JP7054320B2 - 建物 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 1.2016年10月21日付で、錦糸町住宅公園にて、旭化成ホームズ株式会社が施工を発注した旭化成住宅建設株式会社が、出願に係る発明を備えた柱及び梁の取り付けに着工。 2.2016年10月24日付で、旭化成ホームズ株式会社が、出願に係る発明に関して記者発表。 3.https://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/news/2016/ho161024.html 2016年10月24日付で、旭化成ホームズ株式会社が、上記アドレスにおいて、出願に係る発明に関して、自社ホームページで公開。 4.2017年1月10日付で、錦糸町住宅公園にて、旭化成ホームズ株式会社が出願に係る発明の施工の現場を公開。
本発明は、建物に用いる柱部材、梁部材、及びそれらを用いた建物に関する。
鉄骨建物の躯体構造として、柱部材同士、及び柱部材と梁部材との接合を簡単に行うことができる接合部の開発が進められている。例えば特許文献1には、上下の角形鋼管柱同士と4方向のH形鋼梁を、上下の角形鋼管柱にわたる補強金物と鋼梁接合部材としてのスプリットティーを介して、それぞれボルト接合により無溶接で接合した、鋼管柱と鋼梁の接合部及び接合方法が開示されている。
特開2002-266426
しかし、特許文献1に開示された構成では、H形鋼梁を角形鋼管柱に接合するための補強金物及びスプリットティーを取り付けるボルトの高さ位置が予め定められており、異なる梁せいのH形鋼梁を角形鋼管柱に接合する場合には、角形鋼管柱側の仕様変更又は追加の加工が必要となる。そのため、異なる梁せいを有する梁部材と柱部材との柱梁固定部の設計のパターン化及び製造の効率化の観点では、更なる改善の余地がある。
そこで本発明は、異なる梁断面を有する梁部材と柱部材とを組み合わせて容易に固定可能であって、梁部材と柱部材との柱梁固定部の設計のパターン化及び製造の効率化を高めることができる固定部を有する柱部材、梁部材、及びそれらを用いた建物を提供することを目的とする。
本発明の要旨構成は以下のとおりである。
1.梁部材の端部を固定可能な柱部材であって、
前記梁部材の端部の上部を固定可能とする複数の孔からなる第1孔群と、
前記梁部材の端部の下部を固定可能とする複数の孔からなる第2孔群と、
を備え、
前記第1孔群および前記第2孔群の少なくともいずれか一方は、柱部材の長手方向に所定距離の整数倍の間隔で並んだ3つ以上の孔を有することを特徴とする柱部材。
2.前記第1孔群が有する前記第2孔群に最も近い孔と、前記第2孔群が有する前記第1孔群に最も近い孔との前記柱部材の長手方向距離は、前記所定距離の整数倍ではない、前記1.に記載の柱部材。
3.柱部材に固定可能な梁部材であって、
フランジを有する梁本体と、
前記柱部材に固定可能とする複数の孔が形成されている、前記梁本体の長手方向端部に設けられる固定部と、
を備え、
該固定部には、前記フランジの厚み方向両側各々に前記孔が形成されており、
前記フランジの厚み方向における前記孔同士の距離は、100±3[mm]であることを特徴とする梁部材。
4.柱部材と固定可能な、複数種類の梁部材を含む梁部材群から選択される梁部材であって、
フランジを有する梁本体と、
前記柱部材に固定可能とする複数の孔が形成されている、前記梁本体の長手方向端部に設けられる固定部と、
を備え、
前記梁部材群は、梁せいの値がa[mm]間隔で異なる複数種類の梁部材を含み、
前記固定部には、前記フランジの厚み方向両側各々に前記孔が形成されており、
前記フランジの厚み方向における前記孔同士の距離は、2a±3[mm]であることを特徴とする梁部材。
5.前記フランジの厚み方向において、前記フランジから一方の孔までの距離と、前記フランジから他方の孔までの距離と、が異なる、前記3.又は4.に記載の梁部材。
6.前記梁本体は、上部及び下部に一対のフランジを有し、
各フランジの厚み方向両側各々に前記孔が形成されており、
前記上部のフランジの厚み方向両側に各々設けられる前記孔同士の距離と、前記下部のフランジの厚み方向両側に各々設けられる前記孔同士の距離と、が等しい、前記3.乃至5.のいずれか一項に記載の梁部材。
7.梁部材と、該梁部材の端部を固定可能な柱部材と、を備える建物であって、
前記柱部材は、
前記梁部材の端部の上部を固定可能とする複数の孔からなる第1孔群と、
前記梁部材の端部の下部を固定可能とする複数の孔からなる第2孔群と、
を備え、
前記第1孔群および前記第2孔群の少なくともいずれか一方は、前記柱部材の長手方向に所定距離の整数倍の間隔で並んだ2つ以上の孔を有し、
前記梁部材は、梁せいの値がa[mm]間隔で異なる複数種類の梁部材を含む梁部材群から選択され、
前記梁部材は、フランジを有する梁本体と、前記梁本体の長手方向端部に設けられる固定部と、を備え、
前記所定距離は、a[mm]の整数倍である、建物。
8.前記4.に記載の梁部材と、該梁部材の端部を固定可能な柱部材と、を備える建物であって、
前記柱部材は、
前記梁部材の端部の上部を固定可能とする複数の孔からなる第1孔群と、
前記梁部材の端部の下部を固定可能とする複数の孔からなる第2孔群と、
を備え、
前記第1孔群および前記第2孔群の少なくともいずれか一方は、前記柱部材の長手方向に所定距離の整数倍の間隔で並んだ2つ以上の孔を有し、
前記a[mm]は、50[mm]又は100[mm]であり、
前記所定距離は、50[mm]又は100[mm]の整数倍である、建物。
9.柱部材と、該柱部材に固定可能な梁部材とを有する躯体構造と、
該躯体構造の周囲を取り囲む外周壁と、
を備える建物であって、
前記柱部材は、断面の大きさが異なる複数種類の柱部材を含む柱部材群から選択されるものであり、
前記梁部材の梁本体の外側端部と前記外周壁との距離は、前記柱部材の断面の大きさに依らず一定であり、
前記梁部材を前記柱部材に固定可能とするために前記柱部材に形成された孔は、前記柱部材の断面の大きさに応じて前記外周壁側にオフセットして配置されていることを特徴とする建物。
10.柱部材と該柱部材に固定可能な梁部材とを有する躯体構造と、
該躯体構造の周囲を取り囲む外周壁と、
を備える建物であって、
前記柱部材は、断面の大きさが異なる複数種類の柱部材を含む柱部材群から選択されるものであり、
前記柱部材には、前記梁部材を前記柱部材に固定可能とする孔が形成されており、前記柱部材に形成された孔は、前記柱部材の断面の大きさに応じて前記外周壁側にオフセットして配置されることによって、前記孔と前記外周壁との距離は、前記柱部材の断面の大きさに依らず一定であることを特徴とする建物。
本発明によれば、異なる梁断面を有する梁部材と柱部材とを組み合わせて容易に固定可能であって、梁部材と柱部材との柱梁固定部の設計のパターン化及び製造の効率化を高めることができる固定部を有する柱部材、梁部材、及びそれらを用いた建物を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る建物の構成を示す正面図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係る建物における、柱梁固定部の構成を示す拡大平面図であり、(b)は、柱梁固定部の拡大正面図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係る柱部材におけるジョイントボックスの正面図であり、(b)は、本発明の一実施形態に係る梁部材を示す図である。 本発明の一実施形態に係る建物において、外周壁に隣接する柱梁固定部の平面図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係る柱部材におけるジョイントボックスの正面図であり、(b)は、(a)に梁部材を固定した状態を示す図である。 (a)は、図5(a)に対して柱部材の外形を変えた例を示し、(b)は、(a)に梁部材を固定した状態を示す図である。 (a)は、図6(a)と同一形状の柱部材を示し、(b)は、図6(b)に対して梁部材のフランジ幅を変えた例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る梁部材の変形例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る建物100の構成を示す正面図である。建物100は、鉄骨造の軸組みを有し、複数の階層を有する鋼構造建物である。図1の例では、建物100は複数の階層として2層を有するものとして構成されているが、3層以上の構成としてもよい。
建物100は、地盤に固定された図示しない鉄筋コンクリート造の基礎構造体と、柱部材30や梁部材40などの軸組部材で構成された躯体構造としての軸組架構10を有し基礎構造体に固定された上部構造体と、で構成されている。なお、軸組架構10を構成する軸組部材は、規格化(標準化)されたものであり、予め工場にて製造されたのち建築現場に搬入されて組み立てられる。このように、本実施形態に係る建物100は、工業化建物、プレハブ建物、システム建物等への適用が好ましい。
基礎構造体は、軸組架構10の下方に位置し、軸組架構10を支持している。具体的に、基礎構造体は、鉄筋コンクリート造の断面I字状の布基礎であり、フーチング部と、基礎梁としての立ち上がり部とを備える。また、基礎構造体の立ち上がり部の上端部には、軸組架構10の柱部材30の柱脚を固定するための柱脚固定部が設けられ、アンカーボルトが立ち上がり部の上面から突出している。
上部構造体は、複数の柱部材30及び柱部材30間に架設された複数の梁部材40から構成される軸組架構10と、この軸組架構10の外周部に配置される外周壁80と、階層間を上階屋内空間と下階屋内空間とに隔てる図示しない仕切体と、を備えている。
外周壁80は、外装部材と、断熱部材と、内装部材と、を含んでいる。外装部材は、例えば、軽量気泡コンクリート(以下、「ALC等」と記載する。「ALC」とは「autoclavedlight weight concrete」の略である。)のパネルにより構成することができ、軸組架構10の周囲にALCパネルを複数連接させることにより、外周壁80の外層を形成することができる。断熱部材は、例えば、フェノールフォーム、ポリスチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡樹脂系の材料で形成することができ、上述の外装部材により形成された外層の内面に沿って連接することにより、外周壁80の断熱層を形成することができる。更に、内装部材は、例えば、石膏ボードを用いることができ、断熱層の内側に連接することにより、外周壁の内層を形成することができる。
仕切体は、床支持部材を含んでいる。床支持部材は、例えば、ALCパネルにより構成することができる。床支持部材は、梁部材40間に架設され、梁部材40により直接的又は間接的に支持される。
ここで、「仕切体」とは、上階屋内空間と下階屋内空間とを仕切るものであり、軸組架構10を除く、下階屋内空間の天面から上階屋内空間の床面までの間に位置する部材の集合体を意味するものである。従って、仕切体は、上述した床支持部材に加えて、例えば、床支持部材に対して直接的又は間接的に固定された、下階屋内空間の天井面を構成する天井内装部材や、床支持部材上に積層された、上階屋内空間の床面を構成するフローリング等の床内装部材などを含む概念である。そして、本実施形態の仕切体は、上階屋内空間としての2階の屋内空間と、下階屋内空間としての1階の屋内空間とを仕切るものである。
本実施形態の軸組架構10では、図示しない基礎構造体の上に複数の柱部材30が立設され、柱部材30の間に複数の梁部材40が固定されている。
図1に示すように、柱部材30は、柱本体31と、柱本体31同士を接続するジョイントボックス32とを備える。柱本体31とジョイントボックス32とは、いずれも鋼を材料とし、断面が方形且つ中空の角形鋼管材である。ジョイントボックス32は、柱本体31の長手方向端部に溶接により固定されている。
なお、図1に示す軸組架構10は、2層の建物を構成している。柱部材30は、2本の柱本体31を1つのジョイントボックス32により連結し、上側の柱本体31の上端部に更なるジョイントボックス32を設けている。同様に、N(3以上の整数)層の建物を構成する軸組架構は、N本の柱本体31を(N-1)のジョイントボックス32によって連結し、上端部に更なるジョイントボックス32を設けることにより構成することができる。また、下階のジョイントボックスと上階のジョイントボックスの間に、柱部材を継ぐための構成を用いてもよい。
柱本体31は、設計や用いられる階層により異なるものの、例えば、250[mm]角の角形鋼管とすることができる。また、柱本体31は、200[mm]角の角形鋼管としてもよく、角形の大きさ、及び厚みは任意に組合せることができる。
図2は、図1に示す軸組架構10において、柱梁固定部12の構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。図2(a)、(b)に示すとおり、柱部材30のジョイントボックス32の四面に形成される梁固定面32Cには、4本の梁部材40がエンドプレート42の柱固定面42Cを当接させた状態で固定されている。
なお、本実施形態の柱部材30は、柱本体31に対して、梁部材40を固定可能とする固定部(以下、「梁固定部」と記載する場合がある。)としてのジョイントボックス32を溶接するものであるが、梁固定部の構成はこれに限らず、例えば、柱部材に孔を形成することにより梁固定部としてもよい。
また、本実施形態の梁部材40は、柱部材30を固定可能とする固定部(以下、「柱固定部」と記載する場合がある。)としての矩形板状のエンドプレート42を備えるものであるが、柱固定部の構成はこれに限らず、柱部材の梁固定部の形態に応じて適宜設計することができる。なお、本実施形態において、梁本体41は、梁部材40のうち、エンドプレート42(固定部)を除く部分を指すものとする。
梁部材40を柱部材30に固定するに際しては、エンドプレート42の柱固定面42Cを、梁固定面32Cに対して位置合わせを行い、柱固定面42Cの裏面である取付面42D側から複数のボルトBを取付孔42Aに挿入する。ボルトBは取付孔42Aを介してねじ孔32Aに到達する。ボルトBを回転させながらねじ孔32Aに挿入することにより、ボルトBがねじ孔32Aに固定され、エンドプレート42はジョイントボックス32に対して強固に固定される。
なお、梁固定面32Cに対する柱固定面42Cの位置合わせは、例えば梁固定面32Cと柱固定面42Cの双方に位置決めピンを挿入するための図示しない位置決め孔を設けることにより行うことができる。また、エンドプレート42とジョイントボックス32の外形を用いて両者を位置合わせ可能に構成してもよい。
図2(a)、(b)に示すように、本実施形態において、エンドプレート42の板厚は、4本の梁部材40において全て同一に構成されている。また、いずれの梁部材40についても、エンドプレート42の取付面42D側からボルトBを締結するだけで、梁部材40を柱部材30に対して固定することができる。これにより、容易化且つ画一化された作業により、梁部材40を柱部材30に対して固定することができる。
図2(b)において、柱梁固定部12の右側に固定される梁部材40と、左側に固定される梁部材40とは、梁せいが異なるように構成されている。梁せいは、軸組架構10を構成する各部材にかかる荷重等を考慮して決定される。例えば、高層建築の場合、低層階に設けられる梁部材40にはより大きな荷重やモーメント、せん断力がかかるため、梁せいを大きくすることが好ましい。また、柱間隔が大きい柱部材30間を橋渡しする梁部材40にはより大きな荷重等がかかるため、梁せいを大きくすることが好ましい。本実施形態では、後述するように、ジョイントボックス32が複数種類の梁せいの梁部材40を固定可能に構成されているため、柱部材30側に新たなねじ孔を設けることなく、建物の仕様に合わせて複数種類の梁せいの梁部材40を固定することができる。
図3(a)は、柱部材30のジョイントボックス32を形成する4つの梁固定面32Cのうちの一面を示している。梁固定面32Cには、梁部材40をボルトBにより固定するための複数のねじ孔32Aが設けられている。ねじ孔32Aは、梁部材40のエンドプレート42の上部を固定するためのねじ孔32A1(第1孔群)と、エンドプレート42の下部を固定するためのねじ孔32A2(第2孔群)とを有している。図3(a)において、エンドプレート42の上部を固定するねじ孔32A1は、最上部に水平方向に等間隔で5箇所、最上部から距離2a(距離aの2倍の意味)だけ下方に離れた箇所において水平方向に2箇所設けられている。また、エンドプレート42の下部を固定するねじ孔32A2は、最下部及び最下部から距離aだけ上方に離れた箇所において水平方向に等間隔で5箇所設けられている。また、最下部から距離2a及び距離3a(距離aの3倍の意味)だけ上方に離れた箇所において水平方向に2箇所設けられている。つまり、エンドプレート42の上部を固定するねじ孔32A1は、上下方向に距離2aだけ離間して2箇所(同一高さのねじ孔32A1を1箇所と数えている)に配置され、エンドプレート42の下部を固定するねじ孔32A2は、上下方向に距離a間隔で4箇所(同一高さのねじ孔32A2を1箇所と数えている)に配置されている。また、エンドプレート42の上部を固定するねじ孔32A1のうちねじ孔32A2に最も近い孔と、エンドプレート42の下部を固定するねじ孔32A2のうちねじ孔32A1に最も近い孔との上下方向距離Xは、距離aの整数倍ではない距離となっている。これにより、後述する梁部材40の固定の際に、確実にエンドプレート42の上部側の取付孔42A1をねじ孔32A1に対応させると共に、エンドプレート42の下部側の取付孔42A2をねじ孔32A2に対応させて固定することができる。すなわち、取付孔42A1,42A2の双方を誤ってねじ孔32A2に取り付けてしまうといった誤った取り付けを防止することができる。
図3(b)は、梁部材40の構成を示す図である。梁部材40は、梁本体41と、梁本体41の長手方向(図1の左右方向)両端に溶接されたエンドプレート42とを有している。本実施形態において、梁本体41はH形鋼であり、ウェブ41Aと、ウェブ41Aの上下方向両端に設けられたフランジ41Bとを有している。エンドプレート42は、図3(b)に示すように方形板状に形成され、複数の取付孔42Aを有している。エンドプレート42は、図2(a),(b)に示すように、ジョイントボックス32の梁固定面32Cに当接してボルトBにより固定される柱固定面42C(図3(b)におけるエンドプレート42の裏面)と、ボルトBを挿入して柱部材30への取り付けを行う取付面42D(図3(b)におけるエンドプレート42の表面)を備えている。本実施形態では、エンドプレート42の柱固定面42C及び取付面42Dの外形寸法は、ジョイントボックス32の梁固定面32Cの外形寸法より一回り小さく構成されている。
なお、ジョイントボックス32の梁固定面32Cの外形寸法に対して、エンドプレート42の柱固定面42C及び取付面42Dの外形寸法を小さく構成しているのは、施工のし易さを考慮したものである。しかし、この態様に限定されるものではなく、例えばジョイントボックス32の梁固定面32Cとエンドプレート42の柱固定面42C及び取付面42Dの外形寸法を揃えることにより、両者の位置合わせを外形を用いて行うようにしてもよい。また、より幅広の梁を用いるために、ジョイントボックス32の梁固定面32Cの外形寸法に対して、エンドプレート42の柱固定面42C及び取付面42Dの外形寸法を大きく構成してもよい。このように、ジョイントボックス32とエンドプレート42の外形寸法は適宜サイズを変更して構成することができる。
取付孔42Aは、梁部材40を柱部材30に固定する際にジョイントボックス32のねじ孔32Aと重なり合う孔であり、梁部材40をボルトBにより接続固定する際にボルトBを貫通させる孔である。本実施形態において、エンドプレート42の上部には、柱部材30側のねじ孔32A1に対応する位置に、取付孔42A1が設けられている。すなわち、梁本体41の上部のフランジ41Bの直上には、取付孔42A1が水平方向に等間隔で5箇所に設けられている。また、この5つの取付孔42A1から距離2aだけ下方に離間した位置には、更なる取付孔42A1が水平方向に2箇所並んで設けられている。これらの取付孔42A1は、全て柱部材30側のねじ孔32A1に対応する位置に設けられている。
なお、図3(b)に示す7つの取付孔42A1は、上部のフランジ41Bに関して上下方向に対称な位置から下方にオフセットして設けられている。これは、上下の取付孔42A1の上下方向間隔を、後述のように距離2aに維持する仮定の下では、一方の取付孔42A1(この場合、上部のフランジ41Bの上方の取付孔42A1)を他方の取付孔42A1(この場合、上部のフランジ41Bの下方の取付孔42A1)よりもなるべくフランジ41Bに近づける設計とすることにより、より高い固定強度が得られるからである。なお、図3(b)に示す例では、7つの取付孔42A1は、上部のフランジ41Bに関して上下方向に対称な位置からフランジ41Bの厚みt分だけ下方にオフセットして設けられている。すなわち、フランジ41Bの上方に設けられた5つの取付孔42A1の中心位置と、上部のフランジ41Bの上面との上下方向距離は、所定距離aよりもフランジ41Bの厚みt分だけ小さくなるように構成されている。一方、フランジ41Bの下方に設けられた2つの取付孔42A1の中心位置と、上部のフランジ41Bの下面との上下方向距離は、所定距離aよりもフランジ41Bの厚みt分だけ大きくなるように構成されている。しかし、取付孔42A1のオフセット量は、厚みtに限定されるものではない。
本実施形態では、所定距離aが、複数種類用意されている梁部材40の梁せいの値の間隔aに等しい。つまり、予め用意される複数種類の梁部材40とは、距離aを最小単位として距離aの整数倍だけ梁せいが異なる複数種類の梁部材である。なお、梁せいは例えば±4.0mm程度の公差を有するため、所定距離aが梁せいの誤差の影響を受けて変動する可能性がある。
エンドプレート42の下部には、柱部材30側のねじ孔32A2に対応する位置に、取付孔42A2が設けられている。すなわち、梁本体41の下部のフランジ41Bの直下には、取付孔42A2が水平方向に等間隔で5箇所に設けられている。また、この5つの取付孔42A2から距離2aだけ上方に離間した位置には、更なる取付孔42A2が水平方向に2箇所並んで設けられている。これらの取付孔42A2は、柱部材30側のねじ孔32A2に対応する位置に設けられている。
なお、上述のように、柱部材30側には、上下方向に距離a間隔でねじ孔32A2が設けられる一方、梁部材40側には、上下方向に距離2a間隔で取付孔42A2が設けられている。これは、梁部材40の梁せいが距離a間隔で異なるように複数種類用意されていることによる。すなわち、柱部材30側において図3(a)に示すように上下方向に距離a間隔でねじ孔32A2を設けると共に、梁部材40側において図3(b)に示すように上下方向に距離2a間隔で取付孔42A2を設けることにより、梁部材40の梁せいが距離aの倍数だけ変化しても、梁せいの変化分だけ上下方向に離れたねじ孔32A2を用いることにより、同様に梁部材40を柱部材30に固定することができる。つまり、同一の柱部材30に対して、梁せいの異なる複数種類の梁部材40を固定することができる。なお、図3(a)の例では、柱部材30側のねじ孔32A2は、上下方向に距離a間隔で4箇所(同一高さのねじ孔32A2は1箇所と数えている)に設けられている。従って、図3(a)、(b)に示す梁部材40と柱部材30の組み合わせに加えて、梁せいが距離aだけ小さい梁部材40についても、距離aだけ上方にオフセットしたねじ孔32A2を使用することによって同様に固定することができる。また、柱部材30側のねじ孔32A2は、上記態様に限定されず、例えば、上下方向に距離2a間隔で少なくとも3箇所に設けられていれば、梁せいが距離2aだけ小さい梁部材40についても、距離2aだけ上方にオフセットしたねじ孔32A2を使用することによって同様に固定することができる。また、ねじ孔32A2が上下方向に距離2a間隔で2箇所に設けられている場合には、梁せいが距離2aだけ小さい梁部材40についても、2箇所のうち一方のねじ孔32A2(ねじ孔32A1に近い方のねじ孔32A2)を使用することによって固定することができる。
次に、外周壁80と、外周壁80に隣接する梁部材40との相対位置について説明する。図4は、図1の右端において外周壁80に隣接する柱梁固定部12部分の平面断面図である。図4において、ジョイントボックス32の屋外側には、外周壁80が配置されている。この外周壁80の取り付けは、梁部材40のフランジ41Bに固定された取付冶具に対してボルト等により締結することにより行う。従って、フランジ41Bの外側端部と外周壁80との水平距離dが常に等しくなるような設計とすることにより、単一種類の取付冶具を用いて、外周壁80の位置決めを行うことができるため好適である。
本実施形態では、柱部材30のねじ孔32A及び梁部材40の取付孔42Aを以下に説明するように配置することにより、柱部材30の外形寸法(断面の大きさ)や、梁部材40のフランジ41Bの幅等に依存することなく、フランジ41Bの外側端部と外周壁80との水平距離が常に等しくなるように構成することができる。より具体的には、柱部材30のジョイントボックス32の外周壁80側の壁対向面32Dと、フランジ41Bの外側端部との外周壁80に直交する方向の距離Δdが常に一定になるようにしている。
図5(a)は、ある仕様の柱部材30のジョイントボックス32を示している。また、図5(b)は、梁部材40を図5(a)に示す柱部材30に固定した状態を示している。なお、図5(a),(b)の左右方向は、図1における左右方向であり、図の左端が外周壁80に対向する端部である。
図5(a)において、柱部材30の幅はLであり、ねじ孔32Aの中心位置は、柱部材30の中心線よりも距離sだけ図の左側(柱部材30の取り付け状態において外周壁80側)にオフセットして設けられている。図5(b)は、このようなねじ孔32Aを有する柱部材30に対してフランジ幅wの梁部材40を取り付けた状態を示している。ここで、図の柱部材30の左端(すなわち外周壁80に最も近い端部)と、フランジ41Bの左端との距離Δdは、下記の式(1)で表すことができる。
Δd=L/2-s-w/2 (1)
次に、図5(a),(b)の柱部材30及び梁部材40に対して、柱部材30の外形寸法(断面の大きさ)を変えた例について図6(a),(b)を用いて説明する。本実施形態では、外形寸法(断面の大きさ)が異なる複数種類の柱部材30からなる柱部材群に属する任意の柱部材30を用いることができる。図6(a)に示す柱部材30は、図5(a)と比較して、左右方向の幅がLからL+2ΔLへと増加している。本実施形態では、この柱部材30の幅の増加に合わせて、ねじ孔32Aの左右方向の中心位置を、図6(a)のように柱部材30の中心位置から距離(s+ΔL)だけ左方にオフセットして設けている。これによって、柱部材30の左右方向中心位置からの左端の位置の変化ΔLをねじ孔32Aの位置のオフセットΔLによりキャンセルできるため、図6(b)に示すように柱部材30の左端と、フランジ41Bの左端との距離Δdは図5(a),(b)の場合と変わらず、式(1)の値に維持される。このように、柱部材30の外形幅を変えても、その幅の変化の1/2の距離だけねじ孔32Aを水平方向にオフセットさせて設けることにより、フランジ41Bの外側端部と外周壁80との距離を一定に維持することができる。つまり、柱部材30の幅の変化を、同じ柱部材30内のねじ孔32Aの位置変更で吸収できるため、他の部材の仕様に影響を与えることなく、外周壁80の取り付け構成を統一化することができる。
次に、図6(a),(b)の柱部材30及び梁部材40に対して、梁部材40のフランジ41Bの幅wを変えた例について、図7(a),(b)を用いて説明する。図7(a)に示す柱部材30は、図6(a)に示す柱部材30と同一仕様のものである。そして、図7(b)に示す梁部材40は、図6(b)と比較して、フランジ41Bの左右方向の幅がwからw+2Δwへと増加している。本実施形態では、このフランジ41Bの幅の増加に合わせて、取付孔42Aの左右方向位置に対する梁本体41の左右方向位置を、図7(b)のようにΔwだけオフセットして設けている。これによって、フランジ41Bの左端の位置の変化Δwを取付孔42Aに対する梁本体41の位置の変更Δwによりキャンセルできるため、図7(b)に示すように、柱部材30の外側端と、フランジ41Bの外側端部との距離Δdは図6(a),(b)の場合と変わらず、式(1)の値に維持される。このように、梁部材40のフランジ41Bの幅を変えても、その幅の変化の1/2の距離だけ取付孔42Aに対して梁本体41をオフセットさせて設けることにより、フランジ41Bの外側端部と外周壁80との距離を一定に維持することができる。つまり、梁部材40のフランジ41Bの幅の変化を、同じ梁部材40内の梁本体41の位置変更で吸収できるため、他の部材の仕様に影響を与えることなく、外周壁80の取り付け構成を統一化することができる。
なお、本実施形態では、ねじ孔32A2及び取付孔42A2の上下方向の所定距離が梁せいの間隔aと一致するように構成したが、この態様には限定されない。ねじ孔32A2及び取付孔42A2の上下方向の所定距離を間隔aの整数倍(例えば2倍)となるように構成してもよい。
なお、本実施形態では、梁本体41の長手方向両端にエンドプレート42を設けているが、この態様には限定されない。例えば、図8に示すように、梁本体41の長手方向端部にアダプター43をねじ固定し、このアダプター43を介して梁部材40を柱部材30に固定するように構成してもよい。また、柱部材にアダプターを先に固定してもよい。この場合、アダプター43は梁部材40を構成するものとする。
また、本実施形態では、図3(a),(b)に示すように、エンドプレート42の上部を固定するためのねじ孔32A1を上下方向に距離2a間隔で2箇所(同一高さのねじ孔32A1は1箇所と数えている)に設ける一方、エンドプレート42の下部を固定するためのねじ孔32A2を上下方向にa間隔で4箇所に設けている。そして、梁部材40の梁せいに依らず上部のねじ孔32A1を用いる一方、エンドプレート42の下部を固定するためのねじ孔32A2については、梁せいによって4箇所のうち2箇所を選択して用いるように構成した。しかし、この態様には限定されず、例えば、エンドプレート42の下部を固定するためのねじ孔32A2を上下方向に距離2a間隔で2箇所に設ける一方、エンドプレート42の上部を固定するためのねじ孔32A1を上下方向に距離a間隔で4箇所に設けてもよい。その場合、梁部材40の梁せいに依らず下部のねじ孔32A2を用いる一方、エンドプレート42の上部を固定するためのねじ孔32A1については、梁せいによって4箇所のうち2箇所を選択して用いることができる。更に、ねじ孔32A1を上下方向に距離a間隔で3箇所以上に設け、かつ、ねじ孔32A2を上下方向に距離a間隔で3箇所以上に設けてもよい。
以上のように、本実施形態では、梁部材40のエンドプレート42を固定可能な柱部材30であって、梁部材40のエンドプレート42の上部を固定可能とする複数のねじ孔32A1と、梁部材40のエンドプレート42の下部を固定可能とする複数のねじ孔32A2と、を備え、ねじ孔32A2は、柱部材30の長手方向に所定距離aで並んだ4つのねじ孔32A2を有するように構成した。これにより、異なる梁せいの梁部材40を、同一仕様の柱部材30に対して固定することが可能となる。この際、梁部材40側の梁せいに対応した柱固定面42Cが柱部材30に当接するので、梁せいに応じた接合強度を確保することができる。なお、ねじ孔32A2は、所定距離aの整数倍(2倍以上)の間隔で設けられていてもよい。例えば、柱部材30の長手方向に隣接するねじ孔32A2同士の間隔が2aであってもよい。また、ねじ孔32A2同士の間隔がaの箇所と2aの箇所とが混在していてもよい。
また、本実施形態では、エンドプレート42の上部を固定するためのねじ孔32A1の中で下部を固定するためのねじ孔32A2に最も近い孔と、ねじ孔32A2の中でねじ孔32A1に最も近い孔との上下方向の距離Xが、所定距離aの整数倍とならないように構成した。これにより、梁部材40側の取付孔42A1,42A2の双方を誤って一方のねじ孔32A2に取り付けてしまうような誤った取り付けを防止することができる。
また、本実施形態では、梁部材40のフランジ41Bの厚み方向両側の取付孔42A2同士の距離が100±3[mm]となるように構成した。これにより、梁せいの規格が主に50[mm]ピッチで定められていることに対応して、梁せいが50[mm]間隔で用意された複数種類の梁部材40からなる梁部材群に属する任意の梁部材40を、同一種類の柱部材30に対して容易に固定することができる。すなわち、梁部材40側におけるフランジ41Bを挟んだ両側に取付孔42A2を上下方向に100[mm]間隔で設けると共に、柱部材30側に上下方向に50[mm]間隔でねじ孔32A2を設けることにより、梁せいが現在とは50[mm]異なる梁部材40を固定する場合には、フランジ41Bの両側の取付孔42A2が使用するねじ孔32A2を、それぞれ1ピッチ(50[mm])隣のねじ孔32A2に変更すればよい。なお、フランジ41Bの両側の取付孔42A2同士の間隔を50[mm]ではなく100[mm]間隔としているのは、50[mm]間隔とするとフランジ41Bと取付孔42A2との距離が接近しすぎるため、ボルトBによる取付孔42A2とねじ孔32A2との締結が困難になるからである。
なお、取付孔42A同士の距離100±3[mm]における±3[mm]は、取付孔42AとボルトBとの嵌め合い公差に起因する値である。すなわち、高力ボルトであるボルトBを挿入する取付孔42Aは、ボルトBの呼び径よりも3[mm]大きい直径を有するように構成してもよい。取付孔42A同士の間隔を、複数種類の梁部材40の梁せいの値の間隔である50[mm]に基づいて100[mm]と定めた場合でも、取付孔42A同士の距離が100±3[mm]の範囲で変化してもねじ締結可能となるからである。
上述の取付孔42A同士の距離の公差±3[mm]は、ねじ孔32Aと取付孔42Aとのクリアランスに起因するものであるが、他の要因に起因する誤差も当然に生じ得ることに留意されたい。また、ねじ孔32A同士の距離についても、少なくとも取付孔42Aと同程度の誤差が生じ得る。
また、本実施形態では、梁部材40のフランジ41Bの厚み方向両側の取付孔42A2同士の距離が2a±3[mm](ここで、a[mm]は、用意されている複数種類の梁せいの値の間隔であり、「2a」とは間隔aの2倍を意味する)となるように構成した。これにより、梁せいが50[mm]とは異なる間隔で用意されている場合でも、複数種類の梁部材40を、同一種類の柱部材30に対して容易に固定することができる。すなわち、梁部材40側におけるフランジ41Bを挟んだ両側に取付孔42A2を上下方向に2a[mm]間隔で設けると共に、柱部材30側に上下方向にa[mm]間隔でねじ孔32A2を設けることにより、梁せいが現在とはa[mm]だけ異なる梁部材40を固定する場合には、フランジ41Bの両側の取付孔42A2が使用するねじ孔32A2を、それぞれ1ピッチ(a[mm])隣のねじ孔32A2に変更すればよい。
また、本実施形態では、フランジ41Bから一方の取付孔42A2までの距離と、フランジ41Bから他方の取付孔42A2までの距離とが異なるように構成した。すなわち、フランジ41Bから一方の取付孔42A2までの距離をボルトBの締結が可能な範囲でなるべく近接させることにより、梁部材40と柱部材30との固定強度をより高めることができる。
また、本実施形態では、上部及び下部に一対のフランジ41Bを有するH形鋼を梁本体41に用い、各フランジ41Bの厚み方向両側各々に取付孔42A1、42A2が形成されており、上部のフランジ41Bの厚み方向両側に各々設けられる取付孔42A1同士の距離と、下部のフランジ41Bの厚み方向両側に各々設けられる取付孔42A2同士の距離と、が等しくなるように構成した。これにより、以下の効果を得ることができる。すなわち、エンドプレート42の下部の取付孔42A2のみでなく上部の取付孔42A1についてもフランジ41B両側の取付孔42A1同士の間隔を100[mm]、又は2a[mm]とすることにより、第1に梁部材40の上下を区別しないで使用可能となる。また、第2に下部の取付孔42A2が使用するねじ孔32A2のみでなく、上部の取付孔42A1が使用するねじ孔32A1についても100[mm]、又は2a[mm]隣に変更することにより、より広い範囲で梁せいの変更に対応可能となる。
また、用意される複数種類の梁部材40の梁せいが100[mm]間隔で異なるようにしてもよい。これは、主に50[mm]ごとに規格に定められているH形鋼のウェブ高さを100[mm]間隔となるように1つおきに採用して梁部材群を構成することにより実現される。この場合、柱部材30側のねじ孔32A2についても100[mm]間隔で設けてもよいし、50[mm]間隔で設けて梁部材40の上下方向の位置を微調整できるように構成してもよい。
また、本実施形態では、柱部材30の外形寸法(柱部材30の断面の大きさ)を変えても、梁部材40のフランジ41Bの外側端部と外周壁80との距離が一定となるように構成した。より具体的には、柱部材30の外形幅を変えても、その幅の変化の1/2の距離だけねじ孔32Aをオフセットさせて設けることにより、フランジ41Bの外側端部と外周壁80との距離を一定に維持するようにした。これによって、外周壁80の取り付けに際して、単一種類の取付冶具を用いて、外周壁80の取り付けを行うことができる。つまり、柱部材30の幅Lの変化を、同じ柱部材30内のねじ孔32Aの位置変更で吸収できるため、他の部材の仕様に影響を与えることなく外周壁80の取り付け構成を統一化することができる。
また、本実施形態では、梁部材40のフランジ41Bの幅wを変えても、梁部材40のフランジ41Bの外側端部と外周壁80との距離が一定となるように構成した。より具体的には、梁部材40のフランジ41Bの幅wを変えても、その幅の変化の1/2の距離だけ取付孔42Aに対して梁本体41をオフセットさせて設けることにより、フランジ41Bの外側端部と外周壁80との距離を一定に維持することができる。これによって、外周壁80の取り付けに際して、単一種類の取付冶具を用いて、外周壁80の取り付けを行うことができる。つまり、梁部材40のフランジ41Bの幅wの変化を、同じ梁部材40内の梁本体41の位置変更で吸収できるため、他の部材の仕様に影響を与えることなく外周壁80の取り付け構成を統一化することができる。
本発明を諸図面および実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形または修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形または修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部に含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。例えば、梁部材40の梁本体41を構成する部材は、H形鋼に限定されず、種々の形鋼を用いることができる。
本発明は、建物に用いる柱部材、梁部材、及びそれらを用いた建物に関する。
10 軸組架構(躯体構造)
12 柱梁固定部
30 柱部材
31 柱本体
32 ジョイントボックス
32A ねじ孔
32A1 ねじ孔(第1孔群)
32A2 ねじ孔(第2孔群)
32C 梁固定面
32D 壁対向面
40 梁部材
41 梁本体
41A ウェブ
41B フランジ
42 エンドプレート(固定部)
42A,42A1,42A2 取付孔
42C 柱固定面
42D 取付面
80 外周壁
100 建物
B ボルト

Claims (2)

  1. 柱部材と、該柱部材に固定可能な梁部材とを有する躯体構造と、
    該躯体構造の周囲を取り囲む外周壁と、
    を備える建物であって、
    前記柱部材は、断面の大きさが異なる複数種類の柱部材を含む柱部材群から選択されるものであり、
    前記梁部材の梁本体の外側端部と前記外周壁との距離は、前記柱部材の断面の大きさに依らず一定であり、
    前記梁部材を前記柱部材に固定可能とするために前記柱部材に形成された孔は、前記柱部材の断面の大きさに応じて前記外周壁側にオフセットして配置されていることを特徴とする建物。
  2. 柱部材と該柱部材に固定可能な梁部材とを有する躯体構造と、
    該躯体構造の周囲を取り囲む外周壁と、
    を備える建物であって、
    前記柱部材は、断面の大きさが異なる複数種類の柱部材を含む柱部材群から選択されるものであり、
    前記柱部材には、前記梁部材を前記柱部材に固定可能とする孔が形成されており、前記柱部材に形成された孔は、前記柱部材の断面の大きさに応じて前記外周壁側にオフセットして配置されることによって、前記孔と前記外周壁との距離は、前記柱部材の断面の大きさに依らず一定であることを特徴とする建物。
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