JP7056297B2 - 情報配信システムおよび情報配信方法 - Google Patents

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本発明は、道路の路面情報を配信する情報配信システムおよび情報配信方法に関する。
山道の木陰や、残雪が残っているコーナ部分、橋梁の風に晒される場所では、周囲が路面凍結していないにも関わらず、局所的に路面が凍結することがある。また、集中豪雨などにより、高速で走行可能な道路や、道路のコーナ部分に雨水が溜まることがある。局所的に路面が凍結した箇所や、雨水が溜まった箇所を自動車が通過すると、タイヤがスリップして事故が起こる可能性がある。
例えば、凍結の危険性が高い道路に気温・路温を観測する光ファイバーセンサー(光温度レーダーとも呼ぶ)を埋設した事例がある。光ファイバーセンサーによって検知される気温・路面温度と、気象観測装置や気象台の観測データとを用いれば、路面の凍結時期を予測できるため、効率的な凍結防止剤散布作業等を支援する凍結予測システムを構築できる。しかしながら、このような凍結予測システムを用いて局所的な凍結を予測するためには、全ての路面の状況を把握するために、光ファイバーセンサーを道路全体に埋設する必要がある。
自動車に搭載された様々なセンサ類は、自動車の安全な走行に寄与する。例えば、自動車の姿勢制御や自動ブレーキ等の安全装備により、交通事故死亡件数も減少している。また、自動運転技術の導入により、一層の交通事故件数低減が期待される。このような自動車に搭載された装備によれば、自動車そのものの状態把握やコントロール、ITS(Intelligent Transport Systems)と連携した交通状況の把握などができる。しかしながら、自動車に搭載された装備だけでは、走行中の道路の路面状況をリアルタイムで確認することは難しい。そのため、交通事故をさらに減らすためには、路面状況をリアルタイムに確認し、確認された路面情報を広く情報発信できるシステムが求められる。
特許文献1には、車両が危険地点に接近していることを警告する運転支援装置が開示されている。特許文献1の装置は、車両に危険な挙動が発生したことを示す挙動信号を出力する制御装置と、車両の位置情報を取得する測位ユニットと、車両の運転者の状態を示す運転者情報を出力する運転者状態検知装置とに接続される。さらに、特許文献1の装置は、複数の車両から送信された、危険な挙動が発生した地点の位置情報を含む危険地点情報に基づいてリスクのある地点を特定する危険地点分析装置と通信を行う。特許文献1の装置は、危険地点通知部と、状態判定部と、警告部とを備える。危険地点通知部は、制御装置から挙動信号を取得し、危険地点情報を危険地点分析装置に送信する。状態判定部は、運転者状態検知装置から運転者情報を取得し、当該運転者情報に基づいて運転者の状態がリスクを増大させる状態であるか判定する。警告部は、危険地点分析装置が特定したリスクのある地点を通過する可能性がある場合であって、運転者の状態がリスクを増大させる状態であると状態判定部が判定したとき、リスクのある地点の接近を警告する。
特開2017-091265号公報
特許文献1の運転支援装置によれば、複数の車両から送信された、危険な挙動が発生した地点の位置情報を含む危険地点情報に基づいてリスクのある地点を特定し、リスクのある地点に車両が接近したことを運転者に警告できる。しかしながら、特許文献1の装置には、大量のデータを一括して扱う必要があり、サーバおよび通信網への負荷が大きいという問題があった。また、特許文献1の装置は、全ての車両から送信された危険地点情報に基づいてリスクのある地点を特定するため、一台の車両に偶然発生した挙動や、運転手が故意に発生させた挙動に基づいた挙動信号を生成することがある。そのため、特許文献1の装置によって特定されるリスクのある地点が、必ずしも路面状況を反映させたものではないという問題点があった。
本発明の目的は、上述した課題を解決し、車両に搭載された装備の制御情報を用いて路面状況を特定し、特定した路面状況に関する情報を配信できる情報配信システムを提供することにある。
本発明の一態様の情報処理システムは、車両に搭載された装備の制御に関する制御情報と、制御情報が生成された地点の位置情報とを紐づけた制御データを取得し、取得した制御データを送信する少なくとも一つのデータ取得装置と、データ取得装置によって送信された制御データを受信して記憶データとして蓄積し、蓄積された記憶データから参照データを抽出し、抽出された参照データに含まれる位置情報を中心とする所定半径の円の範囲内の位置情報に紐付けられた記憶データの有無によって路面状況を判定し、所定半径の円の範囲内の位置情報に紐付けられた少なくとも一つの記憶データを抽出してグループ化し、グループ化された記憶データおよび参照データの位置情報に基づいて危険領域を設定し、設定した危険領域の位置情報を含む配信データを配信するデータ解析装置とを備える。
本発明の一態様の情報処理方法においては、車両に搭載された装備の制御に関する制御情報と、制御情報が生成された地点の位置情報とを紐づけた制御データを記憶データとして蓄積し、蓄積された記憶データから参照データを抽出し、抽出された参照データに含まれる位置情報を中心とする所定半径の円の範囲内の位置情報に紐付けられた記憶データの有無によって路面状況を判定し、所定半径の円の範囲内の位置情報に紐付けられた少なくとも一つの記憶データを抽出してグループ化し、グループ化された記憶データおよび参照データの位置情報に基づいて危険領域を設定し、設定した危険領域の位置情報を含む配信データを配信する。
本発明によれば、車両に搭載された装備の制御情報を用いて路面状況を特定し、特定した路面状況に関する情報を配信できる情報配信システムを提供することが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る情報配信システムの構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る情報配信システムの設置例について説明するためのブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る情報配信システムのデータ取得装置の設置例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る情報配信システムのデータ解析装置の設置例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る情報配信システムのデータ取得装置が接続される運転支援装置の一例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る情報配信システムのデータ解析装置の動作について説明するためのフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る情報配信システムの適用例について説明するための模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る情報配信システムの配信データを画面に表示させる一例である。 本発明の第1の実施形態に係る情報配信システムの配信データを画面に表示させる別の一例である。 本発明の第1の実施形態に係る情報配信システムの配信データを画面に表示させるさらに別の一例である。 本発明の第2の実施形態に係る情報配信システムのデータ解析装置の動作について説明するためのフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る情報配信システムのデータ解析装置の動作について説明するためのフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る情報配信システムのデータ解析装置の動作について説明するためのフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る情報配信システムの配信データを画面に表示させる一例である。 本発明の各実施形態に係る情報配信システムの処理系統のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。なお、以下の実施形態の説明に用いる全図においては、特に理由がない限り、同様箇所には同一符号を付す。また、以下の実施形態において、同様の構成・動作に関しては繰り返しの説明を省略する場合がある。また、図面中の矢印の向きは、一例を示すものであり、ブロック間の信号の向きを限定するものではない。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係る情報配信システムについて図面を参照しながら説明する。本実施形態の情報配信システムは、道路を走行中の車両に搭載された装備の制御情報を収集し、収集した制御情報を用いて道路の路面状況を解析し、解析結果を自動車に配信するシステムである。
図1は、本実施形態の情報配信システム1の構成の一例を示すブロック図である。図2は、情報配信システム1の設置例について説明するための概念図である。
図1のように、情報配信システム1は、少なくとも一つのデータ取得装置11と、データ解析装置12とを備える。図1には、情報配信システム1が複数のデータ取得装置11を備える例を図示している。データ解析装置12は、少なくとも一つのデータ取得装置11と無線通信を介して接続される。データ取得装置11とデータ解析装置12とを接続する無線通信の形態には限定を加えないが、送受信し合うデータ量に合わせて設定されることが好ましい。
図2のように、データ取得装置11は、車両110に搭載される。データ取得装置11は、車両110に搭載された運転支援装置13に接続される。データ取得装置11と運転支援装置13とは、有線接続させてもよいし、無線接続させてもよい。また、データ取得装置11は、無線通信によって、データ解析装置12に接続される。なお、データ取得装置11とデータ解析装置12との間の通信は、データ取得装置11自身の無線通信機能を用いるように構成してもよいし、車両110に搭載された無線通信機能を用いるように構成してもよい。
図3は、データ取得装置11の構成の一例を示すブロック図である。図3のように、データ取得装置11は、データ収集部111とデータ送信部112とを有する。
データ収集部111は、運転支援装置13と、データ送信部112とに接続される。データ収集部111は、車両110の制御データを運転支援装置13から取得する。制御データは、車両110に搭載された機械機構の制御に関する制御情報と、その制御が実行されたときの位置情報とを紐づけたデータである。制御データは、運転支援装置13によって生成される。なお、データ収集部111が、制御情報と、その制御情報に関する制御が実行された地点の位置情報とを紐付けて、制御データを生成するように構成してもよい。例えば、位置情報は、GPS(Global Positioning System)機能を用いて取得される。
制御情報は、車両に搭載された機械機構(装備とも呼ぶ)を制御するシステムによって生成される。そのようなシステムには、トラクションコントロールシステムや、アンチロックブレーキングシステム、車両安定制御システムなどがある。トラクションコントロールシステム(TCS:Traction Control System)は、自動車の発進や加速時にタイヤが空転することを防止するシステムである。アンチロックブレーキングシステムABS(Antilock Breaking System)は、ブレーキ操作時にタイヤがロックすることに起因する滑走の発生を低減するシステムである。車両安定制御システム(VSC:Vehicle Stability Control System)は、ステアリングの操作状態に基づいてブレーキやエンジン出力を統合的に制御することによって、車両の姿勢を安定させるシステムである。
本実施形態において、データ収集部111は、トラクションコントロールシステム(以下、TCS)の稼働に関する制御情報に基づいて生成される制御データを取得する例を示す。TCSは、車輪の回転を検出するセンサと、タイヤの空転を抑えるアクチュエータと、センサからの信号に基づいてアクチュエータやエンジンを制御する制御系統とによって構成される。TCSは、過大なトルクがタイヤに掛かった場合に発生しうるスリップを抑制し、車体を安定させる。言い換えると、TCSが稼働した地点では、スリップが発生しやすいことになる。TCSの稼働状況に関する制御情報と、GPSによって取得される位置情報とを紐づけることにより、スリップが発生しやすい路面の位置を地図上にマッピングできる。例えば、TCSが稼働すると、運転支援装置13は、年月日や、時刻、位置データ(緯度・経度)、TCS稼働量(トルクコントロール量とも呼ぶ)などが互いに紐付けられたデータを制御データとして生成する。なお、ABSによって得られる制御情報から制御データを生成することも可能である。また、TCSの制御データと、ABSの制御データとを組み合わせてもよい。
データ収集部111は、運転支援装置13から取得した制御データを、データ解析装置12が構成されるサーバ120にリアルタイムで送信する。データ収集部111からデータ解析装置12に制御データを送信する際には、データ取得装置11の無線通信機能(図示しない)を用いるように構成してもよいし、データ取得装置11が搭載された車両110の無線通信機能を用いるように構成してもよい。
図4は、データ解析装置12の構成の一例について説明するためのブロック図である。図4のように、データ解析装置12は、データ受信部121、記憶部122、解析部123、および配信部124を有する。
データ解析装置12は、サーバ120に構成される。サーバ120は、汎用サーバでもよいし、専用サーバでもよい。データ解析装置12は、サーバ120の通信機能を用いて、少なくとも一つのデータ取得装置11から送信される制御データを受信する。
データ受信部121は、データ取得装置11から制御データを取得し、取得した制御データを記憶部122に記憶させる。記憶部122に記憶させた一群の制御データのことを記憶データと呼ぶ。解析部123は、記憶部122に記憶された記憶データから一つのデータ(参照データと呼ぶ)を抽出する。
解析部123は、参照データを抽出すると、その参照データの位置に関する判定条件を満たす記憶データが記憶部122に記憶されているか否かを判定する。解析部123は、判定条件を満たす記憶データの数によって、その記憶データに紐付けられた位置を含む範囲でスリップが発生しやすいか否かを判定する。
解析部123は、判定条件を満たす記憶データが記憶部122に記憶されている場合、判定条件を満たす記憶データを全て抽出し、抽出した全ての記憶データをグループ化する。解析部123は、グループ化された全ての記憶データの位置に基づいて危険領域を設定する。すなわち、解析部123は、複数の記憶データが紐付けられた位置を含む範囲を記憶領域に設定する。解析部123は、設定した危険領域の位置情報を含む配信データを配信部124に出力する。
一方、解析部123は、判定条件を満たすデータが記憶データに含まれない場合、抽出した参照データを記憶データから一時的に除外し、記憶データに含まれる別のデータに関して判定条件を満たすデータの有無を判定する。解析部123は、全ての記憶データを判定し終えると、記憶データから一時的に除外していたデータを記憶データに復帰させて参照可能とする。
配信部124は、解析部123から配信データを取得する。配信部124は、取得した配信データを配信する。
データ解析装置12によって配信される配信データは、情報配信システム1を利用するシステムや装置に受信される。本実施形態において、データ解析装置12によって配信される配信データは、データ取得装置11を搭載する車両110の運転支援装置13や、情報配信システム1のサービスを利用する情報端末によって受信される。
運転支援装置13は、車両110に搭載される。運転支援装置13は、データ取得装置11に接続される。本実施形態においては、情報配信システム1に運転支援装置13を含めていないが、情報配信システム1に運転支援装置13を含めてもよい。
図5は、運転支援装置13の構成の一例を示すブロック図である。図5のように、運転支援装置13は、車両制御部131、位置情報取得部132、制御データ生成部133、制御データ送信部134、配信データ受信部135、および表示部136を有する。
車両制御部131(車両制御手段とも呼ぶ)は、車両110に搭載されたエンジンやブレーキなどの機械機構を制御する。車両制御部131は、いずれかの機械機構を制御すると、その制御に関する制御情報を制御データ生成部133に出力する。
位置情報取得部132(位置情報取得手段とも呼ぶ)は、車両制御部131による制御がなされた地点の位置情報を車両110に搭載されたGPS端末から取得する。
制御データ生成部133(制御データ生成手段とも呼ぶ)は、車両制御部131から制御情報を取得すると、位置情報取得部132から位置情報を取得する。制御データ生成部133は、取得した制御情報と位置情報とを紐づけた制御データを生成する。制御データ生成部133は、生成した制御データを制御データ送信部134に出力する。
制御データ送信部134(制御データ送信手段とも呼ぶ)は、制御データ生成部133から制御データを取得する。制御データ送信部134は、取得した制御データを送信する。制御データ送信部134から送信される制御データは、車両110に搭載された無線機能(図示しない)を用いて無線通信によって送信すればよい。
配信データ受信部135(配信データ受信手段とも呼ぶ)は、データ解析装置12によって配信される配信データを受信する。配信データ受信部135は、受信した配信データを表示部136に出力する。
表示部136(表示手段とも呼ぶ)は、配信データ受信部135から配信データを取得する。表示部136は、取得した配信データに含まれる危険領域などに関する情報を表示装置(図示しない)に表示させる。例えば、運転支援装置13は、車両に搭載されたナビゲーションシステムの画面内のマップ上に危険領域を表示させる。
表示部136は、配信データを車両制御部131に出力してもよい。取得した配信データに基づいて、車両制御部131が機械機構を制御すれば、自動運転制御が実現される。また、車両制御部131は、車両110が危険領域に近づいたり、進入したりした際に、警告を発するように構成してもよい。
以上が、本実施形態の情報配信システム1の構成についての説明である。
(動作)
次に、本実施形態の情報配信システム1が備えるデータ解析装置12の動作について図面を参照しながら説明する。図6は、情報配信システム1の動作の一例について説明するためのフローチャートである。なお、図6のフローチャートに沿った説明においては、データ解析装置12を動作の主体として説明する。
図6において、まず、データ解析装置12は、記憶データの中から参照データを一つ抽出する(ステップS111)。
次に、データ解析装置12は、抽出した参照データが第1条件を満たすか否か判定する(ステップS112)。第1条件とは、参照データの位置を中心とする所定半径の円の範囲内の位置に紐付けられた記憶データが他にあるという条件である。第1条件を満たすことの判定基準になる所定半径は、任意に設定可能であるが、GPSシステムの誤差以上に設定することが好ましい。
ステップS112において、抽出した参照データが第1条件を満たす場合(ステップS112でYes)、データ解析装置12は、第1条件を満たす記憶データを全て抽出してグループ化する(ステップS113)。一方、ステップS112において、抽出した参照データが第1条件を満たさない場合(ステップS112でNo)、ステップS116に進む。
次に、データ解析装置12は、グループ内の全データの位置に関して、第1条件を満たす領域を危険領域に設定する(ステップS114)。言い換えると、データ解析装置12は、グループ化された全ての記憶データに紐付けられる位置を中心とする所定半径の円の範囲内の全てを危険領域に設定する。
次に、データ解析装置12は、危険領域の位置情報を配信する(ステップS115)。
次に、データ解析装置12は、参照データおよびグループ化されたデータを記憶データから一時的に除外する(ステップS116)。
ここで、データ解析装置12は、全ての記憶データを参照し終えていない場合(ステップS117でNo)、ステップS111に戻る。一方、データ解析装置12は、全ての記憶データを参照し終えた場合(ステップS117でYes)、記憶データから一時的に除外したデータを記憶データに復帰させ、参照可能とする(ステップS118)。
以上が、本実施形態の情報配信システム1のデータ解析装置12の動作の一例についての説明である。なお、図6のフローチャートに沿った動作は、データ解析装置12の動作の一例であって、データ解析装置12の動作を限定するものではない。
図6のフローチャートに沿った処理を繰り返してデータを蓄積していけば、長期間における危険領域の傾向を推定することもできる。例えば、危険領域が次第に広がっていけば、危険領域を含む環境が次第に寒くなっていると推定される。また、危険領域が次第に狭まっていけば、危険領域を含む環境が次第に暖かくなっていると推定される。また、危険領域が急激に増えたり、減ったりしていれば、危険領域を含む環境に天候の変化や何らかの異常が発生していることが推定される。
〔適用例〕
ここで、情報配信システム1の適用例について図面を参照しながら説明する。図8は、データ取得装置11が搭載された複数の車両110が道路を走行している様子を図示した模式図である。図8においては、車両110の進行方向を矢印で示している。図8の例では、木陰150と、川に掛かる橋151、橋152、橋153、および橋154において凍結が発生しやすいものとする。
図8の例では、道路の路面が凍結している箇所があるものとする。一つ目の凍結ポイントは、木陰150である。木陰150の路面は、木によって日光が遮られ、濡れた路面が渇きにくい箇所である。二つ目の凍結ポイントは、橋152である。橋152は、湿気が多く、風に晒される位置であるため、路面が凍結しやすい。三つ目の凍結ポイントは、橋153である。橋153は、湿気が多く、風に晒される位置であるため、路面が凍結しやすい。なお、図7の例では、橋151と橋154の路面には凍結が発生していないものとする。
図9~図11は、図8に示す凍結ポイントの範囲をナビゲーションシステムや情報端末の画面160に表示させる例である。なお、図9~図11の画面160内のマップの向きは、一例であって、適宜変更可能である。
図9は、データ解析装置12によって設定された危険領域を円(点線)で示す例である。情報配信システム1を利用するユーザは、マップ上に表示された危険領域を視認することによって、凍結ポイントが位置する範囲を確認できる。
図10は、データ解析装置12によって設定された危険領域を道路形状に合わせて斜線で示す例である。情報配信システム1を利用するユーザは、マップ上に表示された危険領域を視認することによって、凍結ポイントが位置する区間を確認できる。
図11は、データ解析装置12によって設定された危険領域を道路形状に合わせて斜線で示すとともに、危険領域をできる限り避けることができるルートを表示させる例である。情報配信システム1を利用するユーザは、マップ上に表示された危険領域を視認することによって、凍結ポイントが位置する区間を確認できるとともに、できる限り凍結ポイントを回避できるルートを確認できる。
以上のように、本実施形態の情報配信システムは、少なくとも一つのデータ取得装置と、データ解析装置とを備える。データ取得装置は、車両に搭載された装備の制御に関する制御情報と、制御情報が生成された地点の位置情報とを紐づけた制御データを取得し、取得した制御データを送信する。データ解析装置は、データ取得装置によって送信された制御データを受信して記憶データとして蓄積する。データ解析装置は、蓄積された記憶データから参照データを抽出し、抽出した参照データに含まれる位置情報を中心とする所定半径の円の範囲内の位置情報に紐付けられた記憶データを抽出してグループ化する。データ解析装置は、グループ化された記憶データおよび参照データの位置情報に基づいて危険領域を設定し、設定した危険領域の位置情報を含む配信データを配信する。
また、データ解析装置は、危険領域の設定に用いた全ての記憶データおよび参照データを記憶データから一時的に削除し、全ての記憶データについて危険領域の設定が終了した後に、一時的に記憶データから除外していたデータを記憶データに復帰させる。
本実施形態の情報配信システムは、複数の車両に搭載された運転支援装置から取得される制御データを用いて、道路の路面状況を解析できる。本実施形態の情報配信システムは、制御データに含まれる位置情報を参照し、複数の車両で同様の制御がなされた位置を特定し、危険領域を特定する。情報配信システムによって配信される配信データを参照すれば、道路上の危険領域を事前に認識できるので、その危険領域を避けることによって危険を回避しやすくなる。
本実施形態においては、複数の車両によって収集される制御データをグルーピングして用いるため、一台の車両で偶然に機械機構が稼働された場合や、ドライバーが故意に機械機構を稼働させた場合を排除できる。そのため、本実施形態によれば、危険領域を正確に把握することが可能になる。
また、本実施形態によれば、交通量が少ない場所では蓄積したデータを活用したり、交通量が多い場所ではリアルタイムデータを使ったりすることができる。そのため、交通量に依存せずに、道路の路面状況を判定することができる。
情報配信システムのサービスを受けるユーザの端末に、危険領域に関する危険領域情報をリアルタイムで受信させれば、ユーザの端末の画面に、危険領域が明示された地図をリアルタイムで表示できる。また、ユーザの端末の画面には、危険領域を回避する代替ルートを表示できる。
車両に自動走行機能が搭載されていれば、情報配信システムのサービスを受けるユーザの車両が危険領域を通る際に、トルクを最小限に抑えるよう走行モードを変更する処理を行うこともできる。また、車両が危険領域を回避できない場合であっても、危険領域に差し掛かった際に運転手に警告を発信することによって、運転手に注意を喚起することもできる。
本実施形態の情報配信システムは、車両に搭載された既存の機械機構の制御情報を用いるため、センサやカメラ等を別途自動車に追加することなく、危険領域情報を収集できる。例えば、自動車の姿勢制御機構として普及しているTCSを路面状況の検知に利用することで、ピンポイントな路面状態のデータを広域に渡ってリアルタイムで収集できる。そのため、本実施形態の情報配信システムによれば、個々の車両の安全な走行を実現することによって、安全な交通システムを実現できる。
また、本実施形態の情報配信システムは、運転支援装置を備えてもよい。例えば、運転支援装置は、車両制御部と、位置情報取得部と、制御データ生成部と、制御データ送信部と、配信データ受信部と、表示部とを有する。車両制御部は、車両に搭載された装備を制御し、制御に関する制御情報を生成する。位置情報取得部は、車両制御部による制御がなされた地点の位置情報を車両に搭載された全地球測位システムから取得する。制御データ生成部は、車両制御部よる制御に関する制御情報と、位置情報取得部によって取得された位置情報とを紐づけて制御データを生成する。制御データ送信部は、制御データ生成部によって生成された制御データを送信する。配信データ受信部は、データ解析装置から配信される配信データを受信する。表示部は、配信データ受信部によって受信される配信データに含まれる情報を画面に表示させる。例えば、車両制御部は、配信データに基づいて、車両に搭載された装備を制御する。
すなわち、本実施形態の情報配信システムによれば、車両に搭載された機構の制御情報を用いて路面状況を特定し、特定した路面状況に関する情報を配信できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る情報配信システムについて図面を参照しながら説明する。本実施形態の情報配信システムは、制御データを記憶データとして順次蓄積し、現在の季節や月日における危険領域をマップ化する。なお、本実施形態の情報配信システムの構成は、第1の実施形態の情報配信システムと同様であるので、構成についての説明は省略し、動作についてのみ説明する。また、本実施形態の情報配信システムの構成要素の符号は省略する。
(動作)
本実施形態の情報配信システムが備えるデータ解析装置の動作について図面を参照しながら説明する。図11は、情報配信システムの動作の一例について説明するためのフローチャートである。なお、図11のフローチャートに沿った説明においては、データ解析装置を動作の主体として説明する。
図11において、まず、データ解析装置は、記憶データの中から参照データを一つ抽出する(ステップS211)。
次に、データ解析装置は、抽出した参照データが第2条件を満たすか否か判定する(ステップS212)。第2条件とは、所定期間内に取得された制御情報を含むとともに、参照データの位置を中心とする所定半径の円の範囲内の位置に紐付けられた記憶データが他にあるという条件である。第2条件を満たすことの判定基準になる所定半径は、任意に設定可能であるが、GPSシステムの誤差以上に設定することが好ましい。
所定期間とは、着目する日付を含む特定の期間である。本実施形態においては、所定期間内に取得された制御データを記憶データとして順次蓄積し、季節や月日における危険領域をマップ化する。
具体的には、着目する日付のa日前からb日後までの所定期間内に取得された制御データに対応する記憶データを参照対象とする(a、bは自然数)。なお、着目する日付のa日前からb日後までの所定期間は、任意に設定できる。例えば、一週間(7日間)の傾向を見る場合は、3日前から4日後までの期間を所定期間に設定すればよい。また、季節(3か月間)での傾向を見る場合は、45日前から45日後までの期間を所定期間に設定すればよい。
ステップS212において、抽出した参照データが第2条件を満たす場合(ステップS212でYes)、データ解析装置は、第2条件を満たす記憶データを全て抽出してグループ化する(ステップS213)。一方、ステップS112において、抽出した参照データが第2条件を満たさない場合(ステップS212でNo)、ステップS216に進む。
次に、データ解析装置は、グループ内の全データの位置に関して、第2条件を満たす領域を危険領域に設定する(ステップS214)。言い換えると、データ解析装置は、グループ化された全ての記憶データに紐付けられる位置を中心とする所定半径の円の範囲内の全てを危険領域に設定する。
次に、データ解析装置は、危険領域の位置情報を配信する(ステップS215)。
次に、データ解析装置は、参照データおよびグループ化されたデータを記憶データから一時的に除外する(ステップS216)。
ここで、データ解析装置は、全ての記憶データを参照し終えていない場合(ステップS217でNo)、ステップS211に戻る。一方、データ解析装置は、全ての記憶データを参照し終えた場合(ステップS217でYes)、記憶データから一時的に除外したデータを記憶データに復帰させ、参照可能とする(ステップS218)。
以上が、本実施形態の情報配信システムのデータ解析装置の動作の一例についての説明である。なお、図11のフローチャートに沿った動作は、データ解析装置の動作の一例であって、データ解析装置の動作を限定するものではない。
以上のように、本実施形態において、データ解析装置は、所定期間内に取得された制御情報を含むとともに、参照データの位置情報を中心とする所定半径の円の範囲内の位置情報に紐付けられた記憶データを抽出してグループ化する。言い換えると、本実施形態においては、蓄積された記憶データのうち、所定期間内に取得された制御データに対応する記憶データを参照データとする。本実施形態によれば、危険領域を検証する期間を設定できるため、季節や月日に合わせた危険領域をマップ化できる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態の情報配信システムについて図面を参照しながら説明する。本実施形態の情報配信システムは、蓄積された記憶データのうち古いデータを削除する。なお、本実施形態の情報配信システムの構成は、第1の実施形態の情報配信システムと同様であるので、構成についての説明は省略し、動作についてのみ説明する。また、本実施形態の情報配信システムの構成要素の符号は省略する。
(動作)
本実施形態の情報配信システムが備えるデータ解析装置の動作について図面を参照しながら説明する。図12は、情報配信システムの動作の一例について説明するためのフローチャートである。なお、図12のフローチャートに沿った説明においては、データ解析装置を動作の主体として説明する。
図12において、まず、データ解析装置は、記憶データの中から参照データを一つ抽出する(ステップS311)。
次に、データ解析装置は、抽出した参照データが第1条件を満たすか否か判定する(ステップS312)。第1条件とは、参照データの位置を中心とする所定半径の円の範囲内の位置に紐付けられた記憶データが他にあるという条件である。第1条件を満たすことの判定基準になる所定半径は、任意に設定可能であるが、GPSシステムの誤差以上に設定することが好ましい。
ステップS312において、抽出した参照データが第1条件を満たす場合(ステップS312でYes)、データ解析装置は、第1条件を満たす記憶データを全て抽出してグループ化する(ステップS313)。一方、ステップS312において、抽出した参照データが第1条件を満たさない場合(ステップS312でNo)、ステップS316に進む。
次に、データ解析装置は、グループ内の全データの位置に関して、第1条件を満たす領域を危険領域に設定する(ステップS314)。言い換えると、データ解析装置は、グループ化された全ての記憶データに紐付けられる位置を中心とする所定半径の円の範囲内の全てを危険領域に設定する。
次に、データ解析装置は、危険領域の位置情報を配信する(ステップS315)。
次に、データ解析装置は、参照データおよびグループ化されたデータを記憶データから一時的に除外する(ステップS316)。
ここで、データ解析装置は、全ての記憶データを参照し終えていない場合(ステップS317でNo)、ステップS311に戻る。一方、データ解析装置は、全ての記憶データを参照し終えた場合(ステップS317でYes)、記憶データから一時的に除外したデータを記憶データに復帰させ、参照可能とする(ステップS318)。
そして、データ解析装置は、現在時刻よりも所定時刻よりも前の古いデータを削除する(ステップS319)。
なお、所定時刻については、任意に設定可能である。ただし、所定時刻を後の時刻に設定すぎると、通行量の少ない道路では記憶データがなくなることもある。そのため、所定時刻は、道路の交通量に応じて設定することが好ましい。例えば、1時間当たり10台程度の車両しか通行しない道路では、少なくとも数時間前の時刻を所定時刻に設定することが好ましい。例えば、1時間当たり1000台程度の車両が通行する道路では、1時間前の時刻を所定時刻に設定しても十分である。
また、図8~図10に示すマップにおいて、交通量の少ない箇所のデータを補填することも可能である。例えば、図8~図10のようにマップ化する際に、交通量の多い箇所では本実施形態の手法で古いデータを削除していき、交通量の少ない箇所では第1の実施形態のように古いデータを残しておけばよい。
以上が、本実施形態の情報配信システムのデータ解析装置の動作の一例についての説明である。なお、図12のフローチャートに沿った動作は、データ解析装置の動作の一例であって、データ解析装置の動作を限定するものではない。
以上のように、本実施形態においては、所定時刻よりも前に生成された制御情報を含む記憶データを削除する。すなわち、本実施形態においては、現在時刻よりも所定時刻以前のデータを削除し、現在時刻に近いデータに基づいて路面状況を判定できるため、よりリアルタイム性の高い情報を提供できる。例えば、データ解析装置は、交通量が少ない区間ほど所定時刻を前の時刻に設定し、交通量が多い区間ほど所定時刻を後の時刻に設定する。また、本実施形態によれば、古いデータを削除していくため、大量のデータを一括して扱う場合には、サーバや通信網の負荷を低減できる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態の情報配信システムについて図面を参照しながら説明する。本実施形態の情報配信システムは、車両に搭載された装備の制御量に基づいて、危険領域の危険度を設定する点が、第1の実施形態とは異なる。具体的には、本実施形態においては、TCS作動時のトルク減衰率データを用いて、危険領域の危険度を設定する。なお、本実施形態の情報配信システムの構成は、第1の実施形態の情報配信システムと同様であるので、構成についての説明は省略し、動作についてのみ説明する。また、本実施形態の情報配信システムの構成要素の符号は省略する。
(動作)
まず、本実施形態の情報配信システムが備えるデータ解析装置の動作について図面を参照しながら説明する。図13は、情報配信システムの動作の一例について説明するためのフローチャートである。なお、図13のフローチャートに沿った説明においては、データ解析装置を動作の主体として説明する。また、本実施形態においては、車両に搭載された装備の制御量として、TCS作動時のトルク減衰率を制御データに加えて、データ取得装置からデータ解析装置に送信しておくものとする。
図13において、まず、データ解析装置は、記憶データの中から参照データを一つ抽出する(ステップS411)。
次に、データ解析装置は、抽出した参照データが第1条件を満たすか否か判定する(ステップS412)。第1条件とは、参照データの位置を中心とする所定半径の円の範囲内の位置に紐付けられた記憶データが他にあるという条件である。第1条件を満たすことの判定基準になる所定半径は、任意に設定可能であるが、GPSシステムの誤差以上に設定することが好ましい。
ステップS412において、抽出した参照データが第1条件を満たす場合(ステップS412でYes)、データ解析装置は、第1条件を満たす記憶データを全て抽出してグループ化する(ステップS413)。一方、ステップS412において、抽出した参照データが第1条件を満たさない場合(ステップS412でNo)、ステップS416に進む。
次に、データ解析装置は、グループ内の全データのトルク減少率を平均化し、トルク減少率の平均値に基づいて危険度を設定する(ステップS414)。
例えば、トルク減衰率が大きいほどスリップの危険性が高くなるため、トルク減少率そのものを危険度の指標に設定できる。また、トルク減衰率の平均値が、50%未満ならばレベル1、50%以上80%未満ならばレベル2、80%以上ならばレベル3というように、危険度を段階的に表現してもよい。
次に、データ解析装置は、グループ内の全データの位置に関して、第1条件を満たす領域を危険領域に設定する(ステップS415)。言い換えると、データ解析装置は、グループ化された全ての記憶データに紐付けられる位置を中心とする所定半径の円の範囲内の全てを危険領域に設定する。
次に、データ解析装置は、危険領域の位置情報および危険度情報を配信する(ステップS416)。
次に、データ解析装置は、参照データおよびグループ化されたデータを記憶データから一時的に除外する(ステップS417)。
ここで、データ解析装置は、全ての記憶データを参照し終えていない場合(ステップS418でNo)、ステップS411に戻る。一方、データ解析装置は、全ての記憶データを参照し終えた場合(ステップS418でYes)、記憶データから一時的に除外したデータを記憶データに復帰させ、参照可能とする(ステップS419)。
以上が、本実施形態の情報配信システムのデータ解析装置の動作の一例についての説明である。なお、図13のフローチャートに沿った動作は、データ解析装置の動作の一例であって、データ解析装置の動作を限定するものではない。
図14は、本実施形態の情報配信システムの配信データに基づいて、ナビゲーションシステムや情報端末の表示部にマップを表示させる例である。図14の例では、データ解析装置によって設定された危険領域を道路形状に合わせて斜線で示すとともに、それらの危険領域におけるトルク減少率の平均値を危険度として表示させる例である。情報配信システムを利用するユーザは、マップ上に表示された危険領域を視認することによって、凍結ポイントがある区間を確認できるとともに、マップ上に表示された危険度を視認することによって、その区間を回避すべきか否かを検討できる。
以上のように、本実施形態において、データ取得装置は、車両に搭載された装備の制御量に関する情報を含めた制御情報を取得する。例えば、データ取得装置は、車両に搭載されたトラクションコントロールシステムの作動時のトルク減少率を含む制御情報を取得する。データ解析装置は、グループ化された記憶データおよび参照データに含まれる制御量の平均値に基づいて危険度を設定し、設定した危険度を配信データに含めて配信する。
すなわち、本実施形態によれば、車両に搭載された装備の制御量に基づいて、危険領域の危険度を設定するため、危険領域の有無のみならず、危険領域がどの程度危険であるのかを定量的に示すことができる。そのため、本実施形態によれば、危険度に応じた運転が可能になるので、事故の低減にもつながり、より安全な交通システムを実現できる。
以上のように、第1~第4の実施形態においては、情報配信システムが備えるデータ解析装置の処理に関してフローチャートを用いて説明した。各実施形態の処理は、任意に組み合わせることができる。例えば、第2の実施形態のフローチャート(図11)のステップS218の後に、第3の実施形態のフローチャート(図12)のステップS319を追加してもよい。また、第2の実施形態のフローチャート(図11)のステップS213とステップS214との間に、第4の実施形態のフローチャート(図13)のステップS414を追加してもよい。また、同様の処理を実現できるのであれば、各実施形態の処理の順番を入れ替えてもよい。例えば、第4の実施形態のフローチャート(図13)のステップS414とステップS415とは、順番を入れ替えてもよい。
(ハードウェア)
ここで、本発明の各実施形態に係る情報配信システムの処理を実行するハードウェア構成について、図15の情報処理装置90を一例として挙げて説明する。なお、図15の情報処理装置90は、各実施形態の情報配信システムの処理系統を実現するための構成例であって、本発明の範囲を限定するものではない。
図15のように、情報処理装置90は、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、入出力インターフェース95および通信インターフェース96を備える。図15においては、インターフェースをI/F(Interface)と略して表記する。プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、入出力インターフェース95および通信インターフェース96は、バス99を介して互いにデータ通信可能に接続される。また、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93および入出力インターフェース95は、通信インターフェース96を介して、インターネットやイントラネットなどのネットワークに接続される。
プロセッサ91は、補助記憶装置93等に格納されたプログラムを主記憶装置92に展開し、展開されたプログラムを実行する。本実施形態においては、情報処理装置90にインストールされたソフトウェアプログラムを用いる構成とすればよい。プロセッサ91は、本実施形態に係る情報配信システムの処理を実行する。
主記憶装置92は、プログラムが展開される領域を有する。主記憶装置92は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリとすればよい。また、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)などの不揮発性メモリを主記憶装置92として構成・追加してもよい。
補助記憶装置93は、種々のデータを記憶する。補助記憶装置93は、ハードディスクやフラッシュメモリなどのローカルディスクによって構成される。なお、種々のデータを主記憶装置92に記憶させる構成とし、補助記憶装置93を省略することも可能である。
入出力インターフェース95は、情報処理装置90と周辺機器とを接続するためのインターフェースである。通信インターフェース96は、規格や仕様に基づいて、インターネットやイントラネットなどのネットワークを通じて、外部のシステムや装置に接続するためのインターフェースである。入出力インターフェース95および通信インターフェース96は、外部機器と接続するインターフェースとして共通化してもよい。
情報処理装置90には、必要に応じて、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力機器を接続するように構成してもよい。それらの入力機器は、情報や設定の入力に使用される。なお、タッチパネルを入力機器として用いる場合は、表示機器の表示画面が入力機器のインターフェースを兼ねる構成とすればよい。プロセッサ91と入力機器との間のデータ通信は、入出力インターフェース95に仲介させればよい。
また、情報処理装置90には、情報を表示するための表示機器を備え付けてもよい。表示機器を備え付ける場合、情報処理装置90には、表示機器の表示を制御するための表示制御装置(図示しない)が備えられていることが好ましい。表示機器は、入出力インターフェース95を介して情報処理装置90に接続すればよい。
また、情報処理装置90には、必要に応じて、ディスクドライブを備え付けてもよい。ディスクドライブは、バス99に接続される。ディスクドライブは、プロセッサ91と図示しない記録媒体(プログラム記録媒体)との間で、記録媒体からのデータ・プログラムの読み出し、情報処理装置90の処理結果の記録媒体への書き込みなどを仲介する。記録媒体は、例えば、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光学記録媒体で実現できる。また、記録媒体は、USB(Universal Serial Bus)メモリやSD(Secure Digital)カードなどの半導体記録媒体や、フレキシブルディスクなどの磁気記録媒体、その他の記録媒体によって実現してもよい。
以上が、本発明の各実施形態に係る情報処理システムの処理を可能とするためのハードウェア構成の一例である。なお、図15のハードウェア構成は、各実施形態に係る情報処理システムの処理を実行するためのハードウェア構成の一例であって、本発明の範囲を限定するものではない。また、各実施形態に係る情報処理システムの処理をコンピュータに実行させるプログラムも本発明の範囲に含まれる。さらに、各実施形態に係るプログラムを記録したプログラム記録媒体も本発明の範囲に含まれる。
各実施形態の情報処理システムの処理系統は、任意に組み合わせることができる。また、各実施形態の情報処理システムの処理系統は、ソフトウェアによって実現してもよいし、回路によって実現してもよい。
以上、実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1 情報配信システム
11 データ取得装置
12 データ解析装置
13 運転支援装置
110 車両
111 データ収集部
112 データ送信部
120 サーバ
121 データ受信部
122 記憶部
123 解析部
124 配信部
131 車両制御部
132 位置情報取得部
133 制御データ生成部
134 制御データ送信部
135 配信データ受信部
136 表示部

Claims (9)

  1. 車両に搭載された装備の制御に関する制御情報と、前記制御情報が生成された地点の位置情報とを紐づけた制御データを取得し、取得した前記制御データを送信する少なくとも一つのデータ取得装置と、
    前記データ取得装置によって送信された前記制御データを受信して記憶データとして蓄積し、蓄積された前記記憶データから参照データを抽出し、抽出された前記参照データに含まれる位置情報を中心とする所定半径の円の範囲内の位置情報に紐付けられた前記記憶データの有無によって路面状況を判定し、前記所定半径の円の範囲内の位置情報に紐付けられた少なくとも一つの前記記憶データを抽出してグループ化し、グループ化された前記記憶データおよび前記参照データの位置情報に基づいて危険領域を設定し、設定した前記危険領域の位置情報を含む配信データを配信するデータ解析装置とを備え
    前記データ解析装置は、
    前記危険領域の設定に用いた全ての前記記憶データおよび前記参照データを前記記憶データから一時的に除外し、全ての前記記憶データの参照が終了した後に、一時的に前記記憶データから除外していたデータを前記記憶データに復帰させる情報配信システム。
  2. 前記データ解析装置は、
    所定期間内に取得された前記制御情報を含むとともに、前記参照データの位置情報を中心とする前記所定半径の円の範囲内の位置情報に紐付けられた前記記憶データを抽出してグループ化する請求項1に記載の情報配信システム。
  3. 前記データ解析装置は、
    所定時刻よりも前に取得された前記制御情報を含む前記記憶データを削除する請求項1または2に記載の情報配信システム。
  4. 前記データ解析装置は、
    交通量が少ない区間ほど前記所定時刻を前の時刻に設定し、交通量が多い区間ほど前記所定時刻を後の時刻に設定する請求項に記載の情報配信システム。
  5. 車両に搭載された装備の制御に関する制御情報と、前記制御情報が生成された地点の位置情報とを紐づけた制御データを取得し、取得した前記制御データを送信する少なくとも一つのデータ取得装置と、
    前記データ取得装置によって送信された前記制御データを受信して記憶データとして蓄積し、蓄積された前記記憶データから参照データを抽出し、抽出された前記参照データに含まれる位置情報を中心とする所定半径の円の範囲内の位置情報に紐付けられた前記記憶データの有無によって路面状況を判定し、前記所定半径の円の範囲内の位置情報に紐付けられた少なくとも一つの前記記憶データを抽出してグループ化し、グループ化された前記記憶データおよび前記参照データの位置情報に基づいて危険領域を設定し、設定した前記危険領域の位置情報を含む配信データを配信するデータ解析装置とを備え、
    前記データ取得装置は、
    車両に搭載された装備の制御量に関する情報を含めた前記制御情報を取得し、
    前記データ解析装置は、
    グループ化された前記記憶データおよび前記参照データに含まれる前記制御量の平均値に基づいて危険度を設定し、設定した前記危険度を前記配信データに含めて配信する情報配信システム。
  6. 車両に搭載された装備の制御に関する制御情報と、前記制御情報が生成された地点の位置情報とを紐づけた制御データを取得し、取得した前記制御データを送信する少なくとも一つのデータ取得装置と、
    前記データ取得装置によって送信された前記制御データを受信して記憶データとして蓄積し、蓄積された前記記憶データから参照データを抽出し、抽出された前記参照データに含まれる位置情報を中心とする所定半径の円の範囲内の位置情報に紐付けられた前記記憶データの有無によって路面状況を判定し、前記所定半径の円の範囲内の位置情報に紐付けられた少なくとも一つの前記記憶データを抽出してグループ化し、グループ化された前記記憶データおよび前記参照データの位置情報に基づいて危険領域を設定し、設定した前記危険領域の位置情報を含む配信データを配信するデータ解析装置とを備え、
    前記データ取得装置は、
    車両に搭載されたトラクションコントロールシステムの作動時のトルク減少率を含む前記制御情報を取得し、
    前記データ解析装置は、
    グループ化された前記記憶データおよび前記参照データに含まれる前記トルク減少率の平均値に基づいて危険度を設定し、設定した前記危険度を前記配信データに含めて配信する情報配信システム。
  7. 車両に搭載された装備を制御し、該制御に関する前記制御情報を生成する車両制御手段と、
    前記車両制御手段による制御がなされた地点の位置情報を車両に搭載された全地球測位システムから取得する位置情報取得手段と、
    前記車両制御手段よる制御に関する前記制御情報と、前記位置情報取得手段によって取得された位置情報とを紐づけて前記制御データを生成する制御データ生成手段と、
    前記制御データ生成手段によって生成された前記制御データを送信する制御データ送信手段と、
    前記データ解析装置から配信される前記配信データを受信する配信データ受信手段と、
    前記配信データ受信手段によって受信される前記配信データに含まれる情報を画面に表示させる表示手段とを有する運転支援装置を備える請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報配信システム。
  8. 前記車両制御手段は、
    前記配信データに基づいて、車両に搭載された装備を制御する請求項に記載の情報配信システム。
  9. 車両に搭載された装備の制御に関する制御情報と、前記制御情報が生成された地点の位置情報とを紐づけた制御データを記憶データとして蓄積し、
    蓄積された前記記憶データから参照データを抽出し、
    抽出された前記参照データに含まれる位置情報を中心とする所定半径の円の範囲内の位置情報に紐付けられた前記記憶データの有無によって路面状況を判定し、
    前記所定半径の円の範囲内の位置情報に紐付けられた少なくとも一つの前記記憶データを抽出してグループ化し、
    グループ化された前記記憶データおよび前記参照データの位置情報に基づいて危険領域を設定し、
    設定した前記危険領域の位置情報を含む配信データを配信し、
    前記危険領域の設定に用いた全ての前記記憶データおよび前記参照データを前記記憶データから一時的に除外し、
    全ての前記記憶データの参照が終了した後に、一時的に前記記憶データから除外していたデータを前記記憶データに復帰させる情報配信方法。
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