JP7029940B2 - 消火器具 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスコンロやIH調理器具等の加熱調理器上で扱うフライパン等から発生する火災を消火するための消火器具に関する。
特許文献1には、レンジが載置されるレンジ台の上部周縁部にはエアバッグが折り畳み状態で収容されており、且つレンジ台上部となる壁には消火器が火炎や煙を検知すると、エアバッグが矩形筒状に立ち上がり、その後、消火器から消火剤が放出され、消火がなされる。
特開2009-172307号公報
特許文献1では、エアバッグが立ち上がった後、消火剤が放出されることにより消火がなされるものであるが、エアバッグは火炎の拡大を防止するための防火壁としての働きが主体であり、完全に消火するためには防火壁の上部に取り付ける消火器が必要となる。したがって消火器をレンジ台上部となる壁等へ設置しておく必要があり、既存のレンジ台が設置された箇所に、特許文献1を適用するには大掛かりな工事が必要であり、それなりの費用を要するものである。
本発明の目的は、既存の加熱調理器であっても容易で安価に設置可能で、かつ火炎を迅速に消火できる消火器具を提供することである。
第1の発明の消火器具は、加熱調理器の側方に配置されるケーシングと、前記ケーシング内に収容され、前記ケーシングの外部上方に向かって展開可能に構成された、加熱調理器全体を覆うための難燃シートと、前記難燃シートを、前記ケーシングの外部上方に向かって展開させる展開手段と、前記ケーシングの外部上方に向かって展開された前記難燃シートを、前記加熱調理器を覆う状態に切り換える切換手段とを備える。
この消火器具では、加熱調理器上において火災があったときに、難燃シートが展開手段によってケーシングの外部上方に展開し、その後、切換手段によって難燃シートが加熱調理器上を覆う状態へ移行することにより、加熱調理器上に酸素が供給されるのを抑制し、加熱調理器上の火災を迅速に消火できる。そして、難燃シートを収納しているケーシングを加熱調理器の側方に配置すれば消火を実現できるので、既存の加熱調理器でも適用可能である。さらに大掛かりな設置工事が不要であり安価に一般家庭へ提供が可能である。
第2の発明の消火器具は、第1の発明において、前記ケーシングは、前記難燃シートが前記ケーシングの外部上方に向かって展開したときに、前記加熱調理器側に傾斜させる傾斜手段を備える。
この消火器具では、ケーシングに備えた傾斜手段によって、難燃シートを加熱調理器側へ傾斜させながらケーシングの外部上方に向かって展開できるので、切換手段によって加熱調理器を覆う状態に確実に移行することができる。
第3の発明の消火器具は、第1または第2の発明において、前記難燃シートに膨張可能な気密室をその展開方向に沿って設け、前記展開手段は、気密室と、前記気密室に流体を圧入する流体圧入手段とから成り、かつ前記切換手段は前記難燃シートの展開後に前記気密室への流体圧入を停止する停止機構から成る。
この消火器具では、難燃シートの気密室に流体を圧入することにより、難燃シートが自立することで、難燃シートをケーシングの外部上方に向かって展開できると共に、展開後に流体の圧入を停止する停止機構によって、難燃シートの自立状態が解除され、難燃シートが加熱調理器上を覆う状態へ移行する。
第4の発明の消火器具は、第3の発明において、前記展開手段は、前記気密室を難燃シートの加熱調理器に対向するように設け、かつ前記気密室は、前記難燃シートが展開した状態において、前記難燃シートの下端から上方向に延びるように形成された少なくとも1つの縦部分と、前記難燃シートの上端において前記縦部分から横方向に延びるように形成された横部分とを含む構成から成る。
この消火器具では、難燃シートをケーシングの外部上方に向かって展開し、その後、難燃シートの加熱調理器に対向するように設けた気密室が、縦部分と横部分で構成されることにより、難燃シートが縦方向および横方向へ展開して確実にレンジを覆う形状を保持し、また上端に設けた横部分の重みで火災による上昇気流があっても加熱調理器を覆う状態に確実に切り換えることができる。
第5の発明の消火器具は、第4の発明において、前記縦部分は、2つの縦部分を含む構成から成る。
この消火器具では、難燃シートをケーシングの外部上方に向かって展開し、その後、難燃シートの加熱調理器に対向するように設けた気密室が、2つの縦部分を含むように構成されることにより、難燃シートが縦方向および横方向へ展開して確実にレンジを覆う形状を保持し、また上端に設けた横部分の重みで火災による上昇気流があっても加熱調理器上を覆う状態に確実に切り換えることができる。
第6の発明の消火器具は、第4または第5の発明において、前記気密室は前記難燃シートの下端において前記縦部分から横方向に延びるように形成された底部分を含む構成から成る。
この消火器具では、気密室の底部分は、難燃シート下方部分の横方向への展開を確実にすると共に、底部分が流体圧によって膨張することで、難燃シートの自立状態を支える土台の働きをし、難燃シートがケーシングの外部上方に向かってより確実に展開できる。
第7の発明の消火器具は、第3-第6の発明のいずれかにおいて、加熱調理器の周辺に火災検知手段を配置し、前記火災検知手段により火災が検知されたときに、その検知信号を前記流体圧入手段に伝達することで、前記ケーシング内の前記難燃シートの前記気密室への流体圧入を開始する。
この消火器具では、火災検知手段により加熱調理器の周辺の火災が検知されたときに、難燃シートをケーシングの外部上方に向かって展開させることができる。
第8の発明の消火器具は、第3-第7の発明のいずれかにおいて、前記流体に、不燃性ガスを用い、前記難燃シートが加熱調理器を覆った状態で前記気密室から気密室内の不燃性ガスを前記加熱調理器に向かって排出可能に気密室内部と連通した排出部を設けた。
この消火器具では、難燃シートが加熱調理器を覆った状態で気密室内に圧入された不燃性ガスを加熱調理器に向かって排出することにより、消火を促進できる。
第9の発明の消火器具は、第1-第8の発明のいずれかにおいて、前記難燃シートは、酸素を遮断し且つ可撓性を有する。
この消火器具では、難燃シートが酸素を遮断することにより、消火を促進できる。
第10の発明の消火器具は、第9の発明において、前記難燃シートは、難燃性樹脂がコーティングされた基布であることを特徴とする。
この消火器具では、難燃シートが加熱調理器上を覆ったときに、難燃シートの外端部が加熱調理器側に撓むことにより、難燃シートと加熱調理器との間の空間が小さくなり、消火を促進できる。
本発明によれば、加熱調理器上において火災があったときに、難燃シートが展開手段によってケーシングの外部上方に展開し、その後、切換手段によって難燃シートが加熱調理器上を覆う状態へ移行することにより、加熱調理器上に酸素が供給されるのを抑制し、加熱調理器上の火災を迅速に消火できる。そして、難燃シートを収納しているケーシングを加熱調理器の側方に配置すれば消火を実現できるので、既存の加熱調理器でも適用可能である。さらに大掛かりな設置工事が不要であり安価に一般家庭へ提供が可能である。
図1(a)は、本実施形態に係る消火器具が加熱調理器の側方に配置された状態を示す平面図であり、図1(b)は、図1(a)の側面図である。 図1の消火器具の難燃シートの平面図である。 図1の消火器具の制御部の構成を示す図である。 図1の消火器具のケーシングの構成を示す図である。 図1の消火器具により加熱調理器上の火災を消火するときの動作を示す図である。 図1の消火器具により加熱調理器上の火災を消火するときの動作を示す図である。 本発明の変形例の消火器具の難燃シートの気密室の構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1(a)は、本実施形態に係る消火器具が加熱調理器の側方に配置された状態を示す平面図であり、図1(b)は、図1(a)の側面図である。
図1に示すように、加熱調理器10は、ガスコンロであって、加熱調理器10の上面には、第1加熱部11と第2加熱部12とが配置される。第1加熱部11と第2加熱部12とは、左右に並んで配置される。加熱調理器10の上面において、第1加熱部11と第2加熱部12は、加熱調理器10上で扱うフライパン等の調理器具が置かれる部分である。
本実施形態の消火器具1は、加熱調理器10の奥側に配置される。消火器具1は、加熱調理器10の側方に配置されるケーシング2を有している。ケーシング2は、直方体形状を有し、加熱調理器10の横幅と略同一の幅を有している。ケーシング2の上面には、蓋板2aが配置され、ケーシング2は、蓋板2aにより開閉可能に構成される。ケーシング2内には、難燃シート3が収容される。難燃シート3は、ケーシング2内に折畳まれて収納されているが、ガスが圧入されることにより、ケーシング2の外部上方に向かって展開可能に構成される。
難燃シート3は、難燃性を有する部材であり、酸素を遮断し且つ可撓性を有している。本実施形態の難燃シート3は、自動車用エアバックに使用される基布であり、難燃性樹脂がコーティングされた基布(ナイロン織物の片面にシリコンがコーティングされた基布)である。したがって、難燃シート3の加熱調理器側の面(難燃シートが加熱調理器を覆うように移動したときに下側の面)にシリコンがコーティングされている。
難燃シート3は、図2に示すように、略矩形状の本体部3aと、本体部3aの表面に取り付けられた気密室形成部3bとを有している。本体部3aは、加熱調理器10の上面の面積より広い面積を有し、加熱調理器10の上面全体を覆うことができる。気密室形成部3bは、略T型形状を有し、気密室形成部3bの外周部において本体部3aに取り付けられる。気密室形成部3bの下端部に、ガス圧入部3cが形成される。
したがって、難燃シート3の内部にガスが圧入されてない状態では、本体部3aと気密室形成部3bとは接触し、本体部3aと気密室形成部3bとの間に気密室は形成されない。これに対し、難燃シート3の内部にガスが圧入された状態では、本体部3aと気密室形成部3bとは接触しなくなり、本体部3aと気密室形成部3bとの間に気密室4が形成される。このように、難燃シート3に、膨張可能な気密室を、難燃シート3の展開方向に沿って、かつ加熱調理器10に対向するように形成する。
本実施形態では、難燃シート3が展開した状態において、図6(b)及び図6(c)に示すように、本体部3aと気密室形成部3bとの間に、略T型の気密室4が形成される。気密室4は、難燃シートの下端から上方向に延びるように形成された縦部分4aと、難燃シート3の上端において縦部分4aから横方向に延びるように形成された横部分4bとを有する。気密室4の縦部分4aと横部分4bとは連通し、気密室4の下端部(縦部分4aの下端部)には、ガス圧入部3cが形成されている。このように、難燃シート3に膨張可能な気密室4をその展開方向に沿って、かつ加熱調理器10に対向するように設ける。
難燃シート3において、気密室4の縦部分4aは、加熱調理器10を覆うように移動したときに、第1加熱部11と第2加熱部12との間に配置される。縦部分4aには、気密室4内のガスを外部に排出する複数の孔5(排出部)が形成される。複数の孔5は、難燃シート3の加熱調理器10側の面(気密室形成部3b)に形成され、難燃シート3が加熱調理器10を覆った状態で気密室4から気密室4内の不燃性ガスを加熱調理器10に向かって排出可能に気密室内部と連通している。難燃シート3の内部にガスが圧入されるとき、複数の孔5からガスが外部に排出されるが、複数の孔5の面積は小さいことから、複数の孔5から外部に排出されるガスは、難燃シート3の内部に圧入されるガスに比べ少量であって、難燃シート3を展開することができる。
図3に示すように、ガス圧入部3cには、開閉部6aを介してガスボンベ6が接続される。開閉部6aは、制御部7に接続される。制御部7には、加熱調理器10上の火炎を検知する火災検知センサ8が接続される。火災検知センサ8としては、加熱調理器10の周辺に配置された温度センサや煙センサ等が使用される。したがって、制御部7は、火災検知センサ8により加熱調理器10上の火炎が検知されたときに、開閉部6aを開放し、火災検知センサ8により加熱調理器10上の火炎が検知されないときに、開閉部6aを閉鎖する。よって、開閉部6aが閉鎖されているときは、難燃シート3がケーシング2内に収容されているが、開閉部6aが開放されると、難燃シート3は、ケーシング2の外部上方に向かって展開される。制御部7は、開閉部6aを開放した後、ケーシング2の外部上方に向かって展開された難燃シート3を、加熱調理器10を覆う状態に切り換えるときに、開閉部6aを閉鎖する。
難燃シート3は、図5(b)及び図5(c)に示すように、ケーシング2の外部上方に向かって、加熱調理器10側に傾斜するように展開する。上述したように、ケーシング2の上面は、蓋板2aにより開閉可能に構成されるが、蓋板2aは、図4に示すように、加熱調理器10と反対側の端部2aaを支点として回動する。このとき、蓋板2aの加熱調理器10側の端部2abは、加熱調理器10と反対側の端部2aaの上方にくるまで回動しないように構成される。したがって、ケーシング2の上面を開放した蓋板2aは、加熱調理器10側に傾斜した状態となる。よって、ケーシング2の外部上方に向かって展開する難燃シート3は、加熱調理器10側に傾斜した蓋板2aに沿って、加熱調理器10側に傾斜するように展開する。このように、ケーシング2の蓋板2aは、難燃シート3がケーシング2の外部上方に向かって展開したときに、加熱調理器10側に傾斜させる傾斜手段を構成する。そのほか傾斜手段としては、ケーシングの傾斜、エアバッグのレンジと反対側への展開を規制するテザーベルトなどを利用しても良い。
本実施形態のガスボンベ6には、二酸化炭素(CO2)が封入される。二酸化炭素は、不燃性ガスであり、二酸化炭素を難燃シート3の複数の孔5から加熱調理器10に向かって排出することにより、消火を促進できる。ガスボンベ6は例えば自転車パンク用として流通しているものを用いてもよい。
本実施形態の消火器具1により加熱調理器10上の火災を消火するときの動作について、図5及び図6に基づいて説明する。
図5(a)及び図6(a)は、加熱調理器10の第1加熱部11及び第2加熱部12上に調理器具16がそれぞれ置かれた状態である。このとき、調理器具16上に災が出てないことから、難燃シート3は、加熱調理器10の奥側に配置されたケーシング2内に収容されている。
その後、図5(b)及び図6(b)に示すように、加熱調理器10の第1加熱部11上に炎が出ると、火災検知センサ8により、加熱調理器10上の火災が検知され、難燃シート3の内部へのガスの圧入が開始される。このとき、難燃シート3の気密室4の縦部分4aにガスが圧入されることにより、ケーシング2の外部上方に向かって、難燃シート3の展開が開始される。
難燃シート3の気密室4の縦部分4aにガスが圧入された後、縦部分4aに連通した横部分4bにガスが圧入される。すると、図5(c)及び図6(c)に示すように、難燃シート3の気密室4は、略T型形状になって、ケーシング2の外部上方に向かった展開を終了する。このとき、難燃シート3は、加熱調理器10側に傾斜している。
難燃シート3の展開が終了したときに、ガスの圧入が停止され、図5(d)及び図6(d)に示すように、難燃シート3は、横部分4bの重量により気密室4の縦部分4aの根元部から曲がって、加熱調理器10側に移動する。
その後、難燃シート3は、加熱調理器10の上面に向かって移動し、図5(e)及び図6(e)に示すように、加熱調理器10の上面を覆う状態になる。したがって、加熱調理器10の上面に酸素が供給されるのが抑制され、加熱調理器10上の火災が消火される。このとき、加熱調理器10の上面を覆う状態の難燃シート3の複数の孔5から不燃性ガスが排出される。
本実施形態において、ガスボンベ6及び開閉部6aが、難燃シート3の気密室4に流体を圧入する流体圧入手段を構成し、難燃シート3の気密室4と流体圧入手段とが、難燃シート3をケーシング2の外部上方に向かって展開させる展開手段を構成する。開閉部6aが、難燃シート3の展開後に気密室4への流体圧入を停止する停止機構であって、ケーシング2の外部上方に向かって展開された難燃シート3を、加熱調理器10を覆う状態に切り換える切換手段を構成する。なお、ガスボンベ6のガス容量を気密室4の大きさに合わせて選択しておき、気密室4への流体圧入後にガスを使い切ることでガスの供給が自然に停止して難燃シート3が加熱調理器側へ傾斜させることも可能であって、このような構成の切替手段も適用することができる。
本実施形態の消火器具1では、加熱調理器10上において火災があったときに、難燃シート3が展開手段によってケーシング2の外部上方に展開し、その後、切換手段によって難燃シート3が加熱調理器10上を覆う状態へ移行することにより、加熱調理器10上に酸素が供給されるのを抑制し、加熱調理器10上の火災を迅速に消火できる。そして、難燃シート3を収納しているケーシング2を加熱調理器10の側方に配置すれば消火を実現できるので、既存の加熱調理器でも適用可能である。さらに大掛かりな設置工事が不要であり安価に一般家庭へ提供が可能である。
本実施形態の消火器具1では、ケーシング2に備えた傾斜手段によって、難燃シート3を加熱調理器10側へ傾斜させながらケーシング2の外部上方に向かって展開できるので、切換手段によって加熱調理器10を覆う状態に確実に移行することができる。
本実施形態の消火器具1では、難燃シート3の気密室4に流体を圧入することにより、難燃シート3が自立することで、難燃シート3をケーシング2の外部上方に向かって展開できると共に、展開後に流体の圧入を停止する停止機構によって、難燃シート3の自立状態が解除され、難燃シート3が加熱調理器10上を覆う状態へ移行する。
本実施形態の消火器具1では、難燃シート3をケーシング2の外部上方に向かって展開し、その後、難燃シート3の加熱調理器10に対向するように設けた気密室4が、縦部分4aと横部分4bで構成されることにより、難燃シート3が縦方向および横方向へ展開して確実にレンジを覆う形状を保持し、また上端に設けた横部分4bの重みで火災による上昇気流があっても加熱調理器10を覆う状態に確実に切り換えることができる。
本実施形態の消火器具1では、難燃シート3が加熱調理器10を覆った状態で気密室4内に圧入された不燃性ガスを加熱調理器10に向かって排出することにより、消火を促進できる。
本実施形態の消火器具1では、火災検知手段8により加熱調理器10の周辺の火災が検知されたときに、難燃シート3をケーシング2の外部上方に向かって展開させることができる。
本実施形態の消火器具1では、難燃シート3が酸素を遮断することにより、消火を促進できる。
本実施形態の消火器具1では、難燃シート3が加熱調理器10上を覆ったときに、難燃シート3の外端部が加熱調理器10側に撓むことにより、難燃シート3と加熱調理器10との間の空間が小さくなり、消火を促進できる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。後述する変更例は適宜組み合わせて実施してもよい。
上述の本実施形態では、難燃シート3の内部にガスが圧入されたときに、本体部3aと気密室形成部3bとの間に、略T型の気密室4が形成されるが、気密室の形状は変更してよい。例えば、図7(a)に示すように、気密室104は、難燃シートの下端から上方向に延びるように形成された縦部分104aと、難燃シートの上端において縦部分104aから横方向に延びるように形成された横部分104bと、難燃シートの下端において縦部分104aから横方向に延びるように形成された底部分104cとを有するものであってよい。また、図7(b)に示すように、気密室204は、難燃シートの下端両側から上方向にいくにつれて内側に傾斜するように形成された2つの縦部分204aa、204abと、難燃シートの上端において縦部分204a、204bから横方向に延びるように形成された横部分20bと、難燃シートの下端において縦部分204a、204bから横方向に延びるように形成された底部分204cとを有するものであってよい。
上述の本実施形態では、不燃性ガスである二酸化炭素が難燃シートの内部に圧入されるが、難燃シートの内部に圧入されるガスは、窒素など他のガスであってよい。


上述の本実施形態では、難燃シートは、気密室内のガスを加熱調理器に向かって排出可能に構成された複数の孔を有するが、1つの孔を有するものであってよい。難燃シートにおいて、気密室内のガスを加熱調理器に向かって排出可能に構成された孔はなくてよい。本発明の排出部は、気密室内の圧力が所定圧力を超えたときにガスを外部に排出するベントホールであってよい。本発明の排出部は、難燃シートに形成された気密性の低い部分であってよい。
上述の本実施形態では、火災検知センサにより火災が検知されたときに、ケーシング内の難燃シートの気密室にガスが圧入されるが、手動により、ケーシング内の難燃シートの気密室にガスが圧入されるものであってよい。
上述の本実施形態では、難燃シートが、難燃性樹脂がコーティングされた基布であるが、難燃シートは、例えば、酸素を遮断し且つ可撓性を有するプラスチックであってよい。したがって、難燃シートの材質は変更してよい。
上述の本実施形態では、難燃シートがケーシングの内部に蛇腹状に収容されるが、ケーシングの内部において難燃シートを収容する方法は変更してよい。例えば、難燃シートがケーシングの内部において加熱調理器側に巻かれたものであってよい。この難燃シートでは、ケーシングの外部上方に展開されるとき、加熱調理器側に展開される。上述の本実施形態では、ケーシングの上面を開放した蓋板が加熱調理器側に傾斜した状態となることにより、ケーシングの外部上方に向かって展開する難燃シートが加熱調理器側に傾斜するように構成されるが、難燃シートの本体部より厚い気密室形成部を本体部の表面に取り付けられることにより、ケーシングの外部上方に向かって展開する難燃シートが加熱調理器側に傾斜するように構成されたものであってよい。
1 消火器具
2 ケーシング
3 難燃シート
4 気密室
4a 縦部分
4b 横部分
5 孔
6 ガスボンベ
6a 開閉部
7 制御部
8 火災検知センサ
10 加熱調理器

Claims (10)

  1. 加熱調理器の側方に配置されるケーシングと、
    前記ケーシング内に収容され、前記ケーシングの外部上方に向かって展開可能に構成された、加熱調理器全体を覆うための難燃シートと、
    前記難燃シートを、前記ケーシングの外部上方に向かって展開させる展開手段と、
    前記ケーシングの外部上方に向かって展開された前記難燃シートを、前記加熱調理器を覆う状態に切り換える切換手段とを備えたことを特徴とする消火器具。
  2. 前記ケーシングは、前記難燃シートが前記ケーシングの外部上方に向かって展開したときに、前記加熱調理器側に傾斜させる傾斜手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の消火器具。
  3. 前記難燃シートに膨張可能な気密室をその展開方向に沿って設け、
    前記展開手段は、気密室と、前記気密室に流体を圧入する流体圧入手段とから成り、かつ、前記切換手段は前記難燃シートの展開後に前記気密室への流体圧入を停止する停止機構から成ることを特徴とする請求項1または2に記載の消火器具。
  4. 前記展開手段は、前記気密室を難燃シートの加熱調理器に対向するように設け、かつ前記気密室は、前記難燃シートが展開した状態において、前記難燃シートの下端から上方向に延びるように形成された少なくとも1つの縦部分と、前記難燃シートの上端において前記縦部分から横方向に延びるように形成された横部分とを含む構成から成ることを特徴とする請求項3に記載の消火器具。
  5. 前記縦部分は、2つの縦部分を含む構成から成ることを特徴とする請求項4に記載の消火器具。
  6. 前記気密室は、前記難燃シートの下端において前記縦部分から横方向に延びるように形成された底部分を含む構成から成ることを特徴とする請求項4または5に記載の消火器具。
  7. 加熱調理器の周辺に火災検知手段を配置し、
    前記火災検知手段により火災が検知されたときに、その検知信号を前記流体圧入手段に伝達することで、前記ケーシング内の前記難燃シートの前記気密室への流体圧入を開始することを特徴とする請求項3-6のいずれかに記載の消火器具。
  8. 前記流体に、不燃性ガスを用い、
    前記難燃シートが加熱調理器を覆った状態で前記気密室から気密室内の不燃性ガスを前記加熱調理器に向かって排出可能に気密室内部と連通した排出部を設けたことを特徴とする請求項3-7のいずれかに記載の消火器具。
  9. 前記難燃シートは、酸素を遮断し且つ可撓性を有することを特徴とする請求項1-8のいずれかに記載の消火器具。
  10. 前記難燃シートは、難燃性樹脂がコーティングされた基布であることを特徴とする請求項9に記載の消火器具。
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