JP7034049B2 - 分割型摺動環の製造方法及び分割型摺動環用環体 - Google Patents
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Description
図1から図3は、本発明の第1実施形態に係る分割型摺動環を用いた分割型メカニカルシール(以下「メカニカルシール」と略す。)10を示す。図2及び図3に示すように、メカニカルシール10は、シール面45を構成するシート(回転環)20とワッシャ(固定環)30を備えており、これらが本発明の分割型摺動環である。
図2及び図3に示すように、組付状態のシート20は、断面が概ね四角形状の円環状リングである。図2及び図3において上側に位置するシート20の端面の一部は、ワッシャ30との摺接によりシール面45を構成する摺接面(摺接部)20aである。
引き続いて図2及び図3を参照すると、組付状態のワッシャ30は、シート20よりも軸方向の寸法が長い円環状リングである。図2及び図3において下側に位置するワッシャ30の端面には、シート20に向けて突出する断面四角形状の凸部(摺接部)30aが設けられている。この凸部30aの先端面が、シート20との摺接によりシール面45を構成する摺接面30bである。
シート20を構成する回転部材21A,21Bは、図4Aから図4Cに示す環体(分割型摺動環用環体)26を2分割することで形成される。ワッシャ30を構成する固定部材31A,31Bは、図5Aから図5Cに示す環体(分割型摺動環用環体)36を2分割することで形成される。環体26,36は、セラミック、カーボン等の脆性材からなる円環状のリング27,37である。リング27には、前述した摺接面20aを含む端面、段部23、及び係止溝25が予め形成されている。リング37には、前述した摺接面30bを含む凸部30a、段部33、及び係止溝35が予め形成されている。
シート20の回転部材21A,21Bと、ワッシャ30の固定部材31A,31Bとは、リング27,37に切込溝40を形成(切込溝形成工程)した後、リング27,37を2つに分割(分割工程)することで、製造される。前述のように、リング27には、摺接面20a、段部23、及び係止溝25が予め形成されている。また、リング37には、摺接面30bを含む凸部30a、段部33、及び係止溝35が予め形成されている。
切込溝形成工程では、第1湾曲部40cと第2湾曲部40dを備える切込溝40を、リング27,37の内周部27a,37aの対向位置に形成する。具体的には、切込溝形成工程は、第1湾曲部40cを備える仮溝40’を形成する第1ステップ(図6参照)と、仮溝40’に第2湾曲部40dを形成して切込溝40を完成させる第2ステップ(図4C及び図5C参照)とを備える。
図4A及び図5Aに示すように、分割工程では、リング27,37の径方向の対向位置に支持部材90と加圧部材(図示せず)を配置し、加圧部材によって負荷Fを加えることで、リング27,37を2分割する。詳しくは、リング27,37の径方向において、一対の切込溝40のうち、一方(下側)の形成位置の外周部27b,37bに支持部材90を配置し、他方(上側)の形成位置の外周部27b,37bに加圧部材を配置する。支持部材90はリング27,37の軸方向の長さL1以上の長さの支持面を有し、この支持面がリング27,37の軸方向に沿って配置される。この支持部材90にはリング27,37を配置する溝を設けてもよい。加圧部材はリング27,37の軸方向の長さL1以上の長さの押圧部を有し、この押圧部がリング27,37の軸方向に沿って配置される。図4A及び図5Aに矢印で示すように、支持部材90に近づく向きに加圧部材を移動させ、リング27,37に対して径方向の外側から内側に向けて負荷Fを加える。
図8は分割型摺動環(シート20)を形成する第2実施形態の環体26を示す。この図8に示すように、第2実施形態では、第1実施形態と同様の切込溝40A,40Bを、リング27の軸線を中心として、リング27の非対称位置(つまり180度以外の角度位置)に設けた点で、第1実施形態と相違する。ワッシャの環体は、図8に示すシート20の環体26と同様に製造される。
図9A,9Bは分割型摺動環(シート20)を形成する第3実施形態の環体26を示す。図9Aに示すように、第3実施形態では、切込溝40の近傍に補助溝42を設けた点で、第1実施形態と相違する。ワッシャの環体は、図9Aに示すシート20の環体26と同様に製造される。一対の切込溝40の配置角度θ2は、第2実施形態と同様に180度以外としてもよい。切込溝40は、第1実施形態と同様に、異なる曲率半径r1,r2の第1湾曲部と第2湾曲部を備える方が好ましいが、先端の曲率半径が一様な湾曲部(連続部)を備えていてもよい。
図10は分割型摺動環(シート20)を形成する第4実施形態の環体26を示す。図10に示すように、第4実施形態では、補助溝42の内端を切込溝40に対して周方向に間隔をあけて設けた点で、第3実施形態と相違する。補助溝42の内端と外端は、切込溝40に対して周方向の同じ方に間隔をあけて配置されている。補助溝42はリング27の径方向に延びている。
図11は分割型摺動環(シート20)を形成する第5実施形態の環体26を示す。図11に示すように、第5実施形態では、リング27の中心と切込溝40を結ぶ径方向の仮想線(図示せず)に対して、補助溝42を平行に設けた点で、第3実施形態と相違する。補助溝42の内端と外端は、第4実施形態と同様に、切込溝40に対して周方向の同じ方に間隔に間隔をあけて配置されている。
1a…ボルト穴
2…回転軸
10…メカニカルシール
12…シートホルダ
13A…第1保持部材
13B…第2保持部材
14…分割面
15…セットボルト
16…取付凹部
17…ピン
20…シート(分割型摺動環)
20a…摺接面(摺接部)
21A…第1回転部材(第1分割体)
21B…第2回転部材(第2分割体)
22…分割面
23…段部
24…シール部材
25…係止溝
26…環体(分割型摺動環用環体)
27…リング
27a…内周部
27b…外周部
27c…第1面
27d…第2面
30…ワッシャ(分割型摺動環)
30a…凸部(摺接部)
30b…摺接面
31A…第1固定部材(第1分割体)
31B…第2固定部材(第2分割体)
32…分割面
33…段部
34…シール部材
35…係止溝
36…環体(分割型摺動環用環体)
37…リング
37a…内周部
37b…外周部
37c…第1面
37d…第2面
40,40A,40B…切込溝
40’…仮溝
40a…傾斜部
40b…連続部
40c…第1湾曲部
40d…第2湾曲部
42…補助溝
45…シール面
50…シールカバー
51…貫通孔
52…封止液室
53A…第1カバー部材
53B…第2カバー部材
54…分割面
55…ボルト
60…留め金
61A…第1連結部材
61B…第2連結部材
62…分割面
63…ボルト
64…ボルト
70…押金
71A…第1押圧部材
71B…第2押圧部材
72…分割面
73…ボルト
75…プレート
76A…第1プレート部材
76B…第2プレート部材
77…分割面
80…ドライブピン
81…係止部
83…コイルスプリング
90…支持部材
r1…第1曲率半径
r2…第2曲率半径
F…負荷
Claims (7)
- メカニカルシールに用いられる分割型摺動環の製造方法であって、
円環状のリングの内周部又は外周部に、前記リングの径方向に窪み、前記リングの軸方向の第1面から第2面にかけて貫通する切込溝を、前記リングの周方向に間隔をあけて2箇所に設ける切込溝形成工程と、
前記リングに対して径方向の外側又は内側から負荷を加え、前記切込溝を起点とした不規則な形状の分割面を両端に有する第1分割体と第2分割体に前記リングを分割する分割工程と
を備え、
前記切込溝形成工程では、前記切込溝の先端に、前記第1面の方に位置する第1曲率半径の第1湾曲部と、前記第2面の方に位置し、前記第1曲率半径よりも小さい第2曲率半径の第2湾曲部とを形成する、分割型摺動環の製造方法。 - 前記第2面には、他の摺動環と摺接される摺接部が形成されている、請求項1に記載の分割型摺動環の製造方法。
- 前記切込溝形成工程では、前記切込溝を前記リングの非対称位置に設ける、請求項1又は2に記載の分割型摺動環の製造方法。
- 前記分割工程の前に、前記第1面の前記切込溝近傍に、前記第1面から前記第2面に向けて窪み、前記リングの内周部から外周部にかけて貫通する補助溝を設ける補助溝形成工程を備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の分割型摺動環の製造方法。
- メカニカルシールに用いられる分割型摺動環の製造方法であって、
円環状のリングの内周部又は外周部に、前記リングの径方向に窪み、前記リングの軸方向の第1面から第2面にかけて貫通する切込溝を、前記リングの周方向に間隔をあけて2箇所に設ける切込溝形成工程と、
前記第1面の前記切込溝近傍に、前記第1面から前記第2面に向けて窪み、前記リングの内周部から外周部にかけて貫通する補助溝を設ける補助溝形成工程と、
前記リングに対して径方向の外側又は内側から負荷を加え、前記切込溝を起点とした不規則な形状の分割面を両端に有する第1分割体と第2分割体に前記リングを分割する分割工程と
を備える、分割型摺動環の製造方法。 - メカニカルシールに用いられる分割型摺動環を製造するための環体であって、
円環状のリングの内周部又は外周部の周方向へ間隔をあけた2箇所に設けられ、前記リングの径方向に窪み、前記リングの軸方向の第1面から第2面にかけて貫通する切込溝を備え、
前記切込溝の先端に、前記第1面の方に位置する第1曲率半径の第1湾曲部と、前記第2面の方に位置し、前記第1曲率半径よりも小さい第2曲率半径の第2湾曲部とを有する、分割型摺動環用環体。 - メカニカルシールに用いられる分割型摺動環を製造するための環体であって、
円環状のリングの内周部又は外周部の周方向へ間隔をあけた2箇所に設けられ、前記リングの径方向に窪み、前記リングの軸方向の第1面から第2面にかけて貫通する切込溝と、
前記第1面の前記切込溝近傍に設けられ、前記第1面から前記第2面に向けて窪み、前記リングの内周部から外周部にかけて貫通する補助溝と
を備える、分割型摺動環用環体。
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JP2003160349A (ja) | 2001-11-22 | 2003-06-03 | Univ Nihon | セラミックス製の円筒体の分割方法 |
JP2005074951A (ja) | 2003-09-03 | 2005-03-24 | Univ Nihon | セラミックス製の円筒体の分割方法及びその切欠部の形状 |
JP2017040327A (ja) | 2015-08-20 | 2017-02-23 | イーグル工業株式会社 | 分割型メカニカルシール及び分割型メカニカルシールの製造方法 |
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