JP7037319B2 - 収容空間形成体及び収容空間形成体の構築方法 - Google Patents

収容空間形成体及び収容空間形成体の構築方法 Download PDF

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本発明は、収容空間形成体及び収容空間形成体の構築方法に係り、特に、複数の輸送管(配管)を収容するための収容空間を形成する収容空間形成体、及びその構築方法に関する。
近年、宅配ボックス等、配達物の受取人が不在であるときに当該配達物を一時的に収容する機器が注目されており、その需要が急速に増加している。宅配ボックス等の配達物収容器は、通常、住宅の外に設置されるため、その設置スペースを確保する必要がある。
配達物収容器の設置スペースを確保する方法としては、例えば、特許文献1に記載の方法が挙げられる。特許文献1には、集合住宅の各住戸の外に設置される空調室外機の設置スペースを利用してメールボックスや宅配ボックスを設置することが記載されている。
特許第3797726号
配達物収容器の設置スペースを住宅の外で確保する方法としては、特許文献1に記載された空調室外機の設置スペースを利用すること以外にも考えられ、例えば、水道やガス等の配管及び配電用の電線が収容されたメータボックスの内部空間を利用することが可能である。
上記のケースでは、メータボックス内で荷物置きスペースを確保しつつ、当該スペースを迂回させて各種の輸送管を敷設することになる。しかしながら、メータボックス内で荷物置きスペースを確保すると、メータボックス内で輸送管を敷設するスペースが削減されてしまうことになる。そのような状況では各輸送管を無秩序に敷設する虞がある。この結果、メータボックス内で新たな輸送管を敷設する際に、先行して敷設された輸送管が邪魔になり、輸送管の敷設作業における作業効率を低下させてしまう可能性がある。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の輸送管を収容するための収容空間内に荷物置きスペースを確保しつつ、輸送管を整然と敷設することが可能な収容空間形成体及びその構築方法を提供することである。
前記課題は、本発明の収容空間形成体によれば、建物において流体を輸送するために敷設された複数の輸送管の各々の一部分が収容される収容空間を形成する収容空間形成体であって、該収容空間に設けられ、前記収容空間内で配達物を置くためのスペースを区画するためのスペース区画部材と、前記収容空間において前記スペース区画部材の周囲に設けられ、前記収容空間に収容される前記複数の輸送管のうち、少なくとも一つの輸送管の一部分を通すための通し孔が形成された通し孔形成部材と、を備え、前記スペース区画部材は、前記スペースを囲む箱状部材と、該箱状部材を前記収容空間において位置決めするための位置決め部材と、を有し、前記位置決め部材及び前記通し孔形成部材は、一部品として一体化しており、前記通し孔形成部材は、前記箱状部材の後端よりも後方に張り出し、かつ、前記箱状部材の側端よりも側方に張り出すように配置され、前記通し孔は、前記箱状部材よりも後方位置及び/又は側方位置に配置され、複数の前記通し孔は、前記箱状部材の前後方向及び幅方向において異なる位置に配置されていることにより解決される。
上記のように構成された本発明の収容空間形成体によれば、スペース区画部材によって、収容空間内において配達物を置くためのスペースを区画することが可能となる。また、スペース区画部材の周辺に配置された通し孔形成部材の通し孔に輸送管を通すことにより、当該輸送管が、配達物を置くためのスペースを迂回しつつ、決められた経路を通るように敷設される。以上により、本発明の収容空間形成体では、複数の輸送管を収容するための収容空間内に荷物置きスペースを確保しつつ、輸送管を整然と敷設することが可能となる。
また上記の構成では、収容空間に設置された箱状部材の内部に配達物を置くことになる。このような構成であれば、収容空間内において比較的自由に配達物を置くことが可能となる(分かり易くは、地面よりも高い位置にて配達物を置くことが可能となる)。
また上記の構成では、収容空間において、位置決め部材及び通し孔形成部材を一度に設置することが可能となる。これにより、位置決め部材及び通し孔形成部材を設置する作業を、より効率よく行うことが可能となる。
また、本発明の収容空間形成体の構成に関して好適な構成を述べると、前記位置決め部材は、前記箱状部材の前後方向に沿って長尺に延びており、複数の前記通し孔は、前記位置決め部材の前端及び後端の間の位置に配置されているとよい
また、本発明の収容空間形成体の構成に関してさらに好適な構成を述べると、前記箱状部材は、開閉可能な扉と、該扉を施錠するための施錠機構と、を有し、前記扉は、該扉が開いたときに前記箱状部材よりも一方側の側方位置に配置され、前記通し孔は、前記箱状部材よりも後方位置及び他方側の側方位置に配置されているとよい。
上記の構成では、配達物が入った状態で箱状部材の扉を施錠することにより、配達物が無断で持ち出されてしまう事態を未然に防ぐことが可能となる。かかる効果は、収容空間形成体の内部(収容空間)に配達物を置く構成において、特に有意義なものとなる。
また、本発明の収容空間形成体の構成に関して一層好適な構成を述べると、前記収容空間形成体の前壁には、前記箱状部材の前記扉と対向する位置に貫通穴が形成されており、前記扉は、前記貫通穴を通じて前記収容空間形成体の外に対して露出しているとよい。
上記の構成では、収容空間形成体の外側から箱状部材の扉を開閉することが可能となる。これにより、収容空間形成体の前壁を開かなくとも収容空間形成体の外側から箱状部材内に配達物を投入したり、また、箱状部材内の配達物を取り出したりすることが可能となるため、配達物の出し入れがより容易になる。
また、本発明の収容空間形成体の構成に関して尚一層好適な構成を述べると、前記通し孔形成部材には、前記収容空間に収容される前記複数の輸送管のうち、前記スペースの周辺を通過する輸送管の個数以上の前記通し孔が形成されているとよい。
上記の構成では、収容空間において、配達物を置くためのスペース周辺を通過する輸送管が複数ある場合、通し孔形成部材には、当該輸送管の個数以上の通し孔が形成されているので、それぞれの輸送管を通し孔に通すことが可能となる。この結果、配達物を置くためのスペース周辺を通過する複数の輸送管の各々を整然と敷設することが可能となる。
また、本発明の収容空間形成体の構成に関して益々好適な構成を述べると、前記通し孔は、前記通し孔形成部材において、前記通し孔形成部材の外縁よりも内側に位置するように形成されているとよい。
上記の構成では、通し孔が、通し孔形成部材に穿設された孔(例えば、円孔)となっている。このような孔であれば輸送管の敷設経路をより厳密に設定することが可能となる。
また、本発明の収容空間形成体の構成に関して一段と好適な構成を述べると、前記収容空間には、前記収容空間に収容される前記複数の輸送管のうち、少なくとも一つの輸送管内を流れる流体の流量を検出するための計器が収容されているとよい。
上記の構成では、流量計等の計器が収容されている空間(具体的には、メータボックスの内部空間)を利用して配達物を置くことが可能となる。
また、前述の課題は、本発明の収容空間形成体の構築方法によれば、建建物において流体を輸送するために敷設された複数の輸送管の各々の一部分が収容される収容空間を形成する収容空間形成体の構築方法であって、通し孔が形成された通し孔形成部材を、前記収容空間に設置する工程と、前記収容空間内で配達物を置くためのスペースを区画するために設けられ、前記スペースを囲む箱状部材と、該箱状部材を前記収容空間において位置決めするための位置決め部材とを有するスペース区画部材を、該スペース区画部材の周囲に前記通し孔形成部材が位置するように、前記収容空間に設置する工程と、前記複数の輸送管の各々の一部分を前記収容空間に収容する工程と、を有し、前記複数の輸送管の各々の一部分を前記収容空間に収容する際には、前記複数の輸送管のうち、少なくとも一つの輸送管の一部分を前記通し孔に通し、前記通し孔形成部材を前記収容空間に設置する際には、前記位置決め部材と一部品として一体化した前記通し孔形成部材を、前記箱状部材の後端よりも後方に張り出し、かつ、前記箱状部材の側端よりも側方に張り出すように配置し、複数の前記通し孔を、前記箱状部材よりも後方位置及び/又は側方位置に配置し、かつ、前記箱状部材の前後方向及び幅方向において異なる位置に配置することにより解決される。
上記の方法によれば、複数の輸送管を収容するための収容空間内において荷物置きスペースを確保した上で輸送管を整然と敷設することが可能となるように、収容空間形成体を構築することが可能となる。
本発明によれば、複数の輸送管を収容するための収容空間において荷物置きスペースを確保しつつ、当該荷物置きスペース周辺を通過する輸送管を整然と敷設することが可能になる。
本発明の一実施形態に係る収容空間形成体の正面図であって、前壁が閉じた状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る収容空間形成体の正面図であって、箱状部材の扉を開けた状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る収容空間形成体の正面図であって、前壁が開いた状態を示す図である。 図3中の矢視X-X方向にて収容空間を見たときの図である。 スペース区画部材及び通し孔形成部材の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る収容空間形成体を構築する手順を示す図である。 通し孔形成部材の変形例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)に係る収容空間形成体について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例であり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得る。また、当然ながら、本発明にはその等価物が含まれ得る。
また、以下では、集合住宅を建物の一例として挙げることとする。ただし、これに限定されるものではなく、集合住宅以外の建物、例えば、戸建住宅にも本発明の収容空間形成体は利用可能である。
本実施形態に係る収容空間形成体(以下、収容空間形成体1)は、集合住宅の各住戸の玄関前に設置され、主としてメータボックスとして使用されるものである。収容空間形成体1は、例えば、各住戸専用の装置として、集合住宅内に存在する住戸数と同数だけ設置されている。
収容空間形成体1の構成について図1乃至図3を参照しながら概説する。図1乃至図3は、それぞれ、収容空間形成体1の正面図である。図1は、後述する収容空間形成体1の前壁が閉じた状態を示しており、図2は、後述する宅配ボックス11の扉11aを開けた状態を示しており、図3は、収容空間形成体1の前壁1aが開いた状態を示している。
本実施形態に係る収容空間形成体1は、集合住宅の共用部(具体的には、廊下)に設けられたコンクリート壁によって構成されており、その一部を直方体状に窪ませることで収容空間Vを形成している。つまり、収容空間Vの天井面、底面、左右側面及び後面(奥側の面)は、コンクリートによって構成されている。一方、収容空間Vの前側には、図1に示すように、開閉自在な前壁1aが設けられている。
前壁1aは、各住戸の玄関前の通路に面しており、収容空間形成体1の正面をなしている。なお、本実施形態において、前壁1aは、片開き式の開放扉であるが、これに限定されるものではなく、両開き式の開放扉であってもよい。
収容空間Vには、図3に示すように、各種の輸送管2a、2b、2c(配管)が収容されている。詳しく説明すると、集合住宅の各住戸に対して燃料ガス、水道水、給湯器から供給される温水等の流体を輸送するための配管が敷設されている。そして、複数の輸送管2a、2b、2cの各々の一部分(具体的には、各住戸に引き込まれる部分よりも手前位置にある部分)が収容空間Vに収容されている。また、収容空間Vには、各住戸への配電用に架設された電線2dの一部分(具体的には、各住戸に引き込まれる部分よりも手前位置にある部分)が収容されている。
なお、収容空間Vに収容される輸送管の本数や輸送管内を流れる流体については、上記の内容に限定されるものではなく、任意に設定することが可能である。
さらに、収容空間Vには、当該収容空間Vに収容された複数の輸送管のうち、少なくとも一つの輸送管内を流れる流体の流量を検出するための計器(具体的には、流量計)が収容されている。具体的に説明すると、図3に示すようにガスメータ3及び水道メータ4が収容空間Vに収容されている。これらの計器には、収容空間Vに収容された輸送管2a、2bが接続されている。さらにまた、収容空間Vには、電気メータ5が収容されている。電気メータ5には、収容空間Vに収容された電線2dが接続されている。
また、収容空間Vには、ガス式の給湯器6が収容されている。給湯器6には、収容空間Vに収容された燃料ガスの輸送管2aの一部から分岐した分岐管と、収容空間Vに収容された水道水の輸送管2bの一部から分岐した分岐管と、が繋ぎ込まれている。また、給湯器6からは、各住戸への温水の供給ラインをなす輸送管2cが延出しており、その一部分が収容空間Vに収容されている。
本実施形態の収容空間形成体1は、上記のように通常のメータボックスとしての機能を備える一方で、その内部(すなわち、収容空間V内)に配達物を置ける構成となっている。これにより、ある住戸の住民宛てに配達物が配達されたときに、その住民が不在である場合には、収容空間Vに配達物を一時的に置いておく(仮置き)することが可能となる。
さらに、本実施形態の収容空間形成体1では、収容空間V内に配達物を置くためのスペース(以下、荷物置きスペース)を確保しつつ、その周辺に敷設される輸送管2a、2b、2cが整然と敷設されている。かかる点が本実施形態の収容空間形成体1の特徴であり、以下、図1乃至図5を参照しながら詳しく説明することとする。図4は、収容空間Vを図3中の矢視X-X方向から見た図である。なお、図4において、紙面の上側が収容空間形成体1の手前側に相当し、紙面の下側が収容空間形成体1の奥側に相当する。図5は、後述するスペース区画部材10及び通し孔形成部材20の斜視図である。
本実施形態の収容空間形成体1は、図3に示すように、収容空間Vにスペース区画部材10を備えている。スペース区画部材10は、収容空間V内で荷物置きスペースを区画するための部材である。スペース区画部材10は、図5に示すように、宅配ボックス11及び位置決めアングル12を有する。
宅配ボックス11は、荷物置きスペースを囲む箱状部材であり、ステンレスやアルミ等からなる直方体型の中空体である。受取人不在時には、この宅配ボックス11内に配達物が仮置きされることになる。
宅配ボックス11の構成について詳しく説明すると、宅配ボックス11は、収容空間Vに収容可能であり、且つ、小包や段ボール等の箱で梱包された配達物を保管するのに十分なサイズとなっている。また、宅配ボックス11の前壁には、開閉可能な扉11aと、扉11aを施錠するための施錠機構11bと、が設けられている。宅配ボックス11に対して配達物の出し入れを行う場合には扉11aを開き、宅配ボックス11内に配達物を保管しておく際には扉11aを閉じて施錠機構11bを施錠(ロック)しておく。
なお、本実施形態では、施錠機構11bとしてダイヤルロック式の施錠機構が用いられているが、施錠機構11bについては、特に制限はなく、扉11aを閉じた状態で施錠可能なものである限り、任意の種類の機器を利用することが可能である。また、集合住宅であれば、通常、エントランスにセキュリティーゲートが設けられているので、宅配ボックス11の施錠機構11bについては、比較的簡易なメカ式の施錠機構を用いてもよい。
位置決めアングル12は、宅配ボックス11を収容空間Vにおいて位置決めするための位置決め部材であり、L字型の長尺金物によって構成されている。位置決めアングル12は、収容空間Vに配置され、例えば収容空間形成体1の一部(例えば、収容空間Vの後面)に固定されている。なお、位置決めアングル12は、その長手方向が位置決めアングル12の奥行方向(前後方向)に沿った状態で固定されている。
本実施形態では、図3及び図5に示すように2つの位置決めアングル12が用いられており、2つの位置決めアングル12の間に宅配ボックス11を挟み込むように宅配ボックス11を位置決めしている。より具体的に説明すると、2つの位置決めアングル12は、宅配ボックス11の横幅だけ離間した状態で収容空間Vに設置されている。そして、各位置決めアングル12は、L字状に交差した2つの部分を備え、そのうちの一方を宅配ボックス11の上壁に当接させ、他方を宅配ボックス11の側壁に当接させる。これにより、宅配ボックス11が位置決めアングル12によって位置決めすることが可能となる。
なお、本実施形態では位置決めアングル12を2つ用いているが、位置決めアングル12の使用個数については、特に制限されるものではなく、任意の数に設定することが可能である。また、位置決め部材については、位置決めアングル12に限定されるものではなく、収容空間V内で宅配ボックス11を適切に位置決めするものである限り、任意の種類の位置決め部材を利用することが可能である。
また、本実施形態では、位置決めアングル12が、地面よりも上方位置で宅配ボックス11を位置決めしている。すなわち、図3に示すように、収容空間Vでの宅配ボックス11の設置位置は、地面よりも上方にある。かかる位置であれば、配達物の受取人が宅配ボックス11内から配達物を取り出す際に、しゃがむことなく立ったままの姿勢で取り出すことが可能である。
また、本実施形態では、図1~図3から分かるように、収容空間形成体1の前壁1aに矩形状の貫通穴1bが設けられている。貫通穴1bは、宅配ボックス11の配置位置と対応する位置、分かり易くは、宅配ボックス11の扉11aと対向する位置に設けられており、扉11aの外縁よりも一回り大きい開口サイズとなっている。そして、扉11a及び収容空間形成体1の前壁をなす前壁1aの双方が閉じた状態では、図1に示すように、扉11aが上記の貫通穴1bを通じて収容空間形成体1の外に対して露出している。また、扉11aに設けられた施錠機構11bについても貫通穴1bを通じて収容空間形成体1の外側から操作可能である。これにより、図2に示すように、収容空間形成体1の前壁1aを閉じた状態のままで宅配ボックス11の扉11aを開閉することが可能である。
本実施形態に係る収容空間形成体1は、上述したスペース区画部材10を備えると共に、通し孔形成部材20を備えている。通し孔形成部材20は、荷物置きスペース周辺を通過する輸送管2a、2b、2cの敷設経路を規制するために収容空間Vに設置される。より具体的に説明すると、通し孔形成部材20は、金属プレートからなり、収容空間形成体1内に収容された各輸送管2a、2b、2cの一部分を通すための通し孔21が形成されている。また、通し孔形成部材20は、収容空間Vにおいてスペース区画部材10の周囲に配置され、厳密には、図3にスペース区画部材10の直上位置に配置される。
より詳しく説明すると、通し孔形成部材20は、図4に示すように、宅配ボックス11の後端(奥行方向における奥側の端)よりも幾分後方に張り出し、且つ、宅配ボックス11の側端(横幅方向における一端)よりも側方に張り出すように配置される。
そして、通し孔形成部材20のうち、宅配ボックス11よりも外側に張り出した部分に通し孔21が設けられている。この通し孔21に輸送管2a、2b、2cの一部分を挿通させることで、宅配ボックス11、すなわち荷物置きスペースを迂回して輸送管を敷設することが可能である。また、各輸送管2a、2b、2cは、対応する一つの通し孔21を通るように敷設されるので、宅配ボックス11周辺では決められた敷設経路にて敷設されるようになる。この結果、収容空間Vにおいて輸送管同士の干渉を避けつつ各輸送管2a、2b、2cを整然と敷設することが可能となる。
なお、本実施形態では、収容空間Vに収容される複数の輸送管2a、2b、2cの各々が、宅配ボックス11(荷物置きスペース)の周辺を通過している。そして、通し孔形成部材20には、宅配ボックス11の周辺を通過する輸送管の個数と同数(すなわち、3個)の通し孔21が設けられている。これにより、本実施形態では、宅配ボックス11の周辺を通過する輸送管すべてを整然と敷設することが可能となる。
なお、通し孔21の個数については、上記の個数に限定されるものではなく、収容空間Vに収容される複数の輸送管2a、2b、2cのうち、少なくとも一つの輸送管を通す分の通し孔21(分かり易くは、少なくとも一つの通し孔21)が設けられていればよい。ただし、宅配ボックス11の周辺を通過する輸送管同士の干渉を避ける観点から考えると、宅配ボックス11の周辺を通過する輸送管の個数以上の通し孔21が設けられているのが望ましい。
また、本実施形態において、通し孔形成部材20に形成される通し孔21は、通し孔形成部材20の外縁よりも内側に位置するように形成された円孔であり、輸送管2a、2b、2cの管径よりも大径な孔となっている。そして、輸送管2a、2b、2cを通し孔21に通す際には、円孔である通し孔21に各輸送管2a、2b、2cを通す。このような構成であれば、輸送管2a、2b、2cの敷設経路をより厳密に設定することが可能となる。
さらに、本実施形態では、通し孔形成部材20が、2つの位置決めアングル12のうちの一方の上面に溶接されている。すなわち、図5に示すように、通し孔形成部材20と位置決めアングル12とが一部品として一体化している。このため、本実施形態では、位置決めアングル12及び通し孔形成部材20を同時に取り扱うことが可能であり、位置決めアングル12及び通し孔形成部材20を収容空間Vに設置する作業を効率よく行うことが可能となる。
次に、上述した収容空間形成体1を構築する手順について図6を参照しながら説明する。図6は、収容空間形成体1を構築する流れを示した図である。本実施形態に係る収容空間形成体1を構築するに際して、収容空間形成体1をなすコンクリート壁を築き、当該コンクリート壁の一部を窪ませて収容空間Vを形成しておく。その上で、先ず、収容空間Vに、位置決めアングル12及び通し孔形成部材20を設置する(S001)。具体的に説明すると、2つの位置決めアングル12を互いに離間させた状態で設置し、一方の位置決めアングル12の直上位置に通し孔形成部材20を配置する。なお、本実施形態では、前述したように、一方の位置決めアングル12と通し孔形成部材20とが一部品として一体化しているため、位置決めアングル12及び通し孔形成部材20を同時に設置することになる。
次に、各種の輸送管2a、2b、2cにおける収容空間Vに収容する部分を、収容空間V内に引き込んで収容空間V内で敷設する(S002)。この際、後に宅配ボックス11が設置されるスペース(すなわち、荷物置きスペース)の周辺を通過する輸送管2a、2b、2cについては、通し孔形成部材20に形成された通し孔21を通るように敷設する。これにより、将来的に荷物置きスペースとなる空間周辺において輸送管同士の干渉を避けつつ各輸送管2a、2b、2cを整然と敷設することが可能となる。
なお、輸送管2a、2b、2cの設置と合わせて、配電用の電線2d、各種計器(具体的にはガスメータ3、水道メータ4及び電気メータ5)、及び給湯器6を収容空間V中の所定位置に配置する(S003)。
その後、収容空間Vに宅配ボックス11を設置する(S004)。この際、前ステップにおいて収容空間Vに予め設置しておいた位置決めアングル12によって宅配ボックス11を位置決めしながら、宅配ボックス11を所定位置(具体的には、位置決めアングル12の間に挟み込まれる位置)に配置する。
ちなみに、位置決めアングル12及び通し孔形成部材20を設置するステップS001の後、あるいは輸送管2a、2b、2cを敷設するステップS002の後の時点で収容空間形成体1の前壁1aを設置する。
以上までの工程が完了すると、本実施形態の収容空間形成体1が完成する。
以上までに本実施形態に係る収容空間形成体1及びその構築方法について説明したが、上述の実施形態は、あくまでも一例に過ぎず、他の実施形態も考えられる。例えば、上記の実施形態では、収容空間形成体1内に荷物置きスペースを確保するために箱状部材(具体的には、宅配ボックス11)を収容空間形成体1内に設置することとした。ただし、これに限定されるものではなく、箱状部材の代わりに、荷物置きスペースの外縁を区画するように組み立てられた枠状フレームを収容空間形成体1内に設置してもよい。
また、上記の実施形態では、位置決めアングル12及び通し孔形成部材20が一部品として一体化されていることとしたが、これに限定されるものではなく、位置決めアングル12と通し孔形成部材20とが互いに別体であって分離していてもよい。このように位置決めアングル12と通し孔形成部材20が別部材となった構成の収容空間形成体を構築する場合には、通し孔形成部材20を収容空間Vに設置してから各種の輸送管2a、2b、2cを収容空間形成体1内で敷設し、その後に位置決めアングル12を収容空間Vに設置して、さらに宅配ボックス11を設置する手順であってもよい。
また、上記の実施形態では、通し孔形成部材20に形成されている通し孔21が円孔であることとしたが、これに限定されるものではなく、図7に示すように通し孔形成部材20の外縁を略U字状に切り欠くことで通し孔21xを形成してもよい。図7は、通し孔形成部材20の変形例を示す図であり、図4と対応する図である。
また、上記の実施形態では、収容空間形成体1の前壁1aに貫通穴1bを設け、収容空間Vに設置された宅配ボックス11の扉11aが、上記の貫通穴1bを通じて収容空間形成体1の外側に露出していることとした。ただし、これに限定されるものではなく、収容空間形成体1の前壁1aに貫通穴1bが設けられていなくてもよい。すなわち、宅配ボックス11の扉11aは、収容空間形成体1の外側に露出していなくてもよい。
また、上記の実施形態では、収容空間形成体1がコンクリート壁からなり、当該コンクリート壁の一部を窪ませることで収容空間Vが形成されていることとした。ただし、これに限定されるものではなく、収容空間形成体1が例えばステンレス製の筐体(箱体)からなり、当該筐体の内部に収容空間Vが形成されている構成であってもよい。
1 収容空間形成体
1a 前壁
1b 貫通穴
2a、2b、2c 輸送管
2d 電線
3 ガスメータ(計器)
4 水道メータ(計器)
5 電気メータ
6 給湯器
10 スペース区画部材
11 宅配ボックス(箱状部材)
11a 扉
11b 施錠機構
12 位置決めアングル(位置決め部材)
20 通し孔形成部材
21 通し孔
21x 通し孔
V 収容空間

Claims (8)

  1. 建物において流体を輸送するために敷設された複数の輸送管の各々の一部分が収容される収容空間を形成する収容空間形成体であって、
    該収容空間に設けられ、前記収容空間内で配達物を置くためのスペースを区画するためのスペース区画部材と、
    前記収容空間において前記スペース区画部材の周囲に設けられ、前記収容空間に収容される前記複数の輸送管のうち、少なくとも一つの輸送管の一部分を通すための通し孔が形成された通し孔形成部材と、を備え
    前記スペース区画部材は、前記スペースを囲む箱状部材と、該箱状部材を前記収容空間において位置決めするための位置決め部材と、を有し、
    前記位置決め部材及び前記通し孔形成部材は、一部品として一体化しており、
    前記通し孔形成部材は、前記箱状部材の後端よりも後方に張り出し、かつ、前記箱状部材の側端よりも側方に張り出すように配置され、
    前記通し孔は、前記箱状部材よりも後方位置及び/又は側方位置に配置され、
    複数の前記通し孔は、前記箱状部材の前後方向及び幅方向において異なる位置に配置されていることを特徴とする収容空間形成体。
  2. 前記位置決め部材は、前記箱状部材の前後方向に沿って長尺に延びており、
    複数の前記通し孔は、前記位置決め部材の前端及び後端の間の位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の収容空間形成体。
  3. 前記箱状部材は、開閉可能な扉と、該扉を施錠するための施錠機構と、を有し
    前記扉は、該扉が開いたときに前記箱状部材よりも一方側の側方位置に配置され、
    前記通し孔は、前記箱状部材よりも後方位置及び他方側の側方位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の収容空間形成体。
  4. 前記収容空間形成体の前壁には、前記箱状部材の前記扉と対向する位置に貫通穴が形成されており、
    前記扉は、前記貫通穴を通じて前記収容空間形成体の外に対して露出していることを特徴とする請求項に記載の収容空間形成体。
  5. 前記通し孔形成部材には、前記収容空間に収容される前記複数の輸送管のうち、前記スペースの周辺を通過する輸送管の個数以上の前記通し孔が形成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の収容空間形成体。
  6. 前記通し孔は、前記通し孔形成部材において、前記通し孔形成部材の外縁よりも内側に位置するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の収容空間形成体。
  7. 前記収容空間には、前記収容空間に収容される前記複数の輸送管のうち、少なくとも一つの輸送管内を流れる流体の流量を検出するための計器が収容されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の収容空間形成体。
  8. 建物において流体を輸送するために敷設された複数の輸送管の各々の一部分が収容される収容空間を形成する収容空間形成体の構築方法であって、
    通し孔が形成された通し孔形成部材を、前記収容空間に設置する工程と、
    前記収容空間内で配達物を置くためのスペースを区画するために設けられ、前記スペースを囲む箱状部材と、該箱状部材を前記収容空間において位置決めするための位置決め部材とを有するスペース区画部材を、該スペース区画部材の周囲に前記通し孔形成部材が位置するように、前記収容空間に設置する工程と、
    前記複数の輸送管の各々の一部分を前記収容空間に収容する工程と、を有し、
    前記複数の輸送管の各々の一部分を前記収容空間に収容する際には、前記複数の輸送管のうち、少なくとも一つの輸送管の一部分を前記通し孔に通し、
    前記通し孔形成部材を前記収容空間に設置する際には、
    前記位置決め部材と一部品として一体化した前記通し孔形成部材を、前記箱状部材の後端よりも後方に張り出し、かつ、前記箱状部材の側端よりも側方に張り出すように配置し、
    複数の前記通し孔を、前記箱状部材よりも後方位置及び/又は側方位置に配置し、かつ、前記箱状部材の前後方向及び幅方向において異なる位置に配置することを特徴とする収容空間形成体の構築方法。
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