JP7032020B2 - 製氷機、および電子膨張弁の開度決定方法 - Google Patents
製氷機、および電子膨張弁の開度決定方法 Download PDFInfo
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Description
そのため、上記従来の技術では、冷凍装置の設置条件を反映した次回起動時の最適電子膨張弁の開度を演算設定できるものの、次回起動時の電子膨張弁の開度設定に、そのような電子膨張弁の開度のバラツキが考慮されているとは言えなかった。
本構成によれば、今回の製氷運転中の電子膨張弁の開度に基づいて、次回の製氷運転における電子膨張弁の初期開度である次回初期開度が決定される。そのため、今回の製氷運転中の電子膨張弁の開度として、例えば、製氷機において製氷運転中に通常行われる綿氷対策処理を開始する綿氷対策開始タイミングにおける開度を次回初期開度に決定することができる。綿氷対策開始タイミングは、製氷水の温度等に基づいて決定され、製氷水の温度は、電子膨張弁の開度制御の個体差や電子膨張弁の経年変化に依存しないパラメータである。
そのため、開度制御の個体差が大きい電子膨張弁を使用する場合であっても、今回の製氷運転中において、電子膨張弁の開度制御の個体差や電子膨張弁の経年変化に依存しないパラメータに基づいて次回初期開度を決定することによって、個体差や経年変化を気にすることなく、次回の製氷運転において、ほぼ一定で適切な初期開度を得ることができる。すなわち、電子膨張弁の初期開度のバラツキを抑制できる。また、製氷1サイクルを行うだけで適切な初期開度が得られるので、不適切な初期開度による製氷能力低下を最小限に抑えることが可能となる。
本構成によれば、今回の製氷運転中の製氷に係る温度に基づいたタイミングにおける電子膨張弁の開度が、次回初期開度に決定される。そのため、今回の製氷運転中の製氷に係る温度に基づいたタイミングを、例えば、綿氷対策開始タイミングとすることで、電子膨張弁の開度制御の個体差や電子膨張弁の経年変化に依存しない次回初期開度を決定することができる。
本構成によれば、製氷に係る温度として製氷水の温度が使用される。通常、製氷機には製氷水温度センサが装備されている。そのため、新たな部品を追加することなく、既設の部品を用いて決定処理を行うことができる。
本構成によれば、製氷水の温度に基づいて、綿氷対策開始タイミングにおける電子膨張弁の開度が、次回初期開度とされる。通常、綿氷対策開始タイミングおける製氷水の温度は、零度近辺、例えば、摂氏2.5度位とされる。そのため、製氷運転開始時の電子膨張弁の初期開度として、適切な開度を得ることができる。
1.製氷機の構成
製氷機1は、図1に示されるように、大きくは製氷部10、冷凍回路20、および制御部30を備える。
製氷水タンク11に貯蔵された製氷水は、ポンプモータ12によって送水管13に供給され、送水管13を介して散水器14に送られる。そして、製氷水は散水器14によって製氷板15に供給され、製氷板15の製氷面側を流下して製氷水タンク11に戻る。すなわち、製氷水は、ポンプモータ12によって循環し、循環中に製氷板15において冷却され氷となる。
製氷水温度センサS3は、製氷水タンク11内に設けられ、製氷水タンク11内の製氷水の温度(以下、製氷水温と記す)Twを検知し、検知データを、後述する制御部30に供給する。製氷水温Twは、「製氷に係る温度」の一例である。
次いで、メモリ32に格納された所定のプログラムにしたがって、制御部30によって実行される製氷機の運転処理について図3および図4を参照して説明する。なお、製氷機の運転処理には、電子膨張弁の開度決定処理、言い換えれば、電子膨張弁の開度決定方法が含まれる。
このように、本実施形態においては、「製氷に係る温度」は、製氷水温Twとされ、「製氷に係る温度に基づいたタイミング」は、製氷水温Twが綿氷対策温度THに達するタイミング(図4の時刻t2)とされる。
なお、次々回の電子膨張弁23の初期開度は、初回の製氷運転時の時刻t2における開度とされてもよいし、あるいは次回の製氷運転中における綿氷対策処理の開始タイミング(図4の時刻t2に相当)の開度とされてもよい。すなわち、次回初期開度Nvoは、製氷運転毎に更新されるようにしてもよいし、更新されなくてもよい。
本実施形態では、製氷水温(製氷に係る温度)Twが綿氷対策温度(綿氷対策開始温度)THに達する綿氷対策開始タイミング(製氷に係る温度に基づいたタイミング)における電子膨張弁の開度が、次回初期開度Nvoとされる。
すなわち、初回(今回)の製氷運転中の製氷に係る温度に基づいたタイミングとして、綿氷対策開始タイミング(図4の時刻t2)における電子膨張弁の開度(パルス数)が、次回初期開度(パルス数)Nvoに決定される。
その際、通常、綿氷対策温度(綿氷対策開始温度)THは、通常、電子膨張弁23の開度の個体差や電子膨張弁の経年変化に依存することなく設定されるものである。また、製氷に係る温度として製氷水温Twが使用され、製氷水温Twは、電子膨張弁の個体差や経年変化には依存しないものである。すなわち、今回の製氷運転中において、電子膨張弁の開度制御の個体差や電子膨張弁の経年変化に依存しないパラメータによって、次回初期開度Nvoが決定される。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
Claims (4)
- 製氷部と冷凍回路とを備え、製氷運転と除氷運転とを繰り返す、製氷機において、
前記冷凍回路は、電子膨張弁と、前記電子膨張弁の開度を制御する制御部とを含み、
前記製氷部は、製氷水の温度を検知する製氷水温度センサを含み、
前記制御部は、
今回の製氷運転中の電子膨張弁の開度に基づいて、次回の製氷運転における電子膨張弁の初期開度である次回初期開度を決定する決定処理を実行し、
前記決定処理において、今回の製氷運転中の所定のタイミングであって、前記製氷水温度センサから取得した製氷水の温度が所定の温度に達したタイミングにおける電子膨張弁の開度を、前記次回初期開度に決定する、製氷機。 - 請求項1に記載の製氷機において、
前記製氷部は、製氷板と、製氷水を循環させる製氷水ポンプとを含み、
前記制御部は、
前記製氷運転中における前記製氷板での綿氷の生成を回避するために実行される綿氷対策処理であって、前記製氷水ポンプの動作を停止して前記製氷板の温度を下げる綿氷対策処理を実行し、
前記決定処理において、前記製氷水の温度が前記綿氷対策処理を開始する綿氷対策温度に達したタイミングにおける電子膨張弁の開度を、前記次回初期開度に決定する、製氷機。 - 製氷運転と除氷運転とを繰り返す製氷機の冷凍回路に用いられる電子膨張弁の開度決定方法であって、
今回の製氷運転中の電子膨張弁の開度に基づいて、次回の製氷運転における電子膨張弁の初期開度である次回初期開度を決定し、かつ
今回の製氷運転中の所定のタイミングであって、製氷水の温度を検知する製氷水温度センサから取得した製氷水の温度が所定の温度に達したタイミングにおける前記電子膨張弁の開度を、前記次回初期開度に決定する、電子膨張弁の開度決定方法。 - 請求項3に記載の電子膨張弁の開度決定方法において、
前記製氷機は、製氷板と、製氷水を循環させる製氷水ポンプとを含み、
前記製氷運転中における前記製氷板での綿氷の生成を回避するために実行される綿氷対策処理であって、前記製氷水ポンプの動作を停止して前記製氷板の温度を下げる綿氷対策処理を開始する綿氷対策温度に、前記製氷水の温度が達したタイミングにおける前記電子膨張弁の開度を、前記次回初期開度に決定する、電子膨張弁の開度決定方法。
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JP2018021119A JP7032020B2 (ja) | 2018-02-08 | 2018-02-08 | 製氷機、および電子膨張弁の開度決定方法 |
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JP2007101080A (ja) | 2005-10-05 | 2007-04-19 | Sanyo Electric Co Ltd | 自動製氷機付き冷却貯蔵庫 |
JP2017141985A (ja) | 2016-02-08 | 2017-08-17 | ホシザキ株式会社 | 製氷機 |
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