JP7034133B2 - 感染性疾患の処置のためのカルボキシ 6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、哺乳類におけるB型肝炎ウイルス感染症の治療および/または予防、特に治療のために有用な有機化合物、ならびにそれらの医薬活性、製造、それらを含有する医薬組成物、および医薬としてのそれらの使用の可能性に関する。
本発明は、式(I)の化合物
Figure 0007034133000001
またはその医薬的に許容できる塩、鏡像異性体もしくはジアステレオマー[式中のR~Rは後記に記載するものである]に関する。本発明の化合物はB型肝炎ウイルス感染症の治療または予防に有用である。
B型肝炎ウイルス(HBV)感染症は世界的に重大な保健問題であり、世界中の集団のほぼ30%が現在または過去の感染の血清学的証拠を示す。このウイルスに対する安全で有効な予防ワクチンが1980年代初期に導入されたにもかかわらず、なお世界中で2億4000万人の慢性HBVキャリヤーがいると推定され、それらのうち高い割合が最終的に肝硬変または肝細胞癌(hepatocellular carcinoma)(HCC)を発症するであろう(WHO Hepatitis B. Fact Sheet N°204)。2010 Global Burden of Disease study (R Lozano, et al. Lancet, 380 (2012), 2095-2128)において、HBV感染症は世界中で上位の保健優先事項にランク付けされ、死亡の10番目の主因であった(年間780,000人の死亡)。最近の研究が、慢性HBV感染症を伴なう患者における肝硬変およびHCCへの進行は循環HBV DNAレベルと有意に関連することを示した。よって、HBVに対する抗ウイルス療法は、肝硬変への進行およびHCCの発症を阻止するために実施される。
HBVはヘパドナウイルス科(Hepadnaviridae)に属する小型のエンベロープ保有ウイルスである。それはおおよそ3200塩基対の部分二本鎖DNAゲノムをもつ。HBVはヒト肝細胞に感染する強い嗜好性をもつ。そのライフサイクルは、HBVがそれのエンベロープタンパク質を介して宿主細胞膜に結合した時点で開始する。ウイルス侵入の厳密なメカニズムは完全には解明されていない。ウイルスの弛緩型環状DNA(relaxed circular DNA)(rcDNA)を含むヌクレオカプシドが細胞質内へ放出され、核へ輸送される。核において、rcDNAはウイルスと細胞の両方の酵素により修復されて、共有結合閉環型環状DNA(covalently closed circular DNA)(cccDNA)を形成する。感染した細胞はそれぞれ1~50のcccDNA分子をユニークなエピソームミニ染色体(episomal minichromosome)として含むという証拠がある。サブゲノムRNA(subgenomic RNA)(sgRNA)およびプレゲノムRNA(pregenomic RNA)(pgRNA)の両方が、cccDNAから細胞の転写機構を使って転写される。核外搬出の後、pgRNAはコアタンパク質およびウイルスポリメラーゼに翻訳される。sgRNAは調節Xタンパク質(regulatory X protein)および3種類のエンベロープタンパク質に翻訳される。RNA含有ウイルスヌクレオカプシドのセルフアセンブリー(自己集合)は、複雑なpgRNA形成を介してコアタンパク質およびポリメラーゼにより行なわれる。ヌクレオカプシド内部で、pgRNAは逆転写されてマイナス鎖DNAになる。次いで、マイナス鎖DNAからのプラス鎖合成によりrcDNAが作製される。ヌクレオカプシドはcccDNA増幅のために核へ再輸送されるか、あるいはエンベロープ収容されて小胞体(endoplasmic reticulum)(ER)を介して放出される。逆転写酵素はプルーフリーディング活性(校正活性)(proofreading activity)を欠如する;よって、ウイルスゲノムの変異が頻繁に起き、その結果、感染した個体には遺伝的に異なるウイルス種(quasispecies(類似種))が共存する。
現在、慢性B型肝炎(CHB)について7種類の処置が承認されており、それには2種類のインターフェロン(IFN)(一般的なIFNおよびPEG-IFN)配合物、および5種類のヌクレオシ(チ)ド アナログ(NUC:ラミブジン(lamivudine)、アデホビル ジピボキシル(adefovir dipivoxil)、エンテカビル(entecavir)、テルビブジン(telbivudine)、およびテノホビル ジソプロキシル(tenofovir disoproxil))が含まれる。免疫調節薬とNUCとの主な違いは、PEG-IFNは使用期間が確定しているという利点をもち、これに対しNUCの使用は不確定であることである。PEG-IFNの主な欠点は、それの有害事象の頻度が高いことである。あるウイルス遺伝子型はインターフェロン療法に対して良好な応答を示さない。他方で、NUCの長期使用は薬物耐性のリスクを提起する。CHBに対する抗ウイルス療法の最終目標は、HBVの根絶または持続的なウイルス抑制により、肝硬変またはHCCへの進行を阻止することである。現在処置されている患者の大部分はこの目標を達成できない。前記に指摘したように、ヌクレオカプシドアセンブリーはHBVゲノム複製の重要な工程である。ウイルスDNAの合成は専らヌクレオカプシド内で行なわれるので、ウイルスゲノムの適正なパッケージングおよび放出を確実にするためにはヌクレオカプシドのアセンプリーおよびディスアセンブリーが厳密に調節されなければならない。ヌクレオカプシドアセンブリーはHBVの多様性を制限する進化的に拘束されたプロセスであり、それは微細な分子攪乱に対してすら著しく敏感である。ヌクレオカプシドのアセンブリーとディスアセンブリーの両方が、このプロセスを種々のHBV遺伝子型および薬物耐性分離株に対する新規な抗ウイルス療法の開発のための魅力的な治療標的にしている。わずかなカプシド関連の抗HBV化合物がレポートされている。たとえば、Bay 41-4109、Bay 38-7690およびBay 39-5493と名付けられた化合物を含むヘテロアリールジヒドロピリミジン(HAP)(Deres K. et al. Science 2003, 893)、ならびにフェニルプロペンアミド誘導体、たとえばAT-61およびAT-130(Feld J. et al. Antiviral Research 2007, 168-177)。カプシドは有望な薬物標的となっており、幾つかの分子が臨床試験下にある。依然として、B型肝炎ウイルス感染症の予防および治療のための新たな処置を開発することに対するニーズがある。
WHO Hepatitis B. Fact Sheet N°204 2010 Global Burden of Disease study (R Lozano, et al. Lancet, 380 (2012), 2095-2128) Deres K. et al. Science 2003, 893 Feld J. et al. Antiviral Research 2007, 168-177
本発明は、式(I)の新規化合物
Figure 0007034133000002
[式中:
は、カルボキシC1-6アルキルにより置換されたオキソオキサジアザビシクロ[3.3.1]ノナニルであるか;あるいはオキソピロリジニルであり、そのオキソピロリジニルは、カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノ、カルボキシフェニル、カルボキシピリジニル、カルボキシフェニルアミノ、ハロカルボキシフェニルもしくはカルボキシピロリジニルにより1回置換されているか、またはカルボキシピロリジニルおよびC1-6アルキルにより2回置換されている;
は、HまたはC1-6アルキルである;
は、C1-6アルキルである;
は、フェニルであり、そのフェニルはハロゲンにより3回置換されている]
またはその医薬的に許容できる塩、鏡像異性体もしくはジアステレオマーに関する。
本発明の目的は、式(I)の新規化合物、それらの製造、本発明による化合物をベースとする医薬およびそれらの調製、ならびにHBV阻害薬としての、およびHBV感染症の治療または予防のための、式(I)の化合物の使用である。
定義
用語“C1-6アルキル”は、炭素原子1~6個の一価直鎖または分枝鎖炭化水素基を表わす。具体的態様において、C1-6アルキルは1~6個の炭素原子、より具体的態様において1~4個の炭素原子をもつ。C1-6アルキルの例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチルまたはtert-ブチルが含まれる。
用語“ハロ”または“ハロゲン”は本明細書中で互換性をもって用いられ、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを表わす。
用語“カルボキシフェニル”は、フェニル基の水素原子の1つがカルボキシにより置き換えられたフェニル基を表わす。
用語“ハロカルボキシフェニル”は、フェニル基の水素原子の少なくとも1つがハロゲンにより置き換えられたカルボキシフェニル基を表わす。ハロカルボキシフェニルの例は、クロロカルボキシフェニル、フルオロカルボキシフェニル、ジフルオロカルボキシフェニルおよびクロロフルオロカルボキシフェニルである。
用語“オキソ”は、二価酸素原子=Oを表わす。
用語“ジアステレオマー”は、2以上のキラリティー中心をもち、それらの分子が互いに鏡像ではない立体異性体を表わす。ジアステレオマーは異なる物理的特性、たとえば融点、沸点、スペクトル特性、活性および反応性をもつ。
用語“鏡像異性体”は、ある化合物の互いに重ね合わせることができない鏡像である2種類の立体異性体を表わす。
用語“医薬的に許容できる塩”は、生物学的または他の点で不都合ではない塩類を表わす。医薬的に許容できる塩には酸付加塩および塩基付加塩の両方が含まれる。
用語“医薬的に許容できる酸付加塩”は、下記のものを用いて形成された医薬的に許容できる塩を表わす:無機酸、たとえば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、炭酸、リン酸、ならびに脂肪族、脂環式、芳香族、芳香脂肪族、複素環式、炭素環式、およびスルホン酸クラスの有機酸から選択される有機酸、たとえばギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、グルタミン酸、アントラニル酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、エンボン酸(embonic acid)、フェニル酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、およびサリチル酸。
用語“医薬的に許容できる塩基付加塩”は、有機または無機の塩基を用いて形成された医薬的に許容できる塩を表わす。許容できる無機塩基の例には、ナトリウム、カリウム、アンモニア、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、およびアルミニウムの塩が含まれる。医薬的に許容できる無毒性の有機塩基から誘導される塩には、下記のものの塩類が含まれる:第一級、第二級および第三級のアミン、天然の置換アミンを含めた置換アミン、環状アミン、ならびに塩基性イオン交換樹脂、たとえばイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2-ジエチルアミノエタノール、トリメタミン、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン類、ピペリジン(piperizine)、ピペリジン(piperidine)、N-エチルピペリジン、およびポリアミン樹脂。
1つまたは幾つかのキラル中心を含む一般式(I)の化合物は、ラセミ体、ジアステレオマー混合物、または光学活性である単一異性体のいずれかとして存在することができる。ラセミ体は、既知の方法に従って鏡像異性体に分離することができる。特に、結晶化により分離できるジアステレオマー塩が、ラセミ混合物から、光学活性酸、たとえばD-もしくはL-酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸またはカンファースルホン酸との反応により形成される。
HBVの阻害薬
本発明は、(i)一般式(I)を有する新規化合物
Figure 0007034133000003
[式中:
は、カルボキシC1-6アルキルにより置換されたオキソオキサジアザビシクロ[3.3.1]ノナニルであるか;あるいはオキソピロリジニルであり、そのオキソピロリジニルは、カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノ、カルボキシフェニル、カルボキシピリジニル、カルボキシフェニルアミノ、ハロカルボキシフェニルもしくはカルボキシピロリジニルにより1回置換されているか、またはカルボキシピロリジニルおよびC1-6アルキルにより2回置換されている;
は、HまたはC1-6アルキルである;
は、C1-6アルキルである;
は、フェニルであり、そのフェニルはハロゲンにより3回置換されている]
またはその医薬的に許容できる塩、鏡像異性体もしくはジアステレオマーを提供する。
本発明のさらなる態様は、下記の式(I)の化合物:
式中:
は、カルボキシC1-6アルキルにより置換されたオキソオキサジアザビシクロ[3.3.1]ノナニルであるか;あるいはオキソピロリジニルであり、そのオキソピロリジニルは、カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノ、カルボキシフェニル、カルボキシフェニルアミノ、ハロカルボキシフェニルもしくはカルボキシピロリジニルにより1回置換されているか、またはカルボキシピロリジニルおよびC1-6アルキルにより2回置換されている;
は、HまたはC1-6アルキルである;
は、C1-6アルキルである;
は、フェニルであり、そのフェニルはハロゲンにより3回置換されている]
またはその医薬的に許容できる塩、鏡像異性体もしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる態様は、(ii)式(I)の化合物:
式中:
は、カルボキシメチル(メチル)アミノオキソピロリジニル、カルボキシピロリジニルオキソピロリジニル、カルボキシピロリジニル(メチル)オキソピロリジニル、カルボキシフェニルオキソピロリジニル、カルボキシピリジニルオキソピロリジニル、カルボキシフェニルアミノオキソピロリジニル、フルオロカルボキシフェニルオキソピロリジニルまたはカルボキシメチルオキソオキサジアザビシクロ[3.3.1]ノナニルである;
は、Hまたはメチルである;
は、メチルである;
は、トリフルオロフェニルである;
またはその医薬的に許容できる塩、鏡像異性体もしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる態様は、下記の式(I)の化合物:
式中:
は、カルボキシメチル(メチル)アミノオキソピロリジニル、カルボキシピロリジニルオキソピロリジニル、カルボキシピロリジニル(メチル)オキソピロリジニル、カルボキシフェニルオキソピロリジニル、カルボキシフェニルアミノオキソピロリジニル、フルオロカルボキシフェニルオキソピロリジニルまたはカルボキシメチルオキソオキサジアザビシクロ[3.3.1]ノナニルである;
は、Hまたはメチルである;
は、メチルである;
は、トリフルオロフェニルである;
またはその医薬的に許容できる塩、鏡像異性体もしくはジアステレオマーである。
本発明のさらなる態様において、本発明の具体的化合物は(iii)下記のものから選択される:
(2S)-1-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸;
(2S)-1-[(2S)-2-メチル-1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸;
2-[メチル-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]アミノ]酢酸;
(2R)-1-[(2S)-2-メチル-1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸;
1-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-3-カルボン酸;
(2S)-1-[1-[(6S,7S)-6,7-ジメチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸;
2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸;
3-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸;
(2R)-1-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸;
3-フルオロ-2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸;
2-フルオロ-6-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸;
2-[[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]アミノ]安息香酸;
2-[7-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-6-オキソ-3-オキサ-7,9-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-イル]酢酸;
4-フルオロ-2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸;
5-フルオロ-2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸;
4-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸;
6-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピリジン-2-カルボン酸;および
2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピリジン-3-カルボン酸。
合成
本発明の化合物は、いずれかの一般的な手段で製造できる。これらの化合物およびそれらの出発物質を合成するのに適した方法を下記のスキームおよび実施例に提示する。すべての置換基、特にR~Rは、別に指示しない限り前記に定めたとおりである。さらに、そうではないと明白に指示しない限り、すべての反応、反応条件、略号および記号は有機化学における当業者に周知の意味をもつ。
スキーム1:
Figure 0007034133000004
式IVの化合物(環A)は、カルボキシC1-6アルキルにより置換されたオキソオキサジアザビシクロ[3.3.1]ノナンであるか;あるいはオキソピロリジンであり、そのオキソピロリジンは、カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノ、カルボキシフェニル、カルボキシフェニルアミノ、ハロカルボキシフェニルもしくはカルボキシピロリジニルにより1回置換されているか、またはカルボキシピロリジニルおよびC1-6アルキルにより2回置換されている。Xはブロモまたはヨードである。
スキーム1に示すように、本発明化合物の合成は式(II)の二環式化合物から出発することができ、それをハロゲン化剤、たとえばN-ヨードスクシンイミドまたはN-ブロモスクシンイミドで処理して、式(III)の化合物を得た。銅触媒、たとえばCuIの存在下での式(III)の化合物と式(IV)の化合物のカップリング反応により、式(V)の化合物が得られた。それに続いて、酸性条件、たとえばHCl/EtOAcまたはTFA/DCM下での、Boc-脱保護、およびホスゲン等価体、たとえばトリホスゲンおよびカルボニルジイミダゾールの存在下での、アミンRNHによるウレア形成により、式(I)の最終化合物を得ることができた。上記のウレア形成反応において、適切なイソシアネートまたはカルバミン酸フェニルも同様に適用された(Padiya, K. J. et al. Org Lett. 2012, 14, 2814、およびそれに引用された参考文献)。
本発明はまた、下記の反応を含む、式(I)の化合物を製造するための方法に関する:
(a)式(V)の化合物
Figure 0007034133000005
を酸と反応させ、続いてホスゲン等価体の存在下においてアミンRNHでウレア形成する;式中のRおよびRは前記に定めたものである。
工程(a)において、酸はたとえばHCl/EtOAcおよびTFA/DCMであってもよい;ホスゲン等価体は、たとえばトリホスゲンおよびカルボニルジイミダゾールであってもよい。
前記方法に従って製造した式(I)の化合物も本発明の対象である。
医薬組成物および投与
他の態様は、本発明の化合物、および治療上不活性なキャリヤー、希釈剤または賦形剤を含有する、医薬組成物または医薬、ならびにそのような組成物および医薬を調製するために本発明の化合物を使用する方法を提供する。一例において、式(I)の化合物は、周囲温度で適宜なpHにおいて、および希望する純度で、生理的に許容できるキャリヤー、すなわち投与剤形中に用いる用量および濃度でレシピエントに対して無毒性であるキャリヤーと混合することにより配合できる。配合物のpHは、主に化合物の具体的な用途および濃度に依存するが、好ましくは約3から約8までのいずれかの範囲である。一例において、式(I)の化合物をpH5の酢酸緩衝液中に配合する。他の態様において、式(I)の化合物は無菌である。本化合物は、たとえば固体もしくは非晶質組成物として、凍結乾燥配合物として、または水溶液として保存できる。
組成物は、医薬品適正製造基準に適合する様式で配合、服用および投与される。これに関して考慮する要因には、処置される具体的な障害、処置される具体的な哺乳類、個々の患者の臨床状態、障害の原因、その薬剤の送達部位、投与方法、投与計画、および医療専門家に既知である他の要因が含まれる。投与する化合物の“有効量”はそのような考慮事項により支配され、血清HBV DNAレベルの抑制、またはHBeAgからHBeAbへのセロコンバージョン(seroconversion)、またはHBsAg消失、またはアラニンアミノトランスフェラーゼレベルの正常化、および肝臓の組織学的状態の改善のために必要な、最小量である。たとえば、そのような量は正常細胞または哺乳類全身に対して無毒な量より少ないであろう。
一例において、非経口投与する本発明化合物の1回当たりの医薬有効量は約0.01~100mg/kg、あるいは約0.1~20mg/kg(患者体重)の範囲であり、化合物の典型的な初回範囲は0.3~15mg/kg/日であろう。他の態様において、経口単位剤形、たとえば錠剤およびカプセル剤は、約0.1から約1000mgまでの本発明化合物を含有する。
本発明の化合物はいずれか適切な手段で投与することができ、それには経口、局所(口腔および舌下を含む)、直腸、膣、経皮、非経口、皮下、腹腔内、肺内、皮内、クモ膜下および硬膜外ならびに鼻腔内、ならびに局所処置のために望ましければ病巣内投与が含まれる。非経口注入には、筋肉内、静脈内、動脈内、腹腔内、または皮下投与が含まれる。
本発明の化合物はいずれかの一般的投与形態、たとえば錠剤、散剤、カプセル剤、液剤、分散液剤、懸濁液剤、シロップ剤、スプレー剤、坐剤、ゲル剤、乳剤、パッチ剤などで投与できる。そのような組成物は、医薬製剤において一般的な成分、たとえば希釈剤、キャリヤー、pH調節剤、甘味剤、増量剤、およびさらなる有効薬剤を含有することができる。
代表的配合物は、本発明の化合物とキャリヤーまたは賦形剤を混合することにより調製される。適切なキャリヤーおよび賦形剤は当業者に周知であり、たとえばAnsel, Howard C., et al., Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems. Philadelphia: Lippincott, Williams & Wilkins, 2004; Gennaro, Alfonso R., et al. Remington: The Science and Practice of Pharmacy. Philadelphia: Lippincott, Williams & Wilkins, 2000; および Rowe, Raymond C. Handbook of Pharmaceutical Excipients. Chicago, Pharmaceutical Press, 2005に詳細に記載されている。配合物は1種類以上の緩衝剤、安定剤、界面活性剤、湿潤剤、滑沢剤、乳化剤、懸濁化剤、保存剤、抗酸化剤、不透明化剤、流動剤、加工助剤、着色剤、甘味剤、香料、矯味矯臭剤、希釈剤、および薬物(すなわち、本発明の化合物またはその医薬組成物)にエレガントな体裁を付与するかまたは医薬製剤(すなわち、医薬)の製造を補助するための他の既知添加剤を含有することもできる。
適切な経口剤形の例は、約0.1mg~1000mgの本発明化合物に、約30mg~90mgの無水乳糖、約5mg~40mgのクロスカルメロースナトリウム、約5mg~30mgのポリビニルピロリドン(PVP)K30、および約1mg~10mgのステアリン酸マグネシウムを配合したものを含有する錠剤である。粉末状成分をまず混和し、次いでPVPの溶液と混合する。得られた組成物を乾燥させ、造粒し、ステアリン酸マグネシウムと混合し、一般的な装置を用いて圧縮して錠剤形態にすることができる。エアゾール配合物の一例は、5mg~400mgの本発明化合物を、適切な緩衝液、たとえばリン酸緩衝液に溶解し、所望によりたとえば等張化剤、たとえば塩化ナトリウムなどの塩を添加することにより調製することができる。その溶液を、たとえば0.2ミクロンのフィルターを用いて濾過して不純物および夾雑物を除去することができる。
したがって、ある態様では、式(I)の化合物またはその立体異性体もしくは医薬的に許容できる塩を含む医薬組成物が含まれる。さらなる態様には、式(I)の化合物、またはその立体異性体もしくは医薬的に許容できる塩を、医薬的に許容できるキャリヤーまたは賦形剤と共に含む医薬組成物が含まれる。
適応症および処置方法
本発明の化合物は、HBVのDNA合成を阻害し、HBV DNAレベルを低減することができる。したがって、本発明の化合物はHBV感染症の治療または予防のために有用である。
本発明は、HBV感染症の治療または予防のための、式(I)の化合物の使用に関する。
HBV感染に関係する疾患の治療または予防に有用な医薬の調製のための式(I)の化合物の使用が本発明の目的である。
本発明は特に、HBV感染症の治療または予防のための医薬を調製するための、式(I)の化合物の使用に関する。
他の態様には、HBV感染症の治療または予防のための方法が含まれ、その方法は有効量の式(I)の化合物、その立体異性体、互変異成体、プロドラッグまたは医薬的に許容できる塩を投与することを含む。
本発明は下記の実施例を参照することによってより十分に理解されるであろう。ただし、それらは本発明の範囲を限定すると解釈すべきではない。
本明細書中で用いる略号は下記のものである:
CbzCl:クロロギ酸ベンジル
DCE: 1,2-ジクロロエチレン
DIAD: アゾジカルボン酸ジイソプロピル
DIPEA: N,N-ジイソプロピルエチルアミン
EAまたはEtOAc: 酢酸エチル
EC50: 半数効果濃度
HPLC: 高速液体クロマトグラフィー
LCMSC: 液体クロマトグラフィー-質量分析
MS: 質量分析
MsCl: メタンスルホニルクロリド
NIS: N-ヨードスクシンイミド
PE: 石油エーテル
prep-HPLC: 分取高速液体クロマトグラフィー
prep-TLC: 分取薄層クロマトグラフィー
psi: ポンド/平方インチ
SFC: 超臨界流体クロマトグラフィー
TEA: トリメチルアミン
t-BuXPhos: 2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル
TMG: 1,1,3,3-テトラメチルグアニジン
Pd(dba): トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)
pgRNA: プレゲノムRNA
qPCR: 定量ポリメラーゼ連鎖反応
v/v: 体積比
一般的な実験条件
中間体および最終化合物を、下記の機器のうち1つを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製した:i)Biotage SP1システムおよびQuad 12/25Cartridgeモジュール。ii)ISCO combi-フラッシュクロマトグラフィー機器。シリカゲル商品名およびポアサイズ:i)KP-SIL 60Å、粒径:40~60μM;ii)CAS登録NO:Silica Gel:63231-67-4,粒径:47~60ミクロンシリカゲル;iii)ZCX,Qingdao Haiyang Chemical Co.,Ltdから,ポア:200~300または300~400。
中間体および最終化合物を、逆相カラム上で分取HPLCにより下記を用いて精製した;X Bridge(商標) Perp C18(5μm,OBD(商標)30×100mm)カラムまたはSunFire(商標) Perp C18(5μm,OBD(商標) 30×100mm)カラム。Waters AutoP精製システム(カラム:XBridge(商標) Prep-C18,30×100mm,Sample Manager 2767,ポンプ2525,検出器:Micromass ZQおよびUV 2487,溶媒系:アセトニトリル、および水中の0.1%水酸化アンモニウム)。
化合物のLC/MSスペクトルは、LC/MS(Waters(商標) Alliance 2795-Micromass ZQ)を用いて得られた。LC/MS条件は下記のとおりであった(操作時間6分):
酸性条件:A:HO中の0.1%ギ酸;B:アセトニトリル中の0.1%ギ酸;
塩基性条件:A:HO中の0.1% NH・HO;B:アセトニトリル;
中性条件:A:HO;B:アセトニトリル;
質量スペクトル(MS):一般に親質量を示すイオンのみをレポートし、別に記載しない限り引用した質量イオンは正質量イオン(M+H)である;
マイクロ波支援による反応は、Biotage Initiator SixtyまたはCEM Discoverで実施された。
NMRスペクトルはBruker Avance 400MHzを用いて得られた。
空気感受性試薬を用いるすべての反応をアルゴン雰囲気下で実施した。試薬は、別に記載しない限り業者から受け取ったままの状態で、さらに精製することなく用いられた。
下記の例は本発明の意味を説明するためのものであるが、決して本発明の意味の範囲内での限定を表わすものではない。
製造例
下記の例を参照することによって本発明はより十分に理解されるであろう。ただし、それらは本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
中間体I-1
tert-ブチル (6S)-3-ヨード-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート
Figure 0007034133000006
中間体I-1を下記のスキームに従って製造した:
Figure 0007034133000007
工程1:tert-ブチル N-[(1S)-2-ヒドロキシ-1-メチル-エチル]-N-(1H-ピラゾール-5-イルメチル)カルバメート(化合物I-1b)の製造
1H-ピラゾール-5-カルボアルデヒド(化合物I-1a,54.0g,562.5mmol)の、MeOH(300mL)中における溶液に、(2S)-2-アミノプロパン-1-オール(41.2g,675mmol)を添加し、反応混合物を25℃で1時間撹拌した。NaBH(25.9g,675.0mmol)を0℃で添加し、反応混合物をさらに1時間撹拌し、続いてHO(300mL)およびBocO(147.1g,675.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温で12時間撹拌し、EtOAc(600mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(DCM中の0%-5% MeOHで溶離)により精製して、化合物I-1b(80g)を無色の油として得た。LCMS (M+H+): 334。
工程2:[(2S)-2-[tert-ブトキシカルボニル(1H-ピラゾール-5-イルメチル)アミノ]プロピル]メタンスルホネート(化合物I-1c)の製造
tert-ブチル N-[(1S)-2-ヒドロキシ-1-メチル-エチル]-N-(1H-ピラゾール-5-イルメチル)カルバメート(化合物I-1b,80.0g,117.2mmol)およびEtN(100.5g,995.6mmol)の、DCM(800mL)中における混合物に、MsCl(57.3g,497.8mmol)を徐々に0℃で添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、次いで水(500mL)、ブライン(500mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。有機層を濃縮すると化合物I-1c(100g,粗製)が得られ、それをそのまま次の工程に用いた。
工程3:tert-ブチル (6S)-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物I-1d)の製造
[(2S)-2-[tert-ブトキシカルボニル(1H-ピラゾール-5-イルメチル)アミノ]プロピル]メタンスルホネート(化合物I-1c,100.0g,313.4mmol)の、DMF(1000mL)中における溶液に、NaH(15.0g,376.2mmol)を少量ずつ0℃で添加した。反応混合物を次いで室温で12時間撹拌し、水(2000mL)に注入し、EtOAc(1000mL)で2回抽出した。有機層を合わせて濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中の10%-80% EtOAcで溶離)により精製して、化合物I-1d(18.0g)を無色の油として得た。LCMS (M+H+): 238。
工程4:tert-ブチル (6S)-3-ヨード-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(中間体I-1)の製造
tert-ブチル 6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物53c,3.3g,14.8mmol)の、CHCN(40mL)中における溶液に、NIS(5.0g,22.1mmol)を徐々に添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いでEtOAc(50mL)で抽出し、ブライン(50mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中の10%-80% EtOAcで溶離)により精製して、中間体I-1(4.8g)を白色固体として得た。
中間体I-2
tert-ブチル (6S,7S)-3-ヨード-6,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート
Figure 0007034133000008
中間体I-2を下記のスキームに従って製造した:
Figure 0007034133000009
工程1:(4R,5R)-4,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサチオラン 2,2-ジオキシド(化合物I-2b)の製造
SOCl(7.26g,4.45mL,61mmol)の、DCM(50mL)中における溶液を、(2R,3R)-ブタン-2,3-ジオール(5g,55.5mmol)、イミダゾール(18.9g,277mmol)およびトリエチルアミン(19.6g,27.1mL,194mmol)の、DCM(200mL)中における撹拌混合物に、0℃で添加し、反応混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物をHOで反応停止し、DCMで2回抽出した。有機層を合わせてHOで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮すると残留物が得られた。この粗製残留物の、アセトニトリル(200mL)中における撹拌溶液に、0℃で過ヨウ素酸ナトリウム(17.8g,83.2mmol)、水(150mL)および塩化ロジウム(III)(1.16g,5.55mmol)を順に添加し、反応混合物を0℃で3時間撹拌した。2層を分離し、水層をEtOAcで3回抽出した。有機層を合わせて飽和NaHCO水溶液およびブラインで洗浄し、次いでMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、化合物I-2bを無色の油(8g)として得た。
工程2:(2R,3S)-3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール(化合物I-2c)の製造
(4R,5R)-4,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサチオラン 2,2-ジオキシド(化合物I-2b,8g,52.6mmol)、4-ブロモ-1H-ピラゾール(11.6g,78.9mmol)およびCsCO(34.3g,105mmol)の、DMF(50mL)中における混合物を、室温で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮した。得られた残留物を400mLのTHF/50% HSO水溶液(v/v 1/2)に装入し、48時間、激しく撹拌した。反応混合物を次いで10M NaOH水溶液で慎重に塩基性にし、層を分離した。水層をDCMで2回抽出し、有機層を合わせてブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、化合物I-2cを無色の油(8g)として得た。LCMS (M+H+): 219。
工程3:2-((2S,3S)-3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物I-2d)の製造
(2R,3S)-3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-オール(化合物I-2c,8g,36.5mmol)、イソインドリン-1,3-ジオン(5.91g,40.2mmol)およびトリフェニルホスフィン(12.5g,47.5mmol)の、THF(75mL)中における混合物に、DIAD(11.1g,54.8mmol)を室温で滴加した。次いで反応混合物を室温で2時間撹拌し、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン中の0%-50% EtOAc)により精製して、化合物I-2dを白色固体(5g)として得た。LCMS (M+H+): 348。
工程4:(2S,3S)-3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-アミン(化合物I-2e)の製造
2-((2S,3S)-3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(化合物I-2d,5g,14.4mmol)およびヒドラジン水和物(7.19g,144mmol)の、MeOH(50mL)中における混合物を、80℃で15時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残留物をDCMに溶解し、固体を濾去し、濾液を濃縮して、化合物I-2eをわずかに黄色の油(3g)として得た。LCMS (M+H+): 218。
工程5:(2S,3S)-N-ベンジル-3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-アミン(化合物I-2f)の製造
(2S,3S)-3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-アミン(化合物I-2e,3g,13.8mmol)およびベンズアルデヒド(1.61g,15.1mmol)の、MeOH(50mL)中における混合物を、室温で2時間撹拌した。次いで水素化ホウ素ナトリウム(624mg,16.5mmol)を0℃において30分で徐々に添加し、反応混合物を室温でさらに30分間撹拌した。反応混合物を100mLのHOに注入し、EtOAc(100mL)で2回抽出した。有機層を合わせてNaSOで乾燥させ、次いで真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン中の0%-50% EtOAc)により精製して、化合物I-2fを淡黄色の油(4g)として得た。LCMS (M+H+): 308。
工程6:(6S,7S)-5-ベンジル-3-ブロモ-6,7-ジメチル-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピラジン(化合物I-2g)の製造
(2S,3S)-N-ベンジル-3-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)ブタン-2-アミン(化合物I-2f,4g,13mmol)の、アセトニトリル(50mL)中における撹拌溶液に、パラホルムアルデヒド(1.95g,64.9mmol)および2,2,2-トリフルオロ酢酸(296mg,2.6mmol)を添加し、反応混合物を70℃で6時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物を次いでEtOAcに装入し、NaHCO水溶液およびブラインで洗浄した。有機層を濃縮し、残留物をシリカゲルカラム(ヘプタン:EtOAc 1:0-9:1)で精製して、化合物I-2gを無色の油(2.3g)として得た。LCMS (M+H+): 320。
工程7:tert-ブチル (6S,7S)-6,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物I-2h)の製造
(6S,7S)-5-ベンジル-3-ブロモ-6,7-ジメチル-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピラジン(化合物I-2g,1.5g,4.68mmol)、二炭酸ジ-tert-ブチル(2.18mL,9.37mmol)およびPd(OH)/C(329mg)の、MeOH(50mL)中における混合物を、50℃に加熱し、水素下で15時間撹拌した。次いで固体を濾去し、濾液を濃縮した。残留物をTHF/MeOH(v/v 5:1,50ml)に溶解し、二炭酸ジ-tert-ブチル(2.18ml,9.37mmol)およびNaCO(496mg,4.68mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いでセライト(celite)により濾過し、濾液を濃縮し、粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン中の10%-50% EtOAc,EtOAcは10%のMeOHを含有)により精製した。LCMS (M+H+): 252。
工程8:tert-ブチル (6S,7S)-3-ヨード-6,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(中間体I-2)の製造
(6S,7S)-tert-ブチル 6,7-ジメチル-6,7-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5(4H)-カルボキシレート(化合物I-2h,1.2g,4.77mmol)の、MeCN(20mL)中における溶液に、NIS(1.61g,7.16mmol)を添加し、次いで室温で16時間撹拌した。反応混合物をNaHSO水溶液で反応停止し、EtOAcで抽出し、乾燥させ、濃縮した。粗製物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン中の0%-50% EtOAc)により精製して、中間体I-2を無色の油1.2gとして得た。LCMS (M+H+): 378。
中間体I-3
N-(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバミン酸フェニル
Figure 0007034133000010
中間体I-3を下記のスキームに従って精製した:
Figure 0007034133000011
3,4,5-トリフルオロアニリン(1.47g,10mmol)の、DCM(30mL)中における溶液に、DIPEA(2.06mL,12mmol)を添加し、続いてクロロギ酸フェニル(1.38mL,11mmol)を0℃で滴加した。添加後、反応混合物を室温にまで高め、一夜撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、水で洗浄した。有機相を分離し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残留物をカラムにより精製して、中間体I-3を白色固体1.87gとして得た。LCMS (M+H+): 268。
実施例1
(2S)-1-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸
Figure 0007034133000012
表題化合物を下記のスキームに従って製造した:
Figure 0007034133000013
工程1:メチル (2S)-1-(5-オキソピロリジン-3-イル)ピロリジン-2-カルボキシレート(化合物1b)の製造
ピロリジン-2,4-ジオン(化合物1a,200mg,2.02mmol)、(2S)-ピロリジン-2-カルボン酸メチル(334mg,2.02mmol)およびPd/C(100mg)の、MeOH(20mL)中における混合物を、室温で40時間、50psiのH雰囲気下で撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、化合物1b(400mg,粗製)を褐色の油として得た。
工程2:tert-ブチル (6S)-3-[4-[(2S)-2-メトキシカルボニルピロリジン-1-イル]-2-オキソ-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物1c)の製造
メチル (2S)-1-(5-オキソピロリジン-3-イル)ピロリジン-2-カルボキシレート(化合物1b,400mg)、tert-ブチル (6S)-3-ヨード-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(中間体I-1,684mg,1.88mmol)、(1R,2R)-N1,N2-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(54mg,0.38mmol)、CuI(72mg,0.38mmol)およびKPO(800mg,3.78mmol)の、ジオキサン(20mL)中における混合物を、脱気し、Nを再充填し、110℃でN下において16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮し、粗生成物を分取HPLCにより精製して、化合物1c(200mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H+): 448.3。
工程3:メチル (2S)-1-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボキシレート(化合物1d)の製造
tert-ブチル (6S)-3-[4-[(2S)-2-メトキシカルボニルピロリジン-1-イル]-2-オキソ-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物1c,200mg,0.447mmol)の、MeOH(10mL)中における溶液に、MeOH中のHCl溶液(4M,5mL,20mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮すると、粗製物質(0.18g)が褐色固体として得られた。その固体をDMF(4mL)に溶解し、それにDIPEA(0.16g,1.18mmol)およびN-(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバミン酸フェニル(中間体I-3,0.15g,0.56mmol)を添加した。反応混合物を30℃で12時間撹拌し、HO(20mL)で希釈し、EtOAc(それぞれ20mL)で3回抽出した。有機相を合わせて濃縮し、得られた残留物を分取TLC(DCM/MeOH=10/1)により精製して、化合物1d(0.15g)を褐色固体として得た。LCMS (M+H+): 521.4。
工程4:(2S)-1-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸(実施例1)の製造
メチル (2S)-1-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボキシレート(化合物1d,150mg,0.28mmol)の、MeOH(2mL)およびHO(1mL)中における混合物に、LiOH(28mg,1.15mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで2M HCl水溶液でpH=5に酸性化し、濃縮した。得られた残留物を分取HPLCにより精製して、実施例1(30mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H+): 507.2, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 7.71 - 7.61 (m, 1H), 7.40 - 7.24 (m, 2H), 5.15 - 5.05 (m, 1H), 5.05 - 4.92 (m, 1H), 4.58 - 4.45 (m, 1H), 4.40 - 3.90 (m, 6H), 3.90 - 3.75 (m, 1H), 3.26 - 3.15 (m, 1H), 3.15 - 2.85 (m, 2H), 2.56 - 2.42 (m, 1H), 2.31 - 2.20 (m, 1H), 2.20 - 2.04 (m, 1H), 2.04 - 1.88 (m, 1H), 1.32 - 1.24 (m, 3H)。
実施例2
(2S)-1-[(2S)-2-メチル-1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸
Figure 0007034133000014
表題化合物を下記のスキームに従って製造した:
Figure 0007034133000015
工程1:tert-ブチル (2S)-3-[(2S)-2-メトキシカルボニルピロリジン-1-イル]-2-メチル-5-オキソ-ピロリジン-1-カルボキシレート(化合物2b)の製造
tert-ブチル (2S)-2-メチル-3,5-ジオキソ-ピロリジン-1-カルボキシレート(500mg,2.34mmol,それの合成についてはHosseini, M. et al Org. Letters 2006, 8, 2103を参照)の、DCE(10mL)中における混合物に、(2S)-ピロリジン-2-カルボン酸メチル(395mg,2.81mmol)およびAcOH(5滴)を添加し、反応混合物を40℃で5時間撹拌し、次いでNaCNBH(294mg,4.68mmol)を添加した。反応混合物を40℃で12時間撹拌し、次いでEtOAc(100mL)で希釈し、濾過し、濾液を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=1/1)により精製して、粗製化合物2b(1.2g,粗製)を無色の油として得た。
工程2:メチル (2S)-1-[(2S)-2-メチル-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボキシレート(化合物2c)の製造
tert-ブチル (2S)-3-[(2S)-2-メトキシカルボニルピロリジン-1-イル]-2-メチル-5-オキソ-ピロリジン-1-カルボキシレート(化合物2b,1.2g,粗製)の、EtOAc(5mL)中における混合物に、HCl(20mL L,80mmol,ジオキサン中4M)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物を分取HPLCにより精製して、化合物2c(186mg)を無色の油として得た。LCMS (M+H+): 227.0。
工程3:tert-ブチル (6S)-3-[(2S)-3-[(2S)-2-メトキシカルボニルピロリジン-1-イル]-2-メチル-5-オキソ-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物2d)
tert-ブチル (6S)-3-ヨード-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(中間体I-1,482mg,1.33mmol)の、ジオキサン(20mL)中における溶液に、メチル (2S)-1-[(2S)-2-メチル-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボキシレート(349mg,1.54mmol)、(1R,2R)-N1,N2-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(39mg,0.27mmol)、KPO(565mg,2.66mmol)およびCuI(52mg,0.27mmol)を添加した。反応混合物を110℃で12時間、N雰囲気下で撹拌し、次いでEtOAc(50mL)により希釈し、濾過し、濾液を濃縮し、残留物を分取HPLCにより精製して、化合物2d(0.25g)を褐色固体として得た。LCMS: (M+H+) 462.2。
工程4:メチル (2S)-1-[(2S)-2-メチル-1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボキシレート(化合物2e)の製造
tert-ブチル (6S)-3-[(2S)-3-[(2S)-2-メトキシカルボニルピロリジン-1-イル]-2-メチル-5-オキソ-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物2d,250mg,0.54mmol)の、EtOAc(5mL)中における溶液に、HCl(10mL,40mmol,EtOAc中4M)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮すると、褐色の残留物(220mg)が得られた。その残留物(150mg)をDMF(2mL)に溶解し、それにDIPEA(128mg,0.95mmol)およびN-(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバミン酸フェニル(中間体I-3,113mg,0.42mmol)を添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌し、HO(20mL)で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機相を合わせて乾燥させ、濃縮して、化合物2e(249mg,粗製)を褐色固体として得た。LCMS: (M+H+) 535.2。
工程5:(2S)-1-[(2S)-2-メチル-1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸(実施例2)の製造
メチル (2S)-1-[(2S)-2-メチル-1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボキシレート(化合物2e,249mg)の、THF/HO(4mL,v/v 3/1)中における混合物に、LiOH・HO(49mg,1.14mmol)を添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応物をpH=5に酸性化し、濃縮し、残留物を分取HPLCにより精製して、実施例2(77mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H+): 520.9, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 7.61 (s, 1H), 7.34 - 7.21 (m, 2H), 5.01 (d, J=16.9 Hz, 1H), 4.97 - 4.90 (m, 1H), 4.49 - 4.37 (m, 2H), 4.36 - 4.28 (m, 3H), 4.22 - 4.15 (m, 1H), 3.90 - 3.78 (m, 1H), 3.45-3.30 (m, 1H), 3.06 (dd, J=11.2, 16.1 Hz, 1H), 2.78 (dd, J=7.7, 16.1 Hz, 1H), 2.63 - 2.50 (m, 1H), 2.31 - 2.09 (m, 3H), 1.43 (d, J=6.5 Hz, 3H), 1.23 (d, J=6.8 Hz, 3H)。
実施例3
2-[メチル-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]アミノ]酢酸
Figure 0007034133000016
実施例3を、実施例1と同様にして、2-(メチルアミノ)酢酸メチルを(2S)-ピロリジン-2-カルボン酸メチルの代わりに用いて製造した。実施例3(10mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H+): 480.9, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 7.70-7.65 (m, 1H), 7.30-7.20 (m, 2H), 5.10 - 5.01 (m, 1H), 4.95 - 4.73 (m, 1H), 4.47 (d, J=17.1 Hz, 1H), 4.44 - 4.34 (m, 1H), 4.32 - 4.00 (m, 6H), 3.10 - 2.85 (m, 5H), 1.30 - 1.15(m, 3H)。
実施例4
(2R)-1-[(2S)-2-メチル-1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸
Figure 0007034133000017
実施例4を、実施例2と同様にして、(2R)-ピロリジン-2-カルボン酸メチルを(2S)-ピロリジン-2-カルボン酸メチルの代わりに用いて製造した。実施例4(38mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H+): 520.9, 1H NMR: (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 7.62 (s, 1H), 7.35 - 7.23 (m, 2H), 5.04 (d, J=17.1 Hz, 1H), 5.00 - 4.85 (m, 1H), 4.53 - 4.40 (m, 3H), 4.38 - 4.27 (m, 2H), 4.23 - 4.15 (m, 1H), 3.80 - 3.70 (m, 1H), 3.45 -3.35 (m, 1H), 3.07 (dd, J=9.5, 16.4 Hz, 1H), 2.96 - 2.87 (m, 1H), 2.59 - 2.47 (m, 1H), 2.45 - 2.36 (m, 1H), 2.28 - 2.16 (m, 1H), 2.15 - 2.03 (m, 1H), 1.37 (d, J=6.3 Hz, 3H), 1.25 (d, J=6.9 Hz, 3H)。
実施例5
1-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-3-カルボン酸
Figure 0007034133000018
実施例5を、実施例1と同様にして、ピロリジン-3-カルボン酸メチルを(2S)-ピロリジン-2-カルボン酸メチルの代わりに用いて製造した。実施例5(10mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H+) 506.9, 1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ ppm 1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ = 9.19 (s, 1H), 8.30 (br s, 1H), 7.61 (s, 0.5H), 7.60 (s, 0.5H), 7.48 - 7.38 (m, 2H), 5.03 - 4.92 (m, 1H), 4.91 - 4.80 (m, 1H), 4.44 - 4.32 (m, 1H), 4.24 - 4.15 (m, 1H), 4.14 - 4.06 (m, 1H), 3.89 - 3.83 (m, 2H), 3.50- 3.40 (m, 1H), 3.22 - 3.11 (m, 1H), 2.98 - 2.86 (m, 1H), 2.86 - 2.75 (m, 1H), 2.70 - 2.50, 3H), 2.48 - 2.32 (m, 1H), 2.05 - 1.90 (m, 2H), 1.20 - 1.05 (m, 3H)。
実施例6
(2S)-1-[1-[(6S,7S)-6,7-ジメチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸
Figure 0007034133000019
実施例6を、実施例1と同様にして、tert-ブチル (6S,7S)-3-ヨード-6,7-ジメチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(中間体I-2)をtert-ブチル (6S)-3-ヨード-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(中間体I-1)の代わりに用いて製造した。分取HPLC精製により実施例6を2つの異性体、実施例6-1および実施例6-2として得た。
実施例6-1(14mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H+): 521.2, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 7.64 (s, 1H), 7.55 - 7.40 (m, 2H), 5.21 (d, J=17.0 Hz, 1H), 4.82 (q, J=6.8 Hz, 1H), 4.52 (d, J=17.0 Hz, 1H), 4.38 (q, J=6.5 Hz, 1H), 4.31 - 4.15 (m, 2H), 4.03 (dd, J=4.5, 9.7 Hz, 1H), 3.98 - 3.80 (m, 2H), 3.20 (dt, J=6.6, 10.6 Hz, 1H), 3.14 - 3.03 (m, 1H), 2.99 - 2.89 (m, 1H), 2.58 - 2.41 (m, 1H), 2.34 - 2.22 (m, 1H), 2.15 (tdd, J=3.2, 6.6, 13.2 Hz, 1H), 2.05 - 1.94 (m, 1H), 1.43 (d, J=6.6 Hz, 3H), 1.25 (d, J=6.8 Hz, 3H)。
実施例6-2(27mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H+): 521.2, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ = 7.66 (s, 1H), 7.42 - 7.30 (m, 2H), 5.08 (d, J=16.9 Hz, 1H), 4.80 (q, J=7.2 Hz, 1H), 4.52 (d, J=16.9 Hz, 1H), 4.43 - 4.27 (m, 2H), 4.20 - 4.06 (m, 2H), 3.95 (br dd, J=4.8, 9.8 Hz, 1H), 3.74 (br t, J=7.0 Hz, 1H), 3.24 - 3.13 (m, 1H), 3.08 - 2.98 (m, 1H), 2.92 - 2.83 (m, 1H), 2.54 - 2.41 (m, 1H), 2.32 - 2.22 (m, 1H), 2.12 (tdd, J=3.5, 6.6, 9.7 Hz, 1H), 2.00 - 1.92 (m, 1H), 1.45 (d, J=6.6 Hz, 3H), 1.24 (d, J=7.0 Hz, 3H)。
実施例7
2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸
Figure 0007034133000020
表題化合物を下記のスキームに従って製造した:
Figure 0007034133000021
工程1:tert-ブチル-[(2-ヨードフェニル)メトキシ]-ジメチル-シラン(化合物7b)の製造
(2-ヨードフェニル)メタノール(化合物7a,2.34g,10.0mmol)の、DCM(15mL)中における溶液に、イミダゾール(2.04g,30.0mmol)を添加し、続いてtert-ブチルクロロジメチルシラン(1.81g,12.0mmol)の、DCM(5mL)中における溶液を滴加した。得られた懸濁液を室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮した。残留物をPE/EA(v/v=5/1)に溶解し、水で洗浄した。水相をPE/EA(v/v=5/1)で2回抽出した。有機相を合わせて濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物7b(3.31g)を得た。LCMS (M+H+): 349。
工程2:エチル 3-[2-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]フェニル]プロパ-2-エノエート(化合物7c)の製造
tert-ブチル-[(2-ヨードフェニル)メトキシ]-ジメチル-シラン(化合物7b,6.0g,17.2mmol)、アクリル酸エチル(6.9g,7.34mL,68.9mmol)、TEA(7.0g,9.6mL,68.9mmol)、トリ-o-トリルホスフィン(524mg,1.72mmolの、アセトニトリル(20mL)中における溶液に、酢酸パラジウム(387mg,1.72mmol)を添加した。反応混合物をアルゴンで洗い流し、次いで90℃で一夜加熱した。反応混合物を冷却し、氷水で反応停止し、PE/EA(v/v=10/1)で2回抽出した。有機相を合わせて濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中の5% EtOAcで溶離)により精製して、化合物7c(5.2g)を得た。LCMS (M+H+): 321。
工程3:エチル 3-[2-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]フェニル]-4-ニトロ-ブタノエート(化合物7d)の製造
化合物エチル 3-[2-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]フェニル]プロパ-2-エノエート(化合物7c,3.20g,10.0mmol)の、ニトロメタン(20mL)中における溶液に、1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(230.0mg,2.0mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、85℃で一夜加熱し、次いで濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中の5%-10% EtOAcで溶離)により精製して、化合物7d(1.80g)を得た。LCMS (M+H+): 382。
工程4:4-[2-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]フェニル]ピロリジン-2-オン(化合物7e)の製造
エチル 3-[2-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]フェニル]-4-ニトロ-ブタノエート(化合物7d,1.72g,4.5mmol)の、EtOAc(10mL)およびEtOH(10mL)中における溶液に、飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)および亜鉛(2.35g,36.0mmol)を添加した。反応混合物を90℃で一夜加熱し、次いで冷却し、濾過した。濾液を濃縮した。残留物を水で処理し、2.5M NaOH水溶液でpH8.0に塩基性化し、EtOAcで2回抽出した。有機相を合わせてNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮すると、化合物7e(1.37g,粗製)が得られ、それをそのまま次の工程に用いた。LCMS (M+H+): 306。
工程5:tert-ブチル (6S)-3-[4-[2-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]フェニル]-2-オキソ-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物7f)の製造
4-[2-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]フェニル]ピロリジン-2-オン(化合物7e,1.0g,3.30mmol)の、DMSO(15mL)中における溶液に、tert-ブチル (6S)-3-ヨード-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(中間体I-1,1.2g,3.30mmol)、KPO(1.4g,6.60mmol)、(1R,2R)-N1,N2-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(188.0mg,1.32mmol)およびCuI(126.0mg,661μmol)を添加した。反応混合物を窒素で洗い流し、シールし、マイクロ波下において110℃で2時間加熱した。反応混合物を冷却し、氷水で反応停止し、EtOAcで2回抽出した。有機層を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物7f(1.4g)を得た。LCMS (M+H+): 541。
工程6:tert-ブチル (6S)-3-[4-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-2-オキソ-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物7g)の製造
tert-ブチル (6S)-3-[4-[2-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]フェニル]-2-オキソ-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物7f,1.41g,2.6mmol)およびテトラブチルアンモニウムフルオリド溶液(THF中1.0M,3mL)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物7g(1.1g)を得た。LCMS (M+H+): 427。
工程7:2-[1-[(6S)-5-tert-ブトキシカルボニル-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸(化合物7h)の製造
tert-ブチル (6S)-3-[4-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-2-オキソ-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物7g,700.0mg,1.64mmol)の、アセトニトリル(5mL)および水(10mL)中における溶液に、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシド(25.6mg,164μmol)および臭化カリウム(19.5mg,164μmol)を添加した。10分後、次亜塩素酸ナトリウム(14.5%,2.45mol/L,3.35mL,8.20mmol)を滴加した。次いで2N水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH=8~10に調整した。反応混合物を室温で2時間、次いで50℃で3時間、撹拌した。さらに1バッチのNaClO(14.5%,3.35mL)を添加し、混合物を50℃でさらに3時間撹拌し、次いでエタノールで反応停止し、濃縮し、pH=4~5に酸性化し、EtOAcで2回抽出した。有機相を乾燥させ、濃縮して、粗製化合物7h(723.0mg,粗製)を得た。LCMS (M+H+): 441。
工程8:2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸(実施例7)の製造
2-[1-[(6S)-5-tert-ブトキシカルボニル-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸(化合物7h,723.0mg,1.64mmol)、2,2,2-トリフルオロ酢酸(5.0mL)およびDCM(2.5mL)の混合物を、室温で30分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、次いで共沸蒸留のためにトルエンを添加した。残留物をDCE(10mL)で溶解し、それにDIPEA(2.0mL)およびN-(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバミン酸フェニル(中間体I-3,658.0mg,2.46mmol)を添加した。反応混合物を40℃で3時間加熱し、次いで濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー、次いで分取HPLCにより精製して、実施例7(460mg)を得た。LCMS (M+H+): 514.2, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 7.96 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.68 - 7.55 (m, 3H), 7.43 - 7.36 (m, 1H), 7.34 - 7.24 (m, 2H), 5.14 - 5.04 (m, 1H), 5.00 - 4.93 (m, 1H), 4.70 - 4.58 (m, 1H), 4.58 - 4.50 (m, 1H), 4.34 - 4.20 (m, 2H), 4.20 - 4.13 (m, 1H), 3.96 - 3.87 (m, 1H), 3.02 (dd, J=9.2, 17.2 Hz, 1H), 2.77 (dd, J=7.5, 17.2 Hz, 1H), 1.29 (d, J=7.0 Hz, 3H)。
実施例7は、SFC(キラルカラム,chiralcel(登録商標) OD-H,5μm,20×250mm;移動相,80% COおよび20% MeOH(MeOH+0.5% NHO);流速65mL/分,背圧100バール)により、2つの異性体、実施例7-1(ピーク1)および実施例7-2(ピーク2)に分離することができた;
実施例7-1, LCMS (M+H+): 514.4, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 7.85 (d, J=7.3 Hz, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.60 - 7.51 (m, 2H), 7.39 - 7.34 (m, 1H), 7.34 - 7.25 (m, 2H), 5.08 (d, J=17.0 Hz, 1H), 5.03 - 4.95 (m, 1H), 4.65 - 4.50 (m, 1H), 4.56 (d, J=16.9 Hz, 1H), 4.30 (dd, J=4.4, 12.8 Hz, 1H), 4.26 - 4.19 (m, 1H), 4.16 (dd, J=1.0, 12.7 Hz, 1H), 3.93 (dd, J=6.7, 9.6 Hz, 1H), 3.01 (dd, J=9.2, 17.2 Hz, 1H), 2.79 (dd, J=7.7, 17.1 Hz, 1H), 1.28 (d, J=6.8 Hz, 3H);
実施例7-2, LCMS (M+H+): 514.4, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ = 7.91 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.61 - 7.53 (m, 2H), 7.41 - 7.35 (m, 1H), 7.34 - 7.25 (m, 2H), 5.09 (d, J=16.9 Hz, 1H), 5.00 - 4.94 (m, 1H), 4.65 - 4.57 (m, 1H), 4.54 (d, J=17.0 Hz, 1H), 4.36 - 4.23 (m, 2H), 4.19 - 4.13 (m, 1H), 3.90 (dd, J=6.4, 9.6 Hz, 1H), 3.02 (dd, J=9.2, 17.1 Hz, 1H), 2.79 (dd, J=7.5, 17.1 Hz, 1H), 1.28 (d, J=6.8 Hz, 3H)。
実施例8
3-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸
Figure 0007034133000022
表題化合物を下記のスキームに従って製造した:
Figure 0007034133000023
tert-ブチル (6S)-3-[4-(3-メトキシカルボニルフェニル)-2-オキソ-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物8e)の製造
化合物8eを、化合物7fと同様にして、3-ヨード安息香酸メチル(化合物8a)をtert-ブチル-[(2-ヨードフェニル)メトキシ]-ジメチル-シラン(化合物7b)の代わりに用いて製造した。化合物8eを固体(263mg)として得た。LCMS (M+H+): 455。
メチル 3-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ベンゾエート(化合物8f)の製造
tert-ブチル (6S)-3-[4-(3-メトキシカルボニルフェニル)-2-オキソ-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物8e,260.0mg,572μmol)、2,2,2-トリフルオロ酢酸(2mL)およびDCM(1mL)の混合物を、室温で30分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、次いで共沸蒸留のためにトルエンを添加した。残留物をDCM(3mL)に溶解し、次いでそれにDIPEA(1.0mL)およびN-(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバミン酸フェニル(中間体I-3,229mg,858μmol)を添加した。反応混合物を40℃で3時間加熱し、次いで濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中の50%-60% EtOAc(10%のMeOHを含有)で溶離)により精製して、化合物8f(287mg)を得た。LCMS (M+H+): 528。
3-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸(実施例8)の製造
メチル 3-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ベンゾエート(化合物8f,260mg,493μmol)の、THF(1.3mL)中における溶液に、水酸化リチウム水溶液(2M,1.3mL,2.6mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、pH=4~5に酸性化し、濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製して、実施例8(120mg)を得た。LCMS (M+H+): 514. 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ = 8.11 - 8.04 (m, 1H), 8.00 - 7.94 (m, 1H), 7.72 - 7.63 (m, 2H), 7.55 - 7.49 (m, 1H), 7.33 - 7.25 (m, 2H), 5.16 - 5.06 (m, 1H), 5.03 - 4.94 (m, 1H), 4.63 - 4.52 (m, 1H), 4.35 - 4.15 (m, 3H), 3.99 - 3.89 (m, 2H), 3.08 - 2.98 (m, 1H), 2.82 - 2.71 (m, 1H), 1.33 - 1.24 (m, 3H)。
実施例9
(2R)-1-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸
Figure 0007034133000024
実施例9を、実施例1と同様にして、(2R)-ピロリジン-2-カルボン酸メチルを(2S)-ピロリジン-2-カルボン酸メチルの代わりに用いて製造した。実施例9(54mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H+) 507.3, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 7.71 - 7.62 (m, 1H), 7.39 - 7.25 (m, 2H), 5.13 - 5.02 (m, 1H), 5.00 - 4.85 (m, 1H), 4.53 - 3.98 (m, 7H), 3.88 - 3.76 (m, 1H), 3.39 - 3.34 (m, 1H), 3.14 - 3.05 (m, 1H), 2.98 - 2.85 (m, 1H), 2.65 - 2.49 (m, 1H), 2.40 - 2.27 (m, 1H), 2.26 - 2.15 (m, 1H), 2.11 - 1.93 (m, 1H), 1.30 - 1.20 (m, 3H)。
実施例10
3-フルオロ-2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸
Figure 0007034133000025
実施例10を、実施例7と同様にして、(2-ブロモ-3-フルオロ-フェニル)メタノールを(2-ヨードフェニル)メタノールの代わりに用いて製造した。最終生成物をSFCにより分離して、実施例10を2つの異性体、実施例10-1および実施例10-2として得た。SFC条件:キラルカラム,chiralcel(登録商標) OZ-H,5μm,20×250mm;移動相,80% COおよび20% MeOH(MeOH+0.5% NHO);流速,65mL/分,背圧100バール;
実施例10-1(12mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H)+: 532.2, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 7.55 (s, 1H), 7.39 (d, J=7.0 Hz, 1H), 7.29 - 7.06 (m, 4H), 4.97 (d, J=16.9 Hz, 1H), 4.93 - 4.84 (m, 1H), 4.49-4.42 (m, 2H), 4.24 - 4.14 (m, 1H), 4.10 - 4.00 (m, 2H), 3.97 - 3.86 (m, 1H), 2.88 - 2.72 (m, 2H), 1.17 (d, J=6.8 Hz, 3H);
実施例10-2(8mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H)+: 532.2, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 7.67 (s, 1H), 7.57 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.45 - 7.20 (m, 4H), 5.14 (d, J=17.1 Hz, 1H), 5.03 - 4.95 (m, 1H), 4.64 (br d, J=8.2 Hz, 1H), 4.55 (d, J=17.0 Hz, 1H), 4.31 (dd, J=4.5, 12.5 Hz, 1H), 4.25 - 4.13 (m, 2H), 4.03 - 3.96 (m, 1H), 3.01 - 2.85 (m, 2H), 1.29 (d, J=7.0 Hz, 3H)。
実施例11
2-フルオロ-6-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸
Figure 0007034133000026
実施例11を、実施例7と同様にして、(2-ブロモ-6-フルオロ-フェニル)メタノールを(2-ヨードフェニル)メタノールの代わりに用いて製造した。最終生成物をSFCにより分離して、実施例11を2つの異性体、実施例11-1および実施例11-2として得た。SFC条件:キラルカラム,chiralcel(登録商標) OZ-H,5μm,20×250mm;移動相,80% COおよび20% MeOH(MeOH+0.5% NHO);流速,65mL/分,背圧100バール;
実施例11-1(22mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H)+: 532.2, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 7.55 (s, 1H), 7.39 - 7.29 (m, 1H), 7.26 - 7.14 (m, 3H), 6.97 (t, J=8.7 Hz, 1H), 4.95 (d, J=16.9 Hz, 1H), 4.91 - 4.83 (m, 1H), 4.46 (d, J=16.9 Hz, 1H), 4.26 - 4.14 (m, 1H), 4.12 - 4.01 (m, 2H), 3.99 - 3.81 (m, 2H), 2.93 - 2.80 (m, 1H), 2.76 - 2.65 (m, 1H), 1.16 (d, J=6.8 Hz, 3H);
実施例11-2(22mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H)+: 532.2, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 7.66 (s, 1H), 7.47 - 7.26 (m, 4H), 7.08 (t, J=8.4 Hz, 1H), 5.16 (d, J=16.9 Hz, 1H), 5.05 - 4.96 (m, 1H), 4.53 (d, J=16.9 Hz, 1H), 4.34 - 4.12 (m, 3H), 4.11 - 3.90 (m, 2H), 3.04 - 2.93 (m, 1H), 2.93 - 2.81 (m, 1H), 1.28 (d, J=6.8 Hz, 3H)。
実施例12
2-[[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]アミノ]安息香酸
Figure 0007034133000027
表題化合物を下記のスキームに従って製造した:
Figure 0007034133000028
工程1:メチル 2-[(5-オキソピロリジン-3-イル)アミノ]ベンゾエート(化合物12a)の製造
ピロリジン-2,4-ジオン(300mg,3.03mmol)および2-アミノ安息香酸メチル(0.43mL,3.33mmol)、AcOH(182mg,3.03mmol)の、DCE(10mL)中における混合物を、50℃で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮すると、黄色固体が得られた。その固体をメタノール(10mL)に溶解し、それにPd/C(69mg,0.3mmol)を添加した。得られた混合物をH(50psi)下において室温で16時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を濃縮し、残留物を分取TLC(PE:EtOAc=1:1)により精製して、化合物12a(170mg)を無色の油として得た。LCMS (M+H+) 235.0。
工程2:tert-ブチル (6S)-3-[4-(2-メトキシカルボニルアニリノ)-2-オキソ-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物12b)の製造
メチル 2-[(5-オキソピロリジン-3-イル)アミノ]ベンゾエート(化合物12a,170mg,0.73mmol)、tert-ブチル (6S)-3-ヨード-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(中間体I-1,290mg,0.8mmol)、(1R,2R)-N1,N2-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(21mg,0.15mmol)、CuI(28mg,0.15mmol)およびKPO(308mg)の、1,4-ジオキサン(15mL)中における混合物を、110℃でN下において32時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮した。残留物を分取TLC(PE:EtOAc,v/v=1/3)により精製して、化合物12b(30mg)を黄色の油として得た。LCMS (M+H+) 470.2。
工程3:2-[[1-[(6S)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]アミノ]安息香酸(化合物12c)の製造
tert-ブチル (6S)-3-[4-(2-メトキシカルボニルアニリノ)-2-オキソ-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物12b,30mg)の、THF(2mL)、メタノール(2mL)および水(2mL)中における溶液に、LiOH(6mg)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮した。得られた残留物をEtOAc(2mL)に溶解し、それにEtOAc中のHCl溶液(4M,0.08mL)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、濃縮して、粗製化合物12c(21mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H+) 356.1。
工程4:2-[[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]アミノ]安息香酸(実施例12)の製造
2-[[1-[(6S)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]アミノ]安息香酸(化合物12c,21mg)およびN-(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバミン酸フェニル(18mg)およびトリエチルアミン(0.02mL)の、DCM(3mL)中における混合物を、室温で3時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物を分取HPLCにより精製して、実施例12を黄色の油として得た。LCMS (M+H+) 529.1, 1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.90 - 7.80 (m, 1H), 7.80 - 7.65 (m, 1H), 7.60 - 7.50 (m, 1H), 7.35 - 7.20 (m, 1H), 6.80 - 6.70 (m, 1H), 6.65 - 6.52 (m, 1H), 5.25 - 5.00 (m, 1H), 4.95 - 4.85 (m, 1H), 4.49 - 4.29 (m, 2H), 4.28 - 4.01 (m, 3H), 3.70 - 3.50 (m, 1H), 3.07 - 2.87 (m, 1H), 2.39- 2.23 (m, 1H), 1.20 - 1.10 (m, 3H)。
実施例13
2-[7-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-6-オキソ-3-オキサ-7,9-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-イル]酢酸
Figure 0007034133000029
表題化合物を下記のスキームに従って製造した:
Figure 0007034133000030
O9-ベンジル O7-tert-ブチル 6-オキソ-3-オキサ-7,9-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-7,9-ジカルボキシレート(化合物13a)の製造
tert-ブチル 3-オキサ-7,9-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-カルボキシレート(400mg,1.75mmol)およびEtN(0.49mL,3.5mmol)の、DCM(10mL)中における溶液に、CbzCl(448mg,2.63mmol)を室温で添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで水(10.0mL)を添加し、混合物をEtOAc(それぞれ30mL)で3回抽出した。有機相を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc,10:1から2:1まで)により精製して、白色固体(300mg)を得た。その固体をACN(8mL)および水(2mL)に溶解し、それにRuCl(35mg,0.170mmol)およびNaIO(532mg,2.48mmol)を添加した。反応混合物を室温で36時間撹拌し、水(10mL)を添加し、混合物をEtOAc(20mL)で3回抽出した。有機相を合わせてNaSOで乾燥させ、濃縮した。残留物をカラム(PE:EtOAc,10:1から1:1まで)により精製して、目的生成物13aを黄色の油(150mg)として得た。LCMS (M-100+H+) 277.1。
ベンジル 7-[(6S)-5-tert-ブトキシカルボニル-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-6-オキソ-3-オキサ-7,9-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-カルボキシレート(化合物13b)の製造
O9-ベンジル O7-tert-ブチル 6-オキソ-3-オキサ-7,9-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-7,9-ジカルボキシレート(化合物13a,150mg,0.400mmol)の、EtOAc(5mL)中における溶液に、EtOAc中のHCl溶液(4M,10mL)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、濃縮した。粗製物質を1,4-ジオキサン(10mL)に溶解し、それにtert-ブチル (6S)-3-ヨード-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(中間体I-1,158mg,0.430mmol)およびKPO(154mg,0.720mmol)、CuI(14mg,0.070mmol)、(1R,2R)-N1,N2-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(11mg,0.070mmol)を、N下で添加した。得られた混合物を室温で14時間撹拌した。冷却した後、反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc 10:1から1:1まで)により精製して、化合物13b(80mg)を黄色の油として得た。LCMS (M+H+) 512.2。
tert-ブチル (6S)-3-[9-(2-エトキシ-2-オキソ-エチル)-6-オキソ-3-オキサ-7,9-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル]-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物13c)の製造
ベンジル 7-[(6S)-5-tert-ブトキシカルボニル-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-6-オキソ-3-オキサ-7,9-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-カルボキシレート(化合物13b,40mg,0.080mmol)およびPd/C(2mg,0.020mmol)の、MeOH(5mL)中における混合物を、H下において室温で14時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮した。残留物を分取TLC(DCM:MeOH=10:1)により精製して、tert-ブチル (6S)-6-メチル-3-(6-オキソ-3-オキサ-7,9-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル)-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレートを無色の油(18mg)として得た。この化合物をACN(10mL)に溶解し、それにKCO(14mg,0.10mmol)および2-ブロモ酢酸エチル(0.01mL,0.070mmol,1.5eq)を添加した。反応混合物を室温で14時間撹拌し、次いで濃縮して、粗製化合物13cを黄色の油(18mg)として得た。LCMS (M+H+) 464.1。
2-[7-[(6S)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-6-オキソ-3-オキサ-7,9-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-イル]酢酸(化合物13d)の製造
tert-ブチル (6S)-3-[9-(2-エトキシ-2-オキソ-エチル)-6-オキソ-3-オキサ-7,9-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-7-イル]-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物13c,18mg,0.04mmol)の、水(1mL)、メタノール(1mL)およびTHF(1mL)中における混合物に、LiOH(4mg,0.08mmol)を室温で添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮した。残留物を分取TLC(DCM:MeOH=10:1)により精製して、2-[7-[(6S)-5-tert-ブトキシカルボニル-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-6-オキソ-3-オキサ-7,9-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-イル]酢酸を黄色の油(12mg)として得た。この酸をEtOAc(5mL)に溶解し、それにEtOAc中のHCl溶液(10mL,0.03mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、濃縮して、粗製化合物13d(11mg)を黄色の油として得た。
2-[7-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-6-オキソ-3-オキサ-7,9-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-イル]酢酸(実施例13)の製造
2-[7-[(6S)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-6-オキソ-3-オキサ-7,9-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-イル]酢酸(化合物13d,11mg,0.03mmol)およびDIPEA(0.01mL,0.070mmol)の、DMF(2mL)中における混合物に、N-(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバミン酸フェニル(中間体I-3,11mg,0.04mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いで濃縮した。残留物をHPLCにより精製して、実施例13(3.5mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H+) 509.1; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.30 - 9.20 (m, 1H), 7.66 (s, 0.5H), 7.65 (s, 0.5H), 7.50 - 7.38 (m, 1H), 4.91 - 4.73 (m, 2H), 4.43 (s, 1H), 4.32 (m, 1H), 4.27 - 4.12 (m, 3H), 4.07 - 3.85 (m, 3H), 3.78 - 3.62 (m, 5H), 1.20 - 1.10 (m, 3H)。
実施例14
4-フルオロ-2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸
Figure 0007034133000031
表題化合物を下記のスキームに従って製造した:
Figure 0007034133000032
工程1:メチル 4-フルオロ-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾエート(化合物14b)の製造
2-ブロモ-4-フルオロ安息香酸メチル(化合物14a,1g,4.29mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(1.63g,6.44mmol)、PdCl(DPPF)(350mg,429μmol)および酢酸カリウム(632mg,6.44mmol)の、ジオキサン(30mL)中における混合物を、90℃に加熱し、窒素下で2時間撹拌した。粗製反応混合物を真空中で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,40g,石油エーテル中の0%-10% EtOAc)により精製して、化合物14bを無色の油(1g)として得た。LCMS (M+H+): 281。
工程2:メチル 4-フルオロ-2-(5-オキソ-1,2-ジヒドロピロール-3-イル)ベンゾエート(化合物14c)の製造
メチル 4-フルオロ-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾエート(化合物14b,951mg,3.4mmol)、tert-ブチル 2-オキソ-4-(トシルオキシ)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレート(0.8g,2.26mmol,それの合成については、J. Org. Chem. 2002,67,4702を参照)、PdCl(DPPF)(162mg,226μmol)およびKCO(626mg,4.53mmol)の、ジオキサン/HO(10:1)(20mL)中における混合物を、90℃に加熱し、窒素下で2時間撹拌した。反応混合物をセライトにより濾過した。濾液を真空中で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,40g,石油エーテル中の0%-100% EtOAc,EtOAcは10%のMeOHを含有)により精製して、化合物14c(150mg)を淡黄色の油として得た。LCMS (M+H+): 236。
工程3:メチル 4-フルオロ-2-(5-オキソピロリジン-3-イル)ベンゾエート(化合物14d)の製造
メチル 4-フルオロ-2-(5-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)ベンゾエート(化合物14c,100mg,425μmol)およびPd-C(50mg)の、MeOH(20mL)中における混合物を、55℃に加熱し、水素バルーン下で20時間撹拌した。反応混合物をセライトにより濾過し、濾液を濃縮して、化合物14dを白色固体(40mg)として得た。LCMS (M+H+): 238。
工程4:tert-ブチル (6S)-3-[4-(5-フルオロ-2-メトキシカルボニル-フェニル)-2-オキソ-ピロリジン-1-イル]-6-メチル-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5-カルボキシレート(化合物14e)の製造
10mLのマイクロ波バイアルに、DMSO(5mL)中の(S)-tert-ブチル 3-ヨード-6-メチル-6,7-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5(4H)-カルボキシレート(中間体I-1,100mg,275μmol)、(1R,2R)-N1,N2-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(15.7mg,110μmol)、メチル 4-フルオロ-2-(5-オキソピロリジン-3-イル)ベンゾエート(化合物14d,40mg,169μmol)、ヨウ化銅(I)(10.5mg,55.1μmol)およびリン酸カリウム(117mg,551μmol)を添加した。バイアルに蓋をし、反応混合物を120℃でマイクロ波加熱し、4時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を20mLのEtOAcに注入し、HO(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル,12g,石油エーテル中の0%-100% EtOAc,EtOAcは10%のMeOHを含有)により精製して、化合物14eを淡黄色の油(40mg)として得た。LCMS (M+H+): 473。
工程5:メチル 4-フルオロ-2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ベンゾエート(化合物14f)の製造
(6S)-tert-ブチル 3-(4-(5-フルオロ-2-(メトキシカルボニル)フェニル)-2-オキソピロリジン-1-イル)-6-メチル-6,7-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5(4H)-カルボキシレート(化合物14e,40mg,84.7μmol)の、DCM/TFA(1:1,4mL)中における混合物を、20℃で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物をDMF(2mL)に溶解し、次いでN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(109mg,847μmol)および(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバミン酸フェニル(中間体I-3,33.9mg,127μmol)を添加した。反応混合物を70℃で1時間撹拌し、次いで反応混合物をEtOAcで希釈し、水およびブラインで洗浄した。有機層を濃縮して、化合物14fを淡黄色の油(40mg)として得た。LCMS (M+H+): 546。
工程6:4-フルオロ-2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸(実施例14)の製造
メチル 4-フルオロ-2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ベンゾエート(化合物14f,30mg,55μmol)およびNaOH(550μl,1M)の、MeOH(5mL)中における混合物を、20℃で1時間撹拌し、次いで混合物をpH=6に調整し、次いでその溶液を分取HPLCにより精製して、実施例14(4mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H+): 532.2, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 7.86 - 7.82 (m, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.29 - 7.10 (m, 3H), 7.02 - 6.99 (m, 1H), 4.97 (dd, J=7.0, 16.9 Hz, 1H), 4.91 - 4.83 (m, 1H), 4.65 - 4.48 (m, 1H), 4.43 (dd, J=5.9, 16.9 Hz, 1H), 4.27 - 3.95 (m, 3H), 3.82 - 3.78 (m, 1H), 2.92 - 2.85 (m, 1H), 2.70 - 2.63 (m, 1H), 1.17 (d, J=6.8 Hz, 1.5H), 1.15 (d, J=6.8 Hz, 1.5H)。
実施例15
5-フルオロ-2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸
Figure 0007034133000033
実施例15を、実施例14と同様にして、2-ブロモ-5-フルオロ安息香酸メチルを2-ブロモ-4-フルオロ安息香酸メチル(化合物14a)の代わりに用いて製造した。実施例15(7mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H+): 532.2. 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 7.53 (d, J=0.9 Hz, 1H), 7.51 - 7.41 (m, 2H), 7.26 - 7.09 (m, 3H), 4.96 (dd, J=7.4, 16.9 Hz, 1H), 4.89 - 4.81 (m, 1H), 4.54 - 4.37 (m, 2H), 4.23 - 3.99 (m, 3H), 3.82 - 3.74 (m, 1H), 2.91 - 2.85 (m, 1H), 2.68 - 2.64 (m, 1H), 1.17 (d, J=6.8 Hz, 1.5H), 1.15 (d, J=6.8 Hz, 1.5H)。
実施例16
4-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸
Figure 0007034133000034
実施例16を、実施例8と同様にして、4-ヨード安息香酸メチルを3-ヨード安息香酸メチル(化合物8a)の代わりに用いて製造した。実施例16(120mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H+): 514.4, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 8.07 - 8.03 (m, 2H), 7.68 (s, 1H), 7.55 - 7.50 (m, 2H), 7.33 - 7.25 (m, 2H), 5.14 - 5.03 (m, 1H), 5.01 - 4.91 (m, 1H), 4.61 - 4.49 (m, 1H), 4.34 - 4.15 (m, 3H), 4.00 - 3.91 (m, 2H), 3.06 - 2.97 (m, 1H), 2.84 - 2.75 (m, 1H), 1.29 (t, J=7.3 Hz, 3H)。
実施例17
6-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピリジン-2-カルボン酸
Figure 0007034133000035
実施例17を、実施例8と同様にして、6-ブロモピリジン-2-カルボン酸エチルを3-ヨード安息香酸メチル(化合物8a)の代わりに用いて製造した。実施例17(100mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H+): 515.2, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 8.09 (d, J=7.2 Hz, 1H), 7.99 (t, J=7.7 Hz, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.65 (d, J=7.4 Hz, 1H), 7.34 - 7.26 (m, 2H), 5.16 - 5.04 (m, 1H), 5.03 - 4.94 (m, 1H), 4.59 (t, J=16.4 Hz, 1H), 4.34 - 4.27 (m, 1H), 4.26 - 4.06 (m, 4H), 3.07 - 2.95 (m, 2H), 1.28 (d, J=7.0 Hz, 3H)。
実施例18
2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピリジン-3-カルボン酸
Figure 0007034133000036
実施例18を、実施例8と同様にして、2-ブロモピリジン-3-カルボン酸 tert-ブチルを3-ヨード安息香酸メチル(化合物8a)の代わりに用いて製造した。実施例18(11mg)を白色固体として得た。LCMS (M+H+): 515.5, 1H NMR (400MHz, METHANOL-d4) δ ppm 8.78 - 8.73 (m, 1H), 8.36 - 8.32 (m, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.45 - 7.39 (m, 1H), 7.34 - 7.25 (m, 2H), 5.15 - 5.03 (m, 1H), 5.01 - 4.93 (m, 1H), 4.86 - 4.81 (m, 1H), 4.53 (d, J=16.9 Hz, 1H), 4.34 - 4.23 (m, 2H), 4.20 - 4.13 (m, 1H), 4.10 - 3.99 (m, 1H), 3.04 - 2.96 (m, 2H), 1.32 - 1.24 (m, 3H)。
実施例19:HBV阻害アッセイ
細胞株および培養条件:
HepG2.2.15は、HBVゲノムを含む安定トランスフェクションした細胞株である。それは肝芽細胞腫細胞株Hep G2(American Type Culture Collection,ATCC(登録商標) HB-8065(商標))から、下記の参考文献に記載の公開された方法により誘導される: MA Selles et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1987, 84, 1005-1009。この細胞株を、下記を補足したダルベッコの改変イーグル培地および栄養素混合物F-12(DMEM/F-12,Gibco,Cat.#:11320-033)中に維持した:10%のウシ胎仔血清(Gibco,Cat.#:10099-141)、100U/mLのペニシリン、100μg/mLのストレプトマイシン(Gibco,Cat.#:15140-122)、および0.3mg/mLのG418 Sulfate(Gibco,Cat.#:10131-027)。
インビトロ抗HBV活性:
HepG2.2.15細胞を96ウェルプレートにウェル当たり3×10個の密度で、2.5%のウシ胎仔血清、100U/mLのペニシリン、100μg/mLのストレプトマイシンを補足した100μLのDMEM/F-12培地中に播種し、37℃で一夜培養した。被験化合物をDMSO中に半対数系列希釈し、次いで培地中に100倍希釈した。希釈した化合物を含有する100μLの培地を、各ウェルにおいて0.5%の最終DMSO濃度に達するようにプレートに添加した。化合物処理の5日後に培養上清をさらなる分析のために採集した。
細胞外HBV DNAの定量PCR検出のために、培養上清を50℃で1時間、500μg/mLのプロテイナーゼK(Sigma,Cat.#:P2308)消化により処理した。酵素を95℃で15分間、熱不活性化した後、試料においてqPCRによるHBV DNA定量を実施した。HBV複製が50%阻害される有効化合物濃度(EC50)を決定した。
本発明の実施例を本明細書に記載するアッセイにおいて試験し、下記の表1に示すようにHepG2.2.15アッセイにおいてEC50<0.5μMをもつことが分かった。
Figure 0007034133000037

Claims (10)

  1. 式(I)の化合物
    Figure 0007034133000038
    [式中:
    は、カルボキシC1-6アルキルにより置換されたオキソオキサジアザビシクロ[3.3.1]ノナニルであるか;またはオキソピロリジニルであり、該オキソピロリジニルは、カルボキシC1-6アルキル(C1-6アルキル)アミノ、カルボキシフェニル、カルボキシピリジニル、カルボキシフェニルアミノ、ハロカルボキシフェニルもしくはカルボキシピロリジニルにより1回置換されているか、またはカルボキシピロリジニルおよびC1-6アルキルにより2回置換されており;
    は、HまたはC1-6アルキルであり;
    は、C1-6アルキルであり;
    は、フェニルであり、該フェニルはハロゲンにより3回置換されている]
    またはその医薬的に許容できる塩、鏡像異性体もしくはジアステレオマー。
  2. は、カルボキシメチル(メチル)アミノオキソピロリジニル、カルボキシピロリジニルオキソピロリジニル、カルボキシピロリジニル(メチル)オキソピロリジニル、カルボキシフェニルオキソピロリジニル、カルボキシピリジニルオキソピロリジニル、カルボキシフェニルアミノオキソピロリジニル、フルオロカルボキシフェニルオキソピロリジニルまたはカルボキシメチルオキソオキサジアザビシクロ[3.3.1]ノナニルであり;
    は、Hまたはメチルであり;
    は、メチルであり;
    は、トリフルオロフェニルである;
    請求項1に記載の式(I)の化合物、またはその医薬的に許容できる塩、鏡像異性体もしくはジアステレオマー。
  3. 下記から選択される化合物:
    (2S)-1-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸;
    (2S)-1-[(2S)-2-メチル-1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸;
    2-[メチル-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]アミノ]酢酸;
    (2R)-1-[(2S)-2-メチル-1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸;
    1-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-3-カルボン酸;
    (2S)-1-[1-[(6S,7S)-6,7-ジメチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸;
    2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸;
    3-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸;
    (2R)-1-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピロリジン-2-カルボン酸;
    3-フルオロ-2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸;
    2-フルオロ-6-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン
    -3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸;
    2-[[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]アミノ]安息香酸;
    2-[7-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-6-オキソ-3-オキサ-7,9-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-9-イル]酢酸;
    4-フルオロ-2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸;
    5-フルオロ-2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸;
    4-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]安息香酸;
    6-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピリジン-2-カルボン酸;および
    2-[1-[(6S)-6-メチル-5-[(3,4,5-トリフルオロフェニル)カルバモイル]-6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-3-イル]-5-オキソ-ピロリジン-3-イル]ピリジン-3-カルボン酸。
  4. 下記の工程:
    (a)式(V)の化合物
    Figure 0007034133000039
    を酸と反応させ、続いてトリホスゲンおよびカルボニルジイミダゾールから選択されるホスゲン等価体の存在下においてアミンRNHでウレア形成する[式中のRおよびRは請求項1~3のいずれか1項で定めたものである]を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物を製造するための方法。
  5. 治療活性物質として使用するための、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物、または医薬的に許容できる塩、鏡像異性体もしくはジアステレオマー。
  6. 請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物および治療上不活性なキャリヤーを含む、医薬組成物。
  7. B型肝炎ウイルス感染症の治療または予防のための、請求項6に記載の医薬組成物
  8. B型肝炎ウイルス感染症の治療または予防のための医薬を調製するための、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  9. B型肝炎ウイルス感染症の治療または予防のための、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物、または医薬的に許容できる塩、鏡像異性体もしくはジアステレオマー。
  10. 人を除く哺乳動物のB型肝炎ウイルス感染症の治療または予防のための方法であって、治療有効量の請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、前記方法。
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