JP7052618B2 - 渦電流式レールブレーキ装置 - Google Patents

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本発明は、渦電流式レールブレーキ装置に関する。さらに詳しくは、鉄道レールに対して永久磁石を用いて渦電流を発生させ制動力を得る、鉄道車両用の渦電流式レールブレーキ装置に関する。
鉄道車両のブレーキ装置は、粘着式ブレーキ装置、非粘着式ブレーキ装置に大別される。粘着式ブレーキ装置は、鉄道車輪に制動力を与え、鉄道レールと鉄道車輪との摩擦力によって鉄道車両を減速又は静止させる方式である。粘着式ブレーキ装置の例としては、ディスクブレーキ装置がある。一方、非粘着式ブレーキ装置は、鉄道レールと鉄道車輪との摩擦力によらず、鉄道車両に直接制動力を与え、鉄道車両を減速又は静止させる方式である。非粘着式ブレーキ装置の例としては、渦電流式レールブレーキ装置がある。
渦電流式レールブレーキ装置には、磁石が設けられる。鉄道レールを磁石からの磁界の中に置くことで、導電性を有する鉄道レールに渦電流を発生させ、その反力を制動力として得る。このような渦電流式レールブレーキ装置は、ディスクブレーキ装置等の常用ブレーキと併用して用いられたり、非常用ブレーキとして用いられたりしている。また、このような渦電流式レールブレーキ装置の磁石として、永久磁石を用いることが知られている。
永久磁石を用いた渦電流式レールブレーキ装置はたとえば、特許第5151882号公報(特許文献1)に開示されている。
特許文献1の渦電流式レールブレーキ装置は、直線状に配列された複数の永久磁石を含む。複数の永久磁石は、配列方向において交互に磁極の配置が反転している。渦電流式レールブレーキ装置の制動時には複数の永久磁石は鉄道レールと対向し、鉄道レールに渦電流を発生させる。一方、非制動時には鉄道車両の進行方向を軸として複数の永久磁石を回転させ、鉄道レールから離す。これにより、鉄道レールに渦電流が発生しなくなる。特許文献1の渦電流式レールブレーキ装置はこのような構成により制動状態又は非制動状態への切替を行う。
特許第5151882号公報
しかしながら、特許文献1の渦電流式レールブレーキ装置では、制動状態又は非制動状態への切替方法として、複数の永久磁石を回転させる。そのため、複数の永久磁石の可動域を設ける必要があり、鉄道車両の左右方向にある程度のスペースが必要である。この点、渦電流式レールブレーキ装置の左右方向の長さが大きい場合、前後方向から見た車輪外形状からの突出面積が大きくなるため走行中に飛来物と衝突する可能性が高くなる。このため渦電流式レールブレーキ装置の左右方向の長さをより短くすることが望まれている。
また、制動状態又は非制動状態への切替方法として、特許文献1のような回転方式の他に、永久磁石を収容するケースを鉄道レールに対し、近接又は離間させることで制動状態又は非制動状態への切替を行う方式がある。制動状態のときの制動力を確保するために永久磁石と鉄道レールとの距離は可能な限り近い方が望ましい。そこで、このような近接離間方式の渦電流式レールブレーキ装置では、鉄道レールと対向するケース下部に極力近い位置に永久磁石をケースに対して固定する。
しかしながら、この場合、永久磁石がケース下部に近いため、永久磁石の磁力によりケース下部に異物が付着することがある。ケース下部に付着した異物は、渦電流式レールブレーキ装置が非制動状態(鉄道レールから離れた状態)となっても、ケース下部を通過する磁束密度は変わらないためケース下部に付着したままになりやすい。制動力を十分に発揮するためには、ケース下部に異物は付着していない方が望ましい。
本発明の目的は、異物の付着を抑制し、かつ、左右方向の長さを短くした渦電流式レールブレーキ装置を提供することである。
本発明の鉄道車両に取り付けられる渦電流式レールブレーキ装置は、磁石列と、磁性を有する支持部材と、ケースと、昇降装置と、を含む。磁石列は、渦電流式レールブレーキ装置の前後方向に一列に配置された複数の永久磁石を含む。支持部材は、磁石列を支持する。ケースは、磁石列及び支持部材を収容し、複数の永久磁石と対向する下部が非磁性である。昇降装置は、磁石列及び支持部材を、ケース内部において渦電流式レールブレーキ装置の左右方向に垂直な面内で上下方向に対して斜めに昇降可能である。
本発明の渦電流式レールブレーキ装置によれば、異物の付着を抑制し、かつ、左右方向の長さを短くすることができる。
図1は、鉄道車両に取り付けられた渦電流式レールブレーキ装置を示す図である。 図2は、制動状態の渦電流式レールブレーキ装置の片側断面図である。 図3は、図1中のIII-III線での断面図である。 図4は、非制動状態の渦電流式レールブレーキ装置の片側断面図である。 図5は、制動状態での磁気回路を示す図である。 図6は、非制動状態での磁気回路を示す図である。
(1)本実施形態の鉄道車両に取り付けられる渦電流式レールブレーキ装置は、磁石列と、磁性を有する支持部材と、ケースと、昇降装置と、を含む。磁石列は、渦電流式レールブレーキ装置の前後方向に一列に配置された複数の永久磁石を含む。支持部材は、磁石列を支持する。ケースは、磁石列及び支持部材を収容し、複数の永久磁石と対向する下部が非磁性である。昇降装置は、磁石列及び支持部材を、ケース内部において渦電流式レールブレーキ装置の左右方向に垂直な面内で上下方向に対して斜めに昇降可能である。
このような構成によれば、昇降装置が磁石列をケース内部において上下方向から傾いて(斜めに)昇降させることができる。これにより、磁石列をケースの下方にある鉄道レールから近接又は離間させることができ、渦電流式レールブレーキ装置を制動状態又は非制動状態に切替えることができる。また、磁石列をケースの下部から離間させる(非制動状態とする)ことで、ケースの下部を通過する永久磁石からの磁束が減少し、ケース下部に異物が付着することを抑制できる。さらに、磁石列をケースの下部から上下方向に対して斜めに上昇させることで、上下方向に沿って上昇させる場合に比べて、鉄道レールと永久磁石との間の磁力を振り切りやすくなり、省エネルギー化ができる。加えて、磁石列は渦電流式レールブレーキ装置の左右方向には移動しないため、左右方向に磁石列の可動域を設けずに済む。これにより、渦電流式レールブレーキ装置の左右方向の長さを短くできる。
上記(1)の渦電流式レールブレーキ装置は、次のような構成とすることができる。
(2)上記(1)の渦電流式レールブレーキ装置において、昇降装置は、アクチュエータと、ロッドと、リンクと、支点部とを含む。アクチュエータは、ケースの上方に配置される。ロッドは、アクチュエータから渦電流式レールブレーキ装置の前後方向に進退可能である。リンクは、一方の端部がロッドに回転可能に連結され、他方の端部が支持部材に回転可能に連結される。支点部は、リンクの一方の端部と他方の端部との間にリンクを回転可能に支持し、ケースに固定される。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
初めに、本明細書における方向について説明する。本明細書において「前後方向」とは、鉄道車両の進行方向を意味する。本明細書において「上下方向」とは、鉄道車両が直立静止している状態での鉛直方向を意味する。本明細書において「左右方向」とは、前後方向及び上下方向の双方と垂直な方向を意味する。また、渦電流式レールブレーキ装置に対して用いられる「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」は、渦電流式レールブレーキ装置が鉄道車両に取り付けられた状態での前後方向、上下方向及び左右方向を意味する。
図1は、鉄道車両に取り付けられた渦電流式レールブレーキ装置を示す図である。図1は、左右方向から見た図であり、渦電流式レールブレーキ装置1については内部構造を示し、磁石列10がケースの下部に近接した状態を示す。図1を参照して、渦電流式レールブレーキ装置1は、鉄道車両30の前後方向に並んだ2つの車輪32の間に配置される。また、渦電流式レールブレーキ装置1は、鉄道車両30の台車31に取り付けられ、鉄道車両30の上下方向において台車31と鉄道レール16との間に配置される。
本実施形態の渦電流式レールブレーキ装置1は、磁石列10と、支持部材3と、ケース4と、昇降装置5と、を含む。
[磁石列]
渦電流式レールブレーキ装置1は、前後方向に一列に配置された複数の永久磁石2を含む。本明細書では、このように配置された複数の永久磁石2全体を磁石列10と呼ぶ。ここで、「前後方向に一列に配置」とは、複数の永久磁石2が設計上、前後方向に沿って直線に配列されることを意味し、複数の永久磁石2が厳密に前後方向に沿って配列されている場合のみならず、寸法公差や取付公差等によって厳密な直線から僅かにずれて配列される場合も含む。
図2は、制動状態の渦電流式レールブレーキ装置の片側断面図である。図3は、図1中のIII-III線での断面図である。図2及び図3を参照して、各永久磁石2は2つの磁極(N極及びS極)を有する。各永久磁石2の2つの磁極は、上下方向に配置される。複数の永久磁石2は、配列方向(前後方向)において交互に磁極の配置が反転している。換言すれば、配列方向に隣接する2つの永久磁石2同士の磁極の配置は、反転している。
複数の永久磁石2は全て、同じ形状及び同じ材質であるのが好ましい。複数の永久磁石2は、等間隔に配列されるのが好ましい。また、永久磁石2の数は特に限定されず、渦電流式レールブレーキ装置のサイズ、必要な制動力に応じて適宜設定すればよい。
[支持部材]
支持部材3は、磁石列10の上方に配置される。ここで、「上方」とは、上述した上下方向に沿った上方向を意味する。後述する「下方」も同様である。支持部材3は、前後方向に延在し、磁石列10を支持する。支持方法はたとえば、接着剤、ボルト締結等である。支持部材3は磁性を有する。この支持部材3は、ヨークとして機能させることができる。所定の制動力を発現させる磁気回路を形成可能な板厚・幅が確保されている限り、支持部材3のサイズ・材料に限定はない。支持部材3の材料は公知の磁性材料を用いてもよく、たとえば、一般機械用構造鋼を用いても良い。なお、後述するように支持部材3はケース4内部において昇降するため、支持部材3とケース4の側部7との間にはドライベアリング22が設けられる。
[ケース]
ケース4は、磁石列10及び支持部材3を収容する。ケース4は、上部6、側部7及び下部8を含む。側部7は、複数の永久磁石2及び支持部材3の左右方向及び前後方向に設けられ、これらを囲む。上部6は側部7の上方の端に設けられ、下部8は側部7の下方の端に設けられる。上部6と側部7とは一体であってもよいし、下部8と側部7とが一体であってもよいし、上部6、側部7及び下部8はそれぞれ別体であってもよい。
ケース4の下部8は、複数の永久磁石2と上下方向において対向する。この下部8は非磁性を有する材料からなる。ケース4の下部8が非磁性であれば、後述するように複数の永久磁石2がケース4の下部8から離間することでケース4の下部8に異物が付着することが抑制される。たとえば、下部8の材料は樹脂や非磁性金属(オーステナイト系ステンレス鋼等)である。ケース4の上部6及び側部7も非磁性を有してもよい。
ケース4の前後方向の長さ(支持部材3の前方の側部と後方の側部との前後方向の距離)は、支持部材3の前後方向の長さよりも長い。これにより、後述するようにケース4内部において支持部材3及び磁石列10が昇降可能になる。
[昇降装置]
図2を参照して、昇降装置5は、アクチュエータ20と、ロッド11と、リンク12と、支点部26とを含む。
アクチュエータ20は、ケース4の上方に配置され、ケース4の上部6に固定される。アクチュエータ20は所定の進退量及び推力を満たしていれば,駆動方式に制限はなくたとえば、空気や油等の流体式、電磁制御式アクチュエータを用いてもよい。
ロッド11は、前後方向に延びる棒状の部材である。ロッド11の一方の端部はアクチュエータ20に取り付けられ、アクチュエータ20を作動させることでロッド11はアクチュエータ20から前後方向に進退可能となる。ロッド11の他方の端部は、リンク12に連結される。
リンク12は、棒状の部材であり、ロッド11と支持部材3とを繋ぐ。より具体的には、リンク12の一方の端部はロッド11に対して左右方向に沿う軸周りに回転可能に連結され、他方の端部は支持部材3に対して左右方向に沿う軸周りに回転可能に連結される。
ロッド11とリンク12との連結はたとえば、ロッド11の端部に左右方向に沿う第1円柱棒23を設け、第1円柱棒23をリンク12の端部に設けられた長穴25に通す。この長穴25はリンク12の延びる方向に延びる。これにより、リンク12は左右方向に垂直な面内(仮想面内)で、ロッド11の第1円柱棒23周りに回転可能となる。
長穴25の長手方向の長さは第1円柱棒23の直径よりも長いため、ロッド11の第1円柱棒23の長穴25内の位置は長穴25の長手方向に沿って移動可能であり、ロッド11とリンク12との接続部(すなわち、ロッド11の第1円柱棒23)と、支点部26との距離を変更できる。
リンク12と支持部材3との連結はたとえば、リンク12の端部に左右方向に沿う第2円柱棒24を設け、第2円柱棒24を介してリンク12と支持部材3とを連結する。これにより、リンク12は左右方向に垂直な面内を、第2円柱棒24周りに回転可能となる。
また、リンク12の一方の端部と他方の端部との間、すなわちロッド11との接続部と、支持部材3との接続部との間に支点部26が設けられる。支点部26は、ケース4に固定され、左右方向に垂直な面内でリンク12を支点部26周りに回転可能に支持する。支点部26はたとえば、左右方向に沿う円柱状の棒を含み、この棒をリンク12に設けられた穴に通すことで、リンク12を回転可能に支持する。
なお、昇降装置5は1つであってもよいが、支持部材3を姿勢を保って昇降させるために、ケースの上部に前後方向に2以上設けられるのが好ましい。
このような構成の本実施形態の渦電流式レールブレーキ装置の動作について制動状態から非制動状態へ切り替える場合を例に説明する。
[渦電流式レールブレーキ装置の動作]
図2を参照して、渦電流式レールブレーキ装置が制動状態のとき、アクチュエータ20を作動させると、アクチュエータ20から突出しているロッド11が前後方向に沿ってアクチュエータ20内に退避する。
図4は、非制動状態の渦電流式レールブレーキ装置の片側断面図である。図4を参照して、ロッド11がアクチュエータ20内に退避すると、リンク12の一方の端部はロッド11と連結されているため、支点部26を中心としてリンク12が回転する。そうすると、リンク12の他方の端部に連結されている支持部材3が、左右方向に垂直な面内を支点部26を中心とする円軌道に沿って移動(上昇)する。
つまり、本実施形態の渦電流式レールブレーキ装置によれば、制動状態又は非制動状態への切替の際、支持部材3及び磁石列10をケース4内部において、左右方向に垂直な面内(仮想平面内)で上下方向に対して斜めに移動(昇降)する。
なお、本明細書において「斜めに昇降」とは、左右方向に垂直な面内で支持部材3及び磁石列10が上下方向に対して斜めに直線状に昇降する場合だけでなく、上述したように円軌道に沿って昇降する場合も含む。
支持部材3が所定の位置まで上昇すれば、非制動状態に切り替わる。渦電流式レールブレーキ装置を非制動状態から制動状態へ切り替える場合は、上述の説明の逆のことを実施すればよい。続いて、制動状態及び非制動状態の磁気回路について詳述する。
[制動状態の磁気回路]
図5は、制動状態での磁気回路を示す図である。図5では、昇降装置の図示は省略している。後述する図6も同様である。図5を参照して、N極が下方に配置されたある永久磁石2Aを例に説明する。この永久磁石2AのN極から出た磁束は、非磁性であるケース4の下部8を通過し、鉄道レール16に到達する。鉄道レール16に到達した磁束は、N極が下方に配置された永久磁石2Aの前後方向の両側のS極が下方に配置された2つの永久磁石2Bそれぞれに到達する。このS極が下方に配置された永久磁石2Bの上方に配置されたN極から出た磁束は、磁性を有する支持部材3を通り、隣接する永久磁石2AのS極に到達する。すなわち、隣接する2つの永久磁石2A、2B、支持部材3及び鉄道レール16によって磁気回路が形成される。
このような磁気回路を形成する制動状態では、鉄道レール16がこの磁気回路による磁場中に存在する。鉄道車両の走行中、電気伝導体である鉄道レール16はこの磁場内で動くことになる。したがって、制動状態では鉄道レール16に渦電流が発生する。この渦電流によって反磁界が発生し、渦電流式レールブレーキ装置(すなわち鉄道車両)に反力(制動力)が作用する。
[非制動状態の磁気回路]
図6は、非制動状態での磁気回路を示す図である。図6を参照して、非制動状態では、磁石列10は鉄道レール16から十分に離れる。そのため、鉄道レール16は複数の永久磁石2からの磁束の影響を受けにくく、鉄道レール16に渦電流はほとんど発生しない。つまり、鉄道車両に制動力はほとんど作用しない。また、このような非制動状態では、ケース4の下部8を通過する磁束密度が低下し、ケース4の下部8に付着した異物を脱落させることができ、ケース4の下部8の下方の面への新たな異物の付着も抑制できる。
このように本実施形態の渦電流式レールブレーキ装置によれば、ケース4の下部8に異物が付着することを抑制でき、また、非制動状態への切替の際、磁石列10を上下方向ではなく、上下方向に対して斜めに上昇させるため、永久磁石2と鉄道レール16との間の磁力を振り切りやすく、昇降装置5の出力を低減することができる。これにより、省エネルギー化ができ昇降装置を小型にすることもできる。さらに、このような構成によれば、支持部材3及び磁石列10は左右方向には移動しない。そのため、ケース4内で左右方向に磁石列10の可動域を設ける必要がなく、渦電流式レールブレーキ装置の左右方向の長さを短くすることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明した。しかしながら、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。したがって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態をたとえば以下のように適宜変更して実施することができる。
上述の説明では、昇降装置がアクチュエータ、ロッド、リンク、支点部を含む場合について説明した。しかしながら、昇降装置はこれに限定されず、電子制御により磁石列を昇降させてもよい。
上述の説明では、支持部材及び磁石列が支点部を中心とする円軌道に沿って昇降する場合について説明した。しかしながら、支持部材及び磁石列の昇降軌道はこれに限定されない。支持部材及び磁石列は左右方向に垂直な面内を前後方向及び上下方向と角度を持って昇降すれば、上下方向に昇降させる場合よりも永久磁石の磁力を振り切りやすいという効果は得られる。そのため、支持部材及び磁石列の昇降軌道は、円軌道だけでなく、直線軌道であってもよい。
上述の説明では、昇降装置によって支持部材及び磁石列をケース内において昇降させる場合について説明した。しかしながら、本実施形態の渦電流式レールブレーキ装置は、支持部材及び磁石列をケース内で昇降させる昇降装置とは別に、ケース自体を上下方向に昇降させる第2の昇降装置を含んでいてもよい。
上述の説明では、永久磁石の2つの磁極が上下方向に配置される場合について説明した。しかしながら、永久磁石の2つの磁極の配置はこれに限定されず、2つの磁極は前後方向又は左右方向に配置されてもよい。この場合であっても、隣接する永久磁石同士の磁極の配置は反転する。
本発明の渦電流式レールブレーキ装置は、鉄道車両の制動に用いることができる。
1:渦電流式レールブレーキ装置
2:永久磁石
3:支持部材
4:ケース
5:昇降装置
6:上部
7:側部
8:下部
10:磁石列
11:ロッド
12:リンク
16:鉄道レール
20:アクチュエータ
23:第1円柱棒
24:第2円柱棒
25:長穴
26:支点部

Claims (2)

  1. 鉄道車両に取り付けられる渦電流式レールブレーキ装置であって、
    前記渦電流式レールブレーキ装置の前後方向に一列に配置された複数の永久磁石を含む磁石列と、
    前記磁石列を支持し、磁性を有する支持部材と、
    前記磁石列及び前記支持部材を収容し、前記複数の永久磁石と対向する下部が非磁性であるケースと、
    前記磁石列及び前記支持部材を、前記渦電流式レールブレーキ装置の左右方向に移動させることなく、前記ケース内部において前記渦電流式レールブレーキ装置の左右方向に垂直な面内で上下方向に対して斜めに昇降可能な昇降装置と、を備える、渦電流式レールブレーキ装置。
  2. 請求項1に記載の渦電流式レールブレーキ装置であって、
    前記昇降装置は、
    前記ケースの上方に配置されたアクチュエータと、
    前記アクチュエータから前記渦電流式レールブレーキ装置の前後方向に進退可能なロッドと、
    一方の端部が前記ロッドに回転可能に連結され、他方の端部が前記支持部材に回転可能に連結されたリンクと、
    前記リンクの前記一方の端部と前記他方の端部との間に前記リンクを回転可能に支持し、前記ケースに固定された支点部とを含む、渦電流式レールブレーキ装置。
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