JP7040320B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁 Download PDF

Info

Publication number
JP7040320B2
JP7040320B2 JP2018122440A JP2018122440A JP7040320B2 JP 7040320 B2 JP7040320 B2 JP 7040320B2 JP 2018122440 A JP2018122440 A JP 2018122440A JP 2018122440 A JP2018122440 A JP 2018122440A JP 7040320 B2 JP7040320 B2 JP 7040320B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
injection hole
passage
fuel
valve
injection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018122440A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020002845A (ja
Inventor
真宏 重永
晋太郎 伊藤
真 土井
靖英 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2018122440A priority Critical patent/JP7040320B2/ja
Publication of JP2020002845A publication Critical patent/JP2020002845A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7040320B2 publication Critical patent/JP7040320B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Description

本発明は、燃料噴射弁に関する。
従来、噴射される燃料の微粒化を図った燃料噴射弁が知られている。例えば特許文献1に記載の燃料噴射弁は、円形噴孔を有する噴孔プレートを備え、噴孔燃料通路の幅と円形噴孔の直径との比率、円形噴孔の長さと直径との比率、噴孔燃料通路の高さと円形噴孔の直径との比率について、好ましい範囲を特定している。
特許文献2に記載の燃料噴射弁は、噴孔に対して径方向外側及び径方向内側から燃料が流入するように連通路を形成し、両方の流れを衝突させることで、噴射される液柱の乱れを増幅し微粒化性能を高めている。
特許文献3に記載の燃料噴射装置は、対応する噴孔に対し傾斜する旋回流発生通路を噴孔プレートに形成し、噴孔内に旋回流を発生させることで微粒化効果を得ている。
特開2011-190728号公報 特開2015-55158号公報 特開2004-176690号公報
特許文献1の技術では、上記の寸法比率を制約し、噴出する液膜の厚さを臨界的に薄くすることで燃料の微粒化を促進している。しかし、適用される噴孔形状は円形に限られ、楕円形の噴孔やテーパ状の噴孔へは適用することができない。
特許文献2の技術では、噴孔入口において二方向から流入する流れをより強く衝突させることで、液柱の乱れを増幅させることが可能である。しかし、連通路から流入してくる流れが噴孔入口までに燃料室内で拡散するため、衝突した時の乱れの増幅効果が十分に得られない。
特許文献3の技術では、各噴孔の周囲に旋回流発生通路が形成されるため、噴孔をある程度大きくする必要がある。また、旋回流発生通路の距離が短いため、旋回力を十分に発生させることが困難であり、微粒化効果を満足に発揮することができない。
本発明はこのような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、円形以外の噴孔で噴射燃料の微粒化を促進する燃料噴射弁を提供することにある。
本発明の燃料噴射弁は、弁座面(13)を有する弁ボディ(10)と、弁体(20)と、噴孔プレート(401、405、406、407)と、ガイドプレート(301、302、306、307、308)と、を備える。弁体は、弁ボディの中心軸である弁軸(Av)に沿って往復移動可能であり、基端側に移動したとき弁座面との間に燃料通路(15)を形成し、先端側に移動したとき弁座面のシート部(14)に当接して燃料通路を遮断する。
噴孔プレートは、弁ボディの先端に設けられ、弁軸から径外方向に向かって放射状に燃料を噴射する複数の噴孔(50、55)が形成されている。ガイドプレートは、噴孔プレートの弁体側に設けられ、弁体側の通路と噴孔プレート側の通路とを連通する複数の連通路(31、32、36、37)が形成されている。噴孔の中心軸である噴孔軸(Ah)は、弁ボディの基端側から先端側に向かって径外方向に傾斜し、噴孔の出口断面積(So)は入口断面積(Si)より大きい。
複数の連通路は、噴孔をはさんで弁軸からの距離が互いに異なる位置に形成されている。これにより本発明では、噴孔に対して相対する方向の燃料が噴孔入口付近で衝突し、乱れを保持したまま噴射される。そのため、噴射される液柱の乱れが増幅され、燃料の微粒化が促進される。
本発明の第1の態様では、噴孔プレートは、各噴孔を含む周方向の所定範囲に形成されガイドプレートの連通路に連通する複数のガイド溝(41、43、44)が形成される。弁軸及び噴孔軸を含む平面において、噴孔の径方向内側の内壁を第1内壁(51、551)とし、噴孔の径方向外側の内壁を第2内壁(52、552)とする。また、噴孔に対し径方向外側に形成された連通路を第1連通路(31)とし、噴孔に対し径方向内側に形成された連通路を第2連通路(32)とする。
噴孔は、第2内壁の弁軸に対する傾斜角度(θ2)が第1内壁の弁軸に対する傾斜角度(θ1)より大きくなるように形成されている。連通路及びガイド溝は、第1連通路を通過しガイド溝を第1内壁に向かって流れる流速である第1流速(V1)が、第2連通路を通過しガイド溝を第2内壁に向かって流れる流速である第2流速(V2)より大きくなるように構成されている。
第1の態様において、噴孔の第1内壁は液膜形成側の内壁となる。第1連通路を通過し第1内壁に燃料を押し付ける方向の第1流速が、第2連通路を通過し第2内壁に向かう第2流速よりも大きくなるようにすることで、第1内壁への押し付け力を大きくし、燃料の薄膜化を進行させることができる。
本発明の第1の態様のうち、特に第2の態様では、噴孔(55)は、弁軸に直交する平面において、噴孔プレートの径外方向に膨らみ且つ互いに異なる曲率を有する2つの曲線により第1内壁(551)及び第2内壁(552)が規定される三日月形状に形成されている。なお、第2の態様以外の第1の態様の噴孔としては、典型的にはテーパ状の噴孔が想定される。
第2の態様では、第1連通路から流入し、凸形に湾曲した第1内壁に衝突した燃料が、進行方向に対し左右の斜め方向に分流するため、楕円形噴孔の凹形の第1内壁に衝突する場合に比べ流速の低下が抑えられる。したがって、燃料が第1内壁により強く押し付けられ、燃料の薄膜化を進行させることができる。
本発明の第3の態様では、ガイドプレート(306、307、308)は、噴孔の数より多い数の連通路(36、37)が形成されている。噴孔プレート(406、407)は、1つ以上の噴孔及び2つ以上の連通路が開口し、互いに隔離された複数の燃料室(46、47)が形成されている。
第3の態様における複数の燃料室は互いに隔離されており、連通路から流入した燃料が噴孔入口以外の方向へ拡散することが抑制される。したがって、噴孔入口付近での衝突効果が高まり、燃料の微粒化がより促進される。さらに複数の連通路は、噴孔の周囲に燃料の旋回流が生成されるように、噴孔の周囲に回転対称に、弁軸に対して傾斜して形成されてもよい。
第1実施形態による燃料噴射弁の先端部(図2のI部)拡大断面図。 第1実施形態による燃料噴射弁の全体断面図。 噴孔部の拡大断面図。 第1実施形態の、ニードル側から視た(a)ガイドプレート及び噴孔プレートを重ねた図、(b)噴孔プレート単体(図5(a)のIVb-IVb線断面)の図。 第1、第4実施形態のガイドプレート及び噴孔プレートの(a)軸方向断面(図4(a)のVa-Va線断面)図、(b)図4(a)のVb-Vb線断面図。 第1実施形態の燃料の流れを示す(a)軸方向断面図、(b)図6(a)のVIb-VIb線断面に相当するガイド溝の平面図。 第2実施形態の燃料の流れを示す軸方向断面図。 第3実施形態のガイド溝の図。 (a)第4実施形態、(b)同変形例のガイド溝の図。 (c)同変形例、(d)同変形例のガイド溝の図。 第5実施形態の、ニードル側から視た(a)ガイドプレート及び噴孔プレートを重ねた図、(b)噴孔プレート単体の図。 (a)三日月形噴孔(図9(a)のXa部)の拡大図、(b)第5実施形態の燃料の流れを示すガイド溝の平面図。 第6実施形態の、ニードル側から視た(a)ガイドプレート及び噴孔プレートを重ねた図、(b)噴孔プレート単体の図。 第6実施形態のガイドプレート及び噴孔プレートの軸方向断面図。 第6実施形態の燃料の流れを示す(a)軸方向断面図、(b)燃料室の平面図。 第1、第5、第6実施形態及び比較例の効果を示す図。 第7実施形態の、ニードル側から視た(a)ガイドプレート及び噴孔プレートを重ねた図、(b)噴孔プレート単体の図。 第7実施形態のガイドプレート及び噴孔プレートの(a)軸方向断面図、(b)模式斜視図。 第7実施形態の燃料の流れを示す燃料室の平面図。 第7実施形態及び比較例の効果を示す図。 第8実施形態の、ニードル側から視た(a)ガイドプレート及び噴孔プレートを重ねた図、(b)噴孔プレート単体の図。 第8実施形態の燃料の流れを示す(a)軸方向断面図、(b)燃料室の平面図。 開口面積比と効果の関係を示す図。
以下、燃料噴射弁の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。複数の実施形態において実質的に同一の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。「課題を解決するための手段」の欄との関連について、第1~第4実施形態は「第1の態様」に、第5実施形態は「第2の態様」に、第6~第8実施形態は「第3の態様」に相当する。
(第1実施形態)
第1実施形態について、図1~図6を参照して説明する。最初に図1、図2を参照し、第1実施形態の概要を説明する。図2には燃料噴射弁90の全体構成を示し、図1には、燃料噴射弁90の先端部の拡大断面を示す。燃料噴射弁90は、内燃機関の気筒内や吸気通路に噴孔50から高圧燃料を噴射する装置である。
従来、噴孔から噴射される燃料を微粒化する技術として、例えば特許文献1(特開2011-190728号公報)には、噴孔や燃料通路に関する寸法比率を制約し、噴出する液膜の厚さを臨界的に薄くする技術が知られている。しかし、適用される噴孔形状が円形に限られる等、十分に利用可能とはなっていない。そこで、本実施形態の燃料噴射弁90は、円形以外の噴孔で噴射燃料を微粒化することを目的とする。
図2において上側に示される燃料入口91側を弁ボディ10の「基端側」といい、下側に記される噴孔50側を弁ボディ10の「先端側」という。また、弁ボディ10の中心軸を「弁軸Av」と定義する。図2に示すように、燃料噴射弁90は、電磁弁95への通電及び非通電が切り替えられることにより、「弁体」としてのニードル20が弁軸Avに沿って往復移動する。なお、コイル、磁性体からなる固定、可動コア、及び戻しばね等を含む電磁弁95の構成や、電磁弁95の通電に伴うニードル20の作動については周知技術であるため、説明を省略する。
ニードル20の先端部の構成について、図1に加え、図6(a)に記された符号を参照する。ニードル20の先端部周縁には凸テーパ状の当接面24が形成されている。また、弁ボディ10の内壁には凹テーパ状の弁座面13が形成されている。
ニードル20が基端側に移動したとき、ニードル20の当接面24は弁座面13のシート部14から離間し、弁座面13との間に燃料通路15が形成される。このとき、燃料入口91から弁ボディ10内部に流入した燃料は、燃料通路15を通過し噴孔50から噴射される。一方、ニードル20が先端側に移動したとき、ニードル20の当接面24は弁座面13のシート部14に当接して燃料通路15を遮断する。
弁ボディ10の先端には、弁座面13の内側に噴孔プレート401及びガイドプレート301が設けられる。噴孔プレート401は、弁軸Avから径外方向に向かって放射状に燃料を噴射する複数の噴孔50が形成されている。なお、図4に示す例では、4つの噴孔50が90°間隔に形成されている。ガイドプレート301は、噴孔プレート401のニードル20側に設けられ、ニードル20側の通路と噴孔プレート401側の通路とを連通する複数の連通路31、32が形成されている。
次に図3を参照し、噴孔50の詳細な構成を説明する。噴孔50の中心軸である噴孔軸Ahは、弁ボディ10の基端側から先端側に向かって径外方向に傾斜している。噴孔軸Ahの弁軸Avに対する傾斜角度をθと記す。また、弁軸Av及び噴孔軸Ahを含む平面において、噴孔50の径方向内側の内壁を第1内壁51とし、噴孔50の径方向外側の内壁を第2内壁52とする。
噴孔50は、第2内壁52の弁軸Avに対する傾斜角度θ2が第1内壁51の弁軸Avに対する傾斜角度θ1より大きくなるように形成されている。このとき、噴孔軸Ahの弁軸Avに対する傾斜角度θは、傾斜角度θ1と傾斜角度θ2との間の値となる。すなわち、「θ1<θ<θ2」の関係が成り立つ。そして、噴孔50は入口から出口に向かって拡径し、出口断面積Soが入口断面積Siより大きい。典型的に噴孔軸Ahに直交する断面形状が円形の場合、噴孔50はテーパ形状となる。
続いて図4~図6を参照し、第1実施形態のガイドプレート301及び噴孔プレート401の詳細な構成を説明する。図4、図5に示すように、ガイドプレート301及び噴孔プレート401は、同じ直径の円板で製作され、噴孔プレート401の上にガイドプレート301が重ねられる。なお、製造上、回転方向の位置決めが設けられることが好ましいが、図示を省略する。
噴孔プレート401は、周方向の4箇所に、断面が楕円形のテーパ状噴孔50が形成されており、各噴孔50を含む周方向の所定範囲に4つのガイド溝41が形成されている。図4(b)の例では、ガイド溝41は、弁軸Avと各噴孔50とを結ぶ直線に対して対称である一定幅の略長方形状に形成されている。また、ガイド溝41の底は平坦であり、溝深さは一定である。したがって、弁軸Avと各噴孔50とを結ぶ直線に直交する断面での通路断面積は一定である。
また、噴孔プレート401の中央には円形の中央溝42が形成されている。中央溝42は4方向においてガイド溝41に接続しており、4つのガイド溝41及び中央溝42の全体で十字形を呈している。ここで、概念的には、中央溝42のうち各ガイド溝41に接続する部分を分割し、ガイド溝41の径方向内側端部を構成する部分として認識することができる。つまり、形態的には中央溝42は1つであるが、中央溝42のうち各ガイド溝41に接続する部分は、噴孔50の数と同じく複数(この例では4個)である。
ガイドプレート301は、ニードル20側の通路と噴孔プレート401側のガイド溝41とを連通する4つの第1連通路31、及び、1つの第2連通路32が形成されている。第1連通路31は、ガイド溝41の径方向外側端部に対応する位置に形成され、第2連通路32は、中央溝42とほぼ同じ位置に形成される。つまり、第1連通路31及び第2連通路32は、径方向に噴孔50をはさんで弁軸Avからの距離が互いに異なる位置に形成される。第1連通路31は、噴孔50に対し径方向外側に形成され、第2連通路32は、噴孔50に対し径方向内側に形成される。
図6には、第1実施形態の燃料の流れを示す。図6(a)は、弁軸Av、噴孔軸Ah、及び第1連通路31の中心を含む断面図であり、図6(b)は、ガイドプレート301側からガイド溝41の噴孔50の入口を視た平面図である。なお、ガイド溝41の周囲における断面ハッチングの図示を省略する。
シート部燃料通路15を通過した燃料は、第1連通路31を通過し直接噴孔50に向かう流れと、第2連通路32を通過し進行方向を180°反転して噴孔50に向かう流れとに分流される。第1連通路31を通過した燃料の流れは、液膜形成側の第1内壁51に燃料を押し付けるように作用する。一方、第2連通路32を通過した燃料は、第2内壁52に向かって流れる。これらの相対する方向の燃料は、噴孔50の入口付近で衝突し、乱れを保持したまま噴射される。そのため、噴射される液柱の乱れが増幅され、燃料の微粒化が促進される。
ここで、第1連通路31を通過しガイド溝41を第1内壁51に向かって流れる流速を「第1流速V1」とし、第2連通路32を通過しガイド溝41を第2内壁52に向かって流れる流速を「第2流速V2」とする。図6中、第1流速V1は太い矢印で記され、第2流速V2は細い矢印で記される。これは、第1流速V1が第2流速V2よりも大きくなるように、連通路31、32及びガイド溝41、中央溝42の配置、大きさ、形状等が構成されていることを意味する。
同様に、流速と断面積との積に比例する流量についても、第1連通路31を通過する流量Q1が第2連通路32を通過する流量Q2よりも大きくなる。第1内壁51に燃料を押し付ける流れの流速V1、流量Q1を相対的に大きくすることで燃料の微粒化がより改善される。
また、弁ボディ10の弁座面13と第1連通路31との位置関係について、弁座面13の延長線Esは、第1連通路31の流入側開口面311と交わり、さらに第1連通路31の流出側開口面312と交わることが好ましい。これにより、弁座面13に沿って流れる燃料がそのままの方向で第1連通路31を通過可能となるため、第1流速V1の低下が可及的に抑制される。
以上のように第1実施形態は、特許文献1の従来技術のように円形の噴孔に限定されることなく、テーパ状の噴孔50を有する燃料噴射弁90において、相対する方向の燃料を噴孔50の入口付近で衝突させることにより乱れを発生させる。燃料が乱れを保持したまま噴射されることで、液柱の乱れが増幅され、燃料の微粒化が促進される。
また、第1連通路31を通過し第1内壁51に燃料を押し付ける方向の第1流速V1が、第2連通路32を通過し第2内壁52に向かう第2流速V2よりも大きくなるようにすることで、第1内壁51への押し付け力を大きくし、燃料の薄膜化を進行させることができる。
(第2実施形態)
次に第2~第6実施形態は、それぞれ第1実施形態に対し、ガイドプレート又は噴孔プレートの構成が異なる。各実施形態のガイドプレート及び噴孔プレートの符号は、前述の実施形態と異なる構成の場合、それぞれ「30」及び「40」に続く3桁目に実施形態の番号を付し、前述の実施形態と実質的に同じ構成の場合、前述のガイドプレート又は噴孔プレートの符号を援用する。
第2実施形態について、第1実施形態の図6(a)に対応し燃料の流れを示す図7を参照して説明する。第2実施形態のガイドプレート302は、噴孔プレート401側の面に傾斜部34が形成されている。傾斜部34は、径方向外側から内側に向かって噴孔プレート401側に傾斜し、第1連通路31からガイド溝41に流入する燃料を噴孔50の入口に誘導する。
傾斜部34の延長線Eiは、噴孔50の第2内壁52と干渉せずに第1内壁51と交わる。すなわち、傾斜部34の延長線Eiは、第1内壁51の入口端における垂線L1と、第2内壁52の入口端における垂線L2との間に位置する。これにより、傾斜部34に沿ってガイド溝41に流入する燃料が効率良く第1内壁51に押し付けられるため、燃料の薄膜化を進行させることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態について、第1実施形態の図6(b)に対応しガイド溝43の形状を示す図8を参照して説明する。第3実施形態ではガイド溝43が略台形状に形成されている。すなわち、噴孔50から等距離の位置におけるガイド溝43の周方向の幅が、径方向外側の第1連通路31側で相対的に大きく、径方向内側の第2連通路32側で相対的に小さく形成されている。ガイド溝43の深さは一定であるため、噴孔50から等距離の位置における通路断面積について、第1連通路31側の断面積が第2連通路32側の断面積よりも大きく形成されていることになる。なお、第3実施形態のガイド溝43以外の構成は、第1実施形態と同様である。
これにより、第1連通路31を通過し第1内壁51に燃料を押し付ける方向に燃料がより流れやすくなるため、燃料の薄膜化を進行させることができる。なお、第3実施形態において、ガイド溝の幅を径方向の全範囲で徐変させなくても、一部範囲でのみ、噴孔50から等距離の位置における第1連通路31側の幅を第2連通路32側の幅より大きくしてもよい。つまり、ガイド溝は、噴孔50から等距離の位置における少なくとも一部の通路断面積について、第1連通路31側の断面積が第2連通路32側の断面積よりも大きく形成されていればよい。
(第4実施形態)
第4実施形態について、第1実施形態の図6(b)に対応しガイド溝44の形状を示す図9、図10を参照して説明する。なお、第4実施形態のガイド溝44として、変形例を含めた4通りの構成のガイド溝44A、44B、44C、44Dを示す。以下の説明中、各ガイド溝に共通する事項については符号を「44」として記す。また、図中の実線矢印は燃料の流れを表す。
第1連通路31側の領域の溝幅方向の中心線を第1連通路中心線C1、第2連通路32側の領域の溝幅方向の中心線を第2連通路中心線C2とする。第4実施形態では、第1連通路中心線C1が第2連通路中心線C2に対し周方向の一方側にオフセットしている。また、ガイド溝44の溝幅方向の中心線が第1連通路中心線C1から傾斜し第2連通路中心線C2に移行する径方向の領域を「移行領域」と定義する。第4実施形態のガイド溝44は、第1連通路31側の領域と第2連通路32側の領域とが移行領域を介して略クランク状に接続される。そして、噴孔50は、入口の少なくとも一部が移行領域に重なるように配置されている。
ガイド溝44の第1連通路31側の領域、移行領域、第2連通路32側の領域における図の上側の辺をそれぞれa1、at、a2と記し、図の下側の辺をそれぞれb1、bt、b2と記す。辺a1と辺b1、辺a2と辺b2とは略平行である。図9、図10の例では、第1連通路中心線C1が第2連通路中心線C2に対し辺a2側にオフセットしている。言い換えれば、第2連通路中心線C2が第1連通路中心線C1に対し辺b1側にオフセットしている。
図9(a)、(b)に示すガイド溝44A、44Bにおいて、移行領域の辺atは辺a1、a2に対し傾斜し、辺btは辺b1、b2に対し傾斜している。辺b1と辺btとの交点を屈曲点W1、辺a2と辺atとの交点を屈曲点W2とする。径方向の屈曲点W1から屈曲点W2までの領域が「移行領域」に相当する。屈曲点W1、W2のコーナーは角丸めされてもよい。また、移行領域両端における第1連通路中心線C1と第2連通路中心線C2とを結ぶ線をCtと記す。
さらにガイド溝44A、44Bでは、移行領域の辺atと辺btとは略平行であり、辺atと辺btとの中心線をCmと記す。中心線Cmと第1連通路中心線C1及び第2連通路中心線C2とのなす角を屈曲角αとする。辺atが辺a1、a2に対し傾斜する角度、及び、辺btが辺b1、b2に対し傾斜する角度は屈曲角αに等しい。
図9(a)のガイド溝44Aでは、噴孔50は、中心線Ctよりも辺at側に配置されている。また、図9(b)のガイド溝44Bでは、噴孔50は、中心線Ct上かつ中心線Cm上に配置されている。いずれの例でも、ガイド溝44A、44Bの中心線C1、C2から離れた外壁寄りを流れる燃料は、外側から回り込むように噴孔50に流れ込むため、一部に旋回流が発生する。これにより、噴孔に流れ込む燃料の乱れ、薄膜化が促進され、ひいては微粒化が促進される。
図10(c)に示すガイド溝44Cは、図9(a)のガイド溝44Aに対し、辺btが辺b1、b2に対しほぼ垂直に形成されている。すなわち、相対する辺atと辺btとは平行でない。また移行領域の中心線Ctは、径方向における各位置での溝幅の中心を結んだ線として記される。また、図10(d)に示すガイド溝44Dは、辺b1が辺b2の延長線上に配置され、移行領域の辺btが存在しない。つまり、ガイド溝44Dは辺a1、at、a2側でのみ屈曲している。このような形態でも、図9(a)、(b)のガイド溝44A、44Bと同様の作用効果が得られる。
(第5実施形態)
第5実施形態について、図11、図12を参照して説明する。図11(a)、(b)は第1実施形態の図4(a)、(b)に対応し、図12(b)は第1実施形態の図6(b)に対応する。図11(b)に示すように、第5実施形態の噴孔プレート405は、周方向の4箇所に三日月形状の噴孔55が形成されている。
第5実施形態の噴孔55の形状以外の構成は、第1実施形態と同様である。また、噴孔55の構成に関し、噴孔軸Ahが弁ボディ10の基端側から先端側に向かって径外方向に傾斜している点、第2内壁552の弁軸Avに対する傾斜角度が第1内壁551の弁軸Avに対する傾斜角度より大きい点、出口断面積が入口断面積より大きい点についても、第1実施形態の噴孔50と同様である。
図12(a)に噴孔55の拡大図を示す。噴孔55は、弁軸Avに直交する平面において、噴孔プレート405の径外方向に膨らむ2つの円弧により第1内壁551及び第2内壁552が規定される。第1内壁551は、弁軸Avを通る中心線C上の点O1を中心とする半径R1の円弧で規定され、第2内壁552は、中心線C上の点O2を中心とする半径R2の円弧で規定される。半径R1及び半径R2の長さは互いに異なる。
図12(b)に示すように、この形態では、第1連通路31から流入し、凸形に湾曲した第1内壁551に衝突した燃料が、進行方向に対し左右の斜め方向に分流するため、楕円形噴孔50の凹形の第1内壁51に衝突する場合に比べ流速V1の低下が抑えられる。したがって、燃料が第1内壁551により強く押し付けられ、燃料の薄膜化を進行させることができる。
(第6実施形態)
第6実施形態について、第1実施形態の図4~図6に対応する図13~図15を参照して説明する。第6実施形態は、弁軸Avを中心として放射状に4つのテーパ状噴孔50を有する点は第1実施形態と同様である。ただし、第1実施形態の噴孔プレート401は、共通の中央溝42に接続される4つのガイド溝41が形成されているのに対し、第6実施形態の噴孔プレート406は、互いに隔離された4つの燃料室46が形成されている。
各燃料室46には、1つの噴孔50及び2つの連通路36、37が開口している。すなわち燃料室46は、各噴孔50に対し1つ形成されている。ガイドプレート306全体としては、噴孔50の数(この例では4個)より多い数の連通路36、37(この例では8個)が形成されている。また、径方向外側の第1連通路36と径方向内側の第2連通路37とは、噴孔50を中心として、すなわち噴孔50から等距離の位置に、径方向に対称に配置されている。
特許文献2(特開2015-55158号公報)の従来技術では、噴孔入口において二方向の連通路から流入してくる流れが噴孔入口までに燃料室内で拡散する。そのため、燃料が噴孔入口以外の方向に拡散し、噴孔入口付近で衝突に利用される効率が低下するおそれがある。
それに対し第6実施形態では、各噴孔50に一対一で対応する燃料室46が互いに隔離されているため、第2連通路37を通過した燃料が噴孔入口以外の方向に拡散することが抑制される。したがって、噴孔入口付近での衝突効果が高まり、燃料の微粒化がより促進される。
(効果比較)
上記実施形態のうち第1、第5、第6実施形態について、シミュレーションによる効果検証結果を比較例と対比して図16に示す。比較例は各実施形態と共通の弁ボディ10、ニードル20、及び、第1、第6実施形態と同様のテーパ状の噴孔50を有する噴孔プレートを備える。ただし、噴孔プレートにはガイド溝や燃料室は形成されておらず、また、連通路を有するガイドプレートは設けられていない。したがって、シート部燃料通路15を通過した燃料は噴孔50に向かって画一的に流れ、上記実施形態のように相対する方向の燃料が噴孔入口付近で衝突することはない。
つまり、まず第1実施形態は、第1連通路31及び第2連通路32に分かれてガイド溝41に流入した燃料が噴孔入口付近で衝突し、乱れを保持したまま噴射される点が比較例と異なる。また、各噴孔50に対応するガイド溝41が共通の中央溝42につながる第1実施形態に対し、第6実施形態は、各噴孔50に対応する燃料室46が互いに隔離されている点が異なる。また、第1実施形態に対し第5実施形態は、噴孔55の断面形状が楕円形でなく、径外方向に膨らむ三日月形状である点が異なる。
図16には、第1、第5、第6実施形態の流速、液膜厚さ及び粒径の解析結果を比較例の値に対する比で表す。各実施形態の流速はいずれも比較例と同等である。液膜厚さについては、第1実施形態及び第5実施形態の液膜が比較例より薄いという結果が得られた。また、粒径については、第1、第5、第6実施形態全ての粒径が比較例より小さいという結果が得られた。具体的には、比較例の粒径に対し第1実施形態が28%減、第5実施形態が82%減、第6実施形態が11%減となった。特に三日月形状の噴孔55を採用した第5実施形態において顕著な微粒化効果が得られることがわかる。
(第7実施形態)
第6実施形態の変形例である第7実施形態について、図17~図20を参照して説明する。図17(a)及び図18(a)に示すように、第7実施形態のガイドプレート307では、複数の連通路36、37は、噴孔50の周囲に回転対称に、噴孔プレート407の端面に対して傾斜して形成されている。図18(a)にて、噴孔プレート406の端面に対する連通路36、37の傾斜角を「θi」と記す。傾斜角θiは、0°<θi<45°の範囲にあることが好ましい。また、図17(b)に示すように、燃料室47は、ニードル20側から視てほぼ円形に形成されている。
これにより、図18(b)、図19に示すように、傾斜した連通路36、37を通過して燃料室47に流入した燃料の旋回流が生成される。図示の例ではニードル20側から視て反時計回り方向の旋回流が生成されるが、ニードル20側から視て時計回り方向の旋回流が生成されるようにしてもよい。第6実施形態では、燃料室47内に旋回流を生成することで、噴孔50内壁の液膜を薄くするとともに、強い乱れを起こして燃料の微粒化を促進することができる。
第7実施形態について、シミュレーションによる効果検証結果を、図16に示すものと同様の比較例と対比して図20に示す。詳しくは、第7実施形態の流速、乱れ強さ及び粒径の解析結果を比較例の値に対する比で表す。第7実施形態は比較例に対し、流速が9%減、乱れ強さが約6倍、粒径が75%減となった。特に乱れ強さが顕著に増大している点が注目される。
特許文献3(特開2004-176690号公報)の従来技術では各噴孔の周囲に旋回流発生通路が形成されるため、噴孔をある程度大きくする必要があり、また、旋回流発生通路の距離を確保し難い。それに比べ第7実施形態では、噴孔プレート406に形成された燃料室46に対して傾斜した連通路36、37から流入する燃料により旋回流が生成される。したがって、噴孔を特別大きくする必要もなく、連通路36、37の距離を確保し旋回力を十分に発生させることが可能となる。よって、優れた微粒化効果が得られる。
(第8実施形態)
第6実施形態の別の変形例である第8実施形態について、図21~図23を参照して説明する。図21(a)に示すように、第8実施形態のガイドプレート308では、噴孔50に対し径方向外側に形成された第1連通路36の開口面積Aは、噴孔50に対し径方向内側に形成された第2連通路37の開口面積Bよりも大きい。なお、図21(b)に示す噴孔プレート406は、図13(b)に示す第6実施形態の噴孔プレート406と実質的に同一である。
図22(a)、(b)に示すように、第1連通路36の開口面積Aが第2連通路37の開口面積Bよりも大きいため、各連通路36、37を通過して噴孔50へ流れ込む流量の差が大きくなる。図22(a)、(b)の極太矢印は、図15(a)、(b)の中太矢印に比べて、より流量が大きいことを意味する。径方向外側から噴孔50への流れ込みが径方向内側からの流れ込みよりも大きいことで、第1内壁51の壁面に押し付けられる流量が増加する。
図23には、第1連通路36及び第2連通路37の開口面積比(A/B)による効果の違いを示す。図16に示すものと同様の比較例を基準とし、開口面積比(A/B)が1から2までの間での乱れ増加率、及び、粒径低下率を示す。シミュレーションの結果、開口面積比(A/B)が大きいほど、乱れ増加率、粒径低下率とも大きくなった。開口面積比(A/B)が2のとき、乱れ増加率は約120%、粒径低下率は約22%であった。このように第8実施形態では、第1連通路36と第2連通路37との開口面積を異ならせ噴孔50への流れ込みに差をつけることで、噴射される液柱の乱れをさらに増幅させることができる。
(その他の実施形態)
(1)上記実施形態では、弁軸Avを中心として放射状に4つの噴孔50、55が形成されているが、他の実施形態では、弁軸Avを中心として放射状に、4つ以外の複数の噴孔が形成されてもよい。また、例えば第1の半径の同心円上に放射状に形成された第1群の噴孔と、第2の半径の同心円上に放射状に形成された第2群の噴孔とが周方向に交互に配置されてもよい。
(2)図4、図11に示す実施形態等では、弁軸Avから遠い側の連通路31、36と、弁軸Avに近い側の連通路32、37とが、同一半径上で噴孔50をはさんで径方向に配置されている。ただし他の実施形態では、弁軸Avから遠い側の連通路と、弁軸Avに近い側の連通路とが、異なる半径上で径方向にずれて配置されてもよい。つまり、少なくとも、弁軸Avからの距離が互いに異なる複数の連通路が噴孔をはさんで配置されればよい。言い換えれば、弁軸Avから等距離にある複数の連通路が噴孔を周方向にはさんで配置される形態が除外される。
(3)上記実施形態では、円板上の噴孔プレート401、406に凹設されたガイド溝41又は燃料室46の底に噴孔50が形成されているが、噴孔プレートの具体的な製造形態はこれに限らない。例えば、噴孔のみが形成された板と、ガイド溝又は燃料室が繰り抜かれた別の板とが貼り合わされてもよい。或いは、連通路が形成された板の下面側にガイド溝又は燃料室が形成され、噴孔が形成された板と貼り合わされてもよい。その場合、上側の板のうち連通路が形成された部分のみが「ガイドプレート」と解釈され、上側の板のうちガイド溝又は燃料室が形成された部分と、噴孔が形成された板とを合わせて「噴孔プレート」と解釈する。このように、本発明の「ガイドプレート」及び「噴孔プレート」の用語は概念を表すものであって、現実の製造での部品構成を特定するものではない。
(4)第5実施形態の三日月形状の噴孔55に関し、径方向断面における第1内壁551及び第2内壁552の形状は、中心及び半径が互いに異なる2つの円弧に限らず、焦点及び長径が互いに異なる2つの楕円弧、又は、その他の互いに異なる曲率を有する2つの曲線であってもよい。また、第1内壁及び第2内壁の境界部が他の直線又は曲線で接続されてもよい。
(5)第6~第8実施形態では、各燃料室46、47に1つの噴孔50及び2つの連通路36、37が開口している。噴孔プレートに複数の燃料室が形成されるその他の実施形態では、各燃料室に1つ以上の噴孔及び、噴孔の数より多い2つ以上の連通路が形成されてもよい。例えば、1つの燃料室に2つの噴孔と4つの連通路が形成される構成が想定可能である。この構成でも、異なる方向の燃料が噴孔入口付近で衝突することにより燃料の微粒化が促進される。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
10 ・・・弁ボディ、 13 ・・・弁座面、 14 ・・・シート部、
15 ・・・シート部燃料通路(燃料通路)、
20 ・・・ニードル(弁体)、
301、302、306、307、308・・・ガイドプレート、
31、36・・・第1連通路、 32、37・・・第2連通路、
401、405、406、407・・・噴孔プレート、
41、43、44・・・ガイド溝、 46、47・・・燃料室、
50、55 ・・・噴孔、
90 ・・・燃料噴射弁。

Claims (15)

  1. 弁座面(13)を有する弁ボディ(10)と、
    前記弁ボディの中心軸である弁軸(Av)に沿って往復移動可能であり、基端側に移動したとき前記弁座面との間に燃料通路(15)を形成し、先端側に移動したとき前記弁座面のシート部(14)に当接して前記燃料通路を遮断する弁体(20)と、
    前記弁ボディの先端に設けられ、前記弁軸から径外方向に向かって放射状に燃料を噴射する複数の噴孔(50、55)が形成された噴孔プレート(401、405、406、407)と、
    前記噴孔プレートの前記弁体側に設けられ、前記弁体側の通路と前記噴孔プレート側の通路とを連通する複数の連通路(31、32、36、37)が形成されたガイドプレート(301、302、306、307、308)と、
    を備え、
    前記噴孔の中心軸である噴孔軸(Ah)は前記弁ボディの基端側から先端側に向かって径外方向に傾斜し、前記噴孔の出口断面積(So)は入口断面積(Si)より大きく、
    複数の前記連通路は、前記噴孔をはさんで前記弁軸からの距離が互いに異なる位置に形成されている燃料噴射弁。
  2. 前記噴孔プレートは、各前記噴孔を含む周方向の所定範囲に形成され前記ガイドプレートの前記連通路に連通する複数のガイド溝(41、43、44)が形成され、
    前記弁軸及び前記噴孔軸を含む平面において、前記噴孔の径方向内側の内壁を第1内壁(51、551)とし、前記噴孔の径方向外側の内壁を第2内壁(52、552)とし、
    前記噴孔に対し径方向外側に形成された前記連通路を第1連通路(31)とし、前記噴孔に対し径方向内側に形成された前記連通路を第2連通路(32)とすると、
    前記噴孔は、前記第2内壁の前記弁軸に対する傾斜角度(θ2)が前記第1内壁の前記弁軸に対する傾斜角度(θ1)より大きくなるように形成されており、
    前記連通路及び前記ガイド溝は、前記第1連通路を通過し前記ガイド溝を前記第1内壁に向かって流れる流速である第1流速(V1)が、前記第2連通路を通過し前記ガイド溝を前記第2内壁に向かって流れる流速である第2流速(V2)より大きくなるように構成されている請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記弁軸及び前記第1連通路の中心を含む平面において、前記弁座面の延長線は、前記第1連通路の流入側開口面(311)と交わる請求項2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記弁軸及び前記第1連通路の中心を含む平面において、前記弁座面の延長線は、さらに前記第1連通路の流出側開口面(312)と交わる請求項3に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記ガイドプレート(302)は、前記噴孔プレート側の面に、径方向外側から内側に向かって前記噴孔プレート側に傾斜し、前記第1連通路から前記ガイド溝に流入する燃料を前記噴孔の入口に誘導する傾斜部(34)が形成されている請求項2~4のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  6. 前記弁軸及び前記噴孔軸を含む平面において、前記傾斜部の延長線は、前記噴孔の前記第2内壁と干渉せずに前記第1内壁と交わる請求項5に記載の燃料噴射弁。
  7. 前記ガイド溝(43)は、前記噴孔から等距離の位置における少なくとも一部の通路断面積について、前記第1連通路側の断面積が前記第2連通路側の断面積よりも大きく形成されている請求項2~6のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  8. 前記ガイド溝(44)は、前記第1連通路側の領域の溝幅方向の中心線である第1連通路中心線(C1)が前記第2連通路側の領域の溝幅方向の中心線である第2連通路中心線(C2)に対し周方向の一方側にオフセットしており、
    前記ガイド溝の溝幅方向の中心線が前記第1連通路中心線から傾斜し第2連通路中心線に移行する径方向の領域を移行領域とすると、
    前記噴孔は、入口の少なくとも一部が前記移行領域に重なるように配置されている請求項2~6のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  9. 前記ガイド溝は、前記第1連通路側の領域、前記移行領域、及び、前記第2連通路側の領域にわたって周方向の一方側の辺と他方側の辺とが平行である請求項8に記載の燃料噴射弁。
  10. 前記噴孔(55)は、前記弁軸に直交する平面において、前記噴孔プレートの径外方向に膨らみ且つ互いに異なる曲率を有する2つの曲線により前記第1内壁(551)及び前記第2内壁(552)が規定される三日月形状に形成されている請求項2~9のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  11. 前記ガイドプレート(306、307、308)は、前記噴孔の数より多い数の前記連通路(36、37)が形成されており、
    前記噴孔プレート(406、407)は、1つ以上の前記噴孔及び2つ以上の前記連通路が開口し、互いに隔離された複数の燃料室(46、47)が形成されている請求項1に記載の燃料噴射弁。
  12. 前記燃料室は、各前記噴孔に対し1つ形成されている請求項11に記載の燃料噴射弁。
  13. 前記複数の連通路は、前記噴孔を中心として対称に配置されている請求項11または12に記載の燃料噴射弁。
  14. 前記複数の連通路は、前記燃料室(47)に燃料の旋回流が生成されるように、前記噴孔の周囲に回転対称に、前記噴孔プレートの端面に対して傾斜して形成されている請求項11~13のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  15. 前記噴孔に対し径方向外側に形成された前記連通路である第1連通路(36)の開口面積は、前記噴孔に対し径方向内側に形成された前記連通路である第2連通路(37)の開口面積よりも大きい請求項11~13のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
JP2018122440A 2018-06-27 2018-06-27 燃料噴射弁 Active JP7040320B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018122440A JP7040320B2 (ja) 2018-06-27 2018-06-27 燃料噴射弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018122440A JP7040320B2 (ja) 2018-06-27 2018-06-27 燃料噴射弁

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020002845A JP2020002845A (ja) 2020-01-09
JP7040320B2 true JP7040320B2 (ja) 2022-03-23

Family

ID=69099201

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018122440A Active JP7040320B2 (ja) 2018-06-27 2018-06-27 燃料噴射弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7040320B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002364496A (ja) 2001-06-06 2002-12-18 Unisia Jecs Corp フューエルインジェクタ
WO2014175112A1 (ja) 2013-04-26 2014-10-30 日立オートモティブシステムズ株式会社 燃料噴射弁

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08218986A (ja) * 1995-02-08 1996-08-27 Nippon Soken Inc 燃料噴射装置
BR9605943A (pt) * 1995-03-29 1997-08-19 Bosch Gmbh Robert Disco perfurado particularmente para válvulas de injeção
JP2005048604A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Hitachi Ltd 燃料噴射弁
JP5812050B2 (ja) * 2013-07-25 2015-11-11 トヨタ自動車株式会社 燃料噴射弁
JP5997116B2 (ja) * 2013-09-10 2016-09-28 日立オートモティブシステムズ株式会社 燃料噴射弁

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002364496A (ja) 2001-06-06 2002-12-18 Unisia Jecs Corp フューエルインジェクタ
WO2014175112A1 (ja) 2013-04-26 2014-10-30 日立オートモティブシステムズ株式会社 燃料噴射弁

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020002845A (ja) 2020-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20040217204A1 (en) Fuel injection valve
JP4808801B2 (ja) 燃料噴射弁
JP5452515B2 (ja) 燃料噴射弁
CN105201715B (zh) 燃料喷射阀
JP5984838B2 (ja) 噴射弁
JP4221726B2 (ja) 噴孔プレート及び燃料噴射弁
JP5930903B2 (ja) 燃料噴射弁
JP2002210392A (ja) 流体噴射ノズルとその流体噴射ノズルを備えた流体噴射弁
JP5772495B2 (ja) 燃料噴射弁
JP5185973B2 (ja) 燃料噴射弁
JP5299557B2 (ja) 燃料噴射弁
JP5976065B2 (ja) 燃料噴射弁
CN103362712B (zh) 燃料喷射阀
WO2014175112A1 (ja) 燃料噴射弁
JP7040320B2 (ja) 燃料噴射弁
JP2016070243A (ja) 燃料噴射弁
JP2004211682A (ja) 燃料噴射装置
JP4123513B2 (ja) 燃料噴射弁
CN110537015B (zh) 燃料喷射阀
JP2015078603A (ja) 燃料噴射弁
JP6523984B2 (ja) 燃料噴射弁
JP5320116B2 (ja) 燃料噴射弁
WO2021075041A1 (ja) 燃料噴射弁
JP5748796B2 (ja) 燃料噴射弁
JP4145843B2 (ja) 燃料噴射弁

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210215

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20210305

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20210305

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220131

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220221

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7040320

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151