンテナ装置の平面図であり、図33(B)は、そのアンテナ装置の基材1の下面に設けられている電極及び磁性体を示す平面図である。 図34(A)は第20の実施形態に係るアンテナ装置と、このアンテナ装置の近傍の構造を示す、電子機器の部分断面図である。図34(B)は比較例としての電子機器の部分断面図である。 図35(A)は第21の実施形態に係るアンテナ装置の平面図であり、図35(B)は、そのアンテナ装置の基材1の下面に設けられている電極を示す平面図である。 図36は第22の実施形態に係る電子機器の内部の構成を示す平面図である。 図37(A)は第23の実施形態に係るアンテナ装置の平面図であり、図37(B)は、そのアンテナ装置の基材1の下面に設けられている第1磁性体41の形状を示す平面図である。 図38(A)は第24の実施形態に係るアンテナ装置の平面図であり、図38(B)は比較例としてのアンテナ装置の平面図である。 図39(A)、図39(B)は、第25の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。 図40は、第25の実施形態の別のアンテナ装置の平面図である。 図41(A)、図41(B)は、第26の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。 図42(A)、図42(B)は、第26の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。 図43は第26の実施形態に係る別のアンテナ装置の平面図である。 図44(A)、図44(B)、図44(C)、図44(D)、図44(E)は、第27の実施形態に係るアンテナ装置の概略平面図である。 図45(A)、図45(B)、図45(C)、図45(D)、図45(E)、図45(F)、図45(G)、図45(H)、図45(I)、図45(J)は、第27の実施形態に係る別のアンテナ装置の概略平面図である。 図46(A)、図46(B)、図46(C)、図46(D)、図46(E)、図46(F)、図46(G)、図46(H)、図46(I)、図46(J)、図46(K)、図46(L)、図46(M)は、第28の実施形態に係るアンテナ装置の概略平面図である。 図47(A)、図47(B)、図47(C)、図47(D)、図47(E)、図47(F)、図47(G)、図47(H)、図47(I)、図47(J)、図47(K)、図47(L)、図47(M)、図47(N)、図47(O)、図47(P)、図47(Q)、図47(R)、図47(S)は、第28の実施形態に係る別のアンテナ装置の概略平面図である。 図48(A)、図48(B)、図48(C)、図48(D)、図48(E)は、第29の実施形態に係るアンテナ装置の概略平面図である。 図49(A)、図49(B)、図49(C)、図49(D)、図49(E)、図49(F)、図49(G)、図49(H)は、第29の実施形態に係る別のアンテナ装置の概略平面図である。 図50(A)、図50(B)、図50(C)、図50(D)、図50(E)、図50(F)、図50(G)は、第29の実施形態に係る別のアンテナ装置の概略平面図である。 図51(A)、図51(B)、図51(C)、図51(D)、図51(E)、図51(F)、図51(G)は、第29の実施形態に係る別のアンテナ装置の概略平面図である。 図52は第30の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。 図53は第30の実施形態に係る別のアンテナ装置の平面図である。 図54は第31の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。 図55は第31の実施形態に係る別のアンテナ装置の平面図である。 図56は第32の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。 図57は第33の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。 図58(A)、図58(B)、図58(C)、図58(D)、図58(E)は、第34の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。 図59(A)、図59(B)、図59(C)、図59(D)は、第34の実施形態に係る別のアンテナ装置の平面図である。 図60(A)、図60(B)は、第34の実施形態に係る別のアンテナ装置の平面図である。 図61(A)、図61(B)、図61(C)は、第34の実施形態に係る別のアンテナ装置の平面図である。 図62(A)、図62(B)は、第34の実施形態に係る別のアンテナ装置の平面図である。
以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明又は理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換又は組み合わせは可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
各実施形態に示す「アンテナ装置」は、「無線伝送システム」に用いられるアンテナ装置である。ここで、「無線伝送システム」は、伝送相手(外部機器のアンテナ)と、磁界結合による無線伝送を行うシステムである。「伝送」は、信号の送受信と電力の送受信との両方の意味を含む。また、「無線伝送システム」は、近距離無線通信システムと無線給電システムとの両方の意味を含む。アンテナ装置は磁界結合による無線伝送を行うため、アンテナ装置の電流経路の長さつまり後述のコイル導体の線路長は、無線伝送で使用する周波数における波長λに比べて十分に小さく、λ/10以下である。したがって、無線伝送の使用周波数帯においては電磁波の放射効率は低い。コイル導体の両端は、給電回路に接続され、アンテナ装置の電流経路つまりコイル導体には、ほぼ一様な大きさの電流が流れる。
各実施形態に示す「アンテナ装置」は、信号(又は電力)の送信(送電)側、受信(受電)側のいずれにも適用できる。この「アンテナ装置」を、磁束を放射するアンテナとして説明する場合でも、そのアンテナ装置が磁束の発生源であることに限るものではない。伝送相手側アンテナ装置が発生した磁束を受ける(鎖交する)場合にも、すなわち送受の関係が逆であっても、同様の作用効果を奏する。
また、各実施形態に係る「アンテナ装置」に用いられる近距離通信としては、例えばNFC(Near Field Communication)がある。近距離通信で使用される周波数帯は、例えばHF帯であり、特に13.56MHz及びその近傍の周波数帯である。
また、各実施形態に係る「アンテナ装置」に用いられるワイヤレス給電の方式としては、例えば、電磁誘導方式及び磁界共鳴方式のような磁界結合方式がある。電磁誘導方式のワイヤレス給電規格としては、例えばWPC(Wireless Power Consortium)の策定する規格「Qi(登録商標)」がある。電磁誘導方式で使用される周波数帯は、例えば110kHz以上205kHz以下の範囲及び上記範囲の近傍の周波数帯に含まれている。磁界共鳴方式のワイヤレス給電規格としては、例えば、AirFuel(登録商標) Allianceの策定する規格「AirFuel Resonant」がある。磁界共鳴方式で使用される周波数帯は、例えば6.78MHz帯又は100kHz帯である。
各実施形態において、「電子機器」とは、スマートフォンやフィーチャーフォン等の携帯電話端末、スマートウォッチやスマートグラス等のウェアラブル端末、ノートPCやタブレットPC等の携帯PC、カメラ、ゲーム機、玩具等の情報機器、ICタグ、SDカード、SIMカード、ICカード等の情報媒体等、様々な電子機器を指す。
《第1の実施形態》
図1は第1の実施形態に係るアンテナ装置101の概念的構成図を示す平面図である。このアンテナ装置101は、第1コイル開口CO1を形成する第1コイル導体を有する第1コイル10と、第2コイル開口CO2を形成する第2コイル導体を有する第2コイル20と、を備える。第1コイル10及び第2コイル20はいずれも基材に形成されているが、図1においては基材の図示を省略している。
第1コイル10は例えば電磁誘導方式で電力伝送を行うために用いられ、第2コイル20は例えば近距離通信のために用いられる。
第1コイル10は、スパイラル状に複数回巻回された形状の第1コイル導体を有する。第1コイル導体は基材の両面に形成されていて、基材の第1面に形成されている第1コイル導体と第2面に形成されている第1コイル導体とがビア導体を介して並列接続されている。ただし、第1コイル10は、第1コイル導体が基材の第1面(図1における紙面の裏面)にのみ形成されている第1単層部SLP1及び第2単層部SLP2を有する。
第2コイル20は、上記基材の第2面(図1における紙面の表面)に形成された第2コイル導体21,22,23,24を有し、これら第2コイル導体21~24によって概略半円状のパターンが形成されている。
上記基材に対する平面視で、第1コイル10の一部は第2コイル20の第2コイル開口CO2に重なり、上記基材に対する平面視で、第2コイル20の一部は第1コイル10の第1コイル開口CO1に重なる。
第2コイル20は、基材の第2面のうち、第1単層部SLP1に対向する箇所及び第2単層部SLP2に対向する箇所で、第1コイル導体と交差する。図1に示す例では、第2コイル導体22が第2単層部SLP2に対向する箇所に形成されていて、第2コイル導体24が第1単層部SLP1に対向する箇所に形成されている。
図2は、アンテナ装置101において、第1コイル10のコイル開口の内外を通る磁界の向きの例を示す図である。第1コイル10に右旋の電流が流れる位相において、第1コイル10の第1コイル開口CO1には紙面の表面から裏面方向へ抜ける磁束が発生し、第1コイル10の外側には、紙面の裏面から表面方向へ抜ける磁束が発生する。そして、第1コイル10の第1コイル開口CO1を抜ける磁束の一部(第1磁束)は第2コイル20の第2コイル開口CO2を抜け、第1コイル10の外側を通る磁束の一部(第2磁束)は第2コイル20の第2コイル開口CO2を抜ける。
基材の第1面の平面視で、上記第1磁束と上記第2磁束は互いに逆極性であるので、第1コイル10と第2コイル20との磁界結合は抑制される。第1磁束と第2磁束とが等しければ、第1コイル10と第2コイル20との結合係数は極めて低い。
図3は、アンテナ装置101に対する二つの回路の接続状態を示す回路図である。アンテナ装置101の第1コイル10はワイヤレス充電制御回路に接続され、アンテナ装置101の第2コイル20はNFC制御回路に接続される。ワイヤレス充電制御回路は、第1コイル10で受電した電力で二次電池を充電する。NFC制御回路は第2コイル20を介して近距離通信を行う。本発明においては、第1コイル10と第2コイル20とのコイル間の結合係数が低いため、電磁界的には独立していて互いに干渉しない。したがって、ワイヤレス充電制御とNFC制御は独立して行われる。
図4(A)、図4(B)は、第1の実施形態に係るアンテナ装置101の具体的な構成を示す平面図である。図4(A)は基材1の第1面S1に形成された導体パターンを示す図であり、図4(B)は基材1の第2面S2に形成された導体パターンを示す図である。紙面の裏面側である基材1の第1面S1には、複数巻回されたスパイラル状の第1コイル導体11が形成されている。紙面の表面側である基材1の第2面S2には、複数巻回されたスパイラル状の第1コイル導体12が形成されている。図4(A)においては、図面の明瞭化のために、基材1の第1面S1に形成されている導体パターンを破線ではなく、グレーの実線で表している。以降に示す別の実施形態についても同様である。
第1コイル導体11と第1コイル導体12とは、複数箇所で複数のビア導体で接続されている。図4(B)中に示す領域V1,V2,V3,V4,V5,V6はビア導体の形成領域である。第1コイル導体11と第1コイル導体12とは、複数のビア導体を介して導通することにより並列接続される。このことにより、第1コイル10(図1参照)の導体抵抗が抑制される。
第1コイル10の外周端(第1コイル導体11の外周端)は第1コイル端子T11に繋がっている。第1コイル10の内周端(第1コイル導体12の内周端)は引き出し導体13の一端に導通していて、この引き出し導体13の他端はビア導体を介して、第1コイルの外方にある第1コイル端子T12に繋がっている。ここで引き出し導体13は第1コイルの内周端から第1コイルの外方へ延びる導体である。
第2コイル20は第2コイル導体21,22,23,24によって構成されていて、2ターンの概略半円形を成している。第2コイル20の内周端はビア導体を介して第2コイル端子T21に繋がっている。第2コイル20の外周端はビア導体を介して第2コイル端子T22に繋がっている。
図4(A)に示す第1面S1における第1単層部SLP1-A及び第2単層部SLP2-Aの位置は、図4(B)に示す第2面S2における第1単層部SLP1-B及び第2単層部SLP2-Bの位置にそれぞれ対応している。
図1に示した例と同様に、第2コイル20は、第1単層部SLP1-A,SLP1-B及び第2単層部SLP2-A,SLP2-Bで第1コイル導体11と交差する。つまり、第2コイル導体22は第2単層部SLP2-A,SLP2-Bに形成されていて、第2コイル導体24は第1単層部SLP1-A,SLP1-Bに形成されている。また、引き出し導体13も第1単層部SLP1-A,SLP1-Bに形成されていて、第1コイル導体11と対向する。
図5(A)、図5(B)は、アンテナ装置101の部分拡大平面図である。図5(A)は第1面S1に形成された第1コイル端子T11,T12及び第2コイル端子T21,T22付近の拡大図であり、図5(B)は、第2面S2に形成された各導体パターンの拡大図である。電極E12Aと電極E12Bとはビア導体を介して導通する。同様に、電極E21Aと電極E21B、電極E22Aと電極E22Bは、それぞれビア導体を介して導通する。
本実施形態によれば、第2コイル20を第1コイル10コイル開口内にだけに配置する、という必要がないので、第1コイル10と第2コイル20との大きさの制約が緩和される。つまり、第1コイル10及び第2コイル20の双方を大きく形成できるので、全体の大型化することなく、所定のアンテナ特性を有するアンテナ装置及びそれを備える電子機器が得られる。
また、本実施形態によれば、第1コイル10と第2コイル20とが交差する箇所は単層部SLP1-A,SLP1-B,SLP2-A,SLP2-Bであるので、さらに、引き出し導体13も第1単層部SLP1-A,SLP1-Bに対向する箇所に形成されているので、全体的な厚みの増大が回避され、小型化されたアンテナ装置及びそれを備える電子機器が得られる。また、第2コイル導体24および引き出し導体13が同一の第1単層部SLP1-A,SLP1-Bに形成されているので、単層部の箇所の増加を防ぎ、第1コイル10の抵抗やスルーホールの増加を抑制できる。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では、第2コイル導体が形成するコイル開口として複数のコイル開口を備えるアンテナ装置の例を示す。
図6は第2の実施形態に係るアンテナ装置102の概念的構成図を示す平面図である。このアンテナ装置102は、第1コイル開口CO1を形成する第1コイル導体を有する第1コイル10と、第2コイル開口CO21,CO22を形成する第2コイル導体を有する第2コイル20と、を備える。第1コイル10及び第2コイル20はいずれも基材に形成されているが、図6においては基材の図示を省略している。
第1コイル10は、スパイラル状に複数回巻回された形状の第1コイル導体を有する。第1コイル導体は基材の両面に形成されていて、基材の第1面に形成されている第1コイル導体と第2面に形成されている第1コイル導体とがビア導体を介して並列接続されている。ただし、第1コイル10は、第1コイル導体が基材の第1面(図6における紙面の裏面)にのみ形成されている第1単層部SLP1及び第2単層部SLP2を有する。
第2コイル20は、上記基材の第2面(図6における紙面の表面)に形成された第2コイル導体21,22,23,24,25,26,27,28を有し、これら第2コイル導体21~28によって概略8の字状又は∞状のパターンが形成されている。
上記基材に対する平面視で、第1コイル10の一部は第2コイル20の第2コイル開口CO21に重なり、上記基材に対する平面視で、第2コイル20の一部は第1コイル10の第1コイル開口CO1に重なる。また、上記基材に対する平面視で、第1コイル10の一部は第2コイル20の第2コイル開口CO22に重なり、上記基材に対する平面視で、第2コイル20の一部は第1コイル10の第1コイル開口CO1に重なる。
第2コイル20は、基材の第2面のうち、第1単層部SLP1に対向する箇所及び第2単層部SLP2に対向する箇所で、第1コイル導体と交差する。図6に示す例では、第2コイル導体22,26が第2単層部SLP2に対向する箇所に形成されていて、第2コイル導体24,28が第1単層部SLP1に対向する箇所に形成されている。
図7は、アンテナ装置102において、第1コイル10のコイル開口の内外を通る磁界の向きの例を示す図である。第2コイル20に矢印方向に電流i20が流れる位相において、第2コイル20の第2コイル開口CO21には紙面の裏面から表面方向へ抜ける磁束が発生し、第2コイル20の第2コイル開口CO22には、紙面の表面から裏面方向へ抜ける磁束が発生する。そして、第2コイル20の第2コイル開口CO21を抜ける磁束(第3磁束)は第1コイル10の第1コイル開口CO1を抜け、第2コイル20の第2コイル開口CO21を抜ける磁束(第4磁束)は第1コイル10の第1コイル開口CO1を抜ける。つまり、第1面の平面視で、上記第3磁束と上記第4磁束は互いに逆極性である。また、第2コイル開口CO21の周りに右旋の電流が流れるとき、第2コイル開口CO22に左旋の電流が流れる関係である。
第1面の平面視で、第2コイル開口CO21を抜ける第3磁束と第2コイル開口CO22を抜ける第4磁束が互いに逆極性の関係であればよく、本実施形態に示す第2コイル20の形状は、図示したものに限定されない。例えば、第2コイル開口CO21を有するコイル導体と第2コイル開口CO22を有するコイル導体とを直列接続又は並列接続してもよい。並列接続の例については、別の実施形態として後に例示する。
上記第3磁束と上記第4磁束は互いに逆極性であるので、第1コイル10と第2コイル20との磁界結合は抑制される。第3磁束と第4磁束とが等しければ、第1コイル10と第2コイル20との結合係数は極めて低い。
図8(A)、図8(B)は、第2の実施形態に係るアンテナ装置102の具体的な構成を示す平面図である。図8(A)は基材1の第1面S1に形成された導体パターンを示す図であり、図8(B)は基材1の第2面S2に形成された導体パターンを示す図である。
基材1の第1面S1には、複数巻回されたスパイラル状の第1コイル導体11が形成されている。基材1の第2面S2には、複数巻回されたスパイラル状の第1コイル導体12が形成されている。
第1コイル導体11と第1コイル導体12とは、複数箇所で複数のビア導体で接続されている。図8(B)中に示す領域V1,V2,V3,V4,V5,V6はビア導体の形成領域である。第1コイル導体11と第1コイル導体12とは、複数のビア導体を介して導通することにより並列接続される。このことにより、第1コイル10(図6参照)の導体抵抗が抑制される。
第1コイル10の外周端(第1コイル導体11の外周端)は第1コイル端子T11に繋がっている。第1コイル10の内周端(第1コイル導体12の内周端)は引き出し導体13の一端に導通していて、この引き出し導体13の他端はビア導体を介して第1コイル端子T12に繋がっている。
第2コイル20は第2コイル導体21,22,23,24,25,26,27,28によって構成されていて、2ターンの概略8の字状又は∞状のパターンを成している。第2コイル20の内周端はビア導体を介して第2コイル端子T21に繋がっている。第2コイル20の外周端はビア導体を介して第2コイル端子T22に繋がっている。
図8(A)に示す第1面S1における第1単層部SLP1-A及び第2単層部SLP2-Aの位置は、図8(B)に示す第2面S2における第1単層部SLP1-B及び第2単層部SLP2-Bの位置にそれぞれ対応している。
図6に示した例と同様に、第2コイル20は、第1単層部SLP1-A,SLP1-Bに対向する箇所及び第2単層部SLP2-A,SLP2-Bに対向する箇所で、第1コイル導体11と交差する。第2コイル導体22,26は第2単層部SLP2-A,SLP2-Bに対向する箇所に形成されていて、第2コイル導体24,28は第1単層部SLP1-A,SLP1-Bに対向する箇所に形成されている。また、引き出し導体13も第1単層部SLP1-A,SLP1-Bに形成されていて、第1コイル導体11と対向する。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の場合と同様に、全体の大型化することなく、所定のアンテナ特性を有するアンテナ装置及びそれを備える電子機器が得られる。
また、第2の実施形態によれば、第1の実施形態の場合と同様に、全体的な厚みの増大が回避され、小型化されたアンテナ装置及びそれを備える電子機器が得られる。また、第2コイル導体24,28および引き出し導体13が同一の第1単層部SLP1-A,SLP1-Bの対向する箇所に形成されているので、単層部の箇所の増加を防ぎ、第1コイル10の抵抗やスルーホールの増加を抑制できる。
さらに、第1コイル10を例えばワイヤレス受電装置のコイルとして用いる場合に、ワイヤレス送電装置のコイルと第2コイル20との結合も小さいので、ワイヤレス送電装置のパワーが第2コイル20に接続される近距離通信回路に入りにくく、近距離通信回路の破壊をより確実に防げる。
《第3の実施形態》
第3の実施形態では、第2コイル導体の一部が基材の端縁に沿って配置されているアンテナ装置の例を示す。
図9(A)、図9(B)は、第3の実施形態に係るアンテナ装置103Aの構成を示す平面図である。図9(A)は基材1の第1面S1に形成された導体パターンを示す図であり、図9(B)は基材1の第2面S2に形成された導体パターンを示す図である。
基材1の第1面S1には、複数巻回されたスパイラル状の第1コイル導体11が形成されている。基材1の第2面S2には、複数巻回されたスパイラル状の第1コイル導体12が形成されている。
第1の実施形態と同様に、第1コイル導体11と第1コイル導体12とは、複数箇所で複数のビア導体で接続されていて、第1コイル導体11と第1コイル導体12とは並列接続されている。
第2コイル20は第2コイル導体21,22,23,24によって構成されていて、2ターンの概略矩形を成している。第2コイル20の一部である第2コイル導体21は基材1の端縁に沿って配置されている。第2コイル20の外周端はビア導体を介して第2コイル端子T21に繋がっている。第2コイル20の内周端はビア導体を介して第2コイル端子T22に繋がっている。
図9(A)、図9(B)に示したアンテナ装置103Aによれば、第2コイル導体21が基材1の端縁に沿って配置されているので、図4(B)等に示した例と比べて、第2コイル20の第2コイル開口CO2が大きい。そのため、第2コイル20と通信相手のコイルとの磁界係合係数を容易に高めることができる。
図10(A)、図10(B)は、第3の実施形態に係るもう一つのアンテナ装置103Bの構成を示す平面図である。図10(A)は基材1の第1面S1に形成された導体パターンを示す図であり、図10(B)は基材1の第2面S2に形成された導体パターンを示す図である。
第3の実施形態のアンテナ装置103Bは、第2コイル導体21,22,23,24,25,26,27,28のうち第2コイル導体21,25の形状が、第2の実施形態で図8(B)に示した例とは異なる。図10(B)に示す例では、第2コイル導体21,25が基材1の端縁に沿って配置されている。
図10(A)、図10(B)に示したアンテナ装置103Bによれば、第2コイル導体21,25が基材1の端縁に沿って配置されているので、第7(B)等に示した例と比べて、第2コイル20の第2コイル開口CO21,CO22が大きい。そのため、第2コイル20と通信相手のコイルとの磁界係合係数を容易に高めることができる。
第3の実施形態によれば、基材1の寸法を大きくすることなく、第2コイル20のコイル開口を大きくできるので、単位コストあたりの性能がより向上する。
《第4の実施形態》
第4の実施形態では、第2コイル導体の一部が第1コイルの第1コイル開口CO1に重なる部分における線幅が、他の部分における線幅より太い、アンテナ装置の例を示す。
図11(A)、図11(B)は、第4の実施形態に係るアンテナ装置104の構成を示す平面図である。図11(A)は基材1の第1面S1に形成された導体パターンを示す図であり、図11(B)は基材1の第2面S2に形成された導体パターンを示す図である。
第4の実施形態のアンテナ装置104は、第2コイル導体21,22,23,24,25,26,27,28のうち第2コイル導体23,27の形状が、第3の実施形態で図10(B)に示した例とは異なる。図11(B)に示す例では、第2コイル導体23,27の線幅が他の部分における線幅より太い。
アンテナ装置104の第2コイル20は、その第2コイル導体21~28と通信相手のコイル導体とが重なったときに最も強く結合する。
本実施形態によれば、第1コイル10のコイル開口内の第2コイル導体の線幅が太いので、第2コイル導体と通信相手のコイル導体とが重なったときの両者の結合が強くなりすぎることがない。このことにより、共振周波数の変位が抑制され、また、面方向の位置に対する上記結合の強さが安定化され、通信特性がより安定化する。また、第2コイル導体の導体抵抗が低減されて、低損失化される。
なお、上記作用効果は、図4(A)、図4(B)や図9(A)、図9(B)に示した例のように、第2コイルのコイル開口が単一のアンテナ装置においても同様である。
また、第2コイル導体21,25の線幅が他の部分における線幅より太い場合でも、上記作用効果が得られる。ただし、第2コイル導体23,27の線幅が太い場合の方が、第2コイル導体21,25の線幅が太い場合よりも作用効果はより顕著となる。
一方、第2コイル導体22,24,26,28の線幅は、他の部分における線幅より細いことが好ましい。これにより、第1単層部SLP1-A,SLP1-Bおよび第2単層部SLP2-A,SLP2-Bの形成領域を小さくでき、第1コイル導体の導体抵抗を低減することができる。
《第5の実施形態》
第5の実施形態では、第2コイル導体が形成するコイル開口のうち、逆極性(逆位相)関係にあるコイル開口の大きさが互いに異なるアンテナ装置の例を示す。
図12(A)、図12(B)は、第5の実施形態に係るアンテナ装置105の構成を示す平面図である。図12(A)は基材1の第1面S1に形成された導体パターンを示す図であり、図12(B)は基材1の第2面S2に形成された導体パターンを示す図である。
第5の実施形態のアンテナ装置105は、第2コイル20の形状が、第3の実施形態で図10(B)に示した例とは異なる。図12(B)に示す例では、第2コイル導体21,22,23,24によって、第2コイル20の一方の第2コイル開口CO21が形成されていて、第2コイル導体29によって第2コイル20の他方の第2コイル開口CO22が形成されている。この他方の第2コイル開口CO22は第1コイル開口CO1内に形成されている。
本実施形態によれば、第2コイル20による近距離通信のアンテナの指向性を、第1の実施形態や第2の実施形態で示したアンテナ装置とは異ならせることができる。つまり、通信相手のアンテナコイルのコイル開口を基材1の面に沿って平行に移動させたときの結合の強さの分布を、第2コイル導体29による第2コイル開口CO22の位置及び大きさによって定めることができる。
《第6の実施形態》
第6の実施形態では、第2コイル導体の一部が4つの単層部で第1コイル導体と交差するアンテナ装置の例を示す。
図13(A)、図13(B)は、第6の実施形態に係るアンテナ装置106の構成を示す平面図である。図13(A)は基材1の第1面S1に形成された導体パターンを示す図であり、図13(B)は基材1の第2面S2に形成された導体パターンを示す図である。
第6の実施形態のアンテナ装置106は、第2コイル導体21,22,23,24,29で第2コイル開口CO21が形成されていて、第2コイル導体25,26,27,28で第2コイル開口CO22が形成されている。
基材1の第1面S1には、複数巻回されたスパイラル状の第1コイル導体11が形成されている。基材1の第2面S2には、複数巻回されたスパイラル状の第1コイル導体12が形成されている。
第1コイル導体11と第1コイル導体12とは、複数箇所で複数のビア導体で接続されている。第1コイル導体11と第1コイル導体12とは、複数のビア導体を介して導通することにより並列接続される。
アンテナ装置106は、第1コイル導体11が基材1の第1面S1にのみ形成されている第1単層部SLP1-A,SLP1-B、第2単層部SLP2-A,SLP2-B、第3単層部SLP3-A,SLP3-B及び第4単層部SLP4-A,SLP4-Bを有する。第2コイル導体23,28は第1単層部SLP1-A,SLP1-Bで第1コイル導体11と交差し、第2コイル導体22は第2単層部SLP2-A,SLP2-Bで第1コイル導体11と交差する。また、第2コイル導体27は第3単層部SLP3-A,SLP3-Bで第1コイル導体11と交差し、第2コイル導体25は第4単層部SLP4-A,SLP4-Bで第1コイル導体11と交差する。
このように3つ以上の単層部を有していてもよい。
本実施形態によれば、第2コイル20による近距離通信のアンテナの指向性を、これまでに示した実施形態のアンテナ装置とは異ならせることができる。
《第7の実施形態》
第7の実施形態では、磁性体を備えるアンテナ装置の例を示す。
図14(A)は第7の実施形態に係るアンテナ装置107Aの、第1面S1側から視た平面図であり、図14(B)は、図14(A)におけるX-X部分の断面図である。このアンテナ装置107Aは、第3の実施形態において図10(A)、図10(B)に示したアンテナ装置103Bに第1磁性体41を備えた装置である。第1磁性体41は強磁性材料をシート状に成形したものである。強磁性材料としては、例えばフェライト、アモルファス磁性体、ナノクリスタル磁性体などがある。第1磁性体41は基材1に対向して第1面S1側に配置され、基材1の平面視で、第1コイル導体12等及び第2コイル導体21,25等に重なる。なお、カバーレイ等の図示は省略している。
アンテナ装置107Aは電子機器内に配置されるが、電気機器内の例えば面状に拡がる導体に近接配置するとき、この面状導体と基材1との間に第1磁性体41が介在するように、アンテナ装置107Aを配置する。このことにより、第1磁性体41が、アンテナ装置107Aの第1コイル又は第2コイルと上記導体との不要結合を遮蔽し、アンテナ装置107Aは上記導体の影響を受けにくくなる。
図15(A)は第7の実施形態に係る別のアンテナ装置107Bの平面図であり、図15(B)は、図15(A)におけるX-X部分の断面図である。アンテナ装置107Bの第1磁性体41はアンテナ装置107Aの第1磁性体41より小さい。この例では、第1磁性体41は第2コイル導体21,25より内側を被覆する。
アンテナ装置107Bによれば、第2コイル導体21,25等による第2コイルと結合相手のコイルとの結合の強さが周辺部では小さくなる。このようにして、第2コイルに対する第1磁性体41の被覆領域によって、第2コイルの結合相手のコイルを基材1の面に沿って平行に移動させたときの、その結合相手のコイルと第2コイルとの結合の強さの分布を定めてもよい。
特許文献1に示される従来構造のアンテナ装置においては、一方のアンテナのコイルに磁性部材を差し込む必要があり、製造コストが高くなるが、本実施形態によれば、第1磁性体41を基材1に重ねるだけで配置できるので、磁性体を設ける場合の製造コストを削減できる。
《第8の実施形態》
第8の実施形態では、磁性体を備えるアンテナ装置の例を示す。
図16(A)は第8の実施形態に係るアンテナ装置108の、第1面S1側から視た平面図であり、図16(B)はこのアンテナ装置108が備える第1磁性体41の平面図である。このアンテナ装置108は第3の実施形態において、図9(A)、図9(B)に示したアンテナ装置103Aに第1磁性体41を備えた装置である。第1磁性体41は強磁性材料をシート状に成形したものであり、中央部に開口Hを有する。
また、本実施形態では、基材1の平面視で、第2コイル導体21等による第2コイルの一部は第1磁性体41に重ならない。具体的には、第1磁性体41の開口Hの部分で、第1磁性体41が第2コイル導体23の一部に重ならない。この構造によれば、第2コイル導体23(図9(B)参照)における磁界強度を弱めることができる。このようにして、第2コイルに対する第1磁性体41の被覆領域によって、第2コイルの結合相手のコイルを基材1の面に沿って平行に移動させたときの、その結合相手のコイルと第2コイルとの結合の強さの分布を定めてもよい。
《第9の実施形態》
第9の実施形態では、
図17(A)は第9の実施形態に係るアンテナ装置109Aの、第1面S1側から視た平面図である。図17(B)はこのアンテナ装置109Aが備える第1磁性体41の平面図であり、図17(C)はアンテナ装置109Aが備える第2磁性体42の平面図である。このアンテナ装置109Aは第7の実施形態において、図14(A)に示したアンテナ装置107Aに第2磁性体42を更に備えた装置である。
第2磁性体42は強磁性材料をシート状に成形したものである。この第2磁性体42は、基材1の平面視で、第2コイル導体23,27に重なる。第1磁性体41の磁性材料は第1コイルを用いるワイヤレス給電に適した材料であり、第2磁性体42の磁性材料は第2コイルを用いる近距離通信に適した材料である。例えば、第1磁性体41はワイヤレス給電の周波数100kHz帯において比透磁率は600前後であり、第2磁性体42は近距離通信の周波数13.56MHz帯において比透磁率は200前後である。
このように、近距離通信の周波数帯においても透磁率のばらつきが少なくかつ損失が少ない第2磁性体42を第2コイル導体23,27に近接させることによって、第2コイルとその結合相手のコイルとの結合を容易に高めることができる。
図18(A)は第9の実施形態に係る別のアンテナ装置109Bの、第1面S1側から視た平面図である。図18(B)はそのアンテナ装置109Bが備える第1磁性体41の平面図であり、図18(C)はアンテナ装置109Bが備える第2磁性体42の平面図である。このアンテナ装置109Bは、図17(A)に示したアンテナ装置109Aとは第2磁性体42の形状が異なる。アンテナ装置109Bでは、第1コイル導体12より外側に形成されている第2コイル導体21,25に、基材1の平面視で重なる位置にも第2磁性体42が設けられている。
アンテナ装置109Bによれば、近距離通信の周波数帯においても透磁率のばらつきが少なくかつ損失が少ない第2磁性体42を第2コイル導体21,23,25,27に近接させることによって、第2コイル導体21,23,25,27等による第2コイルのインダクタンスのばらつきが抑制される。
図19(A)は第9の実施形態に係る別のアンテナ装置109Cの、第1面S1側から視た平面図である。図19(B)はそのアンテナ装置109Cが備える第1磁性体41の平面図であり、図19(C)はアンテナ装置109Cが備える第2磁性体42の平面図である。このアンテナ装置109Cは、図17(A)に示したアンテナ装置109Aとは第1磁性体41の形状が異なる。アンテナ装置109Cでは、第1磁性体41は、第2磁性体42が重なる部分に開口Hを有する。つまり、第1磁性体41は第2磁性体42に重ならない形状を有する。
アンテナ装置109Cによれば、第1磁性体41と第2磁性体42とが重ならないので、全体に薄型化される。また、その分、第2磁性体42を厚くすることができ、そのことによって第2コイルを用いる近距離通信の性能がより向上する。
図20(A)は第9の実施形態に係る別のアンテナ装置109Dの、第1面S1側から視た平面図である。図20(B)はそのアンテナ装置109Dが備える第1磁性体41の平面図であり、図20(C)はアンテナ装置109Dが備える第2磁性体42の平面図である。このアンテナ装置109Dは、図19(A)に示したアンテナ装置109Cとは第1磁性体41の形状が異なる。アンテナ装置109Dでは、第1磁性体41は、第2磁性体42が重なる部分に開口Hを有する。つまり、第1磁性体41は第2磁性体42に重ならない形状を有する。
アンテナ装置109Dによれば、第1磁性体41と第2磁性体42とが重ならないので、全体に薄型化される。また、その分、第2磁性体42を厚くすることができ、そのことによって第2コイルを用いる近距離通信の性能がより向上する。
《第10の実施形態》
第10の実施形態では、第3コイルを備えるアンテナ装置の例を示す。
図21は第10の実施形態に係るアンテナ装置110の概念的構成図を示す平面図である。このアンテナ装置110は、第1コイル10、第2コイル20及び第3コイル30を備える。第1コイル10、第2コイル20及び第3コイル30はいずれも基材に形成されているが、図21においては基材の図示を省略している。
第1コイル10及び第2コイル20の構成は第2の実施形態で図6に示したアンテナ装置102と同じである。第10の実施形態では、第3コイル導体31,32,33,34,35,36,37,38を有する第3コイル30を備える。これらの第3コイル導体31~38によって第3コイル開口CO31,CO32が形成され、概略8の字状又は∞状のパターンが形成されている。
アンテナ装置110は、第1コイル導体が基材の第1面(図21における紙面の裏面)にのみ形成されている第3単層部SLP3及び第4単層部SLP4を有する。第3コイル導体32,36は第3単層部SLP3に形成されていて、第3コイル導体34,38は第4単層部SLP4に形成されている。
第3コイル30の上記概略8の字状又は∞状のパターンは、第2コイル20の上記概略8の字状又は∞状のパターンに対して90度回転の位置関係にある。そのため、第3コイル30は第1コイル10との結合が抑制されるだけでなく、第2コイル20との結合も防止される。
図22(A)、図22(B)は、第10の実施形態に係るアンテナ装置110の具体的な構成を示す平面図である。図22(A)は基材1の第1面S1に形成された導体パターンを示す図であり、図22(B)は基材1の第2面S2に形成された導体パターンを示す図である。このアンテナ装置110は、図10(A)、図10(B)に示したアンテナ装置に第3コイル導体31~39を付与したものである。第1コイル導体11の一端は第1コイル端子T11に接続され、第1コイル導体の引き出し導体13の一端は第1コイル端子T12に接続される。第2コイル導体24の一端は第2コイル端子T21に接続され、第2コイル導体28の一端は第2コイル端子T22に接続される。また、第3コイル導体31の一端は第3コイル端子T31に接続され、第3コイル導体39の一端は第3コイル端子T32に接続される。
《第11の実施形態》
第11の実施形態では、二つの第2コイル開口を有する第2コイル導体が並列接続されたアンテナ装置の例を示す。
図23(A)、図23(B)は、第11の実施形態に係るアンテナ装置111の構成を示す平面図である。図23(A)は基材1の第1面S1に形成された導体パターンを示す図であり、図23(B)は基材1の第2面S2に形成された導体パターンを示す図である。
第11の実施形態のアンテナ装置111は、第2コイル端子T21,T22に対する第2コイル導体21,22,23,24,25,26,27,28の接続構造が、第3の実施形態で図10(A)、図10(B)に示した例とは異なる。
図24(A)、図24(B)は、アンテナ装置111の部分拡大平面図である。図24(A)は第1面S1に形成された第1コイル端子T11,T12及び第2コイル端子T21,T22付近の拡大図であり、図24(B)は、第2面S2に形成された各導体パターンの拡大図である。電極E12Aと電極E12Bとはビア導体を介して導通する。同様に、電極E21Aと電極E21B、電極E22Aと電極E22Bは、それぞれビア導体を介して導通する。さらに、電極E23Aと電極E23B、電極E24Aと電極E24B、電極E25Aと電極E25B、電極E26Aと電極E26Bは、それぞれビア導体を介して導通する。
本実施形態のアンテナ装置111では、第2コイル端子T21,T22に対して、第2コイル導体21,22,23,24と第2コイル導体25,26,27,28とが並列接続される。このように、複数の第2コイル開口を有するコイル導体は並列接続されてもよい。
《第12の実施形態》
第12の実施形態では、二つの第2コイル開口を有する第2コイル導体が、一方のコイル開口と他方のコイル開口とを往復する電流経路を形成するアンテナ装置の例を示す。第2コイル導体は、二つの第2コイル開口に亘る8の字状のターンを繰り返している。
図25(A)、図25(B)は、第12の実施形態に係るアンテナ装置112の構成を示す平面図である。図25(A)は基材1の第1面S1に形成された導体パターンを示す図であり、図25(B)は基材1の第2面S2に形成された導体パターンを示す図である。
第12の実施形態のアンテナ装置112は、第2コイル端子T21,T22に対する第2コイル導体21,22,23,24,25,26,27,28の接続構造が、第3の実施形態で図10(A)、図10(B)に示した例とは異なる。
本実施形態のアンテナ装置112では、例えば第2コイル端子T21から流入する電流は第2コイル開口CO22の外側の経路を流れ、続いて第2コイル開口CO21の内側の経路を流れ、続いて第2コイル開口CO22の内側の経路を流れ、さらに、第2コイル開口CO22の外側の経路を流れ、第2コイル端子T22から流出する。
このように、第2コイル導体は、ターン毎に複数の第2コイル開口に亘って形成されてもよい。
《第13の実施形態》
第13の実施形態では、電子機器内に設けられたアンテナ装置の構成について示す。
図26(A)、図26(B)、図26(C)は、第13の実施形態に係る電子機器の内部の構成を示す平面図である。
図26(A)に示す電子機器201A、図26(B)に示す電子機器201B及び図26(C)に示す電子機器201Cは、その筐体内に、多数の電子部品が実装された回路基板5やバッテリー4が設けられている。また、バッテリー4に重なるようにアンテナ装置107Aが配置されている。回路基板5には、ポゴピンが突出していて、それらの先端がアンテナ装置107Aの第1コイル端子及び第2コイル端子に当接することで、回路基板5に形成されている回路はアンテナ装置107Aに電気的に接続される。
電子機器201A,201B、201Cの外形状は、いずれもX軸方向を短手方向とする筐体を有し、この筐体内にアンテナ装置107Aが配置されている。このアンテナ装置107Aは、第7の実施形態において図14(A)又は図15(A)に示したアンテナ装置である。図26(A)、図26(B)、図26(C)では、第1コイル導体及び第2コイル導体のパターンを簡略化して図示している。
図26(A)、図26(B)、図26(C)において、二点鎖線は、第2コイル導体21,25等が形成する第2コイル開口CO21,CO22のそれぞれの重心を通る線である。
アンテナ装置107Aは、第2コイルの結合相手のコイルのコイル開口の中心が上記二点鎖線を移動するとき、その線上のいずれかの位置に結合の強さのピークが生じる。そのため、図26(B)に示す電子機器201Bは、その短手方向(X軸方向)の中心を第2コイルの結合相手のコイルに重ねることで、容易に強く結合させることができる。電子機器201Aにくらべて、短手方向(X軸方向)の中心を第2コイルの結合相手のコイルに重ねた際の通信不具合を低減し、通信確度を向上させることができる。また、長手方向に沿って移動させることで、強く結合する位置をすぐに探し出すことができる。
上記二点鎖線は電子機器201Bの短手方向の中央から多少ずれても、上記作用効果を奏する。例えば、電子機器201Bの領域を短手方向に3等分したうちの中央の領域に、第2コイル開口CO21,CO22のそれぞれの重心があるように、アンテナ装置107Aを電子機器の筐体内に配置することがより好ましい。また、電子機器201Bの領域の短手方向を3等分したうちの中央の領域を上記二点鎖線が通るようにアンテナ装置107Aを電子機器の筐体内に配置することがより好ましい。
また、一般的に、電子機器の中央が充電台の中央に一致するように、電子機器が充電台に載置されるので、図26(C)に示す電子機器201Cのように、電子機器201Cの長手方向の中央にアンテナ装置107Aを配置することが好ましい。
《第14の実施形態》
第14の実施形態では、第1コイルと第2コイルとの配置関係や、電子機器の筐体に対する第1コイル及び第2コイルの配置関係が、これまでに示した例とは異なるアンテナ装置について示す。
図27(A)は第14の実施形態に係る電子機器202Aの内部の構成を示す平面図であり、図27(B)は第14の実施形態に係る別の電子機器202Bの内部の構成を示す平面図である。
図27(A)に示す電子機器202A、及び図27(B)に示す電子機器202Bは、その筐体内に、多数の電子部品が実装された回路基板5やバッテリー4が設けられている。また、バッテリー4に重なるようにアンテナ装置114A,114Bが配置されている。
電子機器202A,202Bの外形状は、いずれもX軸方向を短手方向とする筐体を有し、この筐体内にアンテナ装置114A,114Bが配置されている。これらアンテナ装置114A,114Bは、第1コイル10及び第2コイル20を備える。これらアンテナ装置114A,114Bの第1コイルは簡略化して図示しているが、図26(A)、図26(B)等に示した第1コイルと同じである。第2コイル20は、第2コイル導体のうち、第1コイル10に対して交差するラインが+45度又は-45度傾いている。
このように、第2コイル導体のうち、第1コイル10に対して交差するラインが電子機器の筐体の縦横方向から傾いていてもよい。そのことにより、通信相手とのコイルの位置関係により生じる通信できないポイント(ヌル点)の位置を変更することができる。
《第15の実施形態》
第15の実施形態では、第2コイルの2つの第2コイル開口を形成する第2コイル導体の構成がこれまでに示した例とは異なるアンテナ装置について示す。
図28(A)、図28(B)は、第15の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。図28(A)は第1磁性体41を設けない状態での平面図であり、図28(B)は第1磁性体41を設けた状態での平面図である。
図28(A)、図28(B)において、第1コイル10は基材1の両面に形成された第1コイル導体で構成されていて、第2コイル20は基材1の上面に形成された第2コイル導体で構成されている。図28(A)、図28(B)において、破線のパターンは、基材1の下面に形成されている導体パターンである。領域SLA,SLB,SLC内での実線は基材1の上面にのみ形成されている導体パターンである。その他の領域で第1コイル導体の実線のパターンは、基材1の両面に形成されている導体パターンである。この両面に沿って対向する導体パターンは複数箇所に分散配置されたビア導体を介して接続されている。
第2コイル20の第2コイル導体は、2つの第2コイル開口CO21,CO22を形成するが、第2コイル開口CO21を形成する第2コイル導体の巻回数は2ターンであり、第2コイル開口CO22を形成する第2コイル導体の巻回数は1ターンである。
図28(B)に示すように、第1磁性体41は、第1コイル10に重なり、第2コイル20のうち周囲4辺には重ならない。
このように、2つの第2コイル開口CO21,CO22を形成する第2コイル導体の巻回数を異ならせることにより、巻回数が等しい場合に比べて、近距離通信のアンテナの指向性を変化させることができる。
《第16の実施形態》
第16の実施形態では、第1コイルに対する第2コイル導体の交差位置がこれまでに示した例とは異なるアンテナ装置について示す。
図29(A)、図29(B)は、第16の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。図29(A)は第1磁性体41を設けない状態での平面図であり、図29(B)は第1磁性体41を設けた状態での平面図である。
図29(A)、図29(B)において、第1コイル10は基材1の両面に形成された第1コイル導体で構成されていて、第2コイル20は基材1の上面に形成された第2コイル導体で構成されている。図29(A)、図29(B)において、破線のパターンは、基材1の下面に形成されている導体パターンである。領域SLA,SLB,SLC内での実線は基材1の上面にのみ形成されている導体パターンである。その他の領域で第1コイル導体の実線のパターンは、基材1の両面に形成されている導体パターンである。この両面に沿って対向する導体パターンは複数箇所に分散配置されたビア導体を介して接続されている。
本実施形態では、第1コイル10に対する第2コイル導体の交差位置が、第1コイル10のY方向の中心ラインからY方向にdyだけシフトしている。
このように、2つの第2コイル開口CO21,CO22の大きさを異ならせることにより、両者の大きさが等しい場合に比べて、近距離通信のアンテナの指向性を変化させることができる。
《第17の実施形態》
第17の実施形態では、基材の両面に第2コイルが形成されたアンテナ装置について例示する。
図30は第17の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。図30において、破線のパターンは、基材1の下面に形成されている導体パターンである。領域SLA,SLB,SLC内での実線は基材1の上面にのみ形成されている導体パターンである。その他の領域で第1コイル導体の実線のパターンは、基材1の両面に形成されている導体パターンである。この両面に沿って対向する導体パターンは複数箇所に分散配置されたビア導体を介して接続されている。
基材1の上面に形成されている第2コイル20の導体パターンと、下面に形成されている導体パターンとは直列接続されている。図30では、図の明瞭性を考慮して、基材1の第2コイル導体の上面の導体パターン(実線)と、第2コイル導体の下面の導体パターン(破線)とをずらして描いているが、これは重なっていてもよい。
このように、基材1の両面に第2コイル導体を形成することで第2コイルを構成すれば、第2コイル導体の、平面視での本数を削減できるので、第1コイル10の形成領域が広がり、第1コイル開口CO1を大きくできる。その結果、ワイヤレス送電装置のコイルと第1コイル10との結合が強くなる。また面方向の結合範囲が広がる。
なお、第1コイル10に重なる磁性体については図示していないが、図29(B)等に示した第1磁性体41を設けてもよい。
《第18の実施形態》
第18の実施形態では、アンテナ装置が設けられる電子機器の断面構造について例示する。
図31(A)、図31(B)は第18の実施形態に係るアンテナ装置118と、このアンテナ装置118の近傍の構造を示す、電子機器の部分断面図である。図31(A)、図31(B)において上部が通信面であり、下部は例えばバッテリー側である。
アンテナ装置118は、基材1、第2コイル導体23、カバーレイ6,7、及び第1磁性体41を備える。この断面位置では第1コイル導体は表れていない。第1磁性体41は例えばナノクリスタルのシートである。この第1磁性体41はカバーレイ7に貼付されていてもよい。筐体の内部には放熱用のグラファイトシート9が設けられている。そして、本実施形態では、図31(A)に示すように、グラファイトシート9とアンテナ装置118との間に銅箔8が設けられている。この例では、グラファイトシート9の表面に銅箔8が貼付されている。
図31(B)に示す例では、第2コイルのコイル開口を抜ける磁束φが第1磁性体41を透過し、グラファイトシート9に達して、グラファイトシート9に渦電流が流れる。グラファイトシートの導電率は低いが、渦電流が流れるので、渦電流による損失が生じる。
一方、図31(A)に示す本実施形態の電子機器では、グラファイトシート9の手前に銅箔8が存在するので、第2コイルのコイル開口を抜ける磁束φがグラファイトシート9に殆ど達せず、グラファイトシート9には大きな渦電流は流れない。このように、グラファイトシート9での渦電流による損失を低減するためには、上記銅箔8のような金属層が存在するが好ましい。
《第19の実施形態》
第19の実施形態では、第1コイルに対する第2コイル導体の2つの交差箇所の位置関係がこれまでに示した例とは異なるアンテナ装置について示す。
図32(A)、図32(B)は、第19の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。いずれも、アンテナ装置は第1コイル10及び第2コイル20を備える。図32(A)に示す例では、図中楕円で囲んで示すように、第2コイル20の第2コイル導体が第1コイル10に対して、X方向に平行に交差するが、この2箇所の交差位置はY方向で異なる。また、図32(B)に示す例では、図中楕円で囲んで示すように、第2コイル20の第2コイル導体が第1コイル10に対して、X方向に平行に交差する箇所と、X方向またはY方向に対して斜めに交差する箇所が存在する。
このように、第1コイル10に対する第2コイル20の第2コイル導体の交差箇所は一直線上になくてもよい。
《第20の実施形態》
第20の実施形態では、第2コイルと磁性体または放熱用部材との関係を改善したアンテナ装置について例示する。
図33(A)は第20の実施形態に係るアンテナ装置の平面図であり、図33(B)は、そのアンテナ装置の基材1の下面に設けられている電極及び磁性体を示す平面図である。
図33(A)、図33(B)に示すアンテナ装置は、基材1、第1コイル10及び第2コイル20を備える。第1コイル10及び第2コイル20の構成は図29(A)、図29(B)等に示したとおりである。
基材1の下面には、第2コイル20の左右の2辺に対向する位置にガード電極50が形成されている。このガード電極50は例えばフレキシブル基板の銅箔パターンである。
図34(A)は第20の実施形態に係るアンテナ装置と、このアンテナ装置の近傍の構造を示す、電子機器の部分断面図である。図34(B)は比較例としての電子機器の部分断面図である。図34(A)、図34(B)において上部が通信面であり、下部は例えばバッテリー側である。
図34(B)に示す比較例では、第2コイルのコイル開口を抜ける磁束φがグラファイトシート9に達して、グラファイトシート9に渦電流が流れ、この渦電流による損失が生じる。
また、図34(B)に示す比較例では、第2コイル導体21とバッテリーやプリント回路基板のグランド導体などの導電部材との間の容量にばらつきが生じやすい。そのため、バッテリーやプリント回路基板のグランド導体などの導電部材の有無や距離のばらつきによって、第2コイルを含む共振回路の共振周波数が所定の周波数(例えば近距離無線通信の周波数である13.56MHz)からずれるおそれがある。
一方、図34(A)に示す本実施形態の電子機器では、第1磁性体41及びグラファイトシート9の手前にガード電極50が存在するので、第2コイルのコイル開口を抜け、グラファイトシート9に達する磁束φが減り、グラファイトシート9には渦電流が流れにくくなる。ガード電極50の導電率は高いので、渦電流による交流抵抗成分Racは小さい。このことにより、第2コイルのQ値が改善され、近距離無線通信の通信特性が改善される。また、バッテリーやプリント回路基板のグランド導体などの導電部材の有無や距離のばらつきによって、第2コイルを含む共振回路の共振周波数が所定周波数からずれるおそれがない。また、基材1等の実装時のばらつきによって、第2コイル導体21の、第1磁性体41からはみ出た部分によるインダクタンスがばらつくが、ガード電極50の存在により、このインダクタンスのばらつきも抑制される。
《第21の実施形態》
第21の実施形態では、第1コイル導体及び第2コイル導体以外の電極を有するアンテナ装置について例示する。
図35(A)は第21の実施形態に係るアンテナ装置の平面図であり、図35(B)は、そのアンテナ装置の基材1の下面に設けられている電極を示す平面図である。
図35(A)、図35(B)に示すアンテナ装置は、基材1、第1コイル10及び第2コイル20を備える。第1コイル10及び第2コイル20の構成は図29(A)、図29(B)等に示したとおりである。
基材1の下面には、基材1の右辺に沿って補強用電極51が形成されている。この補強用電極51は例えばフレキシブル基板の銅箔パターンである。この補強用電極51は、それぞれX方向及びY方向から傾いた複数の電極の集合である。
このように、基材1に補強用電極51を設けることで、アンテナ装置の剛性が高まり、スマートフォン等の電子機器の筐体内への組み込みや交換が容易となる。また、この補強用電極51は互いに絶縁された複数の電極の集合であるので、補強用電極を連続した単一の電極で構成した場合に比べて、補強用電極51に渦電流が流れにくく、そのことで、補強用電極51がアンテナ装置の発生する磁束またはアンテナ装置に入る磁束を妨げにくい。よって、ワイヤレス受電及び近距離無線通信の特性を維持しつつ、アンテナ装置に剛性を持たせることができる。
《第22の実施形態》
第22の実施形態では、電子機器の筐体内部の部材をアンテナの一部として有効利用する電子機器について例示する。
図36は第22の実施形態に係る電子機器の内部の構成を示す平面図である。この電子機器の筐体内には、基材1、第1コイル10、第2コイル20を有するアンテナ装置と、内部金属フレーム52とが設けられている。
内部金属フレーム52は開口52APを有する。この開口52APは、第2コイル20のうち通信に寄与する通信寄与部CCを電磁気的に露出させ、通信に寄与しない通信非寄与部NCを電磁気的に隠す。
このように、通信非寄与部NCが電磁気的に隠れることにより、指向性を電子機器の先端方向へ向けることができる。また、内部金属フレーム52の開口の縁と通信非寄与部NCとの結合により、内部金属フレーム52に電流が誘導され、内部金属フレーム52をブースターとして利用できる。
《第23の実施形態》
第23の実施形態では、これまでに示した例とは異なる形状の第1磁性体を備えるアンテナ装置を例示する。
図37(A)は第23の実施形態に係るアンテナ装置の平面図であり、図37(B)は、そのアンテナ装置の基材1の下面に設けられている第1磁性体41の形状を示す平面図である。
図37(A)、図37(B)に示すアンテナ装置は、基材1、第1コイル10及び第2コイル20を備える。第1コイル10及び第2コイル20の構成は図29(A)、図29(B)等に示したとおりである。
第1磁性体41は、第1コイル10の外形に等しいか、それより一回り大きな円形である。この第1磁性体41は例えばナノクリスタルのシートである。第1磁性体41は、第2コイル20に対しては、第1コイル10と交差する部分に重なる。
第1磁性体41は第1コイル10の全体に重なる。第1磁性体41の面積が小さくても、ワイヤレス受電の性能に大きな影響を与えない。本実施形態では、第7の実施形態に係る別のアンテナ装置107B(図15(A)、図15(B))の構造による効果を有しつつ、第1磁性体41の面積を小さくすることができる。
《第24の実施形態》
第24の実施形態では、第2コイルの2つの第2コイル開口の構成が、これまでに示した例とは異なるアンテナ装置について例示する。
図38(A)は第24の実施形態に係るアンテナ装置の平面図であり、図38(B)は比較例としてのアンテナ装置の平面図である。この比較例としてのアンテナ装置は図33(A)に示したアンテナ装置と同じである。
第2コイル20の第2コイル導体は、2つの第2コイル開口CO21,CO22を形成するが、図38(A)に示すアンテナ装置では、第2コイル開口CO21と第2コイル開口CO22とはY方向に離れている。そして、通信に寄与する通信寄与部CC1,CC2はY方向に拡がっている。
このように、上記通信寄与部CC1又はCC2が電子機器の先端部に寄ることで指向性が変化し、電子機器の先端部での通信がよりしやすくなる。
《第25の実施形態》
第25の実施形態では、第2コイルの形状がこれまでに示した例とは異なるアンテナ装置について例示する。
図39(A)、図39(B)は、第25の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。いずれのアンテナ装置も、第1コイル10及び第2コイル20を有する。第2コイル20の第2コイル導体は、大きさの異なる複数のコイル開口を備える。そして、小さな第2コイル開口CO23,CO24は第1コイル10の開口CO1より外側に形成されている。
図40は、本実施形態の別のアンテナ装置の平面図である。このアンテナ装置も、第1コイル10及び第2コイル20を有する。第2コイル20の第2コイル導体は、大きさの異なる複数のコイル開口を備える。そして、小さな第2コイル開口CO23,CO24,CO25,CO26は第1コイル10の開口CO1より外側に形成されている。
本実施形態によれば、第2コイル開口の分布を偏らせることで、第2コイル20による近距離無線通信のアンテナの指向性を設定できる。例えば、電子機器の先端方向へ指向性を向けることができる。
また、第2コイル20と第1コイル10との不要結合を、上記小さな第2コイル開口CO23,CO24,CO25,CO26で調整できる。つまり、第2コイル開口CO23,CO24,CO25,CO26と第1コイル開口CO1との位置関係及び巻回方向(結合極性)によって、不要結合を調整できる。
また、第2コイル導体の線長を上記第2コイル開口CO23,CO24,CO25,CO26を形成する導体パターンで調整できるので、第2コイル20を所定のインダクタンスに容易に定めることができる。
《第26の実施形態》
第26の実施形態では、アンテナ装置が備える磁性体と第1コイル及び第2コイルとの位置関係の幾つかの例について示す。
図41(A)、図41(B)、図42(A)、図42(B)は、第26の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。図41(A)の例では、第2コイル20の左右の辺及び下辺に第1磁性体41は重なっていない。図41(B)の例では、第2コイル20の左右の辺に第1磁性体41が重なっている。また、図42(A)の例では、第2コイル20の左右の辺及び上辺に第1磁性体41は重なっていない。図42(B)の例では、第2コイル20の左右の辺に第1磁性体41が重なっている。
図41(B)、図42(B)の例で示すように、第2コイル導体の左右の辺に磁性体が重なっていてもよい。磁性体は第2コイルの全体に重なっていてもよいが、通信に主に寄与する中央のライン(図41(A)、図41(B)における上辺、図42(A)、図42(B)における下辺)以外の一部、または中央のライン以外の全部に磁性体が重ならないことが好ましい。
また、図41(A)、図41(B)の例では、アンテナ装置の上部に第2コイル導体が無いので、この上部方向の範囲でヌル点(通信相手とのコイルの位置関係により生じる、通信できないポイント)が生じにくい。同様に、図42(A)、図42(B)の例では、アンテナ装置の下部に第2コイル導体が無いので、この下部方向の範囲でヌル点が生じにくい。
図43は第26の実施形態に係る別のアンテナ装置の平面図である。この例では、第2コイル20の下半部と上半部とで、第2コイル導体のループサイズを異ならせている。第2コイル20の下半部の左右の辺と下辺に第1磁性体41は重なっていないが、第2コイル20の上半部の左右の辺に第1磁性体41が重なっている。
このように、第2コイル20の2つの開口を形成する第2コイル導体部と磁性体との重なりに差をもたせることによって、第2コイル20による近距離無線通信のアンテナの指向性を定めることができる。
《第27の実施形態》
第27の実施形態では、第2コイルの形状、及び第1コイルと第2コイルとの配置関係の幾つかの例を示す。
図44(A)、図44(B)、図44(C)、図44(D)、図44(E)は、第27の実施形態に係るアンテナ装置の概略平面図である。いずれのアンテナ装置も、主要な第2コイル開口が1つの第2コイル20、及び第1コイル10を有する。これらの図において、第1コイル10及び第2コイル20は概略形状を表している。第1コイル10及び第2コイル20の基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。第2コイル20の形状、及び第1コイル10と第2コイル20との配置関係はこのようなものであってもよい。
図45(A)、図45(B)、図45(C)、図45(D)、図45(E)、図45(F)、図45(G)、図45(H)、図45(I)、図45(J)は、第27の実施形態に係る別のアンテナ装置の概略平面図である。いずれのアンテナ装置も、主要な第2コイル開口が2つの第2コイル20、及び第1コイル10を有する。これらの図において、第1コイル10及び第2コイル20は概略形状を表している。第1コイル10及び第2コイル20の基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。第2コイル20の形状、及び第1コイル10と第2コイル20との配置関係はこのようなものであってもよい。
なお、以上に示した複数のアンテナ装置における第2コイルを組み合わせて、第2コイルを構成してもよい。また、第2コイルの上下左右の配置を変えてもよい。
《第28の実施形態》
第28の実施形態では、第2コイルの形状、及び第1コイルと第2コイルとの配置関係の幾つかの例を示す。
図46(A)、図46(B)、図46(C)、図46(D)、図46(E)、図46(F)、図46(G)、図46(H)、図46(I)、図46(J)、図46(K)、図46(L)、図46(M)は、第28の実施形態に係るアンテナ装置の概略平面図である。いずれのアンテナ装置も、第1コイル10及び主要な第2コイル開口が1つの第2コイル20を有する。これらの図において、第1コイル10及び第2コイル20は概略形状を表している。第1コイル10及び第2コイル20の基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。第2コイル20の形状、及び第1コイル10と第2コイル20との配置関係はこのようなものであってもよい。
図47(A)、図47(B)、図47(C)、図47(D)、図47(E)、図47(F)、図47(G)、図47(H)、図47(I)、図47(J)、図47(K)、図47(L)、図47(M)、図47(N)、図47(O)、図47(P)、図47(Q)、図47(R)、図47(S)は、第28の実施形態に係る別のアンテナ装置の概略平面図である。いずれのアンテナ装置も、第1コイル10及び主要な第2コイル開口が1つの第2コイル20を有する。これらの図において、第1コイル10及び第2コイル20は概略形状を表している。第1コイル10及び第2コイル20の基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。第2コイル20の形状、及び第1コイル10と第2コイル20との配置関係はこのようなものであってもよい。
なお、以上に示した複数のアンテナ装置における第2コイルを組み合わせて、第2コイルを構成してもよい。また、第2コイルの上下左右の配置を変えてもよい。
《第29の実施形態》
第29の実施形態では、第2コイルの形状、及び第1コイルと第2コイルとの配置関係の幾つかの例を示す。
図48(A)、図48(B)、図48(C)、図48(D)、図48(E)は、第29の実施形態に係るアンテナ装置の概略平面図である。いずれのアンテナ装置も、第1磁性体41、主要な第2コイル開口が1つの第2コイル20、及び第1コイル10を有する。これらの図において、第1コイル10及び第2コイル20は概略形状を表している。第1コイル10及び第2コイル20の基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。第1磁性体41の形状や、第1コイル10及び第2コイル20に対する第1磁性体41の配置関係はこのようなものであってもよい。
図49(A)、図49(B)、図49(C)、図49(D)、図49(E)、図49(F)、図49(G)、図49(H)は、第29の実施形態に係る別のアンテナ装置の概略平面図である。いずれのアンテナ装置も、第1磁性体41、第2磁性体42、主要な第2コイル開口が1つの第2コイル20、及び第1コイル10を有する。これらの図において、第1コイル10及び第2コイル20は概略形状を表している。第1コイル10及び第2コイル20の基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。第1磁性体41及び第2磁性体42の形状や、第1コイル10及び第2コイル20に対する第1磁性体41及び第2磁性体42の配置関係はこのようなものであってもよい。また、第2磁性体42は第1磁性体41と重ねて配置されていてもよいし、第2磁性体42がある部分は第1磁性体41に開口部を設けてもよい。
図50(A)、図50(B)、図50(C)、図50(D)、図50(E)、図50(F)、図50(G)は、第29の実施形態に係る別のアンテナ装置の概略平面図である。いずれのアンテナ装置も、第1磁性体41、主要な第2コイル開口が2つの第2コイル20、及び第1コイル10を有する。これらの図において、第1コイル10及び第2コイル20は概略形状を表している。第1コイル10及び第2コイル20の基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。第1磁性体41の形状や、第1コイル10及び第2コイル20に対する第1磁性体41の配置関係はこのようなものであってもよい。
図51(A)、図51(B)、図51(C)、図51(D)、図51(E)、図51(F)、図51(G)は、第29の実施形態に係る別のアンテナ装置の概略平面図である。いずれのアンテナ装置も、第1磁性体41、第2磁性体42、主要な第2コイル開口が2つの第2コイル20、及び第1コイル10を有する。これらの図において、第1コイル10及び第2コイル20は概略形状を表している。第1コイル10及び第2コイル20の基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。第1磁性体41及び第2磁性体42の形状や、第1コイル10及び第2コイル20に対する第1磁性体41及び第2磁性体42の配置関係はこのようなものであってもよい。
《第30の実施形態》
第30の実施形態では、第1コイル、第2コイル及び第3コイルを有するアンテナ装置の例を示す。
図52は第30の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。図53は第30の実施形態に係る別のアンテナ装置の平面図である。いずれのアンテナ装置も、第1コイル10、第2コイル20及び第3コイル30を有する。第1コイル10の基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。第3コイル30のコイル導体は、第1コイル10に近接する第3コイル開口CO31,CO32,CO33,CO34をそれぞれ形成している。この構成により、第1コイル10と第3コイル30の不要結合を抑制することができる。
《第31の実施形態》
第31の実施形態では、第1コイル、第2コイル及び第3コイルを有するアンテナ装置の例を示す。
図54は第31の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。このアンテナ装置は、第1コイル10、第2コイル20及び第3コイル30を有する。第1コイル10の基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。第3コイル30の第3コイル開口CO31,CO32,CO33,CO34は、第1コイル10の外部にそれぞれ形成されている。そして、第3コイル開口CO31,CO32は第2コイル20の2つの隅の内側に配置されている。第2コイル開口CO2と第3コイル開口CO31,CO32とはコイル開口が重なっているので、それぞれ磁界結合する。ただし、第3コイル開口CO31と第3コイル開口CO32とは巻回方向が逆である。そのため、この結合の極性が逆関係の結合度を適宜定めることで、第2コイル20と第3コイル30との不要結合が抑制できる。また、上記逆関係の結合度を適宜定めることで、第1コイル10と第3コイル30の不要結合も抑制できる。
図55は第31の実施形態に係る別のアンテナ装置の平面図である。このアンテナ装置は、第1コイル10、第2コイル20及び第3コイル30を有する。第1コイル10の基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。第3コイル30のコイル導体は、第2コイル20の四隅の内側に第3コイル開口CO31,CO32,CO33,CO34をそれぞれ形成している。第2コイル開口CO21と第3コイル開口CO31,CO32とはコイル開口が重なっているので、それぞれ磁界結合する。ただし、第3コイル開口CO31と第3コイル開口CO32とは巻回方向が逆である。同様に、第2コイル開口CO22と第3コイル開口CO33,CO34とはコイル開口が重なっているので、それぞれ磁界結合する。ただし、第3コイル開口CO33と第3コイル開口CO34とは巻回方向が逆である。そのため、この極性が逆関係の結合度を適宜定めることで、第2コイル20と第3コイル30との不要結合が抑制できる。また、上記逆関係の結合度を適宜定めることで、第1コイル10と第3コイル30の不要結合も抑制できる。
《第32の実施形態》
第32の実施形態では、第1コイル、第2コイル及び第3コイルを有するアンテナ装置の例を示す。
図56は第32の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。このアンテナ装置は、第1コイル10、第2コイル20及び第3コイル30を有する。第1コイル10の基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。第3コイル30は第2コイル20とは重ならない。第3コイル30は第3コイル開口CO3,CO31,CO32を有し、第3コイル30と第2コイル20とは磁界結合するが、第3コイル30の第3コイル開口CO31,CO32は、第2コイル20からより離れた位置に形成されているので、第2コイル20と第3コイル30との不要結合は小さい。
《第33の実施形態》
第33の実施形態では、第1コイル、第2コイル及び第3コイルを有するアンテナ装置の例を示す。
図57は第33の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。このアンテナ装置は、第1コイル10、第2コイル20及び第3コイル30を有する。第1コイル10の基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。第3コイル開口CO31は第2コイル開口CO21の隅の内側に形成されている。同様に、第3コイル開口CO32は第2コイル開口CO22の隅の内側に形成されている。第3コイル開口CO31と第2コイル開口CO21との結合と、第3コイル開口CO32と第2コイル開口CO22との結合とは逆極性である。そのため、この極性が逆関係の結合度を適宜定めることで、第2コイル20と第3コイル30との不要結合が抑制できる。
本実施形態では、第3コイル開口は第1コイル開口CO1と重ならないので、第1コイル10と第3コイル30の不要結合は小さい。
《第34の実施形態》
第34の実施形態では、第1コイル、第2コイル及び第3コイルを有するアンテナ装置において、各コイルの形状及び配置についての幾つかの例を示す。
図58(A)、図58(B)、図58(C)、図58(D)、図58(E)は、第34の実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。いずれのアンテナ装置も、第1コイル10、第2コイル20及び第3コイル30を有する。これらの図において、いずれのコイルも概略形状を表している。各コイルの基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。
図58(A)、図58(B)、図58(C)、図58(D)、図58(E)に示す例では、周回ループの大きな第3コイル30と、それより周回ループが小さな第2コイル20を備える例であるが、この第3コイル30と第2コイル20とは逆の関係であっても(入れ替えても)よい。
図59(A)、図59(B)、図59(C)、図59(D)は、第34の実施形態に係る別のアンテナ装置の平面図である。いずれのアンテナ装置も、第1コイル10、第2コイル20及び第3コイル30を有する。これらの図において、いずれのコイルも概略形状を表している。各コイルの基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。
図59(A)、図59(B)、図59(C)、図59(D)に示す例では、周回ループの大きさが同程度の第2コイル20及び第3コイル30を備える例であるが、この第3コイル30と第2コイル20とは逆の関係であっても(入れ替えても)よい。
図60(A)、図60(B)は、第34の実施形態に係る別のアンテナ装置の平面図である。いずれのアンテナ装置も、第1コイル10、第2コイル20及び第3コイル30を有する。これらの図において、いずれのコイルも概略形状を表している。各コイルの基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。
図60(A)、図60(B)に示す例では、概略8の字状又は∞状のパターンである第3コイル30と、単一ループ形状の第2コイル20を備える例であるが、この第3コイル30と第2コイル20とは逆の関係であっても(入れ替えても)よい。
図61(A)、図61(B)、図61(C)は、第34の実施形態に係る別のアンテナ装置の平面図である。いずれのアンテナ装置も、第1コイル10、第2コイル20及び第3コイル30を有する。これらの図において、いずれのコイルも概略形状を表している。各コイルの基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。
図61(A)、図61(B)、図61(C)に示す例では、概略8の字状又は∞状のパターンである第2コイル20及び第3コイル30を備える例であるが、この第3コイル30と第2コイル20とは逆の関係であっても(入れ替えても)よい。
図62(A)、図62(B)は、第34の実施形態に係る別のアンテナ装置の平面図である。いずれのアンテナ装置も、第1コイル10、第2コイル20及び第3コイル30を有する。これらの図において、いずれのコイルも概略形状を表している。各コイルの基本的な構成はこれまでに示したものと同様である。
図62(A)に示す例では、第2コイル20のコイル開口と第3コイル30のコイル開口とが一部重なっている。図62(B)に示す例では、第2コイル20のコイル開口と第3コイル30のコイル開口とは重なっていない。この第3コイル30と第2コイル20とは逆の関係であっても(入れ替えても)よい。第2コイル20のコイル開口と第3コイル30のコイル開口とが一部重なっていれば、アンテナ装置を小型化でき、第2コイル20のコイル開口と第3コイル30のコイル開口とが重なっていなければ、相互の磁界結合を抑えられる。
なお、以上に示した各実施形態では、第1コイルをワイヤレス給電に使用し、第2コイルを近距離通信に使用する例を示したが、逆に、第2コイルをワイヤレス給電に使用し、第1コイルを近距離通信に使用することも可能である。
また、以上に示した各実施形態では、第1コイルおよび第2コイルの概形が円形状、矩形状、半円状の例を示したが、第1コイルおよび第2コイルの概形はこれらに限定されない。
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形及び変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。
CC,CC1,CC2…通信寄与部
CO1…第1コイル開口
CO2,CO21,CO22,CO23,CO24,CO25,CO26…第2コイル開口
CO3,CO31,CO32,CO33,CO34…第3コイル開口
E12A,E12B,E21A,E21B,E22A,E22B,E23A,E23B,E24A,E24B,E25A,E25B,E26A,E26B…電極
H…開口
NC…通信非寄与部
S1…第1面
S2…第2面
SLA,SLB,SLC…領域
SLP1,SLP1-A,SLP1-B…第1単層部
SLP2,SLP2-A,SLP2-B…第2単層部
SLP3,SLP3-A,SLP3-B…第3単層部
SLP4,SLP4-A,SLP4-B…第4単層部
T11,T12…第1コイル端子
T21,T22…第2コイル端子
T31,T32…第3コイル端子
V1~V6…ビア導体形成領域
1…基材
4…バッテリー
5…回路基板
6,7…カバーレイ
8…銅箔
9…グラファイトシート
10…第1コイル
11,12,13…第1コイル導体
20…第2コイル
21~29…第2コイル導体
30…第3コイル
31~39…第3コイル導体
41…第1磁性体
42…第2磁性体
50…ガード電極
51…補強用電極
52…内部金属フレーム
52AP…開口
101,102,103A,103B,104~106,107A,107B,108,109A,109B,109C,109D,110,111,112,114A,114B,118…アンテナ装置
201A,201B,202A,202B…電子機器

Claims (15)

  1. 互いに反対面を構成する第1面及び第2面を有する基材と、
    前記基材に形成され、コイル開口を形成する第1コイル導体を有する、第1コイルと、
    前記基材に形成され、コイル開口を形成する第2コイル導体を有する、第2コイルと、を備え、
    前記基材に対する平面視で、前記第1コイルの一部は前記第2コイル導体が形成するコイル開口に重なり、
    前記基材に対する平面視で、前記第2コイルの一部は前記第1コイル導体が形成するコイル開口に重なり、
    前記第1コイル導体は前記第1面及び前記第2面に形成され、
    前記第1コイルは、前記第1面に形成されている前記第1コイル導体と前記第2面に形成されている前記第1コイル導体とが、前記基材に対する平面視で互いに重なる部分を有し、
    前記第1コイルは、前記第1面に形成されている前記第1コイル導体と前記第2面に形成されている前記第1コイル導体とが、前記基材に対する平面視で互いに重ならず、前記第1コイル導体が前記基材の前記第1面にのみ形成されている第1単層部及び第2単層部を有し、
    前記基材に対する平面視で、前記第2コイル導体が前記第1コイル導体と交差する箇所は、前記第2面のうち、前記第1単層部に対向する箇所及び前記第2単層部に対向する箇所である、
    アンテナ装置。
  2. 前記第1コイルは、前記第2面のうち、前記第1単層部又は前記第2単層部に対向する箇所に、前記第1コイルの内周端から前記第1コイルの外方へ延びる引き出し導体を備える、
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第2コイル導体の一部は前記基材の端縁に沿って配置されている、
    請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記第2コイル導体が形成するコイル開口は複数であり、前記複数のコイル開口は、発生する磁束が互いに逆極性であるコイル開口を含む、
    請求項1から3のいずれかに記載のアンテナ装置。
  5. 前記第2コイル導体は、前記第1コイル導体が形成するコイル開口に重なる部分における線幅が、他の部分における線幅より太い、
    請求項4に記載のアンテナ装置。
  6. 前記第2コイル導体が形成するコイル開口のうち、前記逆極性の関係にあるコイル開口の大きさが互いに異なる、
    請求項4に記載のアンテナ装置。
  7. 前記第1コイルは、前記第1コイル導体が前記基材の前記第1面にのみ形成されている、第3単層部及び第4単層部を有し、
    前記第2コイル導体の一部は、前記第2面のうち、前記第3単層部に対向する箇所及び前記第4単層部に対向する箇所で、前記第1コイル導体と交差する、
    請求項4に記載のアンテナ装置。
  8. 前記基材に形成され、コイル開口を形成する第3コイル導体を有する第3コイル、を備え、
    前記第3コイル導体が形成するコイル開口は複数であり、当該複数のコイル開口は、発生する磁束が互いに逆極性であるコイル開口を含み、
    前記基材に対する平面視で、前記第3コイルの一部は前記第1コイルが形成するコイル開口及び前記第2コイルが形成するコイル開口に重なる、
    請求項1から7のいずれかに記載のアンテナ装置。
  9. 前記基材に対向して配置され、前記基材の平面視で、前記第1コイル導体及び前記第2コイル導体に重なる第1磁性体を備える、
    請求項1から8のいずれかに記載のアンテナ装置。
  10. 前記基材の平面視で、前記第2コイルの一部は前記第1磁性体に重ならない、
    請求項9に記載のアンテナ装置。
  11. 前記基材の平面視で前記第1磁性体に重ならない前記第2コイルの一部は前記第1コイル導体が形成するコイル開口内に位置する、
    請求項10に記載のアンテナ装置。
  12. 前記基材の平面視で、前記第2コイル導体に重なる第2磁性体を備える、
    請求項9から11のいずれかに記載のアンテナ装置。
  13. 前記第1磁性体は前記第2磁性体に重ならない形状を有する、
    請求項12に記載のアンテナ装置。
  14. アンテナ装置、前記アンテナ装置に接続される第1システム用回路及び第2システム用回路を備える電子機器において、
    前記アンテナ装置は、
    互いに反対面を構成する第1面及び第2面を有する基材と、
    前記基材に形成され、コイル開口を形成する第1コイル導体を有する、第1コイルと、
    前記基材に形成され、コイル開口を形成する第2コイル導体を有する、第2コイルと、を備え、
    前記基材に対する平面視で、前記第1コイルの一部は前記第2コイル導体が形成するコイル開口に重なり、
    前記基材に対する平面視で、前記第2コイルの一部は前記第1コイル導体が形成するコイル開口に重なり、
    前記第1コイル導体は前記第1面及び前記第2面に形成され、
    前記第1コイルは、前記第1面に形成されている前記第1コイル導体と前記第2面に形成されている前記第1コイル導体とが、前記基材に対する平面視で互いに重なる部分を有し、
    前記第1コイルは、前記第1面に形成されている前記第1コイル導体と前記第2面に形成されている前記第1コイル導体とが、前記基材に対する平面視で互いに重ならず、前記第1コイル導体が前記基材の前記第1面にのみ形成されている第1単層部及び第2単層部を有し、
    前記基材に対する平面視で、前記第2コイル導体が前記第1コイル導体と交差する箇所は、前記第2面のうち、前記第1単層部に対向する箇所及び前記第2単層部に対向する箇所である、
    電子機器。
  15. 前記電子機器の外形状は短手方向を有し、
    前記第2コイル導体が形成する複数のコイル開口のうち、発生する磁束が互いに逆極性のコイル開口のそれぞれの重心は、前記電子機器の領域を前記短手方向に3等分したうちの中央の領域にある、
    請求項14に記載の電子機器。
JP2021545562A 2019-09-10 2020-09-09 アンテナ装置及び電子機器 Active JP7060168B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019164548 2019-09-10
JP2019164548 2019-09-10
JP2020008158 2020-01-22
JP2020008158 2020-01-22
PCT/JP2020/034075 WO2021049517A1 (ja) 2019-09-10 2020-09-09 アンテナ装置及び電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2021049517A1 JPWO2021049517A1 (ja) 2021-03-18
JP7060168B2 true JP7060168B2 (ja) 2022-04-26

Family

ID=74865706

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021545562A Active JP7060168B2 (ja) 2019-09-10 2020-09-09 アンテナ装置及び電子機器

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20220190478A1 (ja)
JP (1) JP7060168B2 (ja)
WO (1) WO2021049517A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113258286B (zh) * 2021-04-19 2023-01-03 荣耀终端有限公司 一种电子设备
US20230009962A1 (en) * 2021-07-07 2023-01-12 Google Llc NFC Antenna Structure for Radiation Enhancement
WO2023283509A1 (en) * 2021-07-07 2023-01-12 Google Llc Nfc antenna structure for radiation enhancement

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013138404A (ja) 2011-11-29 2013-07-11 Panasonic Corp 伝送コイル及び携帯無線端末
EP3147996A1 (en) 2015-09-25 2017-03-29 Johnson Electric S.A. Multi-frequency antenna module
WO2017094466A1 (ja) 2015-11-30 2017-06-08 株式会社村田製作所 アンテナ装置および電子機器
WO2017119215A1 (ja) 2016-01-07 2017-07-13 株式会社村田製作所 複合アンテナおよび電子機器
WO2019163675A1 (ja) 2018-02-21 2019-08-29 株式会社村田製作所 アンテナ装置及び電子機器
JP6583599B1 (ja) 2018-03-12 2019-10-02 株式会社村田製作所 アンテナ装置、通信システム、及び電子機器

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3528367B2 (ja) * 1995-09-30 2004-05-17 ソニーケミカル株式会社 リーダ・ライタ用アンテナ
WO2017094355A1 (ja) * 2015-12-03 2017-06-08 株式会社村田製作所 アンテナ装置および電子機器

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013138404A (ja) 2011-11-29 2013-07-11 Panasonic Corp 伝送コイル及び携帯無線端末
EP3147996A1 (en) 2015-09-25 2017-03-29 Johnson Electric S.A. Multi-frequency antenna module
WO2017094466A1 (ja) 2015-11-30 2017-06-08 株式会社村田製作所 アンテナ装置および電子機器
WO2017119215A1 (ja) 2016-01-07 2017-07-13 株式会社村田製作所 複合アンテナおよび電子機器
WO2019163675A1 (ja) 2018-02-21 2019-08-29 株式会社村田製作所 アンテナ装置及び電子機器
JP6583599B1 (ja) 2018-03-12 2019-10-02 株式会社村田製作所 アンテナ装置、通信システム、及び電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
WO2021049517A1 (ja) 2021-03-18
US20220190478A1 (en) 2022-06-16
JPWO2021049517A1 (ja) 2021-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10033104B2 (en) Antenna device and wireless communication device
JP5928640B2 (ja) アンテナ装置および無線通信装置
JP6168198B2 (ja) アンテナ装置および通信端末装置
JP7060168B2 (ja) アンテナ装置及び電子機器
US9627762B2 (en) Antenna device, communication terminal device, and communication terminal device cover
JP6311833B2 (ja) アンテナ装置
JP2010245776A (ja) アンテナ
US20190386389A1 (en) Antenna device, communication system, and electronic apparatus
US20200203831A1 (en) Antenna device and electronic apparatus
US10270156B2 (en) Antenna device and electronic apparatus
JP2015211421A (ja) アンテナ装置
JP6172407B2 (ja) アンテナ装置、カード型情報媒体および通信端末装置
JP6213688B2 (ja) アンテナ装置および電子機器
JP2011249936A (ja) 近接型アンテナ及び無線通信機器
JP6701948B2 (ja) アンテナ装置および電子機器
JP6981334B2 (ja) 複合アンテナ装置及び電子機器
JP6566184B1 (ja) アンテナ装置および電子機器
JP4807463B2 (ja) アンテナ装置
JP2021048530A (ja) コイルアンテナ、アンテナ装置及び電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220207

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20220207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220328

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7060168

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150