JP7057540B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池を搭載する燃料電池システムに関する。
燃料電池は、例えば、水素と酸素の電気化学反応によって、発電を行う電池である。近年、このような燃料電池と二次電池とを組み合わせたシステムが開発されている。
特開2008-192468号公報 国際公開第2013/128610号パンフレット
燃料電池は長時間の連続運転により、空気極の触媒の酸化劣化、膜電極接合体由来の劣化分解物の化学吸着及び物理吸着による劣化、金属セパレータ、金属配管、樹脂配管などシステム由来の不純物の化学吸着及び物理吸着による劣化、大気中の硫黄分、塩分の化学吸着などによる劣化を生じる問題がある。こうした劣化は、電解質膜のプロトン伝導を阻害したり、電解質膜の化学劣化を加速したり、金属セパレータの腐食を加速したりする問題がある。
上述した問題を解決するため、燃料電池では、上述した劣化を回復する回復処理が行われているが、燃料電池と二次電池とを組み合わせたシステムにおいては、燃料電池から二次電池へ充電する際の運転状況を考慮して、回復処理を実施することが望ましい。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、運転状況に応じた最適な回復処理を行うことができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係る燃料電池システムは、燃料電池と、前記燃料電池から供給される電力により充電が行われる二次電池と、前記充電の際の電圧より低い電圧で前記燃料電池を発電させて、前記燃料電池の回復処理を行う回復手段と、前記充電の際の電流より低い電流で前記燃料電池を発電させて、前記燃料電池の電圧を確認する確認手段と、前記充電の際に前記回復手段と前記確認手段とを交互に実施する制御手段と、前記燃料電池に供給する燃料ガス及び酸化ガスの湿度を調整する湿度調整手段とを有し、前記制御手段は、前記回復手段及び前記確認手段を実施する際に、前記湿度調整手段により前記燃料ガス及び前記酸化ガスの湿度を調整前より下げることを実施して、前記燃料電池の内部抵抗を実施前の内部抵抗より高くすることを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係る燃料電池システムは、
上記第1の発明に記載の燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池から前記二次電池への充電の運転モードとして、前記二次電池の充電率を上昇させる第1のモードを選択する選択手段を有し、
前記制御手段は、前記選択手段で前記第1のモードが選択された場合、前記二次電池への充電より先に、前記回復手段と前記確認手段とを交互に実施する
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係る燃料電池システムは、
上記第2の発明に記載の燃料電池システムにおいて、
前記制御手段は、前記回復手段と前記確認手段とを交互に連続して実施する
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係る燃料電池システムは、
上記第2又は第3の発明のいずれか1つに記載の燃料電池システムにおいて、
前記選択手段は、前記運転モードとして、前記二次電池の充電率を維持する第2のモードを有し、
前記制御手段は、前記選択手段で前記第2のモードが選択された場合、前記二次電池の充電率が維持されるように、前記回復手段を間欠的に実施する
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第5の発明に係る燃料電池システムは、
上記第1~第4の発明のいずれか1つに記載の燃料電池システムにおいて、
前記制御手段は、前記確認手段で確認した前記燃料電池の電圧が所定電圧以上となったとき、前記回復手段と前記確認手段の交互実施を終了する
ことを特徴とする。
本発明によれば、燃料電池の回復処理時に生じる電力を二次電池への充電に利用すると共に、運転状況に合わせた最適な回復を行うことができる。
本発明に係る燃料電池システムの実施形態の一例を示す構成図である。 図1に示した燃料電池システムで実施するチャージモードでの制御方法を説明する図であり、(a)は、回復処理を含むチャージ運転を説明するフローチャートであり、(b)は、回復処理自体を説明するフローチャートである。 図2に示したチャージモードでの制御方法を説明するタイムチャートである。 図1に示した燃料電池システムで実施するセーブモードでの制御方法を説明する図であり、(a)は、回復処理を含むセーブ運転を説明するフローチャートであり、(b)は、回復処理自体を説明するフローチャートである。 図4に示したセーブモードでの制御方法を説明するタイムチャートである。 図1に示した燃料電池システムで実施する指定なしモードでの制御方法を説明する図であり、回復処理を含む維持運転を説明するフローチャートである。 図6に示した指定なしモードでの制御方法を説明するタイムチャートである。
以下、図1~図7を参照して、本発明に係る燃料電池システムの実施形態を説明する。なお、ここでは、本発明に係る燃料電池システムを有するものとして、燃料電池車両を例示するが、車両以外のもの、例えば、航空機用燃料電池システムや定置用燃料電池システムなどとしても適用可能である。また、ここでは、燃料電池に供給する燃料ガスを水素とし、酸化ガスを酸素として説明するが、同等のものであれば、他のものでも良い。
[実施例1]
図1は、本実施例の燃料電池システムを示す構成図である。また、図2、図4、図6は、図1に示した燃料電池システムで実施する制御方法を説明するフローチャートである。また、図3は、図2に示した制御方法を説明するタイムチャートであり、図5は、図4に示した制御方法を説明するタイムチャートであり、図7は、図6に示した制御方法を説明するタイムチャートである。
燃料電池11は、積層された複数のセルを有し、水素と酸素の電気化学反応により発電を行うものである。この燃料電池11には、セルの温度を測定する温度センサ11a、セルの内部抵抗を測定する抵抗センサ11b、セルの電圧を測定する電圧センサ11c、セルの電流を測定する電流センサ11dなどが設けられている。なお、燃料電池11は既知のもので良く、ここでは、その構成の説明は省略するが、例えば、固体高分子形燃料電池などが使用可能である。
燃料電池11には、供給ラインG1、無加湿ラインG2、加湿ラインG3を介して、水素タンク12から水素が供給される。供給ラインG1には、水素の供給量を調整する調整弁13(供給量調整手段)、三方弁14が設けられ、加湿ラインG3には、水素を加湿する加湿器15(湿度調整手段)が設けられている。
そして、水素を無加湿で供給する場合には、三方弁14を用いて、無加湿ラインG2へ切り換えて、無加湿の水素を燃料電池11へ供給する。一方、水素を加湿して供給する場合には、三方弁14を用いて、加湿ラインG3へ切り換え、加湿器15で水素の加湿を行い、加湿された水素を燃料電池11へ供給する。また、三方弁14を用いて、無加湿ラインG2へ供給する水素の量と加湿ラインG3へ供給する水素の量とを調整しても良い。
また、燃料電池11には、供給ラインG4、無加湿ラインG5、加湿ラインG6を介して、フィルタ(図示省略)を経由してコンプレッサ16(供給量調整手段)が吸入した空気(酸素)が供給される。このコンプレッサ16により、酸素の供給量が調整可能である。供給ラインG4には、三方弁17が設けられ、加湿ラインG6には、空気を加湿する加湿器18(湿度調整手段)が設けられている。
そして、空気を無加湿で供給する場合には、三方弁17を用いて、無加湿ラインG5へ切り換えて、無加湿の空気を燃料電池11へ供給する。一方、空気を加湿して供給する場合には、三方弁17を用いて、加湿ラインG6へ切り換え、加湿器18で空気の加湿を行い、加湿された空気を燃料電池11へ供給する。また、三方弁17を用いて、無加湿ラインG5へ供給する空気の量と加湿ラインG6へ供給する空気の量とを調整しても良い。
上述した加湿器15、18には、図示は省略しているが、燃料電池11に供給した未反応の水素、空気を各々環流している。環流された未反応の水素、空気は、燃料電池11で生成された水で加湿されているので、加湿された水素、空気と新たに供給した水素、空気との間で水分交換を行うことにより、新たに供給した水素、空気を加湿して供給することができる。この際、還流した未反応の水素を再利用して、燃料電池11に供給できるようにすれば、水素の消費量を抑制可能である。なお、加湿器15、18に、加湿用の水を別途供給し、別途供給した水を用いて、水素、空気の加湿を行っても良い。
また、燃料電池11は、電力ラインP1を介して、DC-DCコンバータ21、二次電池22、インバータ23、駆動モータ24と接続されている。
DC-DCコンバータ21は、燃料電池11で発電された直流電力の出力電圧を昇圧又は降圧している。また、二次電池22は、DC-DCコンバータ21から供給された直流電力を充電すると共に、インバータ23へ直流電力を供給している。二次電池22としては、既知のものを使用可能であり、例えば、リチウムイオンバッテリなどが使用可能である。二次電池22には、二次電池22の制御を行う制御ユニット25が設けられており、この制御ユニット25は、後述する二次電池22のSOC(State of Charge;充電率)などを検出している。
また、インバータ23は、二次電池22から供給された直流電力、又は、DC-DCコンバータ21及び二次電池22から供給された直流電力を交流電力に変換している。そして、駆動モータ24は、インバータ23で変換された交流電力を用いて駆動されており、これにより、燃料電池車両を走行させることになる。
また、二次電池22には、AC-DCコンバータ26及び電源プラグ27が接続されている。つまり、プラグインタイプの燃料電池車両の構成となっている。従って、燃料電池11からだけではなく、外部から供給される電力でも充電可能であり、例えば、家庭用電源に電源プラグ27を接続すれば、AC-DCコンバータ26は、家庭用電源から供給された交流電力を直流電力へ変換して、二次電池22へ供給することになる。
また、燃料電池11には、当該燃料電池11を冷却する冷却水が流れる主水路W1、バイパス水路W2が設けられている。主水路W1には、ポンプ31、三方弁32、ラジエータ33が設けられている(温度調整手段)。
ポンプ31は、冷却水を燃料電池11に供給しており、燃料電池11に供給された冷却水は、燃料電池11の廃熱を吸収して、ラジエータ33へ供給されている。ラジエータ33は、廃熱を吸収した冷却水を冷却している。このようにして、燃料電池11のセル温度が調整されている。
なお、燃料電池11のセル温度に応じ、三方弁32を用いて、冷却水をラジエータ33又はバイパス水路W2のいずれかに切り換えても良いし、ラジエータ33へ供給する冷却水の量とバイパス水路W2へ供給する冷却水の量とを調整しても良い。
そして、上述した機器は、制御装置50(制御手段)により制御される。制御装置50には、アクセルペダルのアクセル開度を検出するアクセル開度センサ51や運転モードを選択するモード選択スイッチ52(選択手段)などが接続されている。このモード選択スイッチ52は、後述するチャージモード、セーブモード及び指定なしモードの中から1つを選択するスイッチである。この指定なしモードとは、チャージモードでもセーブモードでもないモードのことである。
また、制御ユニット25から二次電池22のSOCなどが入力されると共に、温度センサ11aで測定されたセル温度、抵抗センサ11bで測定されたセルの内部抵抗、電圧センサ11cで測定されたセル電圧、電流センサ11dで測定されたセル電流などが入力される。また、インバータ23から駆動モータ24での駆動電力が入力される。これらの入力に基づいて、制御装置50は、上述した機器を制御して、後述する制御を行っている。
なお、制御装置50としては、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、入出力インターフェースなどを有するECU(Electronics Control Unit)などが使用可能である。
本実施例の燃料電池システムは、燃料電池11から二次電池22へ充電を行う際、チャージモード、セーブモード及び指定なしモードのいずれかで充電を行っており、これらは上述したモード選択スイッチ52で選択されている。
そして、チャージモード(第1のモード)では、二次電池22のSOCが所定の高いSOC(例えば、80%)になるように、燃料電池11を運転している。また、セーブモード(第2のモード)では、現在のSOCを二次電池22で維持するように、燃料電池11を運転している。また、指定なしモード(第2のモード)でも、電欠しない最低限のSOCを二次電池22で維持するように、燃料電池11を運転している。
チャージモード、セーブモード及び指定なしモードのいずれかが選択された状態でも、燃料電池11の回復処理は必要であり、その回復処理は、運転状況に応じて、つまり、チャージモード、セーブモード及び指定なしモードの選択状態に応じて行う必要がある。以下、チャージモード、セーブモード及び指定なしモードについて、それぞれ説明を行う。
<チャージモード>
チャージモードにおけるチャージ運転及び回復処理について、図1と共に、図2及び図3を参照して説明を行う。
(ステップS1)
制御装置50は、制御ユニット25を用いて、二次電池22のSOCを参照する。
(ステップS2)
制御装置50は、モード選択スイッチ52での選択がチャージモードかどうかを確認し、チャージモードである場合、ステップS3へ進み、チャージモードでない場合、リターンへ進む。
(ステップS3)
制御装置50は、前回の回復処理からの電圧低下幅が所定電圧幅より大きいかどうか、又は、前回の回復処理からの経過時間が所定時間より大きいかどうかを確認し、前回の回復処理からの電圧低下幅が所定電圧幅より大きい場合、又は、前回の回復処理からの経過時間が所定時間より大きい場合、ステップS4へ進み、それ以外の場合、つまり、電圧低下幅が所定電圧幅以下の場合、又は、経過時間が所定時間以下の場合、ステップS7へ進む。
ここで、前回の回復処理からの電圧低下幅は、前回の回復処理時に最後に確認した燃料電池11のセル電圧から現在の燃料電池11のセル電圧を減算して算出している。これらのセル電圧は、例えば、後述の所定電流発電(ステップS15参照)と同じ発電を実施し、当該発電時の燃料電池11のセル電圧を電圧センサ11cで測定すれば良い。また、前回の回復処理からの経過時間は、前回の回復処理の時間から現在の時間を減算して算出している。
(ステップS4)
制御装置50は、燃料電池11のセル電圧が0.2Vのときの電力(以降、0.2V時電力)、現在の駆動電力及び二次電池22の現在の受入電力を確認し、[(0.2V時電力-駆動電力)<受入電力]である場合、ステップS5へ進み、[(0.2V時電力-駆動電力)≧受入電力]である場合、ステップS6へ進む。ここでは、二次電池22の受入電力が残っているかどうか、つまり、二次電池22へ充電できる容量があるかどうかを判断しており、ある場合は、ステップS5へ進み、ない場合は、ステップS6へ進むことになる。
ここで、0.2V時電力は、前回又は直前に実施した0.2V発電(後述のステップS14参照)での電力を参照すれば良い。このときの電力は、電圧センサ11c及び電流センサ11dを用いて測定されている。また、駆動電力は、インバータ23から入力されたものであり、また、受入電力は、制御ユニット25から入力されたSOCに基づくものである。また、ここでの0.2Vとは、後述の0.2V発電における回復処理のための還元電圧であり、回復処理における還元電圧が変更されれば、この還元電圧に合わせて、この0.2Vも他の電圧に変更される。
(ステップS5、S6)
二次電池22へ充電できる容量がある場合には、ステップS5において、回復処理が行われ、二次電池22へ充電できる容量がない場合には、ステップS6において、出力低下制御下回復処理が行われる。回復処理及び出力低下制御下回復処理については、後述のステップS11~S15において説明を行う。
(ステップS7)
回復処理又は出力低下制御下回復処理の終了後、チャージ運転、即ち、二次電池22のSOCが所定の高いSOC(例えば、80%)になるように、燃料電池11の運転が行われる。
そして、回復処理及び出力低下制御下回復処理は、以下の手順に従って実施される。なお、出力低下制御下回復処理は、後述する出力低下制御を除いて、回復処理と同じ手順である。
(ステップS11)
制御装置50は、所定電流発電時の燃料電池11のセル電圧を参照する。具体的には、現在の燃料電池11において、所定電流発電(後述のステップS15参照)と同じ発電を行って、当該発電時のセル電圧を電圧センサ11cで測定し、現在セル電圧として求める。これを、図3を参照して説明すると、所定電流発電A2が最初に実施されて、現在セル電圧が求められている。なお、所定電流とは、二次電池22へ充電する際の電流より低い電流である。
(ステップS12)
制御装置50は、上記現在セル電圧から前回セル電圧を減算した電圧が0未満であれば、ステップS13へ進み、0以上であれば、この回復処理を終了する。前回セル電圧とは、前回の回復処理時に最後に確認したセル電圧であって、所定電流発電時の燃料電池11のセル電圧のことであり、電圧センサ11cで測定したものを、前回セル電圧として記録してある。
燃料電池11は、後述のステップ14で実施する0.2V発電による回復処理により、発電効率が回復してくると、そのセル電圧が上昇してくる。このステップS12では、現在セル電圧を確認することにより、燃料電池11の回復処理が必要かどうかを判断しており、現在セル電圧が前回セル電圧(所定電圧)以上になったら、回復終了と判断している。
(ステップS13)
上述したステップS4と同様に、制御装置50が、0.2V時電力、現在の駆動電力及び二次電池22の現在の受入電力を確認し、[(0.2V時電力-駆動電力)<受入電力]である場合、ステップS14へ進み、[(0.2V時電力-駆動電力)≧受入電力]である場合、リターンへ進む。つまり、ここでも、二次電池22へ充電できる容量があるかどうかを判断している。
(ステップS14;回復手段)
制御装置50は、燃料電池11において、0.2V発電を行って、燃料電池11の劣化の回復を行う。このときは、燃料電池11の劣化の回復が行われるだけでなく、燃料電池11からの出力(発電量)も大きくなるので、その結果、二次電池22への充電も行われて、二次電池22のSOCも増加することになる。この0.2V発電を行う時間は、予め設定した所定の発電時間の間行っても良いし、また、二次電池22のSOCの時間変化が負の場合には(例えば、駆動モータ24の要求出力が大きい場合には)、この0.2V発電の時間を長くして、二次電池22へ充電する時間を長くするようにしても良い。
また、上述した0.2Vとは、回復処理における還元電圧であり、二次電池22へ充電する際の電圧より低い電圧である。セル電圧を0.2Vに下げることにより、燃料電池11の触媒の活性化を行って、燃料電池11の回復処理を行っている。なお、還元電圧である0.2Vは例示であり、劣化の原因となる吸着物質に応じて、適宜変更が可能である。
(ステップS15;確認手段)
制御装置50は、燃料電池11において、所定電流発電を行う。このような所定電流での発電において、燃料電池11のセル電圧を電圧センサ11cで測定することにより、燃料電池11の回復具合を確認している。所定電流発電後は、ステップS12の条件を満たすまで、ステップS11~S15が繰り返され、燃料電池11の劣化の回復が行われることになる。
なお、ここでの所定電流発電は、上述したように、二次電池22へ充電する際の電流より低い電流で発電しているので、燃料電池11からの出力(発電量)は小さく、二次電池22への充電量としては大きなものではない。
上述したステップS14及びS15について、図3を参照して説明すると、チャージモードでは、回復処理が必要と判断されると、回復終了と判断されるまで、0.2V発電A1と所定電流発電A2が交互に連続的に実施されることになる。ここでは、0.2V発電A1で発電した電力を二次電池22へ充電できるので、二次電池22への充電を行いながら、0.2V発電A1と所定電流発電A2が交互に連続的に実施されることになる。そして、所定電流発電A2におけるセル電圧は、図3中の点線矢印に示すように、0.2V発電A1の実施に伴って上昇し、現在セル電圧が前回セル電圧以上になった時点で回復終了となっている。
回復終了後は、上述のステップS7で説明したように、通常のチャージ運転が実施される。図3を参照して説明すると、0.2V発電A1及び所定電流発電A2による回復処理の終了後に、チャージ運転A3が実施され、ここでは、二次電池22のSOCが80%になるように、燃料電池11の運転が行われることになる。このように、チャージモードでは、チャージ運転A3の前に、0.2V発電A1及び所定電流発電A2の交互実施による回復処理が行われるので、チャージ運転A3の際には、発電効率が向上した状態の燃料電池11で発電を行うことができる。
以上説明したように、チャージモードでは、当該モードの開始直後に回復処理を開始し、回復処理を連続的に行うことにより、回復処理中にも二次電池22への充電を行うと共に、燃料電池11の発電効率を向上させることができる。そして、回復処理後は、発電効率が向上した状態の燃料電池11で二次電池22への充電を行うことができる。このようにして、燃料電池11の劣化を回復させるときに生じる電力を二次電池22への充電に利用して、二次電池22のSOCを向上させると共に、チャージモードに合わせた最適な回復を行うことができる。
次に、出力低下制御について説明する。燃料電池11の出力を低下して制御するためには、つまり、低効率で発電させるためには、燃料電池11のセルの内部抵抗を上げる必要があり、以下の条件1~3の少なくとも1つを実施すれば良い。当然、条件1~3の中から複数の条件を組み合わせて実施しても良い。
条件1:水素及び酸素の供給量を下げる。
条件2:セル温度を上げる。
条件3:加湿度を下げる。
例えば、条件1を実施する場合、即ち、水素及び酸素の供給量を下げる場合には、制御装置50は、調整弁13及びコンプレッサ16を制御して、水素及び酸素の供給量を調整前より下げている。
また、条件2を実施する場合、即ち、セル温度を上げる場合には、制御装置50は、ポンプ31を制御して、冷却水の流量を下げて、セル温度を調整前より上げている。
また、条件3を実施する場合、即ち、加湿度を下げる場合には、制御装置50は、加湿器15、18を制御して、水素及び酸素の加湿度を調整前より下げている。
上記条件1~3の少なくとも1つを実施すれば、燃料電池11のセルの内部抵抗が実施前より上がり、発熱が促進される一方、発電が抑制される。二次電池22のSOCが高く、二次電池22への充電ができない場合には、上述したステップS11~S15を、このような出力低下制御で実施すれば良い。また、このような出力低下制御では、水素の消費量も抑制可能である。
<セーブモード>
セーブモードにおけるセーブ運転及び回復処理について、図1と共に、図4及び図5を参照して説明を行う。
(ステップS21)
制御装置50は、制御ユニット25を用いて、二次電池22のSOCを参照する。
(ステップS22)
制御装置50は、モード選択スイッチ52の選択がセーブモードかどうかを確認し、セーブモードである場合、ステップS23へ進み、セーブモードでない場合、リターンへ進む。なお、このセーブモードにおいては、セーブモードを選択したときのSOCが、セーブSOCとして記憶され、このセーブSOCを維持するように、以降の制御が行われる。
(ステップS23)
制御装置50は、前回の回復処理からの電圧低下幅が所定電圧幅より大きいかどうか、又は、前回の回復処理からの経過時間が所定時間より大きいかどうかを確認し、前回の回復処理からの電圧低下幅が所定電圧幅より大きい場合、又は、前回の回復処理からの経過時間が所定時間より大きい場合、ステップS24へ進み、それ以外の場合、つまり、電圧低下幅が所定電圧幅以下の場合、又は、経過時間が所定時間以下の場合、ステップS27へ進む。ここでの電圧低下幅や経過時間については、上述のステップS3で説明した通りである。
(ステップS24)
制御装置50は、0.2V時電力、現在の駆動電力及び二次電池22の現在の受入電力を確認し、[(0.2V時電力-駆動電力)<受入電力]である場合、ステップS25へ進み、[(0.2V時電力-駆動電力)≧受入電力]である場合、ステップS26へ進む。つまり、二次電池22へ充電できる容量があるかどうかを判断している。ここでの0.2V時電力、駆動電力、受入電力についても、上述のステップS4で説明した通りである。
(ステップS25、S26)
二次電池22へ充電できる容量がある場合には、ステップS25において、回復処理が行われ、二次電池22へ充電できる容量がない場合には、ステップS26において、出力低下制御下回復処理が行われる。回復処理及び出力低下制御下回復処理については、後述のステップS31~S36において説明を行う。
(ステップS27)
回復処理又は出力低下制御下回復処理の終了後、セーブ運転、即ち、二次電池22のSOCをセーブSOC(例えば、40%)に維持するように、燃料電池11の運転が行われる。
そして、回復処理及び出力低下制御下回復処理は、以下の手順に従って実施される。なお、出力低下制御下回復処理は、上述した出力低下制御を除いて、回復処理と同じ手順である。
(ステップS31)
制御装置50は、所定電流発電時の燃料電池11のセル電圧を参照する。具体的には、現在の燃料電池11において、所定電流発電(後述のステップS36参照)と同じ発電を行って、当該発電時のセル電圧を電圧センサ11cで測定し、現在セル電圧として求める。これを、図5を参照して説明すると、所定電流発電B2が最初に実施されて、現在セル電圧が求められている。ここでの所定電流についても、上述のステップS11で説明した通りである。
(ステップS32)
制御装置50は、上記現在セル電圧から前回セル電圧を減算した電圧が0未満であれば、ステップS33へ進み、0以上であれば、この回復処理を終了する。ここでは、上述のステップS12と同様のことを行っており、現在セル電圧を確認することにより、燃料電池11の回復処理が必要かどうかを判断しており、現在セル電圧が前回セル電圧(所定電圧)以上になったら、回復終了と判断している。
(ステップS33)
上述したステップS24と同様に、制御装置50が、0.2V時電力、現在の駆動電力及び二次電池22の現在の受入電力を確認し、[(0.2V時電力-駆動電力)<受入電力]である場合、ステップS34へ進み、[(0.2V時電力-駆動電力)≧受入電力]である場合、リターンへ進む。つまり、ここでも、二次電池22へ充電できる容量があるかどうかを判断している。
(ステップS34)
制御装置50は、二次電池22の現在のSOC(以降、現在SOC)を確認し、[現在SOC≦(セーブSOC-回復SOC/2)]となったとき、ステップS35へ進み、それ以外の場合、つまり、[現在SOC>(セーブSOC-回復SOC/2)]の場合には、リターンへ進む。なお、この回復SOCは、前回又は直前の0.2V発電の電力量から現在の駆動電力量を減算することにより推定している。また、SOCや電力量は、所定の時間での平均値としても良い。
(ステップS35;回復手段)
制御装置50は、燃料電池11において、0.2V発電を行って、燃料電池11の劣化の回復を行う。このときは、燃料電池11の劣化の回復が行われるだけでなく、燃料電池11からの出力も大きくなるので、その結果、二次電池22への充電も行われて、二次電池22のSOCも増加することになるが、このセーブモードでは、SOCの変動を抑制する必要があるため、上述した回復SOCだけSOCが増加する所定の発電時間の間、0.2V発電が行われることになる。また、ここでの0.2Vについては、上述のステップS14で述べた通りであり、適宜に変更可能である。
上述したステップS34→S35について、図5を参照して説明すると、セーブSOCを40%、回復SOCを4%とするときは、現在SOCが38%以下になると、ステップS35へ進み、0.2V発電を開始することになり、0.2V発電を上記所定の発電時間の間実施することにより、回復SOC=4%の充電が行われて、現在SOCが42%まで充電されることになる。
(ステップS36;確認手段)
制御装置50は、燃料電池11において、所定電流発電を行う。このような所定電流での発電において、燃料電池11のセル電圧を電圧センサ11cで測定することにより、燃料電池11の回復具合を確認している。所定電流発電後は、ステップS32の条件を満たすまで、ステップS31~S36が繰り返され、燃料電池11の劣化の回復が行われることになる。なお、ここでの所定電流発電は、上述のステップS15で述べたように、二次電池22への充電量としては大きなものではない。
上述したステップS35及びS36について、図5を参照して説明すると、セーブモードでは、回復処理が必要と判断されると、回復終了と判断されるまで、0.2V発電B1と所定電流発電B2が交互に実施されることになる。ここでは、二次電池22のSOCをセーブSOCに維持する必要があるため、チャージモードとは異なり、0.2V発電B1が間欠的に実施されている。つまり、二次電池22のSOCの変動を抑制しながら、0.2V発電B1と所定電流発電B2が交互に実施されると共に、0.2V発電B1が間欠的に実施されている。
このセーブモードにおいては、0.2V発電B1と所定電流発電B2との間隔は、現在使用している駆動電力の大きさに応じて変化し、駆動電力が大きい(駆動モータ24の要求出力が大きい)場合は、間隔が短くなり、駆動電力が小さい(駆動モータ24の要求出力が小さい)場合は、間隔が長くなる。そして、所定電流発電B2におけるセル電圧は、図5中の点線矢印に示すように、0.2V発電B1の実施に伴って上昇し、現在セル電圧が前回セル電圧以上になった時点で回復終了となっている。
回復終了後は、上述のステップS27で説明したように、通常のセーブ運転が実施される。図5を参照して説明すると、0.2V発電B1及び所定電流での発電B2による回復処理の終了後に、セーブ運転B3が実施され、ここでは、二次電池22のSOCが40%で維持されるように、燃料電池11の運転が行われることになる。
なお、上述した0.2V発電B1及び所定電流発電B2は、特に、二次電池22が充電の受け入れをできない場合には、上述した出力低下制御を行った上で実施した方が良い。
以上説明したように、セーブモードでは、当該モードの開始直後に回復処理を開始すると共に、SOCの変動を抑制した回復処理を行うことにより、二次電池22のSOCを維持しつつ、燃料電池11の発電効率を向上させることができる。このようにして、燃料電池11の劣化を回復させるときに生じる電力を二次電池22の充電に利用して、二次電池22のSOCを維持すると共に、セーブモードに合わせた最適な回復を行うことができる。
<指定なしモード>
指定なしモード、つまり、チャージモードでもセーブモードでもないモードにおける維持運転及び回復処理について、図1と共に、図6及び図7を参照して説明を行う。なお、この指定なしモードにおいて、回復処理及び出力低下制御下回復処理については、セーブモードと同じであるので、ここでは、図4(b)を参照して、その説明を行う。
(ステップS41)
制御装置50は、制御ユニット25を用いて、二次電池22のSOCを参照する。
(ステップS42)
制御装置50は、モード選択スイッチ52の選択がチャージモード又はセーブモードであるかどうかを確認し、チャージモードでもセーブモードでもない場合、ステップS43へ進み、チャージモード又はセーブモードである場合、リターンへ進む。なお、この指定なしモードにおいては、電欠しない最低限のSOCが、セーブSOCとして記憶され、このセーブSOCを維持するように、以降の制御が行われる。
(ステップS43)
制御装置50は、前回の回復処理からの電圧低下幅が所定電圧幅より大きいかどうか、又は、前回の回復処理からの経過時間が所定時間より大きいかどうかを確認し、前回の回復処理からの電圧低下幅が所定電圧幅より大きい場合、又は、前回の回復処理からの経過時間が所定時間より大きい場合、ステップS44へ進み、それ以外の場合、つまり、電圧低下幅が所定電圧幅以下の場合、又は、経過時間が所定時間以下の場合、ステップS47へ進む。ここでの電圧低下幅や経過時間については、上述のステップS3で説明した通りである。
(ステップS44)
制御装置50は、0.2V時電力、現在の駆動電力及び二次電池22の現在の受入電力を確認し、[(0.2V時電力-駆動電力)<受入電力]である場合、ステップS45へ進み、[(0.2V時電力-駆動電力)≧受入電力]である場合、ステップS46へ進む。つまり、二次電池22へ充電できる容量があるかどうかを判断している。ここでの0.2V時電力、駆動電力、受入電力についても、上述のステップS4で説明した通りである。
(ステップS45、S46)
二次電池22へ充電できる容量がある場合には、ステップS45において、回復処理が行われ、二次電池22へ充電できる容量がない場合には、ステップS46において、出力低下制御下回復処理が行われる。回復処理及び出力低下制御下回復処理については、上述した図4(b)のステップS31~S36を参照して後述する。
(ステップS47)
回復処理又は出力低下制御下回復処理の終了後、維持運転、即ち、二次電池22のSOCをセーブSOCに維持するように、つまり、電欠しない最低限のSOC(例えば、30%)に維持するように、燃料電池11の運転が行われる。
そして、回復処理及び出力低下制御下回復処理は、図4(b)で示した手順と同じ手順で実施される。なお、出力低下制御下回復処理は、上述した出力低下制御を除いて、回復処理と同じ手順である。
(ステップS31)
制御装置50は、所定電流発電時の燃料電池11のセル電圧を参照する。具体的には、現在の燃料電池11において、所定電流発電(後述のステップS36参照)と同じ発電を行って、当該発電時のセル電圧を電圧センサ11cで測定し、現在セル電圧として求める。これを、図7を参照して説明すると、所定電流発電C2が最初に実施されて、現在セル電圧が求められている。ここでの所定電流についても、上述のステップS11で説明した通りである。
(ステップS32)
制御装置50は、上記現在セル電圧から前回セル電圧を減算した電圧が0未満であれば、ステップS33へ進み、0以上であれば、この回復処理を終了する。ここでは、上述のステップS12と同様のことを行っており、現在セル電圧を確認することにより、燃料電池11の回復処理が必要かどうかを判断しており、現在セル電圧が前回セル電圧(所定電圧)以上になったら、回復終了と判断している。
(ステップS33)
上述したステップS44と同様に、制御装置50が、0.2V時電力、現在の駆動電力及び二次電池22の現在の受入電力を確認し、[(0.2V時電力-駆動電力)<受入電力]である場合、ステップS34へ進み、[(0.2V時電力-駆動電力)≧受入電力]である場合、リターンへ進む。つまり、ここでも、二次電池22へ充電できる容量があるかどうかを判断している。
(ステップS34)
制御装置50は、二次電池22の現在SOCを確認し、[現在SOC≦(セーブSOC-回復SOC/2)]となったとき、ステップS35へ進み、それ以外の場合、つまり、[現在SOC>(セーブSOC-回復SOC/2)]の場合には、リターンへ進む。なお、この回復SOCは、前回又は直前の0.2V発電の電力量から現在の駆動電力量を減算することにより推定している。また、SOCや電力量は、所定の時間での平均値としても良い。
(ステップS35;回復手段)
制御装置50は、燃料電池11において、0.2V発電を行って、燃料電池11の劣化の回復を行う。このときは、燃料電池11の劣化の回復が行われるだけでなく、燃料電池11からの出力も大きくなるので、その結果、二次電池22への充電も行われて、二次電池22のSOCも増加することになるが、この指定なしモードでは、SOCの変動を抑制する必要があるため、上述した回復SOCだけSOCが増加する所定の発電時間の間、0.2V発電が行われることになる。また、ここでの0.2Vについては、上述のステップS14で述べた通りであり、適宜に変更可能である。
上述したステップS34→S35について、図7を参照して説明すると、セーブSOCを30%、回復SOCを4%とするときは、現在SOCが28%以下になると、ステップS35へ進み、0.2V発電を開始することになり、0.2V発電を上記所定の発電時間の間実施することにより、回復SOC=4%の充電が行われて、現在SOCが32%まで充電されることになる。
(ステップS36;確認手段)
制御装置50は、燃料電池11において、所定電流発電を行う。このような所定電流での発電において、燃料電池11のセル電圧を電圧センサ11cで測定することにより、燃料電池11の回復具合を確認している。所定電流発電後は、ステップS32の条件を満たすまで、ステップS31~S36が繰り返され、燃料電池11の劣化の回復が行われることになる。なお、ここでの所定電流発電は、上述のステップS15で述べたように、二次電池22への充電量としては大きなものではない。
上述したステップS35及びS36について、図7を参照して説明すると、指定なしモードでは、回復処理が必要と判断されると、回復終了と判断されるまで、0.2V発電C1と所定電流発電C2が交互に実施されることになる。ここでは、二次電池22のSOCをセーブSOCに維持する必要があるため、セーブモードと同様に、0.2V発電C1が間欠的に実施されている。つまり、二次電池22のSOCの変動を抑制しながら、0.2V発電C1と所定電流発電C2が交互に実施されると共に、0.2V発電C1が間欠的に実施されている。
この指定なしモードにおいても、0.2V発電C1と所定電流発電C2との間隔は、現在使用している駆動電力の大きさに応じて変化し、駆動電力が大きい(駆動モータ24の要求出力が大きい)場合は、間隔が短くなり、駆動電力が小さい(駆動モータ24の要求出力が小さい)場合は、間隔が長くなる。そして、所定電流発電C2におけるセル電圧は、図7中の点線矢印に示すように、0.2V発電C1の実施に伴って上昇し、現在セル電圧が前回セル電圧以上になった時点で回復終了となっている。
回復終了後は、上述のステップS47で説明したように、通常の維持運転が実施される。図7を参照して説明すると、0.2V発電C1及び所定電流での発電C2による回復処理の終了後に、維持運転C3が実施され、ここでは、二次電池22のSOCが30%で維持されるように、燃料電池11の運転が行われることになる。
なお、上述した0.2V発電C1及び所定電流発電C2は、特に、二次電池22が充電の受け入れをできない場合には、上述した出力低下制御を行った上で実施した方が良い。
以上説明したように、指定なしモードでは、当該モードの開始直後に回復処理を開始すると共に、SOCの変動を抑制した回復処理を行うことにより、プラグインでの充電量を確保しつつ、燃料電池11の発電効率を向上させることができる。このようにして、燃料電池11の劣化を回復させるときに生じる電力を二次電池22の充電に利用して、二次電池22のSOCを維持すると共に、指定なしモードに合わせた最適な回復を行うことができる。
本発明は、二次電池を搭載する燃料電池システムとして好適なものであり、燃料電池車両だけでなく、航空機用燃料電池システムや定置用燃料電池システムなど、二次電池を搭載する全ての燃料電池システムに適用可能である。
11 燃料電池
22 二次電池
25 制御ユニット
50 制御装置
52 モード選択スイッチ

Claims (5)

  1. 燃料電池と、
    前記燃料電池から供給される電力により充電が行われる二次電池と、
    前記充電の際の電圧より低い電圧で前記燃料電池を発電させて、前記燃料電池の回復処理を行う回復手段と、
    前記充電の際の電流より低い電流で前記燃料電池を発電させて、前記燃料電池の電圧を確認する確認手段と、
    前記充電の際に前記回復手段と前記確認手段とを交互に実施する制御手段と、

    前記燃料電池に供給する燃料ガス及び酸化ガスの湿度を調整する湿度調整手段とを有し、 前記制御手段は、前記回復手段及び前記確認手段を実施する際に、前記湿度調整手段により前記燃料ガス及び前記酸化ガスの湿度を調整前より下げることを実施して、前記燃料電池の内部抵抗を実施前の内部抵抗より高くすることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池から前記二次電池への充電の運転モードとして、前記二次電池の充電率を上昇させる第1のモードを選択する選択手段を有し、
    前記制御手段は、前記選択手段で前記第1のモードが選択された場合、前記二次電池への充電より先に、前記回復手段と前記確認手段とを交互に実施することを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記制御手段は、前記回復手段と前記確認手段とを交互に連続して実施することを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記選択手段は、前記運転モードとして、前記二次電池の充電率を維持する第2のモードを有し、
    前記制御手段は、前記選択手段で前記第2のモードが選択された場合、前記二次電池の充電率が維持されるように、前記回復手段を間欠的に実施することを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の燃料電池システムにおいて、
    前記制御手段は、前記確認手段で確認した前記燃料電池の電圧が所定電圧以上となったとき、前記回復手段と前記確認手段の交互実施を終了することを特徴とする燃料電池システム。
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