JP7047669B2 - 分析用試料の調製方法、分析方法および分析用試料の調製用キット - Google Patents
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Description
さらに好ましい実施形態では、前記第1アミド化反応を行うために前記試料と前記第1アミド化反応溶液とを接触させる時間は30分より短い。
さらに好ましい実施形態では、前記第1アミド化反応溶液はシアル酸と反応させる脱水縮合剤を含まない。
さらに好ましい実施形態では、前記アミンは第一級アミンである。
さらに好ましい実施形態では、前記アミンはアルキル基を含む。
さらに好ましい実施形態では、前記アルキル基は分枝を有しない。
さらに好ましい実施形態では、前記第1アミド化反応溶液のpHは、8.0以上である。
さらに好ましい実施形態では、前記第1アミド化反応溶液は、アミンまたはその塩を含み、前記アミンまたはその塩の濃度は0.5M以上である。
さらに好ましい実施形態では、前記第2反応は、前記試料が固相担体に結合または吸着した状態で行われる。
さらに好ましい実施形態では、前記第2反応では、前記第1アミド化反応に供した前記試料と、第2反応溶液とを接触させ、前記第2反応溶液は、前記第1アミド化反応でアミド化されなかったシアル酸と反応させるアンモニア、アミン、アルコールまたはこれらの塩を第2求核剤としてさらに含み、前記第2反応により、前記第1アミド化反応の前に前記試料に含まれていた、前記ラクトン構造を有しないシアル酸の少なくとも一部がアミド化またはエステル化され、前記第1求核剤と前記第2求核剤とは異なる。
さらに好ましい実施形態では、前記第2反応溶液は、脱水縮合剤を含む。
さらに好ましい実施形態では、前記第2反応では、前記第1アミド化反応に供した前記試料と、第2反応溶液とを接触させ、前記第2反応溶液は、エステル合成用アルキル化剤を含む。
さらに好ましい実施形態では、前記第2反応では、シアル酸の結合様式に基づいて、前記シアル酸の少なくとも一部を修飾する。
さらに好ましい実施形態では、前記第2反応では、α2,3-シアル酸、α2,8-シアル酸およびα2,9-シアル酸の少なくとも一つと、α2,6-シアル酸とを異なる修飾体で修飾する。
本発明の好ましい実施形態による分析方法は、上述の分析用試料の調製方法により分析用試料を調製することと、調製した前記分析用試料を分析することとを備える。
さらに好ましい実施形態では、調製した前記分析用試料は、質量分析およびクロマトグラフィの少なくとも一つにより分析される。
本発明の好ましい実施形態による分析用試料の調製用キットは、アンモニア、アミンおよびこれらの塩の少なくとも一つを含み、上述の分析用試料の調製方法に用いられる。
図1は、本実施形態の分析用試料の調製方法に係る分析方法の流れを示すフローチャートである。この分析方法は、試料に元々含まれていた糖鎖中のラクトンを分析するためのものである。ステップS1001において、糖鎖を含む試料が用意される。
ステップS1001が終了したら、ステップS1003に進む。
ステップS1003において、試料を、ラクトン構造を含むシアル酸をアミド化するための反応溶液(以下、第1アミド化反応溶液と呼ぶ)と接触させ、試料に元々含まれていたラクトン構造を含むシアル酸をアミド化する第1アミド化反応が行われる。発明者らは、従来行われていた、加水分解によりラクトンを開環してからカルボキシ基をアミド化する技術的な常識とは全く異なり、ラクトンを迅速に直接アミド化する方法を見出した。この反応は無水条件下でも好適に行われるため、加水分解とは異なる反応であり、アミノ基とラクトンとの相互作用に基づくアミノリシスと考えられる。以下では、無水条件下でも可能な、アンモニア、アミンまたはこれらの塩によるラクトンの開環およびアミド化をアミノリシスと呼ぶ。また、試料に元々含まれていたラクトンまたはラクトン構造を、分析対象のラクトンまたはラクトン構造等と適宜呼ぶ。このアミノリシス反応は実質的に脱水縮合剤を必要としないので、ラクトン構造ではない通常のシアル酸には影響を及ぼすことなく、ラクトン化しているシアル酸のみを選択的にアミド化することが可能である。
なお、シアル酸におけるラクトン構造は、シアル酸と当該シアル酸に隣接する単糖間に形成されたものの他、シアル酸の内部に形成されたもの等を分析対象としてもよい。
第1アミド化反応においてアミンを用いる場合、第1アミド化反応溶液に含まれるアミンは、第一級アミンが好ましく、直鎖炭化水素基を有する第一級アミンがより好ましく、直鎖アルキル基を有する第一級アミンがさらに好ましい。第1アミド化反応溶液に含まれるアミンは、直鎖アルキル基を有する第一級アミンとしては、炭素数が10以下の第一級アミンが好ましく、炭素数が7以下の第一級アミンがより好ましく、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミンがさらに好ましく、メチルアミンが最も好ましい。第1アミド化反応溶液に含まれるアミンが分枝(以下、「分枝」は炭化水素鎖の分枝を示す)を有しない直鎖状の構造を有していたり、炭素数が少ない方が、より効率的に分析対象のラクトンがアミド化されるため好ましい。
なお、第1アミド化反応溶液は、上述のアミンの塩を含んでもよい。
第1アミド化反応溶液におけるアンモニア、アミンおよびこれらの塩の濃度は、0.1M(Mはmol/l)以上が好ましく、0.3M以上がより好ましく、0.5M以上がさらに好ましく、1.0M以上がさらに好ましく、3.0M以上が最も好ましい。好適な例として、第1アミド化反応溶液は、アンモニアまたは第一級アミン、特にメチルアミンを含み、当該アンモニア、またはメチルアミン等の第一級アミンの濃度は、0.1M以上が好ましく、0.3M以上がより好ましく、0.5M以上がさらに好ましく、1.0M以上がさらに好ましく、3.0M以上が最も好ましい。第1アミド化反応溶液のアミン等の濃度が高いほど、より確実に分析対象のラクトンのアミド化を行うことができる。
第1アミド化反応溶液の溶媒は、水系溶媒でも有機溶媒でもよい。当該溶媒は、分析対象のラクトンの加水分解を防いで迅速なアミド化を確実に起こす観点から適宜水含有量が調節され、水含有量を抑える脱水操作が加えられた脱水溶媒や無水溶媒を用いることもできる。第1アミド化反応溶液の溶媒は、メタノールおよびアセトニトリル(ACN)の少なくとも一つを含むことが好ましい。
なお、第1アミド化反応溶液は水(H2O)を相当量含んでいてもよく、第1アミド化反応溶液の溶媒は水でもよい。
第1アミド化反応溶液のpHは、7.7以上が好ましく、8.0以上がより好ましく、8.8以上がさらに好ましく、10.3以上が最も好ましい。第1アミド化反応溶液のpHが高くなると、より確実に分析対象のラクトンがアミド化されるため好ましい。
第1アミド化反応は、数秒~数分以内に完了する。従って、第1アミド化反応によりラクトンをアミド化するために、試料を第1アミド化反応溶液と接触させる時間(以下、反応時間と呼ぶ)は、1時間未満が好ましく、30分未満がより好ましく、15分未満がさらに好ましく、5分未満がさらに好ましく、1分未満が最も好ましい。好適には、試料を第1アミド化反応溶液で洗浄したり、担体等に保持されている試料に対して一時的に通液するだけでもよい。また、試料と第1アミド化反応溶液を混合し、そのまま反応時間を設けずに乾固してもよい。このように、第1アミド化反応は短時間に完了するため、不安定なラクトンが分解し糖鎖の解析における定量性が損なわれることを防ぐことができる。また、第1アミド化反応の反応時間を短く設定することで、より効率的に試料の解析を行うことができる。
試料と第1アミド化反応溶液とを接触させることができれば、第1アミド化反応を起こす際の試料の状態は特に限定されないが、固相で行う場合、固相化反応の際のシアル酸のラクトン化により分析対象のラクトンを定量する精度が低下するため、第1アミド化反応は液相で行うことが好ましい。
ステップS1003が終了したら、ステップS1005に進む。
ステップS1005において、試料をラクトン化のための反応溶液(以下、ラクトン化反応溶液と呼ぶ)と接触させ、糖鎖に含まれるシアル酸の少なくとも一部をラクトン化するラクトン化反応を行う(以下、ラクトン化反応と記載した場合、特に言及が無い限り、ステップS1005のラクトン化反応を指す)。ラクトン化反応では、ラクトン化されないシアル酸の一部にラクトン化とは異なる修飾をする。ラクトン化反応において、α2,3-シアル酸、α2,8-シアル酸およびα2,9-シアル酸が好適にラクトン化される。
脱水縮合剤は、カルボジイミドを含むことが好ましい。カルボジイミドを用いると、脱水縮合剤としてホスホニウム系脱水縮合剤(いわゆるBOP試薬)やウロニウム系脱水縮合剤を用いた場合に比べて、立体障害が大きい部位に存在するカルボキシ基がアミド化されにくいからである。カルボジイミドの例としては、N,N’‐ジシクロへキシルカルボジイミド(DCC)、N‐(3‐ジメチルアミノプロピル)‐N’‐エチルカルボジイミド(EDC)、N,N’‐ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、1‐tert‐ブチル‐3‐エチルカルボジイミド(BEC)、N,N’‐ジ‐tert‐ブチルカルボジイミド、1,3‐ジ‐p‐トルイルカルボジイミド、ビス(2,6‐ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、ビス(トリメチルシリル)カルボジイミド、1,3‐ビス(2,2‐ジメチル‐1,3‐ジオキソラン‐4‐イルメチル)カルボジイミド(BDDC)や、これらの塩が挙げられる。
脱水縮合剤による脱水縮合を促進させ、かつ副反応を抑制するために、カルボジイミドに加えて、求核性の高い添加剤を用いることが好ましい。求核性の高い添加剤としては、1‐ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1‐ヒドロキシ‐7‐アザ‐ベンゾトリアゾール(HOAt)、4‐(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、2‐シアノ‐2‐(ヒドロキシイミノ)酢酸エチル(Oxyma)、N‐ヒドロキシ‐スクシンイミド(HOSu)、6‐クロロ‐1‐ヒドロキシ‐ベンゾトリアゾール(Cl-HoBt)、N‐ヒドロキシ‐3,4‐ジヒドロ‐4‐オキソ‐1,2,3‐ベンゾトリアジン(HOOBt)等が好ましく用いられる。
第2求核剤として用いられるアミンは、炭素原子を2個以上含む第一級または第二級のアルキルアミンを含むことが好ましい。第一級のアルキルアミンは、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、sec‐ブチルアミン、tert‐ブチルアミン等が好ましい。第二級アルキルアミンは、ジメチルアミン、エチルメチルアミン、ジエチルアミン、プロピルメチルアミン、イソプロピルメチルアミン等が好ましい。α2,3-シアル酸のカルボキシ基のように立体障害が大きい部位に存在するカルボキシ基がアミド化されにくいようにする観点から、イソプロピルアミンのような分枝アルキル基を有するアミンを用いることが好ましい。ラクトン化反応溶液の求核剤にアミンを用いた場合、シアル酸の結合様式に基づいて、α2,6-シアル酸等の一部のシアル酸のカルボキシ基がアミド化される。
なお、第2求核剤は、上述の求核剤の塩を含んでもよい。
ラクトン化反応溶液の脱水縮合剤の濃度は、例えば、1mM~5Mが好ましく、10mM~3Mがより好ましい。カルボジイミドとHOAtやHOBt等の求核性の高い添加剤とを併用する場合は、それぞれの濃度が上記範囲であることが好ましい。ラクトン化反応溶液のアミンの濃度は、0.01~20Mが好ましく、0.1M~10Mがより好ましい。ラクトン化反応の際の反応温度は、-20℃~100℃程度が好ましく、-10℃~50℃がより好ましい。
ラクトン化反応は、液相でも固相でも行うことができる。試料とラクトン化反応溶液とを接触させることができれば、ラクトン化反応を起こす際の試料の状態は特に限定されないが、第1アミド化反応に供した試料に含まれる糖鎖を固相担体に結合または吸着された状態でラクトン化反応溶液を接触させることが好ましい。
ステップS1005が終了したら、ステップS1007に進む。
ステップS1007において、試料を、反応溶液(以下、第2アミド化反応溶液と呼ぶ)と接触させ、ステップS1005でラクトン化されたシアル酸をアミド化する第2アミド化反応が行われ、分析用試料が取得される。
なお、第2アミド化反応には脱水縮合剤は必要ではないが、第2アミド化反応溶液に脱水縮合剤が含まれていてもよい。例えば、ステップS1005で試料に加えたラクトン化反応溶液を除去しないで、アンモニア、アミンまたはこれらの塩を加えることにより、第2アミド化反応溶液を調製してもよい。このように、第2アミド化反応では、簡便な操作で生成されたラクトンを安定化させ得る。
第2アミド化反応は、液相でも固相でも実施できる。試料を固相に固定した状態で第2アミド化反応が行われる場合、ラクトン化反応に供した試料を固相に固定した状態を維持して、第2アミド化反応を行ってもよい。また、試料をラクトン化反応に供した後、固相に固定して第2アミド化反応を行ってもよい。
ステップS1007が終了したら、ステップS1009に進む。
ステップS1009が終了したら、処理を終了する。
糖ペプチドまたは糖タンパク質に第1アミド化反応溶液、ラクトン化反応溶液および第2アミド化反応溶液を加え、上述のようにシアル酸を修飾した場合、糖ペプチドまたは糖タンパク質に含まれるアミノ酸の側鎖や、主鎖の末端にあるアミノ基やカルボキシ基との間で分子内脱水縮合等の副反応が起こる場合がある。この場合、分析対象の糖鎖に対応するマススペクトルのピークが分かれてしまい、解析が難しくなってしまう問題があった。
本実施形態の分析用試料の調製方法に好適に用いられる分析用試料の調製用キット(以下、調製用キットと呼ぶ)が提供される。調製用キットは、第1アミド化反応における第1求核剤を含む溶液を含めばその内容は特に限定されず、試薬や、試薬以外の質量分析に用いられる任意の消耗品を含むことができる。調製用キットを用いて分析用試料を調整することにより、より効率的に分析用試料を調整することができる。
第2実施形態の分析用試料の調製方法は、第1実施形態の分析用試料の調製方法と同様の流れで行われるが、第1アミド化反応に供した試料に対し、シアル酸の結合様式を区別せずに、言い換えればシアル酸の結合様式について非特異的に、シアル酸の修飾を行う反応(以下、非特異的修飾反応と呼ぶ)を行う点が第1実施形態と異なっている。
脱水縮合剤としては、立体障害が大きい部位に存在するカルボキシ基に対しても、高い反応効率を示すものが好ましく、ホスホニウム系脱水縮合剤や、ウロニウム系脱水縮合剤が好ましい。
α2,3‐シアル酸のカルボキシ基は立体障害が大きい部位に存在するため、求核反応効率を高めるためには、求核剤として用いられるアミンとして分子体積の小さいアミンを用いることが好ましい。非特異的修飾反応に用いられる好ましいアミンの例としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、sec‐ブチルアミン、tert‐ブチルアミン等の第一級アルキルアミン;ジメチルアミン、エチルメチルアミン、ジエチルアミン、プロピルメチルアミン、イソプロピルメチルアミン等の第二級アルキルアミンが挙げられる。アルキルアミンの炭素数は5以下が好ましく、3以下がより好ましい。上記アミンの中でも、第一級アルキルアミンが好ましく、第一級直鎖アルキルアミンがより好ましく、メチルアミンまたはエチルアミンが特に好ましい。
なお、第4求核剤は、上述の求核剤の塩を含んでもよい。また、脱水縮合剤を用いずに非特異的修飾反応を行ってもよい。例えば、DMSOを溶媒とした溶液中でエステル合成用アルキル化剤であるヨードメタンを反応させることでシアル酸のカルボキシ基をメチルエステル化することができる。詳細は、パウエルらの論文(Powell, A. K.; Harvey, D. J. Rapid Commun. Mass Spectrom. 1996, 10 (9), 1027-1032)を参照されたい。他の例として、エステル合成用アルキル化剤であるMTT試薬を用いたメチルエステル化を利用してもよい。詳細は、三浦らの文献(Miura, Y.; Shinohara, Y.; Furukawa, J.; Nagahori, N.; Nishimura, S.-I. Chem. Eur. J. 2007, 13 (17), 4797-4804)を参照されたい。これらのエステル合成用アルキル化剤を用いた非特異的修飾反応は、固相および液相のいずれの相でも行うことができる。
非特異的修飾反応溶液の脱水縮合剤の濃度は、例えば、1mM~5Mが好ましく、10mM~3Mがより好ましい。非特異的修飾反応溶液のアミンの濃度は、0.01~20Mが好ましく、0.1M~10Mがより好ましい。
非特異的修飾反応は、上述のラクトン化反応と同様、液相でも固相でも実施できる。
ステップS2005が終了したら、ステップS2007に進む。ステップS2007は、上述の実施形態におけるステップS1007と同様であるため説明を省略する。
上述の実施形態の分析用試料の調製方法を評価するため、濃度が既知のシアル酸ラクトンを含む糖鎖試料を作成した。作成した糖鎖試料は、以下のLacA2、33A2および66A2を等モルずつ含む。
LacA2: ラクトン化されたα2,3-シアル酸を2つ含むA2型糖鎖(A2 glycan)
33A2: ラクトン化されていないα2,3-シアル酸を2つ含むA2 glycan
66A2: α2,6-シアル酸を2つ含むA2 glycan
図3(A)は、LacA2の糖鎖の構造を模式的に示す概念図である。LacA2は、N-アセチル-D-グルコサミン(GlcNAc)およびマンノース(Man)からなる基本型の構造と、2つの側鎖とを備える。2つの側鎖にはそれぞれGlcNAc、ガラクトース(Gal)およびシアル酸(NeuNAc)が結合されている。非還元末端にあるα2,3-シアル酸と当該シアル酸が結合しているガラクトースとの結合部分には、ラクトン構造が形成されており、この点を二重線B1で示した。シアル酸の結合様式がα2,3-であることは、シアル酸を、当該シアル酸が結合するガラクトースに対して左下に図示することにより表した。
α2,3-シアリルグリコペプチド(SGP)およびα2,6-SGP(伏見製薬所)からPNGase F(SIGMA)を用いてA2型糖鎖を遊離した。α2,3-SGPおよびα2,6-SGP 1nmol/μLを20μL含むチューブに対して、PNFase F 0.25U/μLを10μL加え、タッピングと遠心を行い、37℃、オーバーナイトでインキュベーションした。
33A2 20pmol をチューブ内に配置し乾固させ、結合様式特異的な修飾を行うためのイソプロピルアミン(iPA)を含むラクトン化反応溶液(2M iPA-HCl, 500mM EDC-HCl, 500mM HOBt,溶媒:DMSO)を20μL加え、2000rpmで攪拌しながら常温で一時間反応させた。この条件では、33A2は完全にラクトン化される。反応溶液にACNを120μL加えて希釈し、合計で140μLにしてアミド精製に供した。
<シアル酸の修飾>
比較例1では、第1アミド化を行わずに、シアル酸の結合様式特異的アミド化を行った。LacA2、33A2および66A2が等モルずつ含まれる評価用糖鎖試料に上記ラクトン化反応溶液を20μL加え、2000rpmで攪拌しながら常温で1時間反応させた。その後、第2アミド化反応溶液として35% エチルアミン水溶液を20μL加えてボルテックスミキサーにより攪拌した。その後、得られた反応溶液にTFAを含むACN溶液を160μL加え、合計で200μLにした後アミド精製に供した。
乾固させた糖鎖を10μLのH2Oによく再溶解させた。再溶解により得られた溶液0.5 μLをμフォーカスプレート(Hudson Surface Technology)(以下単にプレートと呼ぶ)に滴下した。マトリックスとして50% ACNに溶解させた100mM 3-アミノキノリン/p-クマル酸(3AQ/CA), 2mM リン酸二水素アンモニウム(ADP)を0.5μL加え、プレートごとヒートブロック上で75℃、1.5時間反応させ3AQによる糖鎖の還元末端のラベル化を行った。反応終了後、プレートを室温まで戻し、MALDI-QIT-TOF-MS (AXIMA-Resonance(Shimadzu/Kratos)) を用い負イオンモードで飛行時間型の質量分析を行った。
<シアル酸の修飾>
実施例1-1では、試料を第1アミド化反応に供した後、結合様式特異的アミド化(ラクトン化反応および第2アミド化反応)を行った。LacA2、33A2および66A2が等モルずつ含まれている評価用糖鎖試料に第1アミド化反応溶液として10% メチルアミン水溶液を20μL加え、よく攪拌し再溶解させた。再溶解により得られた溶液をSpeedVacで乾固し溶媒を除いた。乾固された試料に上記ラクトン化反応溶液を20μL加え、2000rpmで攪拌しながら常温で1時間反応させた。得られた反応溶液に第2アミド化反応溶液として35% エチルアミン水溶液を20μL加えてボルテックスミキサーにより攪拌した。反応溶液にTFAを含むACN溶液を160μL加え、合計で200μLとしてアミド精製、カーボン精製および質量分析に供した。アミド精製、カーボン精製および質量分析は比較例1と同様に行った。
<シアル酸の修飾>
実施例1-2では、試料を第1アミド化反応に供した後、試料を固相担体に結合させ、固相担体上で結合様式特異的アミド化(ラクトン化反応および第2アミド化反応)を行った。LacA2、33A2および66A2が等モルずつ含まれている評価用糖鎖試料に第1アミド化反応溶液として10% メチルアミン水溶液を20μL加え、よく攪拌し再溶解させた。再溶解により得られた溶液をSpeedVacで乾固し溶媒を除いた。得られた試料を20μLのH2Oに再溶解し、ヒドラジド基をリガンドとして有する固相担体(糖鎖精製キットBlotGlyco(住友ベークライト)に含まれるもの、以下同様)に結合させた。糖鎖の結合は、BlotGlycoの標準プロトコールに準じて行った。糖鎖が結合した後の担体を、200μLのDMSOで3回洗浄した。その後、担体に100μLの上記ラクトン化反応溶液を加え、700rpmで攪拌しながら1時間反応させた。遠心により液体を除去した後200μLのメタノールで3回洗浄を行った。洗浄後の担体に第2アミド化反応溶液として18% エチルアミン水溶液を100μL加え、軽く攪拌したあと遠心で溶媒を除き、200μLのH2Oで3回洗浄した。BlotGlycoの標準プロトコールに準じて糖鎖試料を担体から遊離させ、SpeedVacで乾固させた。乾固させた試料をカーボン精製および質量分析に供した。カーボン精製および質量分析は比較例1と同様に行った。
<シアル酸の修飾>
比較例2では、第1アミド化を行わずに、シアル酸の結合様式非特異的アミド化(非特異的修飾反応)を行った。LacA2、33A2および66A2が等モルずつ含まれる評価用糖鎖試料に非特異的修飾反応溶液(500mM エチルアミン塩酸塩, 50mM PyAOP, 3% N-メチルモルホリン,溶媒:DMSO)を20μL加え、2000rpmで攪拌しながら常温で1時間反応させた。反応溶液にACN とTFAを加え、合計200μLにしてアミド精製、カーボン精製および質量分析に供した。アミド精製、カーボン精製および質量分析は比較例1と同様に行った。
<シアル酸の修飾>
実施例2-1では、試料を第1アミド化反応に供した後、結合様式非特異的アミド化(非特異的修飾反応)を行った。LacA2、33A2および66A2が等モルずつ含まれている評価用糖鎖試料に第1アミド化反応溶液として10% メチルアミン水溶液を20μL加え、よく攪拌し再溶解させた。再溶解により得られた溶液をSpeedVacで乾固し溶媒を除いた。乾固させた試料に上記非特異的修飾反応溶液を20μL加え、2000rpmで攪拌しながら常温で1時間反応させた。反応溶液にACNとTFAとを加え、合計200μLにしてアミド精製、カーボン精製および質量分析に供した。
<シアル酸の修飾>
実施例2-2では、試料を第1アミド化反応に供した後、試料を固相担体に結合させ、固相担体上で結合様式非特異的アミド化(非特異的修飾反応)を行った。LacA2、33A2および66A2が等モルずつ含まれている評価用糖鎖試料に第1アミド化反応溶液として10% メチルアミン水溶液を20μL加え、よく攪拌し再溶解させた。再溶解により得られた溶液をSpeedVacで乾固し溶媒を除いた。試料を20μLのH2Oに再溶解し、ヒドラジド基をリガンドとして有する上述の固相担体(BlotGlyco)に結合させた。糖鎖の結合は、BlotGlycoの標準プロトコールに準じて行った。糖鎖が結合した後の担体を、200μLのDMSOで3回洗浄した後、洗浄後の担体に100μLの上記非特異的修飾反応溶液を加え、700rpmで攪拌しながら1時間反応させた。遠心により液体を除去した後、担体に対し200μLのメタノールで3回洗浄を行い、さらに200μLのH2Oで3回洗浄した。その後、BlotGlycoの標準プロトコールに準じて反応後の糖鎖試料を担体から遊離させ、SpeedVacで乾固させた。乾固させた試料をカーボン精製および質量分析に供した。カーボン精製および質量分析は比較例1と同様に行った。
以下の実施例は、上述の実施形態の分析用試料の調製方法のように、試料に元々含まれていたラクトンを修飾するものではないが、アミンを含む溶液により糖鎖のシアル酸に形成されたラクトンのアミノリシスが起こる点を示すものである。以下の記載において、「ラクトン化反応」および「アミド化反応」は、それぞれ上述の実施形態の「ラクトン化反応」および「第2アミド化反応」に対応する。「アミド化反応溶液」は、上述の実施形態における第1アミド化反応溶液または第2アミド化反応溶液と同様の条件から選択されたものである。
試料としてα2,3-シアル酸が結合されたα2,3-SGPからPNGase Fにより糖鎖を切り出して遊離させたものを用いた。シアリルグライコペプチドは、数残基のペプチドに糖鎖が結合されたものである。試料はヒドラジド基をリガンドとして有するビーズからなる固相担体(BlotGlyco; 住友ベークライト)に結合させた。糖鎖の固相担体への結合は、糖鎖精製キットBlotGlycoの標準プロトコールに準じて行った。
図12は、アミン濃度についての上記検討と略同じ条件で、アミド化反応溶液としてそれぞれ3Mのアンモニア水またはアルキルアミン水溶液(メチルアミンの場合、10%濃度に相当)を用いてアミド化反応を行った際の生成比を示すグラフである。
図13は、上記検討と略同じ条件で、アミド化反応溶液として90% ACNに溶解した1.2Mメチルアミン、メタノールに溶解した3Mメチルアミン、または、ACNに溶解した3M エタノールアミン等を用いた場合の生成比を示すグラフである。
図14は、上記検討と略同じ条件で、アミド化反応溶液として3M メチルアミン水溶液と 3M メチルアミン塩酸塩水溶液を任意の割合で混合した溶液を用いた場合の生成比を示すグラフである。図14の”MA”はメチルアミン水溶液、”MA-HCl”はメチルアミン塩酸塩水溶液をそれぞれ示す。
糖タンパク質のフェツインを、20mM 重炭酸アンモニウム、10mM DTT, 0.02% SDSに溶解し、100℃で3分間処理して、変性・還元させた。その後、室温に冷却し、PNGase Fを加えて、37℃でオーバーナイトでインキュベーションし、糖鎖を遊離させた。翌日、100℃で3分間熱処理を行い、PNGase Fを失活させることにより酵素反応を停止させた。
α2,3-SGPを20mM 重炭酸アンモニウムに溶解し、PNGase Fを加えて37℃で終夜インキュベーションすることで糖鎖を遊離させた。翌日、100℃で3分間熱処理を行い、PNGase Fを失活させることにより酵素反応を停止させた。その後、StageTip Carbonにて脱塩処理を行い、SpeedVacによりエッペンドルフチューブ内に乾固させた。
上記検討と同様の操作によりα2,3-SGPから糖鎖を切りだして遊離させ、当該糖鎖にイソプロピルアミンを含むラクトン化反応溶液を加え反応させ、ACNを加えて希釈しHILIC担体上に吸着させた。その後、90% ACN 0.1% TFA溶液100μLを2回通液させることで洗浄し、最後にH2O 20μLを2回通液して糖鎖を溶出させた。ここに、40%メチルアミン水溶液6.7μLを加え終濃度10%となるメチルアミンのアミド化反応溶液とし、軽く攪拌したあと室温で2分間静置してアミド化反応を行った。その後、SpeedVacにより溶媒を除き、さらにStage Tip Carbonで脱塩操作を行い、上記検討のようにオンターゲット3AQ化を用いて質量分析を行った。
Claims (12)
- 試料に含まれる、ラクトン構造を含む糖鎖の分析を行うための分析用試料の調製方法であって、
前記試料に、前記ラクトン構造を含むシアル酸と反応させるアンモニア、アミンまたはこれらの塩を第1求核剤として含み、シアル酸と反応させる脱水縮合剤を含まない第1アミド化反応溶液を加え、前記ラクトン構造を含むシアル酸をアミド化する第1アミド化反応を行うことと、
完全メチル化以外の方法で、前記第1アミド化反応でアミド化されなかったシアル酸の少なくとも一部を修飾する第2反応を行うことと、
を備え、
前記アミンは、アルキル基又はアリル基を含む第一級アミンであり、且つ該アミンの濃度は0.3М以上であり、
前記第1アミド化反応溶液のpHは、8.0以上であり、
前記第2反応では、前記第1アミド化反応に供した前記試料と、第2反応溶液とを接触させ、
前記第2反応溶液は、前記第1アミド化反応でアミド化されなかったシアル酸と反応させるアンモニア、アミン、アルコールまたはこれらの塩を第2求核剤としてさらに含み、
前記第2反応により、前記第1アミド化反応の前に前記試料に含まれていた、前記ラクトン構造を有しないシアル酸の少なくとも一部がアミド化またはエステル化され、
前記第1求核剤と前記第2求核剤とが異なる、分析用試料の調製方法。 - 請求項1に記載の分析用試料の調製方法において、
前記第1アミド化反応を行うために前記試料と前記第1アミド化反応溶液とを接触させる時間は30分より短い、分析用試料の調製方法。 - 請求項1又は2に記載の分析用試料の調製方法において、
前記アルキル基は分枝を有しない、分析用試料の調製方法。 - 請求項1から3までのいずれか一項に記載の分析用試料の調製方法において、
前記第1アミド化反応溶液は、アミンまたはその塩を含み、
前記アミンまたはその塩の濃度は0.5M以上である、分析用試料の調製方法。 - 請求項1から4までのいずれか一項に記載の分析用試料の調製方法において、
前記第2反応は、前記試料が固相担体に結合または吸着した状態で行われる、分析用試料の調製方法。 - 請求項1から5までのいずれか一項に記載の分析用試料の調製方法において、
前記第2反応溶液は、脱水縮合剤を含む分析用試料の調製方法。 - 請求項1から6までのいずれか一項に記載の分析用試料の調製方法において、
前記第2反応溶液は、エステル合成用アルキル化剤を含む、分析用試料の調製方法。 - 請求項1から7までのいずれか一項に記載の分析用試料の調製方法において、
前記第2反応では、シアル酸の結合様式に基づいて、前記シアル酸の少なくとも一部を修飾する、分析用試料の調製方法。 - 請求項8に記載の分析用試料の調製方法において、
前記第2反応では、α2,3-シアル酸、α2,8-シアル酸およびα2,9-シアル酸の少なくとも一つと、α2,6-シアル酸とを異なる修飾体に修飾する、分析用試料の調製方法。 - 請求項1から9までのいずれか一項の分析用試料の調製方法により分析用試料を調製することと、
調製した前記分析用試料を分析することと
を備える分析方法。 - 請求項10に記載の分析方法において、
調製した前記分析用試料は、質量分析およびクロマトグラフィの少なくとも一つにより分析される分析方法。 - アンモニア、アミンおよびこれらの塩の少なくとも一つを含み、
請求項1から9までのいずれか一項に記載の分析用試料の調製方法に用いられる、分析用試料の調製用キット。
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