JP7030490B2 - 高分子膜、及びその製造方法、並びに二酸化炭素の分離方法 - Google Patents

高分子膜、及びその製造方法、並びに二酸化炭素の分離方法 Download PDF

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Description

本発明は、二酸化炭素含有混合ガスからの二酸化炭素を選択的に分離するための高分子膜、及び該高分子膜の製造方法、並びに該高分子膜を用いたガス分離方法に関する。
従来、高分子素材には、その素材に特有の気体透過性があるため、高分子素材で構成された膜によって、気体成分を分離できることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。本性質を利用したガス分離膜は、省エネルギーかつ省スペースな分離技術であり、装置のメンテナンスが容易という利点もあり、種々の分野で使用されている。
一方近年、温暖化の原因である二酸化炭素を発電所等の大規模発生源から大気中に排出される前に分離回収する技術が精力的に検討されている。例えば、アミンにより二酸化炭素を吸収する方法が実証レベルで検討が進んでいるが、加熱の際に大きなエネルギーを要すること、アミンが劇物であること等が、課題となっている。
そこで、膜分離法が次世代の二酸化炭素分離回収技術として期待されている。しかし、未だ実用化に至った例は無く、米国MTRのPolaris(登録商標)が唯一パイロット試験レベルに到達している(例えば、非特許文献2参照)。
実用化に至らない理由としては、二酸化炭素透過速度と二酸化炭素選択性が要求物性値に到達していないことが挙げられ、特に無機膜と比較して、高分子膜は二酸化炭素透過速度が低いことが問題である。しかし、高分子膜は、調製や化学修飾が比較的容易であり、大量生産性や成形加工性に優れ、低コストであるため、二酸化炭素分離回収において高分子膜を用いた膜分離法が望まれていた。
そこで、二酸化炭素選択性を向上させた、高分子膜が検討されている。
例えば、ポリビニルアルコール-ポリアクリル酸共重合体ゲル膜に2,3-ジアミノプロピオン酸を添加したゲル層を、親水性の多孔膜に担持させた高分子膜を二酸化炭素の分離に用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、例えば、ポリアミドアミンデンドリマー(PAMAM)を二酸化炭素親和性物質として含有する、ポリエチレングリコールジメタクリレート(PEGDMA)を光架橋重合して得られるPEG架橋体で形成される高分子膜を二酸化炭素の分離に用いる方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、工業的には、さらに高い二酸化炭素選択性が要望されており、これらの方法における二酸化炭素選択性はいずれも十分なものとは言えず、工業的な実用化を図るために、さらに二酸化炭素選択性を向上させた高分子膜が望まれていた。
特開2008-036463公報 特開2009-185118公報 ガス分離技術の新展開、東レリサーチセンター調査研究事業部編、株式会社東レリサーチセンター発行、1990年、第345~362頁 Journal of Membrane Science 359 (2010) 126-139
本発明は、高い選択性をもって二酸化炭素を他のガスから分離するための高分子膜、及びその製造方法、並びに該高分子膜を用いたガス分離方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定のアミン化合物と、水溶性高分子を溶解状態で混合し、乾燥製膜すると、前記アミン化合物が該高分子膜内に取込まれた高分子膜が形成され、当該高分子膜が二酸化炭素に対する高い選択性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下に示すとおりの高分子膜及びその製造方法、並びに二酸化炭素の分離方法である。
[1]水溶性高分子と、下記式(1)で示されるアミン化合物、下記式(2)で示されるアミン化合物、及びポリエチレンポリアミン類からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物とを含む高分子膜。
Figure 0007030490000001
[上記式(1)中、R~Rは各々独立して、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、又はヒドロキシエチル基を表す。]
Figure 0007030490000002
[上記式(2)中、R~Rは各々独立して、水素原子、又は炭素数1~4のアルキル基を表す。]
[2]水溶性高分子が、ポリビニルアルコール類、ポリアクリル酸類、ポリエチレングリコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアミン類、多糖類、及びこれらの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記[1]に記載の高分子膜。
[3]水溶性高分子が、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、プルラン、及びデキストランからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記[1]に記載の高分子膜。
[4]水溶性高分子の平均重量分子量が2000~1000000であることを特徴とする上記[1]乃至[3]のいずれかに記載の高分子膜。
[5]アミン化合物が、N-(2-アミノエチル)エタノールアミン、N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]、N-メチルエタノールアミン、N-[2-(ジエチルアミノ)エチル]エタノールアミン、N-(1,2-ジヒドロキシ-n-プロピル)ピペラジン、N-[(1-ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシ)-n-プロピル]ピペラジン、N-[(1-ヒドロキシ、2-ヒドロキシメチル)-n-プロピル]ピペラジン、N-(1,2-ジヒドロキシ-n-プロピル)-N’-メチル-ピペラジン、N-[1,2-ビス(ヒドロキシメチル)-n-プロピル]ピペラジン、N-[1,2-ビス(ヒドロキシメチル)-n-プロピル]-N’-メチル-ピペラジン、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、及びペンタエチレンヘキサミン(PEHA)からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記[1]乃至[4]のいずれかに記載の高分子膜。
[6]上記[1]乃至[5]のいずれかに記載の高分子膜からなるガス分離膜。
[7]水溶性高分子と、下記式(1)で示されるアミン化合物、下記式(2)で示されるアミン化合物、及びポリエチレンポリアミン類からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物とを溶解状態で混合し、乾燥製膜することを特徴とする高分子膜の製造方法。
Figure 0007030490000003
[上記式(1)中、R~Rは各々独立して、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、又はヒドロキシエチル基を表す。]
Figure 0007030490000004
[上記式(2)中、R~Rは各々独立して、水素原子、又は炭素数1~4のアルキル基を表す。]
[8]水溶性高分子とアミン化合物とを、水、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、ジメチルアセトアミド、及びテトラヒドロフランからなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒を用いて溶解させることを特徴とする上記[7]に記載の高分子膜の製造方法。
[9]二酸化炭素を含む混合ガスを、[1]乃至[5]のいずれかに記載の高分子膜の一端に接触させて、該混合ガス中の二酸化炭素を選択的に前記高分子膜の他端側に透過させる工程を含むことを特徴とする二酸化炭素の分離方法。
[10][1]乃至[5]のいずれかに記載の高分子膜が中空糸膜の内膜側に形成されて成ることを特徴とする中空糸膜モジュール。
[11]水溶性高分子と、下記式(1)で示されるアミン化合物、下記式(2)で示されるアミン化合物、及びポリエチレンポリアミン類からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物と、水とを含む水溶液を中空糸膜モジュールの中空糸膜の内膜側に接触させ、次いで当該中空糸膜モジュールを乾燥させることを特徴とする、[10]に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
Figure 0007030490000005
[上記式(1)中、R~Rは各々独立して、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、又はヒドロキシエチル基を表す。]
Figure 0007030490000006
[上記式(2)中、R~Rは各々独立して、水素原子、又は炭素数1~4のアルキル基を表す。]
[12]中空糸膜がUF膜であることを特徴とする[10]に記載の中空糸膜モジュール。
[13]二酸化炭素を含む混合ガスを、[10]に記載の中空糸膜モジュールの中空糸膜内に通じる一次側に導入し、該混合ガス中の二酸化炭素を中空糸膜の外周空間に通じる二次側に透過させる工程を含むことを特徴とする二酸化炭素の分離方法。
本発明によれば、高い選択性をもって二酸化炭素を他のガスから分離できる高分子膜、及びその製造方法が提供される。また、本発明によれば、該高分子膜を用いて効率よく二酸化炭素を他のガスから分離する方法が提供される。
なお、本発明の高分子膜は、二酸化炭素分離能を有するアミン化合物が高分子膜の表面に担持されているのではなく、該高分子膜内に取込まれているため、安定性が非常に優れているという特徴を有する。
実施例で用いたガス分離装置の概略図である。図中、GCはガスクロマトグラフィーを意味する。 実施例で用いたガス分離装置の概略図である。図中、GCはガスクロマトグラフィーを意味する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の高分子膜は、水溶性高分子と、上記式(1)で示されるアミン化合物、上記式(2)で示されるアミン化合物、及びポリエチレンポリアミン類からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(以下、「本発明のアミン化合物」と称する場合がある。)とを含むことをその特徴とする。具体的には、本発明の高分子膜は、該高分子膜内に本発明のアミン化合物が取込まれた構造として形成される。
まず、本発明の水溶性高分子について説明する。
本発明の水溶性高分子は、その構造内に本発明のアミン化合物を保持し、該高分子膜内に本発明のアミン化合物が取込まれた構造をとりつつ、同時に膜としての形状を維持する役割を担う。
水溶性高分子としては、水に溶解し、且つ乾燥時に膜を形成する高分子であれば、特に限定されないが、吸水性が高いものが好ましい。例えば、ポリビニルアルコール類、ポリアクリル酸類、ポリエチレングリコール類、ポリビニルピロリドン類、多糖類、及びこれらの共重合体等が挙げられる。これらの水溶性高分子は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
中でも水溶性高分子としては、吸水性、製膜性、強度等の観点から、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、プルラン、デキストランからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
水溶性高分子としては、特にポリビニルアルコールが好ましい。ポリビニルアルコールは、吸水能が高い上に、高吸水時においてもハイドロゲルの強度が大きい。
水溶性高分子の平均重量分子量としては、例えば、2000~1000000の範囲のものを使用することができる。平均重量分子量が2000未満であると、成膜後の膜強度が低下するおそれが有り、また、平均重量分子量が1000000を超えると、本発明のアミン化合物と、水溶性高分子を溶解状態で混合し、乾燥製膜する際に、調製した塗布液が必要以上に高粘度になってしまい、膜厚均一性が低下するおそれが有る。
中でも水溶性高分子の平均重量分子量としては、膜強度、成膜性の観点から、20000~100000の範囲が好ましい。
次に、本発明のアミン化合物について説明する。
本発明のアミン化合物は、本発明の高分子膜の構造内において、二酸化炭素を吸着し、脱着する役割を担う。
本発明において、上記式(1)における、R~Rは各々独立して、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、又はヒドロキシエチル基を表す。中でも入手のし易さ、及び取得コストの観点から、R~Rは同時に、水素原子、メチル基、又はエチル基であることが好ましい。
本発明において、上記式(1)で示される化合物のうち、R~Rが同時に、水素原子、メチル基、又はエチル基である化合物としては、例えば、N-(2-アミノエチル)エタノールアミン、N-[2-(ジメチルアミノ)エチル],N-メチルエタノールアミン、N-[2-(ジエチルアミノ)エチル]エタノールアミン等が挙げられる。
本発明において、上記式(2)における、R~Rは各々独立して、水素原子、又は炭素数1~4のアルキル基を表す。
本発明において、上記式(2)で示される化合物としては、例えば、N-(1,2-ジヒドロキシ-n-プロピル)ピペラジン、N-[(1-ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシ)-n-プロピル]ピペラジン、N-[(1-ヒドロキシ、2-ヒドロキシメチル)-n-プロピル]ピペラジン、N-(1,2-ジヒドロキシ-n-プロピル)-N’-メチル-ピペラジン、N-[1,2-ビス(ヒドロキシメチル)-n-プロピル]ピペラジン、N-[1,2-ビス(ヒドロキシメチル)-n-プロピル]-N’-メチル-ピペラジン等が挙げられる。
本発明において、ポリエチレンポリアミン類としては、具体例としては、例えば、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、及びペンタエチレンヘキサミン(PEHA)等が挙げられる。
ここで、「TETA」とは、4つのアミノ基がエチレン鎖を介して直鎖状又は分岐状に連なっている化合物を指すが、本発明においては、同じくアミノ基を4つ有しており、且つピペラジン環構造を有するものも「TETA」に含む。このようなTETAとしては、例えば、1,4,7,10-テトラアザデカン、N,N-ビス(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン、1-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]-ピペラジン、1、4-ビス(2-アミノエチル)-ピペラジン等が挙げられる。
また、「TEPA」とは、5つのアミノ基がエチレン鎖を介して直鎖状又は分岐状に連なっている化合物を指すが、本発明においては、同じくアミノ基を5つ有しており、且つピペラジン環構造を有するものも「TEPA」に含む。このようなTEPAとしては、例えば、1,4,7,10,13-ペンタアザトリデカン、N,N,N’-トリス(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン、1-[2-[2-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]エチル]-ピペラジン、1-[2-[ビス(2-アミノエチル)アミノ]エチル]-ピペラジン、ビス[2-(1-ピペラジニル)エチル]アミン等が挙げられる。
また、「PEHA」とは、6つのアミノ基がエチレン鎖を介して直鎖状又は分岐状に連なっている化合物を指すが、本発明においては、同じくアミノ基を6つ有しており、且つピペラジン環構造を有するものも「PEHA」に含む。このようなPEHAとしては、例えば、1,4,7,10,13,16-ヘキサアザヘキサデカン、N,N,N’,N’-テトラキス(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン、N,N-ビス(2-アミノエチル)-N’-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]-1,2-エタンジアミン、1-[2-[2-[2-[2-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]エチル]アミノ]エチル]-ピペラジン、1-[2-[2-[2-[ビス(2-アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]エチル]-ピペラジン、N,N’-ビス[2-(1-ピペラジニル)エチル]-1,2-エタンジアミン等が挙げられる。
これらのうち、入手のし易さ、及び取得コストの観点から、上記式(1)又は(2)で示されるアミン化合物としては、N-(2-アミノエチル)エタノールアミン、N-(1,2-ジヒドロキシ-n-プロピル)ピペラジン等が好ましい。
また、ポリエチレンポリアミン類としては、
ジエチレントリアミン(DETA)、
1,4,7,10-テトラアザデカン、N,N-ビス(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン、1-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]-ピペラジン、及び1、4-ビス(2-アミノエチル)-ピペラジンからなる群より選ばれる一種又は二種以上のトリエチレンテトラミン(TETA)、
1,4,7,10,13-ペンタアザトリデカン、N,N,N’-トリス(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン、1-[2-[2-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]エチル]-ピペラジン、1-[2-[ビス(2-アミノエチル)アミノ]エチル]-ピペラジン、及びビス[2-(1-ピペラジニル)エチル]アミンからなる群より選ばれる一種又は二種以上のテトラエチレンペンタミン(TEPA)、
1,4,7,10,13,16-ヘキサアザヘキサデカン、N,N,N’,N’-テトラキス(2-アミノエチル)-1,2-エタンジアミン、N,N-ビス(2-アミノエチル)-N’-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]-1,2-エタンジアミン、1-[2-[2-[2-[2-[2-[(2-アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]エチル]アミノ]エチル]-ピペラジン、1-[2-[2-[2-[ビス(2-アミノエチル)アミノ]エチル]アミノ]エチル]-ピペラジン、及びN,N’-ビス[2-(1-ピペラジニル)エチル]-1,2-エタンジアミンからなる群より選ばれる一種又は二種以上のペンタエチレンヘキサミン(PEHA)等が好ましい。
本発明のアミン化合物は市販のものでもよいし、公知の方法により合成したものでもよく、特に限定されない。また、本発明のアミン化合物の純度としては、特に限定するものではないが、精製工程での精製のし易さを考慮すると、95%以上が好ましく、99%以上が特に好ましい。
本発明の高分子膜中の本発明のアミン化合物の含有量は、特に限定するものではないが、二酸化炭素と他の共存ガスの分離能を高めるという観点から、2~80重量%が好ましく、30~70重量%がさらに好ましく、40~60重量%であること特に好ましい。
本発明の高分子膜は、圧力をかけた場合に本発明のアミン化合物が漏出することがないため、自立膜として使用することができるが、公知の支持膜との複合膜にする等、その使用方法は特に制限されない。
本発明の高分子膜はガス分離膜として使用でき、例えば、後述する二酸化炭素の分離方法に好適に用いることができる。
次に、本発明の高分子膜の製造方法について説明する。
本発明の高分子膜の製造方法は、水溶性高分子と本発明のアミン化合物とを溶解状態で混合し、乾燥製膜することをその特徴とする。
本発明のアミン化合物と水溶性高分子を溶解させる際には溶媒を使用することができる。
溶媒としては、本発明のアミン化合物と水溶性高分子が共に溶解し、反応しないものであれば、特に限定するものではないが、溶解度の観点から、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、ジメチルアセトアミド、又はテトラヒドロフランからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
溶解状態での混合方法については特に制限はなく、公知の方法を利用できる。例えば、攪拌羽による攪拌、スターラー及び攪拌子による攪拌、沸盪器による攪拌、超音波(ホモジナイザー)による攪拌等が挙げられる。攪拌条件としては、例えば、攪拌羽による攪拌の場合、攪拌羽の回転速度が、通常1~1000rpmの範囲、好ましくは10~400rpmの範囲である。
混合する順序に関しても特に制限はないが、例えば、水溶性高分子を溶媒に十分に溶解させた後に本発明のアミン化合物を添加し、混合することが好ましい。水溶性高分子が十分に溶解していない状態で本発明のアミン化合物と混合すると、粗大粒子が形成され、成膜の際に、均一性が損なわれるおそれがある。
本発明の高分子膜の製造方法においては、特に限定するものではないが、加熱しながら水溶性高分子と本発明のアミン化合物とを混合してもよい。加熱温度は、上記した各成分が凝固する温度以上であって、各成分が分解、沸騰又は反応してしまう温度以下であればよく、特に限定するものではないが、通常30~100℃の範囲、好ましくは30~80℃の範囲である。
本発明の高分子膜の製造方法において、乾燥製膜する方法としては、特に限定するものではないが、例えば、本発明のアミン化合物と水溶性高分子の溶解混合液を塗布し、大気下、又は非酸化性雰囲気下で乾燥する方法が挙げられる。
塗布する方法としては、公知の方法によって行うことができ、特に限定するものではないが、例えば、キャスト法、ディップ法、スクリーン印刷法、スプレー塗布法、スピンコーティング法等が挙げられる。塗布量としては、所望する高分子膜の膜厚に応じて適宜調整すればよいが、通常、乾燥後の高分子膜の膜厚が0.01~1000μmの範囲、好ましくは0.1~100μmの範囲となるよう塗布すれば良い。
本発明の高分子膜の製造方法において、乾燥は、大気中下で行っても、非酸化性雰囲気下で行っても特に制限は無い。非酸化性雰囲気で乾燥する場合は、例えば、ヘリウム、アルゴン、窒素等の雰囲気下で行うことができる。
本発明において、本発明の高分子膜を公知の支持膜との複合膜にする場合、例えば中空糸膜の内膜側に、本発明の高分子膜を形成させ、二重構造の膜とすることで、容易に中空糸膜モジュールとすることができる。
本発明の中空糸膜モジュールとしては、例えば、中空糸UF膜または中空糸MF膜を支持膜として用いることができるが、空孔サイズの点で中空糸UF膜を支持膜とすることが望ましい。中空糸UF膜の材質としては、特に制約は無いが、例えばポリエチレン、4フッ化エチレン、ポリプロピレン、酢酸セルロース、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、又はポリフッ化ビニリデン等を使用することができる。
本発明の中空糸膜モジュールにおいて、中空糸膜の内膜側に形成する本発明の高分子膜の膜厚は、二酸化炭素ガスの透過選択性に優れ、且つ二酸化炭素ガスの透過速度に優れる点で、0.5μm~10μmの範囲が好ましい。
本発明の中空糸膜モジュールの製造方法としては、本発明のアミン化合物と水溶性高分子を水溶液として一液化し、当該水溶液を中空糸膜モジュールの中空糸膜内側に接触させ、必要に応じて通液させ、次いで、当該中空糸膜を乾燥することによって、中空糸膜の内膜側に該アミン化合物と水溶性高分子を堆積させ、高分子膜を形成する方法を用いることができる。
本発明のアミン化合物と水溶性高分子の水溶液濃度としては、特に制限は無く均一性を
保持できる濃度であれば良い。
通液させる方法としては、特に制限は無いが、ポンプによる循環通液が膜形成にかかる時間を短縮できるため好ましい。
次に、本発明における二酸化炭素の分離方法について説明する。
本発明の二酸化炭素の分離方法は、二酸化炭素を含む混合ガスを、上記した本発明の高分子膜(分離膜)の一端に接触させて、該混合ガス中の二酸化炭素を前記高分子膜(分離膜)の他端側に選択的に透過させる工程を含むことをその特徴とする。本発明の中空糸膜モジュールを二酸化炭素の分離に用いる場合、二酸化炭素を含む混合ガスを前記中空糸膜モジュールの中空糸膜内に通じる一次側に導入し、該混合ガス中の二酸化炭素を中空糸膜の外周空間に通じる二次側に透過させる工程を行うことが好ましい。
本発明の分離方法において、分離膜のガス供給側とガス透過側との間に圧力差を設けておくことが好ましい。この圧力差は、通常、ガス透過側を減圧にすることにより設けられる。また、本発明の分離方法は、通常5~140℃、好ましくは室温~80℃の温度条件下で実施することが望ましい。
本発明の分離方法に適用できる混合ガスは、二酸化炭素を含む混合ガスであれば特に制限されないが、二酸化炭素と他のガスとの分離性能を向上させるためには、混合ガスの相対湿度を30%以上、好ましくは60~100%に調製しておくことが望ましい。
本発明の分離方法においては、上記以外の工程を追加して実施しても一向に差し支えない。例えば、冷却工程、加熱工程、洗浄工程、抽出工程、超音波処理工程、蒸留工程、その他薬液で処理する工程等を適宜実施することができる。
本発明の分離方法は、例えば、火力発電所、鉄鋼プラント、及びセメント工場等で発生する燃焼排ガスから二酸化炭素(CO)を分離するのに適用することができる。また、天然ガス田における軽炭化水素の精製や、バイオガス中のメタンの精製にも適用することができる。
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
[実施例1]
水溶性高分子としてポリビニルアルコール(重量平均分子量:66000、和光純薬工業株式会社製)2gを水198gに溶かし、アミン化合物としてN-(2-アミノエチル)エタノールアミン2gを添加し、混合溶液とした。
次いで、得られた混合溶液をシャーレに展開し、室温、大気下で12時間以上乾燥し、目的の高分子膜(以下、「本発明品1」という)を得た。本高分子膜の膜厚は約0.008mmで、該高分子膜中のN-(2-アミノエチル)エタノールアミンの含有量は50重量%であった。
[実施例2]
アミン化合物としてN-(1,2-ジヒドロキシ-n-プロピル)ピペラジンを使用する以外は、実施例1と同様にして目的の高分子膜を得た(以下、「本発明品2」という)。本高分子膜の膜厚は約0.011mmで、該高分子膜中のN-(1,2-ジヒドロキシ-n-プロピル)ピペラジンの含有量は50重量%であった。
[実施例3]
ポリエチレンポリアミン類としてジエチレントリアミン(東ソー社製)を使用する以外は、実施例1と同様にして目的の高分子膜を得た(以下、「本発明品3」という)。本高分子膜の膜厚は約0.0043mmで、該高分子膜中のジエチレントリアミンの含有量は50重量%であった。
[実施例4]
ポリエチレンポリアミン類としてトリエチレンテトラアミン(東ソー社製)を使用する以外は、実施例1と同様にして目的の高分子膜を得た(以下、「本発明品4」という)。本高分子膜の膜厚は約0.005mmで、該高分子膜中のトリエチレンテトラアミンの含有量は50重量%であった。
[実施例5]
水溶性高分子としてポリビニルアルコール(重量平均分子量:22000、和光純薬工業株式会社製)、ポリエチレンポリアミン類としてテトラエチレンペンタアミン(東ソー社製)を使用する以外は、実施例1と同様にして目的の高分子膜を得た(以下、「本発明品5」という)。本高分子膜の膜厚は約0.0097mmで、該高分子膜中のテトラエチレンペンタアミンの含有量は50重量%であった。
[実施例6]
水溶性高分子としてポリビニルアルコール(重量平均分子量:100000、和光純薬工業株式会社製)、ポリエチレンポリアミン類としてペンタエチレンヘキサアミン(東ソー社製)、溶媒としてメタノールを使用する以外は、実施例1と同様にして目的の高分子膜を得た(以下、「本発明品6」という)。本高分子膜の膜厚は約0.004mmで、該高分子膜中のペンタエチレンヘキサアミンの含有量は50重量%であった。
[実施例7]
アミン化合物としてN-(2-アミノエチル)エタノールアミン1g、及びN-(1,2-ジヒドロキシ-n-プロピル)ピペラジン1gの混合物を使用する以外は、実施例1と同様にして目的の高分子膜を得た(以下、「本発明品7」という)。本高分子膜の膜厚は約0.017mmで、該高分子膜中のN-(2-アミノエチル)エタノールアミンの含有量は25重量%、及びN-(1,2-ジヒドロキシ-n-プロピル)ピペラジンの含有量は25重量%であった。
[比較例1]
アミン化合物を加えない以外は実施例1と同様にして高分子膜を得た(以下、「比較品1」という)。得られた高分子膜の膜厚は0.010mmであった。
[比較例2]
アミン化合物としてポリエチレンイミン300(重量平均分子量:300、株式会社日本触媒社製)を使用する以外は、実施例1と同様にして高分子膜を得た(以下、「比較品2」という)。得られた高分子膜の膜厚は0.0143mmであった。
[実施例8~14、及び比較例3~4]二酸化炭素と共存ガスの分離試験
実施例1~7、及び比較例1~2で得た高分子膜(本発明品1~7、及び比較品1~2)を用いて二酸化炭素分離能を測定した。なお、以下の説明、及び数式において二酸化炭素をCOと略す。
装置概略を図1に示す。すなわち、該高分子膜に混合ガス(二酸化炭素ガス10%、共存ガス90%)を供給し、分離膜を透過したガスの透過流束Q(CO)及びQ(共存ガス)(単位はGPU=1×10-6cm(STP)/(s・cm・cmHg))を下記条件でガスクロマトグラフィーと流量計を用いて測定し、下記式に従って透過係数を算出し、該透過係数から選択性α(CO/共存ガス)=(QCO/Q共存ガス)を算出した。その結果を表1に示す。なお、共存ガスとしては、メタンガスを用いた。
Figure 0007030490000007
(式中、Qは透過流束、nはガス体積、Aは膜面積、tは時間、Δpは供給側分圧と透過側分圧の差を意味する。添え字iは各ガスを表す。)
Figure 0007030490000008
(式中、αはCO選択係数、QCOは二酸化炭素の透過流束、Q共存ガスは共存ガスの透過流束を意味する)。
<ガス透過測定装置の設定条件>
供給ガス量:約100mL/分、
測定温度:40℃、
供給ガス組成:二酸化炭素/共存ガス=10/90(vol/vol)、
透過側スイープガス:He(乾燥)、
相対湿度:80%、
圧力:供給側;155kPa、透過側;105kPa。
<ガスクロマトグラフィー分析条件>
供給側 TCD検出器GC7870A(Agilent Technology社製)、
カラム HayeSep Q×0.5m MS5A×6フィート HayeSep Q×6フィート MS5A×6フィート、
透過側 PDHID検出器GC7870A(Agilent Technology社製)、
カラム SHINCARBON×4m HayeSep Q×0.5m、
Heスイープガス量:10mL/分。
Figure 0007030490000009
表1中、QCOとQ共存ガスの単位はGPU(1×10-6cm(STP)/(s・cm・cmHg))である。
以上の結果から、本発明の高分子膜は優れたガス分離能を有することが確認された。
[実施例15]
水溶性高分子としてポリビニルアルコール(重量平均分子量:66000、和光純薬工業株式会社製)5gを水95gに溶かし、アミン化合物としてN-(2-アミノエチル)エタノールアミン5gをさらに添加し、混合溶液を作製した。
次いで、得られた混合溶液を中空糸膜モジュール(旭化成社製、商品名:マイクローザUF)の中空糸膜内に通じる一次側に導入し、30分間通液した。次いで、通液処理した中空糸膜モジュールを室温、大気下で24時間乾燥し、本発明の高分子膜が中空糸内膜側に形成された中空糸膜モジュール(以下、「本発明品8」という)を得た。本高分子膜の膜厚は約0.005mmで、該高分子膜中のN-(2-アミノエチル)エタノールアミンの含有量は50重量%であった。
[実施例16、及び比較例5]二酸化炭素と共存ガスの分離試験
実施例15で得た中空糸膜モジュール(本発明品8)、及び本発明の高分子膜を形成していない中空糸膜モジュール(旭化成社製、商品名:マイクローザUF、無処理品)を用いて二酸化炭素分離能を測定した。装置概略を図2に示す。尚、透過流束Q(CO)及びQ(共存ガス)、及び選択性α(CO/共存ガス)は上記と同様に算出した。結果を表1に示す。なお、共存ガスとしては、メタンガスを用いた。
<ガス透過測定装置の設定条件>
供給ガス量:約100mL/分、
測定温度:50℃、
供給ガス組成:二酸化炭素/共存ガス=36/64(vol/vol)、
透過側スイープガス:He(乾燥)、
相対湿度:85%、
圧力:供給側;1020kPa、透過側;38kPa。
<ガスクロマトグラフィー分析条件>
供給側:TCD検出器GC7870A(Agilent Technology社製)
カラム:HayeSep Q×0.5m MS5A×6フィート HayeSep Q×6フィート MS5A×6フィート
透過側:PDHID検出器GC7870A(Agilent Technology社製)
カラム:SHINCARBON×4m HayeSep Q×0.5m
Heスイープガス量:10mL/分。
Figure 0007030490000010
表2中、QCOとQ共存ガスの単位はGPU(1×10-6cm(STP)/(s・cm・cmHg))である。
以上の結果から、本発明の高分子膜は優れたガス分離能を有することが確認された。
1 COガスボンベ
2 共存ガスボンベ
3 Heガスボンベ
4 流量制御計
5 加湿器
6 圧力計
7 露点計
8 膜セル
9 恒温槽
10 除湿トラップ
11 COガスボンベ
12 共存ガスボンベ
13 Heガスボンベ
14 流量制御計
15 加湿器
16 圧力計
17 露点計
18 中空糸モジュール
19 除湿トラップ

Claims (11)

  1. ポリビニルアルコールからなる水溶性高分子と、下記式(1)で示されるアミン化合物、下記式(2)で示されるアミン化合物、及びポリエチレンポリアミン類からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物とを含む高分子膜。
    Figure 0007030490000011
    [上記式(1)中、R~Rは各々独立して、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、又はヒドロキシエチル基を表す。]
    Figure 0007030490000012
    [上記式(2)中、R~Rは各々独立して、水素原子、又は炭素数1~4のアルキル基を表す。]
  2. ポリビニルアルコールからなる水溶性高分子と、下記式(1)で示されるアミン化合物、下記式(2)で示されるアミン化合物、及びポリエチレンポリアミン類からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物とからなる、請求項1に記載の高分子膜。
    Figure 0007030490000013
    [上記式(1)中、R ~R は各々独立して、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、又はヒドロキシエチル基を表す。]
    Figure 0007030490000014
    [上記式(2)中、R ~R は各々独立して、水素原子、又は炭素数1~4のアルキル基を表す。]
  3. ポリビニルアルコールからなる水溶性高分子の平均重量分子量が2000~1000000であることを特徴とする請求項1又は2に記載の高分子膜。
  4. アミン化合物が、N-(2-アミノエチル)エタノールアミン、N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]N-メチルエタノールアミン、N-[2-(ジエチルアミノ)エチル]エタノールアミン、N-(1,2-ジヒドロキシ-n-プロピル)ピペラジン、N-[(1-ヒドロキシメチル2-ヒドロキシ)-n-プロピル]ピペラジン、N-[(1-ヒドロキシ2-ヒドロキシメチル)-n-プロピル]ピペラジン、N-(1,2-ジヒドロキシ-n-プロピル)-N’-メチル-ピペラジン、N-[1,2-ビス(ヒドロキシメチル)-n-プロピル]ピペラジン、N-[1,2-ビス(ヒドロキシメチル)-n-プロピル]-N’-メチル-ピペラジン、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、及びペンタエチレンヘキサミン(PEHA)からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の高分子膜。
  5. 請求項1乃至のいずれかに記載の高分子膜からなるガス分離膜。
  6. ポリビニルアルコールからなる水溶性高分子と、下記式(1)で示されるアミン化合物、下記式(2)で示されるアミン化合物、及びポリエチレンポリアミン類からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物とを、水、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、ジメチルアセトアミド、及びテトラヒドロフランからなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒を用いて溶解させて溶解混合物を得次いでこれを乾燥製膜することを特徴とする高分子膜の製造方法。
    Figure 0007030490000015
    [上記式(1)中、R~Rは各々独立して、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、又はヒドロキシエチル基を表す。]
    Figure 0007030490000016
    [上記式(2)中、R~Rは各々独立して、水素原子、又は炭素数1~4のアルキル基を表す。]
  7. 二酸化炭素を含む混合ガスを、請求項1乃至のいずれかに記載の高分子膜の一端に接触させて、該混合ガス中の二酸化炭素を選択的に前記高分子膜の他端側に透過させる工程を含むことを特徴とする二酸化炭素の分離方法。
  8. 請求項1乃至のいずれかに記載の高分子膜が中空糸膜の内膜側に形成されて成ることを特徴とする中空糸膜モジュール。
  9. ポリビニルアルコールからなる水溶性高分子と、下記式(1)で示されるアミン化合物、下記式(2)で示されるアミン化合物、及びポリエチレンポリアミン類からなる群より選ばれる少なくとも1種のアミン化合物と、水からなる水溶液を中空糸膜モジュールの中空糸膜の内膜側に接触させ、次いで当該中空糸膜モジュールを乾燥させることを特徴とする、請求項に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
    Figure 0007030490000017
    [上記式(1)中、R~Rは各々独立して、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、又はヒドロキシエチル基を表す。]
    Figure 0007030490000018
    [上記式(2)中、R~Rは各々独立して、水素原子、又は炭素数1~4のアルキル基を表す。]
  10. 中空糸膜がUF膜であることを特徴とする請求項に記載の中空糸膜モジュール。
  11. 二酸化炭素を含む混合ガスを、請求項に記載の中空糸膜モジュールの中空糸膜内に通じる一次側に導入し、該混合ガス中の二酸化炭素を中空糸膜の外周空間に通じる二次側に透過させる工程を含むことを特徴とする二酸化炭素の分離方法。
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