JP7040381B2 - 後部車体構造 - Google Patents

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本発明は、後部車体構造に関する。
後部車体構造には、後突時における衝突荷重(以下、後突荷重と称する)が車体前方へスムーズに伝達されることが要求される。このため、車体後部から前方へ至る荷重伝達経路(以下、ロードパスと称する)がスムーズに構成されることが望ましい。
例えば特許文献1には、後部車体構造として、車体後部の両側部を前後方向に延びる左右一対のリヤフレームと、この車幅方向外側それぞれに設けられリヤサスペンションのダンパが支持される左右一対のサスハウジングと、この前方の車幅方向中央において上方に膨出して前方に延びるトンネル部とを備え、左右一対のサスハウジングそれぞれとトンネル部とが後部補強フレームによって連結されたものが開示されている。
後部補強フレームは、サスハウジングから車幅方向内側に向かって前方へ湾曲して延びており、リヤサスペンションからサスハウジングに伝達される荷重が、後部補強フレームを介してトンネル部に伝達されるようになっている。
特開2013-163470号公報
ところが、前後方向において、左右一対のサスハウジングとトンネル部との間隔が長い車両では、サスハウジングとトンネル部との間に、左右一対のリヤフレームを車幅方向に連結するリヤクロスメンバが設けられる場合がある。この場合、上記後部補強フレームを、リヤクロスメンバを前後方向に横断するように構成することは容易ではなく、後部補強フレームの代わりに、リヤクロスメンバとトンネル部とを前後方向に連結する連結部材を設けることが考えられる。
しかしながら、この場合、後方から前方(トンネル部)へ向かうロードパスが、リヤフレームからリヤクロスメンバにかけて車幅方向内側へ略直角に屈曲し、さらにリヤクロスメンバから連結部材にかけて前方へ略直角に屈曲するように構成される。この結果、後突荷重が作用したとき、ロードパスは上記屈曲部において屈曲が促進されやすく(例えば、リヤフレームと連結部材とが前後方向にオーバーラップするようにZ字状に屈曲する)、車体前方への荷重伝達にロスが生じやすい。
特に、リヤフレームに、前方に向かって車幅方向の外側に傾斜した方向に延びる傾斜部が形成されており、リヤクロスメンバが左右一対のリヤフレームを傾斜部において車幅方向に連結するようにリ配置されている場合には、上記屈曲がさらに促進されやすい。すなわち、この場合、前方へ向かうロードパスにおいて傾斜部からリヤクロスメンバへ至る屈曲部が鋭角に構成されるので、当該屈曲部において屈曲変形がさらに促進されやすく、車体前方への荷重伝達にさらにロスが生じやすい。
本発明は、左右一対のリヤフレームを傾斜部において車幅方向に連結するクロスメンバが設けられた後部車体構造において、後突荷重を車体前方へ効率的に伝達させることを課題とする。
前記課題を解決するため、本願発明は次のように構成したことを特徴とする。
本願の請求項1に記載の発明は、後部車体構造であって、
車体後部の両側部において前後方向に延びており、前部に、前方に向かって車幅方向外側に傾斜した方向に延びる傾斜部を有する、左右一対のリヤフレームと、
前記左右一対のリヤフレームそれぞれの前部に接続されており前方に延びる、左右一対のサイドシルと、
車幅方向に延びており、前記左右一対のリヤフレームを前記傾斜部において車幅方向に連結する、リヤクロスメンバと、
車幅方向に延びており、前記左右一対のサイドシルを車幅方向に連結する、クロスメンバと、
前記リヤクロスメンバの車幅方向における両端部と前記クロスメンバとを前後方向に連結する、連結部材とを備えており、
前記リヤフレームは、この延在方向に直交する断面が閉断面に構成されており、下方からリヤサスペンションに備えたダンパが支持されるダンパ支持部を備え、当該ダンパ支持部が設けられた部分において、前記閉断面がダンパ支持部を挟んで、車幅方向の内側に位置するリヤフレーム内側部分と車幅方向外側に位置するリヤフレーム外側部分とに二股状に分岐されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の後部車体構造において、
車幅方向の略中央部において、前記クロスメンバに接続されて前方に延びる構造体をさらに備え、
前記連結部材は、前方に向かって車幅方向内側に傾斜した方向に延びるように略V字状に構成されており、車両平面視で前端部が前記構造体の後方に対向して位置していることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の後部車体構造において、
前記連結部材は、
前端部に位置しており、前記クロスメンバに接続される連結部材前側部分と、
前記連結部材前側部分の後端部に接続されており、後方に向かって車幅方向外側へ傾斜した方向に延びる左右一対の連結部材傾斜部と
を有していることを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、前記請求項1~3のいずれか1つに記載の後部車体構造において、
前記リヤフレーム内側部分は、前記リヤフレーム外側部分よりも閉断面が太く形成されており、車両前後方向に略平行に前後方向に延びており、この前端部において前記傾斜部の後端部に連続していることを特徴とする。
前記の構成により、本願各請求項の発明によれば、次の効果が得られる。
まず、請求項1に記載の発明によれば、左右一対のリヤフレームの傾斜部からリヤクロスメンバに至る経路が鋭角に構成されている。この場合には、一般に、後突荷重が作用した際にリヤクロスメンバは車幅方向の両端部が前方へ変位するように屈曲しやすく、後突荷重の車両前方への伝達にロスが生じやすい。しかしながら、本発明では、クロスメンバの両端部が連結部材によって前方から支持されているので、後突荷重が作用したとしても、当該両端部における前方へ変位が抑制されてこれにより屈曲が抑制されるので、後突荷重が連結部材を介して車体前方へ効率的に伝達される。
また、リヤフレームにダンパ支持部が設けられており、このためリヤフレームが車幅方向内側に位置しやすく、傾斜部の前後方向に対する傾斜角度が大きくなりやすい場合において、本発明が好適に実施される。
また、請求項2に記載の発明によれば、後突荷重が、左右一対のリヤフレームから車幅方向中央に位置する構造体に、V字状に構成された連結部材によって伝達される。これによって、後突荷重が車体前方へより効率的に伝達される。
また、請求項3に記載の発明によれば、V字状の連結部材を3部材から構成することによって、例えば連結部材を板金により製作する場合における、材料の歩留まりが向上すると共に、金型の大型化が抑制される。
また、請求項に記載の発明によれば、ダンパ支持部によって車幅方向に分岐されたリヤフレームのうち、車幅方向の内側に位置するリヤフレーム内側部分に後突荷重が効率的に伝達されやすく構成し、このためリヤフレームの傾斜部の前後方向に対する傾斜角度が大きくなりやすい場合においても、傾斜部とリヤクロスメンバとの間の接合部における屈曲を抑制しつつ、後突荷重を、前後方向連結部材を介して車体前方へ効率的に伝達させることができる。よって、本発明がより好適に実施される。



すなわち、本発明による後部車体構造によれば、左右一対のリヤフレームの傾斜部を車幅方向に連結するクロスメンバが設けられた後部車体構造において、後突荷重を車体前方へ効率的に伝達させることができる。
本発明の一実施形態に係る後部車体構造を示す斜視図。 図1に示す後部車体構造の上面図。 図2のIII-III線に沿った断面図。 図1に示す後部車体構造の底面図。 図1に示す後部車体構造の要部を車幅方向外側且つ下方から見た斜視図。 図2のVI-VI線に沿った断面図。 図1の後部車体構造を前方から見た斜視図。 図2のVIII-VIII線に沿った断面図。 図2のIX-IX線に沿った断面図。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。また、図面は模式的なものであり、各距離の比率等は現実のものとは相違している。
(後部車体構造の全体構成)
以下、添付図面を参照して本発明の一実施形態に係る後部車体構造Vの全体構成を説明する。
図1に示されるように、後部車体構造Vの前部には、車室の床面を形成するフロアパネル1と、この車幅方向両側に接合されており前後方向に延びる左右一対のサイドシル2と、が設けられている。サイドシル2は、車幅方向の内側に位置するサイドシルインナ2aと車幅方向外側に位置するサイドシルアウタ2b(図7参照)とを有し、これらが車幅方向に接合されて前後方向に延びており、前後方向に直交する断面形状が矩形状の閉断面に構成されている。
フロアパネル1には、車幅方向の中央に配置され、上方に膨出して前後方向に延びたトンネル部9が設けられている。トンネル部9は、前方において車室の前端部を画定するダッシュパネル(不図示)に連結されている。トンネル部9の上面の車幅方向の両側には、前後方向に延びるトンネル補強部材10(図2参照)がそれぞれ取り付けられている。
フロアパネル1の後部には、上方に立ち上がるキックアップ部3(図3参照)を介して後方に延びるリヤフロアパネル4が一体的に連設されている。リヤフロアパネル4の車幅方向両側には、前後方向に延びる左右一対のリヤフレーム6が設けられている。リヤフロアパネル4はサイドシル2よりも上方に位置している。
図2に示されるように、リヤフレーム6の車幅方向外側には、リヤホイルハウス7が隣接して設けられている。リヤホイルハウス7の上部には上方に延びて車室後部の側面部を構成するリヤサイドパネル8が設けられている。
リヤホイルハウス7は、リヤサイドパネル8に対して、車幅方向内側に膨出するホイルハウスインナ7aと、車幅方向外側に膨出するホイルハウスアウタ7bとを有し、これらが上端部においてリヤサイドパネル8と共に車幅方向に接合されている。ホイルハウスインナ7aは下端部がリヤフレーム6に車幅方向外側から接合されている。
図3に示されるように、ホイルハウスインナ7a及びリヤサイドパネル8の車幅方向内側面には、上下方向に延びる前後一対の前側サイドレイン16及び後側サイドレイン17が設けられている。前側サイドレイン16は、ホイルハウスインナ7aの前半部分に対応して設けられており、後側サイドレイン17は、ホイルハウスインナ7aの後半部分に対応して設けられている。
前側サイドレイン16及び後側サイドレイン17は、水平方向における断面形状が車幅方向外側に開口したハット形断面に形成されており、ホイルハウスインナ7a及びリヤサイドパネル8と共に、上下方向に延びる矩形状の閉断面を構成している。
リヤフレーム6には、後述するように、下方からリヤサスペンション91のダンパ92(図8参照)が取り付けられるダンパ支持部65が設けられている。リヤフレーム6には、ダンパ支持部65を補強するリヤフレーム補強部材20が取り付けられている。リヤフレーム6は、キックアップ部3からリヤフロアパネル4の後端まで前後方向に延びており、前後方向に直交する断面形状が矩形状の閉断面に形成されており、前端がサイドシル2の後部に連結されている。
図2に示されるように、車幅方向において、リヤフレーム6は、サイドシル2よりも内側に位置している。具体的には、リヤフレーム6はリヤホイルハウス7に対して車幅方向内側に位置しており、一方、サイドシル2は車幅方向においてリヤホイルハウス7と略同じ位置に位置している。このため、リヤフレーム6は、前部を除く部分が前後方向に略平行に延びており、前部には前方に向かって(サイドシル2に向かって)車幅方向外側に傾斜した方向に延びる傾斜部6Fが形成されている。
図3に示されるように、リヤフロアパネル4は、前側に位置するリヤフロア前部4Fと、この後側において段上げ部4Sを介して一段高位に位置するリヤフロア後部4Rとを有している。リヤフロア前部4Fには、下方に燃料タンク(不図示)が取り付けられ、上方にリヤシート90(図7参照)が取り付けられるようになっている。
リヤフロア前部4Fの前端部には、前方に向かって下方へ湾曲したリヤフロア湾曲部4aと、この下端部から下方へ延びるリヤフロア縦壁部4bと、この下端部から前方へ屈曲して延びるリヤフロア水平壁部4cとが形成されている。
リヤフロア後部4Rは、主に荷室の床面を形成しており、その車幅方向中間部には、下方に窪んでおりスペアタイヤ収納用のスペアタイヤパン又は他の部品の収納部を兼ねる凹部4dが一体的に形成されている。
リヤフロアパネル4には、これに沿って車幅方向に延びる、クロスメンバ11、リヤクロスメンバ12、及びスペアタイヤパンクロスメンバ13が設けられている。
図2及び図3に示されるように、クロスメンバ11は、リヤフロア前部4Fの前端部に沿って車幅方向に延びており、左右一対のサイドシル2を車幅方向に連結している。クロスメンバ11の前端部には、トンネル部9が接続されている。トンネル部9は、フロアパネル1の車幅方向の中央部において上方に膨出するように形成されており、内側(下側)に、例えば排気管、プロペラシャフト等が配置されるようになっている。
リヤクロスメンバ12は、段上げ部4Sに沿って車幅方向に延びており、左右一対のリヤフレーム6を傾斜部6Fにおいて車幅方向に連結している。スペアタイヤパンクロスメンバ13は、リヤフロア後部4Rの凹部4dの下面に沿って車幅方向に延びており、左右一対のリヤフレーム6を車幅方向に連結している。
さらに、リヤフロア前部4Fの上面には、クロスメンバ11とリヤクロスメンバ12との間を前後方向に連結する、前後方向連結部材14が設けられている。また、クロスメンバ11の前面とトンネル部9の上面との間には、これらを筋交い状に連結する筋交い状連結部材15が設けられている。
(リヤフレーム)
図2~図4に示されるように、リヤフレーム6は、前後方向に延びる上下一対のフレーム上壁部61及びフレーム下壁部62と、フレーム上壁部61及びフレーム下壁部62の車幅方向の内端部及び外端部をそれぞれ上下に接続する車幅方向に一対のフレーム内壁部63及びフレーム外壁部64とを、有している。
図4に示されるように、フレーム下壁部62の前後方向の途中部分、具体的には略中間位置には、車幅方向の略中央部を上方に窪ませた窪み部65が形成されている。窪み部65には、リヤサスペンション91に備えたダンパ92(図8参照)が下方から挿入されて上下方向に支持されるようになっており、ダンパ支持部として構成されている。
ダンパ支持部65は、底面視で前後方向に長い楕円状に形成されており、その頂面65aの中央部に上下方向に貫通するダンパ挿通孔65bが形成されており、この前後両側には、上下方向に貫通するボルト挿通孔65c,65dが形成されている。リヤフレーム6は、ダンパ支持部65が形成された位置P(窪み相当位置)において、他の部位と比較して車幅方向外側に幅広となる幅広部6Wが形成されている。
図8は図2のVIII-VIII線に沿った断面図であり、具体的にはダンパ支持部65のボルト挿通孔65cにおける車幅方向の断面図であって、ここに取り付けられているダンパ92が併せて示されている。図8に示されるように、リヤフレーム6にダンパ支持部65を形成することによって、リヤフレーム6はダンパ支持部65を挟んで、車幅方向内側に位置するリヤフレーム内側部分6Aと、車幅方向外側に位置するリヤフレーム外側部分6Bとに二股状に分岐されている。ダンパ支持部65において、フレーム下壁部62はフレーム上壁部61に下方から当接するように上方に窪んでいる。
このため、図4に示されるように、後突時にリヤフレーム6の窪み相当位置Pを通過して車体前方へ伝達される後突荷重のロードパスは、窪み相当位置Pにおいて二股状に分岐される2つのロードパスL1,L2が構成されることになる。なお、リヤフレーム内側部分6AにロードパスL1が構成され、リヤフレーム外側部分6BにロードパスL2が構成される。
また、本実施形態の後部車体構造Vにおいては、上述したようにリヤフレーム6にダンパ支持機能を持たせるために、リヤフレーム6に窪み部65を設けたものである。これに伴って、車体後部の両側部において、リヤフレーム6は、従来のように、リヤフレームとダンパ支持部とホイルハウスインナとを車幅方向の内側から外側に別々に配設した構成と比して、全体的に(すなわち車両前後方向に延びる部分を)、車幅方向内側にオフセットした位置に配設される。
つまり、本実施形態においては、リヤフレーム6は、その長手方向(車両前後方向)に沿った軸芯6x(図2参照)が上述した従来の構成と比して車幅方向内側に寄せた位置に配設されるため、これに起因してサイドシル2に対する車幅方向内側へのオフセット量も従来の構成と比して大きくなる。
上述したように、リヤフレーム6の前部に傾斜部6Fを形成したうえで、前端をサイドシル2に接続することで、上述したように、リヤフレーム6に窪み部65を設けることに起因してリヤフレーム6がサイドシル2に対して車幅方向内側へオフセットした位置に配設された本実施形態のような構成においても、リヤフレーム6の前端をサイドシル2の後部に滑らかに接続することができるため、後突時に該リヤフレーム6からサイドシル2へ後突荷重を効率よく伝達することが可能となる。
フレーム下壁部62には、ダンパ支持部65に対して、前側に前側サスペンション部品取付部66が設けられ、後側に後側サスペンション部品取付部67が設けられている。前側サスペンション部品取付部66及び後側サスペンション部品取付部67には、不図示のリヤサスペンション部品が取り付けられる。
リヤクロスメンバ12は、左右一対のリヤフレーム6のうち、車両前後方向において前側サスペンション部品取付部66に対応する位置にて車幅方向内側から接合されている。スペアタイヤパンクロスメンバ13は、左右一対のリヤフレーム6のうち、前後方向において後側サスペンション部品取付部67に対応する位置に車幅方向内側から接合されている。
なお、本実施形態では傾斜部6Fは、車両前後方向において、窪み相当位置Pと前側サスペンション部品取付部66との間の位置(換言すると幅広部6Wの前端位置)からリヤフレーム6の前端にかけての部分に相当する。
傾斜部6Fの前部は、サイドシルインナ2aの後部、すなわち、該サイドシルインナ2aの後端からキックアップ部3の後方手前まで車両前後方向にオーバーラップしている。このオーバーラップ部分において、傾斜部6Fの前部は、サイドシルインナ2aの後部に車幅方向内側から接合されている。
リヤフレーム6に形成された幅広部6Wは、車幅方向外側に拡幅して形成されている。この結果、リヤフレーム6は、窪み相当位置P(幅広部6W)において、幅広部6Wを形成しない場合と比して車幅方向外側(車幅方向におけるサイドシル2の側)へ軸芯6x(図2参照)を寄せることができ、リヤフレーム6に窪み部65を設けることによる弊害を是正することができる。
具体的には、リヤフレーム6に窪み部65を設けることにより、該リヤフレーム6がサイドシル2に対して車幅方向内側へのオフセット量が大きくなることで、後突時に、リヤフレーム6からサイドシル2への後突荷重のスムーズな伝達が阻害され、リヤフレーム6の前部とサイドシル2の後部との車両前後方向の重複量が大きくなるように、すなわち、リヤフレームとサイドシル部材とが平面視でZ字状になるように変形するおそれがあるという弊害を抑制することができる。
幅広部6Wは、後側サスペンション部品取付部67よりも後方位置から前側サスペンション部品取付部66の後側直近位置にかけて、窪み相当位置Pが最も車幅方向外側へ幅広となるようにリヤフレーム6は、フレーム外壁部64を車幅方向外側へ緩やかに膨出させて形成されている。
一方、フレーム内壁部63は、車両前後方向において、幅広部6W、すなわち窪み相当位置Pを含めて車幅方向内側へ膨出させずに、該リヤフレーム6の後端から傾斜部6Fの後端にかけて、車両前後方向に沿って略直線状に形成されている。
すなわち、幅広部6Wは、リヤフレーム6のうち、フレーム外壁部64のみを車両前後方向の窪み相当位置Pを中心としてホイルハウスインナ7aに向けて迫り出すように膨出することによって形成されている。窪み部65は、底面視でその図心が、幅広部6Wの車幅方向中央部に設けられている。
図4、5に示されるように、フレーム下壁部62は、後側サスペンション部品取付部67よりも前側部分が、車幅方向外側に向かって階段状に一段高くなるように形成されている。具体的には、フレーム下壁部62は、窪み部65の車幅方向内側に位置しておりロードパスL1の一部を構成する下壁部内側部分62Aと、窪み部65を車幅方向外側から迂回して前方に延びておりロードパスL2の一部を構成している下壁部外側部分62Bとを有しており、下壁部外側部分62Bが下壁部内側部分62Aよりも上方に位置している。
下壁部内側部分62A及び下壁部外側部分62Bは、窪み部65の前側において下壁部縦壁部62Cにより上下に接続されている。下壁部内側部分62Aは、窪み部65の車幅方向内側を車幅方向外側に拡幅しながら前方に延びており、傾斜部6Fの下面に連続するように形成されている。下壁部縦壁部62Cは、傾斜部6Fの後部においてフレーム外壁部64に連続している。一方、下壁部外側部分62Bは、窪み部65を車幅方向外側から迂回するように湾曲して前方に延びると共に、傾斜部6Fの前後方向における略中間位置においてフレーム外壁部64に車幅方向外側から接続されている。
これにより、図4に示すように、後突による衝突荷重は、車幅方向外側を通過するロードパスL2においては窪み部65を車幅方向外側へ迂回するように前方に伝達される一方で、車幅方向内側を通過するロードパスL1においては窪み部65を迂回することなくリヤフレーム6の長手方向(車両前後方向)に沿って直線状に前方へ伝達される。
上述したようにロードパスL1の一部を構成する下壁部内側部分62Aは、ロードパスL2の一部を構成する下壁部外側部分62Bよりも一段高く、このためロードパスL1がロードパスL2に比して断面が大きく構成されていることに加えて該ロードパスL1が直線状に延びていることによる相乗効果により、ロードパスL1を介して、後突による衝突荷重がより効率的にサイドシル2に伝達されるようになっている。
また、リヤフレーム6のうち、ロードパスL1の一部を構成する下壁部内側部分62Aは傾斜部6Fに向けて車幅方向外側へ湾曲しているが、該湾曲部にわたって車幅方向外側から接合されている下壁部外側部分62Bによって、リヤフレーム6の該湾曲部における車幅方向への曲げ剛性が高められている。
(クロスメンバ)
図7に示されるように、クロスメンバ11は、車幅方向に延びて、車幅方向の両端部がサイドシル2の後部に車幅方向内側から接合されており、左右一対のサイドシル2を車幅方向に連結している。クロスメンバ11は、前面視で車幅方向の中央部が上方に凸状となるように車幅方向外側へ向かって下方へ傾斜した方向に延びている。これによって、クロスメンバ11を介して、リヤフロア前部4Fの前端部における車幅方向の中央部を、下方に位置するサイドシル2に接続することができる。
図3に示されるように、クロスメンバ11は、クロスメンバアッパ41とクロスメンバロア42とによって構成されている。クロスメンバアッパ41は、リヤフロア水平壁部4cの上面に沿って前方へ延びる上面部41aと、この前端部から下方へ延びる前面部41bとを有している。上面部41aの後端部には、上方に延びる後部フランジ部41cが形成されている。前面部41bの下端部には前方に延びる前部フランジ部41dが形成されている。図7に示されるように、前部フランジ部41dは、トンネル部9に対応して、車幅方向の中央部にのみ形成されている。
図3に示されるように、クロスメンバロア42は、リヤフロア縦壁部4bの後面に沿って下方に延びる後面部42aと、この下端部から前方へ延びる下面部42bとを有している。図7に示されるように、下面部42bは、トンネル部9に対応して、車幅方向の中央部にのみ形成されている。
クロスメンバ11は、クロスメンバロア42及びクロスメンバアッパ41が、前後方向及び上下方向に接合されて構成されている。具体的には、クロスメンバアッパ41の後部フランジ部41cが、クロスメンバロア42の後面部42aに対して前方からスポット溶接により接合されている。また、クロスメンバアッパ41の前部フランジ部41dが、クロスメンバロア42の下面部42bに対して上方からスポット溶接により接合されている。
これによって、クロスメンバ11は、クロスメンバアッパ41の上面部41a及び前面部41bと、クロスメンバロア42の後面部42aと下面部42bとによって、車幅方向に直交する断面形状が矩形状の閉断面として構成されている。
なお、クロスメンバロア42の下面部42bは、ここに接合されるクロスメンバアッパ41の前部フランジ部41dよりもさらに前方に延びており、この端部にトンネル部9が上方からスポット溶接により接合されている。
また、クロスメンバロア42の後面部42aとクロスメンバアッパ41の後部フランジ部41cとの間には、前後方向連結部材14の前端部とリヤフロア縦壁部4bとが前から順に位置している。さらに、クロスメンバアッパ41の後部フランジ部41cの前面には、筋交い状連結部材15の後端部が位置している。したがって、リヤフロアパネル4の前端部には、筋交い状連結部材15の後端部、クロスメンバアッパ41の後部フランジ部41c、前後方向連結部材14の前端部、リヤフロア縦壁部4b、及びクロスメンバロア42の後面部42aが、前からこの順に5枚合わせとされた状態でスポット溶接により互いに接合されている。
(リヤクロスメンバ)
図3に示されるように、リヤクロスメンバ12は、リヤフロアパネル4の段上げ部4Sを間に挟んで上下両側からリヤフロアパネル4の上下面に接合された、上下一対のリヤクロスメンバアッパ12a及びリヤクロスメンバロア12bによって構成されている。図1及び図4を併せて参照して、上下一対のリヤクロスメンバアッパ12a及びリヤクロスメンバロア12bはそれぞれ、車幅方向に延びており、左右一対のリヤフレーム6の傾斜部6Fに対して車幅方向内側から接続されて、これらを車幅方向に連結している。
リヤクロスメンバアッパ12aは、車幅方向に垂直な断面形状が下方に開口したハット形断面に形成されており、リヤフロア前部4Fとリヤフロア後部4Rとにわたってリヤフロアパネル4に対して上方から接合されて車幅方向に延びる閉断面を構成している。図6を併せて参照して、車幅方向において、リヤクロスメンバアッパ12aの両端部は、リヤフレーム6の傾斜部6Fにおいて、フレーム上壁部61とフレーム内壁部63とにわたってスポット溶接により接合されている。
リヤクロスメンバロア12bは、車幅方向に垂直な断面形状が上方に開口したハット形断面に形成されており、リヤフロア前部4Fとリヤフロア後部4Rとにわたってリヤフロアパネル4に対して下方から接合され車幅方向に延びる矩形状の閉断面を構成している。図4を併せて参照して、車幅方向において、リヤクロスメンバロア12bの両端部は、リヤフレーム6の傾斜部6Fにおいて、フレーム上壁部61とフレーム内壁部63とにわたってスポット溶接により接合されている。
なお、リヤクロスメンバアッパ12aにより構成される上記閉断面と、リヤクロスメンバロア12bより構成される上記閉断面とは、上面視で少なくとも部分的にオーバーラップしている。
(スペアタイヤパンクロスメンバ)
図3及び4に示されるように、スペアタイヤパンクロスメンバ13は、車幅方向に延びており、左右一対のリヤフレーム6に対して車幅方向内側から接合されて、これらを車幅方向に連結している。スペアタイヤパンクロスメンバ13は、車幅方向に垂直な断面形状が上方に開口したハット形断面に形成されており、リヤフロア後部4R(凹部4d)と共に車幅方向に延びる矩形状の閉断面を構成している。
(リヤフレーム補強部材)
図1に示されるように、リヤフレーム補強部材20は、リヤフレーム6のダンパ支持部65を補強する補強部材本体部21と、ダンパ支持部65の前方において、前側サイドレイン16とリヤクロスメンバ12(リヤクロスメンバアッパ12a)とを連結する補強部材連結部22とを、有しており、これらがアルミダイカスト法によって一体的に形成されたアルミ合金製部材である。
補強部材本体部21は、車両前後方向において、少なくともダンパ支持部65に対応した長さに形成されている。図8に示されるように、補強部材本体部21は、略水平に前後方向に延びる補強部材上壁部23と、この車幅方向内側端部から下方に向かって車幅方向内側に傾斜した方向に延びる補強部材内壁部24とを一体的に有している。補強部材本体部21は、補強部材上壁部23においてフレーム上壁部61を上方から支持しており、補強部材内壁部24においてフレーム内壁部63を車幅方向外側から支持している。
また、補強部材上壁部23には、上方に突出するレイン形状部25が形成されている。レイン形状部25は、後側サイドレイン17の下端部に接続されている。なお、リヤフレーム補強部材20はリヤフレーム6等の他部材に対してリベットにより結合されている。
なお、本実施形態では、リヤフレーム補強部材20と、後側サイドレイン17、前側サイドレイン16、及びリヤクロスメンバ12との間にはそれぞれ、第1~第3連結部材31~33が介設されており、第1~第3連結部材31~33を介してそれぞれ結合されている。しかしながら、リヤフレーム補強部材20を、第1~第3連結部材31~33を介さずに、直接に、後側サイドレイン17、前側サイドレイン16、及びリヤクロスメンバ12に結合するようにしてもよい。
(トンネル補強部材)
図9に示されるように、トンネル補強部材10は、トンネル部9の上部において左右一対に設けられている。トンネル補強部材10は、前後方向に直交する断面形状が下方に開口したハット形断面に形成されており、下端に位置する下端フランジ部10aにおいてトンネル部9の上部に上方から接合されている。したがって、トンネル補強部材10は、トンネル部9と共に前後方向に延びる閉断面を構成しており、これによってトンネル部9の剛性(特に、上下方向及び左右方向への曲げ剛性)が効果的に高められている。
(前後方向連結部材)
図1及び図2に示されるように、前後方向連結部材14は、リヤフロア前部4Fの上面に沿って形成されている。前後方向連結部材14は、上面視でV字状に形成されており、クロスメンバ11とリヤクロスメンバ12との間を前方に向かって車幅方向内側に傾斜した方向に延びる左右一対の連結部材傾斜部43と、これらを前端部において車幅方向に連結する車幅方向連結部44とを有している。
連結部材傾斜部43は、リヤクロスメンバ12の車幅方向における端部から前方に向かって車幅方向内側に傾斜した方向に略直線状に延びており、上面視におけるトンネル部9の後方に対向した位置においてリヤフロア湾曲部4aに沿って終端している。
図6に示されるように、連結部材傾斜部43は、前後方向に直交する断面形状が下方に開口したハット形断面に形成されている。具体的には、連結部材傾斜部43は、略水平に延びる上面部43aと、この車幅方向の両端部から車幅方向の下方に向けて拡幅するように傾斜して延びる左右一対の側面部43bと、側面部43bからリヤフロア前部4Fの上面に沿って車幅方向に延びる下端フランジ部43cとを有している。連結部材傾斜部43は、下端フランジ部43cにおいて、リヤフロア前部4Fに対して上方からスポット溶接により接合されており、リヤフロア前部4Fと共に前方に向かって車幅方向内側に傾斜した方向に延びる閉断面を構成している。
ここで、図1に示されるように、リヤフロア前部4Fは、車幅方向において中央部の両側において、後側よりの部分に後方に向かって下方に傾斜したリヤフロア傾斜部4Zが形成されている。一方、連結部材傾斜部43は上面部43aが略水平に延びているので、連結部材傾斜部43のハット形断面は、リヤフロア傾斜部4Zに接合される後側部分が、後方に向かって上下方向に大きく構成されている。
図1及び図2に示されるように、車幅方向連結部44は、リヤフロア湾曲部4aに設けられており、左右一対の連結部材傾斜部43の間を連結するように形成されている。図3に示されるように、車幅方向連結部44は、車幅方向に直交する断面形状が下方に開口した逆U字状断面に形成されている。したがって、車幅方向連結部44は、リヤフロア湾曲部4aと共に車幅方向に延びる閉断面を構成している。
なお、リヤフロア湾曲部4aは下方に湾曲しており剛性が相対的に高いので、ここに車幅方向連結部44を形成することによって、車幅方向連結部44とリヤフロア湾曲部4aとの間に構成される車幅方向に延びる閉断面の剛性が効果的に高められている。
したがって、前後方向連結部材14は、後側部分において、連結部材傾斜部43が上下方向に大きく構成されたハット形断面により高剛性に構成されている一方で、前側部分が、車幅方向連結部材44による高剛性の閉断面で連結された左右一対の連結部材傾斜部43によって高剛性に構成されている。よって、V字状の前後方向連結部材14が前後方向にわたって高剛性に構成されている。
図2に示されるように、前後方向連結部材14の後端部には、後端フランジ部43dが形成されている。後端フランジ部43dは、上面部43a及び側面部43bの後端部からハット形断面の外側に向けて上方及び車幅方向に延在するように矩形状に形成されており、下端部において前方へ屈曲して下端フランジ部43cに連続している。連結部材傾斜部43は、後端部において後端フランジ部43dを介してリヤクロスメンバ12の前面における車幅方向外側端部にスポット溶接により接合されている。
図3に示されるように、前後方向連結部材14の前端部には、下方に延びる前端フランジ部43eが形成されている。前端フランジ部43eは、リヤフロア縦壁部4bに沿って上下方向に延びており、上述したように、リヤフロア縦壁部4bとクロスメンバアッパ41の後部フランジ部41cとの前後方向間に位置しており、これらと互いに接合されている。
図2に示されるように、本実施形態では、左右一対の連結部材傾斜部43は、前側部分43Fと後側部分43Rとに2分割されており、これらがスポット溶接により互いに接合されて構成されている。さらに、左右一対の連結部材傾斜部43それぞれの前側部分43Fは、車幅方向連結部44と一体的に形成されている。したがって、前後方向連結部材14は、前側に位置しており、上記前側部分43Fと車幅方向連結部44とが一体的に形成された連結部材前側部分14Fと、左右一対の上記後側部分43Rとに3つに分割して構成されている。
(筋交い状連結部材)
図7に示されるように、筋交い状連結部材15は、車幅方向に垂直な断面における断面形状が下方に開口したハット形断面に形成されている。具体的には、筋交い状連結部材15は、前方に向けて下方に傾斜して延びる上面部15aと、上面部15aの車幅方向の両端部から下方に向けて車幅方向の外側に傾斜して延びる一対の側面部15bと、を備える。また、図3及び図9を参照すると、筋交い状連結部材15は、トンネル部9、トンネル補強部材10、クロスメンバアッパ41の前部フランジ部41d、クロスメンバロア42の下面部42bと共に車両前後方向に延びる閉断面を構成している。
また、筋交い状連結部材15は、前側に設けられた前側フランジ部15cと、後側に設けられた後側フランジ部15dとを備える。
図7に示されるように、前側フランジ部15cは、側面部15bのそれぞれの下端から車幅方向の外側に延びている板状である。図9に示されるように、前側フランジ部15cは、トンネル部9とトンネル補強部材10とともに3枚重ねで上下方向にスポット溶接により接合されている。
後側フランジ部15dは、クロスメンバアッパ41の前部フランジ部41dに沿って延びる第1フランジ15d1と、クロスメンバアッパ41の前面部41bに沿って延びる第2フランジ15d2と、クロスメンバアッパ41の上面部41aに沿って延びる第3フランジ15d3と、クロスメンバアッパ41の後部フランジ部41cに沿って延びる第4フランジ14d4とを備える。
第1フランジ15d1は、クロスメンバアッパ41の前部フランジ部41dに沿うように、側面部15bの下端から車幅方向の外側に向かって延びている。第1フランジ15d1は、クロスメンバロア42の下面部42bと共にクロスメンバアッパ41の前部フランジ部41dを上下方向に挟むように配置された状態で、3枚重ねで上下方向にスポット溶接により接合されている。
第2フランジ15d2は、クロスメンバアッパ41の前面部41bに沿って上下方向に延びている。第2フランジ15d2は、第1フランジ15d1の後端から上方に立ち上がるように、第1フランジ15d1に連設されている。
第3フランジ15d3は、クロスメンバアッパ41の上面部41aに沿って車幅方向に延びている。第3フランジ15d3は、第2フランジ15d2の上端から後方に延びるように、第2フランジ15d2に連設されている。
第4フランジ15d4は、上面部15aの上端及び一対の側面部15bの後端から連結部材80の外側に向かって上方及び車幅方向に延びている。第4フランジ15d4は、第3フランジ15d3の後端から上方に立ち上がるように、第3フランジ15d3に連設されている。第4フランジ15d4は、クロスメンバアッパ41の後部フランジ部41cに対して前方からスポット溶接により接合されている。
なお、第2フランジ15d2及び第3フランジ15d3においてもそれぞれ、クロスメンバアッパ41の前面部41b及び上面部41aに対して前方から及び上方からスポット溶接により接合してもよい。
上記実施形態に係る後部車体構造Vによれば、以下の効果を奏する。
(1)図2に示されるように、左右一対のリヤフレーム6の傾斜部6Fからリヤクロスメンバ12に至るロードパスが鋭角に構成されている。この場合には、一般に、後突荷重が作用した際にリヤクロスメンバ12は車幅方向の両端部が前方へ変位するように屈曲しやすく、後突荷重の車両前方への伝達にロスが生じやすい。
しかしながら、上記実施形態では、リヤクロスメンバ12の両端部が左右一対の前後方向連結部材14によって前方から支持されているので、後突荷重が作用したとしても、当該両端部における前方への変位が抑制されてこれにより屈曲が抑制されるので、後突荷重が前後方向連結部材14を介して車体前方へ効率的に伝達される。
(2)クロスメンバ11の車幅方向の中央部にトンネル部9が接続されており、前後方向連結部材14が、前方に向かって車幅方向内側に傾斜した方向に延びるように略V字状に構成されており、車両平面視で前端部がトンネル部9の後方に対向して位置している。これによって、後突荷重が、左右一対のリヤフレーム6から車幅方向中央に位置するトンネル部9に、V字状に構成された前後方向連結部材14によって伝達される。これによって、後突荷重が車体前方へより効率的に伝達される。
(3)前後方向連結部材14は、連結部材前側部分14Fと、左右一対の上記後側部分43Rとに3分割して構成されているので、例えば前後方向連結部材14を板金により製作する場合における、材料の歩留まりが向上すると共に、金型の大型化が抑制される。
(4)リヤフレーム6にダンパ支持部65が設けられており、このためリヤフレーム6が車幅方向内側に位置しやすく、傾斜部6Fの前後方向に対する傾斜角度が大きくなりやすい場合において、本発明が好適に実施される。
(5)リヤフレーム内側部分6Aは、リヤフレーム外側部分6Bに比して、閉断面が太く形成されており、車両前後方向に略平行に延びており、これによって後突荷重がより効率的に伝達されやすい。上記実施形態では、リヤフレーム6において、傾斜部6Fは、より荷重が伝達されやすいリヤフレーム内側部分6Aに連続するように構成されており、このため傾斜部6Fの前後方向に対する傾斜角度が大きくなり、傾斜部6Fとリヤクロスメンバ12との間の接合部において屈曲が促進されやすい。
しかしながら、上記実施形態では、前後方向連結部材14が、リヤクロスメンバ12の車幅方向の両端部の前面に接合されているので、傾斜部6Fとリヤクロスメンバとの接合部における屈曲が抑制されている。
したがって、ダンパ支持部65によって車幅方向に分岐されたリヤフレーム6のうち、車幅方向の内側に位置するリヤフレーム内側部分6Aに後突荷重が効率的に伝達されやすく構成し、このため傾斜部6Fの前記傾斜角度が大きくなりやすい場合においても、傾斜部6Fとリヤクロスメンバ12との間の接合部における屈曲を抑制しつつ、後突荷重を、前後方向連結部材14を介して車体前方へ効率的に伝達させることができる。よって、本発明がより好適に実施される。
(6)クロスメンバ11と前後方向連結部材14との接合位置と、クロスメンバ11とサイドシル2との連結位置とが上下方向にオフセットして配置されているため、車両の後突時に前後方向連結部材14を介してクロスメンバ11に後突荷重が伝達された場合には、クロスメンバ11がサイドシル2に連結された両端部を中心として前方へ倒れ易くなる。このため、車両の後突時の車両前後方向の後突荷重がクロスメンバ11に伝達した場合であっても、クロスメンバ11の潰れ変形が抑制され、後突荷重がトンネル部9に効率よく伝達される。
上記実施形態では、前後方向連結部材14の前端部が、車幅方向の中央部に位置するトンネル部9に対して、上面視で後方に対向して位置するように構成したがこれに限らない。少なくとも、前後方向連結部材14が、リヤクロスメンバ12の車幅方向の両端部から前方に延びてクロスメンバ11に至るように構成すればよい。また、図示は省略するが、前後方向連結部材14の前端部を、トンネル部9の他、例えばフロアパネル1に沿って前後方向に延びる構造体に対して、上面視で後方に対向して位置するように構成してもよい。
特許請求の範囲に記載された本発明の精神および範囲から逸脱することなく、各種変形及び変更を行うことも可能である。
以上説明したように、本発明に係る後部車体構造によれば、左右一対のリヤフレームの傾斜部を車幅方向に連結するクロスメンバが設けられた後部車体構造において、後突荷重を車体前方へ効率的に伝達させることができるので、この種の製造技術分野において好適に利用される可能性がある。
1 フロアパネル
2 サイドシル
4 リヤフロアパネル
4F リヤフロア前部
6 リヤフレーム
6F 傾斜部
9 トンネル部
11 クロスメンバ
12 リヤクロスメンバ
14 前後方向連結部材
15 筋交い状連結部材
20 リヤフレーム補強部材

Claims (4)

  1. 車体後部の両側部において前後方向に延びており、前部に、前方に向かって車幅方向外側に傾斜した方向に延びる傾斜部を有する、左右一対のリヤフレームと、
    前記左右一対のリヤフレームそれぞれの前部に接続されており前方に延びる、左右一対のサイドシルと、
    車幅方向に延びており、前記左右一対のリヤフレームを前記傾斜部において車幅方向に連結する、リヤクロスメンバと、
    車幅方向に延びており、前記左右一対のサイドシルを車幅方向に連結する、クロスメンバと、
    前記リヤクロスメンバの車幅方向における両端部と前記クロスメンバとを前後方向に連結する、連結部材とを備えており、
    前記リヤフレームは、この延在方向に直交する断面が閉断面に構成されており、下方からリヤサスペンションに備えたダンパが支持されるダンパ支持部を備え、当該ダンパ支持部が設けられた部分において、前記閉断面がダンパ支持部を挟んで、車幅方向の内側に位置するリヤフレーム内側部分と車幅方向外側に位置するリヤフレーム外側部分とに二股状に分岐されている後部車体構造。
  2. 車幅方向の略中央部において、前記クロスメンバに接続されて前方に延びる構造体をさらに備え、
    前記連結部材は、前方に向かって車幅方向内側に傾斜した方向に延びるように略V字状に構成されており、車両平面視で前端部が前記構造体の後方に対向して位置している、
    請求項1に記載の後部車体構造。
  3. 前記連結部材は、
    前端部に位置しており、前記クロスメンバに接続される連結部材前側部分と、
    前記連結部材前側部分の後端部に接続されており、後方に向かって車幅方向外側へ傾斜した方向に延びる左右一対の連結部材傾斜部と
    を有している、
    請求項2に記載の後部車体構造。
  4. 前記リヤフレーム内側部分は、前記リヤフレーム外側部分よりも閉断面が太く形成されており、車両前後方向に略平行に前後方向に延びており、この前端部において前記傾斜部の後端部に連続している、
    請求項1~3のいずれか1つに記載の後部車体構造。
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