JP7343330B2 - 走行経路情報提示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の走行経路情報提示装置に関する。
従来、車両の走行を自動制御する自動運転を実行する装置が知られている。例えば、特許文献1には、車両周辺の情報又は車両の状態に関する情報に基づいて自動運転制御を行う装置であって、記憶された自動運転対応情報に基づいた自動運転判定テーブルを参照し、車両周辺の情報又は車両の状態に関する情報を取得するセンサ部に関するセンサ情報と、所定の道路区間における道路に関する道路エレメント情報とに基づいて、所定の道路区間において実行可能な自動運転機能及び自動化レベルの組を判定し、判定結果に基づいて推奨経路を選択する自動運転支援装置が開示されている。
国際公開第2016/152873号
ところで、特許文献1に記載の技術では、自動運転制御に使用される、車両周辺の情報又は車両の状態に関する情報を取得する各センサの種類や性能により自動運転機能及び自動運転化レベルを判別し、各センサによるセンシング対象物が存在しないような場所、あるいは存在したとしても検出できないような状況を判定して自動運転化レベルを判別し、走行経路を選択するものとなっている。
しかしながら、自動運転制御においては、各センサにより検出した情報だけでなく、信号機等のインフラストラクチャ(路上設備)や他車両等の外部機器と通信を行いながら制御が行われる。このため、自車両に備えられている各センサに関連する情報のみを用いて走行経路を選択した場合には、自動運転制御実行時の安全性を担保できないおそれがある。また、別の観点からは、車両走行時の特性は車種や装備仕様などによって異なるため、自動運転制御のように、乗員自らが車両の加減速やヨー回転又はロール回転を調節しない場合には、加減速やヨー回転又はロール回転の発生が乗員の負荷になりやすい。
したがって、自動運転制御実行時の走行経路を提示する際には、路上設備や他車両との外部機器から得られる情報、あるいは、推定される乗員の負荷を考慮して提示する走行経路を選択することが望ましい。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、自動運転制御実行時の危険度又は乗員の負荷の少なくとも一方を低減可能な走行経路を提示する走行経路情報提示装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、目的地までの車両の走行経路の情報を提示する走行経路情報提示装置において、自動運転制御ロジックに基づいて算出された車両の走行状態の情報を、車種、走行経路及び走行時の周囲環境の情報と紐づけた運転データを記憶する記憶部と、自動運転制御対象車両の車種、現在地目的地及び周囲環境の情報を取得する取得部と、運転データを参照して、現在地から目的地までの走行経路候補の危険度を算出するリスク演算部と、危険度の情報を出力する出力制御部と、を備え、運転データの周囲環境の情報は、車両の周囲を走行していた他車両の自動運転又は手動運転の割合の情報を含み、自動運転制御対象車両の周囲環境の情報は、自動運転制御対象車両の周囲を走行する他車両の自動運転又は手動運転の割合の情報を含み、リスク演算部は、記憶部に記憶された運転データのうち車両の周囲を走行していた他車両の自動運転又は手動運転の割合が、自動運転制御対象車両の周囲を走行する他車両の自動運転又は手動運転の割合と同じ条件の運転データに基づいて危険度を算出する、走行経路情報提示装置が提供される。
上記の走行経路情報提示装置において、運転データは、車種と自動運転制御ロジックのバージョンごとに記憶されており、リスク演算部は、自動運転制御対象車両の車種と自動運転制御ロジックのバージョンに対応する運転データを参照してもよい。
上記の走行経路情報提示装置において、出力制御部は、走行経路の情報と併せて、算出された危険度の情報を提示させてもよい。
上記の走行経路情報提示装置において、リスク演算部は、自動運転制御対象車両と同種の車種、同一の走行経路及び近似する周囲環境の運転データを参照して、危険度を算出してもよい
上記の走行経路情報提示装置において、リスク演算部は、自動運転制御対象車両の現在の周囲環境の情報を、運転データとして記憶された走行経路のスリップ又はスタック発生率、事故発生件数、落下物発生件数、路面状態、交差点の見通しのよさ、協調運転機能を有する他車両の割合、及び、自動運転又は手動運転の車両の割合のうちの少なくとも一つの情報に適用して前記危険度を算出してもよい。
上記の走行経路情報提示装置において、リスク演算部は、運転データとして記憶された走行経路のカーブの数、高低差、路面凹凸の強弱、自動運転時の所定の閾値以上の加速度が発生した確率、及び、自動運転時にヨー回転やロール回転が閾値以上発生した確率のうちの少なくとも一つの情報に基づいて現在地から目的地までの走行経路候補の乗員の負荷をさらに算出し、出力制御部は、危険度及び乗員の負荷の情報を出力してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、目的地までの車両の走行経路の情報を提示する走行経路情報提示装置において、自動運転制御対象車両の車種、走行状態現在地、目的地及び周囲環境の情報と、自動運転制御ロジックに基づいて算出された車両の走行状態の情報を、車種、走行経路及び走行時の周囲環境の情報と紐づけた運転データと、に基づいて算出された、自動運転制御対象車両の現在地から目的地までの走行経路候補の危険度の情報を取得し、走行経路候補の危険度の情報に基づいて推奨する走行経路候補を設定する走行経路情報演算部と、設定された走行経路候補の情報を自動運転制御対象車両の乗員に提示させる表示制御部と、を備え、運転データの周囲環境の情報は、車両の周囲を走行していた他車両の自動運転又は手動運転の割合の情報を含み、自動運転制御対象車両の周囲環境の情報は、自動運転制御対象車両の周囲を走行する他車両の自動運転又は手動運転の割合の情報を含み、危険度の情報は、運転データのうち車両の周囲を走行していた他車両の自動運転又は手動運転の割合が、自動運転制御対象車両の周囲を走行する他車両の自動運転又は手動運転の割合と同じ条件の運転データに基づいて算出された情報である、走行経路情報提示装置が提供される。
上記の走行経路情報提示装置において、走行経路情報演算部は、さらに危険度に対する乗員の嗜好に基づいて推奨する走行経路候補を設定してもよい。
以上説明したように本発明によれば、自動運転制御実行時の危険度又は乗員の負荷の少なくとも一方を低減可能な走行経路を提示することができる。
本発明の一実施形態に係る走行経路情報提示システムの概略構成の一例を示す模式図である。 自動運転制御可能に構成された車両の車載制御装置の構成例を示すブロック図である。 同実施形態に係る走行経路情報提示装置の構成例を示すブロック図である。 同実施形態に係る走行経路情報提示装置による運転データを蓄積するための処理を示すフローチャートである。 同実施形態に係る走行経路情報提示装置による乗員に走行経路を提示するための処理を示すフローチャートである。 同実施形態に係る走行経路情報提示装置による処理の全体の流れを示すフローチャートである。 同実施形態に係る走行経路情報提示装置による危険度を演算する処理の一例を示すフローチャートである。 同実施形態に係る走行経路情報提示装置による乗員の負荷を演算する処理の一例を示すフローチャートである。 同実施形態に係る走行経路情報提示装置による演算結果を説明するために示す図である。 同実施形態に係る走行経路情報提示装置による演算結果を説明するために示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.走行経路情報提示システムの概略構成>
図1を参照して、本発明の一実施形態に係る走行経路情報提示装置を含む走行経路情報提示システムの概略構成を説明する。図1は、本実施形態に係る走行経路情報提示システム100の概略構成の一例を示す模式図である。
走行経路情報提示システム100は、自動運転制御を実行可能な車両1A,1Bに搭載された車載制御装置50a,50bと、車載制御装置50a,50bに対して通信可能に構成された走行経路情報提示装置10と、を備える。以下、特に区別を要しない場合には、「車両1」あるいは「車載制御装置50」と総称する。なお、発明の理解を容易にするために2台の車両1A,1Bを図示して説明するが、走行経路情報提示装置10と接続可能な車両は2台に限られるものではなく、その台数は制限されない。
(車載制御装置)
車両1に搭載された車載制御装置50は、現在地から目的地までの車両1の走行を自動制御する。車載制御装置50は、例えば移動体通信等の無線通信ネットワーク5を介して、走行経路情報提示装置10及びテレマティクスサービス9と通信可能に構成されている。車載制御装置50は、乗員あるいは所定の手段により設定された目的地の情報を、車両1の現在地の情報及び車種の情報とともに走行経路情報提示装置10に送信する。また、車載制御装置50は、走行経路情報提示装置10から送信される走行経路の情報を車両1の乗員に提示する。車載制御装置50は、提示された走行経路のうちの乗員が選択した走行経路にしたがって、あらかじめプログラムされた自動運転制御ロジックに基づいて車両1の走行を自動制御する。
また、車載制御装置50は、自動運転制御ロジックに基づいて実行された車両1の走行状態の情報を、車種、走行経路及び走行時の周囲環境の情報とともに走行経路情報提示装置10に送信する。また、車載制御装置50は、車両1に搭載されたカメラやレーダセンサ、温度計、近赤外センサ等のセンサ群により検出される情報(以下、「センサ情報」ともいう)を、逐次あるいは適宜の時間間隔で、走行経路情報提示装置10に送信する。
(走行経路情報提示装置)
走行経路情報提示装置10は、無線通信ネットワーク5を介して各車両1と通信可能な情報処理装置である。走行経路情報提示装置10は、例えば、クラウドサーバであってもよい。走行経路情報提示装置10は、無線通信ネットワーク5を介してテレマティクスサービス9との間で通信可能に構成されている。
テレマティクスサービス9は、有線又は無線の通信手段により、気象データサービスや、信号機等の路上設備との間で通信可能に構成されている。また、テレマティクスサービス9は、無線通信ネットワーク5を介して、各車両1との間でも通信可能に構成されている。走行経路情報提示装置10は、各地域の気象データ(以下、「ローカル気象データ」ともいう)や、渋滞情報等の道路交通情報をテレマティクスサービス9から取得する。なお、走行経路情報提示装置10とテレマティクスサービス9とは、無線通信ネットワーク5とは別の通信手段により通信可能に構成されていてもよい。
走行経路情報提示装置10は、各車両1から送信される自動運転制御ロジックに基づいて実行された車両1の走行状態の情報を、車種、走行経路及び走行時の周囲環境の情報に紐づけた運転データとして蓄積する。また、走行経路情報提示装置10は、各車両1から送信されるセンサ群により検出された情報を取得する。
走行経路情報提示装置10において、蓄積される運転データは、当該運転データを送信した車両の車種と自動運転制御ロジックのバージョンごとに記憶される。ここで、本明細書において、「車種」とは、車両の種類だけでなく、型式、グレード、仕様及び諸元のうちの一つ又は複数ごとに区別される種別を意味し、同種の車両であっても、主として自動運転制御ロジックの違いによって異なる種類に区別されるものとして定義される。
また、本明細書において、「自動運転制御ロジックのバージョン」とは、自動運転制御に用いられる制御ロジック(制御プログラム)のバージョンとして定義される。つまり、例えば同一のカーメーカの車両に搭載された自動運転制御プログラムであっても、制御プログラムのバージョンの違いによって区別されるものとして定義される。
走行経路情報提示装置10は、制御対象の車両1から送信される現在地及び目的地の情報に基づいて、現在地から目的地までの一つ又は複数の走行経路を生成する。また、走行経路情報提示装置10は、蓄積された運転データや、車両1及びテレマティクスサービス9から取得した情報を参照して、生成した走行経路候補ごとに、当該走行経路候補の危険度及び車両1の乗員の負荷のうちの少なくとも一方を算出する。走行経路情報提示装置10は、算出した危険度及び乗員の負荷の情報を走行経路とともに車載制御装置50に送信し、車両1の乗員に提示させる。これにより、乗員は、走行経路ごとの危険度及び乗員の負荷を考慮して走行経路を選択することができ、車両1の走行を自動制御した場合の危険度あるいは乗員の負荷を軽減させることができる。
<2.車載制御装置の構成例>
次に、図2を参照して、本実施形態に係る車載制御装置50の構成例を説明する。図2は、自動運転制御可能に構成された車両1の車載制御装置50の構成例を示すブロック図である。
車載制御装置50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサや電気回路、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の記憶素子を備えて構成される。車載制御装置50の一部又は全部は、ファームウェア等の更新可能なもので構成されてもよく、また、CPU等からの指令によって実行されるプログラムモジュール等であってもよい。
車載制御装置50は、通信部51及び制御部53を備える。制御部53は、送信制御部71、周囲環境情報収集部61、走行データ収集部63、路面状態演算部65及び走行経路情報演算部67を備える。制御部53は、例えば、CPU等のプロセッサであり、送信制御部71、周囲環境情報収集部61、走行データ収集部63、走行経路情報演算部67及び路面状態演算部65の各部は、プロセッサによるプログラムの実行により実現される機能であってもよい。車載制御装置50は、このほかに、RAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)等の図示しない記憶素子を備える。
車載制御装置50は、直接的に、又は、CAN(Controller Area Network)等の通信バスを介して、センサ群41,43、GPS(Global Positioning System)センサ45からのセンサ信号を取得可能になっている。GPSセンサ45は、全地球測位システムの衛星から測位信号を受信して、車載制御装置50に送信する。
センサ群41は、車両1の周囲環境を検出するための一つ又は複数のセンサを含む。センサ群41としては、カメラ41a、レーダセンサ41b、温度計41c及び近赤外センサ41d等が例示される。センサ群41として、これらのセンサのうちのいずれかが省略されていてもよく、これらのセンサ以外のセンサを含んでいてもよい。
センサ群43は、車両1の走行データを検出するための一つ又は複数のセンサを含む。センサ群43としては、車速センサ43a、車輪速センサ43b、加速度センサ43d及び舵角センサ43e等が例示される。センサ群43として、これらのセンサのうちのいずれかが省略されていてもよく、これらのセンサ以外のセンサを含んでいてもよい。
さらに、車載制御装置50は、直接的に、又は、CAN等の通信バスを介して、入力部46、表示部47及び車両走行制御部49に接続されている。入力部46は、車載制御装置50に対するユーザ(例えば乗員)の操作入力を受け付ける。入力部46は、例えばタッチパネル式のディスプレイであってもよく、ダイヤル式の操作機器であってもよい。表示部47は、ダッシュボードに備えられる表示パネルや、フロントウィンドウに投影するHUD(Head Up Display)であり、乗員が視認可能な画像を表示する。ただし、表示部47は、上記の表示パネルやHUDに限られない。また、入力部46と表示部47が一体化されていてもよい。
車両走行制御部49は、車両1の自動運転制御を実行する制御部であり、図示しない一つ又は複数の駆動用モータや、ステアリングシステム、ブレーキシステム等の駆動を制御する。車両走行制御部49は、乗員により選択された走行経路に沿って、現在地から目的地までの間、車両1の走行を自動制御する。その際、車両走行制御部49は、車種や、格納されている自動運転制御ロジックのバージョンに応じて、適宜の自動運転制御ロジックにしたがって車両1の自動運転制御を実行する。
車載制御装置50の通信部51は、車両1の外部の機器と通信をするためのインタフェースである。通信部51は、少なくとも移動体通信用のインタフェースを含む。通信部51は、この他、近距離通信、ビーコン等の通信用のインタフェースを含んでいてもよい。
周囲環境情報収集部61は、車両1の周囲環境情報を検出するセンサ群41から送信されるセンサ信号に基づいて、車両1の周囲環境の情報を取得する。センサ群41のセンサ信号に基づいて取得可能な周囲環境の情報の一例を表1に示す。周囲環境の情報は、例示した情報以外の情報を含んでいてもよい。これらの情報は、車両1の位置情報、車種の情報及び走行状態の情報と併せて、走行経路情報提示装置10に蓄積される車両1の運転データを構成する。なお、表1に示す周囲環境の情報の検出方法は従来公知の方法であってよいため、詳細な説明を省略する。
走行データ収集部63は、車両1の走行状態の情報を収集するためのセンサ群43から送信されるセンサ信号に基づいて、車両1の走行状態を求める。例えば、走行データ収集部63は、センサ群43からのセンサ信号に基づいて、車速、各駆動輪の回転数、前後加速度、横加速度、ヨー回転及びロール回転等の情報を算出する。算出された走行状態の情報は、走行経路情報提示装置10に蓄積される車両1の運転データを構成する。
路面状態演算部65は、車両1の周囲環境を検出するセンサ群41のセンサ信号に基づいて、走行路の路面状態を求める。例えば、路面状態演算部65は、路面状態の情報として、路面の乾燥状態、湿潤状態、凍結状態又は積雪状態の情報、及び、路面摩擦係数μを求める。路面摩擦係数μは、路面の乾燥状態、湿潤状態、凍結状態又は積雪状態の情報と、車輪の回転数の情報とに基づいて、あらかじめ格納されたデータベースを参照して求めることができる。求められた路面状態の情報は、車両1の周囲環境の一構成要素であり、走行経路情報提示装置10に蓄積される車両1の運転データを構成する。
路面の乾燥状態、湿潤状態、凍結状態又は積雪状態は、例えば、カメラ41aにより識別される路面の色、温度計41cにより検知される外気温度あるいは路面温度、及び、近赤外センサにより検知される路面水分率及びレーザセンサを用いて検知されるレーザ光の偏光特性により推定される路面粗さ、のうちの少なくとも一つに基づいて判別することができる。路面粗さは、カメラ41aの画像信号を処理することによって推定されてもよい。
走行経路情報演算部67は、ユーザにより設定された目的地の情報及び走行経路情報提示装置10から送信される走行経路の情報を取得する。走行経路情報提示装置10から送信される走行経路の情報は、走行経路候補の危険度及び走行経路を走行する際の乗員の負荷に関連する情報を含む。
走行経路情報演算部67は、走行経路候補それぞれの危険度及び乗員の負荷に基づいて、乗員に提示させる走行経路候補を設定する。例えば、走行経路情報演算部67は、走行経路候補のすべてを危険度及び乗員の負荷の情報とともに乗員に提示させるように、提示する走行経路候補として設定してもよい。また、走行経路情報演算部67は、走行経路候補それぞれの危険度及び乗員の負荷を考慮して、一部の走行経路候補を、提示する走行経路候補として設定してもよい。例えば、走行経路情報演算部67は、走行経路候補のうち、最も危険度が小さい走行経路、又は、乗員の負荷が小さい走行経路、あるいは、総合的に危険度及び乗員の負荷が軽減される走行経路を、提示する走行経路として設定してもよい。
ここで、車両1の走行中に乗員が感じる危険意識や負荷は、乗員ごとに異なり得る。例えば、他車両との距離や、道路幅、人通りや住宅の数、夜間通行時の街灯数、前後加速度、横加速度、ヨー回転、ロール回転、車両1の振動等に対して感じる危険意識や負荷は、乗員ごとに異なり得る。このため、走行経路情報演算部67は、走行中の危険度及び乗員の負荷に対する乗員の嗜好の情報に基づいて、乗員の嗜好に沿う走行経路を、提示する走行経路として設定してもよい。
表示制御部69は、表示部47による表示を制御する。表示制御部69は、表示部47に地図情報を表示させる。また、表示制御部69は、ユーザ(乗員)に対して目的地を設定するための情報を表示させる。さらに、表示制御部69は、走行経路情報提示装置10が生成した一つ又は複数の走行経路候補の情報を表示部47に表示させる。その際に、表示制御部69は、走行経路情報提示装置10から取得した各走行経路候補の危険度又は乗員の負荷の情報を併せて表示部47に表示させてもよい。
送信制御部71は、無線通信ネットワーク5を介して、種々の情報を走行経路情報提示装置10に送信する。例えば、送信制御部71は、車種、自動運転制御ロジックのバージョン、車両1の走行状態及び車両1の周囲環境の情報を、自動運転制御ロジックの情報、車両1の位置情報及び設定中の経路情報とともに走行経路情報提示装置10に送信する。走行経路情報提示装置10に対して送信する情報の一例を表2に示す。表2に示す送信情報は、主として走行経路情報提示装置10において、運転データとして蓄積される情報である。
<3.走行経路情報提示装置の構成例>
次に、図3を参照して、本実施形態に係る走行経路情報提示装置10の構成例を説明する。図3は、走行経路情報提示装置10の構成例を示すブロック図である。
走行経路情報提示装置10は、通信部11、制御部13及び記憶部15を備える。通信部11は、少なくとも無線通信ネットワーク5との通信を行うためのインタフェースを含む。走行経路情報提示装置10は、通信部11を介して、複数の車両1の車載制御装置50及びテレマティクスサービス9との間で通信可能に構成されている。
記憶部15は、HDD(Hard Disk Drive)やCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SSD(Solid State Drive)、USB(Universal Serial Bus)フラッシュ、ストレージ装置等の記憶媒体を備える。記憶部15は、自動運転制御を実行可能な一つ又は複数の車両1に搭載された車載制御装置50から送信される車両1の走行状態の情報を、車種、走行経路、走行時の周囲環境の情報と紐づけた運転データを記憶する。
制御部13は、CPU等のプロセッサを備えて構成される。車載制御装置50の一部又は全部は、ファームウェア等の更新可能なもので構成されてもよく、また、CPU等からの指令によって実行されるプログラムモジュール等であってもよい。制御部13は、取得部21、走行経路生成部23、リスク演算部25及び出力制御部27を備える。これらの各部は、プロセッサによるプログラムの実行により実現される機能であってもよい。
取得部21は、上記の表1及び表2に例示された、各車両1の車載制御装置50から送信される種々の情報を取得する。また、取得部21は、テレマティクスサービス9から送信されるローカル気象データや道路交通情報等の情報を取得してもよい。これらの情報は、車両1の運転データとして記憶部15に蓄積される。
また、取得部21は、車両1の車載制御装置50から送信される、車種、車両1の現在地及び目的地の情報を取得する。走行経路情報提示装置10では、取得した車種、車両1の現在地及び目的地の情報に基づいて一つ又は複数の走行経路候補が生成され、それぞれの走行経路候補について、危険度及び乗員の負荷の演算が行われる。
走行経路生成部23は、現在地から目的地までの一つ又は複数の走行経路候補の情報を生成する。走行経路候補は、従来公知の方法を用いて生成することができる。例えば、走行経路の距離が最も短い経路を設定したり、幹線道路を優先して走行する経路を設定したり、有料道路を優先あるいは回避する経路を設定したり等、適宜の条件に合致する経路を演算により求めることができる。
リスク演算部25は、記憶部15に蓄積された運転データを参照して、走行経路候補の危険度又は制御対象の車両1の乗員の負荷のうちの少なくとも一方を算出する。本実施形態において、リスク演算部25は、それぞれの走行経路候補の危険度及び乗員の負荷の双方を算出する。
走行経路候補の危険度は、蓄積された運転データに基づいて、走行経路の各地点における現在の路面状態やローカル気象データ、落下物の有無等のうちの少なくとも一つの情報に基づいて算出される。また、走行経路候補の危険度は、例えば、蓄積された運転データに基づいて統計的に算出される、他の走行車両の密度、他の走行車両の速度あるいは平均速度、スリップ又はスタックの発生率、事件発生件数等のうちの少なくとも一つの情報に基づいて算出される。
具体的に、走行経路候補の危険度は、制御対象の車両1の周囲環境の情報を、運転データとして記憶された走行経路上のスリップ又はスタック発生率、事故発生件数、落下物発生件数、路面の状態、交差点の見通しのよさ、協調運転機能を有する他車両の割合、及び、自動運転又は手動運転の車両の割合のうちの少なくとも一つの情報に適用して算出することができる。かかる危険度は、自動運転制御対象の車両1が各走行経路を走行した際に、事故あるいは事件に巻き込まれる可能性を示す指標である。このため、危険度が高いほど、車両1が目的地に到達するまでの間に、事故あるいは事件に巻き込まれる可能性が高くなる。
乗員の負荷は、例えば、蓄積された運転データに基づいて統計的に算出される、走行経路の各地点における車両1の車速、前後加速度、横加速度、ヨー回転、ロール回転又は路面粗さのうちの少なくとも一つの情報に基づいて算出される。かかる乗員の負荷は、自動運転制御により走行経路を走行した場合に乗員が感じる負荷を示す指標である。このため、乗員の負荷が小さいほど、車両1が目的地に到達するまでの間に、乗員が快適に過ごすことができる。
ここで、車両1の走行性能あるいは車体の安定性は車種によって異なり、また、自動運転制御による車両1の走行条件は、車種及び自動運転制御ロジックによっても異なる。このため、リスク演算部25は、記憶部15に蓄積された運転データの中から、制御対象の車両1の車種と自動運転制御ロジックのバージョンに対応する運転データを参照して、上記の危険度及び乗員の負荷を算出することが好ましい。これにより、制御対象の車両1に適した危険度及び乗員の負荷を算出することができ、より正確な情報を車両1の乗員に提示させることができる。
出力制御部27は、走行経路生成部23により生成された走行経路候補の情報を、リスク演算部25により算出されたそれぞれの走行経路候補の危険度及び乗員の負荷の情報とともに車載制御装置50に送信する。
<4.動作>
ここまで、本実施形態に係る走行経路情報提示システムの車載制御装置50及び走行経路情報提示装置10の構成例を説明した。以下、適宜フローチャートを参照しながら、走行経路情報提示装置10及び車載制御装置50それぞれの動作を説明する。
<4.1.システム全体の処理フローの概略>
まず、図4及び図5を参照して、走行経路情報提示システムの全体の処理フローを概略的に説明する。図4は、走行経路情報提示装置10に運転データを蓄積するための処理を示すフローチャートであり、図5は、乗員に走行経路を提示するための処理を示すフローチャートである。なお、図4及び図5に示すフローチャートは、走行経路情報提示システム全体としての処理の流れを示しており、各ステップの主体は、車載制御装置50及び走行経路情報提示装置10のいずれかが担う。
(運転データ蓄積処理)
まず、図4を参照して、走行経路情報提示装置10に運転データを蓄積するための処理を説明する。車載制御装置50は、自車両の周囲環境の情報を取得する(ステップS11)。具体的に、車載制御装置50の周囲環境情報収集部61は、車両1の周囲環境を検出するためのセンサ群41のセンサ信号に基づいて、上記の表1に例示される自車両の周囲環境の情報を求める。なお、周囲環境情報収集部61は、自車両の周囲環境の検出を、あらかじめ設定された演算周期ごと、あるいは、走行距離ごと、地点ごと等の適宜のタイミングで繰り返し実行する。
次いで、車載制御装置50は、走行路の路面状態を演算する(ステップS13)。例えば、車載制御装置50の路面状態演算部65は、車両1の周囲環境を検出するためのセンサ群41のセンサ信号に基づいて路面の乾燥状態、湿潤状態、凍結状態又は積雪状態を判別し、かかる路面の状態と車輪の回転数とに基づいて、あらかじめ格納されたデータベースを参照して路面摩擦係数μを算出する。なお、路面状態演算部65は、走行路の路面状態の演算を、あらかじめ設定された演算周期ごと、あるいは、走行距離ごと、地点ごと等の適宜のタイミングで繰り返し実行する。
次いで、車載制御装置50は、走行経路情報提示装置10に対して所定の情報を送信する(ステップS15)。具体的に、車載制御装置50の送信制御部71は、無線通信ネットワーク5を介して、周囲環境の情報と併せて、上記の表2に例示される車両1の走行状態の情報を走行経路情報提示装置10に対して送信する。なお、送信制御部71は、あらかじめ設定された演算周期ごと、あるいは、走行距離ごと、地点ごと等の適宜のタイミングで、上記の情報を走行経路情報提示装置10に対して送信する。
次いで、走行経路情報提示装置10は、受信した情報に基づいて、自動運転制御ロジックに基づいて算出された車両の走行状態の情報を、車種、走行経路及び走行時の周囲環境の情報と紐づけた運転データとして記憶部15に記憶する(ステップS17)。これにより、走行経路候補の危険度及び乗員の負荷を演算する際に参照する運転データが蓄積される。
(走行経路提示処理)
次に、図5を参照して、制御対象の車両1の乗員に走行経路を提示する処理を説明する。車載制御装置50は、車種、現在地及び目的地の情報を走行経路情報提示装置10に対して送信する(ステップS19)。例えば、車載制御装置50の送信制御部71は、ユーザ(乗員)により目的地が設定されたときに、走行経路情報提示装置10に対して、上記の情報を送信する。
次いで、走行経路情報提示装置10は、受信した現在地及び目的地の情報に基づいて、一つ又は複数の走行経路候補を生成する(ステップS21)。具体的に、走行経路情報提示装置10の走行経路生成部23は、従来公知の方法を用いて、一つ又は複数の走行経路候補を生成する。
次いで、走行経路情報提示装置10は、生成した走行経路候補のそれぞれについての危険度を演算する(ステップS23)。危険度の演算処理の具体例は後述する。
次いで、走行経路情報提示装置10は、生成した走行経路の候補のそれぞれについての乗員の負荷を演算する(ステップS25)。乗員の負荷の演算処理の具体例は後述する。
次いで、走行経路情報提示装置10は、生成した走行経路候補の情報を、算出した走行経路候補の危険度及び乗員の負荷の情報とともに車載制御装置50に対して送信する(ステップS27)。
次いで、車載制御装置50は、受信した走行経路候補の情報を乗員に提示する(ステップS29)。例えば、車載制御装置50の表示制御部69は、走行経路候補のすべてを危険度及び乗員の負荷の情報とともに表示部47に表示させて乗員に提示する。また、表示制御部69は、走行経路候補それぞれの危険度及び乗員の負荷を考慮して設定された一部の走行経路候補を表示部47に表示させてもよい。また、表示される走行経路候補は、危険度又は乗員の負荷に対する乗員の嗜好に基づいて選択されてもよい。
このように提示された走行経路候補の中から、ユーザ(乗員)は、危険度及び負荷を踏まえて所望の走行経路を選択する。走行経路が選択されると、車両走行制御部49は、車両1に格納された自動運転制御プログラムに基づいて走行経路に沿って車両1の走行を自動制御する。これにより、車両1が事故又は事件に遭遇するおそれが軽減され、また、車両1の乗員が感じる負荷が軽減されて、安全かつ快適に目的地に到達することができる。
<4.2.走行経路情報提示装置の処理>
次に、図6~図8を参照して、本実施形態に係る走行経路情報提示装置10による走行経路候補の情報を生成し送信する処理を具体的に説明する。図6は、走行経路情報提示装置10による処理を示すフローチャートである。
図6に示すように、走行経路情報提示装置10の取得部21は、制御対象の車両1から送信される車種、現在地及び目的地の情報を取得する(ステップS31)。次いで、走行経路情報提示装置10の走行経路生成部23は、現在地から目的地までの一つ又は複数の走行経路候補を生成する(ステップS33)。走行経路候補は、従来公知の方法を用いて生成することができるため、詳細な説明は省略する。
次いで、走行経路情報提示装置10のリスク演算部25は、生成されたすべての走行経路候補について、危険度及び乗員の負荷の演算が終了したか否かを判別する(ステップS35)。すべての走行経路候補について、危険度及び乗員の負荷の演算が終了した場合(S35/Yes)、走行経路情報提示装置10の出力制御部27は、生成された走行経路候補の方法を、危険度及び乗員の負荷の情報とともに車載制御装置50に対して送信する(ステップS39)。
一方、危険度及び乗員の負荷の演算を終了していない走行経路候補が存在する場合(S35/No)、リスク演算部25は、危険度及び乗員の負荷の演算を行う走行経路候補を選択して危険度及び乗員の負荷の演算処理を実行する(ステップS37~S38)。以下、危険度及び乗員の負荷の演算処理の一例を説明する。
図7は、危険度を演算する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、リスク演算部25は、周囲環境の情報に基づく危険度を演算する(ステップS41)。例えば、リスク演算部25は、記憶部15に蓄積されたデータを参照し、周囲環境の情報に基づいて、スリップ又はスタックが発生する危険度(スリップ又はスタックの発生率)を算出する。具体的に、リスク演算部25は、他の車両から送信される走行経路の各地点の路面摩擦係数μの情報や、テレマティクスサービス9から受信した現在あるいは通過予測時刻における各地点の気温及び天候の情報に基づき、あらかじめ格納されたマップデータを参照して、スリップ又はスタックが発生する危険度を算出する。
一例として、リスク演算部25は、車両1の現在地までの走行経路の路面摩擦係数μや気温、天候及び時刻(時間帯)の情報に基づいて予測される、同様の条件下の走行経路の路面状態と、記憶部15に蓄積されている制御対象の車両1と同種の他車両によるスリップ又はスタックの発生情報と、に基づいて、スリップ又はスタックの発生率を算出することができる。表3は、記憶部15に蓄積されるスリップ又はスタックの発生率のデータの一例を示す。表3は、時刻、天候、気温、路面摩擦係数μ、路面の状態に応じたスリップ又はスタックの発生率を示している。
記憶部15に蓄積されているスリップ又はスタックの発生情報とは、どの位置でスリップ又はスタックが発生したかの情報を含んでいてもよい。なお、周囲環境の情報に基づく危険度は、スリップ又はスタックの発生率に限られない。
次いで、リスク演算部25は、過去の交通情報に基づく危険度を演算する(ステップS43)。例えば、リスク演算部25は、記憶部15に蓄積されたデータを参照し、過去の交通事故発生件数及び落下物発生件数の情報に基づいて危険度を算出する。一例として、リスク演算部25は、目的地までの走行経路における過去の交通事故発生件数及び落下物発生件数に基づき、1日の1km当たりの平均件数を求め、全国の主要道路の1日の1km当たりの平均件数と比較して、その偏差に基づいて危険度を算出することができる。なお、過去の交通情報に基づく危険度は、交通事故発生件数又は落下物発生件数に基づいて算出される例に限られない。
次いで、リスク演算部25は、走行経路上の交差点の危険度を演算する(ステップS45)。例えば、リスク演算部25は、記憶部15に蓄積されたデータを参照し、走行経路上に存在する、見通しの悪い交差点のデータや、テレマティクスサービス9に接続された設備の無い交差点のデータに基づいて危険度を算出する。なお、走行経路上の交差点の危険度は、見通しの悪い交差点のデータ又はテレマティクスサービス9に接続された設備の有無のデータに基づいて算出される例に限られない。
次いで、リスク演算部25は、制御対象の車両1と同種の他車両から取得した路面状態情報に基づく危険度を演算する(ステップS47)。ここで、同種の他車両とは、自動運転制御に用いられる機能あるいは装備として、制御対象の車両1と同様の機能あるいは装備を備える他車両を意味する。同種の他車両に判別する設定は、あらかじめ適切に設定されうる。つまり、リスク演算部25は、同様の機能あるいは装備を備えた他車両からアップロードされた路面状態の情報から、制御対象の車両1の走行にまつわる危険度を算出する。
一例として、リスク演算部25は、同種の他車両から取得した路面状態情報に基づき、走行経路中の路面の状態の割合(DRY/WET/SNOW/ICE)を算出し、下記式に基づいて危険度を算出することができる。
危険度=(ICEの割合)×3.0+(SNOWの割合)×2.0+(WETの割合)×1.0
なお、制御対象の車両1と同種の他車両から取得した路面状態情報に基づく危険度の算出方法は、上記の例に限られない。
次いで、リスク演算部25は、ステップS41~S47においてそれぞれ算出した危険度に基づき、総計危険度を算出する(ステップS49)。例えば、リスク演算部25は、算出したそれぞれの危険度を、共通の尺度に正規化された危険度の指標値に置き換え、季節や時間帯などに応じた優先度に応じて重み付けを行い、合計することによって総計危険度を算出してもよい。
なお、総計危険度の算出方法は、上記の例に限られない。例えば、リスク演算部25は、さらに、走行経路上あるいは周辺道路を走行する、複数車両での協調運転機能を有する他車両の割合や、自動運転又は手動運転の車両の割合のうちの少なくとも一方の情報に基づく危険度を算出してもよい。この場合、協調運転機能を有する他車両の割合が多いほど危険度は低くなり、また、自動運転の車両の割合が高いほど危険度は低くなる。
図8は、乗員の負荷を演算する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、リスク演算部25は、走行経路上のカーブの数をカウントし、負荷指数を演算する(ステップS51)。例えば、リスク演算部25は、記憶部15に蓄積されたデータを参照し、走行経路上のカーブの数をカウントした後、下記表4に応じて負荷指数を求める。一例として、リスク演算部25は、走行経路10km当たりの曲率半径が閾値rを超えるカーブの数をカウントする。このとき、高速道路に対する閾値r1と一般道路に対する閾値r2とを異ならせてもよい(r1<r2)。
次いで、リスク演算部25は、走行経路の高低差変化量の総計に基づいて、負荷指数を演算する(ステップS53)。例えば、リスク演算部25は、記憶部15に蓄積されたデータを参照し、走行経路10kmごとに高低差変化量を算出した後、下記表5に応じて負荷指数を求める。
次いで、リスク演算部25は、走行経路上の路面の凹凸の情報に基づいて、負荷指数を演算する(ステップS55)。例えば、リスク演算部25は、記憶部15に蓄積されたデータを参照し、走行経路上の路面の凹凸の強さを判別して負荷指数を演算する。一例として、リスク演算部25は、あらかじめ記憶された路面凹凸の強弱の情報、あるいは、運転データのうちの車体の上下加速度(上下振動)の情報から得られる路面凹凸の情報に基づいて、走行経路を路面の凹凸強度を強、中、弱に分類する。リスク演算部25は、下記式に基づいて、路面の凹凸強度に基づく負荷指数を算出する。
運転負荷指数=(凹凸強度が強の割合)×1.0+(凹凸強度が中の割合)×0.5
次いで、リスク演算部25は、走行経路上に沿って自動運転制御が実行された車両において、急加速又は急減速が発生した箇所の情報に基づいて、負荷指数を演算する(ステップS57)。例えば、リスク演算部25は、記憶部15に蓄積されたデータ、あるいは、外部のビッグデータを参照して、走行経路10kmごとに、自動運転制御中に所定の閾値以上の急加速又は急減速が発生した箇所の数を算出した後、下記表6に応じて負荷指数を求める。
次いで、リスク演算部25は、ステップS51~S57においてそれぞれ算出した負荷指数に基づき、走行経路全体の負荷指数を算出する(ステップS59)。例えば、リスク演算部25は、それぞれの負荷指数を加算して、走行経路全体の負荷指数を算出する。このとき、季節や時間帯などに応じた優先度に応じて重み付けを行い、加算してもよい。
なお、ステップS51~S57において行われるそれぞれの負荷指数の算出方法は、上記の例に限られない。例えば、リスク演算部25は、自動運転制御時に、閾値以上のヨー回転やロール回転が発生した回数あるいは確率に基づいて、負荷指数を算出してもよい。この場合、ヨー回転やロール回転が発生した回数が多いほど、負荷指数が大きい値となる。
<5.適用例>
次に、図9~図10を参照して、本実施形態に係る走行経路情報提示装置10により算出される走行経路候補の危険度及び乗員の負荷の情報の演算結果の具体例を説明する。
図9に示すように、自動運転制御対象の車両1の目的地が設定されたときに、現在地から目的地までの走行経路候補として、経路A~経路Dの四つの候補が生成されるとする。図10に示すように、このうちの走行経路Aは、高低差変化が小、カーブ数が並、路面の凹凸強度は弱、路面の状態の割合がDRY/WET/SNOW/ICE=70/20/10/0である。走行経路中の危険度の情報はない。また、走行経路Bは、高低差変化が大、カーブ数が少、路面の凹凸強度は強、路面の状態の割合がDRY/WET/SNOW/ICE=20/30/15/35である。走行経路中の危険度の情報として、スリップ又はスタックの発生率が高となっている。
走行経路Cは、高低差変化が大、カーブ数が並、路面の凹凸強度は弱、路面の状態の割合がDRY/WET/SNOW/ICE=80/20/0/0である。走行経路中の危険度の情報として、事件発生件数が多、落下物有となっている。また、走行経路Dは、高低差変化が小、カーブ数が多、路面の凹凸強度は強、路面の状態の割合がDRY/WET/SNOW/ICE=70/20/10/0である。走行経路中の危険度の情報はない。
これらのデータに基づいて、走行経路Aの乗員の負荷指数の総計は1.8、総計危険度指数は0と算出される。また、走行経路Bの乗員の負荷指数の総計は5.05、総計危険度指数は1.0と算出される。また、走行経路Cの乗員の負荷指数の総計は3.4、総計危険度指数は1.7と算出される。また、走行経路Dの乗員の負荷指数の総計は3.8、総計危険度指数は0と算出される。
それぞれの走行経路A-Dについての算出結果が、走行経路A-Dの情報とともに車載制御装置50に送信される。車載制御装置50は、これらの負荷指数及び危険度指数を、個別に、あるいは、総計値として、表示部47に表示させ、乗員に走行経路A-Dの選択材料として提示する。したがって、より安全かつ快適な走行を求めるユーザ(乗員)は、走行経路Aを選択することができる。あるいは、多少の危険が伴うことを許容するユーザ(乗員)は、走行経路B又はCを選択することもできる。
以上説明したように、本実施形態に係る走行経路情報提示装置10によれば、自動運転制御対象の車両1に設定された目的地までの走行経路候補に対して、自動運転制御実行の危険度又は乗員の負荷の少なくとも一方を付加して提示させることができる。このため、ユーザ(乗員)は、危険度又は乗員の負荷の少なくとも一方を考慮して、走行経路を選択することができる。これにより、乗員が感じる危険度又は負荷を低減可能な走行経路を提示することができる。
また、本実施形態に係る走行経路情報提示装置10において、運転データは、車種及び自動運転制御ロジックのバージョンごとに記憶されており、制御対象の車両の車種及び自動運転制御ロジックのバージョンに対応する運転データを参照して危険度及び乗員の負荷が算出される。このため、制御対象の車両1の走行性能あるいは車体安定性に即したより精度の高い危険度及び乗員の負荷の情報を乗員に提示させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態の走行経路提示システムでは、車両の走行状態の情報及び周囲環境の情報を含む運転データを参照して走行経路候補の危険度及び乗員の負荷を算出しているが、合致する走行状態の情報又は周囲環境の情報がない場合には、近似する情報を代替的に用いて、危険度及び乗員の負荷を算出してもよい。この場合、あらかじめ設定された類似度の条件により、代替する情報を選択することができる。
また、上記実施形態の走行経路提示システムでは、走行経路候補の危険度及び乗員の負荷の情報の双方を算出していたが、本発明はかかる例に限定されない。自動運転制御ロジックに算出された車両の走行状態の情報を、車種、走行経路及び走行時の周囲環境の情報と紐づけた運転データを用いて算出するのであれば、危険度又は乗員の負荷のいずれか一方のみを算出してもよい。
また、上記実施形態の走行経路情報提示システムでは、車載制御装置50が、車両1に搭載された制御装置であり、表示部47が、車両1に設置された表示機器であったが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、車載制御装置50は、車両1の乗員が携帯する携帯機器であってもよく、この場合、携帯機器は、Bluetooth(登録商標)等の無線通信あるいは近距離通信の手段により、車両1の制御装置と通信可能に構成される。また、この場合、表示部47は、携帯機器の表示画面であってもよい。
また、上記実施形態の走行経路情報提示システムでは、クラウドサーバに例示される制御装置を走行経路情報提示装置10として説明したが、走行経路候補の危険度及び乗員の負荷の情報を取得して乗員に提示させる車載制御装置50も、本発明の走行経路情報提示装置の範疇に含まれる。また、上記実施形態の走行経路情報提示システムにおける走行経路情報提示装置10及び車載制御装置50それぞれの機能構成の一部が、他方の装置に設けられていてもよい。特に、車載制御装置50が、走行経路情報提示装置10の機能を兼ね備えていてもよい。
10 走行経路情報提示装置
11 通信部
13 制御部
15 記憶部
21 取得部
23 走行経路生成部
25 リスク演算部
27 出力制御部
50 車載制御装置
51 通信部
53 制御部
61 周囲環境情報収集部
63 走行データ収集部
65 路面状態演算部
67 走行経路情報演算部
69 表示制御部
71 送信制御部

Claims (8)

  1. 目的地までの車両の走行経路の情報を提示する走行経路情報提示装置において、
    自動運転制御ロジックに基づいて算出された車両の走行状態の情報を、車種、走行経路及び走行時の周囲環境の情報と紐づけた運転データを記憶する記憶部と、
    自動運転制御対象車両の車種、現在地目的地及び周囲環境の情報を取得する取得部と、
    前記運転データを参照して、現在地から目的地までの走行経路候補の危険度を算出するリスク演算部と、
    前記危険度の情報を出力する出力制御部と、を備え
    前記運転データの前記周囲環境の情報は、前記車両の周囲を走行していた他車両の自動運転又は手動運転の割合の情報を含み、
    前記自動運転制御対象車両の周囲環境の情報は、前記自動運転制御対象車両の周囲を走行する他車両の自動運転又は手動運転の割合の情報を含み、
    前記リスク演算部は、前記記憶部に記憶された前記運転データのうち前記車両の周囲を走行していた前記他車両の自動運転又は手動運転の割合が、前記自動運転制御対象車両の周囲を走行する他車両の自動運転又は手動運転の割合と同じ条件の運転データに基づいて前記危険度を算出する、
    走行経路情報提示装置。
  2. 前記運転データは、前記車種と前記自動運転制御ロジックのバージョンごとに記憶されており、
    前記リスク演算部は、前記自動運転制御対象車両の前記車種と前記自動運転制御ロジックのバージョンに対応する運転データを参照する、請求項1に記載の走行経路情報提示装置。
  3. 前記出力制御部は、前記走行経路の情報と併せて、算出された前記危険度の情報を提示させる、請求項1又は2に記載の走行経路情報提示装置。
  4. 前記リスク演算部は、前記自動運転制御対象車両と同種の車種、同一の走行経路及び近似する周囲環境の運転データを参照して、前記危険度を算出する、請求項1~3のいずれか1項に記載の走行経路情報提示装置。
  5. 前記リスク演算部は、前記自動運転制御対象車両の現在の周囲環境の情報を、前記運転データとして記憶された走行経路のスリップ又はスタック発生率、事故発生件数、落下物発生件数、路面状態、交差点の見通しのよさ、協調運転機能を有する他車両の割合、及び、自動運転又は手動運転の車両の割合のうちの少なくとも一つの情報に適用して前記危険度を算出する、請求項1~4のいずれか1項に記載の走行経路情報提示装置。
  6. 前記リスク演算部は、前記運転データとして記憶された前記走行経路のカーブの数、高低差、路面凹凸の強弱、自動運転時の所定の閾値以上の加速度が発生した回数、及び、自動運転時にヨー回転やロール回転が閾値以上発生した回数のうちの少なくとも一つの情報に基づいて現在地から目的地までの走行経路候補の乗員の負荷をさらに算出し、
    前記出力制御部は、前記危険度及び前記乗員の負荷の情報を出力する、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の走行経路情報提示装置。
  7. 目的地までの車両の走行経路の情報を提示する走行経路情報提示装置において、
    自動運転制御対象車両の車種、現在地、目的地及び周囲環境の情報と、自動運転制御ロジックに基づいて算出された車両の走行状態の情報を車種、走行経路及び走行時の周囲環境の情報と紐づけた運転データと、に基づいて算出された、前記自動運転制御対象車両の現在地から目的地までの走行経路候補の危険度の情報を取得し、前記走行経路候補の前記危険度の情報に基づいて推奨する走行経路候補を設定する走行経路情報演算部と、
    設定された前記走行経路候補の情報を前記自動運転制御対象車両の乗員に提示させる表示制御部と、
    を備え
    前記運転データの前記周囲環境の情報は、前記車両の周囲を走行していた他車両の自動運転又は手動運転の割合の情報を含み、
    前記自動運転制御対象車両の周囲環境の情報は、前記自動運転制御対象車両の周囲を走行する他車両の自動運転又は手動運転の割合の情報を含み、
    前記危険度の情報は、前記運転データのうち前記車両の周囲を走行していた前記他車両の自動運転又は手動運転の割合が、前記自動運転制御対象車両の周囲を走行する他車両の自動運転又は手動運転の割合と同じ条件の運転データに基づいて算出された情報である、走行経路情報提示装置。
  8. 前記走行経路情報演算部は、さらに前記危険度に対する前記乗員の嗜好に基づいて前記推奨する走行経路候補を設定する、請求項7に記載の走行経路情報提示装置。
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