JP7036752B6 - Eapアクチュエータ及び駆動方法 - Google Patents

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Description

本発明は、EAPアクチュエータ、このようなアクチュエータを含む装置又はシステム、及びそのようなアクチュエータ、装置、又はシステムを駆動するための方法に関する。本発明は、さらに、その方法を実施するためのコンピュータで実施される発明に関する。
電気活性ポリマーアクチュエータは、電気入力を例えば力又は圧力等の(機械的な)出力に変換する、又はその逆に変換することができる装置である。こうして、EAPアクチュエータは、機械的アクチュエータとして使用することができ、且つ使用されるEAPに応じて、しばしばセンサとしても使用することができる。この目的のために、これらアクチュエータは、作動刺激又は信号の影響下で形状を変形又は変化することができる電気活性ポリマー(EAP: electroactive polymers)を含む。電界駆動型EAPのいくつかの例には、圧電ポリマー、電歪ポリマー(PVDFベースのリラクサー(relaxor)ポリマー等)、及び誘電エラストマーが含まれるが、他にも存在する。
EAPアクチュエータは、様々な形状に容易に製造することができ、例えば医療用又は消費者用装置等の多種多様なシステムに容易に組み込むことができる。さらに、EAPベースのアクチュエータ/センサは、高応力及び歪みを、低出力、小さなフォームファクタ、柔軟性、ノイズレス動作、高精度動作、高分解能の可能性、速い応答時間、及び周期作動等の特性と組み合わされる。
典型的には、それらの特性により、EAPアクチュエータは、例えば、利用可能なスペースが少なく、及び電気的作動に基づいて要素又は機構の少量の移動が望まれるあらゆる用途で有用である。同様に、この技術は、小さな動きを感知するために使用できる。
図1及び図2は、例示的なEAPアクチュエータの2つの可能な動作モードを示す。そのアクチュエータは、EAP層14を含むEAP構造体を有し、EAP層14は、このEAP層14の両側で電極10、12の間に挟み込まれる。図1は、任意のキャリア層又は基板によってクランプされない(取り付けられない)アクチュエータを示す。電極に印加される駆動電圧を使用して、EAP層を図示のように全方向に拡張させる。図2は、拡張が一方向のみに生じるように設計されたアクチュエータを示す。この場合に、図1のものと同様のEAP構造体が、支持され且つクランプされる、すなわち、キャリア層16に機械的に取り付けられる。電極に印加された電圧を再び使用して、EAP層を図1に関して示されるように全ての方向に拡張させる。しかしながら、クランプは実際の拡張を制限し、その代わりに構造全体の湾曲を引き起こす。こうして、この曲げ動作の性質は、受動キャリア層と、作動されたときに拡張する活性層との間の相互作用から生じる。
特許文献1は、より正確な位置制御を可能にするために、アクチュエータの作動を制御するために位置検出及びフィードバックを使用する収縮ゲルアクチュエータを開示する。
欧州特許出願公開第2 654 194号明細書
図1及び図2のようなEAPアクチュエータを作動させると、所望される実際の作動出力は、最初に達成され保持される作動の安定性に関して所望の作動出力から逸脱する。例えば、多くのEAPアクチュエータは、ステップ電圧に応答して、このステップ電圧が長い期間(その長さが、例えば第2のタイムスケール、つまりより長いタイムスケールとして解釈される)に亘って保持される場合に、位置安定性を提供しない。この不一致は、機械的応答を実質的に一定に保つことが困難であるので、例えば微小流体制御弁、マイクロミラー、又はセンサ等の部品の正確な位置付けに関するEAPアクチュエータの適用を妨げる。
特許請求の範囲に記載の発明の目的は、少なくとも作動応答の保持安定性に関して改善されたEAPアクチュエータを提供することである。
この目的は、独立請求項によって規定される装置及び方法によって少なくとも部分的に達成される。従属請求項は、有利な実施形態を提供する。
特許請求の範囲に記載の装置及び方法は、電気活性ポリマー構造体を含むアクチュエータを使用し、電気活性ポリマー構造体は、この電気活性ポリマー構造体に供給される駆動信号に応じて機械的な作動出力を供給する。そのような信号は、EAP構造体の一部であり得る電極を用いてそのEAP構造体に印加され得る。こうして、第1の信号レベルは、その構造体を第1の作動状態にする一方、第1の信号レベルとは異なる第2の信号レベルは、その構造体を第1の作動状態とは異なる第2の作動状態にする。電気活性ポリマー構造体は、この目的のために、駆動信号の印加時にその形状を変化させることができる電気活性ポリマー(EAP)含む。そのようなEAP構造体の例を、図1及び図2を参照して説明するが、他の例も存在し、特許請求の範囲に記載の装置及び方法はこれらの例に限定されるものではない。
特許請求の範囲に記載の装置及び方法は、EAP構造体が一定の駆動条件下で緩和特性を受けるという洞察に基づいている。こうして、装置及び駆動方法は、ステップ増加(step increase)を少なくとも中間電圧に供給し、その後より緩やかな低下を中間電圧から第2の電圧まで時間の経過とともに供給する。
置及び方法では、アクチュエータは、1つ又は複数の緩和特性を補償することによって、最初に到達した所望の作動状態を安定化するように制御することができ、これによってEAPアクチュエータの潜在的な適用範囲を拡げることができる。
アクチュエータは、電気活性ポリマーアクチュエータを含む。電気活性ポリマー構造体は、駆動信号を受けると(実質的に)機械的変形を可能にするか又は誘発させることができる電気活性ポリマー材料を含む。
EAP構造体は、電気駆動信号を受け取る電極構造体を含むことができる。電極構造体は、例えば層のスタックの一部として、EAPを間に挟んだ2つの電極を含むことができる。
駆動信号は、信号レベルが電圧レベルとなるような電圧駆動に基づいてもよく、又は信号レベルが電流レベルとなるように駆動される電流に基づいてもよい。電流駆動でも、信号レベルは、駆動装置(driver)によって設定された電流に起因して発生する電圧レベルであり得ることに留意されたい。電界駆動型EAP構造体では、好ましくは、電圧駆動が用いられる。
アクチュエータの作動出力は、EAP構造体の変形に依存する(その変形によって引き起こされる)。作動状態出力は、アクチュエータ構造体の実際の実質的な機械的動作、変位、変形、又はストロークの有無にかかわらず、力、圧力、又は歪み等のあらゆるタイプの機械的作動であり得る。
第1の作動状態は、電気駆動信号が装置に供給されない非作動状態(休止状態とも呼ばれる)であり得る。あるいはまた、第1の作動状態は、第2の作動状態とは異なる作動状態であってもよい。アクチュエータは、第1及び第2の作動状態より多くの作動状態(例えば、複数の状態)を有してもよい。
第1の期間中の駆動信号は、EAP構造体を中間作動状態に作動させるための信号である。中間状態は、第2の作動状態と同じであってもよいが、同じである必要はない。こうして、第1の期間の直後に、アクチュエータは、第2の状態に達していても、又はそうでなくてもよい。
第1の期間中に、駆動信号レベルはステップ増加のみを有し得る。また、駆動信号レベルは、駆動信号レベルが中間信号レベルで実質的に一定であるサブ期間を有してもよい。これらは実装が簡単である。複数の信号レベル(一定又は可変)又は連続的に変化する1つの信号レベルで印加されるより複雑な駆動信号が存在してもよい。これらの全てにおいて、第1の期間の終了時に、電気駆動信号は中間レベルに達する。
第2の期間は、第1の期間に直ぐ続き、実質的にゼロ時間ではない。第2の期間は、保持期間とも呼ばれる。
第2の期間中の駆動信号は、第2の期間中に一定の駆動信号レベルが使用された場合よりも第2の作動状態をより一定に保つための信号である。こうして、この駆動方式は、EAPアクチュエータの経時的な緩和を補償し、且つより一定の保持変位(作動状態)のより長い作動期間を可能にする。換言すれば、第2のレベルを低下させ、オーバードライブ方式を用いた第2の期間駆動信号は、第2の期間中の実際の作動変動が、第2の期間中に一定の第2のレベルが使用された場合よりも少なくさせるための信号である。一般に、その低下は、緩和が既に一定の第2のレベルでの作動の継続的な増大を引き起こすので、作動の変化がより少なく、その間に作動がより一定となるように、増大を補償することができる。最終的な状況では、緩和により誘導された増大と第2のレベルの適合低下との間のほぼ完全な一致によって、第2の期間の大部分又は全期間に、低下信号がもはや補償する必要のない時点まで実質的に一定の作動を達成することができる。それは、緩和がその時点で終了するためである。
この方法及び駆動装置は、時間の経過とともに低下した後に、第2の電圧を一定の駆動電圧として供給するようにさらに適合させることができる。これは、全ての緩和効果の補償後にホールド電圧として機能する。
方法及び駆動装置は、中間レベルが第2のレベルよりも少なくとも5%、又は少なくとも10%、又は少なくとも20%高くなるように適合してもよい。第2の期間は、好ましくは0.5秒以上である。第2の期間は、好ましくは、1秒より長いか、或いは2又は5秒よりも長い。この場合に、ポリマー材料の緩和効果が数秒に亘って起こり、効果的な補償が行われる。
電気活性ポリマー構造体は、駆動信号を受け取る電極装置を含み、電極装置は、抵抗と直列に接続された、電気容量を有するコンデンサを規定し、その容量と抵抗との積が、第1の期間中にコンデンサを充電するための特性時定数を規定する。こうして、方法及び駆動装置は、第1の期間が、ある係数と特性時定数との積以上となるように適合してもよく、その係数は、2、5、10、20、50、100から構成されるグループから選択される。その容量が第1及び第2の作動状態に関して異なる場合(これはしばしばEAP構造体の場合である)に、例えば2つの作動状態の静電容量の平均値又は最大値をその積に使用してもよい。これは、電荷の完全な蓄積を可能にする時間を与える。従って、定常充電による初期の電気駆動は、第1の期間内に大部分が終了する。従って、第2の期間は、主に緩和効果に関係する。
特許請求の範囲に記載の装置及び方法では、第2の期間中の駆動信号レベルの低下は、段階的な様式で生じ得る。可能であれば、ステップ同士の間の一定の信号と組み合わされる。これにより、より簡素な駆動装置の使用が可能になる。その低下は連続的に行うことができる。従って、緩和効果のより正確な補償を与えることができる。
時間の経過に伴う低下は、直線的に減少する部分であり得る。あるいはまた、時間の経過に伴う低下は、異なる平均勾配、すなわち低下率を有する第1の減少部分及び後続の第2の減少部分であり得る。第1の部分は、0.5~5秒の持続時間を有してもよく、第2の部分は、1秒を超える持続時間を有してもよい。好ましくは、第2の部分は、2、5又は10秒を超える。第2の部分は20秒より短くなり得る。第1の部分は、第2の部分より急峻な勾配を有する負の平均勾配を有し得る。2つの部分は、直線的に減少する部分であってもよい。
駆動信号の低下率は、第2の期間又はその第2の期間の1つ又は複数の部分の間に経時的に一定であり得る。これにより、緩和効果が持続しているときに、経時的に一定の補償が得られる。これは、現在駆動されているEAPで生じる可能性がある。あるいはまた、駆動信号の低下率は、時間とともに減少し得る。これは、緩和効果が時間の経過とともにますます少なくなるときに使用され得る。
第1の期間の全部又は一部の間に、駆動信号レベルは、第2の期間の開始前に、(より高い作動状態に切り替えるために)中間レベルより高いオーバードライブ・レベルに、又は(より低い作動状態に切り替える場合に)中間レベルより低いレベルに維持することができる。レベル差は、言及した第1の値から言及した第2の値を差し引く(その間の差を決定する)ことによって計算される。
オーバードライブ・レベルは、第1の期間の一部又は第1の期間全体に亘ってもよい。オーバードライブ・レベルは、0.5秒未満(例えば、0.3秒未満、又はさらに0.1秒未満)で適用され得る。これは、作動を急速に設定するために使用される初期スパイクを与え、続いて徐々に低下する前に、第1の電圧レベルまで急速に低下する。このようにして、短い持続期間の大きなオーバードライブが存在し、それに続くより長い持続期間のより小さいオーバードライブがあり、これは徐々に除去される。電気活性ポリマー構造体の実効容量の両端電圧は、オーバードライブ電圧の間に、第2の駆動電圧以下であり得る。
初期のオーバードライブ信号は、作動状態に達する際の遅延を低減するために使用され、これにより、EAPアクチュエータの潜在的な用途範囲が拡がる可能性がある。オーバードライブは持続期間が限られている。駆動波形のこの最初の部分は、電荷注入によって作動されるEAP構造体の容量特性を考慮に入れている。駆動電圧を増大させることにより、電気活性ポリマー構造体に追加の電荷が供給されるが、EAP構造体の両端の電圧は制限を超えない。
フィードバックシステムを、少なくとも第2の期間中に駆動信号の持続時間、振幅、及び/又は形状を制御するために設けてもよい。こうして、第2の期間中の駆動信号プロファイルの選択は、受動的又は能動的であり得る。フィードバックシステムは、駆動レベルを調整するための変位センサ又は閉ループ駆動制御部を含むことができる。
特許請求の範囲記載の発明は、方法及び駆動装置に関する。駆動装置は、使用されるときに、この方法を実行するように適合させることができる。従って、この方法について説明した利点は、装置にも当てはまる。装置は、コンピュータプログラム製品を実行するためのCPUを有してもよい。装置は、CPUがメモリからそのコンピュータプログラムを実行できるように、このコンピュータプログラム製品を記憶するためのメモリをさらに有してもよい。
拘束されておらず、従って平面内に拡張する公知のEAPアクチュエータを示す図である。 拘束され、従って平面を外部に変形する公知のEAPアクチュエータを示す図である。 EAPアクチュエータの等価回路を示す図である。 従来の駆動方式及び第1の実施例による駆動方式を示す図(X軸:0~500ミリ秒、50ms/Div及びY軸:0~270ボルト、30V/Div)である。 従来の駆動方式及び第2の実施例による一組の駆動方式を示す図(X軸:0~800ミリ秒、50ms/Div及びY軸:0~330ボルト、30V/Div)である。 図6Aは、標準的なステップ駆動電圧を用いたより長い作動パルスを示す図である。 図6Bは、標準的なステップ駆動電圧を用いたより長い作動パルスを示す図である。 図6Cは、標準的なステップ駆動電圧を用いたより長い作動パルスを示す図である。 図6Dは、標準的なステップ駆動電圧を用いたより長い作動パルスを示す図である。 電流、駆動電圧、及び変位を示す図である。 作動信号の異なる部分が異なる緩和機構によってどのような影響を受けるかを示す図である。 矩形の変位プロファイルを生成するための長いパルスの第1の駆動電圧波形を示す図である。 矩形の変位プロファイルを生成するための長いパルスの第2の駆動電圧波形を示す図である。 EAPアクチュエータシステムを示す図である。
ここで、実施例について、添付図面を参照して詳細に説明する。
開示は、電気活性ポリマー(EAP)アクチュエータを含むアクチュエータ装置を動作させる方法を提供する。本発明は、また、この方法を実行するように適合されたアクチュエータ装置を提供する。この目的のための装置は、この方法に従って駆動信号を供給することができる駆動装置を含む。この方法では、第1の駆動電圧を使用して、EAP構造体を第1の作動状態(非作動状態又は休止状態とすることができる)から第2の作動状態に駆動する。EAP構造体が第2の作動状態に達すると、又はその後に、駆動電圧は、EAP構造体を第2の作動状態に実質的に安定した状態で保持するように調整される。こうして、調整された駆動電圧は、EAP構造体内で生じる緩和効果によって引き起こされるEAP構造体の遅延作動応答を補償する、経時的な異なる電圧区間を利用する。
例示的なEAP構造体について、図1及び図2を参照して上述した。以下の説明では、図2のタイプのアクチュエータが使用されるが、同じEAP材料の複数のスタックが2つの電極の間に挟み込まれている。それらスタックは、図2のアクチュエータと同じ原理に従って動作する。
典型的には、EAPアクチュエータ装置は、駆動信号をアクチュエータのEAP構造体に供給するための駆動装置を含む。駆動装置は、それによってアクチュエータを制御することができる。駆動装置は、通常、必要な電気駆動信号を電極に供給するための駆動回路を含む。電気駆動信号は、電圧駆動信号又は電流駆動信号を含む、又は電圧駆動信号又は電流駆動信号とすることができ、電圧駆動装置又は電流駆動装置のいずれかを必要とする。両方の場合において、アクチュエータを駆動すると、電極間に電圧差が生じる。
EAP構造体が活性化されるとき、駆動装置は、電圧振幅(交流等の交番、徐々に変化する、準静的、又は静的な直流等)を電極に印加(又は生成)し、それによってEAP構造体を所望の作動状態(例えば、作動位置)にする。
EAP構造体と電子駆動回路との両方が理想的ではない。一方では、電子駆動回路は常に内部抵抗を有する。従って、EAPアクチュエータの作動応答は、EAP構造体自体の機能だけでなく、駆動回路の機能も関係する。駆動装置の影響を低減するために、EAPの作動電圧は、通常、EAPと並列のコンデンサに蓄えられ、作動に関して、この蓄えられた電圧は、電子スイッチ(例えば、トランジスタ、MOSFET)によって、EAPアクチュエータに供給される。
こうして、図2のタイプのアクチュエータがその休止状態(第1の作動状態)から所望の作動状態(第2の作動状態)に駆動されると、駆動装置は、第2の状態に関連する電圧を供給するために利用される。作動状態は、アクチュエータの変位曲線から測定され、結局のところ、アクチュエータは、機械的出力を供給する機械的アクチュエータであり、この場合に機械的出力は、アクチュエータの変形であり、アクチュエータの可動部分の変位をもたらす。図3Aは、10秒間保持される150V(第2の電圧)のステップ電圧(プロット32)に対するEAPアクチュエータのプロット30としての変位応答を示す。アクチュエータは、作動開始時に休止状態(ゼロボルトの第1の電圧)であった。
明らかに、ステップ電圧駆動信号がEAP構造体に供給されるが、その作動出力は、このステップ機能に決して従わない。代わりに、相当な作動遅延が、連続的に変化する作動と共に観察される。電圧がさらに10秒より長い期間に亘って保持された場合に、作動変位の増大はさらに継続する。より正方形の変位応答が強く望まれる。1つの影響は、駆動電圧を最初に供給してから数秒後でさえ、変位、従って作動が上昇し続けることである。長期の所望の作動34が望ましい場合に、そのような作動応答は不十分である。
図3Bは、図3Aの応答を示し、ここでは、この時間に加えて電流をプロット34として示している。ステップ電圧プロット31は、明瞭にするために省略されている。電流プロットは、電圧パルス31の開始時及び終了時にスパイク34及び34’を示し、これらスパイクは、電圧信号をEAP材料に供給するためにEAP構造体によって規定される電気キャパシタの充電及び放電電流に対応する(EAP材料層及び電極がどのように薄膜コンデンサを形成するかを説明する図1も参照)。
図3Bでは、約0.5秒後に充電が終了することが分かる。従って、図3A及び図3Bは、より長い時間(この例では、10秒)に亘って駆動電圧を保持することによって、充電後に変位が蓄積し続けるので、緩和効果がどのように顕著になるかを示す。こうして、変位応答の大部分は、明らかに、EAP構造体、例えばそのEAP材料の機械的影響である。EAPの実施例で使用されるようなリラクサー強誘電性ポリマーの場合に、変位応答に寄与する分子レベルで4つの異なる時間領域が特定され得る:
1.EAPの容量充電(capacitive charging)(電気負荷が増大する)
2.ポリマー微結晶内部の分子鎖の配向
3.微結晶領域の再配向
4.アクチュエータ内の(受動)接着剤層及び基板の機械的緩和。
4つの効果が、図3Bに示されている。4つの効果は、X軸の下の参照符号1~4で示されるように、異なる期間に亘って影響を有する。X軸が、ゼロ電流で描かれ、ノイズのある電流プロット34によって部分的に覆い隠されていることに留意されたい。
図示されるように、効果は部分的に重なっている。機械的緩和(4)は、典型的には、それら機械的緩和が、受動的応答を示す、すなわち電気的に誘起される変位のみによって影響を受け、且つ典型的には(主な)電気的変位効果よりも小さい効果を有するので、作動の開始時から存在する。容量充電は、比較的短時間の効果である。
4つの効果のそれぞれの持続期間及び程度は、EAPの材料及び構造毎に異なることは明らかであろう。こうして、上述の効果は、主としてリラクサー強誘電性ポリマーに適用可能であるが、以下に説明する駆動方式は、誘電性エラストマーアクチュエータのクラス等の他のポリマーアクチュエータにも適用することができる。EAPアクチュエータに使用される誘電性エラストマーポリマーのこのクラスでは、支配的な変形メカニズムは、マクスウェル応力と、図3A及び図3Bと同様の変位応答を与えるエラストマーの機械的緩和である。
装置及び方法は、EAP構造体における機械的緩和効果の影響を低減することを目的とし、それにより、より長期間に亘ってステップ式機械的応答に一層類似した変位応答を可能にする。こうして、所望のレベルが達成されると、そのレベルを、例えば図3A及び図3Bのレベル32において実質的に一定に保つ必要がある。
特許請求の範囲に記載の発明は、駆動機構を提供し、その例を以下に説明する。特許請求の範囲に記載の発明は、作動の全期間に亘る駆動信号に関する。しかしながら、特に、その駆動信号は、元の電気的緩和を超えて保持される。従って、場合によっては、異なる駆動信号区間が経時的に提供される。以下のケースでは、電圧信号を使用して実施例を説明する。しかしながら、電流駆動が必要な場合に、駆動信号は電流信号であってもよいが、これら電流信号は、EAP構造体の電極上に電圧信号も供給する。
図4は、EAP構造体の電気的挙動を説明するために使用される。EAPアクチュエータは、駆動装置に関するインピーダンスで駆動装置に対して電気的負荷として振る舞うので、駆動装置によって特定の電圧又は電流を設定すると(例えば、上述したようにして)、アクチュエータの電極の両端に生じる電圧差(こうして、電極に帯電される)は、通常、駆動信号の設定と完全に同期していない。電気的な観点から、(図1及び図2等の)EAPアクチュエータは、抵抗R及びコンデンサC1の直列接続を、別の抵抗Rと並列に生じさせるものとして説明することができる。次に、EAPアクチュエータを説明するこのいわゆる等価RC回路40は、ポイント43及び44を介して駆動装置41に接続される。EAP構造体を説明するために他のRC回路を使用することができるが、図4のRC回路は、EAPを第1の並びで上手く説明する。EAP構造体は、コンデンサ内の電場の関数として、従って駆動装置41によって供給される印加電圧に依存するこのコンデンサ上の電荷の関数として変形する。EAPが非活性化されている場合に、印加電圧は、接続解除され、それに応じてEAPは、その内部並列抵抗Rを介して徐々に放電し、最終的にその初期位置に戻る。しかしながら、以下でさらに説明するように、特定の状況で他の電圧振幅を供給する等の他の放電方法を適用してもよい。
本質的に、RC直列回路は、そのような構成の時間的挙動を説明する重要なパラメータである電気的時定数τ=R・C1(秒)を規定する。上述したように、EAPアクチュエータの機械的変位(すなわち、移動)は、コンデンサC1上の電荷Qに関連し、印加電圧V1及び容量自体(Q=C・V)によって規定される。コンデンサの静電容量は、装置の作動構造体の設計及び構造に依存する固定静電容量を有する「固定」成分である(すなわち、静電容量は駆動中に幾分変化するが、最初は設計構成及び使用されるEAPによって定められ、図4の説明のために一定であると想定される)ので、印加電圧は、定常状態でのEAPの機械的変形を説明する支配的なパラメータである。定常状態は、作動状態の長期保持に使用される状態である。
しかしながら、定常状態に達する前に、コンデンサC1に蓄積される電荷(従って、コンデンサ上の電圧)が、作動/変位の瞬間レベルを決定する。
EAPアクチュエータの所望の作動レベルを達成するために、コンデンサの両端の電圧、従ってノード43とノード45との間の電圧が、特定のレベル又は振幅に達する必要がある。理想的には、この電圧レベル又は振幅は、(顕著な)遅延なしに到達する。しかしながら、直列抵抗Rにより、遅延が導入される。このため、所望の位置に必要とされる全電荷Qは、EAP構造体上に直ちに蓄積されず、それにより、EAP構造体は、その最終レベルに向けて最大速度で直ぐに作動し始めることはない。代わりに、EAP構造体は、瞬間的な電荷レベルよって決定される変形のより少ない最終状態に向けて準最適化された速度で向かう。
理論に縛られることを望まないが、一般に、電圧Vがコンデンサに印加されると、時間tの関数として充電電圧v(t)は、次のようになる:
Figure 0007036752000001
時定数τは、RとC1との積で与えられる。
τ=R・C1 式2
こうして、コンデンサC1の両端の充電電圧は、時定数τ内にその最終振幅の63.2%に達し、5τ後には99.3%に達する。
典型的なEAPアクチュエータは、例えば、電極同士の間にリラクサー強誘電性材料又はエラストマーシステムを含む。図3の回路の等価な成分値は、
C1=800nF
=80kΩ
=10ΜΩ
となり得る。
これは0.064秒の時定数を与え、そのため(99.3%の駆動変位に達するための)5倍の時定数は0.32秒に相当する。
以上では、C1が一定の静電容量を有すると仮定した。しかしながら、実際の多くのEAPアクチュエータでは、その値は、スイッチング中だけでなく、異なるアクチュエータ状態によっても異なることが明らかである。従って、ある状態から別の状態に移行する際には、通常、C1容量の(有意な)変化が存在する可能性がある。これは、主として、コンデンサ(例えば、EAP層を含み、厚さが変化し、又は電極面積が変化し得るキャパシタ誘電体)の幾何学的形状の変化によって、及び/又は誘電率等のキャパシタ誘電性材料特性の変化によって変化するアクチュエータ設計要因による。後者(誘電率等のキャパシタ誘電性材料特性の変化)の効果は、例えば、強誘電体で見受けられる。本開示の装置及び方法は、これらの変化を考慮に入れることができる。1つの方法は、状態を切り替える間の状態の最大実効容量に基づいて電気的応答時間を決定することである。大抵の場合に、最も作動される状態は、最も高い電圧振幅を必要とし、それに伴ってその最も高い電圧振幅に関連する最大の静電容量を有する。従って、本明細書で説明する計算のいずれか1つに使用されるように、任意数の作動電圧(定常状態)レベルに対してC容量を決定することができる。
上記で使用される同等の成分値及び実際的なシステムの成分値は、当技術分野で知られているインピーダンス測定方法を使用して決定することができる。図4のような様々なRCモデルをこのような測定結果にフィッティングして、実際のシステムの実際の抵抗値及び静電容量値を決定することができる。実効静電容量は、定常状態で観察された値から決定され又は推定され、その後、充電が停止され、静電容量値を超えて電圧が印加される。漏れ損失による電圧寄与は、これらの寄与が定常状態の電圧値に実質的に影響を及ぼす場合に、考慮する必要があり得る。
本開示の装置及び方法によれば、区間化された駆動方式を使用する駆動方法を用いることができる。このアプローチは、少なくとも構造体の初期充電が実質的に停止した時間(秒)より長い時間間隔で、時間の経過とともに変位プロファイルを平坦化することができる。
図5Aは、図3A及び図3Bの応答を生成するために使用されたのと同じアクチュエータについて、図3Aで使用されたステップ電圧駆動信号の代わりに傾斜駆動信号51が使用される場合の変位応答50を示す。特に、信号51の立ち上がり続く数秒後に、変位レベルは図3Aの場合よりも小さくなる。これは、所望の0.2mmの変位状態にはるかに良好に近づく。同様の効果が図5Bに確認されるが、より高い0.4mm変位の作動状態について確認される。
レベリングオフ(横方向のずれ)の大きさ及びその開始時間は、駆動信号の勾配及び/又は使用される勾配のタイプ及び/又は勾配が始まる時間インスタンスを最適化するために、実験によって決定及び調整することができる。これは到達する最終変位レベルにも影響を及ぼすが、このレベルは、図5A及び図5Bの比較から分かるように、結局、駆動信号の大きさを用いて調整することもでき、後者(図5B)は、約2倍の高い変位を示すが、変位曲線の横方向のずれはほぼ同程度である。
また、図6A~図6Dは、特許請求の範囲の記載の発明による駆動信号の異なる例を示す。全ての場合において、電圧は、最初に、第1の期間において1の電圧61から中間電圧62まで増大し、その後、駆動信号の低下が、第1の期間後のある時間(好ましくは、直後)に開始する第2の期間中に実施される。
曲線63Aが図5Aで使用された曲線と想定される場合に、約3秒の時間経過後であっても線形である変位曲線51を達成するために、駆動電圧低下の勾配は、第2の期間60(時には保持期間とも示される)中に、例えば曲線64Aのように幾分減少され得る。あるいはまた、曲線65Aの減衰と同様に、時間が経過するにつれて減少する勾配で、その勾配を連続的に変化させることができる。また、勾配の遅延変化を曲線64Bのように実施することができる。この曲線(及び同様の曲線)において、保持期間は、時間インスタンス67によって分離される2つの区間66及び68を有し、その時間インスタンス67によって、減衰が調整される。別の例を図6Cに示す。ここで、勾配の減衰が時間67の後にのみ開始するが、その前には減衰は実施されない。従って、時間インスタンス67の前に、機械的出力を、信号の最初の立ち上がりの時点で減衰が開始する駆動信号と比較して、最大にすることができる。再び、減衰は、曲線64Cのように単調であってもよく、又は曲線63Cのように時間と共に勾配が一定に減少してもよい。駆動信号63Dは、最初の立ち上がり後に直ちに減衰を開始させ、減衰は、期間66において単調でなく、時間67の後の期間68において単調である。第2の期間60及び/又は期間66及び68の1つ又は複数の間の信号レベルの低下は、信号63A、63B、64A、64B、64C、65Aのように連続的な態様であってもよく、又は例えば時間67でステップ減少を有する信号63Cのように段階的な態様であってもよい。期間60中に1つ又は複数が一定の信号レベルを有する複数のステップを実施することができる(図示せず)。2つ以上のサブ期間66及び68を、第2の期間60内に使用することができる。
期間66又はこの期間の第1の部分を使用して、EAP構造体を充電することができる。こうして、減衰は、この期間又はその一部の後に、電圧減衰が実施される前に、所定の充電量を達成するように開始することができる。従って、駆動信号は、達成可能なスイッチング速度と作動状態保持応答との間の良好なバランスを提供する。充電時間は、例えば式2の時定数に関連する。こうして、コンデンサC1の両端の充電電圧は、時定数τ内にその最終振幅の63.2%に達し、5τ後には99.3%に達する。従って、期間66又はその一部は、τより大きくなり得る。その期間は、より好ましくは5τよりも大きく、さらに好ましくは10τよりも大きく、さらには50τよりも大きい。こうして、減衰ストラテジー(strategy)が用いられる前に完全な充電が達成される。そのような充電期間のタイミングは、上記のようにEAP構造体の関連する電気的パラメータ(例えば、C1及びR)を決定することによって設定することができる。こうして、使用されるあらゆるEAP構造体についてタイミングを最適化することができる。
従って、駆動信号の慎重な構築は、簡単なステップ電圧駆動信号が使用された場合に達成できなかった特定の時間のほぼ一定の変位を得るためにEAP構造体の変位挙動を調整することができる。
更なる改良は、未公開の欧州特許出願第16176918.7号に記載されているようなオーバードライブ原理を用いて充電速度を最適化することによって得ることができ、この文献は、参照により本明細書に組み込まれ、以下の部分が本開示の装置及び方法による実施の説明のために再現される。
図4を参照した議論は、電気的特性に基づくEAPアクチュエータの初期作動を対象としており、アクチュエータを可能な限り効率的に所望の作動状態に確実に到達させるために使用することができる。
こうして、駆動装置によって接続部43と44との間に供給される電圧V1を使用して、EAP構造体(等価回路)を駆動するが、その電圧V1は、作動又は変位のレベルを決定する、接続部43と45との間のコンデンサC1の両端の電圧である。こうして、それは、EAP構造体を所望の作動レベルに切り替える際に、EAP構造体の機械的応答が、オーバードライブ(overdrive)電圧V1がその構造体に印加される場合に、コンデンサの両端の電圧が所望の作動レベルに対応する電圧より低く維持される限り、所望の作動レベルをオーバーシュートしないという重要な概念である。
キャパシタンスを放電する場合でも装置の降伏(breakdown)電圧が存在するため、より高いオーバードライブ電圧には制限がある。好ましくは、印加される電圧は降伏電圧未満である。
オーバードライブは、望ましくない方法で(例えば、相当なオーバーシュートで)実際の作動レベルに達するのを妨げることなく、EAP上の所望の充電レベルをより迅速に高める手法を提供する。EAP構造体の機械的応答時間を加速させるために、EAP構造体は、所望の作動位置に達するのに必要な通常の作動電圧(定常状態の電圧)より高い電圧で一定時間に亘って駆動され、それによってコンデンサの充電が加速され、従ってEAPは、このより高い瞬時充電レベルによって決定される作動状態に向かう。このように、EAPは、公称作動電圧でのみ動作したときよりも、所望の作動状態に達するのに必要な電圧よりも速く反応する。この手法を使用して、作動レベルをより迅速に、すなわち休止から又は作動開始からより高い作動まで増大させることができる。
予想される最終位置に到達するか、又は到達しようとするときに、すなわち所望の変位に関連する正しい電荷量QがEAPのコンデンサC1上に存在するか、又はほぼ存在するときに、駆動電圧振幅を、EAPアクチュエータの一定の位置を保持するための電圧に変更(例えば、減少又は増大)させる。EAPアクチュエータの特定の位置に到達させるために必要な電圧振幅Vを仮定し、さらにオーバードライブ電圧Vodとみなすことができるより高い電圧をEAPアクチュエータに印加すると仮定すると、コンデンサの電圧は、以下のようになる:
Figure 0007036752000002
最終的に、所定の時間t中にEAPの作動位置に到達すべき場合に、印加されるオーバードライブ電圧は、以下のように計算することができる:
Figure 0007036752000003
同様に、オーバードライブ電圧Vodが既知である場合に、EAPアクチュエータがその要求される作動位置に何時到達するか、すなわちどれ位速く到達するかを推定することができる。
Figure 0007036752000004
ーバードライブ原理を実施するために、いくつかの駆動トポロジが当業者に知られている。従って、以下の回路シミュレーションでは、理想的でプログラム可能な電圧源が想定される。
上記のように、特定のEAP構造体の応答時間が要求される場合に、必要な過電圧を決定することができる。
図7及び図8を参照する以下の実施例では、EAP構造体の作動は、250Vの定常状態電圧に対応する変位状態(所望の作動状態)と考えられる。また、開始作動状態は、ゼロボルトで休止状態である。休止状態が非ゼロボルトの状態である状況では、作動装置に印加する実際の電圧を決定するために、オーバードライブ電圧を、開始状態の電圧レベルに加算する、又は開始状態の電圧レベルから減算する必要がある。これは、オーバードライブ電圧が、駆動信号の電圧振幅ステップに関係するためである。
こうして、例えば、0.2秒の応答時間を達成すべき場合に、対応するオーバードライブ電圧は、式4に基づいて計算され得る。
図7の場合に、上述したように等価な成分を有するEAP構造体の場合に、261.5Vのオーバードライブ電圧が0.2秒の時間スロットに亘って供給され、その後、印加電圧は、 250Vの定常状態電圧に戻される。
EAP構造体の実効キャパシタンス上に印加された電圧及び電圧は、図7に示され、この図7は、コンデンサC1の両端の電圧(例えば、図4のノード33と35との間の電圧)(この電圧はアクチュエータの変位レベルに対応する:上記参照)の曲線70及び74だけでなく、ノード33と34との間に印加される駆動電圧72及び76を含む。
プロット70は、時間ゼロでの初期ステップ増大に続く一定の駆動電圧72(この場合に、250Vの定常状態電圧である)に対する従来の応答である(EAPアクチュエータは、休止状態又は非作動状態に対応する初期放電状態にある)。プロット74は、第1の期間、この例では0.2秒に亘って261.5Vのより高い第1の電圧76を有する駆動電圧に対する応答であり、この第1の期間の後に、電圧レベルは250Vの定常状態値に戻される。通常、コンデンサは約5τ(=0.32s)後に完全に充電されるが、EAPアクチュエータは、規定された0.2秒後に必要な電荷(従って、電圧振幅)に達する。これは応答時間を30%短縮する。
一組の実施例では、装置及び方法はアクチュエータの略DC駆動に関する。これが意味するのは、アクチュエータが、作動時間に匹敵するか、又は作動時間よりも長い期間に亘ってDCレベルに保持されるということである。こうして、第2の駆動電圧は、少なくとも第1の駆動電圧と同じ長さに維持される。図7の実施例では、第2電圧は少なくとも0.2秒間保持される。この場合に、作動の全持続時間は少なくとも0.4秒であり、2.5Hzの最大動作周波数を与える。
第2の駆動電圧は、第1の駆動電圧の少なくとも2倍に保持してもよい。この場合に、作動の全持続時間は、少なくとも0.6秒であり、1.7Hzの最大動作周波数を与える。
こうして、この態様は、低速の、直流に近い作動に関する。例えば、最大動作周波数は、10Hz未満、例えば5Hz未満、又はさらに一定の電圧であってもよい。
図7は、EAPアクチュエータが充電されている間(プロット70の電圧上昇中)に、コンデンサC1の両端の電圧(EAPアクチュエータの実効容量)が、第2の駆動電圧72以下であることを示している。このようにして、機械的応答のオーバーシュートがないように、第2の駆動電圧72は、コンデンサC1の両端の電圧を決して超えない。従って、アクチュエータの正確な位置に速い応答時間で到達することができる。
上述したように、オーバードライブ電圧が既知である(又は、例えば、ブレークダウンを防止するためにEAPアクチュエータ全体に適用可能な最大電圧によって制限される)場合に、EAPアクチュエータがその所要位置(すなわち、その対応する充電)に到達する瞬間(tactive)は、式5に従って同様に計算することができる。この瞬間は、EAPアクチュエータ自体の時定数τの依存性として記述することもできる:
active=n・τ 式6
従って、オーバードライブ電圧の許容振幅が分かれば、EAPアクチュエータがその所要位置(充電)に達したときのパラメータnを規定することができる。Vod=300Vのオーバードライブ電圧に関して、これらのシミュレーションでモデル化したEAPアクチュエータの応答が図8に示される。
図8は、オーバードライブ電圧86に関する一連の異なる持続時間及び各持続時間に関する対応するプロット84を示す。プロット84は、n(n=0、1.0、1.5、1.8、2.0、3.0、5.0)のそれぞれの値でラベル付けされる。それぞれの電圧パルス86の300Vのオーバードライブ電圧は、図8の、各オーバードライブパルス86の端部をマーキングする垂直線から読み取ることができる。例えば、所要の作動位置に到達する(すなわち、要求された充電に達し、実効容量C1を超える電圧に達する)ために、オーバードライブ電圧を0.115秒間印加する必要がある。これは、パラメータn=1.8に対応し、これは、250Vの定常状態電圧のみが使用された場合よりもEAP位置が0.32/0.115=2.78のファクタだけより速く到達できることを意味する。
図8から分かるように、オーバードライブ電圧がEAPアクチュエータに印加される期間が短過ぎると(例えば、n=1.0又はn=1.5)、応答も加速され得るが、もはや最適ではない。一方、過電圧がEAPアクチュエータに印加される時間が長過ぎると(例えば、n=3.0又はn=5.0)、EAPアクチュエータは、過度に駆動され、オーバーシュートを修正する必要があるので、所望の位置に到達するためには5τの期間より更に長い時間が必要である。これは機械的なオーバードライブなので、機械的な出力が正確でなければならない場合に、これは悩ましいことになり得る。本開示の装置及び方法は、このような機械的なオーバードライブを防止することができる。
しかしながら、この機械的なオーバーシュートを有利に使用することができる。例えば、EAPアクチュエータが触覚式ユーザインターフェイスの一形態として使用されている場合に、僅かなオーバーシュートを伴う応答は、定常状態におけるインターフェイスの比較的滑らかなプロファイルを保持しながら、相互作用の有効性を増大させることができる。
こうして、EAPアクチュエータの実効キャパシタンスの両端の電圧が所定の量だけ第2の駆動電圧を超えるまで、第1の駆動電圧を印加し、その後電圧を第2の駆動電圧まで再び降下させてもよい。そのような所定の量は、例えば、50%、20%、10%、5%、2%、1%であり得る。
そのような場合に、(意図的な)オーバーシュートが、意図的に低い印加電圧の期間の後に続くことによって、初期の意図的なオーバーシュート後に、オーバーシュートから所望の定常状態に戻る時間を減少させることができる。このようにして、例えば、触覚応答(スパイク)の感覚が増大する可能性があるが、応答時間が短縮される。こうして、より低い電圧は、第2の電圧よりも低い第3の電圧を含み、第1の電圧と第2電圧との間で印加される。
この場合であっても、好ましくは初期オーバードライブ電圧の持続時間以上の持続時間の所望の終了電圧において作動期間が存在する。こうして、触覚インターフェイスは依然として低周波数動作である。
この低周波動作(上述したように10Hz未満)は、装置の共振周波数挙動よりはるかに低い。この共振周波数は、自立型装置又は単一エッジクランプ装置(典型的な長さは約10mm)の場合に、典型的には約40Hzから約60Hzの範囲であるが、両端でクランプされたシステムの場合は200Hzから400Hzであり得る。共振周波数は、装置の設計に依存する。
上記の検討から分かるように、EAPアクチュエータの応答時間は、特定の期間に亘って、時間定常状態で要求される位置に到達するのに必要とされるよりも高い電圧をEAPアクチュエータに印加することによって、大幅に改善することができる。
また、全てのポリマー(そのため、EAPを含む)の適用可能な最大電圧又は降伏電圧は時間に依存することが知られている。こうして、EAPアクチュエータは、短時間の間、より高い最大電圧に耐えることができる。従って、オーバードライブ電圧は、早期破壊の危険性なしに一時的にEAP装置の最大(長期)作動電圧を超えて増大させることができる。上記の例では、EAPアクチュエータの最大作動電圧レベル又は振幅は250Vであるが、短時間の間、これらのEAPアクチュエータは、より高い電圧(10~100msの範囲では350Vまで)に耐えることができる。
オーバードライブについての上記の例は、通常の駆動電圧に重畳された矩形の過電圧であるとみなされ得る矩形のパルス形状のオーバードライブ電圧に基づいている。持続時間は、可変であってもよく、且つEAPアクチュエータ自体によって規定される電気的時定数に関連してもよい。オーバードライブ電圧のレベル又は振幅は、同様に可変であってもよく、且つオーバードライブパルスの短い特性のためにEAPアクチュエータの最大作動電圧レベル又は振幅さえ超え得る。
非矩形電圧波形が可能である。例えば、オーバードライブ電圧は、時間の経過とともに振幅が減少する。理想的には、EAPの所要位置に達すると(すなわち、想定される位置に到達するのに必要な充電レベルに達した場合に)、オーバードライブ電圧の振幅は公称作動電圧に低減される。
EAP装置の加速された挙動及び過渡応答は、構成要素に印加される信号の形状によって影響され得る。一定のレベル又は振幅を有するオーバードライブ電圧をEAPアクチュエータに印加する代わりに、任意の形状を有する他の線形又は非線形電圧形態を印加することができる。特に、複数の段階的な矩形パルス(同一又は異なるデューティサイクルを有する)のような波形、指数関数及び対数ベースのプロファイル、又はこれらの組合せを使用することができる。これには、段階的な線形及び非線形の電圧波形が含まれる。
一般に、電圧/時間曲線下の積分面積は定常状態電圧の積分面積を超え、多くの異なる波形形状を使用することができる。
オーバードライブは、アクチュエータをより低い作動状態(例えば、休止状態等)からより高い作動状態に、又はその逆に切り替えるために適用することができる。図9Aは、第1の電圧91に関連する第1の作動状態から第2の電圧97に関連する第2の作動状態にアクチュエータを切り替えるための例示的な駆動信号波形90を示す。こうして、最初に、アクチュエータは、低作動状態に対応する第1の電圧91で駆動される。この場合に、電圧91は、ゼロボルトがレベル92にあるので、ゼロボルトよりも高く、こうして第1の作動状態は、この場合には休止状態ではない。時間93において、オーバードライブ期間94が開始し、駆動信号電圧は、電圧96の変化によって、オーバードライブ電圧95まで増大され、この電圧96の変化は、第2の電圧97と第1の電圧91との間の差よりも大きい(この差は、電圧97から電圧91を差し引いたものとして規定される)。電圧差が正であるので、その変化は正の値であることに留意されたい。オーバードライブ期間94の間に、オーバードライブ電圧は、一定レベルに維持され、時間98におけるその終わりで第2の電圧97まで減少する。第2の電圧97は、保持期間94’’中に一定に維持される。
図9Aのスイッチング状況では、アクチュエータのより低い電圧状態から高い電圧状態に切り替わるにつれて、それら電圧は両方とも正であり、オーバードライブのために増大している。しかしながら、本開示の装置及び方法は、同じアクチュエータがより高い作動状態から低い作動状態に切り替えられる逆の状況について同様に機能する。
こうして、図9Bは、図9Aのアクチュエータを第1の電圧91’に関連する第1の作動状態から第2の電圧97’に関連する第2の作動状態に切り替えるための例示的な駆動信号波形90’を示す。こうして、最初に、アクチュエータは、高い作動状態に対応する第1の電圧91’で駆動される。時間93’において、オーバードライブ期間94’が開始し、駆動信号電圧は、電圧96’の変化によってオーバードライブ電圧95’まで減少され、この電圧96’の変化は、第2の電圧97’と第1の電圧91との間の差よりも大きい(この差は、電圧97’から電圧91’を差し引いたものとして規定される)。電圧レベルの差が負であるので、変化は負の値であることに留意されたい。オーバードライブ期間94’の間に、オーバードライブ電圧は、一定レベルに維持され、時間98’におけるその終わりで第2の電圧97’まで増大する。ホールド電圧97’は、保持期間94’’’中に一定に維持される。
極端な場合には、オーバードライブ電圧95’は、例えば負の電圧が、キャパシタンスの両端の電圧が第2の電圧に近づくポイントの直前まで印加されるように符号を変えることさえできる。
オーバードライブ方式を使用して、変位の初期変化の傾きを増大させることができる。従って、図3A及び図3Bの所望の作動レベル32又は図5A及び図5Bの作動レベル52は、オーバードライブを用いない場合よりも速く達成することができる。図7及び図8、並びに図9A及び図9Bにおいて、保持期間は、本開示の装置及び方法が使用されるとき、第2の電圧の一定値の駆動信号を有するが、このような第2の電圧は、第2の期間中に第2の電圧まで電圧レベルが低下する中間電圧である。
図10は、初期オーバードライブパルス後の第1の区間100aの電圧が、区間100b及び100c中の最終目標電圧に向けて整形された状態で減少するEAP構造体の第1の駆動方式100の例を示す。
駆動電圧100は、EAPアクチュエータの変位をバランスさせるための3つの区間100a、100b、100cを有する。第1の区間は、上述したように、オーバードライブ電圧100aを利用する。電圧のオーバードライブによって、EAPアクチュエータを急速に充電することが可能になり、これにより第1のレベル103までの変位速度を最適化する。この電圧スパイクの持続時間は、典型的にはEAPの充電と一致しており、例えば0.5秒未満、例えば0.3秒未満であり、0.1秒未満でさえあり得る。その持続時間は、式2及び式6に関連して述べた特性充電時間と同じか又はそれ以下であり、その電気的パラメータを使用することによって問題のEAPに調整される。
第2の区間は、非電気的緩和効果(例えば、EAPにおけるポリマー鎖の分子再配向)によって引き起こされる変位を補償するために線形的に減少する電圧100bを利用する。結果として得られる変位は、線106で示される所望のレベルにさらに近くなる。比較のために、区間100b及び100cの形態で補償がされなかった場合の図3A及び図3Bを思い出して、変位は、区間100bの開始時に増大し続け、駆動信号100の終わりでレベル106よりもかなり上で終わることになる。
第2の区間(これは、減少段階の第1の部分である)は、例えば0.5~5秒の持続時間を有する。第3の区間は、変位を補償するために線形的に減少する電圧100cを利用し、この電圧100cは、例えばEAPの微結晶の分子再配向によって引き起こされ得る(典型的には、EAP材料は、結晶領域に組織化されたある割合のポリマーを含む非晶質マトリックスである)。
第3の区間(減少段階の第2の部分)は、例えば、1~20秒の持続時間を有する。
減少段階の第1の部分は、減少段階の第2の部分よりも大きな電圧低下率を有する。例えば、第1の部分は、2~20V/sの範囲の平均低下率を有し、第2の部分は、1~10V/sの範囲の平均低下率を有する。第2段階の低下率は、例えば、第1段階の低下率の半分未満である。
最終電圧(この例では、150V)まで低下する全体的なランプ(傾斜)(この例では2つの区間を有する)は、典型的には少なくとも2秒間、例えば少なくとも5秒間持続する。
図10において、駆動信号は、0.05秒に亘った初期の230Vの矩形電圧パルス(4600V/sのランプ速度)から構成され、180Vまで減少され、続いて第2の区間100bにおいて1.5秒で180Vから170Vに降下され、さらに第3の区間100cにおいて8.5秒で150Vまで降下される。結果として得られる変位応答は、プロット102として示されている。合成されたランプ区間のこの終了電圧は、第2の電圧であるとみなすことができる。上記の例のように、より低い第2の駆動電圧は、作動状態で電気活性ポリマー構造体を保持するのに適している。
これらの3つの駆動区間の後に、電圧は、所望の作動レベル(この場合に、150V)でアクチュエータの定常状態の作動電圧と一致する一定レベルに戻ることもできる。
駆動電圧は、EAP層の厚さの関数としてスケーリングされることに留意されたい。
ランプ区間の最終電圧はホールド電圧と等しくないので、ランプ区間の終わりに別のステップ電圧降下が存在する可能性があることに留意されたい。
ランプ区間100bの始まりは、典型的には、保持状態の作動の最初の10秒間に所望の終了電圧より少なくとも10%高い開始電圧を有する。より長い保持時間が必要な場合に、継続的な変形を補償するためにいくつかのランプ区間を追加することができる。例えば、進行中の緩和効果を補償するために、時間オーダー(decade)(100秒―1000秒-10000秒)当たり1~5%の電圧低下を伴うランプを追加することができる。
以下の表は、図10のアクチュエータ応答の主要特徴を、図3Aの基本的なステップ電圧応答にオーバードライブしたものと比較している。
Figure 0007036752000005
同じ最終電圧に関する最大変位が、はるかに短い時間(この例では、約10倍速い)で得られ、変位応答は、階段状電圧の関数としての応答よりはるかに安定していることは明らかである。
最終変位はまた、作動サイクルの終了時のステップ電圧の最終変位よりも高い。これはまた、作動中のEAPの平均電圧を低下させて、10秒後のステップ入力応答と同じ最終変位を達成できることを意味する。これは、電力を節約すること、及びEAPアクチュエータの寿命を長くすることの両方のために有利である。
上述した電圧区間の持続時間及び印加される電圧は、機械的な作動効果を区別するために異なる値を有し得る。持続時間及び電圧は、一般に、EAP及びある程度は関与する作動構造に依存する。EAP構造体は、所望の効果を達成するための最適値を決定するために較正することができる。較正中に得られた電圧は、タイミングに相関する印加された一対の駆動信号としてルックアップテーブルに記憶することができる。特定の作動が指示される場合に、オーバードライブの「補正された」駆動信号をそのテーブルから検索し、駆動装置が使用することができる。
上記の方法論では3つの駆動区間を使用しているが、妥当な作動レベル精度で応答時間を改善するには、2つの区間のみを使用することもできる。あるいはまた、例えばさらに長い作動時間が必要な場合に、3つ以上の区間を使用してより多くの動作パラメータを利用してもよい。
図11は、3つの区間、つまりオーバードライブ電圧パルス110a及び単一の線形的に減衰する電圧110bを含む駆動電圧方式を示しており、応答102よりも理想的でない応答112をもたらすが、この方式は、速い応答が作動期間の残りの間に経時的に応答の安定性よりも重要である用途には十分である。第2及び第3の区間は、ここで1つの線形区間に結合される。
その代わりに、より多くの区間を駆動信号に追加することにより駆動方式を最適化することによって、電圧応答をさらに改善することができる。
1つ又は複数のタイミング区間の電圧は一定であってもよい。あるいはまた、それら電圧は、単調に、又は他の率で低下し得る。この率は、一定又は漸進(progressive)等の非一定であり得る。区間当たり必要な正確な電圧は、以前に示したように較正によって得ることができる。そのような較正は、例えば、特別に規定された機械的負荷(ゼロ負荷でも有限の力又は圧力負荷でもよい)の下での経時的な機械的挙動を、第1に一定の駆動(電圧又は電流)信号の関数として観察し、補正されていない駆動条件下での挙動を決定する。次に、第1の測定の下で観察される作動状態の変化を減少させるために、1つ又は複数のセグメント化され、変化した(低下した駆動信号)を用いて同様の測定を行うことができる。
減衰の例は、本明細書において、図6A~図6Dの議論で上に述べている。
別の例では、時間遅延閉ループ制御を実施することができる。駆動方式は、上で説明したように、例えば高電圧オーバードライブ信号で開始することができる。この初期スパイク信号の後に、変位(作動状態)センサを使用して、ある時間に亘って応答変位(機械的な作動状態)を測定し、それに応じてEAP上の駆動信号(例えば、電圧)を調整して、時間遅延作動状態の変位効果を補償することができる。初期駆動信号(例えば、電圧)スパイクと閉ループ動作とを分離することは、比較的低い周波数のフィードバックループシステムを可能にする利点を有し、このフィードバックループシステムは、初期駆動信号(例えば、電圧)に必要な高速の応答時間を提供する必要がない。
別の例では、連続的な閉ループ制御を実施することができる。駆動方式は、再び(例えば、高電圧の)オーバードライブ信号で開始するが、閉ループ制御は、できるだけ早く所望の位置を達成し、且つ安定した変位(すなわち、ある帯域内での安定した変位)を維持するために、駆動信号(例えば、電圧)を調整するようにその開始点から実施される。フィードバックループは、単一作動中に作動周波数を徐々に低下させ、駆動及び制御電子装置の電力消費を低減することができる。
上記の全ての例において、応答速度は、高いオーバードライブ信号(例えば、電圧)による影響を強く受けることは明らかである。このため、最大応答速度が要求される場合に、この信号は、アクチュエータの最大許容信号(許容寿命の間、例えばブレークダウン信号によって制限される)にできるだけ近いものとして選択する必要がある。これはまた、例えば、最終的な定常状態電圧がほんの数十ボルトである場合に、比較的小さな作動変化が必要な場合である。
しかしながら、最大初期信号を選択すると、正確に及び/又は迅速に定常状態作動に到達するのがより複雑になる。従って、精度が速度よりも優先順位が高い場合には、最大値よりも低い初期オーバードライブ信号を使用することが好ましいことがある。
こうして、本来第1の作動状態を達成する必要はないが、大きな初期ピーク(オーバードライブ)駆動電圧は、EAP構造体を急速に駆動する(EAP材料及び電極によって規定されるコンデンサを充電する)且つ変位の速度を所望のレベル(例えば、レベル103)まで最適化するために、上述した方法で使用することができる。次に、これは、EAPの遅延作動応答を補償する駆動方式の1つ又は複数の区間の後に続き、それら区間は、EAPアクチュエータの典型的な電気的又は機械的応答と一致する。これらの区間は、経時的に変位プロファイルを平坦化(より一定にする)する。
図12は、駆動装置120を使用して、駆動信号(この場合も電圧)をEAPアクチュエータ122に印加することを示す。図12はまた、上記のいくつかの実施例で使用されたオプションのフィードバック経路124(機械的、光学的、又は電気的)も示す。
駆動装置は、従来のPCB及び個別の電気素子を有する電子回路を含むことができる。あるいはまた、その駆動装置は、当技術分野で知られているようなIC等の半導体実装装置であってもよい。駆動装置は、外部電源を使用するスイッチング装置として構成することができ、その外部電源から電力信号を生成し、電力信号を電気活性ポリマー構造体に切り替えることができる。その駆動装置は、電圧源又は電流源等の電源も含むことができる。また、駆動装置の電気回路を制御するためのコンピュータ又はCPUがあってもよい。駆動信号は、通常、EAP構造体の電極に電圧として供給され、電極同士の間に電圧差を発生させる。ゼロボルト等の基準電圧が、電極の一方を接地するために使用され得る。コンピュータは、駆動装置に実装することもできるが、(当技術分野で知られている標準的な有線又は無線接続を使用して)遠隔接続することもできる。コンピュータ上に記憶された(既知のタイプのコンピュータメモリに記憶された)又はコンピュータ上で実行されるソフトウェアは、駆動装置に運転を実行させるコードを有することができる。ソフトウェアは、ユーザがパラメータ値を与えることができるようにするコードを有してもよい。このソフトウェアは、当技術分野で知られているような電子メモリ(例えば、RAM又はROM、FLASH、SD等)、又は磁気メモリ(例えば、HDD等)、又は光メモリ(例えば、CD、DVD、Blue Ray等)のコンピュータ可読媒体上に記憶することができる。あるいはまた、ソフトウェアは、当該分野で公知である例えば3G又は4G、LAN、WAN、有線又は無線ネットワーク等の通信ネットワークを介して動作可能、又は通信ネットワークからダウンロード可能である。
メモリを含むCPUは、アクチュエータ、従ってEAP構造体を含む別のサブ装置とは別個のサブ装置に配置してもよい。こうして、両方のサブ装置は、本開示の装置及び方法による装置の一部である。有線又は無線のデータ送信機及び/又は受信機等の通信ユニットがサブ装置及び別のサブ装置にも存在するので、CPUが駆動装置と通信してアクチュエータの遠隔制御を実施することが可能になる。サブ装置は、携帯電話、ウェアラブル装置、又は同様の装置等のアプリケーション又は一般用に専用化されている、あらゆる種類のハンドヘルド制御装置であってもよい。
EAPアクチュエータの機械的応答がその電気的性能のみによって規定されない(他の遅延及び不感時間が電気的遅延に加えられ得る)ので、印加されるオーバードライブ電圧レベル及び形状は、総遅延の組合せに相関され適合される。あるいはまた、機械的又は光学的フィードバックを使用して、機械的応答をEAPアクチュエータの電気的性能に相関させることができる。
電子駆動装置を使用して、出力電圧を所望の方法で時間の関数として変化させることができる。これには、例えばオーバードライブ電圧レベルと振幅とタイムスロット長とのルックアップテーブルを使用した開ループ制御が含まれる。あるいはまた、フィードバックセンサベースの設定を有する閉ループ制御を使用してもよい。フィードバックセンサは、電気的、機械的又は光学的フィードバックを提供することができる。
本開示の装置及び方法は、特に、EAP構造体の一部としてEAPを含むEAPアクチュエータの作動に関する。こうして、EAP構造体はEAP材料を含む。このEAP材料は、電気信号をEAP構造体に供給する際に、EAP構造体を変形させることができる材料である。このように、EAP材料は、1つ又は複数のマトリックス材料と1つ又は複数のEAPとを有するか又はそれらの材料から構成される混合物(均質又は不均一)であり得る。この混合物は、例えば、別のポリマーマトリックス材料中のEAP分散物であり得る。別のポリマーマトリックス材料は、マトリックスネットワークに混入又は分散したEAPによって引き起こされる変形を可能にするネットワークポリマーであり得る。EAP材料は、そのネットワークポリマー内に分散することができる。弾性材料が、そのようなネットワークの例である。好ましくは、そのような複合EAP材料中のEAPの量は、50重量%又はモル%より大きい、75重量%又はモル%より大きい、又は90重量%又はモル%より大きい量から構成されるグループから選択される。EAP材料は、分子中にEAP(又はEAP活性基)の一部及び他の不活性ポリマーの一部を含むポリマーも含み得る。多数の電気活性ポリマーを使用することができ、その多くを以下に記載する。
電界駆動型EAPのサブクラス内で、電界駆動型EAPの第1の注目すべきサブクラスは、圧電及び電歪ポリマーである。従来の圧電ポリマーの電気機械的性能は限定されているが、この性能を向上させるブレークスルーは、自発的な電気分極(電界駆動型アライメント)を示すPVDFリラクサーポリマーによってもたらされる。これらの材料は、ひずんだ方向の性能を改善するために予め歪ませることができる(予備歪みにより、より良好な分子配向が得られる)。
電界駆動型EAPの別のサブクラスは、誘電体エラストマーのものである。この材料の薄膜は、平行平板コンデンサ等のコンデンサを形成するコンプライアント電極同士の間に挟み込むことができる。誘電性エラストマーの場合に、印加された電界によって誘起されるマクスウェル応力は、膜に応力を生じさせ、膜の厚みを収縮させて領域を拡大させる。歪み性能は、典型的には、エラストマーに予め歪みを加える(予備歪みを保持するフレームを必要とする)ことによって拡大される。歪みは相当(10~300%)である可能性がある。このクラスの材料の場合に、電極は、好ましくは、直接的に、又は中間材料層を用いてEAP材料に機械的に取り付けられる。
材料の第1のサブクラスについて、歪みが通常、中程度の範囲(1~5%)であるので、通常、薄膜金属電極が使用されるが、他のタイプの電極、例えば、導電性ポリマー、カーボンブラック系オイル、ゲル又はエラストマー等も使用することができる。材料の第2のクラスについて、典型的には、電極材料の種類は高い歪みによって制約される。こうして、低歪み及び中程度の歪みを有する誘電体材料について、金属電極及び導電性ポリマー電極が考慮され得るが、高い歪み範囲について、カーボンブラック系オイル、ゲル又はエラストマーが典型的に使用される。
イオン性EAPの第1の注目すべきサブクラスは、イオン性ポリマー金属複合材(IPMC)である。IPMCは、2つの薄い金属又は炭素系電極の間に積層された、溶媒膨潤したイオン交換ポリマー膜から構成され、電解質の使用を必要とする。典型的な電極材料は、Pt、Gd、CNT、CP、Pdである。典型的な電解質は、Li及びNa水ベースの溶液である。電界が印加されると、陽イオンは、典型的には水と共に陰極側に移動する。これは、親水性クラスターの再構成及びポリマー膨張につながる。陰極領域の歪みはポリマーマトリックスの残りの部分に応力をもたらし、陽極に向けて曲がる。印加電圧を逆にすると曲がりが逆転する。よく知られたポリマー膜は、Nafion(登録商標)及びFlemion(登録商標)である。
イオン性ポリマーの別の注目すべきサブクラスは、共役/導電性ポリマーである。共役ポリマーアクチュエータは、典型的には、2層の共役ポリマーによって挟み込まれた電解質から構成される。電解質は、酸化状態を変えるために使用される。電位が電解質を介してポリマーに印加されると、酸化及び還元中に、電子がポリマーに加えられる、又は電子がポリマーから取り除かれる。還元は、収縮、膨張の酸化をもたらす。
場合によっては、ポリマー自体が(寸法的に)十分な導電性を欠いている場合に、薄膜電極が追加される。電解質は、液体、ゲル、又は固体材料(すなわち、高分子量ポリマー及び金属塩の複合体)であり得る。最も一般的な共役ポリマーは、ポリピロール(PPy)、ポリアニリン(PANi)及びポリチオフェン(PTh)である。
アクチュエータはまた、電解質中に懸濁されたカーボンナノチューブ(CNT)から形成してもよい。電解質は、ナノチューブと二重層を形成し、電荷の注入を可能にする。この二重層電荷注入は、CNTアクチュエータの主なメカニズムと考えられる。CNTは、CNTに注入された電荷を含む電極キャパシタとして作用し、次に、電解質のCNT表面への移動によって形成される電気二重層によってバランスされる。炭素原子上の電荷を変化させると、C-C結合長が変化する。その結果、単一のCNTの拡張及び収縮が観察され得る。
上記材料に関して、より詳細には、電気活性ポリマーには、サブクラス:圧電ポリマー、電気機械ポリマー、リラクサー強誘電性ポリマー、電歪ポリマー、誘電エラストマー、液晶エラストマー、共役ポリマー、イオン性ポリマー金属複合材料、イオン性ゲル、及びポリマーゲルが含まれ得るが、これらに限定されるものではない。
サブクラスの電歪ポリマーには、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン-トリフルオロエチレン(PVDF-TrFE)、ポリフッ化ビニリデン-トリフルオロエチレン-クロロトリフルオロエチレン(PVDF-TrFE-CFE)、ポリフッ化ビニリデン-トリフルオロエチレン-クロロトリフルオロエチレン(PVDF-TrFE-CTFE)、ポリフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン(PVDF-HPF)、ポリウレタン、又はそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
サブクラスの誘電エラストマーには、アクリレート、ポリウレタン、シリコーンが含まれるが、これらに限定されるものではない。
サブクラスの共役ポリマーには、ポリピロール、ポリ-3,4-エチレンジオキシチオフェン、ポリ(p-フェニレンスルフィド)、ポリアニリンが含まれるが、これらに限定されるものではない。
イオン装置は、イオン性ポリマー-金属複合材(IPMC)又は共役ポリマーをベースとすることができる。イオン性ポリマー-金属複合体(IPMC)は、印加された電圧又は電場の下で人工筋肉の挙動を示す合成複合ナノ材料である。
より詳細には、IPMCは、Nafion又はFlemionのようなイオン性ポリマーから構成され、その表面が、白金又は金等の導電体又は炭素系電極で物理的に被覆され、或いは化学的にメッキされる。印加された電圧の下で、IPMCストリップの両端に課された電圧によるイオン・マイグレーション及び再分配は、曲げ変形を生じる。ポリマーは、溶媒膨潤したイオン交換ポリマー膜である。この電界により、陽イオンが水と共に陰極側に移動する。これは、親水性クラスターの再構成及びポリマー膨張をもたらす。陰極領域の歪みはポリマーマトリックスの残りの部分に応力をもたらし、陽極に向けて曲がる。印加電圧を逆にすると曲がりが逆転する。
EAP構造体の電極は、各々が特定の利点及び効果を含む多くの構成を有することができる。
メッキされた電極が非対称構成で配置される場合に、課された信号(例えば、電圧)は、EAP構造体のよじれ、転がり、ねじれ、回転、及び非対称曲げ変形等のあらゆる種類の変形を誘発し得る。
これらの例の全てにおいて、印加された電界又は電流に応答してEAP材料層の電気的及び/又は機械的挙動に影響を及ぼすために、追加の受動層を設けることができる。
各ユニットのEAP材料層は、電極同士の間に挟み込まれてもよい。あるいはまた、電極は、EAP材料の同じ側にあってもよい。いずれの場合も、電極は、その間に(受動的な)層を含くまないで直接的に、又はその間に追加の(受動的な)層を含んで間接的にEAP材料に物理的に取り付けることができる。しかし、必ずしもそのようにする必要はない。リラクサー又は永久圧電性EAP又は強誘電性EAPの場合に、直接接触する必要はない。後者(強誘電性EAP)の場合に、電極が電場をEAPに供給できる限り、EAP近傍の電極で十分であり、電気活性ポリマー構造体はその作動機能を有する。電極は、EAP材料層の変形に追従するように伸張可能であってもよい。電極に適した材料もまた知られており、例えば、金、銅、又はアルミニウム等の金属薄膜、或いはカーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、ポリアニリン(PANI)、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、例えばポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホネート)(PEDOT:PSS)等の有機導電体から構成されるグループから選択してもよい。例えばアルミニウムコーティングを使用して、金属化されたポリエチレンテレフタレート(PET)等の金属化されたポリエステルフィルムを使用してもよい。
本開示の装置及び方法は、アクチュエータのマトリクスアレイが関心対象となる例を含む、多くのEAPに適用することができる。
多くの用途において、製品の主な機能は、ヒト組織の(局所的な)操作、又は組織接触界面の作動に依存する。このような用途では、例えば、EAPアクチュエータは、主に小さなフォームファクタ、柔軟性、及び高いエネルギー密度のために、固有の利点を提供する。従って、ソフト、3D形状、及び/又は小型の製品及びインターフェイスに容易に統合することができる。そのような用途の例は次の通りである:
皮膚を緊張させる、又はしわを減らすために皮膚に一定の又は周期的なストレッチを適用する応答性高分子ベースの皮膚パッチの形態の皮膚作動装置等の皮膚美容処置;
顔面の赤い傷跡を低減又は防止する正常な圧力を交互に皮膚に与えるための、反応性ポリマーベースの活性クッション又はシールを有する患者インターフェイスマスクを含む呼吸装置;
適応シェービングヘッドを含む電気シェーバー。皮膚接触面の高さは、近接性と刺激(炎症)との間のバランスに影響を及ぼすために、反応性ポリマーアクチュエータを使用して調節することができる;
特に歯の間の空間においてスプレーの到達範囲を改善するために、動的ノズルアクチュエータを含むエアーフロス等の口腔洗浄装置。あるいはまた、歯ブラシには、活性タフトを設けてもよい;
ユーザインターフェイス内又はその近くに統合された応答性ポリマートランスデューサのアレイを介して局所的な触覚式フィードバックを提供する家電機器又はタッチパネル;
蛇行する血管内での容易なナビゲーションを可能にするために、操縦可能なチップを有するカテーテル。
そのようなアクチュエータから利益を受ける関連する用途の別のカテゴリは、光の変更に関する。レンズ、反射面、回折格子等の光学素子は、これらのアクチュエータを使用する形状又は位置適応によって適合可能にすることができる。例えば、EAPの1つの利点は、より低い電力消費である。
開示された実施形態に対する他の変更は、図面、明細書の開示、及び添付の特許請求の範囲の検討から、特許請求の範囲に記載された装置及び方法を実施する際に当業者によって理解され、達成され得る。特許請求の範囲において、「備える、有する、含む(comprising)」という単語は他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「1つの(a, an)は複数を除外するものではない。特定の手段が互いに異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組合せが有利に使用できないことを示すものではない。
特許請求の範囲内のいかなる参照符号も、その範囲を限定するものとして解釈すべきではない。

Claims (15)

  1. アクチュエータを駆動する方法であって、前記アクチュエータは、少なくとも第1の作動状態と、該第1の作動状態とは異なる第2の作動状態とを用いる電気活性ポリマー構造体を含み、前記第1の作動状態は、その第1の作動状態に関連する第1の駆動レベルを有し、前記第2の作動状態は、その第2の作動状態に関連する第2の駆動レベルを有し、当該方法は、
    駆動信号レベルを有する駆動信号を前記電気活性ポリマー構造体に印加して、その電気活性ポリマー構造体を前記第1の作動状態から前記第2の作動状態に切り替えるステップを含み、
    前記駆動信号は、
    前記駆動信号レベルが第1のレベルから第2のレベルを超える中間レベルに変化する第1の期間と、
    該第1の期間の後に、前記駆動信号レベルが前記中間レベルから前記第2のレベルに低下する第2の期間と、を含み、
    前記中間レベルは、前記第2のレベルよりも少なくとも5%高く、前記第2の期間は、0.5秒以上であり、前記アクチュエータの変位は、前記第2の期間に亘って増大する
    方法。
  2. 前記第2の期間の後に、前記駆動信号レベルは、前記第2のレベルで一定である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記中間レベルは、前記第2のレベルよりも少なくとも10%、又は少なくとも20%高い、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記電気活性ポリマー構造体は、前記駆動信号を受け取るための電極装置を含み、該電極装置は、抵抗と直列に接続された、電気容量を有するコンデンサを規定し、前記電気容量と前記抵抗との積は、前記第1の期間中に前記コンデンサを充電するための特性時定数を規定し、
    前記第1の期間は、係数と前記特性時定数との積以上であり、前記係数は、2、5、10、20、50、100から構成されるグループから選択される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記第2の期間の少なくとも一部の間の前記駆動信号レベルは、時間の経過とともに連続的に又は段階的に低下する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記第2の期間中に、前記駆動信号レベルは、時間の経過とともに、異なる平均低下率を有する第1の部分及び後続の第2の部分として低下する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記第2の期間の全体、第1の部分、及び第2の部分のうちの1つ又は複数の間の前記駆動信号の低下率は、時間の経過とともに一定であるか、又は時間の経過とともに減少する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記第1の部分は0.5~5秒の持続時間を有し、前記第2の部分は1秒を超える持続時間を有する、請求項6に記載の方法。
  9. 前記第1の期間の少なくとも一部の間に、前記駆動信号は前記中間レベルより高いオーバードライブ・レベルを含み、該オーバードライブ・レベルと前記第1のレベルとの間のレベル差が、前記中間レベルと前記第1のレベルとの間のレベル差を超える、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記電気活性ポリマー構造体は、前記駆動信号を受け取るための電極装置を含み、該電極装置は、電気容量を有するコンデンサを規定し、
    該コンデンサの両端のレベルは、前記オーバードライブ・レベルの適用中に、前記第2のレベル以下である、請求項9に記載の方法。
  11. コンピュータ可読媒体に記憶された、又はコンピュータ可読媒体に記憶可能な、又は通信ネットワークからダウンロード可能な、コンピュータ可読コードを含むコンピュータプログラムであって、そのコードがコンピュータで実行されたときに、駆動装置に請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法を実行させることができる、コンピュータプログラム。
  12. 装置であって、当該装置は、
    少なくとも第1の作動状態と、該第1の作動状態とは異なる第2の作動状態とを用いる電気活性ポリマー構造体を含むアクチュエータであって、前記第1の作動状態は、その第1の作動状態に関連する第1の駆動レベルを有し、前記第2の作動状態は、その第2の作動状態に関連する第2の駆動レベルを有する、アクチュエータと、
    駆動信号レベルを有する駆動信号を前記電気活性ポリマー構造体に印加して、その電気活性ポリマー構造体を前記第1の作動状態から前記第2の作動状態に切り替えるように適合された駆動装置と、を有しており、
    前記駆動信号は、
    前記駆動信号レベルが第1のレベルから第2のレベルを超える中間レベルに変化する第1の期間と、
    該第1の期間の後に、前記駆動信号レベルが前記中間レベルから前記第2のレベルに低下する第2の期間と、を含み、
    前記中間レベルは、前記第2のレベルよりも少なくとも5%高く、前記第2の期間は、0.5秒以上であり、前記アクチュエータの変位は、前記第2の期間に亘って増大する
    装置。
  13. 前記電気活性ポリマー構造体は、前記駆動信号を受け取るための電極装置を含み、該電極装置は、電気容量を有するコンデンサを規定し、
    前記第1の期間の少なくとも一部の間に、前記駆動信号は、オーバードライブ・レベルを含み、該オーバードライブ・レベルと第1のレベルとの間のレベル差が、前記中間レベルと前記第1のレベルとの間のレベル差を超え、前記コンデンサの両端のレベルが、前記オーバードライブ・レベルの適用中に、前記第2のレベル以下である、請求項12に記載の装置。
  14. 当該装置は、請求項11に記載のコンピュータプログラムを記憶するメモリを含む、請求項12に記載の装置。
  15. 前記第2の期間中に、前記駆動信号の持続時間、振幅、及び/又は形状を制御するためのフィードバックシステムをさらに有し、
    該フィードバックシステムは、例えば前記駆動信号レベルを調整するための変位センサ又は閉ループ駆動制御部を含む、請求項12乃至14のいずれか一項に記載の装置。
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