JP7032910B2 - 整流ic及びこれを用いた絶縁型スイッチング電源 - Google Patents

整流ic及びこれを用いた絶縁型スイッチング電源 Download PDF

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本明細書中に開示されている発明は、整流IC及びこれを用いた絶縁型スイッチング電源に関する。
従来より、絶縁型スイッチング電源は、あらゆる分野(自動車分野、産業機械分野、民生分野など)で用いられている。
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、特許文献1を挙げることができる。
特開2008-067443号公報
図12は、絶縁型スイッチング電源の第1従来例を示す回路ブロック図である。本従来例の絶縁型スイッチング電源100であれば、一次回路系100p(GND1系)と二次回路系100s(GND2系)との間を電気的に絶縁しつつ、直流入力電圧Viから直流出力電圧Voを生成して負荷Zに供給することができる。
しかしながら、第1従来例の絶縁型スイッチング電源100では、二次側整流手段150として、順方向降下電圧Vfの大きいダイオード151及び152が用いられているので、その変換効率について更なる改善の余地があった。
図13は、絶縁型スイッチング電源の第2従来例を示す回路ブロック図である。第2従来例の絶縁型スイッチング電源200では、二次側整流手段250として、先出のダイオード151及び152に代えて、オン抵抗値の小さい整流トランジスタ251及び252と、そのオン/オフ制御を行う制御IC253が用いられているので、第1従来例よりも高い変換効率を実現することができる。
しかし、第2従来例の絶縁型スイッチング電源200では、これを搭載するアプリーケーションの仕様に合わせて最適な整流トランジスタ251及び252を選ぶ度に、コントローラIC252とのマッチング作業(ゲート抵抗値の調整作業など)をユーザ自身で行う必要があり、その利便性について更なる改善の余地があった。また、第1従来例と比べて、部品点数が増えるので、回路面積の増大やコストアップを招くという課題もあった。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者により見出された上記課題に鑑み、簡易に絶縁型スイッチング電源の変換効率を高めることのできる整流ICを提供することを目的とする。
本明細書中に開示されている整流ICは、第1トランジスタを集積化した第1トランジスタチップと、第2トランジスタを集積化した第2トランジスタチップと、各トランジスタの第1ノード電圧及び第2ノード電圧をそれぞれ検出して各トランジスタのオン/オフ制御を行うコントローラチップと、を単一のパッケージに封止して成り、絶縁型スイッチング電源の二次側整流手段として機能する構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成る整流ICにおいて、前記コントローラチップは、各トランジスタのオン/オフ制御に際して、それぞれ、第1ノード電圧が第2ノード電圧よりも低いものをオンし、第1ノード電圧が第2ノード電圧よりも高いものをオフする構成(第2の構成)にするとよい。
また、上記第1又は第2の構成から成る整流ICにおいて、各トランジスタは、いずれも縦型NDMOSFET[N-channel type double-diffused metal oxide semiconductor field effect transitor]である構成(第3の構成)にするとよい。
また、上記第3の構成から成る整流ICにおいて、前記第1トランジスタチップは、第1リードフレームにダイボンディングされており、前記第2トランジスタチップは、第2リードフレームにダイボンディングされており、前記コントローラチップは、ダイパッドにダイボンディングされている構成(第4の構成)にするとよい。
また、上記第4の構成から成る整流ICにおいて、前記第1リードフレーム及び前記第2リードフレームは、その他のリードフレームよりも幅広であり、放熱パッド兼用リードピンとして前記パッケージから露出されている構成(第5の構成)にするとよい。
また、上記第4又は第5の構成から成る整流ICにおいて、前記ダイパッドは、少なくともその一部が放熱パッドとして前記パッケージから露出されている構成(第6の構成)にするとよい。
また、上記第4~第6いずれかの構成から成る整流ICは、前記コントローラチップとして、前記第1トランジスタのオン/オフ制御を行う第1コントローラチップと、前記第2トランジスタのオン/オフ制御を行う第2コントローラチップと、を個別に有し、前記ダイパッドとして、前記第1コントローラチップがダイボンディングされる第1ダイパッドと、前記第2コントローラチップがダイボンディングされる第2ダイパッドと、を個別に有する構成(第7の構成)にするとよい。
また、本明細書中に開示されている絶縁型スイッチング電源は、トランスの二次側整流手段として、上記第1~第7いずれかの構成から成る整流ICを含む構成(第8の構成)とされている。
なお、上記第8の構成から成る絶縁型スイッチング電源は、例えばLLC共振型である構成(第9の構成)にするとよい。
また、上記第8の構成から成る絶縁型スイッチング電源は、例えばフォワード型である構成(第10の構成)にするとよい。
本明細書中に開示されている整流ICによれば、簡易に絶縁型スイッチング電源の変換効率を高めることが可能となる。
絶縁型スイッチング電源の全体構成を示す回路ブロック図 トランジスタチップの平面図 トランジスタチップのα-α’断面図 リードフレームの第1パターン例を示す平面透過図 パワーパッケージの表面側斜視図 パワーパッケージの裏面側斜視図 リードフレームの第2パターン例を示す平面透過図 絶縁型スイッチング電源の第1変形例を示す回路ブロック図 絶縁型スイッチング電源の第2変形例を示す回路ブロック図 リードフレームの第3パターン例を示す平面等価図 トランジスタチップの縦断面図 絶縁型スイッチング電源の第1従来例を示す回路ブロック図 絶縁型スイッチング電源の第2従来例を示す回路ブロック図
<絶縁型スイッチング電源>
図1は、絶縁型スイッチング電源の全体構成を示すブロック図である。本図の絶縁型スイッチング電源1は、一次回路系1p(GND1系)と二次回路系1s(GND2系)との間を電気的に絶縁しつつ直流入力電圧Viから直流出力電圧Voを生成して負荷Zに供給するLLC共振型のDC/DCコンバータであり、トランス10と、スイッチング回路20と、共振キャパシタ30と、電源制御IC40と、整流IC50と、平滑キャパシタ60と、出力帰還部70と、を有する。
なお、絶縁型スイッチング電源1をAC/DCコンバータとして用いる場合には、交流入力電圧Vacを整流及び平滑して直流入力電圧Viを生成するための前段回路(ダイオードブリッジや力率改善回路など)を別途設ければよい。
トランス10は、一次回路系1pに設けられた一次巻線11と、二次回路系1sに設けられて一次巻線11に磁気結合された二次巻線12とを含む。
一次巻線11の第1タップT11は、共振キャパシタ30の第1端に接続されている。共振キャパシタ30の第2端は、スイッチング回路20の出力端(=後述するスイッチ素子21とスイッチ素子22との接続ノード)に接続されている。一次巻線11の第2タップT12は、一次回路系1pの接地端GND1に接続されている。
二次巻線12の第1タップT13と第2タップT14は、それぞれ、整流IC50を介して二次回路系1sの接地端GND2(=負荷Zの低電位端)に接続されている。一方、二次巻線12のセンタータップT15は、直流出力電圧Voの出力端(=負荷Zの高電位端)に接続されている。
特に、本構成例の絶縁型スイッチング電源1では、トランス10として、漏れインダクタンス11xを持つリーケージトランスないしは共振トランスが用いられている。なお、本図では、図示の便宜上、漏れインダクタンス11xが一次巻線11の第1タップT11側に付随しているものとして描写されている。
スイッチング回路20は、直流入力電圧Viの印加端と一次回路系1pの接地端GND1との間に直列接続されたスイッチ素子21及び22(本図の例ではいずれもNMOSFET)を含み、それぞれがオン/オフされることにより、トランス10の一次巻線11に流れる一次電流I1を駆動する。なお、スイッチ素子21及び22は、集積素子として電源制御IC40に内蔵してもよいし、ディスクリート素子として電源制御IC40に外付けしてもよい。
共振キャパシタ30は、トランス10の一次巻線11及び漏れインダクタンス11xと共に、LLC共振回路を形成している。従って、トランス10としてリーケージトランスないしは共振トランスを用いたことに伴い、一次巻線11から二次巻線12に供給されない余剰エネルギーが生じても、これを回生して利用することができるので、絶縁型スイッチング電源1の変換効率を低下させずに済む。
電源制御IC40は、帰還信号Sfbに応じてスイッチ素子21及び22のオン/オフ制御を行う。本明細書中における「相補的」という文言は、スイッチ素子21及び22のオン/オフが完全に逆転している場合のほか、スイッチ素子21及び22のオン/オフ遷移タイミングに遅延が与えられている場合(いわゆる同時オフ期間(デッドタイム)が設けられている場合)も含む。なお、電源制御IC40による出力帰還制御については、既存の周知技術(電圧モード制御方式、電流モード制御方式、または、ヒステリシス制御方式など)を適用すればよいので、詳細な説明は割愛する。
整流IC50は、絶縁型スイッチング電源1の二次側整流手段として機能するマルチチップ型の半導体集積回路装置である。なお、整流IC50の構成及び動作については、後ほど詳述する。
平滑キャパシタ60は、負荷Zに対して並列に接続されており、絶縁型スイッチング電源1の二次側平滑手段として機能する。
出力帰還部70は、直流出力電圧Voに応じて帰還信号Sfbを生成する。なお、出力帰還部70の回路構成については任意であるが、シャントレギュレータとフォトカプラを用いる構成、或いは、トランス10の補助巻線を用いる構成などが一般的である。
本構成例の絶縁型スイッチング電源1において、スイッチ素子21をオンしてスイッチ素子22をオフすることにより、第1の電流経路(Vi→21→30→11x→11→GND1)を介して一次電流I1を流している最中にスイッチ素子21をオフすると、一次巻線11と漏れインダクタンス11xが一次電流I1を保持しようとする。このとき、一次電流I1は、スイッチ素子22の寄生ダイオード22D(不図示)を介する第2の電流経路(22D→30→11x→11→22D)に流れるので、スイッチ素子22の両端間に電圧がほぼ掛かっていない状態となる。従って、この状態が保たれている期間を狙ってスイッチ素子22をオンすることにより、スイッチング回路20で生じるスイッチング損失及びスイッチングノイズを劇的に低減することが可能となる。
<整流IC>
引き続き、図1を参照しながら、整流IC50の構成及び動作について説明する。本構成例の整流IC50は、トランジスタチップ51及び52と、コントローラチップ53とを単一のパッケージに封止して成るマルチチップ型の半導体集積回路装置である。
また、整流IC50は、IC外部との電気的な接続を確立するための手段として、外部端子T51~T55を有する。整流IC50の外部において、外部端子T51(=第1ドレイン端子に相当)及び外部端子T52(=第2ドレイン端子に相当)は、それぞれ、二次巻線12の第1タップT13及び第2タップT14に接続されている。一方、外部端子T53(=第1ソース端子に相当)及び外部端子T54(=第2ソース端子に相当)は、いずれも、二次回路系1sの接地端GND2に接続されており、整流IC50のグランド端子(=基準電位端子)としても機能する。また、外部端子T55(=電源端子に相当)は、電源電圧Vccの印加端に接続されている。
トランジスタチップ51及び52は、それぞれ、整流トランジスタ(例えば縦型NDMOSFET、詳細は後述)を集積化した半導体チップであり、整流トランジスタそのものとして理解することもできる。そこで、以下の説明では、トランジスタチップ51及び52のことを「整流トランジスタ51及び52」と呼ぶ場合がある。
整流トランジスタ51のドレインは、外部端子T51とコントローラチップ53の第1ドレイン電圧検出パッドにそれぞれ接続されている。整流トランジスタ51のソースは、外部端子T53とコントローラチップ53の第1ソース電圧検出パッドにそれぞれ接続されている。整流トランジスタ51のゲートは、コントローラチップ53の第1ゲート制御パッドに接続されている。
整流トランジスタ52のドレインは、外部端子T52とコントローラチップ53の第2ドレイン電圧検出パッドにそれぞれ接続されている。整流トランジスタ52のソースは、外部端子T54とコントローラチップ53の第2ソース電圧検出パッドにそれぞれ接続されている。整流トランジスタ52のゲートは、コントローラチップ53の第2ゲート制御パッドに接続されている。
コントローラチップ53は、外部端子T55から電源電圧Vcc(>GND2)の供給を受けて動作し、整流トランジスタ51のドレイン電圧VD1とソース電圧VS1、並びに、整流トランジスタ52のドレイン電圧VD2とソース電圧VS2を検出して、整流トランジスタ51及び52のオン/オフ制御を行う。
具体的に述べると、コントローラチップ53は、ドレイン電圧VD1がソース電圧VS1よりも低いとき(=図12におけるダイオード151の順バイアス時に相当)に整流トランジスタ51をオンし、ドレイン電圧VD1がソース電圧VS1よりも高いとき(=ダイオード151の逆バイアス時に相当)に整流トランジスタ51をオフするように、整流トランジスタ51のゲート制御を行う。
また、上記と同様に、コントローラチップ53は、ドレイン電圧VD2がソース電圧VS2よりも低いとき(=図12におけるダイオード152の順バイアス時に相当)に整流トランジスタ52をオンし、ドレイン電圧VD2がソース電圧VS2よりも高いとき(=ダイオード152の逆バイアス時に相当)に整流トランジスタ52をオフするように、整流トランジスタ52のゲート制御を行う。
なお、整流トランジスタ51がオンして整流トランジスタ52がオフするときには、Vo→T15→12→T13→T51→51→T53→GND2という電流経路を介して二次電流I2が流れる。一方、整流トランジスタ51がオフして整流トランジスタ52がオンするときには、Vo→T15→12→T14→T52→52→T54→GND2という電流経路を介して二次電流I2が流れる。
このように、本構成例の整流IC50では、二次側整流手段として、オン抵抗値の小さい整流トランジスタ51及び52が用いられているので、整流ダイオードを用いる従来構成(図12)と比べて絶縁型スイッチング電源1の変換効率を高めることが可能となる。
また、本構成例の整流IC50であれば、トランジスタチップ51及び52とコントローラチップ53とのマッチング作業(ゲート抵抗値の調整作業など)をベンダー側で済ませておくことができる。従って、ユーザは、絶縁型スイッチング電源1を搭載するアプリーケーションの仕様に合わせて最適な整流IC50を選ぶだけで足りるので、非常に使い勝手が良い。
また、本構成例の整流IC50であれば、ディスクリートの整流トランジスタとコントローラICを用いる従来構成(図13)と比べて、部品点数が減るので、回路面積の縮小やコストダウンを実現することも可能となる。また、マザーボード上における素子レイアウトや配線パターンの設計も容易となる。
<トランジスタチップ>
図2及び図3は、それぞれ、トランジスタチップ51の平面図及びα-α’断面図である。トランジスタチップ51(例えば3mm×3mm、スクライブ幅90μmを含む)に集積化された整流トランジスタは、縦型NDMOSFETであり、その表面側には、図2で示すように、2つのソースパッド51S(例えば2400μm×900μm)と1つのゲートパッド51G(例えば480μm×320μm)が形成されている。なお、ソースパッド51S及びゲートパッド51Gそれぞれの個数、サイズ、及び、配置レイアウトについては、整流トランジスタの電流能力や製造プロセスルールなどに応じて適宜調整することが可能である。
また、図3で示すように、トランジスタチップ51には、そのシリコン基板にセル部51a(厚さd51a=270μm、150μmなど様々)が形成されている。セル部51aには、多数の単位セルが含まれており、これらを並列接続することにより、一つの整流トランジスタが形成されている。なお、単位セルの構造については、トレンチゲート型としてもよいし、プレーナゲート型としてもよい。特に、トレンチゲート型であれば、単位セルを微細化することができるので、整流トランジスタの低オン抵抗化を実現することが可能となる。
セル部51aの表面には、各単位セルのゲートを覆うように、中間絶縁層51b(例えばSiO層)が形成されている。
中間絶縁層51bの表面には、その平面視において矩形状のメタル層51c(=ソースパッド51Sに相当、厚さd51c=4.2μm)が形成されている。なお、メタル層51cの素材としては、例えば、AlCu系合金を好適に用いることができる。
中間絶縁層51bとメタル層51cの周囲には、メタル層51cの表面外周縁部まで被覆するように保護層51d(厚さd51d=1.6μm)が形成されている。すなわち、保護層51dは、トランジスタチップ51の平面視において、ソースパッド51S(及びゲートパッド51G)を露出するように、トランジスタチップ51の表面を被覆している(図2のハッチング領域を参照)。なお、保護層51dの素材としては、例えばSiNを好適に用いることができる。
一方、セル部51aの裏面には、ドレイン電極51eがベタ配線されている。なお、ドレイン電極51eは、セル部51a側から順に、Ti層51e1、Ni層51e2、Au層51e3、Ag層51e4が積層された積層構造とされており、最外層のAg層51e4が銀ペーストまたは半田を用いてリードフレームにダイボンディングされる。なお、各層の厚さd51e1~d51e4は、例えば、70-600-70-300nmである。
また、トランジスタチップ51及び52は、いずれも同一構造である。従って、トランジスタチップ51に関する上記説明のうち、参照符号の一の位の数字を「1」から「2」に読み替えれば、トランジスタチップ52に関する説明として理解することができる。
<リードフレーム(第1パターン例)>
図4は、整流IC50におけるリードフレームの第1パターン例を示す平面透過図(パワーパッケージの採用例)である。本図で示したように、整流IC50は、リードフレームA1~A7とダイパッドA8を有する。
リードフレームA1及びA2は、それぞれ、先出の外部端子T51及びT52として、パッケージの第1端面から第1方向(=紙面上向き)に延出されている。なお、リードフレームA1及びA2は、リードフレームA3~A7よりも幅広であり、放熱パッド兼用リードピンとしてパッケージから露出されている(詳細は後述)。
リードフレームA3~A7は、それぞれ、パッケージの第2端面(=第1端面とは逆側の端面)から第2方向(=紙面下向き)に延出されている。なお、リードフレームA3~A5は、それぞれ、先出の外部端子T53~T55に相当する。また、リードフレームA6及びA7は、それぞれ、ドレイン電圧VD1及びVD2のモニタ端子であり、整流IC50の外部において、リードフレームA1及びA2に接続される。
なお、整流IC50に追加機能を付与する場合には、図中の破線で示したように、リードフレームを増設することも可能である。
トランジスタチップ51は、その裏面(=ドレイン電極)がリードフレームA1にダイボンディングされている。同様に、トランジスタチップ52は、その裏面(=ドレイン電極)がリードフレームA2にダイボンディングされている。なお、リードフレームA1及びA2は、それぞれ、パッケージに収まる範囲内で、できる限り大きい面積を持つようにパターニングすることが望ましい。このような構成とすることにより、トランジスタチップ51及び52で生じる熱を効率良く放散することができる。
一方、コントローラチップ53は、リードフレームA1及びA2から物理的に離間されたダイパッドA8にダイボンディングされている。このような構成とすることにより、トランジスタチップ51及び52からコントローラチップ53に熱やノイズが伝播し難くなるので、整流IC50の信頼性を高めることが可能となる。
トランジスタチップ51のソースパッド51SとリードフレームA3との間、トランジスタチップ51のゲートパッド51Gとコントローラチップ53の第1ゲート制御パッド52G1との間、コントローラチップ53の第1ソース電圧検出パッド53S1とリードフレームA3との間、並びに、コントローラチップ53の第1ドレイン電圧検出パッド53D1とリードフレームA6との間には、それぞれ、1本または複数本のワイヤW1~W4が敷設されている。
また、トランジスタチップ52のソースパッド52SとリードフレームA4との間、トランジスタチップ52のゲートパッド52Gとコントローラチップ53の第2ゲート制御パッド52G2との間、コントローラチップ53の第2ソース電圧検出パッド53S2とリードフレームA4との間、並びに、コントローラチップ53の第2ドレイン電圧検出パッド53D2とリードフレームA7との間には、それぞれ、1本または複数本のワイヤW5~W8が敷設されている。
更に、コントローラチップ53の電源パッド53VとリードフレームA5との間には、1本または複数本のワイヤW9が敷設されている。なお、ワイヤW1~W9それぞれの素材としては、CuやAlを用いるとよい。
<パッケージ>
図5及び図6は、それぞれ、パワーパッケージの斜視図(表面側及び裏面側)である。パワーパッケージXでは、第1端面から第1方向(=紙面上向き)に2本の放熱パッド兼用リードピンX1及びX2が延出されており、第2端面(=第1端面とは逆側の端面)から第2方向(=紙面下向き)に7本のリードピンX3が延出されている。
放熱パッド兼リードピンX1及びX2は、それぞれ、トランジスタチップ51及び52をマウントする先出のリードフレームA1及びA2(図4)に相当し、パワーパッケージXの裏面側において少なくともその一部が露出するように、パワーパッケージXの裏面と面一に設けられている。このような構成であれば、トランジスタチップ51及び52の放熱性を高めることができるので、整流IC50の熱破壊や熱暴走を生じ難くなる。なお、放熱パッド兼リードピンX1及びX2は、リードピンX3よりも幅広であり、その延出端角部(=互いに隣り合わない外向きの角部)には、面取り加工が施されている。
また、コントローラチップ53をマウントするダイパッドA8(図4)も、少なくともその一部を放熱パッドX4としてパワーパッケージXの裏面から露出させておくとよい。このような構成であれば、発熱源となるトランジスタチップ51及び52だけでなく、熱の影響を受けやすいコントローラチップ53の放熱性(延いては動作安定性)を高めることが可能となる。
もちろん、整流トランジスタ51及び52は、先にも述べたように、そのオン抵抗値が小さく、整流ダイオードを用いる従来構成と比べて、自身における電力損失が少なくて済む。そのため、トランジスタチップ51及び52に流れる電流によっては、トランジスタチップ51及び52での発熱がさほど問題とならず、リードフレームA1及びA2(ないしはダイパッドA8)をパッケージから露出させて放熱効果を高める必要がない場合もあり得る。その場合には、裏面露出のない通常のパッケージを使用することもできる。
一方、リードピンX3は、先出のリードフレームA3~A7(図4)に相当し、パワーパッケージXの裏面側で放熱パッド兼リードピンX1及びX2と面一になるように、折り曲げ加工が施されている。
<リードフレーム(第2パターン例)>
図7は、整流IC50におけるリードフレームの第2パターン例を示す平面透過図である。第2パターン例の整流IC50は、先の第1パターン例(図4)をベースとしつつ、整流トランジスタ51及び52双方のオン/オフ制御を行うコントローラチップ53に代えて、整流トランジスタ51のオン/オフ制御を行うコントローラチップ53aと、整流トランジスタ52のオン/オフ制御を行うコントローラチップ53bとを個別に有する。
また、コントローラチップ53a及び53bの分離独立に伴い、整流IC50は、ダイパッドA8に代えて、コントローラチップ53aがダイボンディングされるダイパッドA8aと、コントローラチップ53bがダイボンディングされるダイパッドA8bと、を個別に有する。
なお、コントローラチップ53a及び53bそれぞれの電源パッド53V1及び53V2とリードフレームA5との間には、それぞれ、1本または複数本のワイヤW9a及びW9bが敷設されている。
このような構成であれば、ダイパッドA8a及びA8bを電気的に分離することができるので、コントローラチップ53a及び53bそれぞれのグランド電位(=基準電位)を個別独立に設定することが可能となる。すなわち、整流IC50のグランド端子(=外部端子T53及びT54)を共通電位端に接続する必要がなくなるので、整流IC50の適用対象を広げることが可能となる。
以下では、第2パターン例の整流IC50を適用した絶縁型スイッチング電源1について詳細に説明する。
<絶縁型スイッチング電源(変形例)>
図8は、絶縁型スイッチング電源の第1変形例を示す回路ブロック図である。本変形例の絶縁型スイッチング電源1では、第2パターン例(図7)の整流IC50を適用することにより、二次回路系1sがローサイド型(図1)からハイサイド型に変更されている。以下では、整流IC50周辺の接続関係を中心に、ローサイド型(図1)とハイサイド型(図8)との相違点について説明する。
整流IC50の外部において、外部端子T53(=第1ソース端子に相当)と外部端子T54(=第2ソース端子に相当)は、それぞれ、二次巻線12の第1タップT13及び第2タップT14に接続されている。なお、外部端子T53とT54は、それぞれ、コントローラチップ53a及び53bのグランド端子(=基準電位端子)としても機能する。また、二次巻線12のセンタータップT15は、二次回路系1sの接地端GND2(=負荷Zの低電位端)に接続されている。
一方、外部端子T51(=第1ドレイン端子に相当)と外部端子T52(=第2ドレイン端子に相当)は、いずれも、直流出力電圧Voの出力端(=負荷Zの高電位端)に接続されている。また、外部端子T55(=電源端子に相当)は、図1と同様、電源電圧Vccの印加端に接続されている。
なお、二次回路系1sがハイサイド型である場合、整流トランジスタ51がオンして整流トランジスタ52がオフするときには、12→T13→T53→51→T51→Vo→Z→GND2という電流経路を介して二次電流I2が流れる。一方、整流トランジスタ51がオフして整流トランジスタ52がオンするときには、12→T14→T54→52→T52→Vo→Z→GND2という電流経路を介して二次電流I2が流れる。
このように、第2パターン例(図7)の整流IC50を適用すれば、LLC共振型の絶縁型スイッチング電源1において、その二次回路系1sをローサイド型(図1)からハイサイド型(図8)に変更することが可能となる。
図9は、絶縁型スイッチング電源の第2変形例を示す回路ブロック図である。本変形例の絶縁型スイッチング電源1では、第2パターン例(図7)の整流IC50を適用することにより、一次回路系1p及び二次回路系1sがLLC共振型(図1)からフォワード型に変更されている。
一次回路系1pにおいて、一次巻線11の第1タップT11は、直流入力電圧Viの入力端に接続されている。一次巻線11の第2タップT12は、出力トランジスタ81(本図の例では電源制御IC80に内蔵)を介して一次回路系1pの接地端GND1に接続されている。二次巻線12の第1タップT13と第2タップT14は、いずれも、整流IC50を介して出力電圧Voの出力端(=負荷Zの高電位端)に接続されている。また、二次巻線12の第2タップT14は、二次回路系1sの接地端GND2(=負荷Zの低電位端)にも接続されている。
電源制御IC80は、帰還信号Sfbに応じて出力トランジスタ81をオン/オフさせることにより、トランス10の一次巻線11に流れる一次電流I1を制御する。出力トランジスタ81は、集積素子として電源制御IC80に内蔵してもよいし、ディスクリート素子として電源制御IC80に外付けしてもよい。なお、電源制御IC80による出力帰還制御については、既存の周知技術(電圧モード制御方式、電流モード制御方式、若しくは、ヒステリシス制御方式など)を適用すればよいので、詳細な説明は割愛する。
次に、整流IC50周辺の接続関係について述べる。外部端子T53(=第1ソース端子に相当)と外部端子T54(=第2ソース端子に相当)は、それぞれ、二次巻線12の第1タップT13及び第2タップT14に接続されている。なお、外部端子T53及びT54は、それぞれ、コントローラチップ53a及び53bのグランド端子(=基準電位端子)としても機能する。
一方、外部端子T51(=第1ドレイン端子に相当)と外部端子T52(=第2ドレイン端子に相当)は、いずれも、インダクタ90(=チョークコイル)を介して、直流出力電圧Voの出力端(=負荷Zの高電位端)に接続されている。また、外部端子T55(=電源端子に相当)は、図1と同様、電源電圧Vccの印加端に接続されている。
フォワード型の絶縁型スイッチング電源1において、整流トランジスタ51がオンして整流トランジスタ52がオフするときには、12→T13→T53→51→T51→90→Vo→Z→GND2という電流経路を介して二次電流I2が流れる。一方、整流トランジスタ51がオフして整流トランジスタ52がオンするときには、インダクタL1に蓄積されたエネルギーにより、12→T14→T54→52→T52→90→Vo→Z→GND2という電流経路を介して二次電流I2が流れる。
このように、第2パターン例(図7)の整流IC50を適用すれば、絶縁型スイッチング電源1をLLC共振型(図1または図8)からフォワード型(図9)に変更することも可能となる。
<リードフレーム(第3パターン例)>
図10は、整流IC50におけるリードフレームの第3パターン例を示す平面透過図である。第3パターン例の整流IC50は、先出の第1パターン例(図4)をベースとしつつ、いくつかの変更が加えられている。また、本図の平面透過図は、先の図4と比べて、実機に即した描写とされている。
まず、第1の変更点として、トランジスタチップ51は、第1パターン例(図4)に対して、反時計回りに90度回転された状態で、リードフレームA1にダイボンディングされている。また、トランジスタチップ52は、第1パターン例(図4)に対して、時計回りに90度回転された状態で、リードフレームA2にダイボンディングされている。
次に、第2の変更点として、トランジスタチップ51のソースパッド51SとリードフレームA3との間、並びに、トランジスタチップ52のソースパッド52SとリードフレームA4との間には、それぞれ、複数本(図示では3本)のワイヤW1及びW5が敷設されている。
<トランジスタチップ>
図11は、トランジスタチップ51の縦断面図である。なお、トランジスタチップ52は、トランジスタチップ51と同一構造であるため、その説明を省略する。
本図で示すように、トランジスタチップ51に集積化されたMOSFETは、スーパージャンクション構造を有する。より具体的に述べると、トランジスタチップ51は、n-型ベース層501と、p型コラム層502と、p型ベース層503と、n+型ソース層504と、ゲート絶縁膜505と、ゲート電極506と、ソース電極507と、n+型コンタクト層508と、ドレイン電極509と、トラップレベル領域510と、を含む。ゲート電極506上には、層間絶縁膜511が配置されている。
ここで、ソース電極507は、先出のソースパッド51Sに接続されている。ゲート電極506は、ソース電極507と絶縁された状態で、ゲートパッド51Gに接続されている。ドレイン電極509は、先出のリードフレームA1にダイボンディングされている。
n-型ベース層501は、n型不純物が注入された半導体層である。詳細には、n型不純物を注入しながらエピタキシャル成長されたn型エピタキシャル層である。n型不純物としては、P(リン)、As(ヒ素)、SB(アンチモン)等を用いることができる。
p型コラム層502及びp型ベース層503は、p型不純物が注入された半導体層である。詳細には、n-型ベース層501に対してp型不純物をイオン注入(インプラ)することによって形成された半導体層である。p型不純物としては、B(ホウ素)、Al(アルミニウム)、Ga(ガリウム)等を適用することができる。
p型ベース層503は、トランジスタチップ51の平面視(以下、単に「平面視」)において、周期的に離散配置された複数の領域において、n-型ベース層81の表面部に選択的に形成されている。例えば、平面視において、矩形パターンのp型ベース層503が千鳥格子状に配置されてもよい。また、例えば、平面視において、六角形パターンのp型ベース層503が千鳥格子状に配置されてもよい。また、例えば、平面視において、直線パターンのp型ベース層503がストライプ状に配置されてもよい。
個々のp型ベース層503及びその周囲のn-型ベース層501を含む領域は、セル512を形成している。すなわち、トランジスタチップ51は、平面視において、格子状またはストライプ状に配列された多数(複数)のセル512を有する。これらセル512のピッチP(セル幅)は、5.0μm~20μmである。
p型コラム層502は、p型ベース層503に連なるように形成されており、n-型ベース層501において、p型ベース層503よりも深い位置までn-型ベース層501の裏面501aに向かって延びている。すなわち、p型コラム層502は、ほぼ柱状もしくは層状に形成されている。p型コラム層502の底面502aからn-型ベース層501の裏面501aまでのn-型ベース層501の厚さTは、15μm以上であることが好ましい。T≧15μm以上であれば、600V以上の耐圧性能を実現することができる。p型コラム層502の側面502b(n-型ベース層501との界面)は、周囲の別のp型コラム層502の側面502bに対して、n-型ベース層501を挟んで対向している。
p型ベース層503及びp型コラム層502とn-型ベース層501との界面は、pn接合面であり、寄生ダイオード(ボディダイオード)513を形成してい る。
n+型ソース層504は、平面視において、各セル512のp型ベース層503の内方領域に形成されている。n+型ソース層504は、当該領域において、p型ベース層503の表面部に選択的に形成されている。n+型ソース層504は、p型ベース層503にn型不純物を選択的にイオン注入することにより形成されてもよい。n型不純物の例は、前述のとおりである。n+型ソース層504は、p型ベース層503とn-型ベース層501との界面から所定距離だけ内側に位置するようにp型ベース層503内に形成されている。これにより、n-型ベース層501及びp型ベース層503等を含む半導体層の表層領域において、n+型ソース層504とn-型ベース層501との間には、p型ベース層503の表面部が介在し、この介在している表面部がチャネル領域514を提供する。
n+型ソース層504は、平面視において、p型コラム層502の側面502bよりも外側の領域で、環状もしくは直線状に形成されている。チャネル領域514は、n+型ソース層504の形状に応じて、平面視において環状もしくは直線状を有している。
ゲート絶縁膜505は、少なくともチャネル領域514におけるp型ベース層503の表面を覆うように形成されている。本図の例では、ゲート絶縁膜505は、n+型ソース層504の一部、チャネル領域514、及び、n-型ベース層501の表面を覆うように形成されている。より端的には、ゲート絶縁膜505は、各セル512のp型ベース層503の中央領域及びこの領域に連なるn+型ソース層504の内縁領域に開口を有するパターンで形成されている。なお、ゲート絶縁膜505は、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸窒化膜、ハフニウム酸化膜、アルミナ膜、若しくは、タンタル酸化膜等から成る。
ゲート電極506は、ゲート絶縁膜505を介してチャネル領域514に対向するように形成されている。ゲート電極506は、例えば、不純物を注入して低抵抗化したポリシリコンから成る。本図の例では、ゲート電極506は、ゲート絶縁膜505とほぼ同じパターンに形成されており、ゲート絶縁膜505の表面を覆っている。すなわち、ゲート電極506は、n+型ソース層504の一部、チャネル領域514、及び、n-型ベース層501の表面の上方に配置されている。より端的には、ゲート電極506は、各セル512のp型ベース層503の中央領域及びこの領域に連なるn+型ソース層504の内縁領域に開口を有するパターンで形成されている。すなわち、ゲート電極506は、複数のセル512を共通に制御するように形成されている。これにより、プレーナゲート構造が構成されている。
層間絶縁膜511は、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、TEOS(テトラエトキシシラン)等の絶縁材料から成る。層間絶縁膜511は、ゲート電極506の上面及び側面を覆い、各セル512のp型ベース層503の中央領域及びこの領域に連なるn+型ソース層504の内縁領域にコンタクト孔515を有するパターンで形成されている。
ソース電極507は、アルミニウムその他の金属から成る。ソース電極507は、層間絶縁膜511の表面を覆い、且つ、各セル512のコンタクト孔515に埋め込まれるように形成されている。これにより、ソース電極507は、n+型ソース層504にオーミック接続されている。従って、ソース電極507は、複数のセル512に並列に接続されており、複数のセル512に流れる全電流が流れるように構成されている。また、ソース電極507は、コンタクト孔515を介して各セル512のp型ベース層503にオーミック接続されており、p型ベース層503の電位を安定化する。
n+型コンタクト層508は、n-型ベース層501の裏面501a近傍(裏面部)に裏面501a全体にわたって形成されている。n+型コンタクト層508は、p型コラム層502の底面502aに対して間隔が空くような深さで形成されている。これにより、p型コラム層502とn+型コンタクト層508との間には、n-型ベース層501が介在している。
ドレイン電極509は、アルミニウムやその他の金属で形成されている。ドレイン電極509は、n-型ベース層501の裏面501aにおいて、n+型コンタクト層508に接するように形成されてい る。これにより、ドレイン電極509は、複数のセル512に並列に接続されており、複数のセル512に流れる全電流が流れるように構成されている。本図の例では、n-型ベース層501の裏面501a近傍に、n+型コンタクト層508が形成されているので、ドレイン電極509をn-型ベース層501に対して良好にオーミック接触させることができる。
ドレイン電極509を高電位側、ソース電極507を低電位側として、ソース電極507及びドレイン電極509の間に直流電源を接続すると、寄生ダイオード513には、逆バイアスが与えられる。このとき、ゲート電極506に所定の閾値電圧よりも低い制御電圧が与えられていると、ドレイン-ソース間には、いずれの電流経路も形成されない。すなわち、トランジスタチップ51は、オフ状態となる。一方、ゲート電極506に閾値電圧以上の制御電圧が与えられると、チャネル領域514の表面に電子が引き寄せられて反転層(チャネル)が形成される。これにより、n+型ソース層504とn-型ベース層501との間が導通する。すなわち、ソース電極507から、n+型ソース層504、チャネル領域514の反転層、n-型ベース層501を順に通って、ドレイン電極509に至る電流経路が形成される。すなわち、トランジスタチップ51は、オン状態となる。
このように、p型ベース層503に連なるp型コラム層502がn-型ベース層501の裏面501aに向かって延びており、スーパージャンクション構造のMOSFETを構成している。
<その他の変形例>
本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本明細書中に開示されている発明は、あらゆる分野(自動車分野、産業機械分野、民生分野など)で用いられる絶縁型スイッチング電源に利用することが可能である。
1 絶縁型スイッチング電源
1p 一次回路系(GND1系)
1s 二次回路系(GND2系)
10 トランス
11 一次巻線
11x 漏れインダクタンス
12 二次巻線
20 スイッチング回路
21、22 スイッチ素子(NMOSFET)
30 共振キャパシタ
40 電源制御IC
50 整流IC
51、52 トランジスタチップ(整流トランジスタ)
51S ソースパッド
51G ゲートパッド
51a セル部
51b 中間絶縁層
51c メタル層
51d 保護層
51e ドレイン電極
51e1 Ti層
51e2 Ni層
51e3 Au層
51e4 Ag層
53、53a、53b コントローラチップ
53S1、53S2 ソース電圧検出パッド
53D1、53D2 ドレイン電圧検出パッド
53G1、53G2 ゲート制御パッド
53V、53V1、53V2 電源パッド
60 平滑キャパシタ
70 出力帰還部
80 電源制御IC
81 出力トランジスタ
90 インダクタ
501 n-型ベース層
502 p型コラム層
503 p型ベース層
504 n+型ソース層
505 ゲート絶縁膜
506 ゲート電極
507 ソース電極
508 n+型コンタクト層
509 ドレイン電極
510 トラップレベル領域
511 層間絶縁膜
512 セル
513 寄生ダイオード
514 チャネル領域
515 コンタクト孔
T11~T15 タップ
T51~T55 外部端子
A1~A7 リードフレーム
A8、A8a、A8b ダイパッド
W1~W9、W9a、W9b ワイヤ
X パワーパッケージ
X1、X2 放熱パッド兼用リードピン
X3 リードピン
X4 放熱パッド
Z 負荷

Claims (17)

  1. 第1トランジスタを集積化した第1トランジスタチップと、
    第2トランジスタを集積化した第2トランジスタチップと、
    各トランジスタの第1ノード電圧及び第2ノード電圧をそれぞれ検出して各トランジスタのオン/オフ制御を行うコントローラチップと、
    前記第1トランジスタチップを実装する第1リードフレームと、
    前記第2トランジスタチップを実装する第2リードフレームと、
    前記コントローラチップを実装するダイパッドと、
    前記第1トランジスタのソースと接続される第3リードフレームと、
    前記第2トランジスタのソースと接続される第4リードフレームと、
    を単一のパッケージに封止して成り、
    絶縁型スイッチング電源の二次側整流手段として機能する整流ICであって、
    前記第1リードフレーム及び前記第2リードフレームは、前記パッケージの第1辺から引き出されており、
    前記第3リードフレーム及び前記第4リードフレームは、前記パッケージの第2辺から引き出されており、
    前記第3リードフレーム及び前記第4リードフレームは、前記第2辺の両端に配置されている、整流IC。
  2. 前記コントローラチップは、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタ双方のオン/オフ制御に際して、それぞれ、第1ノード電圧が第2ノード電圧よりも低いものをオンし、第1ノード電圧が第2ノード電圧よりも高いものをオフする、請求項1に記載の整流IC。
  3. 前記第1トランジスタと前記第2トランジスタは、いずれも縦型NDMOSFET[N-channel type double-diffused metal oxide semiconductor field effect transistor]である、請求項1または請求項2に記載の整流IC。
  4. 前記第1リードフレーム及び前記第2リードフレームは、前記第3リードフレーム及び前記第4リードフレームよりも幅広であり、放熱パッド兼用リードピンとして前記パッケージから露出されている、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の整流IC。
  5. 前記ダイパッドは、少なくともその一部が放熱パッドとして前記パッケージから露出されている、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の整流IC。
  6. 前記コントローラチップとして、前記第1トランジスタのオン/オフ制御を行う第1コントローラチップと、前記第2トランジスタのオン/オフ制御を行う第2コントローラチップと、を個別に有し、
    前記ダイパッドとして、前記第1コントローラチップがダイボンディングされる第1ダイパッドと、前記第2コントローラチップがダイボンディングされる第2ダイパッドと、を個別に有する、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の整流IC。
  7. 前記コントローラチップは、前記第1トランジスタチップと前記第2トランジスタチップが並ぶ第1方向において、前記パッケージの中央に重なる、請求項1に記載の整流IC。
  8. 前記第1トランジスタチップと前記第2トランジスタチップは、第1方向に並べられており、前記第1トランジスタチップの第1面上にソースとゲートが形成され、前記第1方向と直交する第2方向において、前記ソースと前記ゲートが並ぶ、請求項1に記載の整流IC。
  9. 前記第1トランジスタチップと前記第2トランジスタチップは、第1方向に並べられており、前記第2トランジスタチップの第1面上にソースとゲートが形成され、前記第1方向と直交する第2方向において、前記ソースと前記ゲートが並ぶ、請求項1に記載の整流IC。
  10. 前記コントローラチップは、前記パッケージの平面視において、前記第3リードフレームと前記第4リードフレームとの間に配置されている、請求項1に記載の整流IC。
  11. 前記整流ICは、前記パッケージの前記第2辺から引き出されている第5リードフレームをさらに有し、
    前記第3リードフレーム及び前記第4リードフレームは、前記第5リードフレームよりも長い、請求項1に記載の整流IC。
  12. 前記第1リードフレーム、前記第2リードフレーム、前記ダイパッド、前記第3リードフレーム、及び、前記第4リードフレームは、互いに離間して配置されている、請求項1に記載の整流IC。
  13. 前記第3リードフレーム、前記ダイパッド、及び、前記第4リードフレームは、前記第1トランジスタチップと前記第2トランジスタチップが並ぶ第1方向において、互いに重なっている、請求項1に記載の整流IC。
  14. 前記コントローラチップと接続されていない第5リードフレームをさらに有する、請求項1に記載の整流IC。
  15. トランスの二次側整流手段として、請求項1~請求項14のいずれか一項に記載の整流ICを含む、絶縁型スイッチング電源。
  16. LLC共振型である、請求項15に記載の絶縁型スイッチング電源。
  17. フォワード型である、請求項15に記載の絶縁型スイッチング電源。
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