JP7046795B2 - 細孔を有する表面によって媒介される生体分子の細胞内送達 - Google Patents
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- C12N5/06—Animal cells or tissues; Human cells or tissues
Description
本出願は、2015年9月4日に出願された米国仮出願番号第62/214,820号および2016年5月3日に出願された米国仮出願番号第62/331,363号に基づく優先権を主張しており、これら仮出願のすべては、それらの全体が参考として本明細書によって援用される。
本開示は一般に、細孔を含有する表面を通って細胞懸濁液を通過させることによって化合物を細胞内に送達するための方法に関する。
細胞内送達は、新規の治療薬の研究および開発の中心的ステップである。分子の細胞内送達を目的としている既存の技術は、電界、ナノ粒子、または細孔形成化学物質に頼っている。しかし、これらの方法は、非特異的分子送達、ペイロード分子の改変もしくは損傷、高い細胞死、一般に安全な(GRAS)物質とみなされない可能性がある物質の使用、低いスループット、および/または困難な実施などの数多くの厄介な問題に悩まされている。さらに、これらの細胞内送達法は、一次免疫細胞および幹細胞などの感受性細胞型に分子を送達するには効果的ではない。したがって、種々の細胞型に所定の範囲の分子を送達するのに高度に効果的である細胞内送達技法の必要性が存在するが、いまだ満たされていない。さらに、迅速でハイスループットの細胞内送達を可能にする技法は、大規模な臨床的、製造的、および薬物スクリーニング応用に、より効果的に適用することができる。細胞に化合物を送達するためにチャネルを使用する方法を記載している参考文献は国際公開第2013/059343号および国際公開第2015/023982号を含む。
特許出願および公開を含む、本明細書に引用される参考文献は全て、その全体が参照として組み込まれる。
本開示のある特定の態様は、細孔を含有する表面を通って細胞懸濁液を通過させるステップを含む、化合物を細胞内に送達するための方法であって、前記細孔が、前記細胞を変形させ、それによって前記化合物が前記細胞に入るように前記細胞の摂動が生じ、前記細胞懸濁液が、前記化合物と接触する、方法を含む。一部の実施形態では、前記表面は膜である一部の実施形態では、前記表面はフィルターである。一部の実施形態では、前記表面はマイクロシーブである。一部の実施形態では、前記表面は蛇行する経路の表面である。一部の実施形態では、前記表面は、ポリカーボネート、ポリマー、シリコン、ガラス、金属、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリテトラフルオロエチレン、およびセラミックの1つから選択される材料を含む。一部の実施形態では、前記細孔への入口は、前記細孔よりも広いか、前記細孔よりも狭いか、または前記細孔と同じ幅である。一部の実施形態では、前記表面は、エッチング、トラックエッチング、リソグラフィー、レーザーアブレーション、スタンピング、微細孔パンチング、ポリマースポンジ、直接発泡成形、押出成形およびホットエンボス加工の方法から選択される方法を使用して製造される。
特定の実施形態では、例えば、以下が提供される:
(項目1)
細孔を含有する表面を通って細胞懸濁液を通過させるステップを含む、化合物を細胞内に送達するための方法であって、前記細孔が、前記細胞を変形させ、それによって前記化合物が前記細胞に入るように前記細胞の摂動が生じ、前記細胞懸濁液が、前記化合物と接触する、方法。
(項目2)
前記表面が膜である、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記表面がフィルターである、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記表面が蛇行する経路の表面である、項目1から3のいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
前記表面が、ポリカーボネート、ポリマー、シリコン、ガラス、金属、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリテトラフルオロエチレン、グラファイト、およびセラミックの1つから選択される材料を含む、項目1から4のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記細孔への入口が、前記細孔よりも広いか、前記細孔よりも狭いか、または前記細孔と同じ幅である、項目1から5のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
前記表面が、エッチング、トラックエッチング、リソグラフィー、レーザーアブレーション、スタンピング、微細孔パンチング、ポリマースポンジ、直接発泡成形、押出成形およびホットエンボス加工の方法から選択される方法を使用して製造される、項目1から6のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記細孔のサイズが、細胞径と相関している、項目1から7のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記細孔の横断面の幅が、前記細胞径の約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、または約99%である、項目1から8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
表面の横断面の幅が、約1mmから約1mの間の範囲である、項目1から9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
前記細孔の横断面の幅が、約0.01μmから約300μmの範囲である、項目1から10のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
前記細孔の横断面の幅が、約0.01から約35μmの範囲である、項目1から11のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
前記細孔の横断面の幅が、約0.4μm、約4μm、約5μm、約8μm、約10μm、約12μm、または約14μmである、項目1から12のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
前記細孔の横断面の幅が、約200μmである、項目1から11のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
前記細孔のサイズが、不均質である、項目1から14のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
不均質な細孔の横断面の幅が、10から20%の範囲で変動する、項目1から15のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
前記細孔のサイズが、均質である、項目1から14のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
前記細孔が、同一の入口角および出口角を有する、項目1から17のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
前記細孔が、異なる入口角および出口角を有する、項目1から17のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
前記細孔の横断面の形状が、環状、円形、四角形、星形、三角形、多角形、五角形、六角形、七角形、および八角形の形状から選択される、項目1から19のいずれか一項に記載の方法。
(項目21)
前記細孔の横断面の形状が、円柱形または円錐形から選択される、項目1から19のいずれか一項に記載の方法。
(項目22)
前記細孔の縁が、滑らかである、項目1から21のいずれか一項に記載の方法。
(項目23)
前記細孔の縁が、鋭い、項目1から21のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
前記細孔の通路が、真っ直ぐである、項目1から23のいずれか一項に記載の方法。
(項目25)
前記細孔の通路が、湾曲している、項目1から23のいずれか一項に記載の方法。
(項目26)
前記細孔が、全表面積の約10から80%を構成する、項目1から25のいずれか一項に記載の方法。
(項目27)
前記表面が、合計約1.0×10 5 から約1.0×10 30 個の細孔を含む、項目1から26のいずれか一項に記載の方法。
(項目28)
前記表面が、表面積1mm 2 当たり約10から約1.0×10 15 個の細孔を含む、項目1から27のいずれか一項に記載の方法。
(項目29)
前記細孔が、平行に分布している、項目1から28のいずれか一項に記載の方法。
(項目30)
複数の表面が、直列に分布している、項目1から29のいずれか一項に記載の方法。
(項目31)
前記細孔の分布が、規則正しい、項目1から30のいずれか一項に記載の方法。
(項目32)
前記細孔の分布が、ランダムである、項目1から30のいずれか一項に記載の方法。
(項目33)
前記表面の厚さが、均一である、項目1から32のいずれか一項に記載の方法。
(項目34)
前記表面の厚さが、均一ではない、項目1から32のいずれか一項に記載の方法。
(項目35)
前記表面が、約0.01μmから約5mの厚さである、項目1から34のいずれか一項に記載の方法。
(項目36)
前記表面が、約10μmの厚さである、項目1から35のいずれか一項に記載の方法。
(項目37)
前記表面が、材料で被覆されている、項目1から36のいずれか一項に記載の方法。
(項目38)
前記材料が、テフロン(登録商標)である、項目37に記載の方法。
(項目39)
前記材料が、細胞に結合する接着性コーティングを含む、項目37に記載の方法。
(項目40)
前記材料が、界面活性剤を含む、項目37に記載の方法。
(項目41)
前記材料が、抗凝固剤を含む、項目37に記載の方法。
(項目42)
前記材料が、ポリペプチドを含む、項目37に記載の方法。
(項目43)
前記材料が、接着分子を含む、項目37に記載の方法。
(項目44)
前記材料が、抗体を含む、項目37に記載の方法。
(項目45)
前記材料が、細胞機能を調節する因子を含む、項目37に記載の方法。
(項目46)
前記材料が、核酸を含む、項目37に記載の方法。
(項目47)
前記材料が、脂質を含む、項目37に記載の方法。
(項目48)
前記材料が、炭水化物を含む、項目37に記載の方法。
(項目49)
前記材料が、複合体を含む、項目37に記載の方法。
(項目50)
前記複合体が、脂質-炭水化物複合体である、項目49に記載の方法。
(項目51)
前記材料が、膜貫通タンパク質を含む、項目37に記載の方法。
(項目52)
前記材料が、前記表面に共有結合している、項目37から51のいずれか一項に記載の方法。
(項目53)
前記材料が、前記表面に非共有結合している、項目37から51のいずれか一項に記載の方法。
(項目54)
前記表面が、親水性である、項目1から53のいずれか一項に記載の方法。
(項目55)
前記表面が、疎水性である、項目1から53のいずれか一項に記載の方法。
(項目56)
前記表面が、帯電している、項目1から55のいずれか一項に記載の方法。
(項目57)
前記細胞懸濁液が、哺乳動物細胞を含む、項目1から56のいずれか一項に記載の方法。
(項目58)
前記細胞懸濁液が、混成の細胞集団を含む、項目1から57のいずれか一項に記載の
方法。
(項目59)
前記細胞懸濁液が、全血である、項目1から58のいずれか一項に記載の方法。
(項目60)
前記細胞懸濁液が、リンパ液である、項目1から58のいずれか一項に記載の方法。
(項目61)
前記細胞懸濁液が、末梢血単核球を含む、項目1から58のいずれか一項に記載の方法。
(項目62)
前記細胞懸濁液が、精製された細胞集団を含む、項目1から57のいずれか一項に記載の方法。
(項目63)
前記細胞が、免疫細胞、細胞株の細胞、幹細胞、腫瘍細胞、線維芽細胞、皮膚細胞、神経細胞、または赤血球である、項目1から58または62のいずれか一項に記載の方法。
(項目64)
前記免疫細胞が、T細胞、B細胞、樹状細胞、単球、マクロファージ、好酸球、好塩基球、NK細胞、NKT細胞、マスト細胞または好中球である、項目63に記載の方法。
(項目65)
前記細胞が、マウス、イヌ、ネコ、ウマ、ラット、ヤギ、またはウサギ細胞である、項目1から64のいずれか一項に記載の方法。
(項目66)
前記細胞が、ヒト細胞である、項目1から64のいずれか一項に記載の方法。
(項目67)
前記化合物が、核酸を含む、項目1から66のいずれか一項に記載の方法。
(項目68)
前記化合物が、DNA、組換えDNA、cDNA、ゲノムDNA、RNA、siRNA、mRNA、miRNA、lncRNA、tRNA、shRNA、または自己増幅mRNAをコードする核酸を含む、項目1から67のいずれか一項に記載の方法。
(項目69)
前記化合物が、プラスミドである、項目1から68のいずれか一項に記載の方法。
(項目70)
前記化合物が、ポリペプチド-核酸複合体を含む、項目1から66のいずれか一項に記載の方法。
(項目71)
前記化合物が、Cas9タンパク質およびガイドRNAまたはドナーDNAを含む、項目1から66または70のいずれか一項に記載の方法。
(項目72)
前記化合物が、Cas9タンパク質をコードする核酸およびガイドRNAまたはドナーDNAを含む、項目1から67のいずれか一項に記載の方法。
(項目73)
前記化合物が、タンパク質またはペプチドを含む、項目1から66のいずれか一項に記載の方法。
(項目74)
前記化合物が、ヌクレアーゼ、TALENタンパク質、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、メガヌクレアーゼ、CREリコンビナーゼ、FLPリコンビナーゼ、Rリコンビナーゼ、インテグラーゼ、またはトランスポザーゼを含む、項目1から66または73のいずれか一項に記載の方法。
(項目75)
前記化合物が、抗体である、項目1から66または73のいずれか一項に記載の方法。
(項目76)
前記化合物が、転写因子である、項目1から66または73のいずれか一項に記載の方法。
(項目77)
前記化合物が、小分子である、項目1から66のいずれか一項に記載の方法。
(項目78)
前記化合物が、ナノ粒子である、項目1から66のいずれか一項に記載の方法。
(項目79)
前記化合物が、キメラ抗原受容体である、項目1から66のいずれか一項に記載の方法。
(項目80)
前記化合物が、蛍光によりタグ付けされた分子である、項目1から79のいずれか一項に記載の方法。
(項目81)
前記化合物が、リポソームである、項目1から66のいずれか一項に記載の方法。
(項目82)
前記細胞懸濁液が、前記細孔を通って通過する前、それと同時またはその後に、前記化合物と接触する、項目1から81のいずれか一項に記載の方法。
(項目83)
送達される前記化合物が、前記表面に被覆されている、項目1から81のいずれか一項に記載の方法。
(項目84)
0℃から45℃の間で実行される、項目1から83のいずれか一項に記載の方法。
(項目85)
前記細胞が、正圧または負圧により前記細孔を通って通過する、項目1から84のいずれか一項に記載の方法。
(項目86)
前記細胞が、定圧または可変圧により前記細孔を通って通過する、項目1から85のいずれか一項に記載の方法。
(項目87)
圧力が、注射器を使用して印加される、項目1から86のいずれか一項に記載の方法。
(項目88)
圧力が、ポンプを使用して印加される、項目1から86のいずれか一項に記載の方法。
(項目89)
圧力が、減圧を使用して印加される、項目1から86のいずれか一項に記載の方法。
(項目90)
前記細胞が、毛細管圧により前記細孔を通って通過する、項目1から86のいずれか一項に記載の方法。
(項目91)
前記細胞が、血圧により前記細孔を通って通過する、項目1から86のいずれか一項に記載の方法。
(項目92)
前記細胞が、g-力により前記細孔を通って通過する、項目1から86のいずれか一
項に記載の方法。
(項目93)
前記細胞が、約0.05psiから約500psiの範囲の圧力下で前記細孔を通って通過する、項目1から92のいずれか一項に記載の方法。
(項目94)
前記細胞が、約2psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目1から93のいずれか一項に記載の方法。
(項目95)
前記細胞が、約2.5psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目1から93のいずれか一項に記載の方法。
(項目96)
前記細胞が、約3psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目1から93のいずれか一項に記載の方法。
(項目97)
前記細胞が、約5psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目1から93のいずれか一項に記載の方法。
(項目98)
前記細胞が、約10psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目1から93のいずれか一項に記載の方法。
(項目99)
前記細胞が、約20psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目1から93のいずれか一項に記載の方法。
(項目100)
流体の流れにより前記細胞を前記細孔中に通過させる、項目1から99のいずれか一項に記載の方法。
(項目101)
前記細胞が前記細孔を通って通過する前、前記流体の流れが、乱流である、項目100に記載の方法。
(項目102)
前記細孔中を通る前記流体の流れが、層流である、項目100に記載の方法。
(項目103)
前記細胞が前記細孔を通って通過した後、前記流体の流れが、乱流である、項目100に記載の方法。
(項目104)
前記細胞が、均一な細胞速度で前記細孔を通って通過する、項目1から103のいずれか一項に記載の方法。
(項目105)
前記細胞が、変動する細胞速度で前記細孔を通って通過する、項目1から103のいずれか一項に記載の方法。
(項目106)
前記細胞が、約0.1mm/秒から約20m/秒の範囲の速度で前記細孔を通って通過する、項目1から105のいずれか一項に記載の方法。
(項目107)
前記表面が、より大きなモジュール内に含有されている、項目1から106のいずれか一項に記載の方法。
(項目108)
前記表面が、注射器内に含有されている、項目1から107のいずれか一項に記載の方法。
(項目109)
前記細胞懸濁液が、水溶液を含む、項目1から108のいずれか一項に記載の方法。
(項目110)
前記水溶液が、細胞培養培地、PBS、塩、糖、増殖因子、動物由来産物、増量材、界面活性剤、潤滑剤、ビタミン、タンパク質、キレート剤、および/またはアクチン重合に影響を与える薬剤を含む、項目109に記載の方法。
(項目111)
前記アクチン重合に影響を与える薬剤が、ラトランクリンA、サイトカラシン、および/またはコルヒチンである、項目110に記載の方法。
(項目112)
前記細胞培養培地が、DMEM、OptiMEM、IMDM、RPMI、またはX-VIVOである、項目110に記載の方法。
(項目113)
前記細胞懸濁液の粘度が、約8.9×10 -4 Pa・秒から約4.0×10 -3 Pa・秒の範囲である、項目1から112のいずれか一項に記載の方法。
(項目114)
前記表面に近接する少なくとも1つの電極により発生する電界を通って前記細胞を通過させるステップをさらに含む、項目1から113のいずれか一項に記載の方法。
(項目115)
細孔を含有する表面を含む、細胞内に化合物を送達するためのデバイスであって、前記細孔が、溶液に懸濁された細胞が通過できるように構成されており、前記細孔が、前記細胞を変形させ、それによって前記化合物が前記細胞に入るように前記細胞の摂動が生じる、デバイス。
(項目116)
前記表面が膜である、項目115に記載のデバイス。
(項目117)
前記表面がフィルターである、項目115に記載のデバイス。
(項目118)
前記表面が蛇行する経路の表面である、項目115から117のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目119)
前記表面が、ポリカーボネート、ポリマー、シリコン、ガラス、金属、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリテトラフルオロエチレン、グラファイト、およびセラミックの1つから選択される材料を含む、項目115から118のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目120)
前記細孔への入口が、前記細孔よりも広いか、前記細孔よりも狭いか、または前記細孔と同じ幅である、項目115から119のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目121)
前記表面が、エッチング、トラックエッチング、リソグラフィー、レーザーアブレーション、スタンピング、微細孔パンチング、ポリマースポンジ、直接発泡成形、押出成形およびホットエンボス加工の方法から選択される方法を使用して製造される、項目115から120のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目122)
前記細孔のサイズが、細胞径と相関している、項目115から121のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目123)
前記細孔の横断面の幅が、前記細胞径の約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、または約99%である、項目115から122のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目124)
表面の横断面の幅が、約1mmから約1mの間の範囲である、項目115から123のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目125)
前記細孔の横断面の幅が、約0.01μmから約300μmの範囲である、項目115から124のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目126)
前記細孔の横断面の幅が、約0.01から約35μmの範囲である、項目115から125のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目127)
前記細孔の横断面の幅が、約0.4μm、約4μm、約5μm、約8μm、約10μm、約12μm、または約14μmである、項目115から126のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目128)
前記細孔の横断面の幅が、約200μmである、項目115から125のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目129)
前記細孔のサイズが、不均質である、項目115から128のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目130)
不均質な細孔の横断面の幅が、10から20%の範囲で変動する、項目115から129のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目131)
前記細孔のサイズが、均質である、項目115から128のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目132)
前記細孔が、同一の入口角および出口角を有する、項目115から131のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目133)
前記細孔が、異なる入口角および出口角を有する、項目115から131のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目134)
前記細孔の横断面の形状が、環状、円形、四角形、星形、三角形、多角形、五角形、六角形、七角形、および八角形の形状から選択される、項目115から133のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目135)
前記細孔の形状が、円柱形または円錐形から選択される、項目115から133のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目136)
前記細孔の縁が、滑らかである、項目115から135のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目137)
前記細孔の縁が、鋭い、項目115から135のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目138)
前記細孔の通路が、真っ直ぐである、項目115から137のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目139)
前記細孔の通路が、湾曲している、項目115から137のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目140)
前記細孔が、全表面積の約10から80%を構成する、項目115から139のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目141)
前記表面が、合計約1.0×10 5 から約1.0×10 30 個の細孔を含む、項目115から140のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目142)
前記表面が、表面積1mm 2 当たり約10から約1.0×10 15 個の細孔を含む、項目115から141のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目143)
前記細孔が、平行に分布している、項目115から142のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目144)
複数の表面が、直列に分布している、項目115から143のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目145)
前記細孔の分布が、規則正しい、項目115から144のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目146)
前記細孔の分布が、ランダムである、項目115から144のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目147)
前記表面の厚さが、均一である、項目115から146のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目148)
前記表面の厚さが、均一ではない、項目115から146のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目149)
前記表面が、約0.01μmから約5mの厚さである、項目115から148のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目150)
前記表面が、約10μmの厚さである、項目115から149のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目151)
前記表面が、材料で被覆されている、項目115から150のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目152)
前記材料が、テフロン(登録商標)である、項目151に記載のデバイス。
(項目153)
前記材料が、細胞に結合する接着性コーティングを含む、項目151に記載のデバイス。
(項目154)
前記材料が、界面活性剤を含む、項目151に記載のデバイス。
(項目155)
前記材料が、抗凝固剤を含む、項目151に記載のデバイス。
(項目156)
前記材料が、ポリペプチドを含む、項目151に記載のデバイス。
(項目157)
前記材料が、接着分子を含む、項目151に記載のデバイス。
(項目158)
前記材料が、抗体を含む、項目151に記載のデバイス。
(項目159)
前記材料が、細胞機能を調節する因子を含む、項目151に記載のデバイス。
(項目160)
前記材料が、核酸を含む、項目151に記載のデバイス。
(項目161)
前記材料が、脂質を含む、項目151に記載のデバイス。
(項目162)
前記材料が、炭水化物を含む、項目151に記載のデバイス。
(項目163)
前記材料が、複合体を含む、項目151に記載のデバイス。
(項目164)
前記複合体が、脂質-炭水化物複合体である、項目163に記載のデバイス。
(項目165)
前記材料が、膜貫通タンパク質を含む、項目151に記載のデバイス。
(項目166)
前記材料が、前記表面に共有結合している、項目151から165のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目167)
前記材料が、前記表面に非共有結合している、項目151から165のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目168)
前記表面が、親水性である、項目115から167のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目169)
前記表面が、疎水性である、項目115から167のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目170)
前記表面が、帯電している、項目115から169のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目171)
前記細胞懸濁液が、哺乳動物細胞を含む、項目115から170のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目172)
前記細胞懸濁液が、混成の細胞集団を含む、項目115から171のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目173)
前記細胞懸濁液が、全血である、項目115から172のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目174)
前記細胞懸濁液が、リンパ液である、項目115から172のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目175)
前記細胞懸濁液が、末梢血単核球を含む、項目115から172のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目176)
前記細胞懸濁液が、精製された細胞集団を含む、項目115から171のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目177)
前記細胞が、免疫細胞、細胞株の細胞、幹細胞、腫瘍細胞、線維芽細胞、皮膚細胞、神経細胞、または赤血球である、項目115から172または176のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目178)
前記免疫細胞が、T細胞、B細胞、樹状細胞、単球、マクロファージ、好酸球、好塩基球、NK細胞、NKT細胞、マスト細胞または好中球である、項目177に記載のデバイス。
(項目179)
前記細胞が、マウス、イヌ、ネコ、ウマ、ラット、ヤギ、またはウサギ細胞である、項目115から178のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目180)
前記細胞が、ヒト細胞である、項目115から178のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目181)
前記化合物が、核酸を含む、項目115から180のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目182)
前記化合物が、DNA、組換えDNA、cDNA、ゲノムDNA、RNA、siRNA、mRNA、miRNA、lncRNA、tRNA、shRNA、または自己増幅mRNAをコードする核酸を含む、項目115から181のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目183)
前記化合物が、プラスミドである、項目115から182のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目184)
前記化合物が、ポリペプチド-核酸複合体を含む、項目115から180のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目185)
前記化合物が、Cas9タンパク質およびガイドRNAまたはドナーDNAを含む、項目115から180または184のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目186)
前記化合物が、Cas9タンパク質をコードする核酸およびガイドRNAまたはドナーDNAを含む、項目115から181のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目187)
前記化合物が、タンパク質またはペプチドを含む、項目115から180のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目188)
前記化合物が、ヌクレアーゼ、TALENタンパク質、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、メガヌクレアーゼ、CREリコンビナーゼ、FLPリコンビナーゼ、Rリコンビナーゼ、インテグラーゼ、またはトランスポザーゼを含む、項目115から180または187のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目189)
前記化合物が、抗体である、項目115から180または187のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目190)
前記化合物が、転写因子である、項目115から180または187のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目191)
前記化合物が、小分子である、項目115から180のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目192)
前記化合物が、ナノ粒子である、項目115から180のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目193)
前記化合物が、キメラ抗原受容体である、項目115から180のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目194)
前記化合物が、蛍光によりタグ付けされた分子である、項目115から193のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目195)
前記化合物が、リポソームである、項目115から180のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目196)
前記細胞懸濁液が、前記細孔を通って通過する前、それと同時またはその後に、前記化合物と接触する、項目115から195のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目197)
送達される前記化合物が、前記表面に被覆されている、項目115から195のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目198)
前記デバイスは、0℃から45℃の間である、項目115から197のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目199)
前記細胞が、正圧または負圧により前記細孔を通って通過する、項目115から198のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目200)
前記細胞が、定圧または可変圧により前記細孔を通って通過する、項目115から199のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目201)
圧力が、注射器を使用して印加される、項目115から200のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目202)
圧力が、ポンプを使用して印加される、項目115から200のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目203)
圧力が、減圧を使用して印加される、項目115から200のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目204)
前記細胞が、毛細管圧により前記細孔を通って通過する、項目115から200のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目205)
前記細胞が、血圧により前記細孔を通って通過する、項目115から200のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目206)
前記細胞が、g-力により前記細孔を通って通過する、項目115から200のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目207)
前記細胞が、約0.05psiから約500psiの範囲の圧力下で前記細孔を通って通過する、項目115から206のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目208)
前記細胞が、約2psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目115から207のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目209)
前記細胞が、約2.5psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目115から207のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目210)
前記細胞が、約3psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目115から207のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目211)
前記細胞が、約5psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目115から20
7のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目212)
前記細胞が、約10psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目115から207のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目213)
前記細胞が、約20psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目115から207のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目214)
流体の流れにより前記細胞を前記細孔中に通過させる、項目115から213のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目215)
前記細胞が前記細孔を通って通過する前、前記流体の流れが、乱流である、項目214に記載のデバイス。
(項目216)
前記細孔中を通る前記流体の流れが、層流である、項目214に記載のデバイス。
(項目217)
前記細胞が前記細孔を通って通過した後、前記流体の流れが、乱流である、項目214に記載のデバイス。
(項目218)
前記細胞が、均一な細胞速度で前記細孔を通って通過する、項目115から217のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目219)
前記細胞が、変動する細胞速度で前記細孔を通って通過する、項目115から217のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目220)
前記細胞が、約0.1mm/秒から約20m/秒の範囲の速度で前記細孔を通って通過する、項目115から219のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目221)
前記表面が、より大きなモジュール内に含有されている、項目115から220のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目222)
前記表面が、注射器内に含有されている、項目115から221のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目223)
前記細胞懸濁液が、水溶液を含む、項目115から222のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目224)
前記水溶液が、細胞培養培地、PBS、塩、糖、増殖因子、動物由来産物、増量材、界面活性剤、潤滑剤、ビタミン、タンパク質、キレート剤、および/またはアクチン重合に影響を与える薬剤を含む、項目223に記載のデバイス。
(項目225)
前記アクチン重合に影響を与える薬剤が、ラトランクリンA、サイトカラシン、および/またはコルヒチンである、項目224に記載のデバイス。
(項目226)
前記細胞培養培地が、DMEM、OptiMEM、IMDM、RPMI、またはX-VIVOである、項目224に記載のデバイス。
(項目227)
前記細胞懸濁液の粘度が、約8.9×10 -4 Pa・秒から約4.0×10 -3 Pa・秒の範囲である、項目115から226のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目228)
複数の表面を含む、項目115から227のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目229)
前記表面が、トランスウェルである、項目115から228のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目230)
少なくとも1つの電極が、前記表面に近接して、電界を発生させる、項目115から229のいずれか一項に記載のデバイス。
(項目231)
摂動を含む細胞であって、前記細胞が、細孔を含有する表面を通って前記細胞を通過させることにより生成され、前記細孔が、前記細胞を変形させ、それによって化合物が前記細胞に入ることができるように摂動が生じる、細胞。
(項目232)
前記表面が膜である、項目231に記載の細胞。
(項目233)
前記表面がフィルターである、項目231に記載の細胞。
(項目234)
前記表面が蛇行する経路の表面である、項目231から233のいずれか一項に記載の細胞。
(項目235)
前記表面が、ポリカーボネート、ポリマー、シリコン、ガラス、金属、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリテトラフルオロエチレン、グラファイト、およびセラミックの1つから選択される材料を含む、項目231から234のいずれか一項に記載の細胞。
(項目236)
前記細孔への入口が、前記細孔よりも広いか、前記細孔よりも狭いか、または前記細孔と同じ幅である、項目231から235のいずれか一項に記載の細胞。
(項目237)
前記表面が、エッチング、トラックエッチング、リソグラフィー、レーザーアブレーション、スタンピング、微細孔パンチング、ポリマースポンジ、直接発泡成形、押出成形およびホットエンボス加工の方法から選択される方法を使用して製造される、項目231から236のいずれか一項に記載の細胞。
(項目238)
前記細孔の横断面の幅が、細胞径と相関している、項目231から237のいずれか一項に記載の細胞。
(項目239)
前記細孔の横断面の幅が、前記細胞径の約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、または約99%である、項目231から238のいずれか一項に記載の細胞。
(項目240)
表面の横断面の幅が、約1mmから約1mの間の範囲である、項目231から239のいずれか一項に記載の細胞。
(項目241)
前記細孔の横断面の幅が、約0.01μmから約300μmの範囲である、項目231から240のいずれか一項に記載の細胞。
(項目242)
前記細孔の横断面の幅が、約0.01から約35μmの範囲である、項目231から241のいずれか一項に記載の細胞。
(項目243)
前記細孔の横断面の幅が、約0.4μm、約4μm、約5μm、約8μm、約10μm、約12μm、または約14μmである、項目231から242のいずれか一項に記載の細胞。
(項目244)
前記細孔の横断面の幅が、約200μmである、項目231から241のいずれか一項に記載の細胞。
(項目245)
前記細孔のサイズが、不均質である、項目231から244のいずれか一項に記載の細胞。
(項目246)
不均質な細孔の横断面の幅が、10から20%の範囲で変動する、項目231から245のいずれか一項に記載の細胞。
(項目247)
前記細孔のサイズが、均質である、項目231から244のいずれか一項に記載の細胞。
(項目248)
前記細孔が、同一の入口角および出口角を有する、項目231から247のいずれか一項に記載の細胞。
(項目249)
前記細孔が、異なる入口角および出口角を有する、項目231から247のいずれか一項に記載の細胞。
(項目250)
前記細孔の横断面の形状が、環状、円形、四角形、星形、三角形、多角形、五角形、六角形、七角形、および八角形の形状から選択される、項目231から249のいずれか一項に記載の細胞。
(項目251)
前記細孔の形状が、円柱形または円錐形から選択される、項目231から249のいずれか一項に記載の細胞。
(項目252)
前記細孔の縁が、滑らかである、項目231から251のいずれか一項に記載の細胞。
(項目253)
前記細孔の縁が、鋭い、項目231から251のいずれか一項に記載の細胞。
(項目254)
前記細孔の通路が、真っ直ぐである、項目231から253のいずれか一項に記載の細胞。
(項目255)
前記細孔の通路が、湾曲している、項目231から253のいずれか一項に記載の細胞。
(項目256)
前記細孔が、全表面積の約10から80%を構成する、項目231から255のいずれか一項に記載の細胞。
(項目257)
前記表面が、合計約1.0×10 5 から約1.0×10 30 個の細孔を含む、項目231から256のいずれか一項に記載の細胞。
(項目258)
前記表面が、表面積1mm 2 当たり約10から約1.0×10 15 個の細孔を含む、項目231から257のいずれか一項に記載の細胞。
(項目259)
前記細孔が、平行に分布している、項目231から258のいずれか一項に記載の細胞。
(項目260)
複数の表面が、直列に分布している、項目231から259のいずれか一項に記載の細胞。
(項目261)
前記細孔の分布が、規則正しい、項目231から260のいずれか一項に記載の細胞。
(項目262)
前記細孔の分布が、ランダムである、項目231から260のいずれか一項に記載の細胞。
(項目263)
前記表面の厚さが、均一である、項目231から262のいずれか一項に記載の細胞。
(項目264)
前記表面の厚さが、均一ではない、項目231から262のいずれか一項に記載の細胞。
(項目265)
前記表面が、約0.01μmから約5mの厚さである、項目231から264のいずれか一項に記載の細胞。
(項目266)
前記表面が、約10μmの厚さである、項目231から265のいずれか一項に記載の細胞。
(項目267)
前記表面が、材料で被覆されている、項目231から266のいずれか一項に記載の細胞。
(項目268)
前記材料が、テフロン(登録商標)である、項目267に記載の細胞。
(項目269)
前記材料が、細胞に結合する接着性コーティングを含む、項目267に記載の細胞。
(項目270)
前記材料が、界面活性剤を含む、項目267に記載の細胞。
(項目271)
前記材料が、抗凝固剤を含む、項目267に記載の細胞。
(項目272)
前記材料が、ポリペプチドを含む、項目267に記載の細胞。
(項目273)
前記材料が、接着分子を含む、項目267に記載の細胞。
(項目274)
前記材料が、抗体を含む、項目267に記載の細胞。
(項目275)
前記材料が、細胞機能を調節する因子を含む、項目267に記載の細胞。
(項目276)
前記材料が、核酸を含む、項目267に記載の細胞。
(項目277)
前記材料が、脂質を含む、項目267に記載の細胞。
(項目278)
前記材料が、炭水化物を含む、項目267に記載の細胞。
(項目279)
前記材料が、複合体を含む、項目267に記載の細胞。
(項目280)
前記複合体が、脂質-炭水化物複合体である、項目279に記載の細胞。
(項目281)
前記材料が、膜貫通タンパク質を含む、項目267に記載の細胞。
(項目282)
前記材料が、前記表面に共有結合している、項目267から281のいずれか一項に記載の細胞。
(項目283)
前記材料が、前記表面に非共有結合している、項目267から281のいずれか一項に記載の細胞。
(項目284)
前記表面が、親水性である、項目231から283のいずれか一項に記載の細胞。
(項目285)
前記表面が、疎水性である、項目231から283のいずれか一項に記載の細胞。
(項目286)
前記表面が、帯電している、項目231から285のいずれか一項に記載の細胞。
(項目287)
前記細胞が、哺乳動物細胞である、項目231から286のいずれか一項に記載の細胞。
(項目288)
前記細胞が、免疫細胞、細胞株の細胞、幹細胞、腫瘍細胞、線維芽細胞、皮膚細胞、神経細胞、または赤血球である、項目231から287のいずれか一項に記載の細胞。
(項目289)
前記免疫細胞が、T細胞、B細胞、樹状細胞、単球、マクロファージ、好酸球、好塩基球、NK細胞、NKT細胞、マスト細胞または好中球である、項目288に記載の細胞。
(項目290)
前記細胞が、マウス、イヌ、ネコ、ウマ、ラット、ヤギ、またはウサギ細胞である、項目231から289のいずれか一項に記載の細胞。
(項目291)
前記細胞が、ヒト細胞である、項目231から289のいずれか一項に記載の細胞。
(項目292)
前記化合物が、核酸を含む、項目231から291のいずれか一項に記載の細胞。
(項目293)
前記化合物が、DNA、組換えDNA、cDNA、ゲノムDNA、RNA、siRNA、mRNA、miRNA、lncRNA、tRNA、shRNA、または自己増幅mRNAをコードする核酸を含む、項目231から292のいずれか一項に記載の細胞。
(項目294)
前記化合物が、プラスミドである、項目231から293のいずれか一項に記載の細胞。
(項目295)
前記化合物が、ポリペプチド-核酸複合体を含む、項目231から291のいずれか一項に記載の細胞。
(項目296)
前記化合物が、Cas9タンパク質およびガイドRNAまたはドナーDNAを含む、項目231から291または295のいずれか一項に記載の細胞。
(項目297)
前記化合物が、Cas9タンパク質をコードする核酸およびガイドRNAまたはドナーDNAを含む、項目231から292のいずれか一項に記載の細胞。
(項目298)
前記化合物が、タンパク質またはペプチドを含む、項目231から291のいずれか一項に記載の細胞。
(項目299)
前記化合物が、ヌクレアーゼ、TALENタンパク質、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、メガヌクレアーゼ、CREリコンビナーゼ、FLPリコンビナーゼ、Rリコンビナーゼ、インテグラーゼ、またはトランスポザーゼを含む、項目231から291または298のいずれか一項に記載の細胞。
(項目300)
前記化合物が、抗体である、項目231から291または298のいずれか一項に記載の細胞。
(項目301)
前記化合物が、転写因子である、項目231から291または298のいずれか一項に記載の細胞。
(項目302)
前記化合物が、小分子である、項目231から291のいずれか一項に記載の細胞。
(項目303)
前記化合物が、ナノ粒子である、項目231から291のいずれか一項に記載の細胞。
(項目304)
前記化合物が、キメラ抗原受容体である、項目231から291のいずれか一項に記載の細胞。
(項目305)
前記化合物が、蛍光によりタグ付けされた分子である、項目231から304のいずれか一項に記載の細胞。
(項目306)
前記化合物が、リポソームである、項目231から291のいずれか一項に記載の細胞。
(項目307)
前記細胞が、前記細孔を通って通過する前、それと同時またはその後に、前記化合物と接触する、項目231から306のいずれか一項に記載の細胞。
(項目308)
送達される前記化合物が、前記表面に被覆されている、項目231から306のいずれか一項に記載の細胞。
(項目309)
前記細胞が、0℃から45℃の間で前記細孔を通って通過する、項目231から308のいずれか一項に記載の細胞。
(項目310)
前記細胞が、正圧または負圧により前記細孔を通って通過する、項目231から309のいずれか一項に記載の細胞。
(項目311)
前記細胞が、定圧または可変圧により前記細孔を通って通過する、項目231から310のいずれか一項に記載の細胞。
(項目312)
圧力が、注射器を使用して印加される、項目231から311のいずれか一項に記載の細胞。
(項目313)
圧力が、ポンプを使用して印加される、項目231から311のいずれか一項に記載の細胞。
(項目314)
圧力が、減圧を使用して印加される、項目231から311のいずれか一項に記載の細胞。
(項目315)
前記細胞が、毛細管圧により前記細孔を通って通過する、項目231から311のいずれか一項に記載の細胞。
(項目316)
前記細胞が、血圧により前記細孔を通って通過する、項目231から311のいずれか一項に記載の細胞。
(項目317)
前記細胞が、g-力により前記細孔を通って通過する、項目231から311のいずれか一項に記載の細胞。
(項目318)
前記細胞が、約0.05psiから約500psiの範囲の圧力下で前記細孔を通って通過する、項目231から317のいずれか一項に記載の細胞。
(項目319)
前記細胞が、約2psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目231から318のいずれか一項に記載の細胞。
(項目320)
前記細胞が、約2.5psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目231から318のいずれか一項に記載の細胞。
(項目321)
前記細胞が、約3psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目231から318のいずれか一項に記載の細胞。
(項目322)
前記細胞が、約5psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目231から318のいずれか一項に記載の細胞。
(項目323)
前記細胞が、約10psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目231から318のいずれか一項に記載の細胞。
(項目324)
前記細胞が、約20psiの圧力下で前記細孔を通って通過する、項目231から318のいずれか一項に記載の細胞。
(項目325)
流体の流れにより前記細胞を前記細孔中に通過させる、項目231から324のいずれか一項に記載の細胞。
(項目326)
前記細胞が前記細孔を通って通過する前、前記流体の流れが、乱流である、項目325に記載の細胞。
(項目327)
前記細孔中を通る前記流体の流れが、層流である、項目325に記載の細胞。
(項目328)
前記細胞が前記細孔を通って通過した後、前記流体の流れが、乱流である、項目325に記載の細胞。
(項目329)
前記細胞が、約0.1mm/秒から約20m/秒の範囲の速度で前記細孔を通って通過する、項目231から328のいずれか一項に記載の細胞。
(項目330)
前記表面が、より大きなモジュール内に含有されている、項目231から329のいずれか一項に記載の細胞。
(項目331)
前記表面が、注射器内に含有されている、項目231から330のいずれか一項に記載の細胞。
(項目332)
前記細胞が、水溶液を含む細胞懸濁液中にある、項目231から331のいずれか一
項に記載の細胞。
(項目333)
前記水溶液が、細胞培養培地、PBS、塩、糖、増殖因子、動物由来産物、増量材、界面活性剤、潤滑剤、ビタミン、タンパク質、キレート剤、および/またはアクチン重合に影響を与える薬剤を含む、項目332に記載の細胞。
(項目334)
前記アクチン重合に影響を与える薬剤が、ラトランクリンA、サイトカラシン、および/またはコルヒチンである、項目333に記載の細胞。
(項目335)
前記細胞培養培地が、DMEM、OptiMEM、IMDM、RPMI、またはX-VIVOである、項目333に記載の細胞。
(項目336)
前記細胞が、前記表面に近接する少なくとも1つの電極により発生する電界を通ってさらに通過した、項目231から335のいずれか一項に記載の細胞。
本明細書に記載される開示のある特定の態様は、細孔を含有する表面を通って細胞懸濁液を通過させることにより化合物の細胞内送達が達成できるという驚くべき発見に基づいている。本開示のある特定の態様は、細孔を含有する表面を通って細胞懸濁液を通過させるステップを含む、化合物を細胞内に送達するための方法であって、前記細孔が細胞を変形させそれによって化合物が細胞に入るように細胞の摂動を生じ、前記細胞懸濁液が化合物と接触する方法に関する。本開示のある特定の態様は、細孔を含有する表面を含む、化合物を細胞内に送達するためのデバイスであって、前記細孔は溶液に懸濁された細胞が中を通過できるように構成され、前記細孔が細胞を変形させそれによって化合物が細胞に入るように細胞の摂動が生じるデバイスに関する。一部の実施形態では、表面はフィルターである。一部の実施形態では、表面は膜である。一部の実施形態では、表面はマイクロシーブである。
本明細書に記載されるまたは参照される技法および手順は、例えば、Molecular Cloning: A Laboratory Manual(Sambrookら、第4版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y.、2012年);Current Protocols in Molecular Biology(DOI: 10.1002/0471142727);the series Methods in Enzymology(Academic Press, Inc.);PCR 2:A Practical Approach(M.J. MacPherson、B.D. HamesおよびG.R. Taylor編、1995年);Antibodies、A Laboratory Manual(E. A. Greenfield編、2013年);Culture of Animal Cells:A Manual of Basic Technique and Specialized Applications(R.I. Freshney、第6版、J. Wiley and Sons、2010年);Oligonucleotides and Analogues(F. Eckstein編、1992年);Methods in Molecular Biology、Humana Press;Cell Biology:A Laboratory Handbook (J.E. Celis編、Academic Press、2005年);Introduction to Cell and Tissue Culture (J.P. MatherおよびP.E. Roberts、Springer、2013年);Cell and Tissue Culture: Laboratory Procedures(A. Doyle、J.B. Griffiths、およびD.G. Newell編、J. Wiley and Sons、1993~8年);Handbook of Experimental Immunology(D.M. WeirおよびC.C. Blackwell編、1996年);Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells(J.M. MillerおよびM.P. Calos編、1987年);PCR:The Polymerase Chain Reaction、(Mullisら編、1994年);Current Protocols in Immunology(DOI:10.1002/0471142735);Short Protocols in Molecular Biology(Ausubelら編、J. Wiley and Sons、2002年);Janeway' s Immunobiology(K. MurphyおよびC. Weaver、Garland Science、2016年);Antibodies(P. Finch、1997年);Antibodies:A Practical Approach(D. Catty.編、IRL Press、1988~1989年);Monoclonal Antibodies:A Practical Approach(P. ShepherdおよびC. Dean編、Oxford University Press、2000年);Using Antibodies:A Laboratory Manual(E. HarlowおよびD. Lane、Cold Spring Harbor Laboratory Press、1999年);Making and Using Antibodies:A Practical Handbook(G.C. HowardおよびM.R. Kaser編、CRC Press、2013年);The Antibodies 1~7巻(M. ZanettiおよびJ. D. Capra編、Harwood Academic Publishers、1995~2007年);およびCancer: Principles and Practice of Oncology (V.T. DeVitaら編、J.B. Lippincott Company、2011年)に記載されて広く利用されている方法論など、当業者により一般によく理解され、従来の方法論を使用して通常用いられている。
本明細書を説明する目的で、以下の定義が適用され、適切な場合はいつでも、単数形で使用される用語は複数形も含み、逆の場合も同じである。下に記載されるいかなる定義も参照により本明細書に組み込まれているいずれの文書とも相容れない事象では、記載される定義が支配する。
ある特定の態様では、本開示は、細孔を含有する表面を通って細胞懸濁液を通過させるステップを含む、化合物を細胞内に送達するための方法であって、細孔が細胞を変形して細胞の摂動が生じ、例えば、懸濁液中の細胞が細孔を通過する前に、その間にまたはその後で細胞懸濁液を化合物に接触させ、化合物が細胞に入る方法に関する。本明細書で開示される表面はいくつかの材料のうちのいずれか1つで作製され、いくつかの形態のうちのいずれか1つを取ることができる。一部の実施形態では、表面は膜である。一部の実施形態では、表面はフィルターである。フィルターおよび膜は通常、物質を溶液から分離し、それにより被保持物を得るのに使用される。表面がフィルターまたは膜である実施形態では、フィルターまたは膜は、細胞懸濁液をフィルターまたは膜細孔に通し、それによって化合物が細胞に入るように細胞の摂動を生じることにより化合物を細胞内に送達するために代替的に使用される。一部の実施形態では、表面はSTERLITECH(商標)ポリカーボネートフィルター(PCT8013100)である。一部の実施形態では、フィルターは接線流フィルターである。一部の実施形態では、表面はスポンジまたはスポンジ様マトリックスである。一部の実施形態では、表面はマトリックスである。一部の実施形態では、表面はマイクロシーブである。一部の実施形態では、表面は網ではない。
ある特定の態様では、本開示は細孔を含有する表面を通って細胞懸濁液を通過させることに関する。一部の実施形態では、細胞懸濁液は動物細胞を含む。一部の実施形態では、細胞懸濁液はカエル、ニワトリ、昆虫、または線虫細胞を含む。一部の実施形態では、細胞懸濁液は哺乳動物細胞を含む。一部の実施形態では、細胞はマウス、イヌ、ネコ、ウマ、ラット、ヤギまたはウサギ細胞である。一部の実施形態では、細胞はヒト細胞である。
ある特定の態様では、本開示は化合物を細胞内に送達するための方法に関する。一部の実施形態では、化合物は単一化合物である。一部の実施形態では、化合物は化合物の混合物である。一部の実施形態では、化合物は核酸を含む。一部の実施形態では、化合物は核酸である。例となる核酸は、組換え核酸、DNA、組換えDNA、cDNA、ゲノムDNA、RNA、siRNA、mRNA、saRNA、miRNA、lncRNA、tRNA、shRNA、自己増殖mRNA、およびペプチド核酸を含むが、これらに限定されない。一部の実施形態では、核酸は細胞内の核酸に相同である。一部の実施形態では、核酸は細胞内の核酸とは異種である。一部の実施形態では、核酸はトランスポゾン、および、任意選択でトランスポザーゼをコードする配列を含む。一部の実施形態では、化合物はプラスミドである。一部の実施形態では、核酸は治療核酸である。一部の実施形態では、核酸は治療ポリペプチドをコードする。一部の実施形態では、核酸はレポーターまたは選択可能マーカーをコードする。例となるレポーターマーカーは、緑色蛍光タンパク質(GFP)、赤色蛍光タンパク質(RFP)、エクオリン(auquorin)、ベータガラクトシダーゼ、ウロポルフィリノーゲン(urogen)IIIメチルトランスフェラーゼ(UMT)、およびルシフェラーゼを含むが、これらに限定されない。例となる選択可能マーカーは、ブラストサイジン、G418/ジェネテシン、ハイグロマイシンB、ピューロマイシン、ゼオシン、アデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ、およびチミジンキナーゼを含むが、これらに限定されない。
ある特定の態様では、本開示は、細孔を含有する表面を通って細胞懸濁液を通過させて、細孔により細胞を変形させて細胞の摂動を生じさせることに関する。変形は、例えば、機械的歪みおよび/または剪断力によって誘導される圧が引き起こすことができる。細胞の摂動は、細胞外からの物質が細胞内に移動することを可能にする細胞の破れ目である(例えば、穴、断裂、空洞、開口部、細孔、切断、ギャップ、穿孔)。一部の実施形態では、摂動は細胞膜の中の摂動である。一部の実施形態では、摂動は一過性である。一部の実施形態では、細胞摂動は、約1.0×10-9秒から約2時間、またはその間の任意の時間もしくは時間の範囲の間持続する。一部の実施形態では、細胞摂動は、約1.0×10-9秒間から約1秒間、約1秒間から約1分間、または約1分間から約1時間持続する。一部の実施形態では、細胞摂動は、約1.0×10-9から約1.0×10-1、約1.0×10-9から約1.0×10-2、約1.0×10-9から約1.0×10-3、約1.0×10-9から約1.0×10-4、約1.0×10-9から約1.0×10-5、約1.0×10-9から約1.0×10-6、約1.0×10-9から約1.0×10-7、または約1.0×10-9から約1.0×10-8秒のうちのいずれか1つの間にわたって持続する。一部の実施形態では、細胞摂動は、約1.0×10-8から約1.0×10-1、約1.0×10-7から約1.0×10-1、約1.0×10-6から約1.0×10-1、約1.0×10-5から約1.0×10-1、約1.0×10-4から約1.0×10-1、約1.0×10-3から約1.0×10-1、または約1.0×10-2から約1.0×10-1秒のうちのいずれか1つにわたって持続する。本明細書に記載される方法によって生じる細胞摂動(例えば、細孔または穴)は、多量体の多孔構造、例えば補体または細菌性溶血素によって生じるものを形成するタンパク質サブユニットの集合の結果として形成されない。
ある特定の態様では、本開示は、細胞内に化合物を送達するための方法であって、細孔を含有する表面を通って細胞懸濁液を通過させるステップであって、細孔が細胞を変形させ、細胞の摂動を生じさせる、ステップ、および細胞懸濁液を化合物と接触させるステップを含む方法に関する。細胞懸濁液は、細孔を通過する前、並行してまたは後に、化合物と接触させることができる。細胞は、送達する化合物を含む溶液に懸濁される細孔を通過できるが、化合物は細胞が細孔を通過してから細胞懸濁液に加えることができる。一部の実施形態では、送達される化合物は、表面にコーティングされる。
一部の実施形態では、化合物または化合物の混合物は、細胞に送達されて所望の効果を生じる。一部の実施形態では、従来の刺激方法と比較して改善された活性レベルを有するプロフェッショナル抗原提示細胞、例えば樹状細胞を生産するために、抗原および/または免疫刺激性分子が細胞に送達される。一部の実施形態では、抗原の混合物が細胞に送達される。一部の実施形態では、樹状細胞、T細胞またはB細胞を、細孔を含有する表面を通って通過させ、標的抗原を含む溶液と接触させる。細孔を含有する表面を通過する前、その間および/または後に、細胞を抗原と接触させることができる。一部の実施形態では、標的抗原は、がん細胞抗原またはがん細胞抗原の混合物である。一部の実施形態では、抗原は、感染性疾患の抗原である。一部の実施形態では、抗原は、自己タンパク質抗原である。例えば、送達される抗原は、特定の疾患と関連することが知られている一般的に発現されるタンパク質、または生検から得られる患者特異的抗原であってよい。一部の実施形態では、本明細書に開示される方法によって生産される抗原提示細胞は、標的抗原に対するTおよびB細胞媒介免疫のレベルの増加に寄与する。したがって、そのような方法は、がんもしくは感染症に応答した免疫系を活性化する手段として、またはワクチン開発において用いられる可能性がある。本対象発明の一実施形態は、患者の血液から単離される樹状細胞、T細胞またはB細胞が、特定の抗原に対してそれらを活性化し、次に患者の血流に再導入するために、本開示の方法によってex vivoで処理される系を含む。一部の実施形態では、がん抗原は、B細胞リンパ腫などの血液がん、またはメラノーマもしくは膵臓がんなどのがんの患者からのものである。一部の実施形態では、がん抗原をDC細胞質に直接的に送達し、それによってMHC-I抗原提示経路を活用し、患者で細胞傷害性T細胞(CTL)応答を誘導する。これらの活性化T細胞は、次に標的抗原を発現するあらゆるがん性細胞を探し出して破壊する。一部の実施形態では、本方法は、一般的な病院検査室において最小限に訓練された技術者が実行することができる。一部の実施形態では、患者が操作する処置システムを使用することができる。一部の実施形態では、本方法は、血液が患者から直接的に転送され、細孔を含有する表面を通過して血液細胞への化合物の送達がもたらされ、処置後に患者に注入により直接的に戻される、インライン血液処置システムを使用して実行される。
上記の方法のいずれも、in vitro、ex vivoまたはin vivoで実行される。in vivo応用のために、血管内腔にデバイス、例えば、動脈または静脈中のインラインステントを植え込むことができる。一部の実施形態では、本方法は、患者細胞のex-vivo処置および患者への細胞の即時再導入のためのベッドサイドシステムの一部として使用される。
本開示の一部の態様は、細孔を含有する表面を含む、細胞内に化合物を送達するデバイスであって、前記細孔は、溶液中に懸濁する細胞が通過できるように構成され、前記細孔は、細胞を変形させ、それによって化合物が細胞に入るように細胞の摂動が生じる、デバイスを含む。デバイスは、細孔を有する表面、細胞懸濁液、細胞摂動、送達パラメータおよび/または応用などを含む、上に開示される方法のために記載される任意の実施形態を含むことができる。一部の実施形態では、電界を生成するために、少なくとも1つの電極が表面に近接している。
実施形態1。 細孔を含有する表面を通って細胞懸濁液を通過させるステップを含む、化合物を細胞内に送達するための方法であって、前記細孔が、前記細胞を変形させ、それによって前記化合物が前記細胞に入るように前記細胞の摂動が生じ、前記細胞懸濁液が、前記化合物と接触する、方法。
HeLa細胞へのデキストラン粒子の送達
序論
細胞内への分子のフィルター媒介送達を評価するために、規定サイズの細孔を含有するフィルターを通って、蛍光性デキストラン粒子と混合されたHeLa細胞を通過させ、細胞内粒子送達をFACS分析により評価した。
ポリカーボネートメンブレンフィルターは、STERLITECH(商標)(PCT8013100)から得られた。比較的均一な細孔サイズであるがランダム分布の細孔を生じさせるために核リアクター内で帯電粒子にカーボネートフィルムを曝露させることによって、これらのポリカーボネートフィルターは生成される。その結果としての細孔の直径は、0.010μmから35μmの範囲内であった。フィルター細孔は、概ね10μmの厚さであった。ポリカーボネートフィルターおよびフィルター細孔の例示的な画像を、図1AおよびBに示す。本明細書に記載される研究において、8μm、10μm、12μmおよび14μmの細孔サイズを有するフィルターを使用した。フィルター送達実験で使用したさらなる材料を、表1に列挙する。
8μm、10μm、12μmおよび14μmサイズのフィルターの細孔を通るHeLa細胞へのデキストラン粒子の送達効率。
3kDa PacBlueおよび10kDa Alexa488デキストラン粒子と混合したHeLa細胞を、8μm、10μm、12μmおよび14μmサイズのフィルターの細孔に低圧(5psi、10psiまたは20psi)で通過させた。送達後の細胞を表す例示的なフローサイトメトリープロットを、図2A~Gに示す。図2A~Cは、5psiの下で14μm(図2A)、12μm(図2B)および10μm(図2C)サイズのフィルターの細孔を通過した細胞を表す。図2EとGは、10psi(図2E)および20psi(図2G)の下で12μmのフィルターの細孔を通過した細胞を表す。図2DとFは、エンドサイトーシス対照(図2D)および陰性対照(図2F)のプロットを表す。フィルター送達後に3kDaおよび10kDaの両方のデキストラン粒子を含有する細胞は、PacBlueおよびAlexa488(Q2象限)のための二重陽性細胞染色によって示される。フィルター送達後の3kDaおよび10kDaの両方のデキストラン粒子に陽性の細胞の百分率によって示される送達効率を、下の表2に示す。デキストラン粒子の送達効率は細孔サイズおよび圧変動によって予想通り異なり、最も高い送達(86%)は5psiで、8μm孔で観察された。
5μmサイズのフィルターの細孔を通るヒトT細胞へのデキストラン粒子の送達
序論
一次免疫細胞内への分子のフィルター媒介送達を評価するために、5μmサイズのフィルターの細孔に、蛍光性デキストラン粒子と混合された一次ヒトT細胞を通し、細胞内粒子送達を、FACS分析により判定した。手動でのシリンジ加圧または定圧の下での、一次ヒトT細胞へのデキストラン粒子のフィルター媒介送達を比較した。
フィコール分離を通して、末梢血単核細胞(PBMC)を新鮮なヒト血液から先ず単離した。磁気カラムを使用した負の選択によって、T細胞をPBMCから次に分離した。T細胞を、細胞4×106個/mLでoptiMEM培地に懸濁した。陰性対照としての使用のために、100μlの細胞をピペットで吸い出した。メンブレンフィルターを濡らすために、鉗子を使用してポリカーボネートメンブレンフィルターをPBSに懸濁した。プラスチックフィルターホルダーのキャップを取り、輝く側を上にしてフィルターを内部表面の上に置き、フィルターホルダーに再びキャップをした。デキストラン粒子と混合した200μlの細胞を、フィルターホルダーに加えた。細胞4×106個/mLの5mLの細胞に、デキストランを0.2mg/mLで懸濁した。定圧送達のために、圧力調整器を備えた窒素ガス送達システムを使用した。24ウェルプレートまたはFACSチューブに、フィルターフロースルーを収集した。FACS分析の前に、4℃で4分の間、全ての試料を400rcfで3回遠心分離、洗浄し、細胞外デキストランを除去した。FACS分析の準備をするために、以下のステップをとった。最初に、FACS緩衝液を調製し(PBS+最終濃度:1%FBS+2nM EDTA)、使用直前にヨウ化プロピジウムを加えた(1:100希釈)。チューブ当たり400μLのFACS緩衝液を加え、細胞を再懸濁した。全細胞事象を可視化するようにフローサイトメトリーの前方散乱、側方散乱および蛍光チャネル電圧を調整し、試料当たり10,000事象を記録した。デキストラン粒子と混合したがフィルターを通過しなかった細胞は、エンドサイトーシスによる粒子送達のための対照として使用した。これらの細胞は色素と接触したが、フィルターを通過しなかった。全ての他のステップは、エンドサイトーシス対照の場合と同じであった。陰性対照試料は色素と接触しなかったが、実験試料と同じステップにかけられた。
3kDa PacBlueおよび10kDa Alexa488デキストラン粒子と混合した一次ヒトT細胞を、手動でのシリンジ加圧または5psiの定圧の下で5μmサイズのフィルター細孔に通した。PacBlueおよびAlexa488(Q2象限)のための二重陽性細胞染色によって示されるように、手動でのシリンジ加圧(図3A)の下で通過した細胞の8.60%、および5psiの定圧(図3B)の下で通過した細胞の18.9%は、フィルター送達後に3kDaおよび10kDaの両方のデキストラン粒子を含有した。手動でのシリンジ加圧(図3A)の下で通過した細胞の85.4%および5psiの定圧(図3B)の下で通過した細胞の83.1%は、送達後に生存能力があった。
2psiおよび3psiでのHeLa細胞へのデキストラン粒子の送達
序論
細胞内への分子のフィルター媒介送達を評価するために、規定サイズの細孔を含有するフィルターを通って、蛍光性デキストラン粒子と混合されたHeLa細胞を通し、細胞内粒子送達をFACS分析により評価した。
ポリカーボネートメンブレンフィルターは、STERLITECH(商標)から得られた。本明細書に記載される研究では、10μmの細孔サイズを有するフィルターを使用した。HeLa細胞を細胞2.5×106個/mLでOptiMEM培地に懸濁し、3kDaデキストラン粒子を0.1mg/mLの最終濃度で加えた。メンブレンフィルターおよびプラスチックフィルターホルダーを、実施例1に記載されているように調製した。デキストラン粒子と混合した200μlの細胞を、フィルターホルダーに加えた。定圧送達のために、圧力調整器を備えた窒素ガス送達システムを使用した。24ウェルプレートまたはFACSチューブに、フィルターフロースルーを収集した。FACS分析の前に、4℃で4分の間、全ての試料を400相対遠心力(rcf)で3回遠心分離、洗浄し、細胞外デキストランを除去した。FACS分析の準備をするために、以下のステップをとった。最初に、FACS緩衝液を調製し(PBS+最終濃度:1%FBS+2nM EDTA)、使用直前にヨウ化プロピジウムを加えた(1:100希釈)。チューブ当たり400μLのFACS緩衝液を加え、細胞を再懸濁した。全細胞事象を可視化するようにフローサイトメトリーの前方散乱、側方散乱および蛍光チャネル電圧を調整し、試料当たり10,000事象を記録した。デキストラン粒子と混合したがフィルターを通過しなかった細胞は、エンドサイトーシスによる粒子送達のための対照として使用した。これらの細胞は色素と接触したが、フィルターを通過しなかった。全ての他のステップは、エンドサイトーシス対照の場合と同じであった。陰性対照試料は色素と接触しなかったが、実験試料と同じステップにかけられた。3つのフィルターを各圧(2psiおよび3psi)で使用し、実験ごとに3つの試料が各フィルターを流れた。実験は別個の3日間にわたって繰り返し、各圧で合計27回実行された。
2psiおよび3psiでの10μmサイズのフィルターの細孔を通したHeLa細胞へのデキストラン粒子の送達効率。
3kDa PacBlueデキストラン粒子と混合されたHeLa細胞を、2psiおよび3psiで10μmサイズのフィルター細孔に通した。3kDaデキストラン粒子に陽性の細胞の百分率によって示される送達効率、フィルター送達後の生細胞の百分率によって示される細胞生存度、および、フローサイトメトリーによる相対平均蛍光強度(rMFI)を、下の表4(2psi)および表5(3psi)に示す。送達効率、生存度およびrMFI値は再現可能で、実験全体で有意であった。2psiでは、細胞生存度および送達効率は約80%であった。3psiでは、細胞生存度は約60~70%であったが、送達効率は約90%であった。
市販のまたは特注のシリンジフィルターによって媒介されるHeLa細胞へのデキストラン粒子の送達
序論
細胞内への分子のフィルター媒介送達を評価するために、市販または特注のシリンジフィルターを通って、蛍光性デキストラン粒子と混合されたHeLa細胞を通過され、細胞内粒子送達をFACS分析により評価した。
市販のフィルターおよびホルダー組合せを有する10μmの細孔を有するポリカーボネートメンブレンフィルター(COTSフィルター)を、STERLITECH(商標)から得た。10μmの細孔を有する特注のシリンジフィルターも使用した。
市販または特注のフィルターを通したHeLa細胞へのデキストラン粒子の送達効率
3kDa PacBlueデキストラン粒子と混合されたHeLa細胞を、2psiおよび3psiで10μmサイズのフィルター細孔に通した。COTSフィルターおよび特注のフィルターからの結果を比較した。3kDaデキストラン粒子に陽性の細胞の百分率によって示される送達効率、およびフィルター送達後の生細胞の百分率によって示される細胞生存度を、表4に示す。3psiで3回の実行の平均蛍光強度(MFI)値を実証する代表的フローサイトメトリーヒストグラムプロットを、図5A(COTSフィルター)および図5B(特注のシリンジフィルター)に示す。実行全体での平均相対平均蛍光強度(rMFI)値を、図5Cに示す。2日目に実行された実験の間のメッシュインサートの除去は、送達効率にも細胞生存度にも影響しなかった。COTSフィルターと比較して特注のフィルターを使用したとき、死容積低減の結果として利点は観察されなかった。全体として、COTSフィルターおよび特注のシリンジフィルターは、同等の細胞生存度および送達効率をもたらした。以降の実験は、COTSフィルターを使用して実行された。
HeLa細胞へのEGFP mRNAのフィルター媒介送達
序論
分子のフィルター媒介送達後の細胞の機能性を評価するために、蛍光性デキストラン粒子およびEGFP mRNAと混合されたHeLa細胞を10μmの細孔サイズを有するCOTSフィルターに通し、細胞内粒子送達およびmRNA発現をFACS分析により評価した。
市販の既製の(commercial-off-the-shelf:COTS)フィルターおよびホルダー組合せを有する10μmの細孔サイズを有するポリカーボネートメンブレンフィルターを、STERLITECH(商標)から得た。HeLa細胞を細胞2×106個/mLでOptiMEM培地に懸濁し、3kDaデキストラン粒子を0.1mg/mLの最終濃度で加え、EGFPをコードするmRNAを0.1mg/mLの最終濃度で加えた。メンブレンフィルターおよびプラスチックフィルターホルダーを、実施例1に記載されているように調製した。デキストラン粒子と混合した200μlの細胞をフィルターホルダーに加え、2psi、2.5psiまたは3psiでフィルターを通過させた。定圧送達のために、圧力調整器を備えた窒素ガス送達システムを使用した。24ウェルプレートまたはFACSチューブに、フロースルーを収集した。
3kDa PacBlueデキストラン粒子およびEGFP mRNAと混合されたHeLa細胞を、2psi、2.5psiまたは3psiで10μmサイズのフィルター細孔に通した。3kDaデキストラン粒子に陽性の細胞の百分率またはGFP発現細胞の百分率によって示される送達効率、フィルター送達後の生細胞の百分率によって示される細胞生存度、および、フローサイトメトリーによる相対平均蛍光強度(rMFI)を、下の図6および表6~8に示す。2.5psiおよび3psiで同等の送達効率および細胞生存度が観察され、2psiと比較してより高い送達が観察された。持続した生存度およびGFP発現によって示されるように、細胞は、デキストラン粒子およびEGFP mRNAの同時送達の24時間後に機能を保持した。
ヒトRBCへのデキストランおよびIgG抗体の圧縮媒介送達
序論
無核細胞内への分子のフィルター媒介送達を評価するために、規定サイズの細孔を含有するシリンジフィルターを通って、蛍光性デキストラン粒子またはIgG抗体と混合されたヒトRBCを通過させ、細胞内粒子送達をFACS分析により評価した。
市販のフィルターとホルダーの組合せを有する2μm孔直径を有するポリカーボネートメンブレンフィルター(COTSフィルター)を、STERLITECH(商標)から得た。Ficoll勾配分離法を使用して、全血または白血球低減カラーからヒトRBCを分離し、Optimemに所望の濃度(50~500M/mL)で再懸濁させた。メンブレンフィルターを濡らすために、鉗子を使用してポリカーボネートメンブレンフィルターをOptimemに懸濁した。プラスチックフィルターホルダーのキャップを取り、輝く側を上にしてフィルターを内部表面の上に置き、フィルターホルダーに再びキャップをした。デキストラン粒子およびIgG抗体を、0.1mg/mLで懸濁した。デキストラン粒子またはIgG抗体と混合した1mLの細胞を、室温でフィルターホルダーに加えた。細胞をフィルターに通すために、指でシリンジをプッシュすることを使用した。15mlのファルコンチューブまたはFACSチューブに、フィルターフロースルーを収集した。FACS分析の前に、4℃で4分の間、全ての試料を400rcfで3回遠心分離、洗浄し、細胞外デキストランを除去した。FACS分析の準備をするために、以下のステップをとった。FACS緩衝液を調製し(PBS+最終濃度:1%FBS+2mM EDTA)、チューブ当たり400μLのFACS緩衝液を加え、細胞を再懸濁した。全細胞事象を可視化するようにフローサイトメトリーの前方散乱、側方散乱および蛍光チャネル電圧を調整し、試料当たり≧10,000事象を記録した。デキストラン粒子またはIgG抗体と混合したがフィルターを通過しなかった細胞は、エンドサイトーシスによる送達のための対照として使用した。これらの細胞は色素と接触したが、フィルターを通過しなかった。全ての他のステップは、エンドサイトーシス対照の場合と同じであった。
10kDa Alexa Fluor(登録商標)647デキストラン粒子またはAlexa Fluor(登録商標)647とコンジュゲートした150kDa IgG抗体と混合したRBCを、2μmサイズのフィルター細孔に通した。エンドサイトーシス対照に対して圧縮媒介送達(SQZ)後の蛍光を表す例示的なフローサイトメトリーヒストグラムプロットを、図7AおよびBに示す。フィルター送達後のIgG抗体のデキストラン粒子に陽性の細胞の百分率によって示される送達効率を、図8Aに示す。フィルター送達後にIgG抗体の送達効率は88.6%であって、デキストラン粒子の送達効率は95.6%であった。
マウスRBCへのデキストランおよびIgG抗体の圧縮媒介送達
序論
無核細胞内への分子のフィルター媒介送達を評価するために、規定サイズの細孔を含有するシリンジフィルターを通って、蛍光性デキストラン粒子またはIgG抗体と混合されたマウスRBCを通過させ、細胞内粒子送達をFACS分析により評価した。
市販のフィルターおよびホルダー組合せを有する1μmおよび2μmの孔直径を有するポリカーボネートメンブレンフィルター(COTSフィルター)を、STERLITECH(商標)から得た。全血を遠心回転し、細胞をOptimemに所望の濃度(100~500M/ml)で再懸濁させた。メンブレンフィルターを濡らすために、鉗子を使用してポリカーボネートメンブレンフィルターをOptimemに懸濁した。プラスチックフィルターホルダーのキャップを取り、輝く側を上にしてフィルターを内部表面の上に置き、フィルターホルダーに再びキャップをした。デキストラン粒子およびIgG抗体を、0.1mg/mLで懸濁した。デキストラン粒子またはIgG抗体と混合した1mLの細胞を、室温でフィルターホルダーに加えた。細胞をフィルターに通すために、指でシリンジをプッシュすることを使用した。あるいは、デキストラン粒子またはIgG抗体と混合された200μLの細胞をフィルターに通すために、制御圧力システムが使用される。15mlのファルコンチューブまたはFACSチューブに、フィルターフロースルーを収集した。FACS分析の前に、24℃で10分の間、全ての試料を1000rcfで3回遠心分離、洗浄し、細胞外デキストランを除去した。FACS分析の準備をするために、以下のステップをとった。FACS緩衝液を調製し(PBS+最終濃度:1%FBS+2mM EDTA)、チューブ当たり400μLのFACS緩衝液を加え、細胞を再懸濁した。全細胞事象を可視化するようにフローサイトメトリーの前方散乱、側方散乱および蛍光チャネル電圧を調整し、試料当たり≧10,000事象を記録した。デキストラン粒子またはIgG抗体と混合したがフィルターを通過しなかった細胞は、エンドサイトーシスによる送達のための対照として使用した。これらの細胞は色素と接触したが、フィルターを通過しなかった。全ての他のステップは、エンドサイトーシス対照の場合と同じであった。NC(無接触)試料は色素と接触しなかったが、実験試料と同じステップにかけられたが、フィルターに通過しなかった。
手動でのシリンジ加圧を使用して、IgG抗体(150kDa)と混合されたマウスRBCを1μmおよび2μmサイズのフィルター細孔に通した。エンドサイトーシス(Endo)、陰性(NC)および無材料の対照に対して圧縮媒介送達(SQZ)後の蛍光を表す例示的なフローサイトメトリーヒストグラムプロットを、図9Aに示す。「無材料」対照はIgG抗体と接触しなかったが、実験試料と同じステップにかけられ、フィルターを通過させた。
HeLa細胞およびT細胞へのマイクロシーブ送達
分子のマイクロシーブ媒介送達を評価するために、蛍光性デキストラン粒子と混合されたHeLa細胞またはT細胞をマイクロシーブに通し、細胞内粒子送達をFACS分析により評価した。
STERLITECH(商標)からの10μmの細孔サイズを有するポリカーボネートマイクロシーブ(空隙率8%)またはAQUAMARIJNからの10μmの細孔サイズを有するシリコン/セラミックマイクロシーブ(空隙率36.3%)を、HeLa細胞のために使用した。HeLa細胞を細胞5×106個/mLでOptiMEM培地に懸濁し、3kDaデキストラン粒子を1mg/mLの最終濃度で加えた。デキストラン粒子と混合した200μlの細胞をマイクロシーブに加え、室温の3~7psiでマイクロシーブに通過させた。回収は、37℃においてであった。
HeLa細胞へのデキストランのマイクロシーブ媒介送達の結果を、図13A~13Dに示す。STERLITECH(商標)およびAQUAMARIJNマイクロシーブのための細胞生存度は図13Aに示し、デキストランの送達は図13Bに示す。AQUAMARIJNおよびSTERLITECH(商標)マイクロシーブのための代表的ヒストグラムは、図13Cおよび13Dにそれぞれ示す。
Claims (30)
- 細孔を含有する表面を通って細胞懸濁液を通過させるステップを含む、化合物を細胞内に送達するための方法であって、前記細孔が、前記細胞を変形させ、それによって前記化合物が前記細胞に入るように前記細胞の摂動が生じ、前記細胞懸濁液が、前記化合物と接触し、さらに前記細胞懸濁液が全血もしくはリンパ液、および/または末梢血単核球を含むか、または前記細胞懸濁液が免疫細胞、幹細胞、または赤血球を含み、前記細孔の横断面の幅が、約1μm~約5μmである、方法。
- 前記表面が膜および/またはフィルターである、請求項1に記載の方法。
- (i)前記表面が蛇行する経路の表面である;
(ii)前記表面が、ポリカーボネート、ポリマー、シリコン、ガラス、金属、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリテトラフルオロエチレン、グラファイト、およびセラミックの1つから選択される材料を含む;
(iii)前記表面が、エッチング、トラックエッチング、リソグラフィー、レーザーアブレーション、スタンピング、微細孔パンチング、ポリマースポンジ、直接発泡成形、押出成形およびホットエンボス加工の方法から選択される方法を使用して製造される;
(iv)前記細孔の横断面の形状が、環状、円形、四角形、星形、三角形、多角形、五角形、六角形、七角形、八角形、円柱形および円錐形の形状から選択される;ならびに/あるいは
(v)前記表面が、約0.01μmから約5mの厚さである;
請求項1または2に記載の方法。 - 前記細孔の横断面の幅が、前記細胞径の約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、または約99%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記表面が、約10μmの厚さである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記細孔が、平行および/または直列に分布している、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記表面が、材料で被覆されており、前記材料が、
(i)テフロン(登録商標)である;
(ii)細胞に結合する接着性コーティングを含む;
(iii)界面活性剤を含む;
(iv)抗凝固剤を含む;
(v)ポリペプチドを含む;
(vi)接着分子を含む;
(vii)抗体を含む;
(viii)細胞機能を調節する因子を含む;
(ix)核酸を含む;
(x)脂質を含む;
(xi)炭水化物を含む;
(xii)複合体を含む;ならびに/あるいは
(xiii)膜貫通タンパク質を含む、
請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。 - 前記材料が、前記表面に共有結合しているおよび/または非共有結合している、請求項7に記載の方法。
- 前記表面が、
(a)親水性もしくは疎水性である;または
(b)帯電している;
請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。 - 前記細胞懸濁液が、哺乳動物細胞を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記細胞懸濁液が、全血もしくはリンパ液であるか、および/または前記細胞懸濁液が、末梢血単核球を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記細胞が、免疫細胞、幹細胞、または赤血球である、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記免疫細胞が、T細胞、B細胞、樹状細胞、単球、マクロファージ、好酸球、好塩基球、NK細胞、NKT細胞、マスト細胞または好中球である、請求項12に記載の方法。
- 前記細胞が、ヒト細胞、マウス細胞、イヌ細胞、ネコ細胞、ウマ細胞、ラット細胞、ヤギ細胞、またはウサギ細胞である、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記化合物が、
(i)核酸;
(ii)タンパク質またはペプチド;
(iii)ポリペプチド-核酸複合体;
(iv)小分子;
(v)ナノ粒子;または
(vi)リポソーム
のうちの1つまたは複数を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。 - (a)前記化合物が、核酸を含み、前記核酸が、DNA、組換えDNA、cDNA、ゲノムDNA、RNA、siRNA、mRNA、miRNA、lncRNA、tRNA、shRNA、または自己増幅mRNAをコードする;
(b)前記化合物が、核酸を含み、前記核酸が、プラスミドである;
(c)前記化合物が、核酸を含み、前記核酸が、Cas9タンパク質およびガイドRNAまたはドナーDNAをコードする;
(d)前記化合物が、タンパク質またはペプチドを含み、前記タンパク質またはペプチドが、ヌクレアーゼ、TALENタンパク質、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、メガヌクレアーゼ、CREリコンビナーゼ、FLPリコンビナーゼ、Rリコンビナーゼ、インテグラーゼ、またはトランスポザーゼのうちの1つまたは複数である;
(e)前記化合物が、タンパク質またはペプチドを含み、前記タンパク質またはペプチドが、転写因子、抗体またはキメラ抗原受容体である;
(f)前記化合物が、ポリペプチド-核酸複合体を含む;
請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。 - 前記細胞懸濁液が、前記細孔を通って通過する前、それと同時またはその後に、前記化合物と接触する、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記細胞が、正圧または負圧により前記細孔を通って通過する、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
- 圧力が、(i)注射器;(ii)ポンプ;および/または(iii)減圧を使用して印加される、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
- 前記細胞が、約0.05psiから約500psiの範囲の圧力下で前記細孔を通って通過する、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
- 前記細胞が、約2psi、約2.5psi、約3psi、約5psi、約10psiまたは約20psiのうちのいずれか1つの圧力下で前記細孔を通って通過する、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
- 流体の流れにより前記細胞を前記細孔中に通過させる、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
- 前記細胞が前記細孔を通って通過する前、前記流体の流れが、乱流である;
前記細孔中を通る前記流体の流れが、層流である;および/または
前記細胞が前記細孔を通って通過した後、前記流体の流れが、乱流である、請求項22に記載の方法。 - 前記細胞が、均一な細胞速度でまたは変動する細胞速度で前記細孔を通って通過する、請求項1~23のいずれか一項に記載の方法。
- 前記細胞が、約0.1mm/秒から約20m/秒の範囲の速度で前記細孔を通って通過する、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
- 前記表面が、より大きなモジュール内におよび/または注射器内に含有されている、請求項1~25のいずれか一項に記載の方法。
- 前記細胞懸濁液が、水溶液を含み、前記水溶液が、細胞培養培地、PBS、塩、糖、増殖因子、動物由来産物、増量材、界面活性剤、潤滑剤、ビタミン、タンパク質、キレート剤、および/またはアクチン重合に影響を与える薬剤を含む、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
- 前記細胞懸濁液の粘度が、約8.9×10-4Pa・秒から約4.0×10-3Pa・秒の範囲である、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
- 前記方法が、前記表面に近接する少なくとも1つの電極により発生する電界を通って前記細胞を通過させるステップをさらに含む、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項1~29のいずれか一項に記載の方法によって調製された、摂動を含む細胞。
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