JP7041985B1 - 心電検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】受診者が特別な知識を必要とすることなく心電計測の計測電極を自ら装着できることで、来院の必要がなく、途中で風呂に入ることも可能で、かつ高度な診断を可能とする2誘導以上の心電検査方法を提供する。【解決手段】少なくとも3つの計測電極と計測デバイスを固定するコネクタ部とを備えた衣類を用いた2誘導以上の心電検査方法において、該衣類が2つ以上の異なるサイズを有し、該衣類は首の周囲を囲う襟ぐりを有し、該襟ぐりの左右の頂点を直線で結び、その線分の中央点から下方に7.5乃至15cmの位置を中心に半径5cmの円内に計測電極が配置されており、(1)受診者の体格情報を入手するステップ(2)受診者の前記体格情報に従って、該衣類のサイズを選択するステップ(3)選択した該衣類と計測デバイスを受診者に渡すステップ(4)受診者が該衣類及び該計測デバイスを装着するステップ(5)心電計測を開始するステップを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、受診者が自ら装着できる生体電位検査方法、特に2誘導以上の心電検査方法に関する。
近年の世界の死亡原因1位は虚血性心疾患で、全体の16%に上る。虚血性心疾患とは、冠動脈の閉塞や狭窄などにより心筋への血流が阻害されて心臓に障害が起こる疾患を指し、その発見には心電図、特にホルター心電計による24時間心電図が有効である。従来のホルター心電計は医療従事者でなければ装着が難しく、受診者はまず病院で装着し、24時間後に再び病院で外す必要があった。また、装着中は外すことができないため、風呂に入れない等の不便が生じていた。その問題を解決するために、例えば非特許文献1には受診者はホルター心電計を郵送で受け取り、自ら装着してNASA誘導の24時間心電図検査を受診するサービスが開示されている。このサービスでは心電データはBluetoothを用いてiPhoneに送信され、iPhoneからインターネットを通じてクラウドサーバにデータが送信される。受診者は病院に行く必要がなく、風呂に入る前に自ら取り外し、入浴後にまた自ら装着することもできるようになる。
受診者の快適性の観点から、衣服型の心電計も普及し始めている。例えば非特許文献2には65歳未満の若い被験者を対象にTシャツ型心電計により約2か月計測し、隠れ心房細動を検出した事例が開示されている。被験者はM又はLのいずれかの右胸と左胸に計測電極を配したTシャツを選んで自ら着用し、CC5誘導で心電図を計測している。通信機が計測した心電データをBluetoothでスマートフォンに送信し、さらにスマートフォンから4Gネットワークでデータサーバに送信している。
さらに、非特許文献3には導電性銀ペーストをフィルム状にしたものを電極および配線に用いたTシャツ型心電計が開示されている。左胸と右胸の計測電極によるCC5誘導で心電を計測し、胸骨柄付近にはグラウンドとして中性電極を配置している。胸骨柄付近は筋電の影響を受けにくいことからグラウンドとして用いたと思われる。本文献では身長170.0±1.4cm、体重65.8±6.3kgで被験者の体格をある程度揃えて実施されている。
非特許文献1、非特許文献2および非特許文献3の心電図は1誘導であるが、さらに例えば非特許文献4には市販のコンプレッションシャツの内側に伸縮性配線および計測電極を形成した単極胸部誘導による6誘導の心電計が開示されている。本文献には明記されていないが被験者は1名で体格は考慮されていないと思われる。
さらに特許文献1にはシャツのような形状ではなく、胸に貼る帯状の電極帯を用いた12誘導の心電計が開示されている。段落[0008]に最小の訓練又は訓練されていない人々が正確なECG試験を行うことが記載されており、段落[0066][0067]には受診者の体格等に応じて電極帯のサイズを決定することもまた記載されている。
さらに非特許文献5には、織物で作られた帯状の12誘導心電計測が開示されている。主として救急救命用のため医療従事者が装着する目的と推測されるが、計測電極を配置した帯状の布を、患者の正中線と腋の下の二つの目印に合わせて胸の周りに巻きつける操作のみで、正しい位置に計測電極を設置でき、帯に書かれた目安に沿って患者の体格としてS・M・L・LLのいずれかを計測機器上のボタンで選択することで、電極位置の微調整を行うことなく、正確な心電図の計測を可能にしている。
特開2020-163220号公報
Takami, M., et al. Circulation Reports (2021): CR-21. Fukuma, N., et al. Scientific reports 9.1 (2019): 1-6. 塩澤成弘. 生体医工学 54.3 (2016): 135-138. 萩原順, et al. エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集 第 32 回エレクトロニクス実装学術講演大会. 一般社団法人エレクトロニクス実装学会, 2018. https://news.mynavi.jp/article/20180117-572956/
発明者らは、受診者が自ら装着できるようにすることにより、医療従事者に装着してもらうために来院する必要がなく、風呂にも入れるようになって快適に利用できる2誘導以上の詳細分析可能なホルター心電計について検討したところ、種々の問題点があることに気付いた。
発明者らが気付いた問題点の1つは、体格情報に基づく計測電極位置合わせ作業である。非特許文献1は小さな機器で基準位置がなく、受診者が図解などにより用いると思われる。非特許文献2もまた1誘導で計測電極位置は厳密でなくともよかった。非特許文献3についても胸骨柄付近に中性電極があることを除いて非特許文献2と同じで計測時の計測電極位置については1誘導であるためにあまり厳密さを必要としなかった。中性電極の位置についても心電計測の誘導に関係ない位置であれば制約はなかった。
非特許文献4は単極胸部誘導による6誘導のTシャツ型心電計であるが、体格は考慮されていない。誘導数が大きくなると、医療機器としての心電計測においては計測電極位置も重要な課題となる一方で、非特許文献4に限らず非特許文献2、非特許文献3にも共通するように、衣類による心電計測では、当該研究分野では導電布等の粘着性のない計測電極による心電計測におけるノイズ低減がメインテーマとなっているため、正確な計測電極位置合わせについては未だ十分な解決ができていない。
体格と計測電極位置調整については、非特許文献4と胸部の計測電極が同じ配置である12誘導の特許文献1において段落[0057]に第1配置インジケータが胸骨部、第2配置インジケータが左乳首と指定されている。しかしこの方法では、矢印等により乳首の上か下かは理解できるが、胸骨部という部位は医学知識のない受診者には簡単に理解できない。さらにケーブルを介して右肩部、左肩部、左下腹部などにも電極を配置する必要があるが、肩や腹のどの部位に配置するのか、事前知識がなければ容易に配置することはできない。
さらに同じく12誘導の非特許文献5では、患者の正中線と腋の下の二つの目印を用いることが開示されている。非特許文献5では非医療従事者は想定していないと思われるので問題ないが、仮にこれを非医療従事者が装着する場合は容易ではなく、非医療従事者による装着の場合は、そもそも自分の体格を自分で帯で計測するオペレーションも難しく、正中線も容易には合わせられず、医療知識があったとしても困難である。
発明者らが気付いた2つ目の問題点は保守である。非特許文献1のような郵送による検査方法は、返却時にホルター心電計の動作を確認することが容易である。受診者の体に接触するのはディスポーザブルなゲル電極のみであるため、衛生上の問題もない。しかしながら、衣類を用いた心電計測の場合、受診者の汗や汚れが衣類に付着するために非特許文献1のような機器には必要がない洗濯ステップが必要となる。非特許文献2のTシャツ型心電計は市販品であり、購入者が自分の所有するものとして家庭で洗濯することが想定されている。しかし、医療における診察や健康診断の心電検査の場合は計測するデバイス部だけでなく、ケーブルに相当する衣服の劣化も問題となるため、より慎重な動作確認が必要である。従来技術である衣類による心電計測は、非特許文献2や非特許文献3で注目しているように衣類の特徴を着心地の良さにおいており、自分用のシャツを持つことによる気軽さ、他人のものを着たくないという心理的衛生面への配慮が重要であり、他人の衣類を使うことは受診者にとってマイナス要素と見なされていた。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、上述の課題を一度に解決できる心電検査方法を実現することを目的とする。より具体的には、受診者が特別な知識を必要とすることなく心電計測の計測電極を自ら装着できることで、来院の必要がなく、途中で風呂に入ることも可能で、かつ高度な診断を可能とする2誘導以上の心電検査方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、心電計測における解剖学的なマーカー位置である胸骨柄が、解剖学とは異なる分野であるアパレル技術に基づき、首の周囲を囲う襟ぐりを有する衣類を用いることにより、襟の首元付近に正確に推定できることを見出した。さらにそこを第1の計測電極として第5肋間想定高さをも体格から容易に精度よく推定できることを見出した。非特許文献3は胸骨柄付近に中性電極を有するが、これは心電計測の電極ではないために正確な位置を必要としない。本発明は従来技術とは衣類の機能が異なっており、2誘導以上において非医療従事者にとっては困難な計測電極の配置を、衣類を体格に合わせたテンプレートとして用いることでNASA誘導やCM5誘導で必要となる胸骨柄、さらにはCC5誘導やCM5誘導で必要となる第5肋間想定高さを解剖学的に正確に特定できるようにした点に発明の特徴がある。
さらに、心電検査方法としては高度な医療的診断を可能とするために精度を保証すること、機器でもある衣類を洗濯することが必要となるが、従来技術が想定するように受診者がシャツを購入するのではなく、衣類とデバイスの両方を返却するステップを有することで、心電計測の動作保証と受診者にとっては不安を感じる洗濯の両立を実現し、本発明を完成させた。
上記目的を達成するために本発明の一の態様は、少なくとも3つの計測電極もしくは計測電極取付部と計測デバイスを固定するコネクタ部とを備えた衣類を用いた2誘導以上の心電検査方法において、該衣類が少なくとも2つ以上の異なるサイズを有し、該衣類は首の周囲を囲う襟ぐりを有し、該襟ぐりの左右の頂点を直線で結び、その線分の中央点から下方に7.5乃至15cmの位置を中心に半径5cmの円内に第1の計測電極もしくはその計測電極取付部が配置されており、(1)受診者の体格情報を入手するステップ、(2)受診者の前記体格情報に従って、該衣類のサイズを選択するステップ、(3)選択した該衣類と計測デバイスを受診者に渡すステップ、(4)受診者が該衣類及び該計測デバイスを装着するステップ、(5)心電計測を開始するステップ、を有することを特徴とする検査方法である。
本発明の一の態様によれば、医学知識のない受診者でもアパレルの特性を活かして容易に解剖学的なマーカー位置である胸骨柄に正確に計測電極を配置でき、2誘導以上の心電検査を自ら行うことができる。胸骨柄を計測電極とする代表的な誘導であるNASA誘導、CM5誘導の他、CM1、CM2、CM3誘導などを実施することが可能となる。
本発明の他の態様として、前述の(5)のステップが終了した後に(6)受診者が前記衣類及びデバイスを返却するステップ、(7)受診者に心電検査結果を報告するステップ、(8)前記衣類を洗濯するステップ、(9)前記衣類及びデバイスの動作確認をするステップを一連のステップとすることを特徴とする心電検査方法であることが好ましい。これにより、心電検査サービス提供者が容易に保守点検できるようになり、心電検査の信頼性が向上する。
本発明のさらに他の態様として、前記体格情報が、身長を含むことを特徴とする心電検査方法であることが好ましい。体格情報のうち、身長は胸骨柄と第5肋間想定高さの距離を推定するのに有効である。
本発明のさらに他の態様として、前記身長をH、前記第1の計測電極と第5肋間想定高さとの鉛直方向の距離をDとしたとき、HとDが以下の式[A]の関係を満たすことを特徴とする心電検査方法であることが好ましい。これにより胸骨柄と第5肋間想定高さの距離を推定する。
(数4)
D = [(H - 119.390) / 2.47] ± 5.0 [A]
本発明のさらに他の態様として、前記身長をH、前記第1の計測電極と第5肋間想定高さとの鉛直方向の距離をDとしたとき、HとDが受診者が男性の場合に以下の式[B]、受診者が女性の場合に以下の式[C]の関係を満たすことを特徴とする心電検査方法であることが好ましい。これにより胸骨柄と第5肋間想定高さの距離を推定する。
(数5)
D = [(H - 126.388) / 2.23] ± 5.0 [B]
(数6)
D = [(H - 110.713) / 2.76] ± 5.0 [C]
本発明のさらに他の態様として、前記体格情報がさらに、体重・胸囲・腹囲のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする心電検査方法であることが好ましい。これから体格の幅方向を推定し、第5肋間想定高さのライン上のどこに正の計測電極を置くかを正確に推定できるようになり、例えばCM1、CM2、CM3、CM5誘導を区別できるようになる。
本発明のさらに他の態様として、NASA誘導、CM5誘導、CC5誘導の3誘導を含むことを特徴とする心電検査方法であることが好ましい。
本発明のさらに他の態様として、前記(5)の心電計測を開始するステップが、前記衣類および前記計測デバイスが正しく装着できているかを受診者に知らせるステップを含むことを特徴とする心電検査方法であることが好ましい。
本発明のさらに他の態様として、正しく装着できているかを受診者に知らせるステップが、前記計測デバイスもしくは前記計測デバイスと無線通信する端末からの振動、光、音の少なくとも1つによることを特徴とする心電検査方法であることがさらに好ましい。受診者に心電図波形を見せることで判断させることもできるが、システムが自動で判別した情報を端末からの振動、光、音のような単純な方法で知らせる方がより受診者にとって安心なサービスとなる。
本発明のさらに他の態様として、取得したデータが前記計測デバイスから直接又は前記計測デバイスと無線通信する端末を経由してサーバに送信・記録されることを特徴とする心電検査方法であることが好ましい。受診者とサービス提供者間の配送ステップにおいて万が一計測デバイスを紛失した場合でも、受診者の個人情報である心電データを漏洩させる懸念が生じない。
本発明のさらに他の態様として、前記心電計測で取得したデータがデバイス内の記録媒体に記録されることを特徴とする心電検査方法であることもまた好ましい。無線通信によるデータ送信は、通信環境等によるデータロスの懸念があり、さらに多誘導の心電データはデータサイズが大きいために通信費用も高額になりうる。計測デバイスの盗難等による心電データ漏洩に対しては、記録データを暗号化しておくことが好ましい。
本発明のさらに他の態様として、前記計測デバイスもしくは前記計測デバイスと無線通信する端末が、あらかじめ決めたイベントを記録する手段を備えていることを特徴とする心電検査方法であることが好ましい。
本発明のさらに他の態様として、加速度センサ、ジャイロセンサのうち少なくとも1つによる運動データを合わせて記録することを特徴とする心電検査方法であることが好ましい。
本発明のさらに他の態様として、伸縮性配線が、伸縮性を備える芯材を含んでおり、少なくとも1つの繊維に導電材料を被覆した導電性繊維を、直接又は他の材料を介して、前記芯材の周囲に巻き付けて被覆した導電性被覆部と、該導電性被覆部の周囲を絶縁性材料により被覆した絶縁性被覆部を有し、前記伸縮性配線の長さをL1、前記伸縮性配線から前記絶縁性被覆部を除去した後の長さをL2としたとき、0.50<L2/L1<1.00であることを特徴とする心電検査方法であることが好ましい。これにより、絶縁層起因による伸縮性配線の延伸時の抵抗上昇を抑制することができる。
絶縁性被覆部を作製する方法としては、導電性被覆部の周囲に直接、天然ゴムや合成ゴムのようなエラストマを射出成形する方法や、導電性被覆部を前記エラストマの溶液にディップする方法、あるいは絶縁性繊維をらせん状もしくは組紐のようにして巻き付ける方法などが挙げられる。合成ゴムとしては、ポリスチレン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、シリコーン系、フッ素系などが挙げられる。絶縁性繊維としては絶縁性であれば特に限定はなく、天然繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリウレタン繊維、ポリアクリル繊維、ポリオレフィン繊維などが挙げられる。絶縁性繊維はあらかじめ撥水剤コートしておくことが絶縁性を高めるために好ましい。撥水剤コートとしては特に限定はなく、フッ素系やシリコーン系などが挙げられる。
本発明のさらに他の態様として、前記計測電極又は計測電極取付部と前記コネクタ部とを接続する配線において、元の配線長さの20%伸ばしたときの電気抵抗率上昇が0乃至30%の伸縮性配線であることを特徴とする心電検査方法であることが好ましい。受診者の着心地と精度の両立を実現するため、伸長時の抵抗安定性において最適な伸縮性配線を用いることが好ましい。尚、伸縮性配線の電気抵抗率上昇は、長さ40cmの配線において、テスターで両端の抵抗値を計測し、初期の抵抗値R0とし、次に上記配線が48cmと20%の伸長になるように調整し、再度テスターで両端の抵抗値を計測し、20%伸長時の抵抗値R1とし、電気抵抗率上昇 r(%)=(R1-R0)/R0×100を算出した。
本発明のさらに他の態様として、前記第1の計測電極もしくは計測電極取付部から下方に向かって10cm、幅5cmの範囲に用いられる生地の4.9N荷重時の鉛直方向の伸び率が160%以下であることを特徴とする心電計測検査方法であることが好ましい。従来の衣類による心電計測では伸縮性生地によるコンプレッションシャツが主流であったが、胸骨柄に第1の計測電極を有する本発明の多誘導の心電検査においては、胸骨柄と第5肋間想定高さの距離変化を小さくするために、第1の計測電極下部の生地は大きな伸縮性を有しないことが好ましい。
本発明のさらに他の態様として、前記計測電極もしくは計測電極取付部が配置された部分を含む前記衣類の一部が、全部又は部分的に離脱する仕組みを備えた心電検査方法であることが好ましい。
図1は本発明に係る心電検査方法の第1の実施形態を示すフローチャート 図2は図1に示した心電検査方法に用いる衣類1の外観を示す図 図3は本発明に係る心電検査方法の第2の実施形態を示すフローチャート 図4は本発明に係る心電検査方法に用いる衣類1の第5肋間想定高さを示す図 図5は本発明に係る心電計測のNASA誘導に関する図 図6は本発明に係る心電計測のCM5誘導に関する図 図7は本発明に係る心電計測のCC5誘導に関する図 図8は本発明に係る心電検査方法に用いる他の態様の衣類1の外観を示す図 図9は本発明に係る心電検査方法の第3の実施形態を示すフローチャート 図10は本発明に係る計測デバイス31のブロック図 図11は本発明に係る心電検査方法に用いる他の態様の衣類1の外観を示す図 図12は本発明に係る心電検査方法に用いる他の態様の衣類1の外観を示す図
以下、添付図面に従って本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る心電検査方法のフローチャートである。例えば本発明を健康診断のようなサービスに用いる場合、受診者の身長や体重のような体格情報を検査サービス提供者は受診者に申込フォームに入力してもらうなどして事前に入手する(ステップS1)。
次いで検査サービス提供者は、その体格情報から受診者の体格に合わせて適切な位置に計測電極が配置されるよう、心電計測用衣類のサイズを選択する(ステップS2)。
次いで検査サービス提供者は、選択した衣類および計測デバイスを受診者に送付する(渡す)(ステップS3)。送付は受診者に手渡しでもよいし、郵送や宅配サービス等でもよく、受診者の利便性からは郵送もしくは宅配サービスのように自宅に送付することが好ましい。また、送付物には説明用のマニュアル、必要に応じて使い捨てゲル電極や着替え用に追加の心電計測用衣類が入っていてもよい。
次いで受診者は衣類を自ら着て、計測用デバイスをコネクタ部に装着する(ステップS4)。
次いで受診者は心電計測を開始する(ステップS5)。心電計測は計測デバイスをコネクタ部に装着した時点でコネクタ部の通電を確認して自動で開始してもよいし、受診者がスイッチ等を入れることで意識的に開始してもよい。あるいはBluetooth等で計測デバイスとスマートフォン等の情報処理端末をペアリングし、当該情報処理端末にインストールしたスマートフォンアプリを用いて開始してもよい。この場合、受診者がスマートフォンやタブレット端末等の情報処理端末を持っていないことで心電計測ができないのはデメリットとなるため、スマートフォン等の情報処理端末なしに計測できることが好ましい。
図2は、本発明に係る図1に示した心電検査方法に用いる衣類1の外観を示したものである。衣類1は素肌に直接着用するため、季節を問わず下着として着用しやすい半袖のTシャツタイプ又はノースリーブタイプが好ましい。衣類は首を通す襟ぐりを有し、前面と後面を合わせたときに生じる襟ぐりの左右の頂点11を直線で結び、その線分の中央点12から下方に7.5乃至15cmの位置を中心に半径5cmの円内に第1の計測電極もしくは計測電極取付部131が配置されている。心電を計測するデバイスはコネクタ部14に取り付けられる。
図3は、本発明に係る心電検査方法の第2の実施形態を示すフローチャートである。図1のステップS5にて心電計測を開始した後、計測終了後に受診者がデバイスと衣類を脱いでサービス提供者に返却する(ステップS6)。返却用梱包材や返送用住所記載書類等はステップS3で送付した際に同梱で送付しておけば受診者の手間が軽減されるので好ましい。
次いで、サービス提供者は受診者の心電データを分析して心電検査結果を出力し、受診者に報告する(ステップS7)。結果は電子データとしてPDF等でもよいし、紙に印刷してもよい。
次いで、サービス提供者は受診者が着用済の衣類を洗濯する(ステップS8)。洗濯は家庭用の洗濯機でも業務用の洗濯機でもよく、水洗でもドライ洗濯でもよい。衛生面からは殺菌として80℃以上の熱湯で行う高温洗濯が好ましいが、24時間心電図は一般に日常生活が行えるレベルの健康度の受診者が実施するため、衣類へのダメージの観点からは通常の水洗が好ましい。
次いで、サービス提供者は衣類と計測デバイスの動作を確認する(ステップS9)。このステップは運用方法に応じて全ての機器について毎回実施する必要はないが、計測デバイスは必ず充電の必要がある。また、前記S8のステップにおいて衣類の配線にダメージがある可能性があるため、配線に断線がないか計測電極もしくは計測電極取付部とコネクタ部の両端の電気抵抗を計測しておくことが好ましい。
図4は、本発明に係る心電検査方法に用いる衣類1の第5肋間想定高さ21を基準に、第1の計測電極もしくは計測電極取付部131と第5肋間想定高さとの距離Dを示す図である。図4において符号22で示される距離Dと受診者の身長Hとの間には次の関係式がある。
(数7)
(性別の情報がない場合)
D = [(H - 119.390) / 2.47] ± 5.0 [A]
(数8)
(男性の場合)
D = [(H - 126.388) / 2.23] ± 5.0 [B]
(数9)
(女性の場合)
D = [(H - 110.713) / 2.76] ± 5.0 [C]
人体の胸骨柄と第5肋間想定高さの距離については、例えばYonguc, G. N., et al. 「Estimation of stature and sex from sternal lengths: an autopsy study.」 Anatomical science international 90.2 (2015): 89-96.に身長と胸骨長の高い相関が示されている。胸骨は胸骨柄・胸骨体・剣状突起から成るが、Dは胸骨柄と胸骨体を足した長さに相当し、Table2に男性は前記式[B]、女性は前記式[C]が示されている。本発明において、性別を考慮しない場合は式[B]と式[C]を平均化した前記式[A]を用いたところ、それでも十分な精度を示すことを見出した。
図5は、本発明に係る心電計測のNASA誘導に関する図である。
図6は、本発明に係る心電計測のCM5誘導に関する図である。
図7は、本発明に係る心電計測のCC5誘導に関する図である。
図8は、本発明に係る心電検査方法に用いる他の態様の衣類1の外観を示す図である。第5肋間想定高さ21の仮想線上に3つの計測電極13を配置し、第1の計測電極を加えた4つの電極を用いたNASA誘導、CM5誘導、CC5誘導の3つの誘導による心電計測は、EASI誘導心電図と呼ばれ、最も詳細な12誘導心電図の代替手段として例えばDowerらによる「Deriving the 12-lead electrocardiogram from four (EASI) electrodes.」 Journal of electrocardiology 21 (1988): S182-S187.に示されているように古くから知られている方法である。EASI誘導心電図のメリットとして、例えばFinlayらの「Effects of electrode placement errors in the EASI-derived 12-lead electrocardiogram.」 Journal of electrocardiology 43.6 (2010): 606-611.に示されているように、理想的な計測電極の位置から上下左右に±5cmの誤差が許容されることが知られている。発明者らはアパレルのパターン技術により、この解剖学的なマーカー位置に対して±5cm以内の精度で心電の計測電極を衣類を着用するだけで配置できるようにするために、襟ぐりの左右の頂点11を基準にした第1の電極131(計測電極)の位置を決めることが有効であることを見出した。
さらに、衣類1には心電図のノイズ低減やベースラインの安定化のために中性電極15を配置することが好ましい。中性電極15は計測に影響を与えない位置であれば特に場所は限定されないが、シャツの場合は上半身に限られるため、手首や右側腹部が好ましく、半袖でも可能なことから右側腹部が特に好ましい。
図9は、本発明に係る心電検査方法の第3の実施形態を示すフローチャートである。図3のS5のステップの代わりに、計測開始後に得られる心電データから計測電極が正しく装着されているかをチェックし、正しくない場合は受診者に知らせて受診者は衣類を再装着する。知らせる方法としては特に制限はないが、簡便性と直感的なユーザインターフェイスの観点からデバイスの振動、光、音のような方法で受診者に知らせることが好ましい。
図10は、本発明に係る計測デバイス31のブロック図である。主制御部311を中心に計測やイベント入力等を行う。イベントとは24時間心電計測において、受診者が体調に異常を感じたとき、例えば動悸、息切れ、めまい、心臓の痛み等を含む。これにより、受診者の感じた異常とその時点の心電の関係を解析することができるようになる。電源312は主制御部だけでなく各部に電源を供給する。ADコンバータ313は1対の計測電極間の電位をデジタル変換するためのもので、電位を増幅するためにアンプを用いることが好ましい。心電計測のサンプリング周波数は100Hz以上あることが好ましく、250Hz以上あることがより好ましく、500Hz以上あることが特に好ましく、1000Hz以上あることが最も好ましい。
最近では心電等の生体電位計測用のADコンバータも登場している。これらADコンバータの多くには家庭用電源や電波等のノイズを除去するためのグラウンドとして中性電極を繋ぐためのRLD(Right Leg Drive)と呼ばれる回路を有しているものもあり好ましい。RLDについては例えばWinterらの「Driven-right-leg circuit design.」 IEEE Transactions on Biomedical Engineering 1 (1983): 62-66.に示されている。中性電極についてはRLDでなくともデバイス内の回路上で生体電位のグラウンドを決めるように設計すれば特に限定はされない。
近年、心電計測を用いてストレスなど自律神経系のモニタリングを行うためにR波の時間間隔の揺らぎを計測するHeart Rate Variability(HRV)という手法が用いられる。この手法においては時刻精度が重要であるが、市販のマイコンが内蔵しているクロックは環境温度の影響を受けやすいため、計測デバイス31にはより精度の高いリアルタイムクロック(RTC)314を用いることが好ましい。
本発明に係る計測デバイス31には、前述のように計測電極が正しく装着されているかの情報を受診者に知らせるために情報出力部32があることが好ましい。情報出力部としては振動モータ321によるバイブレーション、LED322による光、スピーカ323による音を用いることがより好ましい。正しく装着されているかの判定方法としては特に限定はないが、例えば対を為す計測電極の一方もしくは両方が外れていると大きなノイズ信号のみとなることから、一定区間のS/N比を計測して判別する方法の他、フーリエ変換によって心拍の周期を検出する方法、心電のR波が強調されるようなローパスフィルタを用いて検出する方法などが好ましい。情報出力部32は、上記の方法により計測電極が正しく装着されていると判定した場合、又は、正しく装着されていないと判定した場合に、振動、光、及び音の少なくとも何れかを出力する。
さらに本発明に係る計測デバイス31には、あらかじめ決めておいた自覚症状の記録や、行動記録のために情報入力部33があることが好ましい。情報入力部33としては、受診者が能動的に入力するイベントボタン331があることがより好ましく、受診者が意識せずとも慣性センサ332によって受診者の運動情報を自動で記録するのが特に好ましい。このように、心電計測デバイス31もしくは心電計測デバイス31と無線通信する端末が、あらかじめ定められたイベントを記録する手段を備えているようにしてもよい。
さらに本発明に係る計測デバイス31には、心電だけでなくイベントや慣性センサの情報(データ)を記録するための記録部34(記録媒体)を有する。データ記録にはメモリ341を用いることが好ましい。あるいは無線モジュール342を経由して外部機器であるスマートフォンやPC、あるいは直接インターネットに送信することも可能になるので好ましい。心電計測で取得したデータが心電計測デバイス31から直接又は心電計測デバイスと無線通信する端末を経由してサーバに送信されて記録されるようにしてもよい。24時間心電図の場合、受診者は移動を伴うのでインターネット環境がなかったり、スマートフォンを携帯しなかったりする可能性があるので、計測デバイス31内のメモリ341に記録することがより好ましい。衣類1が加速度センサ及びジャイロセンサの少なくとも何れかを備えている場合、加速度センサ、ジャイロセンサのうち少なくとも1つにより取得される運動データを合わせて記録するようにしてもよい。
本発明に係る心電計測に用いる電極(計測電極、中性電極)は、一般的なゲル電極の他、導電ゴムによるゴム電極や導電布による布電極を用いることができる。本発明の心電計測は医療用の高精度計測を目的としていることから、歩行のような体動の影響を受けにくい粘着性のあるゲル電極であることが好ましい。ゲル電極の場合はスナップボタンで取り付ける使い捨てのものが一般的であるため、衣類1にはゲル電極を取り付けるための電極取付部13、15、131が配置されるが、ゴム電極や布電極の場合は生地に縫製、貼合で配置する方法の他に、編成や織成で直接生地に組み込むことで電極13、15、131を衣類1に配置することも可能である。
図11は、本発明に係る心電検査方法に用いる他の態様の衣類1の外観を示したものである。電極もしくは電極取付部13、15、131は計測デバイスを固定するコネクタ部14と伸縮性配線16で接続されている。伸縮性配線16は人の動作によって抵抗が変化しないよう、伸縮性を備える芯材を含んでおり、少なくとも1つの繊維に導電材料を被覆した導電性繊維を、直接又は他の材料を介して、前記芯材の周囲に巻き付けて被覆した導電性被覆部と、該導電性被覆部の周囲を絶縁性材料により被覆した絶縁性被覆部を有し、前記伸縮性配線の長さをL1、前記伸縮性配線から前記絶縁性被覆部を除去した後の長さをL2としたとき、0.50<L2/L1<1.00であることが好ましい。これにより、伸縮性配線が受診者の動き等によって伸縮したときに抵抗変化が小さくなるだけでなく、受診者の着用時や洗濯時に心電計測シャツが強く引っ張られたときに配線が断線するのを防ぐことができるようになる。
さらに、本発明に係る心電検査方法に用いる衣類1は、第1の計測電極もしくは計測電極取付部131を原点の基準位置としているため、第5肋間想定高さ21との距離Dが大きく変化しないよう、第1の計測電極もしくは計測電極取付部から下方に向かって10cm、幅5cmの範囲に用いられる生地の4.9N荷重時の鉛直方向の伸び率が160%以下であることが好ましい。尚、使用する生地の伸び率は「JIS L 1096織物及び編物の生地試験方法」D法に基づき、幅50mm長さ300mmの試験片を用意し、100mm間隔(L0)に印を付け、4.9Nの荷重を加え、1分間保持後の印間の長さ(L1)を測定し、伸び率(%)={(L1-L0)/L0}×100として算出することができる。
図12は、本発明に係る心電検査方法に用いる他の態様の衣類1の外観を示したものである。衣類1は、上からかぶるものだと計測電極もしくは計測電極取付部13および131の位置を調整しにくく、前をボタンで留めるYシャツ型やポロシャツ型だと計測電極もしくは計測電極取付部131がボタンと干渉するため、図12のように衣類1の一部が、全部又は部分的に離脱する仕組みを備えていることが好ましい。前開きの部分を固定する方法としては特に限定はないが、ボタンあるいはベルクロあるいはファスナーが好ましく、簡便性と着心地の観点からファスナーがより好ましい。
表1は本発明の心電計測シャツとして、XS・S・M・L・XLの5つのサイズを製作し、その際のDの実寸と受診者への推奨身長を性別ごとに示したものである。
Figure 0007041985000002
表1の心電計測シャツに対し、身長147cmから190cmまでの受診者に対して、ユニセックスの場合は式[A]、男性の場合は式[B]、女性の場合は式[C]を計算してDの上限と下限を算出し、推奨サイズとの対応を検証した結果を表2に示す。数式から得られたDの範囲に対して対応するサイズは、受診者の身長を基にした推奨サイズ表から得られるサイズを含んでおり、実際に問題なく心電が計測できることを確認した。
Figure 0007041985000003
表3は本発明の心電計測シャツとして、XS・S・M・L・XLの5つのサイズに加え、体の横幅の大きい受診者を想定したXLEを製作し、その際のDの実寸と受診者への推奨身長、推奨胸囲、推奨ウェストを性別ごとに示したものである。本発明において、表2に示したように同じ身長でも着られる服のサイズは複数選択できるが、さらに胸囲やウェストあるいは体重などを考慮して許容されるサイズの中で調整することが可能となる。
Figure 0007041985000004
また、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
S1~S51 ステップ
1 衣類
2 受診者
11 襟ぐりの頂点
12 襟ぐりの頂点の中心
13 計測電極もしくは計測電極取付部位置
14 計測デバイスを固定するコネクタ部
15 中性電極もしくは中性電極取付部位置
16 伸縮性配線
21 第5肋間想定高さ
22 第1の計測電極と第5肋間想定高さとの距離D
31 計測デバイス
32 情報出力部
33 情報入力部
34 記録部
131 第1の計測電極もしくは計測電極取付部位置
311 主制御部
312 電源
313 ADコンバータ
314 リアルタイムクロック
321 振動モータ
322 LED
323 スピーカ
331 イベントボタン
332 慣性センサ
341 メモリ
342 無線モジュール

Claims (14)

  1. 少なくとも3つの計測電極もしくは計測電極取付部と計測デバイスを固定するコネクタ部とを備えた衣類を用いた2誘導以上の心電検査方法において、
    該衣類が少なくとも2つ以上の異なるサイズを有し、
    該衣類は首の周囲を囲う襟ぐりを有し、該襟ぐりの左右の頂点を直線で結んだ線分の中央点から下方に7.5乃至15cmの位置を中心に半径5cmの円内に第1の計測電極もしくは計測電極取付部が配置されており、
    (1)受診者の体格情報を入手するステップ
    (2)受診者の前記体格情報に従って、該衣類のサイズを選択するステップ
    (3)選択した該衣類と計測デバイスを受診者に渡すステップ
    (4)受診者が該衣類及び該計測デバイスを装着するステップ
    (5)心電計測を開始するステップ
    を有し、
    前記体格情報が、身長を含み、
    前記身長をH(cm)、前記第1の計測電極と第5肋間想定高さとの鉛直方向の距離をD(cm)としたとき、HとDが以下の式[A]の関係を満たすことを特徴とする心電検査方法。
    (数1)
    D = [(H - 119.390) / 2.47] ± 5.0 [A]
  2. 少なくとも3つの計測電極もしくは計測電極取付部と計測デバイスを固定するコネクタ部とを備えた衣類を用いた2誘導以上の心電検査方法において、
    該衣類が少なくとも2つ以上の異なるサイズを有し、
    該衣類は首の周囲を囲う襟ぐりを有し、該襟ぐりの左右の頂点を直線で結んだ線分の中央点から下方に7.5乃至15cmの位置を中心に半径5cmの円内に第1の計測電極もしくは計測電極取付部が配置されており、
    (1)受診者の体格情報を入手するステップ
    (2)受診者の前記体格情報に従って、該衣類のサイズを選択するステップ
    (3)選択した該衣類と計測デバイスを受診者に渡すステップ
    (4)受診者が該衣類及び該計測デバイスを装着するステップ
    (5)心電計測を開始するステップ
    を有し、
    前記体格情報が、身長を含み、
    前記身長をH(cm)、前記第1の計測電極と第5肋間想定高さとの鉛直方向の距離をD(cm)としたとき、HとDが受診者が男性の場合に以下の式[B]、受診者が女性の場合に以下の式[C]の関係を満たすことを特徴とする心電検査方法。
    (数2)
    D = [(H - 126.388) / 2.23] ± 5.0 [B]
    (数3)
    D = [(H - 110.713) / 2.76] ± 5.0 [C]
  3. 記(5)のステップが終了した後に
    (6)受診者が前記衣類及びデバイスを返却するステップ
    (7)心電検査結果を受診者に報告するステップ
    (8)前記衣類を洗濯するステップ
    (9)前記衣類及びデバイスの動作確認をするステップ
    を一連のステップとすることを特徴とする請求項1又は2に記載の心電検査方法。
  4. 前記体格情報がさらに、体重・胸囲・腹囲のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の心電検査方法。
  5. 前記誘導がNASA誘導、CM5誘導、CC5誘導の3誘導を含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の心電検査方法。
  6. 前記心電検査方法において、
    前記(5)の心電計測を開始するステップが、前記衣類および前記計測デバイスが正しく装着できているか否かを受診者に知らせるステップを含む
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の心電検査方法。
  7. 前記正しく装着できているか否かを受診者に知らせるステップが、前記計測デバイスもしくは前記計測デバイスと無線通信する端末からの振動、光、音の少なくとも1つによって前記受診者に知らせることを特徴とする請求項6に記載の心電検査方法。
  8. 前記心電検査方法において、前記心電計測で取得したデータが前記計測デバイスから直接又は前記計測デバイスと無線通信する端末を経由してサーバに送信されて記録されることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の心電検査方法。
  9. 前記心電計測で取得したデータがデバイス内の記録媒体に記録されることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の心電検査方法。
  10. 前記心電検査方法において、前記計測デバイスもしくは前記計測デバイスと無線通信する端末が、あらかじめ定められたイベントを記録する手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の心電検査方法。
  11. 前記心電検査方法において、加速度センサ、ジャイロセンサのうち少なくとも1つにより取得される運動データを合わせて記録することを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の心電検査方法。
  12. 前記計測電極もしくは計測電極取付部と前記コネクタ部とを接続する配線、元の配線長さの20%伸ばしたときの電気抵抗率上昇が0乃至30%の伸縮性配線であることを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載の心電検査方法。
  13. 前記第1の計測電極もしくは計測電極取付部から下方に向かって10cm、幅5cmの範囲に用いられる生地の4.9N荷重時の鉛直方向の伸び率が160%以下であることを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の心電検査方法。
  14. 前記計測電極もしくは計測電極取付部が配置された部分を含む前記衣類の一部が、全部又は部分的に前記衣類から離脱する仕組みを備えた請求項1乃至13の何れかに記載の心電検査方法。
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