JP7032720B1 - 車椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行操作が容易であり、横転リスクを軽減することができる車椅子を提供する。【解決手段】一対の主車輪と、一対の主車輪の間に設けられた座席部と、座席部の後方に設けられた補助車輪とを備え、主車輪は、円周方向の直交方向に回転する複数の小型タイヤが円周に沿って配置されたタイヤを有する。一対の主車輪の間隔は、座席部の前方に行くにしたがい狭くなっている。【選択図】図5

Description

本発明は車椅子に関する。
従来、競技用の車椅子として、車体フレーム、ケージ、左右一対の主車輪、フロントフォーク、主ハンドル、前輪及びトラックレバーを備え、左右の主車輪は、ケージの両側に配置され、車体フレームは、ケージから前方に延び、フロントフォークは、車体フレームの前端部に操舵可能に設けられ、前輪は、フロントフォークの下端部に支持され、主ハンドルは、フロントフォークの上端部に取付けら、トラックレバーは、前輪の操舵角を設定し、車体フレーム上には、車幅方向に延びる肘置きが設けられ、肘置きは、トラックレバーの近傍に設けられるものが知られている(特許文献1参照)。
また、車椅子用タイヤとして、ホイールに対して直角方向に回転可能な小型のゴムタイヤを複数個設けることにより、前後方向の移動に加えて、左右方向へ移動することを可能としたものが知られている(特許文献2参照)。
特開2019-063017号公報 意匠登録第1566142号公報
しかしながら、従来の車椅子は、走行操作に熟練を必要とし、走行時に車椅子が横転する等のリスクがあった。
本発明の目的は、走行操作が容易であり、横転リスクを軽減することができる車椅子を提供することにある。
本発明による車椅子は、一対の主車輪と、前記一対の主車輪の間に設けられた座席部と、前記座席部の後方に設けられた補助車輪とを備え、前記主車輪は、円周方向の直交方向に回転する複数の小型タイヤが円周に沿って配置されたタイヤを有する車椅子であって、前記一対の主車輪の間隔は、前記座席部の前方に行くにしたがい狭くなっていることを特徴とする。
本発明による車椅子は、一対の主車輪と、前記一対の主車輪の間に設けられた座席部と、前記座席部の前方に設けられた補助車輪とを備え、前記主車輪は、円周方向の直交方向に回転する複数の小型タイヤが円周に沿って配置されたタイヤを有する車椅子であって、前記一対の主車輪の間隔は、前記座席部の前方に行くにしたがい広くなっていることを特徴とする。
上述した車椅子において、前記車椅子の進行方向に対する前記一対の主車輪の傾きの角度と前記車椅子の縦方向推進力又は横方向推進力との関係を示すグラフに基づき、前記車椅子の縦方向推進力又は横方向推進力が所定の推進力となるように前記一対の主車輪の傾きの角度が決定されていることが望ましい。
以上の通り、本発明によれば、一対の主車輪と、一対の主車輪の間に設けられた座席部と、座席部の後方に設けられた補助車輪とを備え、主車輪は、円周方向の直交方向に回転する複数の小型タイヤが円周に沿って配置されたタイヤを有する車椅子であって、一対の主車輪の間隔は、座席部の前方に行くにしたがい狭くなっているので、走行操作が容易であり、横転リスクを軽減することができる車椅子を提供することができる。
また、本発明によれば、一対の主車輪と、一対の主車輪の間に設けられた座席部と、座席部の前方に設けられた補助車輪とを備え、主車輪は、円周方向の直交方向に回転する複数の小型タイヤが円周に沿って配置されたタイヤを有する車椅子であって、一対の主車輪の間隔は、座席部の前方に行くにしたがい広くなっているので、走行操作が容易であり、横転リスクを軽減することができる車椅子を提供することができる。
図1は本発明の第1実施形態による車椅子を示す図(その1)である。 図2は本発明の第1実施形態による車椅子を示す図(その2)である。 図3は本発明の第1実施形態による車椅子を示す図(その3)である。 図4は本発明の第1実施形態による車椅子を示す図(その4)である。 図5は本発明の第1実施形態による車椅子における主車輪と補助車輪と座席部との位置関係を示す図である。 図6は本発明の第1実施形態による車椅子における角度θ1と縦方向推進力及び横方向推進力との関係を示すグラフである。 図7は本発明の第2実施形態による車椅子を示す図(その1)である。 図7は本発明の第2実施形態による車椅子を示す図(その2)である。 図9は本発明の第2実施形態による車椅子を示す図(その3)である。 図10は本発明の第2実施形態による車椅子における主車輪と補助車輪と座席部との位置関係を示す図である。 図11は本発明の第2実施形態による車椅子における角度θ2と縦方向推進力及び縦方向推進力との関係を示すグラフである。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による車椅子について図1乃至図5を用いて説明する。
(車椅子の全体の構造)
本実施形態の車椅子の全体の構造について図1及び図2を用いて説明する。図1(a)は本実施形態の車椅子を前から見た斜視図であり、図1(b)は本実施形態の車椅子を後ろから見た斜視図であり、図2(a)は本実施形態の車椅子の正面図であり、図2(b)は本実施形態の車椅子の右側面図であり、図2(c)は本実施形態の車椅子の上面図である。
車椅子10は、車椅子の全体構造を支えるための車体フレーム12に、左右一対の主車輪14、16と、補助車輪18と、座席部20とが取り付けられている。
本実施形態の車椅子10は、車椅子10の進行方向側、すなわち座席部20の前方に左右一対の主車輪14、16が位置し、車椅子10の進行方向と反対側、すなわち座席部20の後方に補助車輪18が位置する、いわゆる前2輪型の車椅子10である。
車体フレーム12は、左右一対の主フレーム12a、12bを有している。左右一対の主フレーム12a、12bは、その中間位置で結合フレーム12cにより結合されている。主フレーム12a、12bと結合フレーム12cとで堅固な三角形状フレームを構成する。
主フレーム12aの一端には主車輪14が回転可能に取り付けられ、主フレーム12bの一端には主車輪16が回転可能に取り付けられている。
主車輪14は、地面に接触する円形のタイヤ14aと、タイヤ14aの外側に設けられた円形のハンドリム14bにより構成されている。主車輪14の中央には、主フレーム12aの一端と回転可能に結合された回転部14cが設けられている。ハンドリム14bはスポーク14dにより回転部14cに固定されている。
主車輪16は、地面に接触する円形のタイヤ16aと、タイヤ16aの外側に設けられた円形のハンドリム16bにより構成されている。主車輪16の中央には、主フレーム12aの一端と回転可能に結合された回転部16cが設けられている。ハンドリム16bはスポーク16dにより回転部16cに固定されている。
利用者がハンドリム14b、16bを掴んで回すことにより、主車輪14、16のタイヤ14a、16aを回転させて、車椅子10を操縦する。
本実施形態における左右一対の主車輪14、16は、従来の車椅子のように互いに平行ではなく、車椅子10の進行方向に向かって間隔が狭くなるように主フレーム12a、12bの一端に取り付けられている。
主フレーム12aの他端と主フレーム12bの他端とは結合されて、ひとつの補助車輪18を回転可能に支持している。
補助車輪18は、車椅子10の進行方向と平行になるように主フレーム12a、12bの他端に取り付けられている。
車椅子10の左右一対の主車輪14、16と補助車輪18とは、それぞれ、主フレーム12a、12bと結合フレーム12cとで構成される堅固な三角形状フレームの頂点に回転可能に取り付けられている。堅固な三角形状フレームの頂点に回転可能に取り付けられた主車輪14、16のタイヤ14a、16aと補助車輪18とが地面に接触して、車椅子10全体を支えている。
主フレーム12a、12bと結合フレーム12cとで構成された三角形状フレーム上に、座席部20を支持するための左右一対の座席部支持フレーム12d、12eが結合されている。座席部支持フレーム12d、12eはコの字形状をしており、その端部がそれぞれ主フレーム12a、12bに結合している。左右一対の座席部支持フレーム12d、12e上に、座席部20が固定されている。
座席部20は、利用者のお尻を支えるための座面部20aと、利用者の背中を支えるための背もたれ部20bとにより構成されている。座面部20aと背もたれ部20bは、座席部20に座る利用者のお尻や背中にフィットするように内側に湾曲している。
(主車輪のタイヤの詳細構造)
主車輪14、16のタイヤ14a、16aの詳細構造を図3に示す。図3(a)はタイヤの部分的拡大図であり、図3(b)は図3(a)のA-A線断面図である。
主車輪14、16のタイヤ14a、16aは、円周方向に対して直交方向に取り付けられた回転可能な小型タイヤである小型ゴムタイヤ22を多数、例えば、56個、円周に沿って配置された車椅子用タイヤである。
図3(a)に示すように、主車輪14、16のタイヤ14a、16aの全周にわたって小型ゴムタイヤ22がベアリング24を介して設けられている。
図3(b)に示すように、小型ゴムタイヤ22は、中央の回転部26と、回転部26の周囲に設けられたタイヤゴム部28により構成されている。タイヤゴム部28は回転部26を中心として、図3(b)の右方向にも左方向にも回転可能である。
従来の車椅子のタイヤは、基本的に前後方向へ移動するためのものであったが、本実施形態の主車輪14、16のタイヤ14a、16aは、全周にわたる多数の小型ゴムタイヤ22により構成されているので、タイヤ14a、16aに対する前後方向の移動に加えて、複数の小型ゴムタイヤ22による左右方向へ移動を可能としている。
これにより、利用者は、主車輪14、16のハンドリム14b、16bを掴んで回すことにより、主車輪14、16のタイヤ14a、16aを回転させて、車椅子10を、前後左右の各方向、さらには斜め方向へ動かすことができる。
本実施形態の車椅子は、全方向に対して動くため、従来の車椅子のように横向きの力が加わって転倒する危険性を大幅に軽減することができる。
また、本実施形態の車椅子は、利用者による車椅子の操作により、対向者を真横に少しかわすなどの細かい操作も可能であり、医療の場面のみならず、スポーツ競技の場面でも活用が期待できる。
更に、本実施形態の車椅子のタイヤは、複数の小型ゴムタイヤにより構成されているため、路面から受ける傷などによるタイヤの不具合に対して部分的な交換が可能である。
(利用者による車椅子の操作)
本実施形態の車椅子を利用者が操作する状態について図4を用いて説明する。図4(a)は、車椅子10の進行方向側から利用者による操作の状況を示す図であり、図4(b)は、車椅子10の進行方向の反対側から利用者による操作の状況を示す図である。
図4(a)、(b)に示すように、利用者が、左右の手で、一対の主車輪14、16のハンドリム14b、16bを掴んで前方に回すことにより、主車輪14、16のタイヤ14a、16aを前方に回転させて、車椅子10を進行方向に前進させることができる。
また、利用者が、左右の手で、一対の主車輪14、16のハンドリム14b、16bを掴んで後方に回すことにより、主車輪14、16のタイヤ14a、16aを後方に回転させて、車椅子10を後退させることができる。
更に、利用者が、左右の手で、主車輪14、16のハンドリム14b、16bを掴んで、ハンドリム14b、16bの一方を前方に回転させ、他方を回転させない又は後方に回転させることにより、車椅子10の進行方向を曲げたり、車椅子10をその場で回転させたりすることができる。
(主車輪と補助車輪と座席部との位置関係)
本実施形態の車椅子10における主車輪14、16と補助車輪18と座席部20との位置関係について図5を用いて説明する。図5は車椅子10を上方から見た場合の主車輪14、16と補助車輪18と座席部20との位置関係を示す図である。
主車輪14、16の中心と補助車輪18の中心とを結ぶと、図5における一点鎖線の三角形となる。すなわち、図5に示す一点鎖線の三角形の各頂点に主車輪14、16の中心と補助車輪18の中心が位置している。
左右一対の主車輪14、16は、従来の車椅子のように互いに平行ではなく、例えば、図5に示すように、車椅子10の進行方向に対して内側に同一の角度θ1傾いている。その結果、主車輪14、16の間隔は、座席部20の前方に行くにしたがい狭くなっている。
主車輪14、16の中心と補助車輪18の中心とを結ぶ三角形は2等辺三角形となる。この2等辺三角形の高さは、補助車輪18の取り付け位置により決定される。補助車輪18を主車輪14、16からどのくらい離れた位置に取り付けるかは、車椅子10の安定性を考慮して決定する。主車輪14、16と補助車輪18との距離が長くなるほど、車椅子10の安定性は向上する。
座席部20の重心位置は、基本的に一点鎖線の三角形の内側に位置し、座席部20の全体は、一点鎖線の三角形にほぼ包含されている。座席部20は、図5に示す位置から前後左右に移動してもよいが、少なくとも、その重心位置が二点鎖線の三角形の内側に位置することが望ましい。これにより、車椅子10の走行時の安定性が確保される。座席部20の重心位置が二点鎖線の三角形から外れると、車椅子10がその外れた方向に倒れるリスクが高くなる。
(主車輪の傾きの角度)
左右一対の主車輪14、16は、図5に示すように、車椅子10の進行方向に対して内側に角度θ1傾いている。主車輪14、16が車椅子10の進行方向に対して角度θ1だけ傾いていることにより、利用者が主車輪14,16を漕いだ力が、車椅子10の前方への推進力である縦方向推進力と、車椅子10の側方への推進力である横方向推進力に分散される。
角度θ1が0度の場合(主車輪14、16が傾いていない場合)には、利用者が主車輪14,16を漕いだ力が全て(100%)縦方向推進力となる。しかし、角度θ1が0度でないと、その角度θ1に応じて、縦方向推進力と横方向推進力とに分散される。
本願発明等が様々な角度θ1の車椅子を制作して実験した結果、一対の主車輪14、16の傾きの角度θ1が10度から45度の範囲内にある時、前方方向への推進が問題なく行われ、座面位置の自由度も確保しやすいことがわかった。
また、本願発明等が様々な角度θ1の車椅子を制作して実験した結果、一対の主車輪14、16の傾きの角度θ1が45度から80度の範囲内にある時、横方向への推進が問題なく行われ、座面位置の自由度も確保しやすいことがわかった。
図6は、角度θ1と縦方向推進力及び横方向推進力との関係を示すグラフである。
例えば、角度θ1が15度の場合、縦方向推進力は、角度θ1が0度の場合の縦方向推進力を1として、その96%となり、横方向推進力は、角度θ1が90度の場合の横方向推進力を1として、その25%となる。また、角度θ1が30度の場合、縦方向推進力は87%となり、横方向推進力は50%となる。角度θ1が45度の場合、縦方向推進力は70%となり、横方向推進力は70%となる。
このように、角度θ1が大きくなると、縦方向推進力が小さくなり、車椅子10の前方への推進力が弱くなる。しかし、角度θ1が大きくなると、横方向推進力が生じるので、利用者が左右の主車輪14、16の操作バランスを変えると車椅子10の進行方向を容易に変更することができるようになる。車椅子を横方向に容易に動かしたい利用者に対しては角度θ1を大きくすればよく、車椅子の前方向への進行を優先したい利用者に対しては角度θ1を小さくすればよい。
したがって、本実施形態によれば、図6のグラフに基づいて、車椅子の縦方向推進力又は横方向推進力が所定の推進力となるように角度θ1を決定して、車椅子の利用者の身体状況や要望に応じた車椅子を提供することができる。
本願発明等が様々な角度θ1の車椅子を制作して実験した結果、車椅子の縦方向推進力に対する所定の推進力が、角度θ1が0度の場合の縦方向推進力を1として、その50%から90%の範囲内(角度θ1が60度から25度の範囲内)であることが望ましい。
また、本願発明等が様々な角度θ1の車椅子を制作して実験した結果、車椅子の横方向推進力に対する所定の推進力は、角度θ1が90度の場合の横方向推進力を1として、その10%から50%の範囲内(角度θ1が5度から30度の範囲内)であることが望ましい。
更に。本願発明等が様々な角度θ1の車椅子を制作して実験した結果、一対の主車輪の傾きの角度θ1が10度から45度の範囲内であることが望ましい。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による車椅子について図7乃至図11を用いて説明する。
(車椅子の全体の構造)
本実施形態の車椅子の全体の構造について図7及び図8を用いて説明する。図7(a)は本実施形態の車椅子を前から見た斜視図であり、図7(b)は本実施形態の車椅子を後ろから見た斜視図であり、図8(a)は本実施形態の車椅子の正面図であり、図8(b)は本実施形態の車椅子の右側面図であり、図8(c)は本実施形態の車椅子の上面図である。
車椅子30は、車椅子の全体構造を支えるための車体フレーム32に、左右一対の主車輪34、36と、補助車輪38と、座席部40とが取り付けられている。
実施形態の車椅子30は、車椅子30の進行方向と反対側に左右一対の主車輪34、36が位置し、車椅子30の進行方向に補助車輪38が位置する、いわゆる後2輪型の車椅子30である。
車体フレーム32は、左右一対の主フレーム32a、32bを有している。左右一対の主フレーム32a、32bは、その中間位置で結合フレーム32cにより結合されている。主フレーム32a、32bと結合フレーム32cとで堅固な三角形状フレームを構成する。
主フレーム32aの一端には主車輪34が回転可能に取り付けられ、主フレーム32bの一端には主車輪36が回転可能に取り付けられている。
主車輪34は、地面に接触する円形のタイヤ34aと、タイヤ34aの外側に設けられた円形のハンドリム34bにより構成されている。主車輪34の中央には、主フレーム32aの一端と回転可能に結合された回転部34cが設けられている。ハンドリム34bはスポーク34dにより回転部34cに固定されている。
主車輪36は、地面に接触する円形のタイヤ36aと、タイヤ36aの外側に設けられた円形のハンドリム36bにより構成されている。主車輪36の中央には、主フレーム32aの一端と回転可能に結合された回転部36cが設けられている。ハンドリム36bはスポーク36dにより回転部36cに固定されている。
主車輪34、36のタイヤ34a、36aは、円周方向に対して直交方向に取り付けられた回転可能な小型ゴムタイヤ42を多数、例えば、56個、円周に沿って配置された車椅子用タイヤである。
図8(b)に示すように、主車輪34、36のタイヤ34a、36aの全周にわたって小型ゴムタイヤ42がベアリング44を介して設けられている。
利用者がハンドリム34b、36bを掴んで回すことにより、主車輪34、36のタイヤ34a、36aを回転させて、車椅子30を操縦する。
本実施形態における左右一対の主車輪34、36は、従来の車椅子のように互いに平行ではなく、車椅子30の進行方向に向かって間隔が広くなるように主フレーム32a、32bの一端に取り付けられている。
主フレーム32aの他端と主フレーム32bの他端とは結合されて、ひとつの補助車輪38を回転可能に支持している。
補助車輪38は、車椅子30の進行方向と平行になるように主フレーム32a、32bの他端に取り付けられている。
車椅子30の左右一対の主車輪34、36と補助車輪38とは、それぞれ、主フレーム32a、32bと結合フレーム32cとで構成される堅固な三角形状フレームの頂点に回転可能に取り付けられている。堅固な三角形状フレームの頂点に回転可能に取り付けられた主車輪34、36のタイヤ34a、36aと補助車輪38とが地面に接触して、車椅子30全体を支えている。
主フレーム32a、32bと結合フレーム32cとで構成された三角形状フレーム上に、座席部40を支持するための左右一対の座席部支持フレーム32d、32eが結合されている。座席部支持フレーム32d、32eはコの字形状をしており、その端部がそれぞれ主フレーム32a、32bに結合している。左右一対の座席部支持フレーム32d、32e上に、座席部40が固定されている。
座席部40は、利用者のお尻を支えるための座面部40aと、利用者の背中を支えるための背もたれ部40bとにより構成されている。座面部40aと背もたれ部40bは、座席部40に座る利用者のお尻や背中にフィットするように内側に湾曲している。
(利用者による車椅子の操作)
本実施形態の車椅子を利用者が操作する状態について図9を用いて説明する。図9(a)は、車椅子30の進行方向側から利用者による操作の状況を示す図であり、図9(b)は、車椅子30の進行方向の反対側から利用者による操作の状況を示す図である。
図9(a)、(b)に示すように、利用者が、左右の手で、一対の主車輪34、36のハンドリム34b、36bを掴んで前方に回すことにより、主車輪34、36のタイヤ34a、36aを前方に回転させて、車椅子30を進行方向に前進させることができる。
また、利用者が、左右の手で、一対の主車輪34、36のハンドリム34b、36bを掴んで後方に回すことにより、主車輪34、36のタイヤ34a、36aを後方に回転させて、車椅子30を後退させることができる。
更に、利用者が、左右の手で、主車輪34、36のハンドリム34b、36bを掴んで、ハンドリム34b、36bの一方を前方に回転させ、他方を回転させない又は後方に回転させることにより、車椅子30の進行方向を曲げたり、車椅子30をその場で回転させたりすることができる。
(主車輪と補助車輪と座席部との位置関係)
本実施形態の車椅子30における主車輪34、36と補助車輪38と座席部40との位置関係について図10を用いて説明する。図10は車椅子30を上方から見た場合の主車輪34、36と補助車輪38と座席部40との位置関係を示す図である。
主車輪34、36の中心と補助車輪38の中心とを結ぶと、図10における一点鎖線の三角形となる。すなわち、図10に示す一点鎖線の三角形の各頂点に主車輪34、36の中心と補助車輪38の中心が位置している。
左右一対の主車輪34、36は、従来の車椅子のように互いに平行ではなく、例えば、図10に示すように、車椅子30の進行方向に対して外側に同一の角度θ2傾いている。その結果、主車輪34、36の間隔は、座席部20の前方に行くにしたがい広くなっている。
主車輪34、36の中心と補助車輪38の中心とを結ぶ三角形は2等辺三角形となる。この2等辺三角形の高さは、補助車輪38の取り付け位置により決定される。補助車輪38を主車輪34、36からどのくらい離れた位置に取り付けるかは、車椅子30の安定性を考慮して決定する。主車輪34、36と補助車輪38との距離が長くなるほど、車椅子30の安定性は向上する。
座席部40の重心位置は、基本的に一点鎖線の三角形の内側に位置し、座席部40の全体は、一点鎖線の三角形にほぼ包含されている。座席部40は、図10に示す位置から前後左右に移動してもよいが、少なくとも、その重心位置が二点鎖線の三角形の内側に位置することが望ましい。これにより、車椅子30の走行時の安定性が確保される。座席部40の重心位置が二点鎖線の三角形から外れると、車椅子30がその外れた方向に倒れるリスクが高くなる。
(主車輪の傾きの角度)
左右一対の主車輪34、36は、図10に示すように、車椅子30の進行方向に対して内側に角度θ2傾いている。主車輪34、36が車椅子30の進行方向に対して角度θ2だけ傾いていることにより、利用者が主車輪34,36を漕いだ力が、車椅子30の前方への推進力である縦方向推進力と、車椅子30の側方への推進力である横方向推進力に分散される。
角度θ2が0度の場合(主車輪34、36が傾いていない場合)には、利用者が主車輪34,36を漕いだ力が全て(100%)縦方向推進力となる。しかし、角度θ2が0度でないと、その角度θ2に応じて、縦方向推進力と横方向推進力とに分散される。
本願発明等が様々な角度θ2の車椅子を制作して実験した結果、一対の主車輪34、36の傾きの角度θ2が10度から45度の範囲内にある時、前方方向への推進が問題なく行われ、座面位置の自由度も確保しやすいことがわかった。
また、本願発明等が様々な角度θ2の車椅子を制作して実験した結果、一対の主車輪34、36の傾きの角度θ2が45度から80度の範囲内にある時、横方向への推進が問題なく行われ、座面位置の自由度も確保しやすいことがわかった。
図11は、角度θ2と縦方向推進力及び横方向推進力との関係を示すグラフである。
例えば、角度θ2が15度の場合、縦方向推進力は、角度θ2が0度の場合の縦方向推進力を1として、その96%となり、横方向推進力は、角度θ2が90度の場合の横方向推進力を1として、その25%となる。また、角度θ2が30度の場合、縦方向推進力は87%となり、横方向推進力は50%となる。角度θ2が45度の場合、縦方向推進力は70%となり、横方向推進力は70%となる。
このように、角度θ2が大きくなると、縦方向推進力が小さくなり、車椅子30の前方への推進力が弱くなる。しかし、角度θ2が大きくなると、横方向推進力が生じるので、利用者が左右の主車輪34、36の操作バランスを変えると車椅子30の進行方向を容易に変更することができるようになる。車椅子を横方向に容易に動かしたい利用者に対しては角度θ2を大きくすればよく、車椅子の前方向への進行を優先したい利用者に対しては角度θ2を小さくすればよい。
したがって、本実施形態によれば、図11のグラフに基づいて、車椅子の縦方向推進力又は横方向推進力が所定の推進力となるように角度θ2を決定して、車椅子の利用者の身体状況や要望に応じた車椅子を提供することができる。
本願発明等が様々な角度θ2の車椅子を制作して実験した結果、車椅子の縦方向推進力に対する所定の推進力が、角度θ2が0度の場合の縦方向推進力を1として、その50%から90%の範囲内(角度θ2が60度から25度の範囲内)であることが望ましい。
また、本願発明等が様々な角度θ2の車椅子を制作して実験した結果、車椅子の横方向推進力に対する所定の推進力は、角度θ2が90度の場合の横方向推進力を1として、その10%から50%の範囲内(角度θ2が5度から30度の範囲内)であることが望ましい。
更に。本願発明等が様々な角度θ2の車椅子を制作して実験した結果、一対の主車輪の傾きの角度θ2が10度から45度の範囲内であることが望ましい。
[変形実施形態]
上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
上述した第1実施形態では、左右一対の主車輪14、16は地面に対して垂直であったが、車椅子10の上方に向かって間隔が狭くなるように地面に対して傾いていてもよい。すなわち、車椅子10を正面から見たとき、主車輪14、16の上部が内側に傾いて八の字状になるように、主車輪14、16のキャンパー角をマイナスとしてもよい。これにより、主車輪14、16が利用者側に傾くので、利用者が左右の手で主車輪14、16を操作しやすくなる。
また、上述した第2実施形態では、左右一対の主車輪34、36は地面に対して垂直であったが、車椅子3の上方に向かって間隔が狭くなるように地面に対して傾いていてもよい。すなわち、車椅子30を正面から見たとき、主車輪34、36の上部が内側に傾いて八の字状になるように、主車輪34、36のキャンパー角をマイナスとしてもよい。これにより、主車輪34、36が利用者側に傾くので、利用者が左右の手で主車輪34、36を操作しやすくなる。
更に、上述した実施形態では、一対の主車輪とひとつの補助車輪とで車椅子を支えたが、補助車輪は、ふたつでもよく、またはそれ以上であってもよい。
なお、上記実施形態における表記、表現、態様等は、一例であり、これに限定されるものではない。
10…車椅子
12…車体フレーム
12a、12b…主フレーム
12c…結合フレーム
12d、12e…座席部支持フレーム
14、16…主車輪
14a、16a…タイヤ
14b、16b…ハンドリム
14c、16c…回転部
14d、16d…スポーク
18…補助車輪
20…座席部
20a…座面部
20b…背もたれ部
22…小型ゴムタイヤ
24…ベアリング
26…回転部
28…タイヤゴム部
30…車椅子
32…車体フレーム
32a、32b…主フレーム
32c…結合フレーム
32d、32e…座席部支持フレーム
34、36…主車輪
34a、36a…タイヤ
34b、36b…ハンドリム
34c、36c…回転部
34d、36d…スポーク
38…補助車輪
40…座席部
40a…座面部
40b…背もたれ部
42…小型ゴムタイヤ
44…ベアリング

Claims (2)

  1. 一対の主車輪と、前記一対の主車輪の間に設けられた座席部と、前記座席部の前方に設けられた補助車輪とを備え、前記主車輪は、円周方向の直交方向に回転する複数の小型タイヤが円周に沿って配置されたタイヤを有する車椅子であって、
    前記一対の主車輪の間隔は、前記座席部の前方に行くにしたがい広くなっている
    ことを特徴とする車椅子。
  2. 請求項1記載の車椅子において、
    前記車椅子の進行方向に対する前記一対の主車輪の傾きの角度と前記車椅子の縦方向推進力又は横方向推進力との関係を示すグラフに基づき、前記車椅子の縦方向推進力又は横方向推進力が所定の推進力となるように前記一対の主車輪の傾きの角度が決定されている
    ことを特徴とする車椅子。
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