JP7049284B2 - リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池 - Google Patents
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Description
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、レート特性に優れるリチウム二次電池用正極活物質、該リチウム二次電池用正極活物質を用いたリチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池を提供することを目的とする。
[1]リチウム複合金属酸化物の一次粒子が複数凝集した二次粒子を含み、前記二次粒子は、内部に形成された空隙と、前記空隙と前記二次粒子の表面とを接続する貫通孔と、を有し、以下の(i)~(iii)をすべて満たすリチウム二次電池用正極活物質。
(i)前記二次粒子の断面において、前記断面の外縁で囲まれる図形の長軸長Aに対する前記図形の短軸長Bの比(B/A)が0.75以上1.0以下である。
(ii)前記図形の面積に対する、前記断面に露出した前記空隙の合計面積の割合が2.0%以上40%以下である。
(iii)前記断面に露出した前記空隙の合計面積に対する、前記断面に露出した前記空隙のうち前記二次粒子の中心部に存在する空隙の面積の割合が60%以上99%以下である。
(ただし、前記長軸長は、前記図形において前記図形の重心位置を通る前記図形の径のうち、最長の径である。)
前記短軸長は、前記図形において前記図形の重心位置を通る前記図形の径のうち、最短の径である。
前記中心部は、前記図形の面積をSとするとき、前記図形の重心位置を中心とし、以下の式で算出されるrを半径とする円を想定した時、当該円に囲まれる部分である。
r=(S/π)0.5/2
[2]前記二次粒子の中心部における空隙率が15%以上50%以下である、[1]に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
[3]前記二次粒子の表面部における空隙率が0.10%以上10%以下である、[1]又は[2]に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
(ただし、前記表面部は、前記図形において、前記中心部を除いた部分である。)
[4]水銀圧入法による細孔分布測定において、細孔半径が30nm以上150nm以下に細孔ピークを有する、[1]~[3]のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極活物質。
[5]前記二次粒子のBET比表面積が0.2m2/g以上3.0m2/g以下である、[1]~[4]のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極活物質。
[6]組成式が下記式(I)で表される、[1]~[5]のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極活物質。
Li[Lix(Ni(1-y-z-w)CoyMnzMw)1-x]O2 ・・・(I)
(式(I)中、0≦x≦0.2、0<y≦0.4、0≦z≦0.4、0≦w≦0.1、MはMg、Ca、Sr、Ba、Zn、B、Al、Ga、Ti、Zr、Ge、Fe、Cu、Cr、V、W、Mo、Sc、Y、Nb、La、Ta、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、及びSnからなる群より選択される1種以上の金属を表す。)
[7][1]~[6]のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極活物質を有するリチウム二次電池用正極。
[8][7]に記載のリチウム二次電池用正極を有するリチウム二次電池。
本発明は、リチウム複合金属酸化物の一次粒子が複数凝集した二次粒子を含み、前記二次粒子は、内部に形成された空隙と、前記空隙と前記二次粒子の表面とを接続する貫通孔と、を有し、以下の(i)~(iii)をすべて満たすリチウム二次電池用正極活物質である。
(i)前記二次粒子の断面において、前記断面の外縁で囲まれる図形の長軸長Aに対する前記図形の短軸長Bの比(B/A)が0.75以上1.0以下である。
(ii)前記図形の面積に対する、前記断面に露出した前記空隙の合計面積の割合が2.0%以上40%以下である。
(iii)前記断面に露出した前記空隙の合計面積に対する、前記断面に露出した前記空隙のうち前記二次粒子の中心部に存在する空隙の面積の割合が60%以上99%以下である。
本明細書において、「短軸長」とは、二次粒子の断面における、前記断面の外縁で囲まれる図形において前記図形の重心位置を通る前記図形の径のうち、最短の径を意味する。
本明細書において、「中心部」とは、二次粒子の断面における前記断面の外縁で囲まれる図形において、前記図形の面積をSとするとき、前記図形の重心位置を中心とし、以下の式で算出されるrを半径とする円を想定した時、当該円に囲まれる部分である。
r=(S/π)0.5/2
本明細書において、「表面部」とは、二次粒子の断面における、前記中心部を除いた部分である。
なお前記中心部は、前記図形の面積Sと等しい面積となる円の半径の1/2を半径rとする円に囲まれる部分を意味する。つまり、前記中心部の半径rは以下の計算式から算出する。
S=π(2r)2
本実施形態において、正極活物質の二次粒子断面構造の測定方法を以下に説明する。
初めに、正極活物質を加工し、断面を得る。断面を得る方法としては、正極活物質を集束イオンビーム加工装置で加工して、二次粒子の断面を得る方法が挙げられる。また、正極活物質を用いて作製した正極の一部を切り取り、イオンミリング装置で加工し、電極の合材層に含まれる正極活物質の断面を得てもよい。ここで断面加工するサンプルは、レーザー回折式粒度分布測定で得られた50%累積体積粒度D50(μm)±5%の最大径を示す正極活物質を選択し、該正極活物質粒子の重心付近を通るように加工し、得られた二次粒子断面の長軸長がD50(μm)±5%のものを選び観察する。
次に走査型電子顕微鏡又は集束イオンビーム加工装置を用いて、前記加工によって得た正極活物質の断面を二次電子像で観察する。
本実施形態のリチウム二次電池用正極活物質は、リチウム複合金属酸化物の一次粒子が複数凝集した二次粒子を含む。さらに、前記二次粒子の断面において、前記断面の外縁で囲まれる図形の長軸長Aに対する前記図形の短軸長Bの比(B/A)が0.75以上1.0以下である。
図4に、本実施形態のリチウム二次電池用正極活物質の断面の模式図を示す。本実施形態のリチウム二次電池用正極活物質は、二次粒子40の断面を観察したときに、二次粒子の中心部44に空隙43を有する。空隙43は貫通孔42により二次粒子外部と通じている。図4に示す空隙43の形状や貫通孔42の形状や数は一例に過ぎず、これに限定されるものではない。
r=(S/π)0.5/2
B/Aの値が1に近いほど、二次粒子が球形に近づくことを意味している。B/Aの下限値は、0.78以上が好ましく、0.80以上がより好ましく、0.85以上が特に好ましい。B/Aが上記範囲であると、球形度が高い二次粒子となる。そのため電極を製造する際の充填性が良好となる。
本実施形態のリチウム二次電池用正極活物質は前記図形の面積に対する、前記断面に露出した前記空隙の合計面積の割合(以下、二次粒子断面全体の空隙率とよぶことがある)が2.0%以上であり、4.0%以上が好ましく、5.0%以上がより好ましく、6.0%以上が特に好ましい。また、40%以下であり、30%以下が好ましく、25%以下がより好ましく、20%以下が特に好ましい。
上記上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
本実施形態のリチウム二次電池用正極活物質は、前記断面に露出した前記空隙の合計面積に対する、前記断面に露出した前記空隙のうち前記二次粒子の中心部に存在する空隙の面積の割合が60%以上であり、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上が特に好ましい。また、99%以下であり、98.5%以下が好ましく、98%以下がより好ましい。前記断面に露出した前記空隙の合計面積に対する、前記断面に露出した前記空隙のうち前記二次粒子の中心部に存在する空隙の面積の割合が上記範囲であると、二次粒子内部の空隙に適度な量の電解液を保液できる。これにより、リチウム二次電池のレート特性が向上する。
上記上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
本実施形態のリチウム二次電池用正極活物質が含む二次粒子は、内部に形成された空隙43と、前記空隙と前記二次粒子の表面とを接続する貫通孔42と、を有する。貫通孔42の開口幅は特に限定されず、約30nm以上150nm以下が好ましい。ここで、貫通孔の開口幅とは、二次粒子内部の空隙から外部に至る経路のなかで最も狭小な部分における孔の直径をいう。本実施形態のリチウム二次電池用正極活物質は、貫通孔を通じて外部から二次粒子内部の空隙部に電解液が入り込むことができる。これにより、リチウム二次電池のレート特性が向上する。
本実施形態のリチウム二次電池用正極活物質は、前記二次粒子の中心部における空隙率が20%以上が好ましく、23%以上がより好ましく、25%以上が特に好ましい。また、45%以下が好ましく、40%以下がより好ましく、35%以下が特に好ましい。前記二次粒子の中心部における空隙率を上記範囲とすることで、充放電反応に伴う一次粒子の膨張収縮による応力が緩和されて、二次粒子内部のクラック発生による電子伝導の低下を抑制できる。
二次粒子の中心部における空隙率は、上述の二次粒子断面構造の測定方法により得られる二次粒子の断面観察結果から、以下のように算出する。
二次粒子の中心部における空隙率(%)=二次粒子断面の中心部に存在する空隙部分の面積/二次粒子中心部の二次粒子断面の面積×100
上記上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
本実施形態のリチウム二次電池用正極活物質は、前記二次粒子の表面部における空隙率が0.3%以上が好ましく、0.5%以上がより好ましい。また、5%以下が好ましく、3%以下がより好ましい。前記二次粒子表面部における空隙率を上記範囲とすることで、電極プレスの際に粒子が圧壊されることによる微粉発生を抑制できる。
二次粒子の表面部における空隙率は、上述の二次粒子断面構造の測定方法により得られる二次粒子の断面観察結果から、以下のように算出する。
二次粒子の表面部における空隙率(%)=二次粒子断面の表面部に存在する空隙部分の面積/二次粒子表面部の二次粒子断面の面積×100
上記上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
このためリチウム二次電池のレート特性を向上させることができると推察できる。また、貫通孔22を備えることで外部から空隙部に電解液が入り込みやすい。このため正極活物質の内部を有効に活用でき、リチウム二次電池のレート特性を向上させることができる。
なお、二次粒子20の表面部23にも空隙を有すると、電極プレスの際に粒子が圧壊し、微粉発生の原因となりうる。このため、本実施形態においては二次粒子20の内部の空隙率が高いため、圧壊に起因する微粉が発生しにくいという効果も奏する。
これに対し本発明を適用せず球形度が低い正極活物質を充填した様子を図3(b)符号34に示す。球形度が低い二次粒子34aを使用すると充填性が悪くなる。つまり、球形度が低い正極活物質を用いると、リチウム二次電池用正極の電極密度が低くなる。
本実施形態のリチウム二次電池用正極活物質は、水銀圧入法による細孔分布測定において、細孔半径が30nm以上150nm以下に細孔ピークを有することが好ましい。本実施形態において、細孔ピークは、前記空隙と前記二次粒子の表面とを接続する貫通孔の開口幅を意味する。
本実施形態において、水銀圧入法による細孔分布測定は下記のような方法で行う。
まず、正極活物質の入った容器内を真空排気した上で、容器内に水銀を満たす。水銀は表面張力が高く、そのままでは正極活物質の表面の細孔には水銀は浸入しないが、水銀に圧力をかけ、徐々に昇圧していくと、径の大きい細孔から順に径の小さい細孔へと、徐々に細孔の中に水銀が浸入していく。圧力を連続的に増加させながら細孔への水銀圧入量を検出していけば、水銀に加えた圧力と水銀圧入量との関係から水銀圧入曲線が得られる。
ここで、細孔の形状を円筒状と仮定し、水銀に加えられた圧力をP、その細孔径(細孔直径)をD、水銀の表面張力をσ、水銀と試料との接触角をθとすると、細孔径は、下記式(A)で表される。
D=-4σ×cosθ/P ・・・(A)
V=πD2L/4 ・・・(B)
円筒の側面積S=πDLのため、S=4V/Dと表すことができる。ここで、ある細孔径の範囲での体積増加dVが、あるひとつの平均細孔径を有する円筒細孔によるものと仮定すれば、その区間で増加した比表面積はdA=4dV/Dav (Davは平均細孔径)と求めることができ、細孔比表面積ΣAが算出される。なお、水銀圧入法による細孔径のおおよその測定限界は、下限が約2nm以上、上限が約200μm以下である。水銀圧入法による測定は、水銀ポロシメータ等の装置を用いて行うことができる。水銀ポロシメータの具体例としては、オートポアIII9420(Micromeritics 社製)等が挙げられる。
本実施形態において、リチウム二次電池用正極活物質のBET比表面積(m2/g)は、2.7m2/g以下が好ましく、2.5m2/g以下がより好ましく、2.2m2/g以下が特に好ましい。下限値は特に限定されないが、一例を挙げると、0.4m2/g以上であることが好ましく、0.6m2/g以上であることがより好ましく、0.8m2/g以上であることがさらに好ましい。
リチウム二次電池用正極活物質のBET比表面積(m2/g)の上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
本実施形態のリチウム二次電池用正極活物質は、組成式が、以下の式(I)で表されることが好ましい。
Li[Lix(Ni(1-y-z-w)CoyMnzMw)1-x]O2 ・・・(I)
(式(I)中、0≦x≦0.2、0<y≦0.4、0≦z≦0.4、0≦w≦0.1、MはMg、Ca、Sr、Ba、Zn、B、Al、Ga、Ti、Zr、Ge、Fe、Cu、Cr、V、W、Mo、Sc、Y、Nb、La、Ta、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、及びSnからなる群より選択される1種以上の金属を表す。)
xの上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
yの上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
zの上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
wの上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
本実施形態のリチウム二次電池用正極活物質のタップ密度は1.1g/cc以上が好ましく、1.2g/cc以上であることがより好ましく、1.3g/cc以上であることが特に好ましい。
タップ密度は、JIS R 1628-1997記載の方法で求めた値を用いる。
リチウム複合金属化合物の結晶構造は、層状構造であり、六方晶型の結晶構造又は単斜晶型の結晶構造であることがより好ましい。
後述の正極合剤ペーストの粘度安定性の観点から、リチウム複合金属化合物粉末に含まれる炭酸リチウム成分は0.4質量%以下であることが好ましく、0.35質量%以下であることがより好ましく、0.30質量%以下であることが特に好ましい。
また、後述のリチウム二次電池内でのガス発生抑制の観点から、リチウム複合金属化合物粉末に含まれる水酸化リチウム成分は0.35質量%以下であることが好ましく、0.25質量%以下であることがより好ましく、0.2質量%以下であることが特に好ましい。
本発明のリチウム二次電池用正極活物質は、ニッケル、コバルト、マンガンを含む複合金属化合物の製造工程と、該複合金属化合物とリチウム化合物とを用いたリチウム複合金属化合物の製造工程とを備えることが好ましい。
複合金属化合物としては、複合金属水酸化物又は複合金属酸化物が好ましい。
以下に、正極活物質の製造方法の一例を、複合金属化合物の製造工程と、リチウム複合金属酸化物の製造工程とに分けて説明する。
複合金属化合物は、通常公知のバッチ共沈殿法又は連続共沈殿法により製造することが可能である。以下、金属として、ニッケル、コバルト及びマンガンを含む複合金属水酸化物を例に、その製造方法を詳述する。
反応に際しては、反応槽の温度が例えば20℃以上80℃以下、好ましくは30℃以上70℃以下の範囲内で制御する。
反応槽内のpH値は例えば水溶液の温度が40℃の時にpH9以上pH13以下、好ましくはpH11以上pH13以下の範囲内で制御する。このpHを上記の範囲に制御することにより、本発明の所望の中心部の空隙割合が高い二次粒子を製造することができる。
反応槽内の物質は適宜撹拌される。上記反応槽の温度を40℃以上に保持し、かつ前記アルカリ金属水酸化物の重量に対する前記ニッケル、コバルト、及びマンガンの金属としての重量の比が0.9以上となる条件下で各溶液を混合し、撹拌することによって、二次粒子の球形度を本発明の所望の範囲に制御することができる。反応槽は、形成された反応沈殿物を分離するためオーバーフローさせるタイプのものを用いることができる。
また反応槽内は、不活性雰囲気を保ちつつも、適度な酸素含有雰囲気または酸化剤存在下とすることで、本発明の所望の中心部の空隙割合が高い二次粒子を製造することができる。反応槽内を酸素含有雰囲気とするには、反応槽内に酸素含有ガスを導入すればよい。
酸素含有ガスとしては、酸素ガス、空気、又はこれらと窒素ガスなどの酸素非含有ガスとの混合ガスが挙げられる。酸素含有ガス中の酸素濃度を調整しやすい観点から、上記の中でも混合ガスであることが好ましい。
・混合工程
上記複合金属酸化物又は水酸化物を乾燥した後、リチウム塩と混合する。
リチウム塩としては、炭酸リチウム、硝酸リチウム、酢酸リチウム、水酸化リチウム、水酸化リチウム水和物、酸化リチウムのうち何れか一つ、または、二つ以上を混合して使用することができる。
ニッケルコバルトマンガン複合金属酸化物又は水酸化物及びリチウム塩の混合物を焼成することによって、リチウム-ニッケルコバルトマンガン複合金属酸化物が得られる。なお、焼成には、所望の組成に応じて乾燥空気、酸素雰囲気、不活性雰囲気等が用いられ、必要ならば複数の加熱工程を有する本焼成工程が実施される。
最高保持温度に達する加熱工程の昇温速度は、焼成装置において、昇温を開始した時間から後述の保持温度に到達するまでの時間から算出される。
昇温速度を上記特定の範囲とすることにより、二次粒子の中心部の空隙割合が高いリチウム二次電池用正極活物質を製造することができる。
焼成後に、得られた焼成物を洗浄してもよい。洗浄には、純水やアルカリ性洗浄液を用いることができる。
アルカリ性洗浄液としては、例えば、LiOH(水酸化リチウム)、NaOH(水酸化ナトリウム)、KOH(水酸化カリウム)、Li2CO3(炭酸リチウム)、Na2CO3(炭酸ナトリウム)、K2CO3(炭酸カリウム)および(NH4)2CO3(炭酸アンモニウム)からなる群より選ばれる1種以上の無水物並びにその水和物の水溶液を挙げることができる。また、アルカリとして、アンモニアを使用することもできる。
被覆粒子又は被覆層を有するリチウム二次電池用正極活物質を製造する場合にはまず、被覆材原料及びリチウム複合金属化合物を混合する。次に必要に応じて熱処理することによりリチウム複合金属化合物の一次粒子又は二次粒子の表面にリチウム複合金属化合物からなる被覆粒子または被覆層を形成できる。
次いで、リチウム二次電池の構成を説明しながら、本発明のリチウム二次電池用正極活物質を、リチウム二次電池の正極活物質として用いた正極、およびこの正極を有するリチウム二次電池について説明する。
(正極)
本実施形態の正極は、まず正極活物質、導電材およびバインダーを含む正極合剤を調整し、正極合剤を正極集電体に担持させることで製造することができる。
本実施形態の正極が有する導電材としては、炭素材料を用いることができる。炭素材料として黒鉛粉末、カーボンブラック(例えばアセチレンブラック)、繊維状炭素材料などを挙げることができる。カーボンブラックは、微粒で表面積が大きいため、少量を正極合剤中に添加することにより正極内部の導電性を高め、充放電効率および出力特性を向上させることができるが、多く入れすぎるとバインダーによる正極合剤と正極集電体との結着力、および正極合剤内部の結着力がいずれも低下し、かえって内部抵抗を増加させる原因となる。
本実施形態の正極が有するバインダーとしては、熱可塑性樹脂を用いることができる。
この熱可塑性樹脂としては、ポリフッ化ビニリデン(以下、PVdFということがある。
)、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEということがある。)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、四フッ化エチレン・パーフルオロビニルエーテル系共重合体などのフッ素樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂;を挙げることができる。
本実施形態の正極が有する正極集電体としては、Al、Ni、ステンレスなどの金属材料を形成材料とする帯状の部材を用いることができる。なかでも、加工しやすく、安価であるという点でAlを形成材料とし、薄膜状に加工したものが好ましい。
(負極)
本実施形態のリチウム二次電池が有する負極は、正極よりも低い電位でリチウムイオンのドープかつ脱ドープが可能であればよく、負極活物質を含む負極合剤が負極集電体に担持されてなる電極、および負極活物質単独からなる電極を挙げることができる。
負極が有する負極活物質としては、炭素材料、カルコゲン化合物(酸化物、硫化物など)、窒化物、金属又は合金で、正極よりも低い電位でリチウムイオンのドープかつ脱ドープが可能な材料が挙げられる。
負極が有する負極集電体としては、Cu、Ni、ステンレスなどの金属材料を形成材料とする帯状の部材を挙げることができる。なかでも、リチウムと合金を作り難く、加工しやすいという点で、Cuを形成材料とし、薄膜状に加工したものが好ましい。
本実施形態のリチウム二次電池が有するセパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、含窒素芳香族重合体などの材質からなる、多孔質膜、不織布、織布などの形態を有する材料を用いることができる。また、これらの材質を2種以上用いてセパレータを形成してもよいし、これらの材料を積層してセパレータを形成してもよい。
本実施形態のリチウム二次電池が有する電解液は、電解質および有機溶媒を含有する。
後述の方法で製造されるリチウム複合金属化合物の組成分析は、得られたリチウム複合金属化合物の粉末を塩酸に溶解させた後、誘導結合プラズマ発光分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、SPS3000)を用いて行った。
リチウム二次電池用正極活物質の粉末を集束イオンビーム加工装置(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、FB2200)で加工し二次粒子の略中心を通る断面を作製し、前記正極活物質の断面を集束イオンビーム加工装置を用いて走査イオン顕微鏡像(SIM像)として観察、または走査型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、S-4800)を用いて走査電子顕微鏡像(SEM像)として観察した。もしくは、正極をイオンミリング装置(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、IM4000)で加工し断面を作製し、前記正極の断面を走査電子顕微鏡を用いてSEM像として観察した。なお、レーザー回折式粒度分布測定で得られた50%累積体積粒度D50(μm)に近い最大径を示す正極活物質を選択し、該正極活物質の粒子が枠内に納まる最大の倍率で撮影した。
前記断面像をコンピュータに取り込み、画像解析ソフトImage Jを用い、二次粒子の長軸長A及び短軸長Bを求め、B/Aを算出した。
画像解析によって算出した二次粒子断面の断面積Sに対して、前記二次粒子の重心位置を中心として、以下の式で算出されるrを半径とする円を描き、円の内部を粒子中心部とし、円の外部を粒子表面部とした。
r=(S/π)0.5/2
二次粒子断面全体の空隙率(%) = 二次粒子断面全体に存在する空隙部分の面積/二次粒子断面の面積×100
二次粒子の表面部における空隙率(%) = 二次粒子断面の表面部に存在する空隙部分の面積/二次粒子表面部の二次粒子断面の面積×100
二次粒子の中心部における空隙率(%) = 二次粒子断面の中心部に存在する空隙部分の面積/二次粒子中心部の二次粒子断面の面積×100
二次粒子断面に露出した空隙の合計面積に対する、二次粒子断面に露出した空隙のうち二次粒子の中心部に存在する空隙の面積の割合(%) = 二次粒子断面の中心部に存在する空隙の面積/二次粒子断面全体部に存在する空隙の面積×100
・リチウム二次電池用正極活物質の水銀圧入法による細孔ピーク測定
前処理としてリチウム二次電池用正極活物質を120℃、4時間、恒温乾燥した。オートポアIII9420(Micromeritics 社製)を用いて、下記の測定条件にて細孔分布測定を実施した。なお水銀の表面張力は480dynes/cm、水銀と試料の接触角は140°とした。その結果を「細孔径(nm)」として表1に記載する。
測定条件
測定温度 : 25℃
測定圧力 : 0.432psia~59245.2psia
後述する製造方法で得られるリチウム複合金属化合物を正極活物質とし、該正極活物質と導電材(アセチレンブラック)とバインダー(PVdF)とを、リチウム二次電池用正極活物質:導電材:バインダー=92:5:3(質量比)の組成となるように加えて混練することにより、ペースト状の正極合剤を調製した。正極合剤の調製時には、N-メチル-2-ピロリドンを有機溶媒として用いた。
次に、負極活物質として人造黒鉛(日立化成株式会社製MAGD)と、バインダーとしてCMC(第一工業薬製株式会社製)とSBR(日本エイアンドエル株式会社製)とを、負極活物質:CMC:SRR=98:1:1(質量比)の組成となるように加えて混練することにより、ペースト状の負極合剤を調製した。負極合剤の調製時には、溶媒としてイオン交換水を用いた。
以下の操作を、アルゴン雰囲気のグローブボックス内で行った。
「(2)リチウム二次電池用正極の作製」で作製したリチウム二次電池用正極を、コイン型電池R2032用のパーツ(宝泉株式会社製)の下蓋にアルミ箔面を下に向けて置き、その上に積層フィルムセパレータ(ポリエチレン製多孔質フィルムの上に、耐熱多孔層を積層(厚み16μm))を置いた。ここに電解液を300μl注入した。電解液は、エチレンカーボネート(以下、ECと称することがある。)とジメチルカーボネート(以下、DMCと称することがある。)とエチルメチルカーボネート(以下、EMCと称することがある。)の16:10:74(体積比)混合液にビニレンカーボネート(以下、VCと称することがある。)を1体積%加え、そこにLiPF6を1.3mol/lとなるように溶解したもの(以下、LiPF6/EC+DMC+EMCと表すことがある。)を用いた。
次に、<リチウム二次電池用負極の作製>で作製したリチウム二次電池用負極を積層フィルムセパレータの上側に置き、ガスケットを介して上蓋をし、かしめ機でかしめてリチウム二次電池(コイン型フルセルR2032。以下、「フルセル」と称することがある。
)を作製した。
上記の方法で作製したセルを用いて、以下に示す条件で放電レート試験を実施した。放電レート試験における、10CA放電容量維持率をそれぞれ以下のようにして求めた。
試験温度25℃
充電最大電圧4.2V、充電時間6時間、充電電流1CA定電流定電圧充電
放電最小電圧2.5V、定電流放電
0.2CAで定電流放電させたときの放電容量と、10CAで放電させたときの放電容量とを求めることで、以下の式で求められる10CA放電容量維持率を求めた。10CA放電容量維持率が高ければ高いほど、高出力を示すことを意味する。
・・10CA放電容量維持率
10CA放電容量維持率(%)
=10CAにおける放電容量/0.2CAにおける放電容量×100
リチウム二次電池用正極活物質粉末1gを窒素雰囲気中、105℃で30分間乾燥させた後、マウンテック社製Macsorb(登録商標)を用いて測定した。
タップ密度は、JIS R 1628-1997記載の方法で求めた。
リチウム二次電池用正極活物質1の製造
[ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物製造工程]
攪拌器およびオーバーフローパイプを備えた反応槽内に水を入れた後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、液温を50℃に保持した。
以上のようにして得られたニッケルコバルトマンガン複合水酸化物1と炭酸リチウム粉末とを、モル比でLi/(Ni+Co+Mn)=1.07となるように秤量して混合した。
その後、上記混合工程で得られた混合物を、酸素雰囲気下、271℃/hで昇温し、870℃で5時間焼成することでリチウム二次電池用正極活物質1を得た。
得られたリチウム二次電池用正極活物質1の組成分析を行い、組成式(I)に対応させたところ、x=0.029、y=0.207、z=0.240、w=0.000であった。
リチウム二次電池用正極活物質2の製造
[ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物製造工程]
攪拌器およびオーバーフローパイプを備えた反応槽内に水を入れた後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、液温を50℃に保持した。
以上のようにして得られたニッケルコバルトマンガン複合水酸化物2と炭酸リチウム粉末とを、モル比でLi/(Ni+Co+Mn)=1.07となるように秤量して混合した。
その後、上記混合工程で得られた混合物を、酸素雰囲気下、271℃/hで昇温し、870℃で5時間焼成することでリチウム二次電池用正極活物質2を得た。
得られたリチウム二次電池用正極活物質2の組成分析を行い、組成式(I)に対応させたところ、x=0.028、y=0.206、z=0.241、w=0.000であった。
リチウム二次電池用正極活物質3の製造
[ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物製造工程]
攪拌器およびオーバーフローパイプを備えた反応槽内に水を入れた後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、液温を50℃に保持した。
以上のようにして得られたニッケルコバルトマンガン複合水酸化物3と炭酸リチウム粉末とを、モル比でLi/(Ni+Co+Mn)=1.07となるように秤量して混合した。
その後、上記混合工程で得られた混合物を、酸素雰囲気下、277℃/hで昇温し、890℃で5時間焼成することでリチウム二次電池用正極活物質3を得た。
得られたリチウム二次電池用正極活物質3の組成分析を行い、組成式(I)に対応させたところ、x=0.032、y=0.208、z=0.243、w=0.000であった。
リチウム二次電池用正極活物質4の製造
[ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物製造工程]
攪拌器およびオーバーフローパイプを備えた反応槽内に水を入れた後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、液温を50℃に保持した。
以上のようにして得られたニッケルコバルトマンガン複合水酸化物4と炭酸リチウム粉末とを、モル比でLi/(Ni+Co+Mn)=1.07となるように秤量して混合した。
その後、上記混合工程で得られた混合物を、酸素雰囲気下、213℃/hで昇温し、930℃で5.6時間焼成することでリチウム二次電池用正極活物質4を得た。
得られたリチウム二次電池用正極活物質4の組成分析を行い、組成式(I)に対応させたところ、x=0.032、y=0.223、z=0.265、w=0.000であった。
リチウム二次電池用正極活物質5の製造
[ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物製造工程]
攪拌器およびオーバーフローパイプを備えた反応槽内に水を入れた後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、液温を50℃に保持した。
以上のようにして得られたニッケルコバルトマンガン複合水酸化物5と炭酸リチウム粉末とを、モル比でLi/(Ni+Co+Mn)=1.07となるように秤量して混合した。
その後、上記混合工程で得られた混合物を、酸素雰囲気下、200℃/hで昇温し、875℃で10時間焼成することでリチウム二次電池用正極活物質5を得た。
得られたリチウム二次電池用正極活物質5の組成分析を行い、組成式(I)に対応させたところ、x=0.036、y=0.210、z=0.238、w=0.000であった。
リチウム二次電池用正極活物質6の製造
[ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物製造工程]
攪拌器およびオーバーフローパイプを備えた反応槽内に水を入れた後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、液温を50℃に保持した。
以上のようにして得られたニッケルコバルトマンガン複合水酸化物5と炭酸リチウム粉末とを、モル比でLi/(Ni+Co+Mn)=1.07となるように秤量して混合した。
その後、上記混合工程で得られた混合物を、酸素雰囲気下、200℃/hで昇温し、900℃で10時間焼成することでリチウム二次電池用正極活物質6を得た。
得られたリチウム二次電池用正極活物質5の組成分析を行い、組成式(I)に対応させたところ、x=0.031、y=0.210、z=0.238、w=0.000であった。
リチウム二次電池用正極活物質C1の製造
[ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物製造工程]
攪拌器およびオーバーフローパイプを備えた反応槽内に水を入れた後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、液温を58℃に保持した。
以上のようにして得られたニッケルコバルトマンガン複合水酸化物C1と炭酸リチウム粉末とを、モル比でLi/(Ni+Co+Mn)=1.07となるように秤量して混合した。
その後、上記混合工程で得られた混合物を、酸素雰囲気下、125℃/hで昇温し、875℃で10時間焼成することでリチウム二次電池用正極活物質C1を得た。
得られたリチウム二次電池用正極活物質C1の組成分析を行い、組成式(I)に対応させたところ、x=0.027、y=0.206、z=0.237、w=0.000であった。
リチウム二次電池用正極活物質C2の製造
[ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物製造工程]
攪拌器およびオーバーフローパイプを備えた反応槽内に水を入れた後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、液温を30℃に保持した。
以上のようにして得られたニッケルコバルトマンガン複合水酸化物C2と炭酸リチウム粉末とを、モル比でLi/(Ni+Co+Mn)=1.03となるように秤量して混合した。
その後、上記混合工程で得られた混合物を、大気雰囲気下、150℃/hで昇温し、900℃で10時間焼成することでリチウム二次電池用正極活物質C2を得た。
得られたリチウム二次電池用正極活物質C2の組成分析を行い、組成式(I)に対応させたところ、x=0.015、y=0.326、z=0.338、w=0.000であった。
Claims (5)
- リチウム複合金属酸化物の一次粒子が複数凝集した二次粒子を含み、
前記二次粒子は、内部に形成された空隙と、前記空隙と前記二次粒子の表面とを接続する貫通孔と、を有し、
以下の(i)~(iii)をすべて満たし、前記二次粒子のBET比表面積が0.8m2/g以上1.2m2/g以下であり、
組成式が下記組成式(I)で表される、リチウム二次電池用正極活物質。
(i)前記二次粒子の断面において、前記断面の外縁で囲まれる図形の長軸長Aに対する前記図形の短軸長Bの比(B/A)が0.75以上1.0以下である。
(ii)前記図形の面積に対する、前記断面に露出した前記空隙の合計面積の割合が2.0%以上40%以下である。
(iii)前記断面に露出した前記空隙の合計面積に対する、前記断面に露出した前記空隙のうち前記二次粒子の中心部に存在する空隙の面積の割合が60%以上99%以下である。
(ただし、前記長軸長は、前記図形において前記図形の重心位置を通る前記図形の径のうち、最長の径である。)
前記中心部は、前記図形の面積をSとするとき、前記図形の重心位置を中心とし、以下の式で算出されるrを半径とする円を想定した時、当該円に囲まれる部分である。
r=(S/π)0.5/2
Li[Lix(Ni(1-y-z-w)CoyMnzMw)1-x]O2 ・・・(I)
(式(I)中、0≦x≦0.2、0<y≦0.4、0≦z≦0.4、0≦w≦0.1、MはMg、Ca、Sr、Ba、Zn、B、Al、Ga、Ti、Zr、Ge、Fe、Cu、Cr、V、W、Mo、Sc、Y、Nb、La、Ta、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、及びSnからなる群より選択される1種以上の金属を表す。) - 前記二次粒子の中心部における空隙率が15%以上50%以下である、請求項1に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
- 前記二次粒子の表面部における空隙率が0.10%以上10%以下である、請求項1に記載のリチウム二次電池用正極活物質。(ただし、前記表面部は、前記図形において、前記中心部を除いた部分である。)
- 請求項1~3のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用正極活物質を有するリチウム二次電池用正極。
- 請求項4に記載のリチウム二次電池用正極を有するリチウム二次電池。
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