JP7032912B2 - 制御弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スプリンクラー設備等の消火設備やプラント設備等に設けられる制御弁装置に関する。
従来、スプリンクラー設備、泡消火設備、水噴霧設備においては、加圧送水装置からの加圧水をヘッドに供給する配管の途中に二次側圧力を制御する制御弁装置を設けている。
高層ビルに設置されるスプリンクラー設備等においては、加圧送水装置に近い低層階などでは、スプリンクラーヘッドの放水圧力が規定の上限を超える場合がある。このような部分には、流水検知装置の前段に減圧制御を行う制御弁装置を設けている。
図11は流水検知機能を備えた二次側調圧を行う従来の制御弁装置を示した説明図である。
図11に示すように、制御弁装置210は、弁ボディ212の下側に仕切弁216を介して一次側配管218を接続し、弁ボディ212の上側には二次側配管222を接続し、二次側配管222の先にはスプリンクラーヘッドが接続されている。
通常監視状態にあっては、制御弁装置210の弁体224は閉鎖状態にあり、二次側配管222の圧力は一次側配管218の圧力P1より低い所定の締切設定圧力P2となっている。通常監視状態で二次側配管222側の漏水などにより二次側圧力が締切設定圧力P2より低下すると、それまで閉鎖状態にあったパイロット制御弁250の不作動流水量弁部252が開作動し、バイパス配管248から開放した不作動流水量弁部252を通って、定流量弁258で決まる一定の不作動流水量の流水を二次側に供給し、低下した二次側圧力を締切設定圧力P2に回復させる。
火災などによりスプリンクラーヘッドが作動して二次側配管222に一定量を超える流水が発生すると、二次側圧力は締切設定圧力P2から急速に低下し、まず不作動流水量弁部252が開いてバイパス配管248により一次側圧力水を二次側に供給するが、これでは二次側圧力は回復せず、締切設定圧力P2に対し所定値だけ低い位置に設定した調圧パイロット設定圧力P3を下回ると、弁体224の開放による調圧制御が開始される。
ここで調圧パイロット弁部254は、二次側圧力が調圧パイロット設定圧力P3に低下するまではバイパス配管248の一次側をシリンダ室230に連通すると同時に、二次側のバイパス配管を切り離した状態としており、このため一次側の圧力水が調圧パイロット弁部254を介してシリンダ室230に供給され、ピストン228の押圧により弁体224を閉鎖した状態にある。
この状態で二次側圧力が低下して調圧パイロット設定圧力P3以下になると、調圧パイロット弁部254はシリンダ室230を二次側に連通すると同時に、一次側をシリンダ室230から切り離す切替え状態となり、シリンダ室230の加圧水が調圧パイロット弁部254を通って二次側に流出し、これによってシリンダ室230の圧力が低下し、弁体224の開放が行われる。
弁体224が開放すると、一次側加圧水が二次側に供給されることで二次側圧力が回復し、二次側圧力が調圧パイロット設定圧力P3を超えると再び弁体224が閉鎖方向に移動され、以下、弁体224の開閉を繰り返しながら、調圧パイロット設定圧力P3を維持するように一次側圧力水を二次側に継続的に供給することになる。
圧力スイッチ240は流水検知部として機能し、弁体224が開放した際に、弁シート226の流入口から配管236を介して加圧水が流入し、この流入量がオートドリップ242の排出量を超えると、圧力スイッチ240に圧力水が加わって作動することでタイマを起動し、所定時間後に流水検知信号を外部に出力する。
このように不作動流水量弁部252と調圧パイロット弁部254を備えるパイロット制御弁250によって調圧制御と不作動流水量制御を行うことができ、装置の小型化を達成することができる。
また、トンネル水噴霧設備にあっては、トンネル内に設置されたヘッドから消火用水を散水して火災による熱からトンネル躯体を防護する自動弁装置として機能する制御弁装置が設けられ、ヘッドからの放水開始時は二次側圧力を低圧としてヘッドからの放水量が少ない予告放水を行い、所定の時間が経過した場合に、二次側圧力を規定の放水圧力に上昇させて本格放水を開始させる2段階放水を行うようにしている。
特開2011-024793号公報 特開2008-104678号公報 特開平11-128388号公報 特開2006-345883公報
しかしながら、このような従来の制御弁装置にあっては、ピストンシリンダ機構により弁体を開閉駆動する制御弁本体以外に、二次側圧力を所定の設定圧力となるようにピストンシリンダ機構に対する制御圧を切り替える機械的な液圧制御機能を備えたパイロット制御弁等の制御機器を外付けしてパイロット配管等により接続しており、制御弁装置全体として大型化して設置スペースが大きくなり、またコストも嵩むという問題がある。
また、従来の制御弁装置は、二次側圧力を設定圧力に制御する調圧制御を行うが、二次側流量を設定流量に制御する定流量制御を行うためには、二次側配管に大型でコストのかかる流量計を設けて流量を検出する必要があるため、定流量制御の実現は困難な状況にある。
更に、従来の制御弁装置は、弁体の開度状況や通常監視状態での弁体の正確な状態については監視することができず、制御弁装置の弁体が閉じたときに例えばゴミ噛み等に起因して完全な閉鎖した正常復帰に至らなくても、復旧したと判断することとになり、更に、ゴミ噛み、ゴム製の弁座シートのキズの発生等による漏水、弁体等の腐食による弁の機能の低下について識別することは非常に困難であった。
このような問題は、プラント設備等に使用されている制御弁装置にあっても同様である。
本発明は、二次側に対する調圧制御や定流量制御を簡単に実現可能にすると共に、弁体の開閉といった内部の状況を正確に判定して監視可能とする制御弁装置を提供することを目的とする。
(制御弁装置:定流量制御
本発明は、駆動機構より弁体を開閉して一次側から供給された液体を二次側に供給するスプリンクラー設備用の制御弁装置であって
弁体の開度を検出する開度センサと、
弁体の一次側圧力を検出する一次側圧力センサと二次側圧力を検出する二次側圧力センサで構成される圧力センサと、
駆動機構の制御により弁体を開閉駆動する制御部と、
を備え、
制御部は、スプリンクラー設備の非作動時の弁体の閉鎖状態で二次側圧力の低下を検出した場合は、スプリンクラー設備の作動を判定して弁体を開放し、一次側から供給された液体を二次側に供給すると共に、弁開度に対応した容量係数と一次側圧力と二次側圧力との差圧に基づいて一次側から二次側に流れる流量を所定の設定流量に制御する定流量制御を行うことを特徴とする。
(制御部の構成)
制御部は、CPU、メモリ、入出力ポート、表示部及び操作部を備えたコンピュータ回路で構成され、制御部の機能をCPUによる所定のプログラムの実行により実現する。
(通信部による上位装置への送信)
制御部は、更に、通信部を備え、開度センサの検出開度、一次側圧力センサ及び二次側圧力センサの検出圧力、制御部により計算された流量を、通信部により外部の上位装置に送信して処理させる。
(近距離通信による作業者端末への送信)
制御部は、更に、通信部を備え、開度センサの検出開度、一次側圧力センサ及び二次側圧力センサの検出圧力、制御部により計算された流量を、通信部により作業者の所持する携帯端末に送信して処理させる。
制御弁装置:調圧制御)
本発明は、駆動機構により弁体を開閉して一次側から供給された液体を二次側に供給するスプリンクラー設備用の制御弁装置であって、
弁体の開度を検出する開度センサと、
弁体の一次側圧力を検出する一次側圧力センサと二次側圧力を検出する二次側圧力センサで構成される圧力センサと、
駆動機構の制御により弁体を開閉駆動する制御部と、
を備え、
制御部は、スプリンクラー設備の非作動時の弁体の閉鎖状態で二次側圧力の低下を検出した場合は、スプリンクラー設備の作動を判定して弁体を開放し、一次側から供給された液体を二次側に供給すると共に、一次側圧力と二次側圧力との差圧に基づいて一次側から二次側に供給される液体の圧力を所定の設定圧力に制御する調圧制御を行うことを特徴とする
(ストローク型弁体の開度センサ)
弁体は弁軸の軸方向の移動により開閉自在に支持されており、
開度センサは、弁軸の移動量を検出するリニア検出器である。
(差圧センサ)
圧力センサは、一次側圧力を導入すると共に二次側圧力を導入し、一次側圧力と二次側圧力と差圧に応じた差圧検出信号を出力する。
(MEMSセンサ)
開度センサ、圧力センサを、MEMS構造とする。
(接触センサ)
制御弁装置は、更に、
弁体又は弁座に設けられたシートに、弁体を弁座に着座させた場合に加わる荷重を検出する接触センサが設けられ、
制御部は、接触センサで検出された荷重に基づいて、弁体の閉鎖と開放、弁体のゴミ噛み、及び、シートの傷又は劣化を判定して報知する。
(荷重分布の検出)
接触センサは、シートの複数個所に設けられ、
制御部は、
複数の接触センサによる検出荷重の全てが所定の開放閾値以下の場合に弁体の開放と判定し、
複数の接触センサによる検出荷重の全てが所定の閉鎖閾値以上で且つ所定の荷重範囲となる均一の場合に弁体の閉鎖と判定し、
複数の接触センサによる検出荷重の全てが所定の閉鎖閾値以上で一部の検出荷重が荷重範囲を超えている場合に弁体のゴミ噛み、傷又は劣化と判定する。
(荷重-抵抗センサ)
接触センサは、弁体の押圧荷重に応じて抵抗値が変化する。
(自動点検)
更に、弁体の二次側から排水させる排水制御弁が設けられ、
制御部は、所定の点検指示を受けた場合に、排水制御弁を開制御した状態で、二次側に供給される液体の流量を所定の設定流量に制御する定流量制御、又は、二次側に供給される液体の圧力を所定の設定圧力に制御する調圧制御を行うと共に、開度センサの検出開度、圧力センサの検出圧力、接触センサの検出荷重を計測すると共に制御部により流量を計算し、計測結果及び計算結果から異常を判定した場合に点検異常を報知させる。
(弁体の動き監視)
制御部は、所定の点検指示を受けた場合に、弁体を全開位置と全閉位置との間で開閉駆動させ、開度センサで検出された弁体の開度の時間的な変化から弁体の動きの適否を判定して報知する。
(二次側配管のテスト制水弁)
弁体の二次側の配管には、点検時に閉鎖されるテスト制水弁が設けられる。
(主要構成機器の管理)
制御部は、弁体、開度センサ及び圧力センサを含む所定の主要構成機器の管理情報を予め記憶して管理する。
(主要構成機器の交換時期の管理)
制御部は、主要構成機器の交換時期を管理し、交換時期に近づいたことを報知させる。
(接触センサによる監視)
ピストンシリンダ機構により弁体を開閉駆動する制御弁装置に於いて、
弁体又は弁座に設けられたシートに、弁体を前記弁座に着座させた場合に加わる荷重を検出する接触センサと、
接触センサで検出された荷重に基づいて、弁体の閉鎖と開放、弁体のゴミ噛み、及び、シートの傷又は劣化を判定して報知する制御部と、
が設けられたことを特徴とする。
(基本的な効果)
本発明は、駆動機構より弁体を開閉して一次側から供給された液体を二次側に供給する制御弁装置であって、弁体の開度を検出する開度センサと、弁体の一次側圧力を検出する一次側圧力センサと二次側圧力を検出する二次側圧力センサで構成される圧力センサと、駆動機構の制御により弁体を開閉駆動する制御部と、を備え、制御部は、スプリンクラー設備の非作動時の弁体の閉鎖状態で二次側圧力の低下を検出した場合は、スプリンクラー設備の作動を判定して弁体を開放し、一次側から供給された液体を二次側に供給すると共に、弁開度に対応した容量係数と一次側圧力と二次側圧力との差圧に基づいて一次側から二次側に流れる流量を所定の設定流量に制御する定流量制御を行うため、弁体の開放駆動に対し、開度センサにより弁体の開度が検出され、また、差圧センサによって一次側圧力と二次側庄力の差圧が検出され、制御部は検出された弁開度に対応した容量係数をメモリから求めることで、差圧と容量係数に基づき流量を計算し、弁体を開放した場合の二次側に対する供給流量を簡単且つ正確に知ることができる。
また、従来の弁体の開閉監視は、リミットスイッチを外部に設けて機械的に判断していたが、本発明の制御弁装置にあっては、開度センサ、圧力センサ、接触センサから総合的な判断をするため、その判定について信頼性が向上する。複数のセンサによる判断ができるので、判定に冗長性を持つことができる。
(制御部の構成による効果)
また、制御部は、CPU、メモリ、入出力ポート、表示部及び操作部を備えたコンピュータ回路で構成され、制御部の機能をCPUによる所定のプログラムの実行により実現するようにしたため、制御弁装置がCPUによるプログラムの実行により実現される制御機能を備えることで、流量の計算に基づく流水検知信号の出力機能や自動点検機能等のインテリジェント性の高い流水検知装置が実現できる。
(通信部による上位装置への送信による効果)
また、制御部は、更に、通信部を備え、開度センサの検出開度、圧力センサの検出圧力、記制御部により計算された流水量及び流水検知信号を、通信部により外部の上位装置に送信して処理させるようにしたため、無線或いはケーブルで監視センターの監視制御盤等と接続することによって、夏場の配管圧力の異常上昇のような情報を得るために機器近傍に出向くことなく、遠方で常時状態監視、異常監視、点検指令等ができるシステムを構築することができる。
例えば、監視センタ?側で、制御弁装置の開度、圧力、流量を観測することで、故障予測や状態監視でき、制御弁装置の故障判断や故障の予測が可能となり、設備機器が停止して機能不全とならないうちに制御弁装置の修理交換等が可能となり、制御弁装置を用いた設備機器の信頼性を引き上げることができる。
(近距離通信による作業者端末への送信による効果)
また、制御部は、更に、通信部を備え、開度センサの検出開度、一次側圧力センサ及び二次側圧力センサの検出圧力、制御部により計算された流量を、通信部により作業者の所持する携帯端末に送信して処理させるようにしたため、制御弁装置が設置された現場で修理交換や調整等の現場作業を行った場合や現場を巡回中に、作業者の携帯端末に、検出開度、一次側圧力、二次側圧力、流量が表示され、制御弁装置の動作状況の判断を適切に行うことが可能となり、設備の維持管理を高い精度で効率良く進めることができる。
(定流量制御と調圧制御による効果)
また、本発明は、駆動機構により弁体を開閉して一次側から供給された液体を二次側に供給するスプリンクラー設備用の制御弁装置であって、弁体の開度を検出する開度センサと、弁体の一次側圧力を検出する一次側圧力センサと二次側圧力を検出する二次側圧力センサで構成される圧力センサと、駆動機構の制御により弁体を開閉駆動する制御部と、を備え、制御部は、スプリンクラー設備の非作動時の弁体の閉鎖状態で二次側圧力の低下を検出した場合は、スプリンクラー設備の作動を判定して弁体を開放し、一次側から供給された液体を二次側に供給すると共に、一次側圧力と二次側圧力との差圧に基づいて一次側から二次側に供給される液体の圧力を所定の設定圧力に制御する調圧制御を行うようにしたため一次側圧力が変動しても調圧制御により二次側圧力を設定圧に保つ制御を確実に行うことができる。
(ストローク型弁体の開度センサによる効果)
また、弁体は弁軸の軸方向の移動により開閉自在に支持されており、開度センサは、弁軸の移動量を検出するリニア検出器としたため、ピストンシリンダ機構により開閉される弁体の直線的な動きにより例えばパーセント表示により開度を求め、制御部のメモリに予め記憶している開度と容量係数の対応テーブル等から、検出した開度に対応した容量係数を読み出して流量の計算を行うことができる。
(差圧を検出する圧力センサの効果)
また、圧力センサを、一次側圧力を導入すると共に二次側圧力を導入し、一次側圧力と二次側圧力と差圧に応じた差圧検出信号を出力するようにしたため、開度に対応した流量係数から流量を求める際に必要な差圧を簡単に検出することができる。
(MEMSセンサの効果)
また、開度センサ及び圧力センサを、MEMS(Micro Electro Mechanical System)構造としたため、微細加工技術により集積化された超小型センサであることから、流水検知装置に開度センサ及び圧力センサを設けても従来と同じか更に小型化できる。
(触覚センサの効果)
流水検知装置は、更に、弁体又は弁座に設けられたシートに、弁体を弁座に着座させた場合に加わる荷重を検出する接触センサが設けられ、制御部は、接触センサで検出された押圧荷重に基づいて、弁体の閉鎖と開放、弁体のゴミ噛み、及び、シートの傷や劣化を判定して出力し、例えば、接触センサは、シートの複数個所に設けられ、制御部は、複数の接触センサによる検出荷重の全てが所定の開放閾値以下の場合に弁体の開放と判定し、複数の接触センサによる検出荷重の全てが所定の閉鎖閾値以上で且つ所定の荷重範囲となる均一の場合に弁体の閉鎖と判定し、複数の接触センサによる検出荷重の全てが所定の閉鎖閾値以上で一部の検出荷重が荷重範囲を超えている場合に弁体のゴミ噛み、傷又は劣化と判定し、更に、接触センサは、弁体の接触荷重に応じて抵抗値が変化するようにしたため、弁座又は弁体に設けたシートには複数の接触センサが設けられていることから、複数の接触センサによる所定の閉鎖荷重以上の検出荷重が均一であれば弁体は完全に閉鎖していることが判定でき、一方、所定り開放荷重以下であれば弁体は開放していることが分かり、弁体の開閉状況を正確に知って設備の維持管理の信頼性を増すことができる。
また、弁体を開放した後に、弁体が復旧した場合に、シートに設けている複数の接触センサによる検出荷重が不均一であれば、検出荷重が異常となっている接触センサの検出範囲となる弁座シートの部分にゴミ噛み、傷又は劣化等の異常を知ることができるようになり、故障、故障予知、予防保全(故障前の交換等の保守)などが、弁を分解しなくても分かるようになり、点検や保守の必要性、故障の判定などが可能となり、設備の維持管理の信頼性を増すことができる。
(自動点検)
また、制御弁装置には、更に、弁体の二次側から排水させる排水制御弁が設けられ、制御部は、所定の点検指示を受けた場合に、排水制御弁を開制御した状態で、二次側に供給される液体の流量を所定の設定流量に制御する定流量制御、又は、二次側に供給される液体の圧力を所定の設定圧力に制御する調圧制御を行うと共に、開度センサの検出開度、圧力センサの検出圧力、接触センサの検出荷重を計測すると共に及び制御部により流量を計算し、計測結果及び計算結果から異常を判定した場合に点検異常を報知させるようにしたため、設備全体としての自動点検に加え、制御弁装置単体の自動点検や複数系統で同時に行う自動点検が可能となる。
(弁体の動き監視による効果)
また、制御部は、所定の点検指示を受けた場合に、弁体を全開位置と全閉位置との間で開閉駆動させ、開度センサで検出された弁体の開度の時間的な変化から弁体の動きの適否を判定して報知するようにしたため、例えば、点検時に弁体が一定の開度に開放するまでの開放時間を測定し、また、点検終了で弁体が完全閉鎖するまでの閉鎖時間を測定し、開放及び又は閉鎖に時間がかかっている場合は、弁体の動きが渋くなっていることが分かり、錆び等内部異常の予兆を覚知して、精密点検の促進.推奨等を促すことで、適切な対応を可能として予防保全を図ることができる。
(二次側配管のテスト制水弁による効果)
また、弁体の二次側の配管には、点検時に二次側機器に液体を供給できないような場合には、点検時にテスト制水弁を閉鎖し、排水制御弁を開制御しておくことで、二次側の機器に液体が供給されることなく、制御弁装置の弁体の開放により一次側から二次側の排水管に液体を流した状態で定流量制御や調圧制御による実際に動作させた場合と同じ状態で点検ができる。
(主要構成機器の管理による効果)
また、制御部は、弁体、開度センサ及び圧力センサを含む所定の主要構成機器の管理情報を予め記憶して管理し、例えば、制御部は、主要構成機器の交換時期を管理し、交換時期に近づいたことを報知させるようにしたため、設備の運用中に、制御弁装置の主要構成機器の交換時期が近づいたことを管理者や点検要員等が知り、例えば消耗品となる弁座シート等の交換時期を知って作業計画や予定を立て、予防保全に必要な作業を適切に行うこと可能とする。
スプリンクラー設備に設けられた制御弁装置を例にとってその実施形態を示した説明図 制御弁装置の弁座に設けられた接触センサを取り出して示した説明図 接触センサを弁体側に設けた他の実施形態を示した説明図 制御弁装置に設けた制御ユニットの機能構成を示したブロック図 制御弁装置の定流量制御を示したフローチャート 制御弁装置の調圧制御を示したフローチャート 制御弁装置の点検制御を示したフローチャート トンネル水噴霧設備に設けられた制御弁装置の実施形態を示した説明図 予告放水と本格放水を行う制御弁装置の2段階定流量制御を示したフローチャート 予告放水と本格放水を行う制御弁装置の2段階調圧制御を示したフローチャート 流水検知機能を備えた二次側調圧を行う従来の制御弁装置を示した説明図
[制御弁装置の構造]
図1はスプリンクラー設備に設けられた制御弁装置を例にとってその実施形態を示した説明図である。
(基本的な構造)
図1に示すように、本実施形態の制御弁装置10は、装置本体12の下側に流入口14が形成されて一次側配管18が接続され、上側に流出口16が形成されて二次側配管20が接続され、二次側配管20は流水検知装置21を介して防護区域に引き出され、閉鎖型のスプリンクラーヘッド22が接続されている。
装置本体12の内部には、駆動部として機能するピストンシリンダ機構により開閉される弁体24が設けられている。ピストンシリンダ機構は、シリンダ26にピストン25を軸方向(図示で横方向)に摺動自在に組み込んでおり、シリンダ26には仕切部材31により仕切られたシリンダ室28が形成されており、シリンダ室28にはシリンダ流入排出口32が連通されている。
弁体24の中心軸にはガイドロッド27が連結され、ガイドロッド27の先端はシリンダ26の端部を貫通して外部に取り出されている。ピストンシリンダ機構により開閉される弁体24は、図示の閉鎖位置で、環状の弁座33に配置されたゴム製の弁座シート30に押圧されて流路を閉鎖している。
装置本体12の二次側からは排水管34が引き出されており、排水管34の途中には電動弁を用いた排水制御弁36が設けられている。
ピストンシリンダ機構により弁体24を開閉駆動するために電磁切替弁52が設けられている。電磁切替弁52には一次圧ポートA、シリンダポートB及び二次圧ポートCが設けられ、一次圧ポートAは逆止弁57及び仕切弁56を介して装置本体12の一次側に接続され、シリンダポートBはシリンダ流入排出口32に接続され、二次圧ポートCは装置本体12の二次側に接続されている。
また、電磁切替弁52は電磁ソレノイド54とスプリング55を相対位置に備え、通常監視状態では、電磁ソレノイド54の通電オフとした図示の第1切替位置52aにあり、電磁ソレノイド54を通電オンにすると第2切替位置52bに切替えられる。
また、制御弁装置10には、定流量制御、調圧制御、点検制御等にもちいられるセンサとして、一次側圧力センサ48、二次側圧力センサ50、開度センサ46及び接触センサ64が設けられている。
制御ユニット40が収納されたケースカバー38の端面には、表示部60と操作部62が設けられている。表示部60は例えばカラー液晶ディスプレイであり、制御弁装置10の制御、点検、維持管理等に必要な各種の情報が表示される。操作部62には、電源スイッチ、点検スイッチ、復旧スイッチ等の制御弁装置10の制御に必要な各種のスイッチが設けられている。
制御弁装置10の制御動作の概略は次のようになる。通常監視状態で電磁切替弁52は図示の第1切替位置52aにあり、一次圧ポートAが二次圧ポートCに連通し、オリフィス53を介して得られた一次側の加圧された消火用水を二次側に供給しており、一次側圧力と二次側圧力が同圧にあるため、ピストン25に連結された弁体24はリターンスプリング29の力により弁座33の弁座シート30に押圧されて流路を閉鎖している。
火災によりスプリンクラーヘッド22が作動して消火用水が放出されると、配管内の圧力は急速に低下し、給水本管に分岐接続されている空気タンクの圧力スイッチが圧力低下を検出して消火ポンプを起動し、これにより消火用水が継続的に供給される。
制御ユニット40は二次側圧力センサ50によりスプリンクラーヘッド22の作動による二次側圧力の低下を検出すると、電磁切替弁52の制御により後の説明で明らかにする定流量制御又は調圧制御を行って消火用水を二次側に供給して放水させる。このとき流水検知装置21は流水を検知して作動し、流水検知信号E1をスプリンクラー制御盤や監視センターに送信して火災警報を出力させる。
火災が鎮火した場合には、一次側配管18に設けている仕切弁19を閉鎖することで、作動したスプリンクラーヘッド22からの放水を停止させることができる。
[制御弁装置のセンサと制御ユニット]
本実施形態の制御弁装置10は、定流量制御、調圧制御、点検制御を行うと共に、弁体の開閉といった内部の状況を正確に判定して監視可能とするため、各種のセンサと制御ユニットが設けられている。
(開度センサ)
図1に示すように、弁体24に一端が固定されたガイドロッド27は、シリンダ26の端部を貫通して外部に取り出されており、そこに開度センサ46が設けられている。本実施形態にあっては、開度センサ46として、ガイドロッド27の軸方向の移動量を検出するリニアセンサが設けられている。開度センサ46からの信号線は、外部に引き出され、ケースカバー38に設けた制御ユニット40にコネクタを用いて接続されている。
開度センサ46は図示の弁体24の閉鎖位置の移動量を0パーセントとした場合、弁体24が全開した場合の移動量を100パーセントとして弁体24の開度を検出する。
開度センサ46により検出された弁体24の開度は、後の説明で明らかにするように、制御ユニット40で弁体24の開放で流れる流量Qを計算する場合に必要な容量係数Cvをメモリから読み出すために用いられる。
(圧力センサ)
図1に示すように、装置本体12の一次側の隔壁には、一次側圧力センサ48が設けられ、また、二次側の隔壁には、二次側圧力センサ50が設けられている。
一次側圧力センサ48は、装置本体12の一次側の隔壁に組み込まれ、内部に圧力導入口を開口しており、外側はセンサプラグ49のねじ込みで閉鎖され、一次側圧力センサ48からの信号線は、センサプラグ49を通して外部に引き出され、ケースカバー38に設けた制御ユニット40にコネクタにより接続されている。
また、二次側圧力センサ50も同様に装置本体12の二次側の隔壁に組み込まれ、内部に圧力導入口を開口しており、外側はセンサプラグ51のねじ込みで閉鎖され、二次側圧力センサ50からの信号線は、センサプラグ51を通して外部に引き出され、ケースカバー38に設けた制御ユニット40にコネクタにより接続されている。
一次側圧力センサ48は一次側圧力P1を検出し、二次側圧力センサ50は二次側圧力P2を検出し、制御ユニット40は、後に説明するように、弁体24の開閉に伴う流量Qを計算するための差圧ΔPを
ΔP=P2-P1
として求めている。
このため一次側圧力センサ48、二次側圧力センサ50及び制御ユニット40による差圧演算により、実質的に差圧センサとしていの機能が実現されている。
なお、一次側圧力センサ48、二次側圧力センサ50及び制御ユニット40による差圧演算による差圧センサの機能に代えて、装置本体に差圧センサを設けるようにしても良い。差圧センサは、一次側圧力P1を導入する共に二次側圧力P2を導入し、一次側圧力P1と二次側圧力P2と差圧ΔP(=P2-P1)に応じた差圧検出信号を出力するように構成する。
また、差圧検出に用いる一次側圧力センサ48と二次側圧力センサ50は、MEMS構造とすることで、微細加工技術により集積化された超小型センサとしており、図示のように、装置本体12の隔壁内に埋込設置することができる。
この点は、差圧センサを用いた場合も同様である。
なお、本実施形態にあっては、スプリンクラーヘッド22の作動による二次側圧力P2の低下を検出して制御弁装置10の制御を開始することから、差圧センサとせず、一次側圧力センサ48と二次側圧力センサ50を個別に設けることが望ましい。
(接触センサ)
図1に示すように、弁体24が閉鎖状態で押圧される弁座33の弁座シート30には接触センサ64が設けられている。接触センサ64は、ゴム製の弁座シート30に加わる弁体24の押圧荷重を検出して制御ユニット40に出力する。
制御ユニット40は、接触センサ64の検出荷重から弁体24の開放や閉鎖を判定し、また、検出荷重の分布から弁座シート30のゴミ噛み、傷又は劣化等の異常を判定する。
図2は制御弁装置の弁座に設けられた接触センサを取り出して示した説明図であり、図2(A)に平面を示し、図2(B)にセンサ本体のX-X断面を示す。
図2(A)に示すように、接触センサ64は絶縁ゴムを用いたリング状のホルダー65に対し所定角度単位、例えば22.5°単位に16個のセンサ本体66を配置している。センサ本体66は、図2(B)に示すように、導電性ゴム68の両側に電極70,72を配置してリード線74a,74bを引き出している。
センサ本体66の導電性ゴム68に荷重Fが加わると、電極70,72間の導電性ゴム68の抵抗値が変化する。例えば、荷重Fが増加すると抵抗値は低下し、荷重Fが低下すると抵抗値は増加し、抵抗値の変化を電圧又は電流の変化として電気的に検出することで、センサ本体66に加わる荷重が検出できる。
また、複数のセンサ本体66をリング状に配置したことで、位置的な荷重検出、即ち、弁座シート30に加わる荷重分布を検出することができる。なお、荷重分布の分解能は、センサ本体66の設置数により必要とする分解能を実現すれば良い。
図3は接触センサを弁体側に設けた他の実施形態を示した説明図である。図3に示すように、本実施形態の制御弁装置は、弁座33に相対する弁体24の押圧面にリング状の弁シート35を配置しており、弁シート35の背後に、図2に示したリング状の接触センサ64が配置されている。
本実施形態では、接触センサ64は開閉する弁体24側に配置されることから、接触センサ64からの信号線は、帯状のフレキシブルプリント基板に配線パターンを形成して弁体24と制御ユニット40との間を接続すれば良い。
[制御ユニット]
図4は制御弁装置に設けた制御ユニットの機能構成を示したブロック図である。図4に示すように、制御弁装置の制御ユニット40は、制御プロセッサ75を備え、制御プロセッサ75のバス84に対しては、装置本体12に設けた開度センサ46、一次側圧力センサ48、二次側圧力センサ50及び接触センサ64が図示しないAD変換ポートを介して接続されている。
また、制御プロセッサ75のバス84に対しては、液晶カラーディスプレイを用いた表示部60と、少なくとも点検スイッチと復旧スイッチを備えた操作部62が設けられている。
更に、制御プロセッサ75のバス84に対しては、アンテナ88を備えた無線通信部86と伝送ケーブル91を引き出した有線通信部90が設けられている。
無線通信部86は、例えば426MHz帯の特定小電力無線局の標準規格として知られたSTD-30(特定小電力セキュリティシステム無線局の無線設備標準規格)に準拠し、426.2500MHz~426.8375MHzの間に12.5kHzの周波数帯域幅を持つ48チャンネルが割り当てられており、何れかのチャンネル周波数を使用して監視センター側との間で信号を送受信する。
有線通信部90は例えばLAN通信プロトコルに従って監視センターとの間で信号を送受信する。なお、無線通信部86と有線通信部90は必要に応じて何れか一方としても良い。
(制御部の機能)
制御プロセッサ75にはCPU76が設けられ、CPU76からのバス84に、制御ロジック78、ROM80、RAM82が接続されている。なお、制御ロジック78はCPU76の制御処理に伴うバス制御などの各種のハードウェア機能を実現する。CPU76にはプログラムの実行により実現される制御部77の機能が設けられる。
制御部77は、スプリンクラーヘッド22の作動による二次側圧力の低下を検出して、二次側に供給される消火用水の流量を所定の設定流量に制御する定流量制御、又は、二次側に供給される消火用水の圧力を所定の設定圧力に制御する調圧制御を行う。また、制御部77は、点検指示を受けた場合に所定の点検制御を行う。なお、制御部77が定流量制御を行うか調圧制御を行うかは、必要に応じて予め何れか一方を選択しておく。
[定流量制御]
図4のCPU76に設けられた制御部77は、火災によるスプリンクラーヘッド22の作動による消火用水の散水で二次側圧力P2が所定値以下に低下したことを検出して次の定流量制御を行う。
制御部77は、二次側圧力P2の所定圧力以下への低下を検出すると、電磁切替弁52の電磁ソレノイド54に通電し、通常監視状態の第1切替位置52aから第2切替位置52bに切替え、一次圧ポートAからの一次側加圧用水をシリンダ室28に供給し、ピストン25をリターンスプリング29に抗して図示で右側にストロークさせ、弁体24を開放し、一次側の加圧された消火用水を二次側に供給する。
この状態で制御部77は、開度センサ46で検出された弁体24の開度A、一次側圧力センサ48で検出された一次側圧力P1及び二次側圧力センサ50で検出された二次側圧力P2をAD変換により周期的に読み込み、制御弁装置10の流量Qを計算して求めている。
制御部77により流量Qの計算するため、RAM82には容量係数テーブル85が予め記憶されている。容量係数テーブル85には、弁体24の開度Aに対応した容量係数Cvが予め記憶されている。
弁の容量係数Cvは次式で与えられる。
Cv=K・Q・(G/ΔP)1/2 (式1)
Q:流量
G:比重(水の場合G=1)
ΔP:差圧
K:定数
このため、製造段階で、制御弁装置10における弁体24の開度Aを変えながら流量Qと差圧ΔPを測定し、(式1)から容量係数Cvを求めて容量係数テーブル85に登録し、これをRAM82に予め記憶しておく。
このため制御部77は、開度センサ46の検出開度Aによる容量係数テーブル85の参照により、対応する容量係数Cvを読み出し、また、一次側圧力センサ48で検出された一次側圧力P1と二次側圧力センサ50で検出された二次側圧力P2から差圧ΔPを
ΔP=P2-P1
として求め、次式により流量Qを計算する。
Q=Cv/{K(G/ΔP)1/2} (式2)
続いて、制御部77は計算により求めた流量Qをスプリンクラーヘッド22の目標流量として予め設定された所定の閾値流量Qthと比較し、閾値流量Qth未満の場合は電磁切替弁52に対する通電を継続して第2切替位置52bとすることで、シリンダ室28に対し一次側加圧水を供給し、弁体24を開放方向にストロークさせ、流量Qを増加させる。
これに対し制御部77は計算により求めた流量Qが閾値流量Qth以上となった場合は、電磁切替弁52に対する通電をオフして第1切替位置52aに戻し、シリンダ室28を二次側に連通させることで弁体24を閉鎖方向にストロークさせ、流量Qを低下させる。
このような制御部77の制御により、制御弁装置10から作動中のスプリンクラーヘッド22に対しては閾値流量Qthとなる一定の流量が供給される定流量制御が行われる。
図5は制御弁装置の定流量制御を示したフローチャートであり、CPU76に設けた制御部77による制御となる。
図5に示すように、制御部77は、ステップS1で二次側圧力センサ50により検出された二次側圧力P2が所定値以下に低下したことを判別するとステップS2に進み、電磁切替弁52に対する通電オンにより弁体24を開駆動する。
続いて、制御部77は、ステップS3で開度センサ46により検出された弁体24の開度A、一次側圧力センサ48で検出された一次側圧力P1及び二次側圧力センサ50で検出された二次側圧力P2を読み込んでステップS4に進み、開度Aに対応した容量係数CvをRAM82の容量係数テーブル85の参照により読み出すと共に差圧ΔPをΔP=P2-P1として求め、ステップS5で前記(式2)に従って流量Qを計算により求める。
続いて制御部77はステップS6に進み、ステップS5で算出した流量Qと制御目標として設定した閾値流量Qthと比較し、閾値流量Qth未満であればステップS7に進んで、電磁切替弁52の通電を継続して弁体24を開駆動して流量Qを増加させ、一方、閾値流量Qth以上であればステップS8に進んで、電磁切替弁52の通電をオフして弁体24を閉駆動して流量Qを減少させ、ステップS9で放水停止指示があるまでステップS3からの処理を繰り返し、作動中のスプリンクラーヘッド22に対し閾値流量Qthとなる一定の流量を供給する定流量制御を行う。
制御部77は、ステップS9で火災に鎮火による放水停止指示を判別するとステップS10に進み、電磁切替弁52を継続的に通電オフとすることで、弁体24を閉駆動して全閉とし、作動したスプリンクラーヘッド22からの放水を停止させる。
[調圧制御]
図4のCPU76に設けられた制御部77は、火災によるスプリンクラーヘッド22の作動による消火用水の散水で二次側圧力が所定値以下に低下したことを検出して次の調圧制御を行う。
制御部77は、二次側圧力P2の所定圧力以下への低下を検出すると、電磁切替弁52の電磁ソレノイド54に通電し、通常監視状態の第1切替位置52aから第2切替位置52bに切替え、一次圧ポートAからの一次側加圧用水をシリンダポートBからシリンダ室28に供給し、ピストン25をリターンスプリング29に抗して図示で右側にストロークさせ、弁体24を開放し、一次側の加圧された消火用水を二次側に供給する。
この状態で制御部77は、二次側圧力センサ50で検出された二次側圧力P2を、スプリンクラーヘッド22の目標圧力として予め設定された所定の閾値圧力Pthと比較し、閾値圧力Pth未満の場合は電磁切替弁52に対する通電を継続して第2切替位置52bとすることで、オリフィス53を介して得られた一次側加圧水をシリンダ室28に供給し、弁体24を開放方向にストロークさせ、二次側圧力P2を増加させる。
これに対し制御部77は二次側圧力P2が閾値圧力Pth以上となった場合は、電磁切替弁52に対する通電をオフして第1切替位置52aに戻し、一次側圧力と二次側圧力を同圧にすることで、リターンスプリング29の力により弁体24を閉鎖方向にストロークさせ、二次側圧力P2を低下させる。
このような制御部77による制御により、制御弁装置10から作動中のスプリンクラーヘッド22に対し供給される消火用水は閾値圧力Pthとなる一定の圧力に制御される調圧制御が行われる。
図6は制御弁装置の調圧制御を示したフローチャートであり、CPU76に設けた制御部77による制御となる。
図6に示すように、制御部77は、ステップS11で二次側圧力センサ50により検出された二次側圧力P2が所定値以下に低下したことを判別すると、ステップS12に進み、電磁切替弁52に対する通電オンにより弁体24を開駆動する。
続いて、制御部77は、ステップS13で二次側圧力センサ50により検出された二次側圧力P2を読み込んでステップS14に進み、制御目標として設定した閾値圧力Pthと比較し、閾値圧力Pth未満であればステップS15に進んで、電磁切替弁52の通電を継続して弁体24を開駆動して圧力を増加させ、一方、閾値圧力Pth以上であればステップS16に進んで、電磁切替弁52の通電をオフして弁体24を閉駆動して二次側圧力P2を減少させ、ステップS17で放水停止指示があるまでステップS13からの処理を繰り返し、作動中のスプリンクラーヘッド22に対し閾値圧力Pthとなる一定の圧力の消火用水を供給する調圧制御を行う。
制御部77は、ステップS17で火災に鎮火による放水停止指示を判別するとステップS18に進み、電磁切替弁52を継続的に通電オフとすることで、弁体24を閉駆動して全閉とし、作動したスプリンクラーヘッド22からの放水を停止させる。
[点検制御]
(点検制御機能)
図4のCPU76に設けられた制御部77は、次の点検制御を行う。制御部77は、操作部62の点検スイッチの操作または監視センターからの点検指示信号の受信により点検指示を受けた場合に、排水制御弁36を開放して二次側配管20からスプリンクラーヘッド22の1台が作動したと同じ流量の排水により弁体24を開放させる作動試験を行う。
この排水制御弁36の開制御による排水状態で制御部77は、図5のフローチャートに示した定流量制御または図6のフローチャートに示した調圧制御を行い、点検流量Qが所定の閾値流量Qthに制御された場合、又は二次側圧力P2が所定の閾値圧力Pthに制御されれば正常と判定し、それ以外の場合は点検異常と判定し、精密点検を促す警報を出力させる制御を行う。
また、制御部77は、点検終了指示を判別し、排水制御弁36を閉制御し、流水の停止により弁体24を閉鎖させた場合、弁座シート30に設けている接触センサ64により検出された弁体24の押圧により弁座シート30に加わる荷重及び荷重分布を読み込み、弁体24の閉鎖と開放、弁体24のゴミ噛み、及び、弁座シート30の傷や劣化を判定し、表示部60に表示すると共に点検結果として監視センターに送信して知らせる制御を行う。
ここで、接触センサ64は、図2に示したように、リング状のホルダー65の複数個所にセンサ本体66を設けて押圧荷重を検出していることから、弁体24の押圧により弁座シート30に加わる荷重の分布状態が検出されており、接触センサ64における複数のセンサ本体66による検出荷重の全てが所定の開放閾値以下の場合に弁体24の開放と判定し、複数のセンサ本体66による検出荷重の全てが所定の閉鎖閾値以上で且つ所定の荷重範囲内となる均一の場合に、弁体24の閉鎖と判定する制御を行う。
また、制御部77は、接触センサ64における複数のセンサ本体66による検出荷重の全てが所定の閉鎖閾値以上で一部の検出荷重が荷重範囲を超えている場合に、弁体24のゴミ噛み、傷又は劣化と判定し、表示部60に表示すると共に点検結果として監視センターに送信して弁内部異常を示した精密点検を促す警報を出力させる制御を行う。
このため、点検資格者は、点検を行なった制御弁装置10でのゴミ噛み、傷又は劣化等の異常を知ることができるようになり、故障、故障予知、予防保全(故障前の交換等の保守)などが、弁を分解しなくても分かり、点検や保守の必要性、故障の判定などが可能となり、設備の維持管理の信頼性を増すことができる。
(点検制御動作)
図7は制御弁装置の点検制御を示したフローチャートであり、CPU76に設けられた制御部77による制御となる。
図7に示すように、制御部77は、ステップS21で点検指示ありを判別すると点検モードに入ってステップS22に進み、制御弁装置10の二次側から引き出した排水管34に設けている排水制御弁36を開制御し、スプリンクラーヘッド22の1台が作動したと同じ流量の排水により弁体24を開放させる作動試験を行う。なお、点検の際には、流水検知装置21から流水検知信号E1が出力されないように、所定の操作を行っておく。
続いて、制御部77は、ステップS23で定流量制御又は調圧制御を行い、ステップS24で制御流量又は制御圧力が正常であればステップS25に進んで正常を判定し、一方、ステップS24で制御流量Qが閾値流量Qthに届かなかった場合、又は、制御圧力P2が閾値流量Pthに届かなかった場合にはステップS26に進み、点検結果として異常を判定し、精密点検の要求を表示部60及び監視センターにより報知させる。
続いて、制御部77は、ステップS27に進み、操作部62の復旧スイッチの操作又は監視センターからの復旧信号の受信等により点検終了指示ありを判別するとステップS28に進み、排水制御弁36を閉制御して排水を停止させ、これにより制御弁装置10の弁体24が閉鎖位置に戻って復旧する。
続いて、制御部77は、ステップS29で接触センサ64により荷重分布を示す複数の検出荷重を読み込み、ステップS30で検出荷重の全てが所定の閉鎖荷重以上であればステップS31に進み、全ての検出荷重が所定の荷重範囲に収まっていれば閉鎖荷重は均一と判別してステップS32に進み、弁体24は弁座シート30に対し完全に密着した完全閉鎖状態にあることから点検正常復帰を判定し、点検制御を終了する。
これに対し弁体24が閉鎖した場合に、弁座シート30との間にゴミが挟まるゴミ噛みが発生していた場合には、接触センサ64で検出した複数の検出荷重の一部が所定の閉鎖荷重未満であったり、所定の閾値荷重以上であっても所定の荷重範囲を超えて不均一な荷重分布となっており、このような弁座シート30における荷重分布の異常がステップS30又はステップS31で判定され、ステップS33に進み、ゴミ噛みの可能性を判定して精密点検要求を表示部60に表示すると共に監視センターで報知させる。
また、弁座シート30にキズがあったり、劣化により部分的に硬化していたような場合にも、弁体24の押圧で弁座シート30に加わる荷重分布が不均一となり、キズや劣化に起因した弁座シート30における荷重分布の異常がステップS30又はステップS31で判定されてステップS33に進み、ゴミ噛みに加えて、キズや劣化の可能性を判定して精密点検要求を表示部60に表示すると共に監視センターで報知させる。
(制御弁装置の復旧判定)
また、制御部77は、点検制御における制御弁装置10の別の復旧判定として、開度センサ46の検出開度Aが所定の全閉開度で且つ一次側圧力センサ48で検出した一次側圧力P1と二次側圧力センサ50で検出した二次側圧力P2が略同一となった場合に正常復旧を判定し、それ以外の場合に復旧異常を判定して報知し、精密点検の促進推奨等を促すようにしても良い。
(弁体の動きの監視制御)
また、制御部77は、点検制御において排水制御弁36を開放と閉鎖により制御弁装置10の弁体24が開閉した場合に、弁体24が一定の開度に開放するまでの開放時間、及び、弁体24が完全閉鎖するまでの閉鎖時間を測定し、開放時間及び又は閉鎖時間が所定の正常動作時間以上となっていることを判定した場合、弁体24の動きが渋くなっていることが分かることから、弁体26の動きが悪いことを示す障害警報を出力し、錆び等のより制御弁装置10の内部異常の予兆を覚知させ、精密点検の促進.推奨等を促すことで、適切な対応を可能として予防保全を図る。
[主要構成機器の管理制御]
図4のCPU76に設けられた制御部77は、制御弁装置10に設けられた弁座シート30、開度センサ46、一次側圧力センサ48、二次側圧力センサ50及び接触センサ64を含む所定の主要構成機器、消耗品、定期交換品等の管理情報を予め記憶して管理し、必要な管理情報を表示部60に表示すると共に監視センターに通知し、必要な対応を促すような制御を行う。
例えば、制御部77は、RAM82に、主要構成機器の製造年月日、ゴム製等の消耗品や定期交換品の交換日等の管理情報を予め記憶している。このため、点検資格者等は、必要に応じて操作部62の操作により管理情報をRAM82から読み出して表示部60に表示することで交換時期等を知ることができる。また、制御部77は、交換時期が近づいた場合に、表示部60に注意表示を行い、また、注意表示灯を作動し、更に、監視センターに通知する制御を行うことで、点検資格者等に知らせ、適切な対応を可能とする。
なお、制御弁装置10を分解して新品に交換した場合、管理情報を交換した消耗品や定期交換品に対応して修正する必要があるが、交換修理が終了して電源を再投入した際に、管理情報の修正を促すメッセージ等を表示部60に表示することで、管理情報の修正が行われ、交換の済んだ消耗品や定期交換品についても、正しい次の交換時期の管理が可能となる。
[トンネル水噴霧設備の制御弁装置]
図8はトンネル水噴霧設備に設けられた制御弁装置の実施形態を示した説明図である。
(基本的な構造)
図8に示すように、本実施形態の制御弁装置10は、トンネル水噴霧設備の自動弁装置として機能し、装置本体12の流入口14に一次側配管18が接続され、流出口16は二次側配管20によりテスト制水弁92を介してトンネル内に設置された開放型の水噴霧ヘッド94に接続される。
ピストンシリンダ機構により弁体24を開閉駆動するために電磁切替弁52には一次圧ポートA、シリンダポートB及び排水ポートCが設けられ、一次圧ポートAは逆止弁57及び仕切弁56を介して装置本体12の一次側に接続され、シリンダポートBはシリンダ流入排出口32に接続され、排水ポートCは排水制御弁36の二次側の排水管34に接続されている。
通常監視状態で電磁切替弁52は図示の第1切替位置52aにあり、シリンダポートBが排水ポートCに連通しており、ピストン25に連結された弁体24はリターンスプリング29の力により弁座33の弁座シート30に押圧されて流路を閉鎖している。
図4のCPU76に設けられた制御部77は、火災によるスプリンクラーヘッド22の作動による消火用水の散水で二次側圧力が所定値以下に低下したことを検出して次の調圧制御を行う。
制御部77は、二次側圧力P2の所定圧力以下への低下を検出すると、電磁切替弁52の電磁ソレノイド54に通電し、通常監視状態の第1切替位置52aから第2切替位置52bに切替え、一次圧ポートAからの一次側加圧用水をシリンダポートBからシリンダ室28に供給し、ピストン25をリターンスプリング29に抗して図示で右側にストロークさせ、弁体24を開放し、一次側の加圧された消火用水を二次側に供給する。
この状態で制御部77は、二次側圧力センサ50で検出された二次側圧力P2を、スプリンクラーヘッド22の目標圧力として予め設定された所定の閾値圧力Pthと比較し、閾値圧力Pth未満の場合は電磁切替弁52に対する通電を継続して第2切替位置52bとすることで、オリフィス53を介して得られた一次側加圧水をシリンダ室28に供給し、弁体24を開放方向にストロークさせ、二次側圧力P2を増加させる。
これに対し制御部77は二次側圧力P2が閾値圧力Pth以上となった場合は、電磁切替弁52に対する通電をオフして第1切替位置52aに戻し、シリンダ室28を排水管34に連通してリターンスプリング29の力により弁体24を閉鎖方向にストロークさせ、二次側圧力P2を低下させる。
このような制御部77による制御により、制御弁装置10から作動中のスプリンクラーヘッド22に対し供給される消火用水は閾値圧力Pthとなる一定の圧力に制御される調圧制御が行われる。
更に、排水制御弁36と並列に自動排水弁37が接続されており、制御弁装置10の閉駆動により水噴霧ヘッド94から散水を停止した場合、二次側圧力か所定圧以下に低下すると自動排水弁37が開放し、二次側配管に溜まっている消火用水を排水させる。
それ以外の構成及び機能は、図1に示した実施形態と同じになることから、同一符号を付して説明を省略する。また、図2乃至図4に示した点も基本的に同じになる。
制御弁装置10に設けられた制御ユニット40は、監視センターなどから放水指示を受けた場合、電磁切替弁52の制御により制御弁装置10の弁体を駆動し、放水量の少ない予告放水を行った後に、本管放水に切り替える二段階の放水制御を、定流量制御又は調圧制御により行う。
また、制御部40は、所定の点検指示を判別した場合に、図7のフローチャートに示した同様な点検制御を行うが、点検制御を行う前に、テスト制水弁92を閉鎖し、点検による作動試験により水噴霧ヘッド94からトンネル内に放水されないようにする。
[2段階放水の定流量制御]
図9は予告放水と本格放水を行う制御弁装置の2段階定流量制御を示したフローチャートであり、図4に示したCPU76に設けた制御部77による制御となる。
図9に示すように、制御部77は、ステップS41で監視センター等からの放水起動指示を判別すると、ステップS42に進み、電磁切替弁52に対する通電オンにより弁体24を開駆動する。
続いて、制御部77は、ステップS43で予告放水の閾値流量Qth1を設定し、次のステップS44で開度センサ46により検出された弁体24の開度A、一次側圧力センサ48で検出された一次側圧力P1及び二次側圧力センサ50で検出された二次側圧力P2を読み込んでステップS45に進み、開度Aに対応した容量係数CvをRAM82の容量係数テーブル85の参照により読み出すと共に差圧ΔPをΔP=P2-P1として求め、ステップS46で前記(式2)に従って流量Qを計算により求める。
続いて制御部77はステップS47に進み、ステップS45で算出した流量Qと制御目標として設定した予告放水の閾値流量Qth1と比較し、閾値流量Qth1未満であればステップS48に進んで、電磁切替弁52の通電を継続して弁体24を開駆動して流量Qを増加させ、一方、閾値流量Qth1以上であればステップS49に進んで、電磁切替弁52の通電をオフして弁体24を閉駆動して流量Qを減少させ、ステップS50で予告放水に必要な所定時間の経過を判別するまでステップS44からの処理を繰り返し、水噴霧ヘッド94からトンネル内に少ない水量の予告放水を行い、トンネル内の通行車両の運転者等に対し、本格放水が行われることを予告し、車両停止等の措置を促す。
制御部77は、ステップS50で予告放水に必要な所定時間の経過を判別するとステップS51に進んで、制御目標をそれまでの予告放水の閾値流量Qth1から、それより多い本格放水の閾値流量Qth2に設定変更し、ステップS52で閾値流量Qth2に基づく定流量制御をステップS53で放水停止指示を判別するまで繰り返し、閾値流量Qth2に制御する定流量制御により水噴霧ヘッド94から本格放水をトンネル内に行い、火災を消火抑制すると共にトンネル躯体を火災から防護する。
なお、ステップS52における閾値流量Qth2に基づく定流量制御は、ステップS47~S48と同様に、閾値流量Qth2未満であれば弁体24を開駆動して流量Qを増やし、一方、閾値流量Qth2以上であれば弁体24を閉駆動して流量Qを減らす。
制御部77はステップS53で放水停止指示を判別するとステップS54に進み、弁体24を閉駆動して閉鎖し、水噴霧ヘッド94からの放水を停止させる。
[2段階放水の調圧制御]
図10は予告放水と本格放水を行う制御弁装置の2段階調圧制御を示したフローチャートであり、図4に示したCPU76に設けた制御部77による制御となる。
図10に示すように、制御部77は、ステップS61で監視センター等からの放水起動指示を判別するとステップS62に進み、電磁切替弁52に対する通電オンにより弁体24を開駆動する。
続いて、制御部77は、ステップS63で予告放水の閾値圧力Pth1を設定し、次のステップS64で二次側圧力センサ50で検出された二次側圧力P2を読み込んでステップS65に進み、制御目標として設定した予告放水の閾値圧力Pth1と比較し、閾値圧力Pth1未満であればステップS66に進んで、電磁切替弁52の通電を継続して弁体24を開駆動して二次側圧力P2を増加させ、一方、閾値圧力Pth1以上であればステップS67に進んで、電磁切替弁22の通電をオフして弁体24を閉駆動して二次側圧力P2を減少させ、ステップS68で予告放水に必要な所定時間の経過を判別するまでステップS64からの処理を繰り返し、水噴霧ヘッド94からトンネル内に少ない水量の予告放水を行い、トンネル内の通行車両の運転者等に対し、本格放水が行われることを予告し、車両停止等の措置を促す。
制御部77は、ステップS68で予告放水に必要な所定時間の経過を判別するとステップS69に進んで、制御目標をそれまでの予告放水の閾値圧力Pth1から、それより高い本格放水の閾値圧力Pth2に設定変更し、ステップS70で閾値圧力Pth2に基づく調圧制御をステップS71で放水停止指示を判別するまで繰り返し、閾値圧力Pth2に制御する調圧制御により水噴霧ヘッド94から本格放水をトンネル内に行い、火災を消火抑制すると共にトンネル躯体を火災から防護する。
なお、ステップS70における閾値圧力Pth2に基づく調圧制御は、ステップS65~S67と同様に、閾値圧力Pth2未満であれば弁体24を開駆動して二次側圧力P2を上げ、一方、閾値圧力Pth2以上であれば弁体24を閉駆動して二次側圧力P2を下げる。
制御部77はステップS71で放水停止指示を判別するとステップS72に進み、弁体24を閉駆動して閉鎖し、水噴霧ヘッド94からの放水を停止させる。
[本発明の変形例]
(制御弁装置)
上記の実施形態は、スプリンクラー消火設備とトンネル水噴霧設備に用いられる制御弁装置を例にとっているが、これに限定されず、プラント設備等に一般的に使用させている流量制御又は圧力制御を必要とする適宜の設備の制御弁装置を含む。
(制御切替弁)
上記の実施形態は、制御弁装置を開閉駆動するため2位置切替えの切替制御弁を設けているが、シリンダポートBに対し一次側ポートAと二次側ポートCを切り替える三方切替弁としても良い。
(センサ)
上記の実施形態は、制御弁装置を制御するために開度センサ、一次側と二次側の圧力センサ、接触センサを設けているが、これ以外に振動センサや歪センサ等の適宜のセンサを設けて制御弁装置の制御や状態監視を行うようにしても良い。
(近距離通信による作業者端末への送信)
また、上記の実施形態で制御ユニットは無線鵜深部を備えていることから、開度センサの検出開度、一次側圧力センサ及び二次側圧力センサの検出圧力、制御ユニットにより計算された流量を、無線通信部により作業者の所持する携帯端末に送信して処理させるようにしても良い。これにより制御弁装置が設置された現場で修理交換や調整等の現場作業を行った場合や現場を巡回中に、作業者は携帯端末の表示により制御弁装置の検出開度、一次側圧力、二次側圧力、流量を知ることができ、制御弁装置の動作状況の判断を適切に行うことが可能となり、設備の維持管理を高い精度で効率良く進めることができる。
(制御ユニット)
また、点検時に、制御弁装置に設けられた制御ユニットから外部に点検結果を示す信号が確実に出力されているかを確認するため、例えば有線通信部の出力側に信号接続部を設けてメモリ付き治具を挿入して点検制御を行えば、所定の信号を監視センターに出力させずに、メモリ付き治具で信号の出力による点検正常を確認することができる。
またメモリ付き治具を取り外すと、遮断していた信号接続部が接続されると共に、万一、信号線に問題がある場合は、信号線監視回路で断線、短絡等が分かるようにすることで、外部に対する信号の出力系統の正常が確認できる。
(その他)
また、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:制御弁装置
12:装置本体
14:流入口
16:流出口
18:一次側配管
19:仕切弁
20:二次側配管
21:流水検知装置
22:スプリンクラーヘッド
24:弁体
25:ピストン
26:シリンダ
27:ガイドロッド
28:シリンダ室
29:リターンスプリング
30:弁座シート
31:仕切部材
32:シリンダ流入排出口
33:弁座
34:排水管
36:排水制御弁
38:ケースカバー
40:制御ユニット
46:開度センサ
48:一次側圧力センサ
50:二次側圧力センサ
52:電磁切替弁
52a:第1切替位置
52b:第2切替位置
54:電磁ソレノイド
55:スプリング
60:表示部
62:操作部
64:接触センサ
66:センサ本体
68:導電性ゴム
70,72:電極
74a,74b:リード線
75:制御プロセッサ
76:CPU
77:制御部
78:制御ロジック
80:ROM
82:RAM
84:バス
85:容量係数テーブル
86:無線通信部
90:有線通信部

Claims (2)

  1. 駆動機構より弁体を開閉して一次側から供給された液体を二次側に供給するスプリンクラー設備用の制御弁装置であって
    前記弁体の開度を検出する開度センサと、
    前記弁体の一次側圧力を検出する一次側圧力センサと二次側圧力を検出する二次側圧力センサで構成される圧力センサと、
    前記駆動機構の制御により前記弁体を開閉駆動する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記スプリンクラー設備の非作動時の前記弁体の閉鎖状態で前記二次側圧力の低下を検出した場合は、前記スプリンクラー設備の作動を判定して前記弁体を開放し、一次側から供給された前記液体を二次側に供給すると共に、前記弁開度に対応した容量係数と前記一次側圧力と前記二次側圧力との差圧に基づいて一次側から二次側に流れる流量を所定の設定流量に制御する定流量制御を行うことを特徴とする制御弁装置。
  2. 駆動機構により弁体を開閉して一次側から供給された液体を二次側に供給するスプリンクラー設備用の制御弁装置であって
    前記弁体の開度を検出する開度センサと、
    前記弁体の一次側圧力を検出する一次側圧力センサと二次側圧力を検出する二次側圧力センサで構成される圧力センサと、
    前記駆動機構の制御により前記弁体を開閉駆動する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記スプリンクラー設備の非作動時の前記弁体の閉鎖状態で前記二次側圧力の低下を検出した場合は、前記スプリンクラー設備の作動を判定して前記弁体を開放し、一次側から供給された前記液体を二次側に供給すると共に、前記一次側圧力と前記二次側圧力との差圧に基づいて一次側から二次側に供給される前記液体の圧力を所定の設定圧力に制御する調圧制御を行うことを特徴とする制御弁装置。
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