<第1実施形態>
図1-図8を参照して、第1実施形態に係るカラオケ用コネクテッドカーについて説明する。本実施形態に係るカラオケ用コネクテッドカーは、所定の利用者だけを対象とするものではないが、身体上の問題で長距離移動が困難な高齢者が利用することがより好ましい。
==カラオケ用コネクテッドカー==
カラオケ用コネクテッドカー1は、ICT端末としての機能を有する自動車である。カラオケ用コネクテッドカー1は、公知の自動運転技術を搭載している。カラオケ用コネクテッドカー1は、カラオケ装置K及びコンピュータ装置Cを有する(図1参照)。
ここで、本実施形態に係るカラオケ用コネクテッドカー1は、利用者の乗車時刻及び降車時刻を設定した運行スケジュールに基づいて走行を制御する。運行スケジュールは、カラオケ用コネクテッドカー1を運行する前に計画される。
たとえば、ある利用日にカラオケ用コネクテッドカー1を利用したいと考えた複数の利用者がいるとする。各利用者は、自己が所有するPCや携帯端末を介して、利用日、乗車希望時刻、及び降車希望時刻を入力する。なお、利用者が高齢である場合には、利用者の家族等、他者が利用者の希望を聞いて本人の代わりに入力することができる。コンピュータ装置Cは、予め記憶されている地図情報、及び受け付けた各情報に基づいて、利用者の乗車時刻及び降車時刻を設定した運行スケジュールを計画する。地図情報は、カラオケ用コネクテッドカー1が一定時間内に走行可能な範囲における道路や建物、地形等の情報である。地図情報は、所定地域に居住する利用者の自宅住所等を含む。乗車時刻及び降車時刻は、ある利用日において、利用者がカラオケ用コネクテッドカー1に乗車可能な時刻及び降車可能な時刻である。
なお、運行スケジュールの計画方法及びカラオケ用コネクテッドカー1の走行制御等の詳細については、特願2018-101313号公報を参照して援用する。但し、計画法はこれに限られるものではない。たとえば、各利用者から入力された利用日、乗車希望時刻、及び降車希望時刻を、カラオケ用コネクテッドカー1の運行会社の社員が確認し、手作業で運行スケジュールを計画してもよい。
図2は、上記運行スケジュールの計画方法に基づいて、最終的に確定した運行スケジュールの例を示す。図2の運行スケジュールは、利用日Xにカラオケ用コネクテッドカー1を利用したいと考えた利用者A-利用者Hの乗車時刻及び降車時刻を示している。なお、この例における利用日等の入力順は、利用者A、利用者B、利用者C、利用者D、利用者E、利用者F、利用者G、利用者Hであったとする。
カラオケ用コネクテッドカー1は、計画された運行スケジュールに基づいて各利用者の自宅まで移動することで、各利用者の送迎を行う。たとえば、図2の例において、カラオケ用コネクテッドカー1は、11:00に利用者Cの自宅まで迎えに行き、14:13に利用者Cを自宅に送り届ける。利用者Cは、カラオケ用コネクテッドカー1に乗車中、カラオケ歌唱を行うことができる。
==カラオケ装置==
カラオケ装置Kは、カラオケ用コネクテッドカー1に乗車した利用者が、車内でカラオケ歌唱を行うための装置である。図3に示すように、カラオケ装置Kは、カラオケ本体10、スピーカ20、表示装置30、マイク40、及びリモコン装置50を備える。
カラオケ本体10は、楽曲の演奏制御、歌詞や背景映像等の表示制御、マイク40を通じて入力された音声信号の処理といった、カラオケ演奏やカラオケ歌唱に関する各種の制御を行う。カラオケ本体10は、カラオケ演奏を行うための伴奏データや属性情報(曲名、歌手名、演奏時間等)を識別情報(楽曲ID)と関連付けて記憶している。スピーカ20はカラオケ本体10からの放音信号に基づいて放音するための構成である。表示装置30はカラオケ本体10からの信号に基づいて映像や画像を画面に表示するための構成である。マイク40は利用者の歌唱音声をアナログの音声信号に変換してカラオケ本体10に入力するための構成である。リモコン装置50は、カラオケ本体10に対する各種操作をおこなうための装置である。
カラオケ用コネクテッドカー1に乗車した利用者は、たとえば、リモコン装置50を介してカラオケ楽曲の選曲を行う。カラオケ本体10は、選曲された楽曲のカラオケ演奏を行いつつ、表示装置30に歌詞や背景映像を表示させる。利用者は、表示された歌詞を参照しながら、マイク40を介してカラオケ歌唱を行うことができる。
ここで、本実施形態においては、利用者がカラオケ用コネクテッドカー1に乗車する前に予めカラオケ歌唱を希望する楽曲(予約楽曲)の入力を行うことができる。この場合、カラオケ装置Kは、入力された予約楽曲毎に決定された演奏開始時刻に基づいて、自動的に当該予約楽曲のカラオケ演奏を行う(詳細は後述)。
なお、カラオケ用コネクテッドカー1に予め設置されている車両用スピーカを、スピーカ20の代わりに利用してもよい。また、車両に搭載されているカーナビゲーション装置を、表示装置30やリモコン装置50の代わりとして機能させてもよい。
==コンピュータ装置==
コンピュータ装置Cは、カラオケ用コネクテッドカー1における各種制御を行うための装置である。図4に示すように、本実施形態に係るコンピュータ装置Cは、記憶部60、通信部70、入力部80、及び制御部90を備える。各構成はインターフェース(図示なし)を介してバスBに接続されている。
[記憶部・通信部・入力部]
記憶部60は、各種のデータを記憶する大容量の記憶装置(HDD)である。通信部70は、カラオケ装置Kや各利用者(各利用者が所有するPCや携帯端末)との通信を行うためのインターフェースを提供する。入力部80は、利用者が各種の指示入力を行うための構成である。
[制御部]
制御部90は、カラオケ用コネクテッドカー1における各種の制御を行う。制御部90は、CPUおよびメモリ(いずれも図示無し)を備える。CPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。本実施形態においてはCPUがメモリに記憶されるプログラムを実行することにより、制御部90は、受付部90a、取得部90b、設定部90c、分割部90d及び決定部90eとして機能する。
(受付部)
受付部90aは、カラオケ用コネクテッドカー1の運行開始前までに、利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲の楽曲情報を受け付ける。
楽曲情報は、楽曲毎に設定されている識別情報(楽曲ID)や楽曲名等である。楽曲情報の受付は、運行開始前であればいつでも可能である。たとえば、運行開始直前まで受付を行ってもよいし、「利用日の前日17:00まで」のように予め所定の時刻を設定してもよい。
予約楽曲の数は、予め所定数(利用者一人につき10曲まで)が設定されていてもよいし、特に数に制限を設けなくてもよい。
利用者(或いはその家族等)は、自己が所有するPCや携帯端末を介して、予約楽曲の楽曲情報を入力する。受付部90aは、入力された楽曲情報を受け付ける。受付部90aは、受け付けた楽曲情報を取得部90bに出力する。複数の楽曲情報の入力を受け付けた場合、受付部90aは、受け付けた順番に取得部90bに楽曲情報を出力する。
本実施形態においては、利用者が、設定された所定の時刻までにカラオケ用コネクテッドカー1の利用日、乗車希望時刻、降車希望時刻の入力と併せて楽曲情報の入力を行うものとし、受付部90aは、それらの情報をまとめて受け付ける。なお、利用者は、確定したカラオケ用コネクテッドカー1の運行スケジュールを確認しながら楽曲情報の入力を行ってもよい。この場合、受付部90aは、楽曲情報のみを別途、受け付ける。
また、一旦楽曲情報を入力した後、気分が変わった等の理由で予約楽曲を追加・変更したい場合もありうる。その場合、利用者は、運行開始前であれば、新たな予約楽曲の追加や、既に予約した楽曲の削除を行うことができる。この場合、決定部90eは、改めて各予約楽曲の演奏開始時刻を決定する処理(後述)を行う。
なお、カラオケ用コネクテッドカー1内で食事を希望する利用者は、楽曲情報等の入力と併せて食事提供の依頼を入力することも可能である。カラオケ用コネクテッドカー1の運行会社の社員は、当該依頼に基づき、カラオケ用コネクテッドカー1の運行開始までに食事を準備し、積載しておく。
また、カラオケ歌唱を希望しない利用者(たとえば、他の利用者との会話を目的とする利用者や他人のカラオケ歌唱を聴くことに専念したい利用者)については、楽曲情報の入力は行わなくともよい。
(取得部)
取得部90bは、受け付けた楽曲情報に基づいて、予約楽曲の演奏時間を取得する。
たとえば、受付部90aが予約楽曲M01の楽曲IDを出力した場合、取得部90bは、当該楽曲IDと一致する楽曲IDをカラオケ装置Kが記憶している楽曲データの中から抽出し、抽出した楽曲データに含まれる属性情報から予約楽曲M01の演奏時間を取得することができる。或いは、取得部90bは、予め用意された楽曲毎の演奏時間を定めたテーブルを参照して、対応する予約楽曲の演奏時間を取得してもよい。テーブルは、たとえばカラオケ装置Kに記憶されている。
(設定部)
設定部90cは、運行スケジュールに基づいて、カラオケ歌唱を可能とする歌唱時間帯を利用者毎に設定する。
歌唱時間帯は、カラオケ用コネクテッドカー1に乗車した利用者が実際にカラオケ歌唱を行うことが可能となる時間帯である。すなわち、乗車してすぐや、降車時刻近傍を除いた時間帯である。たとえば、設定部90cは、ある利用者の乗車時刻から所定時間経過後(たとえば乗車時刻の5分後)を歌唱開始時刻とし、降車時刻よりも所定時間前(たとえば降車時刻の5分前)を歌唱終了時刻とする時間帯を、当該ある利用者の歌唱時間帯として設定する。所定時間は、予め適当な値(たとえば5分)が設定されていてもよいし、利用者の年齢や性別等に応じて利用者毎に調整してもよい。たとえば、高齢の利用者は降車準備に時間を要する傾向にある。そのため、設定部90cは、降車時刻の10分前を歌唱終了時刻として設定することができる。なお上述の通り、カラオケ用コネクテッドカー1への乗車を希望しているが、楽曲情報の入力を行っていない利用者が居る場合もありうる。この場合、設定部90cは、歌唱時間帯の設定を行わない。
歌唱時間帯の設定は、運行スケジュールが確定し、且つ予約楽曲の受付が終了した後に行う。図5は、図2に示した運行スケジュールに基づいて設定された利用者毎の歌唱時間帯、各利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲、及び取得された演奏時間を示した図である。たとえば、利用者Aについて、乗車時刻11:30の5分後(11:35)を歌唱開始時刻とし、降車時刻14:00の5分前(13:55)を歌唱終了時刻とする歌唱時間帯が設定されている。また利用者Aは、予約楽曲M01(演奏時間4:20)及び予約楽曲M02(演奏時間5:15)の2曲のカラオケ歌唱を希望している。一方、カラオケ歌唱を希望しないため楽曲情報の入力を行っていない利用者Gについては、歌唱時間帯の設定が行われていない。なお、図5の例に示す予約楽曲は、利用者が楽曲情報の入力を行った順に左から並べられている。たとえば、図5において、利用者Bは、予約楽曲M03、M04、M05の順で楽曲情報の入力を行ったことを示している。
(分割部)
分割部90dは、設定された各利用者の歌唱時間帯を、カラオケ歌唱が可能な利用者に応じて複数の時間帯に分割する。
具体的に、分割部90dは、まず、全ての利用者の歌唱時間帯から、最も早い歌唱開始時刻と最も遅い歌唱終了時刻とを特定し、それらの間を全体の歌唱時間帯とする。そして、分割部90dは、全体の歌唱時間帯を、カラオケ歌唱が可能な利用者が変わる時刻毎に複数の時間帯に分割する。
たとえば、図5の例において、分割部90dは、最も早い歌唱開始時刻である利用者Cの歌唱開始時刻11:05と、最も遅い歌唱終了時刻である利用者Eの歌唱終了時刻17:01を特定し、全体の歌唱時間帯とする。
そして、分割部90dは、カラオケ歌唱が可能な利用者が変わる時刻に応じて、全体の歌唱時間帯を分割する。すなわち、図6に示すように、分割部90dは、全体の歌唱時間帯(11:05-17:01)を、利用者Cのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T01(11:05-11:10の5分間)、利用者C及び利用者Hのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T02(11:10-11:35の25分間)、利用者A、利用者C、利用者Hのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T03(11:35-12:35の60分間)、利用者A、利用者C、利用者F、利用者Hのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T04(12:35-12:55の20分間)、利用者A、利用者C、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T05(12:55-13:35の40分間)、利用者A、利用者B、利用者C、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T06(13:35-13:55の20分間)、利用者B、利用者C、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T07(13:55-14:08の13分間)、利用者B、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T08(14:08-14:28の20分間)、利用者B、利用者E、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T09(14:28-15:05の37分間)、利用者B、利用者D、利用者E、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T10(15:05-15:25の20分間)、利用者D、利用者E、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T11(15:25-15:37の12分間)、利用者D、利用者Eのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T12(15:37-16:55の78分間)、及び利用者Eのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T13(16:55-17:01の6分間)の13の時間帯に分割する。より具体的には、図5に示した7の歌唱時間帯の開始時刻(11:35、13:35、11:05、15:05、14:28、12:35、11:10)と終了時刻(13:55、15:25、14:08、16:55、17:01、15:37、12:55)の計14の時刻情報を早い順に並べることにより(11:05、11:10、11:35、12:35、12:55、13:35、13:55、14:08、14:28、15:05、15:25、15:37、16:55、17:01)、13の時間帯を得ることができる。そして、当該時間帯を歌唱時間帯に含む利用者を、各時間帯に対してそれぞれ紐付ける。
(決定部)
決定部90eは、予約楽曲の演奏時間、及び設定された歌唱時間帯に基づいて、予約楽曲の演奏開始時刻を決定する。本実施形態において、決定部90eは、分割された複数の時間帯毎に、演奏開始時刻を決定する。更に、決定部90eは、同じ利用者の予約楽曲が所定数以上連続しないよう、演奏開始時刻を決定する。また、決定部90eは、同じ利用者の予約楽曲の演奏開始時刻が所定数連続して決定され、且つ他の利用者の予約楽曲のうち演奏開始時刻が未定の予約楽曲が存在しない場合、カラオケ演奏を行わない休息時間を設ける。
以下、決定部90eによる演奏開始時刻の決定及び休息時間の設定について詳細に説明する。この例では、図5に示した予約楽曲それぞれの演奏開始時刻を図6に示した時間帯毎に決定する例について述べる。
決定部90eは、分割された時間帯のうち、最も早い時間帯から順に予約楽曲の演奏開始時刻を決定する。
(時間帯T01)
まず、決定部90eは、時間帯T01の5分間にカラオケ歌唱が可能な利用者Cの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点においては、利用者Cの予約楽曲全て(予約楽曲M02、M05、M06、M07、M08、M09、M10、M11、M12、及びM13の10曲)の演奏開始時刻が未定となっている。
決定部90eは、予約楽曲の演奏時間が時間帯T01に含まれるかどうかを判断する。また、この例のように演奏開始時刻が未定の楽曲が複数ある場合、決定部90eは、たとえば予約楽曲の楽曲情報が入力された順に、予約楽曲の演奏時間が時間帯T01に含まれるかどうかを判断する。
ここで、利用者Cによって最初に楽曲情報が入力された予約楽曲M02の演奏時間は、「5:15」である。よって、時間帯T01の間(5分間)にカラオケ演奏を終了することができない。
従って、決定部90eは、時間帯T01内では演奏開始時刻を決定できない、すなわち、時間帯T01でカラオケ演奏が可能な楽曲は無いとして、時間帯T01における演奏開始時刻の決定を終了する。よって、時間帯T01においてカラオケ演奏される楽曲は無い(図7参照)。
なお、この例において、利用者Cがカラオケ歌唱を希望する予約楽曲は、予約楽曲M02以外に9曲の予約楽曲が存在する。このようにある利用者について複数の予約楽曲が存在する場合、決定部90eは、予約楽曲それぞれについて、時間帯T01で演奏開始時刻を設定できるかどうかを判断してもよい。この例であれば、予約楽曲M05は、演奏時間が「4:45」であるため、時間帯T01中にカラオケ演奏を終了することができる。また、予約楽曲の演奏時間が時間帯T01に含まれるかどうかの判断は、予約楽曲の楽曲情報が入力された順に関わらず、所定の順番(たとえば、入力順が最後の予約情報から順)で行うことも可能であるし、特定の順番を決めることなくランダムに行ってもよい。
(時間帯T02)
次に、決定部90eは、時間帯T02の25分間にカラオケ歌唱が可能な利用者C及び利用者Hの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者Cの予約楽曲全て(予約楽曲M02、M05、M06、M07、M08、M09、M10、M11、M12、及びM13の10曲)の演奏開始時刻が未定となっている。また、利用者Hの予約楽曲全て(予約楽曲M02、M06、M24、及びM25の4曲)の演奏開始時刻が未定となっている。
決定部90eは、予約楽曲の演奏時間が時間帯T02に含まれるかどうかを判断する。また、この例のようにカラオケ歌唱が可能な利用者が複数存在する場合、決定部90eは、たとえば利用日等の入力(受付)が早い利用者から順に演奏開始時刻を決定する。上述の通り、本実施形態においては利用者Cの方が利用者Hよりも早く利用日等の入力を行っている。よって、決定部90eは、利用者Cの予約楽曲について楽曲情報が入力された順に、予約楽曲の演奏時間が時間帯T02に含まれるかどうかを判断する。
ここで、利用者Cによって最初に楽曲情報が入力された予約楽曲M02の演奏時間は、「5:15」である。よって、時間帯T02の間(25分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M02の演奏開始時刻を「11:10:00」と決定する。この場合、予約楽曲M02の演奏時刻は「11:10:00-11:15:15」となる(図7参照)。
決定部90eは、引き続き、時間帯T02の間に予約楽曲の演奏開始時刻を決定できるかどうかを判断する。この例において、決定部90eは、利用者Cの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T02に含まれるかどうかを判断する。ここで、連続して予約楽曲の演奏開始時刻を決定する場合、決定部90eは、先の予約楽曲の演奏終了時刻の後に所定の間隔を設けて次の予約楽曲の演奏開始時刻を設定することが好ましい。この例では、決定部90eは、予約楽曲M02の演奏終了時刻「11:15:15」について1分未満の端数を繰り上げ、且つ所定時間「2分」を加えた「11:18:00」を次の予約楽曲の演奏開始時刻として決定する。以下に述べる全ての演奏開始時刻は、直前の演奏終了時刻について1分未満の端数を繰り上げ、且つ所定時間「2分」を加えたものである。
ここで、利用者Cによって楽曲情報が入力された予約楽曲M05の演奏時間は、「4:45」である。よって、時間帯T02の残りの時間内(17分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M05の演奏開始時刻を「11:18:00」と決定する。この場合、予約楽曲M05の演奏時刻は「11:18:00-11:22:45」となる(図7参照)。
決定部90eは、引き続き、時間帯T02の間に予約楽曲の演奏開始時刻を決定できるかどうかを判断する。ここで、時間帯T02では、カラオケ歌唱が可能な利用者として利用者C及び利用者Hの2名が存在する。このようにある時間帯にカラオケ歌唱が可能な利用者が複数いる場合、ある利用者のみが連続してカラオケ歌唱を行うと、他の利用者はカラオケ歌唱を楽しむことができない。そこで、決定部90eは、同じ利用者の予約楽曲が所定数以上連続しないよう、演奏開始時刻を決定することができる。所定数は、一の利用者が連続してカラオケ歌唱を可能とする曲数を決めるための値であり、予め決定されている(たとえば2曲)。
この例では所定数が「2曲」とされているとする。よって、既に利用者Cの予約楽曲が2曲連続しているため、決定部90eは、利用者Hの各予約楽曲の演奏時間が時間帯T02に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「11:25:00」であり、利用者Hによって最初に楽曲情報が入力された予約楽曲M02の演奏時間は、「5:15」である。よって、時間帯T02の残りの時間内(10分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M02の演奏開始時刻を「11:25:00」と決定する。この場合、予約楽曲M02の演奏時刻は「11:25:00-11:30:15」となる(図7参照)。
決定部90eは、引き続き、利用者Hの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T02に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「11:33:00」であり、利用者Hの予約楽曲M06の演奏時間は、「5:25」である。よって、時間帯T02の残りの時間内(2分間)にカラオケ演奏を終了することができない。この場合、決定部90eは、時間帯T02における演奏開始時刻の決定を終了する。
(時間帯T03)
次に、決定部90eは、時間帯T03の60分間にカラオケ歌唱が可能な利用者A、利用者C及び利用者Hの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者Aの予約楽曲全て(予約楽曲M01及びM02の2曲)の演奏開始時刻が未定となっている。一方、利用者Cの予約楽曲については、既に演奏開始時刻が決定されたM02及びM05を除く8曲(予約楽曲M06、M07、M08、M09、M10、M11、M12、及びM13)の演奏開始時刻が未定となっている。また、利用者Hの予約楽曲については、既に演奏開始時刻が決定されたM02を除く3曲(予約楽曲M06、M24、及びM25)の演奏開始時刻が未定となっている。
決定部90eは、各利用者のうち、利用日等の入力(受付)が最も早い利用者Aの予約楽曲の演奏時間が時間帯T03に含まれるかどうかを判断する。
ここで、利用者Aによって最初に楽曲情報が入力された予約楽曲M01の演奏時間は、「4:20」である。よって、時間帯T03の間(60分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M01の演奏開始時刻を「11:35:00」と決定する。この場合、予約楽曲M01の演奏時刻は「11:35:00-11:39:20」となる(図7参照)。
決定部90eは、引き続き、利用者Aの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T03に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「11:42:00」であり、利用者Aによって楽曲情報が入力された予約楽曲M02の演奏時間は、「5:15」である。よって、時間帯T03の残りの時間内(53分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M02の演奏開始時刻を「11:42:00」と決定する。この場合、予約楽曲M02の演奏時刻は「11:42:00-11:47:15」となる(図7参照)。この段階で、利用者Aがカラオケ歌唱を希望する予約楽曲は全て演奏開始時刻が決定された。すなわち、利用者Aは、予約楽曲を全てカラオケ歌唱することが可能となる。
決定部90eは、引き続き、時間帯T03の間に予約楽曲の演奏開始時刻を決定できるかどうかを判断する。この例において、決定部90eは、利用日等の入力(受付)が利用者Aの次に早い利用者Cの予約楽曲の演奏時間が時間帯T03に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「11:50:00」であり、利用者Cの残りの予約楽曲のうち、予約楽曲M06の演奏時間は、「5:25」である。よって、時間帯T03の残りの時間内(45分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M06の演奏開始時刻を「11:50:00」と決定する。この場合、予約楽曲M06の演奏時刻は「11:50:00-11:55:25」となる(図7参照)。
決定部90eは、引き続き、利用者Cの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T03に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「11:58:00」であり、利用者Cの予約楽曲M07の演奏時間は、「4:05」である。よって、時間帯T03の残りの時間内(37分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M07の演奏開始時刻を「11:58:00」と決定する。この場合、予約楽曲M07の演奏時刻は「11:58:00-12:02:05」となる(図7参照)。
ここで、利用者Cの予約楽曲が2曲連続したため、決定部90eは、利用者Hの各予約楽曲の演奏時間が時間帯T03に含まれるかどうかを判断する。
次の予約楽曲の演奏開始時刻は「12:05:00」であり、利用者Hの残りの予約楽曲のうち、予約楽曲M06の演奏時間は、「5:25」である。よって、時間帯T03の残りの時間内(30分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M06の演奏開始時刻を「12:05:00」と決定する。この場合、予約楽曲M06の演奏時刻は「12:05:00-12:10:25」となる(図7参照)。
決定部90eは、引き続き、利用者Hの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T03に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「12:13:00」であり、利用者Hの残りの予約楽曲のうち、予約楽曲M24の演奏時間は、「3:45」である。よって、時間帯T03の残りの時間内(22分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M24の演奏開始時刻を「12:13:00」と決定する。この場合、予約楽曲M24の演奏時刻は「12:13:00-12:16:45」となる(図7参照)。
ここで、利用者Hの予約楽曲が2曲連続したため、決定部90eは、利用者Cの各予約楽曲の演奏時間が時間帯T03に含まれるかどうかを判断する。
次の予約楽曲の演奏開始時刻は「12:19:00」であり、利用者Cの残りの予約楽曲のうち、予約楽曲M08の演奏時間は、「6:20」である。よって、時間帯T03の残りの時間内(16分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M08の演奏開始時刻を「12:19:00」と決定する。この場合、予約楽曲M08の演奏時刻は「12:19:00-12:25:20」となる(図7参照)。
決定部90eは、引き続き、利用者Cの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T03に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「12:28:00」であり、利用者Cの残りの予約楽曲のうち、予約楽曲M09の演奏時間は、「5:05」である。よって、時間帯T03の残りの時間内(7分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M09の演奏開始時刻を「12:28:00」と決定する。この場合、予約楽曲M09の演奏時刻は「12:28:00-12:33:05」となる(図7参照)。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「12:36:00」である。よって、時間帯T03は残り時間がない。この場合、決定部90eは、時間帯T03における演奏開始時刻の決定を終了する。
(時間帯T04)
次に、決定部90eは、時間帯T04の20分間にカラオケ歌唱が可能な利用者A、利用者C、利用者F及び利用者Hの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者Aについては演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。一方、利用者Cの予約楽曲については、既に演奏開始時刻が決定されたM02、M05、M06、M07、M08、M09を除く4曲(予約楽曲M10、M11、M12、及びM13)の演奏開始時刻が未定となっている。また、利用者Fの予約楽曲全て(予約楽曲M08、M12、M22、及びM23の4曲)の演奏開始時刻が未定となっている。また、利用者Hの予約楽曲については、既に演奏開始時刻が決定されたM02、M06、M24を除く1曲(予約楽曲M25)の演奏開始時刻が未定となっている。
決定部90eは、各利用者のうち、利用日等の入力(受付)が最も早い利用者の予約楽曲の演奏時間が時間帯T04に含まれるかどうかを判断する。この例において、利用日等の入力(受付)が最も早い利用者は利用者Cである。一方、時間帯T03において演奏開始時刻が決定された最後の2曲は利用者Cの予約楽曲である。このような場合、決定部90eは、利用者Cの次に利用日等の入力が早い利用者Fの予約楽曲の演奏時間が時間帯T04に含まれるかどうかを判断する。
ここで、各時間帯の最初の予約楽曲についても、上述したように、決定部90eは、先の予約楽曲の演奏終了時刻の後に所定の間隔を設けて演奏開始時刻を設定することが好ましい。つまり、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「12:36:00」であり、利用者Fによって最初に楽曲情報が入力された予約楽曲M08の演奏時間は、「6:20」である。よって、時間帯T04の間(19分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M08の演奏開始時刻を「12:36:00」と決定する。この場合、予約楽曲M08の演奏時刻は「12:36:00-12:42:20」となる(図7参照)。
決定部90eは、引き続き、利用者Fの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T04に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「12:45:00」であり、利用者Fの予約楽曲M12の演奏時間は、「4:00」である。よって、時間帯T04の残りの時間内(10分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M12の演奏開始時刻を「12:45:00」と決定する。この場合、予約楽曲M12の演奏時刻は「12:45:00-12:49:00」となる(図7参照)。
ここで、利用者Fの予約楽曲が2曲連続したため、決定部90eは、利用日等の入力(受付)が利用者Fの次に早い利用者Hの予約楽曲の演奏時間が時間帯T04に含まれるかどうかを判断する。なお、このように3名以上の利用者が居る場合には、利用日等の入力が早い者から順にローテーションで予約楽曲の演奏時刻を決定する。
次の予約楽曲の演奏開始時刻は「12:51:00」であり、利用者Hの残りの予約楽曲のうち、予約楽曲M25の演奏時間は、「3:45」である。よって、時間帯T04の残りの時間内(4分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M25の演奏開始時刻を「12:51:00」と決定する。この場合、予約楽曲M25の演奏時刻は「12:51:00-12:54:45」となる(図7参照)。この段階で、利用者Hがカラオケ歌唱を希望する予約楽曲は全て演奏開始時刻が決定された。すなわち、利用者Hは、予約楽曲を全てカラオケ歌唱することが可能となる。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「12:57:00」である。よって、時間帯T04は残り時間がない。この場合、決定部90eは、時間帯T04における演奏開始時刻の決定を終了する。
(時間帯T05)
次に、決定部90eは、時間帯T05の40分間にカラオケ歌唱が可能な利用者A、利用者C、及び利用者Fの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者Aについては演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。一方、利用者Cの予約楽曲については、既に演奏開始時刻が決定されたM02、M05、M06、M07、M08、M09を除く4曲(予約楽曲M10、M11、M12、及びM13)の演奏開始時刻が未定となっている。また、利用者Fの予約楽曲については、既に演奏開始時刻が決定されたM08、M12を除く2曲(予約楽曲M22及びM23)の演奏開始時刻が未定となっている。
決定部90eは、各利用者のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲があり、且つ利用日等の入力(受付)が最も早い利用者Cの予約楽曲の演奏時間が時間帯T05に含まれるかどうかを判断する。
ここで、上述したように、決定部90eは、先の予約楽曲の演奏終了時刻の後に所定の間隔を設けて演奏開始時刻を設定する。つまり、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「12:57:00」であり、利用者Cの残りの予約楽曲のうち、予約楽曲M10の演奏時間は、「4:15」である。よって、時間帯T05の間(38分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M10の演奏開始時刻を「12:57:00」と決定する。この場合、予約楽曲M10の演奏時刻は「12:57:00-13:01:15」となる(図7参照)。
決定部90eは、引き続き、利用者Cの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T05に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「13:04:00」であり、利用者Cの予約楽曲M11の演奏時間は、「5:55」である。よって、時間帯T05の残りの時間内(31分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M11の演奏開始時刻を「13:04:00」と決定する。この場合、予約楽曲M11の演奏時刻は「13:04:00-13:09:55」となる(図7参照)。
ここで、利用者Cの予約楽曲が2曲連続したため、決定部90eは、利用日等の入力(受付)が利用者Cの次に早い利用者Fの予約楽曲の演奏時間が時間帯T05に含まれるかどうかを判断する。
次の予約楽曲の演奏開始時刻は「13:12:00」であり、利用者Fの残りの予約楽曲のうち、予約楽曲M22の演奏時間は、「4:50」である。よって、時間帯T05の残りの時間内(23分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M22の演奏開始時刻を「13:12:00」と決定する。この場合、予約楽曲M22の演奏時刻は「13:12:00-13:16:50」となる(図7参照)。
決定部90eは、引き続き、利用者Fの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T05に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「13:19:00」であり、利用者Fの予約楽曲M23の演奏時間は、「5:15」である。よって、時間帯T05の残りの時間内(16分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M23の演奏開始時刻を「13:19:00」と決定する。この場合、予約楽曲M23の演奏時刻は、「13:19:00-13:24:15」となる(図7参照)。この段階で、利用者Fがカラオケ歌唱を希望する予約楽曲は全て演奏開始時刻が決定された。すなわち、利用者Fは、予約楽曲を全てカラオケ歌唱することが可能となる。
決定部90eは、引き続き、時間帯T05の間に予約楽曲の演奏開始時刻を決定できるかどうかを判断する。上述の通り、この段階で利用者A及び利用者Fがカラオケ歌唱を希望する予約楽曲は全て演奏開始時刻が決定されている。従って、決定部90eは、利用者Cの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T05に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「13:27:00」であり、利用者Cの予約楽曲M12の演奏時間は、「4:00」である。よって、時間帯T05の残りの時間内(8分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M12の演奏開始時刻を「13:27:00」と決定する。この場合、予約楽曲M12の演奏時刻は「13:27:00-13:31:00」となる(図7参照)。
決定部90eは、引き続き、利用者Cの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T05に含まれるかどうかを判断する。
次の予約楽曲の演奏開始時刻は「13:33:00」であり、利用者Cの残りの予約楽曲のうち、予約楽曲M13の演奏時間は、「4:35」である。よって、時間帯T05の残りの時間内(2分間)にカラオケ演奏を終了することができない。この場合、決定部90eは、時間帯T05における演奏開始時刻の決定を終了する。
なお、このように、ある時間帯の間に利用者の予約楽曲のカラオケ演奏を終了できない場合であっても、当該利用者が次の時間帯にカラオケ歌唱が可能な場合には、演奏時刻が次の時間帯に跨るように演奏開始時刻の決定を行ってもよい。
たとえば、利用者Cは、時間帯T06においてもカラオケ歌唱が可能である。よって、決定部90eは、予約楽曲M13の演奏開始時刻を「13:33:00」と決定する。この場合、予約楽曲M13の演奏時刻は、時間帯T05-時間帯T06に跨った「13:33:00-13:37:35」となる。このように演奏開始時刻を決定することにより、歌唱時間帯を有効活用できる。よって、予約楽曲の数が多い場合であっても効率的にカラオケ演奏を行うことができる。
(時間帯T06)
次に、決定部90eは、時間帯T06の20分間にカラオケ歌唱が可能な利用者A、利用者B、利用者C、及び利用者Fの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者A及び利用者Fについては演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。一方、利用者Bの予約楽曲全て(予約楽曲M03、M04、及びM05の3曲)の演奏開始時刻が未定となっている。また、利用者Cの予約楽曲については、既に演奏開始時刻が決定されたM02、M05、M06、M07、M08、M09、M10、M11及びM12を除く1曲(予約楽曲M13)の演奏開始時刻が未定となっている。
決定部90eは、各利用者のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲があり、且つ利用日等の入力(受付)が最も早い利用者Bの予約楽曲の演奏時間が時間帯T06に含まれるかどうかを判断する。
ここで、利用者Bによって最初に楽曲情報が入力された予約楽曲M03の演奏時間は、「5:00」である。よって、時間帯T06の間(20分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M03の演奏開始時刻を「13:35:00」と決定する。この場合、予約楽曲M03の演奏時刻は「13:35:00-13:40:00」となる(図7参照)。
決定部90eは、引き続き、利用者Bの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T06に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「13:42:00」であり、利用者Bの予約楽曲M04の演奏時間は、「3:55」である。よって、時間帯T06の残りの時間内(13分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M04の演奏開始時刻を「13:42:00」と決定する。この場合、予約楽曲M04の演奏時刻は「13:42:00-13:45:55」となる(図7参照)。
ここで、利用者Bの予約楽曲が2曲連続したため、決定部90eは、利用日等の入力(受付)が利用者Bの次に早い利用者Cの予約楽曲の演奏時間が時間帯T06に含まれるかどうかを判断する。
次の予約楽曲の演奏開始時刻は「13:48:00」であり、利用者Cの残りの予約楽曲のうち、予約楽曲M13の演奏時間は、「4:35」である。よって、時間帯T06の残りの時間内(7分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M13の演奏開始時刻を「13:48:00」と決定する。この場合、予約楽曲M13の演奏時刻は「13:48:00-13:52:35」となる(図7参照)。この段階で、利用者Cがカラオケ歌唱を希望する予約楽曲は全て演奏開始時刻が決定された。すなわち、利用者Cは、予約楽曲を全てカラオケ歌唱することが可能となる。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「13:55:00」である。よって、時間帯T06は残り時間がない。この場合、決定部90eは、時間帯T06における演奏開始時刻の決定を終了する。
(時間帯T07)
次に、決定部90eは、時間帯T07の13分間にカラオケ歌唱が可能な利用者B、利用者C、及び利用者Fの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者C及び利用者Fについては演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。一方、利用者Bの予約楽曲については、既に演奏開始時刻が決定されたM03及びM04を除く1曲(予約楽曲M05)の演奏開始時刻が未定となっている。
決定部90eは、各利用者のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲がある利用者Bの予約楽曲の演奏時間が時間帯T07に含まれるかどうかを判断する。
ここで、利用者Bの予約楽曲M05の演奏時間は、「4:45」である。よって、時間帯T07の間(13分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M05の演奏開始時刻を「13:55:00」と決定する。この場合、予約楽曲M05の演奏時刻は「13:55:00-13:59:45」となる(図7参照)。この段階で、利用者Bがカラオケ歌唱を希望する予約楽曲は全て演奏開始時刻が決定された。すなわち、利用者Bは、予約楽曲を全てカラオケ歌唱することが可能となる。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「14:02:00」であり、時間帯T07においては残り時間が6分あるが、他に演奏開始時刻が未定の予約楽曲がない。この場合、決定部90eは、時間帯T07における演奏開始時刻の決定を終了する。
(時間帯T08)
次に、決定部90eは、時間帯T08の20分間にカラオケ歌唱が可能な利用者B及び利用者Fの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者B及び利用者Fについては演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。従って、決定部90eは、時間帯T08について演奏開始時刻の決定を行わない。
(時間帯T09)
次に、決定部90eは、時間帯T09の37分間にカラオケ歌唱が可能な利用者B、利用者E、及び利用者Fの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者B及び利用者Fについては演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。一方、利用者Eの予約楽曲全て(予約楽曲M04、M15、M16、M17、M18、M19、M20、及びM21の8曲)の演奏開始時刻が未定となっている。
決定部90eは、各利用者のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲がある利用者Eの予約楽曲の演奏時間が時間帯T09に含まれるかどうかを判断する。
ここで、利用者Eによって最初に楽曲情報が入力された予約楽曲M04の演奏時間は、「3:55」である。よって、時間帯T09の間(37分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M04の演奏開始時刻を「14:28:00」と決定する。この場合、予約楽曲M04の演奏時刻は「14:28:00-14:31:55」となる(図7参照)。
決定部90eは、引き続き、利用者Eの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T09に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「14:34:00」であり、利用者Eの予約楽曲M15の演奏時間は、「5:40」である。よって、時間帯T09の残りの時間内(31分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M15の演奏開始時刻を「14:34:00」と決定する。この場合、予約楽曲M15の演奏時刻は「14:34:00-14:39:40」となる(図7参照)。
この場合、利用者Eの予約楽曲が2曲連続し、且つ他の利用者の予約楽曲のうち演奏開始時刻が未定の予約楽曲が存在しない。従って、決定部90eは、カラオケ演奏を行わない休息時間を設けることができるかどうかを判断する。休息時間は予め所定の時間が設定されている。この例では、予約楽曲の演奏終了時刻について1分未満の端数を繰り上げ、且つ「9分」を加えた時間を休息時間とする。
ここで、予約楽曲M15の演奏終了時刻は「14:39:40」である。よって、時間帯T09の残りの時間内(25分20秒間)に休息時間を設けることができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M15の演奏終了時刻(14:39:40)から14:49:00までを休息時間として決定する(図7参照)。
なお、この例では、休息時間を設けるための曲数(所定数)と、一の利用者が連続してカラオケ歌唱を可能とする曲数を同じとして説明したが、これらの数は異なっていてもよい。たとえば、一の利用者が連続してカラオケ歌唱を可能とする曲数を「2曲」とし、休息時間を設けるための曲数を「3曲」としてもよい。
休息時間を設けた後、決定部90eは、引き続き、利用者Eの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T09に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「14:49:00」であり、利用者Eの予約楽曲M16の演奏時間は、「4:50」である。よって、時間帯T09の残りの時間内(16分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M16の演奏開始時刻を「14:49:00」と決定する。この場合、予約楽曲M16の演奏時刻は「14:49:00-14:53:50」となる(図7参照)。
決定部90eは、引き続き、利用者Eの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T09に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「14:56:00」であり、利用者Eの予約楽曲M17の演奏時間は、「4:10」である。よって、時間帯T09の残りの時間内(9分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M17の演奏開始時刻を「14:56:00」と決定する。この場合、予約楽曲M17の演奏時刻は「14:56:00-15:00:10」となる(図7参照)。
この場合、利用者Eの予約楽曲が2曲連続し、且つ他の利用者の予約楽曲のうち演奏開始時刻が未定の予約楽曲が存在しない。従って、決定部90eは、カラオケ演奏を行わない休息時間を設けることができるかどうかを判断する。
ここで、予約楽曲M17の演奏終了時刻は「15:00:10」である。よって、時間帯T09の残りの時間内(4分50秒間)に休息時間を設けることができない。この場合、決定部90eは、時間帯T09における演奏開始時刻の決定を終了する。
(時間帯T10)
次に、決定部90eは、時間帯T10の20分間にカラオケ歌唱が可能な利用者B、利用者D、利用者E、及び利用者Fの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者B及び利用者Fについては演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。一方、利用者Dの予約楽曲全て(予約楽曲M04及びM14の2曲)の演奏開始時刻が未定となっている。また、利用者Eの予約楽曲については、既に演奏開始時刻が決定されたM04、M15、M16、及びM17を除く4曲(予約楽曲M18、M19、M20、M21)の演奏開始時刻が未定となっている。
決定部90eは、各利用者のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲があり、且つ利用日等の入力(受付)が最も早い利用者Dの予約楽曲の演奏時間が時間帯T10に含まれるかどうかを判断する。
ここで、利用者Dによって最初に楽曲情報が入力された予約楽曲M04の演奏時間は、「3:55」である。よって、時間帯T10の間(20分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M04の演奏開始時刻を「15:05:00」と決定する。この場合、予約楽曲M04の演奏時刻は「15:05:00-15:08:55」となる(図7参照)。
決定部90eは、引き続き、利用者Dの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T10に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「15:11:00」であり、利用者Dの予約楽曲M14の演奏時間は、「5:10」である。よって、時間帯T10の残りの時間内(14分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M14の演奏開始時刻を「15:11:00」と決定する。この場合、予約楽曲M14の演奏時刻は「15:11:00-15:16:10」となる(図7参照)。この段階で、利用者Dがカラオケ歌唱を希望する予約楽曲は全て演奏開始時刻が決定された。すなわち、利用者Dは、予約楽曲を全てカラオケ歌唱することが可能となる。
決定部90eは、引き続き、時間帯T10の間に予約楽曲の演奏開始時刻を決定できるかどうかを判断する。決定部90eは、利用者Eの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T10に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「15:19:00」であり、利用者Eの予約楽曲M18の演奏時間は、「3:50」である。よって、時間帯T10の残りの時間内(6分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M18の演奏開始時刻を「15:19:00」と決定する。この場合、予約楽曲M18の演奏時刻は「15:19:00-15:22:50」となる(図7参照)。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「15:25:00」である。よって、時間帯T10は残り時間がない。この場合、決定部90eは、時間帯T10における演奏開始時刻の決定を終了する。
(時間帯T11)
次に、決定部90eは、時間帯T11の12分間にカラオケ歌唱が可能な利用者D、利用者E、及び利用者Fの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者D及び利用者Fについては演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。一方、利用者Eの予約楽曲については、既に演奏開始時刻が決定されたM04、M15、M16、M17、及びM18を除く3曲(予約楽曲M19、M20、M21)の演奏開始時刻が未定となっている。
決定部90eは、各利用者のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲がある利用者Eの予約楽曲の演奏時間が時間帯T11に含まれるかどうかを判断する。
ここで、利用者Eの予約楽曲M19の演奏時間は、「6:05」である。よって、時間帯T11の間(12分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M19の演奏開始時刻を「15:25:00」と決定する。この場合、予約楽曲M19の演奏時刻は「15:25:00-15:31:05」となる(図7参照)。
ここで、時間帯T10から利用者Eの予約楽曲が2曲連続し、且つ他の利用者の予約楽曲のうち演奏開始時刻が未定の予約楽曲が存在しない。従って、決定部90eは、カラオケ演奏を行わない休息時間を設けることができるかどうかを判断する。
予約楽曲M19の演奏終了時刻は「15:31:05」である。よって、時間帯T11の残りの時間内(6分55秒間)に休息時間を設けることができない。この場合、決定部90eは、時間帯T11における演奏開始時刻の決定を終了する。
(時間帯T12)
次に、決定部90eは、時間帯T12の78分間にカラオケ歌唱が可能な利用者D及び利用者Eの予約楽曲のうち、演奏開始時刻が未定の予約楽曲を確認する。この時点において、利用者Dについては演奏開始時刻が未定の予約楽曲は無い。一方、利用者Eの予約楽曲については、既に演奏開始時刻が決定されたM04、M15、M16、M17、M18、及びM19を除く2曲(予約楽曲M20、M21)の演奏開始時刻が未定となっている。
時間帯T10-時間帯T11にかけて利用者Eの予約楽曲が2曲連続し、且つ他の利用者の予約楽曲のうち演奏開始時刻が未定の予約楽曲が存在しない。従って、決定部90eは、カラオケ演奏を行わない休息時間を設けることができるかどうかを判断する。
ここで、時間帯T12は78分間あるため、時間帯T12の間に休息時間を設けることができる。
従って、決定部90eは、時間帯T12の開始時刻(15:37:00)から9分間(15:46:00まで)を休息時間として決定する(図7参照)。
休息時間を設けた後、決定部90eは、引き続き、利用者Eの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T12に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「15:46:00」であり、Eの予約楽曲M20の演奏時間は、「5:40」である。よって、時間帯T12の残りの時間内(69分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M20の演奏開始時刻を「15:46:00」と決定する。この場合、予約楽曲M20の演奏時刻は「15:46:00-15:51:40」となる(図7参照)。
決定部90eは、引き続き、利用者Eの残りの予約楽曲について、その演奏時間が時間帯T12に含まれるかどうかを判断する。
ここで、次の予約楽曲の演奏開始時刻は「15:54:00」であり、利用者Eの予約楽曲M21の演奏時間は、「4:55」である。よって、時間帯T12の残りの時間内(61分間)にカラオケ演奏を終了することができる。
従って、決定部90eは、予約楽曲M21の演奏開始時刻を「15:54:00」と決定する。この場合、予約楽曲M21の演奏時刻は「15:54:00-15:58:55」となる(図7参照)。この段階で、利用者Eを含む全ての利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲について演奏開始時刻が決定された。よって、決定部90eは、時間帯T12における演奏開始時刻の決定を終了する。
(時間帯T13)
上述の通り、利用日Xにおいてカラオケ用コネクテッドカー1を利用する利用者A-利用者H全ての予約楽曲について演奏開始時刻が決定されている。よって、決定部90eは、時間帯T13について演奏開始時刻の決定を行わない。
決定部90eは、決定した予約楽曲の演奏開始時刻及び休憩時間の情報(演奏時刻表)を記憶部60に記憶する。
利用日Xになった場合、カラオケ用コネクテッドカー1は、運行スケジュールに基づいて走行し、利用者の送迎を行う。この場合、コンピュータ装置Cは、カラオケ装置Kに対して記憶部60に記憶されている利用日Xの演奏時刻表を提供する。カラオケ装置Kは、演奏時刻表に示された予約楽曲及び演奏開始時刻に基づいて、自動的に当該予約楽曲のカラオケ演奏を行う。
==カラオケ用コネクテッドカーにおける処理について==
次に、図8を参照してカラオケ用コネクテッドカー1における処理の具体例について述べる。図8は、カラオケ用コネクテッドカー1における処理例を示すフローチャートである。
受付部90aは、カラオケ用コネクテッドカー1の運行開始前までに、利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲の楽曲情報を受け付ける(予約楽曲の受付。ステップ10)。
取得部90bは、ステップ10で受け付けた楽曲情報に基づいて、予約楽曲の演奏時間を取得する(演奏時間の取得。ステップ11)。
設定部90cは、運行スケジュールに基づいて、カラオケ歌唱を可能とする歌唱時間帯を利用者毎に設定する(歌唱時間帯の設定。ステップ12)。
分割部90dは、ステップ12で設定された各利用者の歌唱時間帯を、カラオケ歌唱が可能な利用者に応じて複数の時間帯に分割する(複数の時間帯に分割。ステップ13)。
決定部90eは、ステップ11で取得された予約楽曲の演奏時間、ステップ12で設定された歌唱時間帯に基づいて、ステップ13で分割された複数の時間帯毎に、予約楽曲の演奏開始時刻を決定する(演奏開始時刻の決定。ステップ14)。
その後、カラオケ用コネクテッドカー1の利用日になった場合、コンピュータ装置Cは、運行スケジュールに基づいて、カラオケ用コネクテッドカー1の走行を制御し、各利用者の送迎を行う(運行スケジュールに基づいて走行。ステップ15)。
その際、カラオケ装置Kは、ステップ14で決定された演奏開始時刻に基づいて予約楽曲のカラオケ演奏を行う(演奏開始時刻に基づくカラオケ演奏。ステップ16)。
以上で述べた通り、本実施形態に係るカラオケ用コネクテッドカー1は、車内でカラオケ演奏を行うためのカラオケ装置Kを備え、利用者の乗車時刻及び降車時刻を設定した運行スケジュールに基づいて走行を制御する。カラオケ用コネクテッドカー1は、運行開始前までに、利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲の楽曲情報を受け付ける受付部90aと、受け付けた楽曲情報に基づいて、予約楽曲の演奏時間を取得する取得部90bと、運行スケジュールに基づいて、カラオケ歌唱を可能とする歌唱時間帯を利用者毎に設定する設定部90cと、予約楽曲の演奏時間、及び設定された歌唱時間帯に基づいて、予約楽曲の演奏開始時刻を決定する決定部90eと、を有する。
このようなカラオケ用コネクテッドカー1によれば、利用者が乗車する前にカラオケ歌唱を希望する楽曲を予め入力しておくことで、乗車後に自動でカラオケ演奏が開始される。よって、機械操作に慣れていない高齢者等であっても、乗車後に自らリモコン操作を行うことなく、カラオケ歌唱を楽しむことができる。すなわち、本実施形態に係るカラオケ用コネクテッドカー1によれば、カラオケ歌唱を希望する利用者が、乗車中にカラオケ歌唱をする機会を確実に得ることができる。
また、本実施形態に係るカラオケ用コネクテッドカー1は、設定された各利用者の歌唱時間帯を、カラオケ歌唱が可能な利用者に応じて複数の時間帯に分割する分割部90dを有し、決定部90eは、分割された複数の時間帯毎に、演奏開始時刻を決定することができる。このように歌唱時間帯を複数の時間帯に分割することにより、時間帯毎に予約楽曲の演奏開始時刻を決定できる。
また、本実施形態に係る決定部90eは、同じ利用者の予約楽曲が所定数以上連続しないよう、演奏開始時刻を決定することができる。カラオケスナック等の店舗であれば、店員が、同じ利用者が連続してカラオケ歌唱を行うことが無いよう調整することができる。一方、カラオケ用コネクテッドカー1は、自動運転により走行するため、そのような調整を行ってくれる者が居ない。そこで、同じ利用者の予約楽曲が所定数以上連続しないよう演奏開始時刻を決定することにより、同じ利用者が連続してカラオケ歌唱を行うことを防止できる。従って、利用者が複数いる場合であっても、それぞれがカラオケ歌唱を楽しむことができる。
また、決定部90eは、同じ利用者の予約楽曲の演奏開始時刻が所定数連続して決定され、且つ他の利用者の予約楽曲のうち演奏開始時刻が未定の予約楽曲が存在しない場合、カラオケ演奏を行わない休息時間を設けることができる。このように休息時間を強制的に設定することにより、歌い過ぎを防止することができる。
<第2実施形態>
次に、図9-図11を参照して、第2実施形態に係るカラオケ用コネクテッドカーについて説明する。
カラオケ用コネクテッドカー1を利用する利用者の中には、従来のカラオケスナックやカラオケボックスの利用者と同様、カラオケ歌唱の合間に休憩を挟んだり、他の利用者との会話を楽しんだり、或いは食事を取りたいと考える者もいる。そこで、第1実施形態のように予約楽曲の演奏開始時刻を決定する際には、これらの時間を考慮することが好ましい。本実施形態では、このような利用者それぞれの希望に沿って歌唱時間帯を設定することができる構成について説明を行う。なお、第1実施形態と同様の処理については詳細な説明を省略する。
(受付部)
本実施形態に係る受付部90aは、利用者がカラオケ演奏を希望する一または複数の歌唱希望時間帯の情報を受け付ける。
歌唱希望時間帯は、利用者がカラオケ用コネクテッドカー1を利用する時刻(乗車時刻-降車時刻)に含まれる時間帯である。利用者は、たとえば、利用日、乗車希望時刻、及び降車希望時刻を入力する際に、歌唱希望時間帯の入力を行う。受付部90aは、利用者が入力した歌唱希望時間帯の情報を受け付けた場合、設定部90cに出力する。
図9は、利用日Xにカラオケ用コネクテッドカー1の利用を希望する利用者A~利用者Hが入力した乗車希望時刻、降車希望時刻、歌唱希望時間帯、食事の要否、及び予約楽曲を示した図である。図9の例によれば、利用者Aは、2つの歌唱希望時間帯を入力しており、且つ予約楽曲を2曲入力している。従って、利用者Aは、最初の歌唱希望時間帯で1曲のカラオケ歌唱を行い、休憩を挟んだ後、もう1曲のカラオケ歌唱を行うことを意図していると考えられる。また、利用者Bは、食事を取ることを考えており、且つ乗車希望時刻の1時間後に歌唱希望時間帯を入力している。従って、利用者Bは、乗車後に食事を取った後、3曲のカラオケ歌唱を行うことを意図していると考えられる。
なお、歌唱希望時間帯の入力は、運行開始前であれば、いつでも可能である。たとえば、運行スケジュールが確定した後に行ってもよい。また、歌唱希望時間帯の入力は、予約楽曲の楽曲情報の入力と併せて行ってもよいし、別々で行ってもよい。
(設定部)
本実施形態に係る設定部90cは、運行スケジュール及び歌唱希望時間帯の情報に基づいて、歌唱時間帯を設定する。
図10は、図2に示した運行スケジュール及び図9に示した歌唱希望時間帯の情報に基づいて設定された利用者毎の乗車時刻、降車時刻、歌唱時間帯、各利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲、及び取得された演奏時間を示した図である。
たとえば、利用者Aは、歌唱希望時間帯として11:30-12:00、13:30-14:00を入力している(図9参照)。そこで、設定部90cは、乗車時刻11:30の5分後(11:35)から最初の歌唱希望時間帯の終了時刻12:00を1つ目の歌唱時間帯として設定する。また、設定部90cは、2つ目の歌唱希望時間帯の開始時刻13:30から降車時刻の5分前(13:55)を2つ目の歌唱時間帯として設定する。
(分割部)
分割部90dは、第1実施形態と同様、設定された各利用者の歌唱時間帯を、カラオケ歌唱が可能な利用者に応じて複数の時間帯に分割する。
本実施形態では、図11に示すように、分割部90dは、全体の歌唱時間帯(11:05-17:01)を、利用者Cのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T01(11:05-11:10の5分間)、利用者C及び利用者Hのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T02(11:10-11:35の25分間)、利用者A、利用者C、利用者Hのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T03(11:35-12:00の25分間)、利用者Cのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T04(12:00-12:35の35分間)、利用者C、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T05(12:35-13:30の55分間)、利用者A、利用者Cのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T06(13:30-13:55の25分間)、利用者Cのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T07(13:55-14:08の13分間)、カラオケ歌唱が可能である利用者が居ない時間帯T08(14:08-14:28の20分間)、利用者Eのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T09(14:28-14:30の2分間)、利用者B、利用者E、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T10(14:30-15:05の35分間)、利用者B、利用者D、利用者E、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T11(15:05-15:25の20分間)、利用者D、利用者E、利用者Fのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T12(15:25-15:37の12分間)、利用者D、利用者Eのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T13(15:37-16:55の78分間)、及び利用者Eのみがカラオケ歌唱が可能である時間帯T14(16:55-17:01の6分間)の14の時間帯に分割する。より具体的には、第1実施形態と同じように、図10に示した9の歌唱時間帯の開始時刻と終了時刻の計18の時刻情報を早い順に並べる。ただし本実施形態においては、12:00、13:30、14:30の3つの時刻情報が重複するため、15の時刻情報を並べることにより(11:05、11:10、11:35、12:00、12:35、13:30、13:55、14:08、14:28、14:30、15:05、15:25、15:37、16:55、17:01)、14の時間帯を得ることができる。そして、当該時間帯を歌唱時間帯に含む利用者を、各時間帯に対してそれぞれ紐付ける。
(決定部)
決定部90eは、分割された14の時間帯毎に、予約楽曲の演奏時間、及び設定された歌唱時間帯に基づいて、予約楽曲の演奏開始時刻を決定する。決定部90eによる具体的な処理は、第1実施形態と同様であるため詳細な説明を省略する。
なお先の説明では、利用者Aが、最初の歌唱希望時間帯で1曲のカラオケ歌唱を行い、休憩を挟んだ後、もう1曲のカラオケ歌唱を行うことを意図していると考えられると述べたが、利用者Aが、いずれか1つの歌唱希望時間帯で2曲のカラオケ歌唱を行ってもよいと考えている可能性もある。よって、決定部90eは、利用者の歌唱時間帯が複数設定されている場合に、一部の歌唱時間帯のみに予約楽曲の演奏開始時刻を決定してもよい。
このように、本実施形態に係る受付部90aは、利用者がカラオケ演奏を希望する一または複数の歌唱希望時間帯の情報を受け付け、設定部90cは、運行スケジュール及び歌唱希望時間帯の情報に基づいて、歌唱時間帯を設定することができる。このように、利用者がカラオケ演奏を希望する時間帯に基づいて歌唱時間帯を設定することにより、利用者は自分の希望する時間帯でカラオケ歌唱を行うことが可能となる。
<変形例>
予約楽曲の演奏開始時刻の決定処理は上記例に限られない。たとえば、分割部90dを設けない構成であってもよい。
具体的に、決定部90eは、予約楽曲の演奏時間、及び設定された歌唱時間帯に基づいて、利用日等の入力(受付)が最も早い利用者の予約楽曲から順に1曲ずつ予約楽曲の演奏開始時刻を決定することができる。
図12は、本変形例において決定された利用者A-利用者Hの演奏時刻表である。図12における「決定順」は、演奏開始時刻が決定される順番を示している。たとえば、上記実施形態において利用日等の入力が最も早い利用者Aは、歌唱時間帯が11:35-13:55となっている。よって、決定部90eは、利用者Aの予約楽曲M01の演奏開始時刻を「11:35:00」として決定する(図12における決定順「1」)。次に、利用日等の入力が早い利用者Bは、歌唱時間帯が13:35-15:25となっている。よって、決定部90eは、利用者Bの予約楽曲M03の演奏開始時刻を「13:35:00」として決定する(図12における決定順「2」)。決定部90eは、利用者C、利用者D・・・・利用者Hの順で演奏開始時刻を決定した後、再度、利用者Aに戻って次の予約楽曲M02の演奏開始時刻を決定する。決定部90eは、全ての利用者の予約楽曲の演奏開始時刻を決定するまで繰り返し処理を行う。
また、決定部90eによる処理のうち、同じ利用者の予約楽曲が所定数以上連続しないよう、演奏開始時刻を決定する処理やカラオケ演奏を行わない休息時間を設ける処理についても必須の処理ではない。
また、上記実施形態において、演奏時刻を決定する処理はコンピュータ装置Cで行っていたが、カラオケ装置Kで行ってもよい。その場合、カラオケ装置Kが受付部90a、取得部90b、設定部90c、分割部90d、及び決定部90eを備える。
また、上記実施形態に係るコンピュータ装置Cをカラオケ用コネクテッドカー1とは別に設け、コンピュータ装置Cで得られた演奏時刻表をカラオケ用コネクテッドカー1に提供することも可能である。この場合、コンピュータ装置Cは、カラオケ用コネクテッドカー1の運行開始前までに、利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲の楽曲情報を受け付ける受付部と、受け付けた楽曲情報に基づいて、予約楽曲の演奏時間を取得する取得部と、運行スケジュールに基づいて、カラオケ歌唱を可能とする歌唱時間帯を利用者毎に設定する設定部と、予約楽曲の演奏時間、及び設定された歌唱時間帯に基づいて、予約楽曲の演奏開始時刻を決定する決定部と、を有する。また、上記実施形態による処理を実行するためのプログラムを提供することも可能である。当該プログラムは、コンピュータ装置Cを、運行スケジュールに基づく運行開始前までに、利用者がカラオケ歌唱を希望する予約楽曲の楽曲情報を受け付ける受付部、受け付けた楽曲情報に基づいて、予約楽曲の演奏時間を取得する取得部、運行スケジュールに基づいて、カラオケ歌唱を可能とする歌唱時間帯を利用者毎に設定する設定部、予約楽曲の演奏時間、及び設定された歌唱時間帯に基づいて、予約楽曲の演奏開始時刻を決定する決定部として機能させるためのプログラムである。
ところで、上記実施形態の構成によれば、演奏開始時刻は、先の時間帯から順に決定されるため、ある時間帯における最後の予約楽曲の演奏終了時刻と、直後の時間帯における最初の予約楽曲の演奏開始時刻との間に所定の間隔が設けられない場合もありうる。
このような場合において、決定部90eは、予約楽曲Mnが時間帯Tnの間にカラオケ演奏を終了することができると判断した場合には、直後の時間帯Tn+1の開始時刻に関わらず、予約楽曲Mnの演奏開始時刻を決定してもよい。予約楽曲Mnは時間帯Tn内でカラオケ演奏が終了するため、少なくとも時間帯Tn+1におけるカラオケ演奏に影響を及ぼすことは無い。
一方、所定の間隔が設けられない場合、決定部90eは楽曲の演奏開始時刻を決定しないという処理も可能である。たとえば、決定部90eは、楽曲Mnが時間帯Tnの間にカラオケ演奏を終了することができると判断した場合、楽曲Mnの演奏開始時刻を設定したときの時間帯Tnの残り時間trを確認する。残り時間trが所定の間隔に満たない場合、決定部90eは、楽曲Mnの演奏開始時刻を決定せず、時間帯Tnにおける処理を終了する。
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。