JP7031486B2 - 燃料電池セパレータの表面処理方法及び表面処理装置 - Google Patents

燃料電池セパレータの表面処理方法及び表面処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池セパレータの表面処理方法及び表面処理装置に関する。
特許文献1には、ヒータを用いてガラス基板を加熱しながら酸化スズ膜をスプレー熱分解法によって成膜する表面処理方法が開示されている。
特開2002-146536号公報
このような表面処理方法を、酸化スズ膜を燃料電池セパレータ基板の表面に成膜する成膜方法に適用する。しかし、燃料電池セパレータ基板は、金属材料からなることが多く、また、上記ガラス基板と比較して薄い。また、燃料電池セパレータ基板は、加熱すると反りが生じることが多い。この反りによって、燃料電池セパレータ基板の各部位は、位置によって、ヒータの表面からの距離が異なる。よって、燃料電池セパレータ基板は、均一に加熱されず、温度ムラが発生することがあった。この温度ムラによって、酸化スズ膜の結晶性に影響を与え、導電性が低下するおそれがあった。
本発明は、燃料電池セパレータの温度ムラを抑制するものとする。
本発明に係る燃料電池セパレータの表面処理方法は、
燃料電池セルに使用される燃料電池セパレータの表面にアンチモンドープ酸化スズ膜(ATO膜)を成膜する表面処理方法であって、
高周波誘導加熱方法を用いて前記燃料電池セパレータを加熱し、
アンチモン及びスズを含む溶液を前記燃料電池セパレータに噴霧することによって、前記ATO膜を前記燃料電池セパレータの表面に形成させる。
このような構成によれば、高周波誘導加熱方法を用いたので、燃料電池セパレータを自己発熱させ、燃料電池セパレータの各部位の温度は、均一に向上する。そのため、燃料電池セパレータが温度向上によって反っても、燃料電池セパレータの各部位の温度は、大きな差が無く、燃料電池セパレータの温度ムラを抑制することができる。よって、ATO膜の結晶性の低下を抑制することができ、ATO膜の導電性の低下を抑制することができる。
また、アンチモン及びスズを含む溶液を噴霧したとき、前記燃料電池セパレータの温度は350℃以上、550℃以下の範囲内にあることを特徴としてもよい。
このような構成によれば、さらに結晶性の高いATO膜を形成し得て、接触抵抗を所定の範囲内に抑制することができる。
また、前記高周波誘導加熱方法では、パンケーキ型形状を有する高周波誘導コイルを用いることを特徴としてもよい。
このような構成によれば、高周波誘導コイルと燃料電池セパレータとの各部位の距離が均一であるため、燃料電池セパレータの各部位の温度は、さらに均一に向上することができる。そのため、燃料電池セパレータの温度ムラをより抑制することができる。
本発明に係る燃料電池セパレータの表面処理装置は、
燃料電池セルに使用される燃料電池セパレータの表面にアンチモンドープ酸化スズ膜(ATO膜)を成膜する燃料電池セパレータの表面処理装置であって、
前記燃料電池セパレータを加熱する高周波誘導加熱コイルと、
アンチモン及びスズを含む溶液を前記燃料電池セパレータに噴霧するノズルと、を備え、
前記ノズルの前記噴霧によって、前記ATO膜を前記燃料電池セパレータの表面に形成させる。
このような構成によれば、高周波誘導加熱コイルを用いたので、燃料電池セパレータを自己発熱させ、燃料電池セパレータの各部位の温度は、均一に向上する。燃料電池セパレータが温度向上によって反り返っても、燃料電池セパレータの温度ムラを抑制することができる。
本発明は、燃料電池セパレータの温度ムラを抑制することができる。
実施の形態1にかかる表面処理装置を示す概略図である。 実施の形態1にかかる表面処理装置のコイルの一具体例を示す上面図である。 実施の形態1にかかる表面処理方法を示すフローチャートである。 基板温度に対する接触抵抗を示すグラフである。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
(実施の形態1)
図1を参照して実施の形態1にかかる表面処理装置について説明する。図1は、実施の形態1にかかる表面処理装置を示す概略図である。なお、当然のことながら、図1及びその他の図面に示した右手系xyz座標は、構成要素の位置関係を説明するための便宜的なものである。通常、z軸プラス向きが鉛直上向き、xy平面が水平面であり、図面間で共通である。
図1に示すように、表面処理装置10は、成膜室1と、基板保持台2と、ノズル3と、コイル4とを備える。
成膜室1の内側空間1aには、基板保持台2と、ノズル3と、コイル4とが配置されている。成膜室1は、ワークW1の搬入又は取出等のため、ドア(図示略)を備えてもよい。成膜室1は、内側雰囲気が、外気と比較して低い酸素分圧を有することができるように、所定の密閉性を有してもよい。
基板保持台2は、ワークW1を保持する。基板保持台2は、適宜、ワークW1を搬送する装置を備えてもよい。
基板保持台2は、例えば、所定の材料からなる平板状体である。このような材料として、多種多様な材料、例えば、セラミックス、導電性材料、絶縁性樹脂を利用することができる。
このような材料として導電性材料を利用する場合、基板保持台2が高周波誘導加熱によって自己発熱する。そのため、この場合、基板保持台2を水冷するとよい。この水冷によって、基板保持台2の自己発熱による熱を奪い、基板保持台2の温度上昇を抑制し、好ましい。
また、このような材料として絶縁性樹脂を利用する場合も、熱がワークW1から基板保持台2に伝達し、基板保持台2の絶縁性樹脂が熱分解しやすい。そのため、この場合、基板保持台2を水冷するとよい。この水冷によって、基板保持台2の絶縁性樹脂が熱分解し難くなり、ワークW1がその熱分解によって汚染されることを抑制し、好ましい。
このような材料としてセラミックスを利用する場合、セラミックスが、電気を絶縁する性質を備え、高周波誘導加熱によって自己発熱し難いから、上記した基板保持台2の温度上昇やワークW1の汚染のおそれが殆どない。つまり、基板保持台2を水冷しなくても、上記した基板保持台2の温度上昇やワークW1の汚染のおそれがない。そのため、このような材料としてセラミックスを利用する場合、基板保持台2を水冷する装置等が無くてもよく、表面処理装置10の構成が簡易なまま、表面処理し得て、好ましい。
ワークW1は、所定の材料からなる燃料電池セパレータ基板である。このような材料として、多種多様な材料、例えば、純Ti、純Al、若しくはこれらの合金、又はステンレス鋼等が挙げられる。ワークW1の厚みは、例えば、ワークW1が加熱によって反るような範囲であってもよく、例えば、0.1mmである。また、ワークW1の厚みが薄くなると、燃料電池スタックが、さらに多くの燃料電池セパレータを搭載し、燃料電池の性能を高め得て、好ましい。
また、ステンレス鋼からなるワークW1では、純TiからなるワークW1と比較して、後述する表面処理方法におけるアンチモンドープ酸化スズ膜(ATO膜)の成膜時において、絶縁性酸化物が発生しやすい一方、製造コストが低い傾向にある。ステンレス鋼からなるワークW1を用いた場合、後述する表面処理方法において、成膜室1の内側空間1aの酸素分圧を下げると、絶縁性酸化物の発生を抑制し得て好ましい。
ノズル3は、所定の材料からなる。このような材料として、多種多様な材料、例えば、セラミックス、導電性材料、絶縁性樹脂を利用することができる。
このような材料として導電性材料を利用する場合、ノズル3がコイル4の高周波誘導加熱によって自己発熱するから、ノズル3を水冷するとよい。この水冷によって、この自己発熱による熱が奪われ、ノズル3の温度上昇を抑制するからである。
また、このような材料として絶縁性樹脂を利用する場合、ノズル3がワークW1からの放射熱より加熱されて、熱分解して、ワークW1を汚染しやすい。そのため、この場合、ノズル3を水冷するとよい。この水冷によって、ノズル3が熱分解し難くなり、ワークW1がその熱分解によって汚染されることを抑制して、好ましい。
また、このような材料としてセラミックスを利用する場合、基板保持台2を水冷しなくても、上記したノズル3の温度上昇やワークW1の汚染のおそれがない。そのため、このような材料としてセラミックスを利用する場合、表面処理装置10の構成が簡易になり得るため、好ましい。
ノズル3は、タンク31に接続されており、噴霧液L1を供給される。また、ノズル3は、ガスボンベ32にも接続されており、噴霧ガスを供給される。ノズル3は、この噴霧ガスを噴出して噴霧液L1を吹き付ける。タンク31は、噴霧液L1を貯蔵する。図1に示す表面処理装置10は、ノズル3を1つ備えるが、ワークW1の表面積等に応じて、ノズル3を複数備えてもよい。
噴霧液L1は、アンチモン及びスズを含む溶液であればよく、例えば、四塩化スズ(SnCl)と五塩化アンチモン(SbCl)とを含むエタノール溶液である。噴霧液L1の溶媒として、多種多様な溶媒を利用でき、例えば、エタノールを利用することができる。エタノールは、有機溶媒であるから、水と比較して、酸化物及び水酸化物が沈殿し難くて、好ましい。エタノールは、他の多くの有機溶媒と比較して、分子量が低く、熱分解反応による有機物がアンチモンドープ酸化スズ(ATO)膜を汚染することが少なく、ATO膜の導電性が低下し難い。エタノールは、メタノールと比較して、毒性が小さい。
噴霧液L1の溶質として、スズ化合物と、アンチモン化合物とを利用することができる。
このようなスズ化合物は、ATO膜のスズと同じ価数4であるとよく、例えば、テトラブチル等の有機スズが挙げられる。
また、このようなアンチモン化合物は、ATO膜のアンチモンと同じ価数5であるとよく、例えば、アンチモン酸ナトリウム、酒石酸アンチモニルカリウムが挙げられる。
ガスボンベ32は、噴霧ガスを貯蔵する。この噴霧ガスとして、窒素ガス、乾燥空気、大気等を利用することができる。窒素ガスを利用した場合、乾燥空気、大気等を利用した場合と比較して、ワークW1が酸化し難く、導電性が低下し難く、好ましい。大気を利用する場合、コンプレッサをノズル3に接続し、大気をこのコンプレッサからノズル3に供給してもよい。この場合、コンプレッサとノズル3との間に固形物除去フィルタを設けると、大気中の浮遊固形物がATO膜を汚染することを抑制して、好ましい。
コイル4は、純銅又は銅合金からなる高周波誘導コイルである。コイル4は、中空部を備え、この中空部は、流入口と、排出口と、当該流入口から当該排出口へ連なる流路とを備える。コイル4は、多種多様な形状を有してよいが、図2に示すコイル4の一例は、パンケーキ型形状を有する。コイル4は、基板保持台2と対向するように配置される。ノズル3は、基板保持台2と対向するように配置され、コイル4の主面(ここでは、XY平面に略平行な面)の中心部近傍に配置されるとよい。
コイル4は、冷却水循環装置41に接続されており、冷却水循環装置41がコイル4内において冷却水を循環させる。具体的には、コイル4の中空部は、当該流入口から冷却流体を受け入れ、当該流路によって当該排出口へ導き、当該排出口から排出する。この冷却流体は、当該流入口、当該流路、及び当該排出口を通過する間、コイル4から熱を奪う。
コイル4は、適宜、高周波変換器等を介して、高周波電源42に接続されている。コイル4は、高周波電源42から電力に基づく交流電流を供給される。コイル4が、交流電流を供給されると、ワークW1を高周波誘導によって自己発熱させる。
図1に示す表面処理装置10の一例は、温調器5を更に備える。温調器5は、ワークW1の温度を測定するセンサを備える。また、温調器5は、適宜、ワークW1の温度を目標の範囲内に維持するよう、ワークW1の温度に応じて、冷却水循環装置41や高周波電源42等の表面処理装置10の各構成に指令信号を送ってもよい。
(コイルの一具体例)
次に、図2を参照して、コイル4の一具体例について説明する。図2は、実施の形態1にかかる表面処理装置のコイルの一具体例を示す上面図である。
図2に示すように、コイル4の一具体例は、パンケーキ型形状を有する高周波誘導加熱コイルである。コイル4の一具体例は、渦巻き状に巻き回した渦巻き状部4cを備える1本の管状体であり、この管状体は、銅からなる。渦巻き状部4cは、単層又は複層である。図2に示すように、コイル4は、一端4aと、渦巻き状部4cと、他端4eとを備える。コイル4は、一端4aから渦巻き状部4cの中心部4bまで直線上に延びて、中心部4bから渦巻き状部4cの外縁部4dまで渦巻き状に1回以上巻き回され、外縁部4dから他端4eまで直線上に延びる管状体である。他端4eと一端4aとは、並んで一直線上に延びる。
コイル4の一具体例は、渦巻き状部4cを備え、渦巻き状部4cは、略円板状体に近い形状である。ところで、コイルは、パンケーキ型形状でない他の形状、例えば、丸型(円筒型)形状や円錐形状を有する。コイル4の一具体例は、渦巻き状部4cを有するため、このようなコイルと比較して、ワークW1の平面に倣った形状を有する。コイル4の一具体例の各部位は、部位に応じて、ワークW1との距離があまり変わらず、殆ど同じである。そのため、コイル4の一具体例は、このようなコイルと比較して、高周波誘導加熱によってワークW1をさらに均一に加熱することができる。
ノズル3は、コイル4の中心部4b近傍に配置するとよい。コイル4をワークW1に対向させて、高周波誘導加熱によってワークW1を加熱すると、ワークW1においてコイル4の中心部4bに対向する部位が最も高い温度になる傾向が有る。ノズル3は、コイル4の中心部4b近傍に配置すると、ワークW1においてコイル4の中心部4bに対向する部位に噴霧液L1を吹き付けることができ、ワークW1の各部位の温度が均一化し得て、好ましい。
冷却水循環装置41は、コイル4の一端4a及び他端4eの一方に冷却水を供給し、コイル4の一端4a及び他端4eの他方から冷却水を排出させることによって、冷却水を循環させるとよい。
(表面処理方法)
次に、図1~図3を参照して実施の形態1にかかる表面処理方法について説明する。図3は、実施の形態1にかかる表面処理方法を示すフローチャートである。本表面処理方法では、表面処理装置10を用いることができる。
まず、ワークW1を基板保持台2に配置した後、高周波誘導加熱方法を用いてワークW1を加熱し始め、ワークW1の温度を所定の範囲内にまで向上させた後、維持する(高周波誘導加熱ステップS1)。所定の範囲は、例えば、350℃~550℃である。
具体的には、冷却水循環装置41によって冷却水をコイル4に循環させる。その後、高周波電源42の電力に基づく交流電流をコイル4に流す。すると、高周波誘導加熱が開始し、ワークW1の温度が高まり、所定の範囲内に到達する。なお、ワークW1は、この温度向上によって、反ることがある。ワークW1が反ることによって、例えば、断面円弧状、断面略C字状又は略U字状の板状体となる。これによって、ワークW1の各部位は、その位置に応じて、コイル4からの距離が異なる。しかし、ワークW1は、高周波誘導加熱によって、自己発熱する。そのため、ワークW1の全体が、均一に加熱されるから、ワークW1の各部位の温度差は、あまり大きくない。言い換えると、ワークW1の各部位の温度は、均一である。
ここで、図2に示すコイル4の一具体例を用いると、コイル4の一具体例の各部位は、部位に応じて、ワークW1との距離が殆ど同じである。よって、ワークW1の全体を均一に加熱することができる。
なお、ワークW1の温度は、スポット溶接機を用いてK熱電対をワークW1の表面に溶接して、このK熱電対に流れる電流等に基づいて、計測してもよい。
続いて、噴霧液L1をノズル3からワークW1に噴霧する(噴霧ステップS2)。すると、噴霧液L1がワークW1の表面上において熱分解し、ATO膜が形成される。この噴霧を適宜、継続して、ATO膜をワークW1の表面において成長させ、成膜する。ATO膜の厚みは、特に限定されず、所定の範囲内であるとよく、例えば、100nmである。
以上より、ATO膜をワークW1の表面に成膜することができる。このようなATO膜が製膜されたワークW1は、燃料電池セパレータとして使用することができる。さらに、このような燃料電池セパレータを複数枚積層することによって、燃料電池セルを形成することができる。
また、このような表面処理方法によれば、ワークW1を高周波誘導加熱によって加熱させるから、ワークW1を自己発熱させる。そのため、ワークW1の温度ムラを抑制することができる。
また、高周波誘導加熱ステップS1において、図2に示すコイル4の一具体例を用いると、高周波誘導加熱によってワークW1をさらに均一に加熱することができる。すなわち、ワークW1の温度ムラをさらに抑制することができる。
次に、図4を参照して、上記した実施の形態1にかかる表面処理方法を用いて行った実験について説明する。図4は、基板温度に対する接触抵抗を示すグラフである。
当該実施例では、ワークW1として、厚さ0.1mmの純チタン板を用いた。高周波誘導加熱ステップS1に相当するステップでは、この純チタン板の温度は、300℃~600℃の範囲内において複数の水準に設定した。噴霧ステップS2の完了後、形成されたATO膜は、アンチモン濃度3atm%であり、膜厚100nmであった。
なお、この純チタン板について予備加熱試験を行った。この予備加熱試験では、この純チタンの基板中央部と基材辺縁部との温度をそれぞれ測定し、比較した。基板中央部と基材辺縁部との温度は、同じであることを確認した。
また、導電性の評価のため、接触抵抗を計測した。具体的には、まず、この純チタン板のATO膜の成膜面と、金メッキした銅板との間に、カーボンペーパーを挟み、圧力を圧力値0.98Mpaでかける。さらに、この圧力をかけつつ、この純チタン板と、この銅板との間に定電流を印加したとき、ATO膜の成膜面とカーボンペーパー間の電圧値を計測した。この計測した電圧値に基づいて接触抵抗を算出し、この接触抵抗の算出結果を図4に示した。ここでは、接触抵抗が、15mΩ・cm以下ならば、ATO膜の導電性は良好とし、15mΩ・cmを超えれば、ATO膜の導電性は不良と判定した。
図4に示すように、基板温度が350℃以上550℃以下の範囲内であれば、接触抵抗は、15mΩ・cm以下であり、導線性は良好であった。一方、基板温度が350℃以下、又は550℃以上であれば、接触抵抗は、15mΩ・cmを超えており、導電性は、不良であった。
基板温度が350℃以上ならば、高周波誘導加熱ステップS1に相当するステップで、噴霧液が上記した純チタン板の表面上において十分に熱分解して、高い結晶性を有するATO膜が形成される。基板温度が550℃以下ならば、高周波誘導加熱ステップS1に相当するステップで、噴霧液が殆ど粉体化しない。そのため、ATO膜が上記純チタン板から殆ど残脱落することなく、残存する。また、このATO膜は、その粒子間に多くの隙間や空隙を殆ど含まないため、密度を維持する。すなわち、このATO膜は高い結晶性を維持する。
以上より、基板温度が350℃以上、550℃以下の範囲内であると、ATO膜が高い結晶性を有し、その導電性が良好であるため、好ましい。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
10 表面処理装置
1 成膜室 1a 内側空間
2 基板保持台
3 ノズル
31 タンク 32 ガスボンベ
4 コイル
4a 一端 4b 中心部
4c 渦巻き状部 4d 外縁部
4e 他端
41 冷却水循環装置 42 高周波電源
5 温調器
L1 噴霧液 W1 ワーク
S1 高周波誘導加熱ステップ S2 噴霧ステップ

Claims (3)

  1. 燃料電池セルに使用される燃料電池セパレータの表面にアンチモンドープ酸化スズ膜(ATO膜)を成膜する燃料電池セパレータの表面処理方法であって、
    高周波誘導加熱方法を用いて前記燃料電池セパレータを加熱し、
    アンチモン及びスズを含む溶液を前記燃料電池セパレータに噴霧することによって、前記ATO膜を前記燃料電池セパレータの表面に形成させ
    前記アンチモン及びスズを含む溶液を前記燃料電池セパレータに噴霧したとき、前記燃料電池セパレータの温度は350℃以上、550℃以下の範囲内にある、
    燃料電池セパレータの表面処理方法。
  2. 前記高周波誘導加熱方法では、パンケーキ型形状を有する高周波誘導コイルを用いる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池セパレータの表面処理方法。
  3. 燃料電池セルに使用される燃料電池セパレータの表面にアンチモンドープ酸化スズ膜(ATO膜)を成膜する燃料電池セパレータの表面処理装置であって、
    前記燃料電池セパレータを加熱する高周波誘導加熱コイルと、
    アンチモン及びスズを含む溶液を前記燃料電池セパレータに噴霧するノズルと、を備え、
    前記ノズルの前記噴霧によって、前記ATO膜を前記燃料電池セパレータの表面に形成させ
    前記ノズルが前記アンチモン及びスズを含む溶液を前記燃料電池セパレータに噴霧したとき、前記燃料電池セパレータの温度は350℃以上、550℃以下の範囲内にある、
    燃料電池セパレータの表面処理装置。
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