JP7050645B2 - センサ - Google Patents

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Description

本発明は、センサに関する。
下記特許文献1には、油等の液体の状態を検出するための略円柱状のセンサが記載されている。このセンサは、センサの軸方向一端部を構成するセンサ部と、センサの軸方向他端部を構成する制御部と、を含んで構成されている。
また、センサ部は、円筒状の第1電極(内側電極)と、第1電極の径方向外側に配置された円筒状の第2電極(外側電極)と、絶縁体と、有しており、これらを第1のケースにそれぞれ組付けている。さらに、制御部は、制御基板等を有しており、制御基板等を第2のケースに組付けている。そして、センサ部と制御部とを組付けて、センサを組立ている。
米国特許出願公開第2018/0051793号明細書
しかしながら、上記センサでは、上述のように、第1電極、第2電極、及び絶縁体を第1のケースにそれぞれ組付けてセンサ部を組立て、制御基板等を第2のケースに組付けて制御部を組立てているため、センサの組立工数が多くなる。このため、上記センサでは、組立性を向上するという点において改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮して、組立性を向上することができるセンサを提供することを目的とする。
本発明の1またはそれ以上の実施形態は、液体の状態を検出するセンサであって、段付き筒状に形成され、大径部と、前記大径部から軸方向一方側へ延出された小径部と、を含んで構成されたケースと、前記小径部の内部に配置され、前記ケースの軸方向に延在された筒状に形成されると共に、一端部が前記小径部の一端部から突出された外側電極と、前記外側電極の径方向内側に配置され、前記ケースの軸方向に延在されると共に、一端部が前記小径部の一端部から突出された内側電極と、前記大径部の内部において前記ケースの軸方向に対して直交する第1方向を板厚方向として配置され、前記外側電極及び前記内側電極と接続された基板と、前記ケースの内部に配置され、前記外側電極及び前記内側電極と一体に形成された電極保持モールド部と、前記基板が固定された基板固定モールド部と、を含んで構成されたモールドベースと、を備えたセンサである。
本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記電極保持モールド部は、前記小径部の内部において前記外側電極及び前記内側電極と一体に形成された電極保持部と、前記大径部の一端部内において前記電極保持部から前記ケースの径方向外側へ張出されたフランジ部と、を含んで構成されており、前記フランジ部には、前記ケースの軸方向一方側へ突出されたインロー部が形成され、前記ケースには、前記インロー部が嵌合される被嵌合部が形成されているセンサである。
本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記インロー部には、前記ケースの軸方向一方側へ開放され且つ前記ケースの軸方向から見て環状に形成された溝部が形成されているセンサである。
本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記溝部の内部には、前記フランジ部と前記ケースとの間をシールするシール部が設けられているセンサである。
本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記基板固定モールド部は、前記フランジ部の外周部から前記ケースの軸方向他方側へ延出された固定片を有しており、前記固定片は、前記ケースの軸方向から見て前記第1方向に対して直交する第2方向を板厚方向として配置され、前記固定片の先端部には、前記基板を固定するための先端側基板固定部が設けられているセンサである。
本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記先端側基板固定部が、前記固定片から前記ケースの径方向内側へ突出されているセンサである。
本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記固定片の基端部には、前記基板を固定するための基端側基板固定部が設けられており、前記基端側基板固定部は、前記固定片から前記ケースの径方向内側へ突出されると共に、前記フランジ部に接続されているセンサである。
本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記基板固定モールド部は、前記第2方向に離間して配置された一対の前記固定片を有しているセンサである。
本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記外側電極には、一端部が前記外側電極に固定され且つ前記電極保持モールド部と一体に形成された外側ターミナルが設けられ、前記内側電極には、一端部が前記内側電極に固定され且つ前記電極保持モールド部と一体に形成された内側ターミナルが設けられており、前記基板には、前記ケースの軸方向を板厚方向とし且つ前記外側ターミナルの他端部及び前記内側ターミナルの他端部が接続された中継基板が設けられているセンサである。
本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記フランジ部には、前記インロー部に対して前記ケースの径方向外側において、金属製のカラーが設けられており、前記カラーが固定部材によって前記ケースに固定されているセンサである。
上記構成のセンサによれば、組立性を向上することができる。
本実施の形態に係る液体状態センサを、蓋をケースから取外した状態で示す斜視図である。 図1に示される液体状態センサの全体を示す第1方向一方側から見た縦断面図である。 図1に示される液体状態センサの全体を示す第2方向一方側から見た縦断面図である。 図3に示される電極保持モールド部の周辺を拡大して示す斜視断面図である。 図1に示されるケースの内部を示す軸方向他方側から見た断面図(図1の5-5線断面図)である。 図2に示される電極基板アッシーの全体を示す斜視図である。 (A)は、図6に示される電極センサ部を示す第1方向一方側から見た平面図であり、(B)は、(A)に示される電極センサ部を示す斜視図である。 図7に示される外側電極ユニットの全体を示す斜視図である。 図7に示される内側電極ユニットの全体を示す斜視図である。
以下、図面を用いて本実施の形態に係る「センサ」としての液体状態センサ10について説明する。図1~図3に示されるように、液体状態センサ10は、液体状態センサ10の外郭を構成するケースユニット12と、ケースユニット12の内部に収容された電極基板アッシー20と、を含んで構成されている。また、電極基板アッシー20は、油等の液体の状態を検出するための略円筒状の外側電極52及び内側電極62を有しており、外側電極52と内側電極62とが同軸上に配置されている。すなわち、液体状態センサ10は、所謂同軸円筒型電極センサとして構成されている。
そして、液体状態センサ10が、検出した液体の検出値を、液体状態センサ10に接続された外部のコントローラへ出力するようになっている。具体的には、液体状態センサ10の外側電極52及び内側電極62を液体に浸漬させて、液体状態センサ10が、外側電極52と内側電極62との間の液体の電気的パラメータを検出値としてコントローラへ出力するようになっている。より詳しくは、液体状態センサ10が、外側電極52と内側電極62との間の液体の静電容量を検出値としてコントローラへ出力し、コントローラが液体の比誘電率を算出するようになっている。また、液体状態センサ10が、外側電極52と内側電極62との間の液体の抵抗値を検出値としてコントローラへ出力し、コントローラが液体の導電率を算出するようになっている。
以下、液体状態センサ10の各構成について説明する。
(ケースユニット12について)
図1~図3に示されるように、ケースユニット12は、ケースユニット12の本体を構成するケース14と、後述する外側電極52及び内側電極62の先端部(一端部)を覆うカバー18と、を含んで構成されている。
<ケース14について>
ケース14は、金属製とされると共に、全体として略段付き円筒状に形成されている。そして、図面において適宜示される矢印A方向側を、ケース14の軸方向一方側としており、矢印B方向側を、ケース14の軸方向他方側としている。また、以下の説明では、ケース14の軸方向に対して直交する方向を第1方向(図1~図3の矢印C方向及び矢印D方向)としており、ケース14の軸方向から見て、第1方向に対して直交する方向を第2方向(図1~図3の矢印E方向及び矢印E方向)としている。さらに、ケース14の軸方向から見て、ケース14の軸線ALを通過し且つ第1方向に沿った線を基準線CL(図5参照)としている。
ケース14は、ケース14の一端部(図1~図3の矢印A方向側の端部)を構成する略円筒状の小径部14Aと、ケース14の軸方向他方側の部分を構成する大径部14Bと、を含んで構成されている。大径部14Bは、ケース14の軸方向他方側へ開放され且つ小径部14Aよりも大径の略有底円筒状に形成されている。そして、小径部14A及び大径部14Bが同軸上に配置されており、小径部14Aの内部と大径部14Bの内部とが連通された状態で、小径部14Aが大径部14Bの底壁14Cに接続されている。
また、小径部14Aの内部は、後述する外側電極52及び内側電極62等を収容するための第1収容部14Dとして構成されており、大径部14Bの内部は、後述する第1基板80及び第2基板90等を収容するための第2収容部14Eとして構成されている。
大径部14Bの底壁14Cの中心部には、後述するモールドベース32と嵌合される「被嵌合部」としての嵌合凹部14Fが形成されている。嵌合凹部14Fは、ケース14の軸方向他方側へ開放された凹状を成すと共に、ケース14の軸方向から見て、小径部14Aよりも大径の円形状に形成されている。
ケース14(小径部14A)の一端側の開口部には、内周面において、後述するカバー18を固定するためのカバー固定部14Gが形成されている。カバー固定部14Gは、縦断面視で、小径部14Aの軸方向一方側及び径方向内側へ開放された段差状に形成されており、小径部14Aの周方向全周に亘って形成されている。
一方、ケース14(大径部14B)の他端側の開口部には、金属製の蓋16が設けられている。蓋16は、ケース14の軸方向一方側へ開放された略有底円筒状に形成されており、蓋16の側壁が大径部14Bの開口部内に嵌入されている。そして、蓋16が、蓋固定ネジS1によって、大径部14Bの開口端部に締結固定されている。これにより、大径部14Bの開口部が蓋16によって閉塞されている。また、蓋16の底壁には、後述する外部コネクタ92を配置するためのコネクタ孔部16Aが貫通形成されている。
<カバー18について>
カバー18は、金属製とされると共に、ケース14の軸方向他方側へ開放された略有底円筒状に形成されている。このカバー18の外径寸法は、ケース14のカバー固定部14Gの内径寸法と略一致している。そして、カバー18の開口端部が、カバー固定部14G内に嵌入されて、カバー18がケース14に固定されている。すなわち、カバー18がケース14に接触しており、ケース14、蓋16、及びカバー18が導通されている。これにより、ケース14、蓋16、及びカバー18が、液体状態センサ10に対して電気的ノイズを抑制するためのシールド部材としても構成されている。
カバー18の側壁には、複数(本実施の形態では、4箇所)のサイド連通孔18Aが、カバー18の径方向に貫通形成されている。サイド連通孔18Aは、略円形状に形成されると共に、カバー18の周方向に等間隔(90度毎)に配置されている。また、カバー18の底壁の中心部には、略円形状の先端側連通孔18Bが貫通形成されている。これにより、サイド連通孔18A及び先端側連通孔18Bによってカバー18の内部と外部とが連通されている。
(電極基板アッシー20について)
図2~図6に示されるように、電極基板アッシー20は、電極センサ部30と、支持プレート74と、「基板」としての第1基板80と、第2基板90と、を含んで構成されている。そして、支持プレート74、第1基板80、及び第2基板90が、電極センサ部30に組付けられている。
<電極センサ部30について>
図7(A)及び(B)にも示されるように、電極センサ部30は、モールドベース32と、外側電極ユニット50と、内側電極ユニット60と、を含んで構成されている。
[モールドベース32について]
モールドベース32は、樹脂材(絶縁材)によって構成されて、電極センサ部30(電極基板アッシー20)の骨格を構成している。モールドベース32は、第1方向から見て、ケース14の軸方向他方側へ開放された略Y字形ブロック状に形成されて、ケース14の第1収容部14D及び第2収容部14Eの内部に配置されている。具体的には、モールドベース32は、モールドベース32の一端側(図7(A)の矢印A方向側)の部分を構成する電極保持モールド部34と、モールドベース32の他端側(図7(A)の矢印B方向側)の部分を構成する基板固定モールド部36と、を含んで構成されている。
「電極保持モールド部34について」
電極保持モールド部34は、後述する外側電極ユニット50及び内側電極ユニット60を保持するための電極保持部34Aと、モールドベース32(電極基板アッシー20)をケース14に固定するためのフランジ部34Bと、を含んで構成されている。
電極保持部34Aは、ケース14(の小径部14A)と同軸上に配置された略円柱状に形成されている。このため、軸線ALが電極保持部34Aの軸線としても構成されている。また、電極保持部34Aの直径寸法は小径部14Aの内径寸法と略一致しており、電極保持部34Aが、ケース14の第1収容部14Dの全体を埋めるように、小径部14A内に配置されている。これにより、電極保持部34Aによって小径部14Aの開口部が閉塞されている。
なお、電極保持部34Aの外周面には、モールドベース32の成形時にモールドベース32の金型からの抜けを良好にするための抜きテーパが形成されており、電極保持部34Aの一端側(図2及び図3の矢印A方向側)の直径が他端側(図2及び図3の矢印B方向側)の直径と比べて僅かに小さくなっている。そして、電極保持部34Aの他端側の外周部が小径部14Aの他端部の内周面に密着した状態で、電極保持モールド部34が第1収容部14D内に嵌入されている。これにより、第2収容部14E内の気密性を電極保持モールド部34によって確保するようになっている。
また、電極保持部34Aの一端面は、ケース14の小径部14Aの開口端面と面一に配置されている。一方、電極保持部34Aの他端部は、ケース14の第1収容部14Dからケース14の軸方向他方側へ突出され、第2収容部14Eの一端部内に配置されている。
フランジ部34Bは、電極保持部34Aの他端部から電極保持部34Aの径方向外側へ延出されて、ケース14の第2収容部14Eの一端部に配置されている。具体的には、フランジ部34Bは、電極保持部34Aの軸方向を板厚方向とし且つ第1方向を長手方向とする略トラック形板状に形成されている。このフランジ部34Bの外周部には、電極センサ部30(電極基板アッシー20)をケース14に固定するための複数(本実施の形態では、3箇所)の「カラー」としての第1~第3カラー38,40,42が一体に設けられている。この第1~第3カラー38,40,42は、金属製とされると共に、フランジ部34Bの板厚方向を軸方向とした略円筒状に形成されている。そして、第1~第3カラー38,40,42の軸方向両端面が、フランジ部34Bから露出した状態で、第1~第3カラー38,40,42が、フランジ部34Bに埋設されている。
第1カラー38は、電極保持部34Aに対して第1方向一方側(図3、図5、図6、及び図7(B)の矢印C方向側)に配置されており、電極保持部34Aの軸方向から見て、第1カラー38の中心が基準線CL上に配置されている(図5、図6、及び図7(B)参照)。また、第2カラー40及び第3カラー42は、電極保持部34Aに対して第1方向他方側(図5、図6、及び図7(B)の矢印D方向側)に配置されると共に、電極保持部34Aの軸方向から見て、基準線CLを基準にして第2方向において対称を成す位置に配置されている(図5、図6、及び図7(B)参照)。そして、第1~第3カラー38,40,42内に「固定部材」としての固定ネジS2がケース14の軸方向他方側から挿入されて、固定ネジS2によってフランジ部34B(すなわち、電極基板アッシー20)がケース14に固定されている。
また、フランジ部34Bには、第1~第3カラー38,40,42に対して径方向内側の位置において、インロー部34B1が形成されている。インロー部34B1は、フランジ部34Bの板厚方向一方側(図2~図4の矢印A方向側)へ突出されると共に、電極保持部34Aの軸方向から見て、電極保持部34Aと同軸上に配置された円形状に形成されている。また、インロー部34B1の直径は、ケース14の嵌合凹部14Fの内径と略一致しており、インロー部34B1のフランジ部34Bからの突出量が、電極保持部34Aのフランジ部34B(インロー部34B1)からの突出量に比べて大幅に小さくなっている。そして、電極センサ部30のケース14への固定状態では、インロー部34B1がケース14の嵌合凹部14F内に嵌入されている。これにより、ケース14に対するモールドベース32の同軸度をインロー部34B1及び嵌合凹部14Fによって確保するようになっている。
また、インロー部34B1には、「溝部」としてのケース用シール溝部34B2が形成されている。ケース用シール溝部34B2は、電極保持部34Aの軸方向一方側へ開放された溝状に形成されると共に、電極保持部34Aの軸方向から見て、インロー部34B1の外周面と同心円状を成す円環状に形成されている。このケース用シール溝部34B2内には、「シール部」としてのケース用シール部材44が収容されている。このケース用シール部材44は、ゴム等の弾性体によって構成され且つ円環状に形成されたOリングとして構成されている。そして、ケース用シール部材44が、ケース14の嵌合凹部14Fの底面によって押圧されて、嵌合凹部14Fの底面及びケース用シール溝部34B2の内周面に密着した状態で、ケース用シール溝部34B2内に収容されている。これにより、電極センサ部30とケース14との間をケース用シール部材44によってシールしている。
「基板固定モールド部36について」
基板固定モールド部36は、電極保持モールド部34と一体に形成されて、ケース14の第2収容部14Eの外周部に配置されている。図7(A)及び(B)に示されるように、基板固定モールド部36は、一対の固定片36Aを含んで構成されており、一対の固定片36Aは、軸線ALを基準として第2方向において対称に構成されている。このため、以下の説明では、軸線ALに対して第2方向一方側(図7(A)及び(B)の矢印E方向側)の固定片36Aについて説明し、軸線ALに対して第2方向他方側(図7(A)及び(B)の矢印F方向側)の固定片36Aの説明については省略する。
固定片36Aは、第2方向を板厚方向とし且つ電極保持部34Aの軸方向を長手方向とする略矩形板状に形成されて、電極保持モールド部34のフランジ部34Bにおける外周部(第2方向一方側の端部)から電極保持部34Aの軸方向他方側へ延出されている。これにより、一対の固定片36Aが、第2方向に離間した状態で、第2方向に対向して配置されている。
また、固定片36Aの幅方向(第1方向に沿った方向)の中央部が、第2方向から見て、電極保持部34Aの軸線ALに一致するように、第1方向における固定片36Aの位置が設定されている。さらに、固定片36Aの幅方向両端面は、後述する第1基板80及び第2基板90を載置するための載置面36Bとして構成されており、載置面36Bは、第1方向に対して直交する方向に沿って配置されている。
一対の固定片36Aの先端部(図7(A)及び(B)の矢印B方向側の端部)には、後述する第1基板80及び第2基板90を固定するための先端側基板固定部36Cが形成されている。先端側基板固定部36Cは、固定片36Aから第2方向他方側(すなわち、一対の固定片36Aの対向方向側)へ突出されると共に、固定片36Aの幅方向に沿って延在されている。すなわち、先端側基板固定部36Cが、固定片36Aから電極保持部34A(ケース14)の径方向内側へ突出されている。この先端側基板固定部36Cには、第1方向を軸方向とする金属製のナット46が一体に設けられている。具体的には、ナット46の軸方向両端面が、固定片36Aの載置面36Bから露出された状態で、ナット46が先端側基板固定部36Cに埋設されている。
また、固定片36Aの基端部(図7(A)及び(B)の矢印A方向側の端部)には、後述する第1基板80及び第2基板90を固定するための基端側基板固定部36Dが形成されている。基端側基板固定部36Dは、固定片36Aから第2方向他方側へ突出されると共に、固定片36Aの幅方向に沿って延在されている。すなわち、基端側基板固定部36Dが、固定片36Aから電極保持部34A(ケース14)の径方向内側へ突出されている。この基端側基板固定部36Dには、第1方向を軸方向とする金属製のナット48が一体に設けられている。具体的には、ナット48の軸方向両端面が、固定片36Aの載置面36Bから露出された状態で、ナット48が基端側基板固定部36Dに埋設されている。さらに、基端側基板固定部36Dは、電極保持モールド部34のフランジ部34Bに接続されて、固定片36Aとフランジ部34Bとを連結している。すなわち、固定片36Aの基端部の肉厚が、固定片36Aの他の部分の肉厚と比べて厚く設定されている。
さらに、固定片36Aの長手方向中間部(具体的には、長手方向中央部よりも基端側の部分)には、第1方向から見て、第2方向一方側へ略クランク状に屈曲された屈曲部36Eが形成されている。これにより、第1方向から見て、先端側基板固定部36Cが基端側基板固定部36Dに対して電極保持部34A(ケース14)の径方向外側に配置されている。
また、固定片36Aの幅方向中間部には、補強リブ36Fが一体に形成されている。補強リブ36Fは、固定片36Aから第2方向他方側へ突出されると共に、固定片36Aの長手方向に延在されている。
[外側電極ユニット50について]
図2~図4、及び図8に示されるように、外側電極ユニット50は、外側電極52と、外側ターミナル54と、を含んで構成されており、外側電極ユニット50(外側電極52及び外側ターミナル54)が、インサート成形によってモールドベース32(の電極保持モールド部34)に一体に形成されている。これにより、モールドベース32と外側電極ユニット50とがユニット化されている。
「外側電極52について」
外側電極52は、ケース14の小径部14Aよりも小径の略円筒状に形成されている。そして、外側電極52が、小径部14Aと同軸上に配置されて、ケース14の第1収容部14D内において、電極保持モールド部34の電極保持部34Aと一体に形成されている。具体的には、外側電極52の一端側(図2及び図3の矢印A方向側)の部分が、電極保持部34Aの一端面からケース14の軸方向一方側へ突出された状態で、外側電極52の他端側(図2及び図3の矢印B方向側)の部分が電極保持部34Aに埋設されている。これにより、ケース14と外側電極52との間が、電極保持モールド部34によって絶縁された状態で、外側電極52が、第1収容部14D内において、電極保持部34Aに保持されている。また、外側電極52の一端部は、カバー18の内部に配置されており、外側電極52の他端は、電極保持部34Aの軸方向中央部よりも電極保持部34Aの一端側に配置されている。
外側電極52の一端側の部分には、複数(本実施の形態では、4箇所)の電極側連通孔52Aが外側電極52の径方向に貫通形成されている。電極側連通孔52Aは、カバー18のサイド連通孔18Aよりも小径の円形状に形成されると共に、外側電極52の周方向に等間隔(90度毎)に配置されている。また、外側電極52の周方向における、電極側連通孔52Aとサイド連通孔18Aとの位置が一致しており、電極側連通孔52Aの中心がサイド連通孔18Aの中心に対してケース14の軸方向他方側にずれた位置に配置されている。具体的には、カバー18の径方向から見て、電極側連通孔52Aとサイド連通孔18Aとが重なるように、電極側連通孔52Aがサイド連通孔18Aに対してケース14の軸方向他方側にずれて配置されている。これにより、液体状態センサ10の使用時に、カバー18を液体に浸漬させることで、液体が、サイド連通孔18A及び電極側連通孔52A内を流れて、外側電極52の内側に流入されるようになっている。
また、外側電極52の一端面には、第1方向一方側及び他方側の部分において、一対の外側位置決め溝部52Bが形成されている。外側位置決め溝部52Bは、外側電極52の軸方向一方側へ開放された溝状に形成されると共に、外側電極52の一端部を第1方向に貫通している。この外側位置決め溝部52Bは、外側電極52の周方向における外側電極52のモールドベース32に対する相対位置を決めるための溝部として構成されている。具体的には、電極センサ部30のインサート成形時に、金型に形成された凸部(図示省略)が外側位置決め溝部52B内に嵌まり込んで、外側電極52の周方向における外側電極52のモールドベース32に対する相対位置が決まるようになっている。
また、外側電極52の他端側の部分には、電極センサ部30の成形後における外側電極52(外側電極ユニット50)のモールドベース32からの抜けを防止するための複数(本実施の形態では、2箇所)の抜け止め孔52Cが貫通形成されている。抜け止め孔52Cは、円形状に形成されて、外側電極52の周方向に180度離間して配置されている。具体的には、一対の抜け止め孔52Cが第1方向に対向して配置されている。そして、電極センサ部30の成形時にモールドベース32の樹脂が抜け止め孔52C内に流入して、当該樹脂が抜け止め孔52Cの全体を埋めている(図3参照)。
さらに、外側電極52の他端部には、第2方向一方側の外周部において、後述する外側ターミナル54を外側電極52に固定するための外側ターミナル用凹部52Dが形成されている。この外側ターミナル用凹部52Dは、外側電極52の径方向外側(第2方向一方側)へ開放され且つ外側電極52の軸方向に沿った溝状に形成されると共に、外側電極52の軸方向他方側へ開放されている。
「外側ターミナル54について」
図2、図4、及び図8に示されるように、外側ターミナル54は、外側電極52の軸方向に延在された略丸棒状に形成されている。そして、外側ターミナル54の一端部(図2、図4、及び図8の矢印A方向側の端部)が、外側電極52の外側ターミナル用凹部52D内に配置されて、溶接等によって外側電極52に固定されている。外側ターミナル54の長手方向中間部には、第2方向一方側へ略クランク状に屈曲された屈曲部54Aが形成されており、外側ターミナル54の他端部(図2、図4、及び図8の矢印B方向側の端部)が、外側ターミナル54の一端部に対して外側電極52の径方向外側(第2方向一方側)に配置されている。
そして、外側ターミナル54の他端部が、モールドベース32の電極保持モールド部34からケース14の軸方向他方側へ突出された状態で、外側ターミナル54が電極保持モールド部34に一体に形成されている。これにより、ケース14と外側ターミナル54との間が、電極保持モールド部34によって絶縁された状態で、外側ターミナル54が、第1収容部14D及び第2収容部14E内において、電極保持モールド部34に保持されている。また、外側ターミナル54の他端部は、モールドベース32の一対の固定片36Aの間において、ケース14の第2収容部14E内に配置されている。
[内側電極ユニット60について]
図2~図4、及び図9に示されるように、内側電極ユニット60は、内側電極62と、内側ターミナル64と、を含んで構成されており、内側電極ユニット60(内側電極62及び内側ターミナル64)が、インサート成形によってモールドベース32の電極保持モールド部34に一体に形成されている。これにより、モールドベース32と内側電極ユニット60とがユニット化されている。
「内側電極62について」
内側電極62は、外側電極52よりも小径の略シャフト状に形成されて、外側電極52の軸方向に沿って延在されている。具体的には、内側電極62は、一端部(図2~図4、及び図9の矢印A方向側の端部)が閉塞された略有底円筒状に形成されている。また、内側電極62は、外側電極52の径方向内側において、外側電極52と同軸上に配置されて、ケース14の第1収容部14Dの全体を挿通するように第1収容部14D内に配置されている。すなわち、軸方向における内側電極62の長さが外側電極52の長さと比べて長くなっている。
そして、内側電極62が、電極保持モールド部34の電極保持部34Aと一体に形成されて、内側電極62の長手方向中間部が、電極保持モールド部34に埋設されている。すなわち、内側電極62の一端部が、電極保持部34Aからケース14の軸方向一方側へ突出されて、外側電極52の内部に配置されている。これにより、内側電極62の一端部が、外側電極52と同様に、カバー18の内側に配置されている。なお、内側電極62の一端部における電極保持部34Aからの突出量が、外側電極52の一端部における電極保持部34Aからの突出量に比べて小さく設定されている。つまり、内側電極62の一端が、外側電極52の一端に対して軸方向他方側に配置されて、外側電極52の一端部内に配置されている。一方、内側電極62の他端部(図2~図4、及び図9の矢印B方向側の端部)は、電極保持モールド部34の中心部からケース14の軸方向他方側へ突出されて、ケース14の第2収容部14E内に配置されている。以上により、外側電極52と内側電極62との間が、電極保持モールド部34によって絶縁された状態で、内側電極62が、第1収容部14D内において、電極保持部34Aに保持されている。
また、内側電極62の一端面には、内側位置決め溝部62Bが形成されている。内側位置決め溝部62Bは、内側電極62の軸方向一方側へ開放された溝状に形成されると共に、内側電極62の一端部を第1方向に貫通している。この内側位置決め溝部62Bは、内側電極62の周方向における内側電極62のモールドベース32に対する相対位置を決めるための溝部として構成されている。具体的には、電極センサ部30の成形時に、金型に形成された凸部(図示省略)が内側位置決め溝部62Bが嵌まり込んで、内側電極62の周方向における内側電極62のモールドベース32に対する相対位置が決まるようになっている。
さらに、内側電極62の他端側の部分における外周部には、第2方向他方側の部分において、後述する内側ターミナル64を内側電極62に固定するための内側ターミナル用凹部62Dが形成されている。内側ターミナル用凹部62Dは、内側電極62の径方向外側(第2方向他方側)へ開放され且つ内側電極62の軸方向に延在された溝状に形成されている。また、内側ターミナル用凹部62Dは、外側電極52よりも、内側電極62の軸方向他方側に配置されている。
「内側ターミナル64について」
図2、図4、及び図8に示されるように、内側ターミナル64は、内側電極62の軸方向に延在された略丸棒状に形成されている。そして、内側ターミナル64の一端部(図2、図4、及び図8の矢印A方向側の端部)が、内側電極62の内側ターミナル用凹部62D内に配置されて、溶接等によって内側電極62に固定されている。内側ターミナル64の長手方向中間部には、第2方向他方側へ略クランク状に屈曲された屈曲部64Aが形成されており、内側ターミナル64の他端部(図2、図4、及び図8の矢印B方向側の端部)が、内側ターミナル64の一端部に対して内側電極62の径方向外側(第2方向他方側)に配置されている。
そして、内側ターミナル64の他端部が、モールドベース32の電極保持モールド部34からケース14の軸方向他方側へ突出された状態で、内側ターミナル64が電極保持モールド部34に一体に形成されている。これにより、ケース14と内側ターミナル64との間が、電極保持モールド部34によって絶縁された状態で、内側ターミナル64が、第1収容部14D及び第2収容部14E内において、電極保持モールド部34に保持されている。また、内側ターミナル64の他端部が、モールドベース32の一対の固定片36Aの間において、ケース14の第2収容部14E内に配置されている。
なお、内側ターミナル64の一端部の長さは、内側電極62の内側ターミナル用凹部62Dの長手方向の長さよりも短く設定されている。このため、電極センサ部30の成形時にモールドベース32の樹脂が内側ターミナル用凹部62Dの長手方向両端部内に流入して、当該両端部を埋めている(図2及び図4参照)。これにより、電極センサ部30の成形後における内側電極62(内側電極ユニット60)のモールドベース32からの抜けを、内側ターミナル用凹部62Dによって防止するように構成されている。
また、内側ターミナル64の直径と外側ターミナル54の直径とは同じ寸法に設定されており、ケース14の軸方向における、内側ターミナル64の他端と外側ターミナル54の他端との位置が略一致している。さらに、内側ターミナル64の他端部と外側電極52の他端部とが、電極保持部34Aの周方向に180度離間して配置されて、第2方向に並んで配置されている。
一方、図2及び図4に示されるように、前述したモールドベース32の電極保持モールド部34(電極保持部34A)における他端部には、内側電極62に対応する位置において、第1ザグリ部34A1が形成されている。第1ザグリ部34A1は、電極保持部34Aの軸方向他方側へ開放された凹状に形成されると共に、電極保持部34Aの軸方向から見て、内側電極62よりも大径の円形状に形成されている。これにより、内側電極62の他端部における径方向外側には、内側電極62と第1ザグリ部34A1とによって構成された電極用シール溝部34A2が形成されており、電極用シール溝部34A2が内側電極62の周方向全周に亘って形成されている。
電極用シール溝部34A2内には、電極用シール部材70が収容されている。この電極用シール部材70は、ゴム等の弾性体によって構成され且つ円環状に形成されたOリングとして構成されている。そして、電極用シール部材70が、後述する支持プレート74によって押圧されて、内側電極62及び第1ザグリ部34A1に密着した状態で、電極用シール溝部34A2内に収容されている。これにより、内側電極62の他端部と電極保持モールド部34との間を電極用シール部材70によってシールしている。
また、前述したモールドベース32の電極保持モールド部34(電極保持部34A)における他端部には、外側ターミナル54の他端部及び内側ターミナル64の他端部に対応する位置において、一対の第2ザグリ部34A3が各々形成されている。すなわち、第2ザグリ部34A3が、第1ザグリ部34A1に対して第2方向一方側及び他端側へそれぞれ形成されている。この第2ザグリ部34A3は、電極保持部34Aの軸方向他方側へ開放された凹状に形成されると共に、電極保持部34Aの軸方向から見て、外側ターミナル54及び内側ターミナル64よりも大径の円形状に形成されている。これにより、外側ターミナル54(内側ターミナル64)の他端部における径方向外側には、外側ターミナル54(内側ターミナル64)と第2ザグリ部34A3とによって構成されたターミナル用シール溝部34A4が形成されており、ターミナル用シール溝部34A4が外側ターミナル54(内側ターミナル64)の周方向全周に亘って形成されている。
ターミナル用シール溝部34A4内には、ターミナル用シール部材72が収容されている。このターミナル用シール部材72は、ゴム等の弾性体によって構成され且つ円環状に形成されたOリングとして構成されている。そして、ターミナル用シール部材72が、後述する支持プレート74によって押圧されて、外側ターミナル54(内側ターミナル64)及び第2ザグリ部34A3に密着した状態で、ターミナル用シール溝部34A4内に収容されている。これにより、外側ターミナル54(内側ターミナル64)の他端部と電極保持モールド部34との間をターミナル用シール部材72によってシールしている。
<支持プレート74について>
図3及び図4に示されるように、支持プレート74は、樹脂材によって構成されると共に、ケース14の軸方向を板厚方向とし且つ第2方向を長手方向とする略矩形板状に形成されている。この支持プレート74は、モールドベース32の一対の固定片36Aの間で且つモールドベース32の電極保持モールド部34に対してケース14の軸方向他方側に隣接して配置されている。
支持プレート74の幅方向(第1方向に沿った方向)の両端部には、一対の固定フランジ74Aが一体に形成されている。一対の固定フランジ74Aは、支持プレート74の幅方向両端部における電極保持モールド部34側の部分から、第1方向一方側及び第1方向他方側へそれぞれ突出されている。換言すると、支持プレート74の幅方向両端部が、段差状に形成されている。そして、第1方向一方側の固定フランジ74Aが、後述する第1基板80と電極保持モールド部34とによってケース14の軸方向に挟み込まれており、第1方向他方側の固定フランジ74Aが、後述する第2基板90と電極保持モールド部34とによってケース14の軸方向に挟み込まれている(図3参照)。これにより、支持プレート74が電極保持モールド部34に固定されている。
また、支持プレート74には、一対のターミナル用孔部74Bが貫通形成されており、外側ターミナル54の他端部及び内側ターミナル64の他端部が、ターミナル用孔部74Bに挿入されている。さらに、支持プレート74の略中央部には、円形状の挿入孔74Cが貫通形成されており、内側電極62の他端部が挿入孔74C内に挿入されている。
また、支持プレート74の固定状態では、支持プレート74が、モールドベース32の電極用シール溝部34A2及びターミナル用シール溝部34A4の開口部を閉塞している。また、この状態では、支持プレート74が、電極用シール部材70及びターミナル用シール部材72をケース14の軸方向一方側へ押圧して、電極用シール部材70(ターミナル用シール部材72)が、電極用シール溝部34A2(ターミナル用シール溝部34A4)内において弾性変形している。
<第1基板80について>
図5及び図6に示されるように、第1基板80は、第1方向を板厚方向とし且つケース14の軸方向を長手方向とした略矩形板状に形成されている。具体的には、第1基板80における長手方向一端部(図6の矢印A方向側端部)の幅寸法が、第1基板80における長手方向他方側の幅寸法より若干小さくなっている。また、第1基板80が、モールドベース32の固定片36Aにおける第1方向一方側の載置面36B上に載置されている。すなわち、第1基板80が、ケース14の第2収容部14E内において、ケース14の軸線ALに対して第1方向一方側に配置されている(図3及び図5参照)。そして、基板固定ネジS3が、モールドベース32の先端側基板固定部36Cのナット46及び基端側基板固定部36Dのナット48に螺合されて、第1基板80の4隅の角部が、固定片36Aに締結固定されている。また、第1基板80の固定状態では、第1基板80の長手方向一端部が、前述した支持プレート74の固定フランジ74Aをモールドベース32の電極保持モールド部34と共にケース14の軸方向に挟み込んでいる(図3参照)。
さらに、第1基板80の一側面(第1方向一方側の面)には、液体の状態を検出するときの電気的パラメータを切替えるための一対のリレー82(広義には、「電子部品」として把握される要素である)が実装されている。このリレー82は、ケース14の軸方向を長手方向とした略直方体状に形成されて、ケース14の軸方向から見て、基準線CLを基準として第2方向において対称を成す位置に配置されている。具体的には、ケース14の軸方向から見て、第1カラー38に挿入される固定ネジS2が、一対のリレー82の間に配置されて、電極基板アッシー20のケース14への固定時に、一対のリレー82と当該固定ネジS2とが、干渉しないように設定されている(図5参照)。
また、第1基板80の一側面には、第2方向一方側の端部において、第1基板80と、後述する第2基板90と、を接続するためのフラットケーブル100(広義には、「接続部材」として把握される要素である)用のケーブル用コネクタ84が実装されている。このケーブル用コネクタ84は、第1基板80の長手方向中間部に配置されている。
さらに、図3及び図4に示されるように、第1基板80の他側面には、長手方向一端部において、中継基板86が実装されている。この中継基板86は、ケース14の軸方向を板厚方向とした略矩形板状に形成されて、前述した支持プレート74に対してケース14の軸方向他方側に隣接して配置されている。すなわち、支持プレート74が中継基板86の台座として機能するように構成されている。
また、中継基板86には、前述した外側ターミナル54の他端部及び内側ターミナル64の他端部が挿入される一対のターミナル孔部86Aが貫通形成されている。そして、ターミナル孔部86A内に挿入された外側ターミナル54の他端部及び内側ターミナル64の他端部が、半田付けされて、中継基板86に接続されている。これにより、外側ターミナル54及び内側ターミナル64が、中継基板86を介して第1基板80に接続されている。
さらに、中継基板86の略中央部には、基板側連通孔86Bが貫通形成されており、基板側連通孔86Bは、内側電極62と同軸上に配置されている。これにより、内側電極62の内部とケース14の第2収容部14Eとが連通されている。そして、内側電極62の内部における一端部には、温度センサ102(図2及び図3参照)が設けられており、温度センサ102から延出されるケーブルが、中継基板86の基板側連通孔86Bを通過して第1基板80に接続されている。
<第2基板90について>
図2、図5、及び図6に示されるように、第2基板90は、第1方向を板厚方向とし且つケース14の軸方向を長手方向とした略矩形板状に形成されている。具体的には、第2基板90における長手方向一端部(図2及び図6の矢印A方向側端部)及び長手方向他端部(図2及び図6の矢印B方向側端部)の幅寸法が、第2基板90における長手方向中間部の幅寸法より若干小さくなっている。そして、第2基板90が、モールドベース32の固定片36Aにおける第1方向他方側の載置面36B上に載置されている。これにより、第2基板90が、ケース14の第2収容部14E内において、ケース14の軸線ALに対して第1方向他方側に配置されている。換言すると、第1基板80及び第2基板90が、第1方向に離間した状態で、第1方向に対向して(並んで)配置されている(図3及び図5参照)。そして、基板固定ネジ(図示省略)が、モールドベース32の先端側基板固定部36Cのナット46及び基端側基板固定部36Dのナット48に螺合されて、第2基板90の長手方向一端部の角部及び第2基板90の長手方向中間部における他端側の角部が、固定片36Aに締結固定されている。また、第2基板90の固定状態では、第2基板90の長手方向一端部が、前述した支持プレート74の固定フランジ74Aをモールドベース32の電極保持モールド部34と共にケース14の軸方向に挟み込んでいる(図3参照)。
一方、第2基板90の長手方向他端部は、第1基板80の長手方向他端部よりもケース14の軸方向他方側へ突出されている。また、第2基板90の一側面(第1方向一方側の面)には、長手方向他端部において、外部コネクタ92が実装されている。外部コネクタ92は、ケース14の軸方向から見て、第1基板80と第2基板90との間に配置されている。また、外部コネクタ92は、第2基板90に対してケース14の軸方向他方側へ突出されて、蓋16のコネクタ孔部16A内に配置されている。
また、図5及び図6に示されるように、第2基板90の他側面には、第2方向一方側の端部において、ケーブル用コネクタ94が実装されている。このケーブル用コネクタ94は、第2基板90の長手方向中間部に配置されており、電極保持部34Aの軸方向において、ケーブル用コネクタ94の位置が、第1基板80のケーブル用コネクタ84の位置と略一致している。そして、第1基板80のケーブル用コネクタ84と第2基板90のケーブル用コネクタ94にフラットケーブル100が接続されて、第1基板80と第2基板90とが電気的に接続されている。これにより、液体状態センサ10が、外側電極ユニット50及び内側電極ユニット60によって検出した検出値を、外部のコントローラへ出力するようになっている。また、フラットケーブル100は、モールドベース32の固定片36Aの長手方向中間部とケース14(大径部14B)の側壁との間に配置されて、固定片36Aに沿うように配置されている。
(作用効果)
次に、液体状態センサ10の組立手順を説明しつつ、本実施の形態の作用及び効果について説明する。
液体状態センサ10の組立では、始めに、第1基板80及び第2基板90を電極センサ部30に固定して、電極基板アッシー20を組立てる。また、電極センサ部30では、インサート成形によって、モールドベース32と、外側電極ユニット50と、内側電極ユニット60と、が一体に形成されて、これらの部材がユニット状態になっている。このユニット状態では、外側電極ユニット50の外側ターミナル54、内側電極ユニット60の内側ターミナル64、及び内側電極ユニット60の内側電極62のそれぞれの他端部が、モールドベース32の電極保持モールド部34から電極保持部34Aの軸方向他方側へ突出している。
そして、電極基板アッシー20の組立では、始めに、モールドベース32における電極用シール溝部34A2の内部に電極用シール部材70を配置し、ターミナル用シール溝部34A4の内部にターミナル用シール部材72を配置して、電極用シール部材70及びターミナル用シール部材72を電極センサ部30に組付ける。この状態で、支持プレート74を電極保持モールド部34に仮固定する。具体的には、支持プレート74を電極保持モールド部34に対して電極保持部34Aの軸方向他方側に配置する。そして、支持プレート74の挿入孔74C内に内側電極62の他端部を嵌入させると共に、支持プレート74の一対のターミナル用孔部74B内に、外側ターミナル54及び内側ターミナル64の各々の他端部を挿入させる。これにより、支持プレート74が、電極用シール溝部34A2及びターミナル用シール溝部34A4を閉塞した状態で、電極保持モールド部34に仮固定される。
この状態で、第1基板80を電極センサ部30に固定する。具体的には、第1基板80を、電極保持モールド部34に対して電極保持部34Aの軸方向他方側に離間させた状態で、モールドベース32の固定片36Aにおける第1方向一方側の載置面36B上に載置させる。そして、第1基板80を、電極保持モールド部34側へスライドさせて、正規の組立位置に配置する。これにより、支持プレート74における第1方向一方側の固定フランジ74Aが、第1基板80と電極保持モールド部34とによって挟み込まれる。そして、基板固定ネジS3を、モールドベース32のナット46及びナット48に螺合させて、第1基板80を固定片36A(基板固定モールド部36)に固定する。これにより、支持プレート74の第1方向一方側の端部が、第1基板80によって電極保持モールド部34に固定される。
また、前述した、第1基板80を電極保持モールド部34側へスライドさせるときには、外側ターミナル54及び内側ターミナル64の他端部が、中継基板86のターミナル孔部86A内にそれぞれ挿入される。そして、第1基板80の正規の組立位置では、中継基板86が、支持プレート74に当接して、支持プレート74によって支持される。さらに、第1基板80を基板固定モールド部36に固定した後、外側ターミナル54及び内側ターミナル64の他端部を中継基板86に半田付けして、外側ターミナル54及び内側ターミナル64を中継基板86に接続する。
第1基板80の電極センサ部30への固定後、第2基板90を電極センサ部30に固定する。具体的には、モールドベース32の固定片36Aにおける第1方向他方側の載置面36B上に第2基板90を載置させる。そして、基板固定ネジを、モールドベース32のナット46及びナット48に螺合させて、第2基板90を固定片36A(基板固定モールド部36)に固定する。また、第2基板90が固定片36Aに固定されたときには、支持プレート74における第1方向他方側の固定フランジ74Aが、第2基板90と電極保持モールド部34とによって挟み込まれる。これにより、支持プレート74が、第1基板80及び第2基板90によって、電極保持モールド部34に固定される。
そして、第2基板90の電極センサ部30への固定後に、フラットケーブル100を第1基板80のケーブル用コネクタ84及び第2基板90のケーブル用コネクタ94に接続する。さらに、モールドベース32のケース用シール溝部34B2の内部に、ケース用シール部材44を配置して、ケース用シール部材44を電極基板アッシー20に仮組する。以上により、電極基板アッシー20が組立てられて、電極センサ部30、第1基板80、及び第2基板90が、アッセンブリー化される。
電極基板アッシー20の組立後、電極基板アッシー20を、ケースユニット12(ケース14)の内部に軸方向他方側から挿入して、ケース14の内部に配置する。具体的には、モールドベース32の電極保持部34Aをケース14の第1収容部14D内に配置すると共に、モールドベース32のフランジ部34Bをケース14の第2収容部14Eの一端部に配置する。これにより、モールドベース32の基板固定モールド部36に固定された第1基板80及び第2基板90が、ケース14の第2収容部14E内に収容される。
この状態で、電極基板アッシー20をケース14に固定する。具体的には、固定ネジS2を、ケース14の軸方向他方側から第1~第3カラー38,40,42内に挿入すると共に、ケース14の底壁14Cに螺合させる。これにより、モールドベース32のフランジ部34Bがケース14に固定されて、電極基板アッシー20が、ケース14に組付けられる(固定される)。そして、電極基板アッシー20のケース14への固定後、蓋16を、ケース14における大径部14Bの軸方向他方側の開口部内に嵌入し、蓋固定ネジS1によってケース14に締結固定する。以上により、液体状態センサ10が組立てられる。
ここで、液体状態センサ10では、電極センサ部30のモールドベース32が電極保持モールド部34を有しており、電極保持モールド部34には、外側電極ユニット50及び内側電極ユニット60が一体に形成されている。このため、電極センサ部30では、モールドベース32と、外側電極ユニット50及び内側電極ユニット60と、がユニット化されている。
また、電極センサ部30のモールドベース32は、基板固定モールド部36を有しており、第1基板80及び第2基板90が基板固定モールド部36に固定されている。このため、外側電極ユニット50及び内側電極ユニット60が一体に形成された電極センサ部30と、第1基板80と、第2基板90と、を電極基板アッシー20としてアッセンブリー化して、アッセンブリー化した電極基板アッシー20をケース14に固定することができる。これにより、モールドベース32、外側電極ユニット50、内側電極ユニット60、第1基板80、及び第2基板90をケース14にそれぞれ組立てる構成と比較して、組立工数を大幅に削減することができる。したがって、液体状態センサ10の組立性を向上することができる。
また、上述のように、電極センサ部30では、外側電極ユニット50及び内側電極ユニット60が、モールドベース32の電極保持モールド部34に一体に形成されて、ユニット化されている。このため、電極保持モールド部34(モールドベース32)、外側電極ユニット50、及び内側電極ユニット60を、それぞれケース14に組立てる構成と比較して、外側電極ユニット50及び内側電極ユニット60の組立ばらつきを低減することができる。具体的には、例えば、外側電極52と内側電極62との相対位置ばらつきを低減することができる。これにより、上記の場合と比べて、液体状態センサ10の検出精度を向上することができる。
また、モールドベース32の電極保持モールド部34では、フランジ部34Bにインロー部34B1が形成されており、インロー部34B1が、フランジ部34Bから電極保持モールド部34の軸方向一方側へ突出されている。そして、インロー部34B1が、ケース14の嵌合凹部14F内に嵌合されている。すなわち、モールドベース32がケース14にインロー嵌合されている。したがって、モールドベース32(電極センサ部30)のケース14に対する同軸度を確保することができる。
すなわち、モールドベース32では、電極保持部34Aが、円柱状に形成されて、ケース14の小径部14A内に挿入されている。このため、モールドベース32において、インロー部34B1を省略して、電極保持部34Aによって、モールドベース32(電極センサ部30)のケース14に対する同軸度を確保する構造も考えられる。しかしながら、電極保持部34Aは、外側電極52及び内側電極62と一体に形成されているため、電極保持部34Aの軸方向の長さを比較的長くする必要がある。また、電極保持部34A(モールドベース32)は、樹脂材(絶縁材)によって形成されている。このため、電極保持部34A(モールドベース32)の成形上の制約から電極保持部34Aの外周面に抜きテーパが形成される。これにより、軸方向の長さが比較的長い電極保持部34Aとケース14との嵌合構造では、上記抜きテーパの影響によって、モールドベース32(電極センサ部30)のケース14に対する同軸度を確保することが比較的難しくなる。
これに対して、本実施の形態では、ケース14の嵌合凹部14Fと嵌合されるインロー部34B1をフランジ部34Bに形成している。このため、インロー部34B1のフランジ部34Bからの突出量を任意に設定することができる。すなわち、インロー部34B1のフランジ部34Bからの突出量を、電極保持部34Aの軸方向の長さよりも大幅に小さくすることができる。これにより、インロー部34B1を用いたケース14との嵌合構造では、抜きテーパによる影響を受け難くすることができる。したがって、モールドベース32(電極センサ部30)のケース14に対する同軸度を確保することができる。
また、インロー部34B1には、ケース用シール溝部34B2が形成されており、ケース用シール溝部34B2は、電極保持部34Aの軸方向一方側へ開放された溝状に形成されている。このため、ケース用シール溝部34B2が、インロー部34B1の肉抜き部として機能する。また、ケース用シール溝部34B2は、電極保持部34Aの軸方向から見て、インロー部34B1の外周面と同心円状を成す円環状に形成されている。このため、肉抜き部として機能するケース用シール溝部34B2が、インロー部34B1の周方向全周に亘って形成されている。これにより、フランジ部34Bにおけるインロー部34B1が形成された部位の厚肉化を抑制することができる。その結果、仮に、インロー部34B1においてケース用シール溝部34B2を省略した構成と比べて、成形後のインロー部34B1の外周面に、ヒケ等の成形不良が発生することを抑制できる。これにより、インロー部34B1の外径寸法精度を効果的に確保することができる。したがって、モールドベース32(電極センサ部30)のケース14に対する同軸度を効果的に確保することができる。
しかも、ケース用シール溝部34B2内には、ケース用シール部材44が設けられている。これにより、インロー部34B1の外径寸法精度を確保するためのケース用シール溝部34B2を活用してケース14とモールドベース32との間をシールすることができると共に、ケース用シール部材44に対する組付性を向上することができる。
すなわち、ケース14とモールドベース32との間をシールする構造としては、例えば、ケース14の底壁14Cに溝部を形成し、当該溝部内にケース用シール部材44を組付けるシール構造も考えられる。この場合には、ケース用シール部材44を、ケース14の軸方向他方側の開口部から第2収容部14E内に挿入して、当該溝部内に組付ける必要がある。つまり、比較的底の深いケース14の大径部14Bの底部にケース用シール部材44を組付ける必要がある。このため、ケース用シール部材44を、ケース14に組付けるときの組付けが煩雑になり、ケース用シール部材44に対する組付性が低下する虞がある。
これに対して、本実施の形態では、モールドベース32のインロー部34B1にケース用シール溝部34B2が形成されており、ケース用シール部材44がケース用シール溝部34B2内に配置されている。このため、電極基板アッシー20のケース14への組付前の状態において、ケース用シール部材44をケース用シール溝部34B2内に組付けることができる。したがって、上記シール構造と比べて、ケース用シール部材44に対する組付性を向上することができる。以上により、インロー部34B1の外径寸法精度を確保するケース用シール溝部34B2を活用してケース14とモールドベース32との間をシールすることができると共に、ケース用シール部材44に対する組付性を向上することができる。
また、モールドベース32の基板固定モールド部36は、固定片36Aを有しており、固定片36Aは、第2方向を板厚方向として、モールドベース32のフランジ部34Bから電極保持部34Aの軸方向他方側へ延出されている。さらに、固定片36Aの先端部には、第1基板80及び第2基板90を固定するための先端側基板固定部36Cが形成されている。このため、第1基板80及び第2基板90を先端側基板固定部36Cに固定した状態では、板厚方向における固定片36Aの曲げ剛性を第1基板80及び第2基板90によって高くすることができる。つまり、第1基板80及び第2基板90によって固定片36Aを補強することができる。これにより、基板固定モールド部36に第1基板80及び第2基板90を固定しつつ、第1基板80及び第2基板90によって固定片36Aを補強することができる。
また、先端側基板固定部36Cは、固定片36Aから電極保持部34A(ケース14)の径方向内側へ突出されている。このため、第1基板80及び第2基板90において、電子部品を実装するための有効スペースを確保することができる。すなわち、仮に先端側基板固定部36Cを固定片36Aから電極保持部34A(ケース14)の径方向外側へ突出させた場合には、固定片36Aが本実施の形態と比べて電極保持部34A(ケース14)の径方向内側に配置される。このため、この場合には、第1基板80及び第2基板90において、電子部品を実装するための有効スペースが減少する傾向になる。これに対して、本実施の形態では、先端側基板固定部36Cが、固定片36Aから電極保持部34A(ケース14)の径方向内側へ突出されている。このため、上記の場合と比べて、第1基板80及び第2基板90において、電子部品を実装するための有効スペースを確保することができる。
また、固定片36Aの基端部には、第1基板80及び第2基板90を固定するための基端側基板固定部36Dが形成されており、基端側基板固定部36Dは、固定片36Aから電極保持部34A(ケース14)の径方向内側へ突出されて、フランジ部34Bに接続されている。このため、固定片36Aの基端部における板厚寸法を、他の部位の板厚寸法と比べて、厚くすることができる。これにより、固定片36Aの基端部における強度を基端側基板固定部36Dによって高くしつつ、第1基板80及び第2基板90の長手方向一方側の端部を固定片36Aに固定することができる。
また、モールドベース32の基板固定モールド部36は、一対の固定片36Aを有しており、一対の固定片36Aが第2方向に離間して配置されている。このため、例えば、作業者が一対の固定片36Aの先端部を把持して、電極基板アッシー20をケース14の内部に挿入することができる。これにより、電極基板アッシー20をケース14に組立てるときの組立性を向上することができる。
また、電極基板アッシー20では、フラットケーブル100が、第2方向一方側の固定片36Aにおける長手方向中間部に対して第2方向一方側に配置されている。換言すると、フラットケーブル100が、固定片36Aの先端部に対して固定片36Aの基端側へずれて配置されている。このため、上述のように、作業者が一対の固定片36Aの先端部を把持して、電極基板アッシー20をケース14の内部に挿入するときに、作業者の指とフラットケーブル100とが干渉することを抑制できる。これにより、電極基板アッシー20をケース14に組立てるときの組立性を一層向上することができる。
また、外側電極ユニット50における外側ターミナル54の他端部が電極保持モールド部34から電極保持部34Aの軸方向他方側へ突出されており、内側電極ユニット60における内側ターミナル64の他端部が電極保持モールド部34から電極保持部34Aの軸方向他方側へ突出されている。そして、外側ターミナル54の他端部及び内側ターミナル64の他端部が、中継基板86に接続されて、中継基板86を介して第1基板80に接続されている。このため、例えば、外側ターミナル54及び内側ターミナル64と第1基板80とをリード線などによって接続する場合と比べて、作業者に対する作業性を向上することができる。
また、外側ターミナル54及び内側ターミナル64がモールドベース32に一体に形成されている。このため、モールドベース32によって、外側ターミナル54の他端部及び内側ターミナル64の他端部を保持することができる。これにより、第1基板80をモールドベース32の基板固定モールド部36(固定片36A)に固定するときに、外側ターミナル54の他端部及び内側ターミナル64の他端部を、中継基板86のターミナル孔部86A内に良好に挿入させることができる。
また、モールドベース32のフランジ部34Bには、金属製の第1~第3カラー38,40,42が一体に設けられており、第1~第3カラー38,40,42の内部に、固定ネジS2が挿入されて、固定ネジS2によって、フランジ部34Bがケース14に固定されている。このため、固定ネジS2と第1~第3カラー38,40,42とをメタルタッチさせることができる。これにより、例えば、固定ネジS2に対する締め付けトルクを確保して、樹脂材で構成されたモールドベース32をケース14に良好に固定することができる。
なお、本実施の形態では、外側電極ユニット50が、外側電極52と外側ターミナル54とを含んで構成されているが、外側電極ユニット50において、外側ターミナル54を省略した構成にしてもよい。この場合には、外側電極52の軸方向の長さを本実施の形態と比べて長くして、外側電極52の他端部と第1基板80との間をリード線等によって接続してもよい。
また、本実施の形態では、内側電極ユニット60が、内側電極62と内側ターミナル64を含んで構成されているが、内側電極ユニット60において、内側ターミナル64を省略した構成にしてもよい。この場合には、内側ターミナル64の他端部と第1基板80との間をリード線等によって接続してもよい。
また、本実施の形態では、ケース用シール溝部34B2がモールドベース32のインロー部34B1に形成されているが、ケース用シール溝部34B2をモールドベース32のフランジ部34Bの板厚方向一方側の面に形成してもよい。この場合には、例えば、インロー部34B1の直径寸法を本実施の形態よりも小さくして、ケース用シール溝部34B2をインロー部34B1の径方向外側のフランジ部34Bの部位に形成し、ケース用シール溝部34B2内にケース用シール部材44を配置してもよい。
また、本実施の形態では、2枚の第1基板80及び第2基板90が、ケース14の第2収容部14Eに収容されているが、ケース14の第2収容部14Eに収容される基板を1枚の基板として構成してもよい。この場合には、例えば、第2基板90を省略して、ケース14の大径部14Bを軸方向他方側へ延ばすと共に、第1基板80を長手方向他方側へ長くして、当該第1基板80に外部コネクタ92を設けてもよい。これにより、例えば、ケーブル用コネクタ84,94及びフラットケーブル100を省略することができると共に、部品点数の削減に寄与することができる。
10 液体状態センサ(センサ)
14 ケース
14A 小径部
14B 大径部
14F 嵌合凹部(被嵌合部)
32 モールドベース
34 電極保持モールド部
34A 電極保持部
34B フランジ部
34B1 インロー部
34B2 ケース用シール溝部(溝部)
36 基板固定モールド部
38 第1カラー(カラー)
40 第2カラー(カラー)
42 第3カラー(カラー)
44 ケース用シール部材(シール部)
52 外側電極
54 外側ターミナル
62 内側電極
64 内側ターミナル
80 第1基板(基板)
86 中継基板
S2 固定ネジ(固定部材)

Claims (10)

  1. 液体の状態を検出するセンサであって、
    段付き筒状に形成され、大径部と、前記大径部から軸方向一方側へ延出された小径部と、を含んで構成されたケースと、
    前記小径部の内部に配置され、前記ケースの軸方向に延在された筒状に形成されると共に、一端部が前記小径部の一端部から突出された外側電極と、
    前記外側電極の径方向内側に配置され、前記ケースの軸方向に延在されると共に、一端部が前記小径部の一端部から突出された内側電極と、
    前記大径部の内部において前記ケースの軸方向に対して直交する第1方向を板厚方向として配置され、前記外側電極及び前記内側電極と接続された基板と、
    前記ケースの内部に配置され、前記外側電極及び前記内側電極と一体に形成された電極保持モールド部と、前記基板が固定された基板固定モールド部と、を含んで構成されたモールドベースと、
    を備えたセンサ。
  2. 前記電極保持モールド部は、
    前記小径部の内部において前記外側電極及び前記内側電極と一体に形成された電極保持部と、
    前記大径部の一端部内において前記電極保持部から前記ケースの径方向外側へ張出されたフランジ部と、
    を含んで構成されており、
    前記フランジ部には、前記ケースの軸方向一方側へ突出されたインロー部が形成され、
    前記ケースには、前記インロー部が嵌合される被嵌合部が形成されている請求項1に記載のセンサ。
  3. 前記インロー部には、前記ケースの軸方向一方側へ開放され且つ前記ケースの軸方向から見て環状に形成された溝部が形成されている請求項2に記載のセンサ。
  4. 前記溝部の内部には、前記フランジ部と前記ケースとの間をシールするシール部が設けられている請求項3に記載のセンサ。
  5. 前記基板固定モールド部は、前記フランジ部の外周部から前記ケースの軸方向他方側へ延出された固定片を有しており、
    前記固定片は、前記ケースの軸方向から見て前記第1方向に対して直交する第2方向を板厚方向として配置され、前記固定片の先端部には、前記基板を固定するための先端側基板固定部が設けられている請求項2~請求項4の何れか1項に記載のセンサ。
  6. 前記先端側基板固定部が、前記固定片から前記ケースの径方向内側へ突出されている請求項5に記載のセンサ。
  7. 前記固定片の基端部には、前記基板を固定するための基端側基板固定部が設けられており、
    前記基端側基板固定部は、前記固定片から前記ケースの径方向内側へ突出されると共に、前記フランジ部に接続されている請求項5又は請求項6に記載のセンサ。
  8. 前記基板固定モールド部は、前記第2方向に離間して配置された一対の前記固定片を有している請求項5~請求項7の何れか1項に記載のセンサ。
  9. 前記外側電極には、一端部が前記外側電極に固定され且つ前記電極保持モールド部と一体に形成された外側ターミナルが設けられ、
    前記内側電極には、一端部が前記内側電極に固定され且つ前記電極保持モールド部と一体に形成された内側ターミナルが設けられており、
    前記基板には、前記ケースの軸方向を板厚方向とし且つ前記外側ターミナルの他端部及び前記内側ターミナルの他端部が接続された中継基板が設けられている請求項1~請求項8の何れか1項に記載のセンサ。
  10. 前記フランジ部には、前記インロー部に対して前記ケースの径方向外側において、金属製のカラーが設けられており、
    前記カラーが固定部材によって前記ケースに固定されている請求項2~請求項8の何れか1項に記載のセンサ。
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