JP5773887B2 - 誘電エラストマーアクチュエータの静電容量を決定するためのシステムおよび方法 - Google Patents

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Description

本発明は誘電エラストマーアクチュエータの分野に関する。さらに具体的には、本発明は、セルフセンシングによって誘電エラストマーアクチュエータ(dielectric elastomer actuator:DEA)からのフィードバックを得るためのシステムおよび方法を提供する。
人工筋肉は、機械的な力を働かせる場合の自然の骨格筋の多能性および能力を再現または模倣することを、但し電気エネルギーを用いてそれを行うことを探求している。従って、人工筋肉は、収縮および/または膨張によって機械的な力を働かせる有用な電気−機械変換器またはアクチュエータを形成する。
骨格筋は、驚異的に多能な線形アクチュエータである。圧電物質、電磁気体および形状記憶合金のような従来の作動技術は、特定の領域(例えば、速度、圧力またはエネルギー密度)においては骨格筋の性能を凌駕する能力を有する場合があるが、いずれの技術も、筋肉ほど広い条件範囲において効率的に動作する能力を有していない。骨格筋は、活動しない時にはきわめて柔軟であり、かつ必要な時にのみ個々の筋肉ユニットを作用させるので、広い負荷および速度範囲に対して効率を最適化する大きな可能性を有する。
骨格筋の包括的な性能および特性を人工アクチュエータで模倣することは、従来の技術では不可能であった。例えば、電磁気モータは、重くかつ剛体であり、有用な出力を実現するためには歯車変速器と連結しなければならない場合が多く、しかもそれぞれの付加的な構成要素または可動部品が、それ自体の固有の損失および複雑性をシステムに付け加える。圧電物質は、高い作動速度および圧力を実現できるが、筋肉と違って極端に脆く、また、出力ひずみが非常に微小である。形状記憶合金は、高い圧力と中程度のひずみを生成できるが、動作が遅く、疲労負荷に敏感である。しかし、誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)は、これらの従来の技術に対して非常に有望な代替品を提供する。ひずみ、速度およびエネルギー密度の点に関するDEAの性能は、骨格筋のそれに比べて遜色がなく、また重要な点として、その低い材料密度、柔軟な特性および静かな動作が、筋肉の望ましい物理的特性の多くを捉えている点がある。
図1(a)および1(b)を参照すると、全体として符号10で示されるDEAが、柔軟な電極12の間に設けられる誘電エラストマー膜11を含む。誘電エラストマー膜11は、コンデンサの態様で電極12間に高電圧が印加されると、静電圧力によって圧縮されて、図1(a)に示す非圧縮または収縮状態から図1(b)に表現される圧縮または延伸状態へのポリマーの平面的な延伸が引き起こされる。
しかし、自然の筋肉は、位置を脳にフィードバックするので、単なるアクチュエータを遥かに超えたものである。筋肉組織内部の特殊な細胞が身体の中枢神経系へのフィードバックを実行するが、この情報が、バランスおよび姿勢を維持するのに必要な筋肉群の共同作用にとって決定的に重要である。極端な場合には、このフィードバックは、筋肉または身体の他の部分に対する損傷を惹起する過剰な作用の危険性が存在する場合には、痛みの信号を含むことができる。このフィードバックに応答した自動的な反射作用は、特に傷害を避けようとする場合、例えば鋭利な物体から四肢を引っ込めようとする場合には意識的な思考なしでも生じ得るのである。骨格筋は人体である分散制御系における重要な構成要素である。
DEAは圧縮に対する抵抗力を有する材料から構成されるので、静電容量における変化をDEAの物理的な形状の変化に関係付けることが可能である。(非特許文献1)には、DEAの状態を決定する電極間の静電容量に基づくセルフセンシングを利用して、それによってなんらかのフィードバックを構成することが開示されている。(非特許文献1)の内容は参照によって本願に組み込まれる。同様の方法が、(非特許文献2)および(非特許文献3)によって開示されている。
しかし、既存のセルフセンシングの方法は、特定の環境においてのみ、例えば、DEAが定置され(すなわち、外部の力によって惹起されるいかなる摂動をも受けない場合)、漏れ電流が無視し得る程度であり、および/または低作動速度用である場合に正確であり、あるいは、必ずしも常に真であることを保持し得ない仮定に基づいている。さらに、従来技術の方法は、携行用途用として設計されるシステムにおいて実際に実施するには適していない可能性がある。従って、誘電エラストマーアクチュエータの静電容量または状態を正確に決定するための、あるいは、セルフセンシングを用いて人工筋肉の動きのフィードバックを提供するための満足し得る方法は現在存在しないのである。
Todd A.Gisby、Emilio P.Calius、Shane XieおよびIain A.Anderson著「誘電エラストマー装置の適応制御方法(An adaptive control method for dielectric elastomer devices)」、Proc.SPIE、2008年 Toth,L.A.およびA.A.Goldenberg著「誘電エラストマーアクチュエータ用の制御システムの設計:感知用サブシステム(Control system design for a dielectric elastomer actuator:The sensory subsystem)」、Proceedings of SPIE、2002年 Jung,K.、K.J.KimおよびH.R.Choi著「セルフセンシング誘電エラストマーアクチュエータ(A self−sensing dielectric elastomer actuator)」、Sensors and Actuators A:Physical、2008年
従って、本発明の目的は、人工筋肉の状態についての改良されたフィードバックを提供すること、あるいは、少なくとも、関係者に有用な選択肢を提供することにある。
本発明のさらなる目的は以下の説明から明らかになるであろう。
本発明は、第1の態様によれば、誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)の対向電極間の静電容量を決定する方法であると概括的に言うことができる。この方法は、次のステップ、すなわち、
DEAの電極間の電圧差を測定するステップと、
そのDEAの電極間の電圧差の時間に関する第1次導関数を決定するステップと、
DEAを通る全瞬時電流を測定するステップと
DEAの静電容量を、DEAを通る全瞬時電流と、DEAの電極間の電圧と誤差項の積との間の差を、アクチュエータの電極間の電圧の時間に関する第1次導関数で除したものとして計算するステップと、
を含む。
誤差項は、DEAの電極間の電圧差の時間に関する第1次導関数がゼロに等しい時に、DEAを通る全瞬時電流をDEAの電極間の電圧差で除したものに等しいことが望ましい。
DEAには、片側の端部または両端部において制限されたスルーレート(slew rate)を有するパルス幅変調(PWM)電流源から給電することが望ましい。
電流源のスルーレートは、DEAの電極間の電圧差の時間に関する第1次導関数のゼロ交差の正確な検知を可能にするように選択され、それによって、DEAを通る全瞬時電流をサンプルする際のサンプルタイミングにおける誤差に対する感度を最小化することが望ましい。
DEAの電極間の電圧差を測定するステップは、はしご型抵抗器を用いて電圧を近似するステップを含むことが望ましい。
DEAの電極間の電圧差の時間に関する第1次導関数を決定するステップは、微分回路を用いて第1次導関数を近似するステップを含むことが望ましい。
代わりの方式として、DEAの電極間の電圧差の時間に関する第1次導関数を決定するステップは、DEAの電極間の電圧差の順次連続測定に基づく有限差分法によって第1次導関数を近似するステップを含む。
DEAを通る全瞬時電流を測定するステップは、既知の直列抵抗の両端の電圧差を測定するステップを含むことが望ましい。
第2の態様によれば、本発明は、誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)の対向電極間の漏れ電流を決定する方法であると概括的に言うことができる。この方法は、次のステップ、すなわち、
本発明の第1態様の方法に従って電極間の静電容量を決定するステップと、
その静電容量の時間に関する第1次導関数を計算するステップと、
漏れ電流を、DEA両端の電圧差の時間に関する第1次導関数が実質的にゼロに等しい時点において、DEAを通る全瞬時電流と、DEA両端の電圧差と静電容量の時間に関する第1次導関数の積との間の差として計算するステップと、
を含む。
第3の態様によれば、本発明は、誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)の状態を決定する方法であると概括的に言うことができる。この方法は、次のステップ、すなわち、
本発明の第1態様の方法に従ってアクチュエータの対向電極間の静電容量を決定するステップと、
その静電容量に対応するDEAの状態を決定するステップと、
を含む。
DEAの状態を決定するステップは、
a)DEAの瞬時静電容量対その初期静電容量の比を決定するステップと、
b)ステップa)の比を、DEAの瞬時平面面積対その初期平面面積の比に関係付けるステップと、
c)ステップb)において決定された関係からDEAの変位を決定するステップと、
を含むことが望ましい。
第4の態様によれば、本発明は、誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)の制御方法であると概括的に言うことができる。この方法は、次のステップ、すなわち、
本発明の第3態様の方法に従ってDEAの状態を決定するステップと、
DEAの決定された状態と所望の状態との間の差に従って、DEAの電極上の電荷を制御するステップと、
を含む。
この方法は、さらに、
本発明の第2態様に従って漏れ電流を決定するステップと、
その漏れ電流が、予め定められた閾値を超える場合、電極上の電荷を制限するステップと、
を含むことが望ましい。
第5の態様によれば、本発明は、誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)の対向電極間の静電容量を決定するためのシステムであると概括的に言うことができる。このシステムは、
DEAの電気的挙動に関するフィードバック情報を得るためのDEA監視回路と、
DEAの静電容量を、DEAを通る全瞬時電流と、DEA両端の電圧差と誤差項の積との間の差を、アクチュエータ両端の電圧差の時間に関する第1次導関数で除したものとして計算するように適応された計算手段と、
を含む。
DEA監視回路は、
パルス幅変調電流源と、
誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)と、
DEA両端の電圧差の測定手段と、
DEA両端の電圧差の時間に関する第1次導関数の測定手段と、
DEAを通る全瞬時電流の測定手段と、
を含むことが望ましい。
電圧差の測定手段ははしご型抵抗器を含み、電圧差の第1次導関数の測定手段は微分回路を含み、DEAを通る電流の測定手段は直列抵抗を含むことが望ましい。
誤差項は、DEA両端の電圧差の時間に関する第1次導関数がゼロに等しい時に、DEAを通る全瞬時電流を、DEA両端の電圧差で除したものに等しいことが望ましい。
計算手段は、さらに、計算された静電容量に対応するDEAの状態を決定するように適応されることが望ましい。
計算手段は、さらに、電流源を制御することによってDEAの状態を制御するように適応されることが望ましい。
第6の態様によれば、本発明は、誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)をモデル化する方法またはシミュレートする方法であると概括的に言うことができる。この方法は、DEAを、漏れ電流を説明するための等価並列抵抗と、電極の抵抗を説明するための等価直列抵抗とを増大した理想的な静電容量として表現するステップを含む。
さらに別の態様において、本発明は、DEAの状態を決定する方法であると概括的に言うことができる。この方法は、次のステップ、すなわち、
a)DEA両端の電圧差の変化がゼロであるかまたはゼロに近い時刻に、DEAを通る全瞬時電流対DEA両端の電圧差の比を決定するステップと、
b)電圧変化がゼロでない時に、ステップa)の比にDEA両端の電圧差を乗じるステップと、
c)DEAを通る全瞬時電流からステップb)の積を差し引くステップと、
d)ステップc)の和を、DEA両端の電圧差の時間に関する瞬時的変化で除するステップと、
e)DEAの状態を決定するために、ステップd)の結果を用いるステップと、
を含む。
本発明のすべての新規な態様において考慮されるべき本発明のさらに別の態様は、以下の説明から明らかになるであろう。
以下において、本発明のいくつかの実施形態を、図面を参照した例によって説明する。
従来技術による非圧縮状態の誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)を示す。 従来技術による圧縮状態の誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)を示す。 従来技術による静電容量の準静的決定方法を用いた場合の、アクチュエータの遷移状態における静電容量の予測値と実際値との間の誤差のグラフを示す。 本発明によるDEA監視回路の例の概略図である。 図3の回路に対するKirchoffの電流法則の適用を図解する。 電流源のスルーレートがiRsの変化速度に対して有する影響を示す。 例としてのDEAにおける漏れ電流対電界の関係を示す。 従来技術の準静的方法に基づく実際および予測静電容量対時間のグラフである。 本発明の動的方法に基づく実際および予測静電容量対時間のグラフである。 シミュレーションの経過における漏れ電流対時間を示す。 シミュレーションの経過における、DEAの静電容量の時間に関する第1次導関数対時間を示す。 本発明のフィードバック法を用いた事例的システムのブロック図である。
以下の説明全体を通して、同じ参照符号は、異なる実施形態における同じ特徴部分を指示するために用いられる。
誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)は、構造的には、ソフトな弾性ポリマー膜誘電体11であって、柔軟な電極12がその膜の実質的に反対側の両面に装着されたポリマー膜誘電体11から構成される柔軟なコンデンサに似ている。電圧印加後に電極12上に蓄積する電荷は、DEA10の変形を生じさせる静電気力を上昇させる。正電荷および負電荷間の相互作用と、DEAの機械的特性との正味の結果として、図1(b)に示すように、誘電膜11の厚さの低減と膜の平面面積の増大との組合せが作り出される。電荷が取り除かれると、誘電体は、誘電体の中に貯蔵された弾性エネルギーによって、図1(a)に示すような当初の形態に引き戻される。
電荷によって生じる表面圧力、すなわちMaxwell応力は、誘電体内部の電界の2乗に比例し、式(1)で記述できる。Pは圧力、εは誘電体材料の比誘電率、εは自由空間の誘電率(8.854×10−12F/m)、Vは電圧、dはメートル表示の誘電膜厚さである。
Figure 0005773887

(1)

本発明は、センシング能力を組み込むことによって、自然の筋肉の場合と同様のフィードバック機能を提供しようとするものである。従って、本発明によるフィードバックシステムは、誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)10の状態に関するフィードバックを提供し、膜11が圧縮される範囲の指標、および/または対応するその平面膨張の指標を与える。
従来技術によるアクチュエータにおけるセンシングおよびフィードバックは、通常、光学センサー、ひずみゲージ、マイクロスイッチなどのようなセンサーの組み込みを必要とした。これらのセンサーは、それ自体としてはアクチュエータの構成要素に対する外付けのものであり、アクチュエータ/センサーハイブリッド構成体を形成する。フィードバックの効用によってアクチュエータの制御が改善されるが、一方では、センサーは、構成要素の総数とアクチュエータの複雑さを増大させる。DEAの重要な特性は、セルフセンシングに対する可能性、すなわち、アクチュエータそれ自体の電気的特性を感知する可能性である。特に、DEAの状態は電極12間の静電容量を感知することによって決定することが可能である。
セルフセンシング人工筋肉は、外付けセンサーを組み込むアクチュエータに比べて構成要素の総数が減少するので、構造がより小型化かつ単純化される可能性を有し、また、DEAの健全性を監視し得る組み込み型安全機構を提供することができる。これについては以下に詳しく述べる。しかし、DEAの作動に必要な電極への高い印加電圧のために、静電容量によるセルフセンシングの実施は、他分野において一般的に用いられる静電容量によるセルフセンシング技術の適用程には簡単ではない。
DEAは高度に連結された電気−機械システムを代表する。DEAが非決定性の外乱に敏感な「実際世界(real world)」の負荷に連結される場合に、任意の正確度でそれを制御することは興味ある重要な課題になる。電気的および機械的エネルギーの複雑な交換が存在し、機械的な作動を実現するには高電圧の入力を印加しなければならず、しかも、DEAの機械的な応答は(電気的入力エネルギーによるもの、あるいは外乱によるもののいずれであっても)、所望の出力状態を実現するのに必要な入力に影響を及ぼすのである。正確な制御を達成するにはフィードバックが必要である。
セルフセンシングは、DEAの静電容量を測定することによって遂行可能である。誘電膜11がその当初の非圧縮状態に戻ろうとする弾力または傾向のために、DEA10の静電容量をその変形状態に関係付けることが可能になる。瞬時的な静電容量および電圧によってDEA上の瞬時的な静電電荷が、計算可能になり、従って制御可能になるので、DEA10の静電容量の測定が重要である。電荷を制御することによって、DEAの静電応答が物理的な外乱を拒絶するように作用する安定なシステムがもたらされる。例えば、DEAがその厚さが低減するように変形すれば、静電容量は増大するであろう。もし一定の電荷が維持されていると、DEA両端の電圧差は低下しなければならず、従って、電界が低下し、それは有効な静電圧力を低減するであろう。誘電膜11における弾性エネルギーも増大し、これらの両方の効果が、外乱の影響を打ち消す正味の効果を作り出すであろう。対照的に、電荷が一定のままでなければ、すなわち電圧が一定に保持された場合には、DEAの静電容量の増大は、DEA10の上により多くの電荷が流れることを意味するであろう。この余分な電荷は、電界、従って静電圧力を増大させるであろう。電界が過大に成長することが可能になれば、DEAは誘電体の破損を蒙ることになるであろう。これが生じると、DEA上の電荷は、膜11の厚さを通って急速に放電され、これによって、相当の熱が発生し、DEA10の破滅的の故障が生じる場合が多くなるであろう。しかし、このような理由から、一般的にはDEA電極上の電荷を一定に維持することが望ましいが、代替的に、本発明の範囲から逸脱することなく、電荷を変化させることも可能である。
セルフセンシングの従来技術の例としては、前記に参照した(非特許文献2)および(非特許文献3)に提示されるシステムが含まれる。両方共、DEAが作動している間、静電容量、従って変位を測定し得るシステムを創出している。これらのセンサー/アクチュエータ統合システムにおいては、DEAは、RCフィルタの容量素子として取り扱われているが、このRCフィルタは、静電容量の計算に用いられる高振幅低周波数の作動電圧の上に重ねられた低振幅高周波数のセンサー信号に対するDEA回路の動的応答を伴うものである。
本発明によれば、スルーレート制御されたPWM信号を用いて、作動用のDCオフセットおよび静電容量測定用の動的高周波数励起の両方を生成する入力電流波形を作り出すことが望ましい。この方法は、(非特許文献1)に開示された準静的DEAシステム用のセルフセンシング技術に基づいており、この(非特許文献1)の内容は参照によって本願に組み込まれる。さらに具体的には、本発明の好ましい静電容量によるセルフセンシング技術は、漏れ電流と、DEA静電容量の時間に関する非ゼロの第1次導関数との影響を考慮している。これらは両方共、従来技術のセルフセンシング技術においては無視されていた。これらの影響を無視することは、図2に示すように、アクチュエータの遷移状態の間の静電容量の予想値に重大な誤差をもたらす結果になる。このため、測定可能な電気的パラメータを用いて(直接測定不可能な)DEA内部における電気的挙動の影響を如何にして近似するかを決定するために、「真の」DEAの電気的表現が開発されたのである。
上記に要約した理由から、DEA上の瞬時の電荷を基本的な制御変数として用いることが望ましい。しかし、電荷は直接測定できないので、式(2)によって電荷を計算するために、DEAの静電容量および電圧を知らなければならない。
Figure 0005773887
(2)
電圧は、例えば、はしご型抵抗回路網を用いて容易に測定できるが、静電容量を計算するためには、理想的なコンデンサに対しては式(3)で与えられる式(2)の導関数に注目する必要がある。
Figure 0005773887
(3)
しかし、DEAは理想的なコンデンサではない。実際には、DEAは、漏れ電流を説明するための並列の等価並列抵抗(Repr)と、電極の抵抗を説明するための等価直列抵抗(Resr)とを増大した理想的なコンデンサ(Cdea)によって表現される。DEAの特性は、DEAがなんらかの予め定められた態様で挙動していると仮定しなければ、DEAの静電容量性素子を通る電流の流れと、漏れ電流とを分離することは不可能であることを意味している。従って、これらの電流の影響を測定可能な電気的特性に関係付ける何らかの方法を見出すことが必要である。図3に示すDEA監視回路の例は、回路の電気的挙動に関するフィードバック情報を得るように構成されたものである。この回路においては、DEA10は、点線のボックス内のコンデンサCdea(電極12間の静電容量を表す)と抵抗ResrおよびReprとによって表現される。Cdea、ReprおよびResrは、DEAの電気機械的な負荷に応じて変化するであろう。Rp1およびRp2は、DEA両端の電圧差を直接測定するのに用いられるはしご型分圧器を表す。ChpfおよびRhpfは、微分回路として作用する単純なハイパスフィルタを表し、DEA両端の電圧の変化速度の測定に用いることができる。この回路は、高電圧のオプトカプラー(例えば、Voltage Multipliers,Inc.社から入手可能なOC100HG)または他の適当な切換器と連結される低電力高電圧のDC−DC変換器によって駆動するように設計される。組み合わされるこれらの構成要素の特性は、電流源として効果的にモデル化できる。
Kirchoffの電流法則は、回路の接合点に流出入するすべての電流の和はゼロでなければならないことを述べている。この関係を用いると、抵抗Rを通る電流(iRs、事実上アクチュエータを通る全瞬時電流)は式(4)によって規定できる。但し、ideaおよびieprは、それぞれ、CdeaおよびReprを通る電流である。
Figure 0005773887
(4)
式(4)は、idea(式(3)から)およびieprに対する全表現を組み込んで、式(5)になるように拡張できる。但し、VdeaはコンデンサCdea両端の電圧である。
Figure 0005773887
(5)
式(5)は、DEAを通る全電流が、静電容量および電圧と、この両パラメータの第1次導関数と、漏れ電流との関数であることを表している。DEAを通る漏れ電流、およびdCdea/dtが十分に小さければ(すなわち、アクチュエータがゆっくり動くか静止していれば)、式(5)の第2項および第3項は無視でき、静電容量の計算は、Gisbyらが記述しているように、式(6)のように単純なものになる。
Figure 0005773887
(6)
この方法の限界は、式(5)の最後の2項を無視することによって、作動速度と漏れ電流との和に比例する誤差が導入されるという点である。漏れ電流は、少なくとも一般的なDEA膜材料VHB4905の場合には、図6に示すように、約80〜100MV/mより大きい電界に対して計算の精度を低下させ始める。さらに改良された方法は、これらの単純化の仮定が保持されない場合の静電容量の計算を必要とする。
式(5)をよく見ると、Cdeaを計算するためには、5つのパラメータを知る必要があることが明らかである。すなわち、iRs、dVdea/dt、dCdea/dt、VdeaおよびReprである。VdeaおよびdVdea/dtは、それぞれ、はしご型抵抗器および微分回路を用いて近似可能であり、iRsは直接測定できる。しかし、すべての条件に対するieprおよびdCdea/dtの測定は、CdeaおよびReprが形成する閉ループがDEAの内部にあるために不可能である。この理由から、Cdeaの計算に対するieprおよびdCdea/dtの寄与分を1つの結合項にまとめることが必要である。しかし、Cdeaを計算するにはなお一層の単純化が必要である。これは、dVdea/dtがゼロに等しい時にiRsを測定することによって行うことができる。すなわち、この場合は、式(5)の右辺の第1項が取り除かれ、式(7)が得られる。
Figure 0005773887
(7)
次に、dCdea/dtおよびReprの影響を式(8)のようにKerrorに結合する。
Figure 0005773887
(8)
ここで、dCdea/dtおよびReprの相対的大きさは未知であるが、その組合せ効果は判明している。dCdea/dtおよびReprが、dVdea/dt=0の時点の周りで一定のままであると仮定し、式(8)を式(5)に代入して、それをdVdea/dtがゼロでない任意の時点に対して評価することによって、最終的な静電容量を式(9)によって計算できる。
Figure 0005773887
(9)
従って、概略的に言えば、この方法は、直接測定可能な他の特性値(iRs、dVdea/dt、dCdea/dt、VdeaおよびRepr)から回路の電気的特性値(静電容量)を計算することを含んでいる。
DEAの静電容量Cdeaが決定されると、この値を、それに対応するアクチュエータの位置または状態を推測または決定するために用いることができる。DEAの瞬時の静電容量をその初期静電容量(すなわち、DEAが休止または平衡状態にある時の電極間の静電容量)に関係付けることによって、DEAの瞬時の平面面積対その初期平面面積の比(λ)、従ってDEAの変位を、式(10)の関係を用いて決定できる。
Figure 0005773887
(10)
従って、この方法は、人工筋肉の制御に対してより正確なフィードバックを提供する。これによって、静電容量の計算手段を、人工筋肉の制御用としてさらに適応させることができる。これは、DEAに給電する電流源のパルス幅またはデューティサイクルを、アクチュエータの実際の(決定された)位置または状態が必要な状態にほぼ合致するように制御することによって行われる。これによって、人工筋肉が連結される機械システムをより正確に制御するための閉フィードバックループが形成される。
以上の結果、dVdea/dtがゼロに等しくなる時点ごとに、Cdeaを計算することが可能である。静電容量の現存値および先行の推測値(それぞれCdeaおよびCdea(previous))が知られており、かつ、これらの推測値間の時間(t)も既知である場合は、dCdea/dtの推測に後退差分近似法を用いることが可能である。その場合は、式(5)を変形して、式(11)に従って漏れ電流(iepr)を後退計算するのに用いることができる。
Figure 0005773887
(11)
漏れ電流を監視すると、DEAの誘電体破損および故障の予兆を検知することが可能になる。従って、それを、破損をもたらす膜への過剰電荷注入を停止するのに用いることができる。例えば、漏れ電流が、予め定められた閾値を超えた場合、DEA上の電荷を制限すればよい。破損の検知および防止によって、装置の信頼度が向上するだけでなく、DEAを確実にその性能限界の近くまで駆動できるようになる。
図3に示される回路の数値モデルは、式(6)で記述される単純化された準静的表現と比較した場合の新しいセルフセンシング法の有効性を検証するために、例えばMathWorks,Inc.社のMATLAB(登録商標)において作り出すことができる。このモデルは、入力制御信号が一定に保持される一方、静電容量が変化する条件に対する、すなわち外部負荷によって変形されるDEAに類似の状況に対するDEAシステムの挙動をシミュレートする。これを行うため、このモデルは、入力電流、DEA静電容量およびDEA漏れ電流に対して任意の関数を入力として取り上げ、各時間ステップにおいて回路の各分岐を通る電流を増分によって算定する。DEAを含む素子の初期の電気的特性値は、簡単な24mm直径の膨張ドットアクチュエータ(expanding dot actuator)から得られた実験データに基づいてモデル化した。この膨張ドットアクチュエータは、VHB4905膜製で、その当初面積の16倍に等二軸に延伸され、かつ堅固な円形のプラスチックフレームに接合されたものである。このアクチュエータは、31.25μmの初期誘電膜厚さおよび約500pFの静止静電容量を有する。
図4は、数値モデルのベースであるDEA10の電気的なサブシステムに関する概略図を示す。再度、Kirchoffの電流法則を用いると、図4の上部接合点40に流出入する電流は式(12)によって表現される。但し、iinは使用者が規定する入力電流、iRpは、DEA両端の電圧の測定に用いられるはしご型抵抗器を通る電流、ideaは、DEAを通って流れる充電/放電電流、ieprは、膜の厚さを通る漏れ電流、ihpfはハイパスフィルタを通る電流である。
Figure 0005773887
(12)
DEAを通る瞬時電流(idea)は、時間ステップごとに評価され、DEA上に貯留される電荷を計算するために積分される。モデルの各繰り返しの後に、次の時間ステップにおけるDEAの瞬時静電容量が静電容量の入力関数から補間され、次の繰り返し用のDEA両端の電圧が、新しい電荷量を新しい静電容量で除することによって算定される。
電流iRpは、DEA電圧と既知の直列抵抗の両端の電圧との和を、外部のはしご型抵抗器の全抵抗値で除したものとして容易に評価できる。膜を通る漏れ電流(iepr)は、電界によって変化するパラメータとしてモデル化される。電界および漏れ電流の間の関係は、VHB4905試験アクチュエータによる実験から得られた電界対漏れ電流のデータに指数関数曲線を適用することによって見出した。次に、この曲線の数学的表現を用いて、モデルシミュレーションにおける各時間ステップに対する瞬時のieprが計算される。漏れ電流の関数は、全く任意に定義することが可能であり、それが実際のDEAに関する実験データに基づいているという若干の現実性を加える必要があるだけである。静電容量を計算する準静的方法および動的方法は、両方共、直接測定可能なパラメータ、すなわちiRp、iRsおよびihpfにのみ依拠している。
eprを計算できるようになる前に、DEAにおける電界の計算が必要である。これには、DEA両端の電圧および瞬時の膜厚さに関する知識が必要になる。この電圧は、モデルの先行の繰り返しに基づいて簡単に計算でき、DEAの一様な変形を仮定すると、瞬時の膜厚さを、初期膜厚さの初期静電容量と瞬時静電容量との比の関数に基づいて、式(13)に示すように計算できる。
Figure 0005773887
(13)
この時点で、iin、iRpおよびieprは計算されているので、説明されない残りの電流はihpfとideaとの間で分配される。受動ハイパスフィルタの固定された静電容量は、ihpfが、単にコンデンサ両端の電圧の変化速度に比例することを意味している。DEAの静電容量素子とハイパスフィルタとの間に共有される正の電極は、両方の両端の電圧の変化速度を同じものとして近似できる(式(14))ことを意味している。
Figure 0005773887
(14)
式(14)を式(5)に代入すると式(15)が得られる。
Figure 0005773887
(15)
式(15)を式(12)に代入すると式(16)が得られる。
Figure 0005773887
(16)
hpfが知られると、ideaは式(12)を使用して代数的に算定できる。
errorを計算するために、dVdea/dtがゼロに等しい時点におけるirsを測定する必要がある。周期的な入力信号に対しては、これは、入力電流が増大する期間または低減する期間のいずれかにおいて行われる。単純にするために、ここで用いるモデルは、入力電流が低減している期間に焦点を合わせるが、入力電流が増大している時、または増大および低減の両方の場合にも等しく適用することが可能である。
入力電流を純粋なPWM信号を使用して制御する場合には、その信号は、本質的に非常に高いスルーレートを有するであろう。これは、ゼロ交差時、あるいはdVdea/dtがゼロに等しくなる正確な時点におけるデータ捕捉が、異常に急速なデータ獲得能力を必要とすることを意味している。制限されたスルーレートを入力信号に導入することによって、正から負へ進行するdVdea/dtの移行がより長い期間に拡大される。これによって、サンプルのタイミングにおける誤差に対するirsのサンプリングの感度が低減される。図5は、スルーレートがirsの変化速度に対して有する影響を定量的に示す(スルーレートは入力信号の降下端部に対してのみ適用されていることに留意されたい)。数値モデル用として、入力電流は100μAの最大値に制限され、200mA/sの最大スルーレートという条件が入力電流波形の降下端部に課せられた。適切なスルーレートはアクチュエータおよびシステムに応じて変化する。
その当初面積の16倍に等二軸に延伸されたVHB4905膨張ドットアクチュエータに対する漏れ電流対電界のデータのグラフを図6に示す。図6には、さらに、数値モデルにおいて利用するために電界および漏れ電流間の数学的関係を表現するように原データに適用された指数関数曲線をも示している。モデルにおいて使用した適用曲線は、式(17)のパラメータを有する。
Figure 0005773887
(17)
5つの条件に対応する特徴を備えた任意の入力静電容量波形を作出した。この5つの条件は、一定静電容量、静電容量の緩慢な増大、静電容量の急速な増大、静電容量の急速な低減、および静電容量の緩慢な低減である。入力電流波形は、100μAの最大値を有する500HzのPWM信号として固定され、PWM信号の降下端部には200mA/sの速度の制限スルーレートが適用された。また、漏れ電流は、式(17)の関係に従って瞬時電界に基づいて計算された。シミュレーションに使用したステップサイズは2μsである。
図7は、実際のDEA静電容量を、dCdea/dtおよび漏れ電流の影響を無視した式(6)に基づく準静的セルフセンシング法によって予測した静電容量と対比して示す。図8は、実際のDEA静電容量を、Kerrorを用いてdCdea/dtおよび漏れ電流の影響を近似した式(9)によって記述される新しい動的セルフセンシング法の予測値と比較している。図10および図11は、シミュレーションの進行経過に対する漏れ電流とdCdea/dtの大きさとをそれぞれ示している。
図7および図8から分かるように、新しい動的セルフセンシング法は、以前に提案されたPWMに基づく準静的セルフセンシング法に比べて、DEA静電容量の予測値および実際値の間の精度において大きな利点をもたらす。準静的方法の精度は、DEA静電容量の変化速度に極端に敏感である。誤差の大きさは、dCdea/dtの絶対値が大きい時点に大きくなることが明確に分かる。このため、静電容量を計算する準静的な方法は、高速作動の可能性がある状況に対しては、それが入力信号の変化の結果あるいは外部外乱の結果のいずれであるとしても、不適切である。
また、準静的方法の場合、誘電膜を通る漏れ電流の影響に対するいかなる本質的な補償も欠落している。図8においては、漏れ電流の影響が、0.24秒から0.29秒までの静電容量曲線のフラットな領域において真の静電容量および予測静電容量の間に見られる定常状態の誤差として出現している。漏れ電流は、電界と共に指数関数的に増大し、約100MV/mより大きい電界に対して重要な大きさのものになる。事例証拠によれば、上記の条件で作動するVHB4905アクチュエータの場合、この電界閾値は、概してDEAの寿命を大幅に低下させるであろうことが示されている。上記の代わりに、最大作動電界を約60〜80MV/mにすると、より長寿命の装置が作製される。しかし、DEAからのフィードバックをより良好にすれば、安全な作動範囲を、漏れ電流が大きい領域に拡大し得ることを指摘しなければならない。また、異なる誘電膜材料は、VHB4905の場合に観察されるものとは異なる漏れ電流特性を有するであろうことを考慮することも重要である。従って、可能な場合にはこの電流を説明することが重要である。
準静的方法とは対照的に、動的方法は、入力条件の全範囲にわたるDEA静電容量の決定について遥かに正確である。動的静電容量は真の静電容量から僅かな量だけ遅れているが、この遅れは静電容量の変化速度には無関係であり、制御システムによって容易に補償可能である。他のあらゆる点において、予測された静電容量は実際の静電容量ときわめて良好な一致を示している。特に、漏れ電流がその最大値となる0.24秒から0.29秒までの期間について、真の静電容量および動的予測値の間の定常状態の誤差が全くない。動的方法は、dCdea/dtおよび漏れ電流による誤差への対応において、準静的方法の場合に見られる不十分な点に効果的に対処している。また、漏れ電流に関する後退計算が可能であることも、漏れ電流によって誘電体の破損に対する予兆の検知が可能になることが示されたので、重要かつ価値あるステップである。破損を検知しかつ予防すれば、装置の信頼性が向上するだけでなく、DEAを確実にその性能限界の近くまで駆動できるようになるであろう。
静電容量の計算方法においては、上述のように、誤差項Kerrorを計算するために、dVdea/dtがゼロに等しくなることが必要である。高速においては、dCdea/dtの成分は非常に大きいので、DEA両端の電圧の導関数は、PWMのサイクルの間、いかなる点においてもゼロと交差しないであろう。この状況においては、Kerrorを計算することは不可能であり、従って、この項を正確に補償することは不可能である。しかし、dVdea/dtは、さらに、DEAが機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換しているか否かを決定するために用いることができる。この状況においては、制御システムは、発電機モードに切り換わって、例えば、生成された電気エネルギーをその電源の充電に用いることができる。
誘電エラストマーアクチュエータの特性、性能および機能によって、このアクチュエータは人工筋肉の理想的な候補になる。しかし、真の人工筋肉は、センサーおよびアクチュエータの両方として同時に作用する能力を有しなければならない。漏れ電流の「非理想的な」特性と可変静電容量の影響とを組み込んだDEAの電気的挙動に関する数値モデルを創出し、続いて、このモデルを用いて、DEAの静電容量を計算する2つの方法を比較した。すなわち、1つの方法は、非理想的な要素を無視した単純な準静的方法であり、もう1つは、非理想的な要素の影響を集中パラメータに結合した改良型動的方法である。数値モデルは、準静的方法の場合の実際の静電容量と予測静電容量との間の誤差が静電容量の変化速度に対して非常に敏感であることを明確に示しており、dCdea/dtの絶対値が小さい場合にしか正確な測定値を与えない。しかし、より動的な方法は、準静的方法の不十分さに対処しており、静電容量の変化および可変漏れ電流に対してロバストであることが示された。また、動的方法においては漏れ電流の計算が可能になるが、このことは、誘電体の破損が生じる前にそれを検知するという点で価値あるステップであることが証明され、その結果、DEA装置の信頼性を大きく改善するものである。
本明細書に記述する上記の方法は、誘電エラストマーの静電容量、漏れ電流および/または状態/位置(あるいは、例えばそのエラストマーに連結されたレバーの状態/位置)を決定するためのシステムであって、計算手段を含むシステムにおいて実施することができる。静電容量の計算方法が、DEAを制御するフィードバック閉ループを形成するように意図される場合は、計算手段を、供給電流のパルス幅を変化させることによってDEAを制御するように適応させることが望ましい。DEAにおける静電容量によるセルフセンシングは、外部から導入されるDEAの変形に対してロバストであることが判明している。多重DEAに電力供給するのに単一の電源を用いることもできる。
フィードバックループを含む本発明によるシステムの一例を図11に示す。この例においては、システムは、負荷110に機械的に連結されたDEA10であって、その負荷110の制御された変位を実現するDEA10を含む。DEAには、パルス幅変調(PWM)高電圧電流源111から給電される。PWM信号は、DEA10と共に上述のDEA監視回路を形成するフィードバックセンサー113からのフィードバックに基づいて、計算手段112によって供給されかつ制御される。フィードバックセンサー113は、DEAの電極間の電圧差と、DEAの電極間の電圧差の時間に関する第1次導関数と、DEAを通る全瞬時電流との指標または測定値を提供する手段を含む。本発明の好ましい実施形態においては、これらの手段には、それぞれ、はしご型抵抗器、微分回路、および直列抵抗(それを通る電流を得るためにその両端の電位差が測定可能なもの)が含まれる。但し、任意の他の適切な測定手段またはセンシング手段も、本発明の範囲から逸脱することなく代替的に使用し得ることが認められるべきであり、かかるセンシング手段の選択および実施は、電子回路設計の分野における当業者の技量の範囲内である。
電流源111、計算手段112およびフィードバックセンサー113には、それぞれ、低電圧電源114から給電できる。
計算手段112は、フィードバックセンサーによって測定される他の特性値(iRs、dVdea/dt、dCdea/dt、VdeaおよびRepr)からDEAの静電容量を計算すると共に、この電気的特性値をDEA10の物理的状態に関係付けるように、プログラムするか、あるいは他の形において適合させる。
所望の実際の状態と計算された実際の状態との間のいかなる不整合も、差異に従ってDEAにより多かれ少なかれ電荷を供給するように、例えば、非例制御、積分制御または微分制御、あるいはこれらの任意の組合せを用いてPWM制御信号のデューティサイクルを調整することによって補正することができる。任意の適切な制御スキームを、本発明の範囲から逸脱することなく用いることができる。
好ましい軽量の携行可能な実施形態によれば、システムはバッテリ給電され、計算手段はマイクロコントローラを含む。他の形態のコンピュータシステムも本発明の方法の遂行に使用可能であり、特定の形態のシステムが本発明の方法を遂行し得る限りにおいて、それは、記述した代表的なデジタルコンピュータシステムと等価であり、本発明の範囲内および本質に属する。本発明の方法を実施するプログラムのソフトウェアからの命令に従う特定の機能を遂行するようにプログラムされると、そのようなデジタルコンピュータシステムは、実際には、本発明の方法に特有の特定目的のコンピュータになる。これに必要な技術は、コンピュータシステムの分野の当業者には周知である。
本明細書に記述する上記のセルフセンシングフィードバックの方法を用いてDEAを制御するように適応されたマイクロコントローラまたは他の計算手段112は、機械システムにおけるそれぞれの人工筋肉を制御するように設けることができる。従って、このような実施形態による計算手段112またはマイクロコントローラは、システムにおける筋肉の分散制御を提供することができる。代わりの方式として、または追加的に、システムにおける各マイクロコントローラを中央制御手段と通信連結することができる。この中央制御手段は、各筋肉の必要な動きをそれぞれのマイクロコントローラに連絡することによって、システムにおける複数の筋肉の動きを調整するように作用し、各マイクロコントローラは、動的セルフセンシングフィードバック法を用いてそれぞれの筋肉を制御するように作用する。このようなシステムにおいては、各マイクロコントローラは、部分的には、計算された漏れ電流および/または静電容量に加えて、例えば誘電体材料の破損強度またはその周波数依存特性のような筋肉の情報および知識に基づいて、筋肉を独立して作動させることが可能である。従って、マイクロコントローラは、それぞれの人工筋肉の特性を監視して、電界が高くなり過ぎるかまたは漏れ電流が大きくなり過ぎる場合には、好ましくはいかなる中央制御手段からも独立して、その人工筋肉を自動的に停止するかあるいはその電荷を制限できる。このような回路は、自律神経系の場合のように、より高度のシステム制御を組み込むことなしに損傷を避けるように局所的に作用しようとする。従って、筋肉の出力の最適化および信頼性の改善が可能になり、システムがその限界を知ることになるので、筋肉の損傷を避けることができる。代わりの方式として、単一の計算手段112を用いて、本明細書に述べたような2つ以上のDEAまたは人工筋肉を同時に制御することができる。
以上の記述から、誘電エラストマーアクチュエータの静電容量、従って状態を決定するための、作動速度および漏れ電流の両方を考慮した改良型の方法が提供されることが分かるであろう。従って、この方法は、DEAの動的な静電容量および状態の正確な推測値を提供するものであり、フィードバック供給用として、従って人工筋肉のより一層正確な制御用として適している。特に、本発明による方法およびシステムは、作動によるものであれあるいは外部摂動によるものであれ、DEAの連続的に変化する静電容量または動的静電容量の非常に正確な瞬時指示値を提供する。この静電容量の瞬時値は、DEAの状態のより正確な決定に用いることができ、閉ループフィードバックを介して、DEAの一層正確かつ堅固な制御を可能にする。
さらに、このシステムは、携行性および/または移動性を要する用途を含む実生活の用途において実際的に実施することができる。例えば、移動ロボットシステムの用途においては、柔軟な軽量の筋肉状のアクチュエータの利点を、DEAの使用が非効率になるような嵩張る駆動および支持回路類のサイズおよび/または重量によって相殺してしまわないようにすることが重要である。本発明は、DEAアクチュエータ制御用の相対的に小型で簡素なシステムを提供するものであり、このシステムは、外部位置センサーを必要とすることなくアクチュエータの状態に関するフィードバックを備えている。例えば、1つ以上のDEAアクチュエータを人工筋肉として使用する義手が人間の手の機能を真に復元するためには、正確な制御および低質量が必要であり、固定された設置物(例えば電力供給送電線)に接続されるべきではない。フィードバックは、広範囲の外部負荷条件および/または外乱が予期される環境において義手の人工筋肉を正確に制御するために必要であり、低質量は、装着者の腕の端部における装置の慣性を低減するために必要である。
別の事例的用途においては、このシステムおよび/または方法を、機械的感受性を実現するために用いることができる。この機械的感受性は、アレイ形態の複数のDEAアクチュエータの分散制御および調整を可能にするものである。この場合、アクチュエータそのものは、隣接アクチュエータまたは負荷からの接触によって惹起される変形を検知すると同時に作動を開始することによって作動信号を伝播するように、それぞれ適応される。このようなシステムは、本発明の用途の非限定的例としてのみ開示されるものであり、このシステムおよび/または方法は、本発明の範囲から逸脱することなく、広範囲の他の用途用として適合させ得ることが認められるべきである。
文脈が明確に他の語義を規定しない限り、本明細書全体にわたって、「・・・を含む、備える(comprise/comprising・・・)」などの用語は、排他的または網羅的な意味ではなく、包含的な意味、すなわち「・・・を含むがそれに限定されない」の意味に解釈されるべきである。
本発明を、例によって、かつその可能な実施形態を参照して説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、それに対する変更または改良をなし得ることが理解されるべきである。さらに、既知の等価物を有する本発明の特定の構成要素または完全体が言及される場合は、そのような等価物は、恰も個別に説明されたものとして本願に組み込まれる。
本明細書全体を通したいかなる従来技術に関する言及も、そのような従来技術が広く知られていること、あるいはそのような従来技術がこの分野における一般的な共通知識となっていることを認めるものとみなされるべきでは決してない。

Claims (18)

  1. 誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)の対向電極間の静電容量を決定するためのシステムであって、
    DEAの電気的挙動に関するフィードバック情報であって、少なくともDEAを通る全瞬時電流、DEA両端の電圧差、DEA両端の電圧差の時間に関する第1次導関数、および誤差項を含むフィードバック情報を得るためのDEA監視回路と、
    DEAの静電容量を、DEAを通る全瞬時電流と、DEA両端の電圧差と前記誤差項の積との間の差を求め、前記差をDEA両端の電圧差の時間に関する第1次導関数で除したものとして計算するように適応された計算手段と、
    を含み、
    前記誤差項が、前記DEA両端の電圧差の時間に関する第1次導関数がゼロに等しい時に、前記DEAを通る全瞬時電流を前記DEA両端の電圧差で除したものに等しい
    システム。
  2. 前記DEA監視回路が、
    パルス幅変調電流源と、
    誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)と、
    DEA両端の電圧差の測定手段と、
    DEA両端の電圧差の時間に関する第1次導関数の測定手段と、
    DEAを通る全瞬時電流の測定手段と、
    を含む、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記電圧差の測定手段がはしご型抵抗器を含み、前記電圧差の第1次導関数の測定手段が微分回路を含み、前記DEAを通る電流の測定手段が直列抵抗を含む、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記計算手段が、さらに、前記計算された静電容量に対応するDEAの状態を決定するように適応される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシステム。
  5. 前記計算手段が、さらに、DEAの漏れ電流を監視して、漏れ電流が予め定められた閾値を超えた場合には電極上の電荷を制限するように適応される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
  6. 計算手段により実行される、誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)の対向電極間の静電容量を決定する方法であって、
    DEAの電極間の電圧差を測定するステップと、
    前記DEAの電極間の電圧差の時間に関する第1次導関数を決定するステップと、
    DEAを通る全瞬時電流を測定するステップと、
    DEAの静電容量を、前記DEAを通る全瞬時電流と、前記DEAの電極間の電圧と誤差項の積との間の差を求め、前記差をDEAの電極間の電圧の時間に関する第1次導関数で除したものとして計算するステップと、
    を含み、前記誤差項が、前記DEAの電極間の電圧差の時間に関する第1次導関数がゼロに等しい時に、前記DEAを通る全瞬時電流を前記DEAの電極間の電圧差で除したものに等しい方法。
  7. DEAは、片側の端部または両端部において制限されたスルーレートを有するパルス幅変調(PWM)電流源から給電される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記電流源のスルーレートが、前記DEAの電極間の電圧差の時間に関する第1次導関数のゼロ交差の正確な検知を可能にするように選択され、それによって、前記DEAを通る全瞬時電流をサンプルする際のサンプルタイミングにおける誤差に対する感度を低減させる、請求項7に記載の方法。
  9. 前記DEAの電極間の電圧差を測定するステップが、はしご型抵抗器を用いて電圧を近似するステップを含む、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記DEAの電極間の電圧差の時間に関する第1次導関数を決定するステップが、微分回路を用いて第1次導関数を近似するステップを含む、請求項6〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記DEAの電極間の電圧差の時間に関する第1次導関数を決定するステップが、前記DEAの電極間の電圧差の順次連続測定に基づく有限差分法を使用して第1次導関数を近似するステップを含む、請求項6〜9のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記DEAを通る全瞬時電流を測定するステップが、既知の直列抵抗の両端の電圧差を測定するステップを含む、請求項6〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)の対向電極間の漏れ電流を決定する方法であって、
    請求項6〜12のいずれか一項に記載の方法に従って電極間の静電容量を決定するステップと、
    前記静電容量の時間に関する第1次導関数を計算するステップと、
    前記漏れ電流を、DEA両端の電圧差の時間に関する第1次導関数が実質的にゼロに等しい時点において、前記DEAを通る全瞬時電流と、前記DEA両端の電圧差と前記静電容量の時間に関する第1次導関数の積との間の差として計算するステップと、
    を含む方法。
  14. 誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)の状態を決定する方法であって、
    請求項6〜12のいずれか一項に記載の方法に従ってDEAの対向電極間の静電容量を決定するステップと、
    前記静電容量に対応するDEAの状態を決定するステップと、
    を含む方法。
  15. 前記DEAの状態を決定するステップが、
    前記DEAの瞬時静電容量対その初期静電容量の静電容量比を決定するステップと、
    前記静電容量比を、DEAの瞬時平面面積対その初期平面面積の面積比に関係付けるステップと、
    前記静電容量比と前記面積比との間の関係からDEAの変位を決定するステップと、
    を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)の制御方法であって、
    請求項14または15に記載の方法に従ってDEAの状態を決定するステップと、
    前記DEAの決定された状態と所望の状態との間の差に従って、DEAの電極上の電荷を制御するステップと、
    を含む方法。
  17. DEAの漏れ電流を決定するステップと、
    前記漏れ電流が予め定められた閾値を超える場合、電極上の電荷を制限するステップと、
    をさらに含む、請求項16に記載の方法。
  18. 計算手段により実行される、誘電エラストマーアクチュエータ(DEA)の状態を決定する方法であって、
    a)DEA両端の電圧差の変化がゼロまたは略ゼロである時刻における、DEAを通る全瞬時電流のDEA両端の電圧差に対する比を決定するステップと、
    b)電圧変化がゼロでない時に、ステップa)で決定された前記比にDEA両端の電圧差を乗じるステップと、
    c)DEAを通る全瞬時電流からステップb)の積を差し引くことで差を求めるステップと、
    d)ステップc)で得られた前記差を、DEA両端の電圧差の時間に関する瞬時的変化で除するステップと、
    e)DEAの状態を決定するために、ステップd)で得られた商を用いるステップと、
    を含む方法。
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