JP6945403B2 - 流水検知装置 - Google Patents
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Description
本発明は、消火設備の作動による流水を検知して流水検知信号を出力する流水検知装置であって、
流水に応じて開閉する弁体の開度を検出する開度センサと、
弁体の一次側圧力を検出する一次側圧力センサと弁体の二次側圧力を検出する二次側圧力センサとで構成される圧力センサと、
一次側圧力と二次側圧力との差圧及び弁体の開度に対応した容量係数(Cv値)に基づいて弁体の一次側から二次側に流れる流水量を求め、流水量が所定の不作動流量より多い所定の作動流量以上の場合に流水検知信号を出力する制御部と、
を備えたことを特徴とする。
制御部は、弁体の開度が略全閉状態での圧力センサで検出された一次側圧力と二次側圧力の時間的な変化から漏水を判定して報知する。
弁体は弁軸により回転自在に支持されており、
開度センサは、弁軸の回転角を検出する回転角センサ、弁軸の回転量を検出する回転センサ、又は、弁軸の回転に応じてパルス信号を出力するエンコーダである。
圧力センサは、一次側圧力を導入すると共に二次側圧力を導入し、一次側圧力と二次側圧力との差圧に応じた差圧検出信号を出力する。
開度センサ及び圧力センサを、MEMS構造とする。
本発明の別の形態にあっては、消火設備の作動による流水を検知して流水検知信号を出力する流水検知装置であって、
流水に応じて開閉する弁体又は弁座に設けられたシートに、弁体を弁座に着座させた場合に加わる押圧荷重を検出する接触センサと、
接触センサで検出された押圧荷重に基づいて、弁体の閉鎖と開放、及び弁体の異常を判定して出力する制御部と、
を備えたことを特徴とする。
接触センサは、シートの複数個所に設けられ、
制御部は、
複数の接触センサによる検出荷重の全てが所定の開放閾値以下の場合に弁体の開放と判定し、
複数の接触センサによる検出荷重の全てが所定の閉鎖閾値以上で且つ所定の荷重範囲となる均一の場合に弁体の閉鎖と判定し、
複数の接触センサによる検出荷重の全てが所定の閉鎖閾値以上で一部の検出荷重が荷重範囲を超えている場合に弁体のゴミ噛み、傷又は劣化と判定する。
接触センサは、弁体の押圧荷重に応じて抵抗値が変化する。
更に、弁体の二次側を排水させる排水制御弁を備え、
制御部は、圧力センサにより検出している二次側圧力が所定の上限圧力閾値を超えた場合に、排水制御弁を開放して二次側の排水により二次側圧力を低下させる。
制御部は、所定の点検指示を受けた場合に、排水制御弁を開放して二次側からの排水により弁体を開放させ、開度センサの検出開度、一次側圧力センサ及び二次側圧力センサの各検出圧力を計測すると共に及び制御部により流水量を計算し、計測結果及び計算結果から異常を判定した場合に点検異常を報知させる。
制御部は、排水制御弁を開放させた場合、流水量が作動流量以上となっても流水検知信号を出力しないようする。
制御部は、排水制御弁を閉鎖して二次側からの排水を停止させた場合、開度センサの検出開度が所定の全閉開度で圧力センサにより検出した一次側圧力と二次側圧力が略同一となった場合に正常復旧を判定し、それ以外の場合に復旧異常を判定して報知する。
制御部は、排水制御弁を開放又は閉鎖した場合に、開度センサで検出された弁体の開度の時間的な変化から弁体の動きの適否を判定して報知する。
排水制御弁は、排水開度を検出する排水開度センサ及び一次側圧力と二次側圧力との差圧を検出する排水圧力センサを備え、
制御部は、
排水制御弁を開放した場合に排水圧力センサで検出された差圧と排水開度センサの検出開度に対応した容量係数(Cv値)に基づいて排水水量を求め、
弁体の開放による流水量が排水制御弁の排水水量と同じ場合は、流水検知信号を出力せず、
弁体の開放による流水量が排水制御弁の開放による所定の排水水量に所定の作動流量を加えた所定流量以上の場合は、流水検知信号を出力する。
制御部は、弁体、開度センサ及び圧力センサを含む所定の主要構成機器の管理情報を予め記憶して管理する。
制御部は、主要構成機器の交換時期を管理し、交換時期に近づいたことを報知させる。
制御部は、CPU、メモリ、入出力ポート、表示部及び操作部を備えたコンピュータ回路で構成され、制御部の機能をCPUによる所定のプログラムの実行により実現する。
制御部は、開度センサの検出開度、圧力センサの検出圧力、制御部により計算された流水量及び流水検知信号を外部の上位装置に送信して処理させる。
流水に応じて開閉する弁体又は弁座に設けられたシートに、弁体を弁座に着座させた場合に加わる荷重を検出する接触センサを備え、
制御部は、開度センサ及び圧力センサの少なくとも何れかが故障した場合、接触センサで検出された荷重に基づき、弁体の所定開度以上の開放を判定して流水検知信号を出力する。
更に、弁体の二次側に充填されている消火用水の温度を検出する温度センサを備え、
制御部は、開度センサ、圧力センサ及び接触センサの少なくとも何れかが故障した場合、温度センサによる検出温度の所定の変化から流水を判定して流水検知信号を出力する。
本発明の別の形態にあっては、消火設備の作動による流水を検知して流水検知信号を出力する流水検知装置であって、
流水に応じて開閉する弁体の開度を検出する開度センサと、
弁体の一次側圧力と二次側圧力の差圧を検出する圧力センサと、
弁体を弁座に着座させた場合に加わる押圧荷重を検出する接触センサと、
開度センサによる弁体の開放検出、圧力センサによる所定の差圧検出、又は、接触センサによる押圧荷重の低下検出の内の少なくとも二つの検出条件を満たした場合に流水検知信号を出力する制御部と、
を備えたことを特徴とする。
本発明は、スプリンクラーヘッド等の消火設備の作動による流水を検知して流水検知信号を出力する流水検知装置であって、流水に応じて開閉する弁体の開度を検出する開度センサと、弁体の一次側圧力を検出する一次側圧力センサと弁体の二次側圧力を検出する二次側圧力センサとで構成される圧力センサと、一次側圧力と二次側圧力との差圧及び弁体の開度に対応した容量係数(Cv値)に基づいて弁体の一次側から二次側に流れる流水量を求め、流水量が所定の不作動流量より多い所定の作動流量以上の場合に流水検知信号を出力する制御部と、を備えたため、火災発生時にスプリンクラーヘッドが作動して消火用水が放水された場合の流水により流水検知装置の弁体は大きく開放し、開度センサにより弁体の開度が検出され、また、制御部は、圧力センサによって検出された一次側圧力と二次側庄力から差圧を求めると共に、検出された弁開度に対応した容量係数をメモリから求めることで、差圧と容量係数に基づき流水量を計算し、どのような弁開度であっても流水量が分かるため、所定の作動流量以上の場合に流水検知信号を正確に出力して火災警報を行うことができる。
また、制御部は、弁体の開度が略全閉状態での圧力センサで検出された一次側圧力と二次側圧力の時間的な変化から漏水を判定して報知するようにしたため、補助加圧ポンプが運転されるまでに生じている漏水を、一次側圧力が一定で二次側圧力が時間の経過に伴って徐々に低下していく変化や一次側圧力と二次側圧力が連動して時間経過を伴って徐々に低下していく変化から、補助加圧ポンプの運転要因となる漏水が起きていることを報知することができ、配管内の異常発生の予兆を覚知させることで、設備維持の信頼性が向上する。
また、弁体は弁軸により回転自在に支持されており、開度センサは、弁軸の回転角を検出する回転角センサ、弁軸の回転量を検出する回転センサ、又は、弁軸の回転に応じてパルス信号を出力するエンコーダであり、回転角、回転量又はパルス数により例えばパーセント表示により開度を求め、制御部のメモリに予め記憶している開度と容量係数の対応テーブル等から、検出した開度に対応した容量係数を読み出して流水量の計算を行うことができる。
また、圧力センサを、一次側圧力を導入する共に二次側圧力を導入し、一次側圧力と二次側圧力と差圧に応じた差圧検出信号を出力するようにしたため、開度に対応した容量係数から流水量を求める際に必要な差圧を簡単に検出することができる。
また、開度センサ及び圧力センサを、MEMS(Micro Electro Mechanical System)構造としたため、微細加工技術により集積化された超小型センサであることから、流水検知装置に開度センサ及び圧力センサを設けても従来と同じか更に小型化できる。
また、本発明の別の形態にあっては、スプリンクラーヘッド等の消火設備の作動による流水を検知して流水検知信号を出力する流水検知装置であって、流水に応じて開閉する弁体又は弁座に設けられたシートに、弁体を弁座に着座させた場合に加わる押圧荷重を検出する接触センサと、接触センサで検出された押圧荷重に基づいて、弁体の閉鎖と開放、及び弁体の異常を判定して出力する制御部と、を備え、例えば、接触センサは、シートの複数個所に設けられ、制御部は、複数の接触センサによる検出荷重の全てが所定の開放閾値以下の場合に弁体の開放と判定し、複数の接触センサによる検出荷重の全てが所定の閉鎖閾値以上で且つ所定の荷重範囲となる均一の場合に弁体の閉鎖と判定し、複数の接触センサによる検出荷重の全てが所定の閉鎖閾値以上で一部の検出荷重が荷重範囲を超えている場合に弁体のゴミ噛み、傷又は劣化と判定し、更に、接触センサは、弁体の接触荷重に応じて抵抗値が変化するようにしたため、弁座又は弁体に設けたシートには複数の接触センサが設けられていることから、複数の接触センサによる所定の閉鎖荷重以上の検出荷重が均一であれば弁体は完全に閉止していることが判定でき、一方、所定開放荷重以下であれば弁体は開放していることが分かり、弁体の開閉状況を正確に知って設備の維持管理の信頼性を増すことができる。
更に、弁体の二次側を排水させる排水制御弁を備え、制御部は、圧力センサにより検出している二次側圧力が所定の上限圧力閾値を超えた場合に、排水制御弁を開放して二次側の排水により二次側圧力を低下させるようにしたため、夏場等に起きる二次側圧力の異常を正しく判定することができ、更に、流水検知装置に附置した排水制御弁を開放することで、自動的に異常となった二次側圧力を下げ、配管やスプリンクラーヘッド等の配管接続機器に加わるストレスを低減し、設備機器の故障発生を抑制して耐用性を高めることができる。
また、制御部は、所定の点検指示を受けた場合に、排水制御弁を開放して二次側からの排水により弁体を開放させ、開度センサの検出開度、一次側圧力センサ及び二次側圧力センサの各検出圧力を計測すると共に及び制御部により流水量を計算し、計測結果及び計算結果から異常を判定した場合に点検異常を報知させるようにしたため、従来の設備全体としての自動点検に加え、流水検知装置単体の自動点検や複数系統で同時に行う自動点検が可能となる。
また、制御部は、排水制御弁を開放させた場合、流水量が作動流量以上となっても流水検知信号を出力しないようにしたため、自動点検のために排水制御弁を開放して消火設備の作動水量に相当する排水量を流水検知装置に流しても、制御部は、排水制御弁の開放による流水量であることから、流水検知信号を制御盤等に出力せず、排水制御弁の開放による流水検知装置の作動で火災警報が出力されることを確実に防止できる。
また、制御部は、排水制御弁を閉鎖して二次側からの排水を停止させた場合、開度センサの検出開度が所定の全閉開度で圧力センサにより検出した一次側圧力と二次側圧力が略同一となった場合に正常復旧を判定し、それ以外の場合に復旧異常を判定して報知するようにしたため、点検終了に伴い流水検知装置が正常復旧したか復旧異常となったかが分かり、復旧異常となった場合に精密点検の促進推奨等を促すことで、適切な対応を可能として、予防保全を図ることができる。
また、制御部は、排水制御弁を開放又は閉鎖した場合に、開度センサで検出された弁体の開度の時間的な変化から弁体の動きの適否を判定して報知するようにしたため、例えば、点検時に弁体が一定の開度に開放するまでの開放時間を測定し、また、点検終了で弁体が完全閉止するまでの閉止時間を測定し、開放及び又は閉止に時間がかかっている場合は、弁体の動きが渋くなっていることが分かり、錆び等内部異常の予兆を覚知して、精密点検の促進.推奨等を促すことで、適切な対応を可能として予防保全を図ることができる。
また、排水制御弁は、排水開度を検出する排水開度センサ及び一次側圧力と二次側圧力との差圧を検出する排水圧力センサを備え、制御部は、排水制御弁を開放した場合に排水圧力センサで検出された差圧と排水開度センサの検出開度に対応した容量係数(Cv値)に基づいて排水水量を求め、弁体の開放による流水量が排水制御弁の排水水量と同じ場合は、流水検知信号を出力せず、弁体の開放による流水量が排水制御弁の開放による所定の排水水量に所定の作動流量を加えた所定流量以上の場合は、流水検知信号を出力するようにしたため、点検時に開放する排水制御弁についても、全開開度に対応した容量係数と差圧に基づく計算により流水量が分かることで、点検中に、流水検知装置の流水量が排水制御弁の排水水量を大きく上回っている場合は、火災により消火設備が作動していると判断でき、この場合は点検中であっても流水検知信号を出力し、点検中に起きた火災で消火設備が作動した場合にも確実に火災警報を出力させることができる。
また、制御部は、弁体、開度センサ及び圧力センサを含む所定の主要構成機器の管理情報を予め記憶して管理し、例えば、制御部は、主要構成機器の交換時期を管理し、交換時期に近づいたことを報知させるようにしたため、設備の運用中に、流水検知装置の主要構成機器の交換時期が近づいたことを点検資格者等が知り、例えば消耗品となる弁座シート等の交換時期を知って作業計画や予定を立て、予防保全に必要な作業を適切に行うこと可能とする。
また、制御部は、CPU、メモリ、入出力ポート、表示部及び操作部を備えたコンピュータ回路で構成され、制御部の機能をCPUによる所定のプログラムの実行により実現するようにしたため、流水検知装置がCPUによるプログラムの実行により実現される制御機能を備えることで、相当曖昧な火災判断しかできなかった従来の流水検知装置に対し、流水量の計算に基づく流水検知信号の出力機能や自動点検機能等のインテリジェント性の高い流水検知装置が実現できる。
また、制御部は、開度センサの検出開度、圧力センサの検出圧力、制御部により計算された流水量及び流水検知信号を、外部の上位装置に送信して処理させるようにしたため、無線或いはケーブルで防災センターの遠隔監視盤等と接続することによって、夏場の配管圧力の異常上昇のような情報を得るために機器近傍に出向くことなく、遠方で常時状態監視、異常監視、点検指令等ができるシステムを構築することができ、顧客のニーズに合ったシステム作りを提供することができる。
また、流水に応じて開閉する弁体又は弁座に設けられたシートに、弁体を弁座に着座させた場合に加わる荷重を検出する接触センサを備え、制御部は、開度センサ及び圧力センサの少なくとも何れかが故障した場合、接触センサで検出された荷重に基づき、弁体の所定開度以上の開放を判定して流水検知信号を出力するようにしたため、開度センサや圧力センサが故障して流水量が計算できなくなった場合にも、接触センサによる弁体の開放検出により流水検知信号を出力することで、一部のセンサが故障した場合にも他のセンサによる判定が可能となり、センサ故障に対するフォールトトレラントを実現して信頼性を高めることができる。
更に、弁体の二次側に充填されている消火用水の温度を検出する温度センサを備え、制御部は、開度センサ、圧力センサ及び接触センサの少なくとも何れかが故障した場合、温度センサによる検出温度の所定の変化から流水を判定して流水検知信号を出力するようにしたため、開度センサ、圧力センサ及び接触センサが故障した場合にも、温度センサの消火用水の温度低下から消火設備の作動による流水を判定し、流水検知信号の出力により火災警報をおこなわせることができ、開度センサ、圧力センサ及び接触センサの故障に対しフォールトトレラントを実現して信頼性を更に高めることができる。
また、本発明の別の形態にあっては、消火設備の作動による流水を検知して流水検知信号を出力する流水検知装置であって、流水に応じて開閉する弁体の開度を検出する開度センサと、弁体の一次側圧力と二次側圧力の差圧を検出する圧力センサと、弁体を弁座に着座させた場合に加わる押圧荷重を検出する接触センサと、開度センサによる弁体の開放検出、圧力センサによる所定の差圧検出、又は、接触センサによる押圧荷重の低下検出の内の少なくとも二つの検出条件を満たした場合に流水検知信号を出力する制御部とを備えたため、例えば全てのセンサによる検出条件が満たされた場合に火災と判定することで火災判定の信頼性を向上することができ、また、二つのセンサによる検出条件の組み合わせで火災を判定する場合には、三つのセンサの内の何れかが故障した場合にも残りのセンサにより火災を判定することでフェイルセーフを図ることができる。
図1は通常監視状態における流水検知装置の実施形態を示した説明図、図2は図1の流水検知装置の横断面を示した説明図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の流水検知装置10は、装置本体12の下側に流入口14が形成されて一次側配管18が接続され、上側に流出口16が形成されて二次側配管20が接続され、二次側配管20には防護区域に設置された閉鎖型のスプリンクラーヘッド22が接続されている。
本実施形態の流水検知装置10は、スプリンクラーヘッドの作動による流水量を正確に判定して火災警報を出力させると共に補助加圧ポンプの運転に伴う不作動流量による非火災報が確実に防止され、更に、漏水や弁体の開閉といった内部の状況を正確に判定して監視可能とするため、各種のセンサと制御ユニットが設けられている。
図2に示すように、弁体26と一体に回動する弁軸24に対しては開度センサ46が設けられている。弁軸24は弁体26の軸穴を貫通して装置本体12に回動自在に挿入され、先端側はプラグ25のねじ込みにより閉止され、後端側はセンサプラグ47のねじ込みにより閉止され、その中に開度センサ46が配置されている。
図1に示すように、装置本体12の一次側の隔壁には、一次側圧力センサ48が設けられ、また、二次側の隔壁には、二次側圧力センサ50が設けられている。
ΔP=P2−P1
として求めている。
この点は、差圧センサを用いた場合も同様である。
図1に示すように、弁体26が閉止状態で押圧される弁座28の弁座シート30には接触センサ64が設けられている。接触センサ64は、ゴム製の弁座シート30に加わる弁体26の押圧荷重を検出して制御ユニット40に出力する。
図1及び図2に示すように、装置本体12の二次側の隔壁には、サーミスタ等の温度検出素子を備えた温度センサ52が、二次側の消火用水に浸漬するように温度プローブを突出して配置され、温度センサ52の外側かセンサプラグ53のねじ込みで閉鎖され、温度センサ52からの信号線は、センサプラグ53を通して外部に引き出され、ケースカバー38に設けたセンサコネクタ56により制御ユニット40に接続されている。
図5は流水検知装置に設けた制御ユニットの機能構成を示したブロック図である。
制御プロセッサ75には、CPU76が設けられ、CPU76からのバス84に、制御ロジック78、ROM80、RAM82が接続されている。なお、制御ロジック78はCPU76の制御処理に伴うバス制御などの各種のハードウェア機能を実現する。CPU76にはプログラムの実行により実現される制御部77の機能が設けられる。
図5のCPU76に設けられた制御部77は、次の火災監視制御を行う。制御部77は、開度センサ46で検出された弁体26の開度A、一次側圧力センサ48で検出された一次側圧力P1及び二次側圧力センサ50で検出された二次側圧力P2をAD変換により周期的に読み込み、流水検知装置10の流水量Qを計算して求めている。
Cv=K・Q・(G/ΔP)1/2 (式1)
Q:流量
G:比重(水の場合G=1)
ΔP:差圧
K:定数
ΔP=P2−P1
として求め、次式により流水量Qを計算する。
Q=Cv/(K(G/ΔP)1/2 ) (式2)
図5のCPU76に設けられた制御部77は、次の漏水監視制御を行う。制御部77は、一次側圧力センサ48で検出された一次側圧力P1と二次側圧力センサ50で検出された二次側圧力P2の時間的な変化から漏水を判定して報知する制御を行う。
図5のCPU76に設けられた制御部77は、次の二次圧異常監視制御を行う。制御部77は、二次側圧力センサ50により検出している二次側配管20の二次側圧力P2が所定の上限圧力閾値を超えた場合に、排水制御弁36を開制御し、二次側配管20からの排水により異常となった二次側圧力P2を低下させる制御を行う。
(点検制御機能)
図5のCPU76に設けられた制御部77は、次の点検制御を行う。制御部77は、操作部62の点検スイッチの操作または監視センターからの点検指示信号の受信により点検指示を受けた場合に、排水制御弁36を開放して二次側配管20からスプリンクラーヘッド22の1台が作動したと同じ流水量の排水により弁体26を開放させる作動試験を行う。
図10は図6のステップS4における点検制御の詳細を示したフローチャートであり、CPU76に設けられた制御部77による制御となる。
また、制御部77は、点検制御における流水検知装置10の復旧判定として、開度センサ46の検出開度Aが所定の全閉開度で且つ一次側圧力センサ48で検出した一次側圧力P1と二次側圧力センサ50で検出した二次側圧力P2が略同一となった場合に正常復旧を判定し、それ以外の場合に復旧異常を判定して報知し、精密点検の促進推奨等を促す。
また、制御部77は、点検制御において排水制御弁36を開放と閉鎖により流水検知装置10の弁体26が開閉した場合に、弁体26が一定の開度に開放するまでの開放時間、及び、弁体26が完全閉止するまでの閉止時間を測定し、開放時間及び又は閉止時間が所定の正常動作時間以上となっていることを判定した場合、弁体26の動きが渋くなっていることが分かることから、弁体の動きが悪いことを示す障害警報を出力し、錆び等のより流水検知装置10の内部異常の予兆を覚知させ、精密点検の促進.推奨等を促すことで、適切な対応を可能として予防保全を図る。
図5のCPU76に設けられた制御部77は、図10のフローチャートに示した点検制御に加え、次の点検中の火災監視制御を行う。
図5のCPU76に設けられた制御部77は、流水検知装置10に設けられた弁座シート30、開度センサ46、一次側圧力センサ48、二次側圧力センサ50、温度センサ52及び接触センサ64を含む所定の主要構成機器、消耗品、定期交換品等の管理情報を予め記憶して管理し、必要な管理情報を表示部60に表示すると共に監視センターに通知し、必要な対応を促すような制御を行う。
(接触センサ)
図5のCPU76に設けられた制御部77は、開度センサ46、一次側圧力センサ48、二次側圧力センサ50の何れかが故障した場合、火災によりスプリンクラーヘッド22が作動して流水検知装置10の弁体26が開放しても、図7のフローチャートに示した火災監視制御による流水検知信号の出力ができなくなる。
図5のCPU76に設けられた制御部77は、開度センサ46、一次側圧力センサ48、二次側圧力センサ50の何れかが故障し、併せて接触センサ64が故障した場合、流水検知信号を出力できなくなる。
図5のCPU76に設けられた制御部77は、開度センサ46、一次側圧力センサ48、二次側圧力センサ50の何れかが故障し、併せて接触センサ64が故障した場合、流水検知信号を出力できなくなる。
(センサ)
上記の実施形態は、流水検知装置による火災監視制御や点検制御等のために開度センサ、一次側と二次側の圧力センサ、接触センサ、温度センサを設けているが、これ以外に振動センサや歪センサ等の適宜のセンサを設けて流水検知装置の制御や状態監視を行うようにしても良い。
また、点検時に、流水検知装置に設けられた制御ユニットから流水検知信号が外部に確実に出力されているかを確認するため、例えば有線通信部の出力側に信号接続部を設けてメモリ付き治具を挿入して点検制御を行えば、流水検知信号を監視センターに出力させずに、メモリ付き治具で流水検知信号の出力による点検正常を確認することができる。
上記の実施形態では、接触センサは複数の別体としていたが、リング状の連続体であって複数個所の荷重を検出するものであっても良い。
上記の実施形態では、流量からスプリンクラーヘッドが動作したかどうかを検出していたが、流量からスプリンクラーヘッドが動作した台数を推定するようにしても良い。また、表示部60や監視センター等で台数を表示しても良い。
また、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
12:装置本体
14:流入口
16:流出口
18:一次側配管
20:二次側配管
22:スプリンクラーヘッド
24:弁軸
26:弁体
28:弁座
30:弁座シート
32:排水口
34:排水管
36:排水制御弁
38:ケースカバー
40:制御ユニット
42:電源ケーブル
44:信号ケーブル
46:開度センサ
47,51,53:センサプラグ
48:一次側圧力センサ
50:二次側圧力センサ
52:温度センサ
54,56:センサコネクタ
60:表示部
62:操作部
64:接触センサ
65:ホルダー
66:センサ本体
68:導電性ゴム
70,72:電極
74a,74b:リード線
75:制御プロセッサ
76:CPU
77:制御部
78:制御ロジック
80:ROM
82:RAM
84:バス
85:容量係数テーブル
86:無線通信部
90:有線通信部
92:排水開度センサ
94:排水差圧センサ
Claims (5)
- 消火設備の作動による流水を検知して流水検知信号を出力する流水検知装置であって、
弁軸により回転自在に支持され、流水に応じて開閉する弁体と、
前記弁体の開度を検出する開度センサと、
前記弁体の一次側圧力を検出する一次側圧力センサと前記弁体の二次側圧力を検出する二次側圧力センサで構成される圧力センサと、
前記一次側圧力と前記二次側圧力との差圧及び前記弁体の開度に対応した容量係数に基づいて前記弁体の一次側から二次側に流れる流水量を求め、前記流水量が所定の不作動流量より多い所定の作動流量以上の場合に前記流水検知信号を出力する制御部と、
を備え、
前記開度センサは、前記弁軸の回転角を検出する回転角センサ、前記弁軸の回転量を検出する回転センサ、又は、前記弁軸の回転に応じてパルス信号を出力するエンコーダであることを特徴とする流水検知装置。
- 消火設備の作動による流水を検知して流水検知信号を出力する流水検知装置であって、
流水に応じて開閉する弁体の開度を検出する開度センサと、
前記弁体の一次側圧力を検出する一次側圧力センサと前記弁体の二次側圧力を検出する二次側圧力センサで構成される圧力センサと、
前記一次側圧力と前記二次側圧力との差圧及び前記弁体の開度に対応した容量係数に基づいて前記弁体の一次側から二次側に流れる流水量を求め、前記流水量が所定の不作動流量より多い所定の作動流量以上の場合に前記流水検知信号を出力する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記弁体の開度が略全閉状態での前記圧力センサで検出された前記一次側圧力と前記二次側圧力の時間的な変化から漏水を判定して報知することを特徴とする流水検知装置。
- 消火設備の作動による流水を検知して流水検知信号を出力する流水検知装置であって、
流水に応じて開閉する弁体又は弁座に設けられたシートに、前記弁体を前記弁座に着座させた場合に加わる押圧荷重を検出する接触センサと、
前記接触センサで検出された前記押圧荷重に基づいて、前記弁体の閉鎖と開放、及び弁体の異常を判定して出力する制御部と、
を備えたことを特徴とする流水検知装置。
- 消火設備の作動による流水を検知して流水検知信号を出力する流水検知装置であって、
弁軸により回転自在に支持され、流水に応じて開閉する弁体と、
前記弁体の開度を検出する開度センサと、
前記弁体の一次側圧力を検出する一次側圧力センサと前記弁体の二次側圧力を検出する二次側圧力センサで構成される圧力センサと、
前記一次側圧力と前記二次側圧力との差圧及び前記弁体の開度に対応した容量係数に基づいて前記弁体の一次側から二次側に流れる流水量を求め、前記流水量が所定の不作動流量より多い所定の作動流量以上の場合に前記流水検知信号を出力する制御部と、
前記弁体の二次側を排水させる排水制御弁と、
を備え、
前記制御部は、前記圧力センサにより検出している二次側圧力が所定の上限圧力閾値を超えた場合に前記排水制御弁を開放して前記二次側の排水により前記二次側圧力を低下させることを特徴とする流水検知装置。
- 消火設備の作動による流水を検知して流水検知信号を出力する流水検知装置であって、
流水に応じて開閉する弁体の開度を検出する開度センサと、
前記弁体の一次側圧力と二次側圧力の差圧を検出する圧力センサと、
前記弁体を弁座に着座させた場合に加わる押圧荷重を検出する接触センサと、
前記開度センサによる前記弁体の開放検出、前記圧力センサによる所定の差圧検出、又は、前記接触センサによる押圧荷重の低下検出の内の少なくとも二つの検出条件を満たした場合に流水検知信号を出力する制御部と、
を備えたことを特徴とする流水検知装置。
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