JP7031281B2 - メタン製造装置、メタン製造装置の制御方法、および、メタン製造方法 - Google Patents

メタン製造装置、メタン製造装置の制御方法、および、メタン製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、メタン製造装置、メタン製造装置の制御方法、および、メタン製造方法に関する。
従来から、水素H2と二酸化炭素CO2からメタンCH4を製造する技術が知られている(特許文献1、2、および、非特許文献1、2参照)。例えば、引用文献1には、300~400℃の温度範囲でフェライトにCO2とH2を通じることによってフェライト表面に炭素を析出させ、その後、CO2を供給せずにH2中でフェライトを600℃以上に昇温することによって析出した炭素をメタンに変換する技術が開示されている。また、引用文献2には、フェライト系鉄酸化物結晶中の酸素O2を取り除いて得られる活性化フェライト系鉄酸化物にCO2含有ガスを接触させるCO2分解工程と、CO2分解工程で得られた活性化フェライト系鉄酸化物にH2含有するガスを接触させるメタン製造工程と、を交互に繰り返す技術が開示されている。
特開平5-193920号公報 特開平9-110731号公報
Applied catalysis B: Environmental, 2015,370-376 Catalysts, 2017, 88
近年、地球温暖化抑制のために、燃焼排ガスやバイオガス等に含まれるCO2をメタン化することによって、CO2排出量の削減を図る技術の向上が望まれている。しかしながら、上記先行技術によっても、CO2からメタンを低コストで製造する技術については、なお、改善の余地があった。例えば、引用文献1の技術では、ボッシュ反応によって生じた炭素の還元に600℃以上の高温を要するため、ヒータによる外部エネルギーの投入が必要となり、コストの低減が容易ではなかった。また、二酸化炭素分離装置と反応炉を別個に備えているため装置が複雑で大きくなる問題があった。引用文献2の技術では、単筒の反応器によってCO2分解後のフェライトを、閉鎖循環装置によって10~12回循環させることでメタンを得ているため、連続的なCO2の供給に対応することは困難であり、製造効率が低下するおそれがあった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、H2とCO2からメタンを製造するメタン製造装置において、メタン製造コストの低減を図る技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、二酸化炭素と水素からメタンを製造するメタン製造装置が提供される。このメタン製造装置は、メタン化触媒性能を有する金属と、二酸化炭素吸蔵性能を有する金属と、を含む触媒を収容し、内部のガスを取り出すための出口を備える複数の反応器と、二酸化炭素を含有する原料ガスの供給源と前記複数の反応器との間のガス流路上に設けられ、前記原料ガスの供給先を切り替える供給先切替部と、各前記反応器の前記出口における二酸化炭素濃度を測定する測定部と、前記供給先切替部を制御して、前記複数の反応器のうち、特定の反応器に前記原料ガスを供給可能な制御部と、を備え、前記制御部は、前記原料ガスを供給している前記反応器の出口における二酸化炭素濃度が所定値になると、前記原料ガスの供給先を他の前記反応器に切り替える。
この構成によれば、原料ガスを供給している反応器の出口における二酸化炭素濃度が所定値になると、原料ガスの供給先を他の反応器に切り替えるため、原料ガスを連続的に継続して反応器に供給することができる。原料ガスの供給によって二酸化炭素を吸蔵した触媒は、メタン化触媒性能も有しているため、原料ガスが供給された後の反応器に水素を供給することによって、容易にメタンを製造することができる。また、同じ反応器で二酸化炭素の分離とメタン化反応をおこなうことができるため、メタン化反応で生じた熱を二酸化炭素の分離に必要なエネルギーとして利用することができる。以上のことから、この構成によれば、メタンの製造効率の向上によって、メタンの製造コストの低減を図ることができる。また、二酸化炭素分離装置と反応器とを別個に設ける必要がないため、製造装置の小型化を図ることができる。
(2)上記形態のメタン製造装置は、さらに、前記複数の反応器に水素を供給する水素供給部を備え、前記制御部は、前記水素供給部を制御して、前記複数の反応器のうち、特定の反応器に水素を供給可能に構成されており、前記原料ガスの供給によって前記出口における二酸化炭素濃度が前記所定値となった前記反応器に対して水素を供給してもよい。この構成によれば、原料ガスの供給によって触媒が二酸化炭素を十分に吸蔵している状態の反応器に対して順次、水素を供給できるため、連続的にメタンを製造でき、さらに製造効率の向上を図ることができる。
(3)上記形態のメタン製造装置において、前記制御部は、前記原料ガスの供給によって前記出口における二酸化炭素濃度が前記所定値となった前記反応器に対して、下記の式(1)を満たすモル数の水素を供給してもよい。
1<MH2/(4×MCO2+0.1×MCA)<1.2 (1)
(式(1)において、MH2は供給する水素のモル数であり、MCO2は水素が供給される反応器内の触媒に吸蔵されている二酸化炭素のモル数であり、MCAは水素が供給される反応器内の触媒の金属モル数である。)
この構成によれば、水素供給後の反応器内の反応混合ガスに含まれる未反応の二酸化炭素または水素の量を低減でき、製造されるメタンの純度を向上させることができる。これにより、反応混合ガスから水素を取り除くための処理時間を短縮して製造コストの低減を図ることができる。また、二酸化炭素の蓄積による触媒の活性低下を抑制できる。
(4)上記形態のメタン製造装置において、前記制御部は、前記原料ガスの供給によって前記出口における二酸化炭素濃度が前記所定値となった前記反応器に対して、下記の式(2)を満たすモル数の水素を供給してもよい。
4.1<MH2/MCO2<5.5 (2)
(式(2)において、MH2は供給する水素のモル数であり、MCO2は水素が供給される反応器内の触媒に吸蔵されている二酸化炭素のモル数である。)
この構成によっても、反応混合ガスに含まれる未反応の二酸化炭素または水素の量を低減でき、製造されるメタンの純度を向上させることができる。
(5)上記形態のメタン製造装置において、前記制御部は、前記原料ガスを供給している前記反応器の出口における二酸化炭素濃度が100ppmより大きくなると、前記原料ガスの供給先を他の前記反応器に切り替えてもよい。この構成によれば、原料ガスが供給された後の反応器において、触媒に吸蔵されずに気相となっている二酸化炭素の量を低減できるため、メタン化反応後において、反応混合ガスに含まれる未反応の二酸化炭素の量をさらに低減でき、製造されるメタンの純度をさらに向上させることができる。
(6)上記形態のメタン製造装置は、さらに、前記複数の反応器から取り出された反応混合ガスから水素を分離するための水素分離部を備えていてもよい。この構成によれば、反応混合ガスに含まれる水素を分離することによって、製造されるメタンの純度をさらに向上させることができる
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、メタン製造装置の制御方法、この制御方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム、メタン製造方法、メタン製造装置の製造方法、メタン化触媒システム、二酸化炭素回収装置などの形態で実現することができる。
メタン製造装置の概略構成を示した説明図である。 ガス経路制御処理を示すフローチャートである。 ステップS11におけるガスの流通状態を説明するための図である。 ステップS13~S14におけるガスの流通状態を示した説明図である。 ステップS17~S18におけるガスの流通状態を示した説明図である。 実施例1と比較例1~3で得られた反応混合ガスの組成を示した図である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態におけるメタン製造装置1の概略構成を示した説明図である。メタン製造装置1は、第1反応器10と、第2反応器20と、原料ガス供給部30と、水素供給部40と、第1出口CO2センサ50と、第2出口CO2センサ60と、制御部70と、水素分離部80と、を備えている。
第1反応器10は、内部においてメタネーション反応によりメタンを生成するための容器であり、内部に触媒11が収容されている。第1反応器10の容器壁面には、原料ガス入口12と、H2入口13と、ガス出口14と、が形成されている。触媒11は、メタン化触媒性能を有する金属と、二酸化炭素吸蔵性能を有する金属と、を含んでいる。メタン化触媒性能を有する金属としては、例えば、RuやNiを例示することができる。二酸化炭素吸蔵性能を有する金属としては、例えば、CaO、Al23などのアルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物を例示することができる。触媒11には金属酸化物担体が含まれていてもよい。
原料ガス入口12は、メタネーション反応に用いられるCO2を含む原料ガスが供給される開口部であり、第1原料ガス供給管33が接続されている。H2入口13は、メタネーション反応に用いられるH2が供給される開口部であり、第1水素供給管41が接続されている。ガス出口14は、メタネーション反応により生成されたメタンを含む反応混合ガスが取り出される開口部であり、第1出口管51が接続されている。
第2反応器20は、第1反応器10と同形状、同容量の容器であり、内部に触媒21が収容され、容器壁面には原料ガス入口22と、H2入口23と、ガス出口24と、が形成されている。触媒21は、触媒11と同様に、メタン化触媒性能を有する金属と、二酸化炭素吸蔵性能を有する金属と、を含んでいる。ここでは、第1反応器10に収容されている触媒11と、第2反応器20に収容されている触媒21は、メタン化触媒性能および二酸化炭素吸蔵性能がほぼ等しいものとして説明する。
原料ガス入口22は、原料ガスが供給される開口部であり、第2原料ガス供給管35が接続されている。H2入口23は、H2が供給される開口部であり、第2水素供給管43が接続されている。ガス出口24は、第2反応器20の内部で生成された反応混合ガスが取り出される開口部であり、第2出口管61が接続されている。
原料ガス供給部30は、CO2を含有する原料ガスを供給可能な供給源であり、例えば燃焼炉や原料ガスタンクによって構成される。なお、原料ガスは、CO2の他に、O2、N2、H20等を含んでいてもよい。原料ガス供給部30から供給される原料ガスは、350℃以下の温度で、上流側原料ガス供給管31と第1原料ガス供給管33を経由して第1反応器10に供給される。また、上流側原料ガス供給管31と第2原料ガス供給管35を経由して第2反応器20に供給される。
第1原料ガス供給バルブ32は、上流側原料ガス供給管31と第1原料ガス供給管33との間に設けられた仕切弁であり、開弁時には、第1反応器10に原料ガスが供給され、閉弁時には供給が停止される。第2原料ガス供給バルブ34は、上流側原料ガス供給管31と第2原料ガス供給管35との間に設けられた仕切弁であり、開弁時には、第2反応器20に原料ガスが供給され、閉弁時には供給が停止される。第1原料ガス供給バルブ32と第2原料ガス供給バルブ34のそれぞれの開閉は、制御部70の制御によっておこなわれる。第1原料ガス供給バルブ32と第2原料ガス供給バルブ34は、特許請求の範囲の「供給先切替部」に該当する。
第1原料ガス供給管33には、第1温度センサ91と、第1ガス流量計92と、第1入口CO2センサ93とが配置されている。第1温度センサ91は、第1反応器10に供給される原料ガスの温度を測定する。第1ガス流量計92は、第1反応器10に供給される原料ガスの流量を測定する。、第1入口CO2センサ93は、第1反応器10に供給される原料ガスのCO2濃度を測定する。第2原料ガス供給管35には、第2温度センサ94と、第2ガス流量計95と、第2入口CO2センサ96とが配置されている。第2温度センサ94は、第2反応器20に供給される原料ガスの温度を測定する。第2ガス流量計95は、第2反応器20に供給される原料ガスの流量を測定する。、第2入口CO2センサ96は、第2反応器20に供給される原料ガスのCO2濃度を測定する。
水素供給部40は、例えば、水電解装置や水素タンクによって構成されるH2を供給可能な装置である。水素供給部40から供給されるH2は、第1水素供給管41を経由して第1反応器10に供給され、第2水素供給管43を経由して第2反応器20に供給される。第1水素供給バルブ42は、第1水素供給管41に設けられた仕切弁であり、開弁時には、第1反応器10にH2が供給され、閉弁時には供給が停止される。第2水素供給バルブ44は、第2水素供給管43に設けられた仕切弁であり、開弁時には、第2反応器20にH2が供給され、閉弁時には供給が停止される。第1水素供給バルブ42と第2水素供給バルブ44のそれぞれの開閉は、制御部70の制御によっておこなわれる。水素供給部40、第1水素供給バルブ42、および、第2水素供給バルブ44は、特許請求の範囲の「水素供給部」に該当する。
第1出口CO2センサ50は、第1出口管51において、第1反応器10のガス出口14に近接した位置に設けられ、ガス出口14を介して第1反応器10から第1出口管51に出てくるガスに含まれるCO2の濃度を測定する。第1出口CO2センサ50と第2出口CO2センサ60は、特許請求の範囲の「測定部」に該当する。ガス出口14を介して第1反応器10から第1出口管51に出てきたガスは、第1外部排出管53を経由してメタン製造装置1の外部に排出されるか、または、反応混合ガス管81を経由して水素分離部80に供給される。
第1排気バルブ52は、第1出口管51と第1外部排出管53との間に設けられた仕切弁であり、開弁時には、第1出口管51と第1外部排出管53とが連通し、第1出口管51を流通するガスをメタン製造装置1の外部に排出できる。第1反応ガスバルブ54は、第1出口管51と反応混合ガス管81との間に設けられた仕切弁であり、開弁時には、第1出口管51と反応混合ガス管81とが連通し、第1出口管51を流通するガスを水素分離部80に供給できる。
第2出口CO2センサ60は、第2出口管61において、第2反応器20のガス出口24に近接した位置に設けられ、ガス出口24を介して第2反応器20から第2出口管61に出てくるガスに含まれるCO2の濃度を測定する。ガス出口24を介して第2反応器20から第2出口管61に出てきたガスは、第2外部排出管63を経由してメタン製造装置1の外部に排出されるか、または、反応混合ガス管81を経由して水素分離部80に供給される。
第2排気バルブ62は、第2出口管61と第2外部排出管63との間に設けられた仕切弁であり、開弁時には、第2出口管61と第2外部排出管63とが連通し、第2出口管61を流通するガスをメタン製造装置1の外部に排出できる。第2反応ガスバルブ64は、第2出口管61と反応混合ガス管81との間に設けられた仕切弁であり、開弁時には、2出口管61と反応混合ガス管81とが連通し、第2出口管61を流通するガスを水素分離部80に供給できる。
制御部70は、ROM、RAM、およびCPUを含んで構成されるコンピュータであり、メタン製造装置1の全体の制御をおこなう。制御部70は、8つのバルブ32、34、42、44、52、54、62、64、2つの温度センサ91、94、2つのガス流量計92、95、および、4つのCO2センサ50、60、93、96と電気的に接続され、センサや流量計から出力された測定値に基づいて、8つのバルブの開閉制御をおこなう。8つのバルブの開閉を含む制御部70のガス経路制御処理については図2~図5を用いて後述する。
水素分離部80は、ポリアミド系高分子膜等を備えた装置であり、反応混合ガス管81から供給されたメタンとH2を含有する反応混合ガスからH2を分離する。分離されたH2は、再利用管82を経由して水素供給部40に戻され再利用される。H2が分離された反応ガスは、反応ガス管83から取り出される。取り出された反応ガスは、例えば、燃焼炉としての原料ガス供給部30に供給されてもよい。
図2~図5を用いて、制御部70のガス経路制御処理について説明する。図2は、ガス経路制御処理を示すフローチャートである。図3は、ステップS11におけるガスの流通状態を示した説明図である。図4は、ステップS13~S14におけるガスの流通状態を示した説明図である。図5は、ステップS17~S18におけるガスの流通状態を示した説明図である。
図2に示すように、制御部70は、メタン製造装置1の始動後、まず、第1原料ガス供給バルブ32を開状態、第2原料ガス供給バルブ34を閉状態にする(ステップS11)。このときあわせて、制御部70は、第1排気バルブ52を開状態、第1反応ガスバルブ54を閉状態にする。この制御によって、図3に示すように、原料ガス供給部30から第1反応器10に原料ガスが供給される。このとき、第1反応器10に供給される原料ガスの温度、流量、および、CO2濃度が第1温度センサ91、第1ガス流量計92、および、第1入口CO2センサ93によって測定される。第1反応器10に供給された原料ガスに含まれるCO2の一部は、触媒11に吸蔵され、O2、N2、H20等を含む残りの原料ガスは、第1出口管51と第1外部排出管53を経由して外部に排出される。
次に、制御部70は、第1反応器10のガス出口14におけるCO2濃度が閾値Th1を超えたか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、制御部70は、第1出口CO2センサ50の測定値をガス出口14のCO2濃度として利用しており、第1出口CO2センサ50の測定値が閾値Th1を超えたか否かを判定する。ここでは、閾値Th1として100ppmが設定されている。第1反応器10に供給された原料ガスに含まれるCO2の一部は、触媒11に吸蔵されるため、原料ガスの供給開始後しばらくは、第1反応器10のガス出口14におけるCO2濃度は100ppmよりも小さい。一方、触媒11にある程度のCO2が吸蔵されると、触媒11によるCO2の吸蔵速度が低下し、ガス出口14におけるCO2濃度が徐々に上昇する。本願発明者らは、触媒11のCO2吸蔵が飽和する少し前にガス出口14のCO2濃度が100ppmとなることを見いだした。従って、閾値Th1を100ppmとすることで、触媒11の状態をCO2の吸蔵量が飽和する少し前の状態とすることができる。制御部70は、第1反応器10のガス出口14におけるCO2濃度が閾値Th1を超えるまで第1反応器10への原料ガスの供給を継続する(ステップS12:NO)。
第1反応器10のガス出口14におけるCO2濃度が閾値Th1を超えると(ステップS12:YES)、制御部70は、第1原料ガス供給バルブ32を閉状態、第2原料ガス供給バルブ34を開状態にする(ステップS13)。この制御によって、第1反応器10への原料ガスの供給が停止され、第2反応器20への原料ガスの供給が開始される。このときあわせて、制御部70は、第2排気バルブ62を開状態、第2反応ガスバルブ64を閉状態にする。この制御によって、図4の第2反応器20に示すように、第2反応器20に原料ガスが供給される。このとき、第2反応器20に供給される原料ガスの温度、流量、および、CO2濃度が第2温度センサ94、第2ガス流量計95、および、第2入口CO2センサ96によって測定される。第2反応器20に供給された原料ガスに含まれるCO2の一部は、触媒21に吸蔵され、O2、N2、H20等を含む残りの原料ガスは、第2出口管61と第2外部排出管63を経由して外部に排出される。一方、第1反応器10は、原料ガスの供給が停止され、触媒11に十分にCO2が吸蔵された状態となっている。
制御部70は、第1水素供給バルブ42を開状態にする(ステップS14)。このときあわせて、制御部70は、第1排気バルブ52を閉状態、第1反応ガスバルブ54を開状態にする。第1水素供給バルブ42を開状態にすることにより、図4の第1反応器10に示すように、第1反応器10にH2が供給される。これにより、触媒11に吸蔵されているCO2がH2によって還元されてメタンが生成される。制御部70は、触媒11の還元によって消費された後の残りのH2のモル数が、触媒11の吸蔵CO2モル数に対してメタン化反応の化学量論比(H2モル数/CO2モル数=4)となるように、下記の式(1)を満たすモル数のH2を第1反応器10に供給する。
1<MH2/(4×MCO2+0.1×MCA)<1.2 ・・・(1)
ここで、MH2は、第1反応器10に供給するH2のモル数であり、MCO2は、触媒11の吸蔵CO2モル数であり、MCAは、触媒11に含まれる金属のモル数である。MCAは、製造時において予め特定されている。
CO2は、例えば、下記の式(3)によって推定することができる。
CO2=C×F×t×273/(0.224×(273+T)) ・・・(3)
ここで、Cは、ステップS11~S13の期間、すなわち、第1原料ガス供給バルブ32が開状態時の期間における原料ガスの平均CO2濃度[%/秒]であり、Fは、その期間における平均ガス流量[F/秒]であり、tは、その期間の長さ[秒]であり、Tは、その期間における原料ガスの平均温度[℃]である。Cは、その期間における第1入口CO2センサ93の測定値の平均であり、Fは、その期間における第1ガス流量計92のた測定値の平均であり、Tは、その期間における第1温度センサ91の測定値の平均である。
式(1)を満たすモル数のH2を第1反応器10に供給した後、制御部70は、第1水素供給バルブ42を閉状態にする(ステップS15)。H2供給後、第1反応器10の内部において生成されたメタンと残存H2とを含む反応混合ガスは、ガス出口14を介して第1反応器10から第1出口管51に取り出される。取り出された反応混合ガスは、反応混合ガス管81を経由して水素分離部80に供給される。水素分離部80では、反応混合ガスから残存H2が分離され、メタンが取り出される。残存H2は、再利用管82を経由して水素供給部40に供給され、メタンは反応ガス管83から取り出される。一方、第2反応器20では、原料ガスの供給が継続されている。
制御部70は、第2反応器20のガス出口24におけるCO2濃度が閾値Th2を超えたか否かを判定する(ステップS16)。具体的には、制御部70は、第2出口CO2センサ60の測定値をガス出口24のCO2濃度として利用しており、第2出口CO2センサ60の測定値が閾値Th2を超えたか否かを判定する。ここでは、閾値Th2として100ppmが設定されている。制御部70は、第2反応器20のガス出口24におけるCO2濃度が閾値Th2を超えるまで第2反応器20への原料ガスの供給を継続する(ステップS16:NO)。
第2反応器20のガス出口24におけるCO2濃度が閾値Th2を超えると(ステップS16:YES)、制御部70は、第1原料ガス供給バルブ32を開状態、第2原料ガス供給バルブ34を閉状態にする(ステップS17)。この制御によって、第2反応器20への原料ガスの供給が停止され、第1反応器10への原料ガスの供給が開始される。このときあわせて、制御部70は、第1排気バルブ52を開状態、第1反応ガスバルブ54を閉状態にする。この制御によって、図5の第1反応器10に示すように、第1反応器10に再度、原料ガスが供給され、触媒11にCO2が吸蔵されるとともに、残りの原料ガスが第2外部排出管63から外部に排出される。一方、第2反応器20は、原料ガスの供給が停止され、触媒21に十分にCO2が吸蔵された状態となっている。
制御部70は、第2水素供給バルブ44を開状態にする(ステップS18)。このときあわせて、制御部70は、第2排気バルブ62を閉状態、第2反応ガスバルブ64を開状態にする。第2水素供給バルブ44を開状態にすることにより、図5の第2反応器20に示すように、第2反応器20にH2が供給される。これにより、触媒21に吸蔵されているCO2がH2によって還元されてメタンが生成される。制御部70は、ステップS14と同様に、上記の式(1)を満たすモル数のH2を第2反応器20に供給する。なお、ここでは、MH2は、第2反応器20に供給するH2のモル数であり、MCO2は、触媒21の吸蔵CO2モル数であり、MCAは、触媒21に含まれる金属のモル数である。MCO2は、第2入口CO2センサ96、第2ガス流量計95、および、第2温度センサ94のそれぞれの測定値から式(3)により推定することができる。
式(1)を満たすモル数のH2を第2反応器20に供給した後、制御部70は、第2水素供給バルブ44を閉状態にする(ステップS19)。H2供給後、第2反応器20の内部の反応混合ガスは、反応混合ガス管81を経由して水素分離部80に供給され、残存H2とメタンに分離される。一方、第1反応器10では、原料ガスの供給が継続されている。制御部70は、再度、ステップS12の処理から順に繰り返し実行する。以上が、ガス経路制御処理についての説明である。
ここでは、上記のガス経路制御処理において、触媒11、12に供給されるH2のモル数が上記の式(1)を満たすことによる効果例について説明する。本効果例を示すために、実際に本実施形態の触媒を準備してCO2を吸蔵させた後、この触媒に4通りのモル数のH2を供給し、得られた反応混合ガスの組成を分析した。準備した触媒(CO2吸蔵還元触媒)の組成は、Ru(5wt%)、CaO(10wt%)、Al23であり、使用した原料ガスの組成は、CO2(10vol%)、O2であり、還元ガスの組成は、H2(100%)である。
準備した同じ条件の触媒に対して、以下の4通り(実施例1、比較例1、比較例2、比較例3)のモル数のH2を供給した。
実施例1: MH2/(4×MCO2+0.1×MCA)=1.1
比較例1: MH2/(4×MCO2+0.1×MCA)=0.6
比較例2: MH2/(4×MCO2+0.1×MCA)=0.95
比較例3: MH2/(4×MCO2+0.1×MCA)=2.1
図6は、実施例1と比較例1~3で得られた反応混合ガスの組成を示した図である。実施例1では、メタン化反応での化学量論比(H2モル数/CO2モル数=4)よりも少し多いH2が供給される。そのため、触媒金属の還元にH2の一部が消費されると、残ったH2のモル数は、吸蔵されているCO2のモル数に対して上述の化学量論比に近い値となる。この結果、吸蔵CO2は、ほぼメタン化されるため、反応混合ガスに含まれる未反応のCO2の割合が低減される。
比較例1は、実施例1と比較すると、供給されるH2のモル数が少なく、未反応のCO2の割合が大きく増加している。比較例2は、メタン化反応での化学量論比(H2モル数/CO2モル数=4)であるため、比較例1よりは未反応のCO2の割合が低減される。しかし、触媒金属の還元にH2が消費される分、未反応のCO2の割合が実施例1よりも増加している。よって、比較例1、2から、触媒に供給するH2のモル数MH2は、MH2/(4×MCO2+0.1×MCA)>1を満たすことが好ましいといえる。比較例3は、H2が過剰に供給されるため、実施例1と同様に未反応のCO2の割合は低下するが、メタン化に要する反応時間が長くなると同時に、反応混合ガスからH2を分離する処理時間が増加し、C02からメタンを生成する処理速度の低下を引き起こす。よって、比較例3から、触媒に供給するH2のモル数MH2は、MH2/(4×MCO2+0.1×MCA)<1.2を満たすことが好ましいといえる。以上のことから、触媒に供給するH2のモル数は式(1)を満たすことが好ましいといえる。
上記のように、本願発明者らは、反応器に供給するH2のモル数を、メタン化反応での化学量論比よりも少し多くすることで、触媒金属の還元に消費された残りのH2のモル数が、上述の化学量論比に近い値となることを見いだした。また、金属モル数の10%程度が還元に消費されることを見いだし、その値を加味してH2を供給することによって、より安定的に高純度のメタンを製造することができることがわかった。さらに、式(1)のMCAには、一般的な触媒がとり得る範囲が存在することから、反応器に供給するH2のモル数は、下記の式(2)を満たした場合であっても式(1)とほぼ同等の効果を得られることがわかった。
4.1<MH2/MCO2<5.5 ・・・(2)
以上説明した、本実施形態のメタン製造装置1によれば、一方の反応器に原料ガスを供給して触媒にCO2を吸蔵させ、その間、他方の反応器にH2を供給してメタン化反応を生じさせ、これらを交互に繰り返してメタンを製造することができる。そのため、原料ガスを連続的に継続して反応器に供給させることができるとともに、メタンを連続的に製造することができる。よって、本実施形態のメタン製造装置1によれば、連続的に供給される燃焼排ガスやバイオガス等、CO2を含む原料ガスから低コストで連続的にメタンを製造することができる。
従来、燃料排ガスやバイオガス等、CO2とO2を含むガスをメタン化するシステムでは、CO2の分離回収装置(化学吸着法、物理吸着法等)と、メタン化触媒装置(反応器)とが別体で構成され、これらが組み合わされて稼働している。CO2分離回収装置では、CO2の分離回収に熱エネルギーが必要であり、また、CO2分離回収装置とメタン化触媒装置が別体の場合はシステムの構成が複雑で、全体のサイズも大きくなる問題があった。一方、本実施形態のメタン製造装置1によれば、反応器にCO2とO2を含む原料ガスを直接流通させてCO2を分離、回収し、その後、H2の供給によってメタンへと還元変換することができる。これにより、製造装置の簡素化、小型化を図ることができる。特に、本実施形態のメタン製造装置1であれば、CO2の分離回収に必要なエネルギーを、発熱反応であるメタン化反応によって生じた熱によって賄うことができる。よって、外部からエネルギー供給することなく300~350℃程度の温度において反応を進行させることができる。
また、本実施形態のメタン製造装置1によれば、原料ガスを供給している反応器のガス出口におけるCO2濃度が100ppmより大きくなると、原料ガスの供給先を他の反応器に切り替えるため、製造されるメタンの純度を向上させることができる。触媒に対して飽和吸蔵量(最大吸蔵量)までCO2を吸蔵されると、H2供給時に、生成されたメタンとともに未反応のCO2が反応器から放出され、生成物におけるメタンの濃度が低下する。一方、本実施形態によれば、CO2が飽和吸蔵量まで吸蔵されないため、高純度のメタンを製造することができる。
<本実施形態の変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
[変形例1]
第1実施形態のメタン製造装置1は、2つの反応器(第1反応器10および第2反応器20)を備えているものとして説明した。しかし、メタン製造装置1は、3つ以上の反応器を備えていてもよい。また、第1実施形態の第1反応器10と第2反応器20は、互いに同様状、同容量であるものとした。しかし、第1反応器10と第2反応器20は、互いに形状や容量が異なっていてもよい。
[変形例2]
第1実施形態のメタン製造装置1は、ガス経路制御処理において、第1反応器10と第2反応器20のいずれか一方に、常に原料ガスが供給されるものとした。しかし、一方の反応器から他方の反応器へ原料ガスの供給を切り替えるとき、両方の反応器に原料ガスを供給しない期間が存在してもよい。または、第1反応器10と第2反応器20の両方に同時に供給される期間が存在してもよい。
[変形例3]
第1実施形態の原料ガス供給部30は、燃焼炉や原料ガスタンクの供給源によって構成されるものとした。しかし、原料ガス供給部30は、供給源ではなく、工場などの燃料炉から排出される排出ガスが流入する管として構成されていてもよい。すなわち、メタン製造装置1は、原料ガスの供給源を含んでいなくてもよい。
[変形例4]
第1実施形態のガス経路制御処理では、閾値Th1は100ppmであるとした。しかし、閾値Th1は、大気のCO2濃度よりも小さい値であれば、100ppmに限定されず、任意の値とすることができる。ただし、閾値Th1は、20~400ppmの範囲が好ましく、20~150ppmの範囲がさらに好ましい。閾値Th2についても同様である。閾値Th1と閾値Th2は、互いに異なる値であってもよい。
[変形例5]
第1実施形態のガス経路制御処理では、MCO2は、原料ガス供給管側の入口CO2センサ、ガス流量計、温度センサの測定値から推定するものとした。しかし、MCO2は、他の方法で推定してもよい。例えば、MCO2は、出口管側の出口CO2センサ、ガス流量計、温度センサの測定値の測定値から推定してもよい。また、ガス経路制御処理では、式(1)や式(2)を満たさないモル数のH2が反応器に供給されてもよい。しかし、式(1)または式(2)を満たすモル数のH2が供給されることが好ましい。
[変形例6]
第1実施形態ののメタン製造装置1の構成は例示であり、一部の構成を備えていなくてもよいし、他の構成を備えていてもよい。例えば、メタン製造装置1は、原料ガス供給部30の下流側に脱水部を備えていてもよい。また、メタン製造装置1は、水素分離部80を備えていなくてもよい。また、第1原料ガス供給バルブ32や第2原料ガス供給バルブ34の代わりに三方弁を備えていてもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
1…メタン製造装置
10…第1反応器
20…第2反応器
11、21…触媒
12、22…原料ガス入口
13、23…H2入口
14、24…ガス出口
30…原料ガス供給部
31、33、35…原料ガス供給管
32、34…原料ガス供給バルブ
40…水素供給部
41、43…水素供給管
42、44…水素供給バルブ
50、60…出口CO2センサ
51、61…出口管
52、62…排気バルブ
53、63…外部排出管
54、64…反応ガスバルブ
70…制御部
80…水素分離部
81…反応混合ガス管
82…再利用管
83…反応ガス管
91、94…温度センサ
92、95…ガス流量計
93、96…入口CO2センサ

Claims (7)

  1. 二酸化炭素と水素からメタンを製造するメタン製造装置であって、
    メタン化触媒性能を有する金属と、二酸化炭素吸蔵性能を有する金属と、を含む触媒を収容し、内部のガスを取り出すための出口を備える複数の反応器と、
    二酸化炭素を含有する原料ガスの供給源と前記複数の反応器との間のガス流路上に設けられ、前記原料ガスの供給先を切り替える供給先切替部と、
    各前記反応器の前記出口における二酸化炭素濃度を測定する測定部と、
    前記複数の反応器に水素を供給する水素供給部と、
    前記供給先切替部を制御して、前記複数の反応器のうち、特定の反応器に前記原料ガスを供給可能な制御部であって、前記水素供給部を制御して、前記複数の反応器のうち、特定の反応器に水素を供給可能な制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記原料ガスを供給している前記反応器の出口における二酸化炭素濃度が大気の二酸化炭素濃度より小さい所定値になると、前記原料ガスの供給先を他の前記反応器に切り替え、
    前記原料ガスの供給によって前記出口における二酸化炭素濃度が前記所定値になった前記反応器に対して水素を供給する、
    メタン製造装置。
  2. 請求項に記載のメタン製造装置において、
    前記制御部は、前記原料ガスの供給によって前記出口における二酸化炭素濃度が前記所定値となった前記反応器に対して、下記の式(1)を満たすモル数の水素を供給する、
    メタン製造装置。
    1<MH2/(4×MCO2+0.1×MCA)<1.2 (1)
    (式(1)において、MH2は供給する水素のモル数であり、MCO2は水素が供給される反応器内の触媒に吸蔵されている二酸化炭素のモル数であり、MCAは水素が供給される反応器内の触媒の金属モル数である。)
  3. 請求項に記載のメタン製造装置において、
    前記制御部は、前記原料ガスの供給によって前記出口における二酸化炭素濃度が前記所定値となった前記反応器に対して、下記の式(2)を満たすモル数の水素を供給する、
    メタン製造装置。
    4.1<MH2/MCO2<5.5 (2)
    (式(2)において、MH2は供給する水素のモル数であり、MCO2は水素が供給される反応器内の触媒に吸蔵されている二酸化炭素のモル数である。)
  4. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載のメタン製造装置において、
    前記制御部は、前記原料ガスを供給している前記反応器の出口における二酸化炭素濃度が100ppmより大きくなると、前記原料ガスの供給先を他の前記反応器に切り替える、
    メタン製造装置。
  5. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載のメタン製造装置は、さらに、
    前記複数の反応器から取り出された反応混合ガスから水素を分離するための水素分離部を備える、
    メタン製造装置。
  6. メタン化触媒性能を有する金属と、二酸化炭素吸蔵性能を有する金属と、を含む触媒を収容し、内部のガスを取り出すための出口を備える複数の反応器と、
    二酸化炭素を含有する原料ガスの供給源と前記複数の反応器との間のガス流路上に設けられ、前記原料ガスの供給先を切り替える供給先切替部と、
    各前記反応器の前記出口における二酸化炭素濃度を測定する測定部と、
    前記複数の反応器に水素を供給する水素供給部と、を備えるメタン製造装置の制御方法であって、
    前記原料ガスを供給している前記反応器の出口における二酸化炭素濃度が大気の二酸化炭素濃度より小さい所定値になると、前記原料ガスの供給先を他の前記反応器に切り替え、
    前記原料ガスの供給によって前記出口における二酸化炭素濃度が前記所定値になった前記反応器に対して水素を供給する、メタン製造装置の制御方法。
  7. メタン製造方法であって、
    メタン化触媒性能を有する金属と、二酸化炭素吸蔵性能を有する金属と、を含む触媒が収容された反応器に対して、二酸化炭素を含有する原料ガスを供給して、前記触媒に二酸化炭素を吸蔵させる工程と、
    前記原料ガスが供給されている前記反応器の出口における二酸化炭素の濃度を測定する工程と、
    前記二酸化炭素の濃度が大気の二酸化炭素濃度より小さい所定値になると、前記原料ガスの供給先を他の反応器に切り替える工程と、
    前記原料ガスの供給によって前記出口における二酸化炭素濃度が前記所定値となった前記反応器に対して水素を供給する工程と、を備える、
    メタン製造方法。
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