JP7040171B2 - 投射光学系及び投射型画像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像表示素子の画像を拡大投影するプロジェクター等の投射型画像表示装置への組み込みに適した投射光学系及びこれを用いた投射型画像表示装置に関する。
近年、例えば特許文献1等に示されるように、近距離から投射して大画面を得ることが可能なプロジェクター用の投射光学系が提案されている。
しかしながら、特許文献1のように、投射光学系を屈折光学系のみで構成する場合、非常に広い画角を得ようとすると、特に拡大側に位置するレンズは、非常に大きなものとなってしまう。なお、特許文献1の場合、半画角60゜程度が広画角化の限界となっている。これに対して、例えば特許文献2では、屈折光学系と凹面ミラーとを用いることで、例えば半画角70゜以上の超広画角化も可能となっている。しかし、特許文献2では、中間像を作ることに伴ってレンズ全長が長くなる構成となっている。
このほか、例えば特許文献3では、凹面ミラーを用いた投射光学系で光路を偏向させて小型化を図っている。しかし、特許文献3の例では、1つ目の反射面をリレー系レンズ内に設け、リレー系レンズ内で一度光路を折り曲げ、さらに、2つ目の反射面を一次結像面のところに設け、一次結像面で折り曲げることで、小型化を達成している。このように、リレー系レンズ内に反射面を設置すると、当該リレー系を構成する前段レンズ群と後段レンズ群との間での光軸のシフトや倒れ等により性能劣化が生じる可能性がある。
特開2007-147970号公報 特開2006-235516号公報 特開2010-237356号公報
本発明に係る投射光学系は、縮小側から順に、複数のレンズから構成される第1光学群と、少なくとも1つの光学素子から構成される第2光学群とを備える投射光学系であって、第1光学群は、縮小側共役位置に配置された画像表示素子の中間像を形成し、第2光学群は、第1光学群で形成された中間像を半画角50゜以上の画角で拡大投影し、第1光学群と第2光学群との間に配置され、第1光学群の光軸を偏向させる第1光路偏向部と、第1光路偏向部により偏向された光軸をさらに偏向させて第1光学群の光軸の進行方向に戻す第2光路偏向部とを有する光路偏向光学系を備え、縮小側共役位置から第1光学群の最も縮小側の面までの空気換算距離をFb1とし、第1光学群の最も拡大側の面から中間像が形成される光軸上の近軸焦点位置までの距離をFb2とし、第1光学群の全長をTLとするとき、条件式
0.1<Fb1/Fb2<0.3…(1)
0.8<Fb2/TL<2.0…(2)
を満足することを特徴とする。
上記投射光学系では、中間像を形成する第1光学群と、第1光学群で形成された中間像を拡大投射する第2光学群とが、上記諸条件を満たしている。これにより、まず、プロジェクター等の投射型画像表示装置へ組み込まれた場合に、半画角50゜以上の画角で拡大投影する超広角なものとしつつ、さらに、2つの光路偏向部を有する光路偏向光学系を、第1光学群と第2光学群との間に配置することにより、性能劣化を抑えつつ、光路を折り曲げて、コンパクトな構成とすることができる。
また、本発明に係る投射型画像表示装置は、光源からの光を変調して画像光を形成する光変調素子と、光変調素子の画像を投射する上記投射光学系とを備える。この場合、投射型画像表示装置は、上記投射光学系を備えることで、半画角50゜以上の画角で拡大投影する超広角なものとしつつ、装置のコンパクト化を図ることができる。
また、本発明に係る投射光学系は、縮小側から順に、複数のレンズから構成される第1光学群と、少なくとも1つの光学素子から構成される第2光学群とを備える投射光学系であって、前記第1光学群は、縮小側共役位置の画像の中間像を形成し、前記第2光学群は、前記第1光学群で形成された中間像を半画角50゜以上の画角で拡大投影し、前記第1光学群と前記第2光学群との間に配置され、前記第1光学群の光軸を偏向させる第1光路偏向部と、前記第1光路偏向部により偏向された光軸をさらに偏向させて前記第1光学群の光軸の進行方向に戻す第2光路偏向部とを有する光路偏向光学系を備え、前記縮小側共役位置から前記第1光学群の最も縮小側の面までの空気換算距離をFb1とし、前記第1光学群の最も拡大側の面から中間像が形成される光軸上の近軸焦点位置までの距離をFb2とし、前記第1光学群の全長をTLとするとき、条件式
0.1<Fb1/Fb2<0.3…(1)
0.8<Fb2/TL<2.0…(2)
を満足し、さらに、前記第2光学群は、少なくとも1枚の負のパワーを有する非球面レンズを含む複数のレンズを有し、全系の焦点距離をFとし、前記第1光学群の焦点距離をF1とするとき、条件式
|F/F1|<0.06…(5)
を満足することを特徴とする。

第1実施形態の投射光学系を組み込んだプロジェクターの概略構成を示す図である。 第1実施形態のプロジェクターに組み込まれた投射光学系について概念的に示す平面図である。 投射光学系を筐体に組み込んだプロジェクターの様子を示す平面図である。 第1実施形態又は実施例1の投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図である。 第1実施形態又は実施例1の投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図である。 投射光学系における光路の様子を別の方向から示すための背面図である。 一変形例の投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図である。 一変形例の投射光学系における光路の様子を別の方向から示すための背面図である。 他の一変形例の投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図である。 筐体に他の一変形例の投射光学系を組み込んだプロジェクターの様子を示す平面図である。 第2実施形態又は実施例4の投射光学系を筐体に組み込んだプロジェクターの様子を示す平面図である。 第2実施形態又は実施例4の投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図である。 第2実施形態又は実施例4の投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図である。 投射光学系における光路の様子を別の方向から示すための背面図である。 一変形例の投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図である。 一変形例の投射光学系における光路の様子を別の方向から示すための背面図である。 実施例1の投射光学系の構成を示す図である。 実施例1の投射光学系の縮小側収差図である。 実施例2の投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図である。 実施例2の投射光学系の構成を示す図である。 実施例2の投射光学系の縮小側収差図である。 実施例3の投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図である。 実施例3の投射光学系の構成を示す図である。 実施例3の投射光学系の縮小側収差図である。 実施例4の投射光学系の構成を示す図である。 実施例4の投射光学系の縮小側収差図である。 実施例5の投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図である。 実施例5の投射光学系の構成を示す図である。 実施例5の投射光学系の縮小側収差図である。 実施例6の投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図である。 実施例6の投射光学系の構成を示す図である。 実施例6の投射光学系の縮小側収差図である。
〔第1実施形態〕
以下に図面を参照して、本発明の第1実施形態に係る投射光学系及びこれを組み込んだ投射型画像表示装置について詳細に説明する。
図1に示すように、第1実施形態に係る投射光学系を組み込んだ投射型画像表示装置であるプロジェクター2は、画像光を投射する光学系部分50と、光学系部分50の動作を制御する回路装置80とを備える。
光学系部分50において、光源10は、例えば超高圧水銀ランプであって、R光、G光、及びB光を含む光を射出する。ここで、光源10は、超高圧水銀ランプ以外の放電光源であってもよいし、LEDやレーザーのような固体光源であってもよい。第1インテグレーターレンズ11及び第2インテグレーターレンズ12は、アレイ状に配列された複数のレンズ素子を有する。第1インテグレーターレンズ11は、光源10からの光線束を複数に分割する。第1インテグレーターレンズ11の各レンズ素子は、光源10からの光線束を第2インテグレーターレンズ12のレンズ素子近傍にて集光させる。第2インテグレーターレンズ12のレンズ素子は、重畳レンズ14と協働して、第1インテグレーターレンズ11のレンズ素子の像を液晶パネル18R、18G、18Bに形成する。このような構成により、光源10からの光が液晶パネル18R、18G、18Bの表示領域の全体を略均一な明るさで照明する。
偏光変換素子13は、第2インテグレーターレンズ12からの光を所定の直線偏光に変換させる。重畳レンズ14は、第1インテグレーターレンズ11の各レンズ素子の像を、第2インテグレーターレンズ12を介して液晶パネル18R、18G、18Bの表示領域上で重畳させる。
第1ダイクロイックミラー15は、重畳レンズ14から入射したR光を反射させ、G光及びB光を透過させる。第1ダイクロイックミラー15で反射されたR光は、反射ミラー16及びフィールドレンズ17Rを経て、光変調素子である液晶パネル18Rへ入射する。液晶パネル18Rは、R光を画像信号に応じて変調することにより、R色の画像を形成する。
第2ダイクロイックミラー21は、第1ダイクロイックミラー15からのG光を反射させ、B光を透過させる。第2ダイクロイックミラー21で反射されたG光は、フィールドレンズ17Gを経て、光変調素子である液晶パネル18Gへ入射する。液晶パネル18Gは、G光を画像信号に応じて変調することにより、G色の画像を形成する。第2ダイクロイックミラー21を透過したB光は、リレーレンズ22、24、反射ミラー23、25、及びフィールドレンズ17Bを経て、光変調素子である液晶パネル18Bへ入射する。液晶パネル18Bは、B光を画像信号に応じて変調することにより、B色の画像を形成する。
クロスダイクロイックプリズム19は、光合成用のプリズムであり、各液晶パネル18R、18G、18Bで変調された光を合成して画像光とし、投射光学系40へ進行させる。
投射光学系40は、各液晶パネル18G,18R,18Bによって変調されクロスダイクロイックプリズム19で合成された画像光を不図示のスクリーン上に拡大投射する投射用ズームレンズである。
回路装置80は、ビデオ信号等の外部画像信号が入力される画像処理部81と、画像処理部81の出力に基づいて光学系部分50に設けた液晶パネル18G,18R,18Bを駆動する表示駆動部82と、投射光学系40に設けた駆動機構(不図示)を動作させて投射光学系40の状態を調整するレンズ駆動部83と、これらの回路部分81,82,83等の動作を統括的に制御する主制御部88とを備える。
画像処理部81は、入力された外部画像信号を各色の諧調等を含む画像信号に変換する。なお、画像処理部81は、外部画像信号に対して歪補正や色補正等の各種画像処理を行うこともできる。
表示駆動部82は、画像処理部81から出力された画像信号に基づいて液晶パネル18G,18R,18Bを動作させることができ、当該画像信号に対応した画像又はこれに画像処理を施したものに対応する画像を液晶パネル18G,18R,18Bに形成させることができる。
レンズ駆動部83は、主制御部88の制御下で動作し、投射光学系40を構成する一部の光学要素をアクチュエーターACを介して光軸OAに沿って適宜移動させることにより、投射光学系40によるスクリーン上への画像の投射において変倍に伴うフォーカス(変倍時のフォーカス)を行うことができる。なお、レンズ駆動部83は、投射光学系40全体を光軸OAに垂直な上下方向に移動させるアオリの調整により、スクリーン上に投射される画像の縦位置を変化させることもできる。
以上のように、プロジェクター2は、光源10からの光を変調して画像を形成する光変調素子である液晶パネル18R、18G、18Bと、光変調素子である液晶パネル18R、18G、18Bの画像を投射する投射光学系40とを備える投射型画像表示装置である。
以下、図2~図6を参照して、本実施形態の投射光学系40について具体的に説明する。なお、図2等で例示した投射光学系40は、後述する実施例1の投射光学系40と同一の構成となっている。
例えば図4等に示すように、本実施形態の投射光学系40は、液晶パネル18G(18R,18B)に形成された画像を不図示のスクリーン等の被照射面上に投射する。ここで、投射光学系40と液晶パネル18G(18R,18B)との間には、図1のクロスダイクロイックプリズム19に相当するプリズムPRが配置されている。
投射光学系40は、縮小側から順に、複数のレンズからなり正のパワーを有する第1光学群40aと、1枚の凹面非球面形状を有する反射面を含むミラーMRで構成される第2光学群40bとを備える。
さらに、投射光学系40は、例えば図2において概念的に示すように、第1光路偏向部AP1と、第2光路偏向部AP2との2つの光路偏向部で構成される光路偏向光学系60を備える。第1光路偏向部AP1と第2光路偏向部AP2とは、互いに向き合った2つの反射面を形成するものとして一対構成で配置され、画像光の光路を偏向させる。すなわち、光路偏向光学系60において、第1光路偏向部AP1と前記第2光路偏向部AP2とは、2つのミラーで構成され、互いに反射面が向き合うように配置される。なお、光路偏向光学系60は、第1光路偏向部AP1と第2光路偏向部AP2とを、一体成型された保持部PPで位置決めすることで、光軸OAに対して、特定の角度で傾いた状態となるとともに互いの配置関係が維持された状態で固定している。なお、以下において、投射光学系40の光軸OAについて、投射光学系40のうち、第1光学群40aの光軸を光軸OA1とも記載し、第2光学群40bの光軸を光軸OA2とも記載するものとする。見方を変えると、光路偏向光学系60は、第1光学群40aの光軸OA1と第2光学群40bの光軸を光軸OA2との関係を調整するものと捉えることができる。
本実施形態では、投射光学系40の全長を長くする、特に、第1光学群40aと第2光学群40bとの間隔を大きく開け、間に設置した第1及び第2光路偏向部AP1,AP2により投射光学系40の光路を屈曲させることで、装置全体の小型化を図る構成とすることを特徴としている。すなわち、投射光学系40は、まず、光学的機能としての主要部として、レンズや曲面ミラー等で構成される第1光学群40a及び第2光学群40bを有している。その上で、さらに、光軸OAに対して傾斜した反射面を有する平面ミラーでそれぞれ構成される第1光路偏向部AP1と第2光路偏向部AP2を有する光路偏向光学系60を、第1光学群40aと第2光学群40bとの間に設けて光路を折り曲げることで、全体をコンパクトに折り畳んだ構成としている。上記構成の場合、光路偏向光学系60は、第1光路偏向部AP1により画面長手方向に光路を偏向し、第1光路偏向部AP1により偏向された光路を第2光路偏向部AP2によって第1光学群40aから射出されたときの向きと同じ進行方向に戻す、といったことが可能になる。
上記のように、投射光学系40を折り畳まれた構成とすることで、例えば図3に示すように、投射光学系40をプロジェクター2の筐体SCに組み込んだ場合、第1光学群40aを筐体SCの端側に配置させつつ光線の光射出部を、筐体SCの中央に配置する、といったことが可能になり、デザイン性、設置性などで有利となる。具体的には、まず、図示の場合、投射光学系40のうち、第1光学群40aは、筐体SCの左側すなわち+X側に位置するが、第1光路偏向部AP1での折り曲げにより、光路が右側にシフトする。すなわち、全体として+Z方向を主とする方向を進行方向としていた光路が、-X方向を主とする方向に偏向される。さらに、第2光路偏向部AP2での折り曲げにより、光路の進行方向が、元の+Z方向を主とする方向に戻される。最終的にミラーMRでの反射されることにより、光路の進行方向は、-Z方向を主とする方向となって、拡大投影される。以上のような経路とすることで、第1光学群40aを筐体SCの端側に配置させつつ光線の射出部は筐体の中央に配置でき、空いた空間に例えば、電源や画像形成のための回路装置80等を配置することができる。以上により、プロジェクター2のデザイン性、設置性等の向上を図ることができる。
以下、図4及び図5を参照して、投射光学系40のうち光学的機能としての主要部である第1光学群40a及び第2光学群40bの構成について説明する。図4は、本実施形態又は実施例1の投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図であり、図3において、筐体SCに組み込まれた状態の投射光学系40に対応する図である。また、図5は、図4に対応する図であり、投射光学系40を側面から見た様子を示している。なお、図6は、投射光学系における光路の様子を別の方向から示すための背面図である。すなわち、図6は、投射光学系40を画像表示素子側から見た図である。図4~6に示すように、投射光学系40は、上下方向すなわちY方向について光路を折り曲げるのみならず、左右方向すなわちX方向についても、光路を折り曲げるものとなるように反射面を傾けて配置されている。
第1光学群40aは、縮小側共役位置に配置された画像表示素子である液晶パネル18G(18R,18B)の中間像を形成する。
第2光学群40bは、第1光学群40aで形成された中間像を半画角50゜以上の画角でスクリーン等の被照射面に向けて拡大投影する。
ここで、本実施形態では、光路偏向光学系60を、第1光学群40aと第2光学群40bとの間に配置している。これにより、光学的機能の性能劣化を抑えつつ、光路を折り曲げることを可能にしている。仮に、光路偏向光学系60を構成する第1光路偏向部AP1等の反射面を、第1光学群40aのようなリレー系レンズ内に設ける、すなわち第1光学群40a中に設けて第1光学群40a内で光路を折り曲げる、といったことをしてしまうと、第1光学群40aを構成するレンズ群のうち、第1光路偏向部AP1よりも光路上流側の前段レンズ群と光路下流側の後段レンズ群との間で、光軸のシフトや倒れ等により性能劣化が生じる可能性がある。本実施形態では、第1光学群40aと第2光学群40bとの間に光路偏向光学系60を設けることでかかる事態を回避している。ただし、この場合、第1光学群40aと第2光学群40bとの間に大きな空気間隔を設けることが必要になる。すなわち、第1光学群40aや第2光学群40bについて、バックフォーカスを長くとることが必要になる。
これに対して、投射光学系40は、例えば半画角50゜以上の非常に広い画角をもつため、拡大投射側の第2光学群40bの焦点距離は、非常に短いものとなる。したがって、第2光学群40bと中間像の距離、すなわち第2光学群40bの縮小側のバックフォーカスを長くすることは困難である。このような状況下において、第1光学群40aと第2光学群40bとの間に光路偏向光学系60を配置するための空気間隔を十分に広くとるには、第1光学群40aの拡大側のバックフォーカスを非常に長くとることが必要となる。
また、第2光学群40bは、非常に広い画角を有するため、第2光学群40bだけで収差補正をすることは困難である。そのため、第1光学群40aは、第2光学群40bで最終的に良好な画像が得られるように、第2光学群40bで発生する収差を予め加味して、これをキャンセルさせるような中間像を形成する必要がある。本実施形態では、上記を考慮して、投射光学系40の第1光学群40a及び第2光学群40bを構成している。
第1光学群40aは、縮小側に設けられる第1-1レンズ群41と、拡大側に設けられる第1-2レンズ群42とからなる。なお、第1光学群40aは、10枚のレンズL1~L10で構成されており、これらのレンズの一部が第1-1レンズ群41であり、残りが第1-2レンズ群42である。
なお、第1-1レンズ群41は、内部に開口絞りSTを有しており、ここでは、開口絞りSTよりも縮小側のレンズ群E1と、開口絞りSTよりも拡大側のレンズ群E2とからなるものとする。図示の例では、レンズ群E1は、レンズL1~L7で構成され、レンズ群E2は、レンズL8で構成される。
また、第1-2レンズ群42は、2枚のレンズすなわちレンズL9,L10から構成されている。なお、第1-2レンズ群42は、複数の非球面をレンズ面として有している。
第1-2レンズ群42は、変倍に伴うフォーカスの際に光軸方向に移動する。すなわち、第1-2レンズ群42は、変倍に伴うフォーカスの際に、アクチュエーターACにより、2枚のレンズL9,L10のうち、少なくとも1枚のレンズを光軸方向、すなわち光軸OAに沿った方向A1に動かすことにより合焦を行う。なお、アクチュエーターACによるレンズの移動については、変倍時のフォーカスの態様により種々の態様が可能である。例えばレンズをまったく独立に移動させてもよいし、カム機構等を利用して互いに連動させて移動させてもよい。
なお、第1光学群40aのうち、第1-1レンズ群41は、画像表示素子である液晶パネル18G(18R,18B)からの光線束を効率よく取り込むための構造となっていることが重要である。これに対して、第1-2レンズ群42は、投射倍率を変化させる際のフォーカスの役割を担う。
以下、投射光学系40における光学系の距離等に関する諸条件について説明する。
第1光学群40aにおいて、縮小側共役位置である液晶パネル18G(18R,18B)のパネル面PIの位置から第1光学群40aの最も縮小側の面すなわちレンズL1の縮小側の面までの空気換算距離を空気換算距離Fb1とする。また、第1光学群40aの最も拡大側の面から中間像が形成される光軸OA上の近軸焦点位置までの空気換算距離を距離Fb2とする。さらに、第1光学群40aの全長を長さTLとする。このとき、条件式
0.1<Fb1/Fb2<0.3…(1)
0.8<Fb2/TL<2.0…(2)
を満足している。
条件式(1)は、空気換算距離Fb1と、距離Fb2の比に関する条件であり、十分な縮小側バックフォースカスを維持しながら、第1光学群40aと第2光学群40bとの間隔をとるための条件である。
条件式(1)の下限を超えると、第1光学群40aの拡大側のバックフォーカスが長くなり過ぎ、第2光学群40bで発生する収差を良好にキャンセルさせることができる中間像を第1光学群40aにおいて予め形成させておくことが困難となる。つまり、見方を変えると、第2光学群40bで第1光学群40aの残存収差をキャンセルさせようとすると、第2光学群40bを構成するミラーサイズ増加の原因となったり、構成枚数が増加したりするため、低コスト化等の点で、好ましくない。
条件式(1)の上限を超えると、第1光学群40aの拡大側のバックフォーカスが短くなり過ぎ、光路偏向光学系60を効率良く配置することが困難となる。
条件式(2)は、第1光学群40aの全長と、第1光学群40aの拡大側のバックフォーカスの比に関する条件である。
条件式(2)の下限を超えると、第1光学群40aの全長が長くなり過ぎ、縮小側に配置された液晶パネル18G(18R,18B)のパネル面PIの位置から第1光路偏向部AP1までの距離が長くなり過ぎてしまう。すなわち、投射光学系40について、最終的に屈曲後の全長が伸びてしまい好ましくない。
条件式(2)の上限を超えると、第1光学群40aについて、拡大側のバックフォーカスに対して全長が短くなり過ぎ、十分な縮小側、拡大側のバックフォーカスを維持しながら、中間像を良好に結像させることが困難となる。
次に、投射光学系40は、第1光学群40aの最も拡大側の面すなわちレンズL10の拡大側の面S1から第2光学群40bの最も縮小側の面すなわちミラーMRの反射面S2までの距離を距離Dとし、面S1の有効半径を有効半径H1とし、面S2の有効半径を有効半径H2とするとき、条件式
0.2<(H1+H2)/D<0.6…(3)
を満足している。
条件式(3)は、第1光学群40aと第2光学群40bとの間隔と、第1光学群40aの最も拡大側の面の有効半径及び第2光学群40bの最も縮小側の面の有効半径に関する条件であり、第1光学群40aと第2光学群40bとの間に2つの光路偏向部AP1,AP2で構成される光路偏向光学系60を、効率良く配置するための条件である。
条件式(3)の下限を超えると、第1光学群40aと第2光学群40bとの間隔が広くなり、2つの光路偏向部AP1,AP2を配置しやすくなる反面、有効半径H1や有効半径H2が大きくなり、すなわちレンズL10やミラーMRの径が大きくなり、延いては投射光学系40が大きくなり過ぎ、好ましくない。
条件式(3)の上限を超えると、第1光学群40aと第2光学群40bとの間隔が狭くなり過ぎ、第1光路偏向部AP1と第2光路偏向部AP2との距離を十分取ることができなくなり、偏向後の光線束が、第1光学群40aや第2光学群40bを構成するレンズ等の光学素子と干渉したり、レンズ等を組み込む枠と2つの光路偏向部AP1,AP2を組み込む枠とが干渉したりするため、好ましくない。
次に、投射光学系40は、投射光学系40の全系の焦点距離を焦点距離Fとし、第1光学群40aの焦点距離を焦点距離F1とするとき、条件式
0.08<F/F1<0.16…(4)
を満足している。
条件式(4)は、第2光学群40bを凹面のミラーで構成するための条件である。本実施形態のように、第2光学群40bを、少なくとも1枚の凹面非球面ミラーで構成可能とするために、パワーの強い凹面非球面ミラーで構成する場合、第1光学群40aから第2光学群40bに向かう光線は、発散光とし、かつ、凹面非球面ミラーで発生する強い像面湾曲をキャンセルするような像面湾曲を中間像において予め与える必要がある。そのため、第1光学群40aの焦点距離F1は、投射光学系40の全系の焦点距離Fに対して、条件式(4)の範囲内にすることが好ましい。
条件式(4)の下限を超えると、第1光学群40aのパワーが弱くなり過ぎ、第1光学群40aから射出される光線の発散性が弱くなり、第2光学群40bにおいて広い画角を得ることができなくなるとともに、第1光学群40aによって第2光学群40bでの像面湾曲量をキャンセルさせることが難しくなり、最終的に平坦な像面を得ることが困難になる。
条件式(4)の上限を超えると、第1光学群40aのパワーが強くなり過ぎ、第1光学群40aから出る光線の発散性は強くなるが、第1光学群40aと第2光学群40bとの間隔を広くとると、第2光学群40bを構成する凹面ミラーの径が大きくなり過ぎてしまい、小型化という観点から、好ましくない。
なお、投射光学系40のような超広角光学系では、焦点距離が通常の投射光学系に比べて非常に短いため、変倍時の焦点移動は相対的に小さくなる。また、凹面ミラーを使用した光学系では、最終的に1枚のミラーで広角化しているため、投射距離を変化させると像面湾曲、非点収差が大きく発生しコントラストが低下するとともに、歪曲収差も大きく変化する。そのため、これらの収差がフォーカスで十分小さく補正されるようにするには、第1光学群40aの最も拡大側に複数の非球面を配置させて変倍時に発生する諸収差を補正するのが好ましい。そのため、ここでは、フォーカス群である第1-2レンズ群42を構成する2枚の非球面レンズの間隔を変化させフォーカスおよび収差補正を同時に行うのが好ましい。
本実施形態では、あるいはこれに対応する後述の実施例1では、変倍範囲を比較的広くとっているため、第1-2レンズ群42を構成する2枚のレンズを独立して移動させている。ただし、変倍範囲を小さく設定する場合には、これらのうち1枚のレンズのみの移動や、または2枚のレンズをセットでの移動でも十分なフォーカスが可能となる場合もある。
以下、投射光学系40のうち、第1光学群40aを構成する各レンズについて縮小側から順に説明する。まず、既述のように、第1光学群40aは、第1-1レンズ群41と第1-2レンズ群42とが、全体で10枚のレンズによって構成されている。第1-1レンズ群41のうち、縮小側のレンズ群E1は、レンズL1~L7を有し、拡大側のレンズ群E2は、レンズL8を有する。第1-2レンズ群42は、2枚のレンズL9,L10を有する。
第1-1レンズ群41のうち、開口絞りSTよりも縮小側に設けられたレンズ群E1について、レンズL1,L2,L5,L7は、正凸レンズであり、レンズL3,L6は、負凹レンズである。レンズL4は、縮小側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL2とレンズL3とは、接合レンズとなっており、レンズL4は、両面非球面の非球面レンズとなっており、レンズL5とレンズL6とレンズL7とは接合レンズとなっている。
第1-1レンズ群41のうち、開口絞りSTよりも拡大側に設けられたレンズ群E2について、レンズL8は、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。
なお、レンズL1~L8は、ガラス製であり、レンズL4を除き球面レンズである。また、レンズL1~L8は、光軸OAについて軸対称な円形状である。
第1-2レンズ群42のうち、レンズL9は、正凸レンズであり、レンズL10は、負凹レンズである。なお、レンズL9,L10は、両面非球面で樹脂製の非球面レンズであり、光軸OAについて軸対称な円形状となっている。
以上のように、第1光学群40aは、全体として10枚のレンズ(レンズL1~L11)で構成されている。
第2光学群40bは、既述のように、1枚の凹面非球面形状を有する光軸OAについて軸対称なミラーMRで構成されている。ミラーMRは、第1光学群40aから射出された映像光をスクリーン等の被照射面に向けて反射する。
なお、上記のように、第1光学群40aを構成するレンズL1~L10や第2光学群40bを構成するミラーMRは、光軸OAについて軸対称な形状となっている。すなわち、レンズL1~L10と、ミラーMRが有する反射面とは、共通の光軸OAに対して回転対称である。
また、以上のような構成の投射光学系40では、既述のように、第1光学群40aにより、第2光学群40bの手前で中間像を形成している。すなわち、投射光学系40は、まず、第1光学群40aにおいて、ミラーである第2光学群40bの手前で画像を結像させている、言い換えると、第1光学群40aは、ミラーMRの手前で1次像(中間像)を作っている。その後、投射光学系40は、第2光学群40bによって画像をスクリーンに再結像させることで、近接投射を行っている。
また、図示のように、投射光学系40において、縮小側は、略テレセントリックである。これにより、例えば上記のように、クロスダイクロイックプリズム19において各液晶パネル18R、18G、18Bで変調された光を合成して画像光とする場合において組み立てのバラツキを吸収しやすいものとすることができる。
以上のように、本実施形態に係る投射光学系40及びこれを用いた投射型画像表示装置であるプロジェクター2では、投射光学系40において、中間像を形成する第1光学群40aと、第1光学群40aで形成された中間像を拡大投射する第2光学群40bとが、上記した条件式(1)等の諸条件を満たしている。これにより、まず、プロジェクター2へ投射光学系40が組み込まれた場合に、半画角50゜以上の画角で拡大投影する超広角なものとしている。さらに、上記では、2つの光路偏向部AP1,AP2を有する光路偏向光学系60を、第1光学群40aと第2光学群40bとの間に配置することにより、性能劣化を抑えつつ、光路を折り曲げて、コンパクトな構成とすることができるようにしている。
なお、上記の例では、例えば図5や図6に示されるように、第1光路偏向部AP1や第2光路偏向部AP2での折り曲げにおいて、光軸OAを水平面すなわちXZ面に対して傾けない構成としていた。これに対して、一変形例として、図5及び図6にそれぞれ対応する図である図7A及び7Bにおいて例示するように、第1光路偏向部AP1での反射において、光軸OAをXZ面に対して傾けるようにすることも考えられる。すなわち、第1光路偏向部AP1の反射平面について法線方向がY方向の成分を含むように配置することが考えられる。図7Bでの例示では、第1光学群40aにおける光軸OA1を中心にして図中反時計回りに15゜傾けている。つまり、図7Bのように平面視した場合、第1光学群40aにおける光軸OA1と第2光学群40bにおける光軸OA2とを示す点を通る直線が、X方向に対して15゜傾くようになっている。言い換えると、第1光路偏向部AP1により偏向された光軸OAは、縮小側共役位置の面の水平軸または垂直軸に対して傾斜している、つまり、XY面に平行な面内において、X方向に対してもY方向に対しても非平行となっている。
本実施形態のような屈折・反射複合光学系の場合、第1光学群から出射した光束を第2光学群で反射させる関係上、第1光学群から出射した光軸近傍の光束は第2光学群で反射した後、戻った光束が第1光学群と干渉してしまうため、画面全体を光束が干渉しない高さまで上下方向にシフトさせることが必要となる。第2光学群40bにおいて、実際に使用している光学系の有効範囲は、第1光学群40aの光軸OA1に対して、下側にシフトしている。このため、例えば、図5や図6での例のように、傾けない構成とした場合、筐体下部に部分的に突出した部分ができてしまう可能性がある。また、略光軸上に位置する画像光の光線の射出位置において、カバーガラスなどを配置するためには、射出光線と筐体SCとが干渉しないように筐体を切り欠く必要が生じる可能性もある。さらに、第2光学群40bを構成するミラーと、第1光学群40aのうち拡大側のレンズを構成するレンズとの干渉を回避すべく、レンズの一部を切り欠いた形状にする等の必要が生じる可能性もある。これらに対して、図7A及び7Bにおいて例示したような傾けた構成とすることで、全体的な配置の簡単化や、装置の薄型化等が可能となり、これらの可能性を回避あるいは抑制することができると考えられる。
また、図2~6に示した例では、光路偏向光学系60において、第1光路偏向部AP1と第2光路偏向部AP2とを平行に配置していた。すなわち、第1光学群40aの光軸OA1と、光路偏向光学系60によって偏向された光軸である第2光学群40bの光軸OA2とは、平行であり、かつ、光軸OA1と光軸OA2との進行方向が一致している。この場合、例えば図3に示すように、ほぼ正方形の筐体SCに収めることが可能となっている。これに対して、他の一変形例として、図4及び図3にそれぞれ対応する図である図8A及び8Bにおいて例示するように、第1光路偏向部AP1と第2光路偏向部AP2とを傾けた状態にすることも考えられる。なお、図示の例では、第1光路偏向部AP1と第2光路偏向部AP2とを、相対的に7.5゜傾けた場合を示している。この場合、例えば、光学エンジンのうち、ランプ部分をさらに折り曲げることにより、筐体SCの横幅をさらに狭くすることが可能となる。
〔第2実施形態〕
以下、図9~11を参照して、第2実施形態に係る投射光学系及びこれを組み込んだ投射型画像表示装置について詳細に説明する。本実施形態は、第1実施形態の変形例であり、投射光学系において第2光学群を複数のレンズで構成することを除いて、第1実施形態の場合と同様であるので、同一の機能を有するものについては、同じ名称や符号を適用し、各部の詳細な説明については省略する。
図9は、本実施形態又は実施例4の投射光学系を筐体に組み込んだプロジェクターの様子を示す平面図であり、図3に対応する図である。図10及び図11Aは、投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図であり、図4及び図5にそれぞれ対応する図である。図11Bは、投射光学系における光路の様子を別の方向から示すための背面図であり、図6に対応する図である。
本実施形態に係る投射光学系40は、第1光学群40aと第2光学群40bとのうち、第2光学群40bが、少なくとも1枚の負のパワーを有する非球面レンズを含む複数のレンズを有して構成されている点において、1枚の凹面非球面反射面を含むミラーで構成されていた第1実施形態の場合と異なっている。すなわち、本実施形態においては、第2光学群40bを構成する複数のレンズによって、第1光学群40aで形成された中間像を半画角50゜以上の画角でスクリーン等の被照射面に向けて拡大投影するものとなっている。
以下、図10及び図11A等を参照して、本実施形態の投射光学系40について具体的に説明する。なお、図5等で例示した投射光学系40は、後述する実施例4の投射光学系40と同一の構成となっている。
まず、本実施形態においても、第1及び第2光路偏向部AP1,AP2で構成される光路偏向光学系60を、第1光学群40aと第2光学群40bとの間に配置している。これにより、光学的機能の性能劣化を抑えつつ、光路を折り曲げて、装置全体の小型化を図る構成としている。
以下、投射光学系40のうち光学的機能としての主要部である第1光学群40a及び第2光学群40bの構成についての具体的一構成例を説明する。
投射光学系40は、縮小側から順に、複数のレンズからなる第1光学群40aと、複数のレンズからなる第2光学群40bとからなる。すなわち、第2光学群40bは、屈折系のみで構成され、反射光学系有しないものとなっている。
なお、第1実施形態の場合と同様に、第1光学群40aは、縮小側共役位置に配置された画像表示素子の中間像を形成し、第2光学群40bは、第1光学群40aで形成された中間像をスクリーン等の被照射面に向けて拡大投影する。
第1光学群40aは、縮小側に設けられ、正のパワーを有する第1-1レンズ群41と、拡大側に設けられ、正または負のパワーを有する第1-2レンズ群42とからなる。なお、第1光学群40aは、9枚のレンズL1~L9で構成されており、これらのレンズの一部が第1-1レンズ群41であり、残りが第1-2レンズ群42である。
なお、第1-1レンズ群41は、内部に開口絞りSTを有しており、ここでは、開口絞りSTよりも縮小側のレンズ群E1と、開口絞りSTよりも拡大側のレンズ群E2とからなるものとする。図示の例では、レンズ群E1は、レンズL1~L6で構成され、レンズ群E1は、レンズL7で構成される。
また、図示の例では、第1-2レンズ群42は、2枚のレンズすなわちレンズL8,L9から構成されている。これらのうち、縮小側のレンズL8は、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。一方、拡大側のレンズL9は、縮小側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。
第1-1レンズ群41と第1-2レンズ群42とは、ともに、フォーカス等に際して光軸方向について移動しない固定群となっている。
第2光学群40bは、縮小側に設けられる第2-1レンズ群43と、第2-1レンズ群43の拡大側に設けられる第2-2レンズ群44と、第2-2レンズ群44の拡大側すなわち最も拡大側に設けられる第2-3レンズ群45とからなる。なお、第2光学群40bは、10枚のレンズL10~L19で構成されており、これらのレンズの一部が第2-1レンズ群43であり、他の一部が第2-2レンズ群44であり、残りが第2-3レンズ群45である。
第2-1レンズ群43は、1枚のレンズL10で構成され、第2-2レンズ群44は、8枚のレンズL11~L18で構成され、第2-3レンズ群45は、1枚のレンズL19で構成されている。
図示の例では、第2-1レンズ群43と第2-3レンズ群45とは、ともに、フォーカス等に際して光軸方向について移動しない固定群となっている。一方、第2-2レンズ群44は、変倍に伴うフォーカスの際に光軸方向に移動する。すなわち、第1-2レンズ群42は、変倍に伴うフォーカスの際に、アクチュエーターACにより、8枚のレンズL11~L18のうち、少なくとも1枚のレンズを光軸方向、すなわち光軸OAに沿った方向A1に動かすことにより合焦を行う。なお、アクチュエーターACによるレンズの移動については、変倍時のフォーカスの態様により種々の態様が可能である。例えばレンズをまったく独立に移動させてもよいし、カム機構等を利用して互いに連動させて移動させてもよい。
また、本実施形態においても、第1実施形態の場合と同様に、条件式(1)~(3)を満たしている。ただし、投射光学系40の全系と第1光学群40aとの焦点距離に関する条件については、第1実施形態の条件式(4)に代えて、以下の条件式
|F/F1|<0.06…(5)
を満足している。
条件式(5)は、第2光学群40bを複数のレンズで構成するための条件である。
ここで、本実施形態では、既述のように、第2光学群40bを、複数のレンズを組み合わせて構成することを可能としている。第1実施形態に例示して説明したように、凹面ミラーで第2光学群40bを構成する場合には、第1光学群40aから射出された光線は、発散光として凹面ミラーで受光するのが好ましい。これに対して、本実施形態のように、レンズのみの屈折系で受光する場合、第2光学群40bの縮小側のレンズが非常に大きくなってしまう可能性や、第2光学群40bにおける色収差の発生の可能性から、第1光学群40aから射出される光線は、テレセントリックに近い状態であることが望ましい。すなわち、第1光学群40aは、正または負の弱いパワーとするのが好ましい。第2光学群40bにおける収差補正が無理なく可能となるからである。
第1光学群40aの負パワーが強くなって条件式(5)の上限を超えると、第1光学群40aから射出される光線は、収束光となり過ぎるため、第2光学群40bの縮小側のレンズのサイズは小さくできるが、第1光学群40aの拡大側のレンズサイズが大きくなり過ぎ好ましくない。
第1レンズ群の正のパワーが強くなって条件式(5)の上限を超えると、第1レンズ群から射出される光線は、発散光となり過ぎるため、第1光学群40aの拡大側のレンズサイズは小さくできるが、第2光学群40bの縮小側のレンズサイズが大きくなるととともに、第2光学群40b内での収差補正が難しくなり、レンズ構成が複雑になってしまい、コスト的にも好ましくない。
以下、図10及び図11Aを参照して、投射光学系40のうち、第1光学群40a及び第2光学群40bを構成する各レンズについて縮小側から順に説明する。まず、既述のように、第1光学群40aは、第1-1レンズ群41と第1-2レンズ群42とが、全体で9枚のレンズによって構成されている。第1-1レンズ群41のうち、縮小側のレンズ群E1は、レンズL1~L6を有し、拡大側のレンズ群E2は、レンズL7を有する。第1-2レンズ群42は、2枚のレンズL8,L9を有する。
第1-1レンズ群41のうち、開口絞りSTよりも縮小側に設けられたレンズ群E1について、レンズL1,L2,L3,L6は、正凸レンズであり、レンズL4,L5は、負凹レンズである。レンズL3とレンズL4とは、接合レンズとなっており、レンズL5とレンズL6とは、接合レンズとなっている。
第1-1レンズ群41のうち、開口絞りSTよりも拡大側に設けられたレンズ群E2について、レンズL7は、拡大側に凸面を向けた正のメニスカスレンズである。なお、レンズL1~L7は、ガラス製であり、全て球面レンズであり、光軸OAについて軸対称な円形状である。
第1-2レンズ群42のうち、レンズL8は、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズであり、レンズL9は、縮小側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。なお、レンズL8,L9は、ガラス製であり、全て球面レンズであり、光軸OAについて軸対称な円形状となっている。
以上のように、第1光学群40aは、全体として9枚のレンズ(レンズL1~L9)で構成されている。
次に、第2光学群40bについては、既述のように、第2-1レンズ群43と第2-2レンズ群44と第2-3レンズ群45とが、全体で10枚のレンズによって構成されている。第2-1レンズ群43は、レンズL10を有し、第2-2レンズ群44は、レンズL11~L18を有し、第2-3レンズ群45は、レンズL19を有する。
第2-1レンズ群43のレンズL10は、光軸近傍で凸面形状の正レンズである。なお、レンズL10は、両面非球面で樹脂製の非球面レンズであり、光軸OAについて軸対称な円形状となっている。
第2-2レンズ群44のうち、レンズL11は、縮小側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。レンズL12は、正凸レンズである。レンズL13は、縮小側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL14は、正凸レンズである。レンズL15は、負凹レンズである。レンズL16は、縮小側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL17は、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。レンズL18は、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。なお、レンズL11~L18は、ガラス製であり、全て球面レンズであり、光軸OAについて軸対称な円形状である。
第2-3レンズ群45のレンズL19は、光軸近傍で凹面形状の負レンズである。なお、レンズL19は、両面非球面で樹脂製の非球面レンズであり、光軸OAについて軸対称な円形状となっている。
以上のように、本実施形態に係る投射光学系40及びこれを用いた投射型画像表示装置であるプロジェクター2では、投射光学系40において、中間像を形成する第1光学群40aと、第1光学群40aで形成された中間像を拡大投射する第2光学群40bとが、上記した条件式(1)等の諸条件を満たしている。これにより、まず、プロジェクター2へ投射光学系40が組み込まれた場合に、半画角50゜以上の画角で拡大投影する超広角なものとしている。さらに、上記では、2つの光路偏向部AP1,AP2を有する光路偏向光学系60を、第1光学群40aと第2光学群40bとの間に配置することにより、性能劣化を抑えつつ、光路を折り曲げて、コンパクトな構成とすることができるようにしている。
特に、本実施形態では、リレー光学系である第2光学群40bを、複数のレンズのみすなわち屈折光学系のみで構成している。この場合、第1実施形態に示した凹面ミラーを使用した光学系と比較すると、全長は長くなってしまう。しかしながら、凹面ミラーを使用した光学系では、第2光学群40bで光路が折り返され第1光学群40a側に戻る際に、光路がレンズ等と干渉してしまう可能性がある。このため、投射画面の上下位置などを移動させるシフト機構は使用できない等の制限が生じる可能性がある。これに対して、本実施形態のように、屈折光学系のみで構成する超広角投射光学系では、上記のような画面位置のシフトを可能にしやすいと考えられる。
なお、上記の例では、例えば図11Aや11Bに示されるように、第1光路偏向部AP1や第2光路偏向部AP2での折り曲げにより、光軸OAを水平面すなわちXZ面に対して傾けない構成としていた。これに対して、一変形例として、図11A及び11Bにそれぞれ対応する図である図12A及び12Bにおいて例示するように、第1光路偏向部AP1での反射において、光軸OAをXZ面に対して傾けるようにすることも考えられる。すなわち、第1光路偏向部AP1の反射平面について法線方向がY方向の成分を含むように配置することが考えられる。図12Bでの例示では、第1光学群40aにおける光軸OA1を中心にして図中時計回りに10゜傾けている。つまり、図12Bのように平面視した場合、第1光学群40aにおける光軸OA1と第2光学群40bにおける光軸OA2とを示す点を通る直線が、X方向に対して10゜傾くようになっており、第2光学群40b側が-Y側に下がっている。
本実施形態のように、シフト投射を行う場合、高さ方向すなわちY方向の寸法は、第1光学群40aの拡大側のレンズの有効径の高さと第2光学群40bの拡大側のレンズの有効径の高さでほぼ決まる。したがって、例えば、図11Bに示されるように、第1光学群40aよりも第2光学群40bの上部が最も飛び出した状態となることが考えらえる。これに対して、図12Bに示す場合では、第1光路偏向部AP1の通過に際して、第1光学群40aの光軸OA1に対して図中時計回りの方向に10°回転させている。こうすることにより、第2光学群40bから射出される光線束の高さが低くなり、筐体全体を低くすることが可能となる。
〔他の条件について〕
以下、上記した第1及び第2実施形態において、共通する条件について記載する。各実施形態において示した投射光学系40は、上述した条件式(1)~(3)以外に、下記の条件式(6)~(8)を満たすものとなっている。
まず、投射光学系40は、第1光学群40aの最も拡大側の面から第2光学群40bの最も縮小側の面までの距離を距離Dとし、光路偏向光学系60の光軸上の距離を距離dとするとき、条件式
0.3<d/D<0.6…(6)
を満足している。
条件式(6)は、第1光学群40aと第2光学群40bとの距離Dと、2つの光学群40a,40bの間に配置された2つの光路偏向部AP1,AP2の光軸上の距離dとの比に関する条件であり、これは、光路偏向光学系60により光軸を偏向したときに、光線束が、2つの光学群40a,40bや、2つの光路偏向部AP1,AP2によって干渉しないようにするための条件である。
条件式(6)の下限を超えると、2つの光路偏向部AP1,AP2の光軸間距離が短くなり過ぎ、第1光学群40aの光軸OA1と第2光学群40bの光軸OA2とが近づきすぎてしまう。この場合、特に、第1実施形態のように第2光学群40bをミラーで構成する場合において、第1光路偏向部AP1と第2光学群40bとが干渉してしまう可能性が高まることになり、好ましくない。
条件式(6)の上限を超えると、2つの光路偏向部AP1,AP2の光軸間距離が長くなり過ぎ、第1光路偏向部AP1から射出された画像光の光線束と第1光学群40aとでの干渉や、第2光路偏向部AP2に入射する光線束と第2光学群40bとでの干渉が生じる可能性が高まることになり、好ましくない。
また、投射光学系40は、第1光学群40aを出た光軸OA1の第1光路偏向部AP1への入射角を入射角θとするとき、条件式
30゜<θ<50゜…(7)
を満足している。
条件式(7)の下限を超えると、第1光路偏向部AP1に対する入射角度が小さくなり過ぎ、第1光学群40aから第1光路偏向部AP1を経て偏向された後の光線束が、干渉しやすくなるため、これを回避しようとすると、結果として、第1光学群40aと第2光学群40bとの間隔をさらに広く開ける必要が生じ、第2光学群40bの大きさが増大することになり、好ましくない。
条件式(7)の上限を超えると、特に、第1実施形態のように、第2光学群40bを凹面ミラーで構成する場合において、凹面ミラーを深い反射面を有するものとすることになるため、第2光路偏向部AP2と第2光学群40bとを構成するに際して、お互いが干渉することなく良好に配置することが困難になってしまう。
従って、条件式(7)の範囲内で設定するのが好ましく、上記実施形態での例示したものは、上記条件を満たすものとなっている。
また、投射光学系40において、光路偏向光学系60は、第1光路偏向部AP1の反射面と第2光路偏向部AP2の反射面とのなす角度を角度θtとするとき、条件式
θt<15゜…(8)
を満足している。
2つの光路偏向部AP1,AP2を平行とする場合、すなわち条件式(8)に関して角度θt=0°とする場合、例えば2つの光路偏向部AP1,AP2を一体化して作製すれば、コリメータなどを用いた検査などがやりやすくなるといった利点があると考えられる。その一方で、図8A及び8Bを参照して説明したように、装置全体のさらなる小型化を狙う場合には、2つの光路偏向部AP1,AP2を平行とせず多少ずらすことも考えられる。
ただし、2つの光路偏向部AP1,AP2を構成する2枚の反射面のなす角度θtが、条件(8)の範囲を外れて大きくなり過ぎると、特に、光路を確保するに際して、画面周辺部に対応する光線束が互いに干渉しないようにことが難しくなる。
〔実施例〕
以下、投射光学系40の具体的な実施例について説明する。以下に説明する実施例1~6に共通する諸元の意義を以下にまとめた。なお、偏芯あるいは回転は、第1及び第2光路偏向部AP1,AP2を構成する各反射面の傾きを示している。
f 全系の焦点距離
ω 半画角
NA 開口数
R 曲率半径
D 軸上面間隔(レンズ厚又はレンズ間隔)
Nd d線の屈折率
Vd d線のアッベ数
H 有効半径
非球面は、以下の多項式(非球面式)によって特定される。
偶数次高次非球面
Figure 0007040171000001
奇数次高次非球面
Figure 0007040171000002
ただし、
c: 曲率(1/R)
h: 光軸からの高さ
k: 非球面の円錐係数
Ai:非球面の高次非球面係数
なお、OBJは、パネル面PIを意味し、STOは開口絞りSTを意味し、IMGは、スクリーン上の像面(被投射面)を意味する。また、面番号の後に「*」や「**」が記載されている面は、非球面形状を有する面であり、「*」は、偶数次高次非球面であり、「**」は、奇数次高次非球面である。
(実施例1)
実施例1のレンズ面のデータを以下の表1に示す。
〔表1〕
F 2.88
FNo 2.44
ω 71.8

面番号 R D Nd Vd H 偏芯(回転)
OBJ Infinity 6.060
1 Infinity 22.920 1.51633 64.1
2 Infinity 1.000
3 29.122 5.929 1.92286 20.9 11.47
4 -53.481 0.150 11.12
5 30.494 7.000 1.49700 81.5 9.50
6 -14.959 1.000 1.92286 20.9 7.96
7 22.255 0.150 7.25
*8 12.5 4.491 1.49700 81.5 7.26
*9 89.379 0.135 6.72
10 13.933 5.500 1.48749 70.2 6.20
11 -11.01 1.000 1.90043 37.4 5.35
12 7.14 4.500 1.76182 26.5 4.92
13 -67.809 2.313 4.85
STO Infinity 4.000 4.63
15 -18.813 2.000 1.80000 29.8 4.96
16 -13.423 d16 5.20
*17 15.914 3.500 1.53116 56.0 11.09
*18 -93.779 d18 11.37
*19 -34.888 2.000 1.53116 56.0 11.92
*20 18.542 d20 12.72
21 Infinity 0.000 反射面 -35.0
22 Infinity -48.000 -35.0
23 Infinity 0.000 反射面 35.0
24 Infinity 37.000 35.0
*25 -28.425 d25 反射面 35.10
以上の表1及び以下の表において、10のべき乗数(例えば1.00×10+18)をE(例えば1.00E+18)を用いて表すものとする。
以下の表2は、実施例1のレンズ面の非球面係数である。
〔表2〕
偶数次
非球面係数
面番号 8 9 17 18 19
K 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 6.23015
A04 3.4798E-05 1.0184E-05 -1.5438E-04 2.0444E-06 1.4603E-04
A06 -7.1435E-08 -7.7442E-07 5.8105E-07 1.6057E-06 4.2397E-07
A08 5.5192E-09 -2.4043E-09 -3.9570E-09 -8.8620E-09 -3.1498E-09
A10 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00
A12 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00
A14 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00

20 25
0.00000 -0.57313
-1.4966E-04 6.3727E-06
2.6829E-07 -3.0433E-09
-2.7439E-10 2.7284E-12
-5.0735E-12 -1.0655E-15
0.0000E+00 1.7204E-19
0.0000E+00 8.5761E-23
以下の表3は、投射距離を変更した場合において、表1中の可変間隔d16,d18,d20,d25の値を示している。
〔表3〕
可変間隔
投射距離 基準距離 近距離 遠距離
d16 14.008 13.739 14.204
d18 2.343 2.373 2.320
d20 21.139 21.310 21.898
d25 -376.756 -305.444 -504.330
図13は、実施例1の投射光学系の断面図である。図13の投射光学系は、第1実施形態の投射光学系40に相当する。なお、図示では、光路を折り曲げるのみでパワーを有しない第1及び第2光路偏向部AP1,AP2については省略し、これらの箇所での折り曲げについては、展開した図としている。図13において、投射光学系40は、パネル面PI上の像をスクリーンまでの距離に応じた倍率で拡大投射するものである。投射光学系40の第1光学群40aは、縮小側から順に、第1-1レンズ群41のレンズ群E1を構成するレンズL1~L6と、レンズ群E2を構成するレンズL8と、第1-2レンズ群42を構成するレンズL9,L10との10枚のレンズL1~L10を有する。例えば壁面投射から床面投射に変更する場合のように、投射位置が変わる(投射距離が変わる)ことにより変倍が行なわれる。このような変倍に伴うフォーカスに際して、第1-1レンズ群41は固定されたままである一方、第1-2レンズ群42はそれぞれ移動する。すなわち、第1-2レンズ群42は、変倍時に、2つのレンズL10,L11を独立に移動させることで合焦を行う。
なお、各レンズL1~L10等について詳しい説明は、図4等を参照して説明したが、以下、縮小側から順に、纏めて記載すると、第1光学群40aは、両凸形状で正の第1レンズL1と、両凸形状で正の第2レンズL2と両凹形状で負の第3レンズL3との接合レンズと、縮小側に凸面を向けたメニスカス形状で両面に非球面が施された正の第4レンズL4と、両凸形状で正の第5レンズL5と両凹形状で負の第6レンズL6と両凸形状で正の第7レンズL7との3枚接合レンズと、拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第8レンズL8と、光軸近傍において両凸形状で両面に非球面が施された正の第9レンズL9と、光軸近傍において両凹形状で両面に非球面が施された負の第10レンズL10と、の10枚のレンズで構成される。
また、第1光学群40aと第2光学群40bとの間には、第1光学群40aの光軸OA1を偏向させる第1光路偏向部AP1と、第1光路偏向部AP1により折り曲げられた光軸OAを、第1光学群40aの光軸OA1の進行方向に戻す第2光路偏向部AP2を介して、最終的に第2光学群40bにより拡大投影される。
ここで、第1光路偏向部AP1に入射する第1光学群40aの入射角度を45゜とすると、90゜偏向させることになるが、入射角θを45゜以下にすると、第2光学群40bの位置を光軸方向に圧縮できるので小型化に有利になる。このため、実施例1では、θ=35゜としている。
また、第2光学群40bを構成するミラーMRは、凹面形状の1枚の非球面ミラーで構成されている。なお、各レンズの曲率等の具体的データについては、上記表1に示す通りである。
図14は、投射倍率を変更したときの投射光学系の縮小側収差図(球面収差、非点収差、歪曲収差)であり、上段、中段、下段がそれぞれ表3の基準距離、近距離、遠距離での縮小側収差図に対応する。
(実施例2)
実施例2のレンズ面のデータを以下の表4に示す。
〔表4〕
F -2.82
FNo 2.00
ω 72.0

面番号 R D Nd Vd H 偏芯(回転)
OBJ Infinity 6.060
1 Infinity 22.920 1.51633 64.1
2 Infinity 1.000
3 233.602 4.633 1.92286 20.9 11.87
4 -31.948 0.150 11.98
5 15.973 6.000 1.62041 60.3 10.12
6 -217.943 1.000 1.92286 20.9 9.05
7 17.252 4.000 1.51633 64.1 7.87
8 251.993 0.103 7.10
9 16.864 5.000 1.48749 70.2 6.40
10 -21.447 1.000 2.00100 29.1 5.50
11 7.789 3.500 1.74077 27.8 5.01
12 253.389 2.095 4.94
STO Infinity 4.000 4.88
14 -9.917 2.000 1.92286 20.9 5.26
15 -9.449 d15 5.81
*16 16.998 4.771 1.53116 56.0 14.92
*17 -161.456 d17 15.50
*18 259.556 1.800 1.53116 56.0 16.25
*19 14.605 d19 16.93
20 Infinity 0.000 反射面 -37.5
21 Infinity -55.000 -37.5
22 Infinity 0.000 反射面 37.5
23 Infinity 45.000 37.5
*24 -34.621 d24 反射面 42.32
IMG Infinity 0
以下の表5は、実施例2のレンズ面の非球面係数である。
〔表5〕
偶数次
非球面係数
面番号 16 17 18 19 24
K 0.00000 0.00000 -89.00000 -0.48675 -0.83296
A04 -8.0074E-05 1.2524E-04 1.3771E-04 -1.3436E-04 3.2250E-06
A06 4.0677E-07 1.2998E-07 -6.5372E-07 2.7904E-07 -2.4400E-09
A08 -2.1234E-09 -3.1647E-09 1.8678E-09 -4.3024E-10 1.9808E-12
A10 5.5293E-13 5.1021E-12 -3.3643E-12 -6.5976E-13 -1.0792E-15
A12 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00 3.2787E-19
A14 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00 -4.1519E-23
以下の表6は、投射距離を変更した場合において、表4中の可変間隔d15,d17,d19,d24の値を示している。
〔表6〕
可変間隔
投射距離 基準距離 近距離 遠距離
d15 19.736 19.318 20.171
d17 2.232 2.225 2.239
d19 28.000 28.330 27.659
d24 -376.756 -305.269 -504.219
図15は、実施例2の投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図である。また、図16は、実施例2の投射光学系の断面図である。なお、図示では、光路を折り曲げるのみでパワーを有しない第1及び第2光路偏向部AP1,AP2については省略し、これらの箇所での折り曲げについては、展開した図としている。図15又は図16において、投射光学系40は、パネル面PI上の像をスクリーンまでの距離に応じた倍率で拡大投射するものである。投射光学系40の第1光学群40aは、縮小側から順に、第1-1レンズ群41のレンズ群E1を構成するレンズL1~L7と、レンズ群E2を構成するレンズL8と、第1-2レンズ群42を構成するレンズL9,L10との10枚のレンズL1~L10を有する。
以下、縮小側から順に、纏めて記載すると、第1光学群40aは、両凸形状の正の第1レンズL1と、両凸形状で正の第2レンズL2と両凹形状で負の第3レンズL3と拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第4レンズL4との3枚接合レンズと、両凸形状で正の第5レンズL5と両凹形状で負の第6レンズL6と拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第7レンズL7との3枚接合レンズと、縮小側に凸面を向けたメニスカス形状で両面に非球面が施された正の第8レンズL8と、光軸近傍において両凸形状で両面に非球面が施された正の第9レンズL9と、光軸近傍において拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で両面に非球面が施された負の第10レンズL10と、の10枚のレンズで構成される。
また、第2光学群40bを構成するミラーMRは、凹面形状の1枚の非球面ミラーで構成されている。なお、各レンズの曲率等の具体的データについては、上記表4に示す通りである。
図17は、投射倍率を変更したときの投射光学系の縮小側収差図(球面収差、非点収差、歪曲収差)であり、上段、中段、下段がそれぞれ表6の基準距離、近距離、遠距離での縮小側収差図に対応する。
(実施例3)
実施例3のレンズ面のデータを以下の表7に示す。
〔表7〕
F -3.71
FNo 2.02
ω 72.3

面番号 R D Nd Vd H 偏芯(回転)
OBJ Infinity 6.010
1 Infinity 26.820 1.51633 64.1
2 Infinity 1.000
3 4427.571 5.554 1.90366 31.3 15.18
4 -35.191 3.140 15.34
5 36.643 9.351 1.49700 81.5 12.47
6 -21.214 1.200 1.90366 31.3 11.12
7 26.325 0.100 10.49
8 18.470 7.000 1.48749 70.2 10.81
9 -43.236 2.383 10.60
10 21.997 8.500 1.72825 28.5 9.78
11 -14.000 1.100 1.90366 31.3 9.01
12 20.667 8.072 8.17
STO Infinity 7.000 8.89
14 -427.198 5.000 1.62280 57.1 10.55
15 -22.902 d15 10.92
*16 50.000 4.000 1.53116 56.0 16.81
*17 315.178 d17 17.47
*18 -22.379 3.000 1.53116 56.0 20.48
*19 -135.485 d19 22.02
20 Infinity 0.000 反射面 -33.5
21 Infinity -83.000 -33.5
22 Infinity 0.000 反射面 33.5
23 Infinity 69.000 33.5
*24 -53.792 d24 反射面 66.15
IMG Infinity 0
以下の表8は、実施例3のレンズ面の非球面係数である。
〔表8〕
偶数次
非球面係数
面番号 16 17 18 19 24
K 0.00000 0.00000 -2.85691 0.00000 -3.48045
A04 -5.9708E-05 -6.0203E-05 4.2131E-05 4.1817E-05 -1.1907E-06
A06 -1.6195E-08 8.5530E-08 -5.5173E-08 -1.4187E-07 3.2218E-10
A08 1.8765E-10 3.1464E-11 2.0957E-11 2.5020E-10 -6.5789E-14
A10 0.0000E+00 0.0000E+00 -2.8394E-14 -2.8674E-13 7.5755E-18
A12 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00 1.3545E-16 -3.7027E-22
A14 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00
以下の表9は、投射距離を変更した場合において、表7中の可変間隔d15,d17,d19,d24の値を示している。
〔表9〕
可変間隔
投射距離 基準距離 近距離 遠距離
d15 36.943 36.268 37.671
d17 13.827 14.034 13.621
d19 38.000 38.469 37.478
d24 -501.000 -409.664 -663.764
図18は、実施例3の投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図である。また、図19は、実施例3の投射光学系の断面図である。なお、図示では、光路を折り曲げるのみでパワーを有しない第1及び第2光路偏向部AP1,AP2については省略し、これらの箇所での折り曲げについては、展開した図としている。図18又は図19において、投射光学系40は、パネル面PI上の像をスクリーンまでの距離に応じた倍率で拡大投射するものである。投射光学系40の第1光学群40aは、縮小側から順に、第1-1レンズ群41のレンズ群E1を構成するレンズL1~L6と、レンズ群E2を構成するレンズL7と、第1-2レンズ群42を構成するレンズL8,L9との9枚のレンズL1~L9を有する。
以下、縮小側から順に、纏めて記載すると、第1光学群40aは、両凸形状で正の第1レンズL1と、両凸形状で正の第2レンズL2と両凹形状で負の第3レンズL3との接合レンズと、両凸形状で正の第4レンズL4と、両凸形状で正の第5レンズL5と両凹形状で負の第6レンズL6との接合レンズと、拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第7レンズL7と、光軸近傍において縮小側に凸面を向けたメニスカス形状で両面に非球面が施された正の第8レンズL8と、光軸近傍において拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で両面に非球面が施された負の第9レンズL9と、の9枚のレンズで構成される。
また、第2光学群40bを構成するミラーMRは、凹面形状の1枚の非球面ミラーで構成されている。なお、各レンズの曲率等の具体的データについては、上記表7に示す通りである。
図20は、投射倍率を変更したときの投射光学系の縮小側収差図(球面収差、非点収差、歪曲収差)であり、上段、中段、下段がそれぞれ表9の基準距離、近距離、遠距離での縮小側収差図に対応する。
(実施例4)
実施例4のレンズ面のデータを以下の表10に示す。
〔表10〕
F -3.96
FNo 1.99
ω 70.9

面番号 R D Nd Vd H 偏芯(回転)
OBJ Infinity 8.700
1 Infinity 25.910 1.51680 64.2
2 Infinity 1.000
3 46.242 6.500 1.84666 23.8 15.27
4 -88.600 6.100 15.02
5 61.723 4.004 1.67790 55.3 12.00
6 -84.388 0.100 11.62
7 26.936 5.423 1.49700 81.5 10.27
8 -33.250 1.200 1.84666 23.8 9.40
9 22.170 5.400 8.38
10 -15.388 1.200 1.84666 23.8 8.23
11 35.744 5.743 1.75700 47.8 9.31
12 -20.876 6.000 9.83
STO Infinity 37.220 10.31
14 -137.711 5.500 1.51633 64.1 19.50
15 -46.489 19.400 20.20
16 -723.365 3.500 1.85026 32.3 25.54
17 -192.502 0.100 25.84
18 111.913 6.000 1.83400 37.2 26.54
19 11449.858 35.000 26.43
20 Infinity 0.000 反射面 -32.5
21 Infinity -80.000 -32.5
22 Infinity 0.000 反射面 32.5
23 Infinity 20.000 32.5
*24 14.606 13.098 1.51633 64.1 20.77
*25 -3444.687 d25 20.73
26 479.065 2.000 1.85896 22.7 17.60
27 29.727 11.000 1.59522 67.7 16.73
28 -51.015 0.100 16.61
29 20.308 6.906 1.49700 81.5 14.11
30 50.510 0.200 12.73
31 15.716 8.000 1.49700 81.5 10.90
32 -72.826 1.200 1.80000 29.8 8.68
33 34.078 d33 7.37
34 58.134 10.466 1.80100 35.0 5.58
35 2732.624 5.407 7.00
*36 -18.750 2.000 1.83220 40.1 8.15
*37 -20.940 2.671 9.99
38 -11.097 2.000 1.92286 20.9 9.99
39 -27.520 d39 15.12
**40 -32.603 5.000 1.53116 56.0 24.87
**41 26.000 d41 39.45
IMG Infinity
以下の表11は、実施例4のレンズ面の非球面係数である。
〔表11〕
偶数次
非球面係数
面番号 24 25 36 37
K -0.83056 0.00000 3.61782 2.29596
A04 -6.0885E-05 -2.0960E-05 -5.6942E-05 2.7361E-05
A06 2.2021E-08 7.9356E-08 -1.4915E-06 -8.3729E-07
A08 3.3464E-10 -1.2616E-10 2.4781E-09 -1.4105E-09
A10 -1.1791E-12 -8.8856E-14 -9.9726E-11 2.7887E-11
A12 1.1035E-15 2.3897E-16 0.0000E+00 0.0000E+00
A14 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00
奇数次
非球面係数
面番号 40 41
K -10.43805 -18.28587
A03 -8.9438E-04 -4.7878E-04
A04 1.5704E-05 4.8796E-06
A05 5.9605E-08 1.6251E-07
A06 0.0000E+00 -4.5075E-09
A07 0.0000E+00 -6.0249E-11
A08 0.0000E+00 1.6968E-12
A09 0.0000E+00 3.0882E-14
A10 0.0000E+00 -8.4813E-16
以下の表12は、投射距離を変更した場合において、表10中の可変間隔d25,d33,d39,d41の値を示している。
〔表12〕
可変間隔
投射距離 基準距離 近距離 遠距離
d25 13.249 13.501 13.033
d33 2.876 2.828 2.894
d39 9.827 9.623 10.025
d41 500.000 411.800 662.000
図21は、実施例4の投射光学系の断面図である。図21の投射光学系は、第2実施形態の投射光学系40に相当する。なお、図示では、光路を折り曲げるのみでパワーを有しない第1及び第2光路偏向部AP1,AP2については省略し、これらの箇所での折り曲げについては、展開した図としている。図21において、投射光学系40は、パネル面PI上の像をスクリーンまでの距離に応じた倍率で拡大投射するものである。投射光学系40の第1光学群40aは、縮小側から順に、第1-1レンズ群41のレンズ群E1を構成するレンズL1~L6と、レンズ群E2を構成するレンズL7と、第1-2レンズ群42を構成するレンズL8,L9との9枚のレンズL1~L9を有する。投射光学系40の第2光学群40bは、縮小側から順に、第2-1レンズ群43を構成するレンズL10と、第2-2レンズ群44を構成するレンズL11~L18と、第2-3レンズ群45を構成するレンズL19とを有する。例えば壁面投射から床面投射に変更する場合のように、投射位置が変わる(投射距離が変わる)ことにより変倍が行なわれる。このような変倍に伴うフォーカスに際して、第1光学群40a、第2-1レンズ群43及び第2-3レンズ群45は固定されたままである一方、第2-2レンズ群44はそれぞれ移動する。すなわち、第2-2レンズ群44は、変倍時に、8つのレンズL11~L18を移動させることで合焦を行う。
第1光学群40aと第2光学群40bとの間には、第1光学群40aの光軸OA1を偏向させる第1光路偏向部AP1と、第1光路偏向部AP1により折り曲げられた光軸OAを、第1光学群40aの光軸OA1の進行方向に戻す第2光路偏向部AP2を介して、最終的に第2光学群40bにより拡大投影される。
なお、各レンズL1~L19等について詳しい説明は、図10等を参照して説明したが、以下、縮小側から順に、纏めて記載すると、第1光学群40aは、両凸形状で正の第1レンズL1と、両凸形状で正の第2レンズL2と、両凸形状で正の第3レンズL3と両凹形状で負の第4レンズL4との接合レンズと、両凹形状で負の第5レンズL5と両凸形状で正の第6レンズL6との接合レンズと、拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第7レンズL7と、拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第8レンズL8と、縮小側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第9レンズL9と、の9枚のレンズで構成される。
また、第2光学群40bは、光軸近傍において両凸形状で両面に非球面が施された正の第10レンズL10と、縮小側に凸面を向けたメニスカス形状で負の第11レンズL11と両凸形状で正の第12レンズの接合レンズL12と、縮小側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第13レンズL13と、両凸形状で正の第14レンズL14と両凹形状で負の第15レンズL15との接合レンズと、縮小側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第16レンズL16と、拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で両面に非球面が施された負の第17レンズL17と、拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で負の第18レンズL18と、光軸近傍で両凹形状で両面に非球面が施された負の第19レンズL19と、の10枚のレンズで構成される。
なお、各レンズの曲率等の具体的データについては、上記表10に示す通りである。
図22は、投射倍率を変更したときの投射光学系の縮小側収差図(球面収差、非点収差、歪曲収差)であり、上段、中段、下段がそれぞれ表12の基準距離、近距離、遠距離での縮小側収差図に対応する。
(実施例5)
実施例5のレンズ面のデータを以下の表13に示す。
〔表13〕
F -3.96
FNo 1.90
ω 71.2

面番号 R D Nd Vd H 偏芯(回転)
OBJ Infinity 8.500
1 Infinity 25.910 1.51680 64.2
2 Infinity 1.000
3 29.517 5.484 1.85896 22.7 16.34
4 88.151 2.995 15.89
5 136.740 4.657 1.43875 94.9 15.27
6 -61.857 0.100 14.85
7 42.641 7.500 1.49700 81.5 13.00
8 -26.561 1.200 1.80000 29.8 12.16
9 16.317 8.000 1.49700 81.5 10.86
10 -112.659 0.100 10.80
11 20.906 3.400 1.48749 70.2 10.99
12 69.731 15.000 10.80
STO Infinity 4.179 8.58
*14 31.133 3.000 1.69680 55.5 9.20
*15 83.429 8.069 9.21
16 -14.780 1.500 1.72825 28.5 10.50
17 377.281 14.442 11.36
18 -58.420 7.500 1.83400 37.3 20.06
19 -30.367 0.100 21.37
20 142.253 7.500 1.88300 40.8 24.84
21 -104.736 25.000 25.00
22 Infinity 0.000 反射面 -40.0
23 Infinity -66.000 -40.0
24 Infinity 0.000 反射面 40.0
25 Infinity 26.000 40.0
26 -123.931 5.000 1.84666 23.8 26.11
27 -66.416 d27 26.44
*28 16.158 5.000 1.50941 55.9 24.31
*29 29.789 6.000 23.99
30 95.399 5.551 1.49700 81.5 24.05
31 -606.104 0.100 23.90
32 29.587 14.000 1.49700 81.5 22.44
33 -313.330 0.100 21.18
34 17.316 11.500 1.61800 63.3 14.38
35 -79.552 1.200 1.84666 23.8 11.31
36 23.158 d36 8.59
37 82.794 3.798 1.65412 39.7 7.30
38 165.981 6.555 8.99
39 -11.715 2.000 1.72000 50.2 9.94
40 -23.250 d40 13.88
**41 -25.679 2.771 1.50941 55.9 25.42
**42 88.427 d42 39.37
IMG Infinity
以下の表14は、実施例5のレンズ面の非球面係数である。
〔表14〕
偶数次
非球面係数
面番号 14 15 28 29
K -0.27032 29.96503 -0.95615 0.00000
A04 -1.7122E-06 -8.6712E-06 -3.9178E-05 -2.1634E-05
A06 -4.8307E-08 -1.3308E-07 7.6436E-09 -3.2354E-09
A08 -7.1105E-11 8.4508E-11 1.1520E-11 1.1096E-11
A10 0.0000E+00 -2.4377E-12 0.0000E+00 0.0000E+00
A12 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00
A14 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00
奇数次
非球面係数
面番号 41 42
K -7.25487 0.00000
A03 -0.00069132 -0.00034974
A04 2.5862E-05 -2.1343E-06
A05 -1.0797E-06 1.4598E-07
A06 1.5706E-09 -2.0408E-09
A07 5.0312E-10 2.6928E-11
A08 -1.0505E-12 -6.6259E-13
A09 0.0000E+00 0.0000E+00
A10 0.0000E+00 0.0000E+00
以下の表15は、投射距離を変更した場合において、表13中の可変間隔d27,d36,d40,d42の値を示している。
〔表15〕
可変間隔
投射距離 基準距離 近距離 遠距離
d27 8.115 8.273 8.083
d36 5.884 5.965 5.745
d40 15.291 15.052 15.462
d42 480.000 391.800 642.000
図23は、実施例5の投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図である。また、図24は、実施例5の投射光学系の断面図である。なお、図示では、光路を折り曲げるのみでパワーを有しない第1及び第2光路偏向部については省略し、これらの箇所での折り曲げについては、展開した図としている。図23又は図24において、投射光学系40は、パネル面PI上の像をスクリーンまでの距離に応じた倍率で拡大投射するものである。投射光学系40の第1光学群40aは、縮小側から順に、第1-1レンズ群41のレンズ群E1を構成するレンズL1~L6と、レンズ群E2を構成するレンズL7と、第1-2レンズ群42を構成するレンズL8~L10との10枚のレンズL1~L10を有する。投射光学系40の第2光学群40bは、縮小側から順に、第2-1レンズ群43を構成するレンズL11と、第2-2レンズ群44を構成するレンズL12~L18と、第2-3レンズ群45を構成するレンズL19とを有する。例えば壁面投射から床面投射に変更する場合のように、投射位置が変わる(投射距離が変わる)ことにより変倍が行なわれる。このような変倍に伴うフォーカスに際して、第1光学群40a、第2-1レンズ群43及び第2-3レンズ群45は固定されたままである一方、第2-2レンズ群44はそれぞれ移動する。すなわち、第2-2レンズ群44は、変倍時に、7つのレンズL12~L18のうち少なくとも一部を移動させることで合焦を行う。
第1光学群40aと第2光学群40bとの間には、第1光学群40aの光軸OA1を偏向させる第1光路偏向部AP1と、第1光路偏向部AP1により折り曲げられた光軸OAを、第1光学群40aの光軸OA1の進行方向に戻す第2光路偏向部AP2を介して、最終的に第2光学群40bにより拡大投影される。
以下、縮小側から順に、纏めて記載すると、第1光学群40aは、拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第1レンズL1と、両凸形状で正の第2レンズL2と、両凸形状で正の第3レンズL3と両凹形状で負の第4レンズL4と両凸形状で正の第5レンズL5との3枚接合レンズと、縮小側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第6レンズL6と、縮小側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第7レンズL7と、両凹形状で負の第8レンズL8と、拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第9レンズL9と、両凸形状での正の第10レンズL10と、の10枚のレンズで構成される。
また、第2光学群40bは、拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で正の11レンズL11と、光軸近傍において縮小側に凸面を向けたメニスカス形状で両面に非球面が施された正の第12レンズL12と、両凸形状で正の第13レンズL13と、両凸形状で正の第14レンズL14と、両凸形状で正の第15レンズL15と両凹形状で負の第16レンズL16との接合レンズと、拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第17レンズL17と、拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で負の第18レンズL18と、光軸近傍において両凹形状で両面に非球面が施された負の第19レンズL19と、の9枚のレンズで構成される。
なお、各レンズの曲率等の具体的データについては、上記表13に示す通りである。
図25は、投射倍率を変更したときの投射光学系の縮小側収差図(球面収差、非点収差、歪曲収差)であり、上段、中段、下段がそれぞれ表15の基準距離、近距離、遠距離での縮小側収差図に対応する。
(実施例6)
実施例6のレンズ面のデータを以下の表16に示す。
〔表16〕
F -3.96
FNo 2.00
ω 71.2

面番号 R D Nd Vd H 偏芯(回転)
OBJ Infinity 8.500
1 Infinity 25.910 1.51680 64.2
2 Infinity 1.000
3 43.410 7.830 1.85896 22.7 17.28
4 -67.288 0.192 17.07
5 27.535 8.500 1.49700 81.5 13.96
6 -36.110 1.200 1.85896 22.7 12.69
7 20.000 7.000 1.49700 81.5 10.74
8 -109.788 15.101 10.00
STO Infinity 18.465
10 109.217 4.500 1.69680 55.5 11.50
*11 -42.015 5.313 11.79
12 -16.410 1.500 1.78472 25.7 11.73
13 -2408.092 14.086 14.24
14 -68.481 8.500 1.83400 37.2 23.08
15 -31.651 0.100 24.00
16 105.227 7.400 1.88300 40.8 28.49
17 -263.323 28.003 28.51
18 Infinity 0.000 反射面 -35.0
19 Infinity -69.000 -35.0
20 Infinity 0.000 反射面 35.0
21 Infinity 23.000 35.0
*22 90.436 5.000 1.50941 55.9 23.94
*23 -101.443 d23 23.72
24 44.575 15.440 1.49700 81.5 25.57
25 -75.925 0.100 25.57
26 30.268 10.893 1.49700 81.5 22.77
27 96.326 0.100 21.42
28 25.000 14.200 1.61800 63.3 18.17
29 -49.779 1.200 1.84666 23.8 15.21
30 71.453 d30 12.76
31 18.443 3.789 1.49700 81.5 9.97
32 22.460 13.277 8.02
33 -11.569 2.000 1.60300 65.4 9.81
34 -37.635 d34 15.20
**35 -21.513 2.771 1.50941 55.9 28.00
**36 262.355 d36 38.24
IMG Infinity
以下の表17は、実施例6のレンズ面の非球面係数である。
〔表17〕
偶数次
非球面係数
面番号 11 22 23
K -1.00000 0.00000 6.78020
A04 -8.8082E-06 3.8303E-06 3.5749E-05
A06 -4.5030E-08 -5.0305E-10 -1.7894E-08
A08 1.2364E-10 -7.6798E-12 -6.5626E-13
A10 -1.0754E-12 0.0000E+00 0.0000E+00
A12 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00
A14 0.0000E+00 0.0000E+00 0.0000E+00
奇数次
非球面係数
面番号 35 36
K -1.19846 0.00000
A03 -3.8870E-04 -2.8773E-04
A04 3.0711E-05 -7.1150E-07
A05 -5.4961E-07 1.4788E-07
A06 2.9770E-09 -2.5440E-09
A07 0.0000E+00 0.0000E+00
A08 0.0000E+00 0.0000E+00
A09 0.0000E+00 0.0000E+00
A10 0.0000E+00 0.0000E+00
以下の表18は、投射距離を変更した場合において、表16中の可変間隔d10,d12,d14,d15の値を示している。
〔表18〕
可変間隔
投射距離 基準距離 近距離 遠距離
d23 0.891 0.964 0.800
d30 1.250 1.149 1.157
d34 13.989 14.017 13.922
d36 500.000 411.800 662.000
図26は、実施例6の投射光学系における物体面から凹面反射ミラーまでの構成および光線図である。また、図27は、実施例6の投射光学系の断面図である。なお、図示では、光路を折り曲げるのみでパワーを有しない第1及び第2光路偏向部については省略し、これらの箇所での折り曲げについては、展開した図としている。図26又は図27において、投射光学系40は、パネル面PI上の像をスクリーンまでの距離に応じた倍率で拡大投射するものである。投射光学系40の第1光学群40aは、縮小側から順に、第1-1レンズ群41のレンズ群E1を構成するレンズL1~L4と、レンズ群E2を構成するレンズL5と、第1-2レンズ群42を構成するレンズL6~L8との8枚のレンズL1~L8を有する。投射光学系40の第2光学群40bは、縮小側から順に、第2-1レンズ群43を構成するレンズL9と、第2-2レンズ群44を構成するレンズL10~L15と、第2-3レンズ群45を構成するレンズL16とを有する。例えば壁面投射から床面投射に変更する場合のように、投射位置が変わる(投射距離が変わる)ことにより変倍が行なわれる。このような変倍に伴うフォーカスに際して、第1光学群40a、第2-1レンズ群43及び第2-3レンズ群45は固定されたままである一方、第2-2レンズ群44はそれぞれ移動する。すなわち、第2-2レンズ群44は、変倍時に、6つのレンズL10~L15を移動させることで合焦を行う。
第1光学群40aと第2光学群40bとの間には、第1光学群40aの光軸OA1を偏向させる第1光路偏向部AP1と、第1光路偏向部AP1により折り曲げられた光軸OAを、第1光学群40aの光軸OA1の進行方向に戻す第2光路偏向部AP2を介して、最終的に第2光学群40bにより拡大投影される。
以下、縮小側から順に、纏めて記載すると、第1光学群40aは、両凸形状で正の第1レンズL1と、両凸形状で正の第2レンズL2と両凹形状で負の第3レンズL3と両凸形状で正の第4レンズL4との3枚接合レンズと、両凸形状で両面に非球面が施された正の第5レンズL5と、拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で負の第6レンズL6と、拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第7レンズL7と、両凸形状で正の第8レンズL8と、の8枚のレンズで構成される。
また、第2光学群40bは、光軸近傍において両凸形状で両面に非球面が施された正の第9レンズL9と、両凸形状で正の第10レンズL10と、縮小側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第11レンズL11と、両凸形状で正の第12レンズL12と両凹形状で負の第13レンズL13との接合レンズと、縮小側に凸面を向けたメニスカス形状で正の第14レンズL14と、拡大側に凸面を向けたメニスカス形状で負の第15レンズL15と、光軸近傍において両凹形状で両面に非球面が施された負の第16レンズL16と、の8枚のレンズで構成される。
なお、各レンズの曲率等の具体的データについては、上記表16に示す通りである。
図28は、投射倍率を変更したときの投射光学系の縮小側収差図(球面収差、非点収差、歪曲収差)であり、上段、中段、下段がそれぞれ表15の基準距離、近距離、遠距離での縮小側収差図に対応する。
〔実施例のまとめ〕
いずれの実施例においても、広角端での半画角70度以上の広い画角を実現しながらも、コンパクトな構成を実現可能としている。なお、各実施例について、各条件式(1)~(8)の上記諸条件は、下記の通りとなっており、いずれの実施例も満たすものとなっている。ただし、条件式(4)については、実施例1~3のみ、条件式(5)については、実施例4~6のみが満たすものとなっている。また、条件式(8)については、例示した実施例1の変形例においてθt=7.5°となっており、それ以外は、θt=0°である。
〔表19〕
条件式計算値 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 実施例6
(1) 0.1<Fb1/Fb2<0.4 0.244 0.203 0.153 0.226 0.261 0.270
(2) 0.8<Fb2/TL<2.0 1.513 1.756 1.391 1.047 1.073 0.984
(3) 0.2<(H1+H2)/D<0.6 0.451 0.463 0.464 0.350 0.437 0.437
(4) 0.08<F/F1<0.16 0.128 0.128 0.135 - - -
(5) |F/F1|<0.06 - - - -0.013 -0.015 0.002
(6) 0.3<d/D<0.6 0.452 0.430 0.437 0.593 0.564 0.575
(7) 25゜<θ<50゜ 35.0 37.5 33.5 32.5 40.0 35.0
(8) θt<15 7.5
以上のように、本発明の具体的な側面では、投射光学系は、第1光学群の最も拡大側の面から第2光学群の最も縮小側の面までの距離をDとし、第1光学群の最も拡大側の面の有効半径をH1とし、第2光学群の最も縮小側の面の有効半径をH2とするとき、条件式
0.2<(H1+H2)/D<0.6…(3)
を満足することを特徴とする。この場合、第1光学群と第2光学群との間を大きくとることができ、例えば2つの光路偏向部で構成される光路偏向光学系を、効率良く配置できる。
また、本発明の別の側面では、第2光学群は、凹面形状の非球面反射面を少なくとも1枚含み、全系の焦点距離をFとし、第1光学群の焦点距離をF1とするとき、条件式
0.08<F/F1<0.16…(4)
を満足することを特徴とする。この場合、第2光学群を凹面のミラーで構成できる。
また、本発明のさらに別の側面では、第2光学群は、少なくとも1枚の負のパワーを有する非球面レンズを含む複数のレンズを有し、
全系の焦点距離をFとし、第1光学群の焦点距離をF1とするとき、条件式
|F/F1|<0.06…(5)
を満足することを特徴とする。この場合、第2光学群を複数のレンズで構成できる。
また、本発明のさらに別の側面では、光路偏向光学系において、第1光路偏向部と第2光路偏向部とは、2つのミラーで構成され、互いに反射面が向き合うように配置されることを特徴とする。この場合、2つのミラーにより画像光の光路を偏向できる。
また、本発明のさらに別の側面では、第1光学群の最も拡大側の面から第2光学群の最も縮小側の面までの距離をDとし、光路偏向光学系の光軸上の距離をdとするとき、条件式
0.3<d/D<0.6…(6)
を満足することを特徴とする。この場合、光路偏向光学系により光軸を偏向したときに、光線束が、2つの光学群である第1光学群及び第2光学群や、光路偏向光学系を構成する2つの光路偏向部によって干渉しないようにできる。
また、本発明のさらに別の側面では、第1光学群の光軸と、光路偏向光学系によって偏向された第2光学群の光軸とは、平行であり、かつ、光軸の進行方向が一致していることを特徴とする。この場合、光学系をコンパクトにでき、例えば、ほぼ正方形の筐体に光学系を収めることが可能になる。
また、本発明のさらに別の側面では、第1光学群を出た光軸の第1光路偏向部への入射角をθとするとき、条件式
30゜<θ<50゜…(7)
を満足することを特徴とする。この場合、光の干渉や第2光学群の増大を抑えたり、第2光学群を凹面ミラーで構成する場合において当該凹面ミラーが深い反射面にならないようにしたりできる。
また、本発明のさらに別の側面では、光路偏向光学系は、第1光路偏向部の反射面と第2光路偏向部の反射面とのなす角度をθtとするとき、条件式
θt<15゜…(8)
を満足することを特徴とする。この場合、装置全体のさらなる小型化において、光路を確保するに際し、画面周辺部に対応する光線束が互いに干渉しないように維持できる。
また、本発明のさらに別の側面では、第1光路偏向部により偏向された光軸は、縮小側共役位置の面の水平軸または垂直軸に対して傾斜していることを特徴とする。この場合、光学系の全体的な配置の簡単化や、装置の薄型化が可能になる。
また、本発明のさらに別の側面では、光路偏向光学系において、第1光路偏向部と第2光路偏向部とは、一体成型された保持部で位置決めされることを特徴とする。この場合、第1光路偏向部と第2光路偏向部との間において、光軸に対して、特定の角度で傾いた状態となるとともに互いの配置関係が維持された状態で固定できる。
この発明は、上記の実施形態又は実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
例えば、各実施例において、各レンズ群を構成するレンズの前後又は間に1つ以上の実質的にパワーを持たないレンズを追加することができる。
また、投射光学系40による拡大投射の対象は、液晶パネルに限らず、マイクロミラーを画素とするデジタル・マイクロミラー・デバイス等の光変調素子によって形成された画像を投射光学系40によって拡大投射することができる。
2…プロジェクター、10…光源、11,12…インテグレーターレンズ、13…偏光変換素子、14…重畳レンズ、15…ダイクロイックミラー、16…反射ミラー、17G,17R,17B…フィールドレンズ、18G,18R,18B…液晶パネル、19…クロスダイクロイックプリズム、21…ダイクロイックミラー、22…リレーレンズ、23…反射ミラー、40…投射光学系、40a…第1光学群、40b…第2光学群、41…第1-1レンズ群、42…第1-2レンズ群、43…第2-1レンズ群、44…第2-2レンズ群、45…第2-3レンズ群、50…光学系部分、60…光路偏向光学系、80…回路装置、81…画像処理部、82…表示駆動部、83…レンズ駆動部、88…主制御部、A1…方向、AC…アクチュエーター、AP1…第1光路偏向部、AP2…第2光路偏向部、D…距離、d…距離、E1…レンズ群、E2…レンズ群、F…焦点距離、F1…焦点距離、Fb1…空気換算距離、Fb2…距離、H1…有効半径、H2…有効半径、L1…レンズ、L1‐L19…レンズ、MR…ミラー、OA…光軸、OA1…光軸、OA2…光軸、PI…パネル面、PP…保持部、PR…プリズム、S1,S2…面、SC…筐体、θ…入射角、θt…角度

Claims (10)

  1. 縮小側から順に、複数のレンズから構成される第1光学群と、少なくとも1つの光学素子から構成される第2光学群とを備える投射光学系であって、
    前記第1光学群は、縮小側共役位置の画像の中間像を形成し、
    前記第2光学群は、前記第1光学群で形成された中間像を半画角50゜以上の画角で拡大投影し、
    前記第1光学群と前記第2光学群との間に配置され、前記第1光学群の光軸を偏向させる第1光路偏向部と、前記第1光路偏向部により偏向された光軸をさらに偏向させて前記第1光学群の光軸の進行方向に戻す第2光路偏向部とを有する光路偏向光学系を備え、
    前記縮小側共役位置から前記第1光学群の最も縮小側の面までの空気換算距離をFb1とし、前記第1光学群の最も拡大側の面から中間像が形成される光軸上の近軸焦点位置までの距離をFb2とし、前記第1光学群の全長をTLとするとき、条件式
    0.1<Fb1/Fb2<0.3…(1)
    0.8<Fb2/TL<2.0…(2)
    を満足し、
    さらに、前記第2光学群は、少なくとも1枚の負のパワーを有する非球面レンズを含む複数のレンズを有し、
    全系の焦点距離をFとし、前記第1光学群の焦点距離をF1とするとき、条件式
    |F/F1|<0.06…(5)
    を満足することを特徴とする投射光学系。
  2. 前記第1光学群の最も拡大側の面から第2光学群の最も縮小側の面までの距離をDとし、前記第1光学群の最も拡大側の面の有効半径をH1とし、前記第2光学群の最も縮小側の面の有効半径をH2とするとき、条件式
    0.2<(H1+H2)/D<0.6…(3)
    を満足することを特徴とする請求項1に記載の投射光学系。
  3. 前記光路偏向光学系において、前記第1光路偏向部と前記第2光路偏向部とは、2つのミラーで構成され、互いに反射面が向き合うように配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の投射光学系。
  4. 前記第1光学群の最も拡大側の面から第2光学群の最も縮小側の面までの距離をDとし、前記光路偏向光学系の光軸上の距離をdとするとき、条件式
    0.3<d/D<0.6…(6)
    を満足することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の投射光学系。
  5. 前記第1光学群の光軸と、前記光路偏向光学系によって偏向された第2光学群の光軸とは、平行であり、かつ、光軸の進行方向が一致していることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の投射光学系。
  6. 前記第1光学群を出た光軸の前記第1光路偏向部への入射角をθとするとき、条件式
    30゜<θ<50゜…(7)
    を満足することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の投射光学系。
  7. 前記光路偏向光学系は、前記第1光路偏向部の反射面と前記第2光路偏向部の反射面とのなす角度をθtとするとき、条件式
    θt<15゜…(8)
    を満足することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の投射光学系。
  8. 前記第1光路偏向部により偏向された光軸は、前記縮小側共役位置の面の水平軸または垂直軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の投射光学系。
  9. 前記光路偏向光学系において、前記第1光路偏向部と前記第2光路偏向部とは、一体成型された保持部で位置決めされることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の投射光学系。
  10. 光源からの光を変調して前記画像を形成する光変調素子と、
    前記光変調素子の画像を投射する請求項1乃至のいずれか一項に記載の投射光学系と
    を備える投射型画像表示装置。
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