以下、本発明の実施形態の例を説明するが、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限られないことは勿論である。
[ハードウェア構成の説明]
図1は、本実施形態の景品獲得装置の構成例を示す正面図である。
景品獲得装置1200は、ゲームプレイするユーザ(以下、「プレーヤ」と呼称。)が、ゲーム空間1220に配置された景品の中から希望する景品の獲得を目指して獲得機構部1230を操作して楽しむゲーム装置である。
具体的には、本実施形態の景品獲得装置1200は、筐体1201の前面に設けられた操作卓1210と、筐体1201の内部空間を透明隔壁1202等で覆って画成されたゲーム空間1220と、操作卓1210での操作入力に応じてゲーム空間1220で動作する獲得機構部1230と、当該装置を統合的に動作制御する制御基板1250と、を備える。勿論、これら以外の構成要素(例えば、電源装置など)も適宜備えることができる。
図2は、本実施形態における操作卓1210の構成例を示す上面図及び一部拡大図である。操作卓1210は、タッチパネル1213と、キースイッチ1214と、非接触型リーダライタ1216と、従来通りの現金(硬貨)によるプレイ対価の支払を可能にする硬貨投入装置1217と、を備える。本実施形態では、ジョイスティックやプッシュ型のボタンスイッチなどの操作入力手段は備えない構成とするが、それらも備えた構成とすることも可能である。
タッチパネル1213は、外部からの画像信号や画像データに基づく画像を表示する画像表示デバイスと、画像表示面へのタッチ操作位置を検出してタッチ位置を示す信号を出力することのできるタッチ位置検出デバイスと、を一体的に備えた装置の意味である。
本実施形態のタッチパネル1213は、後述するように装置本体から着脱自在であり、分離した状態でも装置からの信号やデータを有線通信或いは無線通信により受信して画面表示し、タッチ位置を示す信号を装置本体に送信することができる。故に、タッチパネル1213は、画像表示デバイスと、そのドライバICと、タッチ位置検出デバイスと、通信装置と、通信端子と、内蔵バッテリーと、を備えて実現される。例えば、タブレットコンピュータなどで実現するとしてもよい。
キースイッチ1214は、専用の管理者キー1214k(図3参照)を差し込んで回転させるとON/OFFするスイッチであって、制御基板1250と信号線(図示略)で繋がっている。
非接触型リーダライタ1216は、プレーヤ情報媒体の記録方式や通信方式に対応して、プレーヤ情報媒体に直接或いはプレーヤ情報媒体を介して、データを書き込んだりデータを読み出したりすることのできる装置である。
ここで言う「プレーヤ情報媒体」は、例えば、ICカード、USBメモリ、非接触IC内蔵型玩具、ウェアラブルコンピュータ、スマートフォンなどで実現することができる。プレーヤ情報媒体には、プレイ対価の支払が可能な電子マネーの情報や、プレーヤ固有のユーザアカウント、ゲームに関するセーブデータ、などを記憶させることができる。もし、プレーヤ情報媒体がICカードであれば、非接触型リーダライタ1216は、ICカードリーダライタにより実現される。本実施形態では、非接触型リーダライタ1216は、電子マネーサービスを利用可能な非接触型ICメモリに対応し、プレイ対価の徴収のために使用する。
そして、タッチパネル1213は、操作卓1210の上面に凹設されたタッチパネル収容凹部1260内に、倒伏/起立可能なスイング式ホルダ1270を介して着脱可能に装着されている。但し、スイング式ホルダ1270はキースイッチ1214に所定の管理者キー1214kが挿入されてON動作されない限り起立できないようになっている。
図3は、本実施形態におけるタッチパネル1213の装着構造の例について説明するための図2のA-A断面図である。図3(1)は、スイング式ホルダ1270が倒伏し、タッチパネル1213が装置本体に装着されてタッチパネル収容凹部1260内に納まった状態、図3(2)がスイング式ホルダ1270が起立し、タッチパネル1213を取り外し可能な状態、をそれぞれ示している。
タッチパネル収容凹部1260の深さは、タッチパネル1213を収容すると、タッチパネル1213の上面が、操作卓1210と同じ高さ又は略同じ高さ又は操作卓1210よりもやや低い高さとなるように設定されている。タッチパネル収容凹部1260の底部には、タッチパネル1213が収容されることでスイッチONになる収容検知スイッチ1262が設けられている。
スイング式ホルダ1270は、操作卓1210に固定される取付ベース1271と、取付ベース1271の揺動軸部1272で揺動可能に枢支されたホルダ本体1273と、を有する。揺動軸部1272は、操作卓1210の上面と平行又は略平行に設定されており、ホルダ本体1273が揺動することで、倒伏状態と起立状態とに変化する。
但し、キースイッチ1214をON操作しないと、ホルダ本体1273は揺動できないようになっている。具体的には、キースイッチ1214のシリンダ部からは、管理者キー1214kが差し込まれて回されることで管理者キー1214kと一緒に回転する回転係止腕1214aが延設されている。キースイッチ1214がOFFの状態(図3(1)の状態)では、この回転係止腕1214aがホルダ本体1273と係合し、つっかい棒となってホルダ本体1273の揺動を禁止する。ONの状態(図3(2)の状態)では、回転係止腕1214aが回転してホルダ本体1273から離れることでホルダ本体1273が起立可能になる。
ホルダ本体1273は、その揺動端部に、タッチパネル1213の端部を収容可能にデザインされた挿入凹部1274を有する。挿入凹部1274の底部には、タッチパネル1213が挿入凹部1274へ装着されることでタッチパネル1213のメス型通信端子1213aに挿入されるオス型通信端子1275を有する。
オス型通信端子1275は、制御基板1250と信号線(図示略)で接続されており、装着されたタッチパネル1213と制御基板1250とが通信可能に有線接続されるとともに、タッチパネル1213へ電力供給可能に接続される。
図4は、タッチパネル1213の装着位置を、装置全体に対する相対位置関係で説明するための図である。景品獲得装置1200は、概ね箱形をしており、透明隔壁1202は正面と側面とに設けられている。つまり、プレーヤは、ゲーム空間1220を装置の正面から及び装置の側面から見ることができる。
そして、獲得機構部1230の移動を操作して景品4を獲得するには、ゲーム空間1220の縦横(奥行き・左右)の位置関係の見極めが重要となる。そこで、プレーヤ2のなかには、獲得機構部1230を装置横方向に移動させる場合は、装置正面(図4におけるプレーヤ2aの位置)に位置して操作し、獲得機構部1230を装置奥行き方向に移動させる場合は、装置側面(図4におけるプレーヤ2bの位置)に位置して操作する者もいる。
そこで、本実施形態の景品獲得装置1200では、タッチパネル1213を、装置正面でプレイする場合でも手が届き、装置側面でプレイする場合でも手が届く位置に構成されている。また、タッチパネル1213の大きさも、手が届き易い大きさとする。具体的には、指先でタッチパネル1213をタッチしつつも、装置側面(図4におけるプレーヤ2bの位置)での見極めに集中し、気づかないうちにタッチ位置が装置側面方向にずれてもそれを許容できるだけのサイズを有するものとする。
図1に戻って、ゲーム空間1220に目を移すと、当該空間の下部には、支持構造部1222が設けられている。支持構造部1222は、景品配置領域パーツ1240を着脱自在に装着可能な構造部である。例えば、ゲーム空間1220の底部から所定の高さ位置に設けられた格子状部材や、ゲーム空間1220の底面から立設された複数の支柱部などで構成することができる。
景品配置領域パーツ1240は、景品獲得装置1200の提供者により装置のオプションとして提供されるパーツであって、大きさや形状違いで単数又は複数種類用意されている。ゲーム空間1220内を俯瞰した場合に、景品配置領域パーツ1240が装着された箇所は、景品4を配置したり景品4を滑らせて移動させることができる領域である景品配置領域となる。対して、景品配置領域パーツ1240が装着されていない箇所は、景品獲得領域となる。本実施形態では、景品獲得領域は、景品4が落下する落下口として機能し、落下した景品4は内部通路を下って払出口1290に至り、これより装置外へ取り出すことができるようになっている。
つまり、取り付ける景品配置領域パーツ1240の種類や取り付け位置の選択によって、景品獲得装置の管理者は、ゲーム空間1220のデザイン、すなわち、どこがどのような景品配置領域であり、どこがどのような景品獲得領域であるかといったゲーム空間設定をカスタマイズすることができる。
なお、景品獲得領域を形成するために、単数又は複数種類の景品獲得領域パーツを用意することとしてもよい。例えば、他より一段高い台部を形成するパーツ(面積違いで複数種類、台部上面の傾斜や辺縁部の転落防止部の有無の違いで複数種類、など)として、当該パーツ上に景品4を着地させることができたら獲得認定とするとしてもよい。その場合、ゲーム空間設定の設定要素には、取り付ける景品獲得領域パーツの種類と位置とが含まれることになる。
ゲーム空間1220の上部には、当該空間内で移動可能な機構部であって、景品4と係合したり景品4に干渉したりしてこれを移動させるための獲得機構部1230が設けられている。
本実施形態の獲得機構部1230は、景品4を把持したり押したりといった係合するための係合機構部1231と、係合機構部1231を上下方向(Z軸方向)に昇降する昇降機構部1233と、昇降機構部1233をゲーム空間1220の装置左右方向である横方向(X軸方向)と装置前後方向である奥行き方向(Y軸方向)へ移動させる移動機構部1235と、を有する。
係合機構部1231は、複数のアクチュエータを具備する。各アクチュエータには、予め用意されている複数種類のアタッチメント(機能変更のための交換可能な駆動パーツ)を着脱自在に装着することができるように構成されており、どのアクチュエータにどのアタッチメントを装着するか或いは装着しないかによって、獲得機構部1230のハードウェアとしての仕様(機構仕様)を変更することができる。
そして、どのアクチュエータと操作入力を対応づけ、当該操作入力に応じてどのように駆動制御するかによって、係合機構部1231がどのように景品4と関わり合うかを変更できる。つまり、獲得機構部1230と景品4との係合関係の仕様(係合関係仕様)を変更することができる。
係合機構部1231に搭載するアクチュエータの数、配置位置、種類は適宜設定可能である。本実施形態では、係合機構部1231を正面から見て、左右と背面それぞれに、爪アタッチメント1232を上下に揺動可能なアクチュエータを備える。また、係合機構部1231と、昇降機構部1233との連結部に、昇降軸回り(上下軸:Z方向軸)周りに回転するアクチュエータを備え、係合機構部1231を首振り可能にしている。
図5(1)に示すように、左右のアクチュエータそれぞれに爪アタッチメント1232を装着し、背面のアクチュエータにはアタッチメントを装着しなければ、クレーンゲーム装置でおなじみの2つ爪で景品を摘まむタイプの係合機構部1231Aを構成できる。同じ2つ爪でも、図5(2)に示すように、機構の首振りをプレーヤが操作できる要素とすることで、首振り型の2つ爪の係合機構部1231Bを構成できる。また、図5(3)に示すように、左右と背面それぞれアクチュエータに同じように爪アタッチメント1232を装着すれば、3つ爪で景品を摘まむタイプの係合機構部1231Cを構成できる。勿論、首振りの可否によって更なるタイプ分けをすることもできる。
そして、爪アタッチメント1232の長さ、先端の幅などによって、同じ摘まむにしても、左右から挟んで摘まむのか、景品4の下からすくい上げるのか、といった更に多くのタイプを派生させることができる。
係合機構部1231は、基本的には、図5(4)に示すように、平板状の景品配置領域パーツ1240の上に配置された景品4を把持して摘まみ上げて景品獲得領域6(景品配置領域パーツ1240が装着されていない箇所)の上方へ移動させ、そこで把持を開放して払い出させるプレイスタイルとなる。しかし、配置する景品4の大きさ・形状・密集度、そして爪2本で摘まむのか3本で摘まむのか、首振り可能なのか否かによって、同じようなプレイスタイルに見えて実際にプレイしてみるとそれぞれ獲得実現のためのゲーム攻略法が異なり、全く別のゲームとして楽しむことが可能となる。更に言えば、景品獲得領域6をゲーム空間1220の何処に設けるか、幾つ設けるのかによっても、更に必要とされるゲーム攻略法を変化させることができる。
また、例えば図6(1)に示すように、爪アタッチメント1232を1本のみ装着して係合機構部1231Dを構成するとともに、図6(2)に示すように、当該爪アタッチメント1232の動作方向下流位置に景品獲得領域6を設定すると、当該アタッチメントで景品4を倒したり転がしたりして景品獲得領域6へ移動させるプレイスタイルを実現できる。
また、例えば図7(1)に示すように、係合機構部1231の下方に向けてプッシュロッド1237を固定・装着すると、上下方向(Z方向)への押し引きに好適な係合機構部1231Eとすることができる。
そして、図7(2)に示すように、この係合機構部1231Eと、上方からの荷重でロックが外れて下方へ揺動する揺動床タイプの景品配置領域パーツ1240Eとを組み合わせると、景品4の隙間を狙って係合機構部1231Eを移動させ、昇降機構部1233を降下させることで、プッシュロッド1237で景品配置領域パーツ1240Eを下方に押し、そこに載っている景品4の獲得を試みるプレイスタイルが実現できる。景品配置領域パーツ1240Eの上方に、更に障害物1242(例えば、ロッド)を渡すと、難易度を上げることもできる。
また、例えば図7(3)に示すように、係合機構部1231Eと、傾斜面および景品配置に適した平地部分を有する景品配置領域パーツ1240Fとを組み合わせれば、プッシュロッド1237を使って景品4を押して傾斜面を上らせ、傾斜面の登り切った先に設けられた景品獲得領域6へ落とすことで景品4の獲得を試みるプレイスタイルを実現できる。
また、他の例として、プッシュロッド1237の先端にカギ爪部分を設けたプルロッドを構成し、景品配置領域パーツ1240E,1240Fと組み合わせても、また別のプレイスタイルを実現できる。更に言えば、配置する景品4の大きさ・形状・密集度、係合機構部1231が首振り可能なのか否か、景品獲得領域6をゲーム空間1220の何処に、幾つ、どのサイズで設けるのか、などによっても、様々なプレイスタイルを実現することができる。
このように、本実施形態の景品獲得装置1200は、主に係合機構部1231(1231A,1231B,…)の構成で決まる獲得機構部1230の機構仕様と、景品配置領域及び景品獲得領域それぞれの設定の組み合わせで決まるゲーム空間の設定とを、管理者が様々に組み合わせることができる。
そして、本実施形態の景品獲得装置1200には、獲得機構部1230とゲーム空間1220の設定との組み合わせに応じた複数の標準的な動作のシーケンス(以下、「標準シーケンス」と呼称。)が予め記憶されており、管理者は、自らセッティングした獲得機構部1230とゲーム空間1220の設定の組み合わせに適合する標準シーケンスを選択したり、選択した標準シーケンスを更にカスタマイズすることで、ゲームプレイに使用するシーケンス(以下「使用シーケンス」と呼称。)として設定できる。つまり、景品獲得装置1200のゲームプレイに使用するシーケンスをカスタマイズできる。
ここで言う「シーケンス」は、ゲーム1回分のゲーム進行における操作指示(操作入力)に応答する獲得機構部1230の駆動制御や、係合機構部1231の自動制御の実行順番や実行条件等を定義したものである。換言すると、獲得機構部1230の駆動制御の仕様の要素(制御仕様要素)を時系列順に組み合せたものである。
図1に戻って、制御基板1250は、CPU(Central Processing Unit)1251やGPU(Graphics Processing Unit),DSP(Digital Signal Processor)などの各種プロセッサ、RAMやROM等の各種ICメモリ1252、タッチパネル1213や外部装置と有線通信及び無線通信するための通信機能を実現する通信モジュール1253、インターフェース回路1257などを搭載する。なお、制御基板1250の一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
通信モジュール1253は、通信回線9を介して外部装置とのデータ通信も可能である。本実施形態では、通信モジュール1253によって、景品獲得装置1200の管理者3の通信装置1500へ、呼び出し信号(管理している景品獲得装置1200のプレーヤから呼び出しがかかっている旨の所定の信号)を送信することができる。
なお、管理者3の通信装置1500は、スマートフォンやパソコンなどの通信機能を有したコンピュータで実現され得る。呼び出し信号は、通信装置1500へ直接送信される方式でもよいことは勿論のこと、外部システムを利用した間接的な送信で実現するとしてもよい。例えば、通信装置1500のコンピュータのオペレーティングシステムがサポートしている通知機能のサーバ装置へ、通信装置1500を送信先に指定した通知(この場合、呼び出しされている旨を告げる通知)を送信することで、呼び出し信号の送信に相当としてもよい。
インターフェース回路1257には、スピーカ1204へ音声信号を出力する出力アンプ回路、タッチパネル1213のドライバ回路、キースイッチ1214のキー挿入検知回路から信号を入力する回路、非接触型リーダライタ1216との間で信号を入出力する回路、などが含めることができる。
制御基板1250に搭載されているこれらの要素は、バス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。そして、制御基板1250は、当該端末でのゲームプレイを可能にする各種機能を実現するためのゲームプログラムや各種データ(標準シーケンスを含む。)をICメモリ1252に記憶しており、CPU1251でそれらに基づいて演算処理することにより、景品獲得装置1200を統合的に制御する。
〔操作についての説明〕
さて、本実施形態のゲームは、単数又は複数の操作受付ステップと自動制御ステップとを含んで構成されるシーケンスに従って進行制御される。
操作受付ステップとは、プレーヤに所定の操作を要求し、入力された操作に応じて獲得機構部1230を動作制御するステップである。
図8は、ゲームプレイ中にタッチパネル1213に表示されるプレイ画面の例を示す図であって、その時の操作受付ステップでの操作が「ON動作」である場合のプレイ画面W8の表示例を示している。
プレイ画面W8では、操作に係る表示体として、「ON動作」向けにデザインされた第1の操作表示体10Aと、操作説明14と、その時の操作受付ステップにおける操作入力可能な残り時間を示す残時間表示16と、が表示される。また、管理者や係員の呼び出しアイコン18が表示される。
操作表示体10(図8の第1の操作表示体10A、後述する図9の第2の操作表示体10B、…を含む。)は、獲得機構部1230を操作するための操作入力位置の目安を表す表示体である。操作表示体10のデザインは、どのような操作で獲得機構部1230を操作するかに応じたデザインが採用される。
そして、その時の操作受付ステップでの操作が「ON動作」である場合の第1の操作表示体10Aは、プッシュボタンスイッチを模したデザインとされている。プッシュボタンスイッチを模した操作表示体であるため、プレーヤは、何処を操作すれば良いかが一目で分かる。輪郭は、円形、略円形、楕円形、三角形、四角形、矢印形、など適宜設定可能である。
図8の例では、第1の操作表示体10Aは、平面的なデザインで図示されているが、実際には、立体的な印影を用いて描いたり、大きさが変化したり、表示色が変化したり、明滅するなど、プレーヤにその存在を明示する何れかの表示形態の制御が適用される。また、1回のゲームプレイ中においてプレーヤが行うべき操作入力の、これが何番目の操作に当たるか(図8の例では1番目)を第1の操作表示体10Aに含めて表示すると好適である。
操作受付ステップの操作が「ON動作」である場合、第1の操作表示体10Aへのタッチ操作が検出されると、獲得機構部1230の当該ステップにおける動作制御(例えば、横移動制御)が実行される。そして、第1の操作表示体10Aへのタッチを解除すると(例えば、触れていた指を離すと)、当該操作受付ステップにおける操作入力が終了したものとみなされる。或いは、残時間表示16で示される残り時間が「0」になると、当該操作受付ステップにおける操作入力が終了したものとみなされる。
但し、本実施形態では、第1の操作表示体10Aへのタッチ操作が検出されてから、タッチ位置が第1の操作表示体10Aから離れてしまっても、操作入力は継続されているものとして扱う。すなわち、指先でタッチパネル1213をタッチしつつも、装置側面(図4におけるプレーヤ2bの位置)での見極めに集中し、気づかないうちにタッチ位置がずれて第1の操作表示体10Aから外れても、操作入力が継続されていると見なされる。プレーヤは触感としてタッチ操作をしていると感知できるが、操作表示体の表示部分と、表示部分以外の部分とに触感としての違いがなければ、どの部分をタッチしているかを認識するためには視認する必要がある。しかし、本実施形態では、この視認を不要とすることができる。
図9は、ゲームプレイ中にタッチパネル1213に表示されるプレイ画面の例を示す図であって、その時の操作受付ステップの操作が「移動目標位置の指定」である場合のプレイ画面W9の例を示している。
プレイ画面W9では、操作表示体10として「移動目標位置の指定」操作に適するデザインとされた第2の操作表示体10Bが表示される。また、操作説明14と、残時間表示16と、呼び出しアイコン18と、が表示される。
第2の操作表示体10Bでは、ガイドライン11の範囲内で、タッチ&スライド操作によって移動表示されるスライダー12が表示される。
第2の操作表示体10Bの表示体の輪郭が、ゲーム空間1220を俯瞰視した輪郭を表し、ガイドライン11が、当該操作受付ステップにおける獲得機構部1230の移動方向と移動可能範囲を表す。そして、スライダー12が該操作受付ステップにおける獲得機構部1230の移動方向と移動可能範囲における現在の獲得機構部1230の位置を表している。
プレーヤは、スライダー12にタッチしたままガイドライン11に沿って指を滑らして、獲得機構部1230を移動させたい位置を指定する。獲得機構部1230は、ガイドライン11の範囲内におけるスライダー12の相対位置が、獲得機構部1230の移動可能範囲における相対位置となるように動作制御される。
図10は、本実施形態の景品獲得装置1200のメンテナンスの様子を示す図である。
景品獲得装置1200の管理者3は、景品4の補充や並び替え、装置の点検、動作確認などのメンテナンスを行う。
本実施形態の景品獲得装置1200では、タッチパネル1213は、操作卓1210から取り外されることで、メンテナンス作業用に係る各種操作を入力するメンテナンス装置として機能するようになる。
具体的には、管理者3が管理者キー1214k(図3参照)使って、キースイッチ1214を操作(メンテナンス操作)すると、タッチパネル1213が取り外し可能になる。そして、タッチパネル1213が取り外すべくタッチパネル収容凹部1260から引き起こすと、収容検知スイッチ1262がOFFになる。そして、タッチパネル1213をスイング式ホルダ1270から引き抜くと、メス型通信端子1213aとオス型通信端子1275を介した通信接続が切れる。
キースイッチ1214がON、収容検知スイッチ1262がOFF、オス型通信端子1275を介したタッチパネル1213との通信が切れる、この3つをもって、タッチパネル1213と制御基板1250の通信は、有線通信から無線通信に切り替わる。そして、制御基板1250は、メンテナンス処理を開始し、タッチパネル1213にメンテナンスメニューを表示させる。
図11は、メンテナンスメニューの表示例を示す図である。メンテナンスメニュー画面W11は、管理者が所定のメンテナンス操作を入力するとタッチパネル1213に表示される。メンテナンス操作は、適宜設定可能である。例えば、管理者用の鍵を用いてキースイッチ1214をONにする操作をメンテナンス操作とすることができる。
メンテナンスメニュー画面W11では、例えば、1)登録されているシーケンスの何れかを使用シーケンスとして指定する使用シーケンス指定操作アイコン21と、2)管理者権限としてプレーヤに無料のサービスプレイを実行許可するサービスアイコン22と、3)使用シーケンスに従った動作試験を実行させる試験アイコン23と、を有する。
[機能構成の説明]
図12は、本実施形態における景品獲得装置1200の機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態における景品獲得装置1200は、操作入力部100と、硬貨検出部110と、収容検知部112と、ロック解除検知部114と、媒体読取部116と、処理部200と、横駆動部310と、奥駆動部312と、昇降部314と、景品係合部316と、音出力部390と、画像表示部392と、通信部394と、記憶部500と、を備える。
操作入力部100は、各種操作を入力するための手段であって、ボタンスイッチ、レバー、タッチパッド、タッチパネル、ボリュームダイアル、などの入力デバイスにより実現される。図1の例では、タッチパネル1213、キースイッチ1214、がこれに該当する。
硬貨検出部110は、プレイ対価として投入された硬貨を検出する。図1の例では、硬貨投入装置1217がこれに該当する。
収容検知部112は、タッチパネル1213がタッチパネル収容凹部1260に収容された状態であることを検知して、検知信号を処理部200へ出力する。例えば、プッシュスイッチや、レバースイッチ、距離センサ、通電センサなどにより実現できる。図3の収容検知スイッチ1262がこれに該当する。
ロック解除検知部114は、タッチパネル1213の装着部のロック解除を検知して、検知信号を処理部200へ出力する。例えば、プッシュスイッチや、レバースイッチ、距離センサ、通電センサなどにより実現できる。図3のキースイッチ1214がこれに該当する。
媒体読取部116は、情報を担持する媒体(例えば、ICメモリカード)や、オンラインストレージ上の情報にアクセスすることのできる機器との通信を実現する。図1の非接触型リーダライタ1216がこれに該当する。
処理部200は、例えばCPUやGPU等のプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、などに基づいて各種の演算処理を実行して、景品獲得装置1200の動作を統合的に制御する。
そして、本実施形態の処理部200は、アトラクトモード制御部210と、メンテナンス演算部220と、プレイ制御部230と、呼び出しアイコン表示制御部232と、呼び出し制御部234と、計時部280と、音生成部290と、画像生成部292と、通信制御部294と、を含む。勿論、これら以外の機能部も適宜含めることができる。
アトラクトモード制御部210は、プレーヤの到来を待っているいわゆる客待ちモードの制御を実行する。本実施形態では、アトラクトモードにおいて、その時の使用シーケンスでのゲームプレイの説明をタッチパネル1213に表示させる制御を行うことができる。つまり、アトラクトモード制御部210は、ゲーム説明表示制御部としても機能する。
メンテナンス演算部220は、管理者3によるメンテナンス作業にかかる各種機能を実現するための処理を実行する。本実施形態では、メンテナンス演算部220は、メンテナンス表示制御部222と、使用シーケンス設定部224と、サービスプレイ制御部226と、動作試験制御部228と、を有する。勿論、これら以外の機能部も適宜含めることができる。
メンテナンス表示制御部222は、管理者3による所定のメンテナンス操作に応じて、タッチパネル1213に、無料プレイを指示するためのサービスアイコン22と、動作試験操作を指示するための試験アイコン23と、のうちの少なくとも何れかを表示させる制御を行う(図11参照)。
使用シーケンス設定部224は、ゲームプレイに供される使用シーケンスを設定する制御を行う。本実施形態では、標準シーケンスを含む既存のシーケンスの中から設定したり、既存のシーケンスをカスタマイズすることで使用シーケンスを設定する。
サービスプレイ制御部226は、無料プレイの実行を制御する。
動作試験制御部228は、設定されている使用シーケンスに基づく試験動作を行うように制御する。
プレイ制御部230は、使用シーケンスを用いて獲得機構部1230を動作制御して、ゲームプレイを実現するための各種制御を行う。
具体的には、ゲームプレイ1回分の動作シーケンスに沿った操作順に従って、タッチパネル1213への操作表示体10(図8,図9参照)の表示制御と、タッチパネル1213になされるタッチ操作の受け付け制御と、当該タッチ操作に従った獲得機構部1230の駆動制御とを有するステップを繰り返し実行する制御を行う。そして、表示制御では、操作順が切り替わる毎に今回の操作順に係るタッチ操作のための操作表示体10を切り替え表示させる。
また、プレイ制御部230は、受け付け制御では、プレーヤによるタッチパネル1213へのタッチ開始からタッチ終了までの1回分のタッチ入力をもってタッチ操作が終了したと判定し、駆動制御では、タッチ開始に応じて獲得機構部1230の駆動制御を開始し、タッチ終了に応じて獲得機構部1230の駆動制御を停止させる。
具体的には、プレイ制御部230は、操作表示体へのタッチがなされたことをもってタッチ開始と判定し、タッチパネル1213のうち、操作表示体10の表示部分以外の部分を含めてタッチがなされなくなったことをもってタッチ終了と判定する。
また、プレイ制御部230は、表示制御では、各操作順に係る操作表示体10のうち、今回の操作順に係る操作表示体10のみをタッチパネルへ表示させるように切り替え表示させる。勿論、前後の操作順に係る操作表示体10を、操作対象とされない単なる情報表示のための表示体として、今回の操作順に係る操作表示体10よりも小さく表示するとしてもよい。また、今回の操作順に係る操作表示体10が1回のゲームプレイにおける何番目の操作順に該当するかを表示することとしてもよい。
また、プレイ制御部230は、表示制御では、今回の操作順に係る操作表示体10の他、今回の操作順に係る操作説明14を表示させることができる(図8、図9参照)。
呼び出しアイコン表示制御部232は、管理者3を呼び出すための表示体である呼び出しアイコン18(図8、図9参照)をタッチパネルに表示させる制御を行う。
呼び出し制御部234は、管理者3を呼び出すための表示体へのタッチ操作に基づいて景品獲得装置1200の管理者3を呼び出すための所定の呼び出し処理を実行する。
計時部280は、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
音生成部290は、音声データの生成やデコードするICやソフトウェアの実行により実現され、景品獲得装置1200のシステム管理やゲームプレイに係る操作音やBGMなどの音声データを生成或いはデコードする。そして、システム管理に関する音声信号は音出力部390へ出力する。
音出力部390は、音声信号を放音する。図1の例ではスピーカ1204がこれに該当する。
画像生成部292は、プレイ画面W8、W9(図8,図9参照)や、メンテナンスメニュー画面W11(図11参照)等の画像データを生成し、当該画像データに基づく画像を表示させるための信号を画像表示部392へ出力することができる。
画像表示部392は、画像生成部292から入力される画像信号に基づいてシステム管理のための各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、といった画像表示装置によって実現できる。本実施形態ではタッチパネル1213が該当する。
通信制御部294は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
通信部394は、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。図1の例では通信モジュール1253が該当する。
記憶部500は、処理部200に景品獲得装置1200を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果などを一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVDなどの光学ディスク、オンラインストレージなどによって実現される。図1の例では制御基板1250が搭載するICメモリ1252やハードディスクなどの記憶媒体がこれに該当する。
図13は、本実施形態における記憶部500が記憶するプログラムやデータの例を示す図である。本実施形態における記憶部500は、ゲームプログラム501と、標準シーケンス定義データ510と、操作表示体定義データ540と、を予め記憶している。
また、記憶部500は、逐次更新管理されるデータとして、使用シーケンス名600と、動作モード602と、プレイデータ700と、現在日時800と、を記憶する。その他、タイマや、カウンタ、各種フラグなどの情報を適宜記憶できる。
ゲームプログラム501は、処理部200が読み出して実行することで、処理部200の各種機能を実現させるためのプログラムである。
標準シーケンス定義データ510は、獲得機構部1230の機構仕様違いの設定と、ゲーム空間1220の設定との組み合わせ毎に用意され、当該シーケンスを定義する各種データを格納する。換言すると、記憶部500は、ゲームプレイ1回分の動作シーケンスとして獲得機構部1230の操作順の駆動制御を含む標準シーケンスを記憶する標準シーケンス記憶部として機能する。
1つの標準シーケンス定義データ510は、例えば図14に示すように、固有のシーケンス名511と、前提仕様条件512と、ゲーム説明表示定義データ513と、シーケンスデータ515と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
前提仕様条件512は、当該標準シーケンスが機能する前提とされるハードウェア仕様の条件、すなわち獲得機構部1230の機構仕様等の設定と、ゲーム空間1220の設定との組み合わせのうち、当該定義データを利用できる組み合わせを示す。
ゲーム説明表示定義データ513は、景品獲得装置1200がアトラクトモードに設定されている場合に、タッチパネル1213に表示されるゲーム説明の表示用素材、表示手順等の定義データである。標準シーケンスは、獲得機構部1230の機構仕様等の設定と、ゲーム空間1220の設定との組み合わせに応じて用意されている。前述のように、それらの設定の組み合わせが異なると、装置は同一でもゲームプレイの仕方が変わることになる。そこで、アトラクトモード中に、タッチパネル1213にゲームプレイの仕方を説明する表示を行う。
シーケンスデータ515は、当該標準シーケンスを記述する各種データを格納する。
図14では、シーケンスを構成する各ステップ(シーケンスの手順)を、シーケンス番号の順に、上から下へ配列して表し、各ステップの記述要素を横方向に連結して表している。
各ステップの記述要素には、図14の左から順に、制御分類と、設定操作と、実行条件と、動作内容と、操作位置ズレ許容の設定「あり/なし」と、操作説明14(図8、図9参照)の素材となる操作説明素材と、を含み得る。
制御分類は、当該ステップにおける制御処理の扱い上の分類を示す。本実施形態では、1)プレーヤの操作入力の受付を要する「操作受付」ステップと、2)ステップの遷移を判定する「遷移判定」ステップと、3)操作入力の受付を要せずに所定の自動制御が行われる「自動」ステップと、の3種の何れかが設定される。尚、ステップの分類は、これらに限らず適宜設定可能である。
設定操作は、当該ステップの制御分類が「操作受付」の場合に設定される要素であって、当該ステップにおいてプレーヤが行うべき操作の種類を示す。本実施形態では「ON動作」(図8参照)と、「スライド操作」(図9参照)の少なくとも何れかが、実行条件の選択肢として利用できる。
実行条件は、当該ステップの動作内容を実行するための開始要件を示す。
動作内容は、獲得機構部1230の動作の記述要素である。
操作位置ズレ許容は、当該ステップが「操作受付」ステップに分類される場合に設定可能な記述要素であって、操作表示体10へのタッチ操作の検出から、タッチ位置が操作表示体10の外にズレた場合でも、操作入力が継続されると見なす場合には「あり」、見なさない場合には「なし」と設定される。
図13に戻って、操作表示体定義データ540は、操作表示体10(図8、図9参照)を定義する各種データを格納する。一つの操作表示体定義データ540は、例えば図15に示すように、適用設定操作種類541と、操作表示体データ543と、表示制御パターンデータ545と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
適用設定操作種類541は、当該定義データの操作表示体10を表示するべき操作受付ステップの設定操作の種類を示す。
操作表示体データ543は、操作表示体10の表示用の素材データである。
表示制御パターンデータ545は、当該定義データの操作表示体10を表示する際に、その表示形態を変化させる制御パターンを定義するデータである。例えば、明滅ならば明滅制御を指定するデータと、明滅周期とを格納する。なお、表示制御パターンデータ545は、「設定無し」とすることもできる。
図13に戻って、使用シーケンス名600は、ゲームプレイに供されるシーケンスの識別情報を格納する。
動作モード602は、アトラクトモードかプレイモードかの何れかが設定される。初期設定はアトラクトモードとされ、プレイ対価の支払が検出されるとプレイモードに変更され、ゲームプレイが終了するとアトラクトモードに戻される。
プレイデータ700は、ゲーム進行に必要な各種データや、ゲーム進行状況を記述する各種データを格納する。本実施形態では、シーケンス管理データ710と、プレイ画面表示制御データ720と、を含む。
シーケンス管理データ710は、使用シーケンスとされた動作シーケンスの進行を管理するためのデータを格納する。例えば、1)その時点で制御が行われるシーケンスのステップの順番を示す現在シーケンス番号713と、2)その時点で制御が行われるシーケンスのステップが操作受付ステップであって、操作入力が開始されることを示すタッチ操作開始フラグ715と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
〔動作の説明〕
次に、景品獲得装置1200の動作について説明する。
図16は、本実施形態における景品獲得装置1200における処理の流れを説明するための主たるフローチャートである。ここで説明される一連の処理の流れは、処理部200がゲームプログラム501を実行することで実現される。
景品獲得装置1200は、先ず動作モード602をアトラクトモードに設定して(ステップS10)、アトラクトモードの動作制御を実行する(ステップS510)。この時、使用シーケンス名600に対応するシーケンスデータ515(図14参照)に従ってデモ動作等を行う。そして、当該シーケンスのゲーム説明表示定義データ513を参照して、タッチパネル1213には、使用シーケンスが適用された場合のゲームプレイの仕方を説明する表示を行わせる。これにより、景品獲得装置1200の管理者が、獲得機構部1230の機構仕様やゲーム空間1220の設定を変更したり、使用シーケンスを変更してゲームプレイの仕方を変更したとしても、一々ゲームプレイの仕方の説明書きを用意して、装置のそばに掲示しなくてすむ。
アトラクトモードが適用されている間、景品獲得装置1200は、所定のメンテナンス操作の入力と、プレイ対価の支払操作の入力とを監視している。
本実施形態では、管理者キー1214kでキースイッチ1214をONにして、タッチパネル1213をタッチパネル収容凹部1260から引き出し、スイング式ホルダ1270から抜き取ると、景品獲得装置1200は、メンテナンス操作が入力されたと判定する(ステップS14のYES)。そして、メンテナンス処理を実行する(ステップS16)
図17は、本実施形態におけるメンテナンス処理の流れを説明するためのフローチャートである。同処理において、景品獲得装置1200は、先ずタッチパネル1213と装置本体との無線通信を開始し(ステップS30)、タッチパネル1213にてメンテナンスメニュー画面W11を表示させる(ステップS32;図11参照)。
メンテナンスメニュー画面W11のメニュー項目のなかから、使用シーケンス指定操作アイコン21(図11参照)への操作入力が検出されると(ステップS34のYES)、景品獲得装置1200は、標準シーケンスの一覧をタッチパネル1213で表示させて、管理者にその何れかの選択を促す。そして、選択された標準シーケンスのシーケンス名を使用シーケンス名600に設定する(ステップS36)。
また、メンテナンスメニュー画面W11のメニューから、サービスアイコン22(図11参照)への操作入力が検出されると(ステップS38のYES)、景品獲得装置1200は、サービスプレイの許可操作ありと判断して、使用シーケンス名600に合致するシーケンスを用いて、1回、無料でゲームプレイを実行する(ステップS40)。
また、メンテナンスメニュー画面W11のメニューから、試験アイコン23(図11参照)への操作入力が検出されると(ステップS42のYES)、景品獲得装置1200は、動作試験操作ありと判断して、使用シーケンス名600に合致するシーケンスを用いて、試験動作制御を実行する(ステップS44)。その際、操作受付ステップでは仮想の操作入力がなされたものとして扱うこととする。
そして、外されていたタッチパネル1213が、再びタッチパネル収容凹部1260へ装着・収容されたのを検知すると(ステップS46)、タッチパネル1213と装置本体との通信を、通信端子を介した有線通信に切り換え(ステップS48)、メンテナンス処理を終了する。
図16に戻って、メンテナンス処理を終了すると、再びステップS10に戻る。
タッチパネル1213が装着されたままの状態で(ステップS14のNO)、プレイ対価の支払操作を検出すると(ステップS60のYES)、景品獲得装置1200は、プレイ対価の徴収処理を実行し(ステップS62)、動作モード602をプレイモードへ変更して(ステップS64)、プレイ制御処理を実行する(ステップS66)。
図18は、本実施形態におけるプレイ制御処理の流れを説明するためのフローチャートである。同処理において、景品獲得装置1200は、先ず現在シーケンス番号713(図13参照)を「1」に初期設定して(ステップS90)、タッチパネル1213に呼び出しアイコン18(図8参照)を表示させる(ステップS92)。
次いで、景品獲得装置1200は、使用シーケンスとされる標準シーケンスのシーケンスデータ515(図14参照)から、現在シーケンス番号713の示すステップの制御分類を参照する。そして、参照したステップが操作受付ステップである場合(ステップS100のYES)、景品獲得装置1200は、当該操作受付ステップの設定操作の種類に適合する、操作表示体定義データ540を検索し、該当する定義データに従って操作表示体10をタッチパネル1213にて表示させ(ステップS102)、操作説明14を表示させる(ステップS104)。そして、設定操作種類別動作制御処理を実行する(ステップS106)。
図19は、現在シーケンス番号713の示す操作受付ステップの設定操作が「ON動作」である場合の設定操作種類別動作制御処理の流れを説明するためのフローチャートである。
同処理において、景品獲得装置1200は、先ずタッチ操作開始フラグ715を「0」に初期設定するとともに、入力受付制限時間の計時を開始する(ステップS130)。次いで、操作表示体10へのタッチ操作を検出すると(ステップS132のYES)、景品獲得装置1200は、タッチ開始と見なしてタッチ操作開始フラグ715を「1」に設定して、当該操作受付ステップに設定されている動作内容の制御を実行する(ステップS134)。
動作制御を実行している間に、タッチ解除(タッチ検出の消失)を検出すると(ステップS136のYES)、景品獲得装置1200は、タッチ終了と見なす。すなわち、現在シーケンス番号713における操作受付ステップの1回分のタッチ操作が終了したと見なし、ステップS134で開始した動作制御を終了して(ステップS146)、当該制御処理を終了する。
また、動作制御を実行している間に、タッチ位置が操作表示体10の範囲外へ移動した場合は(ステップS138のYES)、景品獲得装置1200は、当該操作受付ステップのシーケンスデータ515(図14参照)を参照する。そして、操作位置ズレ許容が「無し」に設定されていれば(ステップS140のNO)、ステップS134で開始した動作制御を終了して(ステップS146)、当該制御処理を終了する。
もし、操作位置ズレ許容が「有り」に設定されていたならば(ステップS140のYES)、景品獲得装置1200は、動作制御を継続する(ステップS142)。
ステップS136からステップS142は、入力受付制限時間に達するまで繰り返され(ステップS144)、入力受付制限時間に達すると(ステップS144のYES)、ステップS134で開始した動作制御を終了して(ステップS146)、当該制御処理を終了する。
図20は、現在シーケンス番号713の示す操作受付ステップの操作が「スライド操作」である場合の設定操作種類別動作制御処理の流れを説明するためのフローチャートである。
同処理において、景品獲得装置1200は、先ずタッチ操作開始フラグ715を「0」に初期設定するとともに、入力受付制限時間の計時を開始する(ステップS150)。次いで、第2の操作表示体10B(図9参照)へのタッチ操作を検出したならば(ステップS152のYES)、景品獲得装置1200は、タッチ開始と見なしてタッチ操作開始フラグ715を「1」に設定して、当該操作受付ステップに設定されている動作内容の制御を開始する(ステップS154)。
「スライド操作」タイプの操作受付ステップでは、第2の操作表示体10Bのスライダー12の表示位置が、スライド操作に応じて変更される。そして、ガイドライン11内におけるスライダー12の相対位置が、当該操作受付ステップにおける獲得機構部1230の動作方向の可動範囲における獲得機構部1230の相対位置関係と、合致するように、獲得機構部1230が動作制御される。
こうしたスライド操作に応じた獲得機構部1230の動作制御は、タッチ解除されるか入力受付制限時間が終了するまで継続される。
具体的には、動作内容の制御が開始された後、第2の操作表示体10Bからのタッチが解除されると(ステップS156のYES)、景品獲得装置1200はタッチ終了と見なす。すなわち、今回1回分のタッチ入力として完結し、当該現在シーケンス番号713の操作受付ステップのタッチ操作が終了したと判断する。
そして、入力受付制限時間が終了すると(ステップS156のYES)、景品獲得装置1200は、ステップS150で開始した動作制御を終了して(ステップS160)、当該制御処理を終了する。
また、タッチ解除が検出されずとも入力受付制限時間が終了すると(ステップS158のYES)、景品獲得装置1200は、ステップS150で開始した動作制御を終了して(ステップS160)、当該制御処理を終了する。
図18に戻って、使用シーケンスにおける現在シーケンス番号713が示すステップが操作受付ステップ以外であれば(ステップS100のNO)、景品獲得装置1200は現在シーケンス番号713が示すステップの動作内容を自動実行する(ステップS168)。
設定操作種類別動作制御処理やステップS160の自動実行が実行されても、プレイ中に呼び出しアイコン18(図8、図9参照)へのタッチ操作が検出されると(ステップS170のYES)、景品獲得装置1200は、使用シーケンスに基づくゲーム進行は中断して、呼び出し処理を実行し(ステップS172)、プレイ制御処理を終了する。
また、設定操作種類別動作制御処理が終了、又はステップS160の自動実行が完了しても、使用シーケンスが終了していなければ(ステップS174のNO)、景品獲得装置1200は、現在シーケンス番号713を「1」アップして(ステップS176)、ステップS100に戻って次のシーケンスのステップの処理を開始する。
対して、設定操作種類別動作制御処理が終了、又はステップS160の自動実行が完了することで使用シーケンスが終了になったならば(ステップS174のYES)、プレイ制御処理を終了する。
図16に戻って、プレイ制御処理を終了すると、ステップS10に戻る。すなわち、動作モード602をアトラクトモードに戻して、アトラクトモードにおける所定の動作制御を開始する。
以上、本実施形態によれば、タッチパネルを具備した景品獲得装置において、タッチパネルを用いて使い勝手を向上させることができる。
すなわち、動作シーケンスの定める順に、プレーヤの操作入力をタッチパネル1213でのタッチ操作で受け付けつつ、その時にプレーヤがするべき操作入力の内容に応じた操作表示体10を切り替え表示することができる。つまり、プレーヤは、常にタッチパネルで表示される操作表示体に注目してタッチ操作さえすればよいことになる。よって、プレーヤにとって操作が分かりやすくなり、ゲームプレイに係る使い勝手が向上する。
また、景品獲得装置のメーカー側や運営者側にとってみれば、ゲームプレイ1回分の動作シーケンスに含まれる操作順別にハードウェアとしての入力デバイスを用意する必要がなくなる。また、操作順別のタッチ操作の種類とそれに対応する操作表示体とをソフトウェア的に簡単に変更できるので、動作シーケンスの設定の自由度が増す。すなわち、メーカー側や運駅舎側にとっても使い勝手が向上する。
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態の例について説明したが、本発明を適用可能な形態は上記形態に限定されるものではなく適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
[その1]
例えば、タッチパネル1213に、タッチ開始判定される領域を、指先の触覚で分かるようなもの、いわゆる液晶パネル保護カバーのような透明カバー部をタッチパネル1213の表示面上に追加することができる。
図21は、当該変形例におけるタッチパネル1213周りの構成例を示す図であって、図21(1)が透明カバー部1280を貼設した状態のタッチパネル1213周りの上面図、図21(2)が透明カバー部1280のみの上面図であって、切り抜き部分を白抜きして表す図である。
具体的には、もし操作表示体10(図8,図9参照)の形状と表示位置がそれほど大きく変化しないようにデザインされているならば、操作表示体10が表示される位置を、操作表示体10の表示サイズを少なくとも含む大きさで切り抜いて窓部1282(円形で白抜きしている部分)にした透明カバー部1280をタッチパネル1213の表示面上に貼設する。そして、窓部1282と切り抜きされていない場所(網掛け部分)との段差により、触覚だけで操作表示体10の位置をプレーヤに認知可能とさせる。これにより、プレーヤは、獲得機構部1230を見たまま、手元のタッチパネル1213を見なくても操作位置を認識することができる。
また、透明カバー部1280は、簡単に着脱可能であるため、管理者が操作するときには透明カバー部1280を外して、タッチパネル1213の表示領域を広く使うこともできる。
なお、透明カバー部1280として説明したが、半透明や不透明のカバー部であってもよいのは勿論である。