JP7056992B1 - 磁性壁及び磁性表示機構並びにその施工方法 - Google Patents
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Abstract
Description
更に詳しく述べると、多極着磁を施した磁石シートを磁石の被着体として基体に貼着した壁面に、該磁石シートと同極間の多極着磁を施した磁石シートと複合した表装材又は表示材又は物品保持材(棚など)を、被着体の磁石シートとの異極吸引同極反発によって、被着体である磁石シートの磁極方向に整列貼着が出来るようにした磁性壁と磁性表示機構に関するものである。
又、インテリアデザインの関係から部分的に色調や絵柄の異なる表装材の壁面が望まれ、更に比較的小面積の磁石シートを用いて中継貼着によって成る大面積の磁性壁の開発も望まれている。
本発明は、上記の不都合と要望を解決することを課題とする。
(1)磁石シートの被着体となる磁性壁として、磁極方向を磁石シートの縦方向に片面または両面に同極間の多極着磁を施した磁石シート又は更に表面材を積層した磁石シートを、壁基体又は更に表面側に強磁性体層を有する壁基体に、両面粘着テープ又は磁気吸着力で磁極方向を壁面の水平方向に貼着し、更に壁面の上下方向および壁面の水平方向に1箇所以上中継ぎ貼着された磁性壁であって、
上下方向の中継ぎ貼着箇所の双方の端部が異極で対峙し、双方共にN極とS極の境界線上で切断したものを突き付け貼着され、更に壁面の水平方向の中継貼着箇所で対峙する磁石シートの片方又は双方の磁極の磁極方向端部が非着磁又は磁極が消去され、中継ぎ前後の磁極の中心線が一致するように突き付け貼着されて成ることを特徴とする磁性壁とする。
水平方向の中継貼着箇所で対峙する磁石シートの片方又は双方の磁極の磁極方向端部が非着磁又は磁極が消去され、中継ぎ前後の磁極の中心線が一致するように突き付け貼着され、更に壁面の上下方向の中継ぎ貼着箇所の双方の端部が異極で対峙し、双方共にN極とS極の境界線上で切断したものを突き付け貼着されて成ることを特徴とする磁性壁とする。
磁石シートのサイズが縦方向300mm~1200mm横方向300mm~1200mmの矩形品又は正方形品を用いて、水平方向の中継貼着箇所で対峙する磁石シートの一方又は双方の磁極の磁極方向端部が非着磁又は磁極が消去されたものを用いて、中継ぎ前後の各磁極が同極性で磁極の中心線が一致するように突き付け貼着し、更に上下方向の中継ぎ貼着箇所の双方の端部が異極で対峙し、双方共にN極とS極の境界線上で切断しものを突き付け貼着されて成ることを特徴とする前記(1)または(2)項に記載の磁性壁とする。
同極間の磁石シートを磁極定規として用いて双方の磁石シートにわたって一部分重なるように下敷き状態で磁気吸着することで確認を行い、全面貼着後に磁極定規を除くための範囲内で双方の磁石シートを捲り上げることで位置ずれすることなく磁極定規を除去後に、残り部分を貼着する方法で突き付け貼着することを特徴とする磁性壁の施工方法とする。
前記(8)項に記載の磁性表示機構であって、前記表装材又は表示材又は物品保持材を複合した磁石シートが、上下方向の上端部の磁極と下端部の磁極の極性を同極性とし、且つN極とS極の境界線上で切断したものであることで、複数の表装材又は表示材又は物品保持材を複合した磁石シートが1磁極幅あけて磁気貼着出来るものとを併用したことを特徴とする磁性表示機構とする。
(10)前記(4)~(9)項のいずれか1項に記載の磁性表示機構であって、前記表装材又は物品保持材を複合した磁石シートが、着磁面に防滑層を塗布形成されたものであり、背面側に強磁性体層が積層され、該強磁性体層と表装材又は物品保持材の背面との積層に発泡体を基材とする感圧接着剤を用いたことを特徴とする磁性表示機構とする。
そうして、磁石シートが比較的小さい事による1人作業が可能な優れた作業性、部分的に磁石シートの表面色調変更、同極間で同厚みでの磁石シート内での磁気特性の変更が可能と成る。
(1)、図1は、従来の不都合を生じる1例として、磁極方向を磁石シートの縦方向に着磁を施した磁石シートで、磁石シートの横方向1m×磁石シートの縦方向3m品を、壁面貼着への磁極方向を壁面の水平方向にして、壁面の上下方向に3枚中継ぎ貼着する場合の不都合を示す模式図あり、上から1枚目と2枚目の中継ぎ貼着部分に同極反発を生じ、又、上から2枚目と3枚目の中継ぎ貼着部分に異極吸引で接触するが極幅が狭く、連続する同極間の多極着磁を形成出来ない不都合が生じている。
図8(a)は、磁性壁用の磁石シートと同極間の磁石シートより成る磁極定規≪以後「磁極定規」と言う≫を用いた位置決め方法を示す。磁石シートの厚みが極間の1/2以下の場合は、着磁面(表側)の各磁極の裏面(非着磁面)に異極が形成される、つまり着磁面(表面側)がN極の位置に対して非着磁面(裏面)がやや弱いS極、着磁面(表側)がS極に対して非着磁面(裏側)がやや弱いN極が形成されているので、磁性壁に用いる磁石シートと同極間の磁石シートを磁極定規とし、中継ぎする双方の磁石シートの下敷きとして異極吸引同極反発によって中継ぎする双方の磁石シートの同磁極同士の中心線を合わせて磁気貼着することが出来る。
図8(b)は、全面貼着後に磁石シートの双方の端部を捲り上げて磁極定規を取り除くことを示す。このようにして、図7で示すように中継ぎ貼着する磁石シートの同極性の極の中心線を合わせることで、中継ぎ貼着の不都合を解決し磁性壁全体にわたって磁性壁の磁石シートと同極間の多極着磁を施した磁石シートを磁気貼着することが出来る。
そうして、磁性壁の基体への磁石シートの貼着が両面感圧接着剤を用いる場合には、磁極の中心線を合わせて磁石シートの一部を貼着する部分と、めくり上げて「磁極定規」を除去後に貼着する部分の離型紙に区分する切り目を入れておくのが良い。
尚、図11は、本発明の1例として上下方向の中継ぎ2箇所と水平方向の中継ぎ2箇所より成る磁性壁であるが、本発明は中継ぎ箇所1箇所以上の多数箇所の中継ぎが可能である。
又、磁石シートは壁基体に直接貼着する他に、同寸法の建築用ボードに積層したものを貼着することも可能である。
尚、図17、19、21に示す磁性表示片のうち近接磁気貼着(例えば図17のF4とF12の対峙する端部)するものについては、前記磁性壁に用いる磁石シートの重ね切断と同様にして作成することも出来る。(図5)
磁性壁面の磁石シートと同極間のL型棚を複合した磁石シートより成る磁性棚が、容易に磁性壁に整列貼着できることを示す。
そうして、磁性壁の磁石シートの背面に強磁性体層8を有する場合(例えば図25)は、磁性棚を磁気吸着させた場合に磁性棚(図23)の強磁性体層8との間に磁石シートが介在する事に成るので磁気閉回路を形成し大きな磁気吸着力が得られる。
又、磁性壁の中継ぎ箇所と非中継ぎ箇所の磁気吸着性の差の有無を耐荷重試験で評価出来る位置に貼着していることを示す。
磁性壁面の磁石シートと同極間のL型棚を複合した磁石シートより成る磁性棚が、容易に磁性壁に整列貼着できることを示す。
そうして、磁性壁の磁石シートの背面に強磁性体層8を有する場合(例えば図25)は、磁性棚を磁気吸着させた場合に磁性棚(図23)の強磁性体層8との間に磁石シートが介在する事に成るので磁気閉回路を形成し大きな磁気吸着力が得られる。
又、磁性壁の中継ぎ箇所と非中継ぎ箇所の磁気吸着性の差の有無を耐荷重試験で評価出来る位置に貼着していることを示す。
磁性壁面の磁石シートと同極間のL型棚を複合した磁石シートより成る磁性棚が、容易に磁性壁に整列貼着できることを示す。
そうして、磁性壁の磁石シートの背面に強磁性体層8を有する場合(例えば図25)は、磁性棚を磁気吸着させた場合に磁性棚(図23)の強磁性体層8との間に磁石シートが介在する事に成るので磁気閉回路を形成し大きな磁気吸着力が得られる。
又、磁性壁の中継ぎ箇所と非中継ぎ箇所の磁気吸着性の差の有無を耐荷重試験で評価出来る位置に貼着していることを示す。
(1)磁性壁の壁基体
磁性壁の壁基体としては、特定することなく従来の建材が用いられるが、国土交通大臣が定めたもの、又は認定した防火材料(不燃材料、準不燃材料、難燃材料)が望ましく、例えば石膏ボード、繊維混入珪酸カルシュウム板などの無機質ボード、難燃合板などの難燃処理木質ボード、亜鉛メッキ鋼板、亜鉛メッキ塗装鋼板、磁性ステンレス鋼板などの金属板、化粧鋼板火山性ガラス質複合層ボードが挙げられる。
磁性壁、磁性表示片、磁性棚などに用いる強磁性体層としては、鋼板、磁性ステンレス鋼板、鉄粉又は鉄との合金粉末を少量のバインダーに高充填したシートなどが挙げられ、厚みは金属板の場合は25μm~500μm程度で、鉄粉又は鉄との合金粉末を少量のバインダーに高充填したシートでは500μm~1500μm程度が好ましく、その範囲より薄いと磁石シートの磁界に対して磁気飽和となり背面漏洩磁束が無視できなくなる。又、その範囲より厚いと磁気的性能の増大が期待できなくなる他に断裁加工、施工性などが劣り好ましくない。
1)磁性壁、磁性表示片、磁性物品保持材などに用いる磁石シートとしては、ストロンチュウムフエライト、バリュウムフエライトなどのフエライト系磁石シート、ネオジュウム・鉄・ホウ素、サマリュウム・鉄・窒素などの希土類系磁石シートなどが挙げられ、市販の多極着磁品を用いることができるが極間の寸法精度の良いものが望ましく、劣るものは磁性壁側の磁石シートと表装材または表示材または物品保持材を複合した磁石シートより成る磁性表示片または磁性棚などとの極間ずれによる磁気吸着力の低下乃至磁気反発を招くことに成る。
又、磁性表示片などに用いる磁石シートの着磁面には、用途によっては被着体面とのブロッキング(温度、荷重、時間による自着現象)防止層を設けることが出来る。
そうして極間の寸法精度は極間の+1%~-1%程度が好ましく、その範囲を逸脱すると磁気吸着力の低下が無視出来なくなる。
そうして、片面から多極ヨークで磁界を印加して着磁した両面に磁極を形成した片面着磁品は、磁界を印加した面が背面に比べ磁気吸着力が強いので、背面に強磁性体層を設けない場合には非着磁面を被着体の非磁性体板に接着剤または感圧接着剤を用いて積層し、磁気吸着力を利用する面側を着磁面とする方が好ましく、背面に強磁性体層を設ける場合は両面から多極ヨークで磁界を印加して着磁した両面に磁極を形成した両面着磁品を用いて被着体の強磁性体層に磁気貼着することが出来る他に、更に背面漏洩磁束を防止することで強い磁気吸着力が得られる。
壁基体への磁石シートの積層は、接着剤または感圧接着剤を用いて積層する他に、壁面に強磁性体層(鉄板など)を接着剤または感圧接着剤を用いて積層し、片面着磁又は両面着磁で両面に磁極が形成されている磁石シートを磁気吸着力で貼着することで、貼着位置の修正や貼替えが容易であり、更に壁基体側への磁束の漏洩防止効果によって磁性壁と表示材などを複合した磁石シートとの磁気吸着力が増大する効果が得られるので好ましい。
壁基体の表面に多極着磁を施した磁石シートを積層して成る磁性壁の表面に、磁気吸着力で貼着する軟質磁性体シートは、ソフトフエライト(Mn・Znフエライト粉末、Ni・Znフエライト粉末、マグネタイト粉末など)、鉄粉末(軟鉄粉末、純鉄粉末、鋼鉄粉末、カーボニル鉄粉末、など)及び鉄合金(センダスト粉末、パーマロイ粉末、磁性ステンレス粉末、など)、磁性ステンレススチール粉末などの高透磁率で低保持力の軟質磁性体粉末の1種~2種以上を、バインダーと成る有機高分子エラストマーとである塩素化ポリエチレン、クロロ・スルフォン化ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アルキル・アクリル酸エステル共重合体、アクリルゴム、ウレタンゴム、などの1種~2種以上用いて45~65容積%程度の複合軟質磁性体組成物を、表面材の裏面に、公知の塗布成形、又は押出成形、圧延成形、押出・圧延成形などによってシート状に成形したものを積層したもので良い。
非架橋(非加硫)型磁石シートは、フエライト系磁石材料粉末(ストロンチュウムフエライト粉末、バリュウムフエライト粉末など)、希土類系磁石材料粉末(サマリュウム・コバルト系磁石材料粉末、ネオジュウム・鉄・ホウ素系磁石材料粉末など)などの硬質磁性体粉末を、バインダーとしての有機高分子エラストマーである塩素化ポリエチレン、クロロ・スルフォン化ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アルキル・アクリル酸エステル共重合体、アクリルゴム、ウレタンゴム、などを用いて、硬質磁性材料粉末を55~65容積%程度の硬質磁性体組成物を、公知の塗布成形、又は押出成形、圧延成形、押出・圧延成形などによってシート状に成形したもので良く、市販の磁石シートの殆どが非架橋型磁石シートであり、例えば塩素化ポリエチレンエラストマーを用いたストロンチュウムフエライト系磁石シートが挙げられる。
易ブロッキング性・軟質磁性層としては、前記(4)の軟質磁性体シートのバインダーを、ムーニー粘度ML1+4(100°C)において15~50又はガラス転移点(Tg)が-20~-40°C程度のエチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・メチルアクリレート共重合体、クロロ・スルフォン化ポリエチレンなどの1種または2種以上用いたものが好ましく、この範囲を逸脱すると自着性が低下する場合があるので好ましくない。
磁性表示機構に用いる物品保持材としては、背面が一部又は全面平滑なものであれば良く、例えばL型棚、桝型棚、壁掛けテレビのブランケット、絵画用額縁などが挙げられる。
≪磁性壁について≫
1、磁性壁の基体を、厚み12.5mmの普通石膏ボード(商品名:タイガーハイパーハード/吉野石膏社製)を使用した大壁造(2820mm幅×2540mm高)とする。
異方性ストロンチュウムフエライト磁石シート(磁気特性:最大エネルギー積BHmax1.5MGOe、0.5mm厚×1020mm幅の巻物、磁極方向:磁石シートの縦方向、極間:3.0mmピッチ、片面着磁、)(商品名:強力マグネシート/ニチレイマグネット社製)に、感圧接着材(両面粘着)フィルム(基材;不織布、粘着剤;アクリル系、0.145mm厚×1010mm幅の巻物)(商品名ダイタック8800CH/大日本インキ化学社製) を用いてラミネーターで積層する。
半硬質塩化ビニルフィルム(感圧接着剤処理品/0.2mm厚×1020mm幅の巻物)(商品名:ダイノック・ライトオーク/住友3M社製)を準備する。
次に、前記磁石シートの感圧接着材処理品の表面に、前記半硬質塩化ビニルフィルム(感圧接着剤処理品)を、ラミネーターを用いてラミネートする。
4-1、磁石シートの壁面上下方向の中継ぎ箇所端部の処理
壁面の上下方向端部の中継ぎ箇所の対峙する磁極が異極になるように、且つマグネットビュアーシートを用いて磁極の境界点を示すアイマークを付け、直線定規とカッターを用いて磁極の境界線上で切断する。〔図3〕〔図4〕
磁石シートの壁水平方向の中継ぎ箇所の片方の端部の磁極を〔図6〕と同様にして、ネオジュウム系焼結磁石(6mm厚×30mm角、上下方向の漏洩磁束密度:3600Oe)に非磁性体のガイドを設けた磁極消去用磁石を用いて接触移動させることで端部磁極を約3mm幅で磁極の消去を行う。
磁極方向を磁石シートの縦方向に着磁を施した磁石シートを用いて、磁極方向を壁面の水平方向に貼着するものとして、
1)上から1枚目:水平方向2820mm×上下方向660mm、下部端部の磁極Sとしたもの1枚。
2)上から2枚目:水平方向1410mm×上下方向940mm、上部端部の磁極N、下部端部の磁極Sとしたもの1枚と、更に水平方向の右端部磁極を消去したもの1枚。
3)上から3枚目:水平方向2820mm×上下方向940mm、上部の磁極Nとしたもの1枚。
磁石シートの縦方向を壁面の水平方向にして壁面の上下方向に3枚中継ぎ貼着するまえに、形成される中継ぎ箇所の磁極の極間を確認のために、同極間の磁石シートを磁極定規として、≪以後「磁極定規」と言う≫双方の磁石シートにわたり一部分重なるように裏面又は表面に磁気吸着させて見る。そうして極間の一致を確認後、壁面基体の上端より順次貼着する。
磁性壁基体である石膏ボードの表面に、強磁性体層としての鉄系合金粉とバインダーよりなる複合層を設けたものを使用し、磁石シートの厚みを0.4mmとして、磁気吸着力で貼着する以外は、実施例1と同様にする。
1、磁性壁の基体
強磁性体層として、片面に鉄系合金粉とバインダーよりなる複合層を設けた総厚12.5mm厚の石膏ボード(商品名タイガーFeボード/吉野石膏社製)を用いる。
1、磁性壁の基体:実施例1と同様にする。
2、磁石シートの感圧接着材処理品の準備
磁極方向が磁石シートの横方向の磁石シートである以外は実施例1と同様にする。
3、表装材及び表装材のラミネート:実施例1と同様。
4-1、磁石シートの壁面水平方向の中継ぎ箇所端部の処理
磁石シートの壁の水平方向の中継ぎ箇所の片方の端部の磁極を〔図6〕と同様にして、ネオジュウム系焼結磁石(6mm厚×30mm角、上下方向の漏洩磁束密度:3600Oe)に非磁性体のガイドを設けた磁極消去用磁石を用いて接触移動させることで端部磁極を約3mm幅で磁極の消去を行う。
壁面の上下方向端部の中継ぎ箇所の対峙する磁極が異極になるように、且つ磁気ビュアーシートを用いて磁極の境界点を示すアイマークを付け、直線定規とカッターを用いて磁極の境界線上で切断する。〔図3〕〔図4〕
磁極方向を磁石シートの横方向に着磁を施した磁石シートを用いて、磁極方向を壁面の水平方向に貼着するものとして、
1)左から1枚目:水平方向940mm×上下方向2540mm、上部端部の磁極Nで、水平方向の右端部磁極を消去したもの1枚。
2)左から2枚目上部用:水平方向940mm×上下方向1269mm、上部端部の磁極N、下部端部の磁極N、更に水平方向の右端部磁極を消去したもの1枚。
左から2枚目下部用:水平方向940mm×上下方向1271mm、上部端部の磁極S、更に水平方向の右端部磁極を消去したもの1枚。
3)左から3枚目:水平方向940mm×上下方向2540mm、上部端部の磁極Nのもの1枚。
1)磁石シートの縦方向を壁面の上下方向にして、壁面の水平方向に3枚中継ぎ貼着するために、磁壁に向かって左側から1枚目の磁石シートの離型紙を左右方向に2分する切り目を入れ、左から2枚目の磁石シートの離型紙を左右方向に3分する切り目を入れ、左から3枚目の磁石シートの離型紙を左右方向に2分する切り目を入れておく。
2)次に〔図8(a)〕のように中継ぎする位置に磁極定規を、双方の磁石シートにわたり一部分重なるように壁基体の中継ぎする部分に粘着テープで仮止めし、左から1枚目と2枚目の同磁極性の磁極の中心線があうように磁気吸着させた後、1枚目磁石シートの左半分の離型紙を剥がして壁基体に貼着し、2枚目の中央の離型紙を剥がして壁基体に貼着した後、〔図8(b)〕のように中継ぎ部分を捲り上げて磁極定規を取り除いた後、1枚目の残る離型紙と2枚目左側の離型紙を剥がして壁基体に貼着する。
3)そうして2枚目は上下方向の中継ぎ箇所も1箇所あるので、上部磁石シートの貼着後に下部磁石シートを貼着する事に成るから、磁極定規を各中継ぎ箇所に重なる位置で位置決めすれば良い。そうして、2枚目と3枚目の中継ぎ部分も1枚目と2枚目の中継ぎと同様にして磁極定規を介して同極性の磁極の中心を合わせて壁基体に貼着する。
壁基体への磁石シートの積層を、粘着剤を用いないで壁基体に強磁性体層(化粧鋼板・100μm厚)を積層し磁気吸着力で貼着とすること、及び磁石シートの厚みを0.4mmとする以外は実施例3と同様にする。
1、強磁性体層の積層
磁性壁基体である石膏ボードの表面に強磁性体層として化粧鋼板(100μm厚/東洋鋼鈑社製)を用い、感圧接着材(両面粘着)フィルム(基材;不織布、粘着剤;アクリル系、0.145mm厚×1,010mm幅の巻物)(商品名ダイタック8800CH/大日本インキ化学社製)を用いて石膏ボードに積層する。
1、磁性壁の基体については、実施例1と同様にする。
2、磁石シートの感圧接着材処理品の準備については、実施例1と同様にする。
3、表装材及び表装材のラミネートについては、実施例1と同様にする。
4-1、磁石シートの壁面水平方向の中継ぎ箇所端部の処理
磁石シートの壁の水平方向の中継ぎ箇所の片方の端部の磁極を〔図6〕と同様にして、ネオジュウム系焼結磁石(6mm厚×30mm角、上下方向の漏洩磁束密度:3600Oe)に非磁性体のガイドを設けた磁極消去用磁石を用いて接触移動させることで端部磁極を約3mm幅で磁極の消去を行う。
壁面の上下方向端部の中継ぎ箇所の対峙する磁極が異極になるように、且つ磁気ビュアーシートを用いて磁極の境界点を示すアイマークを付け、直線定規とカッターを用いて磁極の境界線上で切断する。〔図3〕〔図4〕
磁極方向を磁石シートのたて方向に着磁を施した磁石シートを用いて、磁極方向を壁面の水平方向に貼着するものとして、
1)水平方向940mm×上下方向660mm、上部端部の磁極N、下部端部の磁極Sとし、更に水平方向の右端部磁極を消去したもの3枚。
2)水平方向940mm×上下方向940mm、上部端部の磁極N、下部端部の磁極Sとし、更に水平方向の右端部磁極を消去したもの6枚。
1)〔図11〕の如く上下方向の中継ぎ箇所が6箇所、水平方向の中継ぎ箇所が6箇所ある磁性壁であり、上下方向の中継ぎ箇所の6箇所については予め磁極定規を用いて中継ぎ箇所の極間を確認しておく。
2)壁面の水平方向に3枚中継ぎ貼着するために、磁壁に向かって左側から1枚目の磁石シートの離型紙を左右方向に2分する切り目を入れ、左から2枚目の磁石シートの離型紙を左右方向に3分する切り目を入れ、左から3枚目の磁石シートの離型紙を左右方向に2分する切り目を入れておく。
3)次に〔図8(a)〕のように中継ぎする位置に磁極定規を、双方の磁石シートにわたり一部分重なるように壁基体の中継ぎする部分に粘着テープで仮止めし、左から1枚目と2枚目の同磁極性の磁極の中心線があうように磁気吸着させた後、1枚目磁石シートの左半分の離型紙を剥がして壁基体に貼着し、2枚目の中央の離型紙を剥がして壁基体に貼着した後、〔図8(b)〕のように中継ぎ部分を捲り上げて磁極定規を取り除いた後、1枚目の残る離型紙と2枚目左側の離型紙を剥がして壁基体に貼着する。
4)そうして、2枚目と3枚目の中継ぎ部分も1枚目と2枚目の中継ぎと同様にして磁極定規を介して同極性の磁極の中心を合わせて壁基体に貼着する。
5)壁面上部より2段目、3段目の中継ぎ貼着については、上下方向の中継貼着を行えば前記4-3に於いて上部端部の磁極N、下部端部の磁極Sと成るように且つ磁極の境界線で裁断しているので、当然に磁極中心も合った水平方向の中継ぎと成るが、念の為に磁極間定規を表面に磁気吸着させて、各水平方向の中継ぎ貼着及び上下方向の中継ぎ貼着箇所の確認をする。
磁性壁基体である石膏ボードの表面に、強磁性体層としての鉄系合金粉とバインダーよりなる複合層を設けたものを使用し、磁石シートを0.4mm厚、片面着磁品として、磁気吸着力で貼着する以外は、実施例5と同様にする。
1、磁性壁の基体
強磁性体層として、片面に鉄系合金粉とバインダーよりなる複合層を設けた総厚12.5mm厚の石膏ボード(商品名タイガーFeボード/吉野石膏社製)を用いる。
磁性壁基体である石膏ボードの表面に強磁性体層として化粧鋼板(100μm厚/東洋鋼鈑社製)を用い、感圧接着材(両面粘着)フィルム(基材;不織布、粘着剤;アクリル系、0.145mm厚×1010mm幅の巻物)(商品名ダイタック8800CH/大日本インキ化学社製)を用いて石膏ボードに積層すること以外は、実施例6と同様にする。
磁性壁基体の表面側下地材を、火山性ガラス質複層坂(3.0mm厚)(商品名:ダイライト/大建工業社製)とすること、強磁性体層を化粧鋼板(220μm厚/東洋鋼鈑社製)としたボード(商品名:マグピタボード/ニチレイマグネット社製)とすること、磁石シートを0.6mm厚、片面着磁品とすること以外は実施例7と同様にする。
前記〔実施例4〕の表装材を積層した磁石シートを、表装材を積層しない磁石シートとし、表装材の裏面に軟質磁性層を設けた軟質磁性複合フィルムを磁気貼着する以外は〔実施例4〕と同様な磁性壁を作成する。
2-1、基材:塩化ビニル壁紙の原反(未粘着付与品)0.1mm厚×1020幅品を準備する。
2-2、軟質磁性層の形成
1)塗工液の配合(配合No1)
・ポリウレタン溶液(固形分35%)商品名:ニッポラン3022 ニホンポリウレタン社製〔エラストマー〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19.77重量部
・塩化ビニル・酢酸ビニル共重体 商品名:ビニライトVAGH ユニオンカーバイト社製〔樹脂〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.87重量部
・マグネタイトBL-10、チタン工業社製(軟質磁性材料;フェリ磁性体粉)・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100重量部
・メチルエチルケトン〔有機溶剤〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20重量部
・トルエン〔有機溶剤〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25重量部
・シクロヘキサノン〔有機溶剤〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10重量部
〔固形分中の磁性材料粉の充填量 85.6重量%(60.0容量%)〕
前記配合に従って、攪拌機(ディスパー;剪断型 羽径200mm)に有機溶剤と塩化
ビニル・酢酸ビニル共重体を投入し攪拌溶解後、攪拌しながらポリウレタン溶液を投入、次いでセンダストを投入し混合攪拌したものを、サンドミル(ビーズ;1.25mm、ディスク;平型、周速12m/s)にて分散処理を行い塗工液を得る。
コーティングの直前に攪拌機で攪拌・粘度調整を行った後、基材である塩化ビニル壁紙
の原反0.1mm厚×1020幅品(リケンテクノス社製)の裏面に、コンマコーター、温風乾燥炉(50~100°C×10分)にて塗布厚70μm(ドライ)にコーティングすることで、軟質磁性フィルムを得る。
1)前記1の磁性壁の表面に、左から縦方向に1番目の軟質磁性複合フィルムを磁気貼着する。2)次に、1番目の右端と2番目の左端部を15mm程度重ねて磁気貼着し、重ね部分の略中央線をカッターナイフで重ね切をした後、余分の部分を取り除いて突き付け磁気貼着をすることで隙間の無い中継ぎを得る。
3)その後、同様にして右方向に磁気貼着をすることで、軟質磁性複合フィルムより成る表装材を積層した磁性壁を得る。そうして、磁性壁の表面と表装材間に生じたエアーポケットがある場合は、スキージーなどでエアーをしごいて磁性壁の磁石シート端部又は中継ぎ部に導いてエアーを除去する。
前記〔実施例8〕の表装材を積層した磁石シートを、表装材を積層しない磁石シートとし、表装材の裏面に軟質磁性層を設けた軟質磁性複合シートを磁気貼着する以外は〔実施例8〕と同様にする。
前記〔実施例9〕の軟質磁性複合フィルムを、ブロッキング性を有する軟質磁性複合フィルムにした以外は〔実施例9〕と同様にする。尚、本発明の各実施例及び比較例に使用している磁石シートは、硬質磁性材料粉と粘結材である有機高分子体エラストマーより成る非架橋型磁石シートである。
塗工液の配合(組成)以外は、〔実施例9〕と同様にする。
1)塗工液の配合(配合No2)
・エチレン酢酸ビニル共重合体(VA含有量41%)商品名:エバフレックスEV40
LX、三井・デュポンポリケミカル社製〔エラストマー〕・・・・・・・100重量部
・デノン1771〔分散剤〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2重量部
・マグネタイトBL-10、チタン工業社製(軟質磁性材料;フェリ磁性体粉)・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・820重量部
・トルエン〔有機溶剤〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・420重量部
〔固形分中の磁性材料粉の充填量 88.9重量%(60.0容量%)〕
表装材を、易ブロッキング性の軟質磁性複合フィルムとする以外は、〔実施例9〕と同様にする。
上下方向の中継ぎ箇所の磁石シートの切断を無作為に行うこと、水平方向の中継ぎ箇所に於ける磁石シートの多極着磁端部磁極の消去を行わないこと以外は、〔実施例1〕~〔実施例8〕と同様にする。
≪磁性表示機構/磁性表示片≫
実施例1と同様にする。
2、表示材複合磁石シートの作成
(1)磁石シート:異方性ストロンチュウムフエライト磁石シート(磁気特性:最大エネルギー積BHmax1.4MGOe、0.5mm厚×1020mm幅の巻物、磁極方向:磁石シートの縦方向、極間:3.0mmピッチ、片面着磁)(商品名;強力マグネシート/ニチレイマグネット社製)を準備する。
(2)磁性表示片用塩ビシート
半硬質塩化ビニルフィルム(感圧接着剤処理品/0.2mm厚×1020mm幅の巻物)(商品名:ダイノック(PS-042)/住友3M社製)を準備する。
(3)磁性表示材複合磁石シートの作成
上記(1)の背面にラミネーターを用いて上記(2)を積層する。
(1)F1の作成
磁石シートのN極とS極の境界線上で切断し、且つ上端N極、下端N極となる縦369×横1000mmの表示片2枚を作成する。
(2)F12の作成
磁石シートのN極とS極の境界線上で切断し、且つ上端S極、下端N極となる縦366mm×横1000mmの表示片2枚を作成する。
(3)F2の作成
磁石シートのN極とS極の境界線上で切断し、且つ上端S極、下端N極となる縦366mm×横870mmの表示片2枚を作成する。
(4)F3の作成
磁石シートのN極とS極の境界線上で切断し、且つ上端N極、下端S極の、縦366mm×横1000mmの表示片1枚を作成する。
(5)F4の作成
磁石シートのN極とS極の境界線上で切断し、且つ上端S極、下端N極の、縦366mm×横870mmの表示片2枚を作成する。
図17に示す位置に、1極間空けた磁気貼着と接近磁気貼着をする。
実施例2と同様にする。
2、磁性表示片の作成及び磁性壁への磁気貼着
磁石シートの厚みを0.4mmとする他は実施例13と同様にする。
実施例3と同様にする。
2、表示材複合磁石シートの作成
実施例13と同様にする。
(1)F1の作成
磁石シートのN極とS極の境界線上で切断し、且つ上端S極、下端N極となる縦366mm×横1000mmの表示片2枚を作成する。
(2)S2の作成
磁石シートのN極とS極の境界線上で切断し、且つ上端S極、下端N極となる縦867mm×横1000mmの表示片2枚を作成する。
(3)F3の作成
磁石シートのN極とS極の境界線上で切断し、且つ上端S極、下端N極の、縦366mm×横870mmの表示片2枚を作成する。
(4)F4の作成
磁石シートのN極とS極の境界線上で切断し、且つ上端N極、下端N極の、縦369mm×横870mmの表示片3枚を作成する。
4、磁性壁への磁気貼着
図20に示す位置に1極間空けた磁気貼着と接近磁気貼着をする。
実施例4と同様にする。
2、表示材複合磁石シートの作成
実施例14と同様にする。
3、磁性表示片の作成及び磁性壁への磁気貼着
実施例15と同様にする。
実施例5と同様にする。
2、表示材複合磁石シートの作成
実施例15と同様にする。
(1)F1の作成
磁石シートのN極とS極の境界線上で切断し、且つ上端N極、下端S極となる縦366mm×横870mmの表示片2枚を作成する。
(2)F2の作成
磁石シートのN極とS極の境界線上で切断し、且つ上端S極、下端N極となる縦366mm×横870mmの表示片2枚を作成する。
(3)F3の作成
磁石シートのN極とS極の境界線上で切断し、且つ上端N極、下端S極の、縦366mm×横870mmの表示片2枚を作成する。
(4)F32の作成
磁石シートのN極とS極の境界線上で切断し、且つ上端S極、下端N極の、縦366mm×横870mmの表示片2枚を作成する。
(5)F4の作成
磁石シートのN極とS極の境界線上で切断し、且つ上端S極、下端N極の、縦366mm×横870mmの表示片2枚を作成する。
4、磁性壁への磁気貼着
図21に示す位置に1極間空けた磁気貼着と接近磁気貼着をする。
実施例6と同様にする。
2、表示材複合磁石シートの作成
実施例16と同様にする。
3、磁性表示片の作成及び磁性壁への磁気貼着
実施例17と同様にする。
1、磁性壁の作成
比較例1と同様にする
2、磁性表示片の作成及び磁気貼着仕様
上下方向端部の切断を従来通りの磁極境界近辺で行うことによる極幅精度が劣る他は〔実施例13〕と同様にする。
1、磁性壁の作成
比較例4と同様にする。
2、磁性表示片の作成及び磁気貼着仕様
上下方向端部の切断を従来通りの磁極境界近辺で行うことによる極幅精度が劣る他は〔実施例16〕と同様にする。
1、磁性壁の作成
比較例6と同様にする。
2、磁性表示片の作成及び磁気貼着仕様
上下方向端部の切断を従来通りの磁極境界近辺で行うことによる極幅精度が劣る他は〔実施例18〕と同様にする。
1、磁性壁の作成
比較例8と同様にする。
2、磁性表示片の作成及び磁気貼着仕様
上下方向端部の切断を従来通りの磁極境界近辺で行うことによる極幅精度が劣る他は〔実施例20〕と同様にする。
≪磁性表示機構/磁性棚の実施例と比較例≫
実施例2と同様にする。
2、L型磁性棚の作成
まず、実施例2で用いた磁石シートと同じ磁石シートの着磁面に、軟質ウレタン樹脂系防滑剤を約10μm厚(加熱乾燥後の厚み)に塗布形成する(商品名:防滑マグネシート/ニチレイマグネット社製)。次に、この磁石シートの背面(非着磁面)に、強磁性体である亜鉛メッキ鋼板(100μm厚/東洋鋼鈑社製)を、感圧接着材(両面粘着)フィルム(基材;不織布、粘着剤;アクリル系、厚み:0.145mm(商品名ダイタック8800CH/大日本インキ化学社製 図示せず)を用いて積層する。
〔図18〕の如く中継ぎ箇所と非中継ぎ箇所の比較が出来る位置に磁気吸着する。
〔実施例4〕と同様にする。
2、L型磁性棚の作成
〔実施例25〕と同様にする。
3、磁性壁へ磁気吸着
〔図20〕の如く中継ぎ箇所と非中継ぎ箇所の比較が出来る位置に磁気吸着する。
〔実施例8〕と同様にする。
2、L型磁性棚の作成
磁石シートの厚みを0.6mmとする他は実施例25と同様にする。
3、磁性壁へ磁気吸着
〔図22〕の如く中継ぎ箇所と非中継ぎ箇所の比較が出来る位置に磁気吸着する。
両面着磁品を用いる他は実施例8と同様にする。
2、L型磁性棚の作成
〔実施例27〕と同様にする。
3、磁性壁へ磁気吸着
〔実施例27〕と同様にする。
〔実施例12〕と同様にする。(表装材が易ブロッキング性の軟磁性体層複合シート)
2、L型磁性棚の作成及び、磁性壁へ磁気吸着
〔実施例28〕と同様にする。
強磁性体層、基材が発泡体である感圧接着剤層、防滑材塗布層を設けない他は〔実施例27〕と同様にする。
≪次に性能評価・試験方法について説明する≫
目視にて磁性壁全体に亘って、中継ぎ箇所の継ぎ目の直線性、間開きの程度などの外観観察を行い3段階に評価する。
○:良好、△:やや劣る、×:劣る
磁気ビュアーシートを用いて非中継箇所の極間との差異を生じていないか観察を行い3段に評価する。
○:良好、△:やや劣る、×:劣る
(中継箇所の磁気吸着と非中継箇所磁気吸着力差の有無を見るための測定方法)
一辺が70mmの正方形の平滑なプラスチック板の背面中央に、引掛けを設けた治具の
平面部に、磁性表示片から採取した一辺が60mmの正方形で、両面粘着テープを用いて貼着した磁気吸着力測定試料を、磁性壁の測定箇所に同極反発・異極吸引によって磁気貼着させる。そうして磁性面と直角方向に引き離すに要する力を測定して単位面積当たりの磁気吸着を算出する (g/cm2) 。(磁気吸着力の測定方法は図24参照)(磁性壁の測定箇所は図14~16参照)
(磁性壁に磁気吸着した磁性棚の耐荷重試験方法(L型磁性棚で説明するが磁性桝型についても同様である)
磁性壁の垂直面に磁気吸着した磁性棚の棚板の中央部と、鋼板製重りの中央部を略合わせて積み重ねて行き、磁性棚が滑りを生じるか脱落する現象を生じるまでの最大荷重を測定する(最小重りは0.1kg/1枚)。(図25参照)
実際に貼り付け作業を行い3段階に評価する。
○:良好、△:やや劣る、×:劣る
表装材を積層しない磁性壁の表面に、易ブロッキング性軟質磁性層複合表装材を磁気貼着して、室温25~32°Cにて30日経過後、ブロッキングの程度を評価する。
○:良好、△:やや劣る、×:劣る
≪次に試験結果について説明する≫
(1)実施例(表1-1~表1-3)
磁性壁に於ける発明の主たる目的は、磁性壁の磁石シートの上下方向の中継ぎ箇所の磁極の極性配置(NSNS・・・)及び極間が非中継ぎ箇所と同等で、更に同磁極性の磁極中心が合致していることで、磁極方向に連続して同極間の磁石シートが磁気貼着できることであり、該発明が下記の主たる場合に適用できることを示す実施例である。
1)壁基体の表面に磁石シートを粘着材を用いて貼着した場合。
2)壁基体の表面に強磁性体層(鋼板)を粘着材を用いて積層し、磁石シートが磁気貼着できること、及び磁束の背面漏洩を防止して磁力を強める場合。
3)磁石シートの厚み及び強磁性体層(鋼板)の厚みを変化させた場合。
4)中継ぎ箇所の主たる仕様を図9、図10、図11の各形式にした場合。
5)磁石シートの表装材を軟質磁性層複合フィルムとして磁気貼着すること、又は更に易ブロッキング性の軟質磁性層複合フィルムとして磁気貼着する場合。
磁気吸着力での中継ぎ箇所と非中継ぎ箇所の差は、上下方向の中継ぎ箇所では差がなく、水平方向の中継ぎ箇所に於いて端部磁極の消去による僅かの低下が認められるが実用的には問題ない程度である。即ち、試験片60mm角中に3mm×60mmの消去部が存在するが、実用的には使用面積が大きく端部磁極の消去部分の面積比率が小さくなるので磁性壁の分野では無視できる程度である。
つまり、前記の1)~5)の全てに本発明が適用できることを示す実施例と試験結果である。
該比較例は、前記の実施例(表1-1~表1-2)に対する比較例であり、磁石シートの上下方向の切断箇所が無作為で、水平方向の磁石シートの多極着磁端部磁極の消去をしない仕様である。
つまり、本発明の要件を逸脱した仕様であるので当然に劣る結果と成る。
(1)実施例(表3-1~表3-3)(磁性表示片)
磁性表示片の実施例13~24は、前記磁性壁の実施例1~12に対応して、各々磁性壁に用いた磁石シートを用いて磁性表示機構(図17)(図19)(図21)に示す様に中継ぎ箇所と非中継ぎ箇所の比較及び、近接貼着又は1磁極間を空けての磁気貼着ができる磁性表示片(上下方向の端部切断を磁極の境界で切断)を作成したものについて、各中継ぎ箇所と非中継ぎ箇所の磁気吸着性と磁気表示片の近接磁気貼性とを試験している。
夫々の磁気貼着試験の結果は全て良好であり、中継ぎ箇所と非中継ぎ箇所の差が認められない。
磁性表示片の比較例9~12は、前記磁性壁の比較例1、4、6,8に対応して、各々の磁性壁に用いた磁石シートを用いて作成したものであり、磁性表示機構(図17)(図19)(図21)に於いて前記実施例と同様に試験したものである。
夫々の磁気貼着試験の結果は、磁性壁の磁石シートの中継ぎが上下方向の端部切断を磁極の境界で切断されていないこと及び水平方向の端部磁極の削去がされていないことで、磁極間のズレと同極性の磁極中心ズレによる磁気貼着不良を生じ、更に磁性表示片の端部が磁極の境界で精度良く切断されていないことによる表示片同士の押し合い、又は間隙を生じる不具合を生じている。
つまり、本発明の磁性壁及び磁性表示片の要件を逸脱しているので当然に劣る結果と成る。(但し、非中継ぎ箇所での磁性表示片の単独磁気貼着は当然に問題を生じない)
(1)実施例及び比較例(表5)(磁性棚)
磁性棚に対応する代表的な磁性壁として実施例25~27を選び、更に実施例28(27の磁石シートを両面着磁としたもの)、実施例29(表装材を易ブロッキング性軟質磁性層複合塩ビフィルムとしたもの)に対して、磁性棚の複合層(基材が発泡体である感圧接着剤層/強磁性体層/磁石シート/防滑剤塗布形成層)の効果を示す実施例である。
試験の結果は、中継ぎ箇所と非中継ぎ箇所の差が認められない。
そうして、磁石シートの厚みが厚く成ると当然に耐荷重は増加すること、磁性壁と磁性棚双方に強磁性体層があると磁気閉回路を生じ磁石シートの着磁が片面着磁と両面着磁品の差が認められなくなる。
2:表装材
3:同極同士の反発で生じた間隙(間開き)
4:異極吸引で生じた極ズレ
5:壁基体
6:接着剤(感圧接着剤)
7:多極着磁の磁極を消去した部分
8:強磁性体層(強磁性体金属薄層または強磁性体金属粉とバインダーより成る層)
9:防滑層
10:非磁性体製のガイド
12:多極着磁を施した磁石シートの磁極端部を消去した磁石シート
13:磁気吸着力測定具の試験片貼着板(非磁性体製)
14:両面粘着テープ
15:プルゲージ
16:主たる磁束線
17:複合層(防滑層、磁石シート、強磁性体層、発泡体基材の感圧接着剤層4者の複合層)
18:軟質磁性体層
62:基材が発泡体の感圧接着剤
F1、F2、F3、F4:表装材または表示材を複合した磁石シートである磁性表示片
F5、F6、F7、F8:物品保持材(棚など)を複合した磁石シートである磁性棚
T1、T2、T3、T4:磁性壁の磁気吸着力測定位置
LR:L型棚
M1:表装材を積層した、磁極を磁石シートの縦方向に着磁を施した磁石シート
M2:表装材を積層した、磁極を磁石シートの横方向に着磁を施した磁石シート
MB:磁気ビユアーシート
MS:磁極定規
MW:磁性壁
RM:希土類系焼結磁石(上下NS着磁)
W:分銅(荷重)
N:多極着磁を施した磁石シートのN極
S:多極着磁を施した磁石シートのS極
N’:多極着磁を施した磁石シートの非着磁面に生じたN極
S’:多極着磁を施した磁石シートの非着磁面に生じたS極
N2:多極着磁を施した磁石シートの切断により生じた狭いN極
S2:多極着磁を施した磁石シートの切断により生じた狭いS極
N2’:多極着磁を施した磁石シートの非着磁面に切断により生じた狭いN極
S2’:多極着磁を施した磁石シートの非着磁面に切断により生じた狭いS極
(N):磁極定規のN極
(S):磁極定規のS極
SM:軟質磁性体シート
bl:磁気ビユアーシートの画像による磁極の境界線
cu:磁石シートの切断位置
gp:表面磁束密度グラフ(模式図)での磁極の境界点
mc:磁極の中心線
mv:磁石シートの縦方向
re:中継ぎ位置
Claims (14)
- 磁石シートの被着体となる磁性壁として、磁極方向を磁石シートの縦方向に片面または両面に同極間の多極着磁を施した磁石シート又は更に表面材を積層した磁石シートを、壁基体又は更に表面側に強磁性体層を有する壁基体に、磁極の磁極方向を壁面の水平方向に貼着され、更に壁面の上下方向および壁面の水平方向に1箇所以上中継ぎ貼着された磁性壁であって、
上下方向の中継ぎ貼着箇所の双方の端部が異極で対峙し、双方共にN極とS極の境界線上で切断したものを突き付け貼着され、更に壁面の水平方向の中継貼着箇所で対峙する磁石シートの片方又は双方の磁極方向端部が非着磁又は磁極が消去され、中継ぎ前後の磁極の中心線が一致するように突き付け貼着されて成ることを特徴とする磁性壁。 - 磁石シートの被着体となる磁性壁として、磁極方向を磁石シートの横方向に片面または両面に同極間の多極着磁を施した磁石シート又は更に表面材を積層した磁石シートを、壁基体又は更に表面側に強磁性体層を有する壁基体に、磁極方向を壁面の水平方向に貼着され、更に壁面の水平方向および上下方向に1箇所以上中継ぎ貼着された磁性壁であって、
水平方向の中継貼着箇所で対峙する磁石シートの片方又は双方の磁極の磁極方向端部が非着磁又は磁極が消去され、中継ぎ前後の磁極の中心線が一致するように突き付け貼着され、更に壁面の上下方向の中継ぎ貼着箇所の双方の端部が異極で対峙し、双方共にN極とS極の境界線上で切断したものを突き付け貼着されて成ることを特徴とする磁性壁。 - 磁石シートの被着体となる磁性壁として、磁極方向を磁石シートの縦方向又は横方向に片面または両面に同極間の多極着磁を施した磁石シート又は更に表面材を積層した磁石シートを、壁基体又は更に表面側に強磁性体層を有する壁基体に、磁極方向を壁面の水平方向に貼着し、更に壁面の水平方向および上下方向に1箇所以上中継ぎ貼着した磁性壁であって、
磁石シートのサイズが縦方向300~1200mm横方向300~1200mmの矩形品又は正方形品を用いて、水平方向の中継貼着箇所で対峙する磁石シートの一方又は双方の磁極の磁極方向端部が非着磁又は磁極が消去されたものを用いて、中継ぎ前後の各磁極が同極性で磁極の中心線が一致するように突き付け貼着され、更に上下方向の中継ぎ貼着箇所の双方の端部が異極で対峙し、双方共にN極とS極の境界線上で切断しものを突き付け貼着されて成ることを特徴とする前記請求項1または2に記載の磁性壁。 - 前記請求項1~3のいずれか1項に記載の上下方向の中継ぎ貼着において、貼着する双方の磁石シートの端部を重ねて異極吸引同極反発によって磁気貼着された状態で、N極とS極の境界線上で切断した後に、両者の磁石シートの切捨てする部分を取り除いて、突き付け貼着することを特徴とする磁性壁の施工方法。
- 前記請求項1~3のいずれか1項に記載の中継ぎ貼着箇所の貼着時に、上下方向の中継ぎ貼着において磁石シートの磁極配置と極間の確認、または水平方向の中継ぎ貼着において同極性の磁極の中心線の一致を確認すること、または更に上下方向の中継ぎ貼着において磁石シートの磁極配置と極間の確認、および水平方向の中継ぎ貼着において同極性の磁極の中心線の一致を確認をするために、
同極間の磁石シートを磁極定規として用いて双方の磁石シートにわたって一部分重なるように下敷き状態で磁気吸着することで確認を行い、全面貼着後に磁極定規を除くための範囲内で双方の磁石シートを捲り上げることで位置ずれすることなく磁極定規を除去後に、残り部分を貼着する方法で突き付け貼着することを特徴とする磁性壁の施工方法。 - 前記請求項1~3のいずれか1項に記載の磁性壁で、磁石シートに表面材を設けない壁面に、表装材の裏面に軟質磁性材料粉と粘結材である有機高分子体エラストマーより成る磁性層を設けた表装材を、磁性壁表面の磁石シートによって磁気吸着させて成ることを特徴とする磁性壁。
- 前記請求項6に記載の磁性壁の、表装材裏面の軟質磁性層の粘結材である有機高分子エラストマーを易ブロッキング性の有機高分子エラストマーとし、磁性壁の磁石シートを硬質磁性材料粉と粘結材である有機高分子体エラストマーより成る非架橋型磁石シートとすることで、常温付近で表装材裏面の軟質磁性層と磁性壁の磁石シート表面が、磁気吸着後時間の経過によってブロッキングを生じ一体化することを特徴とする磁性壁の施工方法。
- 前記請求項1~3、6、7のいずれか1項に記載の磁性壁の磁石シートと、同極間の多極着磁を片面または両面に施した磁石シートを用いて表装材又は表示材又は物品保持材を複合した磁石シートの複数枚を、磁性壁の磁石シートとの異極吸引同極反発によって、磁性壁全面の何処に於いても水平方向に整列貼着が可能なことを特徴とする磁性表示機構。
- 前記請求項8に記載の磁性表示機構であって、前記表装材又は表示材又は物品保持材を複合した磁石シートが、先頭端部の磁極と末尾端部の磁極の極性を異にし、且つN極とS極の境界線上で切断したものであることで、複数の表装材又は表示材又は物品保持材を複合した磁石シートが接近して磁気貼着出来ることを特徴とする磁性表示機構。
- 前記請求項8に記載の磁性表示機構であって、前記表装材又は表示材又は物品保持材を複合した磁石シートが、上下方向の上端部の磁極と下端部の磁極の極性を同極性とし、且つN極とS極の境界線上で切断したものであることで、複数の表装材又は表示材又は物品保持材を複合した磁石シートが1磁極幅あけて磁気貼着出来ることを特徴とする磁性表示機構。
- 前記請求項8に記載の磁性表示機構であって、前記表装材又は表示材又は物品保持材を複合した磁石シートが、上下方向の上端部の磁極と下端部の磁極の極性を異にし、且つN極とS極の境界線上で切断したものであることで、複数の表装材又は表示材又は物品保持材を複合した磁石シートが接近して磁気貼着出来るものと、
前記請求項8に記載の磁性表示機構であって、前記表装材又は表示材又は物品保持材を複合した磁石シートが、上下方向の上端部の磁極と下端部の磁極の極性を同極性とし、且つN極とS極の境界線上で切断したものであることで、複数の表装材又は表示材又は物品保持材を複合した磁石シートが1磁極幅あけて磁気貼着出来るものとを併用したことを特徴とする磁性表示機構。 - 前記請求項8に記載の磁性表示機構であって、前記表装材又は表示材又は物品保持材と複合した磁石シートの複数枚が、双方の端部を重ねて異極吸引同極反発によって磁気貼着された状態で、N極とS極の境界線上で切断して作成されたものであることを特徴とする磁性表示機構。
- 前記請求項8~12のいずれか1項に記載の磁性表示機構であって、前記表装材又は物品保持材と複合した磁石シートの表装材又は物品保持材として背面が平坦なタイル状の壁材または棚材を積層したことを特徴とする磁性表示機構。
- 前記請求項13に記載の磁性表示機構であって、前記物品保持材を複合した磁石シートが、着磁面に防滑層を塗布形成されたものであり、背面側に強磁性体層が積層され、該強磁性体層とタイル状の壁材または棚材の背面との積層に発泡体を基材とする感圧接着剤を用いたことを特徴とする磁性表示機構。
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