JP7035687B2 - 回転炉床炉を用いた還元鉄の製造方法及び回転炉床炉 - Google Patents
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Description
(1)環状の炉体内を回転する回転炉床に酸化鉄原料と還元材とを混合して成形した塊成物を装入し、炉体に備え付けられた加熱手段により塊成物を加熱する回転炉床炉を用いた還元鉄の製造方法であって、
前記炉体が、回転炉床上の塊成物を昇温する予熱区域と、回転炉床上の塊成物を還元する還元区域とを有しており、該還元区域に非酸化性ガスを供給して、少なくとも前記回転炉床上に装入された塊成物からなる塊成物装入層の上面近傍を非酸化性雰囲気にしながら、塊成物を還元することを特徴とする、回転炉床炉を用いた還元鉄の製造方法。
(2)前記非酸化性ガスが不活性ガスであるか、COガスであるか、又はこれらの組み合わせである、(1)に記載の回転炉床炉を用いた還元鉄の製造方法。
(3)前記炉体の還元区域における加熱手段が直火型バーナーであり、該直火型バーナーを空気比1以下で燃焼させて塊成物を加熱する、(1)又は(2)に記載の回転炉床炉を用いた還元鉄の製造方法。
(4)前記炉体の還元区域における加熱手段がラディアントチューブバーナーであり、該ラディアントチューブバーナーにより塊成物を加熱する、(1)又は(2)に記載の回転炉床炉を用いた還元鉄の製造方法。
(5)前記炉体の還元区域に供給する非酸化性ガスを回転炉床炉から排出される排ガスで予熱して供給する、(1)~(4)のいずれかに記載の回転炉床炉を用いた還元鉄の製造方法。
(6)前記予熱区域では、バーナーの燃焼による燃焼炎を塊成物装入層の表面に接触させて加熱する、(1)~(5)のいずれかに記載の回転炉床炉を用いた還元鉄の製造方法。
(7)環状の炉体内を回転する回転炉床に酸化鉄原料と還元材とを混合して成形した塊成物を装入し、炉体に備え付けられた加熱手段により塊成物を加熱して還元鉄を製造する回転炉床炉であって、
前記炉体が、回転炉床上の塊成物を昇温する予熱区域と、回転炉床上の塊成物を還元する還元区域とを有しており、該還元区域に非酸化性ガスを供給して、少なくとも前記回転炉床上に装入された塊成物からなる塊成物装入層の上面近傍を非酸化性雰囲気にする非酸化性ガス供給装置を備えたことを特徴とする、回転炉床炉。
(8)前記非酸化性ガス供給装置から供給される非酸化性ガスが、不活性ガスであるか、COガスであるか、又はこれらの組み合わせである、(7)に記載の回転炉床炉。
(9)前記炉体の還元区域における加熱手段が、空気比1以下で燃焼させる直火型バーナーである、(7)又は(8)に記載の回転炉床炉。
(10)前記炉体の還元区域における加熱手段が、ラディアントチューブバーナーである、(7)又は(8)に記載の回転炉床炉。
(11)前記非酸化性ガス供給装置から供給される非酸化性ガスを回転炉床炉から排出される排ガスで予熱する予熱装置を備える、(7)~(10)のいずれかに記載の回転炉床炉。
本発明は、環状の炉体内を回転する回転炉床に酸化鉄原料と還元材とを混合して成形した塊成物を装入し、炉体に備え付けられた加熱手段により塊成物を加熱する回転炉床炉を用いた還元鉄の製造方法に関する。この還元鉄の製造は、回転炉床炉内で主に下記式(1)、(2)のような反応が繰り返されることで酸化鉄原料が還元されるものと考えられる。
Fe2O3+ 3CO → 2Fe + 3CO2 ……(1)
CO2 + C → 2CO … …(2)
先ず、この実験例1は、雰囲気制御を行わずに、大気雰囲気下で塊成物を加熱実験した例であり、炉体の還元区域において、非酸化性雰囲気を形成せずに塊成物の還元反応を進めた状態を模した比較例に相当するものである。
炉温1200℃で20分加熱した場合には、炉温1100℃の場合に比べて、いずれのブリケットも金属化率が上がっているが、それでも十分な金属化率とは言えない。ここで、興味深いことに、2層目のブリケットの金属化率の方が、1層目のブリケットの金属化率より高い値を示した。
炉温1300℃の場合には、2層目、3層目で金属化率がそれぞれ86.34%、94.93%となり高い金属化率が得られていたが、1層目のブリケットの金属化率が54.51%であって最上層の金属化率が最低値を示しており、最下層の3層目が最も高い金属化率を示した。これは、炉温1200℃の1層目、2層目での関係を含めて、再酸化の影響であると考えられ、たとえ、伝熱が十分であってブリケットの還元反応が進んでも、再酸化によって金属化率が下がってしまうことを表していると推察される。
次に、この実験例2は、雰囲気制御を行って塊成物を加熱実験した例であり、炉体の還元区域において、非酸化性雰囲気を形成して塊成物の還元反応を進めた状態を模した実施例に相当するものである。
炉温1200℃で20分加熱した場合は、まだブリケットの加熱は十分ではなく、最下層である3層目のブリケットの金属化率は実験例1の3層目のものとほぼ同じ値を示していたが、この実験例2では、最上層である1層目とその下の2層目のブリケットの金属化率が、実験例1の場合より大幅に向上していた。また、実験例1で見られたような1層目と2層目の金属化率の逆転現象は起きておらず、再酸化が抑制されたと考えられる。
炉温1300℃の場合には、1層目~3層目の全てにおいて金属化率が約95%を示す極めて良好な結果を示し、上記と同様、再酸化が抑制されたためであると考えられる。つまり、蓋17で蓋をした耐火物容器14内のブリケット5では、上述した反応式(1)、(2)が繰り返され、その際、外部からの空気(酸素)の供給が遮断されたことから、還元鉄の再酸化が防止されて、高い金属化率をそのまま維持することができたものと考えられる。
実験例3は、炉体の予熱区域において、バーナーの燃焼炎を塊成物に接触させて加熱する状態を模したものであり、予熱時間の短縮を図る効果を確認するための実験(水準1~4)である。
この実験例3における水準1の実験では、先の実験例1と同様、LPGを燃料としてバーナー9を燃焼させて炉内雰囲気温度を1200℃にした実験炉15に耐火物容器14を設置し、実験炉15を大気雰囲気のまま蓋を閉じて、17分間加熱(通常加熱)した。加熱終了後は、実験炉15内が室温になるまで放冷し、取り出した加熱後のブリケットの還元状態を評価した。
また、水準2の実験では、先の実験例2と同様、ブリケット装入層7を形成した耐火物容器14の開口部をステンレス製の蓋材17で蓋をして、実験炉15で加熱(雰囲気加熱)する以外は水準1と同様にした。
また、水準4の実験では、アセチレンバーナーで4分間の直火加熱を行って耐火物容器14を実験炉15に設置する際に、耐火物容器14の開口部をステンレス製の蓋材17で蓋をし、引き続き、実験炉15で加熱するようにした以外は水準3と同様にした。
Claims (9)
- 環状の炉体内を回転する回転炉床に酸化鉄原料と還元材とを混合して成形した塊成物を装入し、炉体に備え付けられた加熱手段により塊成物を加熱する回転炉床炉を用いた還元鉄の製造方法であって、
前記炉体が、回転炉床上の塊成物を昇温する予熱区域と、回転炉床上の塊成物を還元する還元区域とを有しており、該還元区域に非酸化性ガスを供給して、少なくとも前記回転炉床上に装入された塊成物からなる塊成物装入層の上面近傍を非酸化性雰囲気にしながら、塊成物を還元し、
前記炉体の還元区域に供給する非酸化性ガスを回転炉床炉から排出される排ガスで予熱して供給することを特徴とする、回転炉床炉を用いた還元鉄の製造方法。 - 環状の炉体内を回転する回転炉床に酸化鉄原料と還元材とを混合して成形した塊成物を装入し、炉体に備え付けられた加熱手段により塊成物を加熱する回転炉床炉を用いた還元鉄の製造方法であって、
前記炉体が、回転炉床上の塊成物を昇温する予熱区域と、回転炉床上の塊成物を還元する還元区域とを有しており、該還元区域に非酸化性ガスを供給して、少なくとも前記回転炉床上に装入された塊成物からなる塊成物装入層の上面近傍を非酸化性雰囲気にしながら、塊成物を還元し、
前記予熱区域では、バーナーの燃焼による燃焼炎を塊成物装入層の表面に接触させて加熱することを特徴とする、回転炉床炉を用いた還元鉄の製造方法。 - 前記非酸化性ガスが不活性ガスであるか、COガスであるか、又はこれらの組み合わせである、請求項1又は2に記載の回転炉床炉を用いた還元鉄の製造方法。
- 前記炉体の還元区域における加熱手段が直火型バーナーであり、該直火型バーナーを空気比1以下で燃焼させて塊成物を加熱する、請求項1~3のいずれかに記載の回転炉床炉を用いた還元鉄の製造方法。
- 前記炉体の還元区域における加熱手段がラディアントチューブバーナーであり、該ラディアントチューブバーナーにより塊成物を加熱する、請求項1~3のいずれかに記載の回転炉床炉を用いた還元鉄の製造方法。
- 環状の炉体内を回転する回転炉床に酸化鉄原料と還元材とを混合して成形した塊成物を装入し、炉体に備え付けられた加熱手段により塊成物を加熱して還元鉄を製造する回転炉床炉であって、
前記炉体が、回転炉床上の塊成物を昇温する予熱区域と、回転炉床上の塊成物を還元する還元区域とを有しており、該還元区域に非酸化性ガスを供給して、少なくとも前記回転炉床上に装入された塊成物からなる塊成物装入層の上面近傍を非酸化性雰囲気にする非酸化性ガス供給装置を備えて、
前記非酸化性ガス供給装置から供給される非酸化性ガスを回転炉床炉から排出される排ガスで予熱する予熱装置を備えたことを特徴とする、回転炉床炉。 - 前記非酸化性ガス供給装置から供給される非酸化性ガスが、不活性ガスであるか、COガスであるか、又はこれらの組み合わせである、請求項6に記載の回転炉床炉。
- 前記炉体の還元区域における加熱手段が、空気比1以下で燃焼させる直火型バーナーである、請求項6又は7に記載の回転炉床炉。
- 前記炉体の還元区域における加熱手段が、ラディアントチューブバーナーである、請求項6又は7に記載の回転炉床炉。
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