JP7045885B2 - 車両用ホイール - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ホイールに関する。
従来、ホイールにおけるウェル部の外周面上に配置されるヘルムホルツレゾネータであって、ホイール幅方向に突出したその両縁部がリムの周溝に係止されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このヘルムホルツレゾネータは、ウェル部の外周面に向けて押し付けられるとその両縁部が弾性変形することで周溝に容易に嵌り込む。そのため、このようなヘルムホルツレゾネータによれば、ホイールに対する取り付けを容易に行うことができる。
特開2012-45971号公報
ところが、このようなヘルムホルツレゾネータを有する従来のホイール(例えば、特許文献1参照)は、レゾネータ取り付け用の周溝をリムに切削形成しなければならない。そのためこのホイールは、製造工程が煩雑になって製造コストが増大する課題があった。そこで、この課題を解決するために、例えばウェル部の外周面に接着剤でヘルムホルツレゾネータを固定するレゾネータ取付構造が考えられる。
しかしながら、ウェル部の外周面に取り付けられたヘルムホルツレゾネータには、車両走行時のタイヤの高速回転によって極めて大きな遠心力が生じる。そのため、ウェル部の外周面にその底面が接着剤で拘束されたヘルムホルツレゾネータは、この遠心力によってホイール径方向の外側に膨らんで副気室容積が増加する。つまり、この車両用ホイールは、車両走行時に副気室容積が変動することによって設計上のヘルムホルツレゾネータの共鳴周波数が変化するという新たな課題が生じる。
そこで、本発明の課題は、接着剤でリムに取り付けられたヘルムホルツレゾネータの剛性を一段と向上させた車両用ホイールを提供することにある。
前記の課題を達成する本発明の車両用ホイールは、ウェル部の外周面上で周方向に延びるように立設された縦壁と、前記縦壁の側面と前記ウェル部の外周面とに接着剤を介して接続されたヘルムホルツレゾネータと、を備え、前記縦壁の側面における前記接着剤の膜厚は、前記ウェル部の外周面における前記接着剤の膜厚よりも薄いことを特徴とする。
また、本発明の車両用ホイールは、ウェル部の外周面に接合されたヘルムホルツレゾネータの底部と、この底部にヘルムホルツレゾネータの副気室を介して対向するヘルムホルツレゾネータの上部とがブリッジで連結されていることを特徴とする。
本発明の車両用ホイールによれば、接着によってリムに取り付けられたヘルムホルツレゾネータの剛性を一段と向上させることができる。
本発明の実施形態に係る車両用ホイールの斜視図である。 副気室部材の全体斜視図である。 図1のIII-III断面図である。 図3の矢示IV部の部分拡大図である。 副気室部材とリムとの間に介在する接着剤の膜厚と、この接着剤のせん断強度、及び剥離強度との関係を示すグラフである。 ウェル部の縦壁におけるレーザ食刻面の説明図である。 図3の矢示VII部の部分拡大図である。 第1変形例に係る副気室部材の拡大断面図である。 第2変形例に係る副気室部材の全体斜視図である。 第2変形例に係る副気室部材の拡大断面図である。 第3変形例に係る副気室部材の全体斜視図である。 第3変形例に係る副気室部材の拡大断面図である。
次に、本発明の実施形態に係る車両用ホイールついて、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、参照する図1から図12において、「X」は、ホイール周方向、「Y」は、ホイール幅方向、「Z」は、ホイール径方向、をそれぞれ示している。また、ホイール幅方向Yにおいて、その内側を「一側」とし、その外側を「他側」と示している。
以下では、まず車両用ホイールの全体構成について説明した後に、ヘルムホルツレゾネータとしての副気室部材と、接着剤によるリムへの副気室部材の取付構造と、について説明する。
<車両用ホイールの全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係る車両用ホイール1の斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る車両用ホイール1は、例えばアルミニウム合金、マグネシウム合金などの金属製のリム11に、例えばポリアミド樹脂などの合成樹脂製の副気室部材10(ヘルムホルツレゾネータ)が取り付けられて構成されている。
図1中、符号12は、リム11を図示しないハブに連結するためのディスクである。
リム11は、ホイール幅方向Yの両端部にそれぞれ形成される図示しないビードシート同士の間で、ホイール径方向の内側(回転中心側)に向かって窪んだウェル部11cを有している。この窪みの底面で規定されるウェル部11cの外周面11dは、ホイール幅方向Yにわたってホイール軸を中心に略同径になっている。
このような本実施形態でのリム11は、縦壁15aと縦壁15bとを備えている。これらの縦壁15a,15b同士は、ホイール幅方向Yに所定の間隔を開けて外周面11dからホイール径方向の外側に向かって立ち上がっている。
ちなみに、ホイール幅方向Yの一側(内側)に形成される縦壁15aは、ウェル部11cの外周面11dからリムフランジ側への立ち上り部17に形成されたものを想定している。また、縦壁15bは、外周面11dのホイール幅方向Yの中程でホイール周方向Xに延びる周壁19にて構成されるものを想定している。なお、以下の説明において、これらの縦壁15aと縦壁15bとを特に区別しない場合には、単に縦壁15と称することがある。
縦壁15a,15bのそれぞれは、互いに所定の間隔を開けてホイール周方向Xに環状に延びることで、対向し合う後記の側面14(図3参照)を形成している。これら側面14のそれぞれは、外周面11d(図3参照)とのなす角度が略直角になるものを想定している。
<副気室部材>
次に、副気室部材10について説明する。
図2は、副気室部材10の全体斜視図である。図3は、図1のIII-III断面図である。
図2に示すように、副気室部材10は、一方向に長い部材であって、本体部13と、管体18と、を備えている。このような副気室部材10は、本体部13の中央でホイール幅方向Yに延びる仕切り壁16を境に、ホイール周方向Xに対称形状となるように構成されている。
本体部13は、その長手方向に湾曲している。つまり、本体部13は、副気室部材10がウェル部11c(図1参照)の外周面11d(図1参照)に取り付けられる際に、ホイール周方向Xに沿うようになっている。
本体部13は、内側が中空になっている。この中空部(図示省略)は、後記の副気室SC(図3参照)を形成している。この中空部は、仕切り壁16によってホイール周方向Xに二分されている。
図3に示すように、本体部13は、長手方向(図2のホイール周方向X)に直交する断面視で、ホイール幅方向Yに長い略矩形を呈している。
具体的には、本体部13は、ウェル部11cの外周面11dに沿って配置される底部25b(底板)と、一対の縦壁15の側面14のそれぞれに沿って配置される側部25c(側板)と、底部25bに対向するように配置される上部25a(上板)と、が略矩形を形成するように相互に接続された構成となっている。
また、ウェル部11cの外周面11dと底部25bとの間、及び縦壁15の側面14と側部25cとの間には、後記する膜厚の接着剤21が介在可能なように、所定間隔のクリアランスが形成されている。
そして、本実施形態での外周面11dからの本体部13の高さ(ホイール径方向Zの高さ)は、縦壁15の高さに一致している。
このような上部25aと底部25bと側部25cとは、本体部13の内側に副気室SCを囲繞形成している。
次に、管体18(図1参照)について説明する。
図1に示すように、管体18は、本体部13におけるホイール幅方向Yの一側(車両用ホイール1の内側)に偏位した位置で、本体部13からホイール周方向Xに突出するように形成されている。
本実施形態での副気室部材10は、前記のように、仕切り壁16を境にホイール周方向Xに対称形状になっている。したがって、図1中、管体18は一つのみ図示しているが、本実施形態での管体18は、本体部13の長手方向(ホイール周方向X)の両端部において互いに対称となる位置でそれぞれ対となるように配置されている。
このような管体18の内側には、図2に示すように、連通孔18aが形成されている。
また、連通孔18aは、管体18の内側から本体部13内までさらに延びている。本体部13内で延びる連通孔18aは、本体部13の中空部が隔壁62で部分的に仕切られることで形成されている。ちなみに、本実施形態での隔壁62は、上部25a側から底部25b側に向かって窪んで形成された凹部60と、底部25b側から上部25a側に向かって窪んで形成された凹部64とによって形成されている。
このような連通孔18aは、本体部13の内側に形成される副気室SC(図3参照)と、ウェル部11c(図3参照)上でタイヤ(図示省略)との間に形成されるタイヤ空気室9(図3参照)と、を連通させている。
このような本実施形態での副気室部材10としては、前記したように、例えばポリアミド樹脂などの合成樹脂を使用したブロー成形品を想定している。なお、前記の合成樹脂としては、特に制限はないが、中でもポリアミドMXD6をベースレジンとするポリアミド樹脂や、6ナイロンが望ましい。
<副気室部材の取付構造>
次に、リム11(図1参照)に対する副気室部材10(図1参照)の取付構造について説明する。
図3に示すように、副気室部材10の本体部13は、底部25bとウェル部11cの外周面11dとが接着剤21で接続され、側部25cと縦壁15の側面14とが接着剤21で接続されている。
接着剤21としては、例えば、エチレン酢酸ビニル樹脂(ホットメルト系)などの熱可塑性樹脂系接着剤;エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂(ポリアロマチック系)などの熱硬化性樹脂系接着剤;合成ゴム、熱可塑性エラストマなどのエラストマ系接着剤;などが挙げられるがこれに限定されるものではない。
ちなみに、このような接着剤21の硬化形態としては、特に制限はないが、中でも化学反応型のものが好ましい。
接着剤21は、副気室部材10又はリム11のいずれかに塗布することができる。また、接着剤21は、副気室部材10とリム11の両方に塗布することもできる。
接着剤21の塗布法としては、例えばバーコート法、ロールコート法、スプレーコート法、刷毛塗り法、ホットメルト法などが挙げられるがこれに限定されるものではない。
次に、接着剤21の膜厚について説明する。
図3に示すように、副気室部材10とリム11との間に付与される接着剤21は、ウェル部11cの外周面11dから縦壁15の側面14に掛けて連続的な膜を形成している。この膜は、本体部13とウェル部11cとの間に形成される前記のクリアランスの全てを埋めている。
図4は、図3の矢示IV部の部分拡大図である。図4中、図3と同じ構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図4に示すように、縦壁15の側面14における接着剤21の膜厚T1は、ウェル部11cの外周面11dにおける接着剤21の膜厚T2よりも薄くなっている。
このように接着剤21の膜厚T1,T2を制御することによって、リム11に対する副気室部材10の固着力が飛躍的に高められる。
このことについて説明すると、タイヤ(図示省略)の高速回転時に副気室部材10に生じた遠心力F(図3参照)は、側面14の接着剤21に対してはせん断方向に働き、外周面11dの接着剤21に対しては剥離方向に働く。
これに対して、接着剤21は、薄いほうがせん断に強く、厚いほうが剥離に強い。つまり、本実施形態の車両用ホイール1は、「膜厚T1<膜厚T2」となることで側面14の接着剤21の「せん断強度」と、外周面11dの接着剤21の「剥離強度」との両方が高められる。これによりリム11に対する副気室部材10の固着力が飛躍的に高められる。
また、より好ましい「膜厚T1<膜厚T2」となる接着剤21の膜厚設定は次のようになる。図5は、図3に示す副気室部材10とリム11との間に介在する接着剤21の膜厚[μm]と、この接着剤21のせん断強度[N/mm2]、及び剥離強度[N/mm]との関係を示すグラフである。なお、せん断強度[N/mm2]は、JISK6850(1999)に準拠したものであり、剥離強度[N/mm]は、JISK6854(1999)に準拠したものである。
図5に示すように、せん断強度[N/mm2]は、接着剤21(図3参照)の膜厚が0[μm]から厚くなるにつれて増加した後、所定の降伏点(膜厚T1参照)を境に減少する。つまり、せん断強度[N/mm2]は降伏点(膜厚T1参照)で最大となる。
また、剥離強度[N/mm]は、膜厚が0[μm]から厚くなるにつれて徐々に増加した後に飽和点(膜厚T2参照)を迎える。つまり、剥離強度[N/mm]は、飽和点(膜厚T2参照)で最大となる。
したがって、本実施形態での副気室部材10(図3参照)は、縦壁15(図3参照)の接着剤21(図3参照)の膜厚を図5に示すT1とし、外周面11d(図3参照)における接着剤21の膜厚を図5に示すT2とすることによって、リム11に対する副気室部材10の固着力が最大となる。
ちなみに、図5に示すせん断強度[N/mm2]、剥離強度[N/mm]、及び接着剤21の膜厚[μm]の関係は、使用するリム11の材質と、接着剤21の種類とに応じて予め行ったCAE(computer aided engineering)にて求めることができる。
また、このような副気室部材10(図3参照)の取付構造における接着剤21(図3参照)の付与面は、粗面化されたものが好ましい。中でも付与面がレーザ食刻面で形成されたものがより好ましい。
また、特に、遠心力F(図3参照)が働いた際に、せん断力が生じる接着剤21の付与面がレーザ食刻面で形成されたものがさらに好ましい。つまり、図3に示す縦壁15の側面14及び/又は本体部13の側部25cがレーザ食刻面で形成されたものがさらに好ましい。
図6は、縦壁15におけるレーザ食刻面22の説明図である。図6中、符号25cは、本体部13の側部(側板)であり、符号21は、接着剤である。
図6に示すように、縦壁15の側面14は、レーザ食刻面22で形成されている。
このレーザ食刻面22は、食刻溝22aと、畝部22bとで構成されている。
本実施形態での食刻溝22aは、例えばYAGレーザを側面14上で一方向に走査させた際に側面14に形成されたものであり、所定の溝深さで図6の紙面表側から裏側に向けて延びたものを想定している。
また、本実施形態での畝部22bは、食刻溝22aの幅方向両側のそれぞれで、所定高さの盛り上がりで形成され、食刻溝22aの延在方向に沿って延びている。
このようなレーザ食刻面22は、例えばYAGレーザを側面14で所定のハッチング幅にてスキャニング(走査)させることで形成される。具体的には、YAGレーザが食刻溝22aを所定深さで穿ち、この穿った際の溶出物などが食刻溝22aの両側で沈着硬化することで所定高さの畝部22bが形成される。
なお、本実施形態での食刻溝22a及び畝部22bの延在方向は、ホイール周方向Xに設定されたものを想定しているがこれに限定されるものではない。
本実施形態では、このようなレーザ食刻面22を側面14に設定することで、接着剤21は、食刻溝22a内と、畝部22b同士の間に充填される。また、このレーザ食刻面22は、図示しないが、畝部22bの先端部が食刻溝22aの溝幅方向に変位して畝部22bの側面がオーバハングし、又は畝部22bの先端同士が食刻溝22a上で接続されてアーチを部分的に形成する。
これによりレーザ食刻面22には、食刻溝22a内に深く入り込む接着剤21と、オーバハング部やアーチに係止される接着剤21とによって、接着剤21のアンカ構造が構築される。
したがって、リム11に対する副気室部材10の固着力がより一層強固となる。
なお、このようなレーザ食刻面22は、前記のように、本体部13の側部25cにも形成できることは言うまでもない。
次に参照する図7は、図3の矢示VII部の部分拡大図である。
図7に示すように、本体部13の上部25aと側部25cとの接合部には、R部13aが形成されている。また、縦壁15の上部にもR部23が形成されている。
そして、縦壁15と側部25cとの間に配置される接着剤21の上部は、R部13aとR部23の上方に広がって、これらR部13a,23を上方から覆っている。
このR部13a,23の上方を覆う接着剤21によって、リム11に対する副気室部材10の固着力がより一層高められる。
<作用効果>
次に、本実施形態の車両用ホイール1の奏する作用効果について説明する。
本実施形態の車両用ホイール1は、副気室部材10が接着剤21によってリム11に取り付けられている。
このような車両用ホイール1によれば、従来の車両用ホイール(例えば、特許文献1参照)と異なってリム11に副気室部材10を取り付けるための周溝を切削加工する必要がない。したがって、この車両用ホイール1によれば、製造工程が簡素化されて従来よりも製造コストを一段と削減することができる。
また、この車両用ホイール1においては、副気室部材10がウェル部11cの縦壁15と外周面11dとに接着剤21を介して接続されている。つまり、本体部13は、その底部25b(底板)と、一対の側部25c(側板)とがホイール周方向Xに沿ってリム11に接着される。これにより本体部13は、ウェル部11cの外周面11dと、この外周面11dに立設される一対の縦壁15とに囲まれてこれらにリジッドに支持される。したがって、車両用ホイール1は、本体部13が極めて高い剛性を有することとなる。
また、この車両用ホイール1においては、タイヤの高速回転時に副気室部材10に生じた遠心力Fは、側面14の接着剤21に対してはせん断方向に働く。また、この遠心力Fは、外周面11dの接着剤21に対しては剥離方向に働く。一方、接着剤21は、薄いほうがせん断に強く、厚いほうが剥離に強い。
つまり、車両用ホイール1は、縦壁15の側面14における接着剤21の膜厚T1が、外周面11dにおける接着剤21の膜厚T2よりも小さくなっていることで、リム11に対する副気室部材10の固着力を飛躍的に高めることができる。
また、この車両用ホイール1においては、接着剤21の付与面は、レーザ食刻面22で形成されている。
このような車両用ホイール1は、接着剤21のレーザ食刻面22によるアンカ効果、及び金属固体部の表面自由エネルギー構造に伴うぬれ性の向上効果(Youngの接触角の式参照)によって、リム11に対する副気室部材10の固着力を一段と向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の形態で実施することができる。
前記実施形態では、合成樹脂のみからなる副気室部材10(図3参照)を想定している。しかしながら、副気室部材10は、2種以上の異種材料で構成することもできる。
図8は、2種の異種材料からなる第1変形例に係る副気室部材10の部分断面図であり、図3に対応する断面図である。なお、図8中、図3と同じ構成要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図8に示すように、副気室部材10の本体部13は、ウェル部11cの外周面11dと、縦壁15の側面14との対向面に、接着用平滑部材としての金属プレート24を有している。
この金属プレート24(接着用平滑部材)は、リム11の材料と同じ材料で形成されているものを想定しているがこれに限定されるものではない。
この金属プレート24は、外周面11dとの対向面が、接着剤21に対する接着用の平坦面を有している。この平坦面としては、金属プレート24の表面が、例えば電解研磨、バフ研磨などによって1μm以下の平面度に加工されたものを想定している。
また、金属プレート24の側面14との対向面は、前記の平坦化処理された後にさらにレーザ食刻が施されたもの(レーザ食刻面22(図6参照))を想定している。
このような副気室部材10は、金属プレート24を予め金型内に配置したインサート成形で得ることができる。
このような図8に示す副気室部材10を有する車両用ホイール1(図1参照)は、副気室部材10のリム11に対する対向面が、平坦になっているので、接着剤21の膜厚管理が容易になる。これにより車両用ホイール1は、リム11に対する副気室部材10の固着力をより確実に高めることができる。
また、この車両用ホイール1によれば、金属プレート24の補強効果によって、副気室部材10の本体部13の剛性をさらに高めることができる。
また、この車両用ホイール1は、金属プレート24の側面14との対向面がレーザ食刻面22で形成されているので、リム11に対する副気室部材10の固着力がより一層強固となる。
図9は、ブリッジ33を有する第2変形例に係る副気室部材10の全体斜視図である。図10は、第2変形例に係る副気室部材10の構成説明図であり、図3に対応する断面図である。なお、図9及び図10中、図3と同じ構成要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図9に示すように、第2変形例に係る副気室部材10は、ホイール周方向Xに複数個(本実施形態では10個)のブリッジ33が等間隔に並ぶように形成されている。また、ブリッジ33は、ホイール幅方向Yに2列になって並んでいる。
図10に示すように、ブリッジ33は、上側結合部33aと、下側結合部33bとが、上部25aと底部25bとの間の略中央の位置で接合されて形成されている。
なお、上側結合部33aは、上部25aが底部25b側に向かって部分的に窪むように形成されたものである。また、下側結合部33bは、底部25bが上部25a側に向かって部分的に窪むように形成されたものである。
このようなブリッジ33は、略円柱状を呈しており、上部25aと底部25bとを部分的に連結している。
このような副気室部材10(本体部13)の上部25aは、ウェル部11cの外周面11dに接着されて拘束されている底部25bに、ブリッジ33を介して連結されている。つまり、上部25aは、ブリッジ33及び底部25bを介してウェル部11cの外周面11dにリジッドに支持されている。
これにより上部25aは、副気室部材10に遠心力Fが働いた場合でも、遠心方向へ膨出するのをより確実に抑制することができる。
したがって、この図10に示す副気室部材10によれば、より確実に副気室SCの容積変化を防止することができる。つまり、この副気室部材10を備える車両用ホイール1(図1参照)によれば、副気室部材10における設計上の適正な共鳴周波数をより確実に維持することができる。
前記の第2変形例では、2列のブリッジ33(図9参照)を有する副気室部材10について説明したが、車両用ホイール1は、前記のように副気室部材10自体が高剛性を発揮するため、ブリッジ33の数を減じることもできる。
図11は、ブリッジ33を有する第3変形例に係る副気室部材10の全体斜視図である。図12は、第3変形例に係る副気室部材10の構成説明図であり、図3に対応する断面図である。なお、図11及び図12中、図3と同じ構成要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図11に示すように、第3変形例に係る副気室部材10は、ブリッジ33が本体部13のホイール幅方向Yの略中央で、ホイール周方向Xに1列に並ぶように形成されている。
そして、ブリッジ33は、図12に示すように、上側結合部33aと、下側結合部33bとが、上部25aと底部25bとの間の略中央の位置で接合されて形成されている。
このようなブリッジ33は、第2変形例に係る副気室部材10(図10参照)と同様に、略円柱状を呈しており、上部25aと底部25bとを部分的に連結している。
このような第3変形例に係る副気室部材10(図12参照)は、第2変形例に係る副気室部材10(図10参照)と比べてブリッジ33が減じられることによって、その構造が簡素化する。これにより副気室部材10の成形金型も簡素化することで製造コストを低減することができる。
また、第3変形例に係る副気室部材10(図12参照)は、第2変形例に係る副気室部材10(図10参照)と比べて、減じられたブリッジ33の数に対応して、副気室部材10の形成に要する素材量(例えば、合成樹脂量)が減じられる。これにより第3変形例に係る副気室部材10は、第2変形例に係る副気室部材10(図10参照)と比べて軽量化を図ることができる。
その結果、タイヤの回転速度(副気室部材10の角速度ω)が同じ場合を想定すると、第2変形例に係る副気室部材10と比べて第3変形例に係る副気室部材10は、印加される遠心力(mrω2:但しmは副気室部材10の質量、rは回転中心からの副気室部材10の距離)が小さくなる。
これにより、第3変形例に係る副気室部材10(図12参照)を有する車両用ホイール1(図1参照)は、リム11に対する副気室部材10の保持性能がより向上する。また、この車両用ホイール1は、リム11に対する副気室部材10の保持性能がより向上することによって、使用する接着剤21の種類の選定幅を一段と拡大することができる。
また、前記の第2変形例及び第3変形例に係る副気室部材10(図10及び図12参照)は、第1変形例の副気室部材10(図8参照)と同様に、接着用平滑部材としての金属プレート24(図8参照)を有する構成とすることもできる。
1 車両用ホイール
10 副気室部材(ヘルムホルツレゾネータ)
11 リム
11c ウェル部
11d ウェル部の外周面
13 副気室部材の本体部
14 縦壁の側面
15 縦壁
15a 縦壁
15b 縦壁
18 管体
18a 連通孔
21 接着剤
22 レーザ食刻面
24 金属プレート(接着用平滑部材)
25a 本体部の上部(上板)
25b 本体部の底部(底板)
25c 本体部の側部(側板)
33 ブリッジ
33a 上側結合部
33b 下側結合部
SC 副気室
1 接着剤の膜厚
2 接着剤の膜厚
X ホイール周方向(周方向)

Claims (4)

  1. ウェル部の外周面上で周方向に延びるように立設された縦壁と、
    前記縦壁の側面と前記ウェル部の外周面とに接着剤を介して接続されたヘルムホルツレゾネータと、を備え
    前記縦壁の側面における前記接着剤の膜厚は、前記ウェル部の外周面における前記接着剤の膜厚よりも薄いことを特徴とする車両用ホイール。
  2. 前記ヘルムホルツレゾネータは、前記ウェル部の外周面側に配置される底部と、前記底部との間で副気室を形成する上部と、前記底部と前記上部とを連結するブリッジと、を有し、
    前記ブリッジは、前記周方向に1列並ぶように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ホイール。
  3. 前記接着剤の付与面は、レーザ食刻面で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ホイール。
  4. 前記ヘルムホルツレゾネータの前記ウェル部の外周面側には、接着用平滑部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ホイール。
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