JP6921520B2 - 外壁パネルの固定構造及び建物 - Google Patents

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Description

本発明は、外壁パネルの固定構造、及びこの外壁パネルの固定構造を有する建物に関する。
従来から、外壁パネルを鉛直方向に積層して建物躯体に取り付けていき、建物の外壁を形成する外壁パネルの固定構造が知られている。特許文献1には、この種の外壁パネルの固定構造が記載されている。
特開平6−146449号公報
ところで、特許文献1に記載されている外壁パネルの固定構造では、外壁パネルの自重を鉛直方向下側で受ける自重受け金具が設けられ、この自重受け金具は、建物の梁部材に対して位置が固定される。このような自重受け金具により外壁パネルの自重を受ける場合には、鉛直方向において梁部材が設けられている位置の近傍で、外壁パネルを上下に分けて設置することが必要になり、外壁パネルを上下に分ける位置の自由度が制限されてしまうという問題がある。
特に、例えば軒天部分など、梁部材に対して鉛直方向の一方側で必要となる外壁パネルの鉛直方向長さが比較的小さい場合であっても梁部材の位置近傍で上下に外壁パネルを分けざるを得ないことは、施工性の観点からも問題となる。
本発明は、上記問題に鑑み、梁部材の位置近傍で上下に分けずに通しで外壁パネルを設置することを可能にする外壁パネルの固定構造及びこの固定構造を備える建物を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の態様としての外壁パネルの固定構造は、外壁パネルと、前記外壁パネルの屋内側に位置する建物の梁部材と、前記外壁パネルの自重を前記外壁パネルの鉛直方向下方から受ける受け部を有し、前記梁部材に対して位置が固定された自重受け具と、を備え、前記外壁パネルの屋内面には凹部が形成されており、前記受け部は、前記凹部内で前記外壁パネルの自重を受けることを特徴とするものである。
本発明の1つの実施形態として、前記自重受け具は、前記受け部から鉛直方向上方に向かって突設された起立部を備え、前記起立部は、前記外壁パネルの前記屋内面に当接していることが好ましい。
本発明の1つの実施形態としての外壁パネルの固定構造は、前記梁部材に取り付けられた連結部材を備え、前記自重受け具は、前記起立部が前記連結部材に対して取り付けられることにより、前記梁部材に対して位置が固定されていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記凹部を区画する凹部内壁には、前記受け部と係合し、前記受け部の水平方向の移動を規制する係合部が設けられていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記凹部内壁は、鉛直方向上方に位置し、屋内側から屋外側へと向かうにつれて、水平方向に対して鉛直方向上方に向かうように傾斜して延在する上側内壁を備え、前記受け部は、前記上側内壁に沿って配置されており、前記係合部は、前記上側内壁により構成されていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記凹部内壁と前記受け部との間に介在し、前記凹部内壁に対する前記受け部の変位を規制する変位規制部材を備えることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記外壁パネルの鉛直方向の下端は、前記梁部材の鉛直方向の下端よりも下方に位置すると共に、前記外壁パネルの鉛直方向の上端は、前記梁部材の鉛直方向の上端よりも上方に位置することが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記外壁パネルは、木質系パネルであることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記木質系パネルは、板材又は角材を複数張り合わせて形成されていることが好ましい。
本発明の第2の態様としての建物は、上記外壁パネルの固定構造を有する建物である
本発明によれば、梁部材の位置近傍で上下に分けずに通しで外壁パネルを設置することを可能にする外壁パネルの固定構造及びこの固定構造を備える建物を提供することができる。
本発明の一実施形態としての外壁パネルの固定構造を示す図である。 図1に示す外壁パネル単体を屋内面側から見た図である。 図1に示す自重受け具の単体を示す斜視図である。 本発明の一実施形態としての外壁パネルの固定構造を示す図である。 図1に示す外壁パネルの固定手順を示す概要図である。
以下、本発明に係る外壁パネルの固定構造及び建物の実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。各図において共通する構成には同一の符号を付している。
図1は、本発明に係る外壁パネルの固定構造の一実施形態としての外壁パネル10の固定構造1を示す図である。図1に示すように、固定構造1は、外壁パネル10と、梁部材20と、自重受け具30と、連結部材40と、変位規制部材50と、を備えている。
まず、固定構造1を備える建物100の一例の全体構成を説明する。建物100は、例えば、鉄骨造の軸組みを有する2階建ての工業化住宅とすることができる。このような建物は、例えば、地盤に固定された鉄筋コンクリート造の基礎構造体と、柱部材や梁部材20などの軸組部材で構成された軸組架構を有し、基礎構造体に固定された上部構造体と、で構成される。なお、軸組架構を構成する軸組部材は、予め規格化(標準化)されたものであり、予め工場にて製造されたのち建築現場に搬入されて組み立てられる。
基礎構造体は、軸組架構の鉛直方向下方に位置し、軸組架構を支持する。基礎構造体は、例えば、鉄筋コンクリート造の断面T字状の布基礎である。
上部構造体は、複数の柱部材及び柱部材間に架設された複数の梁部材20から構成される軸組架構と、この軸組架構の外周部に配置される外壁と、軸組架構の梁部材20上に固定される各階の床と、を備える。
外壁は、外装材としての外壁パネル10、断熱材及び内装材を備える。なお、図1では、説明の便宜上、断熱材及び内装材を省略して描いている。
外壁パネル10としては、例えば、軽量気泡コンクリート(以下、「ALC」と記載する。「ALC」とは「autoclaved light weight concrete」の略である。)のパネル、耐火性を有する金属系や窯業系のサイディング、押出成形セメント板、木質系パネルなどを用いることができる。この外壁パネル10を軸組架構の外周部の周囲に連接することにより、外壁の外皮層を形成することができる。
また、断熱材としては、例えば、フェノールフォーム、ポリスチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡樹脂系のものを用いることができ、断熱材を外皮層の屋内側に、外皮層に沿って配置することにより断熱層を形成することができる。内装材としては、例えば、石膏ボードを用いることができ、内装材を軸組架構の外周部の屋内側に連接することにより、内皮層を形成することができる。
以下、建物100における外壁パネル10の固定構造1について詳細に説明する。図1は、建物100の軒天部分近傍の梁部材20に対する外壁パネル10の固定構造1を例示するものである。
本実施形態の外壁パネル10は、板材又は角材を複数張り合わせて形成されている矩形板状の木質系パネルである。木質系パネルとしては、例えば、張り合わせる板材又は角材の繊維方向が並行する集成材や、張り合わせる板材の繊維方向が直交するように交互に張り合わされた直交集成板(CLT(Cross Laminated Timberの略))などが挙げられる。
図2は、外壁パネル10単体を屋内面側から見た図である。図1、図2に示すように、外壁パネル10の屋内面には、後述する自重受け具30の受け部31が入り込む凹部11が形成されている。図1、図2に示すように、本実施形態の凹部11を区画する凹部内壁は、略鉛直方向に延在する溝底部11aと、この溝底部11aの鉛直方向上端と連続し、略水平方向に延在する上側内壁としての上側溝壁部11bと、溝底部11aの鉛直方向下端と連続し、略水平方向に延在する下側内壁としての下側溝壁部11cと、を備えている。また、図2に示すように、凹部11は、後述する自重受け具30の受け部31を収容可能な大きさに形成されており、凹部11の水平方向の両側は、上述した上側溝壁部11bと下側溝壁部11cとを繋ぐ2つの溝終端壁部11d、11eにより終端している。
上述したように、外壁パネル10としては木質系パネルに限らずALCパネル等を用いることも可能であるが、本実施形態のように木質系パネルを用いれば、内部に鉄筋等の補強材を有さないため、補強材の位置を考慮することなく凹部11の位置を設定することができ、設計自由度を向上させることができる。また、本実施形態のように木質系パネルとすれば、平板状のパネルを形成後に、後加工としてその一面を掘り込むことにより凹部11を形成することができるため、例えば掘り込み加工が難しいALCパネルのように、パネル形成と同時に凹部11を形成する必要がなく、凹部11を設けるためにパネル形成時の生産性が低下することを抑制することができる。
梁部材20は、図1に示すように、外壁パネル10の屋内側に位置しており、外壁パネル10は、後述する自重受け具30及び連結部材40を介して、梁部材20に対して固定されている。なお、本実施形態の梁部材20はウェブ及びフランジを有するH形鋼で構成されているが、梁部材の形状は適宜設定することができ、この形状に限られるものではない。
自重受け具30は、外壁パネル10の自重を外壁パネル10の鉛直方向下方から受ける受け部31を有し、梁部材20に対して位置が固定されている。より具体的に、自重受け具30の受け部31は、外壁パネル10に形成された凹部11内で、凹部内壁の上側内壁としての上側溝壁部11bに当接した状態で、外壁パネル10の自重を受けている。このように、外壁パネル10の屋内面に凹部11を形成し、外壁パネル10の自重を、凹部11内に設置した自重受け具30の受け部31により受けるようにすれば、梁部材20の位置近傍で上下に分けずに通しで外壁パネル10を設置することが可能になるため、外壁パネルを上下に分ける位置の設計自由度を向上させることができる。
そして、図1に示す建物100の軒天部分のような、梁部材20に対して鉛直方向の一方側で必要となる外壁パネルの鉛直方向長さ(高さ)が、他方側で必要となる外壁パネルの鉛直方向長さよりも非常に小さい場合に、梁部材20の位置近傍で上下に分けずに通しで外壁パネル10を設置する構成、すなわち、外壁パネル10の鉛直方向の下端が、梁部材20の鉛直方向の下端よりも下方に位置すると共に、外壁パネル10の鉛直方向の上端が、梁部材20の鉛直方向の上端よりも上方に位置する構成とすれば、現場での施工性をも向上させることができる。
以下、本実施形態の自重受け具30の更なる詳細について説明する。図3は、自重受け具30単体を示す斜視図である。本実施形態の自重受け具30は、上述した受け部31に加えて、この受け部31から鉛直方向上方に向かって突設された起立部32を備えている。具体的に、本実施形態の自重受け具30は、受け部31としての受け板と、起立部32としての起立板と、で構成された略L字形の金具であり、自重受け具30は、受け部31としての受け板が外壁パネル10の凹部11に入り込んだ状態、かつ、起立部32としての起立板が外壁パネル10の屋内面に当接した状態で、締結部材60としてのコーチボルトにより外壁パネル10に対して固定されている。
図1、図3に示すように、自重受け具30の起立部32としての起立板は、外壁パネル10の屋内面に沿って鉛直方向に延在し、上述したコーチボルトが挿通可能な挿通孔35を区画する平板状の本体部32aと、この本体部32aから屋内側に向かって突設されたフック部32bと、を備えている。そして、本体部32aとフック部32bとの間に区画された間隙に、連結部材40の後述する起立片42が配置される。換言すれば、自重受け具30は、起立部32が連結部材40に対して取り付けられることにより、梁部材20に対して位置が固定された状態となっている。なお、本体部32aとフック部32bとの間で連結部材40の起立片42を挟んでいるため、自重受け具30は、連結部材40に対して外壁パネル10の厚み方向(屋内外方向と同じ方向)には移動しないが、連結部材40に対して外壁パネル10の面内方向(厚み方向と直交する方向)には移動することができる。そのため、自重受け具30及びこの自重受け具30に固定された外壁パネル10は、例えば地震時等において建物100に層間変位が生じた場合、連結部材40に対して外壁パネル10の厚み方向と直交する面内で回動可能である(ロッキング構造)。これにより、建物100に層間変位が生じた場合であっても、外壁パネル10の破壊や損傷を抑制することができる。
なお、本実施形態の自重受け具30の起立部32におけるフック部32bは2つ設けられているが、フック部の数はこの個数に限られるものではなく、例えば、1つのみのフック部を有する構成としてもよく、3つ以上のフック部を有する構成としてもよい。また、本実施形態のフック部32bは、本体部32aの幅方向両側に設けられているが、この位置についても特に限定されるものではなく適宜設計することができる。更に、本実施形態の自重受け具30の受け部31は平板状に形成されているが、外壁パネル10の凹部11に入り込んで外壁パネル10の自重を受けるものであればよく、平板形状に限られるものではない。但し、本実施形態の受け部31のように、受け部31の上面全域が、凹部内壁の上側内壁(本実施形態では上側溝壁部11b)に当接する形状とすることが好ましい。このような構成とすれば、外壁パネル10の自重を受け部31全体で分散して受けることができ、受け部31の一部のみに局所的な力が作用することを抑制することができる。
また更に、本実施形態の起立部32の本体部32aは、上述した受け部31と同様、平板状に形成されているが、受け部31が凹部内壁の上側内壁に当接した状態で外壁パネル10の屋内面に当接可能な形状あればよく、平板形状に限られるものではない。
連結部材40は、締結部材60としてのボルト及びナット(不図示)により、梁部材20に対して固定されている。具体的に、本実施形態の連結部材40は略L字形の断面形状を有するものであり、梁部材20の上側フランジ上に載置された状態で締結部材60により上側フランジに締結される平板状の底板片41と、この底板片41の屋外側の一端から鉛直方向上方に向かって延在する平板状の起立片42と、を備えている。
なお、本実施形態の連結部材40は、不図示の締結部材60により梁部材20に対して取り付けられているが、連結部材40を溶接等により梁部材20に固定することも可能である。また、本実施形態の連結部材40は、略L字形の断面形状を有するものであるが、連結部材40の形状はこの形状に限られるものではなく、梁部材20や自重受け具30の形状に応じて適宜設計することができる。
更に、本実施形態では、自重受け具30が連結部材40を介して梁部材20に対して固定されているが、自重受け具30を梁部材20に対して直接固定可能な形状にすると共に、自重受け具30を梁部材20に対して直接固定するようにしてもよい。ただし、自重受け具30を梁部材20に対して直接固定する場合であっても、上述したロッキング構造を採用することが好ましい。
変位規制部材50は、凹部内壁と受け部31との間に介在し、凹部内壁に対する受け部31の変位を規制する。換言すれば、変位規制部材50は、凹部内壁と受け部31との間の隙間に充填された充填部材であり、変位規制部材50を設けることにより、受け部31と、凹部内壁の上側内壁としての上側溝壁部11bと、の当接状態をより安定させることができる。これにより、外壁パネル10の自重を、受け部31でより確実に受けることが可能となる。
なお、凹部内壁と受け部31との間に隙間がない場合には、変位規制部材50を設けない構成とすることができる。変位規制部材50の材料は特に限定されるものではなく、例えば木材や鋼材等により形成可能である。
次に、上述した固定構造1とは別の実施形態としての、外壁パネル110の固定構造101について説明する。図4は、固定構造101を示す図である。図4に示す外壁パネル110の固定構造101は、上述した固定構造1と比較して、外壁パネル及び自重受け具の構成が相違しており、その他の構成は同様である。
図4に示すように、外壁パネル110の固定構造101は、外壁パネル110と、梁部材20と、自重受け具130と、連結部材40と、変位規制部材50と、を備えている。梁部材20、連結部材40及び変位規制部材50の構成は上述と同様であるため、ここでは説明を省略する。
図4に示す自重受け具130は、上述した自重受け具30と比較して、本体部32aに対する受け部131の角度が相違している。具体的に、上述した自重受け具30では、受け部31が本体部32aに対して略直交するように延在しているのに対して、図4に示す自重受け具130では、受け部131が本体部32aに対して鋭角の角度で延在している。
また、図4に示す外壁パネル110は、上述した外壁パネル10と比較して、凹部の形状が相違している。具体的に、外壁パネル110の凹部111を区画する凹部内壁は、溝底部111aと、鉛直方向上方に位置し、屋内側から屋外側へと向かうにつれて、水平方向に対して鉛直方向上方に向かうように傾斜して延在する上側内壁としての上側溝壁部111bと、鉛直方向下方に位置し、上側溝壁部111bと略平行して延在する下側内壁としての下側溝壁部111cと、を備えている。なお、凹部111は、自重受け具130の受け部131を収容可能な大きさに形成されており、凹部111の水平方向の両側(図4の紙面に垂直な方向の両側)は、上述した上側溝壁部111bと下側溝壁部111cとを繋ぐ2つの溝終端壁部により終端している。
ここで、図4に示す外壁パネル110の固定構造101では、受け部131が上側内壁としての上側溝壁部111bに沿って配置されていると共に、変位規制部材50により受け部131と凹部内壁との間の隙間が充填されている。そのため、受け部131を屋内側へと水平方向に移動させようとしても、受け部131は上側内壁としての上側溝壁部111bと係合するため、受け部131が凹部111から抜け落ちることを抑制することができる。換言すれば、外壁パネル110の凹部111を区画する凹部内壁には、受け部131と係合し、受け部131の水平方向の移動を規制する係合部が設けられており、本実施形態の係合部は、上側内壁としての上側溝壁部111bにより構成されている。
なお、係合部としては、受け部131の水平方向の移動を規制するものであればよく、その形状は図4に示す上側溝壁部111bの形状に限られるものではない。したがって、凹部内壁の一部に、受け部131の形状に応じた形状及び位置で係合部を設けることができる。
また、図4に示す例では、受け部131と凹部内壁との間の隙間に、変位規制部材50を充填しているが、図4に示すように受け部131が本体部32aに対して鋭角の角度で屈曲すると共に、凹部111内に、受け部131の上面に沿って傾斜して延在する上側溝壁部111bが設けられた構成とする場合には、変位規制部材50を省略することが可能である。締結部材60としてのコーチボルトやビス等が仮に緩んだとしても、外壁パネル110は、上側溝壁部111bと受け部131との引っ掛かりによる係合により、屋外側にずれ難いためである。
最後に、図1に示す外壁パネル10の固定構造1の固定手順について説明する。図5は、外壁パネル10の固定手順を示す概要図である。なお、図5では外壁パネル10の固定手順を示しているが、図4に示す外壁パネル110についても同様の手順により固定することができる。そのため、以下、外壁パネル10の固定手順について例示説明する。
まず、図5(a)に示すように、外壁パネル10の屋内面に凹部11を形成する。そして、図5(a)に示すように、自重受け具30の受け部31を凹部11内に挿入する(図5(a)の矢印参照)。
次いで、図5(b)に示すように、締結部材60としてのコーチボルトにより、自重受け具30を、外壁パネル10に対して固定する。なお、図5(b)に示す状態において、受け部31の上面は、凹部内壁の上側溝壁部11bに当接した状態となっている。
そして、図5(b)に示すように、受け部31と凹部内壁との間に形成された隙間に、変位規制部材50を充填する。これにより、受け部31の上面と、上側内壁としての上側溝壁部11bと、の当接状態をより安定させることができる。
最後に、梁部材20に固定された連結部材40の起立片42が自重受け具30の起立部32における本体部32aとフック部32bとの間に入るように、外壁パネル10に固定された自重受け具30を、連結部材40に取り付ける。これにより、外壁パネル10の固定構造1が形成される(図1参照)。
本発明は、外壁パネルの固定構造、及びこの外壁パネルの固定構造を有する建物に関する。
1、101:外壁パネルの固定構造
10、110:外壁パネル
11、111:凹部
11a、111a:溝底部
11b:上側溝壁部(上側内壁)
11c、111c:下側溝壁部
11d、11e:溝終端壁部
20:梁部材
30、130:自重受け具
31、131:受け部
32:起立部
32a:起立部の本体部
32b:起立部のフック部
35:挿通孔
40:連結部材
41:底板片
42:起立片
50:変位規制部材
60:締結部材
111b:上側溝壁部(上側内壁、係合部)
100:建物

Claims (7)

  1. 外壁パネルと、
    前記外壁パネルの屋内側に位置する建物の梁部材と、
    前記梁部材に対して位置が固定された自重受け具と、を備え、
    前記外壁パネルの屋内面には凹部が形成されており、
    前記自重受け具は、
    前記凹部内で前記外壁パネルの自重を前記外壁パネルの鉛直方向下方から受ける受け部と、
    前記受け部から鉛直方向上方に向かって突設され、前記外壁パネルの前記屋内面に当接している状態で締結部材により前記外壁パネルに対して固定されている起立部と、を備え
    前記凹部を区画する凹部内壁には、前記受け部と係合し、前記受け部の屋内側への水平方向の移動を規制する係合部が設けられており、
    前記凹部内壁は、前記凹部の鉛直方向上方に位置し、屋内側から屋外側へと向かうにつれて、水平方向に対して鉛直方向上方に向かうように傾斜して延在する上側内壁を備え、
    前記受け部は、前記上側内壁に沿って配置されており、
    前記係合部は、前記上側内壁により構成されている、ことを特徴とする外壁パネルの固定構造。
  2. 前記梁部材に取り付けられた連結部材を備え、
    前記自重受け具は、前記起立部が前記連結部材に対して取り付けられることにより、前記梁部材に対して位置が固定されていることを特徴とする、請求項1に記載の外壁パネルの固定構造。
  3. 前記凹部内壁と前記受け部との間に介在し、前記凹部内壁に対する前記受け部の変位を規制する変位規制部材を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の外壁パネルの固定構造。
  4. 前記外壁パネルの鉛直方向の下端は、前記梁部材の鉛直方向の下端よりも下方に位置すると共に、前記外壁パネルの鉛直方向の上端は、前記梁部材の鉛直方向の上端よりも上方に位置することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の外壁パネルの固定構造。
  5. 前記外壁パネルは、木質系パネルであることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の外壁パネルの固定構造。
  6. 前記木質系パネルは、板材又は角材を複数張り合わせて形成されていることを特徴とする、請求項に記載の外壁パネルの固定構造。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1つに記載された外壁パネルの固定構造を有する建物。
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