JP7051278B2 - ポリエステル系人工毛髪、かつら、及び、ポリエステル系人工毛髪の製造方法 - Google Patents

ポリエステル系人工毛髪、かつら、及び、ポリエステル系人工毛髪の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7051278B2
JP7051278B2 JP2016048239A JP2016048239A JP7051278B2 JP 7051278 B2 JP7051278 B2 JP 7051278B2 JP 2016048239 A JP2016048239 A JP 2016048239A JP 2016048239 A JP2016048239 A JP 2016048239A JP 7051278 B2 JP7051278 B2 JP 7051278B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
artificial hair
layer
polyester
based artificial
weight loss
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016048239A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017160574A (ja
Inventor
祥剛 五十嵐
英伸 堤
貴之 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Artnature Inc
Sunline Co Ltd
Original Assignee
Artnature Inc
Sunline Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Artnature Inc, Sunline Co Ltd filed Critical Artnature Inc
Priority to JP2016048239A priority Critical patent/JP7051278B2/ja
Publication of JP2017160574A publication Critical patent/JP2017160574A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7051278B2 publication Critical patent/JP7051278B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)

Description

本発明は、例えばかつらに用いられるポリエステル系人工毛髪と、このポリエステル系人工毛髪を備えるかつらと、ポリエステル系人工毛髪の製造方法と、に関する。
従来、人工毛髪用の合成繊維素材としては、ポリエステルのほかにナイロンが挙げられる。但し、ナイロンは、ポリエステルと比較して吸水性に優れる反面、耐候性、耐熱性、寸法安定性などの点で劣るため、人工毛髪としては、ナイロンよりもポリエステルが用いられることが多い。なお、かつら装着者の汗を吸うため、或いは、人の毛に近い自然な風合いを出すためには、人工毛髪の吸水性が優れていることが望ましい。
人工毛髪用の考慮がなされていないものであるが、ポリエステルに関しては、吸水性を高めるために、中空の繊維に微細孔を設けたポリエステル組成物が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013-249337号公報
しかしながら、上記のポリエステル組成物は、中空部分を有することで吸水性を高めることができる反面、ポリエステル組成物の長手方向に延びる溝のような微細孔の側面は、溝の長さに比較して表面積が大きくならず、水分を十分に吸収することができない。
更には、特に、上記のポリエステル組成物が中空構造である場合、人工毛髪に求められるカール性、耐候性などを充足せず、この点でも人工毛髪用に適さない。
本発明の目的は、ポリエステル系人工毛髪の吸水性を高めることである。
1つの観点では、ポリエステル系人工毛髪は、表面に開口する複数の凹部を有し、前記凹部の深さは、前記凹部の開口部分における幅が最大となる方向の最大幅の長さよりも深い。
また、前記ポリエステル系人工毛髪において、前記凹部の深さは、前記最大幅の長さよりも2倍以上深いとよい。
また、前記ポリエステル系人工毛髪において、前記ポリエステル系人工毛髪の長手方向に延び表面に開口する複数の溝を更に有するとよい。
また、前記ポリエステル系人工毛髪において、前記ポリエステル系人工毛髪は、表面に位置する第1の層と、前記第1の層に囲まれた第2の層と、を含む複数層構造を呈し、少なくとも一部の前記凹部は、前記第1の層を貫通し前記第2の層に亘って形成されているとよい。
別の観点では、かつらは、複数の前記ポリエステル系人工毛髪と、前記ポリエステル系人工毛髪が植毛されたかつらベースと、を備える。
更に別の観点では、ポリエステル系人工毛髪の製造方法は、ポリエステル系人工毛髪素材にアルカリ減量加工を行うアルカリ減量工程を含み、前記アルカリ減量工程では、前記ポリエステル系人工毛髪素材の表面に、開口部分における幅が最大となる方向の最大幅の長さよりも深い深さを有する複数の凹部を形成する。
また、前記ポリエステル系人工毛髪の製造方法において、前記ポリエステル系人工毛髪素材に、表面に位置する第1の層と、前記第1の層に囲まれた第2の層とを形成する製糸工程を更に含み、前記アルカリ減量工程では、少なくとも一部の前記凹部を、前記第1の層を貫通し前記第2の層に亘って形成するとよい。
本発明によれば、ポリエステル系人工毛髪の吸水性を高めることができる。
本発明の一実施の形態に係るポリエステル系人工毛髪を示す電子顕微鏡観察図である。 本発明の一実施の形態に係るポリエステル系人工毛髪を示す電子顕微鏡観察図の拡大図である。 本発明の一実施の形態に係るポリエステル系人工毛髪の製造方法を示す工程図である。 本発明の一実施の形態に係るポリエステル系人工毛髪を示す断面図である。 図4のA部を矢印方向から見た図である。 本発明の一実施の形態に係る2本のポリエステル系人工毛髪の断面周縁を示す電子顕微鏡観察図である。 本発明の一実施の形態に係る複数種のポリエステル系人工毛髪及び比較例の吸水性及び速乾性を表すグラフである。 本発明の一実施の形態に係るかつらを示す平面図である。
以下、本発明の一実施の形態に係る、ポリエステル系人工毛髪及びその製造方法並びにかつらについて、図面を参照しながら説明する。
図1及び図2は、本実施の形態に係るポリエステル系人工毛髪(以下、単に「人工毛髪」と記す。)1を示す電子顕微鏡観察図及びその拡大図である。
図3は、本実施の形態に係る人工毛髪1の製造方法を示す工程図である。
図4は、人工毛髪1を示す断面図である。
図5は、図4のA部を矢印方向から見た図である。
まず、図1及び図2に示す人工毛髪1の製造方法について図3を参照しながら説明する。
図3に示すように、本実施の形態に係る人工毛髪1の製造方法は、原糸である人工毛髪素材を製造する製糸工程S1と、人工毛髪素材にアルカリ減量加工を行うアルカリ減量工程S2と、人工毛髪素材を染色する染色工程S3と、を含む。
各工程は、任意の公知の種々の手法を用いて行うことができるため、ここでは各工程の概要を説明する。
まず、製糸工程S1では、溶融混合紡糸法にて、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)などのホモのポリエステルポリマー(材料A)に対し、ジカルボン酸成分としてイソフタル酸、スルホイソフタル酸塩、またジオール成分としてポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリアルキレングリコールを用い、ジカルボン酸成分及び/又はジオール成分を共重合してなる共重合PETなど(材料B)を少量混合(ペレットでドライブレンド)し、繊維内に材料Bを分散させるとよい。
その分散状態としては、材料Bは人工毛髪素材中で液滴状や筋状態で分布する。人工毛髪素材は、延伸により長針状、筋状に変形される。スルホイソフタル酸塩は、例えば1~5mol%であり、アルキレングリコールは、例えば3~15重量%であることが望ましい。
また、艶消し剤の一例として、シリカ(SiO)及び酸化チタン(TiO)を含有させるとよい。これらの艶消し剤は、合計1重量%以下で混合されていることが望ましい。更に、芯成分及び鞘成分には上記の艶消し剤の他に、安定剤、紫外線吸収剤、流動改善剤、着色剤などの添加剤を加えることもできる。
また、人工毛髪1を後述する図4に示すように鞘部4及び芯部5の複数層構造とする場合、人工毛髪素材の製糸段階では、鞘部4となる部分が占める体積割合が30~50%で、且つ、芯部5となる部分が占める体積割合が50~70%であることが望ましい。
なお、人工毛髪素材としては、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などの他のポリエステル系繊維を用いてもよい。
次に、アルカリ減量工程S2は、人工毛髪素材の表面をアルカリ加水分解する工程であり、例えば、人工毛髪素材を100℃以上に加熱されたアルカリ溶液の中に浸し、アルカリ減量処理を行う。これにより、製造される人工毛髪1に、詳しくは後述するが、図2に示す凹部2及び溝3が形成される。
最後に、染色工程S3では、上述のようにアルカリ減量加工が行われた人工毛髪素材に黒色、茶色などの任意の色に染色を行う。
次に、人工毛髪1の構成について説明する。
人工毛髪1は、図2及び図4に示す複数の凹部2と、図2に示す複数の溝3と、を有する。
凹部2は、人工毛髪1の表面に開口する。図5に示すように、凹部2の深さdは、凹部2の開口部分における幅が最大となる方向の最大幅Wmaxの長さよりも深い。凹部2の深さdは、最大幅Wmaxの長さよりも2倍以上深いことが望ましい。なお、凹部2の開口部分における幅が最大となる方向は、凹部2の開口部分の長手方向といえる。図示はしないが、人工毛髪1には、上記の深さの関係を満たさない凹部も形成されるが、1本の人工毛髪1に上述の深さの関係を満たす凹部2が多数(例えば100個以上或いは1000個以上)点在するように形成されるとよい。
溝3は、図1及び図2に示す人工毛髪1の長手方向Dに延び、人工毛髪1の表面に開口する。
図4に示すように、人工毛髪1は、表面に位置する第1の層の一例である鞘部4と、この鞘部4に囲まれた第2の層の一例である芯部5と、を含む複数層構造を呈する。なお、人工毛髪1は、鞘部4と芯部5との間に更に異なる層を設けてもよい。その場合には、鞘部4と芯部5との間の層(複数の場合は鞘部4に最も近い層)が第2の層の一例となる。また、人工毛髪1は、鞘部4と芯部5とに分かれていない単一構造であってもよい。また、人工毛髪1の少なくとも鞘部4がポリエステル系繊維から製造されていればよく、芯部5はナイロン等のポリエステル以外の繊維であってもよい。
芯部5は、鞘部4よりも曲げ剛性が高いことが望ましい。反対に、鞘部4は、芯部5よりも人工毛髪1としての外観が自然であることが望ましい。
ここで、図4は、便宜上、同一断面に7つの凹部2(2-1~2-7)を示す。
まず、単に直線状に延びる凹部2-1,2-3,2-4,2-5もあれば、開口部分から底に向かって途中で枝分かれする凹部2-2,2-6,2-7もある。
また、鞘部4を貫通し芯部5に亘って形成されている凹部2-2,2-5,2-6,2-7もあれば、鞘部4を貫通しない凹部2-1,2-3,2-4もある。このように、少なくとも一部の凹部2(2-2,2-5)は、鞘部4を貫通し、芯部5に亘って形成されていることが望ましい。但し、上述のように凹部2の深さdが最大幅Wmaxの長さよりも深ければ、芯部5に到達する凹部2がなくともよい。
凹部2は、例えば、上述の材料Aと材料Bとのアルカリ溶解速度の差及び溶融粘度の差により形成される。
まず、アルカリ溶解速度の差に関しては、材料Bが材料Aよりも優先溶解するため、人工毛髪1の表面に凹部2及び溝3が形成されるとともに、人工毛髪1の内部に後述する空洞が形成される。
また、溶融粘度の差に関しては、材料Bは、溶融粘度が材料Aに比べ低くなることで、低粘度成分の材料Bは材料Aの流体内で流路壁面に分布しやすくなる。このため、紡糸口金から押し出される際でも材料Bが人工毛髪1の表面に分布しやすくなり、その後のアルカリ溶解処理では人工毛髪1の表面近傍に高濃度で材料Bが分布する。したがって、人工毛髪1の表面に多くの凹部2及び溝3が形成されるとともに、人工毛髪1の表面近傍の内部に空洞が形成される。
図6は、2本の人工毛髪1の断面周縁を示す電子顕微鏡観察図である。なお、図6は、人工毛髪1の長手方向Dに直交する断面を表す。
図6おいて、2本の人工毛髪1の間のうち色の薄い領域は、2本の人工毛髪1の間の隙間7であり、色の濃い領域は、人工毛髪1の表面で上述の染色工程S3により薄黒く染まったエポキシ系包埋樹脂である。
図6の左側に示す人工毛髪1には、凹部2-8に加えて、上述の空洞6-1,6-2,6-3,6-4が形成されている。なお、空洞6-1のうち色が濃い部分は、添加物が表れたものといえる。
図7は、複数種の人工毛髪1及び比較例の吸水速乾性能を表すグラフである。
図7に示す吸水速乾性能の試験では、繊維径70μmで、長さ20cm、重量4.5gの各種人工毛髪の毛束を水温20℃の純水中に24時間浸漬し、取り出し3分後からの水を含む毛束の重量(W)の変化を測定した。試験後、毛束を60℃で24時間乾燥した後の毛束の重量(W0)として、次式より毛束の保水率を計算して図示したものが図7である。
保水率(%)=(W-W0)/W0×100
図7の試験で用いた人工毛髪に関し、以下詳細に説明する。
5-スルホイソフタル酸3mol%、分子量4000のポリエチレングリコールを8重量%共重合した固有粘度0.58のポリエチレンテレフタレートをポリマーP1とする。
固有粘度1.00のポリエチレンテレフタレートをポリマーP2とする。
固有粘度0.85のポリエチレンテレフタレートをポリマーP3とする。
ポリマーP2を芯成分、ポリマーP1を5重量%ドライブレンドしたポリマーP3を鞘成分として、芯/鞘の複合比率を2/1として、芯鞘複合紡糸法にて繊維径72μmの糸Y1を作成した。
また、比較例用に、別途、ポリマーP3から、通常の溶融紡糸法にて繊維径72μmの糸Y2を作成した。
糸Y1を種々の減量率にて上述のアルカリ減量工程S2を行い、図7の複数種の人工毛髪「N16.6」、「N18.0」、「N20.2」、「N22.0」、「N25.8」を作成した。また、糸Y2を減量率20%にてアルカリ減量工程S2を行い、比較例の人工毛髪を作成した。
図7において、太い破線で表される「N16.6」は16.6%減量された人工毛髪1であり、太い実線で表される「N18.0」は18.0%減量された人工毛髪1であり、太い点線で表される「N20.2」は20.2%減量された人工毛髪1であり、細い破線で表される「N22.0」は22.0%減量された人工毛髪1であり、細い実線で表される「N25.8」は25.8%減量された人工毛髪1であり、細い点線で表されるのは多数の凹部2が形成されていない比較例の人工毛髪である。
図7に示すように、同じ条件で吸湿させた各人工毛髪1及び比較例の人工毛髪では、各人工毛髪1の保水率(%)が比較例の人工毛髪よりも高い。そのため、各人工毛髪1は、比較例の人工毛髪よりも吸水性(吸湿性)が優れることがわかる。
また、各人工毛髪1及び比較例の人工毛髪の保水率は、時間(分)の経過とともに落ちるが、比較例の人工毛髪が最も保水率が落ちにくい。そのため、各人工毛髪1は、比較例の人工毛髪よりも速乾性が優れることもわかる。
図8は、本実施の形態に係るかつら10を示す平面図である。
図8に示すかつら10は、複数の上述の人工毛髪1と、この人工毛髪1が植毛されたかつらベース11と、を備える。かつら10は、図8に示すようにかつら装着者の頭部のほぼ全体に配置されるかつら10であってもよいし、かつら装着者の頭部の全体又は一部に配置される全頭かつら又は部分かつらであってもよい。
かつらベース11は、本体部11aと、周縁部11bと、分け目部11cと、を有する。かつらベース本体部11aには、人工毛髪1が植毛されている。なお、図8において、人工毛髪1は、本体部11a、周縁部11b、及び分け目部11cのそれぞれに1本又は2本のみ図示するが、実際には、例えば密集するようにかつらベース11に植毛される。
周縁部11bは、本体部11aとは異なる部材から形成されているか、或いは、本体部11aを折り返すことで形成されている。分け目部11cは、例えば、合成樹脂からなる人工皮膚により形成されている。また、分け目部11cは、本体部11aを刳り貫いた部分に配置されているか、或いは、本体部11a上に重なるように配置されている。
なお、本実施の形態では、本体部11a、周縁部11b、及び分け目部11cが設けられたかつらベース11を一例として説明しているが、かつらベース11は、本体部11aのみからなるかつらベースや、その他のかつらベースであってもよい。
以上説明した本実施の形態では、人工毛髪1は、表面に開口する複数の凹部2(2-1~2-7)を有し、凹部2の深さdは、凹部2の開口部分における幅が最大となる方向の最大幅Wmaxの長さよりも深い。また、人工毛髪1の製造方法は、ポリエステル系人工毛髪素材にアルカリ減量加工を行うアルカリ減量工程S2を含み、このアルカリ減量工程S2では、ポリエステル系人工毛髪素材の表面に、開口部分における幅が最大となる方向の最大幅Wmaxの長さよりも深い深さdを有する複数の凹部2を形成する。
これにより、凹部2が水分を吸収するため、人工毛髪(ポリエステル系人工毛髪)1の吸水性を高めることができる。
また、本実施の形態では、凹部2の深さdは、最大幅Wmaxの長さよりも2倍以上深い。これにより、凹部2が水分をより吸収するため、人工毛髪1の吸水性をより一層高めることができる。
また、本実施の形態では、人工毛髪1は、人工毛髪1の長手方向Dに延び表面に開口する複数の溝3を更に有する。これにより、凹部2のみならず溝3が水分を吸収するため、人工毛髪1の吸水性をより一層高めることができる。
また、本実施の形態では、人工毛髪1は、表面に位置する第1の層の一例である鞘部4と、この鞘部4に囲まれた第2の層の一例である芯部5と、を含む複数層構造を呈し、少なくとも一部の凹部2は、鞘部4を貫通し芯部5に亘って形成されている。また、人工毛髪1の製造方法は、ポリエステル系人工毛髪素材に、表面に位置する第1の層の一例である鞘部4と、この鞘部4に囲まれた芯部5とを形成する製糸工程S1を更に含み、アルカリ減量工程S2では、少なくとも一部の凹部2を、鞘部4を貫通し芯部5に亘って形成する。そのため、鞘部4及び芯部5の両方において、人工毛髪1の吸水性をより一層高めることができる。
1 人工毛髪
2 凹部
3 溝
4 鞘部
5 芯部
6 空洞
7 隙間
8 染色部分
10 かつら
11 かつらベース
11a 本体部
11b 周縁部
11c 分け目部

Claims (5)

  1. 表面に開口する複数の凹部を有し、
    前記凹部の深さは、前記凹部の開口部分における幅が最大となる方向の最大幅の長さよりも深いことを特徴とするポリエステル系人工毛髪であって
    記人工毛髪は、表面に位置する鞘部である第1の層と、前記第1の層に囲まれた芯部である第2の層と、を含む複数層構造を呈し、
    前記第2の層は、前記第1の層と比較して、曲げ剛性が高く
    なくとも一部の前記凹部は、前記第1の層を貫通し前記第2の層に亘って形成されており、
    前記人工毛髪は、
    ポリエステル系人工毛髪素材に、第1の材料及び第2の材料で構成される前記第1の層と、第3の材料で構成される前記第2の層とを形成する製糸工程と、
    前記製糸工程後の前記ポリエステル系人工毛髪素材に、アルカリ減量加工を行うアルカリ減量工程と、により製造され、
    前記第1の材料は、共重合ポリエチレンテレフタレートであり、前記第2の材料と比較して、アルカリ溶解速度が高く、溶融粘度が低い材料であり、
    前記第2の材料は、ホモのポリエステルポリマーであり、前記第1の材料と比較して、アルカリ溶解速度が低く、溶融粘度が高い材料であり、
    前記第3の材料は、ホモのポリエステルポリマー又はナイロンである
    ことを特徴とする、前記人工毛髪。
  2. 前記凹部の深さは、前記最大幅の長さよりも2倍以上深いことを特徴とする請求項1記載のポリエステル系人工毛髪。
  3. 請求項1又は2に記載の、複数のポリエステル系人工毛髪と、
    前記ポリエステル系人工毛髪が植毛されたかつらベースと、
    を備えることを特徴とするかつら。
  4. ポリエステル系人工毛髪素材に、表面に位置する鞘部である第1の層と、前記第1の層に囲まれた芯部である第2の層とを形成する製糸工程と、
    前記製糸工程後の前記ポリエステル系人工毛髪素材に、アルカリ減量加工を行うアルカリ減量工程とを含む、ポリエステル系人工毛髪の製造方法であって、
    前記製糸工程後で前記アルカリ減量工程前において、前記第1の層は第1の材料及び第2の材料で構成され、かつ、前記第2の層は第3の材料で構成され、
    前記第1の材料は、共重合ポリエチレンテレフタレートであり、前記第2の材料と比較して、アルカリ溶解速度が高く、溶融粘度が低い材料であり、
    前記第2の材料は、ホモのポリエステルポリマーであり、前記第1の材料と比較して、アルカリ溶解速度が低く、溶融粘度が高い材料であり、
    前記第3の材料は、ホモのポリエステルポリマー又はナイロンであり、
    前記アルカリ減量工程では、前記ポリエステル系人工毛髪素材の表面に、開口部分における幅が最大となる方向の最大幅の長さよりも深い深さを有する複数の凹部を形成し、かつ、少なくとも一部の前記凹部を、前記第1の層を貫通し前記第2の層に亘って形成し、
    製造されたポリエステル系人工毛髪において、前記第2の層は、前記第1の層と比較して、曲げ剛性が高いことを特徴とする、前記製造方法。
  5. 前記アルカリ減量工程後に、前記人工毛髪素材を染色する染色工程をさらに含む、請求項4に記載の製造方法。
JP2016048239A 2016-03-11 2016-03-11 ポリエステル系人工毛髪、かつら、及び、ポリエステル系人工毛髪の製造方法 Active JP7051278B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016048239A JP7051278B2 (ja) 2016-03-11 2016-03-11 ポリエステル系人工毛髪、かつら、及び、ポリエステル系人工毛髪の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016048239A JP7051278B2 (ja) 2016-03-11 2016-03-11 ポリエステル系人工毛髪、かつら、及び、ポリエステル系人工毛髪の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017160574A JP2017160574A (ja) 2017-09-14
JP7051278B2 true JP7051278B2 (ja) 2022-04-11

Family

ID=59857667

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016048239A Active JP7051278B2 (ja) 2016-03-11 2016-03-11 ポリエステル系人工毛髪、かつら、及び、ポリエステル系人工毛髪の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7051278B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102143017B1 (ko) * 2019-09-04 2020-08-10 (주)씨와이씨 기계적 물성 및 컬링성이 우수한 시스-코어형 가발 원사 및 이의 제조방법

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008088585A (ja) 2006-09-29 2008-04-17 Kaneka Corp 難燃性ポリエステル系人工毛髪
WO2014033935A1 (ja) 2012-08-31 2014-03-06 富士ケミカル株式会社 人工毛髪及びそれを用いたかつら

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56112535A (en) * 1980-02-04 1981-09-04 Kuraray Co Knitted fabric with excellent water absorbability
JP2998202B2 (ja) * 1990-11-29 2000-01-11 東レ株式会社 発色性が良好な合成繊維
JPH04245907A (ja) * 1991-01-30 1992-09-02 Toray Ind Inc 発色性が良好な合成繊維の製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008088585A (ja) 2006-09-29 2008-04-17 Kaneka Corp 難燃性ポリエステル系人工毛髪
WO2014033935A1 (ja) 2012-08-31 2014-03-06 富士ケミカル株式会社 人工毛髪及びそれを用いたかつら

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017160574A (ja) 2017-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102575874B1 (ko) 심초 복합 섬유, 슬릿 섬유, 및 이들 섬유의 제조 방법
CN100529224C (zh) 用于气流成网非织造布的合成短纤维
CN105051275B (zh) 纺纱及编织物
JP5978306B2 (ja) 人工毛髪及びそれを用いたかつら
CN103732811A (zh) 海岛纤维
BRPI0621234B1 (pt) objeto de fio colorido com uma substância corante e processo para produção de um objeto de fio colorido com substância corante
KR20080091385A (ko) 인공 모발, 인공 모발을 가지는 가발 및 인공 모발의 제조방법
JP7051278B2 (ja) ポリエステル系人工毛髪、かつら、及び、ポリエステル系人工毛髪の製造方法
KR100658124B1 (ko) 다공질 아크릴계 섬유 및 그것으로 되는 직물, 및 그제조방법
JPS5865034A (ja) 立毛製品
CN103122500B (zh) 一种分割型复合纤维及其制得的超细纤维织物
JP4807760B2 (ja) ブラシ用毛材の製造方法およびブラシ用毛材およびブラシ製品
JP2008081863A (ja) 防透け性と吸水性を有するポリエステル繊維および布帛
CN103122499B (zh) 一种分割型复合纤维及超细纤维织物
JP6870957B2 (ja) 人工毛髪、及び、かつら
JP2007009369A (ja) 混繊糸からなる織編物
CN202323148U (zh) 一种具有仿毛效果的ptt低弹丝及弹性纤维
CN101864604A (zh) 一种双组分纤维及其生产方法
JP2005009049A (ja) 人工毛髪
JPWO2021176828A5 (ja)
CN104342781A (zh) 一种双组份复合型弹性纤维
DE112018000440T5 (de) Isolierung mit reaktiven klappen
JP4123226B2 (ja) 絹様ポリエステル繊維及び布帛並びにそれらの製造方法
KR20130002562A (ko) 인공피혁 및 그 제조방법
JP2017078245A (ja) 人工毛髪用合成繊維

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190311

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200310

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200417

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20200417

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20200501

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20200508

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20200501

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200702

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210629

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210830

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220330

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7051278

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150