JP7036679B2 - 電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニット及びこれを有する車両 - Google Patents

電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニット及びこれを有する車両 Download PDF

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Description

本開示は、車両の電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニット及びこれを有する車両に関する。
車両の電動パーキングブレーキは、電気モータの回転を直線運動に変換して出力するアクチュエータと、前端側がイコライザを介してアクチュエータに連結された左右1対のブレーキケーブルと、各々のブレーキケーブルの後端側に連結された後輪用の左右1対のブレーキとを有する(例えば、特許文献1参照)。ブレーキには、ドラムブレーキのシューを機械的に拡張するドラム式や、パッドをディスクに押し付けるディスク式等が採用されている。イコライザの前方に配置されたアクチュエータの出力部材が前方に移動すると、イコライザによって左右均等に力が配分されて左右1対のブレーキケーブルが前方に引っ張られ、左右1対の後輪が制動される。
特開2008-309516号公報
車両の前端部には、衝突時のエネルギーを吸収するためのクラッシャブル空間が設けられる。小型車において、ハンドレバー式やペダル式のパーキングブレーキに代えて電動パーキングブレーキを設けようとすると、アクチュエータの前端側がクラッシャブル空間内に位置することがあった。この場合、アクチュエータがクラッシャブル空間内に位置しても安全性が確保されるようにクラッシャブル空間の設計を変更したり、アクチュエータを横向きに配置できるようにブレーキケーブルのレイアウトを変更してアクチュエータがクラッシャブル空間に入らないようにしたりする必要があった。
このような問題を鑑み、本発明は、クラッシャブル空間やブレーキケーブル等の他の部材の構造及びレイアウトに影響を与えることなく、小型車に設置できる電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットを提供することを目的とする。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係る電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニット(1,51,61,71)は、車両(V)の構造体(2)に固定されるべきケース(29)、及び前記ケースに対して直線運動する出力部材(30)を有するアクチュエータ(7)と、前記構造体に対して回動可能な支点部(36)、前記支点部とは異なる位置で前記出力部材に連結した第1連結部(35)、並びに、前記支点部及び前記第1連結部とは異なる位置で左右1対のブレーキケーブル(5)に連結するべき第2連結部(41)を有するレバー(9,53,62)とを有し、前記アクチュエータ及び前記左右1対のブレーキケーブルは、前記レバーの前記第1連結部及び前記第2連結部を含みかつ前記支点部の回動軸に平行な平面に対して同じ側に位置するように構成されたことを特徴とする。ここで、レバーと出力部材又はブレーキケーブルとの互いの連結は、直接連結する場合と、他の部材(連結部材(8)、又は牽引部材(3)及びイコライザ(4)等)を介して連結する場合とを含む。
この構成によれば、レバーを介して出力部材がブレーキケーブルを引っ張るため、ブレーキケーブルを出力部材の変位とは逆向きに引っ張ることができる。そのため、アクチュエータユニットを、ブレーキケーブル、又はブレーキケーブルとレバーとの間に介在する部材に対して直列ではなく、並列に配置することができる。従って、アクチュエータユニットは、クラッシャブル空間やブレーキケーブル等の他の部材の構造及びレイアウトに影響を与えることなく、小型車に設置できる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係る電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニット(1)は、上記構成において、前記構造体に固定されるべき保持部材(6)を更に含み、前記ケースが前記保持部材を介して前記構造体に固定されるべく、前記保持部材が前記ケースを固定し、前記保持部材は、前記レバーを前記支点部で回動可能に支持することを特徴とする。
この構成によれば、保持部材を構造体に取り付けることにより、アクチュエータ及びレバーが構造体に支持されるため、アクチュエータユニットの取り付けが容易となる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係る電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットは、上記構成において、前記保持部材は、前記車両の前後方向に延在するように構成された基部(11)と、前記基部の前後からそれぞれ前後方向に交差する方向に延出して前記構造体に固定されるべき1対の固定部(17,18)とを有ることを特徴とする。前記第1固定部は、左右方向の一方に向かうにつれて前方に向かうように前記基部から延出し、前記第2固定部は、前記一方に向かうにつれて後方に向かうように前記基部から延出していることが好ましい。
この構成によれば、車両が衝突した時に、1対の固定部が変形若しくは破断し、又は、基部が座屈しやすくなっている。そのため、アクチュエータユニットは、車両の衝突時に、アクチュエータユニットが配置された空間がエネルギーを吸収することを阻害しない。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係る電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットは、保持部材を有する上記構成において、前記保持部材は、前記レバーの変位を制限するストッパ(40)を有することを特徴とする。
この構成によれば、ストッパによってレバーの回動可能範囲を定めることできる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係る電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットは、上記構成のいずれかにおいて、前記レバーは、前記支点部及び前記第1連結部を含む第1レバー片(42)と、前記支点部及び前記第2連結部を含み、前記支点部において前記第1レバー片に剛結合した第2レバー片(43)とを有し、前記第2レバー片は、前記第1レバー片に対して、前記支点部の回動軸線方向にオフセットしていることを特徴とする。
この構成によれば、出力部材及びブレーキケーブル間の回動軸方向の位置のずれを許容することができる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態は、上記構成のいずれかの電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットが取り付けられた車両であって、前記構造体が、左右1対のフロントサイドフレーム(2a,2a)と、前記左右1対のフロントサイドフレーム間に架け渡された第1クロスメンバ(2b)と、前記第1クロスメンバよりも後方で前記左右1対のフロントサイドフレーム間に架け渡された第2クロスメンバ(2c)と、前記左右1対のフロントサイドフレームの前端から延出する左右1対のバンパステイ(2d,2d)と、前記左右1対のバンパステイの前端間に架け渡されたバンパビーム(2e)とを有し、前記電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットが、前記第1クロスメンバ及び前記第2クロスメンバに固定されたことを特徴とする。
この構成によれば、電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニット左右1対のバンパステイ及びバンパビームによって形成されるクラッシュブル空間(44)よりも後方に配置され、電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットはクラッシャブル空間の機能を阻害しない。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係る車両は、上記構成において、前記アクチュエータ及び前記左右1対のブレーキケーブルは、前記レバーの後方に配置されたことを特徴とする。
この構成によれば、アクチュエータユニットは、クラッシャブル空間やブレーキケーブル等の他の部材の構造及びレイアウトに影響を与えない。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係る車両は、上記構成において、前記レバーは、前記左右1対のブレーキケーブルの前端に連結されたイコライザ(4)と、イコライザに連結された牽引部材(3)とを介して、前記左右1対のブレーキケーブルに連結している。
この構成によれば、左右1対のブレーキケーブルを均等に引っ張ることができる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係る車両は、上記構成において、前記イコライザ及び前記牽引部材は、前記電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットの側方に配置されたことを特徴とする。
この構成によれば、電動パーキングブレーキ機構の前後方向長さを短くすることができる。
本発明によれば、クラッシャブル空間やブレーキケーブル等の他の部材の構造及びレイアウトに影響を与えることなく、小型車に設置できる電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットを提供できる。
第1実施形態に係る電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットが取り付けられた車両の概略底面図 第1実施形態に係る電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットの斜視図 第1実施形態に係る電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットの平面図 第1実施形態に係る電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットの正面図 第1実施形態に係る電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットの背面図 第2実施形態に係る電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットが取り付けられた車両の概略底面図 第3実施形態に係る電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットが取り付けられた車両の概略底面図 第4実施形態に係る電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットが取り付けられた車両の概略底面図
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。説明中の前後、左右及び上下の方向は、それぞれ車両Vの前後、左右及び上下の方向に一致する。
図1は、第1実施形態に係る電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニット1が取り付けられた車両Vの一部を示す底面図である。車両Vは、構造体2と、構造体2に固定されたアクチュエータユニット1と、前端側においてアクチュエータユニット1に牽引ロッド3及びイコライザ4を介して連結され、後端側において後輪用の左右1対のブレーキ(図示せず)に連結した左右1対のブレーキケーブル5,5とを有する。
構造体2は、左右1対のフロントサイドフレーム2a,2aと、左右1対のフロントサイドフレーム2a,2aの前端間に架け渡された第1クロスメンバ2bと、左右1対のフロントサイドフレーム2a,2aの後端間に架け渡された第2クロスメンバ2cと、左右1対のフロントサイドフレーム2a,2aの前端から延出する左右1対のバンパステイ2d,2dと、左右1対のバンパステイの前端間に架け渡されたバンパビーム2eと、第2クロスメンバ2cの後方に配置されたサイドシル2f等とを有する。アクチュエータユニット1の前側が第1クロスメンバ2bに固定され、後側が第2クロスメンバ2cに固定される。
各々のブレーキケーブル5は、構造体2に固定されたアウターケース5aと、アウターケース5a内に摺動可能に保持されたインナーケーブル5bとを有する(以下、ブレーキケーブル5を引っ張るという記載は、インナーケーブル5bをアウターケース5aに対して摺動させるように引っ張ることを意味する)。イコライザ4の左右両端部は、左右1対のインナーケーブル5b、5bの前端にピン結合し、イコライザ4の左右方向の中央部は、牽引ロッド3の後端部にピン結合している。牽引ロッド3及びイコライザ4は、アクチュエータユニット1の右方に配置されている。アクチュエータユニット1によって、牽引ロッド3及びイコライザ4を介して左右1対のブレーキケーブル5,5が引っ張られて後輪が制動され、また、左右1対のブレーキケーブル5,5の引張が解除されて後輪の制動が解除される。なお、牽引ロッド3に代えてケーブル等の他の牽引部材を使用してもよい。
図2~図5は、アクチュエータユニット1を示す。アクチュエータユニット1は、第1及び第2クロスメンバ2b,2cに固定されるべき保持部材6と、保持部材6に保持されたアクチュエータ7と、保持部材6に回転可能に支持されるとともに、連結部材8を介してアクチュエータ7に連結したレバー9と、電源(図示せず)及びECU(図示せず)にアクチュエータ7を電気的に接続するためのプラグ10とを有する。
保持部材6は、アクチュエータユニット1における他の部材を保持し、かつ車両Vの第1及び第2クロスメンバ2b,2cに固定されることにより、他の部材を個別に第1及び第2クロスメンバ2b,2c等の構造体2に取り付ける必要をなくし、アクチュエータユニット1の構造体2への取り付けを容易にすることを主目的とする部材である。保持部材6は、第1及び第2クロスメンバ2b,2cに固定されるべき基部11と、アクチュエータ7を部分的に囲うように基部11に連結した第1パイプ材12及び第2パイプ材13と、基部11、第1パイプ材12及び第2パイプ材13に固定されて、アクチュエータ7が取り付けられた取付板14とを有する。
基部11は、概ね左右方向に直交する板状をなし、前後方向が長手方向となっている。基部11は、前部及び後部に開口15が設けられることにより軽量化され、前部の開口15には、プラグ10に接続された電気ケーブル16が挿通されている。また、基部11の前端側及び後端側には、右斜め前方及び右斜め後方に延出するように第1ブラケット17及び第2ブラケット18が固定されている。第1ブラケット17及び第2ブラケット18は、それぞれ、概ね上下方向に直交する板状をなす。図1に示すように、第1ブラケット17は、アクチュエータユニット1の前方に位置する第1クロスメンバ2bから後方に突出する第3ブラケット19に締結具20(ボルト及び第3ブラケット19に溶接されたナット)によって締結される。第2ブラケット18は、左右1対のアウターケース5a,5aとともにアクチュエータユニット1の後方に位置する第2クロスメンバ2cから前方に突出する第4ブラケット21に締結具20(ボルト及び第4ブラケット21に溶接されたナット)によって締結される。
再び、図2~図5を参照する。第1パイプ材12は、後端側において基部11の後端かつ下端に連結し、前端側において基部11の前後方向中間部かつ下端に連結し、中間部が基部11の左方かつ水平面に平行に延在している。平面視で、基部11における第1パイプ材12の後端から前端までの区間及び第1パイプ材12は、概ね、基部11におけるその区間が長い底辺となる台形状をなす。第2パイプ材13は、後端側において基部11の後端かつ上端に連結し、台形状の第1パイプ材12の短い底辺まで、平面視で第1パイプ材12に重なり、かつ水平面に平行に延出した後、下方に向かって90°湾曲して、第1パイプ材12の台形における短い底辺の前端に連結している。
取付板14は、前後方向に直交するように配置されてアクチュエータ7が取り付けられる後壁22と、後壁22の上縁から前方に延出した上壁23と、右側が前傾するように傾斜した上壁23の前縁から下方に延出した前壁24とを有する。後壁22、上壁23及び前壁24は、それぞれ、開口25,26,27を有することにより軽量化されている。後壁22及び前壁24の開口25,27は、それぞれアクチュエータ7が挿通される。後壁22及び前壁24は、概ね長方形の枠形状をなし、上壁23は2つの隅が直角の台形の枠形状をなす。取付板14は、開口25,26,27が設けられた1枚の平板を、後壁22と上壁23との境界、及び上壁23と前壁24との境界で屈曲させて形成される。後壁22、上壁23及び前壁24の右縁は概ね基部11に当接している。後壁22の左上隅及び左下隅は、それぞれ、第2パイプ材13及び第1パイプ材12に当接している。前壁24の左縁は、第2パイプ材13の上下方向に延在する前部に当接し、前壁24の下縁は、第1パイプ材12における右端側が前傾した前部に当接している。基部11、第1パイプ材12、第2パイプ材13、取付板14、第1ブラケット17及び第2ブラケット18は、溶接等により互いに固定される。第1パイプ材12や第2パイプ材13が用いられ、また、板状の部材に開口15,26が設けられたことにより、電気ケーブル16を固定するための結束バンド28を保持部材6に巻き付けやすくなっている。
アクチュエータ7は、保持部材6に固定されるケース29と、ケース29の前部から前方に突出して、ケース29に対して前後に直線運動する出力部材30とを有する。ケース29の内部には、電動モータ(図示せず)と、電動モータの回転を出力部材30の直線運動に変換する変換機構(図示せず)とが設けられている。ケース29は、取付板14と、第1パイプ材12の後部(台形における後方の脚)に固定された取付部材31とにボルト等の締結具20によって固定されている。取付部材31は、第1パイプ材12と取付板14とに固定された板部と、板に固定されて締結具20に係合する取付部とを有する。出力部材30は、前後方向に延在する棒状の部材であって、前壁24の開口27に挿通されている。
連結部材8は、概ね前後方向に延在する部材であり、中間部から後方に延出して互いに上下方向に対向する1対の後部連結片32,32と、中間部から前方に延出して互いに上下方向に対向する1対の前部連結片33,33とを有する。出力部材30の前端側が1対の後部連結片32,32間に突入し、上下方向に延在する軸部材34が出力部材30の前端側及び1対の後部連結片32,32を貫通することにより、連結部材8は出力部材30にピン結合している。また、レバー9の左端側に設けられた第1連結部35が、1対の前部連結片33,33間に突入し、上下方向に延在する軸部材34が第1連結部35及び1対の前部連結片33,33を貫通することにより、連結部材8はレバー9にピン結合している。連結部材8を介して出力部材30とレバー9とが互いに連結されることにより、直線軌道の出力部材30の前端側と、円弧軌道のレバー9の第1連結部35との軌道のずれが連結部材8の変位によって吸収される。なお、連結部材8を用いずに、出力部材30とレバー9とを互いに直接ピン結合してもよい。この場合、第1連結部35に左右方向に長径を有する長孔(図示せず)設け、この長孔に出力部材30に取り付けられた軸部材34を摺動及び回動可能に挿通させて、軌道のずれを吸収することが望ましい。
レバー9は、概ね左右方向に延在し、左右方向の中間に位置する支点部36で上下方向を軸に回動可能に保持部材6に支持されている。保持部材6は、基部11における前壁24よりも前方に突出した部分から左方に延出する上下1対の支持板37,37を有する。上下1対の支持板37,37間にレバー9は挿通され、上下方向に延在する軸部材38が、上下1対の支持板37,37及びレバー9の支点部36を貫通することにより、レバー9が保持部材6にピン結合される。また、基部11における前壁24よりも前方に突出した板状の部分には、レバー9が挿通される挿通孔39が設けられている。挿通孔39の前端及び後端は、ストッパ40として機能し、レバー9の回動可能範囲を定める。
アクチュエータユニット1を第1及び第2クロスメンバ2b,2cに取り付ける時に、レバー9の右端側に設けられた第2連結部41は、牽引ロッド3(図1参照)の前端と上下方向を軸に回動可能にピン結合される。本実施形態では、車両Vに取り付けられた状態において、出力部材30と牽引ロッド3とに互いの上下方向の位置、すなわち、レバー9の回動軸方向の位置にずれが生じている。そこで、レバー9は、互いに回動軸方向にオフセットされた左端側の第1レバー片42と右端側の第2レバー片43とによって構成されている。第1レバー片42は、第1連結部35及び支点部36を含む。第2レバー片43は、第1レバー片42よりも下方に位置し、支点部36及び第2連結部41を含む。第1レバー片42及び第2レバー片43は、支点部36において互いに剛結している。
乗員が車両Vの車室内に設けられたスイッチ等を操作することにより、電動パーキングブレーキは作動する。左右1対の後輪を制動する場合は、出力部材30が後方に変位するように操作される。出力部材30が後方に変位すると、牽引ロッド3を前方に引っ張るようにレバー9が回動する。牽引ロッド3はイコライザ4を介して左右1対のブレーキケーブル5を前方に引っ張り、左右1対の後輪が制動される。その後、出力部材30が前方に変位するように操作されると、レバー9が逆方向に回動し、牽引ロッド3及び左右1対のブレーキの引張が解除され、左右1対の後輪の制動が解除される。
レバー9を介して出力部材30が牽引ロッド3に連結するリンク構造を有することにより、牽引ロッドを出力部材30とは逆向きに変位させることができる。そのため、アクチュエータユニット1は、牽引ロッド3及びイコライザ4の前方ではなく、上下左右に配置することができる。換言すると、アクチュエータユニット1、牽引ロッド3及びイコライザ4は、レバー9の後方に配置することができる。従って、アクチュエータユニット1のレイアウトの自由度が高く、小型車であっても、ブレーキケーブル5のレイアウトを変更しなくとも、左右1対のバンパステイ2d及びバンパビーム2eによって形成されるクラッシャブル空間44(図1参照)よりも後方にアクチュエータユニット1を配置できる。
アクチュエータ7及びレバー9が保持部材6を介して構造体2に支持されるため、アクチュエータ7及びレバー9を個別に構造体2に支持させる場合に比べて、アクチュエータユニット1の車両Vへの取り付けが容易であり、後付可能である。
保持部材6の基部11は、第1及び第2クロスメンバ2b,2cに直接固定されるのではなく、側方に延出した第1ブラケット17及び第2ブラケット18を介して第1及び第2クロスメンバ2b,2cに固定される。すなわち、基部11は、第1ブラケット17及び第2ブラケット18の第3ブラケット19及び第4ブラケット21に対する固定点に対して側方にオフセットしている。そのため、車両Vの衝突時にクラッシャブル空間44を越えてアクチュエータユニット1が配置された空間がつぶれる時、第1ブラケット17及び第2ブラケット18が変形若しくは破断し、又は、基部11が座屈しやすくなっている。従って、アクチュエータユニット1は、車両Vの剛性の増加にほとんど寄与しておらず、アクチュエータユニット1が配置された空間は、衝突時につぶれて衝突のエネルギーを吸収する。このような取り付け構造は、アクチュエータユニット1よりも後方に、車室やバッテリー等の衝突時に保護されるべき領域がある場合に好適である。
次に図6~図8を参照して、第2~4実施形態を説明する。説明に当たって、他の実施形態と共通する構成は、その説明を省略し同一の符号を付す。図6~図8は、それぞれ、第2実施形態に係るアクチュエータユニット51、第3実施形態に係るアクチュエータユニット61、及び第4実施形態に係るアクチュエータユニット71が取り付けられた車両Vの底面図である。
図6~図8に示すように、第2~4実施形態に係るアクチュエータユニット51,61,71は、第1実施形態のアクチュエータユニット1と異なり、保持部材6(図1参照)を有さない。アクチュエータユニット51,61,71においては、アクチュエータ7はブラケット52を介して第1及び第2クロスメンバ2b,2cに固定され、レバー53,62,9は、第1及び第2クロスメンバ2b,2cに固定されたブラケット54に回転可能に支持される。アクチュエータユニット51,61,71の設置スペースが小さい場合に好適である。また、保持部材6を有さないため、アクチュエータユニット51,61,71を取り付けても、車両Vの剛性の増加にほとんど寄与せず、アクチュエータユニット51,61,71よりも後方に、車室やバッテリー等の衝突時に保護されるべき領域がある場合に好適である。
第1実施形態のレバー9は、第1連結部35から支点部36までの長さと支点部36から第2連結部41までの長さとの比は略1:1であったが、この比は変更してもよい。例えば、図6に示す第2実施形態に係るレバー53では、第1連結部35と第2連結部41との間に支点部36があり、第1連結部35から支点部36までの長さは、支点部36から第2連結部41までの長さよりも長く、小さい出力でブレーキケーブル5を引っ張ることができる。また、図7に示す第3実施形態に係るレバー62では、第1連結部35及び第2連結部41は支点部36に対して同じ側に位置し、支点部36から第1連結部35までの長さは、支点部36から第2連結部41までの長さよりも長く、小さい出力でブレーキケーブル5を引っ張ることができる。
また、出力部材30の延在方向及び変位方向は、前後方向である必要はなく、牽引ロッド3の延在方向及び変位方向と平行でなくともよい。例えば、図8に示す第4実施形態に係るアクチュエータユニット71では、牽引ロッド3は前後方向に延在して前後方向に変位するが、出力部材30は、前後方向に対して前端側が右方に向かうように傾斜して延在し、その延在方向に変位する。第4実施形態に係るアクチュエータユニット71は、アクチュエータユニット71を設置する領域の前後方向長さが、第1実施形態に比べて短い場合に好適である。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、第2~第4実施形態のアクチュエータユニットが、保持部材を有してもよい。また、出力部材と牽引ロッドとの互いの上下方向の位置が異なっていても、レバーを左右方向に対して上下に傾けることにより、出力部材と牽引ロッドとの回動軸方向の互いの位置のずれをなくし、レバーを段差のない1つの部材から構成してもよい。支点部から第1連結部までの長さを、支点部から第2連結部までの長さよりも短くしてもよい。
V:車両
1,51,61,71:アクチュエータユニット
2:構造体(2a:フロントサイドフレーム、2b:第1クロスメンバ、2c:第2クロスメンバ、2d:バンパステイ、2e:バンパビーム)
3:牽引ロッド(牽引部材)
4:イコライザ
5:ブレーキケーブル
6:保持部材
7:アクチュエータ
9,53,62:レバー
11:基部
17:第1ブラケット(第1固定部)
18:第2ブラケット(第2固定部)
29:ケース
30:出力部材
35:第1連結部
36:支点部
40:ストッパ
41:第2連結部
42:第1レバー片
43:第2レバー片
44:クラッシャブル空間

Claims (8)

  1. 車両の構造体に固定されるべきケース、及び前記ケースに対して直線運動する出力部材を有するアクチュエータと、
    前記構造体に対して回動可能な支点部、前記支点部とは異なる位置で前記出力部材に連結した第1連結部、並びに、前記支点部及び前記第1連結部とは異なる位置で左右1対のブレーキケーブルに連結するべき第2連結部を有するレバーと
    前記構造体に固定されるべき保持部材とを有し、
    前記アクチュエータ及び前記左右1対のブレーキケーブルは、前記レバーの前記第1連結部及び前記第2連結部を含みかつ前記支点部の回動軸に平行な平面に対して同じ側に位置するように構成され
    前記ケースが前記保持部材を介して前記構造体に固定されるべく、前記保持部材が前記ケースを固定し、
    前記保持部材は、前記車両の前後方向に延在するように構成された基部と、前記基部の前後からそれぞれ前記前後方向に交差する方向に延出して前記構造体に固定されるべき第1固定部及び第2固定部とを有し、
    前記第1固定部は、左右方向の一方に向かうにつれて前方に向かうように前記基部から延出し、前記第2固定部は、前記一方に向かうにつれて後方に向かうように前記基部から延出していることを特徴とする電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニット。
  2. 前記保持部材は、前記レバーを前記支点部で回動可能に支持することを特徴とする請求項1に記載の電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニット。
  3. 前記保持部材は、前記レバーの変位を制限するストッパを有することを特徴とする請求項に記載の電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニット。
  4. 前記レバーは、前記支点部及び前記第1連結部を含む第1レバー片と、前記支点部及び前記第2連結部を含み、前記支点部において前記第1レバー片に剛結合した第2レバー片とを有し、
    前記第2レバー片は、前記第1レバー片に対して、前記支点部の回動軸線方向にオフセットしていることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニット。
  5. 電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットが取り付けられた車両であって、
    前記電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットは、
    車両の構造体に固定されるべきケース、及び前記ケースに対して直線運動する出力部材を有するアクチュエータと、
    前記構造体に対して回動可能な支点部、前記支点部とは異なる位置で前記出力部材に連結した第1連結部、並びに、前記支点部及び前記第1連結部とは異なる位置で左右1対のブレーキケーブルに連結するべき第2連結部を有するレバーとを有し、
    前記アクチュエータ及び前記左右1対のブレーキケーブルは、前記レバーの前記第1連結部及び前記第2連結部を含みかつ前記支点部の回動軸に平行な平面に対して同じ側に位置するように構成され、
    前記構造体が、左右1対のフロントサイドフレームと、前記左右1対のフロントサイドフレーム間に架け渡された第1クロスメンバと、前記第1クロスメンバよりも後方で前記左右1対のフロントサイドフレーム間に架け渡された第2クロスメンバと、前記左右1対のフロントサイドフレームの前端から延出する左右1対のバンパステイと、前記左右1対のバンパステイの前端間に架け渡されたバンパビームとを有し、
    前記電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットが、前記第1クロスメンバ及び前記第2クロスメンバに固定されたことを特徴とする車両。
  6. 前記アクチュエータ及び前記左右1対のブレーキケーブルは、前記レバーの後方に配置されたことを特徴とする請求項に記載の車両。
  7. 前記レバーは、前記左右1対のブレーキケーブルの前端に連結されたイコライザと、前記イコライザに連結された牽引部材とを介して、前記左右1対のブレーキケーブルに連結していることを特徴とする請求項に記載の車両。
  8. 前記イコライザ及び前記牽引部材は、前記電動パーキングブレーキ用アクチュエータユニットの側方に配置されたことを特徴とする請求項に記載の車両。
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