JP7059810B2 - 表面被覆部材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面被覆部材及びその製造方法に関する。
従来、種々の技術分野において、鉄基材と、鉄とは異なる金属を含み、鉄基材の表面を被覆する被覆材とを備えた表面被覆部材が使用されている。被覆材は、その材質に応じて、例えば熱や腐食性物質、摺動に対する耐久性を高める、摩擦を低減する等の機能を表面被覆部材に付与することができる。
例えば、特許文献1には、鉄系金属材料と、この鉄系金属材料の表面に形成されている酸化物層とを有し、酸化物層が、Zr、TiおよびHfからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属(A)とFeとを酸化物として含んでいる金属材料が記載されている。酸化物層は、塗布又は電析により鉄系金属材料の表面に金属(A)の酸化物またはその前駆体の皮膜を形成した後、当該皮膜を加熱することにより形成されている。このようにして形成された酸化物層は、金属(A)の酸化物を含む上層と、鉄酸化物を含む下層との2層構造を有している。
特開2009-203519号公報
しかし、特許文献1の金属材料は、湿式法によって金属(A)酸化物またはその前駆体の皮膜を形成しているため、当該皮膜の厚みのバラつきが大きくなりやすい。また、金属(A)酸化物またはその前駆体の厚みのバラつきが大きくなることにより、酸化物層の厚みのバラつきの増大を招くおそれがある。
また、例えば内燃機関におけるインジェクタのノズルボデー等の車両用部品に特許文献1の技術を適用する場合、鉄系金属材料と酸化物層との密着性を高くする必要がある。特許文献1においては、金属(A)酸化物またはその前駆体の皮膜を加熱して鉄系金属材料中のFeを酸化物層全体に拡散させることにより、鉄系金属材料と酸化物層との密着性の向上を図っている。しかし、鉄系金属材料からFeが拡散すると、鉄系金属材料の体積が減少する。そのため、Feの拡散量が過度に多くなると、酸化物層と鉄系金属材料との間にボイドが形成され、酸化物層が鉄系金属材料から剥離しやすくなるおそれがある。
また、本発明者らが詳細に検討を行ったところ、鉄系金属材料の表面に酸化物層としてのTiO2(つまり、酸化チタン(IV))及びHfO2(つまり、酸化ハフニウム(IV))を直接形成した場合には、酸化物層が鉄系金属材料から剥離しやすく、車両用部品に要求される密着性を満足しないことが判明した。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、被覆材の厚みのバラつきが小さく、被覆材と鉄基材との密着性に優れた表面被覆部材及びその製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、鉄基材(2、202、203)と、
酸化数が+3である金属原子(但し、鉄原子を除く)と酸素原子とを含み、前記鉄基材の表面を覆う被覆材(4)と、
前記鉄基材と前記被覆材との間に介在する混合層(3)と、を有しており、
前記混合層は、
鉄原子と、前記金属原子と、酸素原子とを含み、
前記鉄原子と前記金属原子との合計に対する前記金属原子の比率が25原子%以上であり、
2nm以上10nm未満の厚みを有している、表面被覆部材(1、102、103)にある。
本発明の他の態様は、前記の態様の表面被覆部材の製造方法であって、
前記鉄基材にpH14以上のアルカリを1.5~30分間接触させて前記鉄基材の表面に存在する自然酸化膜を改質するアルカリ処理工程と、
原子層堆積法により前記鉄基材上に前記被覆材を形成するALD工程と、
を有する、表面被覆部材の製造方法にある。
前記表面被覆部材は、鉄基材上に、酸化数+3の金属原子(但し、Feを除く)と酸素原子とを含む被覆材を有している。このように、鉄基材上に前記特定の金属原子を含む被覆材を設けることにより、前記特定の組成及び厚みを備えた混合層を容易に形成することができる。また、混合層の厚みを前記特定の範囲とすることにより、鉄基材から被覆材へ拡散する鉄原子の量及び被覆材から鉄基材へ拡散する金属原子の量をより低減することができる。そのため、鉄基材と被覆材との間へのボイドの形成を抑制することができる。
これらの結果、前記表面被覆部材によれば、混合層を有しない場合に比べて鉄基材と被覆材との密着性を向上し、鉄基材からの被覆材の剥離を抑制することができる。
前記表面被覆部材は、前記の態様の製造方法によって作製することができる。前記の態様の製造方法は、アルカリ処理工程において鉄基材にpH14以上のアルカリを2~10分間接触させることにより、鉄基材の表面に存在する自然酸化膜を改質する。その後、ALD工程において自然酸化膜上に被覆材を形成することにより、鉄原子を被覆材へ拡散させるとともに、被覆材に含まれる金属原子を鉄基材へ拡散させることができる。その結果、鉄基材と被覆材との間に前記特定の組成及び厚みを有する混合層を形成し、前記表面被覆部材を得ることができる。
前記製造方法において、鉄原子と金属原子とが拡散する理由としては、例えば、以下のような理由を推測することができる。アルカリ処理工程において鉄基材にアルカリを接触させると、鉄基材の表面に存在する自然酸化膜から一部の鉄原子が脱落し、自然酸化膜中に原子空孔が形成されると考えられる。この状態の自然酸化膜上に前記特定の被覆材を形成すると、自然酸化膜と被覆材との界面において、自然酸化膜に含まれる鉄原子と、被覆材に含まれる金属原子と、酸素原子とが接触する。
鉄原子及び前記金属原子は、酸素原子と結合した状態において酸化数+3の状態をとることができるため、自然酸化膜中に存在する原子空孔に前記金属原子が容易に進入することができると考えられる。また、金属原子が自然酸化膜へ拡散すると、被覆材中に原子空孔が形成される。自然酸化膜中の鉄原子や鉄基材中の鉄原子は、この被覆材中の原子空孔に容易に進入することができると考えられる。以上の理由により、鉄基材と被覆材との界面において、鉄原子と前記金属原子とが容易に拡散することができると推測される。
また、前記製造方法は、被覆材の形成を乾式法、つまり、液体を用いない処理によって行うため、湿式法を用いる従来の方法に比べて被覆材の厚みのバラつきを低減することができる。
以上のごとく、上記の態様によれば、被覆材の厚みのバラつきが小さく、被覆材と鉄基材との密着性に優れた表面被覆部材及びその製造方法を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、実施形態1における表面被覆部材の要部を示す一部断面図である。 図2は、実施形態2における第2被覆材を備えた表面被覆部材の要部を示す一部断面図である。 図3は、実施形態3における表面被覆部材としてのノズルボデーの要部を示す断面図である。 図4は、図3における貫通孔の拡大図である。 図5は、実験例1における試験体A2のTEM像である。 図6は、実験例1における試験体A5のFe2pナロースペクトルを示す説明図である。
(実施形態1)
前記表面被覆部材及びその製造方法に係る実施形態について、図1を参照して説明する。本形態の表面被覆部材1は、図1に示すように、鉄基材2と、鉄基材2の表面を覆う被覆材4と、鉄基材2と被覆材4との間に介在する混合層3と、を有している。被覆材4には、酸化数が+3である金属原子(但し、鉄原子を除く)と酸素原子とが含まれている。混合層3には、鉄原子と、金属原子と、酸素原子とが含まれており、鉄原子と前記金属原子との合計に対する前記金属原子の比率は25原子%以上である。また、混合層3の厚みは2nm以上10nm未満である。
なお、混合層3の厚みは、表面被覆部材1の断面のTEM像、つまり透過型電子顕微鏡により取得された顕微鏡像において計測した値とする。鉄基材2と混合層3との境界及び混合層3と被覆材4との境界は、EDX分析、つまりエネルギー分散型分光分析によるTEM像の元素マッピングの結果から決定することができる。また、鉄基材2と混合層3との境界及び混合層3と被覆材4との境界は、不明瞭である場合がある。そのため、図1においては、鉄基材2と混合層3との境界及び混合層3と被覆材4との境界を破線により示した。
本形態の表面被覆部材1の製造方法は、アルカリ処理工程及びALD工程を有している。アルカリ処理工程では、鉄基材2にpH14以上のアルカリを1.5~30分間接触させることにより、鉄基材2の表面に存在する自然酸化膜を改質する。ALD工程では、原子層堆積法により自然酸化膜上に被覆材4を形成する。
本形態の表面被覆部材1の構成をより詳細に説明する。
表面被覆部材1における鉄基材2は、純鉄または鉄合金から構成されている。鉄基材2としては、これらの材質のうち、純鉄及び鉄合金(但し、ステンレス鋼を除く)を採用することが好ましい。これらの金属の表面には、比較的脆い自然酸化膜が形成されやすい。このような自然酸化膜上に従来の方法によって皮膜を形成しても、自然酸化膜が剥離の起点となり、鉄基材2から皮膜が剥離しやすいという問題がある。
これに対し、本形態においては、アルカリ処理工程において自然酸化膜を改質することにより、その後のALD工程において自然酸化膜内に被覆材4を構成する金属元素を進入させて混合層3を形成することができる。その結果、鉄基材2からの被覆材4の剥離をより効果的に抑制することができる。
鉄基材2の形状は特に限定されることはなく、表面被覆部材1の用途に応じた形状とすることができる。例えば、鉄基材2は、貫通孔、有底孔及び溝のうち1種以上の開口部を有していてもよい。なお、貫通孔とは、鉄基材2を貫通する孔をいい、有底孔とは、鉄基材2を貫通せず、底部を有する孔をいう。
鉄基材2の表面は、被覆材4に覆われている。被覆材4は、表面被覆部材1の一部を覆っていてもよいし、全部を覆っていてもよい。被覆材4は、酸化数が+3である金属原子(但し、鉄原子を除く)と酸素原子とを含んでいる。被覆材4は、その材質に応じて、例えば、表面被覆部材1の潤滑性を向上させる、電気絶縁性を高める、耐腐食性を高めるなどの作用効果を奏することができる。
また、被覆材4は、単に、鉄基材2との密着性を向上させる機能のみを有していてもよい。この場合には、被覆材4上に更に別の作用を有する皮膜を形成することにより、被覆材4を介して鉄基材2と前記皮膜との密着性を向上させることができる。
被覆材4に含まれる金属原子としては、例えば、アルミニウム原子及びコバルト原子のうち1種または2種を採用することができる。被覆材4に含まれる金属原子はアルミニウム原子であることが好ましい。この場合には、ALD工程において被覆材4を形成する際に、鉄基材2から被覆材4への鉄原子の拡散と、被覆材4から鉄基材2へのアルミニウム原子の拡散とが起こりやすい。そのため、ALD工程の後に、鉄基材2と被覆材4との間に確実に混合層3を形成し、鉄基材2と被覆材4との密着性をより向上させることができる。
また、この場合には、ALD工程において、鉄基材2の温度を比較的低い温度に保った状態で混合層3を形成することができる。このように、ALD工程における鉄基材2の温度を比較的低くすることにより、熱による鉄基材2の変形を抑制することができる。その結果、最終的に得られる表面被覆部材1の寸法精度をより高め、所望の形状に近づけることができる。
被覆材4には、前記金属原子及び酸素原子に加えて、更に、窒素原子が含まれていてもよい。
鉄基材2と被覆材4との間には混合層3が介在している。混合層3の厚みは2nm以上10nm未満である。鉄基材2と被覆材4との密着性をより向上させる観点からは、混合層3の厚みを2nm以上8nm以下とすることが好ましく、3nm以上5nm以下とすることがより好ましい。混合層3の厚みが2nm未満の場合には、混合層3による密着性向上の効果が低下し、鉄基材2から被覆材4が剥離しやすくなるおそれがある。混合層3の厚みが10nm以上の場合には、混合層3と被覆材4との間にボイドが形成されやすくなり、鉄基材2と被覆材4との密着性の低下を招くおそれがある。
混合層3中には、鉄原子、被覆材4に含まれる金属原子及び酸素原子が含まれている。
混合層3における、鉄原子と前記金属原子との合計に対する前記金属原子の比率は25原子%以上である。混合層3中の前記金属原子の比率を前記特定の範囲とすることにより、鉄基材2と被覆材4との密着性を向上させることができる。鉄基材2と被覆材4との密着性をより向上させる観点からは、鉄原子と金属原子と酸素原子の合計との合計に対する金属原子の比率は30原子%以上であることがより好ましい。
混合層3は、前記特定の範囲の組成を有する単一の層からなる単層構造を有していてもよいし、前記特定の範囲の組成のうち互いに異なる組成を備えた2層以上の層からなる積層構造を有していてもよい。また、混合層3の組成は、前記特定の範囲内において、鉄基材2側から被覆材4側へ向かって深さ方向に連続的に変化していてもよい。
混合層3中の鉄原子は、酸素と結合し、FeO(つまり、酸化数+2の状態)またはFe23(つまり、酸化数+3の状態)のいずれかの状態で存在していると考えられる。混合層3中の鉄原子は、Fe34として存在していてもよい。この場合には、鉄基材2と被覆材4との密着性をより向上させることができる。
次に、本形態の表面被覆部材1の製造方法をより詳細に説明する。
本形態の製造方法では、前記の鉄基材2に必要に応じて洗浄や脱脂処理等の前処理を施した後、鉄基材2にアルカリ処理工程を実施する。アルカリ処理工程において、鉄基材2にpH14以上のアルカリを1.5~30分間接触させることにより、鉄基材2の表面に存在する自然酸化膜を改質することができる。その結果、後に行うALD工程において、被覆材4中の金属元素を自然酸化膜に容易に拡散させることができる。
アルカリのpHが14未満の場合、または、アルカリとの接触時間が1.5分未満の場合には、自然酸化膜の改質が不十分となり、鉄基材2と被覆材4との密着性の低下を招くおそれがある。また、鉄基材2とアルカリとの接触時間が30分を超える場合には、後に行うALD工程において、鉄基材2中の鉄原子及び被覆材4中の金属元素が過剰に拡散しやすくなる。その結果、混合層3の厚みが過度に厚くなり、鉄基材2と被覆材4との密着性の低下を招くおそれがある。
これらの問題を確実に回避し、鉄基材2と被覆材4との密着性を向上させる観点からは、アルカリとの接触時間を2~20分とすることが好ましく、2~10分とすることがより好ましい。
アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液及び水酸化テトラメチルアンモニウムのメタノール溶液等を使用することができる。また、アルカリの温度は、例えば、80~90℃とすることができる。
アルカリ処理工程を行った後、原子層堆積法により鉄基材2上に被覆材4を形成するALD工程を行う。本形態の製造方法においては、ALD工程において鉄基材2上に被覆材4を堆積させる際に、鉄基材2に含まれる鉄原子を被覆材4へ拡散させるとともに、被覆材4に含まれる金属原子を鉄基材2へ拡散させることができる。このように、鉄基材2中の鉄原子と被覆材4中の金属原子が相互に拡散することにより、鉄基材2と被覆材4との間に、鉄原子と、金属原子と、酸素原子とを含む混合層3を自然に形成することができる。
ここで、原子層堆積法とは、被処理物の表面に被覆材4の前駆体を含む原料ガスを接触させて前駆体を被処理物の表面に吸着させるステップと、被処理物の表面に吸着した前駆体を表面上で反応させるステップとを交互に繰り返す手法をいう。被処理物の表面において前駆体を反応させることにより、被処理物の表面に層状の被覆材4を形成することができる。ALD工程においては、被覆材4の厚みが所望の厚みとなるまで上記のステップを交互に繰り返せばよい。
ALD工程において使用する前駆体は、被覆材4の材質に応じて適宜選択することができる。例えば、Al23(つまり、アルミナ)、Co23(つまり、酸化コバルト(III))及びCo34(つまり、四酸化三コバルト)などの金属酸化物を被覆材4とする場合には、前駆体として、これらの金属原子を含む揮発性有機金属化合物を使用することができる。前駆体としての揮発性有機金属化合物を酸化物皮膜または被覆材4の表面に吸着させた後、この前駆体を酸素ガスや水蒸気等の反応ガスと反応させることにより、金属酸化物を層状に堆積させることができる。
ALD工程においては、被覆材4を堆積させるために、必要に応じて鉄基材2を加熱してもよい。ALD工程における鉄基材2の温度は、300℃以下であることが好ましい。ALD工程における加熱温度を前記特定の範囲とすることにより、加熱による鉄基材2の変形を抑制することができる。その結果、最終的に得られる表面被覆部材1の寸法精度をより高め、所望の形状に近づけることができる。
ALD工程における前駆体や反応ガスの圧力は、混合層3及び被覆材4を形成しようとする表面全体がこれらのガスと接触するように設定すればよい。
本形態の表面被覆部材1は、鉄基材2と被覆材4との間に前記特定の組成及び厚みを備えた混合層3を有している。そのため、混合層3を有しない場合に比べて鉄基材2と被覆材4との密着性を向上させるとともに鉄基材2と混合層3との間へのボイドの形成を抑制することができる。その結果、鉄基材2からの被覆材4の剥離を抑制することができる。
また、本形態の製造方法では、アルカリ処理工程において鉄基材2の表面に存在する自然酸化膜を改質した後、ALD工程において自然酸化膜上に被覆材4を形成している。このように、鉄基材2に対してアルカリ処理工程及びALD工程を順次行うことにより、ALD工程において、鉄基材2に含まれる鉄原子を被覆材4へ拡散させるとともに、被覆材4に含まれる金属原子を鉄基材2へ拡散させることができる。その結果、鉄基材2と被覆材4との間に前記特定の組成及び厚みを有する混合層3を形成し、表面被覆部材1を得ることができる。
また、本形態の製造方法は、被覆材4の形成を乾式法、つまり、液体を用いない処理によって行うため、湿式法を用いる従来の方法に比べて被覆材4の厚みのバラつきを低減することができる。
(実施形態2)
本形態は、被覆材4の表面を覆う第2被覆材41を備えた表面被覆部材102の例である。なお、本形態以降において用いた符号のうち、既出の形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
図2に示すように、本形態の表面被覆部材102は、鉄基材2と、鉄基材2の表面を覆う被覆材4と、鉄基材2と被覆材4との間に介在する混合層3と、を有している。また、表面被覆部材102は、被覆材4に含まれる金属原子とは異なる第2金属原子を含み、被覆材4の表面を覆う第2被覆材41を有している。
第2被覆材41の厚みは、例えば100~200nmの範囲から適宜選択することができる。第2金属原子としては、例えば、タンタル原子、ハフニウム原子、チタン原子、シリコン原子等を採用することができる。
第2被覆材41は、被覆材4と同様に原子層堆積法によって形成してもよいし、例えばスパッタ法、蒸着法、CVD法、めっき法等の原子層堆積法以外の方法によって形成してもよい。原子層堆積法により第2被覆材41を形成する場合には、例えば、ALD工程において使用した装置を用い、被覆材4を形成する作業と第2被覆材41を形成する作業とを連続して行うことができる。
原子層堆積法以外の方法により第2被覆材41を形成する場合には、被覆材4の形成が完了した後、装置から鉄基材2を一旦取り出し、別の装置を用いて第2被覆材41を形成する作業を行えばよい。その他は実施形態1と同様である。
本形態のように被覆材4の表面上に第2被覆材41を設けることにより、混合層3の存在によって鉄基材2からの被覆材4の剥離を抑制しつつ、第2被覆材41の材質に応じた機能を付与することができる。
例えば、表面被覆部材1の耐酸化性をより向上させようとする場合には、被覆材4の表面上に、Ta25(つまり、酸化タンタル(V))、HfO2(つまり、酸化ハフニウム(IV))、TiO2(つまり、酸化チタン(IV))またはSiO2(つまり、二酸化ケイ素)から構成された第2被覆材41を設ければよい。
被覆材4の表面上にSiO2からなる第2被覆材41を設ける場合には、表面被覆部材1の耐酸化性をより向上させるだけではなく、電気絶縁性をより向上させることもできる。また、表面被覆部材1の硬度をより向上させようとする場合には、被覆材4の表面上に、TiN(つまり、窒化チタン)等から構成された第2被覆材41を設ければよい。
(実施形態3)
本形態は、内燃機関において燃焼室内に燃料を噴射するためのインジェクタのノズルボデー5として構成された表面被覆部材103の例である。
図3に示すように、ノズルボデー5は筒状を呈しており、その先端に開口部11としての貫通孔111を有している。貫通孔111はノズルボデー5を貫通し、ノズルボデー5の先端に開口している。
本形態のノズルボデー5の筒内空間Sに、その長手方向に往復移動するノズルニードル6を配置することにより、インジェクタを構成することができる。インジェクタは、ノズルボデー5の筒内空間Sにおいてノズルニードル6を往復移動させ、貫通孔111の開閉を切り替えることにより燃料の噴射を間欠的に行うことができる。
図3に示すように、ノズルボデー5は、筒状を呈する鉄基材203と、鉄基材203を覆う被覆材4と、鉄基材203と被覆材4との間に介在する混合層3と、被覆材4の表面を覆う第2被覆材41と、を有している。鉄基材203の全面、つまり、図3に示す外部空間に面した外表面21、筒内空間Sに面した内表面22及び図4に示す貫通孔111の内表面112は、混合層3、被覆材4及び第2被覆材41により覆われている。
本形態の鉄基材203は、具体的には、クロムモリブデン鋼等の炭素鋼から構成されている。また、被覆材4はAl23から構成されており、第2被覆材41はTa25またはHfO2から構成されている。なお、便宜上、図3においては混合層3、被覆材4及び第2被覆材41の記載を割愛した。同様に、図4においては、混合層3の記載を割愛するとともに、被覆材4及び第2被覆材41の記載を簡略化した。
本形態の貫通孔111は、図4に示すように、開口端113における内径を開口径D[μm]と表し、深さをL[μm]と表した場合に、D≦200μm、かつ、2≦L/D≦50を満たしている。より具体的には、貫通孔111の開口端113は、内径100μmの円形を呈している。また、貫通孔111の深さは600μmである。
なお、開口部11が有底孔である場合には、貫通孔111と同様に、開口端における有底孔の内径を開口径D[μm]とすることができる。また、開口部11が溝である場合には、溝の幅、つまり、溝の延設方向に対して直角な方向における溝の内寸を開口径D[μm]とすることができる。
本形態のノズルボデー5は、例えば、以下の方法により作製することができる。まず、貫通孔111を備えた鉄基材203に、実施形態2と同様のアルカリ処理工程を実施する。次いで、実施形態1と同様のALD工程を実施し、アルカリ処理工程において改質した自然酸化膜上に被覆材4を形成する。その後、ALD工程において使用した装置内に鉄基材203を配置したまま、当該装置を用いて原子層堆積法により第2被覆材41を形成する。
また、本形態においては、ALD工程及び第2被覆材41の形成作業における前駆体及び反応ガスのそれぞれの圧力を、クヌーセン数が1以上となるように設定すればよい。ここで、クヌーセン数Knは、下記数式(1)によって算出することができる。
Figure 0007059810000001
なお、上記数式(1)における記号の意味は以下の通りである。
Kn:クヌーセン数
[J/K]:ボルツマン定数
T[K]:ガスの温度
σ[m]:ガス分子の直径
P[Pa]:ガスの圧力
D[μm]:開口径
この場合には、前述した前駆体及び反応ガスを、クヌーセン拡散によって貫通孔111内に進入させることができる。その結果、貫通孔111の内表面全体にこれらのガスを接触させ、混合層3、被覆材4及び第2被覆材41を形成することができる。
このように、本形態の製造方法によれば、開口径Dが狭く、かつ深さLが深い開口部11を備えた鉄基材203における開口部11の内表面112に混合層3被覆材4及び第2被覆材41を形成することができる。
また、本形態の製造方法によれば、ALD工程及び第2被覆材41の形成作業において、鉄基材2の温度を300℃以下にすることができる。そのため、表面被覆部材103の製造過程において、熱による鉄基材2の変形を低減することができる。更に、本形態の製造方法は、乾式法により被覆材4を形成しているため、混合層3及び被覆材4の厚みのバラつきを低減することができる。これらの結果、本形態の製造方法によれば、表面被覆部材103の製造過程における開口部11の寸法の変化を低減することができる。
本形態の製造方法は、インジェクタのノズルボデー5の製造方法として好適である。インジェクタにおいては、内燃機関の燃費の向上や排ガスの清浄化を目的として、燃料の噴射量や噴射範囲等を精密に制御することが求められている。燃料の噴射量や噴射範囲等を精密に制御するためには、開口部11としての貫通孔111の寸法精度を高める必要がある。また、インジェクタのノズルボデー5は、腐食性の強い燃焼ガスに晒されるため、高い耐腐食性が求められる。
本形態の製造方法によれば、前述したように、ALD工程における貫通孔111の寸法の変化を低減することができる。更に、本形態の製造方法によれば、貫通孔111の内表面112に混合層3、被覆材4及び第2被覆材41を形成し、耐腐食性を向上させることができる。それ故、本形態の製造方法により作製された表面被覆部材103をインジェクタのノズルボデー5として使用することにより、ノズルボデー5の耐腐食性を向上させるとともに、貫通孔111の寸法精度を高め、内燃機関の燃費を向上させることができる。
(実験例1)
本例は、アルカリ処理工程における処理条件を種々変更して作製された平板状の表面被覆部材を用い、鉄基材2と被覆材4との密着性を評価した例である。本例では、鉄基材2として、クロムモリブデン鋼の板材を準備した。鉄基材2をアセトン中に15分間浸漬して洗浄および脱脂処理を行った後、表1に示す処理条件によりアルカリ処理工程を行った。なお、表1中の「アルカリ種」欄に示した記号の意味は、以下の通りである。
TMAH:水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液
NaOH:水酸化ナトリウム水溶液
KOH:水酸化カリウム水溶液
NH3:アンモニア水
NH4F:フッ化アンモニウム水溶液
その後、原子層堆積法により鉄基材2の自然酸化膜上に被覆材4としてのアルミナを形成した。アルミナの厚みは100nmとした。以上により、表1に示す試験体A1~A13を得た。
また、本例では、試験体A1~A13との比較のため、アルカリ処理工程を省略した以外は試験体A1~A13と同様の条件により作製した試験体A14.を準備した。
このようにして得られた試験体A1~A14の厚み方向の断面をTEMにより観察した。図5に、一例として試験体A2のTEM像を示す。本例においては、いずれの試験体も、図5に例示したように、最も明るく示された鉄基材2と最も暗く示された被覆材4との間に、両者の中間程度の暗さで示された層を有していた。EDX分析により鉄基材2と被覆材4との間に介在する層の組成を分析したところ、いずれの試験体においても、当該層内に鉄原子と、被覆材4から拡散したアルミニウム原子と、酸素原子とが含まれていた。
各試験体における、鉄基材2と被覆材4との間に介在する層の厚み及びEDX分析による組成は表1に示す通りであった。なお、EDX分析を行わなかった試験体については、表1中の「Al/(Fe+Al)」欄に記号「-」を記載した。
Figure 0007059810000002
表1に示すように、試験体A2については、鉄基材2と被覆材4との間に、鉄原子とアルミニウム原子との合計に対するアルミニウム原子の比率が25原子%以上であり、厚みが2nm以上10nm未満である混合層3が形成されていた。試験体A3、A4、A8、A10については、鉄基材2と被覆材4との間に、厚みが2nm以上10nm未満である混合層3が形成されていた。一方、試験体A1、A5~A7、A9、A11~A14については、鉄原子とアルミニウム原子との合計に対するアルミニウム原子の比率、及び、層の厚みの少なくとも一方が前記特定の範囲から外れていた。
試験体A2~A4、A8、A10における混合層3中の鉄原子の酸化数を評価することは、混合層303の厚みが薄すぎるため困難である。そこで、本例では、これらの試験体とアルカリ処理工程におけるアルカリのpHが同一である試験体A5について、鉄基材2と被覆材4との間に介在する層内の鉄原子の酸化数を評価した。
図6に、X線光電子分光法による試験体A5のFe2pナロースペクトルを示す。図6の縦軸は強度であり、横軸は束縛エネルギー(eV)である。また、図6中には、酸化数が0である鉄原子(つまり、金属鉄)、酸化数が+2である鉄原子(つまり、FeO)、酸化数が+3である鉄原子(つまり、Fe23)のそれぞれの化学シフトを破線により表示した。
図6のFe2pナロースペクトルをピーク分離して酸化数が0である鉄原子、酸化数が+2である鉄原子、酸化数が+3である鉄原子の存在比率を算出したところ、酸化数が0である鉄原子の存在比率は0原子%、酸化数が+2である鉄原子の存在比率は33.4%、酸化数が+3である鉄原子の存在比率は66.6%であった。これらの鉄原子の比率は、バルク状態のFe34における酸化数+2の鉄原子の存在比率及び酸化数+3の鉄原子の存在比率と同等の値である。
従って、この結果から、試験体A5における鉄基材2と被覆材4との間に介在する層内の鉄原子は、Fe34として存在していることが理解できる。そして、試験体A5とpHが同じアルカリを用いて作製された試験体A2~A4、A8、A10についても、混合層3内の鉄原子がFe34として存在していると推定することができる。
以上の試験体A1~A14を用いて、以下の方法により鉄基材2と被覆材4との密着性を評価した。まず、各試験体から長方形状の小片を採取した。この小片の被覆材4に接着剤を塗布し、接着剤を介して剛性被着体を接着した。その後、引張試験機を用いて小片と剛性被着体とが互いに離れる方向にせん断力を加え、破断時のせん断力を各試験体の密着力とした。なお、いずれの試験体においても、破断形態は、鉄基材2と被覆材4との界面破壊であった。
各試験体の密着力は、表1に示した通りであった。なお、各試験体の密着力は、試験体A14の密着力を1.0倍としたときの倍率として表記した。密着力の評価においては、試験体A14の3.3倍以上の密着力を有する試験体を、自動車部品用として十分に高い密着性を有するため合格と判定した。また、試験体A14の3.3倍未満の密着力を有する試験体を、自動車部品用としては密着性が低く、鉄基材2から被覆材4が剥離しやすいため不合格と判定した。
表1に示したように、試験体A2、A3、A8、A10は、アルカリ処理工程において、pH14以上のアルカリを1.5~30分間接触させた鉄基材2に被覆材4を形成したため、鉄基材2と被覆材4との間に前記特定の組成及び厚みを有する混合層3を形成することができた。試験体A4は、試験体A2と同様に、アルカリ処理工程における処理条件を前記特定の範囲としたため、鉄基材2と被覆材4との間に前記特定の厚みを有する混合層3を形成することができた。試験体A4の組成は、試験体A2と同様に、鉄原子とアルミニウム原子との合計に対するアルミニウム原子の比率が25原子%以上であると推測することができる。
そして、試験体A2~A4、A8、A10における鉄基材2と被覆材4との密着力は、混合層の組成または厚みが前記特定の範囲から外れた試験体A1、A5~A7、A9、A11~A14に比べて高い値を示した。試験体A2~A4、A8、A10は、自動車部品用として十分な密着性を有しているため、例えばインジェクタのノズルボデー5等の自動車部品に好適である。
以上の結果から、鉄基材2と被覆材4との間に前記特定の組成及び厚みを有する混合層3を設けることにより、被覆材4と鉄基材2との密着性に優れた表面被覆部材を得られることが理解できる。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1、102、103 表面被覆部材
2、202、203 鉄基材
3 混合層
4 被覆材

Claims (11)

  1. 鉄基材(2、202、203)と、
    酸化数が+3である金属原子(但し、鉄原子を除く)と酸素原子とを含み、前記鉄基材の表面を覆う被覆材(4)と、
    前記鉄基材と前記被覆材との間に介在する混合層(3)と、を有しており、
    前記混合層は、
    鉄原子と、前記金属原子と、酸素原子とを含み、
    前記鉄原子と前記金属原子との合計に対する前記金属原子の比率が25原子%以上であり、
    2nm以上10nm未満の厚みを有している、表面被覆部材(1、102、103)。
  2. 前記金属原子はアルミニウム原子である、請求項1に記載の表面被覆部材。
  3. 前記混合層中の前記鉄原子は、Fe34として存在している、請求項1または2に記載の表面被覆部材。
  4. 前記表面被覆部材(102、103)は、前記被覆材に含まれる前記金属原子とは異なる第2金属原子を含み、前記被覆材の表面を覆う第2被覆材(41)を有している、請求項1~3のいずれか1項に記載の表面被覆部材(102、103)。
  5. 前記第2金属原子はタンタル原子、ハフニウム原子、チタン原子及びシリコン原子のうち1種または2種以上である、請求項4に記載の表面被覆部材。
  6. 前記第2被覆材はTa25、HfO2、TiO2またはSiO2のいずれかから構成されている、請求項4または5に記載の表面被覆部材。
  7. 前記鉄基材は炭素鋼から構成されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の表面被覆部材。
  8. 前記鉄基材は、貫通孔、有底孔及び溝のうち1種以上の開口部(11)を有しており、前記開口部の内表面(112)に前記混合層及び前記被覆材が形成されている、請求項1~7のいずれか1項に記載の表面被覆部材(103)。
  9. 前記貫通孔の開口端(113)における内径、前記有底孔の開口端における内径及び前記溝の開口端における幅を前記開口部の開口径D[μm]と表し、前記開口部の深さをL[μm]と表した場合に、D≦200μmであり、かつ、2≦L/D≦50である、請求項8に記載の表面被覆部材。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載の表面被覆部材の製造方法であって、
    前記鉄基材にpH14以上のアルカリを1.5~30分間接触させて前記鉄基材の表面に存在する自然酸化膜を改質するアルカリ処理工程と、
    原子層堆積法により前記鉄基材上に前記被覆材を形成するALD工程と、
    を有する、表面被覆部材の製造方法。
  11. 前記鉄基材の温度が300℃以下となる条件で前記ALD工程を行う、請求項10に記載の表面被覆部材の製造方法。
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