JP7043887B2 - 3レベル電力変換装置 - Google Patents

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Description

この発明は、3レベル電力変換装置に関し、特に、多層配線基板上に複数の半導体スイッチング素子が実装される3レベル電力変換装置に関する。
従来、多層配線基板上に複数の半導体スイッチング素子が実装される3レベル電力変換装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1の3レベル電力変換装置は、直流電源に並列に接続されるとともに、互いに直列に接続された2つの平滑コンデンサを備える。また、この3レベル電力変換装置は、直流電源および平滑コンデンサの各々に並列に接続されるとともに、互いに直列に接続された4つの半導体スイッチング素子を備える。この4つの半導体スイッチング素子の各々は、多層配線基板上に実装される場合がある。このとき、多層基板配線は、4つの半導体スイッチング素子の各々のソース端子に接続され、多層配線基板内に配線されるソース端子側基板配線と、4つの半導体スイッチング素子の各々のドレイン端子に接続され、多層配線基板内に配線されるドレイン端子側基板配線とを含む。また、4つの半導体スイッチング素子の各々の、ソース端子側基板配線とドレイン端子側基板配線との間には、寄生容量が生じる場合がある。電気的に接続されていない2つの配線間の場合、発生する寄生容量は配線の重なる面積と距離とに依存するが、4層配線基板としたときは、数pF程度の容量が不可避的に生じる。
特開2014-103725号公報
ここで、上記特許文献1に記載されているような従来の3レベル電力変換装置では、4つの半導体スイッチング素子の寄生容量が互いに異なるため、4つの寄生容量の各々に電荷を充電するのに要する時間に差が生じる。この場合、寄生容量の充電時間が互いに異なることに起因して、半導体スイッチング素子のオンオフに要する時間にも互いに差異が生じる。このため、2つの平滑コンデンサの放電(充電)の時間に差が生じる場合がある。この差は、通常は数ns~数十nsレベルのわずかな差である。しかしながら、時間の経過によるスイッチング回数の増加とともに放電(充電)の時間差の影響が2つの平滑コンデンサ間に蓄積され、2つの平滑コンデンサのうち少なくとも一方の充電電圧が過大になり、平滑コンデンサに並列に接続されているスイッチング素子に過大な電圧が印加されるという問題点がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、スイッチング素子に過大な電圧が印加されるのを抑制することが可能な3レベル電力変換装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は以下の技術的特徴を有する。
直流電源と、前記直流電源に接続され、第1のコンデンサ、第2のコンデンサがこの順で直列接続されたコンデンサ回路部と、前記コンデンサ回路部と並列に前記直流電源に接続され、第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子、第3のスイッチング素子、第4のスイッチング素子がこの順で直列接続されたスイッチング部と、前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子の接続点、前記第1のコンデンサと第2のコンデンサとの接続点にアノードとカソードが接続される第1のダイオードと、前記第3のスイッチング素子と前記第4のスイッチング素子の接続点、前記第1のコンデンサと第2のコンデンサとの接続点にアノードとカソードが接続される第2のダイオードと、を備える3レベル電力変換装置において、前記スイッチング部、前記第1のダイオードおよび前記第2のダイオードは多層配線基板上に実装され、前記第1のスイッチング素子、前記第2のスイッチング素子、前記第3のスイッチング素子、前記第4のスイッチング素子、前記第1のダイオード、前記第2のダイオードと前記多層配線との間で形成される寄生容量に基づいて、前記第1のスイッチング素子、前記第2のスイッチング素子、前記第3のスイッチング素子、前記第4のスイッチング素子、前記第1のダイオード、前記第2のダイオードのうち、少なくとも1の素子に並列に接続される電圧不平衡抑制コンデンサが接続される、ことを特徴とする3レベル電力変換装置である。
本発明により、スイッチング素子に過大な電圧が印加されるのを抑制することが可能な3レベル電力変換装置が提供される。
本発明の実施形態による3レベル電力変換装置の回路構成を示した図である。 本発明の実施形態による3レベル電力変換装置のスイッチング回路の構成を示した概略図である。(図2(a)は、スイッチング回路の平面図である。図2(b)は、図2(a)の200-200線に沿った断面図、図4(c)は、図2(a)の300-300線に沿った断面図である。) 本発明の実施形態による3レベル電力変換装置のスイッチング回路の構成変形例を示した概略図である。(図3(a)は、スイッチング回路の平面図である。図3(b)は、図4(a)の200-200線に沿った断面図、図3(c)は、図4(a)の300-300線に沿った断面図である。) 従来の3レベル電力変換装置のスイッチング回路の構成を示した概略図である。 従来の3レベル電力変換装置の動作を説明するための図である。 3レベル電力変換装置の動作を説明するための図である。 3レベル電力変換装置の電流波形を示した図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
まず、図4~図7を参照して、3レベル電力変換装置100への寄生容量の影響について説明する。
(3レベル電力変換装置の構成)
まず、図4を参照して、3レベル電力変換装置100の構成について説明する。図4に示すように、3レベル電力変換装置100は、直流電源1を備える。また、3レベル電力変換装置100は、直流電源1に並列に接続されるコンデンサ回路2を備える。コンデンサ回路2は、互いに直列に接続されたコンデンサ2aとコンデンサ2bとを含む。なお、直流電源1は、直流電圧Eを出力する。
また、3レベル電力変換装置100は、コンデンサ回路2に並列に接続されるスイッチング回路3を備える。スイッチング回路3において、第1半導体スイッチング素子3a、第2半導体スイッチング素子3b、第3半導体スイッチング素子3c、第4半導体スイッチング素子3dがこの順に正電圧側から負電圧側に向かって直列に接続されている。また、スイッチング回路3は、第1半導体スイッチング素子3a、第2半導体スイッチング素子3b、第3半導体スイッチング素子3c、および、第4半導体スイッチング素子3dの各々に逆並列に接続された、ダイオード3e、ダイオード3f、ダイオード3g、および、ダイオード3hを含む。なお、第1半導体スイッチング素子3a、第2半導体スイッチング素子3b、第3半導体スイッチング素子3c、および、第4半導体スイッチング素子3dの各々は、多層配線基板4(図4参照)上に実装されている。なお、第1半導体スイッチング素子3a、第2半導体スイッチング素子3b、第3半導体スイッチング素子3c、第4半導体スイッチング素子3dのうち、少なくとも1つはワイドバンドギャップ半導体を含む半導体スイッチング素子であってよい。例えば、シリコンカーバイド、ガリウムナイトライド、ダイヤモンド等を基材とした半導体スイッチング素子を含む。
また、3レベル電力変換装置100には、ダイオード5aとダイオード5bとが設けられている。ダイオード5aは、コンデンサ2aとコンデンサ2bとの間の直流中点M(M1)と、第1半導体スイッチング素子3aと第2半導体スイッチング素子3bとの間の接続点Aとの間に設けられている。具体的には、ダイオード5aのアノードと直流中点M(M1)とが接続されている。また、ダイオード5aのカソードと接続点Aとが接続されている。なお、ダイオード5a、ダイオード5bのうち、少なくとも1つはワイドバンドギャップ半導体を含む半導体スイッチング素子であってよい。例えば、シリコンカーバイド、ガリウムナイトライド、ダイヤモンド等を基材とした半導体スイッチング素子を含む。
また、ダイオード5bは、直流中点M1と、第3半導体スイッチング素子3cおよび第4半導体スイッチング素子3dの間の接続点Bとの間に設けられている。具体的には、ダイオード5bのカソードと直流中点M1とが接続されている。また、ダイオード5bのアノードと接続点Bとが接続されている。また、ダイオード5aのアノードとダイオード5bのカソードとは接続されている。
また、3レベル電力変換装置100には、絶縁トランス6が設けられている。絶縁トランス6の一方側の端子6aは、第2半導体スイッチング素子3bと第3半導体スイッチング素子3cとの間の接続点Cに接続されている。また、絶縁トランス6の他方側の端子6bは、コンデンサ2aとコンデンサ2bとの間の直流中点M(M2)に接続されている。なお、絶縁トランス6の端子6aと接続点Cとの間には、直流カット用コンデンサ6cが設けられている。
また、3レベル電力変換装置100は、絶縁トランス6の2次側に設けられる整流回路101を含む。スイッチング回路3に含まれる各半導体スイッチング素子のスイッチングにより絶縁トランス6に印加される電圧Vt(高周波交流)は、絶縁トランス6により整流回路101に伝達される。そして、整流回路101により交流から直流に変換された電圧が、整流回路101に並列に接続されている負荷102に印加される。すなわち、3レベル電力変換装置100は、DC/DCコンバータとして機能する。なお、整流回路101は、ダイオード、リアクタンス、および、コンデンサからなる回路であるが、整流回路101の回路構成はこれに限られない。
なお、第1半導体スイッチング素子3aおよび第2半導体スイッチング素子3bがオンで、かつ、第3半導体スイッチング素子3cおよび第4半導体スイッチング素子3dがオフである場合には、Vt=E/2となる。また、第3半導体スイッチング素子3cおよび第4半導体スイッチング素子3dがオンで、かつ、第1半導体スイッチング素子3aおよび第2半導体スイッチング素子3bがオフである場合には、Vt=-E/2となる。また、第2半導体スイッチング素子3bおよび第3半導体スイッチング素子3cがオンで、かつ、第1半導体スイッチング素子3aおよび第4半導体スイッチング素子3dがオフである場合には、Vt=0となる。
Vt=E/2である期間、Vt=0である期間、および、Vt=-E/2である期間の比率が制御(PWM制御)されることにより、負荷102に印加される電圧が制御される。
図5に示すように、第1半導体スイッチング素子3a、第2半導体スイッチング素子3b、第3半導体スイッチング素子3c、および、第4半導体スイッチング素子3dは、多層配線基板4の実装面4a上において、所定の方向一列に並んで配置されている。また、図3の回路を構成するようにコンデンサ2a、コンデンサ2b、ダイオード5aおよびダイオード5bが配置されている。なお、図5は概略図である。加えて、各半導体スイッチング素子の配置は一列に限らず、3レベル電力変換回路として成立していればこれに限らない。
また、多層配線基板4は、第1半導体スイッチング素子3a、第2半導体スイッチング素子3b、第3半導体スイッチング素子3c、および、第4半導体スイッチング素子3dの各々のソース端子Sに接続されている、ソース端子側基板配線10a、ソース端子側基板配線10b、ソース端子側基板配線10c、および、ソース端子側基板配線10dを含む。また、多層配線基板4は、第1半導体スイッチング素子3a、第2半導体スイッチング素子3b、第3半導体スイッチング素子3c、および、第4半導体スイッチング素子3dの各々のドレイン端子D(図5(b)参照)に接続されている、ドレイン端子側基板配線20a、ドレイン端子側基板配線20b、ドレイン端子側基板配線20c、および、ドレイン端子側基板配線20dを含む。なお、ドレイン端子側基板配線20bと直流中性配線30にはダイオード5aのカソード端子K、アノード端子Aが接続されている(図5(c)参照)。また、直流中性配線30とソース端子側基板配線10cにはダイオード5bのカソード端子K、アノード端子Aが接続されている(図5(c)参照)。上記の各ソース端子側基板配線(10a、10b、10c、10d)、各ドレイン端子側基板配線(20a、20b、20c、20d)およびにより、直流中性配線に接続されている半導体スイッチング素子(3a、3b、3c、3d)、ダイオード5a、5b、コンデンサ2a、2bの放熱(冷却)がされる。
また、ソース端子側基板配線10aとドレイン端子側基板配線20bとの組、ソース端子側基板配線10bとドレイン端子側基板配線20cとの組、および、ソース端子側基板配線10cとドレイン端子側基板配線20dとの組の各々は、一体的に形成されている。
また、第1半導体スイッチング素子3aのソース端子側基板配線10aとドレイン端子側基板配線20aとの間には、寄生容量Cp1(図6(b)参照)が生じる。また、第2半導体スイッチング素子3bのソース端子側基板配線10bとドレイン端子側基板配線20bとの間には、寄生容量Cp2(図6(d)参照)が生じる。第3半導体スイッチング素子3cのソース端子側基板配線10cとドレイン端子側基板配線20cとの間には、寄生容量Cp3(図示せず)が生じる。また、第4半導体スイッチング素子3dのソース端子側基板配線10dとドレイン端子側基板配線20dとの間には、寄生容量Cp4(図示せず)が生じる。同様にダイオード5aのドレイン端子側基板配線20bと直流中性配線30の間には寄生容量Cp5(図示せず)、ダイオード5bの直流中性配線30とソース端子側基板配線10cの間には寄生容量Cp6(図示せず)が生じる。なお、ここでは寄生容量とは各半導体スイッチング素子(10a、10b、10c、10d)、ダイオード5a、5b自身の出力容量を含んだものとする。
(3レベル電力変換装置の動作)
まず、図6、図7を参照して、3レベル電力変換装置100の動作について説明する。図6(a)に示すように、第1半導体スイッチング素子3aおよび第2半導体スイッチング素子3bがオンで、かつ、第3半導体スイッチング素子3cおよび第4半導体スイッチング素子3dがオフである状態(正電圧モード)では、コンデンサ2aの放電により、電流(図6(a)の破線の矢印)が、コンデンサ2a、第1半導体スイッチング素子3a、第2半導体スイッチング素子3b、直流カット用コンデンサ6c、絶縁トランス6のルートを流れる。なお、コンデンサ2aに流れる電流波形(図7の実線を参照)、および、コンデンサ2bに流れる電流波形(図7の破線を参照)に示すように、この正電圧モード中では、コンデンサ2aは放電されているとともにコンデンサ2bは充電されている。図7のt1からt2までが正電圧モードに相当する。コンデンサ2aは放電するため、電荷が減少する。
次に、図6(b)に示すように、正電圧モード中に第1半導体スイッチング素子3aだけがオフされる。この場合、コンデンサ2aの放電により、電流(図6(b)の破線の矢印)が、コンデンサ2a、寄生容量Cp1、第2半導体スイッチング素子3b、直流カット用コンデンサ6c、絶縁トランス6のルートを流れる。これにより、第1半導体スイッチング素子3aの寄生容量Cp1が、コンデンサ2aの放電により充電される。なお、第1半導体スイッチング素子3aがオフされて所定の時間後(または略同時)に第3半導体スイッチング素子3cがオンされる。
この場合、寄生容量Cp1の電圧がPM間の電圧(E/2)に達するまで、コンデンサ2aの放電が継続されるとともに、正電圧モードが継続される。そして、寄生容量Cp1の電圧がPM間の電圧(E/2)に達したら、正還流モード(図7参照)に遷移する。すなわち、寄生容量Cp1が大きいほど、正電圧モードの時間が長くなるとともに、その分、正還流モードの時間が短くなる。すなわち、図7におけるt2の時点が時間軸のt3側にシフトする。
正還流モード中においては、図6(c)に示すように、第2半導体スイッチング素子3bがオンされており、第3半導体スイッチング素子がオンされるまでの間は、電流(図6(c)の破線の矢印)は、寄生容量Cp5、第2半導体スイッチング素子3b、直流カット用コンデンサ6c、絶縁トランス6のルートを流れる。この電流により、寄生容量Cp5が放電される。なお、正または負の還流モード中は、コンデンサ2aおよびコンデンサ2bの充放電は行われない。
次に、図6(d)に示すように、正還流モード中において、第3半導体スイッチング素子3cがオンされる。この場合、電流(図6(d)の破線の矢印)は、寄生容量Cp6、寄生容量Cp3、直流カット用コンデンサ6c、絶縁トランス6のルートを流れる。この電流により、ダイオード5bの寄生容量Cp6は充電され、第3半導体スイッチング素子3cの寄生容量Cp3が放電される。なお、正還流モード中において、図6(d)は、図6(c)及び図6(e)と比較して短い期間である。
この場合、寄生容量Cp3の電圧が、定常時の電圧に達するまで、電流は流れ続け、第2半導体スイッチング素子3bがオンすると図6(e)に電流経路が移行する。電流が流れ続けている間は、寄生容量Cp6は充電、寄生容量Cp3は放電する。
次に、図6(f)に示すように、正還流モード中において、第2半導体スイッチング素子3bをオフにすると、寄生容量Cp2の充電が始まる。電流(図6(f)の破線の矢印)は、ダイオード5a、第2半導体スイッチング素子の寄生容量Cp2と、直流カット用コンデンサ6c、絶縁トランス6のルートを流れる。この電流により、Cp2が充電される。
この場合、寄生容量Cp2の充電が完了することで、負電圧モードへ遷移する。すなわち、寄生容量Cp2、Cp3、Cp5、Cp6が大きいほど正還流モードの時間が長くなるとともに、負電圧モードの時間が短くなる。また、正還流モード中において図6(d)の電流経路が無視できる程度の期間であれば、寄生容量Cp2、Cp5が大きいほど正還流モードの時間が長くなるとともに、負電圧モードの時間が短くなる。
また、図7に示すように、負電圧モードから負還流モードに遷移する場合でも、上記した動作原理と略同じであるので詳細な説明は省略するが、寄生容量Cp4が大きいほど、負電圧モードの時間が長くなるとともに、その分、負還流モードの時間が短くなる。また、寄生容量Cp2、Cp3、Cp5、Cp6が大きいほど、負還流モードの時間が長くなるとともに、その分、正電圧モードの時間が短くなる。さらに、負還流モードにおいて寄生容量Cp2、Cp5を流れる電流経路が無視できる程度の期間であれば、寄生容量Cp3、Cp6が大きいほど負還流モードの時間が長くなるとともに、正電圧モードの時間が短くなる。
このように上記3レベル電力変換装置の動作の説明から明らかなように、各半導体素子とそれらが実装される多層配線基板に設けられている配線によって生じる寄生容量によって、コンデンサ2a、コンデンサ2bの充放電時間が動作中異なってしまう。このため動作中のスイッチング素子に過大な電圧が印加されてしまう。
図1(a)~(c)は、本発明の実施形態を示したものである。第1半導体スイッチング素子、第2半導体スイッチング素子、ダイオード5aにそれぞれ電圧不平衡抑制コンデンサCが並列接続されている。第3半導体スイッチング素子、第4半導体スイッチング素子、第2ダイオードについては、対称性を考慮して図示していない。なお、本実施形態においても、第1半導体スイッチング素子3a、第2半導体スイッチング素子3b、第3半導体スイッチング素子3c、第4半導体スイッチング素子3d、第1ダイオード、第2ダイオードのうち、少なくとも1つはワイドバンドギャップ半導体を含む半導体スイッチング素子であってよい。例えば、シリコンカーバイド、ガリウムナイトライド、ダイヤモンド等を基材とした半導体スイッチング素子を含む。
図1(a)では、第1半導体スイッチング素子に並列に電圧不平衡抑制コンデンサCが接続されている。これは上記の動作の説明から、正電圧モードの時間を長くする効果がある。第4の半導体スイッチング素子と配線との寄生容量であるCp4により負電圧モードが相対的に長くなってしまった場合、正電圧モードを負電圧モードと同等の期間長さとするために接続する。具体的には、寄生容量Cp1と寄生容量Cp4との差分を補完可能な大きさの電圧不平衡抑制コンデンサCを接続する。なお、電圧不平衡抑制コンデンサCは、周囲温度に対して、静電容量の値の変化が小さいもの、または後述する多層配線板の温度変化に対して、静電容量の値の変化が小さいものでよい。電圧不平衡抑制コンデンサCの温度対する静電容量の変化率としては、使用環境温度範囲で数%程度が望ましい。
図1(b)では、第2半導体スイッチング素子に並列に電圧不平衡抑制コンデンサCが接続されている。これは上記の動作の説明から、正還流モードの時間を長くし、負電圧モードの時間を短くする効果がある。例えば、第3の半導体スイッチング素子と配線との寄生容量であるCp3により正電圧モードが相対的に短くなってしまった場合、負電圧モードを正電圧モードと同等の期間長さとするために接続する。具体的には、寄生容量Cp2とCp5の合成容量と寄生容量Cp3とCp6の合成容量の差分を補完可能な大きさの電圧不平衡抑制コンデンサCを接続する。
図1(c)では、第1ダイオードに並列に電圧不平衡抑制コンデンサCが接続されている。これは上記の動作の説明から、正還流モードの時間を長くし、負電圧モードの時間を短くする効果がある。第4の半導体スイッチング素子と配線との寄生容量であるCp4により負電圧モードが相対的に長くなってしまった場合、正電圧モードを負電圧モードと同等の期間長さとするために接続する。具体的には、寄生容量Cp2とCp5の合成容量と寄生容量Cp3とCp6の合成容量の差分を補完可能な大きさの電圧不平衡抑制コンデンサCを接続する。
図2では、電圧不平衡抑制コンデンサCを実装する配線を示す図である。各半導体スイッチング素子が実装される各ドレイン端子側基板配線(20a、20b、20c、20d)を所定の方向に延在させることで電圧不平衡抑制コンデンサ接続配線40のための電極を設けている。この電極に電圧不平衡抑制コンデンサCを実装することで、各半導体スイッチング素子の直近に設けることができる。ここでは、各半導体素子のすべてに並列に電圧不平衡抑制コンデンサCを実装しているが、各半導体素子の少なくとも1つに電圧不平衡抑制コンデンサCを実装してもよい。
図3は、実施形態の変形例を示す図である。図2との相違は、電圧不平衡抑制コンデンサCが各半導体素子の実装面とは反対側の裏面に実装されていることである。この場合、電圧不平衡抑制コンデンサCが実装される電極は実装面とは反対側の裏面に設けられている。このため各半導体スイッチング素子が実装される各ドレイン端子側基板配線(20a、20b、20c、20d)を所定の方向に延在させることなく電圧不平衡抑制コンデンサCが実装できる。結果、形態にすることで、多層配線板の面積を小さくすることができ、加えて半導体素子と電圧不平衡抑制コンデンサCが、同じ面に実装されるよりも半導体素子と電圧不平衡抑制コンデンサCとを比較的直近に実装可能となる。
以上、本発明を実施形態に沿って説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、変更または改良を加えることが可能であることは当業者には明らかである。
1 直流電源
2 コンデンサ回路
2a、2b コンデンサ
3、13 スイッチング回路
3a、 第1半導体スイッチング素子
3b、 第2半導体スイッチング素子
3c、 第3半導体スイッチング素子
3d、 第4半導体スイッチング素子
4 多層配線基板
4a 実装面
10a、10b、10c、10d、ソース端子側基板配線
20a、20b、20c、20d、ドレイン端子側基板配線
30、直流中性配線
100 3レベル電力変換装置
Cp1、Cp2、Cp3、Cp4、Cp6、Cp7 寄生容量
D ドレイン端子
S ソース端子
C 電圧不平衡抑制コンデンサ
40、電圧不平衡抑制コンデンサ接続配線

Claims (4)

  1. 直流電源と、
    前記直流電源と並列に接続され、第1のコンデンサと、第2のコンデンサとが直列接続されたコンデンサ回路部と、
    前記コンデンサ回路部と並列に前記直流電源に接続され、第1のスイッチング素子、第2
    のスイッチング素子、第3のスイッチング素子及び第4のスイッチング素子がこの順で直
    列接続されたスイッチング部と、
    前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子の接続点にカソードが、前記
    第1のコンデンサと第2のコンデンサとの接続点にアノードがそれぞれ接続される第1の
    ダイオードと、
    前記第3のスイッチング素子と前記第4のスイッチング素子の接続点にアノードが、前記
    第1のコンデンサと第2のコンデンサとの接続点にカソードがそれぞれ接続される第2の
    ダイオードと、
    を備える3レベル電力変換装置において、
    前記スイッチング部、前記第1のダイオードおよび前記第2のダイオードは多層配線基
    板上に設けられた配線に実装され、
    前記第1のスイッチング素子、前記第2のスイッチング素子、前記第3のスイッチング
    素子、前記第4のスイッチング素子、前記第1のダイオード、前記第2のダイオードのそれぞれの電流経路を形成する一方の端子に接続される多層配線と他方の端子に接続される多層配線との間で形成される寄生容量に基づいて決定される静電容量を有し、前記第1のコンデンサの電圧と前期第2のコンデンサの電圧との間の不平衡を抑制する電圧不平衡抑制コンデンサが、前記第1のスイッチング素子、前記第2のスイッチング素子、前記第3のスイッチング素子、前記第4のスイッチング素子、前記第1のダイオード、前記第2のダイオードのうち、少なくとも1の素子に並列に接続される、
    ことを特徴とする3レベル電力変換装置。
  2. 前記電圧不平衡抑制コンデンサは、
    前記第1のスイッチング素子と前記第4のスイッチング素子の寄生容量の差分、又は、前記第2のスイッチング素子と前記第1のダイオードの寄生容量の合容量と前記第3のスイッチング素子と前記第2のダイオードの寄生容量の合成容量との差分に応じた静電容量を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の3レベル電力変換装置。
  3. 前記多層配線基板は、
    前記電圧不平衡抑制コンデンサが接続される電極が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の3レベル電力変換装置。
  4. 前記第1のスイッチング素子、前記第2のスイッチング素子、前記第3のスイッチング
    素子、前記第4のスイッチング素子、前記第1のダイオード、前記第2のダイオードの少
    なくとも1の素子は、ワイドバンドギャップ半導体である、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の3レベル電力変換装置。

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