JP7058735B2 - 基板洗浄方法、基板洗浄システムおよび記憶媒体 - Google Patents

基板洗浄方法、基板洗浄システムおよび記憶媒体 Download PDF

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Description

本開示は、基板洗浄方法、基板洗浄システムおよび記憶媒体に関する。
従来、シリコンウェハや化合物半導体ウェハ等の基板に付着したパーティクルの除去を行う技術が知られている。
たとえば、特許文献1には、基板の表面に処理膜を形成し、この処理膜を「膜」の状態で剥離させることで、基板上のパーティクルを処理膜とともに除去する基板洗浄方法が開示されている。
特開2015-119164号公報
本開示は、基板の表面に処理膜を形成し、この処理膜を「膜」の状態で剥離させることで、基板上のパーティクルを処理膜とともに除去する技術において、基板の乾燥処理時におけるパターン倒壊を抑制することができる技術を提供する。
本開示の一態様による基板洗浄方法は、成膜処理液供給工程と、剥離処理液供給工程と、疎水化液供給工程とを含む。成膜処理液供給工程は、揮発成分を含み基板上に膜を形成するための成膜処理液を基板へ供給する。剥離処理液供給工程は、揮発成分が揮発することによって成膜処理液が基板上で固化または硬化してなる処理膜に対して処理膜を基板から剥離させる剥離処理液を供給する。疎水化液供給工程は、剥離処理液が供給された後の基板に対し、基板を疎水化させる疎水化液を供給する。
本開示によれば、基板の表面に処理膜を形成し、この処理膜を「膜」の状態で剥離させることで、基板上のパーティクルを処理膜とともに除去する技術において、基板の乾燥処理時におけるパターン倒壊を抑制することができる。
図1Aは、第1実施形態に係る基板洗浄方法の説明図である。 図1Bは、第1実施形態に係る基板洗浄方法の説明図である。 図1Cは、第1実施形態に係る基板洗浄方法の説明図である。 図1Dは、第1実施形態に係る基板洗浄方法の説明図である。 図1Eは、第1実施形態に係る基板洗浄方法の説明図である。 図2は、第1実施形態に係る基板洗浄システムの構成を示す模式図である。 図3は、第1実施形態に係る基板洗浄装置の構成を示す模式図である。 図4は、第1実施形態に係る基板洗浄処理の手順を示すフローチャートである。 図5は、第1実施形態に係る基板洗浄処理の説明図である。 図6は、第2実施形態に係る基板洗浄装置の構成を示す模式図である。 図7は、第2実施形態に係る基板洗浄処理の説明図である。 図8は、第3実施形態に係る基板洗浄処理の手順を示すフローチャートである。
以下に、本開示による基板洗浄方法、基板洗浄システムおよび記憶媒体を実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示による基板洗浄方法、基板洗浄システムおよび記憶媒体が限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
基板に付着したパーティクルを除去する技術として、基板の表面に処理膜を形成し、この処理膜を「膜」の状態で剥離させることで、基板上のパーティクルを処理膜とともに除去する技術が知られている。
近年、基板上に形成されるパターンの微細化に伴い、たとえばトレンチ素子分離構造におけるトレンチや、ライン・スペース・パターンにおけるスペースのアスペクト比が大きくなる傾向にある。これらのアスペクト比が大きくなるほど、基板の乾燥処理時において、パターン間に残存する処理液の表面張力によるパターン倒壊が生じ易くなる。そこで、基板の乾燥処理時におけるパターン倒壊を抑制することができる技術の提供が期待されている。
(第1実施形態)
[基板洗浄方法の概要]
まず、第1実施形態に係る基板洗浄方法の概要について図1A~図1Eを用いて説明する。図1A~図1Eは、第1実施形態に係る基板洗浄方法の説明図である。
図1Aに示すように、第1実施形態に係る基板洗浄方法は、シリコンウェハや化合物半導体ウェハ等の基板(以下、「ウェハW」と記載する)におけるパターンPまたはパターンPの形成面に付着したパーティクルRを除去する。
第1実施形態に係る基板処理方法では、ウェハWにおけるパターンPの形成面(以下、「パターン形成面」と記載する)に対し、揮発成分を含みウェハW上に膜を形成するための処理液(以下、「成膜処理液L1」と記載する)を供給する。
ここで、ウェハWのパターン形成面は、たとえば親水性の膜(図示せず)で覆われることにより、あるいは、オゾン水などを用いた親水化処理が施されることにより、親水性を有している。
ウェハWのパターン形成面に供給された成膜処理液L1は、揮発成分の揮発による体積収縮を起こしながら固化または硬化して処理膜Fとなる(図1B参照)。これにより、ウェハW上に形成されたパターンPやパターンPに付着したパーティクルRがこの処理膜Fに覆われた状態となる。なお、ここでいう「固化」とは、固体化することを意味し、「硬化」とは、分子同士が連結して高分子化すること(たとえば架橋や重合等)を意味する。
つづいて、図1Bに示すように、ウェハW上の処理膜Fに対して剥離処理液L2が供給される。剥離処理液L2は、前述の処理膜FをウェハWから剥離させる処理液である。
具体的には、剥離処理液L2は親水性の処理液であり、処理膜F上に供給された後、処理膜F中に浸透していきウェハWの界面に到達する。ウェハWの界面であるパターン形成面は親水性を有しているため、パターン形成面に到達した剥離処理液L2は、パターン形成面に浸透する。
ウェハWと処理膜Fとの間に剥離処理液L2が浸入することにより、処理膜Fは「膜」の状態でウェハWから剥離し、これに伴い、パターン形成面に付着したパーティクルRが処理膜FとともにウェハWから剥離する(図1C参照)。
なお、成膜処理液L1は、揮発成分の揮発に伴う体積収縮によって生じる歪み(引っ張り力)により、パターンP等に付着したパーティクルRをパターンP等から引き離すことができる。
つづいて、ウェハWから剥離された処理膜Fに対し、処理膜Fを溶解させる溶解処理液L3が供給される(図1D参照)。これにより、処理膜Fは溶解し、処理膜Fに取り込まれていたパーティクルRは、溶解処理液L3中に浮遊した状態となる。その後、溶解処理液L3や溶解した処理膜FをウェハWから除去することで、パーティクルRは、ウェハW上から除去される(図1E参照)。
このように、第1実施形態に係る基板洗浄方法は、ウェハW上に形成された処理膜FをウェハWから「膜」の状態で、言い換えれば、溶解させることなく剥離させることで、パターンP等に付着したパーティクルRを処理膜FとともにウェハWから除去する。
第1実施形態に係る基板洗浄方法によれば、化学的作用を利用することなくパーティクル除去を行うため、エッチング作用等による下地膜の侵食を抑えることができる。
また、第1実施形態に係る基板洗浄方法によれば、従来の物理力を利用した基板洗浄方法と比較して弱い力でパーティクルRを除去することができるため、パターン倒れを抑制することもできる。
さらに、第1実施形態に係る基板洗浄方法によれば、従来の物理力を利用した基板洗浄方法では除去が困難であった、粒子径が小さいパーティクルRを容易に除去することが可能となる。
なお、第1実施形態に係る基板洗浄方法において、処理膜Fは、ウェハWに成膜された後、パターン露光を行うことなくウェハWから全て除去される。したがって、洗浄後のウェハWは、成膜処理液L1を塗布する前の状態、すなわち、パターン形成面が露出した状態となる。
[基板洗浄システムの構成]
次に、第1実施形態に係る基板洗浄システムの構成について図2を用いて説明する。図2は、第1実施形態に係る基板洗浄システムの構成を示す模式図である。なお、以下においては、位置関係を明確にするために、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする。
図2に示すように、基板洗浄システム1は、搬入出ステーション2と、処理ステーション3とを備える。搬入出ステーション2と処理ステーション3とは隣接して設けられる。
搬入出ステーション2は、キャリア載置部11と、搬送部12とを備える。キャリア載置部11には、複数枚のウェハWを水平状態で収容可能な複数の搬送容器(以下、「キャリアC」と記載する)が載置される。
搬送部12は、キャリア載置部11に隣接して設けられる。搬送部12の内部には、基板搬送装置121と、受渡部122とが設けられる。
基板搬送装置121は、ウェハWを保持するウェハ保持機構を備える。また、基板搬送装置121は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウェハ保持機構を用いてキャリアCと受渡部122との間でウェハWの搬送を行う。
処理ステーション3は、搬送部12に隣接して設けられる。処理ステーション3は、搬送部13と、複数の基板洗浄装置14とを備える。複数の基板洗浄装置14は、搬送部13の両側に並べて設けられる。
搬送部13は、内部に基板搬送装置131を備える。基板搬送装置131は、ウェハWを保持するウェハ保持機構を備える。また、基板搬送装置131は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウェハ保持機構を用いて受渡部122と基板洗浄装置14との間でウェハWの搬送を行う。
基板洗浄装置14は、上述した基板洗浄方法に基づく基板洗浄処理を実行する装置である。かかる基板洗浄装置14の具体的な構成については、後述する。
また、基板洗浄システム1は、制御装置4を備える。制御装置4は、基板洗浄システム1の動作を制御する装置である。かかる制御装置4は、たとえばコンピュータであり、制御部15と記憶部16とを備える。記憶部16には、基板洗浄処理等の各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部15は、記憶部16に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって基板洗浄システム1の動作を制御する。
なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御装置4の記憶部16にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
上記のように構成された基板洗浄システム1では、まず、搬入出ステーション2の基板搬送装置121が、キャリアCからウェハWを取り出し、取り出したウェハWを受渡部122に載置する。受渡部122に載置されたウェハWは、処理ステーション3の基板搬送装置131によって受渡部122から取り出されて基板洗浄装置14へ搬入され、基板洗浄装置14によって基板洗浄処理が施される。洗浄後のウェハWは、基板搬送装置131により基板洗浄装置14から搬出されて受渡部122に載置された後、基板搬送装置121によってキャリアCに戻される。
[基板洗浄装置の構成]
次に、基板洗浄装置14の構成について図3を参照して説明する。図3は、第1実施形態に係る基板洗浄装置14の構成を示す模式図である。
図3に示すように、基板洗浄装置14は、チャンバ20と、基板保持機構30と、液供給部40と、回収カップ50とを備える。
チャンバ20は、基板保持機構30と液供給部40と回収カップ50とを収容する。チャンバ20の天井部には、FFU(Fan Filter Unit)21が設けられる。FFU21は、チャンバ20内にダウンフローを形成する。
FFU21は、バルブ22を介してダウンフローガス供給源23に接続される。FFU21は、ダウンフローガス供給源23から供給されるダウンフローガス(たとえば、ドライエア)をチャンバ20内に吐出する。
基板保持機構30は、回転保持部31と、支柱部32と、駆動部33とを備える。回転保持部31は、チャンバ20の略中央に設けられる。回転保持部31の上面には、ウェハWを側面から保持する保持部材311が設けられる。ウェハWは、かかる保持部材311によって回転保持部31の上面からわずかに離間した状態で水平保持される。
支柱部32は、鉛直方向に延在する部材であり、基端部が駆動部33によって回転可能に支持され、先端部において回転保持部31を水平に支持する。駆動部33は、支柱部32を鉛直軸まわりに回転させる。
かかる基板保持機構30は、駆動部33を用いて支柱部32を回転させることによって支柱部32に支持された回転保持部31を回転させ、これにより、回転保持部31に保持されたウェハWを回転させる。
液供給部40は、基板保持機構30に保持されたウェハWに対して各種の処理液を供給する。具体的には、液供給部40は、成膜処理液L1、剥離処理液L2、溶解処理液L3および疎水化液をウェハWに対して供給する。
液供給部40は、複数(ここでは4つ)のノズル41a~41dと、ノズル41a~41dを水平に支持するアーム42と、アーム42を旋回および昇降させる旋回昇降機構43とを備える。
ノズル41aは、バルブ44aおよび流量調整器46aを介して成膜処理液供給源45aに接続される。ノズル41bは、バルブ44bおよび流量調整器46bを介して剥離処理液供給源45bに接続される。ノズル41cは、バルブ44cおよび流量調整器46cを介して溶解処理液供給源45cに接続される。ノズル41dは、バルブ44dおよび流量調整器46dを介して疎水化液供給源45dに接続される。
ノズル41aからは、成膜処理液供給源45aから供給される成膜処理液L1が吐出される。成膜処理液L1としては、たとえばトップコート液、特開2016-36012号公報に記載の「基板洗浄用組成物」等を用いることができる。なお、トップコート液により形成されるトップコート膜(処理膜Fの一例)は、レジストへの液浸液の浸み込みを防ぐためにレジストの上面に塗布される保護膜である。また、液浸液とは、たとえばリソグラフィ工程における液浸露光に用いられる液体である。
ノズル41bからは、剥離処理液供給源45bから供給される剥離処理液L2が吐出される。剥離処理液L2は、たとえば純水(脱イオン水、以下、「DIW」と記載する)である。
ノズル41cからは、溶解処理液供給源45cから供給される溶解処理液L3が吐出される。溶解処理液L3としては、たとえば有機溶剤が用いられる。有機溶剤としては、たとえば、IPA(イソプロピルアルコール)、シンナー、MIBC(4-メチル-2-ペンタノール)、トルエン、酢酸エステル類、アルコール類等を用いることができる。また、有機溶剤としては、グリコール類(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、後述するPGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)等を用いることができる。
ノズル41dからは、疎水化液供給源45dから供給される疎水化液が吐出される。疎水化液は、ウェハWの表面を疎水化させる疎水化剤を有機溶剤により所定の濃度に希釈した処理液である。疎水化剤としては、たとえば、シリル化剤またはシランカップリング剤を用いることができる。具体的には、疎水化剤としては、TMSDMA(トリメチルシリルジメチルアミン)、DMSDMA(ジメチルシリルジメチルアミン)、TMSDEA(トリメチルシリルジエチルアミン)等を用いることができる。また、疎水化剤としては、HMDS(ヘキサメチルジンラザン)、および、TMDS(1,1,3,3-テトラメチルジシラザン)等を用いることができる。
また、有機溶剤としては、エーテル類溶媒や、ケトンに属する有機溶媒などを用いることができる。具体的には、有機溶剤としては、PGMEA、シクロヘキサノン、HFE(ハイドロフルオロエーテル)等を用いることができる。
ここでは、成膜処理液L1としてトップコート液が用いられ、剥離処理液L2としてDIWが用いられ、溶解処理液L3としてIPAが用いられるものとする。また、ここでは、疎水化液として、TMSDMAをPGMEAで希釈した液体が用いられるものとする。また、溶解処理液L3としてのIPAは、疎水化処理後のウェハWに供給されるリンス液としても使用されるものとする。
ノズル41a、バルブ44a、成膜処理液供給源45aおよび流量調整器46aは、成膜処理液供給部の一例である。ノズル41b、バルブ44b、剥離処理液供給源45bおよび流量調整器46bは、剥離処理液供給部の一例である。ノズル41c、バルブ44c、溶解処理液供給源45cおよび流量調整器46cは、溶解処理液供給部の一例である。ノズル41d、バルブ44d、疎水化液供給源45dおよび流量調整器46dは、疎水化液供給部の一例である。
回収カップ50は、回転保持部31を取り囲むように配置され、回転保持部31の回転によってウェハWから飛散する処理液を捕集する。回収カップ50の底部には、排液口51が形成されており、回収カップ50によって捕集された処理液は、かかる排液口51から基板洗浄装置14の外部へ排出される。また、回収カップ50の底部には、FFU21から供給されるダウンフローガスを基板洗浄装置14の外部へ排出する排気口52が形成される。
[基板洗浄装置の具体的動作]
次に、基板洗浄装置14の具体的動作について図4および図5を参照して説明する。図4は、第1実施形態に係る基板洗浄処理の手順を示すフローチャートである。また、図5は、第1実施形態に係る基板洗浄処理の説明図である。なお、図4に示す各処理手順は、制御部15による制御に従って実行される。
図4に示すように、基板洗浄装置14では、まず、搬入処理が行われる(ステップS101)。搬入処理では、基板搬送装置131(図2参照)によってチャンバ20内に搬入されたウェハWが基板保持機構30の保持部材311により保持される。このときウェハWは、パターン形成面が上方を向いた状態で保持部材311に保持される。その後、駆動部33によって回転保持部31が回転する。これにより、ウェハWは、回転保持部31に水平保持された状態で回転保持部31とともに回転する。
つづいて、基板洗浄装置14では、成膜処理が行われる(ステップS102)。成膜処理は、揮発成分を含みウェハW上に膜を形成するための成膜処理液L1をウェハWへ供給する成膜処理液供給工程の一例である。
成膜処理では、レジストが形成されていないウェハWのパターン形成面に対し、成膜処理液L1(ここでは、トップコート液)が供給される。成膜処理液L1は、レジストを介することなくウェハW上に供給される。
ウェハWへ供給された成膜処理液L1は、ウェハWの回転に伴う遠心力によってウェハWの表面に広がる。そして、成膜処理液L1が揮発成分の揮発に伴う体積収縮を起こしながら、固化または硬化することにより、ウェハWのパターン形成面に成膜処理液L1の液膜が形成される。
なお、成膜処理液L1であるトップコート液には、固化または硬化する際に体積が収縮する性質を有するアクリル樹脂が含有されている。これにより、揮発成分の揮発だけでなく、アクリル樹脂の硬化収縮によっても体積収縮が引き起こされるため、揮発成分のみを含む成膜処理液と比べて体積収縮率が大きく、パーティクルRを強力に引き離すことができる。特に、アクリル樹脂は、エポキシ樹脂等の他の樹脂と比較して体積収縮率が大きいため、パーティクルRに引っ張り力を与えるという点でトップコート液は有効である。
つづいて、基板洗浄装置14では、第1乾燥処理が行われる(ステップS103)。第1乾燥処理では、たとえばウェハWの回転速度を所定時間増加させることによって成膜処理液L1を乾燥させる。これにより、成膜処理液L1に含まれる揮発成分の揮発が促進し、成膜処理液L1が固化または硬化して、ウェハWのパターン形成面に処理膜F(ここでは、トップコート膜)が形成される。
なお、ステップS103の第1乾燥処理は、たとえば、図示しない減圧装置によってチャンバ20内を減圧状態にする処理であってもよいし、FFU21から供給されるダウンフローガスによってチャンバ20内の湿度を低下させる処理であってもよい。これらの処理によっても、揮発成分の揮発を促進させることができる。
また、ここでは、揮発成分の揮発を促進させる場合の例について示したが、トップコート液が自然に固化または硬化するまでウェハWを基板洗浄装置14で待機させてもよい。また、ウェハWの回転を停止させたり、成膜処理液L1が振り切られてウェハWの表面が露出することがない程度の回転数でウェハWを回転させたりすることによって、揮発成分の揮発を促進させてもよい。
つづいて、基板洗浄装置14では、剥離処理が行われる(ステップS104)。剥離処理は、揮発成分が揮発することによって成膜処理液L1がウェハW上で固化または硬化してなる処理膜Fに対して処理膜FをウェハWから剥離させる剥離処理液L2を供給する剥離処理液供給工程の一例である。
剥離処理では、ウェハW上に形成された処理膜Fに対して、剥離処理液L2(ここでは、DIW)が供給される。処理膜Fに供給された剥離処理液L2は、ウェハWの回転に伴う遠心力によって処理膜F上に広がる(図5参照)。
剥離処理液L2は、処理膜F中に浸透してウェハWの界面であるパターン形成面に到達した後、パターン形成面に浸透することによって処理膜FをウェハWから剥離させる。これにより、ウェハWのパターン形成面に付着したパーティクルRは、処理膜FとともにウェハWから剥離される。
つづいて、基板洗浄装置14では、溶解処理が行われる(ステップS105)。溶解処理は、剥離処理後、且つ、疎水化処理前のウェハWに対し、処理膜Fを溶解させる溶解処理液L3を供給する溶解処理液供給工程の一例である。
溶解処理では、ウェハWから剥離された処理膜Fに対して溶解処理液L3(ここでは、IPA)が供給される。処理膜Fに供給された溶解処理液L3は、ウェハWの回転に伴う遠心力によって処理膜F上に広がる。これにより、処理膜Fは溶解する(図5参照)。また、溶解した処理膜Fや溶解処理液L3中に浮遊するパーティクルRが、溶解処理液L3とともにウェハWから除去される。
つづいて、基板洗浄装置14では、疎水化処理が行われる(ステップS106)。疎水化処理は、剥離処理液L2が供給された後のウェハWに対し、ウェハWを疎水化させる疎水化液L4を供給する疎水化液供給工程の一例である。
疎水化処理では、溶解処理後のウェハWに対して疎水化液L4(ここでは、TMSDMAとPGMEAの混合液)が供給される。これにより、ウェハW上のパターンPおよびパターン形成面に疎水膜Hが形成される(図5参照)。
つづいて、基板洗浄装置14では、リンス処理が行われる(ステップS107)。リンス処理は、疎水化液供給工程後の基板に対し、リンス液L5を供給するリンス液供給工程の一例である。
リンス処理では、疎水膜Hが形成されたウェハWに対してリンス液L5(ここでは、溶解処理液L3でもあるIPA)が供給される。ウェハWに供給されたリンス液L5は、ウェハWの回転に伴う遠心力によってウェハWのパターン形成面上に広がる。これにより、ウェハW上に残存する疎水化液L4がリンス液L5に置換される(図5参照)。
つづいて、基板洗浄装置14では、第2乾燥処理が行われる(ステップS108)。第2乾燥処理は、リンス処理後のウェハWからリンス液L5を除去する乾燥工程の一例である。
第2乾燥処理では、たとえばウェハWの回転速度を所定時間増加させてウェハW上に残存するリンス液L5を振り切ることによってウェハWを乾燥させる(図5参照)。その後、ウェハWの回転が停止する。
つづいて、基板洗浄装置14では、搬出処理が行われる(ステップS109)。搬出処理では、基板搬送装置131(図2参照)によって、基板洗浄装置14のチャンバ20からウェハWが取り出される。その後、ウェハWは、受渡部122および基板搬送装置121を経由して、キャリア載置部11に載置されたキャリアCに収容される。かかる基板搬出処理が完了すると、1枚のウェハWについての基板洗浄処理が完了する。
このように、第1実施形態に係る基板洗浄装置14では、疎水化処理によってウェハWを疎水化させる。これにより、パターンPは、リンス液L5の表面張力を受けにくくなる。したがって、第1実施形態に係る基板洗浄装置14によれば、第2乾燥処理時において、リンス液L5の表面張力に起因するパターンPの倒壊を抑制することができる。
ところで、疎水化液L4に含まれる有機溶剤(ここでは、PGMEA)は、溶解処理液L3(ここでは、IPA)と同様に、処理膜Fを溶解する性質を有する。したがって、基板洗浄装置14では、溶解処理(ステップS105)を省略することも可能である。すなわち、剥離処理後のウェハWに対して疎水化液L4を供給することで、溶解処理液L3を用いることなく処理膜Fを溶解することができ、且つ、ウェハWを疎水化させることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る基板洗浄装置について説明する。図6は、第2実施形態に係る基板洗浄装置の構成を示す模式図である。
上述した第1実施形態では、基板洗浄装置14が、疎水化液供給源45dを備え、疎水化液供給源45dから供給される疎水化液L4をノズル41dからウェハWへ吐出する場合の例について説明した。すなわち、第1実施形態では、疎水化剤と有機溶剤とが予め混合された疎水化液をウェハWへ供給することとした。これに限らず、基板洗浄装置14Aは、疎水化剤と有機溶剤とをウェハWに対して別々に供給し、ウェハW上でこれらを混合することによってウェハW上で疎水化液を生成してもよい。
図6に示すように、第2実施形態に係る基板洗浄装置14Aは、液供給部40Aを備える。液供給部40Aは、成膜処理液L1を吐出するノズル41a、剥離処理液L2を吐出するノズル41bおよび溶解処理液L3を吐出するノズル41cの他、疎水化剤を吐出するノズル41d1と、有機溶剤を吐出するノズル41d2とを備える。
ノズル41d1は、バルブ44d1および流量調整器46d1を介して疎水化剤供給源45d1に接続される。ノズル41d1からは、疎水化剤供給源45d1から供給される疎水化剤(ここでは、TMSDMA)が吐出される。
ノズル41d2は、バルブ44d2および流量調整器46d2を介して有機溶剤供給源45d2に接続される。ノズル41d2からは、有機溶剤供給源45d2から供給される有機溶剤(ここでは、PGMEA)が吐出される。
なお、液供給部40Aは、ノズル41d1を支持する第1アームおよび第1アームを旋回および昇降させる第1旋回昇降機構と、ノズル41d2を支持する第2アームおよび第2アームを旋回および昇降させる第2旋回昇降機構とを備えていてもよい。
次に、第2実施形態に係る基板洗浄装置14Aの具体的動作について図7を参照して説明する。図7は、第2実施形態に係る基板洗浄処理の説明図である。
図7に示すように、第2実施形態に係る基板洗浄装置14Aでは、ステップS106の疎水化処理において、ステップS104の剥離処理後のウェハWに対し、まず、有機溶剤L4aが供給される。ウェハW上に供給された有機溶剤L4aは、ウェハWの回転に伴う遠心力によってウェハW上に広がる。これにより、処理膜Fが有機溶剤L4aによって溶解するとともに、溶解した処理膜Fや有機溶剤L4a中に浮遊するパーティクルRが、有機溶剤L4aとともにウェハWから除去される。このように、疎水化液L4に含有される有機溶剤L4a(ここでは、PGMEA)は、処理膜Fを溶解させる溶解処理液L3としても機能し得る。
つづいて、基板洗浄装置14Aでは、有機溶剤L4aが残存するウェハWに対し、疎水化剤L4bが供給される。ウェハW上に供給された疎水化剤L4bは、ウェハW上に残存する有機溶剤L4aと混合される。これにより、ウェハW上において疎水化液L4が生成される。疎水化液L4は、ウェハWの回転に伴う遠心力によってウェハW上に広がる。これにより、ウェハW上のパターンPおよびパターン形成面に疎水膜Hが形成される。
その後、基板洗浄装置14Aでは、ウェハWに対してリンス処理(ステップS107)および乾燥処理(ステップS108)が行われる。
なお、ここでは、ステップS106の疎水化処理において、ウェハWに対して有機溶剤L4aを供給した後、処理液を疎水化剤L4bに切り替えて、ウェハWに対して疎水化剤L4bを供給することとした。これに限らず、ウェハWに対して有機溶剤L4aを供給した後、ウェハWに対して有機溶剤L4aを供給しながら、ウェハWに対して疎水化剤L4bを供給するようにしてもよい。また、ウェハWに対し、有機溶剤L4aと疎水化剤L4bとを同時に供給するようにしてもよい。
また、第2実施形態に係る基板洗浄装置14Aは、ステップS107のリンス処理において、有機溶剤L4a(ここでは、PGMEA)をリンス液L5として供給してもよい。これにより、リンス液L5(ここでは、IPA)の供給系を省略することができる。
また、第2実施形態に係る基板洗浄装置14Aは、溶解処理を行ってもよい。この場合、有機溶剤L4a(ここでは、PGMEA)を溶解処理液L3として供給することで、溶解処理液L3(ここでは、IPA)の供給系を省略することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る基板洗浄処理について図8を参照して説明する。図8は、第3実施形態に係る基板洗浄処理の手順を示すフローチャートである。なお、図8に示す成膜処理(ステップS203)以降の処理手順は、たとえば、図4に示すステップS103~S109の処理手順と同様である。あるいは、図4に示すステップS103~S109から溶解処理(ステップS105)を除いた処理手順と同様であってもよい。
第1実施形態に係る基板洗浄装置14または第2実施形態に係る基板洗浄装置14Aは、図8に示すように、ステップS201の搬入処理後、ステップS203の成膜処理前に、プリウェット処理を行ってもよい(ステップS202)。
プリウェット処理では、成膜処理前のウェハWに対してプリウェット液が供給される。プリウェット液は、ウェハWの回転に伴う遠心力によってウェハW上に広がる。
プリウェット液は、成膜処理液L1(ここでは、トップコート液)と親和性のある溶剤である。プリウェット液としては、たとえば、MIBC(4-メチル-2-ペンタノール)が上げられる。MIBCは、トップコート液に含有されており、トップコート液と親和性がある。その他、プリウェット液としては、たとえば、PGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、PGMEA等が上げられる。
このように、成膜処理液L1と親和性のあるプリウェット液を事前にウェハWに塗り広げておくことで、成膜処理において、成膜処理液L1がウェハW上に広がり易くなるとともに、パターンPの隙間にも入り込み易くなる。したがって、成膜処理液L1の使用量を削減することができるとともに、パターンPの隙間に入り込んだパーティクルRをより確実に除去することが可能となる。また、成膜処理に要する時間の短縮を図ることもできる。
また、疎水化液L4に含有される有機溶剤L4aと同じ溶剤(ここでは、PGMEA)をプリウェット液として用いることで、プリウェット液の供給系を別途設けることなく、プリウェット処理を行うことができる。
(その他の実施形態)
上述した第1~第3実施形態に係る基板洗浄方法において、剥離処理液L2としてのDIWを供給するのに先立ち、DIWよりも表面張力が小さい液体とDIWとを混合した混合液を処理膜Fに供給してもよい。
かかる混合液は、DIWと比較して表面張力が小さいため、処理膜Fの表面ではじかれにくく、処理膜F中に浸透し易い。かかる混合液を処理膜F中に浸透させることで、処理膜F中にDIWの通り道を形成することができる。これにより、その後、剥離処理液L2としてのDIWを処理膜Fに供給した際に、DIWをパターン形成面に早期に到達させることができる。このため、ウェハWからの処理膜Fの剥離を促進させることができる。
ここで、「DIWよりも表面張力が小さい液体」として、疎水化液L4に含有される有機溶剤L4a(ここでは、PGMEA)を用いることができる。これにより、新たな供給系を別途追加することなく、ウェハWからの処理膜Fの剥離を促進させることができる。なお、「DIWよりも表面張力が小さい液体」は、PGMEAに限らず、たとえばIPA等であってもよい。
上述した各実施形態では、溶解処理液L3が有機溶剤である場合の例について説明したが、溶解処理液L3は、IPA等の有機溶剤に限らず、たとえば、アルカリ現像液や酸性現像液であってもよい。アルカリ現像液は、アンモニア水、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH:Tetra Methyl Ammonium Hydroxide)等の4級水酸化アンモニウム水溶液、コリン水溶液の少なくとも一つを含むものであればよい。
溶解処理液L3としてアルカリ現像液を用いた場合、ウェハWおよびパーティクルRに同一極性のゼータ電位を生じさせることができる。これにより、ウェハWとパーティクルRとが反発し合うようになるため、パーティクルRのウェハWへの再付着を防止することができる。また、酸性現像液としては、たとえば、酢酸、蟻酸、ヒドロキシ酢酸等を用いることができる。
上述した各実施形態では、剥離処理液L2がDIWである場合の例について説明したが、剥離処理液L2は、DIWに限定されない。たとえば、溶解処理液L3として用いられるアルカリ現像液よりも低濃度のアルカリ現像液を剥離処理液L2として用いてもよい。
上述してきたように、実施形態に係る基板洗浄方法は、成膜処理液供給工程(一例として、成膜処理)と、剥離処理液供給工程(一例として、剥離処理)と、疎水化液供給工程(一例として、疎水化処理)とを含む。成膜処理液供給工程は、揮発成分を含み基板(一例として、ウェハW)上に膜を形成するための成膜処理液L1を基板へ供給する。剥離処理液供給工程は、揮発成分が揮発することによって成膜処理液L1が基板上で固化または硬化してなる処理膜Fに対して処理膜Fを基板から剥離させる剥離処理液L2を供給する。疎水化液供給工程は、剥離処理液L2が供給された後の基板に対し、基板を疎水化させる疎水化液L4を供給する。
ウェハWを疎水化させることで、パターンPが液体から表面張力を受けにくくなるため、基板の乾燥処理時におけるパターン倒壊を抑制することができる。
実施形態に係る基板洗浄方法は、リンス液供給工程(一例として、リンス処理)と、乾燥工程(一例として、第2乾燥処理)とをさらに含んでいてもよい。リンス液供給工程は、疎水化液供給工程後の基板に対し、リンス液L5を供給する。乾燥工程は、リンス液供給工程後の基板からリンス液L5を除去する。
疎水化液供給工程において基板を疎水化させることで、パターンPは、リンス液L5の表面張力を受けにくくなる。したがって、乾燥工程時において、リンス液L5の表面張力に起因するパターンPの倒壊を抑制することができる。
疎水化液L4は、基板を疎水化させる疎水化剤L4bと有機溶剤L4aとを含有していてもよい。この場合、リンス液L5は、上記有機溶剤L4aであってもよい。このように、疎水化液供給工程およびリンス液供給工程において共通の有機溶剤L4aを使用することで、供給系の簡略化を図ることができる。
疎水化液L4は、基板を疎水化させる疎水化剤L4bと有機溶剤L4aとを含有していてもよい。この場合、疎水化液供給工程は、剥離処理液L2が供給された後の基板に対して有機溶剤L4aを供給し、その後、有機溶剤L4aが残存する基板に対して疎水化剤L4bを供給してもよい。
これにより、処理膜Fを有機溶剤L4aによって溶解しつつ、その後に供給される疎水化剤L4bが基板上で有機溶剤L4aと混合して疎水化液L4が生成されることで、基板を疎水化させることができる。
実施形態に係る基板洗浄方法は、溶解処理液供給工程をさらに含んでいてもよい。溶解処理液供給工程は、剥離処理液供給工程後、且つ、疎水化液供給工程前の基板に対し、処理膜Fを溶解させる溶解処理液L3を供給する。これにより、処理膜Fを溶解させたうえで、溶解した処理膜Fや溶解処理液L3中に浮遊するパーティクルRを溶解処理液L3とともにウェハWから除去することができる。
疎水化液L4は、基板を疎水化させる疎水化剤L4bと有機溶剤L4aとを含有していてもよい。この場合、溶解処理液L3は、上記有機溶剤L4aであってもよい。このように、疎水化液供給工程および溶解処理液供給工程において共通の有機溶剤L4aを使用することで、供給系の簡略化を図ることができる。
疎水化液L4は、基板を疎水化させる疎水化剤L4bと有機溶剤L4aとを含有していてもよい。この場合、実施形態に係る基板洗浄方法は、成膜処理液供給工程前の基板に対し、上記有機溶剤L4aを供給するプリウェット工程をさらに含んでいてもよい。
プリウェット工程を行うことで、成膜処理液供給工程において、成膜処理液L1が基板上に広がり易くなるとともに、パターンPの隙間にも入り込み易くなる。したがって、成膜処理液L1の使用量を削減することができるとともに、パターンPの隙間に入り込んだパーティクルRをより確実に除去することが可能となる。また、成膜処理液供給工程に要する時間の短縮を図ることもできる。また、疎水化液供給工程およびプリウェット工程において共通の有機溶剤L4aを使用することで、供給系の簡略化を図ることができる。
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
W ウェハ
P パターン
R パーティクル
1 基板洗浄システム
4 制御装置
14 基板洗浄装置
20 チャンバ
21 FFU
30 基板保持機構
40 液供給部
45a 成膜処理液供給源
45b 剥離処理液供給源
45c 溶解処理液供給源
45d 疎水化液供給源
50 回収カップ

Claims (11)

  1. 揮発成分を含み基板上に膜を形成するための成膜処理液を前記基板へ供給する成膜処理液供給工程と、
    前記揮発成分が揮発することによって前記成膜処理液が前記基板上で固化または硬化してなる処理膜に対して該処理膜を前記基板から剥離させる剥離処理液を供給する剥離処理液供給工程と、
    前記剥離処理液が供給された後の前記基板に対し、該基板を疎水化させる疎水化液を供給する疎水化液供給工程と
    前記疎水化液供給工程後の前記基板に対し、リンス液を供給するリンス液供給工程と、
    前記リンス液供給工程後の前記基板から前記リンス液を除去する乾燥工程と
    を含み、
    前記疎水化液は、前記基板を疎水化させる疎水化剤と有機溶剤とを含有し、
    前記リンス液は、前記有機溶剤である、基板洗浄方法。
  2. 揮発成分を含み基板上に膜を形成するための成膜処理液を前記基板へ供給する成膜処理液供給工程と、
    前記揮発成分が揮発することによって前記成膜処理液が前記基板上で固化または硬化してなる処理膜に対して該処理膜を前記基板から剥離させる剥離処理液を供給する剥離処理液供給工程と、
    前記剥離処理液が供給された後の前記基板に対し、該基板を疎水化させる疎水化液を供給する疎水化液供給工程と
    前記疎水化液供給工程後の前記基板に対し、リンス液を供給するリンス液供給工程と、
    前記リンス液供給工程後の前記基板から前記リンス液を除去する乾燥工程と
    を含み、
    前記疎水化液は、前記基板を疎水化させる疎水化剤と有機溶剤とを含有し、
    前記疎水化液供給工程は、
    前記剥離処理液が供給された後の前記基板に対して前記有機溶剤を供給し、その後、前記有機溶剤が残存する前記基板に対して前記疎水化剤を供給する、基板洗浄方法。
  3. 前記剥離処理液供給工程後、且つ、前記疎水化液供給工程前の前記基板に対し、前記処理膜を溶解させる溶解処理液を供給する溶解処理液供給工程
    をさらに含む、請求項1に記載の基板洗浄方法。
  4. 前記剥離処理液供給工程後、且つ、前記疎水化液供給工程前の前記基板に対し、前記処理膜を溶解させる溶解処理液を供給する溶解処理液供給工程
    をさらに含み、
    前記溶解処理液は、前記有機溶剤である、請求項に記載の基板洗浄方法。
  5. 記成膜処理液供給工程前の前記基板に対し、前記有機溶剤を供給するプリウェット工程
    をさらに含む、請求項2または4に記載の基板洗浄方法。
  6. 前記成膜処理液供給工程は、
    揮発成分を含み基板上に膜を形成するための成膜処理液をレジストが形成されていない基板へ供給し、
    前記剥離処理液供給工程は、
    前記処理膜に対して前記剥離処理液を供給することにより、前記処理膜を前記基板から溶解させることなく剥離させる、請求項1~のいずれか一つに記載の基板洗浄方法。
  7. 前記剥離処理液は、純水である、請求項1~のいずれか一つに記載の基板洗浄方法。
  8. 揮発成分を含む成膜処理液が供給された基板において前記揮発成分が揮発することによって前記成膜処理液が前記基板上で固化または硬化してなる処理膜に対して該処理膜を前記基板から剥離させる剥離処理液を供給する剥離処理液供給部と、
    前記剥離処理液が供給された後の前記基板に対し、該基板を疎水化させる疎水化液を供給する疎水化液供給部と
    前記疎水化液供給部によって前記疎水化液が供給された後の前記基板に対し、リンス液を供給するリンス液供給部と、
    前記リンス液供給部によって前記リンス液が供給された後の前記基板から前記リンス液を除去する乾燥処理部と
    を備え
    前記疎水化液は、前記基板を疎水化させる疎水化剤と有機溶剤とを含有し、
    前記リンス液は、前記有機溶剤である、基板洗浄システム。
  9. 揮発成分を含む成膜処理液が供給された基板において前記揮発成分が揮発することによって前記成膜処理液が前記基板上で固化または硬化してなる処理膜に対して該処理膜を前記基板から剥離させる剥離処理液を供給する剥離処理液供給部と、
    前記剥離処理液が供給された後の前記基板に対し、該基板を疎水化させる疎水化液を供給する疎水化液供給部と
    前記疎水化液供給部によって前記疎水化液が供給された後の前記基板に対し、リンス液を供給するリンス液供給部と、
    前記リンス液供給部によって前記リンス液が供給された後の前記基板から前記リンス液を除去する乾燥処理部と
    を備え
    前記疎水化液は、前記基板を疎水化させる疎水化剤と有機溶剤とを含有し、
    前記疎水化液供給部は、
    前記剥離処理液が供給された後の前記基板に対して前記有機溶剤を供給し、その後、前記有機溶剤が残存する前記基板に対して前記疎水化剤を供給する、基板洗浄システム。
  10. 前記成膜処理液を前記基板へ供給する成膜処理液供給部
    をさらに備える、請求項8または9に記載の基板洗浄システム。
  11. コンピュータ上で動作し、基板洗浄システムを制御するプログラムが記憶されたコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、
    前記プログラムは、実行時に、請求項1~のいずれか一つに記載の基板洗浄方法が行われるように、コンピュータに前記基板洗浄システムを制御させる、記憶媒体。
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