JP7037955B2 - 減圧弁 - Google Patents

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Description

本発明は、減圧室の圧力に応じてピストンを変位させることで流体を所定圧力まで減圧させる減圧弁に関する。
本出願人は、高圧の流体を所定の圧力まで減圧させる減圧弁を提案している(特許文献1参照)。この減圧弁は、例えば、特許文献1に開示されるように、ハウジングの内部にピストンが変位自在に設けられると共に、ピストンの下端面にはバルブステムを介して弁体が変位自在に設けられている。そして、ピストンがスプリングの弾発作用下に下方へと移動することでバルブステムを介して弁体が弁座から離れて流体が流通し、一方、ピストンの下端面とボディとの間の減圧室の圧力が上昇するとピストンが上方へと押圧され、弁体が別のスプリングによって弁座側へと押圧され着座することで流体の流通が遮断される。
特開2014-191528号公報
本発明は、前記の提案に関連してなされたものであり、弁体と弁軸との間のシール性を向上させると共に弁体の小型化を図ることが可能な減圧弁を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、流体を導入するための導入流路と、導入流路に連通する弁室と、弁室に設けられて弁体の弁部が着座又は離間する弁座と、弁体が外嵌された弁棒が通される弁孔と、弁孔を介して弁室に連通する減圧室と、流体を減圧室から導出するための導出流路とを有したボディを備える減圧弁において、
弁棒の外周面には、弁部の下流側に設けられ、弁棒と弁体の間に進入した流体を弁孔へと排出するための流体排出溝を備え、
流体排出溝は、弁棒の軸方向に沿って延在し外周面に沿って形成される第1溝部と、
弁孔とは軸方向反対側となる第1溝部の端部に形成され第1溝部と連通する環状の第2溝部と、
からなり、
流体排出溝は、弁棒の外周面を切削加工することで形成され、
弁棒は、軸方向に沿って同一径で形成される軸部と、軸部の端部に形成され軸部から離間する方向に向けて徐々に拡径する傘部とを備え、
第1及び第2溝部が、軸部の外周面に形成されると共に、第2溝部は、傘部に隣接する軸部の端部に形成され、
軸部及び傘部が弁体の内部へ挿入されたとき、弁体の環状凸部の内部に形成された係合孔と流体排出溝とが向かい合い、軸部において第2溝部が第1溝部よりも径方向内側へ窪んでいることを特徴とする。
本発明によれば、減圧弁を構成する弁棒に対して弁体が外嵌され、この弁棒の外周面には、弁部の下流側に設けられ、弁棒と弁体の間に進入した流体を弁孔へ排出するための流体排出溝を有し、流体排出溝が、弁棒の軸方向に沿って延在し弁棒の外周面に沿って形成される第1溝部と、弁孔とは軸方向反対側となる第1溝部の端部に形成され第1溝部と連通した環状の第2溝部とから構成される。流体排出溝は、弁棒の外周面を切削加工することで形成され、弁棒は、軸方向に沿って同一径で形成される軸部と、軸部の端部に形成され軸部から離間する方向に向けて徐々に拡径する傘部とを備える。第1及び第2溝部が、軸部の外周面に形成されると共に、第2溝部は、傘部に隣接する軸部の端部に形成される。そして、軸部及び傘部が弁体の内部へ挿入されたとき、弁体の環状凸部の内部に形成された係合孔と流体排出溝とが向かい合い、軸部において第2溝部が第1溝部よりも径方向内側へ窪んでいる。
従って、弁棒と弁体との間に流体が進入した場合でも、流体排出溝における環状の第2溝部から第1溝部を通じて弁棒と弁体との間から流体が弁孔へと排出される。これにより、弁体が内側の弁棒側から流体によって押圧されることが防止され、弁体の変形や弁棒からの離脱等を回避することができる。
その結果、弁部における弁体と弁軸との間のシール性を向上させることができると共に、弁体の変形等を回避することで弁体を小型化することができる。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、弁体の外嵌される弁棒の外周面及び外周面に臨む弁体の内周面の少なくともいずれか一方には、弁部の下流側に設けられ、弁棒と弁体の間に進入した流体を弁孔に排出するための流体排出溝を有し、この流体排出溝を、弁棒の外周面及び/又は弁体の内周面に沿って形成される第1溝部と、弁孔とは軸方向反対側となる第1溝部の端部に形成され第1溝部と連通する環状の第2溝部とから構成することにより、例えば、弁棒と弁体との間に流体が進入した場合でも、流体排出溝における環状の第2溝部から第1溝部を通じて流体が弁棒と弁体との間から速やかに排出され、弁体が流体によって外側へと押圧されることが防止される。その結果、弁体の変形等を考慮する必要がないため弁体の小型化を図ることができ、しかも、弁部における弁体と弁軸との間のシール性を高めることが可能となる。
本発明の実施の形態に係る減圧弁の全体断面図である。 図1の減圧弁を構成する弁棒の等径部近傍の拡大断面図である。 図3Aは、図2に示す弁棒の拡大斜視図であり、図3Bは、第1変形例に係る逃がし溝を有した弁棒の拡大斜視図であり、図3Cは、第2変形例に係る逃がし溝を有した弁棒の拡大斜視図である。 弁体側に逃がし溝が設けられた減圧弁の拡大断面図である。
本発明に係る減圧弁について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係る減圧弁を示す。
この減圧弁10は、図1に示されるように、その下方及び上方が開口したボディ12と、該ボディ12の下方(矢印A方向)に装着される下カバー14と、上方(矢印B方向)に装着される上カバー16とを含む。
ボディ12には、側方に開口し流体の導入される入口ポート18と、略中央部に形成され導入流路20を介して前記入口ポート18と連通する収容孔22と、上方に開口したピストン摺動孔24と、後述する減圧室26内の流体を導出するための導出流路28と、該導出流路28に連通する出口ポート30とが形成される。なお、出口ポート30は、収容孔22を挟んで入口ポート18とは反対側となる位置に形成されている。
収容孔22は、ボディ12の軸方向(矢印A、B方向)に沿って延在し、最も下方(矢印A方向)に設けられ内径が最大となる大径孔32と、該大径孔32に対して上方(矢印B方向)に設けられ若干だけ縮径した中径孔34と、前記中径孔34の上方に設けられ該上方に向かって徐々に縮径したテーパ孔36と、前記テーパ孔36の上部に設けられ内径が最小な小径孔38とからなる。そして、下カバー14が、ボディ12の下端部へ螺合されることにより大径孔32が閉塞される。
中径孔34には、略円筒状の第1押え部材40が圧入され、この第1押え部材40の径方向中心部には、軸方向(矢印A、B方向)に沿って延在する挿入孔42が貫通している。そして、挿入孔42の内部には、カラー部材44が変位可能に挿入される。第1押え部材40には、上方に向かって開口した段部に第2押え部材46の端部が挿入され、この第2押え部材46の外周面は小径孔38に摺接している。
カラー部材44は、例えば、円筒状に形成され、その下端部が下カバー14に当接することで挿入孔42から下方(矢印A方向)への抜け止めがなされている。一方、カラー部材44の上端面には、中心から径方向外側となる位置に環状凹部48が形成される。
第2押え部材46には、カラー部材44に臨む下端部に凹状に窪んだ収納部50を有し、該収納部50にはリテーナホルダ52が収納されると共に、カップ状に形成されたリテーナホルダ52の内部に第1リテーナ54が収容される。
そして、第1リテーナ54とカラー部材44との間には、コイルスプリングからなる第1スプリング56が介装され、前記第1リテーナ54を介して弁棒74を上方(矢印B方向)へと付勢している。
小径孔38には、第2押え部材46の上方となる位置に略円筒形状のガイド部材58が収容される。このガイド部材58には、その内周面から外周面まで径方向に貫通した流通孔60が形成され、該流通孔60は周方向に沿って複数設けられる。
そして、ボディ12の入口ポート18から導入され小径孔38(収容孔22)へ到達した流体は、複数の流通孔60を通じてガイド部材58の内部、具体的には、後述する弁体62の外壁と、ガイド部材58の内壁とで形成される弁室64へと流通する。
また、ガイド部材58の上端部には、略中央部に弁孔66が貫通するように形成され、前記弁孔66の開口部は下方(矢印A方向)に向かって徐々に拡径するテーパ状に形成される。そして、テーパ状に形成された弁孔66の開口部が、弁体62の着座又は離間する弁座68となる。
一方、ボディ12における収容孔22とピストン摺動孔24との間には、径方向内側に膨出した環状の区画壁70が形成され、その中心に収容孔22とピストン摺動孔24を連通する連通孔72が形成される。なお、区画壁70の下面にはガイド部材58の上端部が当接し、弁孔66と連通孔72とが一直線状となり連通している。
そして、ボディ12の内部には、弁孔66及び連通孔72に挿通される軸方向に長尺な弁棒74が設けられ、この弁棒74の下端部は、ガイド部材58及び第2押え部材46の内部を挿通した後、第1リテーナ54と連結される。すなわち、弁棒74は、第1リテーナ54に介挿された第1スプリング56によって上方(矢印B方向)、すなわち、弁座68側へと付勢される。
また、下カバー14を螺回させることで、ボディ12に対して接近又は離れる方向へと軸方向に沿って移動させることが可能であり、例えば、前記ボディ12側(矢印B方向)に移動させることで第1スプリング56が収縮する。一方、下カバー14をボディ12から離れる方向(矢印A方向)に移動させることで第1スプリング56が伸張する。以上のようにして第1スプリング56の収縮・伸張の度合いを変更することにより、第1スプリング56による弁棒74への弾発力(付勢力)が調整される。
また、弁棒74における軸方向に沿った略中央部には、図1~図3Aに示されるように、径方向外側に拡径した大径部76が突出するように形成され、この大径部76から上方へと若干離間した位置には、上方(矢印B方向)に向かって徐々に縮径するテーパ状の傘部78が設けられ、この傘部78の上端部には等径部(軸部)80が連なるように形成される。また、弁棒74において、大径部76と傘部78の間の環状凹部には、環状のシールリング82が装着される。
この等径部80は、軸方向(矢印A、B方向)に沿って同一径で形成され、その外周面には流体を排出するための逃がし溝(流体排出溝)84が形成される。この逃がし溝84は、例えば、切削加工等によって形成され、軸方向に沿って延在する第1溝部86と、傘部78側(矢印A方向)となる等径部80の端部に形成される第2溝部88とから構成される。
第1溝部86は複数(例えば、2本)形成され、例えば、断面半円状に窪んで弁棒74の軸方向に沿って一直線状に延在すると共に、等径部80の周方向に沿って互いに離間するように形成される。第2溝部88は、等径部80における端部の外周面に沿って環状に形成され、各第1溝部86の端部と連通している。
また、この弁棒74には、図1及び図2に示されるように、大径部76から等径部80までの外周側を覆うように弁体62が外嵌される。また、弁体62と弁棒74の間にはシールリング82が介在する。
この弁体62は、例えば、樹脂製材料から形成され、その上端部には、テーパ状に収縮する弁座68の形状に対応するべく、上方に向かって徐々に縮径するようにテーパ状に形成された弁部90と、該弁部90の上端に対して円環状に突出した環状凸部92とが設けられる。この環状凸部92の内部には係合孔94が形成され、弁棒74の等径部80が係合されている。なお、弁体62は、ゴム等の弾性材料から形成してもよい。
そして、弁体62は、図1に示されるように、弁棒74が軸方向(矢印A、B方向)に沿って変位することで一体的に変位し、前記弁体62が上方(矢印B方向)へと変位した際、該弁体62の弁部90が弁座68に着座する。これにより、弁座68及び弁孔66が弁体62によって閉塞されると共に、環状凸部92が弁孔66へと進入する。なお、上記したように環状凸部92が弁孔66に進入した際、弁棒74に形成された逃がし溝84が弁孔66に臨む位置となる。
ピストン摺動孔24には、略円盤状のピストン96が軸方向(矢印A、B方向)に変位自在に収容され、前記ピストン96は下方(矢印A方向)へと変位した際、区画壁70に当接することで下死点となり弁開状態となる。
このピストン96が上昇した際、該ピストン96の下端面と区画壁70との間に減圧室26が設けられる。そして、弁孔66と連通孔72が連通しているため、図1に示されるような減圧室26は弁孔66が開放されている際に弁孔66及び連通孔72を介して弁室64と連通する。また、前記導出流路28の一端は減圧室26内へ開口して出口ポート30と連通している。
ピストン96の中心には、ピストン孔98が軸方向に沿って貫通し、係止部材100が挿通されている。そして、係止部材100は、ピストン孔98を通じて上部へ突出した部位にナット102が螺合されることでピストン96と一体的に連結される。
また、係止部材100の下端部には、径方向に開口した係合溝104が形成され、弁棒74の一端部にC字状のクリップ106が嵌合された状態で前記係合溝104に径方向へと係合される。これにより、弁棒74と係止部材100はクリップ106を介して連結される。
一方、ピストン96の外周面には、軸方向(矢印A、B方向)に沿って互いに所定間隔離れて配置された第1~第3環状溝108、110、112が形成され、前記第1環状溝108が最も下方(矢印A方向)、前記第3環状溝112が最も上方(矢印B方向)となるように略並列に設けられる。
第1及び第3環状溝108、112には、リング状の第1及び第2ウェアリング114、116が装着され、該第1及び第2ウェアリング114、116は、ピストン96の外周面に対して若干だけ外側へと突出してピストン摺動孔24の内周面に摺接することで、前記ピストン96が軸方向(矢印A、B方向)に沿って案内される。
一方、第2環状溝110にはシール部材としてのOリング118が装着され、ピストン摺動孔24の内周面に摺接することで、ピストン96とピストン摺動孔24との間を通じた流体の漏出が防止される。
出口ポート30の近傍には、出口側継手120が連結され、減圧室26及び導出流路28を経由して出口ポート30に到達したガスは、出口側継手120内に形成された出口流路122を流通して減圧弁10の外部に導出される。
ピストン摺動孔24は、上カバー16がボディ12の上部に螺合されることによって閉塞され、この上カバー16の内部には、下端部がピストン96に着座し、且つ、上端部が第2リテーナ124に着座した第2スプリング126が収容される。そして、ピストン96は、第2スプリング126によって弁座68側(矢印A方向)に向かって付勢されている。
また、上カバー16の天井部には軸方向(矢印A、B方向)に沿って調整孔128が形成され、この調整孔128には調整ねじ130が螺回可能に挿入されている。そして、この調整ねじ130が螺回されることによって軸方向(矢印A、B方向)に進退動作し、該調整ねじ130との接触作用下に第2リテーナ124の位置が変化する。これにより、第2スプリング126の収縮・伸張の度合いを変更することができ、それに伴って、第2スプリング126がピストン96に付与する弾発力(付勢力)を調整できるようになっている。
本発明の実施の形態に係る減圧弁10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
この減圧弁10は、例えば、燃料電池を運転するための反応ガス(例えば、水素含有ガス)の流通ラインに組み込まれる。流通ラインは、燃料電池に反応ガスを供給する供給ラインであってもよいし、燃料電池から反応ガスを排出する排出ラインであってもよい。以下の説明では、流体として反応ガスが用いられる場合について説明する。
この反応ガスは、入口ポート18から導入され導入流路20を通過し、収容孔22内へと到達し、さらに、ガイド部材58に形成された複数の流通孔60を介してガイド部材58の内部、すなわち、弁室64へ進入する。
ここで、弁体62が弁座68から離れた図1に示す初期位置の場合には、反応ガスが、弁室64から弁孔66及び連通孔72を経て減圧室26に至る。
そして、反応ガスが所定の圧力以下であり、該反応ガスによるピストン96に対する上方への押圧力と、第1スプリング56による第1リテーナ54を介した弁棒74への上方への付勢力の合計が、第2スプリング126によるピストン96への下方への付勢力よりも小さい場合には、ピストン96が変位することはない。この場合、反応ガスは、減圧室26から導出流路28に向かい、出口ポート30から、出口側継手120内の出口流路122を流通して減圧弁10の外部に導出される。
一方、反応ガスが十分に高圧であり、減圧室26に到達した前記反応ガスによるピストン96への上方への押圧力と、第1スプリング56による第1リテーナ54を介した弁棒74への上方への付勢力の合計が、第2スプリング126によるピストン96に対する下方への付勢力を上回ると、該第2スプリング126の弾発力に打ち勝って前記ピストン96が上方(矢印B方向)へと変位する。これにより、ピストン96に連結された弁棒74もピストン96と共に上方へ変位する。また、第1スプリング56が伸張する一方で、第2スプリング126が収縮する。
その結果、弁棒74に外嵌された弁体62の弁部90が弁座68へと着座して弁座68が閉塞される。従って、弁室64と減圧室26が互いに遮断され、結局、減圧弁10が弁閉状態となる。このため、減圧弁10の外部に導出される反応ガスは、減圧室26に既に進入した分のみである。
この減圧室26に進入した反応ガスが導出流路28、出口ポート30及び出口流路122を介して減圧弁10の外部に導出されると、減圧室26の圧力(換言すれば、ピストン96に対する押圧力)が低下する。そして、第2スプリング126による下方への付勢力が、ピストン96に対する上方への押圧力と、第1スプリング56による弁棒74に対する上方への付勢力の合計を上回ると、前記ピストン96が再び下方(矢印A方向)へと変位する。これに追従し、該ピストン96に連結された弁棒74も下方に変位すると共に、第1スプリング56が収縮し、第2スプリング126が伸張する。
これにより、弁体62の弁部90が弁座68から離れ、図1に示す初期状態へと戻る。すなわち、弁室64と減圧室26が連通して減圧弁10が弁開状態となる。
必要に応じて以上の動作が繰り返されることにより、導入流路20では高圧であった反応ガスが減圧された状態で導出流路28から導出される。すなわち、反応ガスが高圧である場合、減圧弁10内を通過させることでその圧力を所定圧力へと減圧させることができる。
また、弁室64に導入された反応ガスの圧力によっては、反応ガスがシールリング82を超え、弁棒74と弁体62の間に進入することがある。この反応ガスは、弁棒74における等径部80に形成された逃がし溝84を流通し、弁孔66から連通孔72、減圧室26、導出流路28、出口ポート30及び出口流路122を介して減圧弁10の外部に排出される。詳細には、反応ガスは、環状の第2溝部88に溜まり、該第2溝部88と連通した2本の第1溝部86に沿って弁孔66側へと排出される。
この逃がし溝84は、弁体62の弁部90が弁座68に着座しているか否かに関わらず、弁孔66と常に連通した状態にあるため、弁棒74と弁体62の間に反応ガスが進入したときには、この反応ガスを、減圧弁10が開放状態であるか閉塞状態であるかに関わらず、逃がし溝84及び弁孔66を介して減圧室26、さらには、減圧弁10の外部に排出することが可能である。
弁棒74と弁体62の間に進入した反応ガスをこのようにして排出することにより、弁棒74と弁体62の間における圧力が大きくなることを回避することができる。このため、弁体62が反応ガスからの圧力を受けて変形することが回避される。従って、例えば、弁体62の弁部90が弁座68に着座する際、弁部90と弁座68の間に隙間が生じることが回避される。すなわち、弁体62によるシール性能が保たれる。
また、弁体62が弁棒74から離脱することが回避されるため、例えば、弁体62が離脱することを防止するべく、該弁体62として大型のものを用いたり、離脱防止のための部品を設けたりする必要がない。そのため、弁体62の小型軽量化や、減圧弁10の部品点数の低減を図ることができ、これにより減圧弁10の製造コストを低減できる。
さらに、逃がし溝84を、弁棒74において一定径である等径部80のみに形成することで、テーパ状の傘部78等に形成する場合と比較し、その加工が容易となるため製造時間の短縮を図ることができ、それに伴って製造コストの削減を図ることが可能となる。
さらにまた、逃がし溝84を切削加工等から形成することで、高精度に第1及び第2溝部86、88を形成することが可能となる。
またさらに、弁棒74に形成される逃がし溝84は、上述した構成に限定されるものではなく、例えば、図3Bに示される弁棒140の逃がし溝142のように、等径部80の外周面に沿って螺旋状に形成された第1溝部144を有する構成であってもよいし、図3Cに示される弁棒150の逃がし溝152のように、第1溝部154が断面V字状に形成されていてもよい。
また、上述したように逃がし溝84、142、152は、弁棒74、140、150の外周面に形成される場合に限定されるものではなく、図4に示される減圧弁160のように、前記弁棒74の外周面に臨む弁体162の内周面に対して逃がし溝(流体排出溝)164を設けるようにしてもよい。
この逃がし溝164は、弁棒74の等径部80が挿通される等径孔166の内周面に形成される第1溝部168と、該等径孔166の端部に形成される第2溝部170とから構成される。
第1溝部168は、複数(例えば、4本)形成され、等径孔166の軸方向(矢印A、B方向)に沿って一直線状に延在すると共に、前記等径孔166の周方向に沿って互いに離間するように形成される。第2溝部170は、等径孔166における端部の内周面に沿って環状に形成され、第1溝部168の端部とそれぞれ連通している。
このように、逃がし溝164を弁棒74の代わりに弁体162側に形成することで、該弁体162を樹脂製材料から成形する際に前記逃がし溝164を同時に形成できるため、前記弁棒74に逃がし溝を切削加工するための加工工数を削減できると共に、加工コストが不要となるため製造コストの削減が可能となる。
また、弁棒74と弁体162に対してそれぞれ逃がし溝84、164を設けるようにしてもよいし、第1溝部86(168)を弁棒74及び弁体62(162)のいずれか一方に設け、第2溝部88(170)を前記弁棒74及び前記弁体62(162)の他方側に設けるようにしてもよい。
なお、本発明に係る減圧弁は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10、160…減圧弁 12…ボディ
18…入口ポート 22…収容孔
26…減圧室 30…出口ポート
62、162…弁体 64…弁室
66…弁孔 68…弁座
74、140、150…弁棒 80…等径部
84、142、152、164…逃がし溝
86、144、154、168…第1溝部
88、170…第2溝部 90…弁部
92…環状凸部 96…ピストン

Claims (1)

  1. 流体を導入するための導入流路と、該導入流路に連通する弁室と、該弁室に設けられて弁体の弁部が着座又は離間する弁座と、前記弁体が外嵌された弁棒が通される弁孔と、前記弁孔を介して前記弁室に連通する減圧室と、前記流体を前記減圧室から導出するための導出流路とを有したボディを備える減圧弁において、
    前記弁棒の外周面には、前記弁部の下流側に設けられ、該弁棒と前記弁体の間に進入した流体を前記弁孔へと排出するための流体排出溝を備え、
    前記流体排出溝は、前記弁棒の軸方向に沿って延在し前記外周面に沿って形成される第1溝部と、
    前記弁孔とは軸方向反対側となる前記第1溝部の端部に形成され該第1溝部と連通する環状の第2溝部と、
    からなり、
    前記流体排出溝は、前記弁棒の前記外周面を切削加工することで形成され、
    前記弁棒は、軸方向に沿って同一径で形成される軸部と、該軸部の端部に形成され該軸部から離間する方向に向けて徐々に拡径する傘部とを備え、
    前記第1及び第2溝部が、前記軸部の外周面に形成されると共に、前記第2溝部は、前記傘部に隣接する前記軸部の端部に形成され、
    前記軸部及び前記傘部が前記弁体の内部へ挿入されたとき、前記弁体の環状凸部の内部に形成された係合孔と前記流体排出溝とが向かい合い、前記軸部において前記第2溝部が前記第1溝部よりも径方向内側へ窪んでいることを特徴とする減圧弁。
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